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第18回中央環境審議会環境保健部会議事録


  1. 日時  平成11年6月21日(月)16:00~17:05

  2. 場所  東條会館呉竹の間

  3. 出席者
    (部会長) 井形 昭弘
    (部会長代理) 安原 正
    (委員) 江頭 基子
    近藤 雅臣
    鈴木 継美
    野中 邦子
    角田 禮子
    櫻井 治彦
    辻 義文
    横山 長之
    (特別委員) 宇野 則義
    木原 誠
    林裕 造
    香川 順
    七野 護
    (専門委員) 池田 正之
    森田 昌敏
    遠山 千春
    (五十音順)
    (事務局) 岡田企画調整局長澤環境保健部長
    南川保健企画課長吉田環境安全課長
    佐藤保健業務室長上田環境リスク評価室長
    緒方特殊疾病対策室長細野保健企画課調査官
    鏑木保健企画課調整官

  4. 議題
    (1)「ダイオキシンの耐容一日摂取量(TDI)について」報告書(案)
    (2)その他

  5. 議事

    【南川保健企画課長】 定刻となりましたので、ただ今から第18回中央環境審議会環境保健部会の開催をお願いいたします。
     既に御出席の先生方は定足数の過半に達しておりますので、部会は成立しております。
     審議の前に、お手元にお配りした資料の確認をさせていただきます。

    〔配付資料の確認〕

    【事務局】 先ほど1時から開かれました合同の専門委員会におきまして、資料について何点かの誤植が指摘されましたので、この場をお借りして修正いたしたいと思います。
     まず、6ページの(2)2)職業暴露の1行目、「2,4,5-トリクロロフェノール(2,4,5-T)」の括弧の中ですが、「2,4,5-TP」と「T」の後に「P」を入れていただきたいと思います。
     それから、8ページの4.ヒトに対する影響、(1)1)の3行目に「クロルアクネ(塩素ざ瘡)」というところがございます。「塩素ざ瘡」の「ざ」の字を漢字に改めてルビを振るという点がございます。ほかにも「塩素ざ瘡」が何カ所か出てまいりますが、これらについては同様でございます。
     それから、20ページの中ほどに4)免疫毒性を生じた試験結果というところの6行目、「一方、免疫毒性のうち、Bureleson」という人の名前がありますが、ここのスペルが間違っております。4番目にある「e」が余計でございますので、これを取っていただいて、正しくは「Burleson」でございます。
     以上でございます。
     何か不備がございましたら、事務局にお申し付け下さい。

    【井形部会長】 それでは、ただ今から第18回環境保健部会を開催いたします。
     まず最初に、企画調整局長から御挨拶をいただきたいと思います。

    【岡田企画調整局長】 企画調整局長の岡田でございます。本日はお忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。
     ダイオキシン問題は、将来にわたり国民の健康を守り、環境を保全するために、政府一体となって取組を一層強化しなければならない課題だと認識しております。
     平成10年5月に、WHOの専門家会合におきまして、ダイオキシンの耐容一日摂取量(TDI)が見直されました。これを踏まえまして、環境庁と厚生省が連携いたしまして、TDIの見直しを行うため、昨年11月に中央環境審議会環境保健部会にダイオキシンリスク評価小委員会を設置していただきまして、その小委員会と厚生省の生活環境審議会及び食品衛生調査会に設置されましたダイオキシン類健康影響評価特別部会との合同会合において、我が国におけるダイオキシンのTDIについて御検討いただいてきたところでございます。
     政府といたしましては、本年3月30日、ダイオキシン対策関係閣僚会議におきまして、ダイオキシン対策推進基本指針を策定いたしました。ダイオキシンの耐容一日摂取量(TDI)は、人の健康への影響を評価する上で重要な指標であり、また、様々な施策の基礎となるものでございますので、ダイオキシン対策推進基本指針の中では、政府として耐容一日摂取量(TDI)を見直し、3カ月以内、すなわち6月中に結論を得ることとしているところでございます。
     合同会合におきましては、ワーキンググループにより詳細な検討に基づく報告書の原案が作成されまして、先ほど厚生省との合同会合におきまして、専門的な見地から詳細な御検討をいただいたところでございます。本日、皆様方には、合同会合においてとりまとめられました報告書を御審議いただくこととなっております。
     環境庁及び厚生省といたしましては、本日、ダイオキシンのTDIをおまとめいただき、その結果を国民に分かりやすい形で伝えていくとともに、各種施策に反映させていく所存でございますので、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
     次に、皆さん方にお世話になりました「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律案」、いわゆるPRTR法案につきまして、前回の部会で御紹介いたしましたとおり、3月16日に閣議決定され、国会に提出されましたが、その後のこの法案の審議状況につきまして、この機会をお借りして若干御報告させていただきたいと思います。
     本法案につきましては、4月30日から衆議院で審議されましたが、その結果、以下に申し上げる点について修正がなされております。
     まず、対象物質を定める際に、人の健康に係る被害並びに動植物の生育等への支障を未然防止すること等が配慮事項として付け加えられました。
     また、事業者からの届出は、営業秘密に係る請求がある事項を除きまして、都道府県知事を経由することとし、その際、都道府県知事は、意見を付することができることとされました。さらに、営業秘密が認められた届出事項につきましても、都道府県知事は、主務大臣に説明を求めることができることとされたところでございます。
     最後に、法律の見直しまでの期間が10年となっておりましたが、7年間ということで3年短縮されております。
     これらの修正案につきましては、5月21日の衆議院商工委員会及び同日の衆議院本会議において可決され、参議院に送られました。
     参議院では、5月末から審議が始まりまして、本会議での趣旨説明及び質疑、国土環境委員会での提案理由説明、井形部会長にも御出席いただきましたが、参考人質疑までが終了しております。その後の国会日程の都合でまだその後の審議が終了しておりませんので、私どもとしては、1日も早く御審議をいただき、成立の運びとなることを期待しているところでございます。
     以上、PRTR法案の審議状況について御報告申し上げました。
     それでは、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

    【井形部会長】 どうもありがとうございました。
     それでは、議事に入ります前に、毎回御相談申し上げておりますが、議案に応じて会議の公開・非公開を部会長が決定するということになっておりますけれども、本日の議題は、公開によって公正・中立な審議に支障がありませんし、また、特定の者に不当な利益、不利益をもたらすおそれがある場合に当たりませんので、原則に従って公開とさせていただいております。
     また、本日配付されております資料につきましても、公開して差し支えないと思われますので、公開とさせていただいております。
     それでは、本日の議事に入ります。本日の議題は、「ダイオキシン類の耐容一日摂取量(TDI)の見直しについて」並びに「その他」でございます。最初の議題はダイオキシン類のTDIに関するものでございますが、この件につきましては、当部会に設置いたしましたダイオキシンリスク評価小委員会に審議をお願いしており、この小委員会は、厚生省の生活環境審議会・食品衛生調査会ダイオキシン類健康影響評価特別部会との合同会合により審議を進めてまいりました。本日13時から開催されました合同会合におきまして、ダイオキシン類のTDIの見直しについて、本部会としての報告書がまとめられました。そこで、ダイオキシンリスク評価小委員会の委員長である鈴木委員長からその御報告をお願いいたしたいと思います。

    【鈴木委員長】 御報告申し上げます。
     先ほど第3回の合同会合が開かれまして、本日提出されました案が了承されたわけであります。数字の話がひとり歩きすることの方が多いわけですが、この案は、考え方の面でいろいろ新しいところが入っております。そういう意味では、これまでの環境に対する基準の決め方とは一味違うところがあったりするわけですが、その辺のニュアンスも含めまして、ワーキンググループの座長を務められた林委員からお話を伺えればと思います。林委員、よろしくお願い申し上げます。

    【林特別委員】 では、報告書案の概略を簡単に御説明させていただきます。
     ワーキンググループでは、これまで7回会合を開きまして、そこでの議論を中心にこの報告書案をまとめました。この間、何人かの委員の先生方には海外に御出張いただきまして、1998年5月のWHO専門家会合でもってTDIの算定根拠として議論の対象となった研究論文の内容、特に動物における最小毒性量の数値と、最小毒性量を設定する際の背景となっている評価指標の毒性学的意味の確認をお願いしております。
     次に、報告案の御説明に入ります。まず、次のページを開いていただきますと、目次があります。この報告書案では、TDI算定の目的、必要性に始まりまして、TDI算定の科学的知見、その算定の科学的考え方を述べて、最終的に実際のTDIの算定を記載し、最後に、TDIの意義とTDI算定の立場からみたダイオキシン対策の今後の課題について触れております。ここでは、かなり長い報告書案でございますので、TDIの算定に直接関係のある部分を中心に御説明させていただきます。
     2ページの「はじめに」を見ていただきますと、この冒頭に「ダイオキシンの耐容一日摂取量(TDI)は、ダイオキシンによるヒトの健康影響を未然に防止する観点から的確な対策を講じる上で重要な指標となるものであり、世界保健機関(WHO)や各国において科学的知見に基づき設定されている」と書いてあります。
     では、今まで各国でどのような評価がされていたか、あるいはどのような考え方でTDIが算定されたかということについて、3ページに「TDIを巡るこれまでの経緯の概要」が記されております。最初の1990年のWHO欧州地域事務局専門家会合では、ダイオキシンの中の一番強い物質2,3,7,8-TCDDを使いましたラットの2年間の投与実験(発がん性試験)での無毒性量を基本にして、それに不確実係数(100)を適用して10pg/kg/日の値を提案しております。これは今まで使われていた最も標準的なリスクアセスメントの方法を基盤にして作られたTDIでございます。その後、ヨーロッパあるいは日本の厚生省、環境庁では、多少変わっているところがありますけれども、基本的には同じ方法でTDIの設定を行っております。
     ところが、WHOの報告書にありますように、4ページを御覧いただきますと、今までのTDIの算定は、1990年までのデータを使っておりましたけれども、その後、データが着々と積み重ねられまして、98年5月に、新しい実験データ、調査データ、特に小児への影響、体内動態、作用メカニズム、暴露状況の知見あるいは発がん性及び非発がん性の影響、こういう新しい知見をもとにして、新しい立場からのTDIの算定が試みられました。
     その結果、動物実験での投与量を直接ヒトに当てはめるのではなくて、一たん体内負荷量に換算してヒトでの投与量あるいは暴露量を算定するという方法を使いまして、TDI1~4pgTEQ/kg/日という値を出しております。
     ここで2ページに戻っていただきまして、日本でもWHOの報告を基盤にして新しい立場で評価をした。そういう意味で、ワーキンググループはそういう立場での評価を行ったということでございます。
     2ページの一番下を御覧いただきますと、この報告書では「ダイオキシン類」と「ダイオキシン」という言葉が使われております。「ダイオキシン類」というのは、ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDD)及びポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)をひっくるめたもの。「ダイオキシン」というのは、ダイオキシン類にコプラナーPCBを加えたものを言っております。個々の物質を対象とするときは、個々の物質の名称、例えば「2,3,7,8-TCDD」というような言葉を使っております。
     4ページに戻りまして、WHO専門家会合の新しい見直しを基盤にして、日本でもWHOで用いられたデータその他、さらに新しいデータも採用して、TDIの見直しを行ったわけです。
     それに用いた科学的データが5ページ以降に書いてあります。まず、暴露状況の問題ですが、これは作ったTDIの意味づけ、あるいはそれの有用性という意味では重要ですが、TDIの算定には直接関係ありませんので、省略させていただきます。必要がある場合には、これを御担当いただいた森田委員に補足説明をさせていただきたいと思います。
     次に8ページの「ヒトに対する影響」ということですが、これは1カ所、TDIの算定に関係するところがございますが、これもどちらかというと、作られたTDIがどのくらい有用であるかということをみるために重要ですので、これは後ほど池田委員に補足させていただきます。
     次に10ページの「実験動物における影響」、これが今回のTDIの算定に使われておりますので、これについて御説明させていただきます。まず、実験動物の研究では実際には2,3,7,8-TCDDが使われています。そこに発がん性、肝毒性、免疫毒性、生殖毒性、その他とございますが、特にこの中では生殖毒性が最終的なTDIの設定のときに重要な意味を持っております。
     発がん性は、先ほど申しましたように、ラットを用いた2,3,7,8-TCDDの2年間のKocibaの実験が今まで伝統的にダイオキシンのリスクアセスメントに使われておりますが、これは今でも最も重要な知見の一つになっております。
     発がん性のところでもう一つ重要なことは、遺伝子傷害性を検出するための試験系では全部ネガティブである。それから、マウス、ラットを用いる二段階発がん性試験でプロモーション作用が証明されているということと、2,3,7,8-TCDDについて、蛋白質あるいは核酸との結合がないということで、ダイオキシンの発がん性は遺伝子傷害性ではないということがこの研究の評価から打ち出されております。それが、17ページのところで、TDIを算定する際の基本的な考え方で、それは遺伝子傷害性が無いとの判断、こういう基本的な考え方の科学的な裏付けになっております。
     あと、肝毒性、免疫毒性については、特にTDIの算定とは関係が少ないので、省略させていただきます。
     生殖毒性では、動物実験で非常に低い体内負荷量で起こっているということですが、この中では、こどもへの催奇形の問題、雌の生殖系への影響、こどもの精子形成への影響、そういう文献あるいは研究論文が多いのですが、これが、後ほど申しますように、TDIの算定に使われております。
     次に13ページの「体内動態」ということで、これが今回のTDI算定の重要なポイントの一つになっております。まず、「経口摂取と吸収」というところでは、とにかく日常生活では、ダイオキシン類の総摂取量の90%以上が経口摂取によるということを強調しております。
     体内分布も、肝臓、脂肪によく蓄積されるということ。
     3番目の「代謝・排泄」が非常に大きなポイントとなっておりまして、ダイオキシン類は代謝されにくいということ、代謝には大きな種差があるということ、それから、先ほどちょっと申しましたが、2,3,7,8-TCDDあるいはその代謝物と蛋白や核酸との共有結合はほとんど見られないということ、これが遺伝子傷害性が無いということの一つの証拠に使われております。
     その次のパラグラフが重要なTDI算定の根拠となっているコンセプトですが、ダイオキシン類は主に糞中に排出され、尿中への排泄は少なく、排泄速度には種差が大きい。ラットやハムスターの消失半減期は12~24日、サルで約1年、ヒトでは、いろいろデータがありますけれども、5.8年、9.7年あるいは11年というように他の動物に比べて非常に長いということがTDI算定の重要なファクターになっております。
     それから「母子間の移行」ということも調べてありまして、これは胎児へ移行するけれども、胎児の体内濃度は母体より高くなることはないということ。これは重要な知見だと思います。
     5番目の「体内負荷量」が重要なんですが、TDI算定のときの基本的な考え方になります。化学物質による毒性発現というのは、どんな物質でもそうなんですが、一日当たりの投与量あるいは摂取量よりも血中濃度や体内に存在する量(体内負荷量)に依存している。特にダイオキシン類のように、体内からの消失半減期が非常に種差が大きいというときに、これを一日の摂取量で評価するということは好ましくないということで、体内負荷量を使うということを提案しているわけです。
     また17ページを開いていただきますと、2)の「体内負荷量への着目」というところを今回のTDI算定の基本的な考え方の一つに入れております。
     次に15ページの「毒性のメカニズム」ですが、これも従来の、例えばがんが起こったときの強さと投与量の関係からTDIを設定しようということではなくて、メカニズムの立場から考えようということを今回のTDI設定では考えております。特に、毒性のメカニズムは非常に分からないこともございますけれども、ダイオキシンの場合には、アリール炭化水素受容体(Ahレセプター)の結合を介する毒性であるということが知られておりますし、従来の遺伝子傷害性の影響あるいは非遺伝子傷害性の影響ということではなくて、ちょうど遺伝子がトランスクリプトされるときのプロセスに影響を与えるというような新しい毒性のメカニズムを基礎にして評価しようということを今回のTDIの設定では行っております。もちろん、Ahレセプターを介さない毒性というものもあるわけですが、これはAhレセプターを介する毒性に比べると、非常に毒性が弱い。大量を必要とするということで、これはTDI算定とはそれほど大きな関係は持っていないということです。
     次に16ページ、TEFとTEQということですが、ダイオキシン類と言われているものはたくさんの物質がある。ですから、それを総合的に評価しなければいけないということで、その方法としてTEF、TEQという方法が使われているということです。これはこのとおりで、特に国際的にも使われているということです。
     次に17ページ、TDIの算定はどうしたらいいかということですが、基本的な考え方として、先ほど言いましたように、遺伝子傷害性が無いと判断して評価する。体内負荷量に着目してTDIを算定する。それから、試験データ、これはいろいろな試験データがありますけれども、その中で、明らかに毒性的な意義のあるものを使うということ。そのほか、用量依存性、試験の信頼性、再現性がはっきりしているものをTDI算定の根拠にするという立場で考えております。
     次の4番目の不確実係数ですが、毒性試験の結果からヒトのTDIを算定する場合には、どうしてもヒトと動物との間の差を考えなければいけない。それから、実験のいろいろな妥当性、信頼性にまつわる不確実な要因も考えなければいけないということで、不確実係数を使おうという立場で評価しております。そこで実際問題として、毒性試験の中からどの体内負荷量を使って最終的に評価するかということで、いろいろ毒性試験を調べておりますけれども、その中で生殖毒性試験が重要であるという記載をしております。
     ずっと飛ばしまして、今の部分が20ページの5)の「雄性生殖器系への影響に関連する試験結果」、21ページの7)の「雌性生殖器形態異常を生じた試験結果」のデータに基づくのが現時点では適切であろうということになっております。しかも、この実験のデータを見てみますと、実験の方法あるいは試験機関によってかなりデータがばらつくということがございますので、21ページの2番目のパラグラフにございますように、影響を発現させる最低の体内負荷量を決める場合に、特定の試験から決めるよりも、関連のある複数の試験結果を総合評価して決めるのがいいのではないか、そういう立場をとろうということになっております。
     大事なことは、22ページの「ヒトの体内負荷量」です。ある影響を起こすための体内負荷量については、ヒトと動物の間に大きな差がないということ。今までの毒性試験、疫学調査データから大体こういうことが言えるのではないかということで、これを一つの考え方に加えております。
     動物の体内負荷量が出ますと、ヒトの体内負荷量はニアリーイコールということができますので、それからヒトでの摂取量を計算することができます。その摂取量を計算する場合には、22ページの5に示してある数式を使うということです。
     32ページに「体内負荷量を用いたダイオキシンのTDIの算定」というのが出ていますけれども、これが今回用いたTDI算定の一つの考え方です。まず、動物でもって毒性反応を起こす最小投与量を求める。その実験について、最小投与量はどのくらいの負荷量になっているのかということを実測又は計算いたします。そして、体内負荷量がヒトについて同じような影響を起こすということになりますと、体内負荷量はヒトも動物も等しいという前提を置いてありますし、そういうデータがございますので、これをニアリーイコールといたします。これが分かりますと、計算式で一日摂取量、最小毒性量が分かるということです。これは最小毒性ということで、これに不確実係数を掛けてTDIを出す。こういうプロセスによってTDIを算定したということです。
     不確実係数としていくらを使うかということですが、これの決定方法は、22ページにア、イ、ウ、エ、オという項目がありますけれども、こういう基準で不確実係数を決めたということです。
     そういうことで、結論的には、TDIの算定根拠とする体内負荷量としてどういうものを使ったらいいかということですが、先ほど申しました生殖系への影響を基にして、影響を与える最も低い体内負荷量が86ng/kg
     程度であろうということです。先ほどの方式に従って摂取量を計算して、それに先ほど決めました不確実係数10を掛けて、そこで4pg/kg/日を当面のTDIとすることが適当であるとしたわけでございます。
     なお、実際には86ng/kg
     以下の体内負荷量のレベルでもわずかな変化が起こっている例もあるということで、ただ、これらは毒性の定義がはっきりしていないということもあります。しかし、そういう例がありますので、今後、さらに調査研究を進めていくことが必要であろうと書いております。
     24ページは、前のTDIの算定と今の算定とはどこが違うかということ、これは先ほど説明したとおりでございます。
     最後に「TDIの意義と留意点」、26ページに「今後の対策の推進」ということをまとめてみました。

    【井形部会長】 どうもありがとうございました。
     それでは、ただ今の報告書案について御審議いただきます。どうぞどなたからでも御自由に御発言下さい。

    【野中委員】 これは素人の私どもが聞いてなかなか分かりにくく、ダイオキシンの危険性ばかりが目につくような感じがするので、もう少し分かりいいような方法で説明していただいた方が一般の人にも分かりいいのではないかと思うのですが、何か一般的に分かるような方法的なことは考えていらっしゃるのでしょうか。

    【鈴木委員長】 これは合同会議の中でも議論になったことなんですが、専門家向けといいますか、専門家同士が情報を交換するような形でのドキュメントの書き方にどうしてもなってしまうわけです。それだけでは足らん、今おっしゃられたように、もう少しわかりすい文章はできないのか、という議論もあったんです。ただ、ワーキンググループの先生方の作業の中で、その両方を書くのは至難のわざであるということになりまして、これは事によると林委員が補足して下さるかもしれませんが、耐容一日摂取量(TDI)については、それしかやりようがないから、専門家向けのものとして書きます。ただし、それをもっと一般向けに分かりやすくするのは、どっちかというと行政の仕事ではないか、こういう意見が出てまいりました。行政の中にいる人がそれをかみ砕いて出してくれれば、何とかなるのではないか、というような話もあったわけです。

    【野中委員】 専門的なことはもちろん必要で、それをきちんと科学的に証明したり、研究していただかなければ基礎ができませんので、それは非常にありがたいことなんですが、生殖に関する問題とか、特に気になるのは、21ページの6)の「子宮内膜症、」の後に
     「児動物の学習能力低下に係る試験結果」とあるのですが、ダイオキシンは、学習能力など、今キレる生徒が多かったりしますけれども、そういうのにも直接関係するのでしょうか。

    【鈴木委員長】 これは私よりは、この辺のことを書いた専門家がいらっしゃるから、そちらにバトンタッチします。

    【遠山専門委員】 これはサルを使って、形、色、位置の3つのことに関する試験をした結果をとりまとめた論文です。これは非常にややこしい試験なんですが、詳しく言いますと、例えば四角と丸という形をはじめにサルに覚えさせておいて、それを逆にしたときに、それが逆になったということをサルが認識するのに要する時間がどのくらいかかるかということを調べています。そのときにダイオキシンを投与した場合に、その時間蠇蠇実際には回数なんですが、回数がどのくらい減るか、あるいは増えるかということに関しての試験をした結果を見ているわけでして、今おっしゃったキレるとかキレないとか、そういう人間の極めて高次な反応とは全く違うレベルの試験でありまして、具体的にこの試験から高次の人間の脳機能に関するところまではすぐに話を引き出すのはできないと思います。

    【野中委員】 ここでは「学習行動テストの成績低下が認められている」とありますので、ダイオキシンを投与すれば、感情的ではなく、学習そのものの行動の低下は認められるわけですか。

    【遠山専門委員】 形に関する試験をしたところ、ダイオキシンによって、形の認識のテストに関しては影響が出てきたということです。そういう意味で、学習能力、学習テストに対する影響が出てきたということになります。

    【南川保健企画課長】 私ども役所の方では、今回結論をいただきますれば、政府広報などを用いまして、できるだけ分かりやすい形で説明するようにはしたいと思っております。ただし、書き方を余り変えますと、内容が誤解されても困りますので、できるだけ分かりやすいように努めますけれども、かなり専門的な部分も残る形にならざるを得ないのではないかという感じはいたします。いずれにしても、御指摘のとおり努めてまいりたいと考えております。

    【角田委員】 ダイオキシンに対する不安は、小さな子どもとか就学前の子どもの親たちが非常に不安がって、アンケート調査でもダイオキシンに関する不安感というのは非常にたくさん出てきております。私たちの暮らしではどうすればいいのだろうかという話がたくさん出ているのです。これを拝見しまして、我が国にとっては画期的なという形で読み取らせていただきました。それだけに部分がひとり歩きをして不安感のみが出てくるのではないかという気持ちを持ちますので、国民に分かりやすく、行政でかみ砕いてお書きいただくということですが、それと同時に、それではどうすればよいのかというような具体的な事柄にも触れていただきたい。というのは、25ページの5)の「食事と母乳」というところにさらっと書いてあります。これで結構なんですが、その部分で、これからの私たちの暮らし方という事柄も出てくると思いますので、何か一つ、行政の方で国民に分かりやすい情報を流すような機会をぜひおつくりいただきたいと思います。非常にすばらしいものが出来上がっているのではないかと思って感激しております。

    【鈴木委員長】 今のお話に関連するかもしれませんが、具体的には、政府のレベルでお考えになっているダイオキシン削減計画を進めていく上で、こういうTDIのような基準を作ることは、何らかの助けになる作業だろうとは思います。しかし、この数値がいくつであるかに関わりなくダイオキシン削減計画を進めていただかなければ困るわけです。例えば90%ダイオキシンを削減するというときに、これとこれとこれをこういうふうにやるとこれだけ減らすことができるから、90%削減なんだよ、そういうことを、私も行政としてどうなさっていくのか伺いたいのですが、その辺の具体的なことが欲しいのだろうと思います。それが一つ、全体としてやっていかなければならないこと。
     次に、それぞれの個人の暮らしの中で何ができるかみたいな話があって、例えば食べ方に気をつけろとか、何がどうだとか、いろいろありますね。あるいは暮らしの中で何はやらない方がいいというふうな、別のガイダンス的な仕事が入り用になるのだろうと思います。その辺は、この数値がいくつであるかとは全く関係なくやっていただかなきゃいかんことだろうと思っています。ワーキンググループの先生方、その辺で助けてくれますか。

    【林特別委員】 その前に、先ほどの学習の問題について、私はこれが一番気にかかっておりましたので、実は1週間前にワシントンDCの専門の人にもこれを聞きに行ってきたのです。学習能力というのは、この場合には認知能力をテストしているということです。認知能力への影響を見るというのは、実際には学習能力と記憶と動物が実際にその試験に参加するという3つの面が満たされなければ、はっきりした試験結果は得られないということですね。言うなれば、今の試験結果をさらにキレる、キレないという高次の問題に外挿しようとすると、中枢神経系、末梢神経系の全機能の統合評価を必要とするということです。ところが、神経への影響というのは、いろいろな実験で簡単に、何だか分からないけれども出てくるんです。そうすると、今まで発がん性とか変異原性とかの問題で十分なガイドラインに従ったデータが提供されないとき、非常に中途半端なデータでもって世間を騒がしたことは随分あった。それと同じ状態が今、神経毒性の方に現れているということなんです。そこで、これは行政へのお願いなんですが、神経毒性を総合的に評価する体制が十分ではないと思うんです。私はできればダイオキシンあるいは環境ホルモンを契機として、そういうことができるような体制がとれればいいなと思います。日本では神経系の研究機関は随分ありますので、どこを母体としてもよろしいのですが、そういうことができるような体制に持っていっていただければと思います。今回の研究データにはまだ問題がありますけれども、将来、ダイオキシンもありますし、環境ホルモンもありますし、重金属もありますので、そういうことの総合評価ができるような、神経系への影響の研究体制が整えるようなことを行政の方で考えていただければと、そういう面のお願いです。
     それから、簡単にまとめるということは、非常に難しいと思うのですが、やらなきゃならないということで、今これを書き上げるだけで頭の中がいっぱいなので、現時点では異議はないのですが、行政の方で一生懸命やっていただければ、お手伝いはさせていただきます。

    【近藤委員】 行政の方で一般の方に分かりやすく解説を書いてくれという御注文がございましたが、参考までに申し上げておきますが、私は昔、水銀問題に関わったときに、厚生省はそれを大変気にして、1週間に魚何匹まで書かれたのです。だから、その書き方にも大変問題があると思いますので、その辺のところは十分留意していただきたいと思います。

    【南川保健企画課長】 鈴木先生御指摘のように、対策自身は、もちろん今回のTDIを受けてでございますし、また、それがどうであろうとも決めたいと思っております。具体的な削減対策、さらに廃棄物の削減対策、それから的確な情報の提供と公開ということは当然ながら徹底して進めてまいります。
     それから、今、近藤先生からございましたように、かつて私も水局で水銀問題をやっておりましたが、そういういろいろな教訓が過去にあるものですから、余り分かりやすくしようとするために大胆に書くとかえって誤解を受けますので、その辺は慎重にかつできるだけ分かりやすくやっていきたいと思います。
     別途御指摘のあった神経系云々の問題等につきましては、妙案はないのですが、いずれにしても、省庁再編によりまして、今後の仕事のやり方も大いに変わってまいります。そういった際の検討事項ということで本日は扱わせていただきたいと思っております。

    【井形部会長】 今日の会議では、これでお認めいただけるかどうかということをお諮りするわけですので、全般的にこれでよろしいとか、根本から異論があるとか、そういうコメントをいただきたいと思います。

    【野中委員】 これは大変よくまとまっておりまして、感謝しております。このままでよろしいと思います。先ほど申し上げたのは、今日のとは別にということで、今日のは本当に御苦労なさったことと思います。ありがとうございました。

    【辻委員】 この数字の読み方について教えていただきたいのです。「耐容一日摂取量」というのは、人間が一生の間この用量のダイオキシンを体内に摂取しても問題ないという数字だと解釈しているのですが、32ページのその一段上にある「一日摂取量」、43.6pg/kg/日というのは、ばらつきの範囲で最大値がこれだというふうに解釈するのですか。安全係数をみないとすれば、43.6pg/kg/日までは1日食べても問題ない数字だというふうに解釈するのですか。素人に分かりやすく言ってくれというのは、どういう読み方をしたらいいのかということを教えていただきたいということではないかと私は思うのですが、できましたら御解説をお願いしたいと思います。

    【林特別委員】 動物実験から計算すると、ヒトでは43.6pg/kg/日は通常は大丈夫である。ただし、ヒトにはいろいろな個人差があります。それから、この値を算出するに当たって、実験データに不確実な点もある。そういうことを考えますと、動物から始まって、ヒトの43.6pg/kg/日のそのときに使ったデータが完璧なものであるならば、これでいいわけです。しかし、そうでなくて、ヒトと動物との種差あるいは実験データの誤り、不完全さを考慮に入れると、これをそのままTDIとしてはまずいということで、それに1/10を掛けて値を出したということです。

    【辻委員】 不確実係数10ということは、43.6を10で割っているわけですね。それで4pgを出したわけですね。

    【林特別委員】 そうです。

    【辻委員】 そうすると、医学的に検出する場合は、不確実係数というのは大体10ぐらいを掛けるものなのですか。

    【林特別委員】 今まで使われていた不確実係数というのは、動物とヒトとの間の違いが10である。ヒトの個人差が10であるということを言っていました。それは経験則に基づいている。動物とヒトとの間に違いがあるけれども、それが10倍を超えることはない、個体差が10倍を超えることはないということで100を使っていたわけです。ところが最近は、そういう経験則でなくて、実際の実験値、作用メカニズム、体内動態のデータを使いまして、不確実係数を科学的な知見に基づいて決めようというふうに変わってきています。そこで今の場合には、体内動態という問題と、もう一つは、Ahレセプターとの結合を介するということ、それの作用メカニズム、トキシコダイナミクスとトキシコカイネティクスの2つの面をここに入れて10にしている。ですから、今までの経験則に基づいた方法とは全く別の、新しいリスクアセスメントの方法を使って10にしたということです。

    【辻委員】 そうすると、今まではヒトと動物が10で、ヒトの中のばらつきが10で、掛け算で100にしていたと。

    【林特別委員】 そうです。それが標準なんです。

    【辻委員】 それを今度10にした。それは随分思い切ったことをされているのですが、大丈夫なんでしょうか。

    【林特別委員】 種差というのは、本当は動物よりもヒトの方が感受性が高いというのが通常ですね。ところが、この場合には、Ahレセプターとの結合が最初の毒性発現のスタートとしますと、動物種の中でヒトが最も低い。ここで使われている実験データはラットなんです。ラットというのは非常に高い反応性を示す動物種。それに比べると、ヒトは非常に低い反応性なんです。それをニアリーイコールとしているんです。ということで、これは10としても決しておかしくはない。これは従来の経験則でいきますと100になると思うのですが、そうなると10ということです。

    【辻委員】 もしそこで不確実係数を100にしますと0.4になるわけですね。0.4にすると、実際に食べ物の中に入っているのが2.4だと今言われているわけですが、それを超してしまうわけですね。それは何か因果関係といいますか、先生方がお決めになるときには考慮されたのですか。

    【林特別委員】 もしも標準的な不確実係数100を用いたとしますと、最初のスタートから、作用メカニズムとか体内動態とか、そういうものをしない、従来の方法を使うことになりますね。それをやりますと実は10になるのです。10では他の疫学的データからすると高いかもしれないということで、ダイオキシンについては、幸いなことに作用メカニズムの研究がかなり進んでおりまして、先ほどのAhレセプターを介する毒性というと、モレキュラー・バイオロジーをもってきたという感じがするのですが、安田委員がやっておられる実験では、Ahレセプターのノックアウトのないマウスではほとんど反応が起こらないということです。だから、そういう動物ではダイオキシンもただの物質ということになってしまうのです。ですから、どうしてもAhレセプターを介する。Ahレセプターを介するとすると、ヒトは非常に反応性が低い種類に属する。そういう立場で見ますと、不確実係数を10以上にとるということは、むしろ意味のないことであるということなんです。

    【井形部会長】 WHOの専門家会合の方も不確実係数10という計算をしていますね。
     ほかにいかがでしょうか。

    【安原委員】 御専門の皆様の御検討の結果、今回のこの結論が出ておりますので、この結論については結構かと思いますが、22ページでWHOの報告と結論のところが書かれておりまして、4pgという点ではWHOと今回の結論はイコールですが、WHOの方は1~4pgと幅があります。この点について質問された場合、どういう答えになるのでしょうか。

    【林特別委員】 サイエンティストの立場から申しますと、TDIというのは、安全性の立場から、安全性のデータに基づいて評価した値です。1というのは、WHOでは目標値と書いてあります。目標値というのは、これをなるべく少なくしようとする技術的な目標を示した値ということで、安全性の値と技術的な目標の値というのは別個に扱うべきである、そういう立場で私は考えております。私たちワーキンググループが依頼されたものは、安全性の立場からTDIをどうするかということでございますので、それを中心に考えました。ただ、一番最後に触れましたように、しかし、より低い体内負荷量で何か変化が出る場合があるということで、今後検討が必要であるということは付け加えさせていただきました。

    【井形部会長】 皆さんの御意見では、少し専門的すぎて難しすぎるという御意見が多いように思いますので、これはこの案を認めていただいたときの附帯条項として、分かりやすく解説することということで、お諮りいたしたいと思います。今出された報告書をこの部会の報告書として採用してよろしゅうございましょうか。

    〔「異議なし」との声あり〕

    【井形部会長】 ありがとうございました。
     それでは、この部会の報告書とさせていただくことにいたします。
     ただし、先ほど言われましたように、できるだけ分かりやすく解説をしていただきたいということを行政の方にお願いします。
     それでは、「その他」の議題について、事務局からどうぞ。

    【南川保健企画課長】 特にございませんので、局長の方からお礼の御挨拶をさせていただきます。

    【井形部会長】 それでは、本日の議事は終了いたしました。
     最後に、局長から一言御挨拶をいただきます。

    【岡田企画調整局長】 本日は、お忙しい中、ダイオキシンのTDIの見直しのために御参集賜りまして、また、この報告書をまとめていただきましてありがとうございました。
     環境庁といたしましては、冒頭の挨拶でも触れましたように、厚生省、環境庁と一緒になりまして、国民に分かりやすい形で伝えてまいりたいと思っております。この点は、ダイオキシン対策推進基本指針の中でもうたっているところでございまして、私どもの宿題になっておりますので、ただ今の諸先生の御指摘も踏まえまして、十分検討して、できるだけの工夫をしてまいりたいと考えております。
     また、TDIは、最初の御挨拶でも申し上げましたように、この後のいろいろな施策の出発点になるものでございまして、私ども環境庁の分野だけ見ましても、例えば大気環境指針値をこれに基づいて見直すとか、その他の環境基準の検討と各種施策をこれを基に進めてまいる。こんなふうな取組になりますので、この点につきましても鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
     それから、先ほど諸先生の御指摘にもございましたし、この報告書の中にも書いてございますが、今回おまとめいただきましたTDIにつきましては、なお今後、ダイオキシンの毒性に関する調査研究を推進して、知見の集積に努めていくことが大切だと考えておりますので、こうした点の取組もしてまいりたいと思います。また、この点で諸先生方のお力をお借りすることもあると思いますので、この点につきましてもまたよろしくお願いしたいと存じます。
     ともかくおかげさまでこういう形でまとめさせていただきまして、私どももこれを出発点としてまた更なる行政的取組をしてまいりたいと思っております。今後ともダイオキシン対策に関しまして御指導、御鞭撻を頂戴することをお願いいたしまして、簡単でございますが、私からの御挨拶とさせていただきます。本日はありがとうございました。

    【井形部会長】 それでは、これをもちまして本日の部会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

    --了--