本文へジャンプ

■議事録一覧■


平成24年度 中央環境審議会 自然環境・野生生物合同部会
生物多様性国家戦略小委員会(第5回)

議事録


1.日時

平成24年5月31日(木)13:30〜16:59

2.場所

環境省第1会議室

3.出席者

(委員長)
武内 和彦
(委員長代理)
山岸 哲
(委員)
あん・まくどなるど 磯部  力 磯部 雅彦
大久保尚武 桜井 泰憲 下村 彰男
白幡洋三郎 白山 義久 辻本 哲郎
土屋  誠 中静  透 中村 太士
宮本 旬子 吉田謙太郎 吉田 正人
鷲谷いづみ    
(環境省)
自然環境局長
大臣官房審議官
自然環境計画課長
生物多様性地球戦略企画室長
生物多様性地球戦略企画室長補佐
生物多様性施策推進室長
自然環境整備担当参事官
生物多様性センター長
国立公園課長
野生生物課長
外来生物対策室長
鳥獣保護管理企画官
自然ふれあい推進室長

4.議題

1 次期生物多様性国家戦略(素案)の検討

2 その他

5.配付資料

生物多様性国家戦略小委員会名簿・座席表

資料1−1
次期生物多様性国家戦略 第1部(素案)
資料1−2
次期生物多様性国家戦略 第2部(素案)
資料1−3
次期生物多様性国家戦略 第3部(素案)
参考資料
生物多様性国家戦略2010(冊子・パンフレット)
生物多様性条約COP10の成果と愛知目標(パンフレット)
第4回生物多様性国家戦略小委員会議事要旨(未定稿)

6.議事

【事務局】 それでは、定刻となりましたので、まだちょっとお見えになっていらっしゃらない先生もいらっしゃいますが、ただいまから中央環境審議会自然環境・野生生物合同部会第5回生物多様性国家戦略小委員会を開催いたします。
 委員名簿につきましては、お手元の資料の中にお配りさせていただいていますが、本日は21名の委員のうち、18名の委員にご出席いただく予定となっております。
 次に、本日の資料について確認をさせていただきます。
 議事次第の裏面にあります資料一覧をご覧ください。今回は、まず委員名簿、その後に座席表、その後、本日の資料といたしまして、資料1-1、生物多様性国家戦略(素案)、その後、資料1-2としまして、第2部、愛知目標の達成に向けたロードマップ(素案)、その後、資料1-3としまして、第3部、生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する行動計画をお配りしております。
 あと、本日の当日配付資料として、日本自然保護協会さんより先日行われました5月19日の海の生物多様性フォーラムの提言、報告と提言ということで1枚紙が配られているかと思います。
 不足等ございましたら、事務局までお申しつけください。よろしいでしょうか。
 それでは、これよりの議事進行につきましては、武内委員長にお願いいたします。

【武内部会長】 それでは、ただいまから第5回の生物多様性国家戦略の小委員会を開催させていただきたいと思います。
 本日の議題は時期国家戦略の素案の検討についてでございます。
 前回、委員の皆さん方から大変多くの、かつ貴重なご意見をいただきまして、今日はそれを踏まえて、まだ全部というわけにはいかないんですが、ある程度書き込みをしたものを皆さんにまたご議論いただくということでございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 今日は、まずその素案を事務局から説明いただきまして、それからまた章、あるいは節の単位で議論を行いたいと思います。
 今日は台本が正しく合っていることを願っております。
 それで、途中、15時前後を目処に一度休憩を挟みまして、その後、17時まで議論を行いたいと思いますので、長時間になりますけれども、皆さん方に議事進行についてご協力をお願いしたいと思います。
 それでは、早速ですが、事務局より素案についての説明をお願いしたいと思います。どうぞ。

【生物多様性地球戦略企画室長】 それでは、生物多様性地球戦略企画室長の奥田でございます。生物多様性国家戦略の素案、お手元の資料1-1というのがございます。こちらのほうからご説明をさせていただきたいというふうに思っております。
 全体の構成としましては、前回から1枚めくっていただきまして、目次をご覧になっていただきたいと思いますけども、大きな変更はございません。なお、第3部の行動計画の構成、これは前回いろいろご意見をいただいたところで、これにつきましては、後ほど説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、資料のほう、もう1枚、全体をご覧になっていただき、目次を見ながらご説明します。
 前文に関しましては、今回つけてございません。ここでは今回の見直しの背景としてCOP10での愛知目標の採択及びその意義、また東日本大震災を踏まえた復興と生物多様性の関係等について記載する予定としております。
 それで、1枚めくっていただいて、1ページ目、第1部のところから文章化のほうが進んでおります。
 まず、1ページ目、第1部、第1章ということで、生物多様性とは何かということが1ページ目、真ん中から書いております。
 第1節の(地球のなりたちと生命の誕生)では、生物多様性が地球の長い歴史の中で時間をかけてはぐくまれたかけがえのないものであることを最初に記載しております。
 下の(大絶滅と人間の活動)のところでは、現代はまさに第6の大量絶滅時代と言われている、またその主な原因が人間活動の影響によるものであること、そして人間は過去に絶滅した種などをよみがえらせることはできなくて、また個体数の回復に向けた取組が進んでいるものであっても、遺伝的な多様性が低いままであったり、区域が特定の地域に限られているといったような課題があるなど、まさに人間にとって未知なこと、対応できないことが少なくないといったことを記載しております。
 続きまして、2ページのほうに移ります。右側のほう、真ん中の(生物多様性とは何か)というところでございます。これは生物多様性の定義について記載しておりますけども、このうち、生態系の多様性については、土屋委員からご意見をいただいていました自然環境のまとまりですとか、見た目の違いから区別されることが多いという点、また生物や物質循環を通じて、生態系相互も関係している場合があることというものを2ページの真ん中のところに記載してございます。
 種の多様性のところでは、山岸委員からご意見をいただきましたけれども、動植物だけでなくて、菌類ですとか、バクテリア等が含まれる点、種の多様性を保全するためには、種数や個体数だけでなく、種の固有性を保全していくことの重要性を追記してございます。
 続きまして、3ページ目をご覧ください。上のほうにありますけども、遺伝子の多様性については、メダカに関する記述のほか、鷲谷委員からご意見をいただいておりましたサクラソウについても書き込んでございます。
 3ページ目、真ん中のほうから第2節が始まります。第2節では、生物多様性の重要性について、生態系サービスという視点から記載を行っております。武内委員長及び宮本委員からご意見をいただきましたが、生態系サービスについて、単なるミレニアム生態系評価の定義を書き写すだけでなく、現在、生態系サービスの経済価値評価に関して取組が進められていますけれども、文化的サービスのように経済価値評価が難しいものもあること、また人間活動によって生態系サービスの間でトレードオフの関係にある、そういったものもあることですとか、逆に正の相乗効果によって向上していくものがあるという点を3ページから4ページにかけて記載してございます。
 それから、4ページからは、佐藤委員のほうからご意見をいただいておりますけれども、生物多様性と人との関わりを示す事例について、前回戦略をもとに少し加筆修正も行った上で、具体的に記載をしております。
 それから具体例につきましては、4ページから8ページまで、前回の戦略をベースにしながら、よりわかりやすく記載を書き直しております。
 それで、9ページのほうに飛んでいただきます。9ページは第3節で、生物多様性を基盤とした自然共生社会の実現に向けた理念ということで、ここはまだ記述ができておりません。これは辻本委員をはじめ、これまでの議論で多様性というベースだけでなく、社会経済なども含めて考えていくべきといったご指摘もいただいておりました。これまでは生物多様性の保全、持続可能な利用の理念ということで、多様性の重要性について主として整理して記述していましたけれども、ここを少し自然共生型社会の実現に向けた理念ということで、現在変更していきたいというふうに考えております。このあたりについては、フリーなディスカッションを、ご意見をいただければというふうに思っております。
 続きまして、10ページ、第2章のほうに移ります。第1節はCOP10及びMOP5の成果概要について記述をしております。その経過として、10ページから13ページにかけて愛知目標ですとか、名古屋議定書などの主な成果を記述してあります。
 続きまして、14ページにちょっと飛びますけれども、14ページ、第2節、世界の生物多様性の現状と日本のつながりというところでございます。
 14ページの真ん中のところ、まずは世界の生物多様性の現状を平成22年5月に公表されたGBO3、地球規模生物多様性概況第3版をもとに記載を、14ページから15ページにかけてさせていただいております。
 また、15ページのほう、真ん中より下のほうになりますけれども、TEEB、生態系と生物多様性の経済学ですとか、地球環境の変化による生物多様性への影響について、これは16ページから書いてありますけれども、記述を行っているところでございます。
 それから、17ページの第2項のほうでございます。世界的に見た日本の生物多様性の特徴と。ここではわが国の生物多様性の特異性ですとか、世界的にも生物多様性のホットスポットとして認識されていることなどを17ページから19ページにかけて記載をしております。
 18ページのところでは、特に海洋について記載をしております。黒潮、親潮、対馬暖流などの海流と列島が南北に長く広がっていることも相まって、多様な環境が形成されていること、そして長く複雑な海岸線や豊かな生物相を持つ多様な生態系が見られること、また日本近海は種多様性が極めて高い生物多様性のホットスポットで、全海洋生物種数の約15%が分布するといったことを18ページ前後に書かせていただいております。
 それと、18ページの下段の一番下のほうからでございますけれども、複数の委員から生物多様性におけるアジア地域とのつながりについてのご指摘がございました。そこで、アジア地域のつながりについても記載をさせていただいておるところでございます。
 それから、19ページでございます。世界の生物多様性に支えられる日本ということで、エコロジカル・フットプリントのデータですとか、木材、水産物の輸入の現状を紹介して、わが国で消費する資源の多くを海外からの輸入に頼っているということ、また海外の生物多様性にも影響を与えていること、そして我々の暮らし自体が世界の生物多様性ともつながっていることを認識する必要があると、そういったことを19ページにおいて記載をさせていただいております。
 続きまして、20ページ、第3節、生物多様性の危機の構造でございます。第3節では、わが国の生物多様性の危機の構造として、これまでの三つの危機に加えて、地球環境の変化による第4の危機というものを加えて、四つに整理してございます。
 20ページの1番、第1の危機については、現行戦略の記述と同様、現在は急激な開発は収まっているけれども、依然として影響は継続しているということを記載してございます。
 それから、21ページのほうです、第2の危機につきましては、特に里地里山では第2の危機というものが継続・拡大しているということ、そして真ん中あたりからですけれども、シカとか、サル、イノシシなど、一部の中・大型哺乳類の個体数、もしくは分布域が著しく増加・拡大して深刻な農林業被害や生態系への影響が発生していると、そういったことを記載してございます。
 それから、22ページの一番上のところには、2050年までに現在の居住地域の2割が無居住地化して、さらに4割以上の地域で人口が半分以下になると予測されていることを記述してございます。
 22ページ、真ん中から第3の危機が書き込まれております。これにつきましては、外来種が地域固有の生物相や生態系に対する大きな脅威となっている。また、特に島嶼部での影響が大きいこと等を記述してございます。
 それから、23ページの上段のほうにつきまして、第4の危機の上のところの部分でございますけれども、化学物質による影響について書いてございまして、鷲谷委員からご指摘をいただいておりました農薬については、標的とする生物以外の昆虫などに影響を及ぼしているおそれがある、そういったことなど、生物多様性への影響について適切にリスク管理を行うことが必要であるということを記載してあります。
 それから、23ページの真ん中から下です、第4の危機、新しくつけ加えたところでは、地球温暖化の進行によって生態系の攪乱や種の絶滅など、生物の多様性に対しても深刻な影響が生じることが危惧されていること、また海洋酸性化による海洋生物への影響も危惧されていること、そして生物多様性の変化を通じて、人間生活ですとか、社会経済も大きな影響を及ぼすことが予測されていることなどを23ページから24ページに記載をしてございます。
 続きまして、25ページ、第4節に移ります。わが国の生物多様性の現状です。
 第4節では、まず第1項で平成22年5月に公表された生物多様性総合評価報告書の結果として、ここに@からDまで主要な結論を書かせていただいております。わが国の生物多様性の損失というものがすべての生態系に及んでいると、その損失傾向は今も続いているといったことですとか、陸水、島嶼、沿岸等では、今後不可逆的な変化を起こすおそれがあると、そういったこと等をまとめて五つに主要な結論を書いてございます。
 それから、26ページから31ページにかけては、野生生物の現状ということについて整理してあります。特に、最初のところに書いてあるとおり、今後、レッドリストの改訂の結果を発表する予定としておりまして、それを踏まえて絶滅のおそれのある野生生物の現状については記載を加えていこうというふうに思っております。
 また、27ページの下のほうになります、ここからは中・大型哺乳類の分布が全国的に拡大していて、特にニホンジカの分布拡大が大きい、今後も拡大が予想されていること、中・大型哺乳類の分布域の拡大や個体数の増加によって農林水産業や自然生態系への被害とか影響が深刻化していること、そういったことを記載してございます。
 28ページの上段のところには、(鳥類繁殖分布の変化)のちょっと上ですけれども、吉田謙太郎委員のご指摘がございました野生鳥獣による人身被害についてもここで記載をさせていただいております。
 それから、28ページの下のほうになりますけれども、外来種につきましては、外来種の防除の活発化等の、外来生物等の、外来生物法の一定の成果が出ていると、その一方で特定外来生物の根絶や封じ込めの成功例はごく少数にとどまっていて、侵略的外来種による生態系及び人間生活への被害が近年深刻化していると、そういったことを記載してございます。これは29ページまで記述が続いてございます。
 それから、31ページに、先に飛びますけれども、3番ということで、生態系の現状という項を立てております。ここでは、わが国の生物多様性の現状について、森林、農地、都市、陸水、沿岸・海洋、そして島嶼の六つの生態系に分けて、最新データに基づいて記述をさせていただいております。
 33ページの沿岸・海洋生態系のところでは、桜井委員からいただいたご意見も受けて、貧酸素水塊やクラゲの大量発生についても記述を加えてございます。
 それから、35ページをご覧ください。東日本大震災による生物多様性への影響という項を立てております。東日本大震災は、東北地方太平洋沿岸の自然環境に大きな変化をもたらしたことを記載しております。武内委員長、小泉委員、吉田正人委員からいただいたご意見も受けて、放射性物質による影響とモニタリングの必要性についても下のほうに記載をしてございます。
 それでは、36ページ目の第5節のほうに移ります。生物多様性の保全及び持続可能な利用の状況です。
 この節では、最初にまず生物多様性の保全及び持続可能な利用に係る制度の概要、第1項ですね。それから、第2項で生物多様性の保全に関する地域指定制度の概要について記載をしております。
 38ページの市域指定制度等の概要のところでは、これ実は次のページになりますか、39ページの真ん中より下あたりで、海洋生物多様性保全戦略において示された海洋保護区の定義について記載をしてございます。
 また、40ページには野生生物の保全・管理に関する取組というのを記載しております。ここでは、少しポジティブな記載で、トキやアホウドリに関する保護増殖事業ですとか、沖縄やんばる、奄美大島等におけるマングースの防除など、一定の成果が出ている取組についても記載をさせていただいております。
 それから、41ページ目に移ります。第4項は東日本大震災からの復興に向けた取組を記述しております。
 ここでは、先般発表しました三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興ビジョンというものに基づいて森・里・川・海が育む自然とともに歩む復興という基本理念について、関係者と連携・協働してグリーン復興プロジェクトを進めていくといったことですとか、41ページの下のほうからは、福島第一原子力発電所の周辺地域での放射性物質による生態系への影響の把握など、東日本大震災の復興に向けて実施している生物多様性関連の政府の取組を記載しているところでございます。
 続きまして、42ページ、第6節でございます。こちらでは、生物多様性の現状ですとか、東日本大震災発生後の人々の認識の変化なども踏まえて、生物多様性の保全と持続可能な利用に向けた課題というものを五つに整理しております。課題を書き込むのは、今回、この整理は初めてかと思います。
 42ページ目の第1項、生物多様性に関する理解と行動では、COP10を契機に認知度というものは、生物多様性の認知度は高まっておりますけれども、若者の自然体験が減少していることや、地球温暖化と同じように、その取組が社会で一般化はしていないということなどが課題として指摘してあります。
 それから、42ページの下に第2項として、担い手と連携の確保ということで、多様性の保全に向けた取組については、個々の地域での取組、これ、43ページ目の上のほうから記述してございますけども、個別の主体の取組にとどまっていて、そういった取組を継続していくためにも、さまざまな主体間の連携が必要であること、そして地域で生物多様性の保全ですとか、野生鳥獣の保護管理、教育、その他を担う人材というものが不足していると、これが大きな課題だろうということを記述してございます。
 それから、三つ目は、人口減少等を踏まえた国土の効率的な利用ということで、人口減少等の社会構造の変化を踏まえて、生物多様性の観点から国土の将来像のあるべき姿を描いていくということが大きな課題だろうということを書いてございます。
 それから、四つ目、43ページの下のほうですね、こちらのほう、中静委員からもご指摘がありました生態系サービスの需給のスケールミスマッチということのご指摘がありましたけども、この辺の問題点について記述をしています。
 具体的には、生態系サービスの需給でつながる地域について、かぎ括弧で書いてありますけども、「地域共生圏」といったような考え方を提示させていただいて、地域共生圏の中でお互いが支えあう仕組みづくりと、そういったものが課題であるという記述をしております。
 また、日本人の、44ページの上のほうに書いてございますけども、暮らしが海外の生態系サービスにも支えられているということから、こういった地域共生圏の考え方は海外まで広げて考えることが重要であるという指摘をさせていただいております。
 それで、五つ目が科学的知見の充実ということで、生物多様性の状態が十分に把握されていないということで、科学的認識に基づく評価と対策のための基礎的な情報・知見が不足していること、また科学と政策の接点が十分ではないというところをここで課題として指摘してございます。
 続きまして、45ページに移ります。45ページは第3章になります。第3章、第1節のところはわが国の目標、大きな目標について記述することにしておりますけども、これは実は第2部で愛知目標の達成に向けたわが国のロードマップというものを現在検討しているところでございますので、この辺の状況も踏まえて、ここはまた改めて書き込んでいきたいというふうに思っております。
 それから、45ページの真ん中の下の第2節でございます。自然共生社会における国土のグランドデザインということで、これは生態系によって違いはあるものの、過去に損なわれた生態系を回復していくためには、100年という歳月で考えていくことも重要であるといった立場に立ちまして、100年先を見据えて目指すべき目標像として、国土のグランドデザインを、これは現行戦略を踏まえて記載をしております。
 ただ、この節のタイトルについては、生物多様性という観点に加えて、人口減少ですとか、一次産業従事者の減少、高齢化、さまざまなそういった社会環境の変化を踏まえたものとするために、タイトルを少し変えまして、自然共生社会における国土のグランドデザインいうものに変更してあります。
 第1項の国土のグランドデザインにおける地域区分では、辻本委員からご指摘がありましたことを踏まえて、最初に日本の自然環境の特性を国土レベルで概観して、気候帯とか、地形、植生、生物相などの違いによって国土が区分され、わが国の生物多様性は、このような自然的基盤とその上に積み重ねられた自然の営み、人々の暮らしによって形づくられてきたものであることを追記してございます。
 そういった視点を持った上で、生物と人間活動の関係に着目して、46ページにございますけども、7地域に区分していくことを記載してございます。
 46ページの第2項、基本的な姿勢では、100年先を見通した長期的な視点から五つの基本的な姿勢を記載してございます。
 この五つの姿勢につきましては、現行戦略と同様ですけれども、47ページのほうにそれぞれ少し具体的な記述がございます。@のところでは自然の持つ恵みと脅威の二面性というのを認識する点を新たに書き込んでおります。
 また、Aでは下村委員のほうからもご意見がございましたが、地域の自立的発展を目指すという点と、生態系サービスの需給について地域間で支え合うという点を記述をしております。
 また、Bのところでは国土の再編を進めようという動きの中で、安全・安心な国土の形成と自然との形成を重視したエコロジカルな国土管理を進めるという点を記載してございます。
 そして、Cでは鳥獣被害のほかに、里地里山の保全活用、里海・海洋の保全、そして都市における生物多様性など、地域に応じて人と自然とのより良いバランスを取り戻していくことについて記載しております。
 Dでは順応的な態度で進めていく際には、科学的データが必要であること、新たな社会経済的な仕組みや制度的枠組みの実現可能性についても考慮すべきであるということを記載してございます。
 47ページの下のほう、第3項で書いてあります自然共生社会における国土のグランドデザイン、こちらのほうでは武内委員長ですとか、辻本委員から全体を通してものを考えていくことの重要性といったご指摘が前回ございました。現行戦略でも記載があります国土のグランドデザインの全体的な姿、47ページの下からでございますけれども、これを記載した上で、48ページ、その右になりますけれども、七つの地域区分ごとに48ページから現状や目指すべき方向、望ましい地域のイメージをそれぞれの地域区分ごとに記載をしているところでございます。
 この七つの地域区分ごとの記載というものは、現行戦略の記載を踏襲した形となったものも多くなってますけれども、例えば、50ページには里地里山・田園地域に目指すべき方向として、奥山に近い地域や都市に近い地域といった各地域の今後の自然環境や社会状況の変化を見据えながら、効果的な保全活動を進めるといった点を加えておったり、また新たな価値の創造による農山村の活性化、またそれを地域全体で支える新たな仕組みが必要という点を記載しております。
 また、52ページの都市地域のところでは、目指すべき方向性のところでは、例えば緑地における生態系ネットワークを形成する点ですとか、地球規模の視点に立った持続可能な社会経済活動や消費行動を定着させるといったことを記載してございます。
 53ページには河川・湿原地域、ここでの目指すべき方向の中では、国内・国際的な生態系ネットワークを実現すること等々を記載してございます。
 また、54ページには沿岸域、56ページからは海洋域の記載がございます。それぞれ目指すべき方向のところの、最後のポツにございますけれども、桜井委員、白山委員、また吉田正人委員からご意見のあった海洋生物多様性保全戦略を参考として、海洋保護区の適切な設定と管理の充実を進めるという点を記載してございます。これは追加で加えているところでございます。
 続きまして、58ページ、第4章のほうに移ります。こちらでは、生物多様性の保全及び持続可能な利用の基本指針ということで、まず第1節、基本的視点のところでは、現行戦略を踏まえて、現行戦略と同様の五つの視点、@からDまでを書いてございます。こちらのほうは、61ページまでの記載になっております。
 @番の科学的認識と、慎重かつ柔軟な態度のところでは、大久保委員からのご意見もありました予防的・順応的態度という記述だったんですけども、これを慎重かつ柔軟な態度という、わかりやすい記述に直しております。
 また、恵みであると同時に大きな脅威となる自然のメカニズムや歴史性を理解する、それからデータや標本などを科学的なデータですとか、標本などを尊重して、そういったものに基づいて行われるようにすることが必要であるという点をつけ加えてございます。
 59ページの第2項のほう、地域に即した取組と広域的な認識では、地域における適切で継続した営みというものが地域づくりにつながっていくということ、またそれが個性となって人を引きつけて、地域の自立につながると点ということを記載しております。
 また、59ページの下のほうには、多様性の問題は地球規模のものから、さまざまな規模のものまで階層性とつながりを持っている点、またそれぞれの空間のつながりを意識した広域的な視点を持って、それぞれの課題の解決に向けた取組が必要ということを書いてございます。
 60ページ、連携と協働では、一層、ますますこの連携と協働の重要性は高まっているということを書いてございます。
 それから、60ページ、下のほう、社会経済的な仕組みの考慮では、一番下のほうにあります、吉田謙太郎委員のほうからご指摘のあった直接お金に換えられない生物多様性の恵み、これについても定量的に評価をした上で、社会経済的な仕組みの中に組み込んでいくことも必要であるという点を記載してございます。
 それから、61ページ目、5番の総合的な考え方と長期的な観点では、武内委員長からご指摘のあった、多様性の危機というものは、それぞれ個別に存在しているのではない点、また生態系の回復能力を損なうことがないよう、将来にわたって健全な生態系と共生していく視点を持つことがますます重要となっている点を記載してございます。
 62ページ、第2節のほうに移ります。基本戦略では、現行の四つの基本戦略に加えて、これまでは地球規模の視野を持って行動する中に含まれていた科学的基盤を強化するという項目を、五つ目を特出ししてございます。そして、五つの基本戦略ということで整理をしてございます。
 62ページの最初の基本戦略、社会に浸透させるというところでは、主流化が実現されるように広報の推進ですとか、連携の促進のほかに、地域戦略の策定ですとか、事業者の取組の推進、教育の学習体験の充実ですとか、ライフスタイルの転換の提案といったものを記載してございます。
 すみません、65ページのほうに飛びます。65ページは、2番目の項目、人と自然との関係を再評価・再構築するということで、こちらのほうでは、伝統的に残されてきた持続的な農林水産業のあり方について再評価をするということとともに、里地里山及び里海の保全活用に向けた取組の推進、野生鳥獣と共存した地域づくり、また生物多様性保全に貢献する農林水産業の推進等々について記述を66ページ以降にそれぞれ項目を立てて記載しているところでございます。
 また、この中では、三つの自然共生社会、循環型社会、低炭素社会の統合的な取組を進めることの必要性についても72ページの上のほうに記載してございます。
 それから、72ページ、3番目の基本戦略、森・里・川・海のつながりを確保するでは、生態系ネットワークの形成ですとか、森林の整備・保全、それから生物多様性の観点からの地球温暖化の緩和と影響への適応の促進、そういったものを記載しているところでございます。
 それから、78ページが4番目、地球規模の視野を持って行動するというところでございます。ここでは、各国とつながっている点ですとか、海外の自然資源に依存しているという点、その影響を受けているという点、先ほど申し上げたようなことを加えながら、地球規模の生物多様性の視野を持って行動していくことを記載してございます。
 そして、ここでは、78ページのところで、愛知目標の達成に向けた国際的取組への貢献として、日本基金を通じた能力養成ですとか、それぞれ採択された議定書等の締結に向けた作業を進めていくということ、またSATOYAMAイニシアティブの推進等々について、書いてございます。
 世界的に重要な地域の保全の管理の推進では、世界遺産条約ですとか、生物圏保存地域(MAB)に関する取組についても記載をしているところでございます。
 基本戦略の最後でございます、5番、81ページ、科学的基盤を強化するでは、白山委員などからご指摘のあった多様性センターの役割とともに、基礎調査やモニタリング1000といった調査を引き続き実施すること、また山岸委員から書面にて意見提出がありました生物標本の収集等について進めていくべきということを記載してございます。
 また、生物多様性総合評価については、中村委員のほうからもご意見がございましたが、今後も実施していくとともに、桜井委員からご意見のあった数値化、モデル化についても進めていくということをこの中で記載しております。
 さらに、83ページになります、科学と政策の結びつきの強化のところでは、IPBESへの積極的な参加貢献と、その国内体制の整備、それから下村先生から造園学会のご意見として提出のあったシナリオの進化についても検討を進めていくということをここで記載をしておるところでございます。
 84ページ、第3節、各主体の役割と連携・協働では、さまざまな主体による自主的な取組、協働の取組を進めていくことは重要であることを記載してございます。ここでは、国、地方公共団体、事業者、メディア等、民間団体の役割ということで、民間団体、そして学術団体、研究者、市民ということで分けて記載としております。
 ちょっと、時間の都合上、それぞれのハイライトをするところについては、割愛をさせていただきますけれども、例えば、大久保委員からご指摘のあった企業活動自体のグローバル化といった流れも踏まえて、企業活動の中で形成されるネットワークですとか、連携、異業種、異分野間でのビジネスの連携、技術協力など、従来の産業構造の枠を超えた新たなパートナーシップ、そういったものが期待されるというのは85ページの中ほどには記載をしているところでございます。
 一応、ちょっと時間の都合上、これで素案の記述についての説明は終了させていただきたいと思いますけれども。
 続きまして、第2部の、ちょっと資料のほう、別つづりになっております。資料1-2というあれがございます。これは、新たに今回つけ加える部でございます。
 前回お示しした骨子に基づいて素案を作成してございます。本文では、まず最初に第2部の位置づけを明記して、愛知目標の達成に向けたロードマップとして、わが国の国別目標、主要行動計画、そして関連指標等を示すことが第2部の目的でございます。
 戦略計画、愛知目標については、その経緯ですとか概要を詳しく、それについての内容の説明を1ページ目でございますけれども、記載をしているところでございます。
 こちらのほうでは、愛知目標採択までの経緯の記載ですとか、2050年の長期ビジョン、また2020年の短期目標、それがどういったもので書かれているかということ、特に愛知目標の戦略目標というのは、1ページ目の下のほうに書いてあるんですけども、DPSIRモデルと、そういったものに基づいて準拠していると、生物多様性の損失を止めるためには、これに表現される環境を的確に把握して、多角的な取組を統合的に取り組み、進めていく必要があると、そういったことについて記載をさせていただいているところでございます。
 また、愛知目標は、生物多様性の、条約全体の取組を進めるための柔軟な枠組みとして位置づけられているということ、それからそれぞれ締約国というのは、自国の貢献を考慮しながら、ニーズとか優先度に応じて国別目標を設定することができることになっているということをここで記載しているところでございます。
 2ページ目、愛知目標に向けたわが国の目標の設定でございますけれども、ここではロードマップの内容ですとか、整理方法について概要を記載してございます。五つの戦略目標ごとに、個別の目標達成に向けて、わが国の国別目標を設定していく、また国別目標の設定に当たっては、多様性の状況やニーズ、優先度を適切に判断して設定していくということを書き込んでございます。
 また、ロードマップでは、国別目標のほかにその達成するための行動計画を設定して、ロードマップにはマイルストーンとしての性格を求められていますので、可能なものについては目標年次を設定していきたいというふうに考えております。
 また、可能なものについては、それをはかるための、達成状況ですとか、進捗状況を把握するための指標を設定するということもしていきたいと思います。
 なお、2014年、もしくは2015年の初頭には、COP12が開催されますけれども、愛知目標の中間評価がここで、COP12で行われる予定となっています。進捗状況を把握するための指標については、そこでの中間報告の結果も踏まえて、必要に応じて見直していくことを記載しているところでございます。
 3ページ目には、わが国の目標設定のイメージについて示してございます。前回、吉田正人委員よりご指摘ありましたけれども、ちょっと具体的な、ここの記述ぶりというのは、まだ調整をしているところで、具体的な記述をお示しできていませんけれども、大体のイメージを事務局として今考えているものを示しております。ただ、これは実際に個別の行動計画の検討の中で、全体の構成みたいなものは、また見直していく必要が出てくるかもしれませんけれども、今のところ、現段階ではこういうものをイメージとして考えております。
 次回の小委員会で中身をお示しできればありがたいというふうに考えております。
 続きまして、最後に、資料1-3でございます。こちらのほうは第3部の行動計画についての、こちらのほうも今、中身は現在、鋭意執筆作業中でございますけれども、1-3の3枚目にA3のページがつけてございます。こちらのほう、前回、さまざまなご意見をいただきました。前回のこの構成案に対する大きな意見としては、全体としての並びの整理、そして生態系サービスを含めた社会経済的な取組の扱い、そういったもののご指摘があったかと思います。
 今日、お示しした構成案というのは、現行戦略を基本としまして、全体を国土空間的施策と横断的・基盤的施策に分けて、それに加えて、一番下、第3章になりますけれども、東日本大震災からの復興・再生、この3章立てにしております。
 国土空間的施策では、現行戦略同様、制度等から見た広域連携施策と生態系区分から見た地域空間施策で整理をするということで考えております。
 横断的・基盤的施策では、まず主流化の推進を掲げることは前回のお示しした案と同じでございます。また、社会経済的な取組は、前回は主流化の中で経済的措置というものを入れておりましたけども、わかりやすく示すための具体的な内容がわかるような名称とするとともに、項目を経済的価値の評価と、事業者と消費者の取組の推進、この二つに分けております。
 生態系サービスの具体的な施策は、事業者と消費者の取組の推進の中に含まれます。
 また、前回ABSの書き込みがないという指摘がございますけども、横断的・基盤的施策の持続可能な利用の中の第6節、生物資源の持続可能な利用の中で項目を立てさせていただいております。
 本文につきましては、現在、各省で整理しておりますけども、資料1-3の最初のページに、大体の、どういう構成をしていくかというのを書いてございます。節というまとまりを一つの単位として目指している方向性や重視する視点などを基本的考え方として示し、ここに含まれることとしたいと思います。そこに含まれる具体的施策についてをそれぞれ記載していくというようなイメージでございます。
 2ページ目に記載のイメージを示しています。ちょっと、これだけだとよくわからないと思いますので、現行戦略の記載例を3ページ目、4ページ目に示しております。ここで書いてあるようなもの、重なっている部分もあるので、整理するところは整理しながら、今申し上げたような基本的考え方と具体的施策という、その二つに分けて記述をしていくということで、具体的施策の記述方針につきましては、施策の達成状況をわかりやすいものとするために、可能なものについては数値目標を設定し、目標年次も必要に応じて記載すると。また、ベースラインとなる数値についても、現状として記載をさせていただきたいというふうに考えております。
 以上、説明がちょっと長くなってしまいましたけれども、私のほうからの説明は以上でございます。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。
 それでは、早速議論に入らせていただきたいと思います。
 各章ごとにご検討いただくということで、まず第1章、生物多様性の重要性と理念について。ご意見、あるいはご質問のある方、委員の方は札を立てていただければと思います。
 鷲谷委員、お願いします。

【鷲谷委員】 3ページの一番下の生態系サービスの評価に関する記述ですけれども、60ページの記述との対応が、60ページには、一番下の部分ですけれども、その対応がよくないように思うんですね。3ページのほうでは、経済価値評価というのを、貨幣価値での評価に限定してとらえているような印象のある表現になっているんですが、60ページでは、お金に換えられない恵みを定量的に評価しというふうに、貨幣価値で換算できないような経済的な価値というのも認める書き方になっているので、恐らく経済的価値の中には、貨幣で評価できる価値と貨幣では評価できない経済的な価値と両方含まれるというのが経済学の、すべてではないかもしれないですけど、の認識だと思いますので、これは統一する……、3ページの表現のほうを変えたほうがいいのではないかと思います。

【武内部会長】 私もその点で、少し最近関心を持っている考え方がありまして、それはPartha Dasguptaという、ケンブリッジ大学の教授が主張している、inclusive wealthという考え方なんですけど、これちょっと読まれると非常にいいと思うんですけれども、要するに、従来の経済学はナチュラルキャピタルを無視して、経済の成長を図っていると。それで、それのいわば典型例がGDPのようなとらえ方であると。そのBeyond GDPを考えるときのwealthというので、自然資本を損なって開発した場合には、トータルではwealthが減っちゃうということをやって、それでinclusive wealth indexというのは、その関係の人たちがつくっていて、例えば、ブラジルは、一見経済成長しているように見えるけれども、自然資本を損なっているということまで入れると、成長率というのは物すごく低くなるんだというような、そんなことをやって、今度のリオ+20で世界の評価をするらしいんですね、それで、その中に日本も確か入っているんですね。多分、だから数字はもう出てるんじゃないかと思うんですけれども、今、鷲谷委員が言われたように、広くそれも、要するに経済なんだという中でとらえないと、何というか、経済というのがそういうお金だとか、そういう自然と矛盾した行為であるというとらえ方をすること自体が、経済学の今の一番新しい考え方とはちょっと相入れない、むしろ経済というものをより広くとらえるという考え方でやっていくという考え方がかなり今主流を占めるようになっているので、そこはぜひ、そのようにしていただければと思います。
 土屋委員、お願いします。

【土屋委員】 最初に、全般的なことから質問させてください。委員会でこういう資料を拝見させていただいて、コメントをするわけですが、限られた時間ですと、なかなか言いたいことが言えないということを多くの委員が感じておられるのではないかと思うんですが、個々の文章について、細かいコメントを差し上げるチャンスというのは、この後どこかであるのかどうかということをまずお尋ねしたいと思います。
 それから、それぞれの項目についてのボリュームというのは、ある程度、このくらいというふうに考えておられるのかどうか、それによって内容が相当変わってくるのではないかと思うのですね。前回、景観についてもう少し記述しろというようなコメントをしましたが、私の認識からすると、今日お書きくださったものでは、かなり物足りないと思っておりますので、それがボリュームと関連してきますので、何かお考えがあれば教えていただきたいと思います。
 それから今度、第1章の個々のコメントですけれども、幾つかの具体的な生き物の例を書いていただいておりますが、これは必ずしも生物多様性ということにはつながっていない、つながっていないといいますか、生物多様性を例えば自然という言葉で言いかえても理解できるような言葉というふうに感じてしまうんですね。なぜ、これが生物多様性の国家戦略かということについては、その生物多様性の意味とか重要性をもっと明確に打ち出さないと、この書物の意義がなくなってしまうのではないかと思いまして、いい答えがあるわけじゃありませんけれども、気になっております。どこかで勉強して、コメントが出せたらいいなと考えております。
 それから、生物多様性だけを考えていくと、なかなか難しい、一方でいろんなものを私たちは殺しているのでという発言を複数回しておりますけれども、その後に生態系サービスを取り入れた新たなアイデアがあるのではないかという議論が出てまいりました。それはそのとおりですけれども、一方で、いろんな論文を読んでみますと、生態系サービスを得るために、必ずしも生物多様性は必要ではないというような例も多数あります。個々の論文については、私も反論したい部分がありますけれども、そういう表現もありますので、どういうふうにこの二つのキーワードをつないでいくかということについても、もう少し工夫が必要ではないかと感じました。
 以上でございます。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。
 それじゃあ、今の、特に最初の二つの点ですね、細かな文章についてのいろんなコメントをレビューするという形のチャンスがあるのかということと、それから全体のボリュームですね。

【生物多様性地球戦略企画室長】 今回、本当にこの場でこれだけの内容のものを突然お示しするような形になって、先生方には申し訳ないと思っておりますけれども、これについては、当然、ここでは全て意見をいただくわけにいかないので、今日お持ち帰りになっていただいて、次回までの間にご意見をいただくような、書面なり、もしくはメールでいただくようなことをお願いしようというふうに考えております。
 ですから、次回はまたそれをこちらで整理させていただいて、引き続きこの文章に対してご議論を続けていただくことができればありがたいなというふうに考えている次第でございます。
 それから、ボリュームにつきましては、全体としてはできる限りコンサイスにしたいと、わかりやすくしたいという考え方に基づいてございますけれども、当然、必要なところ、記述を加えないとわかりにくいところについては必要な記述は入れていくという方針でおりますので、その点はまさに足りないところはご指摘いただきながら、簡潔にできるところは簡潔にしていくということで考えております。

【武内部会長】 今日、かなり出来に、完成度に差がありますよね。ですから、比較的完成度の高いものについては、電子媒体でお送りして、そこに手を入れていただくということも可能だというふうな形に、もちろんそれを最終的に採用するかどうかということは、事務局で検討する必要があると思いますけれども、かなりこの、特に完成度の高い部分ですと、そういうほうが委員の方々はやりやすいかもしれませんので、手で書くとか、コメントをするとかということも同時にあっていいと思いますけれども、ちょっとそういうふうにして、一度お送りするようなことをしてみたらいかがでしょうかね。いわゆるIPCCとか、IPBESのレビュープロセスみたいな格好でやるというふうな感じですね。コメントは吹き出しにするとか。私はそういうことはあんまり得意じゃないですけど、最近、若い人はそういうのでやらないと、もう書けないみたいな人もいるもんですから。この、ちょっと層は、それよりは少し年齢が高いとは思いますけれども、そういうことをやっておられる方もおられるかもしれません。
 ほかに。吉田謙太郎委員、お願いします。

【吉田(謙)委員】 ちょっと、細かい点ですので、ここでコメントすべきかどうか、ちょっと躊躇したんですけれども、一応、指摘させていただきたいと思います。
 3ページの下から3行目なんですね、生態系サービスの経済価値評価に関するところ、それと生態系サービス同士のトレードオフとシナジー、相乗効果のところなんですけれども、これ、どちらもネガティブなところから始まって、ポジティブなほうに書いてあるところがあるので、もう少し相乗効果を発揮するという、ポジティブなほうと、だけれども、トレードオフがあるというほうが何となく読みやすいのかなと。
 経済価値評価に関しても、これは逆なんですけれども、難しいものもありますと、2行目にあるんですけれども、基本的に生態系サービスというのは、先ほど武内先生もおっしゃられたように、市場経済の中では、なかなか、市場経済というか、貨幣経済の中ではなかなか見えにくいものだけれども、価値があると。これまで見えてこなかったと。だから、なかなか評価されにくかった。だけれども、それに関しても、それを見えるようにするためのいろいろな経済価値評価が進んできているというふうに書いたほうが自然ではないかなというふうに考えております。
 特に、文化的サービスの中のレクリエーションに関しては、市場経済に乗りやすい部分ですので、審美的な価値とかはわかりにくいんですけれども、レクリエーションの部分も含めた文化的サービスが難しいと書くと、ちょっと違和感がある場合もあるかなというふうに感じております。

【武内部会長】 ありがとうございました。
 ほかに。次回、この完成度の高い部分については、基本的に修正部分はアンダーラインか何かで、わかりやすくしていただけますか。今日のご意見で、少し書き足りないというところも、書き足したら、そこのところはアンダーラインで、その結果が反映されるというようにというような、そういう形でお願いしたいと思います。
 よろしいですか。どうぞ、桜井委員。

【桜井委員】 前の国家戦略でもちょっと話したんですが、68ページの下から2段落目の、里地里山と同様に沿岸域における人の暮らしと強いつながりがある地域を里海と呼びというところですね、これは一応、海洋につきましては沿岸と海洋という形で区分したんですが、その中で、これは多分、省庁の問題かと思いますが、里海という言葉が出てきまして、それで沿岸と里海という二つの考え方が混在しているんですね。それで、基本的には沿岸は沿岸であって、里海はその中の人と関わりの強いところが里海という定義をされているんですね。そうしますと、その辺の切り分けを少ししていただかないと、最後の具体的な行動計画のほうでは、今度里海になっているんですね。漁業に関しては。だから、漁業は里海として扱っているのか、沿岸ではないのかという、この辺のところ、ちょっとこれ、恐らく省庁間での調整かと思いますけれども、ちょっとまじり合っているので、どこかで定義をしっかりされて、使うことは構わないと思いますので、そこをちょっと切り分けてほしいということ、これが1点です。
 それからもう1点は、71ページのところです。これは、多分、今我々水産関係のところでも一番大きな問題になっているのが、陸もそうかもしれませんが、いわゆる自然再生エネルギーの部分で、海上での風力発電とか、それから潮汐発電とか、そういった問題が今どんどん起きてきて、いわゆる沿岸の漁業とのあつれきができつつあると。この辺について、これは要するに漁業だけではなくて、生物多様性から考えると、これは非常に大きな問題を抱えているんですけれども、そこのところが、72ページの最後の3の、森・里・川・海のつながりの前のところ、4行ぐらいでちらっと書いているだけなんですね。この辺のところはかなり重いんで、これ、生物多様性で議論すべきかどうかわかりませんが、どこかでこれは整理をつけておいてほしいという希望です。
 以上です。

【武内部会長】 ありがとうございます。今日も何か新聞に出ていましたよね。北海道でしたっけ。風力発電と自然保護。
 ほかに、よろしいでしょうか。
 それでは次に、第2章、生物多様性の現状と課題の部分についてご意見、ご質問のある方は札を立てていただきたいと思います。
 鷲谷委員、お願いします。

【鷲谷委員】 日本の生物多様性の特徴に関してなんですけれども、この部分の記述に関しては、後の記述との関連性を意識して、後で出てくることに関して布石を打っておくというような書き方が必要だと思うのですが、ここで抜けているのが、自然草原という言葉が一つあるんですけれども、自然的なものでしたら、高原とか、あと二次草原というのが抜けていて、絶滅危惧種を考えると、そういうものの減少というのが一番植物とか、チョウなどの絶滅危惧種を増加させている要因として認識されていて、さらに51ページには、取り戻すべき将来像の中には、きちっとそのことが書いてあるんですね。そういう書き方に、51ページにはなっているのに、この部分では、そういう、もともとは火山とか、氾濫原などの自然攪乱に依存した高原や草原を利用していた生物が、二次的な草原に依存して生きてきたものが草原の減少、管理放棄によって絶滅危惧種になっているものも多いということと、草原を保全したり、そういう条件を確保する活動というのは、今、全国で広がっていますよね。そういうことを踏まえて、目標としても書かれているんだと思うんですけれども、そのもとになる日本の生物多様性の特徴の記述がないというのは、ちょっとどうかと思います。

【武内部会長】 粗い数字ですけど、明治以降の草原の減少みたいなものがありますよね。そういう中で、今残されている草原というのを割と特記して、そういうものが含んでいる生物多様性というか、希少種を守っている機能があって、それに対して、それを何とかしようという取組も各地であるわけで、そこいらあたりを簡単にまとめておくというイメージでしょうかね。

【鷲谷委員】 52ページの記述が、自然と出てくるようなものが。

【武内部会長】 わかりました。
 白山委員、お願いします。

【白山委員】 2カ所ございまして、一つは28ページの外来種に関わることで、海洋でも結構外来種の問題というのは大きな問題が多数あるんですけども、たくさんの事例が挙げられているのですが、残念ながら海のことは何も書いてないので、少し書き加えていただいたほうがよろしいんじゃないかというのは、1点です。
 それから、33ページから34ページの沿岸海洋生態系に対する地球環境の変化に関わることに関してなんですけども、どうも温暖化はサンゴの白化しか起こさないような印象がありまして、一番根本的な温暖化の問題は、どちらかといえば海洋では一次生産が下がるというのが圧倒的に大きな問題で、現実に既にそれは起こっていることがサイエンスとしては確認されていることなので、そこをきちっと書いていただきたいということをお願いしたいと思います。

【武内部会長】 ありがとうございました。海流の変化みたいな話については、どうなんですかね、今、現状では。そこはなかなか言えない。

【白山委員】 海流ですか。例えば、北大西洋から深層水が供給されるわけですけども、これは温暖化で減ってきているというのは、そこはサイエンスとしては確実にわかっております。
 その結果として、南大洋の深海の水温も上がってきているというようなところまで、グローバルスケールではわかっていますが、日本の周辺の海流が変わったという話は、まだきちっとは出てきてないとは思いますけど。

【武内部会長】 土屋委員、お願いします。

【土屋委員】 第2章は長いので、すべて読み切れていないのですが、気づいた点だけコメントさせてください。
 14ページのGBOのところを引用しながら記述しておられますが、これはGBOでそのように記述されているからということがあるかもしれませんが、14ページから15ページにかけて書いてあるのは、陸上生態系、陸水生態系、沿岸・海洋生態系、それに遺伝的多様性なんですね。ちょっと、この四つのうち、遺伝的多様性がカテゴリーとしては、違うもののように感じるのですが、こういうふうに書くことによって何か違和感を与えはしないかという心配をいたしました。
 それから、19ページに世界の生物多様性に支えられる日本というのがありまして、木材を輸入するとか、マグロのこととか、いろいろ書いてありますが、これはそれぞれの生物のグループ、種についての記述であっても、成り立つ表現で、必ずしも生物多様性に支えられているというふうにとらえられないかもしれない、これは先ほどのコメントと同じなんですけれども、やはりあらゆるところで生物多様性をキーワードにしたような、その大切さがわかるような表現が好ましいのではないかと感じました。
 それからちょっと、後の方で島嶼生態系の記述がありましたけれども、そこでの記述、他のところは読んでないんですけれども、なぜ島嶼でなければいけないかというところに、あまり説明ができていない。ほかの生態系でも当てはまるような記述があったように感じましたので、島嶼としての性格を明確にしながら書かれるとわかりやすいと思いました。
 以上でございます。

【武内部会長】 ありがとうございます。
 山岸委員。

【山岸委員】 ありがとうございます。26ページです。そこに網かけで書いてあるレッドリストの改訂なんですが、これはいつごろできるのか。と申しますのが、トキが巣立って、トキが例えば野生絶滅の、あれランクというよりも、リストの外ですよね、そのリストの外からリストに戻ってきちゃったようなときには、これは非常に快挙だと思うんですよね。そしたら、下から2番目のパラグラフの鳥類についての絶滅危惧種が何種あるというようなことを書いてありますが、種類数じゃない、慶事だと。一旦絶滅したものがリストの中へ戻ってくるんですから、それを書くのか書かないのか。
 それと関連しまして、40ページなんですが、真ん中あたりに、ヒナの誕生と書いてあるんですが、これって巣立ちまで入ってくるんでしょうが、この辺と関連づけて、この管理の結果として、今のほうにいくんだと思います。
 それから、そのちょっと下の、山科鳥類研究所の「科」の字は、これはちょっとみっともないんで変えておいてください。言わなくても、いつかはどこかで変わるんでしょうけれど。
 以上でございます。

【武内部会長】 ありがとうございます。
 吉田正人委員。

【吉田(正)委員】 2章たくさんあるので、ちょっとまだ全部見切れていない部分ですけど、気がついたところなんですが、まず、18ページの海洋については、19日に日本自然保護協会初めNGOが主催したシンポジウムをやりまして、22日には国連大学でまたシンポジウムがございましたけれども、連続してたくさんの方が海洋についていろんなご意見をおっしゃいましたので、非常に今回の生物多様性国家戦略の中では重要な部分かと思います。
 そういった面では、その中で出てきた意見で、ここでも海洋、日本近海の生物多様性が非常に豊かであるということは書いてあるんですけども、白山先生なんかがお話いただいた中で、日本で領海、それから排他的経済水域なんかを含めた面積というのが、今ちょっと変わったんでしょうか、私もはっきりした面積はわからないんですけども、この国土面積38万㎢の10倍以上ですよね、700万㎢ぐらいでしたっけ――ちょっと正確には後で教えてください――そういう非常に広い面積を持っていて、そして3万種以上の海洋生物があるということで、もう海という面から見たら、世界の中ではもう第6番目の大国で、しかも生物多様性も非常に高いという、そこの部分をもうちょっと強調して書いてもいいんじゃないかなという感じがいたします。
 それから、国連大学のシンポジウムの中で、JAMSTECの藤倉先生がおっしゃったのは、深海の生物多様性というものの重要性というのが徐々にわかりつつあるということで、そこについては、どれくらい確定的に書けるかわかりませんけども、そういったこと、今政府のほうでも深海も含めた海洋開発というのを推進する法律をつくっていくというような、そういう流れになっていきますけども、こういった深海の生物多様性なども考慮せずに開発してしまうということになると、非常にこれから問題になってきますし、そこまでのアセスメントなども、そういったところまで追いついていませんので、やはりそういったことをきちっと書いていく必要があるんじゃないかというふうに思います。私もちょっと、そういった深海についての知見が不足な中で申し上げているので、是非ともそういった方のご意見を入れて、書いていただきたいなと思います。
 それから、39ページ、40ページのところで、地域指定制度のところは、前回指摘させていただいたとおりで、39ページのほうは領海、排他的経済水域の8.3%と、そのまま書いちゃっていいのかどうかという、ここについてはもうちょっと注釈なり、書き方を考えたほうがいいんじゃないかなと思います。
 それから、40ページの野生生物の保全管理に関する部分では、種の保存法の指定種などはやっぱり十分でないわけですから、90種が指定されていますと書いてありますけども、レッドリストが今度新しくなると、分母がどうなるかわかりませんけど、現在の分母でいくと3,155種のうち90種しか指定されていないわけですので、やっぱり十分ではないというニュアンスをちゃんと入れて書かないといけないんじゃないかと。それから、生息地と保護区については7種、9カ所、800haほどしか指定されていないわけで、それもやっぱり生息地の保護というのは、十分でない。やっぱりそこら辺はきちっと書く必要があるんじゃないかなと思います。
 以上です。

【武内部会長】 ありがとうございました。
 辻本委員。

【辻本委員】 ありがとうございます。まず、第2章第2節2のところに、日本の生物多様性の特徴という形で書かれている中で、ご説明のときには、日本の生物多様性の特異性という表現が、それが、そこのところがうまく浮かび上がってくればいいので、むしろその名前のほうがいいのかなという気がしました。
 というところで、その特異性は何を引き出しているのかというと、多分第3章の景観のところに結びついていくということになるので、そこの結びつきをもう少し重視してほしいなという気がしました。
 特に、河川というふうな、陸水の中でも河川という視点で見ますと、どうして特異になるかというのは、世界的なところから見て特異になるかというと、その前にちゃんと長い、細長いところでというふうには書いてあるけども、流域が狭くて、流路が短いとかいうふうなことは、非常にセグメントのそれぞれが短いし、それぞれのセグメント、勾配と河床材料で決まるような、それによって非常に特徴づけられたものが非常に短い区間で隣り合っているんだというふうなことが特徴になるかと思うんですね。これは、地理的あるいは地位的な特徴なんだけど、もう一つここに書いていなくて、忘れてはならないのは、我々はアジアモンスーン気候帯にあるということ、雨の特徴と、台風とか、梅雨とかの、この特徴があまり書かれてない。この特徴がやはり日本の生態系、あるいは生物多様性の特異性を決めてるんじゃないかと思うんですけども、ちょっと記述がないのかなということが気になりました。どこかに書いてあったのかもしれません。
 それで、もう1点は、今度は、第5節のところに、制度が書いてあります。これは法律的なものがずらっと並んでいるんですけども、法律にはある程度階層性があるので、この階層性がわかるように、非常に基本的な法律から、末端の法律まで枝分かれしてきていると思うんですけども、どれのところにどういうふうなものが従属しているかということがわかるという分類も非常に物を見るときに、制度を見るときに重要なことだと思います。
 後半のほうでは、むしろ保護していくための土地をどういうふうに規制していくかというところの制度が中心に書かれているんですけれども、やはりもう一つ違う枠組みの制度もありますね、例えばアセスなんかはその一つの例だと思うんですけども、もう少し制度を見るときに、土地を見て制限していくというタイプのものと、事業というか、人の、何といいますか、営為を制約していくものとか、そういった観点も制度の中にはあるので、そこの分類は少し明確にされたほうがいいのかなという気がいたしました。その2点でございます。

【武内部会長】 鷲谷委員、お願いします。

【鷲谷委員】 現状の中の、まず絶滅のおそれのある野生生物の現状に関してなんですけれども、この記述の中で、貝類ではというところに、最も絶滅のおそれが進行している分類群が記述されて、淡水二枚貝について記述すべき、貝類ではという部分があるんだったら、比率が一番高いと思いますので、絶滅危惧種の、それを入れるべきではないかと思います。
 それから、外来種の記述ですけれども、侵略的な外来植物の記述がなくて、すべて動物の記述になっているんですけれども、外来牧草やマメ科の緑化植物の影響というのは、場所によっては甚大で、河川域の生態系などは、大きく変えてしまって、そういう生態系に固有な生物の絶滅の危険を高めているだけではなくて、地域や市民の対策なども随分活発化しているということもありますので、そういう外来生物に関しての記述がないのは適切ではないように思います。
 以上です。

【武内部会長】 ありがとうございました。
 それでは、下村委員、お願いします。

【下村委員】 気のついたところ2点ばかり。一つは、わが国の生物多様性の特徴のところなんですけれども、いささか科学的な知見に基づいた書き方というのはなかなか難しいのかもしれませんが、生物そのものが基本的に多様だということと同時に、人との関わりもかなり多様だというあたりも、恐らく特徴なのではないかなというふうに思うんですね。熱帯の生物の多様性と、やはり日本の生物多様性というか、人との関わり方というのは、やはり違っていると思われますし、それが1章とか、それからその次の第2の危機の問題ともちょっと関わってくるとは思うので、表現の仕方は少し難しいのかもしれないんですけれども、そういう側面も触れていただけるんであれば、つながりがいいかなと。ちょっとこの章のトーンが割と生物的なトーンが高くて、1章のトーンと少し違っているかなというふうにも思います。
 それから、関連はすると思うんですけれども、42ページ以降の保全と持続可能な利用というあたりのところですが、COP10の後、環境省のほうでかなり整備された地域連携の促進法の話がさっと目を通した限り、ここには入っていないと思うんですけども、かなりそちらのほうにも力を入れて進められて、この間、来ておりますので、そういったことを書かれたりとか、あるいは地域にセンターをつくっていくと、そういったものを拠点にしながら、保全とか持続可能な利用に向けて進めていくというような書き方はもう少し強調されたほうがいいのかなというふうには思いました。

【武内部会長】 ありがとうございました。
 それでは、磯部力委員。

【磯部(力)委員】 このメンバー、皆さん、大体理科系の先生で、それぞれのご専門の立場から発言されていて、私は法律なんですけれど、ちょっとそういう意味での専門性のないままの発言で、しかも結局、どうしたらいいという提案まではちょっといきそうもないので、中途半端な発言であることを自覚しつつなんですが、先ほど、辻本委員さんが、制度のところ、触れられましたですね、36ページに第5節、生物多様性の保全、持続可能な利用に関して現行法制度がどんなのがあるかというリストが書いてあって、法体系が充実してきましたなどと書いてあり、地域指定制度がそれぞれ活用しておりますとか、野生生物保護の取組もこういうふうにありますと、現状、環境省所管の、いわゆる法制度的な道具に関してどんなものがあって、どんなふうに使われているかという状況の説明としては、そのとおりなんですが、要するに生物多様性がそれでも非常に危機的な状況、それはちっとも変わっていない、もっと本当のターゲットとしては、それを食い止めなきゃならない、それには法制度の仕組みとして、法制度的な道具として何かもうちょっと効果的なものはないのかという視点が欲しい訳なんですが、国家戦略なんですから。本当はそこをばんと書いてあれば、それはかなり、先ほど経済学の話が出ましたけど、やはり法律学においても、伝統的な財産権規制とか、必要最小限の規制にとどまらなきゃいかんとかというような哲学が変わってきて、もっと本格的に発想を変えるような法思想なり、法制度なりが展開、いきなり書くのは無理としても、何かこう、ちょっとそういうものが少しでも書かれていないかなと、ちょっと読む人間としては、そこを、ちょっと残念な気がしないでもない。じゃあ、法律家として責任持って今書けるかというと、なかなかそれはとても難しいことであって、この法のリストを見てても、一番何といいますかね、例えば道路法なんかは出てこないわけですよね。道をつくるというのは、非常に便利なんですけれど、大いに環境にインパクトがある最も典型的な公共事業の一つでしょう。港湾法なんかはここに出てきていますけれど、そういう、敵とは言わないけども、一番インパクトが強いやつに関して、アセスメントの制度などで手続的にもうちょっと慎重な決断を、生物多様性という要素を考慮要素として、専門的に言うと、行政裁量的な判断に当たって、必ずもっと深刻な考慮要素として、法的にきちっと位置づける、そこをきちっと考慮せずに、細事決定があった場合には、そのことをもって違法になるんだというような法的な理屈を、これはさまざまな裁判例を通じてある程度は確立してきているところなんですけれど、そういったことも背景にして、一般的な言い方でもいいんですけど、少し、総論的に書いておく余地はないのかなと。書き方は難しいことを承知で申し上げているんですけれど、そういう気がいたします。
 もう一つは、訴訟の問題がありまして、これは行政が出す文書ですから、裁判所がどう、訴訟がどうと書くのは、やや最初からちょっと不見識なのかもしれないんですけれど、皆さんもご承知のとおり、さまざまな環境訴訟が起こってきています。昔に比べれば、一定の成果に結びつくものも出てくるんですけど、多くの場合、いわゆる門前払い判決というのがありますけれど、環境保護団体などが訴訟を提起しようとしても、訴える資格なしで蹴られてしまうという事件が相次いでいるわけですね。訴訟法制度も多少変わりましたし、前よりは裁判所も積極的に対応するようになりつつあるんですけど、空振りのところも非常に多い、これなんかも諸外国の立法例見ていると、まともな活動している環境保護団体などに訴訟の当事者になる、原告になる適格性をもう認めて、それを通じて、ここで言うならば生物多様性の問題にも訴訟的なコントロールを及ぼすという役割を果たしているわけですね。それをここに直接書くのはなかなか難しいかもしれないんですけれど、そういったものも展望しつつ、何かもう少し、総論でいいですから、今の法制度はこうなっています、充実してきましただけではないところをちょっと示したほうがいいのではないのかなというのを申し上げておきたいと思った次第です。

【武内部会長】 どうもありがとうございました。ちょっと、事務局は、これ大体レンジャー上がりの人が多くて、そういうことをかなり苦手な人たちが多いと思うので、少し勉強させていただいて、特に今、先生のおっしゃったお話の中でいうと、既存の法がこれだけあるというんじゃなくて、それをどうやってうまく束ねて有効に使っていけるのかというあたりの、少なくとも方針は必要だとか、それから戦略アセスメントみたいな話の中で開発と自然保護の調和というものをもっと実効性あるような形でやっていくとか、そういうことはかなりきちっと書けそうな、私も気がするもんですから、ぜひ法律の出身の人によく相談して、できるだけその方向で書くようにお願いいたします。どうもありがとうございました。
 中静委員。

【中静委員】 3点あるんですが、まず14ページのGBO3で2010年目標の達成に向けてというところなんですけど、これ、2010年目標の達成に向けて設定されたというのを、さらっと読むと、幾つか達成されたように、ちょっと感じられるので、もう少し、21の目標全部が達成できなかったということのほうのニュアンスに近いニュアンスのほうに表現を変えたほうが、やっぱり正しいのかなという気がします。
 それから、2点目、いずれもそんなに大きくない点なんですけど、19ページの真ん中辺で、例えばわが国は世界で有数の木材輸入国でありというところなんですが、これ、私もちょっと事実関係はあれなんですけど、今、北米と東南アジアから主に輸入しているんじゃなくて、ロシア材のほうがむしろ多いんじゃないかなと思うので、その点、ちょっと事実関係を確認していただきたいなというのが一つです。
 それから、もう一つは、23ページの第4の危機から始まるところなんですけど、ここで記載されている第4の危機の話というのが、どちらかというと、普通の人にはわかりにくくて、30ページに書いてあることのほうが非常にわかりやすいので、ここの23ページのほうは、どうもちょっと、メカニズムとして複雑なことが書いてあるので、もう少し、ここは単純に変えていくほうが、どちらかというと、30ページの記載が前にあったほうがわかりやすいなという感じはします。
 重複を避けるのであれば、PCCが言っている30%か40%ぐらいが絶滅の危惧に陥るというような話を書いたほうがいいのかなというような気がしました。
 以上です。

【武内部会長】 国立公園課長、さっきの木材は。

【国立公園課長】 木材というのは、昔は日本はほとんど丸太で入れてたんですけれども、今は半製品の形で入れていることが非常に多いです。半製品でいうと、ロシアよりも多分欧州材のほうが多いですね。というのは、私のあれなんですが、最新の森林・林業白書を読まれるのが一番正確だと思います。多分、北米と欧州ではないかと、私は思いますが。

【武内部会長】 ああ、そうですか。どうもありがとうございました。
 それでは、吉田正人委員。

【吉田(正)委員】 2回目ですみません。43ページから44ページの生態系サービスでつながる地域共生圏の認識の部分の、地域共生圏という言葉なんですが、これ、どういう、新しい言葉を使うとき、どういうふうに定義して、どういう言葉がいいかなというのを議論したほうがいいんじゃないかなという気はするんですけども、今まで、こういった流域全体、流域の中でのエネルギーや物質の循環だとか、そういったものを指した言葉は使われていないのかなというと、全然使われていないわけじゃなくて、例えば、学術会議のほうで、自然共生型流域圏とか、自然共生流域圏とか、そういう言葉があったり、あるいは生命共生圏とか、生命流域圏なんていう言葉を使っていらっしゃる方もありますけども、全く新しいのをつくったときに、どんどんいろんな言葉ができていってしまうというのもありますので、どういう言葉が、新しい言葉をつくってもいいんですけど、どういう理由があってこういう言葉を使うんだというのをはっきりしたほうがいいと思うんですね。
 それから、もう一つは、地域共生圏という認識を海外まで広げるということが書いてありますけれども、それであれば、なおさら、これは英語では何と言うんだというような、そういうことも考えておかないと、当然これを英語に訳すんでしょうから、地域共生というので、インターネットで引くと、地域共生というのは、どっちかというと福祉なんかで使われている地域の中での共生という文面で使われているのが多いんじゃないかなと思います。だから、生命とか流域とか、何かそういうこと、あるいは自然共生とか、そういう言葉が入ったほうが、ここで言っていることにぴったりするんじゃないかなと。地域と圏というのが、ちょっとダブっている感じがしますので。
 それから、共生のほうは、海外に持っていくとき、あんまり共生とか、共栄とかいうのは、共栄圏みたいなのに似たようなのはどうかなという感じはするんですけど、英語でするんだったら、バイオリージョンが一番近い、この考え方としては近いんじゃないかなと、一番小さい単位で、こうシステムで、それの上がエコリージョンで、もっと広い考え方としては、バイオリージョン、まだもっと大きくなると、バイオジオグラフィカルレルムとか、そういうふうになるんでしょうけど、流域圏的なものはバイオリージョンというので、その中でなるべく自家消費していきましょうよというような、そういうような意味合いがある言葉としては近いのかなと思います。そこで、ちょっとふと思ったんですが、この考え方というのは、MAの将来像のアダプティブモザイクという考え方に一番近いんですね。その考え方は、よく考えると、前のほうを見ると、MAはもう省略されてしまって、GBO3から始まっていて、そこは説明されてないんですけど、やっぱりMAで示された考え方というのも書いておいたほうがいいんじゃないかなというふうに思いました。
 以上です。

【武内委員長】 どうもありがとうございました。
ちょっと参考までに、地域共生圏じゃなくて地域循環圏というのは、これは私が部会長をやっているんですけど、循環型社会基本計画で提唱した概念なんですね。それで循環ですから、特に資源の循環利用で、やっぱり本当にローカルに生ごみの堆肥化みたいな、そういうコミュニティのレベルと、それから産業廃棄物のように、かなり広域的に処理しなきゃいけないのと、それから、例えば携帯とかレアメタルみたいな、本当に東アジア全体で資源の回収、再利用を考えなきゃいけないのと、そういうものが階層的に存在しているという、大体そういう定義しているんですね。今、それに基づいて、かなり地域的な施策を展開しているということがあって、ややそれに似たような考え方で今回出しているんだとは思うんですけれども、おっしゃったようにいろいろな点で問題もあると思いますので、少し、もう一度考えてもらって次回出していただくようにしたいと思います。
 それでは、磯部雅彦委員。

【磯部(雅)委員】 1カ所でして、35ページの「東日本大震災よる生物多様性への影響」というところがありまして、ここは後半に放射線のことが書かれているのを除くと、前半は、まず全体のことがあった上で海岸林の話と干潟と、それからアマモ場という意味の浅海域でしょうか、が書いてあるんですが、もうちょっとまとめた言い方も入れたほうがいいかなというふうに思っていまして、まず、最初のパラグラフのところですが、ここは津波によって海岸の地形変化が非常に著しかったということが基本にあるので、そこはそういう言葉を入れたいと私は思っていまして、地震による津波に伴って、まず地殻変動による地盤沈下とか、それから津波による土砂移動に伴う侵食によって地形が著しく変化し、その結果として生態系にも多大な影響を与えた可能性があるとか、そういう表現がまずまとめとして必要なのではないかというふうに思います。その上で、現地などを見ていると、やはり今申し上げたことなんですが、蒲生干潟のことはここに書いてありますけど、それ以外にも目立ったところで、例えば鵜住居地区に根浜という非常に立派な砂嘴があったところがありますが、これは砂嘴ごと消えてしまったというようなところがあって、その規模が長さで言うと何百メートルという砂嘴ですけども、それが全くなくなったというようなことがあります。
 一方で、今、1年3カ月近くたちましたけど、それで見ると、なかなか侵食された地形がそう簡単には戻ってこないところもあります。多少戻ったところもあります。そんなことがあるので、一つは、この中に、やはり砂浜とか、そういうものがなくなったというのも一例として入れておいたほうがいいんではないかというふうに思います。特に今申し上げたところもあるし、それから、仙台湾の海岸の南半分のあれですと、もともと侵食が激しかったところですが、今は海岸線の位置、位置はわかりますけど、海岸線をどこにしたらいいかわからないほど侵食されて広くなっているということもあるので、砂浜が侵食されたということはぜひ言っていただきたい。
 それで、その上で、この放射線のすぐ前のところに「再生に向けた兆しも確認されています」というくだりがあって、そこら辺りで、やはりそういうのも見られているので、「今後、注意深くモニタリングを続けていく必要があります」という、そういうことではないかと思うので、もしよろしければ、そういうふうに書いていただきたい。というのは、恐らくすぐに人間がもともとの地形に戻すというような作業をやるのでもないし、また、できるとも限らない。けれども、どんなふうに推移していくかというのは非常に大事な要素で、それをしながら、どういうふうに今後、管理をしていかなきゃいけないかというのが出てくるんじゃないかというふうに思うので、そんなことが読めるようにぜひ入れていただきたいと思います。
 以上です。

【武内委員長】 ありがとうございました。
白幡委員、お願いします。

【白幡委員】 質問のような感じなんですが、中静委員が既にもう一つご質問されたのであれなんですが、第4の危機が、前回説明があったんですね。2010年の国家戦略は三つの危機に加えて地球環境の、この場合は温暖化でしたかね、温暖化による変化だったんですが、これは第4の危機を立てるというのは、やっぱり三つでは足らないというか、四つにするという、何というんですか、昇格したのか、どうなんだかあれなんですけど、三つは、1、2、3はそれぞれ人間の関与ということがはっきり書いてあるんですね。第4の危機については、これは明記したところがない。地球環境が変動したことによってという何か別の力が働いて、で、生物多様性の危機になっているという書き方なんですけど、これはやっぱり立てなきゃいかんのか、別格で地球環境の変化・変動による危機というふうに立てたほうがいいのか、その取組のやり方とか、そういうことで四つ目を立てられたのか、前回聞くのを忘れたような気がするので、その辺をもしよければ。

【武内委員長】 その人為起源のということをかなり強調するような形で、四つ目ということですよね、趣旨は。だと思うんですよ。ですから天然現象ではなくて、これは人間が引き起こしたことによって、生物多様性が変化してきたと。

【白幡委員】 もしくは、あいまい領域が大変多いので、あえて人間のことは書いてないけれども、基本的には、やっぱり1、2、3に並ぶ原因だという、そういうニュアンスが4ということになったんでしょうか。

【武内委員長】 それは書いていいんじゃないですか、もし書いていないんだとすれば、あるいは強調していないんだとすれば。つまり今の気候変動の議論というのは、人為起源の気候変動のことを言っていますよね。海洋についても同じですよね。

【生物多様性地球戦略企画室長】 そのとおりだと思います。いろいろGBOですが、そういったところでも、まさにこういう温暖化、人為起源のこういう気候変動みたいなものの危機というのは並びで整理されているところがありますので、そういった形で今回も、特にこれまでのご議論の中でも、かなり先生方からの強いご指摘もあったということで、並列で書かせていただくという方向でいます。

【武内委員長】 ありがとうございます。

【白幡委員】 第1の危機と、どこかで共通するところはありますよね。三つのほうが覚えやすかったんだけど。言われて、聞かれてもすぐ答えられる。三つというのは割合あれなんだけど、四つはややこしくて、四つ目がどう違うかというと、スケールが大きいとか、地球環境規模……。

【武内委員長】 数から言っても3か5なんですよね。どうぞ。

【白幡委員】 これは、そういう戦略があるのかもしれないんで、ただ聞いたんです、それで。

【自然環境局長】 今までの戦略の中でもこの温暖化を4とするか、超越したやつとするかって随分悩みながらやってきて、白幡先生おっしゃるように、第1の危機の人間活動による水質汚濁とか、そういうやつのグローバルなスケールというような意味にもあって、ただ、その温暖化というのは1、2、3というのとはちょっとスケールが違うということで、1、2、3プラス温暖化というふうに前回はやりました。ただ、私たち、いろいろな場面で説明するときに、1、2、3プラス温暖化というのがすごく説明するときには、やっぱり歯切れが悪くなって、説明するときは、これは第4の危機とつい言ってしまうようなことがあって、今回、中でも議論してみたんですけれども、1のちょっとスケールの大きい、1とつながりがあるようなところはあるんですけど、今回は四つというふうに整理してみてはどうかという事務局の提案です。

【武内委員長】 吉田謙太郎委員、お願いします。

【吉田(謙)委員】 2点あるんですけれども、まず1点目が、15ページと16ページに書かれてある生態系と生物多様性の経済学、TEEBの内容なんですけれども、TEEB、COP10のときに出された統合報告書、Synthesis Reportのテーマが「Mainstreaming the Economics of Nature」で、まさに何か主流化するために一体何が必要かということで、評価から、政策から、企業の対策から、企業の取組からいろんなものが盛り込まれて、市民に関しては報告書ではなくて、ウェブ上でいろんな情報が集約されて、公表されたりしていますけれども、そういったところが、これを読むと評価を行うと。評価を行うというところが非常に中心になっているような気がしますので、いろいろな報告書の中には政策、評価が行われて、それが政策に結びついたり、市民にフィードバックがなされたというようなことが中心的に書かれているところもありますので、もう少しそうした点を増やしていただいて、いかに主流化につなげるかということが大事かということを強調されていると、統合報告書のその内容がもう少し反映された中身になるのではないかなというふうに考えております。特に、地方自治体のローカルポリシーに関する報告書のところに、私のケーススタディを書いてたんですけれども、そのときにも担当していた先生から言われていたのは、とにかくそれをいかに地域にフィードバックして、それによって何かが変わったのかどうかと、そこが非常に大事なんだという、そこを強調されていたということをお伝えしたいと思います。
 もう一点なんですけれども、これは10ページと、あと資料1-2の両方に出てくるんですが、これ今見ると、「転換点」になっているのと「臨界点」になっているのと、「tipping point」のところですね。日本語訳が違うんですが、それはどうでもいいんですけれども、「tipping point」のところですね。これ、世界的には確かに回避するためにということが書かれてあるんですけれども、現状の日本を見ると、日本でも世界でもそうなんですけど、既に「tipping point」を越えたんじゃないかというようなものもたくさんあると思いますし、外来生物に関してもそうでしょうし、里山に関しても一部、やはり「tipping point」を迎えているようなところがあったり、これをどういうふうに考えていったらいいのか。まだ起こっていないけれども、これから回避するんだと。一部もう起こっていて、レジームシフトが起こって、もう元には戻らない点にも行っているけれども、それも対象に頑張っているんだ、そういう認識なのか、なかなかちょっとそこが「臨界点」、「tipping point」に関する記述からは読み取れなかったものですから、もう少しご検討いただけるとありがたいなというふうに考えております。

【武内委員長】 ありがとうございました。
あん・まくどなるど委員、お願いします。

【あん委員】 先ほど、桜井委員が里海についての使い方など、話したと思うんですけど、同意見で、是非ちょっと里海沿岸海域などの使い方を検討していただけたらと思います。
 質問なんですけど、第3章の中で、我が国の目標が書かれたり、グランドデザインが書いてあって、があるんですけど、第4章に入ってくると、特に第2節、私の理解不足だと思いますが、ちょっと私の日本語を読む能力の問題があるでしょうが、ちょっと都市関係のものが第4章にはなかなか見つかりづらいような気がしていて……。

【武内委員長】 今、話をしているのは第2章だけなんですけれど。

【あん委員】 第2章だけですね。オーケー、じゃあ全然だめですね。オーケー、じゃあまた後ほど。

【武内委員長】 どうぞ。

【鷲谷委員】 磯部雅彦先生の発言に触発されて、東日本大震災による影響の部分なんですけれども、地形変化という言葉も重要だと思いますが、もう一方で、それが生態系における大規模攪乱であって、長期的に見れば生物多様性を維持するメカニズムで、そこまでは書かなくてもいいんですけれども、そういう視点が重要で、ここは非常に短期的な視点で、負の影響だけが強調されているように思うんですが、実際にプラスの影響というのも現れていて、地盤沈下で後背湿地が取り戻されて、そこにメダカが群雄し、ミズアオイが群落をつくりという場所ももう既にありますし、あまり何か大義的で人くさい視点だけで見ないほうが、もう少しサイエンティフィックな見方も入れたほうが生物多様性の戦略らしくなるんではないかと思います。
 それから、もう一点、外来種のところももう一つ気になるのは、記述が古いですね。2011年時点の記述に是非していただければと思います。例えばセイヨウオオマルハナバチの記述は、2004年に利用されていたコロニー数がこれだけになりますと書いてあるんですけれども、もう1996年に野生化をして、今はもう北海道では高山域も含めて、かなり全域に分布するようになっているんですね。北海道庁が、そういう地図なども公表していると思いますので、ほかのは2010年などの年代が入っているものは大丈夫かもしれませんけれども、外来種の現状というのは刻々、毎年毎年大きく変化しているということもありますので、あまり古い記述をしておくと、一般の方はもっと先の現実をご存じであったりもしますので、見たときに違和感を感じるんではないかと思います。
 以上です。

【武内委員長】 どうもありがとうございます。
それでは、事務局のほうから何か、今までのコメントについて、もしレスポンスがあればお願いします。

【生物多様性地球戦略企画室長】 ありがとうございます。いろいろまた検討させていただきたいと思うんですけれども、幾つかの先生方のご指摘の中で、ちょっとまた後ほどか、もしくは後ほどのご意見をいただくときにクリアにしていただけたらと思う点もございます。例えば、鷲谷先生の二次草原のお話に関して、17ページ、18ページのところでも、例えば18ページの上のほうには二次草原を含む草原、人の手が入ることによる話ですとか、若干、書き込んであるところもございます。こういったところが不足しているという点を、先ほどの点、具体的にまたご意見をいただければ、これどこがまた、さらにほかに比べて足りないのかという点をいただけると我々としてもありがたいと思っております。
 それから、海の外来種の白幡委員のご指摘に関して、できれば、その例示みたいなものをまた教えていただけると、非常に我々としても十分な知見等、あれがないものですからありがたいと思っております。
 それから、吉田正人委員のご指摘のいただいた深海域の生物多様性についてですけれども、具体的なデータですとか、その問題点の指摘の部分、むしろ白幡委員にいろいろいただくのがいいのかもしれないんですけど、どなたか具体的な、そういう指摘とか知見みたいなものをいただけると非常にありがたいと思っております。
 あと、辻本委員からのご指摘のいただいたモンスーンのお話ですけれども、これについても先ほどの17ページのところ、記述ぶりそのものは若干簡潔ではあるんですけれども、真ん中辺りに四季の変化をもたらす季節の影響ですとか、それから、人の関わりについて下村委員のほうからもご指摘がありますけれども、そのことについても農林業を通じた適度に人の手が加えられた環境が形成されるというようなもので、若干、多様性というところまで、どこまで書き込んであるかはあれですけれども、書き込んでございますので、また具体的に不足している部分について、ご指摘いただけたらありがたいというふうにも思っております。
あと、促進法の記述についても、84ページですとか、68ページのところでも記述はさせていただいているところですけれども、さらにどこが適当かというところも、もし何かあれば教えていただけたらと思います。
 それから、吉田正人委員についてで、地域共生圏のお話というものがありました。先ほど武内委員長のほうからもお話があったとおり、これ自体は、いわゆる生態的な流域圏といったような考え方を越えるような形で、要するに生態系サービスを通じて、その流域という形でつながっていることだけでなくて、例えば農産物がいろいろな形で流通されることによって、お互いに支え合うという関係、もしくはその恵みを得られるという関係というものが出てくるとか、その物理的な一つの圏域というのを少し越えた発想、もちろん当然、流域のような水源地と下流域というような考えももちろんその中には含まれると思いますけれども、それをさらに一歩越えたところで、階層性の話も書き込んでございますけれども、そういった概念の中で、先ほどご指摘いただいた用語については、どういったものがよりわかりやすいのか、また、英語にしたときにどういったものがわかるかということを、また検討させていただきたいというふうに思っております。
 それから、Millennium Ecosystem Assessmentについての省略の部分についても、どこまで書くかということについては、また網羅すると、どこまでやらなくちゃいけないかというのを我々のほうもあれなものですから、具体的に何かちょっとご指摘をいただけたらありがたいというふうに思っております。
 あと、tipping pointそのもの、吉田謙太郎委員のお話ですけれども、これは非常に難しい問題と考えておりまして、どういう認識をとるかというのは、実はGBO3においても、そこのところは特定できていないというふうにされていたところでして、今の段階でのデータの中で、本当にその認識を示せるかというのは我々もちょっと悩んでいるところでございまして、その辺は難しいのかなというような部分も考えております。
 また、鷲谷委員からあった攪乱の影響につきましても、確かに先ほどのご指摘のような部分の理解、非常にそういったところもあるというのは我々も承知しているところですけれども、それを本当に科学的にいろいろ調べていただいている先生の論文ですとか、具体的な事例みたいなものを教えていただければありがたいなと。我々としてもどこまで書けるかというのが、いろいろなさまざまな現在の状況の中で、まだまだその知見というのは不足している部分があるのかなというふうに思っております。
 それと、全体として、この中でいろいろ、例えば法律の問題ですとか、もう少し検討させていただくところは幾つもあるんですけれども、大きく、ちょっと全体、今日、最後の個別の施策の第3部というところをお示ししていないものですから、恐らく全体の戦略の中で絶対に書かなければいけない部分ですね。例えば問題点の指摘、外来種の問題なんかもありましたけれども、そこの部分と、それから、第3部のほうで個別の施策を並べることはほとんど網羅的にすべての施策を整理していく中で、今の現状と課題みたいなのを個別に書き込んでいく部分とありまして、そういう意味で、今回の第1部のところで書いている現状というのが、すべて100%、今の現状と課題みたいなものを網羅できているわけではなくて、ハイライトしている部分に焦点を当てているところもあって、例えば、そういう意味で法律の中で地域指定の制度だけ特化した整理の仕方をしているというのは、実はその後に国土のグランドデザインというものを描く上において、やはりそこは整理をまずして示さないと、恐らくその後の記述というものがわかりにくいだろうということで、そこだけ特化しているというような、そんなような全体の構成になっているところもありますので、ちょっとそんな中で今日いただいたご指摘が、この戦略部分で書き込めるのか、もしくは第3部のほうで個別の施策の中でお示しする現状と課題の中で書き込んでいけば、皆さんにわかりやすく示せるのかというところは、また検討させていただけたらというふうに思っております。
 そのほか、何か補足等が事務局側からあれば。

【野生生物課長】 山口先生からお尋ねのありましたレッドリストの改定の件ですけども、今、作業を急いでいるところでありまして、各分類群ごとの分科会、今日もやっていますけども、そこで最終的なチェックをしているところです。最終的に公表がいつかというのは、まだ確定はしておりませんけども、ぎりぎりで数字だけ替えるということではなくて、改定の中で注目すべきポイントなども入れるようにしたいというふうに考えております。
 それから、鷲谷先生からも、このレッドリストに関してご指摘がありましたけれども、貝類のところも見直しの結果を踏まえて、新しい状況を踏まえて見直したいと思っています。
 それから、鷲谷先生から外来種に関してのご指摘もありましたけれども、これについては最新の状況を入れるようにしたいと思います。

【武内委員長】 よろしいですか。
 それでは、15分間の休憩をとらせていただきたいと思いますので、あの時計で3時50分まで、15分ちょっとになりますけれども、休憩ということにさせていただきます。
(休憩) (再開) 【武内委員長】 それでは、時間になりましたので再開させていただきます。
 次に、第3章、生物多様性の保全と持続可能な利用の目標のうち、第1節の目標については、今後、第2部の検討状況を踏まえ、見直すということになっておりますが、第2節の自然共生社会における国土のグランドデザインまでの部分について、ご意見、ご質問のある方は名札を立てていただきたいと思います。
 中静委員、お願いします。

【中静委員】 3章ですよね。2点ほどあるんです、2点かな、ちょっと待ってください。すみません、まず一つは53ページなんですけど、この河川のことなんですが、例えば次の沿岸域では、やはり津波があったということもあって、海岸防災林の再生などを通じた安全・安心との環境が調和したという視点が入っているんですけど、河川のところにはあまりそういう視点が入っていなくて、その記述の中では洪水による攪乱を通じてと、物すごく大事だと思うんですけれど、ここはやっぱりバランスをきちんと意識しているという書き方のほうがいいのかなというふうに思います。
 それから、前回もどなたかからご指摘があったと思うんですけど、こういういろいろな、いわゆる生態系レベルでの区切りと同時に、最後にそういう複数の生態系をまたがった場合の目指す姿というのも、やっぱりきちんとあったほうがいいのかなというふうに思います。例えばそういう中で、流域レベルで考えると、その目指す姿ってどうなるのかなとか、あるいは先ほど吉田委員とかが言葉で問題にされましたけど、共生圏の考え方というのはどういうふうになっていくのが目指す姿なのかな、あるいは適応的モザイクのような考え方というのがどうなのかなという、そういう形でも目指す姿というのがあるといいかなというふうに思います。
 以上です。

【武内委員長】 ありがとうございました。
土屋委員、お願いします。

【土屋委員】 次から、ぜひ目次にページ番号を入れていただいて、すぐ出てくるようにしていただくと時間が節約できるかと思いますし、それから、今回、今の第3章については、目次と本文のほうとちょっと一致していないようなところもあるように見受けられますので工夫していただければと思います。
 具体的なコメントとしては、46ページに明治神宮のことが書いてありますが、明治神宮の森をつくるに至ったいろいろな経緯があって、これはまさに生物多様性と関係がありそうな案件でしたので、書くのであれば、そのいきさつ等も少し紹介するのもおもしろいかなと感じました。
 それから、47ページの下のほうに、「3 自然共生社会における」とあって、さらに括弧で「2110年」という年号が書いてありますが、何となくこの数字だけが浮いているような感じがするのですが、私の感じ違いでしょうか。
 それから、具体的なコメントとして、48ページの、ここでは「サンゴ礁保護区のネットワーク」という言葉が真ん中辺りにありますけれども、海洋保護区のネットワークについては、ここで書いていただいているような国を越えたネットワークの考え方のほかに、大きなMPAを、海洋保護区を一つ置くのがいいのか、小さい海洋保護区をたくさん置いて、それぞれの関わりを大切にして保護するのがいいのかということに関して、かなり生物多様性と勘案した議論が進んでおりますので、その辺りもご紹介できるかと思います。
 以上です。

【武内委員長】 どうもありがとうございました。2110というのは、これ何ですか。

【生物多様性地球戦略企画室長】 これは今、現行戦略というか三次をつくったときからですかね、100年後というのを2110年にターゲットイヤーを置いていたということなので、すみません、ちょっとこの書きぶり、書き方をするかどうかというのはまた考えさせていただきます。

【武内委員長】 何か「22世紀初頭」ぐらいのほうがいいよね、むしろね。こんな、100年というのはそういう意味でしょう。
 あんさんはいいんですか、さっき、今もう3章になりましたけれども、大丈夫ですか。

【あん委員】 大丈夫です。ちょっと混乱しています。

【武内委員長】 下村委員、お願いします。

【下村委員】 既に議論があったのかもしれないんですが、2節の第1が国土のグランドデザインにおける地域区分ということで、地域区分のことが出ていて、それの3のところにグランドデザインという書き方の中では、全体的な姿と、それから地域区分ごとのグランドデザインという書き方になっているんですね。それで、恐らく今回はかなり流域というか区分を、先ほどもご指摘ありましたけれども、区分を通した連携の話をかなり強調するという話になっていて、この1のところがいきなり地域区分が出てきている、これは何か既に議論があったり、あるいは理由があったのでしょうかと。つまり1のところにも全体的な姿ではないですけれども、区分を通したような姿を書いたほうがいいのかなとは思ったんですが。

【武内委員長】 そこのところだけ、今、簡単に回答をお願いできますか。

【生物多様性地球戦略企画室長補佐】 すみません、まず、全体の話というのが地域区分のほう、前、辻本先生からお話のあった、まず国土全体を相関しろというところは地域区分の冒頭に、その地域の考え方というところで入れてあるんですけども、あと、全体、その地域区分の話をする前に、国土として全体をどう考えるんだというのも書きなさいという話が前回あって、それぞれ書いてあるんですが、その位置関係というのがちょっと、いきなり全体、地域、全体、地域と何か前後、前後みたいになってしまっているので、少しわかりにくい構造になってしまっているところはあると思います。ですから基本的に、これ今、現行戦略の流れでは書いているんですが、その辺、わかりやすい形で少し構造というか、書く順番を変えていくことは可能かと思います。

【武内委員長】 宮本委員、お願いします。

【宮本委員】 46ページの七つの区分に関してなんですけれども、これにつきましては、例えば国土利用上の区分などから非常に明確な定義がなされているものなのか、あるいは定義がなされていれば、おおよその面積とか試算というのは可能なのかどうかということを1点お聞きしたいと思います。
 それから、もう一つなんですけれども、これはこの章に限らずなんですが、前回の版に比べますと、非常に具体的な生き物の話がたくさん出てきて、私のような生き物マニアには非常に楽しい読み物になっているような気がいたしますけれども、あまり親しみのない名前、種名もかなり入ってきているように思います。前回のときに、生物名に関しての索引、あるいは分類群の一覧表みたいなものがついていたかどうか、ちょっと今、チェックしていないんですけれども、もしそういうものがおつくりいただけるのであれば、そのほうがわかりやすいかなというふうに思いますので、ご検討いただければと思います。

【武内委員長】 今のことについて。

【生物多様性地球戦略企画室長補佐】 七つの地域区分は、必ずしも国交省等がやられている国土区分にマッチしたものではないです。面積等出せるかというと、実は出せるものと出せないものがありまして、例えば奥山自然地域でいきますと、我々の基礎調査の中で自然度区分をやっているんですが、それの10と9に該当する部分を奥山自然地域。あと、里地里山・田園地域につきましては、自然度でいくと、たしか2から8までの地域を出している。それらの面積は、お手元のほうの冊子、国家戦略の冊子の47ページのほうにメッシュ数になりますが、割合が出ているので、それから換算すると概ね出せますけども、例えば、あと沿岸地域ですとか海洋地域、そういったところはそういったデータでは出せないところがありますので、面積は出ないということでなります。
 あとは、種名の話とか、この閣議決定をする文書の中で細かく書いていくのか、こういった市販本の中で整理するのかというのはちょっとまた整理をした上で、わかりやすい形では工夫をしていきたいと思います。

【武内委員長】 吉田正人委員。

【吉田(正)委員】 私、ちょっと提案したいんですけど、提案すると、すごくページ数がまた増えてしまうからどうなのかなということはあるんですが、この国土のグランドデザインは、今までこういう7地域区分、いわゆる植生や人間の関与だとか、地形や人間の関与ですね、そういった視点から分けたもので、全国に適用できるようなものなんですけれども、これを本当に具体的に生態系ネットワークだとか、そういったもので回復していくには、もっと地図上に落とした、以前、環境省のほうでも生物多様性地域区分をやっていらっしゃると思うんですけれども、北海道とか、それから本州の太平洋岸、日本海岸、それから瀬戸内の地域とか、南西の地域とか、いろいろ分けていると思うんですけれども、そういった地図上に落としている地域、そこでの目標だとか、そういったものを本当はそろそろ考えていかないと、グランドデザインというものに本当にならないんじゃないかという感じはするんです。そういったことを、私としてはもう2012では入れていくべきかなと思うんですけれども、それをやるとなると一仕事ですし、ページは増えるのでどうかということがありますけれども、私としてはそういう意見を申し上げたいと思います。

【武内委員長】 桜井委員。

【桜井委員】 先ほどフライングをしてすみませんでした、一番最初に。それで、ちょっと今の件と似ていますけれども、例えば東京湾と都市、それから、後ろの里地里山、それから奥地ですね、こういったつながりが一つありますけれども、これは都市が入りますね。じゃあ三陸はどうかといいますと、急峻な山があって、急峻な川があって、すぐリアス式海岸があると。北海道のある場所では、後ろがなだらかな山があって、牧草地があって、河川があって、干潟があったり、塩湖があったり、海があると、そういうふうに考えていくと全く違うものがあるわけですね。これで横に1から7まで切るというやり方もありますけれども、むしろ、今、吉田委員と同じですけれども、何かそういう特徴的なものがあるとすれば、その地域、いわゆるエコリージョンに合ったやり方、つなぎ方、リンクの仕方をどうするかというのは、詳しく書かなくてもいいけれども、それ自体について、ある行くべき姿をやっぱり書くというのは大事じゃないかなという気がします。
 以上です。

【武内委員長】 ありがとうございました。
辻本委員、お願いします。

【辻本委員】 ありがとうございます。今、お二人言われたことと関連しているんですけども、この前も国土デザイン、グランドデザインを考える上で、どんなふうにスペースの区分を考えていくのかという話をしたわけですけれども、ちょっと私、話ししたことは、私の言いたいことを全くというか、パーフェクトには理解していただけていない。一つは、私自身は、七つは、先ほどもちょっと言われた土地利用と地理上の特徴で分けた一つのエレメントである。そういうエレメントとして独特の生態系として、あるいは景観としてのマネジメントの考え方があるだろう。しかし、その景観のマネジメントとしての考え方は、もう少し大きな気候帯であるとか、エコリージョンとか、そういうものによって若干異なってくるだろう。すなわち、このレベルの国土の上に置くべきエレメントの特徴は、それぞれ都市部、田園部で違うだろうけども、それももう少し大きな気候帯とかエコリージョンで違ってくる。それを踏まえた上で、そういうところはそういうふうに整備しなければいけないんだけども、もう一つ、真ん中の階層のスケールがある。それは、今回も言葉に若干クレームが出ていますけども、生態系サービスでつながれる地域共生圏みたいなイメージというのは、まさに流域圏そのものじゃないのという話もあります。すなわち生態系の非常に根本的なところは、水とか物質とか、そういったものの循環のネットワークですので、流域圏というのは幾つかの流域が合わさった中でつながっている、こういうエレメントをどんなふうに配置していって、どういうふうにつないでいくのかというふうなグランドデザインの考え方があってもいいじゃないか。すなわち一番それぞれ特徴的な景観をどんなふうに仕上げていくかというのは、七つの、島嶼部だけがちょっと離れていますけれども、そういう物事にティピカルに考えていく必要があるんだけども、それをもう少し大きなスケール、例えば流域とか生態系サービスを受けるようなレンジの中でどんなふうに配置していくのか、それらはどんなふうに水とか物質とかのネットワークでつながっているのかというところまで含めないと、グランドデザインになかなかならないんじゃないか。すなわちスケールの階層性と、もう一つは、そのスケール間をつないでいるスケールの階層する中の一つの単位は、今、七つのエレメントとしての地域でいいんだけども、それをどんな中でネットワークを強化するのか、そして、そのネットワークは何なのか、そこまで議論しないとグランドデザインにならないんじゃないかなというふうな気がいたします。前、お二人、ご発言された内容もこの中に含まれるんじゃないかなという、そういうふうに考えれば、ある程度まとまってくるんじゃないかなという気がしましたので。

【武内委員長】 どうもありがとうございました。実は、さっきの地域循環圏と、今回の地域共生圏というのか、自然共生圏というのか、流域共生圏というのか、この二つの間はちょっと両方とも手を出していないのがあって、それは水循環なんですね。それはどっちもとってないんですよ、向こうは資源循環ですから。ですから、その辺をちょっと入れ込むことによって、先ほど来出ている、この圏域の考え方というのが、より明確なものになるんじゃないですかね。物質循環を入れた自然共生の考え方というですね。特に自然循環ですね、土の循環とか。流域というと、本当に流域だけで今度見ちゃうということになると、流域で見れない地域もあったりして、例えばそういう一種のホモジニアスな湿地景観とか草原景観みたいなやつというのは、それなりに一つの圏域としてとらえるということが必要だということもあるわけですし、島嶼なんていうのもそうですよね。ですから、さっきからちょっと聞いていて、何か一種の自然共生圏みたいな言い方をしておくといいのかなと。その流域共生圏に代表されるような自然共生圏みたいな言い方にすると、大体、今、皆さんおっしゃったような話が入ってくるんじゃないかなとは思いますね。どうもありがとうございました。
 ほかに。よろしいですか。何かありますか。奥田さんのほうで何かありますか、いいですか。頑張って直しますだったら、それでもいいんですよ。

【生物多様性地球戦略企画室長】 非常にご指摘の趣旨はよくわかるんですけど、どこまで書き込めるかって、非常に難しい部分もあると思います。それで一つには、やはり特に政府のグランドデザインとして国土計画というものが、国土形成計画というものがあって、当然いろんな形で、生物多様性の観点からは当然、生物多様性国家戦略というものがあって、それにほかの計画がまた基本とするというようなところをやりながら、国土、その土地そのものをどうしていくかということは国土形成計画みたいなものがまずあってというところがあるので、その手の関係をどう整理していくかというのは一つあろうかというのと、我々は具体的な話を、先ほど、特に吉田正人委員からご指摘あったような地図みたいな形で示していくだけの、今、データとその情報量が手元にあるかというと、なかなかそこのところは若干苦しいのかなというところもあります。それから、今、ご指摘のいただいたところの部分の概念みたいなものをどこまでわかりやすく提示できるかというところも、ちょっとこれは少し頭を悩まさなきゃいけないところがあって、また、委員長なりのご指導を受けながら考えていきたいとは思いますけれども。

【武内委員長】 それでは、次に、第4章、生物多様性の保全と持続可能な利用の基本方針の第1節から第3節までについて、ご意見、ご質問のある方は名札を立てていただきたいと思います。
 大久保委員。

【大久保委員】 これが生物多様性の保全と持続可能な利用ということなわけですけれども、やはりビジネスの立場から言うと持続可能な利用、特に生物資源が持続可能な何だと、それをできるだけ有効に地下資源みたいな、使ってしまってポイじゃなくて、常に循環型で持続可能なんだということに非常に、今、ビジネスのほうでは魅力を感じて利用ということに取り組むという面があるんですね。これは、もちろん保全というのが片一方にあるんですけれども、利用という面で考えたらそれがあると。それで、その自然資源の持続可能な利用というところが、きちっとこの基本方針の中にうまいこと出てこないかなというのが私の意見なんですが、最初の基本的視点の第5番目のところが、ここは統合的な考え方と長期的な視点という格好になっているんですが、ここの中身が、それまでの四つは非常に具体的なタイトルになっているんですが、ここだけが突然、総合的で長期的な視点ということになっているんですけど、むしろ何か生物資源、生物資本の持続可能な利用に関する長期的・総合的視点といったような、そういう形でまとめてもらえば、我々としての関心の持ち方としては非常にわかりやすくなるなという感じがしております。
 あと、その基本戦略のほうには、個別には非常に持続可能な形での利用というのが、もうあらゆるところで出てきているんですが、特に、やはり例えば森林・木材資源の利用であるとか、あるいは、これは桜井先生の専門ですけれども、海洋資源の利用であるとか、そういうことを考えたときには、どう言いますか、例えば山林資源だと、今ほったらかしにしてあるがために有効な利用ができないという問題が大問題になっているわけで、もう少し作業道のインフラの整備であるとか、海洋なんかも、いろいろ海洋のそういったための整備というようなものをもう少しやっていくんだよと、そういうことで日本としての国家戦略を有効に生かしていくんだよというような視点がどこかにうまいこと入ればいいなと。特にその点はエネルギーに関しても、今盛んに自然エネルギーの問題が言われているわけですけれども、バイオマスなんかも含めまして、エネルギー関係での循環型といいますか、持続可能な利用ということを、どこかできちっとうたえたらいいなという感じがしております。
 以上です。

【武内委員長】 ありがとうございました。
鷲谷委員、お願いします。

【鷲谷委員】 1の1のタイトルなんですけれども、「慎重かつ柔軟な態度」というのが、かなり誤解を呼ぶ表現になっているんではないかと思います。もともとはアダプティブ・マネジメントという手法の重要さを書いているところで、それは科学と参加を旨にし、モニタリング結果を実際に反映させながら進めていくという趣旨なんですけれども、柔軟なという日本語は、それを表していないと思うんですね。もし一般の方にわかりにくいということであれば、注をつけるとか、そういう形で順応的な取組というような言葉を残したほうが、タイトルのところも「柔軟な」にしてしまわないほうがいいのではないかというふうに感じました。

【武内委員長】 山岸委員、お願いします。

【山岸委員】 ありがとうございます。第3節、84ページに該当するところです。私は、これはもう声を大にして言いたいんですが、めちゃくちゃなことを言いますが、そんなことは閣議決定できないからだめだと一蹴されても結構でございます。この国の役割とか地方公共団体の役割とか事業者の役割とか、みんな役割が書いてあるんですが、これを読むと、要するに非常に不十分な人たちが集まって、仲よく連携して、協働して頑張りましょうという、それだけのことですよね。僕は、国家戦略と言うんだったら、生物多様性を主流化しようと思ったら、やっぱり人とお金だと思いますよね。国だったらば、各事業所に1人ぐらい生物多様性専門員を置けとか、地方公共団体だったら、すべての市町村に生物多様性係を置けとか、それを前回、僕は文化財の保護行政と比較しながら、なぜできないんだと言ったら、やっぱり奥田さんは勘弁してくれということなんですけれど、それだったら一体、国家戦略って何なんだと。国家戦略というからには、それを取るのが国家戦略であって、できないことはもう書かないんだったらば、こんな国家戦略は要らないし、こんな長い時間、6回も7回もみんなが集まってきて、一番肝心なことが抜けているんじゃ僕は寂しいなと思うわけです。それは無理だとおっしゃられれば、それまでですが。

【武内委員長】 事務局からの回答は後ほどということにさせていただきまして、土屋委員、お願いします。

【土屋委員】 ちょっと次の意見が言いにくくなってしまいましたが、58ページ、先ほどの1のところですが、私は、その「慎重かつ柔軟な」の前の「科学的認識」という言葉にちょっと気になるところがあります。確かにこれからいろいろな活動をするときに、その科学的な認識を持ちながら活動していかなければいけないのは確かですけれども、科学的認識を持ちなさいというだけでは、やっぱり読む人にとっては不十分なのですが、読んだ人がわかるようにするためには、例えばこんなふうにというような例示をしてあげるのが親切なのではないかと思います。ただ、例はいっぱいあるわけですから、それをどのようにするのかは大変難しいんですが、幾つかコラム的なスペースを設けるとかというような工夫はできるのではないかと感じました。
 それから、次のページの「地域に即した取組と広域的な認識」というところは、これは二つに分けていただきたいと私は思います。地域の中でしっかりしていく取組と、より広い範囲で認識する取組と、やっぱり分けるべきだというふうに思いますので、項目としては分けたいですね。
それから、地域のほうに関しましては、その後のページだったでしょうか、地域戦略との関わりが少し出てくるかと思います。これも幾つかの例示をするとわかりやすいかと思いますが、北から南まですべて例示するわけにはいきませんので、どういう工夫がいいか、今すぐ私なりのアイデアはないんですけれども、ご検討いただければと思います。
 以上です。

【武内委員長】 ありがとうございました。
吉田正人委員。

【吉田(正)委員】 言いたいことが、すごくいろんな部署に、場所に分散していて、ちょっとどこに入れたらいいかわからないんですが、例えば発端から言いますと、60ページに「社会経済的な仕組みの考慮」ということで、持続可能な利用ではなく、集雑的な林業や漁業という形でない、そういったものを消費するようにしましょうということで、認証制度のことが書いてあるんですけれども、19日にNGOなどが主催してやった中で、この認証制度を発展させるとともに、やっぱり、実は生産者も持続的にちゃんととっていきたいし、海をそういうふうに、沿岸を管理していきたいという気持ちを持っているし、それから、消費者のほうもそういったものを食べたいという、安心・安全なものを食べたいという気持ちがあるんだけれども、その間の流通がそういうものを用意してくれないと。選択肢がないと。昔のように、近所の魚屋さんで、魚屋さんが「一番これが新鮮だよ」と言ったものを食べられればいいんですけど、そうではない、もう食べようと思ったら、とてつもなく遠いところからとったタコだとか魚だとかというものしか選びようがないという、今の流通のあり方というものが生物多様性をおかしくしているんだというのも、非常にその中の議論で出てきたんですね。ですから、そういった地域に即した取組、その前のページもありますし、それから、ずっと後ろのほうになりますと、水産業などのことに関して書いたのは、70ページ辺りに生物多様性の保全に貢献する農林水産業の推進というところがあるんですけども、結局、生産者側、それから、あとは消費者のことを書いてあるのもありましたね、後ろのほうでしたか、どこだかわからなくなっちゃいました。結局、生産者と消費者に対して、こうしたほうがいいということを書いてあるのがあるんですけど、その間の流通に対して、こうすべきだと書いてあるところがないと思うんですよ。だから、そこのところをどこに入れたらいいのかわからないんですが、多分、この社会経済的なというところだと思うんですが、そこに入れないといけないんじゃないかなというのは、今月やったシンポジウムの中で出てきた意見です。

【武内委員長】 よろしいですか。それでは、あん・まくどなるど委員、お願いします。

【あん委員】 ちょっと混乱しているというか、読んでいて、読者対象が誰をイメージしてこれを書いているのか、いまひとつちょっとわからないところがあるんですね。一般市民、国民だったらば、果たしてここに入って、中にモチベーションを感じて、生物多様性保全の市民になるか、国民になるかどうか、ちょっと疑問を感じているところがあります。ちょっと言葉が乱暴で大変恐縮なんですけど。
グランドデザインから、また、一番やっぱり最後の4章なんですけど、4章は特に、じゃあ国民の皆さんそれぞれ何ができるのかということで、もうちょっとインスピレーションみたいなものとかがないと、ちょっと役割だけで簡単に書いてしまうと、そこで人が行動に移ってくれるようなことには、ちょっと今のままではならないんじゃないかなと思います。少し、ちょっとこの場で乱暴な意見だけ出して、その提案が全くないままでは大変恐縮なんですけど、ちょっと何かインスパイアするような部分をもうちょっと第4章で工夫していただけたらと思います。

【武内委員長】 辻本委員、お願いします。

【辻本委員】 ありがとうございます。最後の役割、連携・協働のところですけれども、この生物多様性を守っていくということ以外に私が絡んでいるものに、災害に対してどうやってやっていくのか。ここでもそれぞれの主体の役割、連携・協働というのはどこでも出てくるんですね。特に人たち、あるいは経済活動、人間活動を守る側だけでなくて、守られる側も一緒になってやっていくというのが最近の災害危機管理の考え方なんですね。そうすると、単に国とか地方公共団体とかNPOとか企業であるとか住民であるというのが並べていったときに、右のほうへ行けば守られる人であったはずの人が、危機管理をするために、どんな行動をしなきゃいかんかということまで書き込まなきゃいけない。これで私が何を言いたいのかといいますと、生物多様性を国家的に考えていくときには、生物多様性に本当に関わっていると思っている行政機関だけでなく、NPOだけでなく、住民だけでなく、そうでない人、例えばその資源を利用しようと、徹底的にできたら利用したいと思っている人も何らかの貢献をしてもらわないと困る。あるいは国の行政の中でも、いわゆる土地開発型のタイプの行政機関としての国も何らかの役割を果たさないと、これは国家的に生物多様性保全をやっていけない。そういう視点からすると、今、国の役割、県の役割というふうに、簡単にNPOの役割、このNPOだって自然を守りましょう、マスコミだって自然保護についてはしっかり書くマスコミだけをターゲットにしているのかもしれないし、住民だって守ってくれる人だけをターゲットにしてくれるかもしれないし、企業だって理解のある人たちだけをターゲットにしているのかもしれないんだけども、実は国家戦略としては、そうでない側の人も一緒くたになって国民的な運動としてやっていかないといけない。そのときに、どんなそれぞれの役割を考えて、それがどんなふうに、どういうふうなフェーズで連携するのかという例示をちょっと考えて書いていかないと、このままだと、みんな一生懸命になっている人たちがこういうことをやるんだなということでしかないような気がするんですね。ちょっと、ただ単に国、地方公共団体、企業、NPO、市民と並べるんじゃなくて、少しそれらが役割として担っている、もともと役割として担っているものがどうであって、それらが例えば自然を生物多様性とか生物生態系サービスを利用したいという人も、どんなふうに今後は関与していって、生物多様性保全を主流化していくのかと、こういうふうな視点からすると、ちょっと書き方が違うんではないかなという気がしました。

【武内委員長】 どうもありがとうございます。今の主体の話が大分出ているんですけれども、今の最近の国際的な議論は、主体を階層的に分けたりとか、あるいはセクター的に分けるんではなくて、一つの資源をめぐって、いろんな階層の立場といろんなセクターの人が一緒になってやっていく、そういう資源の共同管理の仕組みづくりをつくっていくことが非常に重要だということを言っているんですね。それを今、一番言っているのがOstromですよ、今度、コモンズ学会というのが来年開催されますけれども。そのときのキーワードが「nested institution」という言い方なんですね。今までは上か下か、民間か公共か、それが入れ子のような状態になって有機的に資源を管理していく最も効率的な仕組み、しかもコモンズの悲劇をもたらさないような、そういうルールづくりのもとでやっていくという考え方なんで、だから、こういう何か主体別に分けていくというのは、ちょっともう今の時代には合わなくなっているということはありますね。だから、ちょっと皆さんのご意見を聞くと、そこのところは、そうは言われてもどう書くんだよと、こう言うんだと思うんですけど、一応、頭の体操としてはそういう話があるということですね。
 吉田謙太郎委員。

【吉田(謙)委員】 すみません、これもまた細かい点で恐縮なんですけれども、65ページと66ページの「生物多様性が有する経済的価値の評価の推進」のところです。これは特に後段のパラグラフ、一番最後のパラグラフのところ、65から66にわたるところは、主流化をどう進めていくかということが、経済学者の視点から見ると非常にわかりやすく書かれているので、いい表現になっているなというふうに感じております。ただ、最後のパラグラフのところだと、「汚染者負担の原則」や「完全費用復元の原則」「受益者負担の原則」と、こう並べてあると、なかなかちょっと一般にはわかりづらいかなという気がしますので、もう少しわかりやすいとありがたいなというふうに思います。
 あと、これは細かい点なんですけれども、65ページの最終行、「公的な財・サービス」とありますけれども、これは多分、「公共財」という言葉をきちんと使ったほうがいいかなと。「公的な」というのと「公共財」というタームは少し違いますので、あるいは「非市場財」とか、何かそういう言葉をきちんと使ったほうがよいのではないかなというふうに思います。
 それと、あと、私、「非利用価値」のところを前々回ぐらいにも指摘させていただいたんですが、若干ちょっとあいまいな点がありまして、1番目のパラグラフの下から2番目、「現在も将来の世代も利用することはないかもしれないけれども」のところは、もう少し書きぶりをかえていただいたほうがいいかな。「非利用価値」というのは、基本的に個人は利用しないけれども、他人が利用すること、あるいは将来世代が利用することに対して人々が感じる価値であると。これだと将来世代も利用しないということ、利用しない可能性も含めての価値なんですけれども、非利用の利用しないということが正しく伝わらないかもしれないなというふうに感じております。特に、この「利用価値」と「非利用価値」って、ぱっと聞くとわかりにくいかと思うんですけれども、「非利用価値」というのは、本当に自然保護の根源的な欲求に一番近い言葉、それを経済学的に表した言葉ですので、もう少しわかりやすく伝えられるといいなというふうに考えております。個人が利用しなくても、例えば遠くのどこそこで貴重な野生動植物が守られる、それに対して人々が価値を感じるということが反映されて書かれていればいいかなと。それも含めて大事なことであり、経済的に見える化され、主流化されていくということがわかるようになるとよいのではないかというふうに考えております。

【武内委員長】 ありがとうございました。
中静委員。

【中静委員】 ありがとうございます。幾つかあるんですけど、一つは、60ページの社会経済的な仕組みのところで、いろいろな仕組みがここで出てきているんですが、一番最後の行に「森林の保全・管理に還元する仕組み」ということで森林環境税が出てくるんですけど、ここはやっぱり私は森林環境税に限らず、もう少し広く「PESの仕組み」というふうに書いていただきたいなと思います。それは、例えば先ほど吉田さんがご指摘になった65ページか66ページのところにも通じますし、例えばそういうPESの仕組みを理解するということがやっぱり主流化にもつながると思うので、農林水産業の部分について書かれた70ページのところにでも、この記述の仕方がどうも行政としてどうやるかということが書いてあって、やっぱり実際に業をやっている人たちにもそういう意識を持ってもらうということはとても大事なことだというふうに思いますので、先ほど辻本さんがおっしゃったのと似たような意見なんですけど、そういう人たちが何ができるかという視点からも、やっぱり書いていただきたいなと思いました。
 それから、その同じ部分では、同じような仕組みとしてやっぱり気になるのは、一つも書かれていませんけど、オフセットのことをどういうスタンスでいるのかという点ですね。せっかく戦略アセスメントまで導入されたわけですので、やっぱりこういう開発に対して、どういうスタンスでいくのかというのが、戦略と言うからにはある程度見えたほうがいいのかなというふうに私自身は思うんですけども、ということです。
 それから、64ページに、事業者の取組の推進というところで真ん中辺に、「事業者、原材料調達、金融市場、土地利用など」とあるんですけど、やっぱりもう一つ、製品についてもぜひ入れていただきたいなというふうに思いました。
 それから、最後はちょっと細かい点なんですけど、81ページのREDD、レッドのことなんですけど、書き方がREDDの議論でも「生物多様性の保全にも貢献できるものとなるよう」というような感じなんですけど、もう現在の議論は、ご存じのようにREDDだけではなくて、もっと生態系サービスを考慮したREDD+をどうするかという話になっているので、そういうものを、REDD+という言葉は出すか出さないかはともかく、もうそういう議論になっていることを踏まえた書き方にしていただいたほうがいいかなというふうに思いました。
 以上です。

【武内委員長】 ありがとうございました。
磯部雅彦委員、お願いします。

【磯部(雅)委員】 76ページで細かいところですが、「沿岸・海洋域の保全・再生」というところの5行目、「6番目に広い排他的経済水域」というのがあって、4月の終わりに国連の大陸棚の確定委員会で、経済水域を超えた大陸棚が認められたので、そこも権利として使えるとともに義務として保全しなくてはいけないですから、その言葉をつけ加えておかないといけないんじゃないかと思います。
 それから、そういうふうになったときに、海域で深海底鉱物資源を開発するとかということが経済的な必要性から相当力を入れてやられてもいるし、やられるだろうということなわけで、それと並行して保全をしなきゃいけない。そのために、MPAのようなものも必要になってくるということは書いてあるんですけど、76ページの一番下の行を見ると、「海洋区分を行い、区分ごとの典型的な特徴を持つ」というところからさっと読むと、浅いところしか言葉が出ていませんで、「干潟、藻場、サンゴ礁をはじめ」という沿岸域の話しか出ていないので、ここはやはり深海の部分も何か入るような、そこはやはり具体性は相当レベルが違うと思うんですね。沿岸域は今までもやっていますから相当違うわけですけど、でもやっぱりそこは将来のことをもう少し長い、ロングタームの将来のことを考えて、深海の沖合の海域についても、ある程度、その海域の特徴をとらまえ、それによって保全するところは保全し、利用するところは利用するというようなことが何か、少し抽象的でもいいから出ないといけないんじゃないかというふうに思います。

【武内委員長】 ありがとうございます。
宮本委員、お願いします。

【宮本委員】 66ページなんですけれども、「生物多様性に配慮したライフスタイルへの転換」というところなんですが、多分、一人一人が生物多様性に配慮した行動をとってほしいということを言いたいんだと思うんですが、例えばとらない、捨てない、滅ぼさないみたいな、そういうダイレクトな話ではなくて、ここで事例として挙がっていることは、大都市圏の何か人の視点のような気がいたします。共通しているという点では、消費者という点で、どの方にも当てはまるのかもしれませんけれども、大都市に生活している方だけではなくて、それ以外の方々に対しても何か具体的な提案ができるような事例を少し入れていただいたほうがありがたいかなと思います。
 それから、もう一つは、84ページの、その主体の役割と連携・協働というお話なんですが、先ほど、ほかの委員からも指摘ございましたけれども、それぞれの立場の方、国とか地方公共団体とか、立場の方のことが書いてあって、ほかと協働しますという書き方になっているんですけれども、このそれぞれの主体の方々の間での、例えば情報の流れとか資金の流れとか人の流れとか物の流れとか、関連性について少し触れていただいたほうが、よりその協働ということが浮き立つのではないかというふうに考えます。その中の86ページに「学術団体・研究者の役割」と書いてあるんですけれども、ここが非常に短くなっているんですが、ひょっとすると言いにくいのかもしれないんですけれども、こちらもかなり、環境省がこういうことを期待しているということではなくて、一般の社会からどういうことが期待されているということを書いていただきますと、例えばこれから研究者を目指す若い方の指針になるかと思いますので、その辺りをもう少し加筆いただけたらありがたいかなと思います。
 以上でございます。

【武内委員長】 ありがとうございます。
下村委員、お願いします。

【下村委員】 全体的な、ちょっと書きぶりのことなんですけども、非常にいろんなところを配慮されて、工夫されて書いておられるというのは評価はしているんですけれども、その前の戦略ですね、2010とどう違ってきているのかとか、恐らく一般の方に読んでいただくとすると、これまでこう進んできて、今回はここに力を入れるよとか、何かそういう強調するところがもう少し出たほうが読みやすくなるのかなとは思うんですね。特に基本戦略の辺りのところに関しては、すべてに書き込むのは難しいと思うんですけれども、各項目のところの頭のところに、これまでここまでは進んだんだけど、ここを特に目指すんだよとかというところが書いてあったほうが読みやすいかなと。それで、今回は特に基本戦略では、5番の項目は付加されたわけですよね、前のに比べると。そういう点も基本戦略の頭のところではもう少し強調していただいたほうが、何で加わったとか、さっき何か範囲が誰に対して書いているのかちょっとわかりにくいとおっしゃったんですけど、非常によく書かれたがゆえに全般的にかなりのレベルになってしまっていて、もう少しエッセンスのところが、この戦略の特徴とか、どういうステージにあるのかということが読み取れるような書きぶりのほうがいいのかなとは思います。ちょっとまた作業が増えるのかもしれないんですけれども。さっきの、ですからグランドデザインのところも、そういう意味では前回よりも今回、要するに連携の部分を、縦軸をかなり強調しようという議論になってきているので、そこがもっと頭のところで強調はされていったほうがいいんだろうとは思いますね。

【武内委員長】 どうぞ、吉田正人委員。

【吉田(正)委員】 2回目ですみませんが、全体的な基本戦略のタイトルのつけ方等で追加意見を申し上げたいんですけども、今まで四つで比較的一言で言いやすい言葉になっていたと思うんですね。この基本戦略は、三つの危機が四つの危機になりましたけど、そのぐらい暗記できて言えるぐらいじゃないと基本戦略じゃないと思うんですけど、だんだん言葉が難しくなり、また項目も多くなるという方向性にあるわけですよね。「生物多様性を社会に浸透させる」、「地域における人と自然の関係を再構築する」だったんですけど「再評価・再構築する」、非常に言いにくくなっている。例えばこれなんかは、言いやすく「関係を見直し、再構築する」とか、何かすらすら出てくるような言葉にしていただかないと、よく使われないんじゃないかなと思います。5番目は意味あって、本当は4番目で「地球規模の視野を持って行動する」で、今までは比較的ローカルからグローバルまで行ったところで終わっているんですけど、そこに後から「科学的基盤を強化する」、これはIPBESなんかのこともあるからつけたんだとは思うんですが、書いてあることは生物多様性の保全には、まずは現状を把握して、まずはの話がまず一番最後に出てくるというのが、やっぱり流れ的に何か説明しにくい流れになっているかなと思うんです。そういう面で言葉をわかりやすくする、そして、もうこの流れでぱっと説明できるようにしていただかないといけないんじゃないか。それから、どうしても、これ説明がすごく長いので、1の次は2はどこなんだというぐらい後ろ側にあるので、できたら本当は基本戦略の一番前のところで1、2、3、4、5、こういう流れでこの五つがあるというのを説明して、また1から説明するというふうにでもしないと、1から5の基本戦略を、それこそ社会に浸透させることにならないんじゃないかなと思います。

【武内委員長】 どうもありがとうございました。
それじゃあ、今いただいたご意見について、何か、今の時点で。

【生物多様性地球戦略企画室長】 ありがとうございました。ちょっと大分いろんなご指摘があったんで、すぐ手前のご質問からあれしますと、最後の吉田正人委員の1、2、3、4、5については、実は62ページの最初のところで一応は五つ整理して示してあって、4番目までは基本的には前回の計画の言葉を使っているので、ちょっとこの辺はまた検討しますけれども、ある程度、最初の段階で示してあるというところはご理解いただけたらと思います。ただ、順番をどうするかについては是非、むしろ先生方からのご示唆をいただけると、我々もこの辺はちょっと悩んでいるところでして、ありがたいなというふうに思っております。
 それから、中静委員のご指摘いただいていた社会経済的な役割、さまざまな手法のオフセットの問題ですとか、PESの問題とか、その辺についてはちょっともう少し、こちらのほうでも検討が十分、逆に政府の中での検討が十分進んでいないというところがあって書き込みづらかったというところがありますので、書き込めるかどうかというのは、さらに検討をしたいと思っております。
 それから、全体として、あん委員ご指摘、それから辻本委員、そのほかの先生方のご指摘をいただいていた、これ自体が読者、誰に向けて示しているのかというところ、それ実は最初の議論の中であった、それぞれの役割を書いていくというところとも絡んでくるかと思うんですけれども、基本的には、これは国の戦略というのを、何をやっていくかということを世の中、それは国民でもあり、すべてのステークホルダーに対して基本的に示していくというものを示すのがまず基本にあって、それプラス、ただそれだけでは、多分、今、生物多様性ということを主流化していく、もしくはそのすべてのステークホルダーが連携しながらやっていくというときには、当然、国だけの問題じゃなくて、さまざまな主体が、それぞれ自分の問題として考えてやっていかなきゃいけないというところで、最後に、こういう示し方がいいかどうかというのはあれですけど、連携・協働という形で、それぞれがどういうことができるのか、やっていけるのかということをまとめて第3節に示すというようなお示しの仕方をしたわけでございますけれども、ちょっと今日いただいたご意見を踏まえて、今の書きぶりのわかりにくいところ、また、具体的にご提案いただけると非常に我々としてもありがたいんですけれども、もう一歩考えていきたいというふうに思っております。
 あと、山岸委員の先ほどのご指摘のあった金と人のところについては、むしろ、さらに上の立場にある人間から答えてもらったほうがいいのかもしれないんですけれども。当然ここに書いたことはやっていくというのが政府の方針だと思いますので、そこは政府内でも議論を尽くした上で、やっぱりやるべきことを、やりたいことというものについては積極的に書いていきたいという姿勢は堅持をしたいというふうに私自身も思っています。ただ、その中で、やはり必ず、なかなか難しい、絶対にそれが現実的でないというような、今の段階でそう判断できるものというのは、やはり書き込みにくいというのは、政府の計画である以上、その辺はご容赦いただければありがたいなというふうには思っております。
 あと、学術の役割、宮本委員のほうから、確かにここの書きぶりが薄いというのはご指摘のとおりかと思うんですけど、逆に、まさに大学とか研究者の立場におられる委員の方々から、こういったことが考えられるのではないかという、そういったご指摘をいただけると、非常にここに、記述も厚みが増すんではないかなというふうに思っております。
 あと、下村委員からのご指摘いただいた強調すべきところ、なぜ今回、特にハイライトしているところが見えにくいというところは検討をさせていただいて、もう少しわかりやすい記述を考えたいと思います。
 私のほうからは以上ですけれども。

【武内委員長】 局長には一番最後にお話しいただくので、今の段階ではお答えいただかなくていいと思うんですが、一つ、私、今の議論と関連して、前もこういうのを出していますよね、サマリー。これ全然議論しないまま出していますよね、きっと。閣議決定して、それでこれを、要するに事務局ベースでやっている。このときに一つのやり方としては、これは要するに政府の方針ですから、あまりここで何か国民向けとか、市民向けというふうなことを書くというのはなかなか難しいという面もあると思うんですね、文章はわかりやすくというか、そういうことはあるにしても。ですから、これ今見ると、これの本当の要約になっちゃっているんですよ。だから、要約になっているものだからメッセージ性がなくて、例えば「ひとりひとりの取組」というのは、「生物多様性の保全と持続的な利用は、身近な暮らしと密接にかかわりがあります」、当たり前ですよね。「多くの食料や木材、生きた動植物を輸入していることを認識し、生物多様性の保全に積極的に取り組む企業の商品を選択的に購入する、外国産のペットを野外に放さず最後まで飼うなど、生物多様性に配慮したライフスタイルへの転換が必要です」と。だから、こういうのじゃなくて、少し生物多様性国家戦略の趣旨を踏まえて、より主流化するために国民がどういうことをすべきかというふうなことの要約版みたいなのをつくれると、随分、皆さんの言われたことがかなり反映されるんじゃないかと私は思うんですけどね。これは本当に完全に要約なんですよ。だから、そういうところをちょっと工夫したほうが、工夫することによって、今の問題、かなり解決できる面もあるんじゃ、あれは解決じゃない、改善できる面もあるんじゃないかなというふうに思いましたので、私のほうからもちょっと意見として申し上げておきたいと思います。
 それで、予定ではまだ第2部、第3部についても意見をいただくということですが、もう5時直前ですので、あまり私、時間を超過するということをしたくないということなので、多分、次回ですかね、次回は第2部、第3部が中心ですよね。

【生物多様性地球戦略企画室長】 2部を中心に。

【武内委員長】 2部を中心に。ですから、またこの議論については次回以降にさせていただきたいと思います。それで、今の時点でご意見のある方については事務局のほうにご連絡いただければ、次回のときに、それを反映したものにさせていただくということにさせていただきたいと思います。
 次回の小委員会は6月11日、これはもう確定していたわけですね、最初から。2時から5時まで、全国町村会館2階のホールということで開催は決まっておりますけれども、さらに、皆さんに前回ご了解いただいて、もう一回追加をさせていただくということで日程調整をさせていただきまして、一番多くの委員の皆さんにご参加いただける6月26日、これ火曜日ですけれども、午後に第7回目の小委員会を開催させていただきたいというふうに思います。ご都合が合わない方も多いかもしれませんけれども、ほかにあまりチョイスがないものですから、恐縮ですけれども、6月26日、火曜日、時間はまだ決めていない。

【生物多様性地球戦略企画室長】 午後3時から5時半ぐらいまでの、5時か5時半までの予定で考えております。

【武内委員長】 3時から5時半ということで、あと2回ということでございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、局長、どうぞ。

【自然環境局長】 いろんな観点からの意見をいただきまして、ありがとうございました。事務局として、今日、たくさんいただいた意見、どう反映させるかというのを考えていきたいと思います。奥田室長からも申し上げましたけど、その作業の過程でいただいた意見に関連した事例とかデータとか、そういった情報も提供していただくようなお願いをしていきたいと思いますので、ご協力いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
 今日の議論の中でも、いろんなご意見をいただきましたけれども、例えば制度の議論のところで、これまでの制度の取組、現状紹介にとどまっていて、課題がどういう課題があって、今後どういう方向を目指すべきかというところまでいって初めて戦略だという関係というのはいろんなところであるんだと思います。どうしても現状の紹介までは書きやすいんですけれども、その制度を一覧したときに、どういう課題があって、どういう方向が大事かというところ、私たちとしても書けるところはさらに書いていけるような努力もしていきたいというふうに思います。
山岸先生からあった、この組織みたいな具体的な話、例えば今、市町村で生物多様性保全課という課ができたり、あるいはもっと具体的にコウノトリ共生課という課ができたり、そういう動きが随分出てきたなという感じを持っています。そういうことこそ現場の多様性の保全にとって本当に力になることで、そういう動きを後押しするようなことが少しでも戦略の中からにじみ出せたらなというふうに思います。
地域区分で議論があって、七つの奥山自然地域から島嶼地域という、今まで七つの地域区分ごとに、それが政策につながりやすいということで、そういう区分ごとに考えてきましたけれども、今回、この戦略の中で一つ新しい試みとして、そういったことを越えた横のつながりというような意味で、自然共生圏なり、水や物質の循環という視点も入れた、そういう七つの要素をもうちょっと束ねるような、自然共生圏的な提案が今回の戦略で出せれば、これは前進ではないかなというふうに思います。それは、そういう自然のつながりだけではなくて、資源の共同管理を考える単位としても意味があるんだというようなことで、今回の戦略の中で何か位置づけていくことができればというふうに思い、そういう視点でちょっと作業もしてみようかなというふうに思います。
 次回、さっきもちょっとお話が出ました6月11日は、今日できなかった、まず第1部の中で、目標は第2部とも関係があるということでペンディングにしていますので、第1部でペンディングにした目標と、それから自然共生を実現するための理念、この辺で新しい考え方をどう復活するべきかといった辺り、第1部の残りとしてご議論いただくことに加えて、第2部は今までの戦略にない全く新しい部分です。愛知目標との対応を示すようなロードマップを出そうということで、愛知目標の戦略目標なり、20の個別目標に、この国家戦略がどう応えていくかということを今までの戦略にないものとして初めて出そうというところなので、この第2部について、しっかりご議論いただけたらというふうに思っています。できれば第3部の全体構成、前回も意見いただきましたので、そういったことも少し議論ができれば議論をしていただいて、その第1部、第2部も合わせて、6月26日、第3部も含めた全体について、ご議論いただけるような形で進めていければというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 今日はたくさん貴重な意見をいただきまして、ありがとうございました。

【事務局】 事務連絡でございます。先ほど、武内委員長からもお話がございましたけど、次回の小委員会です。6月11日の木曜日の2時から5時まで、全国町村会館の2階のホールになります。また、別途、開催のご案内をお送りさせていただきます。これまでと違う場所になりますので、お間違えのないようお願いいたします。
なお、本日お配りした資料につきまして、郵送をご希望の方は封筒にお名前をお書きいただければ、後日、郵送させていただきます。
本日は、どうも長時間にわたり大変ありがとうございました。

【武内委員長】 どうもありがとうございました。これにて解散とさせていただきます。どうもありがとうございました。