第38回有明海・八代海等総合調査評価委員会 会議録

1.日時

平成28年3月23日(水)10:00~12:00

2.場所

環境省第1会議室

3.出席者

委員長 岡田光正委員長
委員

岩渕光伸委員、古賀秀昭委員、清野聡子委員、滝川清委員、樽谷賢治委員、内藤佳奈子委員、中田薫委員、速水祐一委員、山口敦子委員、山口啓子委員、山田真知子委員

午前10時00分 開会

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 ただいまから、第38回有明海・八代海等総合調査評価委員会を開会いたします。

 最初に、本委員会は公開の会議になっていることを申し上げます。

 まず、本日の委員の出席状況ですが、欠席の連絡を秋山委員、上田委員、久場委員、小松委員、中田英昭委員、中村委員、西村委員、山本委員、清水臨時委員よりいただいており、本日は12名が出席しておりますので、有明海・八代海等総合調査評価委員会令第6条に基づく会議の定足数を満たしていることをご報告いたします。

 続きまして、配布資料を確認させていただきます。

 まず、本日の議事次第、次に座席表、次に資料1、委員名簿、資料2、これは第37回評価委員会と第12回海域小委、生物小委における委員の意見及び対応(案)ということで、2-1、2-2、2-3をまとめてホッチキス留めしたものでございます。資料3、問題点と原因・要因の考察の基本的な考え方。資料4は、有明海各海域の問題点と原因・要因の考察で、資料4-1から4-8までをまとめてクリップ留めしたものでございます。資料5は八代海各海域の問題点と原因・要因の考察で、資料5-1から資料5-6までをまとめてクリップ留めしております。資料6は、有明海・八代海等の環境等の変化で、資料6-1が河川、資料6-2が水質となっております。

 このほか、参考資料として、参考資料1、参考資料2として配布をしております。

 不足の資料がございましたら、事務局までお申しつけください。よろしいでしょうか。

 それでは、報道、取材の皆様、これ以降のカメラの撮影はお控えいただきますようよろしくお願いいたします。

 それでは、これ以降の進行は、岡田委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 かしこまりました。

 おはようございます。お集まりいただきましてありがとうございます。それでは、早速議事を始めさせていただきます。

 本日の議題、議事次第にございますように、海域ごとの問題点とその原因・要因の考察等について。それから、有明海・八代海等の環境変化について。それからその他と、3つになっております。たくさんの資料がお手元にあるかと思いますが、時間が限られておりますので、議事進行にご協力いただきますようよろしくお願いいたします。

 議題の進め方でございますが、参考資料1、後ろのほうにございますが、委員会報告の目次のイメージを示しております。ご参照ください。

 本日の議題1が4章、議題2が3章及び4章に当たる部分というふうになっております。前回は第4章のうち、有明海の分についてご議論をいただきました。今回は新たに八代海の分、それから3章についても関連資料が提出されております。これらの資料については、2月の小委員会でもご検討いただいておりますので、その結果を踏まえ、内容についてご議論をいただければというふうに思います。

 それでは、議題1、4章の関係になりますが、内容が多いため2つに区切って議論したいと思います。まず、前回ご議論いただいた有明海の分、事務局からご説明をお願いいたします。

○根木閉鎖性海域対策室長 それでは、まず資料2-1という表になっているものがありますが、こちらをご覧ください。2-1から2-3までをとじ込んでおります。2-1が1月の評価委員会における委員の意見及び対応(案)でございます。時間の都合がありますので、こちらの資料の説明は割愛いたしまして、本体資料の中で適宜説明をできればと思います。構成を申し上げます。2枚おめくりいただくと、資料2-2となっております。これは2月に開催しました海域小委員会における委員の意見、そしてその対応(案)、こちらはまだ小委員会で対応(案)を見ていただいているものではございませんが、参考までにお示しをいたします。そして、さらに3枚ほどおめくりいただくと、資料2-3ということで、同じ日に開催した生物の小委員会における委員の意見と対応(案)ということでございます。

 ちなみに、例えば2-1の最初のページにお戻りいただいて、対応(案)の1つ目のところに、語尾が検討するとなっております。検討するとなっているもの、中に幾つかございますが、これについては現在検討中であるということでありまして、まだ本日の資料には反映されていないということをご留意ください。

 続きまして、資料3をご覧ください。資料3は、先ほど岡田委員長からも少しご紹介いただきましたが、後ろから2番目についている参考資料1の目次のイメージを見ていただくと、その中の4章の1、基本的考え方、そして2、環境特性というところに該当するものでございます。この基本的考え方、海域区分の考え方につきましては、前回の評価委員会でご了承をいただいているところであります。

 (1)として、海域区分の意義とありますが、環境特性により海域を区分するということによって、各海域の再生に係る適切な評価、再生への取組の方向性を見出すことにつながることが期待できるということでありまして、ページをおめくりいただくと、前回の評価委員会で、有明海について7つの海域区分、八代海について5つの海域区分で議論を進めていくことについて、前回ご了承をいただいております。

 そして、次のページからが、海域区分ごとの環境特性でありますが、有明海については前回見ていただいておりますので、7ページとその次の8ページにまたがって、八代海のY1からY5という名前で海域区分しておりますが、この環境特性を表にまとめております。この環境特性は、主に現況について整理をしているものであります。一方、これから説明します資料4、5、そして6は、基本として1970年ごろから現在までの有明海・八代海などの環境特性の変化、環境の変化を対象として整理したものであります。中身の説明は時間の都合上、割愛させていただきます。また気になる点があれば、ご指摘をいただければ幸いでございます。

 次に資料4-1をご覧ください。資料4-1から4-8までクリップ止めをしております。ページが資料4-1、4-2とそれぞれ1ページから始まっております。右肩にA1海域とか、A2海域とか、有明海全体とか振っておりますので、この右肩のものとページで参照してご覧をいただければと思います。

 まずは、A1海域は、有明海湾奥部でありますが、前回、1月に説明している内容は基本的に割愛をしまして、少し飛び飛びになってしまいますが、新しく追加した点、修正した点などを中心に説明をできればと思います。

 2ページ、ご覧ください。こちらはいわゆる連関図というもので、こちらは前回1月にも資料としてお示しをしております。緑のところが生物、水産資源となっておりまして、有明海についてはノリの色落ち、魚類等の減少、ベントスの減少、二枚貝の減少と、この4つに主に着目して、これが問題を起こしている場合は、その原要因は何かということで、考察を進めたいというものであります。

 そして、3ページからはA1海域のベントスの減少についてでありますが、変更した部分ということで、10ページをお開きください。生物としてベントスに着目して、そしてそのベントスの生息に関連の深い底質が泥化しているかというような観点で着目して検討をしておりますが、その中に新しいデータを1つ追加をしております。有明海の湾奥部16カ所に、海底上の泥、これは浮泥も含むものでありますが、それの堆積厚を測定するために、50センチの埋没測定板を環境省の調査の中で埋設をしておりまして、年4回程度の堆積厚測定を行っております。これは2008年から行っておりまして、ここ5カ所と書いてありますが、このA1海域に該当するところでは3カ所ということでありますが、これを行っております。そしてそのデータについては、次のページの一番下のグラフで経年変化を示しておるところでもありますが、A1海域の2009年から2015年においては、浮泥を含む堆積物が一様に増加・減少している傾向は、この調査によってはみられなかったということであります。

 次に、二枚貝の減少、タイラギでありますが、14ページをお開きください。そのA1海域、徒取りのタイラギの漁獲が行われているということでありますが、現状と問題点の特定は書いておったんですが、その要因の考察も書けることをしっかりと書くべきとご意見を前々回の小委でいただいておりました。これを踏まえて14ページの中ほど、文章の一番上ですが、要因の考察としまして、漁獲量や資源量の長期的な推移が不明であるため、問題の特定に至らなかったと書いております。

 そして、次にサルボウでございますが、前々回の小委員会で、その漁獲のメーンは、A3海域というよりも、A1海域ではないかとご指摘をいただいております。3海域に記載していた内容を、A1海域のところに記載をしたものであります。記載内容は、概ね同じなので、少し変わったところを申し上げますと、16ページをお開きいただいて、中ほどですが、「なお」ということで、前回の小委員会で、何かイベントがあった場合にはそのことをしっかり記録として残すべきだというご指摘をいただいたことを踏まえまして、この「なお」ということで、2011年の10月中旬から12月中旬にかけて、サルボウの大量へい死が確認されたと。これによって資源量が一時的に3分の1まで減少したということ、そしてその後大量死は発生しておらず、長期的な資源減少の要因とは特定できなかったということであります。

 次に、アサリの関連に入りますが、17ページの図をご覧ください。これも覆砂エリアについてしっかりデータを確認すべきだというご指摘をいただきました。このご指摘を踏まえて、関係県が実施した水産庁補助の主な覆砂事業のデータをいただきまして、これを集計して図にしたものでございます。こちらにA1海域はこのオレンジで囲った部分でありますが、東のほうに覆砂エリアがあるということであります。

 次に、19ページでありますが、中ほどに資源管理について追記をいたしました。資源管理について浮遊幼生や着底稚貝の量が低位で推移している中での資源管理方法が確立されていないとの記述を加えております。これを踏まえて、A1海域のまとめ、20ページでございますが、ベントスの調査結果、そしてそれに関連する底質の調査結果について、記載をしています。この記載は、概ね前回の記載内容と同じでございますが、底質の一番下2行を加えておりまして、埋没測定板に用いた堆積厚の調査の結果、2009年から15年においては浮泥を含む堆積物が一様に増加・減少している傾向はみられなかったと追記しております。

 また、今回、その二枚貝の減少関連でも、まとめとして案を付しております。サルボウについては夏季の貧酸素の継続とともにへい死が生じていると。貧酸素化に伴った底質の硫化水素の増加などがへい死を引き起こしているという報告があると記載しております。アサリについては、浮遊幼生や着底稚貝の量が低位で推移している中での資源管理の方法が確立していないと記載しております。そして、サルボウ、アサリ共通の話でございますが、ナルトビエイの関係で少しページ大きく飛びますが、資料4-8ということで、一番最後のほう、右側に有明海全体と書かれているものの2ページをお開きください。資料4-8の2ページでございます。こちらに図2ということで、この図は前回もお示した図であります。二枚貝類漁獲量とナルトビエイによる食害量の推定値の経年変化ということです。このグラフから考察した文章を下に加えました。前々回の小委の意見でナルトビエイについて、少し定量的にその被害を評価したほうがよいのではないかとご指摘もいただいたのを踏まえまして、下3行辺りがメーンになりますが、有明海全体における二枚貝類の漁業量に対する食害量の推定値の割合は、平成21年は4割弱と最も大きかったが、近年7年間の平均は2割弱であったという記述をここに加えております。もとの場所にお戻りいただきまして、A1海域の20ページでありますが、ナルトビエイについて、今申し上げた文章をまとめのところにも記載をしたというものであります。今回の資料はこのまとめも含めまして、今回のこの評価委員会で固めたいということではございませんでして、ご意見等をいただきつつ、考察を深めたり、また追加修正をしていければと思っております。

 次に、A2海域、資料4-2、有明海の湾奥東部であります。こちらについて、追加部分ということで、5ページをお開きください。ベントスの主要出現種の推移でありますが、2月の小委員会でご指摘いただいたことを踏まえまして、4ページと5ページのデータを勘案して、2009年以降、下の記述でありますが、個体数は軟体動物門が多いと、個体数の推移と出現主要種の推移のデータを勘案すると、個体数が多い年はホトトギスガイが占有していると推察されるという考察を加えました。

 次に飛びますが、15ページをお開きください。先ほどA1海域と同じような覆砂の図で、A2海域のところを拡大しておりますが、前回の評価委員会資料では、A2海域について調査地点ごとの粒径加積曲線の変化を踏まえまして、多くの地点が覆砂の人為的影響を受けているのではないかと。そのため、調査対象外ではないかという資料にしておりましたが、これについて、しっかりとデータを確認すべきだというご指摘を受けまして、先ほどA1海域で申し上げたように確認をいたしました。そうしたところ、調査地点と覆砂エリアが重なっている地点は見当たりませんでしたので、記載を修正して、このA2海域について各地点の底質のデータに関する評価を、評価の対象としたいとこう考えた次第であります。

 少しページをお戻りいただきまして、13ページでありますが、この表で②、③、④のような評価の観点から、2点の地点を結んだ矢印がありますけれども、下の凡例のとおり、青矢印は粗粒化傾向と、赤矢印が細粒化傾向、そして緑はどちらでもないというようなことがありますが、このA2海域についてもこのような評価をしてみたということであります。長期間にわたる一方向の一定方向の変化、細粒化・粗粒化傾向は呈していないと考えられるということであります。

 次に14ページであります。こちらもご指摘をいただいて記載したものでありますが、絶対値のデータもしっかり評価すべきではないかということでありまして、絶対値のデータは8ページから10ページに掲載しておりますが、これをさらにその推移もわかるようにグラフにまとめました。薄い線は、各個別の資料採集地点でありまして、その赤い線で平均値も書いてみたということであります。評価の項目によって傾向も同じにも見えないところもありますが、時期によって細粒化・粗粒化と分かれると考えております。

 次に、20ページをご覧ください。こちら、説明は基本的に割愛します。先ほどA1海域で申し上げた埋没測定板の調査、こちらでも3地点で実施しているということであります。こちらも20ページの下にありますが、2009年から2015年について、浮泥を含む堆積物が一様に増加・減少している傾向はみられなかったということであります。

 次に二枚貝に入りまして、22ページからがタイラギでございますが、27ページをお開きください。27ページ、前回の小委員会の指摘で、立ち枯れへい死につきまして、議論したことをしっかり残すべきであるとご意見をいただきました。これを踏まえて立ち枯れへい死について、そのへい死が発生する直前の閉殻筋のグリコーゲン含有量の減少が確認されたと。その他、関連の項目について考察を行ったが、その要因については確認できない、不明であると記載しました。

 次に、28ページであります。浮泥について、その影響を懸念する声がいろいろ聞かれますので、浮泥についてなるべくわかっているデータなどを記載しようということで、少しデータを追加してみたということでありまして、28ページは浮泥の再懸濁が移植タイラギ稚貝に与える影響について調査した結果を示したということであります。まずは、調査地点はこのA2のT5という点を1点含む6ポイントで行ったということであります。そして、下の図27は、その他の地点と比較して、SSの濃度、再懸濁ですね。SSの濃度を海底上20センチと海底直上、海底付近ということで測定したものであります。そして、図28がSS濃度とその海底上20センチ、海底付近の移植した稚貝の生残率について調べたものでありますが、そのプロットを見ますと、SSの濃度が高いと稚貝の生残率が低くなるという負の相関を示したということであります。

 そして、29ページには、そのT5の地点における浮泥厚について、基本的に5ミリ前後であったと。おめくりいただきまして、30ページでありますが、A2地点のT5における浮泥は、A3海域に比べて素粒子の割合が多い、有機炭素含量が低い、浮泥厚がA3海域に比べて薄い。一方、クロロフィル色素含量は、A3海域に比べて高い傾向であるけれども、浮泥厚が薄いことから、クロロフィル色素の絶対量は少ないというデータも加えております。

 次に、この30ページの一番下をご覧いただきますと、一番下に2行ほどつけ加えた一文がありまして、2008年以降の浮遊幼生調査結果によると、2008年に高密度の出現もあったけれども、2012年以降、10個体/トンを超えることがない状態であると記載しております。これはまた、恐縮ですが、一番後ろの資料4-8の5ページをご覧いただければと思います。タイラギの浮遊幼生についてデータを整理したものでありまして、前回の評価委員会で、少し浮遊幼生みたいなものは海域をまたがるので、海域ごとの整理ではないのかもしれないというようなご指摘もいただいておりましたが、このようなデータを追加しております。この図5は、水産庁の調査結果をベースに、少し足りないところを環境省のデータを足しているというものであります。A2海域だけではなくて、3点について整理をしておりますが、A2海域、A3海域、A6海域においても、2012年以降は10個体/トンを超えることがほとんどない状況に至っているということであります。

 あわせて、次のページも簡単に紹介をいたしますと、環境省の調査として、他の地点も含めてまとめたものが、3カ年でありますが、タイラギの浮遊幼生の出現頻度についてまとめたものでありまして、2013年から15年にかけて、有明海実施の調査結果を見ると、A2海域はむしろ低調であり、A5、A6、そしてA4海域で高密度に幼生が出現しているということであります。

 次のページにサルボウの記述もありますが、時間の都合上、割愛させていただきまして、またお戻りをいただきまして、資料、A2海域の31ページをご覧ください。31ページの下から2段落目でありますが、タイラギの資源管理策について、現在も資源管理をやっているけれども、近年のタイラギが低位で推移している中での資源管理方法について確立されていないと記載をしました。

 そして、次のページがまとめでございまして、ベントス、底質については概ね前回どおりでございます。埋没測定板の記載もA1海域と同様に記載をしております。そして、タイラギについては、浮遊幼生の供給量が2012年以降、それ以前に比べて相当低位で推移していると。立ち枯れへい死も減少要因として挙げられるが、その発生のメカニズムは不明である。この海域の貧酸素については、3mg/Lを下回る期間が散発的に観察されるが、タイラギの資源変動に強く影響しているとは判断されないということ。そして浮泥については、浮泥がタイラギに与える影響については、底質付近のSS濃度が大きいとタイラギの生存率は低いというデータがあるということであります。ただし、上の底質のところで記載しているとおり、この底質のデータがある期間においては、期間を通じた一様の増加・減少傾向はみられない。埋没測定板のデータも含めて、そのようなデータもあるということであります。ナルトビエイや資源管理についても、記載をしておるところであります。

 次に、A3海域、有明海の湾奥西部について説明をいたします。12ページをお開きください。この図は、基本的には前回もお示ししておりますが、覆砂エリアとかぶる部分が1点ありましたので、そこをこの15ページの黒丸で表現しまして、覆砂エリアのため解析対象外としております。

 次に15ページをお開きいただければと思います。15ページにA2海域と同様に、その底質の絶対値での評価をこちらにも加えたと。

 次に、20ページをお開きください。これも紹介だけさせていただきますが、A1、A2海域同様に、埋没測定板の記述も加えて、こちらA3海域で9地点実施をしているということであります。

 次に飛びますが、30ページをお開きください。A3海域の浮泥について、いろいろと記述をしております。例えば30ページの一番下のところに、A3海域の測定点、これは1点のP6という点の限られたデータでありますが、平均厚7ミリ前後で推移しており、先に示したA2海域よりも大きな値を示したということであります。

 31ページ辺りは、少しA2海域との比較で、先ほどの説明したものと少し逆のような考察になっておりますので、中身の説明は割愛をいたします。

 33ページでありますが、サルボウについて、記載はA1海域のほうに移行した形にしておりますが、ここの2行あるとおり、A3海域周辺のサルボウについては、A1海域の境界付近に生息しているため、記載はA1海域にまとめて記載したということであります。

 次のページが、A3海域のまとめとなっておりまして、ベントス、底質のデータについては、前回同様、埋没測定板については、A1、A2海域と同様であります。タイラギについて、浮遊幼生の供給量について、A2海域と同様の記載をしております。次に夏季を中心に底層溶存酸素が低くなる傾向にある、貧酸素水塊がタイラギ減少の要因となっていることが推定される。ここはA2海域と書きぶりが違うところであります。そして、タイラギの資源管理についても記載しております。浮泥がタイラギに与える影響については、タイラギ稚貝が浮泥の堆積によって覆われてしまうと、タイラギ稚貝の生存に悪影響を及ぼすと推定される旨の報告や、底質付近のSS濃度が大きいとタイラギの生存率が低いというデータがあると記載しています。これも、ただしということでありますが、上の底質の泥化のところのデータを見ていただくと、データがある範囲においては一定方向の細粒化、粗粒化、泥化の傾向はみられないということもあります。そして、サルボウについて、そして二枚貝全体のナルトビエイについての記述は、A1海域やA2海域と同様でございます。

 次に、A4海域でございます。これは有明海中央東部であります。3ページをお開きください。ベントスの減少の中に、一番下の2行、「また、」ということで、緑川河口域のホトトギスガイマットが形成されていることが確認されている論文を紹介として追記をいたしました。

 次に、13ページをお開きください。ここはアサリの減少に関連する記述でありますが、13ページ、上から2パラ目で2009年以降の漁獲の低迷については浮遊幼生の加入が少ない、着底した稚貝が成貝まで残らないという現象が指摘されているということで、この下の図10のグラフを追加いたしました。

 次のページをお開きください。14ページですね、アサリについても熊本県で資源管理に努めていると。しかしながら、現在の量が低位で推移している中での資源管理方法が確立されていないと記述を入れております。そして前回の評価委で、マンガンについて、前回の報告書の指摘があったことを踏まえて、マンガンについての知見はどうなんでしょうかとご指摘をいただきました。これについて、少し記述を加えておりまして、この図11は、前回の18の報告書の図でございますが、このA4海域、緑川河口干潟などのマンガン濃度とアサリの生息状況との関係であります。このような観察例がありまして、その一方でということで、これは以前に評価委員会でご紹介している資料でもございますが、荒尾前浜干潟では、底質中のマンガン濃度が2,000~3,000mg/kgである海域においても、2,000g/m2に達するアサリの個体が形成された事案がある。マンガンとアサリの資源減少については、特定されるに至っていないと記述を加えました。

 そして次のページに、一番後ろ、15ページの一番後ろで、イベントをちゃんと記載すべきというご指摘を踏まえまして、2012年の九州北部豪雨について記載を加えております。

 これを踏まえまして、16ページ、まとめとしまして、ベントス、そして底質の記載―これは前回の評価委のとおりであります―を記載しておりますのと、アサリについては浮遊幼生の供給量が相当低位で推移しているということ、そしてナルトビエイの食害、そして資源管理のことについて記載をしております。

 A5海域につきまして、有明海湾奥部については主な変更はありませんので、説明を割愛しまして、A6海域、有明海・諫早湾でございます。こちらについて10ページのまとめをご覧ください。まとめでベントス、底質の調査結果については、前回と同様でございます。そして、アサリについて、その量が低位で推移している中での資源管理方法が確立されていない。また、本海域はもともとアサリの生育に適さない泥質干潟が広がる海域であるため、漁場に覆砂を実施しているということも記載しております。

 そして、ナルトビエイによる食害についても、ここでも記載をしております。A7海域、有明海湾口部については、変更点ありませんので、次に資料4-8でありますが、資料4-8も先ほど途中途中で説明をいたしましたので、主な追加点については説明をいたしました。ここに資料4-8にノリの件についても前回説明した内容が記載されております。

 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。膨大な資料を主として変更点を中心にご説明いただきました。

 何か、ご質問、ご意見等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。

○清野委員 今、最後のほうにご説明いただきましたが、資料4-1のA4海域の15ページのところでございます。九州北部豪雨災害、豪雨によって干潟に土砂が堆積して、それでアサリの大量へい死があったということでございます。その後について、追跡調査はされていますでしょうか。と申しますのは、出水の直後にその大量へい死があるという現象は知られているのですが、一方で、こういう大規模な攪乱によって、ある意味、干潟の環境がリフレッシュされたり、あるいは粒径の大きい土砂が堆積するということが知られております。ですから、短期的にはこういう豪雨というのは、大量へい死という言われ方になるのですが、少しタイムスパンを長くとりますと、そういった河口干潟の一つのそのサイクルの一つであるという見方ができるかと思います。この辺りについて、情報がありましたらお知らせください。

○根木閉鎖性海域対策室長 小委員会で熊本県水産研究センターの平山所長が委員となられていまして、少しこの九州北部豪雨はイベント、そしてダメージとして大きかったので、しっかり残すべきとご指摘をいただきました。今の質問に対して、直接的には前回の小委員会で平山委員より、そのダメージがかなり残ったということを聞いております。少し細部のデータについては、熊本県さんのほうでお持ちと聞いていますので、確認してみたいと思います。また、聞いている情報では、今期アサリの着底など少し好調であるというようなことも聞いておりますので、この辺りもできましたら今後データとして整理していきたいと思います。

○岡田委員長 どうぞ。

○清野委員 ここの記述を今言ったような形でもうちょっとフォローしていただくのは重要だと思います。と申しますのは、河川と浅海域の関係で、豪雨による出水というものが海域に対してさまざまな粒径の土砂をもたらします。特に大きな砂と言われるレベルのものというのは、出水の大き目のときしか出てこないというのが、現在の日本の状況であります。この2012年の北部豪雨災害の場合は、本当に60年に一遍というような形で、河口の砂州であるだとか、砂堆であるとか、そういうものが再生するぐらいの土砂というのが出た海域もありまして、これについては先ほど申し上げたような形で評価が各地始まっておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。つまり、人間が覆砂をしているというのは、この出水による土砂が干潟に出るということのかわりにやっているということになりますので、自然の力で出てきたものについての丁寧な記述というのが重要かと思っております。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。では、事務局のほうで再度調査していただければと思います。ありがとうございました。

 ほかにございますか。

○滝川委員 底質のまとめのところで、ちょっと確認させていただきたいんですが、例えばA2のところの14ページ、15ページ、16ページで底質の変化のところを書いてありまして、例えば一番最後の16ページがわかりやすいかと思うんですが、最後の文章、これらの結果からA2海域では長期間にわたる一方向の変化を呈していないと考えられると書いてあるんですが、つまりこのA2海域で底質が一定かどうかということを議論しようとしているのかという。つまり何を言いたいのかというと、16ページのところの例えばA2海域の中でも、含泥率が何パーセント以上のところは上昇している、何パーセント以下のところは上昇していませんみたいな絵がありますよね。つまり、もともと泥っぽいところが泥化するのか、泥ではないみたいなところが泥化というふうに言うのか、それを一緒に全部トータルとしてA2海域では増加傾向にある、増加傾向にないという判断が何を意味するのかなというふうに思っているということ。底質環境の特性を調べるということは、泥っぽいところが泥っぽくなったからというよりも、泥っぽくないところが泥っぽくなったほうが問題があるわけですよね。それについては多分地形的な要因、あるいは流れの要因というのがたくさんあると思うんですよね。それを一律に議論するということが適当なのかどうか。A2海域では増えているか、増えていないかを調べた。A2海域の中のこの地点では、こういうふうな傾向にあるというふうに議論したほうが、もっと適切なのではないかなと。そういう意味で、14ページのところで環境省のほうでまとめられている13ページの地点ごと、グループごとのやつを、14ページで地点ごとに経年変化を含めてこのラインをずっと引かれたわけですよね。14ページの図11という絵はですね。多分、観測点ごとにこの線がたくさんあるんだろうと思う。この観測点のそれぞれの点が地図上のどこに位置するのかということを含めて議論しないと、この赤のラインの1本でもって増えました減りましたと言うのは、少し掘り下げ方が足らない、あるいは再生策を考えていく上で、要因・原因を考えていく上で、ちょっと足らないのではないかなという気はしています。もう少し、せっかくデータがあるんだから、地点ごとにこういった傾向を調べられたらどうか、整理されたらどうか。他の海域でも同じです。そういう記述の仕方、同じようにしてあるから、A3海域では一方向の増加、あるいは粗粒化傾向がみられないという文章になっているから、そうじゃないでしょうということを言いたいんです。

○根木閉鎖性海域対策室長 18年の報告書において、少し泥化傾向の懸念があるというような記載がありまして、その後、かなりモニタリングデータが蓄積されましたので、そちらをしっかりと評価したほうがよいということで、掲載をしているということであります。個別のデータもなるべく掲載をしておりまして、既に4章でかなり分厚くなっておりまして、最終的な報告書はどこまで分厚くなるのかというところもありますが、なるべく具体的にデータを掲載するということは必要だと思っております。ただ、全ての個別の点を個々に評価するというところまで入り込むことが果たして可能なのかというところも少しあります。留意するべき点をきちっとわかりやすく残すというご指摘かなと思いましたので。

○滝川委員 いやいや、底質環境をどう評価するかということで、海域をぐるっとグループして、非常に広範な範囲で地形が非常に浅いところ、深いところありますよね。それを一律に増えている減っているという言い方はないでしょうということです。要するに他の要因も考えないと、この底質がなぜ泥化しているのかしないのか、そういったものは他の要因と絡んでいるので、ただ増えました減りましたという議論だけでは、何もなりませんよということを言いたいということです。

○根木閉鎖性海域対策室長 ご指摘、よくわかるんですが、前回は有明海1つで言ったところ、今回は7つに分けて、相当な作業量が発生していることもありまして、ポイントのところを何か留意するところをきちっと残すというご指摘かなというふうに理解したんですが、少しご指摘を踏まえて検討させていただければと思います。

○滝川委員 いや、多分、僕の言っている意味、わかっておられると思うんですが、細かく書けというのではなくて、次につながるような、何のために議論しているのというのがつながるような議論をしないと、ただ増えた減ったという、海域はこのグループはこうですよ、八代海全体、有明海全体こうですよという議論ではないでしょうという。メカニズムに関わっていくようなまとめ方をしないと、きっと次につながらない。何もならないという気がしますということで、よろしくお願いします。

○岡田委員長 では、古賀委員どうぞ。

○古賀委員 A2海域の27ページです。立ち枯れへい死の部分ですけれども、この前の小委員会で立ち枯れへい死の原因というか、そういった部分については委員会でも相当議論をしてきたので、記述をしてほしいと言っていました。しかしこの文章を見ると、何が議論されたのか見えてこないと思います。立ち枯れへい死というのは、現在湾奥のタイラギ資源にとって一番重要な課題なんですよね。そういった部分でさまざまな議論をしてきましたので、こういった項目については、こういうことで不明だったとか、そういうことをもう少し詳しく書いていただければと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 少し今の文章で、議論したということがあまり伝わらないのではないかという、まずそういうご指摘だと思います。そこについて書きぶりを工夫したいと思います。

 不明だったところについて、可能性があるみたいな書き方だとあまりよくないのかなと思いますので、不明なところは不明でということで記載しておく必要もあると思っております。しかし、検討したということがしっかり伝わる書きぶりを工夫したいと思います。

○岡田委員長 これは書きぶりを検討して、古賀委員ともご相談の上、もう少しブラッシュアップしていただければと思います。ありがとうございました。

○中田(薫)委員 今のと関連してのことなのですけれども、簡単に言いますと、例えば今のページの図25ですね。これだと要因とタイラギの密度の関係というのが示されていますけれども、多分それぞれみんな関係する、それぞれの要因同士が関係していると思うんですが、その辺をやっぱり整理してまとめのところで議論するみたいなことも必要ですし、ここで出てきている値を用いて、例えばタイラギの密度がここ、例えば硫化物量がこれ以上であると、もうほとんどタイラギは出なくなるみたいな、閾値みたいなのが一つ仮定できるのであれば、そういうものの変化というのを見るというのも一つの方法だと思います。なるだけあいまいさを省くということは重要だとは思いますけれども、まとめのときに少しそういう考察も必要ではないかと感じました。

○岡田委員長 ありがとうございました。いいですね、今の点は。

○根木閉鎖性海域対策室長 そうですね、例えばこのデータからこの評価委員会として、今ご提案いただいたようなところまで記載できるのかどうか、その辺りについて少しご意見をいただければと。しっかりわかっている分はわかっていると書くと。ただ、あまり可能性で書くと評価委員会の報告書になりませんので、少しなじまない部分もあるかなと感じていまして、今はこのような書きぶりにしておりますが、何か適切な書きぶりがあれば、随時、ご助言いただければと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 あとよろしいですか。では手短に。

○清野委員 底質のデータの扱い方と、それから砂の問題なのですが、マイクロハビタットとか、微地形だとか、そういう議論というのがどうしても稀薄なんだと思うんですね。つまり、大きいスケールでの図面の世界と、それからその生物が生きているその微環境での世界というのがあって、それが混在した報告書になっているので、どうしても今までの議論があるのだと思います。ですから、アサリもタイラギもサルボウも、それぞれそういったマイクロハビタットだとか、そういう関係で考察をしていかないと、他の流動だとか、砂だとか、それから泥質化とか、そういう話と連関しないと思います。ですから、そこはまとめのときにそういった観点で、もう一度わかりやすくしていただければいいと思います。

 つまり、マイクロハビタットの砂州だとか砂堆とかいうところに貝がどういう種類がいるとか、そういうことは地元の漁師さんの知恵としてあったわけですね。ところが泥質化したり、あるいは砂堆を撤去してしまったことによって、マイクロハビタットが一度破壊され、あるいはさっきの河川からの流下が十分ないために、そのマイクロハビタットが維持できなくなり、それと物理環境が作用しなくなって変容していったということなので、ぜひこういう議論に関して、もうちょっと統一的な物理環境と底質と生物の生活なり、特性の整理というのをわかりやすくしていただければ、今までの委員の指摘というのをもうちょっと統合化して議論になるのではないかと思います。

 以上です。

○根木閉鎖性海域対策室長 今回、有明海の7海域に分けて、18年のときにはない、区分してやってきているわけですが、7海域一つ一つも相当広いということは事実であります。少しデータで同じポイントで何か複数の測っているものが、ポイントを何かに着目してできるのかというところもありますし、また生物と環境のところの総合考察みたいなところも、もう一つ深掘りできればという思いもあります。随時、ご助言いただければと思います。

○岡田委員長 では、先生のほうからぜひそういう資料を事務局のほうにご提供いただければ、あとの整理がやりやすくなると思いますので、お願いいたします。

○清野委員 了解いたしました。ありがとうございます。

○岡田委員長 ほかによろしいですか。

 どうぞ。

○山田委員 ベントスの季節的な変化のところです。例えばA6海域のまとめの10ページのところなんですけれども、ここでまとめて書かれているところは、ベントス調査結果については2004年以前のデータがない。個体数・種類数ともに明瞭な増減傾向はみられていなかったとあるんですけれども、これ4ページを見てみますと、毎年、夏に減少しているというパターンは変わっていないように思います。確かに年間平均値で見れば変わっていないかもしれないけれども、毎年夏に減少する、あるいは秋に減少するというそういう現象は変わっていないように思います。そのことはどういうふうに捉えていらっしゃるのかというところをお伺いしたいと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 このベントスのところについて、今のまとめ案でもうこれで固めたいということではなくて、少し海域ごとに深掘りできるところは深掘りをしていきたいとの考えでおります。今、ご指摘いただいたところも記載できるのかどうか、少し検討したいと思いますし、他の海域についてもそのような観点で、さらに特質が見出せるかどうか、ご助言もいただければと思います。

○山田委員 それと、調査の初期のころは四季に一回ずつ調査をされていたんですけれども、最近の調査になりますと、夏と冬になっているんですね。しかしベントスが急激に減少するのは秋が多いわけです。たまたまこのA6海域は夏に減少しているというところがありますけれども、普通、富栄養化した海域では秋に減少して、春に増加する、回復するというパターンがみられますので、調査月についてもご考慮をお願いしたいと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 ご助言、ありがとうございます。少し予算の都合上というところも率直に言うとあるんですけれども、少し今後の調査計画の参考とさせていただきます。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 では、手短に。

○山田委員 それの調査月なんですけれども、例えばA6水域では夏に減少している。A5水域では夏ではなくて冬に減少しているんですね。だから海域の特性も踏まえて調査月の決定をお願いしたいと思っています。

○岡田委員長 ありがとうございました。

 まだあるかもしれませんが、少し今日はたくさんの議題がございますので、次に進ませていただきます。

 今、たくさんご意見いただきましてありがとうございました。今のご意見を踏まえて、引き続き取りまとめを続けていただければと思います。取りまとめに当たり、先ほどもお願いしましたが、事務局から委員の先生方に資料、それから考え方等でご確認させていただくこともあるかと思いますが、ぜひよろしくご協力のほどお願いいたします。

 それでは、続きまして、後半の八代海の部分、事務局からご説明をお願いいたします。

○根木閉鎖性海域対策室長 資料5-1というものが一番上に来ておりますが、こちらをご覧ください。こちらも5-1から5-5、5つの海域、そして5-6で全体に係る問題点という、原因・要因を考察しております。

 早速、5-1、Y1海域、八代海湾奥部から説明をいたします。まず、海域の特性としまして、既存の文献からわかる水、懸濁物、栄養塩の流れなどを記載しております。

 次のページに連関図を記載しております。これは生物・水産資源に着目をしまして、緑のところ、ノリ養殖、養殖魚介類への影響、底生生物の減少、底生魚介類等漁獲量の減少と、この4つに着目して、これに問題がある場合はその原因・要因は何かということで、連関図を記載します。前回も申し上げましたが、可能性のあるものは記載しておるということでありまして、本日お示ししているものは八代海、各海域同じ連関図になっているというものであります。

 次に、3ページ、ベントスの減少でありますが、Y1海域において1970年ころからのベントスのモニタリング結果がないので、2005年以降のデータがあるところの調査結果を確認しております。モニタリングポイント、2つありますが、例えばYkm-2のポイントで、種類数は環形動物に減少がみられた。出現主要種の推移を見ると、棘皮動物の出現頻度が高くなっているということであります。

 次のページからがデータを記載しております。4ページがYkm-1、5ページがYkm-2のポイント、そして6ページがベントスの出現主要種の推移ということであります。

 要因の考察、7ページでありますが、底質について1970年ころからのモニタリング結果がないため、データのある2003年以降の結果から考察をしました。粘土シルト分はYkm-1というポイントでは増加しています。Ykm-2では、粘土シルト分の一方向の変化はみられなかった。CODは2ポイントとも増加傾向にあった。一つの文字がTkmになっていますが、これはYに訂正をさせていただきます。

 そして、まとめが9ページでございますが、今申し上げたことをまとめのところにも記載をしております。そして連関図で他の項目でありますが、魚類養殖やノリ養殖については、海域ごとの問題の違いはあまりないのではないかということで、資料5-6、八代海全体に係る問題点と原因・要因の考察として記載をしております。後ほど説明をいたします。そして、養殖以外の魚類については、次回以降、資料をお示ししたいと考えております。

 次に、Y2海域であります。Y2海域、球磨川河口部であります。こちらについて3ページをご覧いただきますと、ベントスの減少ということで、Y2海域、やはり2005年以降のモニタリングデータでありますが、種類数、個体数ともに変化傾向はみられなかったと。全体の主要種に大きな変化はみられていないということであります。

 次に、6ページでございますが、要因の考察ということでありますけれども、関連の主な底質の泥化について、2003年以降の調査結果によれば、粘土シルト分に一方向の変化はみられないと、CODは増加傾向であるということであります。

 そして、8ページをご覧ください。有用二枚貝、球磨川河口域で干潟を中心として、アサリの漁獲が認められております。1985年には2,500トンに達していました。2008年以降に漁獲量は減少しております。豊凶の差が激しい海域であります。そして近年はホトトギスガイの大量発生などの指摘もされております。

 そしてここは、アサリについては次回にその原因・要因の考察も書き加えられると思っています。今回はベントスについてまとめということでありますが、今申し上げたことをまとめとしても記載をしております。

 次に、Y3海域、資料5-3、八代海の湾奥部であります。3ページをご覧いただきますと、ベントスの減少ということで、2005年以降の調査結果では、Ykm-4というモニタリングポイントにおいては種類数・個体数ともに変化傾向はみられなかったと。全体の出現主要種に大きな変化はみられない。Ykm-5では、種類数は変化傾向がみられなかった。個体数ではその他の動物に増加傾向がみられたと。全体の出現主要種に大きな変化はみられないということであります。

 個別のデータの説明は割愛させていただきまして、8ページでありまして、底質の泥化については、2003年以降のデータになりますが、Ykm-4では粘土シルト分が100%近い値で推移している。変化傾向はみられず、CODに増加傾向がみられたと。Ykm-5では、粘土シルト分に一定の変化傾向はみられなかったということでございます。

 そして、10ページにまとめとして記載をしております。

 次に、Y4海域、八代海の湾口東部でございます。こちら3ページをご覧いただきますと、ベントスの減少ということで、2005年以降のデータで、Ykg-2のモニタリングデータでは、総個体数に減少傾向がみられたと。Ykg-3で、総種類数、環形動物で減少傾向がみられたと。主要種の推移を見ると経年的な変化はみられないということであります。

 10ページをお開きいただきますと、その要因の考察ということで、底質についてですが、粘土シルト分がYkg-1で減少傾向がみられた。他の2ポイントでは、一方向の変化はみられなかった。CODは2ポイントで増加傾向がみられたということであります。

 急ぎ足で恐縮ですが、次に資料5-5、Y5海域、八代海湾口西部のデータをご覧ください。3ページからですが、ベントスについてはYkm-6というポイントでは、種類数で、総種類数、環形動物、節足動物で減少傾向がみられたと。個体数は総個体数、環形動物、節足動物で減少傾向がみられた。主要種の推移は、Ykm-6では経年的な大きな変化はみられない。Ykm-7では、節足動物の出現頻度が高くなっているということでございます。

 8ページをお開きいただくと、要因の考察でありますが、底質についてYkm-6、7とも、粘土シルト分に変化傾向はみられなかったと。CODはYkm-6というポイントで増加傾向があったということでございます。

 以上、個別エリアの要因・原因の考察であります。

 資料5-6が八代海全体に係る問題点と原因・要因の考察であります。まず、魚類養殖業でございます。現状と問題点の特定でありますが、八代海ではブリ、マダイなど、魚類養殖、そして真珠養殖業も広範囲に行われている。八代海の魚類養殖について、ブリ類、タイ類で全体の90%以上を占めているということであります。下のグラフがブリ類、そして次のページの図2のグラフが、タイ類の生産量を示しております。

 このグラフに矢印がついておりますが、その矢印の説明が表題の下に米印でありまして、矢印は赤潮により1億円以上の漁業被害が発生した年を示すということでございます。

 ページをおめくりいただきまして、2ページの中ほどでございますが、その赤潮の中でもコクロディニウム属とシャットネラ属については、魚類、特にブリ類に対する毒性が強いため、赤潮が発生すると、養殖魚類に甚大な被害を与えることが知られているということであります。

 ②原因・要因の考察でありますが、ブリ類については、特に2009年、2010年に発生した生産減少要因として、主にシャットネラ赤潮による減産の影響が大きいということであります。八代海においては、魚類養殖が広範囲に営まれていること、シャットネラは魚類に対する毒性が強い。この海域における安定した魚類養殖の生産を阻害している重要な要因だと考えられると記載しました。

 次に、3ページでございますが、八代海におけるシャットネラ属等の赤潮発生について、図4、5に示している。これは次のページでございます。見方だけ説明しますと、上が熊本県域、下が鹿児島県海域で、上のもので参考例として説明しますと、左側がシャットネラ属、右側がコクロディニウム属、そして上のグラフが発生日数で、下のグラフが最大細胞密度ということであります。

 そして、この発生日数と、最大細胞密度、それぞれありますので、これを掛け合せて縦軸として見てみたものが、5ページのグラフでありまして、シャットネラ、ヘテロシグマ、コクロディニウム、カレニアということで、その発生が大きかった年がわかるようにしてみたというものであります。これは3ページにお戻りいただきまして、これらを踏まえて2段落目からでございますが、シャットネラ属による赤潮は、2003年から10年までに発生頻度・規模が急激に拡大したと。漁業被害額について、2009年、2010年は52.7億円の漁業被害をもたらしたということであります。コクロディニウム属に関しては、2000年から2003年にかけての熊本県海域における赤潮の発生頻度・規模が大きくて、2000年は39.8億円の漁業被害をもたらしたということであります。

 カレニア・ミキモトイについては、1989年に2.5億円の漁業被害が発生している。ヘテロシグマについては3種と比べて毒性は低くて、大きな漁業被害は発生していないとまとめております。

 そして、次に6ページをお開きください。表1ということで、少しこれは字が相当小さくて見にくいんですが、2010年に八代海において発生したブリの大量へい死について整理をしております。図は2010年の夏のデータを整理しておりまして、赤い段がシャットネラの細胞密度、青い色がブリの被害率ということでありまして、これらが一致していると。シャットネラの細胞密度が高い日にブリの死亡も発生しているということで記載をしております。

 そして7ページには、シャットネラの赤潮と環境要因との関係についての生活史の図も記載しておりまして、その下には、図は次の8ページになりますが、八代海海域におけるシャットネラ属シストの分布も示しております。シャットネラ属の休眠胞子は、八代海全域に分布しているということも、この図からおわかりいただけるかと思います。

 そして、8ページ中ほどでありますが、図9、図10辺りの説明になりますが、遊泳細胞の急激な増殖は、水温が20度を超える夏季にみられて、室内培養試験から得られた至適増殖水温、図9のグラフと、実際の海域における高密度出現時の水温、図10の図は、概ね一致していると。本種の増殖には、水温が重要な影響を及ぼしていることが推察されると記載しております。

 そして、9ページでありますが、一つの文献の紹介でありますが、重回帰分析において、気象との関係を整理したところ、6月中旬の日照時間、平均風速、入梅日の3つの項目によって発生赤潮が予測できるということで記載をしております。

 11ページにその今申し上げた3つの要件によって、シャットネラ属が発生しやすいか、その珪藻赤潮が発生しやすいかということが、ある程度見えるのではないかというような文献も引用をしております。11ページの文章でありますが、過去の八代海の赤潮の発生状況から、この図は次のページになりますが、1から3のパターンを示していると。Ⅰが地元成長広域型でありますが、この発生頻度は高くて、漁業被害はⅠとⅢ、Ⅲは流入型で高くなると。漁業被害が大きかった2009年に関しては、Ⅲ型であったと推定されているということであります。Y2、もしくはY3海域で増殖したシャットネラの赤潮水塊がY4やY5海域へと移流、拡散したと推定されるということでございます。

 最後に13ページでございますが、文章中ほどのところでありますが、沿岸やその内海域における過度の魚類養殖業の展開は、残餌や糞尿から海域への栄養塩負荷を引き起こすことが知られていると。コクロディニウム赤潮については、魚類養殖が盛んな海域で発生頻度が高くて、魚類養殖に伴う負荷との関連が示唆されているということであります。これは前回報告書に記載があったところであります。最近は、生産効率と海域への栄養負荷軽減のために、生餌からペレット状に加工されたものの割合が増加していると。下のグラフがそのことを示しておりますが、そんな努力もされているということであります。内湾奥部発生型の赤潮については、漁場周辺の栄養塩環境も影響していることが推定されるということであります。

 最後に、14ページで八代海のノリについてであります。現状と問題点の特定でありますが、ノリ養殖の生産枚数は、2000年代前半以降、減少傾向にあるということでございます。そして下段が色落ちのデータでありますが、熊本県海域においては、毎年のようにノリの色落ちが発生していると。この図は2000年度以降の状況を示しておりますが、1999年以前のノリの色落ちについて、データが確認できませんでして、ノリの色落ちの発生期間に関する記録は残されていないと記載をしております。

 以上です。

○岡田委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関しまして、ご質問等ございますでしょうか。

○速水委員 連関図についてですけれども、Y2、Y3の海域で、底層DOの減少と、それから底生動物とか魚介類の関係はないというふうになっているんですね。基本的には可能性があるものはこれは残すという、そういう書き方をされるということだったと思うんですけれども、底層DOの影響というのが赤潮との関係しかないというのは、ちょっとこれはどうかなと思うんですが、いかがでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 この連関図は、基本的に平成18年の連関図をベースに、これで議論をスタートしようということで考えておりまして、今、速水委員から意見いただいた点について、皆様方も何かご意見あればいただけると思いますが、検討をできればと思います。

○速水委員 よろしく検討をお願いします。

○岡田委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。どうぞ。

○岩渕委員 一番最後のノリ養殖のデータなんですけれども、八代海はここに書いてありますように、色落ちがかなり頻発しているので、生産性が落ちて、漁業者の数、ノリ養殖漁家の数は減っていると思うんですが、この生産枚数の減少が、ノリ養殖の柵数の減少によって起きているのか、あるいは色落ちで起きているのかというのは、ちょっとこれだけだとわからないので、可能であれば柵数の変化、あるいは養殖面積の変化というものを掲載していただければというふうに思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 検討したいと思います。

○岡田委員長 委員のほうからも、岩渕委員、よろしくご協力のほどお願いいたします。ありがとうございます。

 どうぞ。

○清野委員 このY2海域の球磨川河口のところについて、資料5-2、球磨川河口部ですね。このベントス調査地点が3ページにございます。球磨川河口はご存じのように、荒瀬ダムの撤去であるとか、あるいは近年、干潟と土砂の関係ということで非常に注目が多いところでございます。ここに関しましては、この環境省での委員会の定点が一つはその定点で見ている場所が少し沖だということと、それからベントスをとる方法がスミス・マッキンタイヤーでとるということがありまして、どうしてもこれらの河口域で敏感にいろいろレスポンスがある状況を研究者がウォッチしているところと、どうもあまり歩調が合わないといいますか、そういう状況にございます。これはこの委員の中にもベントスの専門の方がおられるので、もう一度伺いたいんですが、アサリだとか、あるいはその河口域のさまざまな人間に近いところの現象で、社会的に問題になっている話と、それからこの委員会でベントスとして扱われるものが、少し沖合のところの定点で、それの手法がスミス・マッキンタイヤーでとっているということで、ちょっとそのスコーピングがずれるんだと思うんですね。それに関して、もう一度ちょっと調査法を変えることはできないんですけれども、干潟を歩いてとっているようなそういう調査について、科研費のプロジェクトだとか、あるいは河川管理者による調査とかもございますので、ぜひ陸域とそういう海との関係で、レスポンスが速いところとか、影響が見やすいところに関しての情報収集と手法について、あるいはこの評価委員会の中で今後どういうふうな調査をもっと強化するべきかなども含めて、ご検討いただけたらと思います。つまり、八代海でこの球磨川河口についての集中した研究の成果や大きな社会的変化を全然感じさせないような記述になっていると思いますので、それがなぜかということについては、私が申しましたように、その調査法が一つ要因と考えられますので、ご検討いただけたらと思います。

○岡田委員長 これは先生のほうからデータを提供していただいて、そのほうがいいでしょう、環境省、事務局としては。

○根木閉鎖性海域対策室長 そうですね。このポイントでやっている理由としては、公共用水域のポイントでもあり、水質の関連なども見やすいということもありまして、継続性もあるかと思いますが、このポイントだけで評価していこうということではありませんので、有明海のほうもご意見いただいて、別のポイントのデータなども追加もしておりますので、そのデータのご提供などもいただければありがたいと思います。

○清野委員 了解しました。

○岡田委員長 お願いいたします。ほかにございますか。

 どうぞ。

○内藤委員 八代海全体の資料の確認なんですけれども、14ページで最後でよろしいでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 そうです。

○内藤委員 はい。ノリの色落ちの①番、現状と問題点の特定というところで終わっておりますけれども、このノリの八代海のノリの色落ちの要因、考察というのはございませんのでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 少し有明海から先行して議論しているところがあって、今日の資料にはお示しできていないんですが、今日の資料では八代海については例えば少し先ほど申し上げたY4海域でもアサリのところについて、現状の記載に留まっているということでありまして、次回以降、少しその考察などもできるところ、書ける範囲でということになるかもしれませんが、検討したいと思います。

○岡田委員長 よろしいですね。確かに。

 ほかにございますか。どうぞ。

○中田(薫)委員 過去に議論されたのかもしれないんですけれども、その八代海全体見てみて、2008年、2009年ごろからCODが倍化しているという傾向がみられますよね。特に他の栄養塩とか変わっていない、それから魚類養殖量もそのときに大きく変わっている状況でないのに、そこで上がっている理由みたいなものは、例えば物理環境とか、あるいは水の循環とか、そういうことも含めてちょっと見ておく必要があるのではないかなと感じました。

○根木閉鎖性海域対策室長 検討いたします。

○岡田委員長 ありがとうございます。では、よろしくお願いいたします。

 それでは、八代海についても今までいただいたご意見、それから委員の方からさらに情報をいただきまして、引き続き取りまとめの作業をお願いいたします。よろしくご協力のほどお願いいたします。

 次に、今度は議題2、3章及び4章の関係になりますが、事務局からご説明をお願いいたします。

○根木閉鎖性海域対策室長 資料6-1、6-2を説明いたします。その前にまた参考資料1、1枚紙の目次、イメージを見ていただきますと、この資料は3章、有明海・八代海等の環境等変化ということで②河川、③水質というところに着目しております。今日、6-1、6-2の資料は、中身によっては少し3章と4章にまたがるところもあるかもしれない。この辺りは、また次回以降の段階でご議論もいただければと思います。

 この目次イメージでさらに一つコメントをいたしますと、3章の目次の順番を少し変えたほうがいいんじゃないかというご指摘もいただいております。これについてはこのイメージで案を固めたいということではなくて、3章、他の項目も次回以降示しながら、一通り3章の資料をお示しする段階でその議論もあわせてしていただくようにしたいと思います。

 それでは、資料6-1をご覧いただきますと、これはまず河川についてのまとめたものであります。中身としては前回、平成18年の委員会報告からリバイスと、新しいデータをつけ加えられるところはつけ加えるということで、資料を構成しております。有明海・八代海に流入する河川は、それぞれ112河川、47河川あると。有明海では筑後川、八代海では球磨川の影響が大きいということであります。この辺りは18年報告の書きぶりでございます。

 おめくりをいただきまして、上に掲載している図2は、前回報告のものと同様であります。

 筑後川について、前回の報告書同様であります。少しデータがまだ古いところが混じってしまっているので、今後更新できるデータはリバイスすることを考えております。

 3ページの上が筑後川の年間総流出量の経年変化であります。平成14年分までが前回の委員会報告書で掲載しておりますが、平成15年からの部分のデータを追加したものであります。そして、下が球磨川であります。球磨川も平成16年までは前回報告書にありましたが、これ以降、データを追加しています。なお、球磨川において、平成25年度の棒グラフで※をつけております。上に説明がありまして、25年は11日間の欠測があったということでありますので、その旨を注記しております。

 おめくりをいただきまして、4ページ、河川を通じた陸域からの土砂供給の減少ということでありまして、前回の報告書では、筑後川と緑川について記載がありました。球磨川も一部関連のデータがありましたが、今回は記載できるデータは追加して記載していこうということで、筑後川、緑川に加えて、六角川、白川、菊池川、そして球磨川もデータを充実しております。

 まず、筑後川について記載がありますが、基本的にはこの5行ぐらいが前回報告書の記載でありますが、前回報告書で土砂生産量が32万m3と書いておったのですが、平成24年に評価委員会で国土交通省から筑後川に関する報告をいただきまして、その際に36万m3/年という報告をいただきましたので、そのデータでリバイスをしております。

 そしてその図の下側が、掃流砂量についてばらつきがあるものの減少傾向が認められるということ、それは次のページの図6のとおりで、前回報告書に記載のものでございます。その下の1950~60年代の砂利採取等により、筑後川から海域への砂の供給が減少したものと思われることから、筑後川における人為的な砂の持ち出しが底質の細粒化の一因となる可能性があると、これも18年報告の記載でございます。

 その下に、国交省からの平成24年の発表を踏まえた記載を追記しておりまして、近年では砂利採取量が減少して、年間1万m3程度になっているということ、また平成12年から20年で、筑後川流域全体の土砂収支計算によれば、12.5万m3/年が有明海に流入していると推計されているというものを次のページの図7とともに追記をしております。

 また、短期的なイベントの話について、平成18年度報告に記載のあったものを今回も記載をしております。その関連の図が、6ページの図8でございます。6ページ、文章のところで、上が筑後川の河床の観点などの文章については、平成18年度報告にもあった文章を記載しております。その下の1段は、22年の国交省の発表から記載しておりまして、平成22年度の筑後川下流域における柱状コアサンプリング調査によれば、河床には砂と粘性土が複雑な互層構造で分布していると。洪水時、そして平常時の河床の砂が移動していると推定されるということであります。それは少しページが飛びますが、8ページにその今申し上げたところの説明の図を掲載しております。

 そして説明がちょっと前後しますが、7ページの図は、平成18年報告のものを掲載しておるところでございます。

 9ページは、上の図は筑後川の平均河床高の変動状況ということであります。平成18年報告のものでございます。そして、平成21年の洪水時と平水時の水位と砂の通過量、データは次のページにございますが、こちらから土砂の流出量を筑後川の土砂の流出量を推計したということを、国土交通省でやっていまして、ここから推計すると、平成21年度土砂供給量は11万m3/年以上と推計されると。これは先ほどご紹介した土砂収支による推計と、12.5万m3というものと同程度になっているということでございます。

 次に11ページでありますが、別の河川でありますけれども、まず六角川、支流で牛津川もありますが、この河床高は順流区間、感潮区間において、概ね安定しているということ、グラフがそのように示しているということであります。

 少し具体のグラフがありますが、説明を割愛しまして、14ページをお開きください。白川についても記述を追記しております。こちらは図表などはございませんでして、文献の知見を記載しておりますが、1950~60年代は1990年代以降と比較すると、その同じ流量に関するSSの流出負荷量が30年間で10分の1程度に減少しているというような知見があるということであります。

 次に菊池川でありますが、昭和38年から昭和56年度にかけて砂利採取と河川改修が進められたことから、低下をしていたと。平成12年以降は砂利採取が行われなくなり、近年は全河川で概ね河床が安定の傾向がみられるということであります。

 データがありまして、次に17ページが緑川のデータでございます。この表1が、砂利採取量、ダム堆砂量で平成18年報告のものを転用しております。緑川の河床、データは次のページからになりますが、昭和40年代から60年代初めにかけて、砂利採取等により河床が低下したと。平成年代以降は、河床の変動量が小さくて、近年では局所的な箇所を除き安定しているということでございます。

 そのデータが何ページかありまして、20ページが球磨川のデータであります。球磨川について、昭和41年度から57年度にかけて、砂利採取等による河床低下があったが、近年では比較的安定しているということでございます。

 21ページは、球磨川の既設ダムの堆砂量や砂利採取量、平成18年報告に記載のものを記載しております。以上が資料6-1でございます。

 続けて資料6-2をご覧ください。水質関連でございます。こちらも平成18年報告にありました項目でして、データを更新をまずしてみたというものであります。モニタリングポイントが1ページにありますが、おめくりいただきまして、2ページをお開きいただくと、有明海の1ページのモニタリングポイントにおける水質の変化のデータについて、その整理までを行ったものを今日お示しをしております。表1は、有明海についてでありまして、この横軸の水温、COD、T-N、T-P、SS、透明度という項目が並んでおります。そして字が少し小さいんですが、注のところにその読み方があります。データについて次のページから個別データ、グラフで全てつけておりますが、近似直線の回帰式をまず引きまして、その10年間分の変化率で少し色分けしてみたと。その変化率が5%以上プラスであれば赤、マイナスであれば青で付したと。灰色、斜線のところはデータなしとか、データが少ないので評価対象外であります。そして、黄色、少しこれ見にくいかもしれませんが、黄色の項目はその変化率が5%未満であったということであります。ただし、水温については、1970年から現在まで約40年ということで、それを10年分で割ると0.25度ということで、さらにその半分の0.125度以上の変化がある場合は、赤い枠、逆に下がっている場合は青い枠を付したということであります。そして、赤い枠、青い枠のところは、++というのはその水質項目については、10%以上の変化がある場合、+とか-については、5%以上10%未満の変化の場合は、その+とか-を付したと。5%未満の場合はゼロを付したということであります。水温については、40年間で1度の4分の1以上、0.25度以上の変化の場合は++や--を付して、その半分の場合は0.125度以上の変化、0.25度未満の変化の場合は、+や-を付したということであります。

 そして、注5で、※が1つ付いているものは、1990年前後から現在までの期間の評価。※が2つ付いているものはさらに期間が短くて、2000年前後から現在までの期間の評価。※がついていないものは、もっと長い期間のデータがあるということであります。

 以上、有明海についてはご覧のとおりでありますが、9ページが八代海について同じように整理をしたものであります。そして、改正法で対象になりました13ページが橘湾でございますし、15ページが牛深でございます。

 資料の説明は以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。ご質問、ご意見等、承りたいと思います。いかがでしょうか。

○清野委員 資料6-1の河川についてなんですが、非常に重要なデータを集めていただいてありがとうございました。

 これの河川から出た土砂が海域に入る直前とか直後に、港湾や漁港や河口維持によって、せっかく海まで到達したものが、人間の利用上の理由でとられてしまうということがございます。それがやっぱり総合的な土砂管理ということで、山の上から海域までの本当はトータルに管理されるべきなんですが、なかなか現在も実現していないことだと思います。

 ちょっと伺いたいのは、そういった問題意識から、航路浚渫、あるいは漁港、他のそういう河口域での浚渫土砂量をたしか過去整理したことがありまして、流入する土砂の量より場所によってはもう2桁くらい大きい量をとることがあるんですね。この海域は九州、やっぱり港湾利用の関係で大深度の掘削ということ、大きい船が入れるような事業というのがこれからも始まるので、こういった河川から流入したものとか、あるいは覆砂したものがどういうふうにその干潟の上に残るのかということは非常に重要でございます。ですから、次の段階で結構でございますので、過去にもそういう調査をしていたと思いますので、その辺りの土砂量を見ていただくといいのかなと思います。

 これは環境省さんだけでは難しくて、国交省や各県、あるいは河口の小規模な土砂の河口管理については、市町村もあると思いますので、それを検討していただけたらと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 何か環境省が使えるようなデータがもしあれば、ご提供いただければありがたいと思いますし、何か既存の知見でそういうものがあるかどうか、少し確認をしてみたいと思います。

○清野委員 了解しました。よろしくお願いします。

○岡田委員長 ではまた今までどおり、場合によってはご協力をよろしくお願いいたします。ありがとうございます。

 ほかにございますか。

○速水委員 2点あるんですけれども、まず1つ目は、水質についてですけれども、有明海の場合だと、水質に関しては公共用水域のデータ以外に、浅海定線調査データが長くとられていまして、それについても記載したほうがいいのではないかということと、それと公共用水域に関しては、有明・八代の場合、大潮、小潮に代表される潮汐の影響が大きいんですけれども、その辺を加味されたモニタリングがきちんとされているのかどうかということを、きちっと検討していただければと思います。これが1つ目です。

 もう一つありますけれども、その後でお聞きしたいと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 浅海定線のデータについては、環境省は今持ち合わせていることはないんですけれども、そのようなデータが活用できるのかどうか、少し関係の方にもお伺いしてみたいと思います。

○速水委員 もう一つですけれども、資料6-1の8ページから9ページにかけての記述ですけれども、8ページの一番下のところに、筑後川の河床変化について記述をされているんですけれども、長期的な河床変動を見ると、砂利採取によって下流側が緩やかな勾配になるというような記述があるんですけれども、もう少し詳しく書いてもいいのではないかと思うのです。といいますのも、図12を見ますと、昭和28年から58年までは確かにここに書かれているような変化をしているんですけれども、それ以降はあまり変わっていないですね。そこら辺、もう少し詳しく書き込める部分は書き込んでいただけたらと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 書きぶりを少し検討してみたいと思います。

○岡田委員長 いいですか。ありがとうございます。

 ほかにございますか。どうぞ。

○山田委員 資料6-2の水質の変化のところで、2ページです。ここで透明度、SSとか、調査項目を書いていただいていますけれども、これにクロロフィルaをつけ加えていただけるとありがたいと思います。なぜならば、透明度に影響するのはSSとクロロフィルaであり、CODにも関係してきますのでお願いしたいと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 つけ加えるデータがあるかどうかの確認もありますが、確認をしてみたいと思います。

○岡田委員長 よろしくお願いいたします。

 ほかにございますか。特段なければ、今までの部分につきましても、ご意見を踏まえまして取りまとめの作業をお願いしたいと思います。

 次に議題3、その他ですが、事務局から何かございますか。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 特にございません。

○岡田委員長 それでは、若干途中、全体の資料をご紹介いただく時間をとるために急ぎましたので、全体を通じて何かご意見、ご質問等がございましたら承りたいと思います。いかがでしょうか。

○山口(啓子)委員 以前に説明があったのかもしれませんけれども、資料3のところにいろいろとこの取りまとめがありますよね。その表が。資料3の3ページ目からのところに。この参考資料のこの目次のイメージからすると、今日いろいろご説明をいただいた資料4、5の内容が整理されてここのような形で構成されていくというまずイメージでよろしいでしょうか。

 こちらのまとめのほうと、何か今までご説明していただいた部分が必ずしも合っていないのではないかなと思うところがかなりあるような気がするんですけれども、この先どんどんまとめがここに収束されていくんでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 その点、少し構成の重要な点ですのでご説明をいたしますと、参考資料1で目次のイメージがあります。そして、今ご指摘の資料3のこの表ですね。3ページから始まる表につきましては、4章の2.環境特性(海域区分ごと)というところを意識しております。それでこの環境特性というのは、主に現況、今の状況を論文などからわかることで整理しようというものであります。

 一方、資料の4、5、まあ6も一部入ってくるかもしれませんが、こちらは4章の中で目次イメージの3.の問題点と原因・要因の考察というところを念頭に置いております。こちらについては、現況というよりも、1970年ごろから現在まで、有明海・八代海等の環境の変化に着目して、そこで整理をしてきているものであります。そのような資料構成になっておりまして、この資料3の3ページからのものは、資料4以降のもののまとめということではないということで、ご理解いただければと思います。

○山口(啓子)委員 これから構成が見えてくるんだと思うんですけれども、実際この資料を見せていただいて、資料3の表でまとめておられるからまずこれ見ようと思って見ますよね。それで例えばざっとした印象なんですけれども、A3とA6の環境が悪いのねと表3から思ったりするわけです。実際にA3とかA6は貧酸素もひどいし、有機物や硫化物の濃度も高いしみたいで、A3やA6が悪いんだろうなと思って、資料の4のそこの該当する部分を見ると、例えば泥化とかはあまり起こっていない。本来この資料4のほうで表現されている環境特性の考察の内容が、資料3とまだ全然一致していないというような気がしますので、一致するようにしていただきたいなというのがあります。3はすごくざくっとまとめているんですけれども、4のほうで、例えば堆積物が細粒化しているかしていないかという問題はすごくずっと議論されてきていて、資料もかなり増えてきていて、わかりやすくするのが難しいのかなと思うんですけれども、結局最後のまとめではA2とかA3の細粒化の方向性を持っていないという、要するにいろいろなデータがあるのを全部見てしまうとという話になります。

 先ほど最初のころに滝川先生がご指摘されましたけれども、あるいは清野委員もそうですけれども、微地形とかちょっとした違いで堆積環境はすごく変わってしまって、その影響がちゃんと拾えていないのではないかというのが、非常に懸念されると。すごいわかりやすいところで言うと、A3海域の堆積物の増加量を調べた結果がございましたよね。何ページかな。

○根木閉鎖性海域対策室長 20ページ。

○山口(啓子)委員 そうですね。20ページから21ページのところのデータですね。特に21ページの図18の赤のラインが大きく下がっているのを見て、ご報告ではA3は全然堆積物がたまらないと読んでいますが、むしろこれはものすごい削れていますよね。堆積場ではなくて、澪筋か何かのすごい削れる場所をはかっているので、この場所のデータをもってA3海域では堆積物が減っているんだと言ってしまったら多分まずいのではないかなという気がします。そういうデータの質ですよね。そういうものの確認を今しておかないと、多分、この先データの解釈とか、合わなくなってくるような気がするんです。そこら辺をどの時期に合わせていくのだろうかというのが、ちょっと疑問なんです。

○根木閉鎖性海域対策室長 資料3の表と資料4、資料4も例えば有明海についてまとめというものも本日お示しして、八代海も一部お示しして、またそれを練り上げていければと思っております。それで、資料3の表と資料4というものは、先ほど説明申し上げたとおり、性質や記載の念頭に置いている箇所が異なるということはありますが、例えば具体的にこの辺りが気になるというところがあれば、随時、ご指摘いただければと考えております。また、自然環境の中で全体的に共通のところもあれば、いろいろもう地形で少し離れても変わってくるようなところもあればと、もうそれはそのとおりだと思いますが、その中で再生の方向性につながるような知見を見出していければと考えております。随時、その辺の精査、練り上げをしていきたいと、今日もその一環だと思っておりますので、随時、ご指摘をいただければと思います。

○岡田委員長 山口先生、いいですか。どこか具体的に。

○山口(啓子)委員 ではまたメールか何かで送ります。

○岡田委員長 わかりました。おっしゃるのは、資料3の要するにまとめの表と、それから資料4でまとめというところで、必ずしも一致していないように見えるという表現が散見されるというご指摘だと思いますので、これは事務局でもう一度精査していただければというふうに思います。

 先生、そういうことでよろしいですね。

○山口(啓子)委員 はい。

○岡田委員長 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

○清野委員 今の山口委員の発言とも関係するんですが、参考資料1の目次の再生への取組ということでも結構なんですが、多分この有明海というのは、今でいうビッグデータでございまして、大量にデータがあって、それをある程度一般的なものを目指しながらモデルにしていくだとか、そういった平均化するとかいう中で、何かを見出すという手法の最大級のものなんだと思います。ただ、一方で、マイクロハビタットの問題だとか、もうちょっと微環境と全体の関係性というものがその後出てきて、それをどういうふうに扱うかという手法自体が、多分この有明海・八代海再生の中で一つわかったことなのかなと思います。ですから、いろいろ事務局のほうも多様なご指摘があって大変だと思いますが、ぜひそういった大量のデータがあったときには解析しにくくなって、かえってシグナルが見えにくくなる現象の一つかもしれないので、ぜひそこはどういうふうにスコーピングをしていくのかとか、代表地点を選んでいくのかとか、モニタリングの頻度をどうするのかという、何かそこのところを意識してこの委員会での議論自体をまとめていただくことが、有明海にとっても他の閉鎖性水域にとっても重要な点になるのではないかと思います。

 以上です。

○岡田委員長 ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。

 では、これは事務局としても大変だと思いますが、少しずつその方向、そういう趣旨を取り入れて整理していただければというふうに思います。

 ほかにございますか。どうぞ。

○古賀委員 以前にもお尋ねをしましたけれども、委員会報告のスケジュール感をちょっとお聞きをしたいと思います。以前の議事録を見ていたら、報告書は28年を目途にというような表現があったんですけれども、まず、28年中なのか、28年度中なのか、その辺を明確にしていただきたい。また、5章の「再生への取組」というのは議論すべきことが多いので、非常にタイトではないかなと思いますので、具体的に今後のスケジュール感というのを教えていただければ、報告に対する我々の気持ちも変わってくるのかなと。よろしくお願いいたします。

○根木閉鎖性海域対策室長 28年目途にということで、26年12月の評価委員会でそのように固めていただいたということであります。ですので、28年中か28年度中か、少しそこがかっちりしているものではないですが、やはりある程度、委員ご指摘のとおり、時間は要するというふうに考えております。28年きっかりということではないかもしれない、28年度一杯とか、そのぐらいかかるかもしれない。そこは28年目途ということで進めていければと思っております。

 この後、目次でいうところの5章、再生への取組の検討もしていただくことが必要だと思っております。今後、小委員会をもう次から来年度になりますけれども、二、三回程度連続して開催することでどうかなとも思っています。さらにその上で、評価委員会でご議論いただきたいと考えておりまして、28年目途をなるべく守りながら進めていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

○岡田委員長 よろしいですか。ありがとうございます。

 ほかにございますか。どうぞ。

○山口(啓子)委員 以前にも指摘があったかと思うんですけれども、一応水域ごとのまとめは大分進んできているんですけれども、水域間の相互作用みたいなものも見えるようにしておかないと、5章をつくる際に間違った目標設定とか、間違った対策をしてしまう危険性があります。明らかなところだけでもいいから、できれば目次の中に入れ込んで、海域区分間の関係みたいなものがある程度指摘できている、わかるところだけでも整理されている状態が好ましいのではないかと思います。これはお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。

○根木閉鎖性海域対策室長 本日の資料でも、八代海全体、有明海全体というような、そちらのほうがなじむかなというところは、そちらのほうで説明をしておりまして、そんな全体の部分で整理すべきところもあると思いますし、今ご指摘の海域間の関係についても、もう一歩掘り下げられればなと思っておりますので、また引き続きご意見いただければと思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。よろしいですね。

 ほかにございますか。ではどうぞ。

○山田委員 前回、速水委員がご指摘されたことなんですけれども、特に今日のベントスと二枚貝に対する影響としましては、底質環境とプラス水質環境の溶存酸素の影響があるかと思います。それで貧酸素水塊の発生状況、それについて今日はあまり論議なされませんでしたので、このところも今後検討していただければと思います。

○根木閉鎖性海域対策室長 今日、恐縮ですが、少し追加の部分を飛び飛びで説明してしまいました。前回1月に説明した資料の中で、貧酸素水塊のことをかなり取り上げているパートもございます。少し今日の説明がわかりにくくなってしまったのかなと今は感じておりますが、そのようなことで、貧酸素水塊についてもしっかりと取り上げていきたいと思っていますし、目次の3章でも貧酸素水塊について少し書くようなイメージになっておりますので、そこについてもしっかりと整理をしていきたいと思います。

○山田委員 よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 ありがとうございました。ほかにございますか。

 ではどうぞ。

○清野委員 すみません、これはちょっと事務局には重荷だとは思いますが、この結果を現場にどうやってフィードバックしていくかというのは、非常に深刻です。とにかくタイラギとかアサリとかとれなくなってしまって、漁業者の方が生活が成り立たなくて、地域が本当に崩壊していくんですね。それで後継者も育たないということで、これは有明海問題が起きてからもう15年以上たちますけれども、その中でどんなふうに研究者もその行政も現場を解決していくのか、非常に深刻だと思います。

 それでお願いがあるのは、ここの場は行政とそれから科学者の場だと思いますが、実際にこの有・八関連の事業を動かしている政治家の方だとか、業界の方だとかが、もっと自分たちが何ができるかをきっちり知りたいというお話があります。今までは予算をいただいて、それぞれよかれと思ってやってきているんだけれども、成果が出ない。その中でどんどんやっぱり地域が衰退していって、長期的にはここを漁場として放棄していくことになると、そういう水産だとか、その関係の土木も含めてですけれども、その地域自体を本当に放棄していくというような、すごく深刻な事態になっています。

 それで、お願いがありますのは、やっぱりこういう行政と科学者の場だけではなくて、実際に有・八関連の事業を動かしていらっしゃる方と一回お話をして、せっかくみんながよくしようと思っていると思うので、どんなふうな再生事業をどんなメニューにしていくのかをきちんと議論する場を誰が指導するのかあれですけれども、そういうふうにしていただければいいのかなと思っております。社会の中でいろいろなセクターがあって、その中の本当に全てのセクターが関与してということかと思います。

 ちなみに熊本県の再生の会議では、県議会の方が入っておられて、県でされる事業の中身に反映させるために、科学者の議論を聞かれて、それを県議会で議論していただきました。ですから、多分県の水産試験場や環境研究所を通じて、議員さんのほうにもお伝えはしていると思いますけれども、ぜひその限られた税金の中で投入していただいている貴重な事業でございますので、その辺りをお願いしたいと思います。

 以上です。コメントです。

○岡田委員長 どうぞ、事務局。

○根木閉鎖性海域対策室長 この評価委員会について、関係の方の期待は大きいということを感じておりましす。いろいろな関係の方とやりとりしておりますが、期待の大きさをひしひしと感じているところであります。この評価委員会でしっかりと再生の評価をしていただくということが重要だと思いますし、そこはいろいろな方と意見交換しながらということであると思っております。ご意見として受け止めさせていただきます。

○清野委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

○岡田委員長 ありがとうございました。もしほかになければ、そろそろ予定の時間になりましたので、終了したいと思いますが、最後にもし、ぜひとあれば承りたいと。いいですか。

 それでは、本日予定された議事については、全て終了いたしました。議事進行のご協力に御礼申し上げます。

 それでは、事務局に進行をお返しいたします。

○束原閉鎖性海域対策室長補佐 それでは、事務局から2点連絡がございます。次回の評価委員会についてですが、先ほどの質疑でもございましたが、今後、小委員会を二、三回連続して開催いたしまして、検討作業を進めた上で評価委員会でご議論いただきたいと考えております。したがいまして本委員会につきましては、夏以降の開催を見込んでおります。日程調整の際には、ご協力をお願いしたいと思います。

 2点目ですが、今後事務局より議事録の確認依頼を行いますので、よろしくお願いいたします。内容確認後、環境省のホームページで公表させていただきます。

 それでは、これにて第38回有明海・八代海等総合調査評価委員会を閉会いたします。ありがとうございました。

午前11時57分 閉会

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