海域再生対策検討作業小委員会(第17回)会議録

日時

平成28年11月25日(金)13:30~16:30

場所

三田共用会議所特別第四会議室

出席者

(海域再生対策検討作業小委員会)

小委員会委員長 : 滝川清委員長

委員 : 小松利光委員、樽谷賢治委員、山口敦子委員、山口啓子委員

専門委員 : 桐博英委員、東博紀委員、古川恵太委員、松野健委員

(生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会)

小委員会委員長 : 樽谷賢治委員長

委員 : 岩渕光伸委員、滝川清委員、内藤佳奈子委員、 速水祐一委員、山本智子委員

専門委員 : 伊藤史郎委員、平山泉委員、栁村智彦委員、松山幸彦委員

(事務局)

環境省水・大気環境局長、大臣官房審議官、水環境課長、水環境課閉鎖性海域対策室長、水環境課閉鎖性海域対策室長補佐、水環境課閉鎖性海域対策室主査

13時30分 開会

○鳥山閉鎖性海域対策室主査 ただいまから有明海・八代海等総合調査評価委員会 第17回海域再生対策検討作業小委員会及び第17回生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会を開会いたします。

 最初に、本小委員会は公開の会議となっておりますことを申しあげます。

 本日の小委員会は、御案内のとおり合同で開催いたします。

 委員の出席状況ですが、欠席の連絡を、海域再生小委の小林委員、橋本委員、生物小委の古賀委員、佐々木委員よりいただいております。また、山口敦子委員から少し遅れる旨連絡をいただいております。

 また、本日は評価委員会の岡田委員長にも御出席いただいております。

 続きまして、配付資料を確認させていただきます。

 まず本日の議事次第、座席表。次に、資料1-1、1-2、こちらが小委員会の委員名簿。資料2は、第16回小委員会における委員意見及び対応案です。続きまして、資料3のシリーズは、資料3-1が有明海・八代海等総合調査評価委員会報告目次イメージ、資料3-2が第2章有明海・八代海等の概要、資料3-3が第3章有明海・八代海等の環境等変化、資料3-4が第4章問題点とその原因・要因の考察、資料3-5が5章再生への取組です。こちらをダブルクリップ2つでとめて配付しております。

 不足の資料がございましたら、事務局までお申しつけください。

 報道・取材の皆様、これ以降のカメラ撮影はお控えいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 これ以降の進行についてですが、前半は生物小委の樽谷委員長に、休憩を挟みまして後半は海域再生小委の滝川委員長お願いしたいと思います。

 それでは、樽谷委員長、よろしくお願いいたします。

○樽谷小委員会委員長 はい、了解いたしました。

 前半の進行を担当させていただきます樽谷でございます。本日はよろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが、議事を始めさせていただきます。

 本日の議題につきましては、配付されています議事次第にありますように、1番目から5番目まで計5つの議題がございます。今回の小委員会につきましては、委員会報告の取りまとめに向けまして、関係資料も多く時間も限られておりますので、議事の円滑な進行には御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 本日の議題についてですが、議題の1番から4番までが、有明海・八代海等総合調査評価委員会報告の2章、3章、4章、5章にそれぞれ対応しております。

 既に御連絡しておりますとおり、本委員会報告につきましては、平成28年度中を目途に取りまとめることとされております。今回の報告の取りまとめに向けました小委員会の開催につきましては、今回が最後の予定とされており、その後、総合調査評価委員会で内容を検討し、さらにパブリックコメントを行った上で最終的に報告を取りまとめる必要がございます。

 このため、本日の小委員会につきましては、報告書案の2章から5章につきまして、基本的に評価委員会で検討するための資料を固めるということを念頭に置いて御議論をいただければと思いますので、よろしくお願い申しあげます。

 それでは、議題の1番目、有明海・八代海等の概要について、新たな資料や前回の小委員会からの変更点等を中心に、事務局から御説明をお願いいたします。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、まず、ダブルクリップでとめた資料が2つございますけれども、最初のクリップどめが前半の議題、2章、3章に関する資料となっております。

 資料2をご覧ください。前回11月2日に行われました小委員会での意見と対応案についてまとめさせていただいております。

 細かい点につきましては説明を割愛させていただきますが、3番にありますように、前回の小委員会での意見に基づきまして、委員の皆様方に分担していただいて、各資料についてチェックしていただきました。主に用語や記載ぶりの統一とか修正、又はわかりやすくするために補足する文章の追加とか文章の前後の入れ替え、出典等の確認、こういった点を中心に御意見をいただいております。基本的に、いただいた御意見を採用させていただきました。本日は、内容について大きな変更があった点を中心に説明させていただきます。

 それでは、資料3-1、目次(イメージ)をご覧ください。前回小委からのタイトルの変更箇所について二重線を引いております。

 3章の5番につきましては、「底質環境」と、ここだけ「環境」がついておりましたので、「底質」と修正させていただきました。

 9番の下に(参考)まとめとしてございます。本日お配りしている資料3-3では、10番、まとめとなっておりますけれども、1から9に記載したまとめのまとめ集となっておりまして、(参考)という扱いにさせていただければと思います。

 4章につきましては、3番目として、前回の資料では「問題点と原因・要因との関連の可能性」と、「可能性」という文言がついていましたが、これを削除しております。

 4章の5番目として、まとめとありますが、表形式のまとめ集になっております。「まとめ」というタイトルの名称につきまして、今回は便宜的な名称として使わせていただいております。

 5章につきましては大幅に目次を見直しまして、前回の資料では、1番が再生目標、2番がケーススタディ、3番目が再生方策、4番目が今後の調査・研究課題というふうにしておりましたけれども、そのうちケーススタディにつきましては、再生方策を示すために幾つかのものについては、その妥当性や効果の検証のためにという位置づけで、再生目標と再生方策の間に記載しておりましたが、30ページ近く内容がありまして、5章全体がわかりにくくなっていたこともありまして、今回、(参考)として最後につけさせていただきました。このほか、5章については、議題4で説明させていただきたいと思います。

 次に資料3-2でございます。これが2章に当たるところでございます。右上のヘッダーのところに「2章 有明海・八代海等の概要」と記載してございます。ページ下のほうで「2-1」とありますのは、2章の1ページという意味で記載しております。

 先ほど各委員に資料をチェックいただいたと申しあげましたけれども、ここで言いますと、例えば2行目で「汽水域が広がる」とか、第2段落目の最後のところで「その中でも筑後川は、流域面積2,860km2を有する九州地方最大の一級河川である」と、こういったような付加的な情報を入れ込みまして、よりわかりやすくさせていただきました。

 ページをおめくりください。右側のページに、「有明海・八代海等及び他の閉鎖性海域の諸元」の表を載せておりますけれども、前回掲載しておりませんでしたが、橘湾と牛深町周辺についての記載を追加してございます。

 おめくりいただきまして、海域の背景でございます。前回の資料では人口について掲載しておりましたが、新たに、2010年(平成22年)の国政調査をもとにいたしました30年後の将来人口というデータを掲載してございます。

 次に、右側のページでございますが、上から3行目から4行目辺り、「気温、水温については、一部地域を除き、1980年代中ごろから上昇傾向にある。」という記載を追加してございます。 また、図の下の3行目から、「水産業について、」とありますが、漁業・養殖業についても記載してございます。

 次のページをご覧ください。下のほうに「参考文献」とあります。参考文献と関係する図表についての出典の記載方法ですが、図表の出典につきましては、これまでの小委で示してきたとおり、図表のところに記載することにいたしました。また、参考文献につきましては、本文のところに、ここにありますように1)、2)というような表記をいたしまして、それぞれの章、チャプターの後ろに一括してつけるということにしてございます。

 議題1、2章につきましては以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま、事務局から、2章 有明海・八代海等の概要の部分について、前回からの修正箇所等を中心に御説明いただきました。

 ただいまの御説明につきまして、何か御意見、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 よろしいでしょうか。

 それでは、2章の部分につきましては、特段の御意見がないようですので、今回御提示いただきました案で、今後、評価委員会に諮ることとさせていただきます。

 それでは、引き続き議題の2に移ります。議題の2は、3章の「有明海・八代海等の環境等の変化」に相当します。こちらにつきましても、新たな資料や、前回の小委員会からの変更点、修正点を中心に、事務局から御説明をお願いいたします。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、資料3-3をご覧ください。

 3章は、1番から9番目の項目、プラス10番目としてまとめ集として整理してございます。先ほど説明したように、右上のヘッダーのところに「3章」、そして、1番であれば「1.汚濁負荷」ということで、章と節を記載してございます。

 ページですが、下にございますように3-1-1とありますけれども、これは3章の1節、汚濁負荷の1ページ目という意味で、このようにページをつけてございます。

 先ほど申しあげましたように、各委員の方に担当を決めさせていただきまして、それぞれ2~3名ずつ専門の方を割り振らせていただきまして、チェックしていただきました。先ほど申しあげましたように、主に用語や記載ぶりの統一とか、わかりやすくするための修正、前後関係とかロジック、そういった点を中心にチェックいただきました。

 それ以外に新たに追加したり削除したところを中心に御説明したいと思います。

 3-1の7ページ目をご覧ください。(3)海域への直接負荷量を含めた汚濁負荷量でございます。本文の上から3行目、「なお、本報告では、底質からの栄養塩の溶出について、2つの方法で得られた溶出の低い結果を最小値、高い結果を最大値として示している。」と記載してあります。これは、T-NとT-Pにつきましては、底質からの溶出量について最大値と最小値を示しておりまして、次ページ以降のグラフでも、有明海についてはT-Nについて2つ、八代海についてはT-NとT-Pについてそれぞれ最大と最小2つずつグラフを載せております。なぜ、最大値と最小値の2つの数値があるのかについて注記したところでございます。

 次に3-1-11でございます。まとめになっておりまして、細かく説明はいたしませんが、表記の統一を図らせていただきました。このほか、一番下の行ですが、魚類養殖業について、「陸域からの流入負荷とともに」という文言を追加しております。「陸域からの流入負荷量とともに大きな負荷源となっている」となります。これは、左側のページに円グラフがついておりますけれども、魚類養殖について陸域由来の負荷量とのバランスを考えて、このような記載を追加させていただいております。

 次に3-2-1、河川からの土砂流入をご覧ください。

 主な変更点ですが、3-2-2ページをご覧ください。筑後川の年間総流量のグラフがございますけれども、その下の1行目に「河床が50年間で約3,400万m3」と書いてございます。前回の資料では「3,300」となっておりましたが、右側のページの上のグラフに筑後川からの土砂の持出し等の累積値とありまして、その右側にダム堆砂、砂利採取、河川改修、干拓という項目がございまして、数字の記載があるのですが、これを足すと3,300ではなく、3,400になります。データの出典が第13回評価委員会となっており、当時、これを作成いただいた福岡先生よりデータを提供いただきまして、確認したところ、3,400であったということで、3,400に修正いたしました。

 同じく、3-2-2ページの3行目、「約1,200万m3」とありますけれども、これも前回の資料では「1,100」となっていましたが、いただいたデータを精査したところ「1,200」であったということで、ここも修正したところでございます。

 次に3-2-5ページをご覧ください。筑後川の平均河床高の変動状況の図がございます。図の上の文章につきましては、第38回評価委員会で「もう少し詳しく書けないか」というような指摘がございまして、その後の小委の資料ではここの3行目の後に「1983年(昭和58年)以降、全床的に河床は概ね安定している」という記載がございました。図に昭和58年の黄色い線がございますけれども、これ以降、平均河床高にあまり変化がないということで、そういった文章を入れておりましたが、今般、改めてその根拠を確認したところ、裏づけが確認できなかったため、今回、記載を落としてございます。

 次に3-2-18ページをご覧ください。真ん中に図がございまして、その上の文章の下から3行目に先ほど申しあげた3,400万という数字に修正しています。それから、最盛期が年間200万m3程度と記載してございますが、前回の資料では「200~300」と記載してございました。ここの数字も、提供いただいたデータを精査し、200万と修正してございます。

 次に3-2-22ページ、まとめをご覧ください。まとめにつきましても、先ほど説明したとおり修正を行っております。また、下から5行目、「土砂流入は減少したものと考えられる」とまとめてございます。前回までは「減少が指摘されている」という表現になっておりましたが、「したものと考えられる」と、若干表現を変えてございます。

 次に3.潮流・潮汐についてですが、3-3-6ページをご覧ください。一番下の行ですけれども、変更点として、「M分潮振幅の増幅率への影響を調べるには、外海の振幅が等しい場合を比較する必要があると報告されている。」と記載しております。前回小委では「外海の潮流データを用いるべきとの報告がある」という書きぶりをしておりましたが、論文に合わせて記載を修正してございます。

 次に3-3-9ページをご覧ください。表がございまして、M分潮振幅の減少に関する各要因の寄与率に関する見解が載せられておりまして、その表の上の文章の一番最後ですけれども、前回の小委では「見解は異なる」と記載しておりましたけれども、「異なってきている」と修正しております。見解に変化がみられているということで、記載ぶりを若干変えてございます。この点につきましては、まとめのほうにも記載をしております。

 次に3-3-13ページをご覧ください。潮流の変化についてです。上から5行目、潮汐残差流についての説明を4行程度修正してございます。

 その下の(1)有明海の潮流についてですが、おめくりいただきまして、3-3-15ページにb)平均流の状況という項目がございます。1行目に「河川流入水の変動や風が平均流に与える影響がある」と記載してございますが、その内容について、文章の真ん中辺りの段落の「河川流入水の影響について、」と、さらにその2行下に「風の影響については」と、追加記載してございます。

 おめくりいただきまして、次の3-3-16ページでございます。①として「干拓・埋立てによる」とございます。前回の小委員会の資料では「潮受堤防による」と記載していましたが、①の下3行ほどに「1970年以降、有明海では佐賀県白石地区、福岡県三池港北部、熊本県長洲港北部、諫早湾など」と、他の地域でも干拓・埋立てが行われているということがございますので、そういった点を前提として書きまして、このうち調査・研究報告が豊富な諫早湾潮受堤防による影響を整理した点を明記してございます。

 次に3-3-22ページをご覧ください。③ノリ養殖施設による潮流流速への影響でございます。下から5行目、「1960年代に急激にノリの柵数が増加した後」、と追記しております。その後、70年以降は減少に転じております。

 下から3行目、「山口ら(2009年)は、」でございますが、「早津江川河口沖の観測データによる」と追記しました。前回の資料では調査地点が書いてなかったので、全体に読めるのではないかというご指摘を受けておりまして、実際の観測地点を記載してございます。これにつきましては、まとめのほうにも追記をしてございます。

 26ページをご覧ください。まとめになります。先ほど申しあげましたように、まとめの下の[潮位の変動]の説明の中の一番下から4行目、「見解は異なってきている。」と記載してございます。

 このほか、潮流の変化の項目がございますけれども、3行目から「流体力学の基本原理である連続条件から、潮汐振幅が減少すると潮流流速が減少していなければならないことに起因する。」と追加記載をしてございます。

 27ページですけれども、上から1行目、「外洋のM分潮振幅も内湾と同様に過去40年間で減少がみられる。」を追加記載。その下に「・」が3つありますけれども、真ん中の「・」の括弧書きでただし書きも追加記載をしてございます。

 次に3-4-1、水質をご覧ください。記載の順番で、前回の資料では水質の動向、その次に環境基準達成率の推移を掲載してございましたが、今回この順番を逆にいたしまして、水質環境基準の達成率を最初に記載してございます。

 3-4-8ページ目をご覧ください。ここからが水質の動向になります。表がございまして、水温(上層)というふうに、(上層)と各項目に記載されておりますけれども、観測地点の場所を追加記載してございます。また、T-Nの欄をご覧いただきますと、上から2行目に「特に1980年代前半の減少率が高い」とありますが、こういったトピック的なものを記載してございます。T-Pの下から2行、SSの一番下の行にも記載してございます。

 3-4-22ページをご覧ください。八代海の水温等の変化についての表がございます。この表は、水温のところが“++”になっておりますけれども、“++”というのは10年間で0.25℃以上、40年間で1℃上がるという点を示しています。それに満たない場合は“+”としています。また、統計的に有意水準5%で有意な増加傾向の場合には赤、減少傾向の場合は青色で示しております。有意水準5%で有意な変化傾向が認められないものについては色を付けていませんが、+傾向、-傾向については、“+”、“-”を記載しております。

 水温について、前回の小委員会で「外海の水温との比較を行うべき」という御意見がございました。表の下に新たな図を記載しておりますが、「八代海の水温・気温・東シナ海北部海面水温の時系列変動特性より、八代海の水温変動は東シナ海の海面水温の変動の影響を強く受けているとの報告がある。」と新たに追加記載してございます。

 次に3-4-32ページ、まとめをご覧ください。有明海のところを見ていただきますと、COD(上層)につきましては、まず水質環境基準達成率、その次に直近5年間の年平均値、その次に増減傾向と、この順番に合わせて、本文とも合わせて記載してございます。記載内容については、前回と特段変更はございません。

 次に33ページをご覧ください。中程に橘湾、一番下に牛深港について新たに記載してございます。

 次に5番の底質です。3-5-5ページをご覧ください。先ほどの水温の表と似ておりますが、前回の小委では“++”、“--”のところにも青と赤の色分けをしておりましたが、有意かどうかの検定は行っていないので、色分けをとりやめました。先ほどの水温等の水質のデータにつきましては、1970年代、80年代ごろから30年以上のデータがございまして、そういった点で統計解析も行ってまいりました。

 しかし、こちらの底質の変動傾向につきましては、4章で説明をしていますけれども、2001年から2015年までのデータということで、限られたデータの中で考察を行っているということもございまして、注)のところにありますように、近似一次回帰線の決定係数が0.2以上ある場合、さらに10年間の傾きが10%以上ある場合について、“++”又は“--”とし、それ以外のものは“…”といった表記をしてございます。

 注)のところに“--”というのがありまして、横一直線の棒に見えていますが、これは“--”でございます。

 次に3-5-10をご覧ください。八代海における底質の変動傾向です。表の記載方法については有明海と同じでございます。

 その右側の3-5-11ページは、橘湾の底質について、前回の小委から一部追記をしております。

 次に3-5-12ページをご覧ください、まとめでございます。下から2番目の段落に「八代海の底質は」とございますけれども、八代海の底質について3行分追加をしてございます。

 次に6.貧酸素水塊でございます。貧酸素水塊については、いろいろなデータを使用しておりますが、まず1行目から2行目にかけて、浅海定線調査につきましては、(基本的に月1回の大潮時の満潮前後に調査したものである。)ということ。本文の6行目から7行目ですけれども、「ここで評価に用いた浅海定線調査は大潮期のものであることに留意が必要である。」といった点を追加してございます。

 下から2つ目の段落でございますけれども、底層溶存酸素量につきましては、「生活環境項目環境基準に追加された」ということで、3-6-6ページに環境基準の表を追加しております。環境基準として、4.0mg/L以上、3.0 mg/L以上、2.0 mg/L以上と3つの基準値がございますけれども、今後これらについて、順次、国内の関係各海域で類型指定が行われていくということでございます。

 次に3-6-10ページをご覧ください。貧酸素水塊発生のメカニズムの図と説明文でございます。下から2行目ですが、「沖合域では浅海域に遅れて貧酸素化が起こることが多い。」とあります。前回の資料では、「小潮時に浅海域で形成された貧酸素水塊が移流して拡散されているものと推測される。」との記載がございましたが、一般論的な記述、記載としては適切ではないのではないかとの御指摘がございまして、今回削除してございます。

 次に3-6-17ページをご覧ください。まとめです。3番目の段落に、「浅海定線調査(大潮満潮時に観測」」といった点、次の段落で、連続観測については、(大潮・小潮を含めて連続的に計測)、といった情報を追記してございます。

 次に、7番、藻場・干潟についてでございます。藻場・干潟につきましては、経年変化をの記載を整理させていただきました。自然環境保全基礎調査の表がございますけれども、上が干潟の面積、下が藻場の面積になっております。干潟につきましては、第4回の、昭和53年、有明海ですと2万2,070とありますけれども、これと第5回調査2万3,391を比較した記述になっております。

 一方、藻場ですけれども、表の下に注がありまして、*3にありますように、藻場は、第4回では水深が20mまで、第5回では10mまでということで、第5回と第4回を直接比較することができないので、昭和53年の例えば有明海ですと2,066と、第4回の1,640の比較を行って記載させていただきました。

 ページをおめくりいただきまして、前回の小委の資料では、有明海における干拓の変遷の項目がございましたが、これを「有明海の藻場・干潟」の項目に統合して記載してございます。

 右側の3-7-3ページ、(3)藻場・干潟再生の取組をご覧ください。国土交通省による取組事例2つを記載してございます。

 おめくりいただきまして、3-7-4ページですけれども、新たに文部科学省での科研費による取組事例を記載してございます。

 次の3-7-5ページですが、前回の小委資料で熊本港周辺での取組のイメージ図がございましたけれども、滝川委員、それから、国交省からもデータ提供をいただきまして、28年度に造成しました写真と造成イメージ図を掲載しております。

 おめくりいただいて3-7-6と右側の3-7-7ですけれども、文部科学省によります科研費での熊本港周辺での「なぎさ線の回復」、八代港周辺での「なぎさ線の回復」の実証試験に関する写真を掲載してございます。

 3-7-7の(5)として、新たに「海洋ごみ(漂流・漂着・海底ごみ)対策」について記載いたしました。後ほど5章の再生方策にも「漂流・漂着・海底ごみ対策」というのが出てきますが、その問題点の一つとして、まだ3行程度ですけれども、ここに記載してございます。

 3-7-8ページのまとめの一番最後にも海洋ごみについて追加記載してございます。

 次に8番、赤潮についてでございます。赤潮について、記載内容の変更も若干ありますけれども、1ページ目の第3段落、「なお、赤潮発生は原則として海域における着色現象を集計したものであるが、近年は、着色を伴わないものであっても被害に応じて赤潮発生として扱われることに留意する必要がある。」とありますが、前回の小委資料ではここの最後の段落として記載してございましたが、読む人への誤解がなるべくないようにということで、赤潮発生件数の直後に移して記載してございます。

 3-8-17ページ、(4)のまとめのところをご覧ください。まとめについては記載の順番を変更してございます。まず発生件数、その次が赤潮の種類と特徴、最後に赤潮の被害といった順番で掲載してございます。このページの一番下に、先ほどの赤潮の発生件数の留意事項が書いてありますが、誤解を招くかもしれませんので、この記載場所については、特に有明海での発生件数の直後辺りに移すなど、読みやすく工夫してみたいと思っております。

 次に、3-9、生物をご覧ください。ここも記載の項目の順番を若干変えてございます。最初に、(1)としまして、有明海・八代海等の固有種、希少種等を記載してございます。これは、前回の小委では魚類の項目の一つとして記載しておりましたが、独立させております。まとめのほうにも出てくるんですが、生物多様性を示す項目でもございまして、特徴的なものであるということで最初に記載してございます。表の下にムツゴロウの記載がございますけれども、この記載につきましても、御意見をいただき、関連情報を追加させていただいております。

 次のページにまたムツゴロウの記載がございますけれども、3-9-3ページの記載も、ムツゴロウの新たな情報を付加させていただいております。例えば、下から2行目、「100m2当たり50尾を超える地点が認められるなど、ほぼ全域で資源が回復している。」ということを追加記載しております。

 次に3-9-4ページ、ベントスについてです。上から2行目、3行目、②、③とございますけれども、前回の資料では、①の項目で魚類等の餌になること、4行目の、海域環境を評価する指標となる、の2つでしたが、②と③の項目を新たに入れまして、説明を追加してございます。

 3-9-8ページをご覧ください。4行目ですけれども、「この結果は過去10年間の長期的な変化に加えてベントス群集の季節変動や数年単位での変動を内包しているが、できるだけ長期的な変化傾向を抽出するための解析を行った。2005年以降の約10年間のデータのみにより問題点を特定することは難しい。」、といった点を追加記載してございます。

 3-9-9にベントスの変動傾向の表を載せております。この表につきましても、先ほどの5の底質の表と同じように、決定係数0.2以上で、10%以上の変化となる項目について、“++”もしくは“--”を記載しておりまして、それ以外につきましては、“…”という表記をしてございます。

 おめくりいただきまして、八代海についても同じような表になっております。

 次に、(3)有用二枚貝についでございます。タイラギ、サルボウ、アサリについての記載でございます。タイラギについては、上から6行目ですが、「タイラギの漁獲量は属人統計のため」と、必ずしも計上されている県が漁場を示しているものではないということに留意する必要があるということを記載してございます。

 次の3-9-12ページのサルボウについても、下から2行のところに同様の記載してございます。

 生物につきましては、以上でございます。

 最後の3-10-1からはまとめとなっておりますが、これは各項目のまとめのみを集めて記載しているものでございますので、説明は省略させていただきます。

 以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま事務局から、3章、有明海・八代海等の環境等変化の部分につきまして、前回からの変更点、修正点を中心に御説明いただきました。

 膨大な量になりますが、ただいま御説明いただいた3章の部分につきまして、御意見、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 古川委員、よろしくお願いします。

○古川委員 海洋政策研究所の古川でございます。膨大な資料の御説明、ありがとうございました。最終のチェックということなので細かい点も含めて3点ほどお伺いしたいと思います。

 1点目が資料のページで3-2-5で、河川からの土砂流入についての御説明で、図3.2.6の説明がそのページの上のほうに書いてございますけれども、その3行目で「海から筑後川へのガタ土の流入が増大している」というのが、この図からなかなか読みとれないので、どういうふうに読み解くのかということについて追加の説明をお願いしたいと思います。

 2点目が潮汐・潮流のところで、3-3-9ページ。途中御説明ありましたけれども、第1段落の最後のところで「影響度に関する見解は異なってきている」と書いてあると、何か新しく出てきたものが正しいというふうなことを推察されるんですけれども、その下に書いてあります見解1)から5)までの内容を拝見しますと、長期というものが20年で計算しているものもあれば、80年の長期をみているものもあって、それによる違いということではないんでしょうか。それについて御確認をお願いします。

 最後の点は藻場・干潟ということで、3-7-4とそれに対応するまとめの3-7-8ページのところで御指摘したいと思います。

 新たに再生のための取組を追加いただいたということであって、3-7-4ページの文章の最後の行に「上記以外にも様々な藻場・干潟の再生の取組が行われている。」と。きっとここで落ちたケースとしては、再生の取組だけではなくて、再生のための調査とか研究といったことも入っているのではないかなと思いますので、そういった再生の取組そのものではなくて、研究もその取組を支える大切なことということで、取組と調査研究という形で書いていただきたいということもあります。

 さらにその結果が、まとめの3-7-8ページのところでそれぞれこれだけ減少しましたということだけになっていて、再生の努力が続けられていますというようなことが落ちているので、ここら辺、非常に貴重な取組をされている現状を淡々と書くということも大切ですけれども、それに対して人々がどういうリアクションをしているかということをきちんと書くことも大切ではないかと思いますので、3-7-8のまとめの文章のところに「それぞれの海域でも再生への努力がなされている」というような記載を追記してはいかがかと思いました。

 以上3点です。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま古川委員から3点の御質問、御意見をいただきました。1点目が、河川からの土砂流入のところのガタ土の流入というのが、図からはわからないということですが、事務局から御回答できますでしょうか。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、1点目、ガタ土の流入が増大しているというところですけれども、図3.2.6の河床高の変動状況を見ますと、河床がかなり水平に近くなってきているという状況がございます。

 それから、戻りまして、3-2-3ページをご覧ください。図3.2.4として筑後川の河床材料の変化というデータがございます。昭和31年、36年、平成6年とありまして、平成6年では河口域のほう、例えば0~10km、12~22kmのところが赤く表示されている部分、シルト・粘土とございますが、これが、出典によりますと、海からのガタ土による影響とあり、こういったことで「ガタ土の流入が増大している」と記載してございます。

 以上でございます。

○根木閉鎖性海域対策室長 2点目につきましては、潮流・潮汐のところで「異なっている」のほうがよろしいのではないかという御示唆だったと承知しましたが、もしそのほうがよろしければ、「異なっている」という元の文章にさせていただければと思います。何かありましたら、御意見をさらにいただければ幸いでございます。

 3点目につきましては、調査研究なども含めてもう少し記載すべきではないかという御示唆をいただきましたので、その方向で追記をしたいと思います。

○樽谷小委員会委員長 よろしいですか。

 ほかに何かございますでしょうか。

 松野委員、よろしくお願いします。

○松野委員 貧酸素水塊のところ、3-6-15についてお伺いしたいと思います。ここの記載では、真ん中辺り、「1983年から90年の間に容積が増加した」と、それからその下に「2001年に比べると77年以前のほうが拡散係数が大きく」と、経年変化という形で記述されているんですけれども、前回コメントしたかと思うんですけれども、私の理解が違っていなければ、この(永尾ら)の論文では、この変化というのは長期的な経年変化ではなくて、その年のfの値に依存しているというような説明があって、実際に図3.6.14に示されている年を見るとfの値とまあまあ対応しているようなので、長期的な変化ではなくて、fのフェーズによってこの変化が見えているというような内容だったと思うので、それを引用して「長期的な変動」というふうな記述になっているのはあまりよろしくないのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘を踏まえて記載の修正をしたいと思います。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何かございますでしょうか。

 東委員、よろしくお願いします。

○東委員 細かい体裁で申し訳ありませんが、海域の名称とか海域区分について、例えば3-4-11ページの図3.4.9で、3章の水質と底質、あるいは、貧酸素水塊、生物のところで、表をまとめる際にA1、A2とかいう海域区分が使われておりますが、この海域区分の定義は後の4章で定義されております。3章をまとめる際にも、このA1、A2という海域区分はあったほうがよいと思いますので、各図表全てに関して海域区分は4章で定義されていることを記述した方が良いと思います。3-4-13の注釈の6のようにすでに入っているところもありますが、入っていないところ、あと本文中にも海域区分を使っているところがあります。3章冒頭で注釈をつけるなりまとめていただいたほうがいいと思います。

 もう一つ、区分を使わずに説明するところ、八代海が私の中では一番混乱したところですが、例えば湾奥とか湾口という表記が使われていますが、一体どこを指しているのかが正確にわかりません。2章では北部、中部、南部で書かれているのですが、3章では湾奥、湾口とかが使われているように、表記が統一されていないことも問題かと思います。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 事務局からコメントございますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 2点とも御指摘を踏まえて修正したいと思います。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何かございますでしょうか。

 はい、どうぞ。

○桐委員 細かいことで申し訳ないのですが、参考文献の書き方が3章の6だけちょっとほかと違うので、統一をお願いしたいということと、3-6-11ページの図3.6.7にある(吉田(2004年)を元に作図)というのが参考文献に挙がってないようなのですが、これは載せなくてもいいという理解をされたのでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 事務局から御回答いただけますでしょうか。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 確認して修正してみたいと思います。ありがとうございます。

○樽谷小委員会委員長 参考文献につきましては、巻末に順番に記載をされていますが、必ずしも番号が通しになっていなくて、一部抜けていたりしています。これには何か理由があるのでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 精査いたします。失礼いたしました。

○樽谷小委員会委員長 はい、よろしくお願いします。

 ほかに何かございますでしょうか。

 はい、お願いします。

○山口(啓)委員 3の7の干潟なのですけれども、前回からも指摘されているとおり、ここの藻場・干潟というところだけ全体とのバランスが悪いというか、データとしては干潟がどれだけ減ったかということが書かれていまして、それに対して今このような試みがなされていますということが記載されているわけなのですが、これが後半のほうの、どういうふうにこの水域の再生をするかということに関わっているのであるとすれば、干潟とか藻場の再生の試みというものが、もともとあった面積が削られてなくなっているのですけれども、今どの程度の規模でされていて、今後こういう研究がどういうふうに進むと、有明海あるいは八代海の再生につながっていくかという、そのビジョンにつながるような書き方になっていなくてはいけないのではないかと思うのですけれども、ここは本当に試みをしていますというだけでいいのかというのがずっと気になっているところなのです。

 この規模で現在実証試験が行われているということを、実際の有明海で減少している藻場・干潟の量と比べてどれぐらいかということをむしろしっかりと書いて、人間の活動によってこの程度が失われた中で、今現在再生しているのはこのぐらいだというのを明記したほうがいいのではないかと思うのですけれども。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘の再生の取組の趣旨などをもう少しわかりやすく加筆するというところを検討してみたいと思います。再生の取組が全体でどのぐらいのボリュームかと、その辺りまでデータとしては少し難しいかもしれませんが。何かデータがあれば御提供いただければ幸いですが、可能な範囲で検討してみたいと思います。

○山口(啓)委員 この部分、環境省がこういった事業に対して今後どういう態度でいくのかというのに関わってしまうとは思うのですけれども、例えば藻場や干潟を破壊したときに、それを再生するのがどれだけ大変かということをちゃんと把握できるような記載にしていただければと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘を踏まえて検討したいと思います。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何か御意見、御質問等ございますでしょうか。

 よろしいですか。

 それでは、3章の部分につきましては、本日も若干御意見等をいただいています。様式等細かな修正の部分がある一方で、一部、内容等についても御検討をという御意見がございましたので、その点につきましては、改めて事務局のほうで御整理をいただいて、修正案等をメール等の形で全員に送付していただいて確認をいただくという形で、作業を進めていただければと思います。その上で、最終的には、できましたら、両小委員長に最終案の作成につきましては御一任いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 よろしいでしょうか。ありがとうございました。

 それでは、議題2までが終わりました。ここで一旦休憩をとりたいと思います。10分程度休憩をとらせていただきまして、再開は14時40分からとさせてください。

 それでは、ここまでの議事の進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。

14時30分 休憩

14時40分 再開

○滝川小委員会委員長 それでは、時間となりましたので、審議を再開いたします。

 後半の議事進行を担当します滝川でございます。引き続き議事進行によろしく御協力をお願いいたします。

 それでは、議題の3、海域ごとの問題点とその原因・要因の考察についてですが、新たな資料、あるいはまた、前回小委員会からの変更点等を中心に事務局から御説明をお願いいたします。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、2つ目のダブルクリップ綴じの資料をご覧ください。最初に資料3-4と記載してございます。

 先ほど、資料3-3に関しましては、各委員2~3名ずつ担当してチェックいただいたとありますが、資料3-4につきましては、特に水試試験場や水産研究所の所長さんをはじめといたします、各県の委員の方々を中心にチェックいただきまして、そのほか各委員からも御意見を頂戴したところでございます。

 それでは、説明をさせていただきます。4章の4-1-1ページ、2ページは変更ございません。おめくりいただいたところに海域区分図を掲載してございます。

 4-3-1までおめくりください。右側に連関図があるところですが、3番、問題点と原因・要因との関連のところでございます。これまでの検討でもう既に皆様は御存じのとおり、4-3-2ページの連関図の一番右側の緑で囲まれた項目、「ベントスの変化」、「有用二枚貝の減少」、「ノリ養殖の問題」、「魚類等の変化」、この4つの項目について検討を行ってきましたが、なぜこの4項目を検討しているのかがよくわからないという、そもそもの疑問点と言いますか、御指摘も受けております。

 そのため、最初に「有明海・八代海が国民にとって貴重な自然環境、水産資源の宝庫として国民が等しく享受し、後代の国民にも継承すべきものであることに鑑みて、前章で整理した生物の生息状況の変化傾向も勘案して、①、②のような目指すべき再生の方向性があると考える」と、こういった点をまず記載しまして、これらの再生の方向性を踏まえて、本海域の生態系を形成する上で重要と考えられる生物、水産資源の問題点としてこの4項目を取り上げたということで、この4項目を取り上げた理由をここで記載することにしました。

 ①、②は、前回の小委でお示ししていますように、5章での共通の再生目標の内容になっております。

 その上で、右側にあります連関図につきまして、問題点とそれに関する関連性が指摘される項目について整理を行って、今回、報告書で関連を記載できたものを実線、その他を点線で示したということでございます。

 4章の中で出てきます、特に底質の泥化についての評価の判断の仕方の定義をここで記載してございまして、さらに底質の泥化については、潮流流速の関係がございますので、潮流・流速の減少について、次のページに粒子径と汚濁限界流速との関係という図がございますけれども、こういった図を掲載してございます。

 さらに、これらに影響する有明海の潮流につきましては、先ほど3章で述べましたように、潮流・潮汐の減少といった点が報告されておりますが、一番下にありますように、潮流流速の減少の変化の程度については明らかとなっていないということで、3章を踏まえた形でこれから検討していきますということを、ここに掲載してございます。

 おめくりいただきまして、4-4(1)-1ページをご覧ください。ここからが4章の4番目の項目になりまして、(1)から(15)までございます。これは(1)A1海域(有明海湾奥部)とございますように、これまでA1海域からA7海域、このほか有明海全体として2つの項目。八代海につきましては、Y1海域かららY5海域までの5つ。さらに八代海全体ということで、全体で15項目ありまして、それについて連番になっていますけれども、(1)から(15)まで掲載しまして、さらにそのページということで、4の(1)の1というのはA1海域の最初の1ページということでページを設定してございます。

 4-4(1)-1ページ目、ア)はこの海域の特性でございます。前回小委資料と変更ございませんが、ここは現況について記載してございまして、まず海域の位置等、水質、底質、貧酸素水塊、赤潮、増養殖に関する情報、こういったものを掲載してございます。

 ページをおめくりいただきまして、イ)としてベントスの変化。ベントスにつきましては、3章の生物のところで申しあげましたようなことを反映しまして、例えば上から6行目、「10年間継続した一定方向の変化を見いだすことは難しいが」、こういった記載を追加してございます。

 おめくりいただきまして、(1)-9ページをご覧ください。ベントスの変化についての要因の考察ですが、「ベントスの生息と密接な関係があると言われる底質については」ということで、底質についてこれから検討する旨を明記してございます。

 おめくりいただきまして、(1)-13ページの図の下の1行目から3行目、「底質については、全般的に泥化傾向は進行していないと考えられた。ベントスの生息に明確な関係は確認されなかった。」ということで、考察の結果を記載してございます。

 段落が変わりまして、「次に、ベントスの生息と密接な関係とあると言われる貧酸素水塊の出現状況について考察した。」と、貧酸素水塊について考察する旨の一文を入れてございます。

 前回小委の資料につきましては、さらに水質のデータ、COD、T-N、T-P、水温、塩分、SS、透明度等を掲載しておりましたが、ベントスとの関係について直接的な記載をしているわけではなかったので、削除してございます。

 次の(1)-14ページからは有用二枚貝の減少になります。(1)-17ページをご覧ください。サルボウにつきましては、ページの中ほどの辺りからですが、「貧酸素化(底層溶存酸素飽和度10%以下、0.24~0.7mg/L相当)後の底質の間隙水中で硫化水素の存在を確認し」とございますが、硫化水素との関係を追記してございます。

 下から3行目ですけれども、「夏期の底層における著しい貧酸素化と、貧酸素化に伴う底泥及び海底直上水中の硫化水素の増加により、へい死を引き起こしている可能性が高いと推測される。」と、サルボウについて、貧酸素化に加えて、硫化水素の発生による生残率の低下について追加記載してございます。

  次に、(1)-22ページをご覧ください。1行目ですが、「浮遊幼生の発生量について、相当低位で推移している」とあり、次の段落では食害について、次の段落では、「アサリの浮遊幼生や着底稚貝の量が近年比較的低位で推移していると類推される。このような状況の中で、保護すべき資源の把握など、資源の持続的な利用に向けた知見が得られていないことが課題の一つとして挙げられる。」と記載を修正しました。アサリについての同様の問題については以下このような記載ぶりで統一させていただいております。

 次のページ、(1)-23、まとめでございます。まとめにつきましても、整理をいたしまして、水質のデータ等は削りました。サルボウにおける硫化水素の点などを次の24ページに追加しております。

 その右側の25ページには、3章と同様に各節の最後に引用文献を掲載してございます。

 以下、各海域の記載については同様の修正、書きぶりになっておりますので、省略させていただきまして、大分ページが飛びますが、4-4(9)有明海全体をご覧ください。

 (9)-13ページ、有明海全体のまとめですけれども、ノリ養殖に関して、下から2行目のところですが、「近年の秋期水温の上昇が採苗時期の遅れやそれに伴う冷凍網期の開始の遅れなどにつながっている。」という記載を追加してございます。

 ページをおめくりいただきまして、4-4(10)からは八代海になります。八代海につきましても、有明海と同様の修正を行っておりますので、省略させていただきます。

 個別海域ごとの記載で最後になります、4-4(15)、八代海全体。ここにつきましては、(15)-2ページ目、赤潮の被害についてのところですが、「2000年にはCochlodinium属赤潮の発生による生産減が一番効いている」という指摘を受けましたので、追加記載しております。そのほか、魚類と赤潮については大きな変更はございません。

 次に、4-5-1ページをご覧ください。4章のまとめになります。

 (1)基本的な考え方として、最初のところですが、「有明海及び八代海等が、国民にとって貴重な自然環境及び水産資源の宝庫として」と書いてありまして、その次に①、②、その下に「ベントスの変化」、「有用二枚貝の減少」、「ノリ養殖の問題」及び「魚類等の変化」の4項目を取り上げたということで、先ほど3番目の項目として問題点と原因・要因の関連の連関図のところで説明をしたところですが、同じ書きぶりをここでさせていただいております。ここは4章のまとめですので、4章のエッセンスが全て入っているということでございます。

 最初の1段落、2段落目でその記載をしております。

 そして、(1)の中ほどにありますとおり、「「有用二枚貝の減少」及び「ベントスの変化」については、有明海又は八代海の個別海域ごとに考察した。一方、有明海又は八代海が抱える諸問題の中には、空間として海域全体で捉えるべきものがあるとし、該当する「ノリ養殖の問題」、「魚類等の変化」に関しては全体でまとめた。」ということを記載してございます。

 (1)の下から2行ですが、「なお、今回の検討では、1970年頃の有明海・八代海の環境は生物が豊かだったと言われていることを踏まえ、基本として1970年頃から現在までの変化を対象として整理している。」と、これも4章1.の「基本的な考え方」のところの記載を掲載したものでございます。

 (2)からは個別海域ごとの考察に入っております。ここは前回も説明しているので、少し省略しながら説明したいと思います。

 ア)がA1海域(有明海湾奥奥部)でございます。前段に、A1海域で最初に御説明しました「この海域の特性」のエッセンスが記載されてございます。現況のほか3章からの記載が一部入っております。まず、「本海域は有明海の奥部に位置し、沿岸部には広大な干潟が存在しており、西側には主に泥質干潟が、東側には砂泥質干潟が分布し、ノリ養殖が盛んに行われている。」とあり、次、筑後川をはじめとする河川の状況、その次に底質の状況、次の段落では水質について、下から2行目ですけれども、底層溶存酸素についても記載がございます。

 おめくりいただきまして、次からは表形式になっております。有用二枚貝、ベントスについては個別海域ごとに検討しており、A1海域では、例えばサルボウについては、問題点として夏期に大量へい死がみられており、アサリについては、浮遊幼生の発生量が近年かなり低位で推移していることが記載されています。

 次に、下の表ですけれども、問題点の原因・要因の考察、物理環境等の現状・変化として、サルボウでは、「夏場の貧酸素化と硫化水素の増加により、へい死を引き起こしている可能性が高いと推測される。」。アサリについては、「浮遊幼生が少ない中で保護すべき資源量の把握など、資源の持続的利用に向けた知見が得られていないことが課題の一つとして挙げられる。」

 次に、底質につきましては、変化として、「1970年頃のデータがなく、1970年頃と現在の変化は不明である。2001年以降のデータからは単調な変化傾向はみられない。」

 右のページ、水質でございますが、「夏期に西部干潟沖合海域(A3海域との境界域)では、貧酸素水塊が頻発している。」。以下、水質のデータ、アンダーラインがございますけれども、こういった特徴を記載してございます。

 次に4-5-4ページにまいりまして、水温・塩分でございますけれども、「水温は全4測点で直近5年間では18.2℃程度で、有明海では最も低くて、湾口部と比べると1℃程度低い。」ということが書いてございます。

 その下に総括という欄がございます。前回はここをお示しすることができませんで、ポイントとなる記載を踏まえて、各海域の状況について総括的なまとめを記載する予定ということでアナウンスしておりました。今回、この部分について記載してございます。

 まず、この総括の表の中の最初の段落ですけれども、「本海域は有明海の奥部に位置し、大小多数の河川が流入しており、広大な干潟が存在する。筑後川等の河川の影響が大きく、有明海の中では海水中の栄養塩が多い海域であり、ノリ養殖が盛んに行われている。西部沖合域では底質の有機物が多く、夏期に貧酸素水塊が頻発している。」と、ここで現況を書いてございます。

 その次の段落ですが、「有用二枚貝のうち、サルボウには夏期に大量へい死がみられ、その要因として夏期の底層における著しい貧酸素化と貧酸素化に伴う泥質及び海底直上水中の硫化水素の増加により、へい死を引き起こしている可能性が高いと推測される。」

 アサリにつきましては、「漁獲量が低迷しており、その要因の一つとして、エイ類による食害がある。また、アサリの浮遊幼生の量が低位で推移していると類推される。このような状況の中、資源の持続的な利用に向けた知見が得られていないとの課題がある。」。

 「ベントスについて問題の有無は確認されなかった。」、こういった形でまとめを掲載してございます。

 次の4-5-5ページ、イ)がA2海域(有明海湾奥東部)でございます。前段の文章に現況とこの海域の特性のまとめ、エッセンスをここに記載してございます。表の中は前回説明したとおりでございます。

 おめくりいただきまして、4-5-8ページがA2海域の総括でございます。A2海域では、特にタイラギの立ち枯れへい死が大きな問題になっているということでございます。

 次に4-5-9ページをご覧ください。A3海域(有明海湾奥西部)でございます。整理の仕方は、A1海域、A2海域と一緒でございます。問題点の確認の表がございまして、次のページの表では、有用二枚貝、底質、水質、流況、水温・塩分、懸濁物となっています。

 4-5-12ページにA3海域の総括が書いてございます。こちらもタイラギが減少しているということで、貧酸素水塊とエイ類による食害。また、サルボウも大量へい死がみられ、貧酸素化に伴う底泥及び海底直上水中の硫化水素の増加によりへい死を引き起こしている可能性が高いと推測される、こういったことを記載してございます。

 次のページ、A4海域(有明海中央東部)でございます。同じような整理になっておりまして、2ページほどおめくりいただきまして4-5-16ページ、A4海域のまとめになっております。A4海域北部では、タイラギの漁獲が減少しており、A2海域と同じような問題がある。アサリにつきましては、エイ類による食害もございますけれども、近年、浮遊幼生や着底稚貝の量が低下しており、このような状況の中、資源の持続的な利用に向けた知見が得られていないとの課題があるとしています。

 次に17ページ、A5海域(有明海湾央部)でございます。

 これもおめくりいただき、4-5-18ページ、総括でございます。貧酸素水塊の発生は指摘されていない、底質は砂泥質であるということでございます。有用二枚貝については、漁獲がほとんどなく、資源量に関する情報がないことから評価は困難であること。また、ベントスについても問題の有無は確認されなかったとしてございます。

 次に、4-5-19ページ、A6海域(有明海諫早湾)についてでございます。

 これもおめくりいただきまして、4-5-21ページ、A6海域の総括でございます。「本海域は有明海中央の西側に位置する支湾で、1990年以降、単調な細粒化、粗粒化傾向はみられない。また、夏場に貧酸素水塊が発生している。」。有用二枚貝のうち、アサリの漁獲量が低迷しているということでございまして、エイによる食害、浮遊幼生の問題等について記載してございます。

 おめくりいただきまして、4-5-22ページ、A7海域(有明海湾口部)でございます。

 総括については4-5-24ページにございますが、ご覧のとおりです。

 次に、4-5-25ページですが、「有明海全体に係る問題点と原因・要因の考察」になっております。まず最初の段落ですが、「有明海は、九州西部の天草灘から胃袋型に深く入り込んだ内湾であり」と、2章の「海域の特徴」の記載を引いております。

 次の段落から底質、その次の段落では藻場・干潟と潮流・潮汐、その次の段落で汚濁負荷量、最後の段落では赤潮発生件数ということで、3章の内容のエッセンスを記載してございます。下の表は、問題点と原因・要因の考察として有用二枚貝の減少について、エイ類による食害、ページをおめくりいただきまして、浮遊幼生の減少等。次にノリ養殖の問題、次に魚類等の変化として、魚類等の再生産機構、夏場の赤潮について記載してございます。

 4-5-27ページ、総括といたしまして、前段に有明海の全体的な特徴を記載してございます。中ほど、行を空けまして、有用二枚貝についてナルトビエイの食害と浮遊幼生についての記載、また、行を空けまして、ベントスの記載、また行を空けまして、ノリ養殖の問題、最後に魚類について記載してございます。

 おめくりいただきまして、4-5-28からは八代海でございまして、Y1海域(八代海湾奥奥部)でございます。

 4-5-30ページをお開きください。総括でございます。「本海域は、八代海奥部に位置し、河川からの影響を大きく受けている。底質はシルトから微細粒砂が分布する。2003年以降のデータから湾奥部の一部で泥化がみられるが、1970年頃と現在の変化は不明である。また、海水中の有機物、栄養塩が八代海の中では多い。有用二枚貝のうち、アサリは漁獲量が低迷しており、その要因の一つとして、ナルトビエイによる食害がある。また、浮遊幼生の量が低位で推移していると類推される。このような状況の中、資源の持続的な利用に向けた知見が得られていないとの課題がある。ベントスについて問題の有無は確認されなかった。」ということでございます。

 次のページ、Y2海域(球磨川河口部)でございますが、次の4-5-32ページの下に総括を記載してございます。内容についてはご覧のとおりです。

 4-5-33ページ、Y3海域(八代海湾央部)でございます。4-5-34ページに総括を記載してございます。「本海域は、八代海中央に位置し、球磨川の流入水と外洋水の影響を受けており、魚類養殖が行われている。底質はシルトから細粒砂が分布する。有用二枚貝については、漁獲がなく、資源量に関する情報がないことから、評価は困難である。ベントスについて問題の有無は確認されなかった。魚類養殖については、Chattonella属赤潮の発生により安定生産が阻害されている。」ということで、養殖に関する記載をしてございます。

 次のページ、Y4海域(八代海湾口東部)でございますが、ページをおめくりいただきまして、4-5-36ページの下のほうに総括が書いてございます。こちらにつきましても、特に魚類養殖についてChattonella属赤潮の発生により安定生産が阻害されているという点を記載してございます。

 次のページ、Y5海域(八代海湾口西部)でございますが、おめくりいただきまして、4-5-38ページ、下のほうに総括が記載してございます。この海域も同様でございまして、「本海域は、八代海湾口部の西側に位置し、東シナ海との海水交換が行われ、魚類養殖が行われている。枝湾の奥部では小規模な溶存酸素低下が認められる。また、暖流の影響で八代海湾奥部より冬期の水温が高い。底質は砂泥質である。魚類養殖については、Chattonella属赤潮の発生により安定生産が阻害されている。」ということでございます。

 次のページは「八代海全体に係る問題点、原因・要因の考察」でございます。これにつきましても、有明海同様、3章のエッセンスを引いておりまして、前段が本海域の特徴ということで、ここについては2章の内容。段落が変わりまして、底質、河川からの土砂流入。段落が変わりまして、藻場・干潟。また段落が変わりまして、汚濁負荷、そして、下から2行目ですけれども、赤潮発生について記載してございます。

 ページをおめくりいただきまして、4-5-40ページ、「問題点と原因・要因の考察」ですが、魚類養殖業の問題、魚類等の変化、ノリ養殖の問題について記載してございます。

 右側、4-5-41ページが総括でございます。前段上のほうが、海域の特徴、現況等について記載してございます。段落が変わりまして、ベントスについて、1行空けまして、有用二枚貝については、アサリが北部でありますけれども、ナルトビエイによる食害がある、また、浮遊幼生の量が低位で推移していると類推されるとあります。1行空きまして、魚類養殖について、近年の赤潮被害について記載してございます、最後にノリ養殖についてでございますが、近年、秋期の水温の上昇による採苗時期の遅れに加えて、栄養塩が早期に枯渇するによって、ノリ漁期が短縮する傾向にあることが考えられるということを記載してございます。

 以上が4章でございます。

○滝川小委員会委員長 どうもありがとうございました。

 ただいま第4章について御説明いただきましたけれども、第3章で有明海、八代海それぞれの全体的な環境の変化、水質、底質、物理環境、それから、生き物というのを概略的にまとめてあるわけですが、それを全体として見るのではなくて、再生の方向性を考えたときには、個々の海域の特性をもっと明確にしましょうということで、第4章をまとめていただいているということです。

 そのときの大きな視点として、先ほど御説明がありましたけれども、2つの視点があって、希有な生態系、生物多様性及び水質保全、機能の保全・回復及び二枚貝等の生息環境の保全・回復、持続的な水産資源等の確保、その大きな2つの方向性で考えましょうということなのですが、第3章でまとめられたデータをどういうふうにまとめるかということに際して、ここでは生物・水産資源の問題にスポットを当てて、とりあえずベントスの変化、有用二枚貝の減少、それから、ノリ養殖の問題及び魚介類の変化にスポットを当てて、それらの問題点の確認と、それに関わる物理的な環境等の変化というものとの関連性についてまとめましょうということになっているということです。それぞれに有明海、八代海でかなり膨大な、その順序に従ったような取りまとめがなされてきた。ただ、それをまとめなければいけないということで、今御説明がありました4章のまとめということで、4-5-1から始まるまとめの冊子に至っているということです。

 ここで海域ごとにもう一度、前段でまとめられた有明、八代の海域ごとの特性を再整理して、有用二枚貝、ベントス等々と物理的な環境の変化というものの総まとめをして、それ全体をくるめて、次の第5章につながるための総括という形でまとめていただいているということでございます。これは次の第5章につながる非常に重要なところであるということで、しっかり御議論いただきたいと思いますが、そういったまとめ方をしてあるということの上で、御質問、御質疑、御指摘いただければと思います。どこからでも結構かと思いますが、御質問等賜りたいと思います。

 小松先生、お願いします。

○小松委員 4-5-19、A6海域、諫早湾の中です。この2ページあとに総括があります。総括の一番下に「ベントスについて問題の有無は確認されなかった」とあるのですけれども、これは2005年からのデータを見ると時間的な変化というのはあまりないからということだと思うのですが、こういう書き方だと問題はないという印象を読者に与えるのですね。

 私、以前も発言したことがあるのですが、最近のデータしかないから、それの時間的変化を見たら、変化ないから問題ないというのと、現状がどうなのかというのは、意味が違うと思うのですよ。また一般的に変化がなければ問題がないという訳でもないですよね。諫早湾の中ではベントスは決していい状態ではないと言えると思うのですね。何が言いたいかといったら、今あるデータで時間的な変化はなくても決していい状態でない場合には、例えば他の地域と比較して現状がどうなのかを記述する必要があるのじゃないかなということです。そうでないと、「問題の有無は確認されなかった」、それですっとそのまま素通りするのだったら、あまり意味がないと思います。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。

 何か御回答ございますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 この点については、小松先生がおっしゃられたような、誤解のない、しかし端的に総括できるような表現ということに尽きると思っておりまして、今一度誤解のない表現を整理してみたいと思います。

○滝川小委員会委員長 今、A6海域を例に挙げて御指摘いただきましたけれども、ほかの海域も同じような書き方、書きぶりになっているところがございます。そこも含めて確認する必要があると思います。

 基本的にここのまとめ方、あえて私が申しあげたのは、二枚貝の減少、ベントス等々について、生き物を対象に変化がある・ないというふうなことで調べられている。今、小松先生御指摘のように変化がある・ないということだけ見れば、はっきり見えないことがあると。そういった意味で総合的な視点というのをどこを持ってきて見るのか。その一つとして、ほかの海域との比較でそういったものが浮かび上がる可能性もあるということで、御検討を今後ともしていただければと思います。

 よろしいでしょうか。

 ほかに御意見ございませんか。平山委員、お願いします。

○平山委員 4-2-3ページですかね、八代海の連関図なのですけれども、右上にノリ養殖というのがありまして、有明海と同様に八代海のノリ養殖におきましても、現在、栄養塩の不足というのが生産が縮小している最大の原因でございますので。その前の有明海にはノリ養殖の隣に栄養塩の不足というコマがございますので、八代海においても同じような連関になるのかなと。

 それから、ノリ養殖の下のほうに下りていただくと赤潮の発生というのがありまして、ここでは渦鞭毛藻、珪藻類だけが記載されていますけれども、八代海においては渦鞭毛藻と並んでラフィド藻のChattonellaが赤潮の被害の一番大きな種でありますので、ラフィド藻も加えるべきではないのかなという点。

 それから、4-4(4)-2ページでホトトギスガイについての記載がありまして、(日和見的で短命な有機汚濁耐性種)という括弧書きが加えられているのですけれども、ホトトギスガイについてこう記載するような根拠があれば教えていただきたい。と言いますのは、比較の対象にしています1970年代の私どもの県の報告を見ても、ホトトギスガイはかなり多数出現してきていますので、有機汚濁耐性種といった認識がないものですから、こう記載された根拠があれば教えていただきたいと思います。

 最後にまとめのほうで、例えば4-5-38ページの総括、ここはY5海域なのですけれども、最後に「魚類養殖についてはChattonella属赤潮の発生により安定生産が阻害されている」という記載なのですけれども、先ほどから申しておりますように、八代海におきましては、Cochlodinium、あるいはKarenia、ヘテロカプサといった渦鞭毛藻とラフィド藻のChattonellaが安定生産の阻害要因でございますので、渦鞭毛藻も加えるべきではないのかなと。これはY海域のY3、Y4、Y5は共通かと思います。

 以上でございます。

○滝川小委員会委員長 どうもありがとうございます。

 幾つか御指摘いただきましたけれども、順にお答えございますか。

○早水大臣官房審議官 まず一点だけ。単純にページの間違いがありましたので。連関図ですが、八代海のところが4-2-3になっていますが、4-3-3です。すみません。まず単純なところだけ説明させてください。

○根木閉鎖性海域対策室長 連関図については、本文や総括等との整合性を今一度確認したいと思います。

 2点目のホトトギスガイの御指摘をいただいたのは、4-4(4)-2ページの中段やや下のところの「ホトトギスガイが日和見的で短命な有機汚濁耐性種」という表現でありますが、ここで「有機汚濁耐性種」と使っておりますのは、ホトトギスガイが有機汚濁でない場所にもいると聞いておりまして。そういう意味で「耐性」と、有機汚濁に耐えられるという表現を使用させていただいたと。この辺りについてはさらに専門家の皆様の御意見をいただければありがたいと思います。

 3点目の「Chattonella以外の赤潮についても」と、4-5-38ページなどのところについてですが、Chattonellaはかなり被害が大きかったということでもあると思いますが、ほかのものも総括の中でどこまで表現するか検討してみたいと思います。

○滝川小委員会委員長 それと最後の4-5-38のところも御指摘いただきましたけれども、総括の部分のお話ですが。

○根木閉鎖性海域対策室長 今、最後に申しあげましたChattonella以外のものもという御指摘については、先ほど申しあげたChattonellaが本文のところでも「大きな被害を」と書かれておりますが、ほかのものもどこまで記載するか少し表現を工夫してみたいと思います。

○滝川小委員会委員長 よろしいでしょうか。

 よろしくお願いいたします。

 今御質問なさった八代海における要因・原因の連関図というやつで4-3-3ということですが、これのもとになっているのは前回の評価委員会の報告書がベースになっていて、その後新たな知見等々が加われば、この中にたくさん書き込んでいけるのかなと。これは以前のやつがかなり強く出た状態ですので、御指摘を踏まえて新たな知見として記述できるところは記述していっていただければと思います。よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、ほかに何か御意見ございますでしょうか。山口先生。

○山口(敦)委員 4-4(8)-1の有明海全体の有用二枚貝の減少で、エイ類による食害という部分なんですが、ここの1段落目の一番下の最後の文章で、「貝類資源の多い有明海において」のくだりは私の書いたものが引用されていまして、私も確認してみたのですけれども、こういうふうには書いてなかったので、確認をしていただきたいと。こういうようなことについては全然触れていないです。

 それからもう一か所「また、多くのアサリ漁場などでも本種による食害痕が多数認められ、これらは被覆網を施すことで生存率の向上が認められることが知られている。」という文章なんですけれども、これも書いてないんですね。「どちらかというと大変手間がかかる作業である割に大きな効果が認められなかった」というふうに書いているので、ちょっと確認をしていただいて。もしこのように書くのであれば、私の書いたものは引用できないと思います。

 あと、同じところの一番上の「ナルトビエイやアカエイなど、一部のエイ類は近年生息数が増加したと考えられている。」というところで、いつを「近年」とするかなんですけれども、後ろの魚類のところで、駆除事業が行われてからエイは減少傾向にあると書いているので、整合性がとれなくなってしまいます。

 4-4(9)-21の下のほうで、「水産資源の減少要因の一つに」というところの3行目から、「しかし、2000年以降、エイ駆除によりサメ・エイ類への漁獲圧が高まったことから、ともに減少傾向を示している。」と書いていて、次の4-4(9)-22ページにグラフがあるんですけれども、ここでは2000年以降はエイ類も減少傾向にあると。本当は95年ぐらいから減少傾向にあるんですけれども、増えたのか減ったのか、整合性がとれるような書き方にしたほうがいいのではないかなと思いました。

 それから、ちょっと戻りまして4-4(8)-2です。図4.4.113に食害の量と漁獲量の比率が表されていて、漁獲量に対しての食害量がどのぐらいかというのが文章に書かれていて、一番下の文章で「有明海全域における二枚貝の漁獲量に対する食害推定値の割合は、平成21年は4割弱と最も大きかったが」と書いてあるんですけれども、これはもともと推定の推定です。エイが食べた有用な貝類、二枚貝が全て100%漏れなく漁獲されているとすると、この比率もあり得るかもしれませんが、実際にはかなりの過大評価になります。

 実際、二枚貝が全域で全て漁獲されているというわけではなく、例えばサルボウも全て漁獲されているわけではないので、できるだけ現実に近いものにしておいた方が良いです。ここは少し誤解を与える可能性がありますので、気をつけて記述をする必要があると思いました。

 以上です。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。

○根木閉鎖性海域対策室長 山口先生のお名前を掲載させていただいているところについて、今いただいた御指摘も踏まえまして、さらに具体に御示唆いただきながら精査したいと思います。

 最後のところは、この本文でもまさに「漁獲量に対する食害量推定値の割合」ということで表現しておりますので、そういう前提ということを留意しながらということであるのかなと認識した次第です。

○滝川小委員会委員長 山口先生の御指摘は3か所にわたっておりましたけれども、確認及び山口先生からの御指導をいただきながら、再度御検討いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 山口先生、また御指導よろしくお願いいたします。

 それでは、ほかに何かございませんでしょうか。はい、どうぞ。

○山口(啓)委員 4章のまとめのところで、個々の海域に関してはまとめているのですが、最後のまとめのところに貧酸素の問題があまり出ていないというのがちょっと気になりまして。恐らく個々の海域のうち、この海域とこの海域は貧酸素が起こっていて、この海域では起こっていないので、最後のまとめのところではあまり触れられていないということなのかもしれませんが、もともとの連関図から発想を戻しますと、せっかくこのような堆積物、生物、水質などを整理した上での水域の問題というふうな整理ですので。

 例えば、海域分けをした結果、硫化物濃度が高い、強熱減量が高い、CODが高いようなA3やA6海域に貧酸素が著しくて、それが場合によっては周りに波及していると。当たり前と言えば当たり前なんですけれども、今後の対策を考える上で重要な視点ですよね。ここの整理としてそういった視点での総括が入っていたほうがいいのではないかと思うんです、例えば4-5-27とかにですね。

○早水大臣官房審議官 今の御指摘は、海域ごとには溶存酸素、貧酸素水塊の話がA1とかA3とか出ていますが、有明海全体のところにも全体を俯瞰した貧酸素水塊の記載を載せたほうがいいという御趣旨でしょうか。

○山口(啓)委員 有明海の問題の一つとして、場所によっては底質の有機汚染が進んでいて、それが貧酸素水域と大体一致していて、そういう場所が貧酸素の発生源に多くの場合なっているだろうと思われるのでということですね。そのことが総括のところに記載されていて。全体の話ではない、最後の総括のところになぜか貧酸素のことがほとんど書かれていませんね。

○根木閉鎖性海域対策室長 貧酸素については、今回少し海域を分けて海域ごとの特徴を見ていくという中で、海域の特徴としてかなりクローズアップされているものではあると認識しております。例えば総括については、全体の有明海の概況を示す欄を今回追加しております。それが4-5-25ページの表の上のところであります。表の上の文章の下から4行目、「また」ということで、ここにも貧酸素の話に触れております。水環境の概観として触れていると。

 さらに、この総括のところまでいきますと、貧酸素の話というものは、A3海域とかA1海域、A6海域辺りが特に浮かび上がってきています。そこでは総括のところでも触れていますが、概況の話をもう一度同じような分量で総括で触れてしまうと、総括の分量が多くなりすぎるかなということで、総括の中では水環境のところは特に絞り込んで記載しているということであります。

 そういった意味では、水環境を概観するときに有明海全体のところでも、表の上の上段のところで触れさせていただいていると、そのような整理でいかがかなと考えております。

○山口(啓)委員 でも、有明海の問題として貧酸素は避けて通れない問題だと、むしろ今後対策を考える上で非常に重要な問題ですが、その割には扱いが1~2行ですね。もう少し貧酸素についてちゃんと突っ込んだ整理をここの中に入れておくべきではないでしょうか。もしこのまとめで次の対策を考えるとなった場合、まとめの中にそこの部分をしっかり書いておかないと、見逃すことはないと思いますけれども、重要な課題であるということはちゃんとこの報告書の中に示しておくべきだと思います。

○滝川小委員会委員長 山口先生御指摘の貧酸素については、今、事務局のほうから御回答がありましたように、いろいろな箇所での個々の問題、あるいは、全体として捉えなければ。全体として捉えるためには、海域間の検討もなされなければいけない。そういったことを含めて、もしそれを記載するとしたら、山口先生だったらどこにそういったものを記載すればよろしいか御指摘いただけると助かります。どういったところに書ければよろしいですか。

 今、審議官からありました4-5-27のところに貧酸素についてもっと書けばいいのかというふうなお話ですが、いかがでしょうか。書きぶりはそれぞれにいろいろあるのかなと思いますが、先生の御指摘だと総括の中に書き込んでいけばいいのか、個々の中にもっと書いていくべきなのかということですね。

○山口(啓)委員 問題点の原因と要因の考察の中にそもそも貧酸素の項目がないというのが私は不思議でした。

○早水大臣官房審議官 今の書き方は、例えば4-5-3ですが、海域ごとで言いますと、まず例としてA1海域で言いますと、4-5-3の水質のところに「夏期に西部干潟沖合域で貧酸素水塊が頻発している」というところと、その下に「底層溶存酸素量」の中に(貧酸素水塊)というのがありまして、1つ目の「・」のところに書いてあるという状況になっております。それをそこに書いて、総括のところでは、4-5-4の最初のパラの最後のところに書いてあるという書き方でありますが、どういうふうに書けば……。

○山口(啓)委員 例えば二枚貝の減少要因の中で、サルボウガイに関してはほぼ貧酸素と硫化水素が原因であろうと結論づけられていると思うんですが、それについては全く触れられていませんよね、この総括で。

○根木閉鎖性海域対策室長 有明海全体というのは、有明海の多くの海域に共通するような、もしくは全体に共通するようなものについて、特に有明海全体のところに書いているという整理でありまして、例えば有明海であれば、これまで浮かび上がってきているのは、A1海域、A3海域、A6海域辺りが貧酸素水塊の話が浮かび上がってきている。そこは個別海域毎の総括の中も含めてかなりガッチリ書いていると。

 有明海の中でも貧酸素水塊がさほど問題になっていないようなところもありますので、有明海全体という、4-5-25ページから27ページの中では、海域ごとに特徴がある話はここには入れずに、有明海全体で多くの海域に共通するような話を特にここに書いたということでありまして、貧酸素水塊の話を軽く見ているということでは決してないんですが。総括の中に少し記載したほうがよろしければ、そういう考えもありますが、その辺りはどのようなところかなということであります。

○滝川小委員会委員長 山口先生御指摘のところは、4-5-4ページの下の総括のところには、「有用二枚貝のうちサルボウについては云々」と書いて、ここでは「貧酸素水塊は」と記述が、推定だけど。推定だけどじゃないですね、「推測される」というふうに書かれている。海域ごとに見ればこういう記述がなされている。それをまた有明全体の中に書き込んでいくと、全体としてそれを書いてしまうとどうかなと。要するに、共通項としての全体の海域の話になっているので。見る側もそうなんですけれども、解釈するときにそこら辺のところを、海域ごとと全体としてどう捉えるかということとはちょっと視点が違う可能性がある。

 はい、松野先生。

○松野委員 私も前回そういうふうに思ったのですが、この有明海全体という項は、海域ごとにやったやつも含めた全体ではなくて、海域ごとでは議論できない部分だけの全体なので。

○滝川小委員会委員長 そうです、そうです。

○松野委員 だけど、後ろのまとめだけ見るとそうではないように受けてしまうので、ちょっとそのタイトルがよくないのかなという気はします。4-4(8)の一番最初のところを見ると、全体でしか捉えられない部分だけエイ類とか食害とか、そういうものだけをここで取り扱うということを書いてあるので、それでわかるんですけれども、誤解を生む形になっているかなという気はします。

○滝川小委員会委員長 はい。御指摘ありがとうございます。

 よろしいでしょうか。それぞれに行き違いがないようにしなければいけないんですが。

○根木閉鎖性海域対策室長 いただいた御意見を踏まえて検討させていただければと思います。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。

 ほかに御意見ありませんでしょうか。はい。

○栁村委員 第4章のまとめの部分なんですけれども、特にA5海域、A7海域の総括が余りにも短くて薄くて、この海域には何も問題がないみたいな形に見れるところがあるんですね。せっかくその前段までにまとめということでいろいろと文章を書いているんですけれども、一般にみられる方はまとめだけを読んでしまって本文は読まない方もいらっしゃると、この総括が余りにも薄いなという部分があります。先ほどベントスについて問題の有無は確認されなかったというのも含めて書きぶりを検討されるということなんですけれども、全体的にここの総括の書きぶりはもう少し考えていただいたほうがいいのではないかなと思います。

○滝川小委員会委員長 御意見ありがとうございます。

 事務局のほうから御回答があれば。

○根木閉鎖性海域対策室長 ベントスのところは、先ほど申しあげたように誤解がないようにということで検討してみます。

 あとは、A5海域、A7海域で取り上げているのはあくまで二枚貝とかベントスの話でありまして、魚については有明海全体のところで取り扱っているということもありますので、その辺りをいかにわかりやすく伝えるかということで、これまでも御指摘を踏まえて留意してきたつもりでありますが、誤解がないように伝わるように留意してみたいと思います。

○滝川小委員会委員長 当初、この時間帯の議論をしていただくときに申しあげましたけれども、ここでのまとめの方向が物理環境と生物の環境全体を総合的にまとめられれば一番よろしいんですが、なかなかそれが難しい。難しいと言いますか、データのあるところ、ないところたくさんある。そういった流れの中で、とりあえずここではさっきの4つの生き物ですね、ベントス、有用二枚貝、ノリ、魚介類、それに対してどういうふうに関連しているかということをまとめましょうという話になってきている。ですから、最後の総括のところもその路線と言いますか、その考え方で整理している。

 それから、御指摘のようにそのほかの項目のところがなかなか見えにくい形になっている。それを補うために、まとめの総括と言いますか、各海域ごとのまとめの頭のところに海域全体の特徴みたいなものをまとめて書いてある。それをもっとわかりやすくするためには、総括の中に入れれば一番いいんでしょうけれども、総括そのもののまとめの方向性が、水産資源の問題についてまとめようとしているので、ここの書きぶりがどうしても手薄になるという状況に今なっているということです。

 御指摘を踏まえてどういうふうに対応するかということですが、事務局のほうでまた御検討、ご審議いただけるということでございます。

 何かほかにございませんでしょうか。

 それでは、時間も来ておりますので、次に移りたいんですが、今いただきました基本的なまとめの方向性といいますか、整理の仕方については、このような方向の中でまとめることを御承認いただいて、今後、評価委員会に諮るように進めていきたいと思います。

 ただいまたくさんの御意見をいただきましたので、いただいた御意見、御指摘につきましては事務局で整理していただきまして、修正案等をメール等で全員の方に御確認いただきたいと思います。その上で、それをまとめた形で、最終的には両小委員長に一任していただきたいと思っておりますが、こういうような方向でよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。

 それでは、そういう方向の中でまとめさせていただきたいと思います。

 それでは、本日の最後の議題になりますが、議題4、再生の取組についてということで、事務局のほうから説明をよろしくお願いいたします。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、資料3-5と書いてあるところをご覧ください。ページが5-1からになっております。目次イメージのところでも示しましたが、項目をかなり変えてございます。細項目も結構ございますが、項目名のところを線で囲ったところが大きな項目になっています。

 5章の1番の項目といたしまして、「再生目標・再生方策の設定と本章の構成」といたしました。1番の項目の前に5行ほど新たに文章を記載しておりまして、評価委員会の役割と、再生目標と再生方策を示す旨を記載いたしました。前回の資料では「たたき台」ということでお示ししておりますが、前回小委からかなり検討いたしまして、この資料だけ昨日ようやくできたということでホチキスどめの資料になっております。

 1番目の項目ですけれども、「本章では、有明海・八代海等に共通する再生目標(共通目標)を設定し、前章までの有明海・八代海等に共通する問題点及びその原因・要因の評価を踏まえ、各海域に共通する再生方策(共通方策)を示す。」。加えて、各海域の状況に応じまして、追加的な再生目標(追加目標)を定めまして、それに合わせて追加的な再生方策(追加方策)を示すということでございます。

 次のページに図がありますけれども、上の四角は「生態系・水産資源等に係る問題点」ということで、ただいま御議論いただきました4章の総括を掲載しております。ここで、問題点を示して、下の四角では、有明海・八代海等に共通する再生目標を示しまして、それに応じた再生方策(共通方策)を示す。さらに個別海域ごとの目標と方策を示す。大体このようなイメージになっております。

 1ページに戻りまして、再生方策につきましては、方策に加えまして、問題点及び原因・要因の解決・改善に直接つながる調査等も示しております。再生方策での調査と、後に述べます「今後の調査・研究」との仕分けは何かというご指摘もあり、再生方策では問題等の解決・改善に直接つながる調査等を入れます。最後の「今後の調査・研究」は、それも含めた形で中長期的な課題についての調査も含めて記載する形にしております。

 おめくりいただきまして5-3ページ、2番としまして、「再生に向けた方策(再生方策)等の考え方」です。中身は、前回の資料の1番目の再生目標の(3)で位置づけられていたものがそのまま記載されております。

 追加した文章としましては、3段落目、上から10行目、「科学的知見を再生目標の達成状況等の確認のため」と追加記載し、下から3行目、「加えて、二枚貝・魚類等の水産資源の回復に当たっては、食物連鎖等の生物間相互作用に留意するとともに、水産資源の回復・安定した再生産に向けた適正な漁獲に努める。」については、前回資料では「魚類等の方策」に記載していた内容ですが、二枚貝を追加し、ここに考え方として示しております。

 ページをおめくりいただきまして、大きな3番といたしまして、「再生目標と再生方策」を示しております。5章の内容を示すに当たりまして、3章、4章との結びつき、関連性が見えないという御意見がありました。目標と方策がこれまで物理的にも離れたところに記載されていまして、非常にわかりにくいということもありましたので、今回この2つの内容をセットで示すことにしました。また、本文の1行目、2行目にありますように、問題点及び原因・要因もここに記載するとあります。要するに、4章の総括に入っていた内容も併せて記載することによって、ここの再生方策を読むだけで、そのつながりがわかるよう配慮いたしました。

 (1)有明海・八代海等に共通する再生目標(共通目標)として、当面の目標とする時期を概ね10年後とするとあります。具体的な数値目標は、現時点では設定が難しいのではないかということで、今回は設定を見送っております。また、10年というのは評価の目安として概ね10年後ということにしております。

 次の○2つが共通の再生目標ということでございます。希有な生態系、生物多様性及び水質浄化機能の保全・回復。2番目といたしまして、二枚貝等の生息環境の保全・回復と持続的な水産資源の確保。前回小委資料では「バランスのとれた水産資源の回復」だったのですが、「持続的な水産資源の確保」と、若干改めております。その下に3行ほど、「これらの目標は、独立しているものではなく、共に達成されるべきものである。」ということで追記をしてございます。

 (2)有明海・八代海に共通する問題点及びその原因・要因の概要でございます。まず、最初の3行が海域の特徴。「有明海・八代海は、九州西部の天草灘から入り込んだ内湾であり」ということで、これは、4章のまとめにも書いてございますけれども、有明海全体、八代海全体の記載等から抜粋しております。その次の段落が底質について。底質の中には河川からの土砂流入も記載してございます。次の段落、沿岸域の環境として、藻場・干潟、潮汐について記載してございます。

 5-5ページにまいりまして、希少生物についても記載しております。段落が変わりまして、ベントスについて。段落が変わりまして、有用二枚貝について、その中にはナルトビエイの食害又は浮遊幼生の問題等もございます。段落が変わりまして、ノリ養殖についての問題、色落ちやノリ酸処理剤の適正使用について記載してございます。段落が変わりまして、魚類について、生息環境の変化と生息場の縮小が考えられるという点。また、魚類養殖については、赤潮による被害、また、魚類養殖による負荷量についても記載してございます。

 これが共通方策を検討するに当たっての原因・要因でございます。

 これに対応した形で、次の(3)共通方策におきましては、ア)から、次のページのカ)までありますけれども、これが今示しました段落ごとの項目に対応しております。

 ア)が底質の改善でございます。覆砂等の対策について記載しております。

 イ)が沿岸域の環境の保全・再生でございます。ここには、藻場・干潟の分布状況の把握、漂流・漂着ごみ対策などについて記載してございます。

 ウ)がベントスに係る方策。ベントスにつきましては、今後もモニタリングを行って、問題が生じた際には原因を評価した上で、必要に応じて適切な対策を講ずるとしています。

 エ)として二枚貝に対する方策。タイラギやアサリについて、それぞれのステージにおいて適切な対策を講ずるということでございます。

 オ)がノリ養殖に関する方策。ノリの色落ち被害を回避・抑制するため珪藻赤潮の予察技術のほか、酸処理剤の使用についての留意点等を記載してございます。また、最近問題になっています水温上昇に対応したノリ養殖技術の開発についても記載してございます。

 カ)として魚類等に係る方策でございます。魚類につきましては、問題点としましては、生息環境の変化、生息場の縮小などがあり、また、赤潮等の発生による影響というものも指摘されており、モニタリングや貧酸素水塊について記載しているということでございます。

 以上が問題点に関しての再生方策(共通方策)でございます。

 5-7ページの下からが「各海域の追加的な再生目標と再生方策」になっております。

 ページをおめくりいただきまして、(1)が有明海でございます。(A1海域)。まず、冒頭に4章の5のまとめの総括に記載しました現況・問題点等を記載しております。「本海域は有明海の湾奥部に位置し、大小多数の河川が流入しており、」といった点、先ほどの総括に記載した点として、サルボウの大量へい死、アサリのエイ類による食害等、浮遊幼生の問題等、再度ここに記載しております。

 その上で、<追加目標>といたしまして、サルボウとアサリについて。

 <追加方策>といたしまして、次の○に書いてございますような点を記載しております。記載してある内容は前回の小委でお示ししたものと変わっておりません。

 次の5-9ページ、A2海域について。これも同様に冒頭に先ほどの4章のまとめの総括、表に書いてありました内容をそのまま記載してございます。追加目標として2点、それに対する追加方策が2点ということでございます。

 以下、A3海域以降も同様な構成で記載してございます。

 5-14ページをご覧ください。(2)からが八代海に係る個別的な再生方策になっております。ここの構成も有明海と同じように、Y1海域も4章の5の総括欄に記載したものを記載しております。

 追加目標、追加方策も、前回の小委でお示しした資料と変更ございません。

 これがY5海域まで同様です。

海域によっては別の海域の再生方策を参照ということが記載されていましたが、重複しますけれども、なるべく記載するように配慮いたしました。

 5-16ページ、(3)は「橘湾・牛深海域に係る再生目標(追加目標)と再生方策(追加方策)」でございます。中身については前回お示ししたものと変わっておりません。

 次に5-18ページをご覧ください。3番、「取組の実施に当たっての留意点」です。

(1)として「関係者による連携の強化」。(2)といたしまして「情報発信及び普及・啓発の充実」でございます。

 (2)の1行目につきましては、「総合的な環境の保全・再生及び水産資源の回復等」のところですが、前回は「水環境の改善を」となっておりましたが、このような書きぶりに変更してございます。

 4番、「継続的な評価」。最初の段落は、「評価委員会として、有明海・八代海等の再生に係る評価を行います。」ということが書いてございます。

 第2段落目が、「個別の対策事業を所管する者において、対策の効果とそれに関する費用を可能な限り定期的に比較検討した上で、事業実施後に適切にレビューすることが重要である。」としており、こういったレビューを使って評価委員会でも全体的な再生に係る評価ができるということで、こういった書きぶりにしております。

 次、四角で囲われました、4.今後の調査・研究開発の課題でございます。2行目に新たに「時間的・空間的スケールのデータの蓄積が必要である。」と追加し、その段落の下のほうに「科学的知見の蓄積・共有化を図るとともに、環境改善手法の開発等を進める必要がある。」という点を追加し、データの蓄積と研究開発を大きな項目として取り上げてございます。

次の段落、「また」以下ですが、特に八代海、橘湾・牛深海域においては、データの蓄積が不十分であるということに関しまして、「各種調査の充実・強化が必要である。そのため、これらの調査に加えて、今後、中長期的に取り組むべき事項を記載する。」と追加記載しました。

 ここで、「中長期的に取り組むべき事項を記載する(前節に記載した調査等についても記載している)。」ということで、再生方策では、政策に直接影響する調査等を施策として行うと。それに加えて、今後の調査・研究開発の課題におきましては、中長期的に取り組む課題も含めて記載するということでございます。

 (1)としてデータの蓄積、(2)として研究開発ということでまとめました。

 (1)データの蓄積といたしまして、次の5-19ページ、「既存のモニタリング項目だけではなく、新たな調査項目の追加等が必要なことに留意が必要である。」、と追加記載してございます。具体的なデータ蓄積の項目としてご覧のような項目を記載してございます。

 (2)として研究開発ということでまとめさせていただきました。内容についてはご覧のとおりです。①から④までございますが、このような形で整理させていただきました。

 以上でございます。

○滝川小委員会委員長 ただいま、第5章、再生の取組ということで、資料3-5に基づき説明していただきました。

 今まで第3章及び第4章のまとめ、それから、第5章に関わる再生の取組ということで、最終的な一番大切なところになるのかなと思います。何か御意見、御指摘等あれば賜りたいと思います。いかがでございましょうか。

 はい、どうぞ。

○山本委員 5-5から書かれている共通の再生方策なんですけれども、ア)からカ)まであるんですが、これのエ)、オ)、カ)というところと、それより上とでは大分雰囲気が違うと言いますか。エ)より下は比較的はっきり成果が見えると言いますか、ターゲットがはっきり決まっていて、そのターゲットに対して何をするのかということが提案されているんですけれども、最初に再生方策と問題点が分離しているというのがずっと問題だったとおっしゃいましたけれども、この方策のところで一番最初に例えば底質の改善というのが出てきても、そういう印象はどうしても持ってしまうのかなと、いきなり底質ですかという。

 私の中でも整理がうまくできないんですけれども、エ)とかオ)とかカ)といった、ターゲットがはっきり決まっている部分についてはきっちり最初に書いていただいて、そこから底質の改善とか、あるいは、藻場・干潟を保全するというようなことが導き出されていく形の書き方にならないのかなと思うんですけれども。わかりにくい説明かもしれませんが。

○根木閉鎖性海域対策室長 この辺りは皆様の御意見をいただければというところでありますが、この順番にした考え方としては、目標で生物多様性、そして水産資源確保と、これをともにというような大きな目標を掲げておりまして、まずその両方に共通するような水環境の場に関するようなベースのものを先に、水質の改善から掲げさせていただいたと。そして、後半の例えばエ)とかオ)とかカ)の辺りについては少し個別の話に入っていきますが、多くの海域もしくは全ての海域に共通するようなものを書かせていただいたと、そのような考え方で書いてみているということであります。

 共通の方策の前に、先ほど説明いたしました問題点、原因・要因の概要というものは、基本的に4章の総括のところから持ってきているものでありますが、これも見ていただくと同じような順番になっておりまして、基本的に広く全体の目標のベースとなるような水環境の問題点、原因・要因といったところから個別のところに入っていったと、こんな構成で書いてみたというところであります。この辺り皆様の御意見をいただければ幸いでございます。

○滝川小委員会委員長 はい、どうぞ。

○山本委員 考え方はそれでいいと思うんです。なので、もうちょっとわかりやすくしていったほうがいいのかもしれません。

○滝川小委員会委員長 物理的な環境の基盤と、ここでターゲットにしている水産資源、生物と言いますか、そういった並べになっていて、生物・水産資源の基盤になるところの項目を先に書いたという御説明だと理解しているんですが。もしそうであれば、そうですよということを書いていただけるともう少しわかりやすいのかなと。

○根木閉鎖性海域対策室長 はい、少し説明が足りなかったということかと思いますので、御示唆いただいた方向で追記をしたいと思います。

○滝川小委員会委員長 ほかに御意見。古川委員から。

○古川委員 古川です。2回目で申し訳ないんですけれども、山本委員からの御指摘に関係することへのコメントを1つと、御提案を1つしたいと思っています。

 見ていただくところは5-3ページのところの再生方策の考え方ということ、このところで最初の考えをきちんと書いておかないと、その後出てくる様々な方策がどういう位置づけになっているのかというのがはっきり見えないのかなと思っています。

 先ほどのア)、イ)、ウ)とそれ以降というものの違いは、私の理解では、全体としては全て生態系サービスを最大化していくということを狙っているんだとすると、それの一番の基盤に生物多様性があって、その生物多様性を増やすようなものがア)、イ)、ウ)であり、その結果として具体的なサービスとして現れてくるのがエ)以降に出されているのかなと思っています。

 そうだとすると、5-3ページの1行目のところに「ほかの海域ではみられない特異な生態系を有しており」と書いてあって、これが、2章の概要とかほかのところでは、特異な生態系の中身を「高い生物多様性と豊かな生物生産」というふうにきちんと2つ列挙しているんですね。それを省略しているので、その後それに分けて、その順序で出てくることがあまりきちんと受け取れないきではないかなということがありますので、そういうことを省略せずに書いたほうがよろしいんじゃないかと思います。

 また、それを考えると、次の行の最後のところに「科学的知見に基づき」ということが書いてありますけれども、生態系サービスまで考えるのであれば、科学的知見とともに、社会的背景にも基づいて考えていくというような方針が必要ではないかと思います。

 2点目です。同じページの3段落目、「このため」ということで、実施するための方策が書いてありますけれども、これは最後の5-18ページの取組の実施に当たっての留意点で出てくる、「総合的かつ順応的に取り組んでいく」ということを御説明されているんだと思いますが、この段落の中で書かれていることが、この段落の3行目のところにフィードバックさせるとともに、順応的な方法によりこれこれしていくというふうに書いてあって、何か2つ手法が書いてあるかのような説明になっているんですが、よく見ると全体で順応的管理の説明をしているはずなので、文章の修文が必要かなと思います。

 また、ここに、「諸施策を進めていく」という枕詞として、「社会的背景」と先ほど申しあげたのに対応するように、例えば「多くの関係者と協働しながら総合的に諸施策を進めていく必要がある。」といったようなことを書いてはいかがかと。

 具体的に修文案ということであれば、また別途事務局にお伝えしたいと思いますが、最初の文章のところで少し補強されてはいかがかという御提案です。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。

 貴重な御指摘だと思いますが、いかがでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘を踏まえて修正を検討したいと思います。

 一言申しあげさせていただくと、5-5ページから、例えばア)、イ)のところが、生態系の話でもあり水産資源にも係る話であると、そんなことかなと思っていますが、エ)とかオ)とかカ)も、水産資源だけのためではなくて、里海と言いますか、人の営みと自然環境が一体となってというところでもあるかなと思いますが、御示唆いただいたところ非常に参考になりますので、御指導もいただきながら修正をしたいと思います。

○滝川小委員会委員長 ほかに。速水委員。

○速水委員 気になった点はたくさんあるんですけれども、主な点で4つほどコメントさせてください。

 まず1つ目は5-6のベントスに係る方策なんですけれども、データがないということですが、これでは現状のベントス相自体が既に貧弱になってしまっているということへの対応がないと思うんですね。どこかでもって過去の豊饒であった時期のベントス相を推定する、あるいは、そういったものに基づいた適切な目標設定をする必要があるというようなことを書いておく必要があるのではないか。それが1つ目です。

 2つ目が5-7の魚のところの最後なんですけれども、ここには種苗放流などについては書かれているんですけれども、もっと基本的な資源が持続的に利用できるような、再生産可能な適切な資源管理を行っていくと、そういった記述がないんですね。そこはやっぱり書き込んだほうがいいのではないかと思います。

 それから、3つ目は複数のところに該当するんですけれども、5-8のA1海域の貧酸素水塊に対する軽減策、それから、A3海域の5-10の貧酸素水塊に対する軽減策、このどちらにも「有用二枚貝類の生息量を回復させるための云々」というふうに書いてあるんですけれども、読み手には非常にわかりにくいんですね、なぜ二枚貝の生息量を回復させたら貧酸素の軽減になるのかという、そこの部分はもう少しきっちりと書き込んでいく必要があるのではないかと思います。

 特にA3海域の場合だと、ここにカキ礁が出てくるんですけれども、A3海域のところにカキ礁をつくれるわけではないのです。ですから、ここはA3海域だけの対策なのではなくて、有明海を広域的に考えたときのカキ礁再生といった方策が、別の海域とA3海域に効果があるということをきっちりと書いておかないと、やはり読み手はわからないのではないかと思います。

 それから、一番最後の今後の研究開発の部分なんですけれども、有明海の魚とか二枚貝の研究で今まで非常に遅れている部分が、いわゆる水産資産学的な研究なんですね。漁獲努力量の変遷なども踏まえた水産資源学的な研究の必要性というのはやはり書く必要があるのではないかと。

 最後に有明海・八代海共通した問題ですけれども、多くの特産種を中心とした特異な生態系が育まれているということがこの海域の特徴で、実は主要な水産生物以外は生活史とか分布自体がよくわかっていないものがたくさんあるんですね。そういったものを明らかにしていく必要があるという点はやはり書いておく必要があるのではないかと思います。

 ちょっと多くなりましたけれども。

○滝川小委員会委員長 ありがとうございます。多くの点の御指摘をいただきました。

 事務局のほうから御回答あれば。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘ありがとうございます。

 まず、ベントスにつきましては、今後の研究課題のところでも、例えば5-19ページでデータの蓄積で、ベントスの群集、組成の変化とか、そういった辺りを触れさせていただいているということでもあります。

 次の御指摘の5-7ページの魚のところで、資源管理のお話をいただきましたが、それに関係するような話としては、5-7ページのカ)の魚類等の方策の一番上のところで、資源量の変化について、その把握に努めて動向をモニタリングすると、そういった観点のことは書かせていただいていると。魚類のところは、問題点、4章の整理で「とりすぎが減少につながったとは考えにくい」というような考察もありましたので、そこも踏まえて、貝とは少し違う書きぶりにしておりますが、御指摘の御趣旨のところはここで読めるのではないかなと考えております。

 あと、5-8ページとか5-10ページの二枚貝のところについて、ケーススタディなども踏まえてこの書きぶりがありますが、どのようにすればわかりやすくなるのか、御示唆もいただきながら検討してみたいなと思います。カキ礁がほかの海域の対策の話でもあるという辺りも、どのように表現すればいいのか少し考えてみたいと思います。

 あとは、分布について、例えば5-19ページ、今後の研究課題の(データの蓄積)の上段の辺りで、いろいろな貝とか魚の生息場や再生産の分布状況について、簡潔な書き方でありますが、記載しているつもりでありますが、どの辺が足りないのか、御示唆もいただきながらということかなと感じております。

 簡潔でありますが、以上です。

○滝川小委員会委員長 よろしいでしょうか。

○速水委員 二枚貝について、今、モニタリングをしていくということで書かれているということでしたけれども、現状で既に貧弱な生物相になってしまっているところでモニタリングをしていてわかることと、過去の豊饒であった時期に戻したいということを考える場合とでは、少し違うと思うんですね。だから、そこの部分はもう少し工夫した書きぶりが必要ではないかと思いますので、よろしくお願いします。

○滝川小委員会委員長 はい。

 ほかに御意見、御指摘。松山委員のほうから。

○松山委員 私のほうからは前回報告書との並びで一つお願いがあります。

 前回委員会報告書の再生のところに、今後の課題の中にいろいろな調査研究機関の連携とか情報の共有が前回はうまくなされていなくて、問題点の要因解明が難しいというような指摘がありました。また、有明海・八代海に関係する研究者が非常に少ない、これらの養成も必要であるというような記載が前回の委員会報告書ではあったわけです。

 今回の今日の資料を見ると、5-18の4のところに「国や地方公共団体の関係機関、研究機関漁業者団体の関係者は、継続的な観測データや云々」ということで、情報の共有等を図るようにと、前回委員会報告書とほぼ似たような記載があるわけですけれども、人材の教育というか育成という部分に関しては今回完全になくなっている状況です。

 実際問題、公的機関の研究者の方々は、この10年間、非常に多様な調査が増えて、項目も増えています。ただ、人も増えてない中で、1人の人間が複数の調査をするということで、非常に大変な思いをしているというところもありますので、もし可能であれば人材の確保という点もどこかで読み込めるような記載を加えていただけたら、我々研究者側としても、調査をする側としても助かるという気持ちがありますので、御検討のほうよろしくお願いします。

○滝川小委員会委員長 いかがでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 大事な視点かと思いますので、記載のほうを検討したいと思います。

○滝川小委員会委員長 ほかに御意見。小松先生。

○小松委員 細かな言い方の問題なんですが、例えば5-5の下から4行目、「ダム堆砂の還元等を検討する」という言い方、我々はよくわかるんですが、これをぱっと見たときにわかってもらえないかもしれないなという気がするので、もうちょっと丁寧な表現を使われたほうがいいかという気がします。

 それから、次の5-6の上から4行目、「なお、海域の潮流流速の変化」とあるんですけれども、流速の変化だけではなくて、潮流のパターンの変化も大事なので、「流速並びに潮流のパターンの変化」みたいな、そういう表現も入れたほうがいいかなと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘を踏まえて追記のほうを検討したいと思います。

○滝川小委員会委員長 ほかに御意見ございますでしょうか。どうぞ。

○東委員 同じように用語の問題ですが、5-5ページのイ)の沿岸の環境の保全・再生というのは余りにも幅広い見出しになっています。ア)の底質も沿岸域の環境保全・再生に含まれてしまいます。おそらくア)の底質を特出ししたかったという意図があるのかとは思うのですが。古川委員が指摘された生息場、生態系を支える環境基盤の改善という意図があるのであれば、ア)とイ)を水環境、あるいは生息場環境の保持・保全という見出しで一くくりにして、底質はその中の一つという位置づけにするという案もあるかと思います。

○滝川小委員会委員長 御指摘ありがとうございます。

 いかがでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 この辺りはいかにわかりやすくということに尽きるかと思いますので、御指摘も踏まえて精査してみたいと思います。何かいいアイデアがあればこの場で皆さんからもいただければと思いますが。

○滝川小委員会委員長 今、東委員おっしゃったように、5-3に書いてある再生の考え方をきちっと再整理する必要がある。再生の目標があって、その目標にどういう切り口で整理するのか、そして、それぞれの課題をどこに持っていってという、全体としてのストーリー立てがきちっとなされておく必要があるということで、もう一度5-3に立ち返って、ここのところをしっかり記述する。そうすると、自然とその後のカテゴリー分けが、海域全体あるいは個々に対するというカテゴリーがきっと明確になってくるんだろうと。

 個々の対策については、言葉づかいも含めて、あるいは、どこまでやれるかというカテゴリー分けも含めて、検討する必要があるということになるかと思います。ましてや、それを受けての最後の今後の課題というのは非常に大きな視点になります。ですから、再生方策を考えていく上で、目的に対してどういう課題がある、それに対して科学的なアプローチ、あるいは、体制づくりとしてのアプローチ等がきっと分けられてくると思われます。

 ここのところはまた皆様方の御意見、御指導を賜りながら、最終的にまとめていく必要があるなと思います。

 ほかにございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、時間もまいったのですけれども、5章につきまして、再生の取組ということで、今までは「たたき台」というのが書いてあって、今回は「たたき台」を外しましたというんですが、このままの形で進められるとは到底思えません。ですので、今後とも、本日の御意見を踏まえて、事務局もまた再検討していだだきながら修正案を考え、そして、それを各委員の方々に配信して御意見を賜りながら進めていきたいと思っております。

 最後のまとめにつきましては、本委員会はもう今後の予定はありませんので、小委員会の委員長に御一任いただくということで進めさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

 ありがとうございます。

 それでは、そういった方向で今後とも進めさせていただきます。

 それでは、次の議題ですが、今後の進め方について、事務局から御説明があるということですので。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 特に5章につきましては、我々も昨日まで検討してきた内容でございまして、事前にお示しすることもなかなかできなかったところでございます。追加の御意見等本日発言できなかった内容とか細かな点でお気づきの点につきましては、短時間で大変申し訳ないのですが、今月末、11月30日、水曜日の12時までに事務局までいただければと思っております。

 次回の小委員会は予定されておりませんが、39回の評価委員会が12月22日、木曜日に予定されております。ですので、事務局としては、それに合わせますと、12月中旬までには小委でまとめまった意見と言いますか、評価委員会に上げる素案を確定させる必要がございますので、ぜひともその間にまとめていきたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 以上でございます。

○滝川小委員会委員長 よろしいでしょうか。11月30日の12時が締め切りということでございますので、ぜひ御意見、御指導いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、最後の議題、その他でございますが、事務局から何かございますでしょうか。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 特にございません。

○滝川小委員会委員長 わかりました。

 それでは、本日の小委員会、前半の部もありましたが、全体を通して何か御発言ございますでしょうか。

 私から一点だけ。さっきの会議の途中にも出たのですが、「参考文献」、「引用文献」、言葉がバラバラになったり、タイトルがなかったり、参考なのか引用なのか、単なる文献なのか、出典なのか、そこの区別を明確にしていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局に議事進行をお返しいたしたいと思います。

○鳥山閉鎖性海域対策室主査 ありがとうございました。

 最後に環境省水・大気環境局長の高橋より御挨拶申しあげます。

○高橋水・大気環境局長 水・大気環境局長の高橋でございます。委員の皆様におかれましては、今日、御多忙のところ、若干アクセスの悪い会場で恐縮でございますけれども、御参加をいただき、また、活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。先ほど滝川委員長からもお話ございましたけれども、今日が小委員会としては締めということでございますので、一言お礼をかねて御挨拶を申しあげたいと思います。

 この評価委員会、平成23年の法律改正によって再開されたということでございます。今年度末を目途に委員会報告書を取りまとめるということで、これまでこの2つの小委員会で検討作業を精力的に実施をしていただきました。特に滝川小委員長、樽谷小委員長をはじめ、委員の皆様方には、これまで17回にわたる委員会で熱心に御議論賜りまして、誠にありがとうございました。また、岡田委員長におかれましても、毎回この小委員会に御出席いただきまして、御助言いただくなど、大変ありがとうございました。

 今日、4章、特に5章は事務局案をお示しするのが直前だったということもあり、また、大変重要な内容でございますので、まだまだ先生方の御意見を十分反映できていないというところでございます。先ほど今月一杯ということがございましたけれども、できるだけ御意見をメール等でいただきまして、それを極力盛り込んだ形で次の評価委員会での御議論をいただく案を作成していきたいと思っております。大変お忙しい中、年末で恐縮でございますけれども、引き続き御指導を賜りたいと思います。ぜひともよろしくお願い申しあげて、私からの御挨拶とさせていただきます。今後ともよろしくお願い申しあげます。

○鳥山閉鎖性海域対策室主査 事務局から1点連絡がございます。後日、事務局より議事録の確認依頼を行いますので、よろしくお願いいたします。内容確認後、環境省ホームページに公表させていただきます。

 それでは、これにて第17回海域再生対策検討作業小委員会及び第17回生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会を終了いたします。ありがとうございました。

16時32分 閉会

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