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■議事録一覧■

中央環境審議会
21世紀環境立国戦略特別部会(第10回)


平成19年5月29日
環境省大臣官房政策評価広報課
<議事次第>

  1. 開会
  2. 議事
    (1)
    「21世紀環境立国戦略の策定に向けた提言」案について
    (2)
    その他
  3. 閉会

午前10時03分開会

○柴垣大臣官房政策評価広報課長 定刻を過ぎておりますので、ただいまから中央環境審議会21世紀環境立国戦略特別部会の第10回を開会させていただきます。
 本日はお忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。本日は、委員総数26名のうち14名の委員の出席ということでございます。村上委員が遅れておられますが、いずれ出席されると思いますので、よろしくお願いいたします。
 お手元の配付資料の確認をお願いいたします。
 議事次第の下についてございますが、資料1−1、1−2、1−3ということでございますので、よろしくお願いいたします。何かご不足などございましたら、事務局の方にお申しつけください。
 それから、ご欠席の廣野委員から、意見書を提出いただいております。お手元の資料の最後につけてございますので、ご参照をお願いいたします。
 それでは、以降の会議の進行を鈴木部会長によろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 それでは、次第に従いまして議事に入らせていただきたいと思います。
 今回は、最終回ということになります。本日をもって、この21世紀環境立国戦略の策定に向けた提言、この案を最終的な提言にさせていただくと、こういうことでございます。
 前回、大変たくさんのご意見をいただきました。そして、それを事務局とともに、極力、この提言に中に入れ込むという努力をいたしまして、ここに案文が提出されております。提言案に盛り込めていない詳細なご意見あるいは具体的なアイデア等につきましては、この提言とセットとなります主な意見の概要、この資料の中におさめさせていただくということで、今後、政府におきましても、これを活用していただくようにお願いしたいと思っております。いろいろありがとうございました。
 前回は、特に気候変動部分につきまして、この案文の中には示されておりませんでしたが、総理のスピーチ等に則したご意見をたくさんいただきました。これを加味いたしまして、総理の提案を中核として、本日この案文の中にその気候変動部分も示されております。
 この提言案を議論する最終の審議となりますが、その構成・内容・表現等に関しまして、ぜひ、効率的かつ具体的なご意見を賜り、議事の進行にご配慮賜りたいと思います。
 また、提言前の最終審議ですので、提言を提出いたしまして、そして、政府が21世紀環境立国戦略を決定して実行するに当たっての留意事項、そして、今後、この立国戦略のフォローアップが重要となってまいりますので、そういう戦略の具体的な実行に当たってのご意見もいただければと考えております。
 それでは、早速ですが、この資料1に従いまして、21世紀環境立国戦略に向けた提言、この案につきまして、事務局の方から説明をお願いいたします。
 小林官房長、よろしくお願いします。

○小林大臣官房長 はい。おはようございます。官房長、小林でございます。それでは、資料1−1に沿いまして、ご説明を申し上げたいと存じます。
 この資料1−1でございますけれども、前回との大きな変更点は、部会長の方から今お話ございましたように、3の戦略1、これがすべて、前回、別様になってございまして、総理のスピーチのままでございましたけれども、戦略という体裁にあわせまして入ってございます。目次の部分でございますけれども、大きな変更は一切ございません。それを除きまして、変更はございません。
 全体といたしまして申し上げますと、もう、ずっとご議論いただいた、10回目でございますが、ご議論いただいたとおりでございまして、地球環境の危機がどういうふうになっているかというのが1番、そして、大きな2番で、そうした中で、持続可能な社会のまだ生きた現物がないということで、日本がその持続可能な社会の現物になろうということで、環境立国・日本の政策の方向というものが書かれてございます。モデルとして実行するためにどうやってとりかかるかというHOWの部分を、恐らくつまみ食いということに、どうしても戦略ですからなります、総花ではいけないわけでありますが、選んでいただいたのがこの8本ということになってございます。
 もう復習になりますからご案内のとおりでございますけれども、戦略1から3までは、大きな、直面する危機に対応したテーマ、温暖化、生物多様性、そして3R、資源循環と、こういうことでございます。そして、4番から8番が横串のいわば戦略的事項ということでございますが、その中でも4番、5番は、いわば外交といいますか、国際協力の中で環境をどう位置づけていくのか、そして、5番目は経済政策といいますか、これからの経済成長の中で環境をどう扱っていくのかというようなことが、横串の大きな2つの柱で出てまいります。そして、6番、7番、8番が、国民の身近なところでこういった環境の取組をしていくということで、3つの切り口が書かれております。地域づくり、人づくり、そして仕組みづくりでございます。そういったストラクチャーは変わってございません。最後のご審議と、こういうことになろうかと思います。
 次に、ページを開いていただきますと、「はじめに」ということで、これは特段変わったことはございませんが、10回の審議をしてきたということが書かれております。
 2ページ以下が本文でございます。アンダーラインがところどころ引いてございますが、アンダーラインを引きましたところが前回と変わっているところでございます。特に変わっているところについて、明示させていただいております。
 内容はもうご存じのとおりでございますから、変わったところを中心にご説明をいたしたいというふうに思っておりますけれども、2ページの真ん中でございます。ここは吸収量とそうした排出量の関係。これは総理の認識にもこのことが書いてございましたが、そういったことを書くべきではないかというご意見を踏まえたものでございますし、また、温度上昇が一体いつからの上昇なのかというご質問もありました。これをはっきり書いたということでございます。その辺が書き加わっております。
 それから、3ページにも少し変更がございます。生態系の危機の部分でございます。森本先生の方から、生物多様性といった、あるいは生態系というのは、温暖化の被害者というだけでなく、環境をつくってきたという側面もある。そういった、環境と生物との長い共進化といいますか関係を書かさせていただきました。それが3ページの変更でございます。
 それから、次に、4ページにまいりたいと存じます。幾つか書かれてございます。これも、それぞれご意見頂戴したところでございますので、委員のお名前はちょっと省略させていただきますが、上の方、「幸せを実感できる」というのは、日本の人だけの幸せじゃないだろうということで、「世界各国の人々が」というふうにさせていただきました。また、真ん中辺でございますけれども、社会経済システムについてはもう少し例示をきちっと入れるということがございました。ということで、人々の行動を促すような、「適切なインセンティブの設定も含む」というようなことで、具体性を出させていただいております。
 それから、4ページの下の方のパラでございますが、排出量と吸収量との関係についても、総理のスピーチもありましたが、ここでも書かさせていただいております。
 次に、5ページでございますが、ここは特段変更はございませんが、持続可能な社会づくりに向けた、振り返ってみますと、ポイントといたしまして統合的な取組が大事だと。そして、参加と協働、みんなが参加する取組によりまして持続可能な社会をつくっていこうということが書かれてございます。
 それから、6ページでございますが、「環境立国・日本」ということでございまして、今、まだ、頭のパラでございますが、試行錯誤の段階にある、こういうことでございます。そういうことでございますので、日本としてこれにチャレンジしていくんだと、こういうことでございますけれども、いかに環境立国という理念と、それから、そこを目指した取組とをつないでいくか、そのHOWの部分を、それ自体が戦略と言えばそういうことでございますが、そのHOWの部分をもう少し書いたらいいじゃないかというご意見をたくさんの方々から頂戴したわけでございます。戦略をまた煎じ詰めて繰り返すというのはなかなか難しいわけでありますが、新しくそういったものになりますように、1つの、3行ほど加えております。
 「我が国の強みを最大限発揮するためには、世界の国々と連携・協働を図りつつ、技術の開発・普及、社会経済システムの見直しなど戦略性を持って施策を展開していくべきである」と。こうした取組を通じまして、以下に書いてございますような環境立国・日本を創造していくんだという経路を書いてございます。この詳しいことは、今つけ加えました3行の詳しいことが、分野ごとに、あるいはテーマごとに分かれて、以下の8の戦略になっているんだろうというふうに考えてございます。
 それから、そのほかにもいろんなご意見をいただいております。例えば、植田先生からは、日本モデルの構築に当たっては、アジアで一緒になってつくるということが大事だというようなことでございますので、今読み上げたところでございますが、世界の国々と連携・協働を図りながらというようなことも書かさせていただいております。
 それから、官民協調についてもいろいろな言い方があろうかというふうに思っております。これは大久保先生からご意見があったと思いますが、ここではよい面として官民協調がうまくいった過去の事例を過去形で紹介するというふうにとどめております。今後については、官民だけではございませんで、関係者の参加と協働ということで広く受けとめておりますので、そういった趣旨でご理解を賜れればというふうに考えてございます。
 それから、この部分でご意見をいただいたことではございますが、もう少し詳細にわたるところは、具体的にその場所で、例えば中村委員からは点的な技術を線・面に広げていくというようなご指摘が具体的にありましたが、そういった部分、別な場所に書かさせていただいております。直接の表現ではございませんけれども、そういうことで扱わさせていただきます。
 次に、7ページに相なろうかと思いますが、アジアの現在の認識ということについても、かなり突っ込んだご意見を頂戴してございます。ここもいろんな中身を書いてございます。
 「急速な経済成長を背景に、」ということが7ページに書いてございますが、大気汚染、水質汚濁、廃棄物の不適正処理などなど、環境汚染が懸念される。そして、二酸化炭素の排出量急増など、地球環境にも大きな影響を及ぼしつつあるというような現状が書かれておりまして、そして、植田委員からいただきました問いでございますが、7ページの下の方に、「アジアを始めとする世界の国々と手を携えて取組を進める」んだという方針がつけ加わっております。
 この2番のところですが、復習になりますけれども、政策を展開していく方向として、自然との共生を図る知恵と伝統を現代に生かした美しい国づくり、温暖化とか資源循環とありますが、究極的にはやはり人間が、自然、生態系のよい一部になるということが大事だということ。そして、それを実現していく上では、経済成長と環境保全をばらばらに進めるんではなくて、車の両輪として進めるんだと。そして、日本だけがモデルになるということではなくて、アジアそして世界とともにそれを実現していくというようなことが勘どころとして7ページには書かれてございます。
 そして、8ページからはそれを受けました具体的な戦略ということでございます。1、2年で重点的に着手すべきということで、今回の戦略については、環境立国という姿で国の姿を書き、そこにいくための糸口、取組の経路を、これはいろんな知識のある、いわば賢人の方々がご議論をして紡ぎ出した、選んだと、こういうことに方法論的にはなるのかと思いますが、8つの戦略ということで整理をさせていただいております。
 第2パラ、ここは特に変更ございませんが、冒頭、目次のところでご説明いたしましたように、戦略1から3までは、いわばテーマ、分野に応じた戦略を提示しているという、重要テーマです。そして、戦略4から8までは、横断的ないわば戦略を提示しているということで、これを個別に、最後のパラでありますが、8つをばらばらに実施するんではなくて、先ほどの3つの方向に沿って一体的に展開するということによりまして、環境立国・日本を創造し、発信するということでございます。便宜、戦略は8つに立ってございますが、一体的にやっていく必要があると、こういうことだというふうに受けとめております。
 そして、戦略1、気候変動問題の克服に向けた国際的リーダーシップ、こういうことでございます。これは前回、総理のスピーチの形でここに提案させていただきましたけれども、これを文章化し、以降の戦略のスタイルに合わせてございます。全体といたしましては、特に世界が取り組むべき方向というところでは、IPCCの報告なども踏まえまして、危機意識も出しながら、我が国から新提案を世界に発信するということの意義について、ここに書いたところでございます。
 次に、9ページの[2]からでございます。これも総理のスピーチのストラクチャー、前回ございましたストラクチャーと同じでございますけれども、全体を提案1から提案3までに分けてございます。
 具体的に申し上げますと、提案1でございますけれども、2050年までに排出量を半減するという長期目標の実現に向けて、日本としての具体的な目標や過程を明らかにすることが重要だということで、革新的技術や低炭素社会づくりの中身を打ち出すべきだといったようなご意見を頂戴したところでございますので、この点について重要な指摘というふうに私どもも受けとめておりまして、そこの部分、総理のスピーチとは別に、特に、(日本モデルとして世界に向けての発信)というところの最後のところに、低炭素社会の具体的なビジョンと実現への道筋を、2008年の日本サミットに向けて明らかにする、というような記述を加えさせていただきました。具体的に言いますと、10ページのちょうど真ん中でございますけれども、そういうことで、いただいたご指摘を踏まえまして、この長期目標の実現に向けた日本の対応というものも今後やっていくんだ、やっていかなきゃいけないという指摘を加えさせていただきました。
 それから、提案の2でございます。中期戦略ということで、これは2013年以降ということでございます。2013年以降の温暖化対策の国際的な枠組みに向けた3原則、そして、その3原則を実行していくに当たって必要な資金メカニズム、エネルギー上の取組、あるいは、いわゆるコベネフィットと言われておりますが、温暖化対策と公害対策を一緒にやっていくということも含めまして、ここに、大体総理提案のとおり、書かさせていただいております。それから、また、新しい枠組みについての原則というのも、原則1、2、3という形で、ここにきちっと位置づけてございます。
 それから、12ページからでございますが、提案の3でございます。ここにつきましては、足元の京都議定書目標を確実に達成するということのためにいろんな取組が必要でございます。国民運動を例示としておりますが、新しいいろんな取組が必要だということで、まず、見出しが(新たな対策を含めた京都議定書目標達成計画の見直し)ということでございます。前回、京都議定書目標達成に向けた決意をしっかり書いてほしいというようなことでございますので、こういったご意見がございました。総力を挙げて国民全体で取り組むことが不可欠だということをきちっと書いてございます。さらに、総理のイニシアチブには直接言及がございませんが、参考ということで、具体的にどういった対策がこの京都議定書の目標を達成する上で今後強化していくべきことが必要なのかということが、ここに横串で書いてございます。12ページの真ん中、参考ということで書いてございます。8点ほど新しい政策のというか対策の強化の方向が踏み込んで書いてございます。この辺も、前回ご議論があったところを踏まえて、記述の内容の強化を図っているところでございます。
 それから、さらに国民運動ということでございまして、ここも具体的なことということで、総理の言い回しと非常に似てはおりますけれども、特に花井委員から、「1人1日1kg」削減ということになりますと、もうちょっと中身を書いた方がいいんじゃないかということで、具体的な内容を、少し細かくなりますが書いてございます。12ページの下のところでございますが、例えば、クールビズの定着による温度管理の徹底とか、ゴミの減量による廃プラの削減、白熱電球の蛍光灯ランプへの交換、あるいは、省エネルギーのアドバイス事業、サマータイムの導入の検討といったような、具体的なイメージがわかるものを書き加えてございます。
 それから、ページが飛びます、13ページ、次のページに進んでいただきたいと思いますが、[3]ということで、地球温暖化に関するモニタリング・予測及び適応策の検討等ということでございます。これは総理のイニシアチブには正確には含まれていないのではございますけれども、これまでの特別部会では、特別部会のご意見をいろいろ背負って、前回申し上げましたように4大臣会合等が行われ、総理のイニシアチブになったわけでございますが、総理のイニシアチブの中では積み残しだった部分がこのモニタリング、そして、環境科学の研究、適応策の検討といった部分がございます。これは総理のスピーチとは離れて、これまでの特別部会のご議論を踏まえて、この[3]というところに位置づけさせていただいております。
 以上が温暖化の全く新しいところでございます。
 それから、戦略2以下は前回も一応文章として出ておりまして、また同じようなペースで書き換えた部分を中心に、ご説明をいたしたいと思います。
 なお、戦略1にもありましたけれども、戦略2もそうでございますが、以下、各戦略ごとに、これは須藤先生のご意見だったと思いますが、柱書き、この戦略全体の、特に大事なポイント、考え方、内容のサマリー、あるいは今までと違ったおニューなところ、戦略としての新しさがどこにあるのかということがわかるような柱書きを置いてございます。
 戦略2について言いますと、やはり自然の恵み豊かな美しい国を引き継ぐんだということだろうというふうに思いますが、そういったことが書かれてございます。ここの部分については、前回まで含めて、いろいろ議論が、いっぱいあったところでございます。そう大きく変わってはございませんが、例えば14ページのところでございますが、頭の方で、COP10という生物多様性条約の締約国会議の誘致の話でございますけど、誘致自体が戦略というわけではきっとないだろうと思います。しかし、それをうまく使っていく、重要なモメンタムとして使っていくと、こういうことで、記述は生かしてほしいというご意見もございました。そういうことで、日本招致を契機として、先駆的な取組を地球的な視野のもとに行うというCOP10の位置づけを書かさせていただいております。
 それから、ページが少し飛びますけれども、たしか、太田委員から、生態系ネットワークの中身として、例えば、森林、河川、海洋と並んで農耕地も入れてみたらどうかということで、文章的には農地の追加をさせていただいております。14ページの下から3行目の一番左端でございます。細かい点で恐縮でございます。
 それから、(未来に引き継ぐ里地里山)ということで、これは実は戦略2と6の言葉がダブっているということでございまして、確かにそういうところもございます。そういうことで、戦略2におきましては、我が国の生物多様性の保全上、重要な位置を占める里地里山を将来どんな形で残していくかということについての将来像の検討ということに整理をさせていただき、戦略6の方におきましては、地域活性化の観点から、里地里山に登場していただこうというような方針で整理をさせていただいております。そういうことでございますので、ここはタイトルを直させていただきまして、(未来に引き継ぐ里地里山)という形で、タイトルの変更をさせていただいたところでございます。
 それから、農林水産業についての言及ということが必要だということもございましたので、農林水産業の活性化を通じ――これは多面的機能があるということは別途、別のところに出ておりますが、「国土の生物多様性保全を図る」ということで、戦略3の1つ前の最終行に書いております。
 それから、戦略3でございますけれども、ここもたくさんご議論があったところでございますが、例えば、国際的な資源循環につきまして、大久保委員から、E-wasteなどの不法輸出入対策といったことをきちっと書いていったらどうだろうかというようなご意見もいただいたところでございます。そういうことなので、有害廃棄物等の不法輸出入防止対策を図った上で国際的な資源循環を促進するということを、16ページの2パラ、3行目でございますが、アンダーラインのところに追加をさせていただいております。
 それから、大きく変わったところで申し上げますと、戦略3は大体ご議論いただいたところをそのまま踏まえております。
 それから、今度はテーマ別を離れまして、17ページ、戦略4そして5でございます。先ほど申し上げましたように、外交政策といいますか国際協力という中で、環境をどう、これらが重要になってくるわけでありますが、盛り込んでいくのかという話でございます。
 ここでは、もう、復習になりますけれども、柱書きにありますように、アジアを重視、それから、特出しになりますが、温暖化のこともこれあり、水についての協力というのが非常に重要じゃないかということが柱書きに書いてございます。そういった内容だというふうに思っております。これについては、特段ご意見はいただいていないので、柱書きを加えたということ以外には恐らく変更はないかと思います。
 それから、戦略5でございますけれども、戦略5はやはり重要な政策分野であります経済、これについて環境をどうかかわらせていくかということですが、柱書きにありますように、18ページの下のところに非常に明快に書いてございますが、環境問題への対応を経済成長の新しいエンジンとするというのがこの戦略の新しいところだということがきちっと書いてございます。その中身でございますけれども、ここでは、例えば植田委員、枝廣委員から、経済成長と技術の関係、あるいは、社会経済システムの見直しについてご意見を頂戴いたしました。これについては、場所といたしましては、実はちょっと場所が変わっておりまして、前の方の2−(1)の3つ目のパラ、前に戻っていただくことになりますが、そこで日本の強みを生かす社会経済システムの見直しといったことをしていく必要があるということで、総論的にむしろ扱わさせていただきましたので、ご意見はこの場所でありましたけれども、別の場所を直しているということを報告させていただきます。
 それから、自然エネルギーの記述が弱いんじゃないかというご指摘がございました。これは20ページの一番最初のパラ、[3]、(低炭素社会づくりに向けた再生可能エネルギーの飛躍的な普及)という部分でございますが、ここに例えば地中熱というようなことを書かさせていただいております。なお、そのほか、戦略1の方の提案の3というところで、足元の温暖化対策の強化、京都議定書目標達成のための政策と、こういう部分につきまして言えば、ここにも太陽光発電等の導入の加速化に向けた施策の強化ということを書かさせていただいております。この場所ではございませんが、ご報告を申し上げます。
 それから、原子力についてもご意見がございました。枝廣委員、大久保委員、村上委員からご指摘がございました。このことを踏まえまして、20ページの[4]、真ん中です。戦略6の上でございますが、新しく下線が引いてある文章につけ加わってございます。
 「その際、法令遵守の徹底や積極的な情報公開により、原子力に対する国民の理解を得ることが重要である」ということで加えさせていただいております。
 それから、戦略6でございますけれども、これは地域づくり、そして戦略7が人づくり、戦略8が仕組みづくりと、こういう、国民のすぐ手の届くところでみんなが参加するような、いろんな環境の取組をしていこうということの第一の切り口であります。そういったエッセンスが戦略6の囲み書きの中に書いてございます。幅広い関係者の参加と協働により、地域づくりを進めるんだということでございます。この中でのご指摘といたしまして、農林水産業の多面的機能についてきちっと指摘をした方がいいのではないか、また、農作物の安全性も重要だというご指摘がございましたので、一番最初、[1]の最初の1行目、2行目にその旨が書かれてございます。
 それから、次に、21ページでございますが、都市(まち)づくりの方でございます。ここについてもご意見、中村先生からいただけました。シミュレーションの前に、社会システムの変革も含めたシミュレーションというようなことで書いたらどうかということでございますが、やや細かい、どういったシミュレーションをしたらいいのかなということも検討中でございますので、こういったご意見、ほかもそうでございますが、具体的なご提案、アイデアにつきましては、別途、お手元にございます資料1−2、意見の概要、これは実は戦略自体とダブっております。ダブっておりまして、頂戴したいろいろ実際的なアイデアや意見は、ここにすべて入っております。毎日増えておりまして、現在50ページぐらい、52ページまでいっておりますが、こちらの方に納めさせていただいてございます。ということで、文章自体はいじっておりませんけれども、ご理解をいただきたいというふうに思っております。
 それから、次に、水辺づくり、森林(もり)づくり、この辺は変更ございませんが、ただ、これも中村先生だったのかなと思いますが、国産材の利用のところでご意見をいただきました。ただ、これもやや細かいので、たしか、学校・福祉施設みたいなところで積極的に木材利用という例示でございます。わかりやすくはなりますが、かえって取組の対象が限定されるのもいかがかなということで、あえて原案とさせていただいております。
 それから、次に戦略7、人づくりでございますけれども、これについても、例えば、武内先生から、日本は、「国連持続可能な開発のための教育の10年」に関してリーダーシップを発揮し、その持続可能な開発教育として環境教育に広げていくことが必要なんだということのご指摘を頂戴してございます。そういうことでございますので、その部分をつけ加えさせていただいております。
 まず、柱書きはそういう趣旨で、23ページ、戦略7、書かさせていただいてございますけれども、意欲、智慧、行動力溢れる人材を育てて、環境保全だけでなく、アジアに向けて発信していくと、こういうことでございまして、少し、強めに行動力というようなことも書いてございますし、さらに24ページの頭に、「持続可能な社会づくりに参画する力をはぐくむ」ということで、「国連持続可能な開発のための教育の10年」の取組の趣旨・内容がよりわかるように変えさせていただいております。また、ライフスタイルの変革みたいなものが必要だというようなご意見もあったところでございます。ここが24ページの真ん中に入ってございますし、パートナーシッププラザの活用みたいなことも具体的に大事じゃないかというご意見もあったわけでございます。これにつきましても、たしか、これはいただいているところでございますが、これについても入れさせていただいております。これは大久保委員からのご意見だったというふうに承知しております。
 それから、環境改修とか、そういう、家、住まいづくりみたいなことも重要だというようなご指摘もあったところでございます。環境に配慮した住まいづくり、アンダーラインを引いておりませんが、例えば、[2]国民による取組の展開の国民運動の2行目あたりにも、そういったようなことも書かさせていただいております。そういうことで、具体的なご提案をいただいたところにつきましては、ここに書いてございますようにかなり追加をさせていただきました。
 それから、最後の戦略8、仕組みづくりでございます。これは環境保全の取組が市場に評価されるといったような仕組みといったようなことで、結果的には環境立国に向けた人々の取組、創意工夫が最大限に引き出されるようにしようと、こういう柱書きにしてございます。戦略8におきましては、特に排出量取引、それから、環境税等々の記述について増やしております。まあ、すぐ方針ということではございませんで、検討していくということではございますが、そういったことが重要な課題だということをここに記述をさせていただいております。それがなかったというご指摘があったわけでございますが、そういったことに対応してございます。
 以上が、大体、全体の変更点でございます。最後に26ページに委員の名簿、そして、27ページには、これまでのご審議の経過というものを書かさせていただいております。
 以上、大変雑駁でございますけれども、変更点及び全体の構成等々、メッセージの復習を兼ねた説明でございます。よろしくご審議のほど、お願いいたします。

○鈴木部会長 ありがとうございました。10回にわたる審議ということで、大変多様な、また、質の高いご議論をいただいてまいりました。それが最終的にこういう形でまとまっておりますが、多分、先生方、ご自分でお書きになると、もっと違うものになるだろうというお考えはもう重々わかるつもりでおりますが、最終的な提言として、かなり、ある意味ではよくまとまってきたのかなと。この裏には、事務局も実は大変な努力をしていただきまして、もちろん、週末返上、夜返上というようなことで進んできた経緯があろうかと思います。
 この中に、低炭素社会に対するビジョンはこれからしっかりと考えていく、あるいは、この中でも提案されていて今後フォローしていかなきゃいけない問題として、資金メカニズムの問題であったり、あるいは、生物多様性条約のCOP10を日本に招致したとして、一体、何を日本がイニシアチブをとって提案していくのか。あるいは、3Rはどういう形でこれから進めていくのか。再生可能エネルギーの問題、環境エネルギーと経済の問題、それから、教育あるいは国民運動、そして、何よりも国としてどういう仕組みをつくっていくのかと。こういうようなところも、これから、まさにフォローを必要とする非常に重要なところだろうと思うわけです。そしてまた、今回は、戦略1のところもそうでありますし、あとは、それぞれの戦略に柱書きをつけていただいたわけでありまして、そういう全体を眺めまして、いろいろと、特に今後に向けてのご意見をいただければと思います。前回は総論とそれから各論を2つに分けてご議論いただきましたが、今回は全体を通じてご議論をいただき、時間が許す限り、なるべく2回か3回、全体のご意見を伺えるようにできればと思っております。
 それでは、大体、1時間20分ぐらい、時間をとりたいと思いますので、先生方のほうからこれをごらんいただきまして、ご意見あるいはコメント、そして、今後に向けてのいろいろご提案等ございましたら、お願いしたいと思います。札を立てていただけますでしょうか。
 ほとんどすべての方でしょうか。では、こちらから回りましょうか。では、枝廣委員から。

○枝廣委員 ありがとうございます。とても短期間ですが、前回の意見をいろいろと反映してくださっているなと思います。
 細かいこと、文字の修正に近いかもしれませんが、大きな考え方として、1つ、見直すとか検討するという立場、スタンスではなくて、つくり出すとか、検討した上で適切なものは実施していくという形で、もう一歩踏み込んだ形でこそ戦略ではないかと思います。例えば、6ページの今回つけ足してくださったところですが、線の引いてあるところ、「社会経済システムの見直し」だけではなくて、見直し並びに創出、やはり新しくつくり出さなくてはならないところがたくさんあると思いますので、そこでありますとか、それから、11ページの一番下、(その他の手法の検討)のところ、ここ、とても大切な、この間植田先生、私の方からコメントがあったところですが、幅広い観点から検討するだけではなく、これは通訳・翻訳をやっている立場から言いますと、「検討する」という日本語は非常に弱いアピールにしかなりませんので、やはり、検討した結果適切なものは実行に移していくというところまで踏み込んでいただければと思います。
 それから、全体的なところで言うと、これは多分、ほかの委員の先生からも出ると思うんですが、戦略1が安倍首相のコメントを踏まえて入れ込まれているので、特に世界が取り組むべき方向など、前段のところは最初のところと大分ダブっているなという印象があります。そこのところはほかの戦略とちょっと形が違ってしまっているので、もう少し整理が必要かなと思います。
 それから、前回もコメントさせていただきました戦略5のところ、「環境・エネルギー技術を中核とした経済成長」のところですが、繰り返しのコメントになります、反映させていただいていないので、3番目のバイオマス等の再生可能エネルギー利用の推進というところですが、バイオマスを特出しすることはどうかという意見が他の先生からもあったと思います。ここは再生可能エネルギーの利用の推進であって、バイオマスは次の項目で燃料用バイオエタノール等というのはあっていいと思うんですが、例えば環境技術立国を標榜している日本として、太陽光発電の生産がドイツに抜かれてしまった、世界一から落ちてしまっていると。これはやはりゆゆしきことではないかと認識しています。ですから、太陽光、風力、バイオマス、地中熱、こういったことをそれぞれしっかり、特に技術的に有位にあるものを進めることは世界のためにもなりますし、その上で新しいトピックスとしてバイオエタノールというのはあってもよいかと思いますが、そのあたりをもう少し強く出していただければと思います。
 それから、これは前回もコメントをしましたし、反映がしにくいのだと思うんですが、恐らく、これはコメントとしてどこかに載せていただければと思いますが、世界のモデルに日本がなれるとしたら、脱成長神話のモデルをつくれたときではないかと思っています。どこも、やはり成長せざるを得ない。そのモデルの中で成長がもう、有限の地球の上で行き詰まっているというのがさまざまな環境問題への根源ですので、この経済成長といったときに、前回、スマートグロース、「適切な成長」という言葉を入れていただけないかという提案をいたしましたが、このあたりの、今回は無理としても、常に野放しの成長にどう対応するかということだけが戦略ではない、と。成長自体をどう考えてどうやって導くかと。そこのところをしっかり考えていく必要があると思います。
 あと、最後に、これもほかの先生から出ると思いますが、フォローアップについては適切に行うという一言だけですが、ここにやはり、フォローアップのタイミングであるとかやり方であるとかを入れ込んだ形でPDCAをきちんと回していけるようにしていただきたいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。
 一回りご意見をいただきたいと思います。太田委員。

○太田委員 大変、だんだんまとまってきて、本当に事務局、ご苦労さまだろうと思います。まず、私は、やっぱり戦略1のところが整理されて入ったのが今回ですので、ちょっとその感想を少し述べさせていただきたいと思います。
 先ほど部会長も言いましたけれども、10ページの真ん中に、「このため、………G8北海道洞爺湖サミットに向けて明らかにする」というふうに書いてありますが、世界を50%、2050年に半減というのはいいんですけれども、それに対応する日本の、じゃあ、日本はどうするんだという話がこの前出ていましたけど、それはこれからG8に向かって明らかにすると、こういう書き方になっているというふうに理解してよろしいんでしょうか。世界全体を50%というと、我々の方はもう少し頑張らないと、なかなか追いついてこない国もあるということになるので、中期戦略といいますか、そのあたりはこういう表現で今回はいくということ、まあ、議論はなかなか難しいと思うんですが、その辺がこれでいいのかなというのは、やはりその後にこの京都議定書の目標達成ということを1項目提案されてできていますので、提案2の中期戦略のところについての日本の考えというのをこれから出すというふうにこの提言は出したと、こういうふうに理解していいのかどうか、ちょっとそこをお聞きしたいと思います。
 それから、2番目に、技術開発が9ページの最後のところに挙がっておりますけれども、確かにこういう技術開発は重要なんですけど、やはり自然エネルギーとかバイオマスエネルギーの獲得の効率を向上させるような技術といいますか、そのあたりも入れないと、何かこう、工業技術だけ――全部、工業技術だと思いますけれども、ちょっとそれに偏っているような感じがいたしました。
 それから、3番目は、この3つの提案でしょうか、原則ですね。原則を1、2、3と出しておりますけれども、2番目、3番目、そのとおりなんですけれども、例えば、原則2に、「共通だが差異ある責任」という形で、責任があるはずなんですけれども、この原則で事情を加味するということになると、特に、排出をたくさんしている国がこの原則2でむしろ逃げられるような原則になっていないんだろうかというところをちょっと危惧しております。あるいは、3番目の原則3についても、経済ということで、これは特に途上国ですが、逃げるということ。ということならば、そこは例えば経済を援助するとかいう形で、できるだけ入ってもらうというようなことなんですが、そういうことが原則2、原則3で大丈夫なのかと。非常に受け入れやすいとは思うんですが、ちょっと危惧されるような印象を受けました。
 私の方は、この戦略1について、少し感想を述べさせていただきました。

○鈴木部会長 はい。
 では、小池委員。

○小池委員 私も、新しく加わったところで1つコメントしたいんですけれども、13ページのところに、地球温暖化に関するモニタリング・予測及び適応策の検討等を入れていただきまして、ありがとうございます。総理の美しい星へのいざないの中では、これがほとんどというか入っていなかったので、私、ちょっと心配していたんですけれども、入れていただきました。ただ、この書き方がちょっと、もう少しこういうモニタリングとかそれが大事だということを、少し、できたら強調していただいて、例えば、2段落目に我が国においても地球温暖化の云々と書いてありますけれども、これは我が国だけではなくて、例えば東南アジアですとかそういうところ、アジア周辺でのモニタリングとそういうところも非常に大事で、あとの方で、国際、アジア等への環境技術の展開のところで多少そこに書き込まれているんですけど、やはりこの温暖化のところでもモニタリングが、今、実際にそういうところで展開しておりますので、それを強化するということをぜひつけ加えていただきたいというふうに思います。
 それで、この前文というか最初のところでいろいろ大事なことは書き込んであるんですけれども、そこでそういう、地球の環境を知るということがほとんど書かれていない。例えば、4ページ目の2段落目に、いわゆる、これは予防原則のところで、完全な科学的根拠が欠如しているとしても云々と書いてあって、それで科学的知見の充実に努めながら、と。これは、どちらかというと予防原則をきちんとやりなさいよということを強調しているので、そういう科学的な知見を充実させるということを言っているわけではないわけですね。この最初の方にも書かれていますように、生態系への非常な影響ですとか、それから、温暖化のさまざまな影響というのは、結局、地球をきちんと皆さんが見つめていく、観測していくということで初めてこういうことがわかってきたわけで、やはりそこはこういういろんなことの基盤だと思いますので、ぜひそれをどこかに入れておいていただきたいと思うんですけど。私もちょっと、どこに入れたらいいか考えてみたんですけど、なかなか入れるところがなくて、できましたら7ページあたりに、どこかに入れていただきたい。例えば、アジア、そして世界とともに発展する日本あたりにそういうことを入れていただければと思います。
 それからあと、そこのところの7ページと8ページのところでちょっと気にかかることがあるんですけれども、いわゆる日本の伝統的な自然とともに生きるというのを非常に強調してあって、それをアジアを始めとする世界に発信すると書いてありますけれども、こういう自然と共生しながら生きるという考え方は何も日本独自のものではなくて、アジア、いわゆる東洋はほとんどそういう発想でやってきたわけですね。ですから、これを「アジアを始めとする」と言われると、アジアの方とすると、今さらそんなこと何を言うか、という話に多分なるんじゃないかと思うんですね。ですから、ちょっとここの書き方は、多分、西欧社会と東洋の社会との違いをかなり意識して書かれているんだと思いますので、そこは少し注意して書かれた方がいいのではないかと。
 それから、次に、もう一つだけですが、8ページ目のところに、「戦略1から3までにおいては、」と書いてあって、これは多分その戦略2に対応すると思うんですけれども、「資源の浪費による危機」と書いてあります。それで、戦略2は生物多様性の話なんですね。そこのところがどうも、この8ページ目のタイトルだと、ちょっとマッチしない。何かここは少し、言葉を変えた方がいいのではないかというふうに思います。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。
 では、小澤委員。

○小澤委員 私は前回出席することができなかったんですが、枠組み的なところには賛同いたしますし、戦略7のところで環境教育のことを書いていただいて、感謝しております。ただ、そのときに、[1]の環境教育、環境学習の機会の多様化というところで、多分、私の気持ちとしては質の高い環境教育、学習の機会の多様化というところに入っているのかなと思いますが、いわゆる、例えば、温暖化は感覚的にわかるところと、じゃあ、それが炭酸ガスが増えてというところの科学的根拠が、なかなか環境学習をしている方たちも理解できないところがあるんですね。ですから、そういう意味で、科学的根拠等々を、そしてまた、見えないものをどう見えるかと、あるいは考えることができるかというところの対応を少し入れていただければ、ありがたいかなと思います。例えば、4ページには、「完全な科学的証拠が欠如していることをもって対策を延期する理由とはせず、科学的知見の充実」と、だから、そういったものも、我々一般国民も共有していく、あるいは学校の先生たちも共有していくということが必要なのかなと思います。
 それと、この戦略7は、戦略1から6を受けて成り立つことかなと思います。ただここだけが独立するのではなく、戦略1から6まであるところを、やはり串刺しにするところをつなぐものであると思いますので、何かそこが1つ入ると、ありがたいかなと思います。どうも、これだと、感覚的な五感で感じる原体験等々があれしていますが、そしてライフスタイルに配慮する、環境に配慮した暮らしということなんですが、やはりそのベースには、きちんとした根拠を持ちながら、どう変えていったらいいのか、オルタナティブの選択肢を皆で国民も考えていくということができるような、私も、ちょっとどういうふうに具体的に入れていったらいいのかわからないところで発言しておりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

○鈴木部会長 はい。
 杉山委員。

○杉山委員 私は、文章をどうこうしろということではなくて、今後に向けてお考えいただきたいという観点から、二、三、発言させていただきます。
 1つは、戦略で、この特別部会は通常の審議会と違って、何が何でもやるんだという戦略を展開する。実はこれ、戦術よりももっと大局的な意味ですから、この戦略をいかに実行に結びつけるのか、ここの強調が必要ではないかと。さらに、多くの委員の先生方のご意見の中から、8つに絞り込んだ。もっともっと、いろいろあったんだけれども、この8つはどうしても実行しなければいけないと。そこをぜひ強調していただくということがご検討いただければなというように思います。
 2つ目が、これらの戦略を行うための財源問題。実は、24ページでは市場メカニズムを活用するという原則が書かれております。その場合には、これ、市場でもって資金が調達されますから問題ないんですけれども、また、11ページでは資金メカニズムということも追加されております。ただ、それだけでは対応し切れないそういう施策も随所に盛り込まれているわけですから、その施策を実行するに当たっては、人々が納得し得るような、そういう財源調達を考えるべきではないだろうかということ。これもご検討いただければと思います。
 それから、もう一点は、これ、国民運動に展開すると、12ページで書かれております。しかしながら、このペーパーを読ませていただくと、果たしてどれだけの人が理解できるだろうかなという点。これは毎回同じことを申し上げて恐縮ですけれども、私は依然としてその懸念が消えません。とりわけ、これ、国際的に発信するんだということからいたしまして、外来語とかあるいは省略語が随所に述べられております。これをこの提言書の中で解説するというのはちょっと問題かなと思いますけれども、ぜひ環境省のスタンスといたしまして、これらの内容がより多くの人々に理解可能なような、そういうことを考えていただければというように思います。
 それからもう一点、これは非常に小さいところで恐縮で、本来、私はこういうことを指摘するつもりはなかったんですけれども、もし、この提言書がハイリゲンダムサミットに活用されるということになった場合のことを考えまして、1点だけ申し上げさせていただきますと、6ページの第2パラで、「我が国は、天然資源に乏しく、狭い国土に」という、「狭い」という文字がありますけれども、実はこれ、本当に狭いのか。東西両ドイツを合わせても、我が国より面積が小さいわけですね。可住地面積が狭いあるいは限られた国土というのであればわかりますけれども、何かこの狭いということをそのまま言いますと、ドイツを刺激してしまうんじゃないだろうかなと、こんな懸念があります。
 以上でございます。

○鈴木部会長 はい。
 では、須藤委員。

○須藤委員 どうもありがとうございます。今までの先生方と多少というかかなり重なるかもしれませんが、幾つか申し上げたいと思います。
 1つは、フォローアップでございますが、枝廣先生もおっしゃっていたと思いますが、一番前と一番後ろに書いてあるんですけれども、恐らく、今日の議論、私はこれで、大体、字句ぐらいの修正でこれを承認をしていかないと、以降の仕事に差し支えるので、そうそう検討する時間がないので、フォローアップで次はしっかりとした改訂版をつくっていくというのが私は筋だろうと思いますので、それも来年のサミットということを控えているので、後ろの方のフォローアップのところにもうちょっと丁寧に、こういうわけでこういうふうに――事務局で今考えて差し支えない程度のことを部会長とご相談の上ここに書き込んだらいかがでございましょうか。その方が、ここをこう直す、こう直すと言ってやっていたら、もう、幾ら時間があっても、多分、今日の段階では無理だと思いますので、字句修正ぐらいにとどめておいて、あとのところは、フォローアップに回すには、そのフォローアップがしっかりしていないといけないので、ただ書いてあるだけじゃまずいから、後ろのところはもう少し丁寧に書いていただきたいと。これが第1点目でございます。
 それから、第2点目は、私は前回申し上げましたように、8つのものについて、それぞれねらいを書いていただいたのをざっと今見て、多分これでいいんだろうなと思いますが、ここに書いていただいたことは大変わかりやすくなって、これは感謝申し上げます。それは、ですから、これで結構ですということを申し上げて、次はほかの先生と同じように総理の部分になるわけですが、特に、モニタリングの部分にきちっと、適用の部分について書き込んでいただいたのはいいんですが、これも小池先生がおっしゃったんですが、モニタリングはもうちょっと、できれば、これは次回でもいいんですが、幅広くというか、アジア全域と言えばそれに近いし、日本だけではなくて、周囲を含めてモニタリングをするというようなことが必要ではないかなと、こう思いますので、ちょっとモニタリングのことについては言葉足らずかなと、こういうふうに思いました。適応についても、本来もう少し書かれるべきかなと思いますが、さっきも申し上げた趣旨で、これは次回譲りというふうにした方がいいかなと、こういうふうに思います。
 それから、3点目、もう一つは、そうですね、12ページに、参考というのがここに、(新たな対策を含めた京都議定書目標達成計画の見直し)と書いてあるんですが、どうしてこれだけが参考なのか、あるいは、何と言ったらいいですかね、もうちょっと入れて、この中に入れ込む方が、この報告書としてこれがいいのかどうか、ここはちょっとご検討いただいた方がいいのではないかなというふうな気がしました。
 それと、前回も私、報告して、地球環境局から私がちゃんと十分に理解できるほどの回答をいただけなかったのですが、総理の「1人1日1kg」という提案なんですが、まあ、今の、これ、本当に家庭部門だけに限って言うと、本当に、どうやったって、1kg―それはいろんなものを含めるわけですよ。例えば、学校に行った部分だとか、業務に行った部分だとか、さまざまな部分を含めて言うんならいいけど、家庭部門ということだけで限った家庭の努力ということだけで言うと、本当にこれが実現できるのかどうか、これはもう、直さなくてもいいんですけど、これは総理が言ったことですから、総理のを直しちゃまずいですよね。ですから、それはそれでよろしいんですが、フォローしていただいて、理解をちゃんとしておきたいので、総理の言葉を直せという意味じゃなくて、大丈夫なんですねということをですね。それで、本当にその努力をして、今このぐらいで、多分3割ぐらいに相当するでしょうから、さらにあと3倍ぐらい削減できるんですねということを環境省に確認をしたい。
 以上、3点でございます。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 では、中村委員。

○中村委員 私も、全体の内容については、いろいろ加えていただいたりしてよかったと思います。ただ、今、この提言(案)、提言、資料1−1と1−2とがそれをフォローするという形になっているというお話を最初にいただきましたが、そこの部分が、この文章の中にも何か書いておくべきではないか。先ほどの一番最後の25ページ目にフォローアップというふうにありますが、それと同時に、これと、この後ろにあるこれまでの主な意見の概要というのを、この2つが1つであるということを何か書いていただく必要があると思います。特に1−2のタイトルが「これまでの主な意見の概要」というのを何か提言をサポートするような書き方、具体的な指針であるとか、指針までいっているかどうかまだわかりませんが、何か書き方があったらというふうに思いますので、これとあわせて1つの提案であるということを、もう少し深く見たい人はこちらを見てくださいという言い方をどこかにしていただきたいと思います。
 内容については、まだ、先ほどの皆さんの意見で大体いいかと思いますので、非常によくできているというふうに思っております。どうぞよろしくお願いします。

○鈴木部会長 それでは、萩原委員。

○萩原委員 大変よくまとめていただいていると思っております。NPO関係もよく出ておりますので、1つ、先ほどほかの委員もおっしゃっていましたけれども、やはりフォローアップのところをもう少しきちっと書き込む必要があるというふうに思います。ここのところこそ、やはり地域の、例えば、この中にも入っておりますけれども、地球環境パートナーシッププラザあるいは地方の環境パートナーシップオフィス、あるいは中間NPOセンター、そういったところとの連携というものが非常に有効になってくるのではないかというふうに思いますので、具体的な方法論みたいなものは難しいと思いますけれども、どういったところと連携をしながら各地域でどのような実施状態になっているのかということをきちっとフォローしていく。そういったものを書き込んでいく必要があるのかなというふうに思いました。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。
 花井委員。

○花井委員 幾つか意見を述べさせていただきたいと思います。
 1つは、総理の2050年の世界で50%ということですが、日本としてどうするのか、いつから50%削減なのか1990年からなのか2007年からなのか、あるいは京都議定書が終わる2013年なのか、教えて頂きたいと思います。
 それから、24ページのところですが、やはり国民運動のところに、前回も意見を述べさせていただきましたが、環境の専門家ですと簡単にわかり合える言葉が、片仮名語が多いので、今後、国民向けのパンフレットか何かをぜひつくっていただいて、もう少しわかりやすいものとして広報・宣伝していただきたいと思います。
 3点目ですが、25ページの頭のところに、課題2つが出されております。この課題を今後どうしていくのか、その同じ25ページの一番最後の実施状況についてはフォローアップとしてありますが、この辺もどうしていくのか、このまま課題として書いていくのか、あるいは、年限を切って検討していくのか。そして、その「実施状況」という言葉ですが、京都議定書の行動計画ですとか、幾つか行動計画がありますが、そういうのとリンクした形での実施状況なのか、あるいは、この立国戦略の本体の実施状況をフォローアップしていくのか、その辺が見えません。この環境立国の本文も大変よくまとめていただいていると思いますが、具体的に検討しなければならない項目が含まれていると思っております。この実施状況についてフォローアップしていくという書き方が、ほかの計画とリンクさせていくのか、もう少し丁寧に書いていただけたらという意見でございます。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。
 平野委員。

○平野委員 それでは、2つ、大きく意見を述べさせていただきます。それから、一部質問が入りますので、事務局の方に後でお答えいただければと思うんですが。
 まず1つ、フォローアップが非常に重要であるという中で、比較的この場で議論が尽くせなかったのが戦略の8であろうと思います。これは24ページでありますけれども、この点につきましては、いわゆる仕組みづくり、それから、市場メカニズムへの活用ということで、まさにこれから地球温暖化対策等を実現していく上で1つの鍵になる分野だろうというふうに思っています。先ほどからもご指摘があるとおりで、今回は時間もございませんので、課題認識をしっかりやった上でこの後具体的な検討に入っていくと。課題というのは当然解決されなければいけないものという認識で今後進んでいくべきだと思いますが、その中で1点、24ページの一番下のところで、アンダーラインが引いてあります、「経済的なインセンティブを与えるとともに」、次のページに続きますが、「排出枠の取引を活用する自主参加型の国内排出量取引を実施する」とまずうたった上で、段落を変えまして「国内排出量取引制度については」、そのあといろいろありますけれども、「総合的に検討していくべき課題である」というので、最初のセンテンスでは「実施する」と言って、あとは「検討」とこうなっているんですが、私はこれは課題というふうに認識しているので、基本的には検討という認識でいいんではないかと思っているんですが、事務局に、ここの書き分けをされた意図がおありになるのであれば、それを伺いたいというふうに思います。
 それからあと、その次のパラグラフのところ、市場で適正に評価される仕組みづくり、これも大変に大事なものでありまして、私自身も最初のころにちょっとお話ししたことはありますが、いつも新聞記事で申しわけないんですが、例えば、今日も日経金融新聞の裏の面に非常に大きな記事が出ておりまして、「温暖化対応・外堀埋まる 株価指数の銘柄選び左右」といので、これは実はFTSE、これは英国の機関ですけれども、そこの株価指数でフォー・グッドというのがあるんですね。これは、まさに、ここに書いてあるSRIの観点から当該企業がどこまで真摯に対応しているか、姿勢とか進捗状況その他を総合的に評価して、世界じゅうの企業を対象に、この銘柄に選定するかしないかというのを毎年公表しているんですけれども、国内では今、百数十社、ここに入っています。私どもも実はその1社でありますけれども。ところが、85社について、このままいくと外れますよというイエローカードが出たと、こういう記事であります。事ほどさように、企業自体が温暖化対策、環境問題に対する取組を含むCSR、SRI的なアプローチを大切にしていかないと、投資家からも適格性を疑われると、こういう時代になっておりますので、今回は6行という短い記載になっておりますけれども、ここのところはしっかりフォローアップをしていただきたいと思っております。
 それから、同じ中で言うと中小企業も非常に大事な分野で、大企業の取組というのは、自主的な取組でそれなりの成果が上がっているというふうに思うんですけれども、中小企業の分野というのはまさにこれからということで、私ども金融機関も、今、中小企業に対する環境融資を、金利優遇等のインセンティブをつけてやろうとしておりますけれども、ここもエコアクション21を含めて、今後対策を充実させていく必要があるという意味で、一般的に言ってこの戦略8のところというのはまさにこれからという感じがいたしますので、今後のフォローアップという意味では重要と。これが1点目でございます。
 それから、2番目の大きな項目なんですが、これは、特に地球温暖化問題に関する基礎研究活動というのがやはり私は重要だなというふうに思っております。それは、まず4ページのところで、先ほど皆さんから引用のあった、今回の2050年の長期戦略を出すと同時に、言いぶりとしては、科学的知見の充実に努めながら対策を講じるという、予防的な取組の考え方に基づく実施が大事と、こういう考え方を打ち出していて、これ自体は私もそのとおりだと思います。これとあわせて、環境、地球温暖化に関する長期戦略の中で、革新的技術の開発というのもうたわれているというのは、これも正しいんですが、基礎的研究というのが本当に日本の場合にしっかりできているのかと。これは先ほどから、小池先生とか小澤先生もおっしゃっていた、いわゆるモニタリングについても同じことが言えると思います。当部会の中で、国立環境研究所でしたっけね、一度プレゼンテーションをいただいて、バックキャスティングという言葉をいただきまして、私などは非常にショックを受けて、フィージビリティーはあるのかと問うたら、フィージビリティーが問題ではない、目標が先にあるんだと、こういうお答えをいただいて、あ、そういう考えもあるんだなというので、目からうろこが落ちたわけでありますが。ただ、目からうろこが落ちても、国民全員がそれで腹におさまるかというと、そうでは多分ないわけで、そこのギャップをいかに科学的に埋めていくか、それから、これは科学者だけの責任ではなくて、我々産業界としても応用可能な技術がどの程度のものかというところの、相互のフィードバックを通じて、モニタリングに基づき、一方で技術開発にどういう可能性があるのかというのを不断に研究していくという、そういう基礎研究の大切さというのを実はそのときに私は感じたんですけども。ちょっと、今、全体を眺め回しておりまして、その技術の開発、教育、モニタリング等、いろんな言葉が出てきているんですけれども、それを国のレベルでしっかり支える基礎研究活動というような視点がちょっと欠けてはいないかと今さら思いまして、2番目のポイントとしてつけ加えさせていただきたいと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。質問は後でお答えいただくことにしたいと思います。
 村上委員。

○村上委員 いろいろ意見を反映していただいて、どうもありがとうございます。その上で、3点、指摘をさせていただければと思います。
 1点目は、6ページ、7ページのところなんですが、最初に枝廣委員から指摘があったように、「社会経済システムの見直し並びに創出」というところは、とても私も重要だと思っておりまして、ぜひ、つくっていくんだ、今のままのルールではなかなか環境政策・対策は進まないという認識のもとに、新しいルールをつくっていくんだということを書いていただければと思います。その記述が、次のページの[2]の車の両輪として進める環境保全と経済成長のところなんですけれども、ここに来たときに、今のルールの中で何とか環境技術を磨いて、この経済ルールの中で立国していくんだという文章に読めるような感じがするんですが、この中にも経済システムをつくり出していくという視点が書き込まれている必要があるのではないかなというふうに思いました。
 あと、もう一点は、やはり、「経済成長」という言葉に私もちょっと違和感があるんですが、これは今回はこういう方針で進められると思うんですけれども、枝廣委員がおっしゃったように、脱成長のモデルですとか、成熟した社会というのがどういうものなのかということを日本はこれから目指して、努力をしていきたいなというふうに私自身は感じました。
 2点目は、前回も意見を言わせていただきまして、加筆で努力をしていただいたところなんですけれども、20ページの原子力のところについて、やはり、積極的に推進していくんだ、でも、そのときにこういうことは理解を得る必要があるよねという、プラスアルファの文章を足したところでおさまっているんですけれども、この積極的に推進していくんだというトーンが余りにもほかの政策の強さとギャップがあるのではないかということが前回指摘されたと思うんですけれども、ここはもう少し書き方が、まだまだ議論の余地があるということを踏まえてお書きいただけないものかなというふうに感じました。
 それと連動して11ページの温暖化分野での国際貢献のところなんですけれども、エネルギーの取組のところで、やはり原子力を海外に、途上国へ導入していくための基盤整備と支援を積極的に行うということが明記されているんですけれども、これに関しましても環境NGOは大きな懸念を持って反対しているということを、ここで改めて発言させていただきたいと思います。
 3番目は、この文章に関することではないんですけれども、フォローアップのことが皆様からも指摘されていますが、私も萩原委員がおっしゃったように、各地に市民と政策を対話するような拠点として環境パートナーシップオフィスなどがつくられておりますので、こういう場で、この戦略のペーパー自体を議論していただく場をどんどんつくっていけばよいのではないかと思います。1つには、まず議論する場をつくることで存在を知ってもらえるということと、それから、この中に書かれてあることに対して、環境に関心のある人たちがどう考えているのか、どう受けとめられて、もっとどうしてほしいと思っているのかというような意見を集めることができると思いますので、これをさらに、今後、経済社会システムづくりだとか議論を深めていくときの有効な意見をいただく機会になるかと思います。ぜひそういうことを進められてはいかがかなと、提案させていただきます。
 どうもありがとうございました。

○鈴木部会長 はい。
 森本委員。

○森本委員 ありがとうございます。皆さんのご意見と重複するところは、もう避けたいと思います。
 戦略6で、「自然の恵みを活かした活力溢れる地域づくり」ということでございます。ちょっと気になったのは、海に関する記載が余りないんですね。一応、里海というのが豊かな水辺づくりで出てくることは出てくるんですけれども、いわゆる森と川のつながり、あるいは森と海のつながり、そういったつながりというのを断ち切ってきたことが、生物多様性あるいは環境に負荷を与えているという、そういう反省が最近かなりされております。そういうこともあって、海への認識は割合、日本はこれまで、ちょっと、自然環境保全の面からも遅れていた点があって、この前の世界遺産の方の知床のときも、海はどうなってるんだという、レフェリーからの指摘もあったりしまして。もう少し、森と海のつながりとか、戦略をどこから、その後は横串というお話がございました。それで、地域づくりなんですけれども、地域ということを言うときに、いわゆる個別の具体的な町あるいは里ということだけではなくて、広い範囲を含めた地域づくりということが進められるように、海まで、何かどこかにやっぱり入れるべきだなと思いました。
 こう申しておりますのは、実は私の地元の近畿では、嘉田委員がいらっしゃっていましたけど、滋賀県が非常に頑張って、ああいう環境立国宣言になるような、立県宣言的なものをやられているわけですけども、いわゆる琵琶湖・淀川流域という見地からすると、やっぱり大阪湾との関係というのはあるわけですね。私、大阪湾なんかのいろんな委員会に、実は海の専門のところの方から呼ばれたりするんですね。本質的に、この、例えば森と海とのつながりとかいうのも大事で、それを再生したみたいな話が総論のところではちゃんと出てくるんですけど、じゃあ、各論のところではどうするかというと、全部、どこかに消えちゃってまして。そういう意味で、戦略6から8を、特に実現可能性というんですかね、これを担保していくときには、やはりちゃんと大きな視野でやる取組というのをちゃんと支援するんだという、そういうことを明記していく必要があろうかなと思いました。
 それからもう一つは、戦略8のところで「環境立国を支える仕組みづくり」。一番最初の柱書きですか、環境保全、この2行は大変大事なことだと思っております。これがうまくいくかどうかが実効性に大変大きな意味を持っておると思うんです。ただ、読み進んでいきますと、やっぱりこれ、低炭素社会というか、排出削減にどうつなげるかということだけなんですけど、実はそれだけじゃなくて、いろんな面においてあろうかと思います。これは今回ちゃんと議論できなかったので、フォローアップの可能性がありましたら、例えば環境配慮の仕組みを、例えば生物多様性の保全につなげる仕組みというのがこれまでも幾つかありまして、ミティゲーションバンキングであるとか、あるいは希少生物の取り扱いを地域住民に任せてしまうだとか、いろんなやり方もあるわけで、これは今後の検討課題なので、環境保全ということが必ずしも炭素だけじゃないというような書き方がどこかでされればいいなと思いました。
 それから、平野委員がおっしゃったこととちょっと関連しまして、基礎研究は大事で、それを推進しようということをやっぱり、ここに書けなくてもフォローアップは必ず大事になってくることだろうと思います。そのとき、基礎研究と言ったときに、いわゆる個別の、例えば温暖化ガスの予測であるとか、あるいは、生物の状況であるとかということだけではなくて、いわゆるゴールを定めたバックキャスティングという、新たな分野の仕組みをやるためには、計画技術といいますかデザイン技術、それから、合意を図る技術とか、今までの科学にない非常に応用的な側面の、統合的なファクターを持ったところ、リスクコミュニケーションなんかも、実は物すごく大きな分野ですね。村上委員からおっしゃっているような原発の懸念なんかも、実はそれだけじゃなくて、風力発電がもたらす被害もいっぱいあるわけですね。そういったリスクをちゃんと正確に認識して、ちゃんとコミュニケーションしていくという、これが大変大事で、リスクのアセスメントというのは一言で言うのは簡単なんですけど、これ、物すごくいろいろ論議があります。LCAそのものも、ライフサイクルアセスメントも最近は発達してきましたけども、リスクアセスメントをどうするかというのは物すごく大きなテーマでわからない。これ、基礎研究としてやらなきゃ、とても戦略は実効性を持たないと思いますので、ぜひフォローアップ等でこの辺が検討されればと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。大変、また多岐にわたるご意見をいただきました。
 私が申し上げたいようなことを、1つ、須藤委員におっしゃっていただきましたが、やはりこれのフォローアップに回さざるを得ないところは、ぜひそうさせていただきたい。個別に、文章の不適切なところは、多分この段階でも直してよろしいんでしょうね。てにをはも含めまして、簡単に修正できるところ、そして修正すべきところはそうさせていただくといたしまして、大変大きな問題をいろいろまたご指摘いただいて、ここでお出しいただいたご意見は、すべて資料1−2の方にテークノートされておりますので、資料1の方に加えると。そういうことになりますが、やはり1−2の位置づけをどうするかというようなことは、1−2の表題も含めまして、多分、「はじめに」のところに書き込むというようなことで、1−2というものがこの裏に存在して、それをぜひ参照してもらおうと、そういうことで進めさせていただいてはいかがかと思います。
 そして、フォローアップに関して大変たくさんのご意見をいただいて、私、全くそのとおりだと思いますので、この最後のところのフォローアップのところは、もう少し丁寧に書き込みをして、ここでいっているフォローアップというのは、あくまでもこの戦略がどう生かされていくかと、そういう面でのフォローアップだろうと思いますし、それを見ながら、次の段階の戦略をどう考えていくかと、そこに反映させるということで進めていくのがよろしいかと思います。そのためには、この戦略が我々のところから提案が上がっていったとして、閣議決定されるわけですね。その後それが政府でどう生かされるかというところが実は我々の方にとっては非常に重要なところで、これは環境省が責任省庁になるんでしょうか。あるいは、国土交通省、ここにおいでいただいているすべてのところがということになる。そういうような形で動くとしても、結局それがまた縦割りになってしまったり、それがまた、それぞれがそれぞれの関連のところに矮小化というと失礼ですが、持ち込まれて、そこで話が終わってしまうようなことのないように、やはり総合的に、これはいわばソフトの面での本当に立国戦略だろうと思っていますので、どう生かしていくか。その段階で、やはり非常に重要な問題として、例えば原子力の問題であったり、あるいは、経済成長というものをどう考えるのかというような問題であったりというのは、ここで何か答えを出すというよりは、やはりフォローアップの段階で継続して議論をしていくという、そういうことになるのではないかと思います。
 ここでちょっと、やはり書き切れていなかった基礎的な科学技術、基礎的な科学研究であったり、リスクの問題、リスクアセスの問題なんかも本当に大きな、これはサスティナビリティーにもうダイレクトにつながってくる問題ですね。こういうものもどういうふうに今後国として考えていくかというようなことも、やはりどこかできちんと議論していかなくてはいけないんだろうと思います。
 そういうことで、余り大きな変更は、申しわけないんですが、ここでは、この段階ではもう、時間的な余裕もなくなりました。しかしながら、10回にわたって大変多くのご議論をいただいてきたわけで、部分的な修正はぜひさせていただきたいと思います。
 先ほどご質問がございましたので、事務局の方から、そこについては。どうぞ。

○谷津大臣官房審議官 地球環境局担当審議官の谷津でございます。ご質問、3点かと思います。
 まず、須藤委員から、「1人1日1kg」と、こういうご質問がございました。また、花井委員の方から、2050年に半減といったときのとらえ方はどうなのかということでございます。3点目が、平野委員から排出量取引に関しまして、自主参加型の排出量取引について実施と、それと検討と、どう書き分けているのかと。この3点についてお答え申し上げます。
 まず1点目でございますが、「1人1日kg」についてでございます。安倍総理のスピーチがございました際に、あわせて何枚かの附属資料もその場でご披露をしていただきました。その中で、国民運動につきまして、ちょっと見づらいのでございますが、このような資料をつけさせていただいております。今日の資料には1−3の71ページをごらんいただければと思います。縮刷版でつけさせていただいております。それをごらんいただきますと、京都議定書の6%削減目標の達成に向けてという中で、「CO2削減のために一人ひとりができること」ということで、チームマイナス6%で皆様方に呼びかけております6つのアクションを具体的に例示をし、それぞれ見込まれる削減量というものを左の矢印で記載させていただいております。これを「1人1日kg」に、押しなべて全体を足しますと610グラムほどになります。それで、矢印の一番下でございますけれども、「公募したアイデアなどにより更に削減を目指します」と、こういう記述がつけ加わっているかと思います。来月は、環境月間ということでございまして、国、地方公共団体、また、産業界、民間、さまざまな環境関係の取組が集中的に行われると。こういった機会を最大限に使わせていただきまして、政府の方から呼びかけて、国民の皆様方に、何が具体的にできるのかということを募らせていただきたい。それを踏まえて、また、この1キログラム削減に向けた具体的な取組を展開してまいりたい、こういうふうに考えております。
 2つ目のご質問でございまして、2050年に半減というものについてでございます。これは9ページを改めてごらんいただければと思います。提案1、(世界全体の排出量を現状に比して2050年までに半減)ということでございます。それで、文章をごらんいただきますと、そのパラグラフの3行目に、「このため、『世界全体の排出量を現状に比して2050年までに半減する』」と、こういう長期目標だという記述になってございます。したがいまして、何に対してかというと、「現状に比して」ということになるわけでございます。
 それと、3つ目の排出量取引についてでございますが、これは24ページ、25ページに関しますご指摘でございます。市場メカニズムをどういう形で活用して具体的な削減につなげていくのかという観点からの記述でございますが、まず最初に排出量取引、2つ目に環境税と、こういう具体的な政策手法を掲げて、記述をしているわけでございます。排出量取引につきましては、環境省におきまして、過去2年間、自主参加型の排出量取引制度というものの実証的な検討を、百数十社の企業の方々のご参加とご協力をいただきながら、今進めているところでございます。これを日本としてどのように今後政策課題としていくかという点につきましては、さまざまなご議論があるわけでございます。こういう自主参加型の取引を通じまして、知見なりノウハウを蓄積して今後の政策的な議論につなげていきたいと、こういう意味でございまして、既に行っていることと、全体としては検討課題であると、こういう書き分けをしたということでございます。
 以上でございます。

○太田委員 すみません。

○鈴木部会長 今の件ですか。

○太田委員 はい。私も、つたないですけど聞いたつもりなんですが、10ページの真ん中の2行ですね。これは私の解釈でよろしいんでしょうか。質問したつもりでございます。

○谷津大臣官房審議官 失礼しました。
 この戦略1で打ち出しておりますのは、まず1点目、長期戦略が提案の1でございまして、提案の2が中期戦略ということでございます。ご指摘の真ん中の2行、「このため、低炭素社会の具体的なビジョンと実現の道筋を、2008年のG8北海道洞爺湖サミットに向けて明らかにする」というのは、提案1、長期戦略をこれからどのように具体的に考えていくかという文脈での記述でございます。これを踏まえて、じゃあ、日本として2013年以降の枠組みにどう対応していくのかということでございます。これにつきましては、提案2で中期戦略という形で、今は新しい、次期枠組みを設計していく上での原則を国際社会に提案をしていこうということでございます。今、国際社会におきましては、次期枠組みの交渉が始まっているわけではございません。これから、交渉が順次具体的に進めていかれるわけでございますけれども、そういう本格的な交渉に先立ちまして、日本としては、次期枠組みにつきましては、その制度設計のための基本的な考え方を原則として国際社会にご提案をしていこうと、こういうことでございます。したがいまして、当然、日本としての、次期枠組みについてどう考えていくのかということにつきましては、今後の国際交渉の進み具合、こういったものをよく見ながら、日本としての間違いのない対応をしていく必要があると、このように考えております。

○太田委員 お答えはそれで結構だと思いますが、環境立国宣言ということで世界に向かって発信するということですが、現在はその原則というもので対応していこうと、こういう解釈ということですね。

○谷津大臣官房審議官 そのとおりです。

○太田委員 はい、じゃあ、わかりました。そういうことで。

○鈴木部会長 いかがでしょうか。もう少し時間がございますので、また全員には回る時間はないかもしれませんが、では、現段階で一応、須藤先生まで。中村委員から、こう回りましょうか。

○中村委員 最初のところで鈴木部会長がお話しになったことなんですが、今回のこの戦略が、日本の国民に対して、ある覚悟をお願いするという形だったかと思います。そういうことが国民に対しての低炭素社会に向けての覚悟をお願いするという話になって、それが省庁であるとか企業であるとか自治体、さまざまな団体とか、そういうものがそれに対してこの戦略をもとにどうそのアクションを起こしていくべきかと。そして、同様に、今ここにいる私たち委員全員がそれぞれ本当の覚悟を持ってどういうふうに動いていくのかというような、何か文面が頭の方にあると、すばらしい提言になるのではないかというふうに思って、そういうご提案をしたいと思います。

○鈴木部会長 ありがとうございました。何か、前文をつけるというようなことですね。
 関澤委員。

○関澤委員 私、ちょっと、さっき何も申し上げなかったんですけれども、よくまとめられていると思います。これから議論していくための原案がこれでできたと思っておりますし、こういったまとめしかこの場ではなかったんではないかと、思いました。
 今後の課題でございますが、戦略4の絡みで、私は、こういった国際貢献に関しましては、やっぱり日本の持っている経験、智慧、人材、資金等を有効に活用するために、また、途上国における実態を踏まえた協力、実の上がる協力を行っていくという意味では、その協力を受ける方の国が積極的に取り組む姿勢を持つということが非常に大事だと思います。やる気がなければ、こういった技術のトランスファーにしろ、そういう協力にしろ、実効が上がらないと思います。そのためには、やはり、ハードだけでなくて、政策だとか、いろんなソフト面をどうやってトランスファーしていくのかということが非常に大事だと思いますので、これは今後の検討課題だと思います。
 それから、原子力でございますが、これはもう、私は、ここに書いてあるとおりで結構だと思います。
 「法令遵守の徹底や積極的な情報公開により、原子力に対する国民の理解を得ることが重要である」と、こういうふうに明記されておりますので、十分この指摘を踏まえた書きぶりになっているので、これ以上のところは今のところ直す必要はないだろうと思います。
 それから、もう一つ申し上げておきたいのは、国内排出量取引については検討すると、なっておりますが、これは私が前回か前々回に各産業界あるいは経済団体等の提言を配付させていただきましてご説明申し上げましたが、過去の省エネ努力の成果など、エネルギー効率を反映していない国別キャップのもとでは、各産業、企業に対するキャップも不公平となるということ。それから、各産業、企業の成長・変動を踏まえた公平なキャップ設定というのは非常に難しいということで、公正な競争が歪められること等々、前に申し上げたとおりでございますが、こういった問題は慎重に扱うべきだと、このように思います。
 以上でございます。

○鈴木部会長 はい。
 須藤委員。

○須藤委員 それでは、まとめ方につきましては、先ほどの鈴木部会長のご提案で、もう、そのようにしていただいて結構だと思いますし、あとのところはフォローアップということでよろしいんですが、これからの進め方について、参考までに2点申し上げたいと思います。
 1点目は、こういう重要な、日本の環境施策を提案している、環境立国ですから、当然、一番大切なんですが、これを国民に周知・徹底させる必要があるので、できれば、私、これ、みんな国民に読んでほしいし、でも、まあ、これを国民が全部読むというのは難しいなとは思いますが、何というんですかね、地域ミーティングではないけどタウンミーティングといったらいいですかね。何か各所で、これを参考にしてこれを広げる活動を、環境省と、それから、環境省地方環境事務所が最近よく活動しているので、せめて、少なくとも地域ごとに地方環境事務所が中心になって、これをPR、それと国民の意識・啓発に資する活動をサミットが終わってからになるでしょうが、やっていただきたいというのが1点目です。
 それから、2点目は、私も以前申し上げたんですが、先ほど森本先生もおっしゃっていたんですけれども、私、この前、滋賀県に行って、滋賀県の2030年に50%ですかね、削減をするという提案をして、それを具体的にきちっと、ここをこうやればこういくというところを、研究者とも会って、十分、話を伺ってきた。これは、もしかしたら滋賀県はいけるんじゃないかなというふうに、夢物語ではなくて、そういうような具合の部分が、先進県、あるいは、もしかしたら今後先進市町村であると思うので、このフォローアップの中で、そういう、先進県、先進市町村ですね、こういうものを、トップランナーをできるだけ育てつつ、それこそ2050年に向かってみんながそうなっていけば、最終的には半減するわけでしょうから。例えば、滋賀県あたりの、この間、例えば内藤先生と――滋賀県の環境センターの所長ですが、先生の持論なんですけれども、よく聞いてみると、何となくいけそうだという気がするので、そういうものを今後フォローアップの中に入れていただいたら、いかがでございましょうか。
 以上です。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 小池委員。

○小池委員 私、先ほど、フォローアップについては発言しませんでしたので、それについて言わせていただきたいと思います。
 ここの25ページで書かれているフォローアップというのは、この戦略の実施状況について的確にフォローアップを行うということで、先ほどの委員の意見では、結局、「フォローアップ」という言葉の中に、例えばここで積み残したものに対してさらに深い議論をするとか、それからあと、アウトリーチのようなことも、いろんなフォローアップの考え方が入っていましたけれども、私はやはり、こういうののフォローアップの一番は、ここで8つの戦略を1、2年のうちに着手すべきことというふうに書かれておりますので、それがちゃんとやられているかどうかということを見るのが、やはりフォローアップの一番の大事な点ではないかというふうに思います。
 それで、ともすれば、こういう提言というのは、出してしまうと、それでどこかに消えてしまうということが今まで割合と多くて、それで、最近、それではまずいということで、「フォローアップ」という言葉が必ず入るようになったというふうに私は理解しているんですけれども、ただそのフォローアップのやり方がはっきりしていないような気がするんですね。それで、例えばこれは閣議決定されるわけですから、いわゆる政府として全部責任を持つ、と。ただ、日本の場合、政府として責任を持つときに、一体だれが政府の責任を持つかということがはっきりしなくて、多分この場合は環境省がいろんな省庁を代表して責任を持つというふうに私はとったんですけど、そういう理解でよろしいのかどうか、その辺をコメントいただけたらと思います。

○鈴木部会長 これも、まとめて後でお願いしたいと。
 太田委員。

○太田委員 はい。先ほどは言わずもがなの確認ということで、ご迷惑をおかけいたしました。
 細かい変更なんですけれども、もし可能ならばお願いしたい件が1つございます。水というのは特出しをしているわけですが、森林の方の対する保全というのも世界的に考えられるということなので、実は18ページに違法伐採対策等ということがございますけれども、「植林の推進」というような言葉も入れていただけたらどうかということで、ご検討いただきたいと思います。
 それから、これは私個人の意見かもしれませんけれども、最後の環境税の部分のところを、これ、私は、まだ、論理的な、論理の十分な説明もされていないというような感じがしておりますので、具体的な位置づけの前に論理の十分な説明あるいは温暖化対策全体の中での具体的な位置づけというような形がどうかなということで、まあ、この点は入れられるかどうかわかりません。
 それから、全体として、これからの、今回入っていなかったなと思うことが2つございます。1つは、環境関連の認証制度とかあるいはいろいろな制度を、特に民間を中心にして、いろいろ世界的な制度も含めてやっているんですが、そういうものをどういうふうに応援するのか、扱うのかというようなところが、ちょっと議論されていなかったかなという感じがしております。
 それから、最後に、1つ、戦略2とか戦略6に関係する、森林とか農地とか自然域の話なんですけれども、私がいろいろそういう森林・自然域・農地等を回ってみますと、やはり土地利用が非常に気になりまして、実は農地とか森林というのは、家が建てられない、住めないということは、もう、これは保証されているんですが、しかし、今、資材置き場だとか、いろいろな使い方をされております。あるいは廃車が置いてあるとか、いろいろな使い方をされているわけですが、これは、確かに人間は住んでいないんですが、非常に都会的な使い方で、それは都会の環境的なマイナス面を農地や自然の森林の部分にはつくっているということで、より一層、土地の使い方について、もう少し規制なりそういうものを、なかなか難しいんですが考えていくということが、実際に生物多様性とか自然とかを守っていくあるいは改良していくのに必要かなと、あちこち歩いていて、常にそう思います。そんなところも、今後ぜひご検討いただければと思います。
 最後にもう一つ、この全体の取組を統合的にやっていくんだということで、これが今度のこの提言の一番大きな柱で、柱書きにも統合的と書いてあるんですが、8ページの今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略の最後のところに、「三つの方向に沿って一体的に展開することによって、」と、これ、私は、統合的、一体的ぐらい、強調していただければいいかなと、こういうふうに思っております。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。
 では、枝廣委員。

○枝廣委員 ありがとうございます。フォローアップと世界への発信についてコメントしますが、その前に先ほどの20ページの原子力のところです。前回もお話をしましたが、ほかのところに比べてトーンが突出しているという、具体的なそれに対する提案をします。ほかのところとトーンをあわせてここの部分を書いていただくためには、例えば、線引きされているところの直前から読みますが、「技術開発・人材育成等の実施を検討する」というふうにしていただければ、ほかのところとトーンが合うのではないかと思います。
 フォローアップについては、ほかの先生方からもたくさん意見が出ていますが、戦略をつくるということと戦略を伝えること、そして、それで人の行動を変えることは全く別物だと思っています。今回、戦略をつくっているわけですが、それをどうやって伝えて、しかも伝えるだけで人の行動は変わりませんので、どうやって人の行動を変えるか。これは、特に国民運動を大きく出されていますので、こういった点で大事だと思いますし、社会経済システムを変えていく、つくり出していくということから言うと、産業界や研究者にもちゃんと伝えて動いてもらうということが必要になってきます。こうしたときに、例えば伝えるにしても、これまでのように新聞発表をして、環境省なり政府のウェブに掲載すればオーケーかというと、恐らくそれでは広がりが余り出てこない。人を動かすということをかんがみても、社会学、心理学、マーケティング、そういった専門家も入れて、実際にどうやって伝えて、どうやって行動を変えていくかと。その実行及びモニタリングを担当する主体をつくっておく必要があるというふうに思っています。
 それから、政府関係のさまざまな地域の拠点を生かすことはもちろん大事ですが、NGOのパワーやネットワークもとても役に立つと思いますので、そういったところ、一緒にやっていくということもありではないでしょうか。この効果に関しては、この1年でどうなったんだということを、次の洞爺湖サミットで発表されるもしくは問われることになりますので、しっかりと実効性を上げていく必要がこの1年でもあるだろうと思っています。
 最後に世界への発信です。これは世界へ発信する立場にいる者としてのコメントですが、日本でつくった日本語でつくったものを、これは横書きですが、縦のものを横にするだけでは、つまり、逐語訳では世界には伝わりません。世界では論理も構成も違いますので、日本のように外堀を埋めて説明して最後に結論が出てくるやり方だと、途中で読むのをやめてしまう人がきっとほとんどだろうと。結論を出してその理由をつけ加えていくような、構成まで変える必要があると思っています。私は、企業のCSRレポートを国際的に発信するお手伝いもしているんですが、必ず、つくりたいのは英訳版ですか、英語版ですか、ということをお聞きしています。英訳版と英語版は違いますので、世界に発信するためにどのような形にしたらよいか、ぜひ、こちらの方を検討していただければと思います。
 以上です。

○鈴木部会長 はい。大変大事なご指摘をいただいたと思います。
 やはり、フォローアップにつきましては、小池委員の方から、具体的な施策の戦略の部分、8つの達成目標を評価するべきだろうと、こういうお話がありましたが、もちろんそれはベースラインだろうと思いますが、やはりこの戦略をつくっていく過程でも、まだ完成版ではないといいますか、十分ではない。それをどうブラッシュアップしていくかということも継続して考えていくという、そこの部分も重要だろうと思いますし、まさにそのディセミネーションをどうしていくのかという、今ご指摘がありましたがどういう形で社会に広めていくのか、先ほどはパンフレットをつくってはどうかと、いろんなご意見があると思います。それも具体的に進めていかなくてはいけないんだろうと思います。この戦略が、結局、先ほど、閣議決定がされたとしてどこが責任を持つのかと。これはどこかからきちんとお答えいただいた方がいいかもしれませんが、最終的には、やはり、国のお金をどこに振り向けていくのかという、財務省がここに来ておられないのは残念なんですけれど、そこにどういう形で反映させていくのか、こういうこともあろうと思いますし、これを受けて各省がどういうような形でそのパラダイムを変えて、各省の動きを変えていっているのかと、そういうようなことをお伺いするということも重要なんではないかと思ったりいたしております。
 いろいろとご指摘いただきまして、これも先ほどと同様、文章に生かせるものは部分的に生かさせていただきますが、やはり、積み残した部分等々も、資料1−2のところにきちんと加えておき、それがやはり次の出発点の1つの踏み台になるということを明確にしておくことが必要なんじゃないかと感じております。
 ちょっと、事務局の方から、その閣議決定された後はどうなるのかというようなあたりの。これもちょっと、答えにくい面もあるかもしれませんが。

○小林大臣官房長 すみません、官房長でございますけれども、環境政策ということに関しますと、これは当然、政府の中で環境省が責任を負っているということでございます。そういう意味で、環境省が中心になって、この閣議決定後の戦略の実行に当たると、こういうことは、それはもう、間違いのないことだと思います。ただ、せっかく閣議決定しておりますのは、各省の政策の中にも、かたい言葉で言いますと拘束するといいますか、この戦略に沿って政策をやっていく必要があるという、内閣全体の判断があってのことでございます。そういう意味で、その部分どうするのかということは当然あるわけでございます。
 先例に照らしますと、例えば環境基本計画といった、やはり閣議決定した計画がございますけれども、これについては、環境省が例えば調査をして、どんな実施状況になっているかを評価をし、そして、閣議に例えば報告をして、この部分がまだ足らないとかこの部分はうまくいっているとかいったようなことを報告をし、そして、それぞれの各大臣が、そういった評価を踏まえて、さらに次のステップの対策を調節していくというような段取りになっております。また、温暖化について言いますと、対策本部というのが設けられていて、メンバーはそれほど変わっておりませんけれども、実際に環境大臣、そして、経済産業大臣といったような副議長さんがいて、そういったディスカスのもとで、平場の議論もしながらフォローアップをするというような仕組みを定めている例もございます。
 そういった先例も見ながら、この戦略については、どういうふうな仕掛けで、もちろん基本は環境省が進捗状況を管理し、そして、各省にこういうことになっているからこうしてくださいということを申し上げていく、これはそのとおりだと思うんですが、それをどういう仕掛けで実現していくか、体制ということになりますと、もう少し検討をさせていただきたいと思います。基本はそういうことだというふうに承知をしております。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 大変活発なご議論をありがとうございました。これまで大変幅広くご意見いただきましたので、日本として21世紀の環境立国戦略というようなものが、ある意味では国民各層からもご関心をいただきましたし、また、この議論を通じて、いろんな意味で共有されたところが多いのではないかと思います。
 今日お出しいただきましたご意見を提言にどう反映させるかというようなところにつきましては、大変恐縮ですが、部会長であります私にご一任いただければと思います。意見の概要、これ、タイトルはどうなるかわかりませんが、それも含めてセットとして、この立国戦略の提言という形で、この特別部会から中央環境審議会の会長、実はこれも私ですので、報告をいただき、私から若林環境大臣にこれを意見具申という形の手続をとらせていただきたいと思います。
 どうも、本当に、多数の機会、そしてまた、短期間の間に、非常に熱のこもったご議論をいただきまして、ありがとうございました。私から感謝申し上げたいと思います。
 では、最後に、ご出席いただいております土屋副大臣の方からごあいさつをお願いいたします。

○土屋環境副大臣  本来ならば、環境大臣の若林大臣がここに参りまして皆様に御礼を申し上げるところでございますけども、若林大臣が農林水産大臣の代理になっておりまして、委員会が今開かれておりますので、お許しいただきたいと思います。
 この部会は、1月26日の安倍総理の所信表明演説を受けまして、21世紀環境立国戦略をつくるということで、大変短い時間の中で、また、先生たちも本当にお忙しい中お声がけしましたところ、ご自分の大切な時間をこうしてご賛同いただきましてご参加いただき、本当にいろいろな意見を活発に、時間が毎回毎回足らないような状況でご意見いただきましたことに感謝を申し上げる次第でございます。
 この戦略は、若林大臣の方に出されましたら、速やかに閣議決定をすることになっております。それとまた、今日のご意見の中で、最後ということで大変大きな課題がたくさん出てきたと思いますけど、特に私自身感じたのはフォローアップのところでございまして、数行で書かれているということでは、なかなか具体的にどういうフォローアップをしていくかというのが見えないというご意見は、非常に貴重なご意見だと思います。フォローアップも、地域でのフォローアップ、それから、国会の中、省の中でのフォローアップ、それから国際的なフォローアップと、本当に幅広いフォローアップが必要であろうと思いますので、この辺も今後どういうふうにしていくかということ、省といたしましても真剣に取り組んでいきたいと思っております。
 特に、私も印象に残りましたのは、いつでも、こういうものをつくると、横のつながりができにくく、縦の中だけで、はいできましたということで終わってしまうんではないかという懸念が大分強いようでございますけれども、今回、環境立国戦略というのは、まさに今、世界規模で議論になっている中でつくったということで、大変大きいと思いますので、私どももこれを貴重なベースといたしまして、まずは国民一人一人にいかに啓蒙していくかということから始めて、世界に発信していけばと思っております。
 また、鈴木部会長、本当に、まとめ役としてありがとうございました。余り言葉は整いませんけれども、委員の皆様には、今後またチェックをいただいて、フォローアップの中でご参加いただいて、大いに意見をいただければと思います。
 本当に、委員の皆様、ありがとうございました。

○鈴木部会長 ありがとうございました。
 それでは、事務局の方から。

○柴垣大臣官房政策評価広報課長 すみません、2点ほど。
 1点は、閣議決定でございますが、今、土屋副大臣の方からも速やかにということでございまして、6月1日金曜日の閣議決定を予定させていただいております。それで、提言本体の「はじめに」を除いた部分を閣議決定をさせていただきたいと思っております。
 それから、フォローアップにつきましては、小林官房長の方から政府としてということもございますが、「はじめに」にもありますように、本審議会で引き続き、フォローアップということでございまして、特別部会ということで課題で終了するということがございますが、今回は引き続き特別部会を存続させていただきまして、フォローアップの方もお願いをしたいと考えております。
 以上でございます。

○鈴木部会長 はい。
 それでは、これまで積極的にご審議いただきました委員の方々、感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。あとは、この戦略をどう展開していくかという問題になってまいりますが、こちらの方は、今、副大臣の方からもお話がありましたように、閣議決定以降、政府の方でぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。
 今、事務局の方からもございましたように、この特別部会はこれで解散ではなくて、この後始末も少しきちんと見ていただくという、そういうことになっておりますので、引き続きご協力のほどをよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それでは、本日の会議はこれで終了いたします。どうもありがとうございました。

午後12時05分閉会