中央環境審議会第16回土壌農薬部会議事要旨

<日  時>  平成10年7月22日(水)  10:00〜12:40
<場  所>  環境庁共用第13会議室(中央合同庁舎第五号館別館8階)
<議  事>   (1)作物残留及び水質汚濁に係る農薬の登録保留基準の設定について
        (2)その他
<会議経過>公開の基準に関する本会決定に基づき,農薬の審議については,「公開することにより特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある場合」という項にあたることから,従来より非公開としており、会議は非公開で行われた。

 諮問事項である作物残留及び水質汚濁に係る農薬の登録保留基準として環境庁長官の定める基準の設定について審議が行われ、別紙のとおり決定された。
 なお、主要な発言は以下のとおりである。

(1)作物残留及び水質汚濁に係る農薬の登録保留基準の設定について
 ○委員より、フルアジホップ及びフルアジホップPについては、今回申請のあったフルアジホップP(活性体であるR体のみを合成したもの)の長期毒性試験等として、既登録農薬のフルアジホップ(光学異性体のR体とS体の混合物)の毒性試験成績が提出されていることに関して、両剤の製造方法等の確認と同等性の考え方の整理が必要ではないかとの論議があったため、本件に対する環境庁と農林水産省の整理を待って引き続き農薬専門委員会で検討する旨報告があった。
 ○委員より、稲に使用された農薬のわら残留について質問があり、事務局より、わら中に農薬成分が1ppm以上残留した場合には、別途ミルク・スタディーを実施し、肉やミルクに検出されていないか確認している旨説明があった。

(2)その他
 ○委員より、内分泌かく乱作用を有する可能性のある化学物質の試験方法等について質問があり、事務局から、環境庁として化学物質の有害性、毒性について今年度から試験法の検討を進めており、また、農林水産省でも、種々のスクリーニング手法等の開発のための予算措置を行っているので、お互い連携しつつ、毒性に関する知見の蓄積をはかっていきたいとの説明があった。

<配付資料>
 資料1 中央環境審議会土壌農薬部会委員名簿
 資料2 農薬取締法第3条に基づき環境庁長官の定める基準の設定について(諮問書(写)及び付議書(写))
 参考資料1 農薬登録保留基準値設定における作物群分類
 参考資料2 外因性内分泌攪乱化学物質問題への環境庁の対応方針について(環境ホルモン戦略計画SPEED'98)
 参考資料3 内分泌かく乱作用を有する可能性のある化学物質に関する最近の動き
 参考資料4 「土壌中のダイオキシン類に関する検討会」の設置について