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中央環境審議会自然環境・野生生物合同部会
生物多様性国家戦略小委員会(第5回)議事要旨


<日時> 平成14年1月28日  14時00分〜16時30分

<場所> 環境省第一会議室

<議題> (1)生物多様性国家戦略素案の検討
(2)その他

<議事>

会議は公開で行われた。

 新・生物多様性国家戦略素案(事務局案)について事務局より説明(1〜3・5部を中心に説明。4部は関係省庁の具体的施策記述部分。)し、委員から次のような意見があった。

<全体>
 ・ 1〜3部は、明確で理解しやすく、よくできている。現行戦略に比べ、具体的かつメリハリを持って力強く記述されており、その意味で説明責任を果たしていると言える。
 ・ これまでの委員の意見もよく反映しており、評価できる。
 ・ 国土空間のグランドデザインやネットワークなど、国土全体をカバーする考え方が貫かれており評価できる。
 ・ グランドデザインの記述をさらに充実できないか。
 ・ 自然再生事業は評価できるし期待している。しかし、各省の従来型の無数の事業をどうやって方向転換していくかも課題。
 ・ 科学的データに基づく取組の必要性について盛り込んだことは評価できる。
生物多様性センターは、単に情報の収集・整理だけでなく、各省施策を生物多様性の観点から支援する核としての役割を担うべきであり、そのための体制の充実も必要。
生物多様性の重要性について、地方公共団体の公共工事・財政担当等がきちんと認識する必要があり、そのための普及啓発の取組が重要。
奥山地域が現在国土の生物多様性の中核であるとの認識はよいが、本来里地里山等も中核であったとの認識を持つべき。
里地里山の管理など盛り込まれた施策を誰が担うのかが課題である。
都市地域における水循環の回復(例えば地下浸透等)が生物多様性の観点からも重要であるとの視点が必要ではないか。
それぞれの国土空間が持っているポテンシャルを活かして自然の再生を進め、質を高めることが重要。

本戦略の一般向けの要約版が必要。

 

<第4部関連>
 ・ 1〜3部の基本的考え方に基づき、4部の記述について、環境省が各省の生物多様性関連の施策を調整・統合できるような仕組みが必要。
 ・ 第3部の3つの方向(保全の強化、自然再生、持続可能な利用)の切り口に沿った記述とすべき。
 ・ 1〜3部と4部(各省執筆分)との間にある程度のギャップはやむを得ないが、できるだけギャップを埋める努力をすべき。
各省がそれぞれの立場で個別事業を記述するのではなく、生物多様性の観点からそれぞれの施策がどういった意味を持つのかを明確に記述すべき。
4部には、生物多様性の観点からはあえて記述しなくてもよい施策も含まれており、整理が必要。例えば、木材の供給やバリアフリーに関する記述はそぐわないのではないか。
今の書き振りでは、各省の施策がどれだけ生物多様性に対して効果があるかを評価できない(例えば、都市公園の整備面積だけでは多様性の観点からの評価はできない)。各省の施策の進度を多様性の観点から測る尺度が必要。
里地里山の維持管理に関する記述が不足しているのではないか。
休耕田においても水を入れて維持管理することが生物多様性保全の効果を発揮するなど、 水田と生物多様性保全との関係性についての記述が不足している。

農地・農業の基本的考え方と具体的施策の記述内容に矛盾があるのではないか。

 

<第5部関連>
 ・ 第5部に、新戦略のポイント(まとめ)を改めて書き込むべき。
 ・ 国家戦略なので国自らの取組に関する記述が中心となることはやむを得ないが、民間団体や企業による活動(基金等)への国の支援についても記述してはどうか。自治体や民間団体とともに実施するという姿勢が必要。
 ・ 第5部にも経済的措置の必要性について少しふれる必要があるのではないか。

戦略の実効性をいかに担保するかが重要であり、各省の点検報告について、審議会が責任を持って多様性の観点から評価する必要があるのではないか。点検の方法についてもう少し具体的に記述すべき。

 

 【配布資料】
○小委員会名簿
○資料1 生物多様性国家戦略素案(事務局案)
○資料2 生物多様性国家戦略素案フロー
○資料3 現行生物多様性国家戦略の概要

配付資料はhttp://www.biodic.go.jp/nbsap.htmlにて公開しております。