■議事録一覧■

中央環境審議会自然環境・野生生物合同部会(第2回)議事要旨


<日時> 平成14年3月18日  14時00分〜17時00分
 
<場所> 東条インペリアルパレス 2階「千鳥」
 
<議題> (1)生物多様性国家戦略案(事務局案)の検討
(2)その他
 
<議事> 会議は公開で行われた。
 新・生物多様性国家戦略案(事務局案)について、また、パブリックコメントの意見およびその対応案について事務局より説明した。併せて今後のスケジュールとして3月25日に審議会答申を得て、3月27日に関係閣僚会議において新戦略を決定する予定であることを説明した。事務局説明に対して委員から次のような意見があった。
 
<パブリックコメントについて>
  • パブリックコメントが携帯端末を使って寄せられたというのは時代を反映していて、特徴がある。
     
  • パブリックコメントの内容も里地里山、移入種など小委員会でも大いに議論になったところが意見としても寄せられている。
     
  • パブリックコメントで意見を提出した人は日本人だけか。日本人以外からの意見もあれば興味深いが。
    今回1名、フランス人と思われる人から意見があった。現段階では日本語の案文のみを公開しパブリックコメントを募集しているのでどうしても海外からの意見は出にくい。今後、戦略本体及び概要の英語版を早急に作って普及したり、海外からの意見を聴いていきたい。
<戦略案全体について>
  • 第4部調査研究(P218)の中で「種の多様性に関しては…」とある。この戦略全体の中でいろいろと述べられているのは既知種についての記述ばかりである。地球上には既知種以外にも何倍という種がおり、その中には知られないまま絶滅しているものが数多くある。こうした未記載種の研究の必要性についても記述できないか。それらを研究する研究者等の人材育成も重要な課題である。 
    パブリックコメントでも同様の意見があり、第3部(P77)に「多数の未記載種の解明」について追加記載した。4部でも入れるよう検討する。
     
  • 既知種だけでなく、未知の種に関する研究は特に東南アジア等への国際貢献にもなると思われる。
     
  • 第4部移入種(P190)の移入種の利用の規制については、輸入の規制に関しても記述できないか。国内での捕獲等の規制は非常に厳しいのに、国外からは簡単に入ってくるのはおかしい。 
    第3部(P74)で水際の管理について追加記述しており、第4部の方にも同様の表現を加えるよう工夫したい。
     
  • P74の移入種の記述で「水際での管理」とあるが具体的にどういったことが考えられるのか。 
    税関でチェックすることがあり得ると思うが、そのためには国内の仕組みとして、移入種の規制に関する新たな仕組みが必要になると思われる。他に植物、動物の検疫所にチェック機関としての役割を担ってもらうこともあるかと思う。
     
  • 第4部野生生物(P194L8)で「再導入を前提とした」という表現があるが再導入のガイドラインが必要なのではないかと考えている。ガイドライン等を示されるつもりはあるか。 
    トキでも再導入に取り組んでいるところ。ニホンオオカミなどの再導入の議論もある。技術的なものについて検討する一方で、ガイドラインも考えていく必要があると思っている。
     
  • 第3部自然環境データの整備(P78)のモニタリングサイト1000は大変重要だと思う。具体的にはどこで、どういう手法でやられる予定なのか。ただ単に分散してモニタリングをしても仕方がない。どのようなビジョンを持っているか。また、1000という数字の根拠は何か。 
    現段階では具体的なサイト、手法などを決めているものではないが、これまでの基礎調査のノウハウを結集して、専門家、NGO、一般市民の協力を得て行っていきたい。1000の数字については明確な根拠があるわけではないが、現在外国の状況等も調べており、イギリスでは同様のモニタリングサイトが500ほどあるようで、おおよその目標として1000という箇所数は適当と考えている。
     
  • 第4部調査研究(P219)モニタリングサイト1000について「継続的監視(モニタリング)を行うことが効果的である」と記述されている。これは「効果的」でなく、「必要である」という表現の方が良いのではないか。モニタリングの重要性は以前から指摘されているが、結局基礎調査でも毎回手法が変わり効果的分析ができていない。地味な作業であってもこうした調査の積み重ねが非常に重要であり「必要である」とした方が良いのではないか。 
    事務局も同じように考えている。モニタリング1000では原生的自然環境から、里山のような二次的環境まで国土をまんべんなくカバーできるようにやっていきたい。また、サイトの広がりについても、対象とする生物によって調査範囲を広げるなど効果的手法を工夫していきたい。
     
  • モニタリングサイト1000は新戦略における大変重要な提案である。サイトの選定にあたっては、例えば林野庁の生態系保護地域等が既に存在したり、河川港湾等でも同様のものがあり、各省からもサイトを提供してもらうなど各省の協力を得て進めてはどうか。国内のホットスポットが位置づけられるようにしてほしい。
     
  • 河川水辺の国勢調査等とも連携しながらモニタリングをやっていくと良いのでは。
     
  • 第4部冒頭に国土利用計画等との関係について記述を追加して良くなった。最初の文で、「他の国の計画の基本…」とあるがこれはどういう意味か。 
    「国の他の計画の基本…」と修正する。
     
  • 第3部基本的視点の統合的アプローチ(P41)に「社会的側面」「経済的側面」が記述されているのは良いと思う。生物多様性の美的な面や倫理的、哲学的、精神的な面も記述できないか。
    →どこかに反映できないか検討してみる。
     
  • 第4部冒頭(P87)の5地域区分については、国土利用計画法に基づく5地域区分であることを明らかにしてほしい。 
    反映のさせ方について検討する。
     
  • 第4部森林・林業について全体的に文章が、堅い表現でわかりにくい。例えばP95の社会的コスト負担等ももっとわかりやすい書き方にできないか。 
    相談する。
      
  • 環境教育・環境学習の説明があまりなかった。第4部P228以降に各省の施策が並列的に述べられている。横断的な視点に立った施策が必要である。例えば環境教育・環境学習のところに「総合的」という言葉を入れてはどうか。
     
  • 環境教育・環境学習の説明があまりなかった。第4部P228以降に各省の施策が並列的に述べられている。横断的な視点に立った施策が必要である。例えば環境教育・環境学習のところに「総合的」という言葉を入れてはどうか。
     
  • 第3部移入種(P73)の中で「生息場」という表現があるがどういう意味か。言葉として違和感があるので「生息の場」あるいは「生息場所」とした方が良いのではないか。
     
  • 第4部河川(P141L11)の中の「生物場」というのはどういう意味か。別の言葉を用いた方が分かりやすい。