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温室効果ガス排出抑制等指針検討委員会(第3回)
議事概要


日時:
平成21年12月2日(水) 9:30〜11:30
場所:
東海大学校友会館(富士の間)
出席者:
安井座長、川本委員、島田委員、堤委員、森口委員、森谷賢(大臣官房審議官)、高橋康夫(地球温暖化対策課長)、戸田英作(市場メカニズム室長)、杉本留三(地球温暖化対策課 課長補佐)、二宮康司(市場メカニズム室 室長補佐)、名倉良雄(廃棄物対策課 課長補佐)、横井三知貴(リサイクル推進室 室長補佐)
配布資料:
資料1 温室効果ガス排出抑制等指針検討委員会 委員名簿
資料2 排出抑制等指針について
資料3 検討事項及び検討スケジュール
資料4 産業部門の対策メニューについて
参考資料1 温室効果ガス排出抑制等指針に関する専用ホームページの開設について(お知らせ)
参考資料2 セクター別ベンチマークについて(総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会第1回工場等判断基準小委員会(平成21年8月19日)資料より抜粋)
参考資料3 工場等におけるエネルギーの使用の合理化に関する事業者の判断の基準(平成21年経済産業省告示第66号)

議事:

議事に先立ち、森谷審議官より挨拶があった。
  • 今回議論いただく排出抑制指針は確実に事業者ないしは日常生活を送る人たちの行動を一定の方向に向けていくという点で大変重要。今年度は、産業部門や廃棄物部門における事業活動に伴う温室効果ガスの排出抑制に関する事項について、審議いただきたい。(森谷審議官)
また、安井座長より挨拶があった。
  • 現実の産業及び科学的な知見に基づいて忌憚無く議論いただければと考えている。(安井座長)
(1)排出抑制等指針について
横井室長補佐より、資料2に基づいて説明があった。
  • 「業務部門における事業活動に伴う温室効果ガスの排出の抑制に係る措置」の「事業活動の範囲」について、個々の産業の技術までどの程度配慮するのかが論点のひとつである。(安井座長)
    →条文の「事業者が事業活動において使用する設備について」とはどのような解釈か。(森口委員)
    →事業活動すべてを広くとらえている。現在の指針では業務部門としてオフィスビル等について定めているものが、今回の検討会ではそれを産業部門の工場などに適用できるものを検討していきたい。(横井室長補佐)
    →業務部門であれば共通の製品技術のデータが比較的入手可能だが、個別の産業の製品・設備等については難しいことも課題である。(安井座長)
  • 事業者の事業活動として、例えば日本企業が国外で生産する場合はどう解釈するのか。(島田委員)
    →事業者の事業活動としては国内活動を想定している。ただし、製品が国内産か海外産かは区別せず、より省エネ効果の高いものを選択してもらいたいと考えている。(横井室長補佐)
  • 現在の指針のパンフレットでは、対策の省CO2効果を0.5、1と点数付けして総合評価しているが、これはどのような経緯によるものか。(島田委員)
    →排出抑制等指針を事業者の自己評価方法の例として掲載している。直接的には、排出抑制等指針の規定とは直接リンクするものではない。(横井室長補佐)
    →昨年の検討により、省エネ効果の大きいものは1、そうでもないのは0.5と、ざっくりとした評価とした。(安井座長)
    →相対値でなく、絶対量で詳細に示すこともできるのではないか。(島田委員)
    →対策メニューの検討と効果は日本ビルヂング協会連合会のガイドラインを参照した。その絶対量が比較的大きいものを1.0、絶対量が比較的小さいものを0.5といったような割り切りを行った。(横井室長補佐)
    →業務部門の指針値として、これ以外にオフィスの床面積当たりのCO2の排出量についての一種のベンチマークをつくることも試みたが、データ等が十分整理できなかった。今後、より定量的に評価することも検討したいと考えている。(高橋課長)
    →削減効果そのものではなく、事業者の努力を表す指標と解釈していただきたい。(安井座長)
(2)検討事項及び検討スケジュールについて
横井室長補佐より、資料3に基づいて説明があった。また、事務局より、参考資料1−1、参考資料1−2に基づいて説明があった。
  • 指針値とはすなわち、いわゆる原単位のことと考えてよいか。(川本委員)
    →原単位を考えている。省エネ法のベンチマークでは、鉄鋼業では粗鋼生産量当たりの総エネルギー使用量となっているものを、これを例えば粗鋼生産量当たりのCO2排出量に変換するということを考えている。(横井室長補佐)
    →廃棄物についても、何らかの形での活動量当たりとして原単位が適当と考える。(名倉課長補佐)
  • 廃棄物部門では、廃棄物焼却施設におけるエネルギー起源温室効果ガスを優先するということは既に決定しているのか。(川本委員)
    →どのような指針値を示せるかを検討した結果、最もデータ入手性の高いものが焼却施設のエネルギー起源CO2であった。それ以外についてはデータ制約があるが、指針値として馴染むのかを含めて可能な範囲で検討していきたい。(名倉課長補佐)
  • 廃棄物部門の検討対象の「その他の施設」とは中間処理施設のことか、それとも収集・運搬等の施設の意味か。(川本委員)
    →それらを含めて今後順次検討を進めていきたい。(名倉課長補佐)
  • 検討事項の対象の部門として「産業部門」「廃棄物部門」という名称がついているが、これはインベントリ上の部門の呼称とは一致しないので誤解のないように工夫いただきたい。(森口委員)
    →今後より適切な言葉に変えていきたい。(横井室長補佐)
  • 対策メニューが「設備選択」と「使用方法」に分けて書かれているが、設備の耐用年数が長い産業部門等については使用方法が特に重要。燃料転換や、所有設備の運用改善による低炭素化の余地が大きいと考える。例えば発電事業者の場合、所有する発電所の稼働率を調整するという運用改善が行える。このようなことも「使用方法」として条文解釈可能か。(森口委員)
    →温室効果ガスの排出抑制等に資する対策と考えている。何らかの形で盛り込んでいきたい。(横井室長補佐)
  • ベンチマークについて、粗鋼生産量の総エネルギー使用量は一見わかりやすい指標だが、実際には副生ガスや廃棄物利用など、算定上の扱いは難しいのではと考える。想定されている算定方法が、自主行動計画のフォローアップで用いられているものやインベントリ報告書の算定方法等と整合しているのか。(森口委員)
    →省エネ法のベンチマークは省エネ法の定期報告における計算方法と整合していると推測される。その場合、廃棄物の燃料利用は省エネ法では対象外であり、副生ガス等の重複は除かれた状態で計算が行われていると考えられる。(事務局)
    →省エネ法の定期報告では燃料内訳が公表されていないため、計算方法を確認するのが難しい。また、粗鋼生産量当たりのエネルギー使用原単位は、国際的なベンチマーク策定や、セクター別アプローチ等に非常に重要な指標であるため、国際的に比較可能なものにしていく必要がある。(森口委員)
  • 産業部門の対策メニューに関して、エネ起CO2に関して、燃料転換・再生可能エネルギー導入以外に、省エネ法のエネルギー使用の合理化に対する対策メニューと違うものが出てくる可能性はあるか。(堤委員)
    →指摘の通りであり、省エネ法の対策メニューを排出抑制等指針の設備区分に合わせるような形で整理する予定である。(横井室長補佐)
    →対策メニューは相当部分重複するにしても、温対法と省エネ法では設置目的が違うので、こちらの排出抑制等指針においても定量的にカバーしておくことが必要。(島田委員)
  • 燃料転換について、CO2削減という観点からは天然ガスに転換させることになるが、セキュリティーの問題や、調達価格の問題もあることを、どう考えるのか。(堤委員)
    →そのような問題点も踏まえて、どういった記述にしていくか検討したい。(横井室長補佐)
    →エネルギー消費総量のみで議論している省エネ法においても共通の課題であり、そういった議論が為されるべきであろう。(森口委員)
  • 省エネ法の指針値からCO2に換算するには、エネルギー消費の内訳が必要となる。また、他人から電力供給を受けている場合や、例えば工場に太陽電池を置いた場合をどう扱うかについても明確にしておく必要がある。(堤委員)
    →温対法の算定・報告・公表制度では、例えば他人から供給を受けた電気に関しては個別に排出係数の情報を把握するという運用を行っており、堤委員の懸念されている部分に対応していこうとする動きがある。(事務局)
  • 自主行動計画のフォローアップにおいて、生産力が減ることで原単位が悪化する業種がある一方で、効率のいい設備のみを動かすことができ、原単位がむしろ改善する業種もあることが判った。エネルギーの使用構造が生産量に対して固定的な部分と変動的な部分が業態によって異なるので、原単位でベンチマークを作るのならば留意すべき。(島田委員)
  • ベンチマーク作成において、温対法の算定・報告・公表制度等のデータである程度そろっているのか、あるいはこれから業種別にアンケートやヒアリングが必要なのか。(島田委員)
    →ベンチマークを定めるときにどういうやり方があり得るかに関係する。現在は、省エネ法で定められた数字をもとにCO2に換算する等の方法を検討しており、独自にアンケート等を行う計画は無い。(事務局)
    →資源エネルギー庁とも連携し、議論していければと考えている。(高橋課長)
  • 廃棄物部門を中心に検討する場合でも、電力・鉄鋼部門との関わりも大きい。また、リサイクル推進や廃棄物利用には廃棄物以外の産業部門も努力しており、どう整理するかを検討することが必要。(森口委員)
(3)産業部門の指針(対策メニュー)について
事務局より、資料4に基づいて説明があった。
  • 空調設備等の冷媒の廃棄段階における確実な回収は重要な対策と思うが、これはどの部門の指針として整理するのか明確にする必要がある。(森口委員)
  • ライフサイクルの話は非常に重要。産業部門よりはむしろ家庭部門、業務部門にも関わってくる。特に国民への情報提供として、現在は運用段階のところの性能だけを比較するような形が中心なので、買い替えや設備更新に伴う製品製造段階なども考慮した上の情報提供を行う必要がある。(森口委員)
  • 日本の製品が海外でCO2の排出量の削減に貢献していることが現在の国際法上評価する仕組みがない。これは日本の国益上、非常に重要な概念と思うので、政府を挙げて検討していっていただきたい。(森口委員)
    →関連して、例えば同じ半導体産業でも、日本ではHFC・PFC対策が進んでいるが韓国では進んでいない。そういう点から、国産の半導体の温室効果ガス削減効果が大きいなど、国際的なメッセージを出していくのも重要。(安井座長)
  • 温室効果ガス対策という趣旨で進めていくと、例えば二酸化炭素の排出は多いが廃棄物の処理性能は安定しているような技術が評価されない。総合的に考えることも必要ではないか。(川本委員)
  • 化学産業では脂肪酸の炭素鎖延長のためにCO2を原料として使うプロセスがある。このようなことも対策メニューとして検討の対象とするのはどうか。(安井座長)
  • エネ起CO2対策は省エネ法との重複が大きい、不適切な燃料転換を強いる可能性がある、という点から、ここで注力すべきは非エネ起CO2や非CO2ではないか。冷媒用のフロンについては、単に温暖化係数の小さいものに切りかえるというだけではなくて、それを完全に回収するということを指針に組み込むのが必要。(堤委員)
    →確かに燃料転換のみに特化して誘導するのは好ましくない。そのため、省エネ部分の対策メニューも示し、燃料転換等の方法も示した上で、事業者に判断を委ねるのがよいのではないか。(島田委員)
(4)その他
環境省より、次回委員会の開催については別途連絡するとの連絡があった。

以上