中央環境審議会第85回企画政策部会議事要旨


<日時>  平成12年11月9日(木) 13:00〜16:00

<場所>  飯田橋レインボービル7階 大会議室

<出席>

森嶌部会長、安原部会長代理、天野委員、江頭委員、小野委員、小早川委員、佐竹委員、塩田委員、鈴木委員、波多野委員、平岡委員、藤井委員、三橋委員、宮本委員、村上委員、村杉委員、谷田部委員、渡辺委員、飯田特別委員、太田特別委員、猿田特別委員、廣野特別委員、横山特別委員

事務次官、企画調整局長、自然保護局長、水質保全局長、自然保護担当審議官、大気保全局企画課長、水質保全局水質管理課長、水質保全局海洋環境・廃棄物対策室長、環境保健部保健企画課長、企画調整局調査企画室長、企画調整局環境計画課長、企画調整局環境計画課計画官

<議題>

(1)環境基本計画見直しについて
(2)その他

<配付資料>

○資料1 新環境基本計画中間とりまとめ修正案
(参考 前文(案))
○資料2 「新環境基本計画中間とりまとめ」に関する意見の概要
○資料3 パブリックコメントへの対応に係る委員からの意見について

<議事経過>

 事務局から資料について説明の後、議論。

1. 前文について


【天野委員】
・ 「20世紀は、人類にとって束の間であったが、環境の制約から自由になったと感じられた時代であった。」という表現は、一部の先進国あるいはその中でも一部の階層の人だけに当てはまるという印象を与えかねないので、たくさんの自然災害や資源制約に対応しながら豊かな社会を構築しようと努めてきた時代であった、という感じの文章にすべき。
【森嶌部会長】
・具体的な文章は次回提案するが、事務局でテイクノートしておくように。

【藤井委員】
・ 前文が長い。3つの分かれ道を並べる必要はなく、「これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄の生産と消費のパターン」から移行するという目指すべき道を示して、読み手にわかりやすいようにコンパクトにした方がよい。

【谷田部委員】
・ 開発途上国も豊かな自然を守るといった姿勢が国際的な取組としては重要だと思うが、10ページの「国際的な取組」には、開発というイメージが強すぎて表現しきれていないので、前文の段階から、「開発途上国の豊かな自然をより多く残すために」と加えてほしい。
【森嶌部会長】
・ 途上国の自然環境を守ることは非常に大事だが、これまで先進国が、途上国の自然環境を守れと言うことについては、大きな反発があるので、表現については多少微妙だと思う。

【安原部会長代理】
・ 前文に「地球環境に目配り」という表現があるが、軽い感じがするので、「地球環境保全を行っていかなければならない」など、もっと重みを持たせた別の表現がよい。

【藤井委員】
・ 「COP6後に必要に応じて見直し」という表現の解釈を知りたい。
【森嶌部会長】
・ 11月に開催されるCOP6の結果によっては表現を改めなければならないかもしれないという意味での表現になっている。進展がない場合には、またご相談したい。

【三橋委員】
・ 「いわば第2の環境の危機」だけでなく産業公害についても、大量生産、大量消費を背景にして起こっているもので、環境の危機を2つに分ける意味がわからない。
・ 分かれ道として3つの道を挙げているが、第1の道はあり得ず、選択肢としては、第2と第3の道しかないので、第1の道を挙げることの理由が理解できない。

【鈴木委員】
・ 「わが国の環境は、依然として良好とは言い難く」とはどういうことを訴えようとしているのか、よくわからない。
・ 「我々の最重要課題は、環境という枠組みの中において」は、「地球という枠組みの中において」と書くならわかるが、「環境という枠組み」が、何をいっているのかよくわからない。

2. 第1部「環境の現状と環境政策の課題」について

【平岡委員】
・ 10ページのEPRは「Expanded」ではなく、「Extended」の間違いである。

3. 第2部「21世紀初頭における環境政策の展開の方向」について

【藤井委員】
・ ※227「森林を維持、保全、整備」とあるが、※246の「木材資源の有効利用」も問題解決には必要なので、後者に合わせて加えるべき。

【小早川委員】
・ ※205の「環境の側面はもとより」の表現を強調した「持続可能な社会」の説明は、「環境の側面」がつながる「質の高い生活を保障する社会」が、何を意味するのかわかりにくい。環境を維持し、保全していく生活のことなのか、アメニティーに富んだ楽しい生活のことなのか。前者だと考えているが、はっきりとしない。
・ 元の意見は、次の世代まで持続可能な環境の中で暮らすことであって、今、環境の効用をフルに供与するということでは必ずしもない、という趣旨だと思う。
【森嶌部会長】
・ 後者と考えていた。社会そのものは持続可能な社会へ向けてやっていくのは確かだが、保全していくことよりも、アメニティー、質の高い、より良好な環境をもっている社会を意味している。
【天野委員】
・ 前文にも重なるが、「質の高い生活を保障する」というのは、経済的な側面、社会的側面においても質の高い、とつながる。普通は、クオリティ・オブ・ライフが重要であるという表現が、量的な豊かさに対して言われるものだと考えると、生活の質が高いというのもアメニティーに何を含めるかによるが、経済や社会面の質の高さというのではなく、独立した内容だと思う。
・ 前文でも、「我々現在世代にとっては、行動に制約を生じ、到達できる物質的な豊かさを減じる」の後ろに「世代を通じた生活の質を高め」と入れれば、現在世代も将来世代も高いクオリティ・オブ・ライフを享受することができるというプラスの面が入ってくると思う。これを踏まえて※205の表現も検討してほしい。

【江頭委員】
・ ※247「環境教育・環境学習」で、「環境保全のための取組に重要な役割を担う者」と「次世代を担う年齢相」という記述は、そのために「環境教育・環境学習の必要性が高く」というような誤解をされるので検討してほしい。
・ ※247「環境教育・環境学習」で、「環境」の文言が抜けている部分があるが、「環境」を省略するのであれば、「(以後「教育及び学習」とする。)」など注意書きを入れるべき。

4.第3部 第1章「戦略的プログラムの展開」について

【村杉委員】
・ パブリックコメントにもあったが、※3162他(※3610、※3638、※3651、※3949で)の「環境への負荷の少ない交通に向けた取組」で、「環状道路やバイパスの整備」をする表現があるが、都市部において、交通流の円滑化を図るために、環状道路やバイパスを新たに作ることは、新環境基本計画の精神とは矛盾するのではないか。
「環境負荷が増大しないように配慮しながら」とあるが、都市周辺部に新たに道路を造ること自体、その場所の環境配慮であり、絶対に環境負荷が増大しない配慮というのはできないと思う。渋滞解消のために道路を造るという発想は脱却すべき。
【太田委員】
・ 道路交通の円滑化で環境負荷が減るものの、それによって新たな誘発が起こるのは問題。目的が円滑化であったためにこのような表現になった。部会において方向性を検討してほしいが、基本的には、現在のままの道路の状況を続けるよりも、基本的な骨格的な道路がきちんとしていない限りは、渋滞が更に増えていくだけだと思う。
【猿田委員】
・ 一般論としては、これ以上バイパスを造ることに抵抗があるかもしれないが、現実にバイパスの整備よって都市部の交通流が減ったという現象もある。一概にバイパスけしからんというのも現状からみても無理があるので、環境アセスメントやSEA(戦略的環境アセスメント)の段階でバイパスの必要性や影響を論議した上で対応すべきではないか。
【天野委員】
・ 交通流の円滑化を図ることを実現する方法として、環状道路やバイパスを整備するのは複数の選択肢の中の1つの方法であり、デマンドサイド・マネジメントのようなものも含めて環境負荷を下げる努力をすべき記述が必要なのではないか。それなくして突然環状道路の話になっているのが問題なのではないか。
【横山委員】
・ 交通混雑を避けるために道路を造ることが公害をまき散らすことがあるので、中環審としては、いかにして交通を少なくするか、車を減らしていくという観点で考えるべきではないか。
【小野委員】
・ バイパスや信号の問題は人口に非常に左右されるので、地方による部分が大きい。書き方の問題だが、いきなり「都市部において」と書いてしまうと、必ずやらなければいけない意味にとれるので、そういう解決方法もあるという表現にすれば、物事がわかりやすくなると思う。
【三橋委員】
・ 自動車が中心の考え方は、ヨーロッパの自転車を中心とする流れから外れており、大都市では、自動車の通る道幅を少なくして、自転車道や歩道をむしろ広げていく代替道路の配慮が必要だと思う。
【太田委員】
・ ヨーロッパは、骨格的な施設ができているが、日本の都市部ではベースができていないのでまず整備が必要だが、道路の整備と、車道をどうするかは、別の話だと思う。※3162、※3638で取り上げた需要マネジメントは、整備が必ず必要という印象が強く出ているので、むしろ政策パッケージの一つとして意味が伝わる工夫をする必要があると思う。
【江頭委員】
・ 「バイパスの整備」は、造る配慮ばかりでなく、「見直し」を入れた方がよい。
【猿田委員】
・ 3162のバイパスの話は、※3634、※3638での同様な表現があるので、あわせてご検討願いたい。
【森嶌部会長】
・ 中央環境審議会は、環境に軸足を置いて国の政策を考えるわけで、他のファクターを無視して良いわけではない。方向性としては、全面削除というよりも、バイパスなどを造るのは、政策パッケージの1つであって、バイパスの整備を強調したものにならない書きぶりに検討チーム主査と相談の上修文する。

【塩田委員】
・ ※3162の部分は、交通に関しての総合的な戦略的プログラムの1つとして特記したものだと思うが、その後の各論的にいろいろな角度から取り上げた施策と整合性をとられた格好になっているのかわからない。
・ ※3156「環境への負荷の少ない交通」の中で「温室効果ガスについては、」という、地球温暖化の問題も取り上げられているが、地球温暖化の対策は、総合的にポリシー・ミックスの中で行うのと、対策手法としても、通常の環境問題とはアプローチの仕方が違うと思うので、「環境への負荷の少ない交通」の中で扱わずに、切り離した方が理解しやすいと思う。
・ ※3162以外(※3610、※3638、※3651、※3949で)の「環状道路・バイパスの整備」についての記述は、それぞれテーマが違う中で1つずつ平仄を合わせて整理したのかよくわからない。
【細谷環境計画課長】
・ 前後の整合性については、関係する省庁から了承を得たものであるが、再度見直したい。
【森嶌部会長】
・ 温暖化のところから自動車起源のCO2の問題をはずしたというわけではないが、CO2のかなりの排出起源が自動車であることから、SPMや他の問題も含めて、ここで交通の面からどうアプローチするかということを記述してもらった。
・ 前後の整合性について、前の部分は重点的に取り扱っており、カバーされるスコープは違うが、取り扱った限りでは、整合性はとれていると思う。

【佐竹委員】
・ ※3508「地域内資源の活用と地域内循環の尊重」で森林が具体的施策もなしに取り上げられているが、外材が流入して材価が低迷し、山林が荒廃している現状からこういう表現を使われるということは、有効な対策が実現可能かどうかという問題があると思う。
・ ※113「大量に輸入した食料品、肥料、飼料」云々という表現を書くことは、事実であり、私も賛成だが、それでは手が打てるのか。さらに突き詰めると、大量生産、大量消費、大量廃棄というシステムは捨てなければならないということを一方で書いてあり、しかし、捨てるということは、まさにこれをどうするかという問題にもつながってくる。必ずそういう御意見をお持ちの方も出てこられると思う。
【藤井委員】
・ 21世紀の使い方として、「再生可能エネルギー」と置き換えて、木を材としてだけでなく、地域資源のバイオマスエネルギーとして目を向け、「最大限循環的に利用していく」べき。
【森嶌部会長】
・ これまで行われていないかもしれないが、これから行っていくとすればよい。

【小早川委員】
・ ※3516「推進メカニズムの構築」の解釈は、国が地方公共団体のやることをチェックするのではなく、国がやることを地方公共団体が指針に則してチェックするという意味で、従来の国と地方の関係を逆転させるような、非常に大胆で興味のある提言だという読み方でいいのか。そう読むのであれば、もっと楽に解釈できる形にすべき。
【細谷環境計画課長】
・ 地方公共団体が決めた「地域づくり環境配慮指針」に沿って、地方公共団体が自分のところの地域づくりをチェックすることに対して、国として応援するという趣旨で、地方が国をチェックする趣旨は含んでいない。誤解のない形に修文する。
【森嶌部会長】
・読む人によって解釈が異ならないよう、趣旨を明確にすること。

【天野委員】
・ ※3469に「社会的責任投資」の「社会的」は、「Social」ではなく「Socially」だと思う。

【藤井委員】
・ ※3056「国民の理解を得ながら進められている」という現状ではない中で、新環境基本計画に載せるのは、パブリックコメントを見ても、非常に問題があると思う。

【波多野委員】
・ ※3551で、外国人からみた日本の国際的寄与・参加の推進をする最も重要なことは、日本自らがその責任を国内で果たすことだと思うが、「国際的寄与・参加の推進」には、海外に対して何を進めるかしか書いてないので、自らの責任を果たすことを明確に書いてほしい。

5. 第3部の第2章「環境保全施策の体系」について

【安原部会長代理】
・ ※3762に、「戦略的環境アセスの制度化の必要性を明記してはどうか」という委員からの意見が出ているが、※3420で制度化の検討と表現した上で、さらに公共事業のところで制度化について言及する必要があるかどうか。原案で足りている気がする。
【村杉委員】
・ ※3420に「戦略的環境影響評価」をいれたのはありがたいが、これはグリーン化メカニズムの部分。※3762も、「戦略プログラム」を「戦略的環境影響評価」の文言にしても良いと思った。
【細谷環境計画課長】
・ 第1章の戦略的プログラムは、全体の中の重点事項で、後ろの方にも影響があるという理解。
【小早川委員】
・ ※3420で公共事業も含めて広い対象についての戦略的環境アセスを掲げているので、理屈の上では足りていると思う。ただ、もし※3762で生かすとすれば、「計画段階からその実施が」を、現行の事業アセスよりももう一歩進めたという意味で、「計画の早い段階から」という表現にするのも一つの方法だとも思う。
【森嶌部会長】
・ ※3762の「戦略的プログラム」は、ここでは戦略アセスとは全然違う意味なので、やるのだったら、「戦略的プログラムに示したように」というよりも、「第2部第何章に示したように」と書き分けた方が混乱が起きないので、その上で、「早い時期から」とする修文について考慮してみる。

【谷田部委員】
・ ※3649の「ヒートアイランド現象、光害など」は、「新たな問題」というより、深刻化しつつあるという状況だと思う。
・ ※3646「スパイクタイヤ粉じん対策」等は、随分前からの対策なので、現在の段階で書き方にかえた方が良い。
【森嶌部会長】
・アップデートしているはずだが、検討してみる。

【宮本委員】
・ ※3791「環境情報に係る国民等からの照会に対して迅速、的確に対応するシステム」とあるが、環境データの収集の迅速化とデータの分析能力の向上というのは非常に重要なことだと思うので体系的な整備の中に入れてほしい。現状では遅すぎる。
・ 同様に、計画の効果的実施の※405の「各主体の連携と推進体制の強化」にもデータ収集の迅速化や分析能力向上を加えた方がいい。
【森嶌部会長】
・ 前々から言われていた重要なポイントであるため、是非検討する。予算要求の根拠となるような話である。

【藤井委員】
・ ※3644「緊急的なディーゼル排気粒子対策として、装着可能な」で、すぐ「DPF」となっているが、軽油の硫黄分の削減対策も必要なので入れてほしい。

【鈴木委員】
・ ※3648「多様な有害物質による健康影響の防止」の、水環境、土壌環境絡みでトリハロメタンの揚水の問題と、※3701の「化学物質対策」の部分が、化学物質対策の全体の姿形が見えないためにそれぞれ体系的に別のシステムに向かって運営されるような形になり、錯乱してしまう。多様な体系ではなくて、場所としては分けてあっても、考え方として体系的にするよう工夫が必要だが、日本の環境行政の中で化学物質対策をまとめて、全体としてどう展開していくのかが問題だと思う。青写真がないと考えられない。
【森嶌部会長】
・ 日本の環境行政が、全体としてどう展開していくのかがないならば、全体として展開できる方向性を事務局と一緒に導いてほしい。
【佐竹委員】
・ 部会長の意見に賛成であるが、行政は、問題が起これば、全体の体系が見えなくても、何か措置を講じなければならない場に立たされているということも理解していただきたい。体系化の努力も必要だが、ホットイシューに追い回されるという事情もある。
【森嶌部会長】
・理解はできるが、せっかく計画をつくるのだから、バラバラと適当にやるわけにはいかない。事務局と相談して計画内でどう扱うかを相談してほしい。

【江頭委員】
・ ※3911に「教科書」とあるが。学校教育法では「教科用図書」だと思うので、文部省に確認の上修文してほしい。
・ ※3911「国が作成している一部の教科書」とあるが、国定教科書はないので、「なお、国は、リサイクル等への理解を深めるきっかけとするために、教科用図書について」と修文してほしい。
・ ※3912「国際社会との連携や開発途上国の環境教育・環境学習の支援に努める。」とあるが、「国際的寄与・参加の推進」においては「社会教育」よりも「学校教育」の協力が求められているので、「国際的寄与・参加の推進」にも「環境教育・環境学習の支援」を入れてほしい。

【廣野委員】
・ ※3962「政府以外の主体の役割が国際機関や条約の交渉過程において増大していることを認識し、世界的な政策形成とその実施に、多様な主体の参加が促進されるよう、ITを活用した環境整備を進める。」は、ITを活用するために環境整備が重要であるように誤解されるので、「世界的な政策形成とその実施に、多様な主体の参加が促進されるよう努める。なお、その場合に、ITを活用した環境整備を進める。」と二つに切って、諸々の主体が参加できる方向の趣旨に直してほしい。
・ ※3962「各種の開発プロジェクトにおける環境配慮が徹底されるように」を、「各種の開発プロジェクトにおける環境配慮が計画段階から徹底されるように」と、戦略的なアセスの問題を強化した表現にしてほしい。
・ ※3971は「開発途上国地域の持続可能な開発を資金面から支援するため」やその後の「UNEP国際環境技術センター、バーゼル条約地域研修技術移転センター等の多国間の仕組みを通じた技術移転を引き続き支援する。」を資金面だけに限定しないで、「政策・技術・資金面から支援する」と政策支援を強化した格好にしてほしい。
・ ※3968「協力対象をプロジェクトではなくセクター(部分)とし」は、協力対象をプロジェクトではなくセクターに切りかえる方向というように錯覚してしまうので、プロジェクト援助の重要性も十分認識した上での書き方のしてほしい。

6. 第4部「計画の効果的実施」含めて全般について

(特になし)

7. 全体をとおして

【天野委員】
・ 「『中間とりまとめ』に関する意見の概要」は整理されて見やすいが、個々のアイテムが飛ばされてしまうので全般的な考えを見るためにも、日本でのNGOの分析能力向上支援のためにも、まとまった形でペーパーが出ているのであれば提出してほしい。
【細谷環境計画課長】
・ かなりの量になるが、必要であれば、提出する。
【森嶌部会長】
・ 要約から落ちてしまっている部分をそのままにしない工夫をするとして、検討する。

【天野委員】
・ 日本の戦略的環境影響評価の概念が計画アセスのみを取り上げていたように思い、累積的影響評価(Cumulative Impact Assessment)の概念が抜けていたような気がするが、どのように考えているのか。
【寺田環境保健部保健企画課長】
・ 累積的環境影響評価については、諸外国同様に、SEA(戦略環境影響評価)の大きな要素の1つとして考えている。確かに、従来の日本の考え方は、計画アセスメントのみであったが、環境影響評価制度の答申の際には、従来の時間的に早い意味の計画アセスメント、プラス、個別事業より広い範囲での様々な事業の累積的影響が入る意味で、「SEA」という用語を使った。
【森嶌部会長】
・ 「戦略的環境影響評価」、「計画アセス」、「累積的影響評価」について説明をしたほうが良いのではないか。

【森嶌部会長】
・ 以前、幸田委員等からも意見があったが、「です・ます調」にすると親切な印象になるので、新環境基本計画を「です・ます調」にする提案をしたい。事務局で直したものを次回の部会で提出する。

<以  上>