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中央環境審議会総合政策・地球環境合同部会
 第25回施策総合企画小委員会 議事録


平成18年7月6日 午後 1時01分 開会

○鎌形環境経済課長 それでは定刻になりましたので、施策総合企画小委員会第25回の会合になりますけれども、開催させていただきます。
  それでは、森嶌委員長、よろしくお願いいたします。

○森嶌委員長 前回4月の委員会では、昨年の環境税の議論に際しましては、多くの地方公共団体から環境税に対する要望が寄せられていましたため、鳥取県の片山善博知事をお招きしまして、環境税に関するご意見などを伺うとともに、本年1月に環境税に関する報告を公表されました、経済同友会の環境税を考えるプロジェクトチーム委員長の柿本寿明氏をお招きいたしまして、経済同友会のご意見について、その内容を御説明いただいて、意見の交換の機会を持ちました。
  本日はOECD事務局からロレンツェン環境局長と、ブラーデン課長補佐をお招きいたしまして、OECD加盟国における環境関連税の導入経験を踏まえて、包括的な検討を行った結果につきまして、環境税の政治経済学に対する報告書についてヒアリングを行いたいと思います。
  その後、事務局から最近の地球温暖化対策の動向についてご報告をいただきます。そしてその後、今後どういう検討を、私どもの小委員会の進め方についても皆様のご意見を伺いたいと思っております。
  まず、ロレンツェン局長からご説明40分ほどで行っていただきまして、意見交換を行った後、最後に事務局からの報告は5分程度で行っていただきます。
  また、本日は本審議会の総合政策部会、地球環境部会で委員を務めていただきました日本経済団体連合会環境安全委員会地球環境部会長の服部拓也氏が退任されまして、後任として早瀬佑一氏が新任をされて、早瀬氏をここにお迎えしておりますので、簡単にごあいさつをいただきたいと思います。

○早瀬委員 東京電力の早瀬でございます。今、森嶌先生からご紹介がありましたように、服部の後を受けて地球環境部会、並びに中環審のこの部会も含めてこれからやってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

○森嶌委員長 それでは、議事に入りたいと思います。本日の会合はおおむね14時半までを予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
  OECDの経験と、また環境問題についてご紹介いただけると非常にうれしく思います。環境税を導入できるかどうかという問題について、OECDでの経験というのが非常に役に立ちますので、どうかよろしくお願いいたします。
  それでは、環境税の政治経済学について、OECDのロレンツェン局長、お願いいたします。

○ロレンツェン局長 どうもありがとうございます。私がどんな顔をしているのか皆さんに見ていただくために、1分だけ立ち上がります。OECDの環境局長をしております。また、パリで協力プロジェクトもしておりますけれども、きょうは日本における環境税の導入についてお話しできる機会をいただき、非常にうれしく思います。
  今日お話しする内容というのは、最近発表された出版物である環境税の政治経済学という、1週間前に英語で出たばかりのこの出版物の内容です。3週間後には日本語でも公表されることになっておりますので、ぜひ皆様に読んでいただければと思っております。細かいところは本を読んでいただければ、私の話よりもわかりやすいかもしれません。
  それでは、発表を始めさせていただきます。まず、スライド2ページ目、皆さんの資料の2ページ目をごらんいただけますか。これは私が今日お話しする内容の概略という形になっております。
  まず、簡単に効果的な税制とは何かをご紹介します。そして、なぜ環境関連税を使うべきなのか。現在OECD諸国において、こういった環境関連税が導入されているところがありますけれども、これが効果を上げているのかどうか。OECD諸国の競争力にどういった影響力が出ているのか。また、こういった諸国がその所得の分配にどのように対応しているのか。この環境税を導入するに当たってどういった障害があるか。この環境税を実際に導入しようとするときに何が必要なのか。こういった問題に集中してこの本は書かれているわけです。
  では、3ページ目を見ていただきますと、まず効果的な税制についての説明があります。これは背景情報となります。いわゆる、グリーンタックスの背景、これが3ページに書かれています。これまで十分な合意形成ができてきた分野の1つとして、OECD諸国のこの税制の専門家がどういった税制が好ましいかということにおいては、大体の形ができております。最初に書いてありますように経済的なレント(rent)。このレントというのはどういう意味かというと、例えば石油生産、ガス生産、そういったところで特に利益が上がっている、その高い利益を「借り」と考えて、それを税で捕捉していこうということです。
  それから、負の外部性、例えば汚染の問題があります。それによって経済の中の資源の配分をもっとプラスに、正の方に向かわせるためにこの税を適用しようということです。うまく資源を配分させようということです。
  3番目の点については、この税というのはできる限り幅広い層に適用されるべきである。また、税率はできる限り低く抑えるべきであると。例えば、所得税とか、あるいは消費税、あるいは付加価値税、いろいろな税がありますけれども、税率を低くするということ。
  それから、例外は避けるということです。また、軽減税率は避ける。税率の引き下げは後でするべきではないということです。ある特定の税収については特定の目的に充てることを避ける。それによって経済のひずみが発生するから、そういった特定の目的の税収の充当というのは避けるべきであるということです。
  一番最後の点ですけれども、環境に有害な補助金は撤廃する。例えば、農業、エネルギー、輸送、そういった補助がこういった分野でOECD諸国でたくさんありますけれども、そういったものを指しております。
  では、簡単に次の4ページに行きたいと思います。こちらでは環境に有害な補助金のOECD諸国の事例が出ておりますけれども、かなりの補助金総額になります。通常は経済にも環境にもプラスにはなりませんし、また開発農業助成についても開発の役には立ちません。
  この補助金というのは目的が限られております。例えば、貧しい農民のための助成金を出しても、貧しい農民に行き渡らず、豊かな農民に回ってしまうという問題もあります。ですから、こういった税制のOECDの中で行われた話し合いの結論としては、こういった環境に有害な補助金は撤廃すべきであると。もちろん、それは簡単なことではありませんけれども、恐らくそういった方向に進むことが望ましいと考えています。
  それでは、5ページ目です。OECDでは、経済手段を利用することを長期にわたって制限しております。簡単に言うと、OECDとしてはもっと経済的な手段を、ほかの手段を補足するという形で使用することを提言しています。価格を適正価格にする。それでメッセージを伝える。よりよい資源の配分を経済圏の中で実現する。
  それから、3点目ですけれども、できる限り国際的なハーモナイゼーションを行うということです。それは競争の問題にも関係することです。
  4点目ですけれども、この経済手段というものを各部門の政策に統合していく、そうすることによって持続可能な開発志向に向かうということです。1991年には、こういったすべての国に向けての提言をOECD理事会が出しております。
  それから、OECDが日本に向けた勧告として次のページ、6ページに出ておりますけれども、OECDが日本の環境保全評価というのを2002年に行い、それを発表しております。日本に対する勧告としては、もっと税制をうまく使う。つまり、これを環境政策の一環として使うことによって、より環境に優しい政策を実現できる。例えば、輸送部門、農業部門、あるいは廃棄物部門、私たちはすべて環境成果を分析しました。ですので、メッセージは1991年ですが、勧告とほとんど同じなんですけれども、もっと日本でも経済的手段を使ってほしいと思っております。
  次に7ページです。なぜ環境税を使うべきなのか、なぜ自主的な手段、あるいは規制を使わないで環境税なのかということなんですが、このスライドで各点が挙げられておりますけれども、環境税によって経済的インセンティブがもたらされ、そして環境に有害な行動を変化させることができる。つまり、環境に有害な資源に対する行動を抑えることができるということです。
  2点目ですけれども、環境税が非常に効果を上げるのは、やはりこの法令遵守の限界費用を均等化することができるということです。環境税を導入すれば、例えば汚染を引き起こす古い施設を使うことが少なくなるということです。
  また、継続的な技術開発のインセンティブになります。例えば、化石燃料、ここに高い税率を課すとよりよいテクノロジーの発展につながります。これは企業が行う技術開発にもつながりますし、汚染を避けるために新しいテクノロジーの開発が進むということです。新しいテクノロジーの開発のインセンティブになる。これはいわゆる規制を導入しても同じだけの技術開発の効果を上げることはできません。
  最後の点は、この環境税によって税収が増えるということです。政府はいろいろな税収の獲得方法がありますけれども、そのほかの経済にひずみをもたらす税金があります。あるいは、課徴金があります。テクノロジーの開発の支出として資金として用いることもできますけれども、税収は再循環させる資金となります。
  また、OECD諸国で環境に関連する税率によってどういった税収があったか見てみますと、これはGDPの比で見ております。1%から、1%はアメリカですね、低い部分ですけれども、UK、それからノルディック諸国は高い5%レベルになっておりまして、環境税がGDPに占める割合はかなり高くなっています。
  トルコですけれども、これはかなり燃料税が高い。というのは、非常に税収を確保することが易しいということで、石油生産会社あるいは製油会社がたくさんありますので、簡単にこの税を回収することができる。また、その結果、環境影響を非常に良好なものにすることができるということで、トルコが高い環境税を導入することを決めています。
  日本は真ん中から少し下のレベルの環境税税収となっています。アメリカよりも高いですね。ヨーロッパ諸国もかなり低いレベルにありますので、まだまだ改善の余地はあると思います。
  次は9ページですけれども、環境関連税といった場合に何を指すかということなんですが、つまりこの税制というのはエネルギー、輸送、廃棄物、あるいはNoxですとか、硫黄ですとか、そういった汚染物を測定することによって課せられる税率ということになります。燃料の利用ですとか、輸送部門がかなり大きな課税対象部門となります。これが大体全体の90%を占めております。これは何年もこの構成そのものは変わっておりません。
  次に示しておりますのが、環境関連税がどれだけ効率的に実施できるかということですが、こちらのスライドでお示ししておりますのが、イギリスの例です。さまざまな種類のガソリンとディーゼル、軽油を扱っています。それから、その中にはそれぞれ違う濃度の硫黄が入っています。例えば、低硫黄のもの1999年、それから2001年非常に高い硫黄濃度のガソリンですとか軽油が市場からなくなってきているのがわかりますので、そういった意味でこの税が効果を上げていることがわかります。イギリスと同じような効果がヨーロッパ諸国でも見られております。
  次のスライドはデンマーク、スウェーデンで同じような現象が見られているグラフなんですが、これは硫黄、あるいはディーゼル、ガソリンの中でかつてはこの硫黄濃度が非常に高かったわけですけれども、この税を導入することによって、濃度によって税制が違いますので効果を上げてきているという例になっています。
  次はちょっと違う話です。これはポリ袋にかける税金なんですけれども、アイルランドなんですけれども、政府がこのポリ袋の税率を下げました。比較的低い税率を2002年に導入したんですけれども、このポリ袋を買いますと明確に税率がかかっていると、課税されているということがわかる。つまり、それが汚染に貢献しているんだということを認識できるようになっています。
  これによって、こういったポリ袋の使用量が大幅に下がりまして、90%以上減少したという事例があります。この税は非常に人気がある税で、アイルランドではかなり支持されております。有権者は非常に強い支持をこのポリ袋に対する税に対して示しております。
  次は12ページですけれども、もう一つの事例です。これはNOxに対する課徴金のスウェーデンの例なんですが、燃焼施設から出てくるNOxの排出量ですが、この税制はどれだけNOxを排出するかということよりも、企業の場合はエネルギーをどのくらい生産できるかということになっています。これは還付する場合、NOxの排出量に税金をかけてエネルギー生産で還付してもらえるという形式をとっています。NOxの濃度は大体50%くらい減りますので、効率的な税と言うことができます。また、同時に企業の競争力を大幅に損なうこともありませんでした。もちろん、これはセクターによって、各部門によって違います。これはいわゆる税収をいかに環流させていくか、この競争力へのマイナスの影響をいかに削減できるかといういい事例となっています。
  次が13ページです。これは優遇税なんですが、OECDでは実際に税収がどのように使われているかをデータベースで調べております。すべてのOECDの諸国において、ほぼすべてと言うともめますが、この環境税を導入しています。それと同時にエネルギー、それから輸出志向産業を保護しておりまして、かなりの例外措置が導入されています。
  例えば、産業の中でも輸出産業、エネルギー多消費型産業、こういったところで企業が免税措置を受けることができたり、あるいはその税率がかなり大幅に引き下げられていたり、あるいは課税の上限が設定されている場合があります。
  スウェーデンでもエネルギー税が導入されていますけれども、企業が払うこのエネルギー税というのは最大付加価値税の2.4%でしかないので、つまり税金を払おうとしても上限が既に設定されています。ですので、産業界から環境関連税を支払う額というのは、実は限定されています。
  次のスライドを見ていただければおわかりになると思いますけれども、最初の2本の棒グラフを見ていただきますと、スウェーデンのエネルギー消費量は比較的製造部門でかなり高くなっています。これはグレーで示されている一番下の部分なんですが、製造部門のエネルギー消費量というのはかなり高いわけです。
  次の棒グラフを見ていただきますと、エネルギー税の税収ですね。家庭部門、サービス部門がかなり税を支払っている。割合からいうと、この部門の割合が大きいことがわかります。エネルギー集約度の高い製造部門というのは、支払っている税金の割合が少ないと言えるわけです。なぜこういう状況になっているのか。
  これは15ページを見ていただきます。主な理由です。このグリーン税がOECD諸国で十分にその効果を発揮できていないのかというのは、やはり産業界への影響力にマイナスの影響があると。そのために、グリーン税が幅広く普及していないという障害になっています。
  まず、こちらのスライドの一番最初の点を見ていただきますと、ここで注意しなければならないのはこの「競争力」という言葉です。もちろん、グリーン税、あるいは企業にかかる税金というのは競争力を損なうことがありますが、むしろ税金を導入するに当たって、マクロ部門に対する影響を重視するべきです。つまり、この税収については新たに環流させてこの税によるひずみを軽減することができます。例えば、部門の中には競争力を高める効果があるかもしれません。企業が、あるいはその競争力を失うかもしれません。ですから、マクロ経済の全体像を見て、もちろん各部門の影響も重要ですが、全体像を把握することが必要です。
  また、環境関連税については、痛手を受ける部門ありますが、この汚染の問題、どうしてもこれを軽減しなければならないという明確な簡便な原則があるわけです。ですので、一番いい方法としては、国際的に税制をハーモナイズするということなんですが、それが今は非常に困難であるということが言えます。各国がやはり国際組織と税制のハーモナイゼーションについて、この競争力の問題を回避すべく話し合いを進めていますが、ただこの競争力の問題に対応する方法があります。各国の単独でグリーン税を導入している場合にも対応法があります。
  このスライドの下に出ておりますが、まず、税収を再循環させるということです。ある特定の部門に絞って再循環をさせます。例えば、スウェーデンのNOx排出量の税率についてご紹介しましたけれども、この税収についてはどれだけエネルギーが生産できるかによって還付されています。そういうことで、効率の高い企業は競争率を上げるし、そうでないところは競争力を下げるということになります。
  次が国境税調整ですが、これはどういうことかというと、グリーン税、あるいは特定の製品に対する税金がかかっていない国からの輸入の場合は、国境のところで税をかけるということを言います。
  例えば、日本はグリーン税を導入していて、韓国が導入していないというような場合に、その日韓の国境の部分で、例えば韓国から鉄鋼を輸入するような場合にはそこに税をかけるということなんです。もちろん、それが必ずしもできるわけではありませんけれども、ただやはりその部門の競争力の問題ということを考えたときには、これも1つの手段としては選べます。特に単一国で行えるものです。
  競争力についての懸念というのはもちろんグリーン税の障壁になっておりますが、16ページをごらんいただくと、ほかにも懸念があると。これは所得配分に対する懸念があるという話なんですが、よく知られていることが、少なくとも幾つかの国で知られているのはグリーン税は逆進的な影響があるということです。つまり、低所得者層に対してかけられる税の方が、豊かな人よりも高くなってしまうのではないかということが多くの国で議論されております。私の国でもそのような議論がありました。
  ここで申し上げたいポイントは、グリーン税の所得配分全体を見る場合には、やはりその税がどのように使われるのかを見る必要があります。例えば、低所得者層への税を軽減することに使われるとか、あるいは社会保障の面で使われるということであれば、それはそれを補うことになると思いますので、税制改革などのときにはそういった点も考慮する必要があるかと思います。いずれにしましても、これが問題であるということは変わりませんので、対処が必要です。環境税制改革のときにはそれを念頭に置いていただく必要があると思います。必ずや、低所得者の人たちからの不満が出てくると思います。
  ノルウェーで環境税が導入されたのは91年のことですが、そのときは低所得者層からいろいろな不満が出ました。オスロ、首都には豊かな人たちがたくさんいて、彼らにとってはいいかもしれないけれども、我々はこれは困るんだということを言っていました。首都の人のためばかりにこういうのを振り向けてもらっては困るというようなことが言われたわけなんです。
  例えば、北部地域に住んでいる人とオスロに住んでいる人、いろいろいるわけなんですけれども、きちとしたコンペンセーション、補償措置をとることができれば、例えば社会保障の方にうまく振り向けることができればいいという話になりました。ノルウェーのケースです。
  いずれにしましても、そのような点を含めた考慮、分析が必要だと思います。委員会のようなところで、それはぜひ考えていただく必要があると思います。
  次は17ページ、これはどのように環境税を導入したらいいかという、実際にその決定した後の話です。まず、最初の点なんですが、言わんとしているのは、もちろんたくさんの国がこういった税を同時に導入できれば好ましいわけですけれども、競争力の問題以外にもいろいろな問題があるというのが現実です。
  それから、2番目なんですが、適切な、そして焦点を絞った情報を一般市民に提供することの重要性です。なぜ、環境税が導入されるのか、その影響は何なのか、それを理解してもらうわけです。そして、一般の人たちがその影響について前もって知らされずに後で影響が出てから説明ということでは困るわけなんです。例えば、アイルランドのレジ袋の話がありましたけれども、一般の人たちは前もってそれを知らされていました。なぜこの税が入るのかといったことについて、よくわかった上で導入がされました。ですので、大変それに満足をしてもらえたというケースがあります。
  それから、関係者、つまりその業界ですとか、あるいは労働組合だけでなくていろいろな関係部門、あるいは関係者とのコミュニケーションが重要です。その話し合いの中でいろいろないいアイデアも出てくると思います。この税制はこうあるべきといういろいろな有益な意見も聞けると思います。業界が実際のところ技術的なソリューションを提供しなければいけないわけですし、また環境問題に対処しなければいけないのはその産業界ですから、両方に意見を聞くことが重要だと思います。
  多くの国にはグリーン税制委員会が設けられておりますけれども、もちろん財務省、それから環境省、それから経済産業省のようなところ、また業界団体ですとかいろいろなビジネスの分野の方々も参画をした委員会が編成されて、そして1年くらい検討した上で草案を出すという形でグリーン税が導入されるという順番を踏みます。
  それから、もう1つ大変重要なことなんですが、グリーン税が願わくばパッケージの一環であることが好ましいと思います。つまり、例えばほかの税を減らしてそのかわりにグリーン税が導入されるといった形にすれば、支援も得られやすいと思うんです。単に税率が上がるだけというふうに受け取られないようにするということが賢明かと思います。
  例えば、日本の場合は今、消費税率を上げようかどうかという議論がされていると思います。政府予算、赤字を削減するためにそういった話し合いがあると思いますが、例えばグリーン税を高めて、そしてそのかわりにと言ったら何ですけれども、消費税率の伸び率を抑えるというようなことが考えられるかと思います。実際にゆがみを持っているような、あるいはもたらすような税金があるかもしれない、実際にあると思うので、それを是正しつつ、グリーン税を上げる。単に、グリーン税というふうに追加の税を加えるだけでなくてという形にすることが重要だと思います。
  それからもう一つ、グリーンタックスのOECD諸国での導入例からいろいろと学べるところがあると思いますので、それもご参考いただければと思います。18ページに行きますが、これはグリーン税がほかのいろいろな手段とコンビネーションで合わせて使えるということが書いてあります。環境政策をほかの手段と効率的に組み合わせることで効果を上げると。例えば、エネルギー税の税率が上がる場合に、例えば所得税ですとか、あるいはエネルギー税と合わせると。そうすると、エネルギー消費が抑えられて、そしてその結果、それに携わる税金の支払いが減ってという、そういったプラスの効果が得られます。
  それからまた、炭素税ですけれども、業界の方にとってはこれは好ましくないと思われるかもしれませんけれども、キャップアンドトレードのシステムということについては、クォーターの価格がよくわからないというような反応もあるかと思います。でも、このクォーター価格は、例えば幾らだということを言って、ですからこれが前提になっているんだと。クォーターのコストはこれくらいにおさまるんだといったことをちゃんと説明をすることができればいいと思います。
  もうすぐ私の番は終わりまして、ブラーデン氏の方に、専門家ですので、マイクをこの後渡したいと思っております。
  競争力についてブラーデンさんには話していただくんですけれども、その前にもう少しだけ申し上げたいのは、OECDというのは環境関連税制についてはいろいろと取り組みをもう既にしておりまして、その研究内容についてはいろいろとご参考いただけるということ、それを19ページに載せてあります。インターネットのアドレスがすべて載っておりますので、よろしければご自分でそこを見ていただければと思います。関連の資料もそこで入手することができます。環境にかかわるいろいろな手段ですとか、税制についても載っていますし、データベースについてもあります。OECD諸国でどういう環境税が導入されているのかなどについて、ご参考にしていただければと思います。
  では、いろいろな競争力についていろいろな本を書いてもおりますので、専門家の彼の方から説明をしてもらいたいと思います。

○ブラーデン氏 私たちを今日お招きいただきまして、ありがとうございます。
  では、私の方から1つの研究結果をご紹介したいと思います。これは私自身が執筆したわけではありませんけれども、その準備には携わったものです。執筆はしませんでしたが、大変よくできていると思います。執筆を自分がしていないから言えるのかもしれませんが、これは特定の部門として鉄鋼部門についてのケーススタディです。
  もちろん、これは実際には存在しない、CO21トン当たり25米ドルの環境税がもしも賦課されたらという、そういう仮定でもって行ったケーススタディです。そのケーススタディのコピーは一部私が手元に持っておりますので、実際にOECDの東京センターの方で、ちょうどここの角を曲がったところなんですが、明日の午後4時からそこでのミーティングでここは説明をするんですけれども、そこに来ていただいてもいいですし、それから今先ほど紹介があったインターネットアドレスの方の1つに載っておりますので、そこからもダウンロードが可能です。
  このケーススタディーがやろうとしたのは、エネルギー集約型の業界についての影響を見ようというものでした。強力な環境税が導入された場合にどういう影響がOECD諸国のその特定の業界で起こるのか。この場合では、日本で現在の石炭にかかっている税金の25倍のレベルの税率ということですので、かなり高い税ということになりますが、それを前提としたものです。明らかにこれだけ税金が高いという状況であれば、マイナスの影響がOECD諸国の中の鉄鋼の生産量にもあるだろうと思われます。
  OECD全体の鉄鋼の生産量は9%ほど低下するであろうということです。そして、そのかわりにOECD以外の国では4〜5%伸びるであろうということです。そして、全世界で見ますとマイナス2%という形になるであろうというのが生産業に対する影響です。
  それから、排出量に対する影響はもっと大きくて、CO2の排出量はOECDの中ではかなり削減することになります。しかしながら、排出量はOECD以外の国では伸びます、増えてしまいます。ただ、世界全体で見ますと、4〜5%の排出削減が二酸化炭素については見られることになりました。
  そして、スライドは今23ページに行きますが、これを見ていただくと、実は鉄鋼の生産のやり方によっても大きく差があると。BOFというのが、これは基本的な酸素炉なんですけれども、それを使った場合の方が実はエネルギー集約的なんです。EAF製鋼に比べますとBOF製鋼の方がエネルギー集約型。EAFの方はエレクトリックアーク、アーク炉です。
  そして、EAFの場合はスクラップを使えます。それを溶融して使うというやり方です。そして、大型の統合型のBOFの場合はスクラップベースのEAFに比べますと大分状況が変わってきます。
  それから、時間の都合で25ページに飛びますが、ごらんいただくとOECD全体にかけられる税ではなくて、1国が単独で、例えば日本だけがその政策をとったとします。ここでは繰り返しますけれども、現状の議論になっている日本での税率よりもはるかに高い税金のことを話しているんですけれども、その場合にBOFを使った場合は大変生産量が下がります。例えば、25%ぐらい下がるという結果が出ています。一方、もう一つの炉型、EAFの場合は実は税金がグローバルなレベルであれ、OECDレベルであれ、あるいは1国、例えば日本だけであれ、余り大差はありません。ただ、このスクラップベースのEAFのメーカーというのがそれほど影響を受けないということなんです。
  それから、26ページをごらんいただくと、マイナスの影響を大幅に削減することも実はBOFとEAFどちらでも可能であるということが書いてあります。それをする手段は税収の環流なんです。すべての税収をさまざまな鉄鋼所、プラントに環流させることができればと。もちろん、その環流のあり方はいろいろあるわけですけれども、それによって影響を緩和することができます。
  少し飛ばしまして、環境税の例をOECD諸国から幾つか見ていきたいと思います。31ページを開いていただけますか。こちらには燃料にかけられる税金、日本にもそれがありますが、それは比較的ほかの国と比べると日本の場合は抑え目であると言えると思います。欧州諸国のガソリン税は日本よりも、あるいはカナダ、アメリカよりも高いと思います。
  ヨーロッパと比べますと日本はまだまだ低いと。例えば、ディーゼルなんかもそうです。失礼、カナダやアメリカよりは高いけれども、ヨーロッパよりは低いということです。OECD諸国の中で一番高いガソリン税というのはトルコです。比較的貧しい国であるにもかかわらず、燃料にかけられる税率が高い。燃料と言いましたけれども、特にガソリンにかかる税金が高いのがトルコです。
  それから、34ページ。実はこのページにはスライドの番号が入っていませんけれども、33の次ということで開いていただきますと、トルコとドイツ、そこではかなり燃料税がこの4〜5年で上がっています。
  ガソリンとディーゼルのインテンシティということではGDPの中で見ますと大分下がっているのが日本。日本では税金は比較的横ばいです。円で示した場合にはかなり横ばいということで、余り変わっておりません。為替のことも考えて、これは円で比べてどうかということで、日本については円で見ております。そして、ガソリンとディーゼルの効率も上がっております。ドイツ、トルコもそうです。
  それから、一部少し改善もしています。99年から2004年の間なんですが、それは石油価格、特に原油価格が世界的に高騰したことが背景にあります。
  かなりの時間を使ってこのプレゼンテーションの割り当てをしてきたんですけれども、あと2枚スライドをご紹介していきたいと思います。
  ロレンツェンの方から先ほど話がありました。NOxのスウェーデンの排出量の税金の話をさせていただきましたけれども、重要なのは一番最後のスライドに出ている点です。縦の軸、これがNOx排出量の課税の影響、個々のスウェーデンの企業が受ける影響を示しております。これは各部門のセクターごとに出ていますけれども、企業の中には非常に勝利している、利益を上げているところもあれば、セクターの中にはかなり損出を被っているところもあります。これを忘れてはならないということです。どういった施策を皆さんが導入されようとも、必ずそこから利益を得る者と損出を被る者が出てきます。ウィナーとルーザーが出てくる。
  この課税課徴金については、スウェーデンの産業協会の方からは、あるいは団体の方からは強い反対はありませんでした。というのは、産業団体の中の何社かの企業は勝利できる。ですので、反対陣営を巻き込むということは余りないんですけれども、やはり先ほど申し上げましたように、重要な点という意味では、どのような政策を導入しても必ずウィナーとルーザーが出てくる。ですから、経済に対する全体的な影響というものを見逃してはならないということです。
  皆さんどうもありがとうございました。

○森嶌委員長 ロレンツェンさん、ブラーデンさん、ありがとうございました。
  それでは、ご質問ご意見を皆様からいただきたいと思います。どうぞ。

○佐和委員 私は実はきのうまで京都でお話を聞いたので、大変よく理解することができたのですが、まず質問は簡単な質問なんですが、この1ページ目にeffective tax systemと英語の方はなっていますが、要するにOECDでは環境税のあり方についてこういうふうな合意形成がなされているということをおっしゃいましたが、実際にはtax exemptionとか、いわばその国その国の事情によってこれに反することもなされているわけですよね。この理念型といいますか、リアルタイプと言うんですか、それに一番近い環境税を実施している国はヨーロッパのどこの国なんでしょうか。それが1つの質問です。
  それから、あとは鉄に関連してでございますが、これはむしろ石油は関澤さんにお伺いすべきことかもしれませんが、BOFとEAFで、日本ではEAFの生産というのはどのくらいの割合なのか。つまりEAFの方は悪影響が少ないと、生産のリダクションが少ないということなんですが。
  それからその次に、要するにこの26ページ、これはちょっとよくわからないんですが、一律配分、つまり税を環流させるということですが、環流というのは一律環流と裁可された配分、環流ということで、かなり大きな差があるわけですね。これはもう少し一律配分というのはどういうルールに基づく一律配分なのかということを教えていただきたい。以上です。

○ロレンツェン局長 どの国が最適なグリーン税を導入しているかということですが、非常に難しいご質問ですね。幾つか例を挙げることはできます。比較的うまくこのグリーン税を導入している国、イギリス、恐らくそういった国だと言えると思います。いろいろ例外はあるんですけれども、このグリーン税は多くの部門で導入されています、エネルギー税だけではなく。そのほかのノルディック諸国、北欧諸国も比較的うまくやっていますが、ただ明確な例外もあります。エネルギー集約型の輸出型の産業がかなり優遇措置を受けているので、必ずしも優等生ということはできません。もう一つ、ドイツ。ドイツも比較的効率的なグリーン税を持っています。オランダもそうです。ですので、模範となる国として挙げられるのはこういった国となります。
  あと2つブラーデンの方からお話しさせていただきます。

○ブラーデン氏 今この出版物を眺めて、どれくらい電炉が日本で浸透しているのか数字を探していたんですけれども、すみませんでした、この中には見つかりませんでした。スチール産業の代表の方がいらっしゃるので、恐らく彼が私よりもうまくお答えできるのかもしれませんね。でも、この調査を一生懸命読めば、必ずその答えがこの中に入っていると思います。もし見つからなかったら、これを書いた人にコンタクトをとってお答えがわかるようにすることもできます。
  それからもう一つ、税の環流なんですが、私自身は日本における電化の割合というのははっきりわからないので、今正解はお伝えできないんですが、この税収の環流についてです。ここでのポイントは、これは実験なんですけれども、税収が得られて同じように鉄鋼生産者に環流される。どれだけ鉄鋼を生産したかによってこれが環流されます。まず、課懲金、税金がCO2の排出量に対して課税されて、その税収がまた戻される、還付されます。どれだけ生産したかによって、生産量に応じて還付されます。
  2つ前提があります。この調査の中でどのように還付をするか、その前提が2つあるんですが、1つは企業に対して1トン当たりの鉄鋼の生産量に対しては同じ支払いをする、還付をすると。例えば、これはBOFであってもEAFであっても同じ支払い率にするというのが1つ。これがスライドで一括の割合、一律の割合と書いてあるところです。
  もう一つは、BOFの場合、またEAFについてそれぞれ違う支払いをする。スライド2は一律の還付をする方がより効果が高い、よりクリーンな生産ができる。特に、このEAFの生産者に対してよりいい効果があるという結果が出ていますが、どちらの選択肢も両部門において、その税の還付をしなかったときよりも結果が良好であるということが示されております。

○森嶌委員長 よろしいですか。それでは、関澤委員、鉄鋼業界から。

○関澤委員 最初のご質問、佐和先生のお話の中で、高炉法というのどの程度あるかということ。7〜8割高炉法で鉄はできていると思いますが、今のお話の中で、高炉転炉でつくるのと、それをやめて電気炉の方にウエートが移っていくと。つまり、転炉から電気炉への転換ということがこの中で出ているわけですが、2つありまして、1つは電炉法と高炉法というのはできるものが違うんです。製造方法が違いますので、例えばスクラップの中には銅だとかすず等が含まれておりまして、加工性に非常に劣るわけで、そういった面で電炉法にどんどん変わっていくというわけにはいかないというのが1つ。
  それから、スクラップの発生量というのもそんな無限にあるわけではございませんので、そういった制約もありまして、炭酸ガスに課税するからといって単純に転換が進むわけではないということを申し上げておきたいと思います。特に、このスクラップの主体というのは社会に蓄積したスクラップ、それが老廃化して、老廃スクラップとして毎年おおむね一定割合。ただ、これは年間2〜3%程度しか出てきません。だから、そういった意味で、これから世界的に見て数十年見たところで、鉄鋼需要を賄えるほどの量というのが電炉法でできるというわけではないと、こういうことだろうと思います。
  そういった意味で、単純にどんどん置きかわっていってCO2が減ると、こういうことにはならないのではないかと思います。
  そのことについて、どういうふうにお考えなのか、コメントをいただければと思います。

○ブラーデン氏 余り鉄鋼の話ばかり長々とすべきではないと思うんですが、一つ強調したいのは、この検討によってスクラップマーケットをきちんと考慮した上でやっているということなんです。それがまさに一つのポイントなんですが、実際に説明の中にも入っておりまして、なぜBOFとEAFの場合に結果が異なっているのか、そしてまた、予測していたものとなぜそれが違っているのかについても説明が書いてあります。生産量がEAFでふえると、それによって実はスクラップ価格も上がるという説明があります。ですから、確かにスクラップの量にも限りがあるということはきちんとこのケーススタディの中では考慮されています。
  ただ、もちろん関連の検討すべき問題点はあると思うんですが、まさにここで私たちが取り上げるメインの問題ではないと思うんですが、関連の問題ではありますね。

○森嶌委員長 ということで、天野先生、経済学者でいらっしゃいますが、どうぞ。

○天野委員 ありがとうございます。3つほどお尋ねしたいと思います。
  まず、環境税が有効であるためにはいろいろな需要の価格弾力性がある程度の大きさでなければいけないということで、日本ではよく価格弾力性が小さいから環境税が有効でないという議論があるんですが、今日のこの中に弾力性の値が書いてあります。この弾力性の値ですとかなりの効果が出ると思うんですが、ヨーロッパで弾力性が小さいから効かないという議論が、やはりこういうデータがあってもなおかつよく主張されるのかどうか。そのあたりをお聞かせいただければと思います。データとしてこういうものがあっても、なかなかそれが理解していただけない。いつまでもそういう理由で反対が出てくるということがヨーロッパではもうなくなっているのかどうか。それが1つの私の質問です。
  それから2つ目は、先ほどのお話にも少し出てきましたが、環境税と補助金といいますか、要するに環境に優しいことをしたときにお金を返すというのを組み合わせたやり方がお話に出てきましたが、このペーパーの方では18の環境税をほかの政策手段と組み合わせるというものの中にどうもこの中にそれが入っていないんじゃないかという気がするんですが。
  よくツーパートインスツルメントという言い方があって、環境に一般的に害を与えるようなものには課税をして、同じような環境負荷を減らす行為に対して補助金を与えて、その両者を組み合わせて政策を実施するというのをツーパートインスツルメントと言うんですが、そういう考え方がこの中に余り入っていないんじゃないかという気がしますので、それについてお考えを伺いたい。
  それから3番目の点は、今日はOECDでも特に北欧といいますか、ノルディックカントリー、あるいは北ヨーロッパの国々がかなりいい成果を上げているというお話が多いのですが、ヨーロッパの中で例えば非常に経済的に規模の大きいフランスとかドイツというのが余り出てこないんですね。ですから、その違いが何かあるのかどうか、もし何か理由がわかれば。
  日本は割合経済規模の大きい国ですので、フランス、ドイツなんかが参考になるのかと思ったりはするんですけれども、いろいろなお話で出てくるのは、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、そういった国なんですね。ドイツ、フランスが余り出てこないのは何か理由があるのかどうかということをちょっとお伺いできたらと思います。以上です。

○ブラーデン氏 どうもありがとうございます。非常におもしろい質問をたくさんいただきました。このレポートの第3章の中で、かなりたくさんの事例を出しております。これは価格弾力性の推定値なんですけれども、これは第三者が行った推定で、我々が行った推定ではないんですけれども、もちろんこの私たちの推定も調査によって違いますし、どういった手法を適用するかによって、この弾力性の価格が違ってきますけれども、ほとんどの調査、環境関連税の調査を見ると、価格弾力性はゼロではない、かなりゼロから乖離している。マイナス0.2とかマイナス0.5とか、それは短期的、中期的によって違いますけれども、長期的な弾力性はもちろん絶対値は短期的なものよりも高くなります。ゼロではないんですね。つまり、税率を上げるとこの課税商品の利用が減ると。
  この数年間ディーゼル石油については日本でいろいろな懸念が出ておりますけれども、価格は上がっていますね。原油価格が上がっている。ディーゼルの使用量とかは減っていると思います。また、ほかについてはロレンツェンの方からお答えさせていただきます。
  二番目のご質問は、なぜグリーン税と、例えば助成金、流通開発促進の助成金、CO2の排出量の課税と同時に、例えば再生可能エネルギーの開発のための助成金を組み合わせるということですね。これはもちろん可能です。この税収を使う目的として可能だと思うんですが、なぜそれに反対するかというと、余りにもこれを導入すると、例えば化石燃料の価格を上げる、これは大きな問題なんですけれども、汚い燃料の価格が高くなる、これは外部性に注意が必要だということになります。つまり、代替法がもっと利益を上げる。つまり、CO2排出量が少ないので、税が減ると。政府としては、わざわざお金を使って特定の技術を促進すると、例えばCO2排出のグリーン税を上げるということになります。いろいろな代替案がいろいろな国にあります。それは、政治的な意図や自然の資源の量にもよります。
  それから、三番目の質問なんですが、なぜ北欧諸国が成功をグリーン税において上げているのか。いわゆる経済大国であるフランス、ドイツよりも効果を上げているか。イギリスも経済国ですよね、イギリスは成功しております。ただ、お答えするとすれば社会的なパートナー、つまり利害関係者が北欧諸国では対話に参加しているんですね。ですから、もっとグリーン税に対して前向きな姿勢を持っています。例えば、フランスなんかに比べて、私はフランスに住んでいるんですけれども、社会対話というのは必ずしもうまくいっているとは言えません。ただ、改善はしていると思います。最近になってフランスではグリーン税委員会を導入しまして、2007年の予算にもグリーン税を組み込みました。OECDの環境保全成果評価が行われた成果です。
  この委員会ができまして、もっとグリーン税が今後フランスでも増えるかもしれませんね。

○森嶌委員長 佐和先生は2回目ですから、ちょっとプライオリティーをほかの方に。では、どうぞ、早瀬委員。

○早瀬委員 東京電力の早瀬でございますが、今のお話を伺って、2点ばかり。
  1点目は意見になるのですが、報告書の中でもポリシーミックスが重要であるという、こういう記載がございます。私どももまさにそうではないかというふうに思っておりまして、特にどういうポリシーをミックスすれば一番効果的になるかという点については、やはりそれぞれの国の歴史とまでは言わなくてもいいんでしょうか、文化、取り組み、風土、その辺をやはり考慮すべきではないかというふうに思うところでございます。
  例えば、我々の例をちょっと申し上げますと、これはCO2ではないんですが、SOx、NOxの削減については私ども電力会社として随分いろいろと技術開発をやってまいりましたし、かつこれは地方自治体との協定を通じて自主的な取り組みとして大幅に下げてきたという、そういう実績について私どもは自負をしております。
  私どもは余りヨーロッパ諸外国の例を詳しく存じ上げてはおりませんが、少なくともその辺の水準はまさに世界のトップレベルにあるであろうというふうに思います。そういう意味で、例えば今申し上げたような自主的な取り組みというのも、ポリシーミックスといいますか、その一つの大きな枠組みの中に入るのではないかというのが1点目でございます。
  それから2点目は、この中にも書いてございますinternationally harmonised policiesと、こういう書き方がございますし、もう一つはBorder tax adjustmentsという話もございますが、やはり国際的な歩調を合わせた取り組みということが私はどうしても外せないのではないかというふうに思いますので。先ほど佐和先生からもヨーロッパの中でもどこが一番いいんだという、フロントランナーというようなお話がございましたが、私どもがもう少し気になりますのはやはりnon-OECDといいますか、もっとはっきり言えば途上国。この辺との関係を、例えばOECDとして何かお考えがあるのかどうか、その辺を一言簡単にお伺いしたいというふうに思います。以上です。

○森嶌委員長 いつもここで申し上げるんですけれども、それぞれの委員がそれぞれのバックグラウンドを持っておられることは、これはもう当然ですし、そのエキスパタイズに基づいて発言されることは確かですけれども、今日は初めてですので申し上げますけれども、東京電力の何とかだとおっしゃらないで、東京電力におられた専門的な知識を前提にしてご発言をなさってください。何か利益代表みたいに聞こえるのは、私は余り適切でないと思いますので、どうぞ。
  お願いします。

○ブラーデン氏 我々はそのような自発的な取り組みについても、OECDの中で研究はしました。実際にその内容については3年前にまとまったものが手元にあります。
  その結果なんですが、自主的なアプローチの目標、ターゲットは通常、いつも100%ではないにしても、通常をそれを満たすことができている、達成できると。ただその一方で、その研究の結果、ターゲットがそもそもそれをしなくても、その取り組みをしなくてもきっと到達できたであろうというレベルにとどまっているケースが多くて、そうじゃなかったケースが大変限られていたんです。ですから、やはり効果的に環境に貢献できるかというと、その自発的な取り組みというのは果たしてどうなんだろうという懐疑的な部分がどうもあります。
  それからまた、そういったアプローチの経済的な効率というところを考えた場合も、やはり特定のメカニズムを用いてマージナルな限界の削減のコストというものを実現するためのものが必ずしもないのではないかという、そういう懸念といいますか、懐疑的な部分もあります。
  ただ、そうは申しましても、日本のケース、実は2件ありまして、今言った3年前の報告の中で出てきたケースが2つありました。1つは横浜にある発電所、それからもう1つが北九州のケースが取り上げられていて、よりすぐれたいい例だというふうに取り上げられています。
  この2つの場合は自発的なアプローチが実際に環境の改善に貢献をしたと、限られたいい例の2つが日本のケースだったということは申し上げたいと思います。
  例えば、横浜の場合はこの発電所ですけれども、それをしないと例えば当局の方で建設許可を出さないとかそういう事情もあったようですが、いずれにしましても余り自発的なアプローチに期待し過ぎるのはどうかと思います。ただ、もちろん比較的いい例は日本では見られているのは確かです。

○ロレンツェン局長 私の方からハーモナイゼーションについて少し申し上げたいと思います。環境政策と、またOECD以外の国との協力について答えたいのですけれども、OECDというのは比較的豊かな国ということではありますけれども、インフォーマルな形ではありますけれども、非OECDの国々とも協力をしております。そして、アウトリーチということで、そういった国々とも協力をしていこうと。例えば、中国、インド、ロシア、ブラジル、南アフリカのような、いわゆるビッグプレーヤー、メジャーなところとは協力をしております。
  例えば、中国との協力の例を挙げたいんですが、これはここ数年で随分と拡大をしています。今年は環境パフォーマンスレビューを中国について行うことになっております。かなり大規模な取り組みです。中国当局が実際に30のOECDの代表と同じテーブルに座って会議をするというのが今年の11月に予定されておりまして、これはまさに勇気づけられることだと思います。中国当局がそういった環境政策について話し合う姿勢を見せている、そしてOECDのベストプラクティスを聞こうという姿勢を見せることは好ましいと思います。ただ、もちろんこれは法的な拘束力があるものではありません。あくまでも友好的なものをベースにした意見交換の場ということではあります。ただ、やはりこれはほかにも広がってくるかと思います。

○森嶌委員長 時間がございますので、質問をまず受けて、それから答えをいただくということにします。永里委員、それから関澤委員、それぞれご質問を言っていただいて、それから佐和委員はちょっと切り離して、まずお二人の質問を受けようと思います。

○永里委員 永里でございますが、実は質問というよりも聞いたお話についてこちらの意見を言うというのはいいんですか。

○森嶌委員長 結構です。

○永里委員 まず、価格弾力性なんですが、現在のようにガソリン価格が高騰していてもその需要は、これは実態としてお話しします、堅調に推移しています。2年前に比べてリッター28円上がったんですが、上昇率は26%なんですけれども、これは環境省の提案する環境税率の18倍の上昇幅であるにもかかわらず、全然減っていないという事実がございます。すなわち、ガソリンは生活必需品である自家用車の燃料として代替品がないため、需要の価格弾力性が日本ではほとんどないというふうに思われます。数字としてこういうのが出ているので、これをまず申し上げたいと思います。
  それから、環境税の効果はそういう意味で薄いと、この方面については薄いと思うんですが、基本的には地球温暖化の問題の解決には技術開発しかありませんので、結局日本の省エネ技術の移転というような方向で考えるのが筋ではないかと。そちらの方がうまくいくのではないかというふうに私は思います。
  OECDとしては、現在最大の排出国であるアメリカへの対策に注力することが重要ではないかと。また、中国も遠からずOECDレベルに達すると思われるんですね。いかなる手段を講じてでも、国際的な枠組みに加入させるような方向をOECDとしてはお考えになった方がいいのではないかというふうに私は思います。以上です。

○森嶌委員長 それでは、はい。

○関澤委員 7ページ目の3つ目のポツなんですが、継続的な技術開発のインセンティブに環境税がなると、こういうことを言われているんですが、私は逆の面があるのではないかなと、こういうふうに思っているわけです。エネルギーの使用量を減らすとか、そういう効率化を図っていくということは、これは企業にとっては企業競争力の原点でありますし、企業経営の基本であると、このように思うわけです。それを減らすのは当たり前で、そのために技術開発に熾烈な競争をしているわけでございまして、環境税があるから技術開発がどんどん進むというわけには私はいかないのではないかと。むしろ、そういった税をかけることによって、開発に投入すべき原資量が少なくなるということで、そういう意味ではマイナスになるのではないかとさえ思うわけでございます。だから、このように一方的に断定するというのはいかがなものかと、これは日本のケースでございます。

○森嶌委員長 何かご意見ありますか。

○ブラーデン氏 まず、私自身価格弾力性については日本の経験に基づいた推定をしたわけではないので、こういった形になりますと日本について言う権限はないと思いますが、今おっしゃったことが、短期的であっても価格弾力性がゼロに近いというのは非常に驚くべきことだと思います。私たちがほかの国で得た結果とは全く違うという印象を受けました。また、どこでやろうと需要に対する影響は上がります、長期的になれば。今はそうであっても、長期的に見れば価格が上がっていけば、まず間違いなく需要は下がるというふうに考えております。
  また、一番汚染を起こしている国にフォーカスを当てるべきだという話がありました。ロレンツェンの方からお話しさせていただきましたけれども、京都議定書の目標に合意するという点では十分ではありません。何らかの形で、手段で、この目標を達成できるような方策が必要だと思います。
  それから、先ほどおっしゃったコメントについてですが、税制が技術革新にマイナスになり得ると。資源が減ってしまって技術開発に回せる資源が減ってしまうと。原則的にいうと、今指摘された要素もあります。企業が払う税制が必ずしももともと技術革新に使うはずだった資金とは限られませんけれども、もっと重要なのはエネルギー価格が低い、つまり税金のない状態であれば企業は開発努力をしようとするときに、税制があるときよりもインセンティブは小さくなってしまいます。税制があれば研究プロジェクトに優先順位を置いて、むしろ改善を進めていこうという強いインセンティブは働くと思います。できる限りの手段で研究努力をし、成功を遂げようとするのではないかと思います。
  全体の正味の影響がマイナスになるとは思いません。ロレンツェンが申し上げましたように、税制がテクノロジーの開発に大きな駆動要因に、短期的にも長期的にもなると思います。

○森嶌委員長 これは議論するとおもしろいと思うんですですが、今日はその場でありませんので、またいずれこの場で経済学者がここにおられますから、また議論をしたいと思います。
  佐和先生、余り技術的でない質問をしていただきたい。

○佐和委員 2点、質問というよりも意見として聞いてください。
  まず、7ページのところに税収と使途としてcan be recycledということで、リサイクリングすると、税収を環流するということ。これはこういうふうに理解すればいいわけですね。例えば、鉄工業からとった税金があると。それをすべて生産トン数に応じて鉄鋼会社に還付すると。そうすると、その場合には非常に効率のいい鉄鋼会社は払った税金よりも余計のお金をもらえるということになるわけですね。ですから、そういう意味で非常によりエフィシエントなプロダクションというもののインセンティブになるということ、そのように理解してよろしいわけですね。
  それからもう1点。これは大変よく日本で議論されることなんですが、22ページ、これも鉄鋼に関連することなんですけれども、よく日本でリーケージということが言われて、仮に日本で炭素税を課せば、環境税を課せば、要するに途上国に生産拠点を移転すると。そうすると、効率が悪いからかえってCO2の排出量が増えるという議論が産業界の方からよくなされるわけです。
  これをよく見ていただければ、OECDのプロダクションは約10%減っているのに対して、途上国の生産量が5%増えると。そして、全体では約2〜3%、2.5%くらい生産量が減ると。ところがエミッションの方は、先進国が10%減らした結果として20%減って、そしてさらに途上国は6%くらい増えるんだけれども、トータルではこれだけ減りますよと、そういうことになっているわけですが、これは確かに途上国の方が効率が悪いということがちゃんとモデルの中に入っていると思うんですね。つまり、5%生産が増えても、そうでもないんですかね。その辺が……。5%増えても6%しか増えない。だから、その辺がどうも前提が。つまり結論としては、日本でよくリーケージという、そのリーケージがないということを要するに示しているわけです。だから、その辺がモデルのスペシフィケーションというか。

○森嶌委員長 数字というよりも、やはりそのリーケージということについて説明をしていただければいいわけですね。

○ブラーデン氏 きちんとご理解なさっているように思います。実際我々もほかの部門、鉄鋼以外、例えばセメントの業界でも同じようなことが見てとれます。どちらのケースでもわかるのは、何らかのリーケージ、つまり炭素リークが起こると。例えば、OECD加盟国内で税率が上がると、非OECD諸国の生産量がやはり上がるということがあります。その2つの研究のどちらも示しているのは、グローバルで考えるとCO2の排出量は下がるんです。
  ですから、OECDがやったらそれが何であれ、結局逆効果だと、あるいは結局リークによってほかの国での排出が増えることにやるからかえってよくないというような議論は当たらないと思うんです。実際に排出量は下がります。
  そして、環流という言葉を使っていますけれども、これはどういうことかというと、税収を実際にその分野の企業に還付するということです。ですから、その会社に還付をすると、環流をする、例えば所得税といった形で環流する場合と別々だと考えてください。

○森嶌委員長 鮎川さん。鮎川さんがお名前のカードを上げていらっしゃるのにすみません。

○鮎川委員 まず、今日は非常におもしろい報告をありがとうございました。現在ヨーロッパとかOECD全体と思いますけれども、税を初めとしてヨーロッパではETSとか補助金とかボランタリーアプローチとか協定とかいろいろな政策が行われていて、ある意味でそれぞれが実験しているというか、これからの新しい時代に向けていろいろなことを試しているというようなことで、結論としておもしろいなと思ったのは17ページ、18ページのことで、いろいろ途中経過報告のような形での率直な報告だったと思うんですけれども、非常に興味深いと思いました。
  両方の方に、ご自身として今行われているこういったさまざまな政策の中でどれが最も有効と考えられるのか、ちょっとその点をお聞かせ願いたいなと思いました。すみません。

○ロレンツェン局長 簡単にお答えしなければなりませんね。一般的な答えとすると、グリーンタックスを導入して、それでも政治家として再選できるかという質問に置きかえることができるかもしれません。グリーン税というのは汚染を軽減するのに効率的な対策ですけれども、やはり政治家がなかなかうんと言わない。もちろんロビー団体、圧力団体の意見も聞かなければなりませんし、自分の利益も守らなくてはならない。ですので、簡単の合理的な解決法にならないという問題があります。
  ただ、今後もっと効率的は環境政策を利用していくためには、やはりこの税制が必要だと思いますので、人の協力を得て、日本の場合はCO2排出量を削減する必要があります。京都議定書の目標値を達成するためにもっと減らさなければならない。では、もっと合理的にそれを行うにはどうしたらいいか。その答えはグリーン税を使うということではないかと思います。社会パートナーの合意形成は大変だと思いますが、またパッケージを導入するということも重要だと思います。最も効率的な方法を探すときにはどうしても必要になってくると思います。
  最後に一言申し上げますが、こういったヨーロッパの諸国において比較的幅広いグリーン税の導入が進んでいますけれども、いい結果が出ています。ですので、グリーン税を入れたからといって経済が破綻するということはないと思います。
  今日はご招待ありがとうございました。

○森嶌委員長 ありがとうございました。もう一つ会議があるんですね。3時から経団連でまたお話しされるということです。非常に貴重なお話を本日はありがとうございました。

○ロレンツェン局長 またこれからもお会いしたいと思います。また戻ってきたいと思います。皆さんとお話ししたいと思います。どうもありがとうございました。

○森嶌委員長 時間が来ておりますけれども、これからどうするかということもございますので、もうあと10分くらい。大塚さん、遅く来て早く帰られる。どうぞどうぞ。
  それでは、時間が過ぎておりますけれども、事務局から最近の地球温暖化対策の動向について簡単にご報告をお願いいたします。

○山本調整官 それでは、配付しております資料に基づきまして、ごくかいつまんでご紹介させていただきたいと思います。地球温暖化対策課の山本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
  最近の地球温暖化対策の動向についてということで、3点資料を配付させていただいています。1つにとじておりますが、3種類の資料が別紙1、別紙2、別紙3ということで入っております。時間がございませんので、中身についてはまた後ほどお目通しいただければと思います。
  1点目が2004年度の温室効果ガスの排出量についてということで、これは毎年条約事務局に対して我が国の排出量の報告をしておりますもので、それの直近のものとして今年の5月に報告をした内容が最初の別紙1でつけてございます。
  それから、2つ目が地球温暖化対策推進法、それから3つ目がフロン回収破壊法ということで、これは今年の国会におきましてそれぞれ一部を改正する法律案を提出しておりまして、これが無事可決成立に至りましたので、そのご紹介ということでございます。
  一言ずつご紹介いたしますと、1ページ目を見ていただきますと、2004年度の温室効果ガス排出量ということですが、2004年度はその下の表を見ていただきますとわかりますように、一番上の欄がありますが、基準年に比べると2004年度ではプラス8%ということで、マイナス6%まで14%の開きがあるということで、2003年度に比べますと若干0.2ポイント改善はしておりますけれども、依然深刻な状況と。特に中身を見ますと、原子力発電所の利用率が10%近く改善していく方向に向かっているんですが、その改善効果が十分出ずに電力使用量が伸びて、結果としてはかなりまだ深刻な状況が続いているというようなことでございます。
  それから、2つ目のところですが、19ページでございます。19ページで地球温暖化対策推進法の一部改正法ということで、最初の上に書いてありますように2月に国会に法案を提出いたしまして、この6月7日に法律が公布されたということでございます。これを受けまして、京都議定書の目標達成計画、閣議決定計画につきましても一部を改正するということで、現在その作業を進めているところでございます。
  最後はフロン回収破壊法につきましてですが、24ページでございます。別紙3ということでございまして、こちらはフロン類の回収、破壊を規制している法律でございますが、フロン回収率が低いということもございまして、この部分を強化したというものでございます。こちらにつきましては、最後から1枚前の28ページのところで主な変更点というところがございますので、大体これを見ていただければ白抜きのところが従来の規定で、それに少し灰色の塗ってありますところが今回追加された規定ということでございます。最後のページに書いてありますように、19年の10月1日から施行ということになってございます。
  ごく簡単でございますが、以上でございます。

○森嶌委員長 ありがとうございました。詳細は今朝も官邸で、8関係審議会の合同部会で、ありましたけれども、鈴木先生、佐和先生なんかもお出になったのですが、議論がありました。この資料にもありますように、現時点で8%くらい、近年よりも上がっているということで、いずれにしても今後とも第1約束期間における京都議定書の約束を守っていくためには、相当のことをやっていかなければならないということで、進捗状況についてもこれからきちんと点検をしていくということになっております。
  環境税についても、今日のご議論にもありますように、まだ方向性が合意を得ているわけではありません。他方で、対策本部で決められました基本計画においても真摯に検討するということで、検討しなければならない。その検討する場がここでありまして、そこで今までもいろいろとご検討いただいてきたわけですが、さらに現在の温室効果ガスの状況、それから対策の進捗状況を見ますと、さらに幅広い検討をしていかなければなりません。
  先ほどのOECDのエフェクティブな結果を出すためには何とかコミッションでしたかね、グリーンタックスコミッションとかいろいろな形で、いろいろ各層から出てどうするかというような議論をOECDの中ではやったようですけれども、日本でもいろいろな形で、私自身はそういう考え方で皆さんとお話をしてきたわけですが、今後環境税を含めてどういうオプションがあるのか、それからいろいろな施策とこの環境税と言われるものの関係はどうなのか、果たして本当に有効なのか。それから、産業界はどうやらというと語弊がありますけれども、最初の目標で落ち着きそうですけれども、民生、運輸。運輸も高止まりで何とか来ていますけれども、民生の方は止まらないというところがあります。
  そこで、先ほどOECDにもありましたけれども、そこにOECDの場合は環境税がほとんどかかっているわけですけれども、そうすると逆進性の問題とかいろいろな問題があるわけです。そうだとすると、税の中で環境税だけではなくてほかの税との関係をどうするかとか、それから一般に化石燃料にかけられている税とこれとの関係はどうするのかとか、さまざまな問題を実はここでも議論をしよう、あるいは少ししながらまだ課題は残っているわけですけれども、少なくともここで放っておいたら6%が達成できるという状態ではありませんので、少なくともここは真摯に検討するというからにはそういうこともやっていかなければならない。
  ということで、大分前からですけれども、事務局と私の方で議論しているんですが、場合によっては本委員ともご相談をしながら、少し戦略性を持って議論をすると。論点を詰めながらやっていかないと、どうも予算期になると泡を食らって、事務局からこうでしょう、どうですかと。そうすると、私の方でそんなこと言ったって出したってだめなものはだめなんだから、まず議論することだとやっていたのでは、何回やったって同じではないかと。
  私の方もだんだん年をとって嫌になってきましたから、ほどほどにするわけにもいかないので、そんなことシナリオには何も書いていないんですけれども、そこで事務局との打ち合わせでは、今後幅広く京都議定書、例えば京都議定書の目標達成のための税制以外の政策手段も含めたポリシーミックスでどうあるべきか。それから、既存の環境関連税制との関係、それから、税制全体を環境配慮型のものにしていく。要するに、グリーン税制といった諸問題も含めて論点を詰めていく必要があるのではないかと。その意味では、政府税調などとも場合によっては議論をしていく必要があるのではないかというふうに考えておりますので、そのようなことでやっていきたいと。
  ついては、委員の皆様にも場合によっては場外でご相談をしてここへ持ってくるというようなことにさせていただきたいと思いますけれども、よろしゅうございましょうか。具体的な日程等につきましては、また追ってご連絡するということで、何となく、この先はシナリオにないんですけれども、日暮れて道遠しという感じがいたしますが、そういう方針でよろしゅうございましょうか。それでは、そういう方向で進めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
  どうも本日は時間を大分過ぎてしまいましたけれども、ありがとうございました。

午後02時44分 閉会