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中央環境審議会自然環境・野生生物合同部会
生物多様性国家戦略小委員会(第6回)議事要旨


<日時> 平成14年2月15日  14時00分~15時30分

<場所> 環境省第一会議室

<議題> (1)生物多様性国家戦略案の検討
(2)その他

<議事>

会議は公開で行われた。

 新・生物多様性国家戦略案(事務局案)について、事務局より前回の素案から変更になった部分を中心に説明し、委員から次のような意見があった。
 

<全体>
  • 章立てについて、通常は「部」「章」「節」であるが、第1部や第2部には「章」が立てられていない。最終的には整理すべき。
  • 第3部71ページの「移入種問題の対応」において、「侵入の予防を重点」とするなら、国外からの持ち込みの規制について、もう少しきちんと対応すべきと考える。今すぐできなくても、少なくとも「検討する」旨の記述を入れるべき。
  • 戦略の内容を広く国民に知っていただくための普及啓発について、最後の5部で記述してはどうか。
     
<第4部関連>
  • 第4部については、前回より良くなっており、1本筋が通ったものとなったと感じられる。
  • 第1章108ページの環境アドバイザー、P129の河川水辺の国勢調査、河川生態学術研究などの施策は、どこが主体でやっているのか明らかにした方がよい。
  • 第2節の106ページに農地における生態系の現状認識について、現状として良い状態であると記述されているが、実際は、本来良い状態だったものが損なわれており、今後より良い状態へと回復すべき状況にある。河川に関する記述などと同様、これまでの問題点を示し、それを改善していくという趣旨で記述することが必要である。
  • 108ページに土地改良事業が自然環境の保全等の多面的機能の向上に資するとの記述があるが、これまでの事業により、伝統的な農業景観や生態系が損なわれているという認識を持つべきではないか。
  • 前回の小委員会でも触れたが、例えば東北地方で行われているように水を張って休耕田の維持管理をする努力が生物多様性保全にも寄与していることを記述してほしい。
  • 第3章第4節の国際的取組について、232ページの各項目の語尾が「今後検討する」という表現が多いが、「今後○○に取り組む」などのできるだけ前向きな表現を工夫するようお願いしたい。
  • P240のウは、素案では「国際機関、他の先進国の援助機関等」と「民間団体」は分けて記述されていたが、今回の案では統合されている。これは分けて記述するべき。
     
<第5部関連>
  • 第2節の「各種計画との連携」については、環境省所管または共管に関する計画が例示されているが、第4部において記述されている都市、道路、港湾等に関する計画が記されていない。最後のまとめとなる第5部でも、これらの計画を例示した方がよいのではないか。
  • 国土利用の上位計画である国土利用計画のことを記述すれば、その他の計画も包含できるのではないか。
  • 第3節の点検に関する記述について、行為の主体を明確にすべき。また、連絡会議における客観的フォローアップのための効果的手法の検討と各省の自主的な点検との関係を明確にすべき。
     
    最後に今後のスケジュールを下記のとおり確認して終了した。
  • 来週からパブリックコメントを3週間実施し、その後1週間ほどでパブリックコメントへの対応について整理した上で、3月18日と25日の2回にわたり、自然環境・野生生物合同部会を開催し、最終的な答申案等について審議、とりまとめをお願いする予定である。