本文へジャンプ

■議事録一覧■

中央環境審議会 自然環境・野生生物合同部会
第2回 生物多様性国家戦略小委員会
議事要旨


1.日時

平成24年4月12日(木)9:30〜17:30

2.場所

TKP赤坂ツインタワーカンファレンスセンター7階「ホール7A」

3.出席者(敬称略)

委員長:
武内和彦
委員長代理:
山岸哲
委員:
あん・まくどなるど、磯部力、磯部雅彦、大久保尚武、小泉透、櫻井泰憲、佐藤友美子、下村彰男、白幡洋三郎、白山義久、辻本哲郎、土屋誠、中静透、中村太士、堀内康男、宮本旬子、吉田謙太郎、吉田正人、鷲谷いづみ(五十音順)
事務局:
環境省(自然環境局長、自然ふれあい推進室長、動物愛護管理室長、自然環境計画課長、生物多様性地球戦略企画室長、生物多様性施策推進室長、国立公園課長、野生生物課長、鳥獣保護管理企画官、外来生物対策室長、生物多様性センター長)
民間活動団体:
公益財団法人世界自然保護基金ジャパン、公益財団法人日本自然保護協会、公益財団法人日本野鳥の会、公益財団法人日本生態系協会、一般社団法人コンサベーション・インターナショナル・ジャパン、一般社団法人CEPAジャパン
関係省庁:
外務省、文部科学省、厚生労働省
地方公共団体:
岩手県、静岡県、横浜市、黒松内町
事業者:
全国エコファーマーネットワーク、宮川森林組合、木更津金田の浜活性化協議会、味の素(株)、NKSJリスクマネジメント株式会社
メディア:
共同通信

4.議事要旨

(1)各省施策に関するヒアリング

(1)−1 外務省

外務省より[資料1−1]に基づき説明。

(1)−2 文部科学省

文部科学省より[資料1−2]に基づき説明。

(1)−3 厚生労働省

厚生労働省より[資料1−3]に基づき説明。

<委員質問等>

外務省
諸外国で実施している優れた取組は他省庁に提供しているのか。
CBDとODA以外の国際的枠組みも生物多様性は重要なファクターといえるがどのような取組を考えているか。
諸外国における取組の情報収集に関し、国際協力については多国間の枠組みや条約、APECのような枠組みを通じたパートナーシップにより一緒に取り組む姿勢で実施している。環境については分野が多岐にわたるので環境省をはじめとした関係省庁と一緒に進めている。
海については、国連海洋法でも生物多様性の観点は含まれているほか、生物多様性の枠組みの中でも海洋や沿岸での生物多様性の保全に取り組んでいる。(外務省国際協力局地球環境課首席事務官)
文部科学省
学校行事での記念植樹等では外来種や遺伝的かく乱について配慮されているのか。
中学校と小学校が一緒になって取り組むようなプログラムはあるのか。
先生方に対する研修等新しい学習指導要領に対応するサポート体制はどうなっているのか。
記念植樹等での注意喚起は行っておらず、生物多様性への配慮について指導しているかどうかは把握していない。行為にあたって自然環境への影響に配慮することは学習指導要領に書かれているので、実施の際には先生から指導されているものと考えている。社会教育は学校教育とは異なり義務教育ではないので個人の主体的な学びになるが、青少年を対象とした自然体験活動も行っているので小中学校を含めた取組になっている。研修については、教員だけに限ったものは各都道府県や自治体毎でまとまった数、質を持つ指導者を確保することが困難であり、課題として認識している。(文部科学省生涯学習政策局社会教育課企画官)
厚生労働省
薬用植物の乱獲について他省庁と情報交換を図っているか。
厚生労働省に対して、届出されていないものは水際でのモニタリングということだが、技術的にどのくらいできているか。また、農林水産省との連携はどうなっているか。
薬用植物の国内における資源確保や乱獲防止については特に行っていない。遺伝子組み換えについては研究者を通して情報を得ており、それを通して検査等も行っている。(厚生労働省大臣官房厚生科学課研究企画官)

(2)関係団体ヒアリング(地方公共団体、民間活動団体、事業者等)

(2)−1 公益財団法人世界自然保護基金ジャパン

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン事務局長付、草刈秀紀氏より[資料2−1]に基づき説明。

(2)−2 公益財団法人日本自然保護協会

公益財団法人日本自然保護協会保全研究部、道家哲平氏より[資料2−2]に基づき説明。

(2)−3 公益財団法人日本野鳥の会

公益財団法人日本野鳥の会自然保護室長、葉山政治氏より[資料2−3]に基づき説明。

(2)−4 公益財団法人日本生態系協会

公益財団法人日本生態系協会事務局長、関健志氏より[資料2−4]に基づき説明。

(2)−5 一般社団法人コンサベーション・インターナショナル・ジャパン

一般社団法人コンサベーション・インターナショナル・ジャパン代表理事、日比保史氏より[資料2−5]に基づき説明。

(2)−6 一般社団法人CEPAジャパン

一般社団法人CEPAジャパン代表、川廷昌弘氏より[資料2−6]に基づき説明。

<委員質問等>

世界自然保護基金ジャパン
野生鳥獣の保護管理に関し、中山間地域の社会構造も含めた計画の見直しという話が出てきたが、具体的なイメージは。
海洋保護区についての具体的な法整備の考えは。
数値目標については何を数値化するかという根本的な議論を踏まえたものであるのか。
中山間地域に関する質問について、野生鳥獣の保護管理は個体数管理、被害対策、生息地管理が三本柱。環境省は個体数管理のみで被害対策は農林水産省が実施。人が住むことによって被害を及ぼす鳥獣は出てこなくなるのであるから、中山間地域の活力を取り戻すには人が生活していくために相応のインフラ整備を行い、住みたい人が住みやすいような環境を整える施策が必要ということ。海洋保護区については、海洋基本法、海洋基本計画のいずれも具体的なく、海洋性生物多様性の保全戦略は具体的に書かれているが、法的に正式な位置づけがない。数値目標については、前回の国家戦略では環境省が出来る範囲では出したので、他省庁も可能なものがあるのではないかということ。(世界自然保護基金ジャパン)
日本自然保護協会
数値目標については何を数値化するかという根本的な議論を踏まえたものであるのか。
数値目標について、それが困難なことは理解しているがJBO(日本生物多様性概況)の知見等も活かせば可能なものもある、また、保護地域の設定のように愛知目標で数値の出ているものは設定してほしいということ。
提案として、参加型の国家戦略を目指すということで継続的にこのような意見交換の機会をお願いしたい。また、小委員会の委員の方々にもご参加いただきたい。(日本自然保護協会)
日本生態系協会
国家戦略の計画期間としてどのくらいの期間を考えていくべきか。
法定計画ではないが国土交通省の100年先の国づくりといったグランドデザインもあることから、100年先からのバックキャストでも良いのではないか。(日本生態系協会)

(2)−7 全国エコファーマーネットワーク

全国エコファーマーネットワーク会長・農業者、佐々木陽悦氏より[資料2−7]に基づき説明。

(2)−8 宮川森林組合

宮川森林組合林業振興二課長、岡本宏之氏より[資料2−8]に基づき説明。

(2)−9 木更津金田の浜活性化協議会

木更津金田の浜活性化協議会副会長・金田漁業協同組合員、金萬智男氏より[資料2−9]に基づき説明。

(2)−10 味の素(株)

味の素(株)環境安全部兼CSR専任部長、杉本信幸氏より[資料2−10]に基づき説明。

(2)−11 NKSJリスクマネジメント株式会社

NKSJリスクマネジメント株式会社CSR企画部長、福渡潔氏より[資料2−11]に基づき説明。

<委員質問等>

エコファーマーネットワーク
良い技術、シンプルで優しい技術が普及しないのはなぜか。
すばらしい活動を主流化するにはどういう政策が必要か。
メンバーの数の変化と増やすための取組は。
全国的には取組や技術は広がりつつあると考えている。主流化については、国民が支持してくれる仕組みが必要。情報発信を進めるとともに都市との交流を図る。エコファーマーも理念があるからやっている人と農林水産省の営農支援があるからやっている人で意識の差がある。また、福島の原発事故では活動の活発な地域が被害を受けている。(エコファーマーネットワーク)
宮川森林組合
経営的な採算性はあるのか。
広葉樹植樹の考えを更に進めて、植えないで天然更新を図るというアイデアはないか。
広葉樹植林の推進について、一般の森林所有者の意識は。
経済性については、林業自体が補助金にかなり頼った産業であり、持ち出しがあると持続性は保てない。森林所有者は伐採後の管理コストが数十年にわたって必要な人工林植栽よりメンテナンスフリーの広葉樹を選ぶ。ランドスケープレベルでの検討については、パッチディフェンスだけでは更新が難しい一方で、長い期間植林をしない場合、斜面崩壊が生じることからケースバイケースの対応が必要であると考える。(宮川森林組合)
木更津金田の浜活性化協議会
経営的な採算性はあるのか。
すばらしい活動を主流化するにはどういう政策が必要か。
採算性はNPOの時は支援があり何とかなったが現在の経営ではトントン。漁師は生物多様性が漁獲に繋がるということでないと活動が続かない。(木更津金田の浜活性化協議会)
味の素(株)
生物多様性は分かりづらい考え方であるが、社会にはどのように理解されていると感じているか。
企業は生物多様性に主体的に関われるところばかりではないので、そういった企業が例えば宮川森林組合の取組を援助することでメリットを受けるということはあり得るのか。
社会での生物多様性の理解について、「多様性」という言葉をいきなり使うと理解されないが、生態系があり生態系サービス(事業の資源)があるといった方が理解される。また、政策との整合性は大きな問題であり、生物資源や原材料など各省の政策と大きく絡んだ問題である。企業として取り組む以上、社会や消費者からのイメージ向上など、現実的なメリットがないとダメである。一企業だけでなく産業全体としての取組も重要。(味の素(株))
NKSJリスクマネジメント株式会社
WEB約款が生物多様性の保全に対して有効な理由は何か。
生物多様性地域戦略は必ずしも企業がうまく関わっていないと感じているが、何か良いアイデアはあるか。
生物多様性は分かりづらい考え方であるが、社会にはどのように理解されていると感じているか。
企業は生物多様性に主体的に関われるところばかりではないので、そういった企業が例えば、宮川森林組合の取組を援助することでメリットを受けるということはあり得るのか。
WEB約款の効果については、IT化による事務効率の向上や輸送面のコスト削減効果のほか、営業でのアピール効果もある。
企業の生物多様性保全の取組は環境省や経団連でも指針を作っており一定のことは分かるが、例えば調達ルートをどう調べれば良いのか、調べるとなるとコストがかかるため、具体的なところで悩んでしまうのが現状。サプライチェーンの問題など、物品調達がトレースされていれば顧客に見えるものになる。行政との協働は企業側も悩んでいるので、具体的な提案があると取り組みやすく、それが社会的な評価に繫がればインセンティブになる。また、環境教育の重要性を認識している。(NKSJリスクマネジメント株式会社)

(2)− 12 黒松内町

黒松内町環境政策課長、鈴木浩勝氏より[資料2−12]に基づき説明。

(2)− 13 岩手県

岩手県環境生活部長、工藤孝男氏より[資料2−13]に基づき説明。

(2)− 14 横浜市

横浜市環境創造局長、荻島尚之氏より[資料2−14]に基づき説明。

<委員質問等>

黒松内町
市町村レベルではキーパーソンの確保が難しいと聞くが、国の支援では何が役立つか。また、市町村間での情報共有はどのように行っているか。
地域協議会で里海である寿都町が入っていないのはなぜか。
北海道の農業は大規模であり生物多様性と相反すると思うがどうか。
人材不足について、市町村には環境の専属部署や専門職員がいないのが実情であり、協議会に隣接する地域にいる環境省洞爺湖自然保護官事務所によるバックアップの仕組みが欲しい。なお、寿都町については資料のミスであり、実際は協議会に入っている。農業について、町内でエコファーマーの認証を受けている人はいない。農家は収入の安定を求めて農薬等を使用しており、農薬使用の改善について勉強会も行っているが、なかなか広がっていかないのが現状であるが、JAとも連携し、理解を求めていきたい。(黒松内町)
岩手県
震災により干潟が現状でどの程度消失したかわかっているか? また、海岸保全施設の標準的な高さを決めたが、地域の合意が得られれば天端高を下げられることになっており、これを適用した地域はどのくらいあるか。
復興とは必ずしも元通りにすることではないと考えるが、グランドデザインに基づいた取組になっているか、また、そういった取組に障害となっているものはあるか。
干潟について、一般的に宮古市以南は南に行くほど地盤が沈下しているが、浸食等は正確には捉えられていない。防潮堤等の海岸保全施設の高さは地元要望がいろいろあり、街づくりの最大の課題。大槌町からは唯一、景観に配慮するとともに高くすると津波が見えなくてかえって危険という観点から防潮堤の高さ基準を低くしてほしいという要望があった。県としては1000年に一度の災害にハードで対応するのは現実的ではなく、100年に一度の災害を基準としてソフト対策と絡めて実施していくことが基本であると考えている。グランドデザインは、住民を含めた中で海岸から高台までの土地利用について検討している。(岩手県)
横浜市
市町村レベルではキーパーソンの確保が難しいと聞くが、国の支援では何が役立つか。また、市町村間での情報共有はどのように行っているか。
生物多様性政策に関与している行政スタッフの数と、生物多様性地域戦略策定後に数が増えたかどうか。
キーパーソンについては、市では多くの団体(約3800)が活動しておりそれをどうやって支えるかを模索中。市町村間の連携では自治体のネットワークに加入しているほか、東京湾でネットワークをつくっている。まだ国に支援をお願いする段階には至っていない。
行政スタッフの数であるが、課長を含め6名を地域戦略策定後に2名増員した。(横浜市)

(2)− 15 静岡県

静岡県知事、川勝平太氏より以下のとおり意見。
昨年の震災を受けて自然との共生ではなく自然と人間との関係が問われている。
生物多様性国家戦略の4つの基本戦略を見ると地球規模になっているが、地球史的観点が適切ではないか。
我々は海の恵み、山の恵みを受けて生活してきたが、震災により自然は恵みだけではないことを味わった。共生よりも人の心を入れ込んだコンセプトが必要かもしれない。
我々は日本列島に生きるものとして、自然が人間の科学技術で制御しきれるものではないという自然観を持っている。それを一言で言うと「畏敬」であり、自然と精神性がポイントである。
富士山を例にとっても、日本人は古くから富士山を自然の源泉かつ信仰の対象としてきており、このサムシング・グレイトという感覚は西洋でも共有されるのではないだろうか。お天道様ではなく富士山に恥ずかしくないことを、そういう自然に対する畏敬の念を国家戦略に取り入れることが望ましい。
西洋のガーデンは幾何学式庭園ではあるが、借景がない。借景として手つかずの自然を取り入れた連続的な庭園が日本の特徴。すべてかけがえのない大切なものであるといったガーデンアイランズとして日本を捉えるといった視点も重要。山川草木悉皆仏性である。
静岡県
文化論はなかなか難しく、景観、文化思想、哲学から国家戦略に話を進めるためにはもう少し具体的に説明してほしい。また、今のお話は陸が中心だったが海洋についてはどのようなお考えか。
知事として富士山百人一首、百人一句を募集したが、そういうことを通して自覚が生まれ、心を入れ込み、環境問題に繫がると考えている。
海については、EEZで海洋資源の取り合いをしているが本来空気や海は無主物という観点に立つべきで、地球全体から見ればガーデンアイランズであり、どの島も小さくても大切、美しいと捉えることが必要。(川勝知事)
自然共生という言葉は不十分で畏敬を含めた概念構成をという話であったが、もともと共生という言葉の中に畏敬という思想も含んでいると理解している。自然共生社会という言葉を深化させるということではどのようにお考えであろうか。
「建築は滅びても共生の思想は崩れない」と建築家の黒川紀章氏が述べているが、人間は自然を破壊する存在だが元に戻せるのも人間であるということを忘れてはならない。人か自然かという二項対立で考えるべきではなく、自然のメカニズムに即した形であることの方が価値が高いという、大げさに言えばパラダイムシフトの中での畏敬ということである。(川勝知事)

(2)− 16 共同通信

共同通信編集委員、井田徹治氏より[資料2−15]に基づき説明。

(3)次期国家戦略において検討すべき事項について

環境省から[資料5]に基づき、次期国家戦略において検討すべき事項の主要論点になると思われる点について説明。

<委員意見等>

論点3について、主流化では文部科学省で生物多様性の重点指定校により普及を図るのが良いと思う。また、情報については、環境省生物多様性センターの役割をもっと明確にしていく必要がある。
国家戦略は生物多様性の基本計画にあたるので、環境省が省庁連携をとる姿勢とその内容を明確にしてほしい。
論点1について、国家戦略のほかに地域戦略、企業戦略のほか地球社会戦略や国際戦略という階層性がある。また、川勝知事によると日本は宗教・文化の視点が異なるとのことだが、そのように割り切る前に地理的気候がその背景にあるということが重要な視点であり、科学的にみていくことが必要。さらに、論点3について、省庁間の連携は必要であり、ヒアリングで終わりということではない。
論点3について、今回のヒアリングの結果をどのように反映するのかプロセスを明らかにすることと、反映しないなら説明責任を果たすべき。また、生物多様性とは何か、その重要性とは何かについて、次期戦略ではもっと詳しく述べ、大切さを力説すべき。
論点1について、国際的視点を強調したい。我が国は外国の生物多様性の持続性を犠牲にしているとの認識が必要(ABS、木材の持続性、農林水産業全般等)。論点2では愛知目標の中には他省庁が主体となってやってもらうべきものもあるので(有害な補助金等)、省庁連携を具体的に行うこと。論点3では地域の生物多様性を守るためには地域戦略が重要だが地元の企業がうまく参加できるような仕組みを取り入れてほしい。
前回の国家戦略から大きく変わる点として、震災後のエネルギー問題、エネルギーの確保が挙げられる。また、復興に際しては旧来の姿に戻すことだけが目標ではない。地域戦略については国のてこ入れが非常に重要。
個人の行動がどのように生物多様性の保全に繫がっているのかという視点が欠けている。企業も規制をかわすのではなく、規制を守ることが国際競争力を増すといった理解になるとよい。認証制度などの形で取り入れることが利益となるという視点も重要。放射能汚染と生態系の劣化の視点や環境倫理・生命倫理の視点もきちんと加えてほしい。気候変動について地球温暖化の適応策についてどうするか、どのように研究を進めるかという視点も必要。
震災復旧・復興について、ハードで巨大構造物を造ることは生物多様性と鋭く対立するものである。世界的にみれば、構造物での対処は環境コストも甚大であり、維持管理コストもかかるため副次的な位置づけであり、自然環境を緩衝空間・防災空間として対応するのが主流。地域のサステイナビリティーから大切な考え方を国家戦略にも示すべき。
論点1について、数値目標や保全対象を特定すべき。EUではNatura2000や劣化した生態系の15%の回復等、愛知目標を踏まえた具体的な目標設定が行われている。生物多様性条約第7条に基づき保全上重要な地域や種の特定及び監視についても行うべき。
論点1について、何年か前であればCSRで生物多様性に取り組むことなど考えにくい状況であったが、変わってきており、経済界、産業界として生物多様性にどのように取り組むのかということを次期国家戦略に入れてほしい。また、教科書で知識を学ぶことも重要であるが、現場で課題を聞くと忘れられない。現場におけるプログラムの充実も重要。
トレードオフの関係にもあるが、エコロジーとエコノミーとの両立を書き込んでほしい。企業における先進事例も増えている。NGOとの協働では資金問題が重要であり、どう評価し支援していくかが大切。NGOの支援システムが現状でどの程度あるのかを書き込むことも重要。
生物多様性という言葉は理解しにくいので表紙に副題をつけても良いのではないか。3.11の震災を踏まえ、環境と防災をどう調和させるかということも重要。具体的には環境のことだけではなく、利用や防災の要素等生物多様性にはさまざまなものが関わっていることをしっかりと書き込むことが重要。また、環境教育は大切であり、事例を集めて多くの人の参考にすることで国民の理解を深めるための具体的な記述を増やしても良いのではないか。
省庁連携、国家間や地域間、海と陸、気候変動と生物多様性、エコロジーとエコノミーといった「つながり・連携」は重要なキーワード。

(4)その他

次回の小委員会について、これまでの経過を考えると委員会の開催をもう一回増やし、素案骨子を議論する前に論点について議論した方が良いと考えている。
各委員了承。