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■議事録一覧■

持続可能なアジアに向けた大学における環境人材育成ビジョン検討会(第1回)
議事要旨


1.日時

平成19年7月23日(月)10:00〜12:00

2.場所

飯野ビル3階308号室

3.出席者
(委員)
廣野座長、安井座長代理、鮎川委員、神保委員、竹内委員、谷委員、玉委員、堤委員、中川委員、宮城委員、西堤氏(長谷川委員代理)
(環境省)
西尾総合環境政策局長、石野大臣官房審議官、後藤総合環境政策局総務課長、出江総合環境政策局環境教育推進室長他
検討会は公開で行われた。
全会一致で座長に廣野委員、座長代理に安井委員を選出した。
事務局から資料1「本検討会の設置概要」、資料2「検討事項」、資料3「アジア環境人材育成イニシアティブ」、資料4「持続可能なアジアに向けて必要な環境人材について」、資料5「持続可能なアジアに向けた大学における環境人材育成ビジョンの策定について」を説明した。
主に、以下のような議論があった。
  • 環境人材には、国際的なコミュニケーション能力、問題解決能力、総体的視点を持つこと、多様な問題をつなげて対応できる能力などが求められる。また、環境をどこまで考えているかが根底として重要。
  • 環境問題に関する知識はすぐに陳腐化するので、環境問題に対する感度(環境センス)が重要。
  • 育成された環境人材の受け皿についても検討する必要がある。また、人材の受け皿の議論と関連して、インターンシップ支援、NGO・シンクタンク育成策、産官NGO間における人材交流の向上などの施策を考慮してはどうか。リーダー的な人材に、終身雇用ではなくても複数の就業機会があれば、企業とNGO・NPO間の協働・パートナーシップ支援が進むのではないか。
  • 日本を含んだアジアでの環境人材の育成を考えると、育成の場所として、国内と国際の間の線引きは、実質的な意味を持たないのではないか。日本の大学の学生も海外での学習・研究の機会が与えられるべき。また、日本の大学で、アジアの留学生を受け入れ、環境配慮型の知識を伝授することの有用性は高い。
  • 人材の育成にはコスト上の限界があるので、国内や地域社会の中で環境と経済の両立等に取り組む人材が、全て国際的経験を積むことを求めることは現実的ではない。人材育成の社会的効果を最大化するには、環境人材が組織の中で良い影響を与え、その中で環境人材が輩出されていくというような自己増殖型のメカニズムを模索すべき。
  • ひとくちにアジアの国々といっても、国の発展段階によって抱えている環境問題は大きく異なる。ただし、国の発展段階に応じて必要な人材をある程度整理・分類することはできるのではないか。
  • 製品等に環境配慮を組み込むためには、まず製造・開発等の現場について肌で理解することが不可欠である。そのため、新入社員にはまず現場を体験してもらうことが通常。
  • 特に循環型社会の形成など、環境がビジネスになりうるという認識を共有し、環境問題の解決策をビジネスとして成立させ、市場経済に乗せられる企画・経営力を持つ人材を育成すべき。
  • 企業行動が、消費者選好や投資収益率によって規定される部分があることから、投資効果を環境の面から考慮するような金融の仕組みづくりに取り組む人材も必要ではないか。
  • 突如経営者や担当者などが環境に目覚めることで、企業の環境経営に大きな転換がある場合があるが、このような環境リーダーはごく稀にしか出てこない。環境リーダーが生まれるきっかけ作りが重要。
  • これまでの大学教育は、特定の専門領域に特化し、そこでの知識の深化や精緻化を図ることを目指してきた。そのため、総合的視点が求められる環境教育にはなじみにくかった。一般教養や副専攻などを通して、専門性を補完するような環境教育の充実を優先して模索していくことが必要ではないか。
  • 技術系の業務では専門的な知識が重要であるため、企業としては、学生に機械工学や化学等の専門分野を大学で深めてもらうことを期待する。重要なのは、各人が専門分野を身につけた上で、環境問題に対する感度(環境センス)を向上させることではないか。
  • 横断型の学問体系を学ぶことは、浅く薄い知識を得ることに留まりがちである。この限界についても留意すべきで、例えば分野横断的に知識を学ぶことができるような大学改革が行われたが、制度として残存してこなかった過去の事例も参考とすべきではないか。
  • 環境人材の育成ビジョンを検討していく上で、各科目における教育内容の話と、教授法や履修目録設計等の教育の仕組みの話の両面を討議していくべきではないか。それには実際に環境の科目として何が教えられているのか、シラバスなどから情報をまず収集すべきである。
  • 組織や社会を率先して変革していく環境リーダーの育成なのか、それとも広く一般の環境人材の育成なのか、環境人材の育成ビジョンの主な対象を明確にすべきではないか。
  • 小学校、中学校、高校までの教育と、大学での教育との関連性についても考慮すべきではないか。
  • 国連大学やユネスコなどの動きやノルウェーなどの先進的な取組みの事例などを視野に入れ、またアジア・ゲートウェイとの関連にも留意してはどうか。
第2回検討会は、8月27日午後(14:00-17:00)に開催する予定となった。

(照会先)
環境省総合環境政策局環境教育推進室 03-5521-8231