■議事録一覧■

「環境ビジネスウィメン 環境と経済の好循環を語る」(第1回)の概要



○日時 平成16年4月21日(水)9時30分−11時
○会場 環境省省議室
○出席者  崎田構成員、鈴木構成員、善養寺構成員、薗田構成員、染谷構成員、堤構成員、松井構成員、安井構成員、小池環境大臣、松本総合政策局長、小林審議官、谷環境計画課長

【議事要旨】
  1. 小池環境大臣から挨拶
     省資源国日本では環境は非常に大事な観点。環境という切り口による社会構造のさまざまな転換が起こっている。ハードだけでなくソフト面も含め、まだまだ未発達の分野である環境ビジネスの可能性は大きい。
     水、空気、ごみ問題、それから次世代を生み育てるということなどから、環境と女性との接点は極めて重要。そこから生まれるニーズで、新たなビジネスも生まれてくると考えている。
     女性の起業家には、いろいろなご苦労があると思う。女性・環境・経済ビジネスの3つのキーワードをより具現化、実現化していくための方策を、皆様方のさまざまなご経験や、お考えからヒントをいただき、この3つのキーワードの実現化を図っていきたい。

  2. 染谷構成員、安井構成員、松井構成員からこれまでの経験、意見等について発表。

    (染谷構成員)
     東京都の墨田区をベースに、天ぷら油などの食用の廃油を回収リサイクルする会社を経営している。11年前に廃食油をディーゼル車用の燃料に改質する事業を開始し、これを通して循環型社会を提案してきた。
     家庭用の廃食油を送ってもらうと森1坪と交換するキャンペーンや、エコマネーを導入するなど、全国から使い終わった油を回収する仕組みをつくっている。これからは、出された廃食油が地域で燃料として使われていく仕組みをつくっていきたい。
     行政への期待としては、環境の分野ではパフォーマンスも大事だと思っており、国民が面白いと思ってついてくるような何かを機動力とスピードでどんどん進めて欲しい。
     これから起業する女性への助言だが、若いことと女性ということだけで、相当厳しい。私も起業したときには銀行や国民金融公庫でお金を借りるのに非常に苦労した。今後、女性で起業する人は、これに負けない力強い意志を持たないとまだまだ難しい。行政的な面でも、こういうことのないようにしてもらえるといいと思う。

    (安井構成員)
     グレイスは1995年に設立した人材派遣会社で、環境をテーマに広く人材ソリューションを提供する会社として活動を続けている。当社では環境関連だけではなく、一般の事務職の人材も派遣しているが、現在の企業で環境に関する知識が必要のない部所というのは存在しないと考えている。
     現在、環境というキーワードをテコの支点にして社会が大きく変わろうとしている中で、働き方も変化している。企業は、利益優先のエゴイスティックな企業像から社会的役割を重視して、社会に貢献する企業像を目指しており、働く人もお金のためだけではなく、社会貢献の意識が高まっている。
     自分の好きなことをやりながら、社会に貢献し、お金を稼いでいる人は少数派。もっと多くの人が、生き生きと働ける社会をつくりたい。このため、グリーン雇用セミナーを開催したり、エコプロダクツ展に出展するなど新しい働き方を提案し続けている。 日本再生のためにも、働き方の変化は必須である。日本には本来、力がありながら働き方がわからない、あるいは働く場所を与えられないために埋もれて、くすんでいる人たちがたくさんいると思う。このような眠っている働く力を掘り起こす流れをつくっていきたい。

    (松井構成員)
     環境と経済の関係について、資本市場からの視点という課題が、最近日本でも大分広がってきている。
     環境への投資についてはSRI(社会的責任投資:Socially Responsible Investment)に基づく一環として行われており、CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)企業の評価軸として、[1]環境、[2]ガバナンス、[3]雇用、[4]消費者・調達先との関係、[5]社会的貢献が挙げられている。
     日本ではSRI市場の歴史は非常に浅く、SRIファンドの規模や認識度も非常に低いが、アメリカでは市場の11%(日本円換算で200兆以上)を占める規模となっている。欧州は、日本より大きいがアメリカよりも非常に小さい0.4%となっている。
     潜在的には、企業の環境に対する意識や女性の活躍を期待する意識は高く、日本の企業は変わってきている。
     今後の課題として、SRIという言葉が形だけで輸入され、中身は余り深いものではないと感じており、日本の中でどういった基準、どういったクライテリアで、この会社が社会的責任を本当に果たしているかどうかという基準をつくってもらいたいと思っている。

  3.   意見交換、小池大臣が退席後、事務局から資料説明

    (善養寺構成員)
     てんぷらの廃油などが車に使われているようだが、建築の分野でバイオマスの利用を考えているところであり、エネルギーとして使えるのではという意識を持った。
     働き方の意識改革ということは、社会に出る前の間とか、出た後にもう一度再就職するときに、どこかで学ぶ機会がないといけないと思った。
     銀行の貸し出しは、年齢、性別などで、かなり差がつけられる。大きな企業の環境に対する配慮での投資だけではなく、環境に関連して新しく出てきているベンチャー企業に対する投資を促進する必要があるのではないか。

    (薗田構成員)
     私も25歳で起業したので、金融業界との関係ではいろいろ苦労した。
     環境と経済だけではなく、環境・経済・社会という3つの側面から、いわゆるCSRという視点が必要。企業が社会に対してどういう役割を果たしていくのか、どう信頼をかち取っていくのか、あるいは、企業だけではなく、市民の側もどう果たすのか。例えば投資家がきちんと投資をするとか、市民も商品を買うときに、企業のCSRをきちんと考えるような動きに、ぜひ持っていきたいと思っている。

    (小池環境大臣)
     たんに女性だからというのではなく、問題をどう乗り越えるかが問われる時代。この会を楽しみつつ、成果を出したいと思っている。
      私も日本で銀行にお金を借りに行ったら、冷たくあしらわれ、怒りに燃えていたときもあった。秘められた日本の力が正当に、そして有効に活用できれば、元気な社会になると思っている。
※ 次回は5月17日(月)10時から。