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温室効果ガス排出抑制等指針検討委員会(第5回)
議事概要


日時:
平成23年2月25日(金) 10:00〜12:00
場所:
主婦会館プラザエフ(B2F クラルテ)
出席者:
安井座長、川本委員、島田委員、高橋委員、堤委員、森口委員 梶原大臣官房審議官
高橋康夫(地球温暖化対策課長)、杉本留三(地球温暖化対策課 課長補佐)、福井和樹(地球温暖化対策課 係長)、工藤喜史(廃棄物対策課 係長)
配布資料:
資料1
廃棄物処理部門の排出抑制等指針概要
資料2−1
廃棄物処理部門の事業活動に伴う温室効果ガスの排出抑制等に係る措置
資料2−2
廃棄物処理部門の事業活動に伴う温室効果ガスの排出抑制等に係る措置の解説
資料3−1
一般廃棄物焼却施設毎の目指すべき水準
資料3−2
一般廃棄物焼却施設毎の目指すべき水準の解説
資料4
廃棄物処理部門の排出抑制等指針に関する今後の予定
資料5
排出抑制等指針に関するホームページについて
参考資料
温室効果ガス排出抑制等指針検討委員会(第4回) 議事概要
議事:
環境省が指針を作ると実効的に機能することが期待できる。今回は廃棄物部門の指針であり、これが機能することは大変重要なことである。(安井座長)
(1)廃棄物処理部門の指針案について
 【事務局より、資料1・資料2−1・資料2−2に基づいて説明があった。】
資料2-1に様々な対策メニューがリストアップされているが、自治体は施設等ごとの温室効果ガス排出量自体が把握できていないのが現状であり、まずは精度高く現状を把握する体制を整えることが重要。その点を明記されたい。自治体によっては、処理業務を民間委託していることもあり、詳細の把握が困難であるため、そこに切り込んでいくことも必要ではないか。(森口委員)
例えば、算定・報告・公表制度等の他の制度で、申告対象事業者であっても報告を行っていないケースが見受けられるため、本制度を現状把握の強化に活用されたい。(森口委員)
例えば事業系一般廃棄物・廃プラなどは、廃掃法上は産業廃棄物であるが、現実的には、自治体の焼却炉で処理されている。本制度を検討する機会を活用し、自治体の境界領域の整理等にも踏み込んでいただきたい。(森口委員)
資料2−1の(2)(3)にある「事業者」とは誰を指すのか。範囲が広いのではないか。(安井座長)
廃棄物部門の排出抑制であるため、まずは廃棄物処理事業者が対象であるが、廃棄物の3Rの促進は、京都議定書目標達成計画にもある通り温室効果ガスの排出抑制に資する行為である。このため、一般に事業者にもある種の協力を促すことを想定している。(杉本課長補佐)
題名からもその意図が判るようにしたほうがよいのではないか。資料2-1「(1)温室効果ガスの排出の抑制等の適切かつ有効な実施に係る取組」も、主体・主語が不明瞭である。範囲や対象を明確にされたい。(安井座長)
「(1)(1)体制の整備」というのは、自治体職員や処理事業者の内部体制を整備していくことを想定している。(杉本課長補佐)
「廃棄物処理の広域化」という方向性もあれば、「中継施設の設置等による収集運搬効率化」という方向性もある。広域化は設備の効率運用になるが、収集運搬のエネルギーが増加するなど、両者はトレードオフである。どこまで広域化するのが最適なのか等、今後の研究課題として、既存のデータなどを集めて整理いただきたい。(島田委員)
本指針は、どのような体裁・媒体で、公表されるのか。(安井委員)
業務部門の指針のような書き下し文になる予定。内容は資料の通りであるが、文章自体は調整中である。(杉本課長補佐)
資料2−2の対策メニューに「白煙防止装置の廃止」とあるが、白煙防止装置はアセスメントにおいて住民との合意事項となっている場合もある。指針で「廃止」としてしまうと齟齬が出る可能性がある。(高橋委員)
ここでは白煙防止装置の廃止もしくは停止によって、蒸気消費を削減することで省エネになるという意図であり、実際には住民合意が必須であろう。(事務局)
廃止の検討をすればよいということか。(高橋委員)
指針は努力義務であり、検討事項として欲しいという趣旨である。(杉本課長補佐)
この指針は、「温室効果ガス排出抑制」という側面からみた理想形を示しているので、廃棄物行政から見ると必ずしもこれが正しいわけではなく、矛盾が生じることもある。その点を正しく理解してもらうように明記すべきである。(安井座長)
本指針をどう読み解くのかというマニュアルを作成予定であり、そこに丁寧な説明を記述したい。(杉本補佐)
資料2−1の取組について、廃棄物処理部門としては廃棄物事業者が中心であり、事業者だけでなく自治体やその他の関係者にどのような働きかけが可能であるか等、踏み込んで記述すべき。(森口委員)
広域化については、中継施設の設置により収集運搬エネルギーを削減できるという研究結果を見たことがあるが、いずれにせよ現状把握ができていないのが問題である。誰が把握すべきかについても明確にされたい。(森口委員)
白煙防止装置については、現場では難しい問題かもしれないが、将来的には“白煙が見えていても、その方が総合的には環境に良い”という住民理解を得ることが理想である。(森口委員)
2年ほど前、佐賀市で白煙防止装置を停止して省エネルギーを図る実証実験を行い、その結果発電効率が2〜3%向上したとの結果を得ている。大きな効果ではないが、今後も白煙防止装置は設置しない方向で整理していくのが良いのではないか。(川本委員)
本指針の公表後、フォローアップを行うことが重要である。自治体の対策を横並びで検証・評価できるようにされたい。(森口委員)
廃棄物処理部門からの二酸化炭素発生は、ほとんど廃棄物の焼却がその原因であり、その他設備からの二酸化炭素発生量は微々たるものである。そのため、最も重要なのは3Rの推進であり、社会全体としての二酸化炭素排出量削減が重要である。(堤委員)
バイオディーゼルや消化ガス、活性汚泥の燃料化等によって、ネットで二酸化炭素排出削減となっているかは疑問である。リサイクルや処理を含めて全体をどのように考えるかが重要である。そうでないと、矛盾点が出てきてしまうのではないか。循環型社会促進のための指針になるべきである。(堤委員)
堤委員の発言に同意するが、循環型社会についての意思統一がされていないことも問題である。(森口委員)
発生抑制を念頭に置くべきだが、設備評価については規模の経済性から廃棄物が多く投入された方が、運転効率が良いという矛盾が発生する可能性もある。社会全体での温室効果ガス発生抑制となることが重要である。(森口委員)
廃棄物のように減らせるもの、し尿処理のように減らせないものがある。それらをどう効率的に処理していくかの観点も重要であり、この点にも言及されたい。(安井座長)
 【事務局より、資料3−1・資料3−2に基づいて説明があった。】
焼却処理方式、燃料使用量で分類しているが、発電ありの施設であれば高効率ボイラを導入したり、廃プラを分離すると評価が上がる。ごみ自体の要素と設備の要素が混ざっているので、統一的な評価をしようとする意図が不明瞭である。廃プラを分別収集すると減るが、例えば紙を積極的に収集して高効率発電する場合はどうなるか。シャフト式溶融炉より流動式ガス化で燃料を非常に多く使う場合もある。(川本委員)
指針指標を構成するA(エネルギー起源CO2排出量)、B(廃プラスチック類等の焼却に由来するCO2排出量)、C(熱回収等によるCO2削減効果)の絶対値は書かれていないが、資料3−2のケーススタディでは、ケース1〜4でそれぞれの値の比はどのようになっているのか。(堤委員)
資料3の7ページ目に示すとおり、(A−C)/D値が「施設単体評価の原単位」、B/D値が、「廃プラ類評価の原単位」である。(事務局)
例えば、回収した熱を温水プールに使った場合と、スチーム回収して発電を行った場合では、エクセルギーが全く異なるのにかかわらず、温水プールも良い評価結果となってしまう。電気と熱の原単位の根拠は何か。熱のクオリティが評価されていないのではないか。(堤委員)
熱については、その熱が何を代替したのかという評価をすべきである。プラも分別後にどの程度削減効果があるのか。一部のケミカルリサイクルについては、石炭代替となるため書かれている以上にCO2削減効果があるとも考えられる。いずれにせよその代替効果の評価・クレジットの評価が必要であり、そこまで踏み込んでいくことが必要ではないか。簡単な評価式に落とし込んでいくのは難しいが、全体としてもう少し厳しい数値になっていくのではないか。(森口委員)
原単位の根拠は、温対法に基づく。(事務局)
熱のクオリティについて難しいが重要な問題である。今回は温対法の係数を利用したが、基本的には代替燃料として評価したいと考えている。また、熱供給として面的利用という方向もある。(工藤係長)
廃プラ類等の焼却に係るCO2排出量を評価しているが、バイオマスプラスチック等はどのように評価しているのか。(堤委員)
バイオプラについては、算定・報告・公表制度の考え方に合わせてゼロカウントとしている。(事務局)
家庭ごみの含水率を下げるとどうなるのかといった、今の自治体でもできるような対策も推奨すべきではないか。そうした対策も評価されないと、施設の更新しか対策がなくなってしまう。(安井座長)
ここでは設備の対策に特化して分析しているが、含水率を下げる等その他の取組についてもマニュアルの中では極力組み込んでいきたい。(事務局)
廃プラ類がマテリアルに回っていれば、半分以上は別の部分で焼却されていることになり、ここで全量廃プラ類を差し引くのは過大評価ではないだろうか。(安井座長)
廃プラ類について、資料3−2の4ページ、廃プラ類等の焼却に由来するCO2排出量の水準について、削減効果の50kg-CO2/tは過小ではないか。分子は固形分割合、排出係数ともに過小評価に働いており、分母は白色トレイのみの自治体も入っており同じく過小評価に働いている。また、ごみ焼却量に対する平均な廃プラスチック類等由来CO2排出量の370kg-CO2/tは事業家一般廃棄物が含まれており過大評価である。そのため、廃プラ類等の焼却に由来するCO2排出量の水準320kgCO2/tは過大ではないか。(森口委員)
廃プラスチック類等の焼却に由来するCO2等排出量の水準については、データを再検証し、追ってご指導いただきたい。(事務局)
電力の排出係数0.555については、買電を減らし売電を増やすインセンティブとなるので、この係数で良いのではないか。(森口委員)
この評価式では、“廃プラは燃やさずに紙は燃やす”ということを環境省が奨励しているように見える。既存の制度や本指針の方向性との整合を明確にすることが必要。(森口委員)
このような指針の評価式では、“ドライな古紙を回収して自治体に売却し、それを燃焼させて必要ない温水プールを暖めたり、無駄な暖房をしたりする”という方向に動く可能性もある。廃棄物処理の範囲内での温室効果ガスの排出削減が目的であれば良いが、どこの範囲を見ているかをよく考える必要がある。(堤委員)
紙の扱いについて、言及されたい。(安井委員)
紙を集めて燃やすことについては、質の良いものは有価で売却できるものなので、焼却するということはあまり考えられないと自治体担当者から聞いている。また、政府としても、紙の焼却を推進するわけではない。高効率で利用するほうが全体として効率が良く、質のいいものは産業側で使ってもらい、塩素を含むものなどは処理して熱回収していくことを推進したい。(工藤係長)
ごみの組成調査を実施すると、以前は資源面から有用な紙が含まれていたが、最近では、オムツやティッシュ等、燃やさざるをえない紙類が多い。(高橋委員)
指針値として一括評価するのではなく、エネ起CO2排出量、熱回収による削減効果、廃プラ類の排出量など、A〜Dで示される個別の評価をすべきではないか。(堤委員)
指針値というのは単純化するのは重要。指針を作ることの意義や目的、全体の方向性との整合性を持たせることが重要であろう。(安井座長)
処理方式によって分類1〜3となっているが、溶融処理をやめるケースが増えており、新規施設は分類3に該当する。この分類は過去10年の施設動向を表しており、今後もこの分類で良いのかは疑問。(川本委員)
資料2にあるような定性的な指針で終わるような制度がほとんどだが、定量的な指針も定めようとしているのは意欲的で評価できる。定量的な指針値について、温対法で採用しているデフォルト的な式と、フレキシブルな式と両方あると良いのではないか。(島田委員)
資料3−2で実施されたケーススタディは一事例であるが、全体像が見えれば、今回の議論ででた懸念点もクリアになるのではないか。3ページに既存施設の分布と水準図があるが、特に分類1(燃料溶融等)では、施設規模が大きいところの線上にプロットされていない点が気になった。(島田委員)
燃料溶融の場合、規模の上限が400t/日程度ではないか。(川本委員)
本指針値は、“施設の指針”であり、一方で本日の議論は、“廃棄物処理サービス上”の議論が中心であった。施設ごとの指針値では、その対策も限られてきてしまう。(森口委員)
しかし、不完全であっても取組む価値は高く、本指針の公表後、フォローアップを行うことが重要である。最終的な評価指標(I)だけでなく、エネ起CO2排出量(A)、廃プラ類由来の排出量(B)など、熱回収による削減効果(C)、の個別値も把握することが重要である。また、電力については、自家消費の割合も把握されたい。(森口委員)
(2)その他
 【事務局より、資料4・資料5に基づいて説明があった。】
専用ホームページは、他分野と共通的なのか。(堤委員)
指針はそれぞれに設置しているが、ホームページとしては共通的である。(事務局)
家庭部門の指針もあるのか。(安井座長)
直接的には日常生活用品の製造等を行う事業者向けであるが、それを受け止める家庭側の視点に立つもの。(事務局)
都心部は対策実施が可能だが、北海道等の地域では取り組みが不可能というようなメニューばかりにならないよう、地域差に留意されたい。(安井座長)

以上