本文へジャンプ

■議事録一覧■

ペットボトルを始めとした容器包装の
リユース・デポジット等の循環的な利用に関する研究会(第2回)


<議事次第>

■ 日時:
平成20年3月25日(火)14:00〜16:00
■ 場所:
中央合同庁舎5号館 共用第8会議室
■ 出席者:
(委員)安井座長、浅利委員、織委員、西川委員、林委員、松永委員、馬奈木委員、森口委員、若森委員
(環境省)紀村廃棄物・リサイクル対策部企画課長、西村リサイクル推進室長 ほか

<ペットボトルリサイクル推進協議会からのヒアリング>

○林委員から資料1について説明。

<パルシステム生活協同組合連合会からのヒアリング>

○若森委員から資料2について説明。

<織委員からドイツでのペットボトルリユース等の現状について報告>

○ 織委員から、ドイツ出張に際して視察したペットボトルリユース等の現状について報告。
  • 別件でドイツ出張に行った際、ペットボトルのリユース・リサイクルについて、4つの小売店を視察。
  • ドイツにおいて小売店で何を販売するかは、消費者が何を求めるかというよりも、小売店側の販売戦略によるものであり、各店舗によって品揃えが全然違う。
  • ドイツでリターナブル容器が減少しているという話もあるが、回収機メーカーの担当者によると、ディスカウントショップの増加に伴い、スペースやコストの問題からリターナブル容器を扱わないという選択がされているのではないかとのこと。しかし、ガソリンスタンド併設のコンビニエンスストアのような小売店でリターナブル容器を扱っているところもあり、何を扱うかは各小売店の販売戦略。
  • デポジット付きのペットボトルを、身なりの良い小学生がゴミ箱から持っていくといった光景も見られた。
  • ドイツでは、ワンウェイ容器にもリターナブル容器にもデポジットがかかっており、消費者にとっては、容器を返却すると結構まとまったお金が返ってくるので面倒ではなく、容器がワンウェイかリターナブルかについて特に意識はしていない。また、リターナブル容器の傷についても慣れてしまっていて特に気にしていない様子。
○これらを受けた各委員からの主な発言は以下の通り。
(ドイツにおけるペットボトルのリユースについて)
  • ドイツでは、ワンウェイ容器を扱うかリターナブル容器を扱うかは、小売店の販売戦略。スペースの問題よりも、品揃えについての戦略。日本の小売店だと、ある程度すべての種類の飲料を揃えていないといけないという感覚があるが、ドイツではそれぞれの小売店で販売している商品が大きく異なる。
  • 一部の環境に熱心な消費者を除き、ドイツの消費者が環境のためにリターナブル容器を選択しているという感じはしない。どのような商品を置くかということが小売店の戦略ということであれば、一番儲かるよう商品を選択するだろうから、日本のようにどこでも同じ商品を売るはずではないか。
  • 小売店のスペース、人口の密集度合や車で持って行きやすい立地など、ある程度似通った地域では、同じような品揃えがされているのではないか。
  • 感覚的にドイツのお年寄りはリターナブル容器を好むが、若者は全然こだわりがないため、小売店は周辺の人口構成で戦略を決めているということもあり得る。
  • ドイツのコカ・コーラでは、リターナブルペットボトルは3種類の飲料に使われているが、日本ではファンタだけで12種類ある。ドイツでは製品の種類が少ない。
(ペットボトルのリユースの安全性や風味について)
  • ペットボトルの構造は、簡単に言えばスポンジ状で、物質を吸着する性質がある。一方、ガラスびんは吸着しないため、完全に洗浄することが可能であり、共通びんとして流通させることができる。従って、ガラスびんはリユースに向いているが、ペットボトルはリユースには向いていない。
  • 欧州では、ペットボトルのリユースを行ってきて、テロが起こるとか、死人や健康被害が生ずるような事態は起こっていないが、飲料のフレーバーがおかしいとの消費者からクレームが、1.5ppm(1千万本に15本ほど)寄せられることはある。日本の消費者は欧州の消費者に比べて味覚に敏感であり、多数のクレームが寄せられ、商品を何度も回収するという事態になればビジネスとして成り立たない。リユースに伴う異味異臭は、品質管理ではどうしようもない。
  • 環境を重視するために多少のリスクはやむを得ないという考え方には同意できるが、リスクが本当に少ないかどうかは非常に重要。安心の観点からは、傷が付いたり変色した容器を日本人は拒否するだろうし、安全の観点からも、化学物質の吸着も報告されているため、しっかりと検証作業をすべき。
  • 資料1−1で言及されているTNOによるリターナブルペットボトルの健康安全調査は、リモネン等を添加した模擬炭酸飲料を使っているが、化学物質はリモネン等に溶出してくるのだろうから、リモネンを入れず、水やお茶であれば、結果は相当違うだろう。特に水であれば香料も入っていないので、臭気検知器で問題のあるペットボトルを選別できる。また、パラチオンのような毒性の強い農薬は日本では使われていない。
  • 安全性に関する検査結果が出たにもかかわらず、ドイツではペットボトルのリユースは禁止されていないのが現実。食品衛生に関する法定基準は最小限であり、それ以上の安全性を確保するかどうかは各企業の考え方による。
  • TNOの報告書が出たにもかかわらず、ドイツではペットボトルのリユースが禁止されていないのであれば、日本でもそういう判断もありうるのではないか。
  • 日本でペットボトルのリユースをするという選択もあり得るが、問題は消費者が選択するかどうか。
(ペットボトルの循環的利用の在り方について)
  • 消費者像をどのように捉えるかが重要。ペットボトルのリユースは、犯罪的行為まで考慮すると、非常にお金のかかる仕組みとなる。ある程度の信用の下で循環的な利用を行うという社会が形成できるかどうかにかかっている。
  • すべての飲料を対象にリユースを行うのではなく、マーケットシェアの大きい数種類だけでもリターナブル容器にすることはできないのか。
  • 最初からすべてのペットボトルをリユースするのは無理があるが、水やお茶など、やりやすいものからリユースしていくことは可能ではないか。メーカーや小売店にとっては厳しい仕組みだと思うが、可能性は前向きに捉えて議論していくことが重要。
  • ドイツではリユースが行われているし、アメリカのコカ・コーラからはすべてのペットボトルをリユース又はリサイクルすることを目標にするというプレスリリースが出ている。日本でも、ペットボトルのリユースやボトルtoボトルのリサイクルなど、質の高いペットボトルの循環的利用について検討していくべき。
  • 日本では、ケミカルリサイクルによるボトルtoボトルのリサイクル技術があるが、LCAの観点から見ると、必ずしも使い捨てに比べて格段に良いとは言い切れず、またコスト面の課題がある。
  • 北アメリカでは、メカニカルなボトルtoボトルのリサイクルを行っている。日本での実施については検証中。
  • ペットボトルの回収の観点からは、市町村による分別収集からデポジットをかけて企業による店頭回収にシフトした場合、廃棄物ではなく容器の返却という認識になり、より質の高いペットボトルを集めることができるようになるのではないか。
  • きれいなペットボトルでないとデポジットを返金しないようにすれば、質の高いペットボトルを集めることができるのではないか。
  • 世の中はビジネスが中心で、強制デポジット法によっても、グリーンコンシューマーはなかなか増えない。消費者の意識自体はなかなか変わらない、というのが今日の報告だった。しかし、今後は、デポジットやリターナブルは経済的には高くつくが、やはりそうした環境配慮が図られるような制度を優先させるべきであり、そうした仕組みの中で個々の主体はプロフィットの最大化に動くのだろう。
  • 販売に対する規制が本当に環境に優しいライフスタイルへの転換の契機となるのであれば、小売店としては少々ハードルが高くても実現していかなければならないし、そうしないと世の中は一切変わらない。

<その他>

○ 最後に、事務局から事務連絡を行い閉会。
  • 次回は4月21日(月)13時〜15時、三番町共用会議所にて開催。
  • 次々回については、5月中旬を予定。
  • また、欧州視察は、6月15日(月)〜20日(金)で行いたいと考えている。