生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会(第11回)会議録

1.日時

平成27年11月30日(月)10:00~12:00

2.場所

環境省第一会議室

3.出席者

小委員会委員長 樽谷賢治委員長
委員

岩渕光伸委員、古賀秀昭委員、滝川清委員、速水祐一委員、内藤佳奈子委員、

山本智子委員

専門委員 伊藤史郎委員、佐々木謙介委員、平山泉委員、藤井明彦委員、松山幸彦委員
事務局

大臣官房審議官、水環境課長、水環境課閉鎖性海域対策室長、

水環境課閉鎖性海域対策室長補佐

午前10時 開会

○村澤閉鎖性海域対策室主査 定刻前でございますが、委員の皆様おそろいですので、始めさせていただきます。

 ただいまから有明海・八代海等総合調査評価委員会 第11回生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会を開会いたします。

 最初に、本小委員会は公開の会議となっておりますことを申し上げます。

 続きまして、環境省大臣官房審議官の早水より御挨拶を申し上げます。

○早水大臣官房審議官 おはようございます。環境省大臣官房審議官で、水・大気環境局を担当しております早水と申します。

 委員の皆様方には本日、御多忙のところお集まりいただきまして、ありがとうございます。開会に当たりまして一言御挨拶を申し上げます。

 今さら申し上げるまでもないですけれども、有明海・八代海の再生につきましては、特別措置法に基づきまして、基本方針を定めて、各関係県で県計画に沿った対策を実施していただいているところでございます。

 しかしながら、本年度も赤潮、あるいは貧酸素水塊が発生するなど、またノリ養殖での病害発生などもありまして、引き続き予断を許さない状況となっていると認識しております。

 こうした中で、法に基づきます評価委員会ですけれども、本年11月に改選時期を迎えまして、任期満了ということで委員の改選を行いました。詳細は、後ほど事務局からご紹介いたしますけれども、評価委員会につきましては、引き続き岡田委員に委員長を務めていただくことになり、また、本小委員会につきましては、新たに加わっていただいた樽谷委員に委員長を務めていただくことになりました。樽谷委員長におかれましては、平成28年目途の報告の取りまとめに向けまして、何とぞよろしくお願いいたします。

 今日の小委員会でございますけれども、前回に引き続きまして、有明海での二枚貝類の減少やノリの色落ちなどにつきまして、その要因・原因の考察について御審議いただきたいと考えております。

 委員の皆様方には、忌憚のない御意見を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

○村澤閉鎖性海域対策室主査 続きまして、先般の評価委員会委員の改選についてお知らせいたします。

 先ほど審議官からの挨拶のとおり、本年11月の評価委員の任期満了の伴い、委員の改選を行いました。その結果、青野委員の後任といたしまして、国立研究開発法人水産総合研究センター西海区水産研究所有明海・八代海漁場環境研究センター環境保全グループ長の樽谷委員が、本城委員の後任として、県立広島大学生命環境学部環境科学科准教授の内藤委員のお二方が、新たに評価委員に就任されました。また、評価委員会の委員長には岡田委員が再任され、岡田委員長から、各小委員会のメンバーと委員長が指名されたところです。

 本生物小委につきましては、資料1の委員名簿のとおり、新たに樽谷委員と内藤委員が指名され、樽谷委員につきましては、委員長を務めていただくことになりました。

 そうしましたら、次は、本日の委員の出席状況ですが、委員12名全員の出席をいただいております。また、本日は、評価委員会の岡田委員長にも御出席をいただいております。

 続きまして、配付資料を確認させていただきます。本日の議事次第に配付資料を記載しておりますけれども、本議事次第、次に座席表、あと、資料1に委員名簿、資料2には、委員の意見と対応案、これは枝番で1と2があります。続いて資料3ですが、これは海域区分ごとに分かれておりまして、1から7でA1からA7海域に分かれております。資料3-8として、有明海全体を通した問題点と原因・要因の考察、このほか参考資料といたしまして、参考資料1から3を準備しております。

 なお、参考資料につきましては、委員のみの配付とさせていただいておりますので、御承知願います。

 不足の資料がございましたら、事務局までお申しつけください。よろしいでしょうか。

 そうしましたら、報道、取材の皆様、これ以降のカメラ撮影はお控えいただきますようよろしくお願いいたします。

 それでは、これ以降の進行は、樽谷委員長、よろしくお願いいたします。

○樽谷小委員会委員長 本小委員会の委員長を務めることとなりました水産総合研究センター西海区水産研究所の樽谷でございます。

 有明海・八代海等総合調査評価委員会におきましては、来年度、報告が予定されているところでありますけれども、その内容を検討するに当たりまして、本小委員会の役割はますます重要なものとなってくると認識しております。

 重責ではありますが、本小委員会の推進に尽力してまいりたいと考えておりますので、委員の皆様におかれましても、引き続き御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 それでは、早速ではございますが、議事を始めさせていただきたいと思います。

 本日の議題につきましては、配付されております議事次第にもありますように、「二枚貝類の減少・ノリの色落ちに関する海域毎の問題点とその原因・要因の考察について」と、その他の2つが予定されているところでございます。議事の進行に御協力いただきますようお願いいたします。

 それでは、まず議題1、「二枚貝の減少・ノリの色落ちに関する海域毎の問題点とその原因・要因の考察」につきまして、こちらのほうは、報告書への記載を念頭に、海域別に整理しました資料について、前回、9月に開催されました第10回の小委員会からの変更点等について取りまとめた資料も準備されておりますので、それらを比較する形で、事務局のほうから説明をお願いしたいと思います。

○束原室長補佐 おはようございます。環境省、束原でございます。座って説明させていただきます。

 お手元の資料、資料2-1と2-2というのがございます。2-1というのが、前回、9月の第10回小委員会の場で御意見をいただいたもの、左側に御意見をいただいた内容と、右側に当日、対応したもの、あと、後日こちらで作成した対応案というものを記載しております。

 資料2-2につきましては、委員会終了後に、後日、委員からいただきました御意見等を取りまとめたものでございます。番号が左にそれぞれ振っておりますけれども、資料の順番、まず全体版というのがその頭に来まして、あと各資料番号の順に、この御意見を取りまとめさせていただいております。

 たくさんいろいろ御意見、あと重複した御意見もいただいておりますので、実際に変わった資料を説明しながら、その点を御紹介していくという形にしたいと思っております。

 まず全体的な意見としては、資料の出典等を入れてほしいとか、そういったものから、取りまとめの全体的な考え方、そういったことについても頂戴しております。ここには説明はしませんが、その中身を適宜見ていただければと思います。

 それでは資料3-1、「A1海域の問題点と原因・要因の考察」を御覧ください。

 まず1番目、有用二枚貝の減少ということで、タイラギで、①現状と問題点の特定というところがございます。

 これにつきましては、今回の取りまとめとして、まず「現状と問題点の特定」として①、②として「要因考察」ということで、この文章も最初のパラグラフの次、一番上のタイラギの①の次のパラグラフになるのですが、「A1海域については1970年代からの長期的データがなく」と、これ以降のところについては、②として、「要因考察」として位置づけていたのですけれども、後日いただいた意見、この説明としての後日意見というのと、その委員会の当日意見という形で説明させていただきますが、資料2-2にあります後日意見、番号でいいますと、ナンバーが左側に振ってあるのですが、13番、伊藤委員から、あと同じように、15番、藤井委員から要因の考察に至っていないのではないかということで、ここは取りまとめている形で①として現状と問題点の特定ということで整理させていただきました。内容的に変更はございません。

 次、2ページ、ここについては変更はございません。

 次、3ページ、アサリのところの1行目、六角川筋を境に西側が泥質干潟と書いておりまして、この六角川筋、3行目にも東部(六角川筋)と書いてというふうに書いてございますが、前回お示しした資料では、早津江川右岸あたりということで、記載しておりました。

 これにつきましても、後日意見として、後日意見の番号でいうと2番で古賀委員、あと17番で伊藤委員から、ここについては六角川筋が適当ではないかということで、事実関係ということで御意見をいただきましたので、修文いたしました。

 あとアサリにつきましては、その一番下の行、「なお、A1海域では、覆砂が実施されていることに留意する必要がある」ということで、これにつきましては当日の意見として、滝川委員から覆砂についての考察について指摘がございましたので、次の4ページに覆砂の状況、これについては水産庁での取りまとめというのをいただきまして、これを掲載いたしました。

 図の一番上の太く青で塗られた線、これがA1海域になっております。この一部について、覆砂が行われているということでございます。

 次に5ページですが、図5です。A1海域のアサリ漁獲量の推移、これにつきましては、前回、東部と西部に分けて表記しておりました。これにつきましては、先ほどの早津江川の区分ではなくて、その六角川筋ということになっても、いずれにしても、誤解を招くような図になっているということでありまして、東部と西部に分けるには無理があるという御意見がございました。

 これは後日意見として、ナンバー17の伊藤委員、18番で古賀委員よりも御意見をいただいておりまして、前は東部と西部に分けておりましたが、これを合体させまして、一つのグラフとして表記いたしました。

 次、6ページです。

 図6ですけれども、これは注意書きなんですけれども、「A1海域のうち福岡県海域における」ということで、これは全て福岡県海域のデータであるということで、これにつきましても後日意見の19番、伊藤委員より御意見をいただきまして、ここが、誤解がないようにということで、用語の修正意見ということで、ここで反映させていただきました。

 次、この資料、図の後に、HSI、A4海域を含む有明海のアサリ生息環境指標、これとその本文として泥分の説明を記載していたのですけれども、これにつきましては、当日、滝川委員より、これは番号3番に書いてありますが、あと後日の意見としては、19番で伊藤委員、20番として古賀委員より御指摘がございました。

 HSIの算出の基礎となる粒径分布の調査結果についてデータの追跡を行ったところ、粒径分布がこちらのほうで確認できなかったため、一旦、削除させていただきました。引き続き評価に使用できる調査結果等の収集に努めたいと思っていまして、生息環境に係るデータについて補足できるものがあれば、今後、示していきたいと考えております。

 次に、資料3-2でございます。

 タイラギについて、①の現状と問題点の特定。ここの文章はいろいろと何年代とか何年とか書いてあるのですが、これも後日意見として、21番、伊藤委員、22番、23番の古賀委員から修正意見をいただきましたので、これに基づき修正させていただきました。

 あと、図1ですが図1、2と3としてタイラギ成貝の分布の推移と着底稚貝のデータを掲載しております。これにつきましては、当日の意見の6番、速水委員よりタイラギの減少、稚貝の着底のデータについて記載が望ましいということで、掲載させていただきました。

 これによりますと、1999年以降、タイラギの稚貝の着底というのが確認されているということで、そのバックデータという形で掲載させていただきました。

 次に4ページでございます。

 ここにつきましては、タイラギの立ち枯れへい死の記載がございます。図4の下にイ、ロと書いておりまして、立ち枯れへい死の定義を記載しておりました。前回、ロのところには、冒頭に、「肥満度低下や疲弊を初期症状とし、海底から殻体を突出させたままへい死する現象」ということで、「肥満度低下や疲弊を初期症状とし」と書いてあったのですが、ここにつきましては後日意見、25番ですが、伊藤委員より、立ち枯れへい死の定義について御指摘がございましたので、「肥満度低下や疲弊を初期症状とし」という文言を削除することといたしました。

 次に6ページでございます。

 図7がございます。ここについては、「底質環境と生息密度については、A2海域の底質とタイラギの分布について、以下のデータがある。」というふうに修正しております。

 ここは、以前は「一定の関係が認められる」というふうに記載しておりました。下のほうにグラフ、5つついておりますけれども、これにつきまして、当日意見として7番で滝川委員から、8番で岡田委員から、一定の関係があるということについて、具体的に記載するべき、もしもそういう関係があるなら示すべきとありました。

 後日意見としましても26番で伊藤委員、27番で古賀委員、29番で藤井委員、さらに34番で佐々木委員からも、このデータのみではタイラギの生息密度と底質環境の関係を記載するのは無理があるということで、分析データ等そろえば、追記したいと思うのですが、現段階では、この図は落とさずに、その表現ぶりを変えるということで、掲載することといたしました。

 6ページ、下のほう、長期的な減少、ここについて文言、一部、28番、古賀委員からの意見を踏まえまして、修正させていただいております。

 最後、8ページですが、ここについても、3行目、4行目あたりに、「浮泥と堆積のタイラギの密度の関係には一定の関係が認められる。」と書いてあったのですが、ここも削除させていただきました。

 あと一番最後の行ですけれども、ウイルスや化学物質についてというところで、現時点ではタイラギ資源の減耗要因としては「想定されない」というふうに前回書いてあったのですけれども、後日意見として33番、伊藤委員から、これは「考察できない」というほうが適切ではないかということで、修正させていただきました。

 次に、資料3-3でございます。

 1ぺーじ、一番下から4行目、「成貝が分布しており、翌年の漁期」というふうに書いてございますが、これについては、後日意見としまして、36番、37番で古賀委員より御意見をいただきまして、前回は、「稚貝の着底がある」というふうに書いておったのですが、図3は稚貝ではなくて、成貝の分布ですので、ここの点、修正させていただきました。

 あと、「翌年の漁期」というのは、前回は「この漁期」というふうになっていたのですが、タイラギの操業年度が1年ずれているということで修正させていただきました。

 次に、5ページです。

 タイラギ、図7でございます。ここについて、茶色いグラフが2つございますけれども、前回は、ここにタイトルとして、「小型化・単調化」と記載しておりました。

 ここにつきましては、後日意見といたしまして、39番ですけれども、伊藤委員よりいただきまして、記載内容が矛盾しているのではないかということで、タイトルと中身を若干改めさせていただきました。内容的には変わっていないのですが、矛盾がないように、ということで、修正させていただいております。

 次に7ページですが、図10、これにつきましては、底層のCOD、低酸素、貧酸素についての説明で、このグラフを使用させていただいております。6ページの一番最後のところに、「底質のCODの増加と同期している」というふうに、図10の説明として書いておりましたが、これにつきましては、後日意見として、41番ですけれども、伊藤委員よりこの図10の説明が不可欠であるということで、底層DOの経年変化を示した説明を追記、図10の下のところに説明がございまして、「1970年代から2000年代までの7月の浅海定線調査結果について、底層DOと成層強度をあわせて解析することで、大規模な出水による短期的な成層強度の変動の影響を除き、貧酸素化の長期的な変化を検討し図示したもので、1990年代前半を谷とした貧酸素の進行が認められる。」ということで、このような解説文を掲載いたしました。

 次に、8ページ、サルボウですけれども、ここにつきましては、後日意見として43番、伊藤委員より、サルボウはA3海域ではなくA1海域に整理したほうがいいのではないかということで、御意見をいただきました。

 これにつきましては、こちらのほうとしては、干潟域ではなくて、ある程度水深が深いところに、サルボウというのは生息するため、A3海域の部分に記載することとしたということで整理させていただいております。

 あと、サルボウの①現状と問題点の特定、この本文の中では、後日意見としまして、古賀委員より44番、45番ですけれども、ここにサルボウの養殖という表現があったのですが、これについて違和感があるというのと、あと移植放流による漁場の拡大ということが記載されていたのですが、これについては削除ということで、中身は変わっていないですが、その文章のところを見直ししております。

 ②要因の考察、下から4行目、「無酸素状態は小潮期の数日程度しか継続しない」と掲載しております。

 これにつきましては、前回は、「無酸素状態はほとんどないことから」と記載しておりましたが、これにつきましては、同じく古賀委員より、これは46番ですけれども、御意見いただきまして、修正させていただきました。

 次に、資料3-4でございます。

 熊本沖のアサリですけれども、2ページに、HSIのデータを記載しておりました。これにつきましても先ほどと同様、HSIのもととなりました底質の粒径分布のデータが確認できなかったため、図と付随する文章を削除いたしました。

 これについても、引き続き生息環境に係るデータが確認できれば、示していきたいというふうに考えております。

 簡単ですが、以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま事務局からA1からA4海域につきまして、前回の小委員会でいただいた御意見をもとにした修正点、変更点を中心に御説明いただきました。

 それでは早速ですが、順にいきましょうか。まずA1海域、資料3-1につきまして、何か御質問、御意見等ございますでしょうか。

○岩渕委員 岩渕です。

 前回欠席していたものですから、あれなんですけれども、前回の資料をいただきまして、一番、我々、福岡県の海域として気になったのが、今回の資料3-1の図5、アサリのところなんですけれども、海域で区分されているので、ちょっと問題になるのですが、図5の1982年、1983年、1984年、このころのアサリの漁獲量が非常に大きいのですが、これが、海域で言うとA1ではなくて「みねのつ」というところなので、A2の海域でのアサリの漁獲が非常に大きくてこれだけ漁獲量が上がったという認識です。

 残念ながら、このときの漁獲量のうち、A1とA2でどちらがどのくらいの漁獲量なのかというのが、数字として、データとしては出てこないのですけれども、福岡県のほうで、この前後に、突然、「みねのつ」のほうで捕れ出したということで、資源量調査はやっているようで、福岡県の研究業務報告の中に、資源量のデータだけは出てきます。

 私も昔の人にヒアリングといいますか、聞いたのですけれども、このときは非常に「みねのつ」で捕れたので、ほとんどの人が干潟ではなくて、効率がいいということで、「みねのつ」のほうの海域で、アサリの漁獲をしたということだそうです。

 じゃ、どういうふうにここを記述していいかどうかということは、悩むところなのですけれども、少なくとも断り書きか何か入れて、この1980年代のアサリに関しては、A2海域でも捕れていたということを示しておかないといけないのかなというふうに考えております。

○樽谷小委員会委員長 御指摘ありがとうございました。

 資料3-1の図5の扱いについてだと思うのですけれども、これについては、断り書きを加えるかも含めて、事務局のほうで検討していただけますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 ただいまいただいた御指摘を踏まえて、検討させていただきます。

 今、教えていただいたデータなど、御提供をお願いできればありがたいと思います。ありがとうございます。

○樽谷小委員会委員長 ほかにございますでしょうか。

 それでは続きまして資料3-2、A2海域について、何か御意見、御質問等ございますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 それでは続きまして資料3-3のA3海域につきまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。

 古賀委員、よろしくお願いいたします。

○古賀委員 すみません。委員会後の意見の43に伊藤委員が書いているのですけれども、私も同じようなことを、多分、書いていたと思いますが、サルボウというのは、A3にもいます。先ほどのアサリと一緒なんですけれども、A3にはいますけれども、ほとんどはA1海域だと思います。

 A1海域というのは、基本的には干潟域ということで考えていいということであるならば、サルボウの分布域は基本的にはA1がメインということです。このサルボウの記述については、A3というのがどうなのかなというふうに思います。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございます。

 A3海域におけますサルボウにつきましては、先ほど事務局のほうからも御説明あったと思うのですが、最終的にはメインはA1の海域ということで作業を進めていただくということで、よろしいでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 ここについて、少しA1のところは浅場を中心としたところ、A3のところは少し深いところというような国のイメージではございまして、どちらのほうで、今回の報告書で整理することが適切かということに尽きるかと思いますので、ここについても少しデータのほうなども教えていただいて、次回までに少し検討させていただければありがたいかなと思います。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

 ほかにA3海域につきまして御意見、御質問等ございますでしょうか。

 それでは資料3-4、A4海域につきまして御意見、御質問等ございますでしょうか。

 速水委員、お願いいたします。

○速水委員 前回の委員会の際に、二枚貝の餌料の件でコメントしたのですけれども、A4海域のアサリに関しては、これは長崎大学の玉置先生の御研究で、アサリとそれから餌料環境の関係について、既に御発表がありますので、そういったものも取り込んでいったほうがいいのではないかと思います。

 コメントです。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 事務局から何かございますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 資料2-1の9番のところで、少しその点について記載しております。

 餌の量についても、長期変動がどうなっているのか、といったあたりを対外的に説明できる根拠データがあれば、検討していきたいというふうに考えておりますので、今回、ここに書いてあるもの以外は入れないということではなくて、今後も引き続き、新しいデータも盛り込んでいくことも検討していきたいと思っておりますので、データの提供などもぜひお願いできれば、ありがたいと思っております。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

 ほかに御意見等ございますでしょうか。

 それではA1からA4関係全体を通して、何か質問をお忘れになったとか、全体を通した御意見、御質問等ございましたらお願いいたします。

 よろしいでしょうか。

○滝川委員 1点だけよろしいでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 滝川委員、お願いいたします。

○滝川委員 先ほど御説明いただいたのですけれども、A1海域のところで、タイラギについて①現状と問題点の特定、それとほかのところでは②があって、要因の考察というのがフォームとしてはそろっている。

 ところが、いろいろな御意見の中で、タイラギについては②を書くに至っていないということのために、①の中に②を加えたという御説明だったですよね。A1海域のところです。A1のところになぜ②がないのかなというのが、フォーム的に違和感を感じるものですから、そこがなしでいいのかなというのが非常に気になっている。

 内容的には問題が、ほとんど関係ないかなということなので、要因の考察になっていないという御指摘、もっともだと思うのですが、ほかのところの説明等加えたときに、バランスがおかしいので、何かやはり書いておかないと、ここだけ何で抜けているのだろうというイメージを持つのではないのかなと。フォームの話ですが。何か書ければ書いたほうがいいのではないですか。書けませんということを書いておいたほうがいいのではないのかなという気はいたします。それだけのことです。

○根木閉鎖性海域対策室長 このA1海域については、現状と問題点の特定のところで、少し記載しておりますが、過去からの資源調査がなされていないというところで、過去に比べてタイラギの資源量、漁獲量が減ってしまっているがどうなのかといったあたりは、データ的にははっきりしない。問題点があるのかどうかというところが、はっきりしないというところはあるのかなと。そこが少しほかの海域とは異なる部分ではあるのかなと思っておりますが、今の御指摘は、それであっても、少し整理としては書いたほうがいいのではないかという御指摘かと思いますので、いただいた御指摘を踏まえて、検討してみたいと思います。

○滝川委員 申し上げたのは、多分ここでいろいろな特性を調べて、要因・原因を考察する。その要因・原因を考察した後、再生するためにどういうふうな提案ができるか。そこに持っていくための議論だというふうに位置づけられますよね。そういった意味からすると、抜かりはないようにといいますか。そういうアンバランスがないように、やはり変えていって、最後にこうだという次につながるまとめの場所だろうというふうに認識しているものですから、御検討いただければとありがたい。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何かございますでしょうか。

 よろしいですか。

 それではA1からA4海域につきましては、本日いただいた御意見も踏まえまして、一部、資料に修正を加えた上で、次回の評価委員会に提出して、御議論をいただくということにしたいと思います。

 それでは引き続きまして、有明海の残りの海域でありますA5からA7の海域について、資料を整理していただいておりますので、事務局のほうから御説明をお願いいたします。

○束原室長補佐 それでは資料3-5を御覧ください。

 これはA5海域、有明海中央西部の問題点と原因・要因の考察、有用二枚貝の減少ということで、当該海域では、有用二枚貝の主たる漁業がないことから、本小委員会では議論しないこととする、というような書きぶりを考えております。

 ここについては以上でございます。

 次、資料3-6、A6海域、有明海諫早湾の問題点と原因・要因の考察でございます。

 有用二枚貝類の減少としてアサリ、現状と問題点の特定。アサリは、A6海域、諫早湾で1979年に1,775トンの漁獲を記録し、96年までに1,000トンを超える漁獲量が見られましたが、その後、減少し、近年では300トン以下で推移しております。図1のとおりでございます。

 要因の考察といたしまして、アサリ資源はA6海域のうち、北岸に位置する小長井地区での生産量がほとんどを占めます。諫早湾におけるアサリ資源の減少に関する要因としましては、漁場の縮小、底質環境の変化、ナルトビエイによる食害、有害赤潮と貧酸素の影響が挙げられております。

 漁場の縮小に関しましては、本海域では諫早湾干拓事業が行われ、1997年の潮受堤防の締め切りによって、一部のアサリ漁場が消滅しております。

 底質環境の変化に関して、本海域はA3海域同様に海水の滞留性が高く、もともと泥質干潟が広がる海域であるため、アサリの生息には厳しい環境であります。しかしながら、アサリの生産性を失った漁場に覆砂を施すことにより、稚貝の着生と生産の回復が認められ、こうした人為的影響等により、A2海域やA4海域と比較しますと、漁獲量の減少がやや緩やかである。

 食害については、ナルトビエイが満潮時に干潟のアサリ漁場に出現して、アサリを食害することが指摘されておりまして、ナルトビエイによる食害は、近年のアサリ資源の減少の一因と考えられております。

 有害赤潮に関する影響に関して、諫早湾においてはシャットネラ赤潮と貧酸素水塊が連動して発生しますことから、大量死の要因として想定されております。室内試験の結果、そのシャットネラはアサリのろ水活動を顕著に阻害するものの、赤潮密度でのへい死等は室内試験によっても確認されていないということでございまして、よってシャットネラ赤潮の増大が直接アサリ資源に影響している可能性は考えにくいということで、図2のとおりでございます。

 次に資料3-7でございます。

 A7海域(有明海南部)の問題点と原因・要因の考察、有用二枚貝の減少、アサリ、①現状と問題点の特定。アサリはA7海域、長崎県島原半島沿岸で1985年に263トンの漁獲を記録しましたが、1988年以降は80トン以下で推移しております。

 2009年に166トン、2010年に156トンを記録したものの、その後再び減少し、2013年は9トンとなっております。

 図1にアサリ漁獲量の推移を掲載しております。本海域は岩礁性の海岸線が多いため、アサリの生息に適した砂質干潟の面積が小さい。このため漁獲量が少なく、アサリが生息する干潟の環境調査や資源調査もほとんど実施されていないため、資源変動要因については、考察できないとしております。

 以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま事務局からA5海域(有明海の中央西部)、A6海域(諫早湾)、A7海域(有明海南部)の問題点と原因・要因の考察について、御説明いただきました。

 全体を通して御意見、御質問等ございますでしょうか。

 藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員 A6海域の1ページ目のところですけれども、諫早湾の北岸は、ここに、中段に書いてありますように、もともと泥質干潟で、アサリの生産が難しいという海域になりますけれども、南側は岩礁性の海域になっていて、少し区分して整理する必要があるのではないかなというふうに思います。

 しかしながら、アサリの生産性を失った漁場に覆砂を施すことにより稚貝の着生と生産の回復が認められ、というところの部分ですけれども、これは諫早湾の北岸のことを示している記述になりますけれども、もともと泥質干潟であったところなので、「生産を失った」という表現は適切なのかなというふうに思います。

 「生産が難しい漁場において」というような書き方にしたほうがいいのかなというふうに思うのと、その後段の部分の「稚貝の着生と生産の回復が認められ」ということで「回復」というよりは、「稚貝の着生と生産が認められ」というふうに書きかえていただいたほうがいいのかなというふうに思います。

 それと、人為的影響という表現が適切なのか、「人為的取組により」とかいう表現のほうがいいのではないかというふうに感じました。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 何点かA6海域の諫早湾のアサリの要因の考察について、コメント等いただきました。

 事務局のほう、何かございますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 まず場の話をもう少し丁寧に書き分けたほうがいいのではないかという御指摘について、検討させていただきます。

 また、表現ぶりについて、少し正確に、というような御指摘だったと思います。こちらについても、御意見を踏まえて検討させていただきます。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

 ほかに御意見、コメント等。

 速水委員、お願いいたします。

○速水委員 A6海域のアサリに関してですけれども、貧酸素の影響が記述されていますけれども、その実態データについて、ここは九州農政局によってしっかりとしたモニタリングが行われていると思いますので、できればそのデータが入ったほうが、しっかりとした内容になると思います。

 それからあと、クロロフィルについても同様にモニタリングがありますので、餌環境データの補強もできると思います。検討していただければと思います。

 それからあともう一点ですけれども、このA6海域では、過去には、タイラギの漁業もあったのですけれども、それに関しても取り上げないという方向でよろしいのでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 2点コメント等いただきました。

 1点目の貧酸素と餌環境に関するデータの補強につきましては、いかがでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 その点についても、データを御提供いただいて、客観的に説明をするようなデータであれば、御議論いただくというようなプロセスを踏むのがよいかなと思っています。

 今日のデータだけで、この記述を報告書としてまとめたいということではありませんので、必要なものがあれば、データのほうの提供をいただいて、議論していくということかなと思っております。

 2点目のところにつきましては、タイラギの話でありますけれども、第31回の評価委員会が2013年3月に開催されておりますが、有明海の有用二枚貝に係るこれまでの検討状況の取りまとめというような検討の方向性のペーパーを、当時、御議論いただいておりますけれども、タイラギについては、1993年以降、漁業が行われていない。

 また、漁業が行われていたというのが、少し短期間であったかなと認識しておりますが、今回の評価対象から除外したというような、当時、そういう整理がありましたので、今回、それに少し沿っているというところではございます。この点についても御議論いただければ幸いでございます。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

 ほかに御意見、コメント等ございますでしょうか。

 それでは私から1点。

 A7海域につきましても、先ほど滝川委員から指摘がありましたように、①の現状と問題点の特定のみの記載となっておりますので、こちらのほうも、記載のほうを検討していただければと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 承知いたしました。

○樽谷小委員会委員長 それではA5からA7海域につきましては、よろしいでしょうか。

○岡田委員長 いろいろなところに共通するところですが、引用文献が明示されている場合と、明示されていない、よくわからないところがある。

 例えば、統計から整理するといった場合、何年から何年の統計になっているかとか、具体的にできる限りトレースできるようにするのが原則ですので、トレースできるような記述をしていただきたい。

 それから例えばの話、A6海域で、漁場の縮小に関して、潮受け堤防何とかでアサリ漁場が消滅したという抽象的な書き方になっていますが、可能な限り、具体的に何ヘクタールなりの漁場が消滅したなら、消滅したというデータを、できる限り示していただきたい。そうしないと、消滅したといってもどのくらいのレベルか、さっぱり具体的な議論が何らできなくなるので、それもできたら欲しい。

 それから次のところの行に、覆砂を施すことにより、生産の回復が見られるというのは、そもそも何年から何年、何ヘクタールの覆砂をしたらどうなったかということが、この文章だけですとよくわからない。要するにこの定性的な表現だけですと、後々、覆砂すれば戻るような、戻るのでしょうけれども、では覆砂したから、といって、どのくらい戻るかというのは、場所によって、多分、違うはずですし、効果の問題、いろいろな議論があるところ、抽象的なのはできる限り残してほしくない。

 それから最後のナルトビエイの食害が原因と考えられる、というところが、これはもっと難しいのですが、本当にナルトビエイの食害が、ナルトビエイの個体数とか、いろいろなことを言われていることを、ここでさらっと書いて、ナルトビエイも原因だというふうに書いていいかどうか。これ、文献があるのですか、根拠。

○樽谷小委員会委員長 お願いします。

○根木閉鎖性海域対策室長 今、3点ほど御指摘をいただきました。

 まず文献について、なるべくしっかり引用するという御指摘、少し今回の資料でも不十分なところがあるという御指摘でありますので、できるだけしっかりと引用したいと思います。次回までに、そこのところの修正をいたします。

 2点目のA6海域について、なるべく定量的に消滅したエリアですとか書くべきという御指摘についても、データのある限り、定量的に書いていきたいと思います。

 3点目のナルトビエイの件につきましては、資料2-1の4番、前回も少し御指摘をいただいているところと、共通の御指摘をいただきましたが、A6海域だけでなく、ナルトビエイの話、少し全体に関係するかと思いますが、例えば、今回の資料では、まだそのように具体的に書けていないのですけれども、少し今後検討したいと思っておりますのが、なお、食害の割合は何割程度であるというような試算もあるというような、そのようなエリアの試算というのは難しいかもしれませんが、全体の海域での中でナルトビエイの食害というのはどの程度の規模がありそうかということを、試算的なものももし示せれば、示していきたい。

 そのようなものを次回以降、事務局から原案をお示しして、少し定量的に御議論いただけるようなものを御提示していきたいと思っています。

○岡田委員長 わかりました。結構です。

 その場合、原因と考えられるというのは、第何章何とか参照とか、議論がつながるようにしていただければと思います。

 それと全体を通じて、要は各海域の、要するに減少という事実認定と、その問題点の特定ということについて、どこまでわかったかというサマリーができたら、あるとありがたい。いろいろ書いてあるのだけれども、ざっと読んで全体を丁寧に読まないと、何を言いたいのかという結論がなかなか見えにくい。

 ですから、いわゆるエグゼクティブサマリーみたいなものを最後に書く。先ほど滝川先生がおっしゃったように、わからないものはわからないで結構ですが、それを明示できない場合どうするかとか、いろいろあるとは思うのですが、やはりざっと長い文章、いっぱいある図を見て、いろいろな意見、考え方が出てくるかもしれませんが、やはりこの委員会として最終的にどういう判断をしたかというのは、できる限り明示したほうがいいだろうということで、明示する努力を、ここで、今、「します」と言うのが、ちょっと私も後で困るかもしれないので、努力をしていただければというふうに思います。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 御指摘のとおり、サマリーも含めて、なるべくわかりやすくというようなことを努力していきたいと思います。

 まだ少し新たなデータなども足していったりとか、議論は少し続くということだと思っておりまして、どの段階でサマリーの話を、この場で御議論いただくかというのはありますが、今、いただいた御指摘を受け止めて、検討していきたいと思います。

○樽谷小委員会委員長 ほかにございますでしょうか。

 それでは、A5からA7海域につきましても、本日いただきました御意見等を踏まえまして、一部資料を修正した上で、次回の評価委員会に提出し、御議論をいただくことにしたいと思います。

○伊藤委員 一点だけ。すみません。

 先ほど速水委員のほうから、資料3-6でA6海域について、アサリということで、タイラギについては触れないのかということで、平成23年の本委員会で、方向性としてここは整理しない。短期的な漁獲というのですか、ということで触れないという結論になったということでしょうか。その辺がわからないのですが。

 通常、有明海のタイラギの資源量、農林統計とかよく表に出ますけれども、そのときは4県のデータで出てくるので、そこが、ここだけアサリというのが、結論、先ほど最初のA1と同じですが、議論できないならできないでいいと思うのですが、タイラギがここにないのは、多分、統計的にはいつもタイラギの話というのは4県の話が出ていたので、そこが、ちょっと違和感があって。本委員会でそういうふうに結論づけて、方向性としてあるのなら、勉強不足ですが、その間の確認だけはさせていただければと思います。

○樽谷小委員会委員長 事務局のほうで経緯等について、改めて御説明していただくことは可能でしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 まず統計という観点では、今日、アサリについての御意見をいただいたところではあるのですけれども、タイラギについて言いますと、少しどのエリアで漁獲されたものかということの判別が、アサリよりも更に少し難しいのではないかというようなことがありましたので、前回の資料でも、タイラギの漁獲については、エリアごとに示すというよりも、少し全体としてお示しするというようなことをさせていただいたというところはございます。まず統計という点では。

 アサリについては、逆に少し浅場、干潟で捕れるものですから、エリアごとに割り当ててお示ししたほうがわかりやすいのかなと思ったところ、先ほど冒頭、アサリについてもという御指摘もいただいて、そこは少し検討が必要かなというふうに思っているというようなところであります。

 ですので、タイラギについては、全体としての漁獲量というものについては、これはしっかりお示ししていく必要があるかなというふうに思っております。

 あとは、先ほど少し2年前の資料の整理を申し上げましたが、ここについても、これで当時決定したということでは必ずしもないと思いますので、引き続き必要な御意見をいただければと思っております。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。

 それではA5海域からA7海域についての議論は、ここまでとさせていただきたいと思います。

 続きまして、有明海全体を通した問題点といたしまして、ここでは主にナルトビエイによる食害と、ノリの色落ちに絞って、その問題点と原因・要因の考察について、資料を作成していただいております。こちらのほうを事務局から説明をお願いいたします。

○束原室長補佐 それでは資料3-8を御覧ください。

 資料3-8は、1ページから4ページまでが、有用二枚貝類の減少としてのエイ類による食害について記載しております。

 5ページ以降が、前回の小委員会で松山委員より御発表がございましたノリの色落ちと赤潮の関係、これを、報告書をイメージしたような形で取りまとめたものという形になっております。

 それでは、まずエイ類の食害についてのほうの変更点を御説明したいと思います。

 変更したのは2ページの図3に、「有明海における標本船調査における1操業あたりのナルトビエイの捕獲数(CPUE)の経年変化」と記載しております。前回、ここにナルトビエイと書いていなくて、後日意見の51番ですけれども佐々木委員より、これは何のCPUEかが不明であるという御指摘を受けまして、ナルトビエイの捕獲数のCPUEであるということで記載しております。

 この資料に関しては、前回と同じ内容になっております。変更はほかにございません。

 次に5ページから、ノリの色落ちについてです。これにつきましては、先ほど申し上げましたように、前回、松山委員より御報告、発表いただいたものを掲載しておりますので、ポイントだけ説明したいと思います。

 まず図5に養殖ノリの生産地別、生産枚数と生産額ということで、有明関係県につきましては、福岡、佐賀、長崎、熊本の4県で、日本全体の生産枚数の54%、生産額の55%を占めているというような統計がございます。

 次のページ、6ページ、図6に、各県別の生産量、生産額について記載しております。

 ②の要因の考察といたしまして、ノリの色落ちにつきましては、5行目あたりですか。海水中の栄養塩濃度の低下が重要なファクターになっているということを記載しております。

 その説明としまして、図7、7ページに、これは備讃瀬戸海域における溶存態無機窒素の濃度とノリの色調ということで、図を載せております。左に行くほど栄養塩が低くなる。色落ちしたノリはL値が高くなるということで、栄養塩が下がると点線のほうだと思いますが、L値が高くなるというような図を示しております。

 また6ページに戻りますと、珪藻赤潮の発生件数につきまして、データが整理されている1985年以降の数値を図8に示したということで、7ページの図8ですが、これは冬期、10月から翌年3月ですので、1年目ではなくて、夏の赤潮は外しておりまして、冬のノリの養殖期におきます赤潮の発生と被害の件数ということで、1980年代、90年代までは、4件程度だったのですが、これが90年代後半、2000年になると10件程度に増えてくる。その後2005年、2006年、2007年と減少傾向にありましたが、また2010年以降増えているということが記載してございます。

 次のページ、図9に、ノリの色落ちの発生期間と珪藻赤潮の発生期間との対比図を載せております。この矢印が珪藻赤潮の発生期間で、このオレンジ色の帯状のものが、色落ちの発生期間。ノリの色落ちに先行する形で、珪藻赤潮が発生しているということを示しております。

 9ページ、主な珪藻、大型珪藻のプランクトンの図がございます。

 考察順にいきますと、図が5つありますけれども一番左下のRhizosolenia imbricata、2番目として左上にありますEucampia zodiacus、一番右上のAsteroplanus karianusの3つについて主に考察をしております。

 まず、1)Rhizosolenia imbricata、これにつきましては、2000年に有明海で発生したノリの大不作、色落ちの原因種として推定されております。しかしながら、この2000年度のノリの大不作発生以来、有明海においては、このRhizosolenia imbricataによる赤潮が発生したとの報告はなされていないという、この1回だけの大きな赤潮でありました。

 2番目、2)Eucampia zodiacus、これにつきましては、現在、最も多く有明海で発生されている大型珪藻による赤潮ということで、次のページ、10ページの図12のように、ここにEucampiaの発生についてのグラフがございますけれども、1980年代後半や2000年前後に比較的高密度で出現していたというような状況でございます。

 11ページですけれども、有明海での赤潮の発生につきましては、まだ十分解明されていないところですが、図13のところですけれども、赤潮発生による観測結果から、真ん中の上から2番目、Skeletonemaなどの、まず小型の珪藻類がまず発生して、その後に、2月下旬から一番上ですけれどもEucampiaの発生が顕著になってくる。

 その後、沖合の底層で発生したそのEucampiaが、濁度が低下する―濁度が低下するというのは、次のページです。12ページの図14にございますけれども、一番上の段が水温、2番目が塩分、3番目が濁度、真ん中の濁度、その一つ下がクロロフィルaということで、赤潮の主に量の指標になりますが、一番下の折れ線グラフが透明度の変化ということで、ここでは、観測当初、沖合の底層に分布していたEucampiaが、濁度が低下する、小潮の後に、細胞密度が増加する傾向が見られました。

 さらに海水中で沈降していたEucampiaが、赤潮のレベルまで拡大するには、光の環境、いわゆる透明度が改善されることが重要といいますか、要因になっているということで、その関係が図15のほうに記載しております。小潮時の透明度がよくなったときに、太陽光が深くまで透過し、これによって大きく発生してくるのではないかというようなことが記載されております。

 次、13ページですが、3番目、Asteroplanus karianusでございまして、これにつきましては、中型の珪藻類ということなのですが、これが特異的に佐賀県海域においてのみ発生が見られるということで、図16でございますが、2007年度以降、単独でかつ高密度な赤潮を形成する傾向が見られています。

 一番下にありますように、佐賀県海域以外の海域で赤潮を形成した報告はなく、極めて赤潮の発生海域が限定されていることも本種の特徴であるということでございます。

 図17に、その発生状況、発生海域について記載してございます。

 次に14ページございますが、さらにこのAsteroplanusについてですけれども、まず、この左側の図19が、一番上が、珪藻の細胞密度ということで、赤潮プランクトンの発生量を示しています。2番目が水温、一番下が全天日射量ということで、天候、日射量を示していると思うのですが、この赤い帯がついたところですけれども、この傾向でいうと、水温が下がって、水温とその日射量が最低となる時期に、赤潮を形成する傾向があるということを示しております。

 右側の図18でございますが、上が珪藻類の細胞密度、下のほうが鉛直安定度の推移ということで、これを見ますと、安定しない鉛直混合期に増加する傾向があるということでございます。

 資料3-8については、以上でございます。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいま事務局から、有明海全体の問題として、1つが二枚貝類の減少の要因としてのナルトビエイによる食害、2つ目がノリの色落ちについて御説明をいただきました。

 ただいまの御説明につきまして御意見、御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。

 佐々木委員、お願いいたします。

○佐々木委員 ナルトビエイのことですけれども、資料3-8の2ページの上の図2、これが多分、根拠になっていると思うのですけれども、当日意見、資料2-1のナンバー4、岡田委員長さんの質問に対する回答で、食害の割合は何割程度と明記することを検討したいと記載してあるのですけれども、この図2は重量で出ていますので、実際の資源に与える影響を考えると、漁獲量のほうは、当然、成貝が中心だと思うのですけれども、ナルトビエイの食害が、どの大きさなのかがわからないのですが、もし小型のアサリをたくさん食べていれば、資源に与える影響は、これ以上のインパクトが出てくると思いますので、単に重量だけで何割という記載がいいのかなと思いました。

 以上です。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 ただいまの御質問について、事務局のほうで回答できますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 そのあたりも含めて、どんな形であれば少し定量的にナルトビエイの影響というものが、報告書に書き込めるかということの検討が必要だと思います。そのあたり、こういうふうにしたらいいのではないかというような話、この場でも、後ほどでもいただければありがたいというふうに思います。

○樽谷小委員会委員長 ほかにございますでしょうか。

○岩渕委員 ノリの色落ちに関連してなのですけれども、図9なのですが、図9に関しては、色落ちの発生期間と珪藻赤潮の発生期間と対比して、色落ちに先行する形で珪藻赤潮が発生しているという根拠としてありまして、色落ちと珪藻赤潮の発生が密接に関係しているのだということで使われている図なんですけれども、現場でやっている者として、もちろんそうなのですが、この図で、最も我々がこの図の中から考えるのは、これは2つに分かれていますけれども、例えば上の図はこの矢印が珪藻赤潮の発生期間なのですが、下と比べて、矢印はあるけれども、色落ちはしていないという期間が1980年代から1990年代に関しては、非常に多いといいますか。どちらかというと、色落ちの期間というのは、珪藻赤潮の発生期間に比べると短いわけなんですけれども、それが近年は、この珪藻赤潮の発生期間と色落ちの発生期間というのが非常に近いといいますか。逆に矢印がなくても、色落ちしているということもあるということが、非常に最近のノリの色落ちに関しては、こと、福岡県海域に関しては、問題なのではないかなというふうに考えておりまして、どこまで踏み込めるかということは、難しいのかもしれませんけれども、近年のノリの色落ちが多発しているということに関して考察していくことは、そこら辺があるのではないかなということを頭に入れて、この図9に関しても記述していただければというふうに思っております。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 まずは事務局から何かコメント等ございますでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 そのあたりの点も含めて、まさにこの点も、この場でも、もしくは後ほどでも、皆様にいろいろ御意見をいただければありがたいと思っております。

○樽谷小委員会委員長 ほかにございますでしょうか。

 山本委員、お願いいたします。

○山本委員 前回欠席させていただいていて、話についていっていないだけかもしれないのですけれども、先に説明していただいた海域別の問題と、この資料3-8で説明していただいた問題と、どういうふうに組み合わせたらいいのか、理解しかねておりまして、資料3-8の前半については、まず二枚貝自体は、各海域でそれぞれの様相を呈して、資料の状態の様相を呈しているもので、その減少要因もそれぞれの海域ごとにあるのだけれども、ナルトビエイに関しては、空間的に分けられない。彼らは移動力が大きいので、空間的にどこのエリアはどういうふうに影響しているということが言えないので、全体で扱うしかないというまとめで、後半のノリの色落ちは、ノリひび自体は各海域ごとにあるのだけれども、ノリの色落ちをもたらしているメカニズムというのは、有明全体で共通のものなのではないかということで、赤潮なり、栄養塩なりという問題が解析されているという理解でいいのでしょうか。

○樽谷小委員会委員長 恐らくそのような理解で間違いないと思うのですけれども、事務局からお願いします。

○根木閉鎖性海域対策室長 有用二枚貝、そして今日の午後の海域再生の作業小委員会では、ベントスも取り扱いますが、二枚貝ベントスについては、その海域、有明海であれば7つ、八代海で5つで、海域の特徴に応じて分けてという、その海域の特徴ごとに有用二枚貝について問題点とか、そしてその対策の方向性とかが異なってくるのではないかというような考えのもとに分けて整理している。

 そしてこの資料3-8は、ナルトビエイ、そしてノリの色落ちについては、海域共通で整理したほうが、見えやすいのではないかと、問題点とかそのあたりも見えやすいのではないかということで、まとめて整理させていただいているという、そういうような資料でございます。

○山本委員 ここで言うことなのかどうかわからないのですけれども、参考資料1の委員会の目次に照らし合わせると、多分、先に海域に分けてしまうのではなくて、問題をまず分けて、全体でメカニズムが議論できるのはノリの問題で、二枚貝の問題は、空間配置的に、全体でしか議論できないものと、各海域ごとに議論できるものがあるという、そういう構成なのですよね。そういう理解で。先に何か無理やり海域に分けようとしてしまうのは、何か違うような気がするのですけれども。

○樽谷小委員会委員長 事務局から何かコメントいただけますか。

○根木閉鎖性海域対策室長 そのあたりはどういうような整理にすると、一番わかりやすく報告書でまとめられるか、きちんと関係の人に報告書としてお伝えできるかということに尽きるかなとは思います。

 その順番などについても、また次回以降も御意見いただければ、ありがたいと思います。

○樽谷小委員会委員長 滝川委員、お願いいたします。

○滝川委員 今、山本委員の御質問と全く同じことだと思うのですが、今日の議論は、海域ごとにいろいろ生物小委さんのほうでまとめられたものを議論されていて、今、参考資料1に目次が書いてございますが、ここの中の多分、4章の2のところの(海域区分ごと)ということで、生物小委の結果が、ここのどこに入るのかというのが最初の海域ごとの検討になっているわけですよね。

 それと今、ここに議論されている資料3-8というのはどこに来るのか。今、我々、議論しているところは、パーツ、パーツに、海域ごとにぽっと出てきて、その後、今度、海域全体に関わる問題というその文章だけが出てきて、その文章がどうですかという議論をさせられているのですが、それが全体の中のどこに位置づけているというのは、明確になっていないものですから、多分、今のような御質問になっているのだろうというふうに思います。

 ですから、全体のストーリーがよく見えない中で、パーツ、パーツにだけの議論になっているものだから、変なことになってしまっているような気がいたします。

 ここは、報告書のどこを議論するかなということを明言して議論していただけると、今のようなことが起こらない。これはどこに入れるからという議論をきちっとしていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 基本的には、この資料3-8は、タイトルのとおり、問題点と原因・要因の考察でありますので、参考資料1の目次イメージに照らしたときには、4章の3節、問題点と原因・要因の考察というところを議論いただいているという認識であります。

 ここ、目次イメージのほうが、(海域区分ごと)というような括弧書きをつけておりますが、資料3-8は、4章3節のところを御議論いただいているというような認識でおります。

 少しそこの説明が不足しておりました。

○滝川委員 各委員の方々にも、そこを認識して議論していただければと思いますので、あらかじめそこの御説明があればというふうに、よろしくお願いします。

○樽谷小委員会委員長 山本委員。

○山本委員 どういうふうに展開していくかは、あるいは海域に分けてどうする、分けるのか、分けないのかというのは、わかりやすさだけではなくて、やはり全体で対策するべきことなのか。個別の対策を打つべきことなのかというのは、それで多分決まってしまうので、どっちで議論するのかというのはやはり、多分、親委員会の議題になると思うのですけれども、ちゃんと議論すべきだと思います。

○樽谷小委員会委員長 ありがとうございました。

 その点は、恐らく4章の基本的な考え方の部分にも記載されることと考えていますので、御検討をお願いいたします。

 では速水委員、お願いいたします。

○速水委員 今のお二人のコメントに関係したことですけれども、分けにくくなっている原因の一つとして、海域ごとのサマリーが作られていないというのが大きいと思うのです。

 先ほど岡田委員長から御指摘がありましたように、それぞれの海域ごとにその海域を特性、それは静的な特性だけではなくて、変動の特性をまとめたもの、それはこの生物・水産資源小委だけではなくて、海域再生のほうの小委を担当している者も含めた、そういうサマリー、それが入ってくると、大分、見え方が違ってくると思いますので、早目に準備をしていただければと思います。

 それとあともう一つ、質問ですけれども、有明海全体に関わる問題点に関しては、魚類の減少も問題なんですけれども、これはこれから入ってくるという理解でよろしいですか。

○根木閉鎖性海域対策室長 1点目のサマリーの点については、岡田先生の御指摘に対してコメントいたしましたが、今、現状のサマリーについては、目次のイメージでいきますと、4章の2の環境特性(海域区分ごと)ということで、現状の海域ごとの特性を整理するというようなことを考えております。

 これは、午後に中心的に御議論いただくということで考えております。

あとは推移、経緯についてもというところで、今、御指摘いただきました。これはまさに少し、今、議論の途中でありますが、適当な段階で、そのようなことも検討させていただければというふうに思います。

 また、魚類についても、議論をすべきというふうに思っておりまして、これは、また次回以降、御議論いただければと考えております。

○樽谷小委員会委員長 よろしいでしょうか。ほかに御質問、御意見等ございますでしょうか。

 それでは、有明海全体を通した問題点、特にナルトビエイによる食害とノリの色落ちの部分につきましても、本日いただきました御意見等を踏まえて、次回の評価委員会に提出し、御議論いただくこととしたいと思います。

 なお評価委員会への提出資料につきましては、事務局と委員長に、その作成を一任していただきたいと考えていますが、よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。

 それでは、今後も各委員の皆様や関係省庁、関係県の皆様におかれましては、検討作業に必要な情報の提供について、引き続き御協力をお願いいたします。

 それでは次に議題2、その他になりますが、事務局から何かございますでしょうか。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 特段ございません。

○樽谷小委員会委員長 それでは本日の小委員会全体を通しまして、何か御質問でもコメントでもよろしいですが、ございますでしょうか。

 古賀委員、お願いいたします。

○古賀委員 28年度を目途に取りまとめるということなんですけれども、そのスケジュール感というか、そういうのを教えていただければなと思います。今のペースだと、なかなかまとまりにくいのかなという感じもしていますので、その辺も。

○樽谷小委員会委員長 事務局から、大まかなスケジュール等の御説明は可能でしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 評価委員会につきまして、まず次回、開催したいと考えております。その日程調整はまだできておりませんが、これを次回、一度開催したいと考えております。

年明け目途で、次回の評価委員会を開催したいと考えております。

 そして、この小委員会について、また年度内にもう一度少なくても開催したいと考えておりまして、評価委員会も年度内にもう一度開催するというようなことではいかがかと思っております。

 その後について、今、具体的なスケジュールが固まっているところではございませんが、具体的なスケジュールについても、可能な段階で、順次、お示しもして、少しそのスケジュールについても共有させていただきながら進めていきたいと考えています。

○樽谷小委員会委員長 ほかに何かございますでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 それではこれで、本日、予定しておりました議事につきましては、全て終了いたしました。議事の円滑な進行に御協力いただき、厚く御礼申し上げます。

 それでは、進行を事務局のほうにお返しいたします。

○村澤閉鎖性海域対策室主査 事務局から2点連絡がございます。

 次回のスケジュールでございますけれども、次回の小委員会は、来年2月ごろに予定しておりますので、日程調整での御協力をお願いいたします。

 また後日、事務局より議事録の確認依頼を行いますので、よろしくお願いいたします。内容の確認後、環境省のホームページに公表させていただくことといたします。

 それでは、これにて第11回生物・水産資源・水環境問題検討作業小委員会を閉会いたします。

 ありがとうございました。

午前11時35分 閉会

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