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中央環境審議会 総合政策・地球環境合同部会
第13回施策総合企画小委員会 議事録



平成16年10月21日 午前10時01分 開会

○鎌形環境経済課長 おはようございます。まだお集まりになっておられない委員の方がいらっしゃいますけれども、天野委員と桝井委員からは、ご出席のご予定でしたが、欠席という連絡が入りました。それから、佐和委員はおくれて来られるという連絡が入っておりますので、ただいまから開催したいと思います。
 では、森嶌先生、どうぞよろしくお願いいたします。

○森嶌委員長 台風23号ということで、ご欠席の方もおられるようですけれども、我が方は第13回ということでございます。ただいまから第13回の施策総合企画小委員会を開催させていただきます。
 今回は、中間取りまとめで検討課題として残されておりました事項のうち、税の効果・影響が議題の1でございます。それから、税収の使途が議題の2でございます。ご検討いただくということになっておりますが、議事に先立ちまして、10月6日と8日に名古屋と仙台で行われました地方ヒアリングにつきまして、その結果について報告をいただく予定になっております。また、ご案内のように、ロシアの京都議定書の批准の手続が進んでいるようでございますので、それについての説明を事務局から簡単にしていただきたいというふうに思っております。
 それでは、まず、地方ヒアリングの結果につきまして、浅野委員からご報告をいただきたいと思います。
 それでは、浅野委員、よろしくお願いいたします。

○浅野委員 それでは、名古屋と仙台で行いましたヒアリングについてご報告を申し上げます。
 資料の1をごらんいただきたいと思います。これにヒアリングの概要が記されておりますので、詳細はこの概要をごらんいただくとともに、後日議事録も発表されると思いますので、それをごらんいただきたいと思います。
 前回、委員長からご発言がありましたように、幅広く国民の皆様方からご意見を伺い審議に反映させるということを目的といたしまして、10月6日水曜日、名古屋、10月8日金曜日に仙台でヒアリングを行いました。委員長の代理として私が両会場とも座長をさせていただきましたので、ご報告いたします。
 名古屋では、小林委員、武田委員、速見委員、桝井委員にご出席をいただき、一般の参加者は約90名でございました。仙台には、鮎川委員、佐和委員、鳥井委員、永里委員、松田委員にご出席いただきまして、一般参加者は約70名と多くの方々のご参加を得ることができました。
 まず、名古屋でございますが、地球温暖化防止活動推進員の浅野智恵美さん、NPO法人で環境市民東海代表理事の向井征二さん、社団法人中部経済連合会資源・環境委員会副委員長の久村修三さんからご意見をいただいた後、審議会委員との質疑、一般参加者からのご意見をお伺いいたしました。
 浅野さんは、温暖化対策には国民の関心の高まりが必要であるので、税の導入は必要以上なエネルギー消費を抑える一助ともなる。日本が約束した6%削減の達成が可能となるよう、温暖化対策税制も早急に導入することを希望するというご発言でございました。ただし、税の導入に当たっては、税を負担していることが実感できるという意味では、下流課税のような仕組みを整備すべきであろう。景気や国際競争力にも配慮すべきだと。それから、家計に負担がかからないよう低い税率とすべきであり、税収は省エネ機器の買いかえ促進などに充てるべきであって、国民が不信感を抱かないような使い方をしてほしいというご意見・ご要望をお出しになりました。
 向井さんからは、温暖化対策税制に関しては、エネルギー関係諸税の見直しや、国としての統一的な温暖化対策の戦略の確立を行った上で、ポリシーミックスの一環としての税であるならば、消極的ではあるが賛成するというご意見でした。このような対策税は、時限的な措置とすべきであろう。第2に、例えば環境会計の手法などを活用してとおっしゃいましたが、これについての歳入と歳出の透明性が確保されるべきである。さらに、自助努力をしている企業には、手厚いインセンティブが設けられるべきであるといったご意見をいただきました。
 久村さんからは、中部経済の現況についてご説明がありました後、日本の産業の根幹を担うというか、ほとんど中心的な地位を占めていた中部も、結構今は厳しいものがあると。したがって、温暖化対策税制は景気に水を差して、産業への足かせになるおそれがあると。また、国際競争力を低下させ、産業の空洞化をもたらすし、こういったようなことは、既存の温暖化対策予算の評価・見直しの中で必要な財源を確保すべきであって、追加財源を得るために税を新たに導入するということについては疑問であると。したがって、温暖化対策税制については反対であるというご意見をいただきました。
 質疑応答の中では、ある程度規模の大きい企業については、省エネ技術を公表して、中小企業のCO2排出削減に協力する準備ができているということをお話しになりました。それから、温暖化対策税制を導入しないでCDMなどで目的を達成しようという場合に、財源はどこから調達すればいいのかというご質問を委員から差し上げたわけですが、これに対しては、既存の予算の組み替えで対応すべきであるというご意見でございました。
 会場からは、森林整備に税収を充ててほしい、それから、エネルギーは使用しているけれども、温室効果ガスの削減には結果的に貢献しているフロン破壊処理業者に対しては、軽減措置を考えてほしいと。使途を明確にすべきである、ネーミングを考えろ、それから、法人税など、他の税制の中に盛り込む方法もあるのではないかといったご意見・ご要望がございました。
 仙台では、仙台食品運輸運行管理者の小岩武彦さん、東北経済連合会常任理事の須藤義悦さん、宮城県七ヶ宿町長、高橋國雄さん、それから、財団法人のみやぎ・環境とくらし・ネットワークの南隆昭さん、4名の方からご意見をいただきました。
 小岩さんからは、新規参入の増加により、中小トラック業界の景気は大変低迷していると。温暖化対策税制そのものをあえて否定するものではないけれども、現状では導入は時期尚早であるというご意見でございました。委員からはこれに対して、では、どういう条件が整った場合には導入が可能なのかというご質問がございましたが、これに対しては、運賃が採算割れというような状況が回復したときだろうということでございました。
 須藤さんからは、東北経済の現況についてご説明があった後、温暖化対策税制は景気に水を差し、産業への足かせとなると。国際競争力が低下し、産業の空洞化をもたらす。既存の温暖化対策予算の評価・見直しをすべきであって、追加の財源が必要であるか疑問であると。したがって、温暖化対策税制については反対であるというご意見をいただき、名古屋とほとんど同じ文章でご意見の表明をいただきました。
 それから、高橋さんからでありますが、森林吸収源対策が必要であり、温暖化対策税制には賛成であるということでございました。質疑応答の中で、森林整備によるCO2削減の費用対効果が少し問題ではないかという質問があったんですが、決してそうは思わないと。それから、温暖化対策税制の税収を用いて、林業や関連産業を採算性のある事業にするならば、山村地域へ人が戻ってくる。十分そこで働きたいという希望があるのだが、今は条件が整っていないから人が来ないんだというようなご意見でございました。
 南さんからは、温暖化対策税制には賛成であると。税収は省エネ・新エネ製品の普及や国民への意識啓発に充てるべきであって、価格が普及のネックになっているこういう新エネの機器等についての普及がこれによって進むのではないかというご意見でございました。社会全体で温暖化対策を進めるためには、政府はこれまでの施策の評価を明らかにすべきであると。それから、わかりやすいという点では、上流課税ということが適当であろうと思われるが、しかし、消費者へのインセンティブの効果ということを考える必要があるので、そのためには税額がしっかり下流にも伝わるような工夫が必要であろうというご意見でございました。
 会場からは、森林整備、特に間伐や木質バイオマス燃料の普及促進が国の責任において実施されるべきであろうと。電力会社は、コスト削減に努めているとともに、環境経営にも力を入れている。税収の使途も不明確な段階で、税の導入には反対すると。石油販売業者の7割は赤字経営であって、石油へのさらなる課税となる温暖化対策税には反対である。この税の議論のためには、使途についてもっと明示をするということが必要であって、それなしに国民的な議論をすることは無理であるといったご意見が出されました。
 以上が名古屋及び仙台で行ったヒアリングの概要でございます。詳細は、先ほど申しましたように、資料の1をごらんいただきたいと存じます。

○森嶌委員長 どうもありがとうございました。
 ヒアリングにご出席の委員もおられますので、あるいは追加のご発言があるかもしれませんけれども、後の審議がつかえておりますので、地方ヒアリングの結果につきましては、これぐらいで先へ進ませていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 よろしゅうございますね。
 それでは、事務局からロシアの京都議定書の批准の手続が進んでいるようですので、これについてご報告いただきます。

○竹本審議官 お手元の資料の2をごらんいただきたいと思います。
 先ほど森嶌先生の方からございましたとおり、ロシア政府、9月30日、京都議定書を批准する旨の法案につきまして、閣議決定を行いました。10月7日をもって国家院、下院と呼ばれておりますが、国家院、国会の方にこの法案が送付されたところでございます。これまで日本政府としましていろいろな形でハイレベルで批准の働きかけをやってきておりました。今回の閣議決定、また、国会への送付について大きな前進と受けとめておるところでございますが、今後とも国会の審議の状況等につきまして、引き続き注視をしていきたいと思っております。
 次のページをごらんいただきたいと思いますが、既に報道にもあるところでございますが、国会に送られた後の審議状況でございますが、10月14日、この国家院の中にございますが、環境委員会、そして国際問題委員会、委員会レベルでの審議も了されました。10月22日、明日でございますが、全体会議、本会議においての審議が予定をされております。この下院での審議、また、採択ということになりますれば、5日以内に上院の方に送られまして、連邦院が審議を行うことになります。また、その審議の結果採択をされた後、大統領の方に送付されまして、5日以内に送付、14日以内に署名というのが憲法上定めのあるところでございます。また、正式な手続が終わりますれば、京都議定書批准書の寄託が行われまして、その後90日後に京都議定書発行に至ると、こういうことになっております。
 いずれにしても、今後とも私どもとしてはロシアの国会での審議の状況について注視をしていきたいと思っておるところでございます。
 参考の1は、ご案内のとおり、既に先進国の排出量の90年度比、90年度の値で44.2%きておるわけでございますが、ロシアの批准により、その発効要件でございます55%を満たすことになっております。
 最後に、参考の2でございますが、この京都議定書発効に伴って行うこととなる事柄といたしまして、対策推進法の条項としましては、京都議定書目標達成計画を策定する。また、現在あります推進本部が法定本部となる。また、地方における計画、地域推進計画を策定するということになります。また、発効により締約国に生じる事項として、法的拘束力が発生する。また、議定書の締約国会議も兼ねて、条約の締約国会議と兼ねて開催をされると。2005年から次期枠組みについての国際交渉を開始するというようなことが定めのあるところでございます。
 以上、ロシアの批准のプロセスに関するご報告とさせていただきます。

○森嶌委員長 どうもありがとうございました。
 何かご質問等ございますか。
 はい、どうぞ。

○平尾委員 ロシアというのはそういうことで、今ここで私ががたがた言うことではないんですけれども、ロシアはロシアの腹積もりでこういう動きが出てきたと思うんですが、こういうロシア、我々日本としては排出量取引だとかそういうところで議論をしているんですが、そういうロシアの動きをどういうふうに我が国のために利用しようと、いい方向に使おうというふうな、そういう戦略というか、作戦はもう既に相当デットヒートで議論されているんですか。参考までに。

○竹本審議官 まず、もとより京都議定書発効というのをさまざまな対策を推進していく上でのまず第一歩として考えてきたところは既にご案内のとおりでございますが、大きな前進と申し上げたのは、発効しますれば、具体的な各国において、京都議定書を締結している国において、具体的な対策を国際協調のもとに推進していくと。特に今言われた点は、例えば対ロシア、また、途上国において、いろいろな京都メカニズムが具体的に動くことになるわけでございまして、これまでは一定の仮定といいましょうか、発効した場合という仮定に基づきましてさまざまな京都議定書のルールでありますとか、実現可能性を求めた事前調査というのをやってきておりましたわけですが、これが現実のものとなるわけであります。当然国内対策も含めて待ったなしの極めて重要な課題がまた課されるわけでございますが、今申し上げた特に国際的な協調という点では、これまで前提としていたものが現実のものとして動くことになると。ますます一層、ロシア側も共同実施などにつきまして、先ほどの説明の中では申し上げなかったんですけれども、閣議決定をした際に、今後共同実施等のまたインベントリーという、情報の整備についても政府レベルで今後3カ月以内にこの計画をつくっていこうと、実施のための計画をつくっていこう、また、ルールづくりをしていこうということで、大きく動いていくことになっておるわけでありまして、我が国としてもこういった動きを、タイミングをねらってこれまで準備してきたもろもろの京都メカニズム等についても具体的に動かしていきたいと、こういうふうに考えております。

○平尾委員 この会議も随分早くにそういう議論をしなきゃいかんですね、そういう意味では。

○森嶌委員長 桝本委員もですか。はい、どうぞ。

○桝本委員 1つお教えいただきたいんですが、法的拘束力が発生すると書いてあるし、私どももそう承知しているわけです。これをここで改めてどういうことが法的拘束力なのか、今の状況をちょっと再度確認の意味でお教えいただきたいことと、EU、そしてEU加盟の15、あるいはこれからの国を入れて25、この国々とEU全体に対する法的拘束力についてご紹介をいただければありがたいと思います。

○森嶌委員長 国際法の講義をする必要はありません。国際法における法的拘束力と国内法における拘束力は、国内法の場合には裁判所がありますけれども、国際法の司法裁判所というのは、これもあれですけれども、ですから、一般的なお答えで結構ですので。

○竹本審議官 これまでこの点について、既にCOP6.5といいましょうか、ボンにおきますボン合意、また、マラケシュ合意でこの点にいても議論されてまいりました。そういう意味において、この京都議定書というのは、国際法ということで効力を発するという意味において、この各締約国、先進締約国に規定されております目標を達成しなければならないという意味での法律に基づく、国際法律に基づく拘束力ということであります。
 具体的には、これまでのマラケシュ、また、ボンでの議論を踏まえて、COP/MOP1と称されるわけでありますが、京都議定書の締約国会議において、きちんとその性格づけもなされていくということと承知をしておるところでございます。
 もう一つのEUの扱いについては、実はこのあたりのところは、正直申しましてまだ定かに承知していない。といいますのも、新たに加わりました10カ国の中には、付属書Iでない国が2カ国含まれておりまして、我々もどのようになっていくのか、その辺のところを基本的には、具体的にマルタともう一カ所あったと思うんですが、こういったところがどのようにEU全体としての扱いになるのか、今後我々も関心を持ってといいましょうか、その辺の具体的なところについてまだ定かでない部分があるものですから、今後ともこの辺についてはEUなどとも詳しく今後の対応を聞いていくことにしたいと思っております。

○桝本委員 ありがとうございました。
 追加で、EUについて、EUとしての法的拘束力なのか、各国各国の法的拘束力という解釈なのか、願わくば、日本と同じ条件がEU各国についても拘束的な力を受けるというふうに私は言っていただきたいと期待するわけですし、ペナルティーについてもちょっと今の状況をご紹介いただけますか。

○竹本審議官 ちょっとそのEUの扱い、基本的にこれまで私どもEU15カ国での範囲で京都議定書というのは動いてきておりますので、その範囲においてはこれまで同様の考えと承知しております。ペナルティーというのは、もし達成できない場合のことだったと思いますが、それについても、マラケシュにおいて、具体的に達成できない場合、次の約束期間に一定量、3割だったかと思いますが、ちょっとすみません、詳しい数値は今手元にないので正確でないかもわかりません。それは同様の形で適用されるというように承知をしております。ただ、新たな枠組みを前提としてどういうふうにするのかというのは、先ほど申し上げたとおりであります。この辺のところについては、正確を期す意味で、もう少しきちんとした形でのお答えをしたいと思います。

○桝本委員 私がちょっと不勉強なのであれですが、要するに、単一の国として、1つの法的拘束力単位が、日本だけが1つの国ということがないように、EUはEUグループとしておっしゃるように動いているわけですけれども、しかし、1つ1つの国で構成されているわけです、今のところは。それが同じ条件を日本と同じようにやはり私は適用されるべきだと考えておりまして、単独でやるのは日本だけだというようなことにならないように、どちらかというと今の傾向はそうなってきているわけですが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

○竹本審議官 すみません、そこについては、既に京都議定書のルールの中でグループを組んで目標達成をするという、そういう仕掛けについては既に整理されているところなものですから、そこをチャレンジしますと、97年のもとに戻るわけでありまして、むしろそういった前提の中で日本にとってリーズナブルな形にしていくということについては、我々、やっていく必要があろうかと思いますが、枠組み自身は97年時点での整理があるものですから、それについてはなかなか難しいというか、できないことだと思います。

○桝本委員 これも、ここまで具体的な議論になってきましたら、私は国単位で改めてしっかりすることを要求しても十分成り立つんではないかと。1つの国だけが法的拘束力の単位になるのは日本だけということになりがちに見えるわけです。そこを大変懸念しているわけで、おっしゃるとおり97年の京都議定書の段階でそうした約束事で動いていることは薄々私も知っておりますが、それが果たして国際的な中で公平な扱いとして日本にいいのかどうか、そこをぜひ再度お考えいただく余地があるんではないでしょうか。

○森嶌委員長 今の交渉方式も、竹本さんに要求をされるべきなのか、本来ならば日本の窓口は環境省も含めた外務省の条約局というんですか、外務省が窓口ですので、環境省から伝えてくれというあれでならいいんですけれども、その意味では、EUが全部を取り仕切るのはおかしいというのと同様に、竹本さんにおまえ全部やれというのも、それも少しお門違いということですので、ご趣旨はよくわかりますが、竹本さんの方からそういうふうに伝えてくれということだと思うんですが。

○竹本審議官 1点だけ、約束事と言われましたけれども、京都議定書の中で明確に……

○森嶌委員長 そういうことですね。ですから、その意味では、この点に関しては、今のEUが単位となっている。EUが100%で、アメリカが入っていませんけれども、アメリカが7で日本が6というのは、これは京都議定書に書いてあるわけですね。それから、なお国内法のあれで申しますと、マラケシュの合意が京都議定書はそこまでで、あれはIPCCでやったんだと思うんですけれども、京都議定書のペナルティーを、ビヨンド京都のところを決めたというのは、マラケシュの合意がなぜそこまで及ぶのか。これについて私はいずれ国際法学者と一度議論してみたいと思いますが、、非常に異例な合意だと思うんです。国際法は果たして法なりやというのは私の日ごろのあれなんですが、ちょっとあそこはまた、それこそ今のあれと違いまして、一度きちっと議論をしてみる必要はあるのではないか、ペナルティーについてはですね。
 ただ、今桝本さんのおっしゃったEUが京都議定書の中で単位となっているというのは、これはもうともかくあそこでそうしているわけです。従って先ほど竹本さんがおっしゃったように、新たにその後入ってきた国についてどういうふうになるのかということについては、これはまだ97年の段階では入っていませんので、それをどうするかというのは大いに問題になるところだとは思いますが、余りここで法律論をやっても仕方がないと思います。
 はい、どうぞ。

○鮎川委員 ちょっと補足をしたいんですけれども、EUについては、やはり8%を達成するために各国振り分けて目標をやっているわけでして、その各国の目標を達成するために2005年1月からEUの排出量取引制度というのを動かそうとしているわけでして、そのEUの国内排出量取引の中では、かなりペナルティーはきちんと決められているわけで、日本よりもずっと厳しいペナルティーを課せられて排出量取引を行うというようなことで、それで各国の達成目標を達成しようとしているという点があるので、桝本さんのおっしゃっていることはもう既に京都議定書に決められていることなので、それを今さらまた蒸し返すというのは問題じゃないかというふうに思いますし、EUはそれなりにすごく、むしろ積極的な努力をしているということをちょっと一言つけ加えたいと思います。

○森嶌委員長 なお、この小委員会の委員長として申し上げるわけではありませんけれども、ロシアを含めて、私は前から申し上げておりますように、EUにしろロシアにしろ、アメリカはもちろんですけれども、すべての国際的な交渉というのは、それぞれの国の国益を根底にしていることは当然であります。
 その意味では、どんなにサステナブルディベロップメントという言葉を使っていても、国益を前提としていない、環境においても、ほかはもちろんですけれども、国際交渉というのはないわけでありまして、そんな意味で、先ほど平尾委員がおっしゃったように、つけ込まれないとおっしゃったかどうかは忘れましたけれども、どういう戦略を立てておられるかというお話がありましたけれども、繰り返して申しますが、小委員長として申し上げるわけではありませんけれども、つけ込まれないためには、日本が削減のためにきちっとした戦略を立てること、日本ができるかできないかわからない、何をやっているかわからないというときには、ロシアに限りませんが、よその国から見れば、非常にウィークですから、値をつり上げて売り込むに絶好な市場と映るに相違ないわけで、仮に結果的にできるかできないかわからなくても、ちゃんとこれだけのよろいかぶとをつけているんだぞと、おまえたちが来ようと思ったってそう簡単にはやられないぞという仕組みを、先ほど話がありましたけれども、大綱からきちっとした法律の体系をつくって、きちっとした削減のストラテジー、計画を立てて、あんた方、つけ込もうと思ったってそう簡単にはいかないぞという体制をとることですね。
 私は環境税を入れることというふうにここで申し上げているわけではありませんけれども、環境税なども含めて、いろいろな方策を立てて、そう簡単に日本は食い荒らされる市場ではないんだぞということをきちっと打ち出すことこそが最大の私は対策だというふうに思っておりますので、これはこの小委員会の委員長として申し上げているわけではなくて、温暖化の問題に携わっている人間から見ますと、その意味で国内でああでもない、こうでもないと言っているのが一番弱い、向こうから見れば一番うまい市場というふうに映るということを委員の1人として申し上げたいというふうに思います。
 それでは……

○桝本委員 これでおしまいにしますが、お願いは、枠組み自体が日本の国に不利なものは、枠組みを変える努力もぜひ国においてはしていただきたい。

○森嶌委員長 もちろんそれはそうです。それは努力しなければいけないことは確かです。しかし一方でこっちが何だかわからない、みんなで何をやっているんだかわからない状態であなた方の枠組みを変えろといったって、向こうはこっちが弱いものだからそんなことを言っているけれども、どんどん突っ込めということになりますので、こっちはこっちで固めて、それで変えられるものなら変えられるところは変えるということだと私は思っております。常に八方にらみでいろいろなものを組み合わせて議論をしたいと思っております。

 それでは、本題に入らせていただきます。
議題の1の温暖化対策税制の効果・影響について、まず事務局から説明をいただきます。

○鎌形環境経済課長 それでは、お手元の資料の3に基づきましてご説明をさせていただきます。
 まず、8月におまとめいただきました中間取りまとめにおきまして、温暖化対策税制の効果について、1ページ目にございます四角で囲った部分でございますが、よろしゅうございましょうか、温暖化対策税の3つの効果ということで、価格インセンティブ効果、それから財源効果、アナウンスメント効果、この3つが掲げられております。この中身はおまとめいただいた中間とりまとめをそのまま記述しておりますので、説明は省略させていただきますけれども、この資料におきましては、この効果に関しましてさらに分析を行ったということでございまして、資料として報告いたすというものでございます。
 2ページ目にまいります。まず、総論的な話でございますけれども、市場メカニズムと温暖化対策税制という項立てをしてございます。ここは、市場メカニズムを活用することによる温暖化対策税制の効果ということでまとめておるものでございます。
 一番上の「○」でございますけれども、地球環境問題に対する経済的手法の有効性ということで、従来の公害問題に対する規制を中心としたような施策というものとは異なったものが求められる中で、市場メカニズムを積極的に活用して、その広範かつ多様な主体に対して効果を及ぼし得る、こういうような施策であるということでございます。
 そして、ただ市場のメカニズムと環境汚染という点で申しますと、市場メカニズム自体は需要と供給を価格をシグナルとして一致させていくということで、限られた資源を最少の費用で最も有効に配分すると、こういうものでございますけれども、ただ、環境汚染のように、市場による価格づけがなされないと、こういうものに関しましては、いわゆる市場の失敗という形で社会的に望ましくないレベルまで汚染が進行すると、こういうような事態に陥ってしまうということがございます。
 そこで、それを経済的措置ないし税という形で、環境汚染という行為を市場に内部化していくということ、これがいわゆる市場メカニズムを積極的に活用する経済的手法と、こういう位置づけになろうかと思います。そして、それによって汚染物質の排出量に対して価格づけを行って、環境保全上望ましい行動を企業や消費者に促していくと、こういうことでございます。
 そして、そのメリットといたしましては、第1には、市場メカニズムを通じて多くの人々に対して取り組みの内容や程度については柔軟な裁量の余地を残すという中で削減を達成していく。結果として、社会全体で最も安い費用で削減量を確保できる、こういった点。あるいは、第2でございますけれども、排出主体に対して、恒常的に税負担を減らそうと、そういう抑制・削減のインセンティブを与えるという中で、削減費用の節約につながるような技術の開発が促されて、そういった場面で環境ビジネスを初めとする産業振興につながっていくと、こういう面もあろうかということでございます。そういう意味で、この経済的手法に位置づけられます税という手法は、環境と経済の統合という観点から望ましい効果をもたらすと、こういう分析ができるのではないかということでございます。
 それから、3以下でございますけれども、税の具体的な効果について、幾つかの分析を掲げてございます。まず1つは、エネルギー価格が需要に与える影響ということ、3ページ目でございますけれども、いわゆる価格弾力性の分析ということでございます。エネルギー価格の変動が消費などの需要に与える影響についてですが、短期ではあらわれにくいけれども、例えば電気製品・設備の買いかえ時など、中長期には効果があると、こういう総括ができようかということでございます。
 下に具体的な表を掲げてございますが、この表は、第8回のこの小委員会に天野委員からご提出いただいた資料をもとに私どもの方でまとめさせていただいたものでございますけれども、総括的にいいますと、2番目の「○」のところでございますが、エネルギー価格が1%増加した場合に、エネルギー消費量は1年後には0.2%程度減少、七、八年後には0.5%減少すると、こういう試算ということでございます。
 この表の1の各部門に分かれて分析がなされておりますけれども、この分析自体は、注2にございますけれども、各部門のエネルギー最終消費量について、物によって電力単価、あるいはガソリンの卸売価格をいわゆる説明変数という形で分析した結果でございまして、データは1978年から2000年の間の期間をとっているということでございます。
 その表の一番下に総計という形で全体をまとめてございますけれども、左側が短期(1年)の場合、右側が長期(7〜8年)の場合ということで、価格の弾力性で申しますと、短期のところはマイナス0.175と出ております。これ、仮に炭素トン当たり3,600円税率の税を課した場合に、平均的に課税による価格上昇ですが、その右側の欄、2.5%、それで、エネルギーの消費の1年後の減少率が0.4%という分析になります。これが長期(7〜8年)になりますと、価格の弾力性がマイナス0.515ということで、一番右がエネルギー消費の減少率は1.3%と、こういうような試算があるということでございます。
 次の4ページ目にまいりまして、ほぼ同様の観点からの分析でございますけれども、若干その分析の手法につきまして、今回、これは民生家庭部門の電力に着目して、電力消費量を電力消費者物価指数を説明変数として分析した場合の結果でございますけれども、これは、短期の場合には価格弾力性0.202、それから長期の場合には0.651、このような数値が出たということでございます。これは私ども環境省において試算したものでございます。このように、短期ではなかなか高価があらわれにくいということがございますけれども、長期的には買いかえ時などの効果が出てくるのかなというような分析でございます。
 それから、5ページ目にまいります。4でございますけれども、経済モデルによるCO2排出量の削減効果と経済影響の分析ということでございます。昨年の8月のいわゆる専門委員会の報告で、国立環境研究所と京都大学の共同で開発したAIMモデルを用いた分析が行われております。これにつきましては、この小委員会でも何度かご紹介させていただいたというところでございます。このAIMモデルの試算を、今回前提を新たにし直しましてやりました。詳細は、別冊になっております資料3−1というところにその前提も含めてご紹介はしております。大体モデルの枠組み自体はこれまでご説明してきたことと同じものでございますので、詳細なご説明は省略させていただきたいと思いますけれども、具体的な前提を少し変えてやったということでございます。
 5ページ目でございますけれども、今回そのモデルの前提となる経済成長率でありますとか貨物輸送量、世帯数、原子力発電などの条件を、現在地球環境部会で温暖化対策大綱の評価・見直しを行っておりますが、その排出量の推計の前提としています条件に合わせて試算をし直したというものでございます。ちなみに、そのモデルの前提に関しては、資料3−1で先ほど申しましたAIMモデルをご説明しているものの3ページの下のところに経済・社会シナリオの想定ということで書いてございますので、ご参照いただければと思います。
 それで、また元に戻りますが、この場合、試算をし直したところ、この表のような結果ということでございますけれども、この表の見方でございますが、各部門別に一番左側に1990年の二酸化炭素の排出量、それから、その次は2000年の排出量が出ておりまして、2010年のところに3つの欄がございます。そこで、その2010年というところの左側、市場選択とちょっと略称で書いておりますけれども、いわゆるこれが現状対策を伸ばしていった場合にどうなるかというケースに相当されます。市場選択としておりますのは、さまざまな技術導入に当たって、市場の中でも今のままでの判断をしていくという意味で市場選択ケースということにしてございます。それで、その場合には、一番下にいきますと括弧がございまして110という数字があります。これが1990年比10%増というようなモデル上の数値でございます。
 これが実際に税を課した場合にどうなっていくかということが右側に書いておるわけでございますけれども、今回、炭素トン当たり3,600円の税を課した場合の試算になってございます。そうしますと、一番右側に3,600円の税を課して、かつ税収を補助金に充てて温暖化対策に充てたと、こういう場合でございます。そうしますと、この税及び補助金というこの施策でもって110から一番右下でございますが、100.4というところにありまして、0.4%増というような数値になっております。この0.4%増という数値はどういう意味があるかと申しますと、現在中央環境審議会の地球環境部会の中間取りまとめで追加的な対策を講じた場合に、2010年度の排出量見通し、エネルギー起源CO2に関してでございますけれども、それがプラス0.5ということになってございますので、この部分を達成できると、こういう試算結果が得られているということでございます。この0.5%と、さらにその他のガス、あるいは森林吸収源、あるいは京都メカニズム、こういったものを合わせてマイナス6%ということになっていくということでございます。そういう意味の0.5%でございます。
 それで、そういう意味で、モデルの試算上は炭素トン当たり3,600円を課して、税収をすべて温暖化対策の補助金に使った場合、その効果のみで京都議定書の目標を達成するために必要な削減量を達成できる、こういう試算でございます。9.5%がその差になるわけでございますけれども、2010年のところの真ん中に3,600円というところがございまして、その一番下が109とございます。ということで、これは補助金を温暖化対策に充てない場合の数値でございますが、この場合には109ということで、110から109、ここが財源補助金を充てない場合の効果ということが言えようかと思います。以上がこのモデルの結果ということでございます。
 それから、次のページへまいりまして、6ページ目でございます。その場合に経済影響がどうなるかということを試算したものでございますけれども、結果、ここに出ておりますようにGDPに与える影響でございますが、2005年から2010年の平均ですが、年率0.03%の影響というような結果が出ております。
 それから、もう一点でございますが、ここの注の4というところをちょっとごらんいただきたいんでございますが、この炭素トン当たり3,600円の税を課した場合に、税収の規模は1兆100億と、こういう推計になってございます。
 それから、もう一つ、こういった税が仮に課された場合のご家庭への影響ということでございますけれども、一番下のところでございますが、1世帯当たり年間約4,950円の負担という試算になってございます。これ、実は昨年の専門委員会の報告の中では、トン当たり3,400円の課税で、1世帯当たり年間約5,500円と、このような推計になってございますが、そのときは、家庭からのCO2排出量の中に水道と廃棄物というものが加わった試算になっておりました。今回、ご家庭その場面でのエネルギー消費に着目してまとめまして、廃棄物、水道を除いて考えまして4,950円と、こういうふうにしているということでございます。
 それから、7ページ目以下でございますけれども、世論調査等に見る温暖化対策税制の効果ということで、世論調査の中で人々の意識の面の調査の結果を示してございます。まず、例の1というところにございますが、今回、ことしの10月16日から17日につきまして、電話の世論調査を環境省において実施いたしました。その結果が参考資料3−2というところに全体はまとめてございますけれども、その中で、これは温暖化対策に関しましての世論調査を行ったものですが、その中の質問項目として、仮に電気やガソリンの値段が上がった場合、節約の気持ちが強くなりますか、このような趣旨の問いに対して、87%の人が節約する気持ちが強くなると。それからもう一つは、家電製品や車が買いかえの時期に来たと、こういう場合に電気やガソリンの値段が上がった場合どうするかということでございますが、83.2%の人が価格が多少高くても省エネ型の製品や燃費のよい車を選ぶ、このようなお答えをなさっているということでございます。
 それから、例2でございます。これは、ことしの4月の内閣府のモニター調査でございますけれども、平均的な世帯で毎月460円程度の光熱費が上がるような温暖化対策税が導入された場合、光熱費全体がふえないようにエネルギーを節約するというお答えをされた方が約8割の79.8%という結果が出ています。
 それから、一番下の例3でございますが、平成14年、2年半前でございますが、環境省の地球環境局における世論調査をやった場合に、まず、エネルギー料金が2%高くなった場合に使用量を減らすかどうかと、こういうご質問ですが、電気、ガス、灯油、ガソリンについてそれぞれ聞いておりまして、それぞれちょっと率が若干ずつ異なっていますが、物によって5割強から7割の方が使用量を減らすとお答えになっています。それから、エネルギー料金が10%高くなった場合どうするかという質問に対しては、同じ形で6割から8割強という形で使用量を減らすという方々のお答えが多くなっているということでございます。
 8ページ目は、今の一番下の例3についてのグラフでございます。
 それから、9ページ以下は、諸外国における温暖化対策税の効果について、既に資料としてこの小委員会にもお出ししたことがございますけれども、再度新しく情報も加えながらまとめさせていただいております。それで、これのまたさらに詳細につきましては、資料3−3という形でお配りしているところでございます。
 資料3の中に書いてあるものでございますけれども、フィンランドにつきまして評価結果ということで、一番左側で、フィンランド総理府の経済審議会の調査として、エネルギー起源CO2の7%分をCO2税で削減したというような効果でございます。
 それから、次のページへまいりますとスウェーデンの結果でございます。産業開発庁におきまして、評価結果の部分でございますが、運輸部門以外で19%削減している。そのうちの60%に相当する部分は税によるものだと、こういう試算になっていると。これはモデル上の試算ということでございます。
 それから、11ページ目にまいりまして、ノルウェーでございますけれども、経済分析センターというところの石油エネルギー省の委託による調査によりますと、削減効果3%、あるいは統計局がやりますと2.3%、あるいは、一番右側の、これは研究者の報告ということでございますが、3から4%の減少というようなモデル上の試算が出ているということでございます。
 それから、12ページにまいりますとデンマークがございます。デンマークにつきましては、行政側の評価といたしましては、左下のところ、評価時点までに3.8%の効果があったということ。それから、右側、研究者の報告ということですが、これは事前評価ということですが、1.5%の削減というモデル上の評価が出ております。
 それから、13ページにはオランダでございますけれども、評価結果、下の方にございますが、環境計画庁の発表によりますと、削減効果170万トン、これは大体1%に相当するというふうな形でございます。それから、右側、SEO研究所というところの推定ですと、家庭部門で天然ガス2.3%、電気使用量6.3%、このような形で出ています。
 それから、14ページにまいりますとドイツでございます。ドイツにつきましては、連邦環境省の試算によりますと、環境税制改革による削減分は700万トン、それから、ドイツの経済研究所によりますと、二、三%のCO2の排出削減、このような結果が出ております。
 それから、15ページ、最後のページになりますけれども、イギリスにおきましては、一番下のところ、削減効果というところでございますけれども、イギリスの場合は政府と協定を結ぶ企業について気候変動税を軽減すると、このような制度もございますが、協定締結企業からの総排出削減量が1,350万トン、これが政府の当初の目標の3倍に達するというようなものであった、そういう効果があったということが報告されているということでございます。
 以上、温暖化対策の効果についてのご説明ということでございます。

○森嶌委員長 それでは、項目を分けてということではなかなか大変だと思いますので、効果・影響について、どの問題でも結構ですので、ご意見を賜りたいと思います。
 それでは、どうぞ。

○平尾委員 資料3の中を通じて3つ、質問と意見みたいなものですが、一番最初、5ページ目にAIMの解析がございます。3,600円で9.5%の削減ということで、私、前回中間取りまとめをまとめたときに添付してあった資料が、AIMの解析資料がございます。それを後から見ておりましたら、前回、皆さんお手元にないので失礼ですけれども、補助金でやるとどうなるかというような数字がありまして、そこのところの表現が、前回の資料をお持ちの方は29ページの上なんですが、2010年に1990年比2%減を達成するために必要な補助金額は、足し算しますと5兆7,000億、6年間。それが年にしますと9,500億。こいつを単純にカーボンで割りますと3,433円だということで、これが3,400円の炭素税というものの論拠になっているという、こういう解析がございまして、このときは2%減、今度9.5、これは補助金と税との両方ですから、税によるインセンティブ効果、節減効果がこんなに大きいものかなと思いながら、この辺の数字の因果関係というのは、頭がちょっとこんがらがってきまして、どこかでこのAIMのモデルというのは、これは非常に重要なモデルでしょうから、この辺の関係がどうなっているのかというのをお教えいただきたい。きょう無理でしたら後ででも結構でございます。
 そうしまして、きょうの資料にも書いてありますが、補助金の詳細が結構前提条件に入っていますよね、いろいろな対策が。私は、1つ1つこの対策がこのAIMのモデルの効果を検証するに足るものなのかどうかというのをもう少し突っ込んで、そのあたりの費用というものは、手当てをすればちゃんといくんだろうかというふうなシミュレーションというか、かがみを、ぜひ時期に来ているんじゃないかと。そうすると、この税があるかないかという前に、既にそういう対策で有効なやつは、今年度の一般会計の予算要求に相当強く盛り込んでいって、あるいは石油特会もあるわけですから、そういうものでどこまでやれるのかという突っ込んだ議論をしていただいて、それではふたが閉まらないんだと、だから何かやるんだと、こういうふうな議論になるのではないか、税は手段のワン・オブ・ゼムであり、目的は炭酸ガスを減らすことですから、そちらの方に軸足を置いて、常にここのメニューのところでできるようなやつは、どんどん一般会計にぶち込んでいくというふうな動きをぜひしていただきたいと思います。
 2点目です。アンケート、これ、ばたばたとお忙しいところを2日間でこれを見まして、私の理解では、アンケートというのはこれからの戦略を今後に結びつけていくようなものにならなければいかんので、これで大勢の方が賛成だと言っているというのではなくて、むしろ逆に10%でも15%でも、それに対してネガティブ、この質問を見ますと、大抵イエスと書かないと普通の人間じゃないんですよね。それがいや違うんだというというのは、やはりこれは相当何かあるぞというふうに追い込んでいかないとならない。そのためにおいては、年齢、性別ありますけれども、寒いところと温かいところ、あるいは独身なのか家庭を持っているのか、あるいは家庭の電流が30アンペアでセットされているところと50アンペアでセットされているところでは、これ、そのときのそこの商売に関係しますけれども、やはりライフスタイルが違うわけですね。そういう人がいわゆる温暖化というのをどういうふうに考えるんだろうと、こういうふうな解剖をずっとしていって、初めて有効な啓蒙といいますか、国民に理解していただく、そういうものに発展するのではないかと思いますので、これはぜひもう少し輪をかけてきちっとやっていただくべきではないかというふうに思いました。
 それから3つ目は、海外との関係でございます。基本的にEUは一般財源の中で議論しております。これらの国を考えてみますと、寒いんですね。日本の平均気温より5度とか10度ぐらい低いですから、非常にエネルギーという問題に対して物すごく感度の高い、そういう意味では民度の高い国民であります。そういう国の状況を我が国に置きかえたらどういうふうになるんだろうかというもう一つの解釈を、せっかくのお調べですから、データもいっぱいありますから、やるべきではないかと。そのまま欧州はうまくいっているからうまくいくというのは、よほど、楽観的じゃないかなというのが私の勘でございます。そういう意味で、どの部分が参考になってどの部分が参考にならないのか、これを絞り込んで、仮に適用するならばどういう工夫が我が国ではプラスアルファで要るのかということをよく議論して、単に入り口で、欧州がうまくいっている、だからそうだなというふうな中抜けの議論ではないところにもっていっていただきたい。
 ちょっと目をつけましたのは、例えばスウェーデンなんか、この資料で見ますと2万円やっているんですね。それでもって、自然保護庁の感覚からすると、地域暖房部門はちゃんとやっているけれども、産業部門とか住宅・民生については影響をそれほど受けていないというような、これ、影響を受けていない、減免措置がたくさんあるのかなと思って詳細を読みましたら、産業だけには減免措置していますけれども、一般民生にはそれほどやっていない。それでも余り影響しないということは、今日本で20%ぐらいガソリン値上げしましたけれども、それでも減らないというのに何か参考になるのではないかと、この辺の進みぐあいをどういうふうに考えているんだと。
 それから、ドイツはガソリン、3万円やっていますから、鉄道にシフトするというのは、これは普通の国民としては当然でありましょうし、これは交通というのを標的にして重点的にやった国だと思いますね。
 英国は、協定企業中心でやっておりますけれども、もともと英国というのは排出削減の目標が若干ゆとりがありまして、更に北海油田があり、売る側もありますから、国内排出権取引もはずみがつくという、そういうお国柄でございますので、日本に直接これが参考になるかどうかもわかりません。
 それから、フィンランドが、ちょっと単位がわからなくて、お金の単位がちょっとわからなかったんですが、削減効果のところで、フィンランドの目標達成のためには419から544FIMが必要だというので、これが今23円らしいんです、私も朝ホームページで調べましたら。それでいきますと、炭素トン当たりでいきますと4万6,000円ぐらい、けたたましいですね。そういう規模までいかないと、なかなかこういうものの民生・運輸といいますか、一般のところに浸透するというのは難しいというのが、どうもそのEUの、この中を読みますとありますし、それも我々どう工夫していったらいいんだろうかということをもう一度、一部いろいろご検討していただきたいし、我々もしていかなきゃいかんというふうに思いました。
 以上です。

○森嶌委員長 では、まとめていろいろ出ると思いますので、質問だけきちっととっておいてください。
 それでは、順番で、桝本委員、永里委員、武田委員、西岡委員、久保田委員というのが今までで、それから佐和さん。

○佐和委員 例えば今平尾さんがおっしゃったことに対する……

○森嶌委員長 では、それも佐和委員ということで、この順番でまいりますので。
 それでは、次は桝本委員。

○桝本委員 ありがとうございます。
 まず、これは質問というよりも意見で、この仕組みは税中心な報告なので、ある意味で当然といえば当然ですが、例えば、2ページの2の市場メカニズムと温暖化対策税、いわば市場メカニズムを働かせるために値段を操作することで期待ができると、こういう言い方に一貫してなっているわけです。しかし、ここは総合施策企画小委員会でもありますので、私はかねがね、市場参加をする消費者の価値基準に、教育やいろいろな社会性を評価する形で、より環境にいいものを選ぶという消費者を育てるべきだという主張をさせていただいているつもりです。そういう意味でいうと、私は必ずしも総体的にこの価格による経済的手法よりは、はるかに社会そのものを変えていくという、消費者にもよく勉強してもらって、消費の選択を市場で価格以外の価値を持つという選択ができるというふうに私は考えております。実態的にも、既に何回か例を挙げさせていただいておりますが、決して値段だけでものが決められておりませんで、環境にいいという側面で消費者が選んでいるというケースもあるわけで、ここは税の話がこうなっておりますが、全体の施策としてはやはり消費者をしっかり教育して、消費者が企業を、そしてサービスを、商品を選択する際に環境という価値基準が入ってくると、そういう社会をつくるという方が、私はこの経済的手法よりもはるかに深く有効だというふうに考えているということをまず申し上げさせていただきたいと存じます。
 それから、これはちょっと私の頭がついていかないので、3,400円が突然3,600円になった、9,500億円が1兆何がしになった、この変更をどういうふうに、ご説明になられたかもわかりませんが、もう一度、恐縮です、ご説明いただければと存じます。

○森嶌委員長 それは先ほどの平尾委員の──後で。

○桝本委員 それから、ちょうど佐和先生がおいでくださったので、価格弾性値というもの、これは天野先生がお出しになった論文のときにちゃんと拝見したものを伺うべきだったと反省しますが、長期の価格弾性値というのは価格分だけ的確にはがせるものなのかどうか。例えば、民生部門の電力消費などを見ますと、長期も短期もほぼ同じような答えになっています。この間、実は電気料金は傾向として下がっているはずです。そういうことを考えると、短期の価格弾性値というのは私の頭でも十分理解ができますが、7年、8年に及ぶ長期の価格弾性値、一体どうやってそれだけを精度を高く取り出せるのかどうか、これは天野先生の論文を読めばあるいはわかるのかもわかりません。できればそれをお教えいただきたいと思います。
 それから、この一番下、3ページの一番下の貨物運輸部門、これ、実質ガソリンって書いてあります。たしか運輸では軽油が中心で、私の浅い知識では7割ぐらいが軽油のはずでありまして、軽油で計算するとこれは全く違う可能性があるので、私が昔見た資料だと、たしか軽油を使いますと弾性値はほとんど出てこないというか、ゼロに近い数字だったと思いますので、貨物運輸部門のこの数字については、再度軽油で試算をするべきではないかというふうに思います。

○森嶌委員長 では、これも後で。

○桝本委員 それから、これも平尾委員がおっしゃられたことで、5ページの二酸化炭素の排出のAIMモデルによる、これはこれまで何となく私が理解していた数字と違いますので、例えば、産業は2%減るという市場選択の数字になっています。これは五、六%減ったという数字が前に出ていたように思いますので、平尾委員のご質問と同じように、後ほどご説明をぜひいただければというふうに存じます。
 それから、このAIMモデルの前提の資料3−1の6ページに、補助金の対象となる地球温暖化対策というのがあります。これは、恐らくAIMモデルが1つの条件としてこういうことを評価したというものが列挙されているというふうに理解をいたしますと、これはぜひ、金額ごとでモデルが使われているのではないだろうかと。その金額の総額をそれぞれ産業、家庭、業務、運輸に補助金をどういうふうに配分しているか、これもお示しいただきたい。もしそれがあるんであれば、その補助金を幾つか変える形でさらに幾つかのケーススタディができるんではないかと。これは平尾委員のおっしゃったことと共通するわけですが。
 それから、ここにある意味で森林、これはきょうの報告書にはちょっと場違いだと思いますが、この森林では、AIMモデルでもし──入っていないかもわかりません。もし入っているのであれば、幾らの補助金をつけていられるのか、それをAIMモデルの計算の前提と実際の補助金の算定との整合性という意味でお教えいただきたいというふうに思います。
 それから、7ページの世論調査、この世論調査は、私は、先ほど平尾委員もおっしゃいましたが、やはり税を何とかつくろうというお立場でいうと、実によくできた調査だと思います。しかし、税金を使って調査なさるわけですから、この調査以外に、例えば消費者への情報提供の有効性などはお聞きにならなかったのかどうか、その点について、世論調査の全容をちょっとお教えいただきたい。けさ私の机の上に大変分厚い資料をいただきましたから、あの中にあるのかもわかりませんが、私はかねがね情報の提供が非常に有効であるはずだという主張をさせていただいているわけで、その点についてどういう結果が出ているのか、もしわかればお教えいただきたいというふうに存じます。
 それから、9ページ、外国の例で、これ、よく見ますと、例えば9ページのフィンランドは、炭素税の概要で始まり、評価結果を見ますと、CO2税を含めたエネルギー関係税制ということで、いわばエネルギー全体の方に置きかわっているわけです。これは、正直にそのままお書きになられたんだと思いますが、だとすると、炭素税とここでいうエネルギー関連税制の金額でどういうかかわり、どういう違いがあるのか、もし材料があればお教えいただきたい。
 10ページのスウェーデンも同様でございます。
 それから、オランダについては、これもどうも4種類の環境課徴金を云々と書いてありますので、これももうちょっと補足的にお教えいただければありがたいと思います。
 以上です。

○森嶌委員長 ただ、ここは外国の比較研究会をやっているのでないので参考ということで、それからもう一つ、アンケートも、例えば企業がおやりになるアンケートも、何から何までおやりになるということではないので参考にしていただいて、信用するかしないかは、ということです。むしろ先ほどのAIMモデルなんかについては、やはりどれだけの効果があるのかということですので、これはきちっとお答えいただきたいと思いますが、アンケートと外国については、お答えできる限りということにして、むしろどれぐらいのものをかければどれぐらい効果があるかということについての観点、それから環境省の試算について主としてご議論いただければというふうに思います。感想を述べられるということは構いませんけれども、揚げ足とりをやるということはこの趣旨ではございませんので、そのようにお願いをしたいと思います。
 それでは、永里委員、どうぞ。

○永里委員 ありがとうございます。
 今の委員長のお話、アンケートの問題と、それからEUの問題について……

○森嶌委員長 感想を述べられることは構いませんけれども。

○永里委員 そのことについて、そうおっしゃるのは私も同感です。そういう感想をまず述べておきます。
 ですが、ちょっと今回のこの資料について申し上げますと、まず、1ページ目の10行目あたりにあるんですが、資料3の話です。「我が国におけるエネルギー需要の価格弾力性は、短期的には必ずしも高くないものの、中長期的には多くの部門で高い」というような表現があるんですが、これは桝本委員と同じような意見になるんですが、長期的には、当然省エネ製品が開発されることによって、買いかえ時にはエネルギー価格が同じ価格であってもそれを導入するのは当然で、それを価格弾力性とあえて呼べば呼べるでしょうが、そんなことを呼ぶ必要もないのであって、みんな買いかえ時に効率のいいのを買うのは決まっているんですね。むしろ短期的には高くないといっているんですから、この方は景気後退が起こるんではないかと心配をこちらはするぐらいです。
 それで、今価格の問題について、消費者の関心が変わってきまして、環境に自分が貢献しているんだと思えば、消費者は高いものでも買うという動きになってきているんです。それは至るところにそういう現象が来ておりますので、逆手にとって企業がそういうことで利益を得ていこうというふうにしているところもあります。
 次に、1ページ目の31行目あたりにあるんですけれども、国民1人1人が税の負担を感じ、アナウンスメント効果があるというような表現ですけれども、税がかかると、今このアナウンスメント効果についてわざと私は極端な言い方をしますと、「税をかけますとだんだん高率になって国家経済が破綻するから省エネ努力をしましょう」というようなアナウンスをしたら、皆さんはどきっとすると思うんですよね。こういうようなこともあるんです。だから、後の方で言いますけれども、アンケート調査のときに、税を導入するための意図的なアンケート調査であることはこれで読めるんですが、税を導入しないためのアンケート調査でやったら、全く税は導入しない方がいいというようなアンケート結果が出ると思いますよ。
 それで、次に、4ページ目の6行目辺りですけれども、これはあくまでモデルでして、このAIMモデル、佐和先生あたりが一番ご存じでしょうけれども、いろいろな前提条件、いろいろなものが入っておりますので、ここはよく検討する必要があるんじゃなかろうかと思います。
 それから、先ほどもアンケートについてちょっと申し上げましたが、漠然と光熱費が上がると言われたら、みんな家庭はこういうふうに答えるんだろうと思うんですね。だから、これは感覚的なことでして、例えば奥さんに聞いたらそう答えるけれども、その奥さんがコントロールできない娘とか息子がいまして、アンケートにはその人たちは答えていないんですが、この人たちがどんどん使うというようなことがよく家庭ではございます。
 外国の話の方に移りますと、10ページ目辺りのスウェーデンについては、産業部門、住宅・民生部門は効果がないというふうになっておりますし、それから、運輸部門を除いて効果があると書いているけれども、運輸部門の効果というのは一体どうなっているんだろうかということが思われますね。諸外国のこういうことについては、一般的に行政当局が無理やり算出して、効果があったと書かざるを得ないんですけれども、本当にそのとおり、額面どおりとっていいかどうかというのは、ヒアリングに行った人たちのお話から聞く方が重要かなと思います。
 一般論なんですが、欧州の炭素税というのは、今税金が高いのである程度効果があるのは理解できるんですね。そして、税収というのは一般財源になっているわけですから、環境を改善するために使用されていない場合が多いということですね。
 ここに書かれていないことなんですけれども、最初に導入するときは低率で、今回のこの委員会でも低率で導入するとなっていますけれども、低率で導入されてだんだん上がっているというような事実はここには書いてありませんね。もちろんそういう点でいろいろと、委員長のおっしゃるように、あくまでも参考にすべきでありまして、あちらがこうだからこうだという論法はよくないのではないかと。すなわち、北欧の寒い諸国なんかよりも、イギリスとかドイツとかフランスのような大国、あるいはイタリアを含めてもいいと思いますが、それを参考にするんだったら参考にすべきであって、フランスは導入していませんし、イギリスやドイツは年金福祉税みたいなもの、あるいはイタリーもそうかもしれませんが──であって、環境税ではないんですね。そういう点から、大体歴史的にEUというのは15から18%の付加価値税とか消費税でおさめるようなふうになっているので、一般財源が不足しますから、環境税という名前のもとでとっているというふうに考えた方がむしろ妥当ではないかと思いますね。そういうことから見ますと、このEUのものについては、あちらがこうだから我々もやりましょうということにはならないと思います。
 以上です。

○森嶌委員長 手元のリストですと、次は武田委員で西岡委員、久保田委員で、先ほど佐和委員まで読み上げましたが、次、松田委員、速見委員ということになっています。それから、次に大塚委員ということで、とりあえずここまでですが、それで打ち切るということではありませんけれども、とりあえずそのリストで。
 では、武田委員、どうぞ。

○武田委員 ありがとうございます。
 今までのご意見と重なるところがあるかと思いますが、お許しいただきたいと思います。
 京都議定書が発効間近になったという先ほどのお話からして、効果的な対策をきちっとやらないかん。対外的戦略においてもですね。これは委員長のおっしゃったとおりだと思います。そういう観点を含めて申し上げるんですが、この5ページの先ほどから議論になっているモデルのところでございますけれども、これをどう読むかという、詳細のところはいろいろご説明を後でいただけるかもしれませんが、要するに、環境税を導入しただけでは効果は余りないと、これが1つ言えると思います。要は、財源を活用して補助金効果を出すというところこそ効果あらしめる施策であると、こういうことを言っているだろうと私は感じます。これがまず第1点。
 それから、2つ目は、先ほどからもお話のあります外国の例でございますが、外国はどうなっているんだと言われるから出しましたよというならわかるんですが、外国の炭素税を入れて効果があるから日本もあるだろうというふうに思わしめるとすれば、これは多分ミスリードすることになると思います。先ほどお話ございましたように、一般財源に使われておる。最初に申し上げたように、税を入れるだけでは、これ、リッター2円程度であれば効果はないということですから、ヨーロッパの場合は非常に高額であるから、ないしは、ほかの要因が非常に絡んでいると見るべきであって、単純に税を入れて効果がある、例として見るということはミスリードすることになるんではないかと思う点、これが第2点でございます。
 それから、もう一点申し上げますと、それでは効果をどうあらしめるかということでございますので、これについては、後ほどの資料にもあると思いますけれども、ないしは、地方ヒアリングでもいろいろお話がございましたが、特に目標対比オーバーをしている民生・運輸、自動車ですね、この分野についてどうするのかという、効果のある対策をしなければいけないわけで、後ほどこのモデルのところでそこをどこまで説明いただけるかがわかりませんが、環境関係のご活躍をしている方も、省エネ製品の導入について補助をしていただければより促進されるだろうと、省エネ製品の導入がですね。それはもうそのとおりだと思うんです。では、それを具体的にどのように幾らやってどれだけ予算がかかるのか、ないしは、車についても同じようなことが言えますし、住宅の省エネ設備についても言えると思います。
 したがって、税があってそれをどう使うかということではなくて、対策として何をやって幾らお金がかかるんだと、それについて予算要求は幾らするんだと、ことしどういうふうにされているのか、どの省庁がどうされているのかわかったら教えてもらいたいんですが、そこがまずあって、それでお金がかかるからでは財源をどうしようかというふうに議論をすべきだろうと私は思うんですね。その中には既存税収もあるだろうし、場合によっては新しいことを考えなければいかんかもしれませんけれども、そういうふうにしないと議論がどうも逆転して、入り口で行ったり戻ったりしているというふうな感じがいたしますので、対策のところ、もう少し具体的に効果のある方法を詰めるということが私は先決ではないかと思います。
 それから、アンケートについてはもうこれ以上申し上げませんが、何となく総論的、ムード的に流されている面がありますので、ここもよく国民の納得を得ないと、具体的に幾らかかるんですよということでないと本当の答えは出ないと思いますので、この辺も配慮していただきたいと思います。
 以上でございます。

○森嶌委員長 ありがとうございました。
 それでは、西岡委員、どうぞ。

○西岡委員 全体的に非常に具体的な議論に入ってきたことは、結構なことだと思います。それから、平尾委員もおっしゃったように、既にこのAIMのモデルなどで、幾つかの技術についてこれを進めていけばいいという整理もありますから、できるところから、それこそ来年度予算から、やってゆくのは非常に結構なことではないかなと思っております。
 2点ございます。1つはAIMというモデルに関してです。私、国立環境研究所におりまして、このモデルの言ってみれば関係者ということでございますけれども、モデルはプラットホームです。それをベースに、やはり何かの定量的なものがないともう議論が進まないし、なければないでどうして定量的にやらないんだと言われるわけですから、そういう面で1つの例を出しているということでございます。ぜひほかのモデルもどんどん開発していただいて、比較をやりたいなと考えております。全般的に政策論議の中で、定量的な比較をしながらやっていくという風習ができていないということが、日本のまずいところではないかなと思っています。それから、個別の選択される技術につきまして、AIMのモデルの方ではデータを集めるのに苦労しているところもございますので、ぜひそういうところにも皆様の協力願えればありがたいというのが第1点です。
 第2点ですけれども、評価項目として、今までの議論だとこれは余り参考にならないということですけれども、日本で一番大きな議論になっている国際競争力の話につきましても、外国ではどう考えてこの施策をとったのかという考え方と、それから、できたらそれの結果はどうなっているのかというのがもしあったら、ぜひおっしゃっていただきたいというぐあいに思っております。

○森嶌委員長 なお、これも外側から見ていまして、AIMというのは割合国際的に評価が高うございます。なお、割合企業の方から見ると、モデルというのは何でも解決できるとお思いの節があるようですけれども、前にも申し上げたことがありますけれども、モデルというのはモデルなんですね。そういうものとして見て、その上でどういうふうに我々として考えるかということ。そこで、例えば平尾委員なんかもそうですけれども、モデルは入っているんですがあれがないこれがないと言われても、ないのが当たり前なのがモデルだというふうにお考えいただいた方がいいのではないでしょうかか。これは百も承知の上で言っておられるんだろうというふうに私は思っておりますけれども。

○平尾委員 バランスをとるということがモデルの信頼性に対して影響を及ぼすわけです。それでいろいろな角度からモデルを解剖して、我々の生活の中に因果関係を含めて因数分解して置きかえていくという、こういう仕事がないと、モデルはモデルで学会のところでやっているのでは意味がないわけで……

○森嶌委員長 そうなんです。ですから、モデルがあって、それをむしろ平尾委員なんかのところからこういうものを入れてくるとより動くよということを言っていただく方が生産的で、あれがないじゃないかこれがないじゃないかと言われても西岡委員なんかは困るでしょう。、こういうのを入れたらちゃんと因果関係が出てくるよということを積極的に言っていただくと、少なくとも将来的には日本のAIMモデルはもっと国際的にもより生産的に動くだろうと。少なくとも、モデルとしては国際的に高い評価を受けているということを私としては申し上げたいということであります。

○平尾委員 せっかくのモデルですから、いいモデルにしなきゃいかんという気持ちは一緒です。きょうの質問は、どうも前とか後とちょっとこんがらがっているだけで、ご容赦ください。

○森嶌委員長 では、久保田委員、どうぞ。

○久保田委員 ありがとうございます。
 2点ですが、1点はどなたか委員の方が言われましたが、この中で改めて数字が出されています専門委員会報告と違う数字の問題につきましては、どうでしょうか、この委員会としてどこかできちっと確認をしたりする必要があるんじゃないかというふうに思っています。専門委員会報告を我々もテーブルの真ん中に少し置いて、そして改めて評価・見直しをしたり、あるいは総合的な判断から、そのことだけにとらわれず、総合的にという経過だったと思いますが、スタートとしては専門委員会の報告というものをテーブルの真ん中に置いたことも事実ですので、どうもここの書きぶりなりあれからすると、注のところでちょろっと出たり、そういうことについての逆に不信感みたいなものが起こってこないのかなと。改めてこういう数字にしたのは、こういう作業でこういう作業でこう位置づけてこの小委員会としてはこういうふうにテーブルの真ん中に改めて置きますみたいなことにするのかどうかということについて、きちっとした議論の上でやるべきではないかと。
 とりわけ、それぞれ経済成長率が増加したり、世帯数が増加したり、原発の数が少なくなったりというようなことで、3,400円から3,600円にふやさなきゃならないというトレンドの中で、実は家庭の負担だけは先ほど説明、口頭でありましたけれども、5,500円から4,950円に逆に減った数字になっているみたいなことについても、ちゃんと説明責任を、今までそういうことで、全国民に対して広く一般的になっているとは思いませんけれども、やはりそれなりにオープンにしてきていることも事実でございますので、ここについてはちゃんと説明責任が通るような仕組みでやらないと、しょうもないところでまた疑心暗鬼やそういうことになってくるんじゃないかというので、この数字の取り扱いやここの出方やこれをどういうふうにするのかということにつきましては、この表現でワン・オブ・ゼムでちょっと出てくるということについては、極めてこのままでは問題があるんじゃないかというふうに感じております。
 大きな2つ目の効果の問題につきましては、先ほど武田委員が言われたような、同じような趣旨でございますが、5ページ目を見ると、やはり税の多寡だけでのインセンティブ効果というのはそれほどないけれども、あわせ技としての補助金で相当効果を出すという仕組みになっているんですが、その補助金の中身は一体本当にどういうものだったら効果があるのかというのは、ただ出せばいいというものでは決してないはずなんですが、その辺がAIMモデルの中で、これは専門家の先生方にお伺いしたいんですが、むしろ補助金の中身によって相当変わってくるはずではないかと思うんですが、その辺はこういう前提条件のところであれば必ずこういう普遍性があるんですよということなのかどうかということにつきまして、ぜひ教えていただきたいと思います。
 そういう意味で、ドイツを含めて各諸外国の例がありました。よくわからないんですが、この諸外国の例をどういう評価するのかということにつきまして、もし事務局等々が何か見解なりあれがありましたら、ちょっと教えていただきたい。要は、これを日本に焼き直したときに、規模の問題や人口やGDPの比例がありますけれども、要は、税としては日本に焼き直したときは結構高いものか低いものか、それが効果の点は結構あったと見るべきなのかそうでもなかったと見るべきなのか等々につきまして、先ほどの日本はあわせ技の補助金を出して効果を得ようという仕組みのところが何か参考に、これをどう参考にするのかというストーリー性がちょっとよく見えない部分がございまして、それはそれぞれ勝手に判断しろということなのかもしれませんが、事務局としてはどういうふうにとらまえているかということにつきまして、何かありましたらご意見をいただきたいというふうに思います。
 以上です。

○森嶌委員長 今の久保田委員のご意見に関連してですけれども、まず、専門委員会とこの委員会の位置づけですが、専門委員会は基礎的なデータと考え方を準備をしていただくということでありまして、専門委員会自身が環境税について何らかの結論を出すということではありません。この委員会自身も、それ自体で環境税についての結論を出すということではありません。、最終的に結論を出すのはこれは政府であります。あくまでも専門委員会としてはデータを出す、考え方を出すということであります。その専門委員会自体がそのデータを収集するに当たって、AIMモデルを自分で回したわけではなく、AIMモデルを持ってきたわけですが、先ほどからお話の、いつの間にか3,400円が3,600円になったのはどういうわけかというような話も、5ページの「○」の2つ目に書いてありますように、今回地球環境部会で地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しでやった条件が、そこで条件を新たに出して──出してというか、それに合わせてAIMモデルを、モデル自身は変わらないから、その条件に合わせてもう一回回し直してやったということでありますので、それについてちゃんと説明をしろというご趣旨ならばわかるわけですけれども、恣意的に変わったというわけではありません。ですから、その点についてはきちっと説明すべきだと思いますし、いずれ事務局から説明があると思います。
 それから、補助金の内容についても、専門委員会が恣意的にやっているわけではありませんし、すべての補助金について洗い直したということではありません。これはAIMモデルにおいて、モデルとして選択したものでありますから、これについてもどういう考え方でどういうものを選択したかということについては、これは説明することはできると思いますし、おっしゃるように、これについても何を前提としたのかということについては、説明責任として出すことはできると思いますが、少なくとも、こういう補助金を選ぶべきだということについて、専門委員会なり何なりが政策的判断をした上で出しているわけであります。
 その点では、先ほど平尾委員がおっしゃったように、何を選ぶかによっては随分違うんじゃないかということはおっしゃるとおりのことでありますので、その点については、この委員会自身もこの後何に使うかという第2の議題で議論はいたしますけれども、補助金をどう使うかということは、これは政府が決定されることで、我々としてはどういう方向で補助金というものは考えるかということは言えても、どこに、何に使われているか議論するだけの能力がありませんし、何にどれだけの補助金があるかということも我々はわかりません。せいぜいのところ、こういう方法でということを言えるだけです。ただし、まさに平尾委員がおっしゃったとおりだと私は思いますけれども、使い方によっては全く意味のない、幾ら1兆円かけたって全然効果がないかもしれませんし、1兆円かけたら先ほど100.4とありましたけれども、もしかすると物すごくきくかもしれません。それはあれですけれども。これはモデルで前提とした形で置くとこういう数字が出たということであります。
 専門委員会とここの位置づけ、それから、専門委員会で使われた数字、あるいは補助金等の前提、それから、この数字が変わったことの理由ということについての大まかといいましょうか、考え方の違いというのは今申し上げたとおりであります。

○浅野委員 一言だけつけ加えると、専門委員会の報告というのは、具体的な制度設計とか具体的なことを言っているのではなくて、3,400円の税をかけましょうという提案はしていないんですね。AIMモデルの中の補助とか技術についても、もう西岡さんおっしゃるとおりで、よくわからないがこういうものをやればこうだという例示だというふうに見ていますから、だから、そこは幾らでも変わるということは前提で議論しています。そこは誤解をされないように。

○森嶌委員長 こういう前提を置いてやると、こういう計算に基づくとこういう結果になりますということです。それこそ、さっきのフィンランドじゃないけれども、何万円もかけたらものすごいのが出るかもしれないですね。
 それでは、佐和委員、どうぞ。

○佐和委員 今の議論ですけれども、このAIMモデルのそもそもの1つのポジティブなメッセージというのは、まさに平尾委員がおっしゃったことに対する答えになるかと思うんですけれども、要するに、実際に炭素税の価格効果だけで目標を達成しようとすれば、それこそ、たしか、昔の数字ですけれども、トン当たり3万6,000円の税金をかけなくちゃいけないと。それは大変ヘビーな税金になるということで、当時は3万6,000円に対して3,000円の税金をかけても、それは約1兆円の税収になるから、それを補助金に使えば──とセットにすれば3万6,000円税をかけたのとほぼ同じ効果が得られると。その方が賢明じゃないかというのがAIMモデルの最大のメッセージだと思うんですね。
 ただし、もう一つAIMモデルに関してつけ加えますと、これは久保田委員からご質問のあったことだと思うんですが、やはりこれは、モデルというのは必ずそうなんですけれども、制度がラプラスの悪魔でありまして、要するに、何でも知っていて、費用対効果で望ましい技術のいわば序列があるわけですね。そして、税収を費用対効果の高いものから順々に充てていく、そういうある種の合理性を持っているということが前提になっているわけです。いずれにせよ、モデル分析はあくまでも量的、数量的なシナリオライティングのための道具であると。そのためには結局モデルしか頼るよりどころがないわけですね。本当はやってみないとわからないというのが本当なんですよね。だけれども、やってみる前に何か一応めどを立てようとすれば、シナリオライティングするためにはやはりモデルは必要だということ。
 それから、桝本さんがおっしゃった価格のみではないということは、繰り返しおっしゃったわけですけれども、確かに、アマルティア・センというインド人の経済学者が「合理的な愚か者」という本を書いていまして、まさに企業は利潤をマキシマムにするとか、あるいは、家計は効用を最大化するとかいう、経済学の教科書に書いているような、そんなふうな単純な行動をするわけじゃないと。つまり、それほど合理的な愚か者ではないんだと。ラショナル・フールではないんだということを言っているんですね。では、一体人間の行動って何なのかといったら、そういう利潤の最大化、あるいは効用の最大化もさることながら、シンパシー、つまり他人への思いやりとか共感をコミットメント、僕は使命感と訳したらどうかなと思うんですが、そういうものが大変重要な行動の規範になっているということ言っていますが、まさにこれは桝本さんのおっしゃったことを別の言葉で言いかえたことかなというふうに思うわけです。
 次に、価格弾性値について、何人かの方からご質問なりご意見が出されたわけですが、この天野先生のモデルの短期と中期というの、表記のところの下に括弧して7〜8年と書いていますが、これはわかりやすくするために書いているだけで、それで、よく前から私なんかが聞きますように、機器の取りかえということまで視野に入れれば、各弾性値はこの間言っていましたが、そういう意味でもないんですね、ここで言っているのは。これもあくまでモデルなんですよ、これは何なのかというと、このモデルに即して説明すれば、人間は急に価格が上がったからってすぐに行動を変えることはできないと。つまり、習慣形成がなされているからですね。徐々に、例えばガソリンが高くなったから急にモーダルシフトする人はいないと思うし、それから、あるいは急に走行距離を減らすというわけにもいかない。しかし、徐々に習慣というのが変わってくると。その結果として長期的に効果が、長期的な弾性値というのはそういう意味なんですね。
 それから、数日前の日経新聞の大儀小球に匿名の、ニックネームで書いてあるわけですけれども、そこに環境保全に対して大変見事な文章が出ていたんですね。非常によくわかっているな、この人はという感じでした。もちろん結論は反対だというんですね。あるいは効果がないと。しかし、皆さん方も効果がないとおっしゃるわけですけれども、効果がないということは、別の言葉で言いかえれば痛みが少ないということなんですね。つまり、痛みが少ないということは、要するに省エネ、あるいは節約のインセンティブが働かないということ、要するに痛みが少ないということなんですね。どうでもいいじゃないの、この程度の税金払ったってということになる。ところが、私はそのことに対して賛成とは申しませんが、あくまでAIMモデルの結果というのは財源論なんですね。つまり、3,000円ぐらいの税金で価格インセンティブ効果で削減できる量はたかが知れてるだろう、しかし、その補助金というものを、しかし、それも政府が神様のようになって、安いものから順々につぶしていくというようなことをやれば、補助金で十分大きな効果を得ることができるんだということ。
 そういうことで、これは武田委員がおっしゃった、やはり効果をあらわすためにはどんな対策をすればいいかということをもっと考えろって、確かにそうなんですね。ところが、対策をするにも、あるいは桝本さんがおっしゃったように、教育云々ということに力を入れるにしても、何をするにもお金がかかるわけですね。だからやはりこういう財言論、特に目下のいわゆる政府の財政の状況からすればですね、ですから、この考え方がいいかどうかは別にして、どうもこの本日のリポートを見ても、基本的には財言論という観点から炭素税を見ているというふうに言わざるを得ないと思います。
 以上です。

○森嶌委員長 それでは、松田委員、速水委員、大塚委員、鮎川委員ということで、一応ここで切って、あと、事務局から先ほどの答弁をしたいと思います。
 それでは、どうぞ。

○松田委員 経団連の代表の方たちのプレゼンテーションが長く続きまして、私は、考えてみたらきょう市民は1人だったんだとか思っているわけですけれども、私は市民として参加していますが、専門は廃棄物問題、それから社会システムづくりだと思っております。どういう社会にしていけばいい効果を得られるようになっていくかということで、いろいろな法律づくりにも参加してまいりました。今私たちが考えていることは、経済界の方にもぜひ、いろいろな法律をつくるときにパートナーでやってまいりました。家電のときにも自動車のときにもパソコンのときにも容器包装のときにも経済界の方と議論しながらパートナーシップをとってまいりましたけれども、思い出していただきたいのは、これから21世紀、日本の社会を経済界が担っていくわけですけれども、産業界の一流の方たちが今のレベルの議論で本音で話しているのっていうことなんですね。本当をいうと、もっと皆さんは海外のことお詳しいし、語学もベテランであるし、非常に知性の高い方たちが、環境省に対して揚げ足をとるような議論でしか対応してこないということに対しては、私は少し寂しい気持ちがあります。
 ヨーロッパに温暖化対策のことを取材して帰ってまいりまして、まだその熱気が冷めやらないんですけれども、本当に今向こうの経済界の方たちが考えていらっしゃることは、平尾さんがおっしゃったように戦略なんですよ。戦略以外何ものでもない。つまり、自分の企業がこの温暖化対策に対してどういうふうな先取り的なビジネスをとるかというところで本気で考えているのに、日本の経済界の方たちは、新聞で見る限り反対しか言わなくて、代案も出してこない。環境省に対していろいろと案を出していないというふうにいうんであったら、経済界そのものがこういうふうにすれば日本の温暖化対策は可能であるということの、そういうふうな目に見える形の、つまり、環境省に対して批判ではなくて、建設的なプログラムを見せていくことが国際社会の中で一番大事なことだと思っています。
 桝本さんのおっしゃった教育だけでという話は、教育と啓発と、あとは経済的な手法と2つあわせ技でなければ日本の国はだめだというのが、私のこの25年間の信念です。この経済的なインセンティブというところが今議論している環境税なので、だから下流でとってやろう、とってください。そして、佐和先生がおっしゃるように、効果がないんであれば、ちょっとぴりっとする効果の程度のことはとっていただきたい。
 けれども、使い道についてはこちらで監督しますから、使い道がわからないような1兆円では仕方がないわけで、先ほど案を出してほしいというのも、もし1兆円の税があったら、それを産業界は何に使いたいのか、どういうふうなお金で使えば一番温暖化対策に対して効果的なビジネスだとか技術開発だとか、技術開発の予算は要らないとおっしゃっていましたけれども、そういうようなプランを同じテーブルで考えていかないと、いつまでも反対だというようなことを言っている限りは、皆さんの社会的な信用度、国際社会に対しても国民に対しても、産業界の個々の企業は非常に努力されておりますが、産業界という看板というときに非常にイメージが悪くなります。そのあたりを考えてこの環境税についても、もしここで何かの形で出たとしても、法律ができて2年後になりますよね、動き出すのは。おくれますよね。だから、知恵を出していただきたいというのがお願いです。
 中身については、私はとにかく下流でとって経済的なインセンティブを市民に持っていただくとともに、環境教育は物すごくやっていかなきゃいけないというあわせ技をしていくということが私の考えです。

○森嶌委員長 それでは、速水委員。

○速水委員 今、松田委員がおっしゃられたことも私は賛成でございます。ここでいつも委員長がおっしゃられるように、温暖化税をここで導入するかしないを決定するわけではない。されるならばどれがベストなのか、どういう形がいいのかという議論をしたいとおっしゃられているので、やはりそのためには、産業界の方々、やはりそこがメーンで動く産業界の方々がもし入ったとしたらこういうプランがいい、こういうやり方がいい、入る入らないはまた別のところで議論しようというスタンスで議論していただかないと、なかなか議論が前に進まないという考え方が感想ですし、今回、使途の問題も、話し合いがテーマになりましたので、そういうふうに感想を持っております。
 もう一つ、先ほどAIMモデルの中の森林の方の話が出たんですが、いつも森林の問題でいろいろなところで少しずつ意見が出ているときに、この間、名古屋でも森林の問題を会場から発言された方からも、非常に林業経営が厳しいからという話が出たんですが、今回の6%のうちの3.9という森林の問題は、林業経営が苦しいからとか苦しくないからという話とはちょっと別の話として、3.9というものを6%の中で森林が枠として確保していく、これは非常に厳しい交渉の中で、やっと日本が各国の中で極めて特異的に確保できたというところをどう実効あるものにそれを実現させていくかというスタンスで森林の問題は取り組む必要があるような気がするんですね。
 そこで現状としては、なかなか手入れがいかないところがあるよという話は、それはそれでいい、議論しなきゃいけないと思うんですけれども、今7.6%ふえてしまって13.6になっている段階で、森林だけが3.1%まである程度確保してきているわけです。そういう点では、この森林のところにともかく3.9という枠を実現させるためにどうしていくかという話はしっかりと意識をしていただきたいというのが1つと、やはり透明性の話が何人かの委員の方から言われていると思いますので、やはり政府としては、森林にどういう方法によってそういうこう、やっていくのかというところは、やはり、特に山というのは一般の方の目の届かないところにお金が入っていくという、私自身も山にいながらそういうふうな危険性をいつも見ておりますので、よりしっかりとした透明性と説明責任が国民にとっては重要というふうに思っています。
 例えば森林のバイオマスの問題というのは、今度はさっきの3.9とは全然別の世界で、森林のバイオマスの問題、この間松田委員が欧州で見てこられて、実行することがいいんではないかとご提案をされたり、あるいは仙台のところでもそんな話が出ていると思うんですけれども、それは森林とは全然別な話として、エネルギーの方として森林のバイオマスという話が、バイオマス利用というのがあるというふうなところの整理を今後していきたいというふうに考えております。
 そんなところです。

○森嶌委員長 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 今、何人かの委員がおっしゃったこととかなり重なりますが、3点だけ簡単に申し上げておきたいと思います。
 1つは、ヨーロッパの税のあり方との違いのような話が出ておりましたが、武田委員もおっしゃったように、ヨーロッパの方法は環境税制改革をするという、社会保険で今とられているものを環境税に変えるという、そういう感覚でつくられているものですから、一般財源に入れるから高い税率が必要だという前提です。ですから、日本の場合は、あるいはAIMモデルとかほかの専門委員会の報告というのは、それを安い税率で同じような効果を達成しようという、最初から余り経済に影響を与えないでということを非常に考えた考え方だということを強調しておきたいと思います。ですから、違うということをおっしゃるのは構わないんですけれども、それを少し楽な方法で、しかし同じ効果を達成しようというふうに考えているんだということを特に強調しておきたいと思います。
 ヨーロッパの場合は、別に環境税だけじゃなくて、先ほども出ていたように排出枠取引もやる、両方やる。しかも、再生可能エネルギーは2010年までに10%か20%か、ちょっと今忘れましたが、全体の中での達成率まで目標として掲げるというのは、あれもこれもという、我が国から見るとちょっと議論のやり方が大分違うなという感じがしますけれども、そういう考え方をとっていますので、経済への影響を非常に考えた考え方を専門委員会報告はとっているということは強調しておきたいと思います。
 それから、第2でございますけれども、先ほど教育でという話もありましたけれども、教育で環境に対する配慮をしていくということは非常に重要だと思いますが、これはかなり時間がかかるということがあると思います。2008年から2012年ということを一応考えないといけないという時期にこの京都議定書が発効するとまさになりますので、それをターゲットにして考えた場合に、教育だけではとても対応し切れないということがありまして、だから、これもあれもという話になるんですけれども、教育だけで対応するというふうにいっても、なかなかうまくいかないというところがあるというのが第2点でございます。
 それから、第3点ですが、これも松田委員の方からお話があったように、それから先ほどから出ている中長期的には税というのはきくけれども、短期的には余りきかないという話もございました。ということは、今やらないと、後からやっても2008年までには間に合わないということになりますので、そういう意味でできるだけ早く対策をとらないと、できるだけ早く戦略を固めないといけないという時期に来ているということだと思います。省庁間の対立もございますし、意見がなかなかまとまらない状態でいくと、先ほど座長がおっしゃったように、まさに足元をすくわれるというか──という状況になって、排出枠の値段をつり上げられるというような状況も出てくるかと思いますので、そういう意味では、議論することは大事ですけれども、早めに議論をまとめるということもぜひお考えいただきたいというふうに思っております。
 以上です。

○森嶌委員長 どうぞ。

○鮎川委員 恐れ入ります。私は、この間、桝本さんを初めいつも産業界の方が消費者教育の方が先だというふうにおっしゃられるので……
 それについて、まさに消費者を教育する、選択基準に環境が入るようにした方がいいと言われたんですけれども、まさにそのために環境税というのは効果があるのではないかというふうに思います。例えば、電化製品のラベリングをやって、そこに省エネ度を示し、そしてトン当たりCO2をどのぐらい排出するかということを示すようにラベリング制度をきちっとするということをやれば、そういうことで炭素に対してどのぐらい税金をかけるというようなことが消費者にわかっていけば、長期的にそういう意味で環境教育のことがもっとお金を伴って、痛みを伴うので、そこでもっと教育が普及すると思いますし、あと、情報提供の重要性ということを何回もおっしゃいますけれども、例えば私などは、電力会社に対して情報提供をもっとしてほしいというふうに思っております。
 例えばそれは、電源の情報開示であったり、それは例えば家庭に配られる請求書の中に、おたくの使った電力はこういった電源からできているんですということと、そのCO2排出量がどのぐらいであったのかと、それで、それだけではなくて、それによって使用済み燃料、核燃料使用済み燃料がどのぐらいできたのかとか、そういうようなことを情報開示して消費者を教育していくことによって節電に結びつけていく、そしてまた、去年電力危機があったときよく言われたんですけれども、例えばピーク電力の情報を時々刻々出していただくことによって、ピークに達しているときには節電を呼びかけるというようなことをやることによって、やはりその節電効果が出てくるんではないかと。そういうようなさまざまなそういう情報提供がまず必要なんじゃないかなというふうに思います。

○森嶌委員長 それでは、次の議題に移りたいと思いますが……失礼、重大なことを、時間が気になって。

○鎌形環境経済課長 では、手短にまいります。

○森嶌委員長 どうぞ。手短でなくて結構です。

○鎌形環境経済課長 わかりました。
 では、まずAIMモデルに関して、ちょっと説明が余りに雑駁過ぎたので誤解を生んだ部分はあるかと思いますので、恐縮でございました。まず、昨年との違いというところでございますけれども、1つ、まず、昨年の場合、エネルギー起源CO2でマイナス2%ということがございました。それに向けて3,400円をかけると、税収を補助金に充てる場合には3,400円になると、こういう形になってございました。そこは、ことしの場合には、現在地球環境部会で行われております大綱の評価・見直しの中の過程におきまして、エネルギー起源CO2については、対策強化をした場合にはプラス0.5%というものが挙げられましたので、マイナス2とプラス0.5、ここが1つの違いにはなってございます。これがまず1つの大きな到達点と申しますか、それが違っているということでございます。
 ただ、一応これは、いわゆるマイナス6%との関係でいうと、エネルギー起源CO2のほかにほかのガスでありますとか吸収源とか京都メカニズム、そういったものを総合して最後に6%マイナスということになっておりまして、エネルギー起源CO2での2010年の値というのがそこからまず違ったというところがございます。
 それから、先ほどのご質問の中で、今回ご説明した中で、税の効果で9.5%とマイナス9.5%というのがあって、前回はマイナス2%ではなかったかというご指摘でございましたが、実はこの9.5というのは、いわゆる現状対策を進めていったケースと、それから最終的に対策をとって下げたケースの差になります。今回でいえば、110という現状対策ケース、いわゆる市場選択ケースと、それから100.4ということの差が9.5、9.6となります。前回の場合には、110に相当する数字が、要するに現状対策を進めた場合の数字が108でありました。それがマイナス2ということで、前回の場合には税の効果はおよそ10ということで、大体同じようなレベルのものが出ていると、こういうことでございます。
 それで、あと、昨年との違いで金額の違いとかということもございましたけれども、今のような前提を置きまして、かつ、経済成長率などの前提が違っているということでございまして、そこは注というところで書いておりますけれども、5ページの注にございますように、2010年における実質経済成長率、昨年の場合には1.9%と見込んでいたものを2.2%、あるいは世帯数の増加ということで、4,900万世帯が5,000万世帯、あるいは、2002年以降の原子力発電の新設ということで、昨年の場合には8基を見込んでいたものを今回4基を見込む、こういうような前提の変更がございまして数字が変わってきているということでございます。そのもとで、基本的には同じ枠組みのモデルを使いまして試算したところ、昨年3,400円のプラス補助金ということでございましたが、ことしは3,600円プラス補助金と、こういうことになったと。モデル上の計算ではそうなっているということでございます。
 あと、それから、そのモデルにおける補助金の使い道、金額についてのご指摘がございました。それで、まずこのモデルは、資料3−1でございますと、よろしゅうございますか、ちょっと複雑でございまして恐縮でございますが、3ページ目にモデルで対象とする省エネ技術・新エネ技術という表がございまして、こういったここに掲げられているような技術、これは現時点で実在しているもの、あるいは実用段階にあるものというものがリストアップされておりまして、こういったものを現状の技術と今入っているものといいましょうか、それとの差額の低いものから導入されていくと、こういう前提を置いてのモデルになってございます。
 それで実際に選択されたものが、6ページの補助金の対象となる地球温暖化対策。実際にこのケースでモデル計算した場合、こういった技術が補助金の効果で入ったというものが6ページに挙げられているということでございます。これがモデル上の話でございますが、現実とのつながりにつきましては、今、モデルの場合にはコスト差の少ないものから入っていくということでございますので、ある意味で1つの理想的な過程であると。
 あと、現実に入る場合には、例えば補助金に関していえば、どういうものを選ぶかと、制度的な問題も入ってこようかと思います。そういうモデルの事例というのはあるだろうというふうに思っておりまして、逆にどういうものに使っていくかというのは、この後に行います使途のところの議論でさせていただきたいというふうに思います。
 あと、モデル上どういう金額が入っているかということでございますが、そういう意味で、現実にどの部門に幾ら入るかというのが制度的な補助金なり支援というものを解して検討してものではないので、それほど、例えば産業分野、家庭分野、幾らということに余り意味がないだろうということで特段に金額を入れなかったということでございますけれども、実際に試算したもので金額自体はございます。例えば、今回1兆100億円の合計の補助金でございますけれども、例えば産業分野ですと1,000億余り、家庭だと4,000億余り、業務だと2,000億余り、運輸だと2,000億足らず、こんなような数値がございますが、実際に制度を動かして支援していくというものとは少しずれが生じると思うので、数字として余り意味がないと思ったのでここでは掲げませんでした。
 あと、森林についてでございますけれども、森林に幾ら入っているかというご質問がございましたけれども、これは、2012年までに全体で1兆1,000億程度、3.9%確保するために追加的に必要という数字が林野庁からございますので、それを2012年までということでございますので年限で割って、このモデルでは1,600億円余りが入っていると、こういうことでございます。
 それから、モデルに関しては以上でございますけれども、あと、弾力性に関してのご質問、弾力性分析のご質問がございましたけれども、この分析は、天野先生から小委員会に出された資料をもとにしておるわけでございますけれども、基本的に、例えば先ほど貨物の運輸部門ですと、貨物の運輸部門のエネルギー消費というのをどういう変数で説明するかということを分析いたしまして、例えばガソリンの価格でありますとか、あるいは鉱工業生産指数でありますとか、そういった幾つかの説明変数を仮定して、それでどれだけ説明できるかと、できるだけばらつきがなく説明できるような、そういうものを選んだときにこのような結果になっているということでございますが、軽油でもってやるべきではないかと、こういうようなご指摘もございました。そのあたりはまた専門家とも相談してみたいというふうには思っています。
 あと、アンケートにつきましては、これは私どもで行いましたのは電話の調査でございまして、電話をかけての調査というのは極めて調査の分量といいますか、ボリュームに限りがありまして、初めから余り長く話し始めると、調査員が話しますと、電話を切られてしまうということもありまして、かなりスリムな調査をしたという限界があったということはご理解いただければと思います。
 それから、諸外国の関係の件でございますけれども、さまざまなご指摘がございました。ちょっとデータ的にも不正確なことを申し上げると申しわけないと思いますので、さらに精査はしたいと思いますけれども、一番初めにご指摘がありましたフィンランドの通貨のFIMというのは、フィンランド・マルカを導入する上で大体今は20数円程度だというふうに承っております。
 とりあえず以上でございます。

○森嶌委員長 特にモデルのあれですと……どうぞ。

○田村総合環境政策局長 若干補足を申し上げたいと思います。3点ほどちょっと申し上げたいと思いますが、1つは、まず、AIMモデルの話でございます。技術的には今申し上げましたが、確かにこのAIMモデルの話、あるいは前回の、これまでやってきた昨年8月のたたき台、たたき台といっても、実質的にそれがかなり議論の中心になったということも事実でございますから、それがこのようにして数字が変わっていると、非常にわかりにくいというお話をいただきました。確かにそのとおりで、それでなくても技術的な話でございますから、こういう理由でこういうふうな要素でこういうふうに変わったというようなことは、きちっとこの中に、注とかいうような形ではなくて書くべきだと思います。そこはそのようにさせていただきます。また、家庭の負担みたいな大事なところが数字が確かに変わっております。これも水道とか先ほど申し上げたごみ処理とか、そういうところからの数字の変化でございますけれども、これもきちっと、注みたいな形ではなくて、きちっと入れさせていただきたいと思います。
 それから、2点目で、財源論、結局このペーパーを見ていると財源論ではないかというようなお話がちょっとありましたけれども、それは私どもはそうではないと思っております。もちろん財源論も非常に重要でございますし、これまで説明したAIMの中でも、たたき台の案におきましても、価格効果を1とすれば財源効果は4でございますから、1対4ぐらいでございますので、それは財源効果は大きいということはもちろんでございますけれども、この財源効果にあらわれない、例えばここにも書いてございますような中長期的な意味での買い換え効果とか、あるいはここに書いてある短期的な意味での積み重ねの上での効果とか、そういうものはあると思っておりますし、また、言葉は何て言っていいかわかりませんけれども、アナウンスメント効果といいましょうか、財源ということだけではなくて、国としてそういうきちっとした制度、経済的手法を国として入れる、そういう政策姿勢をきちっととる、そして国民も認識するという、そういうことがやはり非常に大きな国のあり方として、今後の環境政策を考えるあり方としてやはり大事なことだと思いますし、環境立国というようなことも考えながら入れているわけでございまして、財源だけで云々ということでは私どもこのペーパーもつくっていないつもりでございますので、そこだけ申し上げておきます。
 最後に、諸外国の関係、諸外国をどう評価するのかということでございます。一般に、税制のあり方、特に新税を入れるようなときには、大体それが国際的にどうなっているかということをよく国際比較なんかをいたします。税というのは、別に社会的に実験できるわけではございませんし、国民の皆様の理解・協力を得なければいけないものですから、どうしてもやはりそれが実際に実施されている国々ではどうなっているかということでこれもいろいろ入れております。
 国々によってさまざまでございますし、中にはこれが本当に環境税というカテゴリーに入るかどうか疑問のものもあると思います。しかし、全体を通じて今のヨーロッパで入れられている環境税は、確かに税収の使途が一般財源になっているとか、いろいろな議論があります。それはそのとおりでございますけれども、やはり、例えばドイツで行われている環境と雇用の二重配当論なんていうものもございます。環境に対してできるだけ負荷を与えるものには課税しつつ、一方で雇用も大事だ、経済も大事だと。そこで両方の二重配当をするような仕組みとしてどういうものが考えられるかというような議論もあるわけでございます。そういう環境を十分意識した上でできてきている税制が、それぞれいろいろな賛成・反対を得ながらできている税制が今のことでございますから、そういう頭を持って、もちろんお国柄でございますからそれぞれ違った仕組みがありますし、これがそのまま活用できるわけでもないし、こういう効果があるから日本でもこういう効果があるはずというつもりでこの紙を書いているんじゃありません。ですから、そういう意味でうけとっていただく必要は全くないんですけれども、実際に活用されている国々でこうなっているという程度の参考という意味に位置づけられるところです。
 その3点だけ。

○森嶌委員長 ありがとうございました。
 さらにこれについておありかもしれませんし、特にモデルについては、経済学のセミナーならここでみんな手を挙げてわいわいがやがやとおやりになるところでしょうが、ここはそういう場でありませんので、もしも技術的なことでおありでしたら、鎌形課長に個別に議論、ご質問をなさるなりしていただきたいと思います。もう一つ、税収の使途の議題がございますので、そこに移らせていただきます。そのご発言の際にもしもおくれて触れようということでしたら、その際にご発言いただいても構いません。議長の権限で次の議題に移らせていただきます。
 それでは、事務局の方から説明してください。

○鎌形環境経済課長 次は、資料4に基づきまして、税収の使途についてという資料でございます。
 まず、1ページ目でございますけれども、夏におまとめいただきました中間取りまとめ、これで使途についてどのような記述があるかというのを抜き出したものでございます。相当時間が押してまいりますので、既にあるものについては省略させていただきまして、ページをおめくりいただきまして2ページ目からまいります。
 税収の使い道といたしましては、まず、論理的にこの3つ考えられるだろうということで、3つの類型を示しております。1つは、すべてを温暖化対策の財源として活用するというものでございます。表にございますように、例としてありますが、省エネ機器の買い換え促進とか低公害車云々というところの温暖化対策の財源として活用すると。それから、2番目として考えられるのは、諸外国にもございますが、一般財源として幅広い財政目的に活用すると、こういう類型でございます。では、法的サービス一般に充てる、あるいは社会保険料の軽減に使うと、あるいは個人・法人所得課税減税の財源とする、こういったようなものが考えられようかということです。3番目は、こういった今の2つのものをミックスしたやり方も考えられるのではないかという、この3つの可能性ということでございます。
 ちょっと上の方の、表のちょっと上の方でございますけれども、その意味で、こういった類型がございますが、こういったものをどうするかと検討するには、国民経済の視点から税収を適切に還元するという観点、そして、税率、税収の活用方法に応じたどういった削減効果があるか、あるいは、その他税以外の規制、自主的取り組みなどの他の手法との役割分担とかさまざまなこと、あるいは、社会的要請、国民理解などを視点に総合的に検討する必要があるだろうということでございます。
 それから、3ページ目は諸外国の税収の使途でございます。これまでも再三ご指摘を受けておりますけれども、諸外国においては一般財源に充てられることが多いということでございます。その中でも、例えばフィンランド、スウェーデンでありますと所得税の減税分に活用するとか、あるいは、ドイツ、イタリア、イギリスのあたりでは、社会保障の関係の負担に充てられるという形でございます。その他、一般財源に充てられるもののほかに、温暖化対策に充てられるということについては、この表でいいますとドイツ、イタリア、イギリスあたりはエネルギー関係の、オランダも一部そうでございますね、使途に使われる部分があると、こういうようなものが今まで環境税が入っている諸外国の事例ということでございます。
 それから、次をめくりまして4ページ目、5ページ目でございますけれども、英国における税収と使途、あるいはドイツにおける税収と使途につきまして資料がございましたので、環境省の方で仮訳して載せてございます。エッセンスは前のページにあるとおりですので、このページはちょっと省略させていただきたいと思います。
 それで、以上のような類型なり諸外国の事例があるわけでございますけれども、昨年来議論されております温暖化対策に税収を充てるという場合に、実際にどういうものに充てていくことになるんだろうかということを検討したのが6ページ以下でございます。
 この6ページ以下、税収の使途として考えられる温暖化対策の例についてということでございますが、いわゆる別添の資料を、別添1、別添2、別添3ということで、表を3つつけてございます。ちょっと割と複雑になりますが、この3つの資料でどういったものが税収の使途として考えられる例とかということを抽出してございます。
 それで、まず(1)番でございます。大綱の見直しにおける追加的な対策ということでございますけれども、まず、税収をどう扱うかというのは、当然に今対策をどういうふうに打っていくかというところの検討、つまり、推進大綱の見直し作業、これを踏まえて考える必要があるということでございまして、それが現在地球環境部会で検討が行われ、中間取りまとめも行われているということでございます。そういった中で、追加的な対策・施策の導入が不可欠ということでございます。これらの対策・施策の中には、規制とか自主的取り組みというように経済的措置がないというものもございますが、その実現のためには経済的措置が必要なものも多いのではないかと、こういうようなことでございます。
 そこで、その地球環境部会の作業を踏まえて、どういうふうに税収の使途としての工法を絞り込んでいくかという過程でございますが、これ、まず、地球環境部会における検討作業を踏まえておりますので、まず、地球環境局の方から地球環境部会での検討から導き出されるものというものを説明をいただいて、その後また私の方で引き継いで説明したいと思いますので、では、よろしくお願いいたします。

○森嶌委員長 では、清水さんですか。では、よろしく。

○清水温暖化対策課長 それでは、別添1、別添2が地球環境部会での議論として出ましたので、ご紹介したいと思います。
 地球環境部会の方におきましては、対策を現状対策ケースの将来見込み、それから、対策強化ケースの将来見込みという形で、これはあくまで暫定的な面はございますが、計算しております。これは、別添1にありますように、7月15日の第21回地球環境部会の参考資料という形で、その一番最後に示した資料そのものでございます。ただし、今回お示ししたのは、便宜上、ここの2番目の欄として通し番号という形で番号を振っております。
 これを見ていただきますと、今回、地球環境部会の方で議論した追加対策のいろいろな項目が書かれております。これは産業部門、運輸部門、業務その他部門、家庭部門、エネルギー転換部門など、それぞれの部門ごとにどういうような追加対策が考えられるか、その追加対策の項目が2010年と書かれているところに掲げられております。これに対して、現状対策ケース、これは今のまま対策が進むとどうなっていくかということでありますけれども、この現状対策ケースのところに数字が書かれているものもありますれば、そうでないものもあります。アスタリスクの1つだけ、星印が掲げられたものがありますが、これは一番下に掲げられていますように、これらの対策は実績データの不足によって2010年における対策の進捗や削減効果を定量的に評価することが難しく、現時点では算定できないという形で評価されたものであります。
 これを見ていただくと、現状対策ケースの方ではこの星印も多いわけであります。それから、例えば運輸部門のところを見ていただきますと、21から8というところ、ちょっと通し番号がずれておりますが、ここら辺は現状対策ケースでは入っていないわけでありますが、これは今回の地球環境部会の方の議論の中で、新たに追加的な新規の項目として出てきた、そういうものがここには、現状対策の方にはなく、対策強化の方には入っているという、そういう形になっております。そういう形で見ていただければいいと思います。それぞれの個別具体的な対策について、現状対策ケースの将来予測において、削減量をどれぐらい見込んだか、それから、対策強化ケースにおいて対策削減量をどれぐらい見込んだかということがそれぞれの欄に掲げてあるという、そういう資料になっております。
 この資料に基づきまして例の将来推計の表が出ている、その一番大もとになる資料ということでございます。これが別添1でございます。
 この別添1に基づきまして、それぞれの対策でありますが、どのような政策手段でこういった対策を実現するかということがこの段階では明らかになっておりませんでしたので、地球環境部会ではございませんで、むしろ施策総合企画小委員会の7月22日の段階で参考資料3−1という形で提出させていただきました。これが別添2であります。これは、その7月の段階に出した資料の番号、左側に通し番号というところをつけた、これが前回と比べて変わっているだけで、ほかのところは全く同じであります。この通し番号といいますのは、先ほどの別添1の通し番号と同一でございます。
 それぞれの対策をどういうような形で施策として実施してくか、例えば、一番上に書いてありますので、経団連の自主行動の着実な実施ということにつきましては、この確実性を高めるための現行施策の強化、追加施策というところが右側の欄に書いてありまして、自主的取り組み、情報的手法、経済的措置、規制的手法というような4つの分類に分けまして、それぞれこういった対策をとるときにはどういうような手法を中心に考えたらいいだろうということで、前回、7月の段階で整理してお示しした、そういう形になっております。
 これを見ますと、例えば経団連の自主行動の着実な実施は、自主的取り組みのところに当然入るわけでありますが、例えば、高性能工業炉を導入促進するには、これは経済的措置が必要ではないであろうかというようなことを含めて書いてあるわけでございます。これが全体にわたって書かれております。これはこちらの方で整理しましたので、例えば運輸部門にいきますと、自動車の燃費改善につきまして、自動車の軽減税制などによって行うべきというようなこととか、あるいは、クリーン自動車の普及促進のところで、ハイブリッド自動車とかカーシェアリングなどの促進というような形で、これは地球環境部会の追加対策にいろいろ書いてあります中間取りまとめの内容をそれぞれ具体的に自主取り組み、あるいは情報的手法、経済的措置、規制的手法の中のどこに分類したらいいかということを一応書いたという、そういう形の一覧表になってございます。
 これで、特に今回経済的措置というところがいろいろな支援策ということになってきますので、今回の環境税の議論に最も関係してくるのではないかというふうに思われるわけでございます。
 ただ、1つだけこの表で注釈をつけておきたいことがあるわけでありますけれども、地球環境部会の中間報告におきましては、新たな追加対策ということで、新しい項目が入ったものについては明確に記述しておりますが、従来からの補助制度を額を増額するというものについては、明確に書いておりません。したがいまして、この経済措置というところ、「●」が現行対策、それから「○」が追加対策ということでありますが、「●」の現行対策のうち、既存の補助金の増額措置というのはこの表にあらわれていないということでありますので、環境税の使途の議論をするときは、この「●」、「○」以外にも、さらにもう一つ、既存の対策なり補助制度、あるいは税制の軽減措置制度について額を拡充するということがあり得るということでありますが、それは地球環境部会の議論の中で新しい項目を中心に書いたという制約がございまして入っていないということを注釈として申し上げておきたいと思います。
 私の方からは以上です。

○森嶌委員長 それでは、もう一回鎌形さん。

○鎌形環境経済課長 すみません、ちょっと行ったり来たりで恐縮でございますが、引き続いて。
 以上のような大綱の見直し作業の中での作業を踏まえまして、実際にどういうふうなところに追加的財源が必要となるかということに関して検討いたしましたのが(3)以下でございます、6ページになりますけれども。それで、まず、別添で今経済的措置について記述がある部分が抽出されてまいりました。そこで、検討の都合上、まず、ここに[1]、[2]、[3]とございますけれども、削減効果が定量的に評価されていないようなものでありますとか、それから、[2]にございますように、2010年時点でのCO2削減量が50万トン未満の小さいものでありますとか、あるいは、現時点では当該技術の価格が不明なもの、こういったものを除外いたしまして、それから、さらにエネルギー起源CO2に関する対策以外でも地球部会中間取りまとめで有力な対策として位置づけられているものとして代替フロン等3ガスの対策・施策の強化、あるいは、吸収源対策・施策の強化、京都メカニズムに関する対策・施策の強化、こういうものを含めて検討をしたということでございます。その検討がこの別添3という形でA3の非常に長い表になってございますけれども、これでございます。
 ここではどういう表の構造になっているかと申しますと、一番左側には部門が書いてございまして、この通し番号というのはこれまでの別添1ないし別添2の番号と対応している番号でございます。それから、主な対策、それがその番号に対応する項目でございます。その右側に地球環境部会の中間取りまとめにおいてどのような記述がなされているかという整理がなされています。それから、その右側に主な既存の支援措置ということでございますが、そういった項目について現在どのような支援措置が講じられているかということ、それから、一番右側でございますけれども、追加的財源が必要と考えられる背景ということを記述してございます。
 例えば、一番上でございますと、運輸部門の中で自動車の燃費の改善の強化、トップランナー基準適合車の加速度的導入などの車に関係する対策が掲げられてございます。そして、一番右側がその追加的財源が必要と考えられる背景というところでございますけれども、現在、平成16年度では、新規登録車のうち、いわゆるグリーン税制の対象車両が134万台ということになってございます。それで、いわゆる対策強化ケースでは、2010年ですべての新車について燃費基準プラス5%というものを達成するということを想定して数字を積み上げているということでございます。その2010年のすべての新車というのは、446万台前後ということでございまして、現在のグリーン税制の対象車が134万台というところからは、それなりのボリュームの数が、支援すべき対象がふえるというようなことがうかがえるということでございます。
 それから、次の鉄道貨物輸送の増進、いわゆるモーダルシフトのところでいきますと、目標、現状等というところでは、例えばモーダルシフトを進めるために、鉄道貨物の貨物駅の効率化といった改修なんかも有効な施策でございますけれども、JR貨物の貨物駅では、効率化改善されたものは308駅中24駅というところで、まだまだ改修、効率化が必要ということでございます。参考までに、過去の補助事業でどのぐらいの金額がかかったかということが掲げられております。
 もう一つ例をいきますと、一番下の業務部門の高効率給湯器というところでございますが、ここではCO2冷媒のヒートポンプ給湯器の普及についてのことが書いてございます。一番右側でございますが、現時点では推定9.2万台が普及されているというところでございます。これがその追加対策のケースでは、2010年で520万台普及するということを想定して2010年の対策強化ケースの数字を積み上げているということでございます。こうした現在9.2万台のものを520万台の普及ということに伸ばしていくには、それが1つの追加的財源が必要とされる背景となるのではないかということでございます。
 以上、こういった分析が以下続いてまいります。業務部門でいえば、裏にいきまして、建築物の省エネ、太陽光発電、それから、家庭部門と続いてまいります。以上のような将来的にどういうものを見込むか、あるいは現状どれだけ普及していくか、その差がどれぐらいあるかというのがわかるような、そういったようなことでございまして、それぞれのところで追加的財源が必要ではないかということを背景としてのものをまとめたというものでございます。それがこの別添3の資料の意味でございます。
 それで、縦長の資料に戻らせていただきます。行ったり来たりで恐縮でございます。7ページでございます。それで、今のところが7ページの上の方で今の分析のところで、追加的財源の必要性についての検討の視点でございますが、[1]で、今後大幅な普及・導入か必要なため追加的財源が必要と考えられるもの、あるいは[2]で、中間取りまとめの見直し作業で大きな削減量が見込まれているもの、ないし、現状では普及・導入が補助制度に支えられており、その継続・拡大が必要と考えられるもの、あるいは[3]として、費用対効果が高いため、ないし先行導入の必要性が高いため支援措置を講じていくことが適当、こういったメルクマールで追加的財源が必要な背景というものをまとめまして表にしてございます。
 それで、それを抽出いたしますと7ページの下のようなものになります。こういったものが環境税収を充てていく対策の有力な例であると、このように考えられるということでございます。ここにありますように、世界最高水準のグリーンな交通の実現ということで、低公害車、低燃費車、あるいはモーダルシフトということが挙がってまいります。環境設備支援と環境産業の育成ということで、省エネ機器、あるいはビルの省エネ改修、太陽光発電というものが挙がってまいります。家庭部門です。豊かで環境に優しい生活の実現ということで、省エネ機器、住宅の断熱、あるいは太陽光発電、燃料電池というものが挙がってまいります。クリーンエネルギーへの転換ということで、風力、太陽光、バイオマスなど、あるいは天然ガス火力の設備利用率の向上、こういったものが挙がってまいります。それから、代替フロン等3ガス対策、これは費用効果が非常に高いということでございます。あるいは、森林対策、京都メカニズムと、こういったものが使途の有力な例として挙がっているということでございます。
 次のページにまいります。8ページでございますけれども、それでは、その税収を温暖化対策に活用する場合、対策費用の規模はどの程度になるかということでございます。先ほどの別添3には、個々の対策を実現するためにどの程度の金額が必要かということは示してはございません。それで、実際にやはりこれらの必要な費用の規模を定量化していくというのは、例えば、どういった支援をするのかとか、そういったことにもかかわりますので、なかなか現時点では困難というふうに考えております。
 これ、1つの目安として、まず、先ほど効果のところで挙げましたAIMモデルの試算というものを活用して考えられないかということでございますが、この場合には、AIMモデル場合、先ほど1兆100億円という数字がございました。これが1つの目安でございますが、ただ、これはエネルギー起源CO2の排出量の目標をすべて温暖化対策税で実現することを前提とした試算結果ということでございます。実際には、先ほどの別添2の資料にも示しましたように、経済的措置のほかに、自主的取り組み、情報的手法、規制的手法、こういったさまざまな施策がございます。こういったさまざまな施策によって削減というのを分担していくということを考えますと、対策費用の規模をより小さくして、これに伴って温暖化対策税の税率をより低くすると、こういうことが考えられるだろうということでございます。
 (5)番、さらに次の検討課題でございますけれども、さらに使い道、使途については検討していく必要がございますが、[1]でございます。現在別添3には、先ほどのメルクマールに従って分けていった場合に、産業部門の例が挙がってこなかったわけでございますが、ただ、産業部門の自主行動計画などについては、既存の支援策の対象となっているものもございまして、追加的支援が必要かどうかというのは、現時点では私どもではまだ把握しておりませんが、今後さらに検討していく必要があるだろうというふうに考えております。
 それから、[2]番でございます。今まで掲げてきた部分は、2010年までに確実に効果を発揮すると、こういうものを抽出しておりますので、技術開発や都市構造の転換と、こういうような中長期的に効果を発揮するものは掲げておりませんので、こういったものについても考慮していくことが考えられるということでございます。
 その他、[3]でございますが、スーパーエコシップの事例を挙げておりますが、普及目標や費用の具体的情報が把握できなかったために掲げていないというものもございます。
 以上が温暖化対策に充てる場合にどのようなものが考えられるかというところでございます。
 9ページにまいりまして、目的税・特定財源ということの考え方ということでございます。税収を温暖化対策に充てる場合に、目的税・特定財源ということを考えるかどうかということでございます。税収には、一般に税法に特定の経費に充てることを目的とするというふうに決められている目的税と、あるいはそういった税法にはそういう使途を特定する定めがないんですが、特別会計法などでやはり使途が特定されている、そういうような特定財源、こういった部類がございます。
 こういったものは、通常、揮発油税などの目的税・特定財源は、特定の公的サービスからの受益と負担の間に密接な対応関係が認められると、こういう場合にそのサービスの財源を制度的に確保するというときに活用される手法ということでございます。
 ただ、こういった手法は、資源の適正な配分をゆがめたり、財政の硬直化の一因になると、こういうようなことも言われ、また、租税の基本的な考え方に照らせば、一般財源とすることが基本的に望ましいと言われているところもございます。
 そういったことから、まず、温暖化対策税制の設計に関しては、1つは目的税・特定財源ということも考えられますけれども、一般財源として一般会計に税収を繰り入れて、これを温暖化対策のために充てていくということも同様の効果を発揮しているのではないかということでございます。また、諸外国の例では、社会保険料などの負担軽減に充てられるものなどが多いということでございます。
 以上のようなことで、さまざまな工夫を講じて温暖化対策に充てられていくということも考えていくべきではないかということでございます。
 下の注には、一般財源の中でも特定の目的に使われるということの例として、まず、消費税につきましては、毎年の予算総則で福祉目的に使う旨の規定が置かれるなどの例を示しました。
 それから、あと、参考資料をつけてございますけれども、次に、地方の関係でございます。ページ飛びまして、12ページでございます。
 温暖化対策におきましては、環境基本法や地球温暖化対策推進法などに基づきまして、やはり地方公共団体もそれなりにイニシアチブを発揮していただくということが不可欠だろうということでございます。また、実際にも地方公共団体は新エネ・省エネ施設への補助とか、森林対策など積極的な温暖化対策を行っていただいているところでございます。そういう中で、温暖化対策税制を構築していくという中では、地方公共団体によって実施される対策があるわけですから、税収の一定割合を地方の財源とする必要があるのではないかということでございます。
 その場合、どうやって財源としていくかということに関しましては、温暖化対策税制の一部を地方税とするやり方、あるいは地方譲与税を組み立てる、あるいは地方交付税の仕組みを活用する、あるいは補助金・交付金を交付する、こういった類型が考えられようかと思われます。
 いずれにしても、税収の一定割合を地方の財源とする、こういう場合には、その財源が温暖化対策に用いられるような措置を講じていく必要があるだろうということでございます。
 13ページには、今申し上げました地方税、譲与税、地方交付税、補助金・交付金などの考え方が述べられております。こういったような手法が考えられようかということでございます。
 以下、環境基本法や地球温暖化推進法等における地方の位置づけに関する資料、あるいは現行の地方譲与税に関する資料を掲げさせていただいております。
 以上でございます。

○森嶌委員長 それでは、浅野委員がもう立っていますが、これ、時間は20分を切っておりますので、今からあと2分以内に上げられた方のみ発言を認めます。
 それで、時間を割りたいんですけれども、間に合いそうもなければ、今の時点で時間を延ばします。時間が延びるのは嫌な方はおろしていただくということにします。よろしいですか。これで打ち切ってもいいですか、鮎川さん。追加は認めないということにしますが、それによって何分延ばすか決めますので。よろしいですか。
 それでは、30分延ばすということにいたします。もしかすると質問に答えなきゃならないかもしれませんから。それで、1人何分かというのをちょっと今から計算をします。浅野委員、一番最初に発言しておられますけれども、今からやる間に、1人何分になりますかね。10人。それで50分から10分引いて40分。そうすると、4分。4分にプラス・マイナス1分ということでよろしくお願いします。
 それでは、浅野委員から始めます。

○浅野委員 職責上の発言です。地球環境部会で出しましたものが今俎上に上がっています。それで、別添2について、誤解を与えたくないので私は申し上げておきたいと思います。
 地球環境部会で取りまとめをした段階では、税の問題については他の委員会で検討中であるので、それについてはふれることを差し控えているわけです。ですから、経済的措置というところをごらんいただくと、ここには補助金のことしか書いていないわけです。しかし、税についても本当は書きたいわけです。ただし、この施策について税がききますというふうに断片的にぶった切ってきくようなものじゃありませんから、本当はこの上にもう一つ色紙がついていて、税かききます、それから排出取引もききます、それから排出量の自主的な報告なり法的な報告にせよ、報告していただくこともききますということがあるわけです。だから、そのことはここでは落ちているという点について誤解のないようにしていただきたい。そうしませんと、何か補助金が必要なんだろう、財源が必要なんだろう、そのために税をとるんだろうみたいな議論になるのはまことに不本意で、我々はこの中には、補助金がなくても税があればきくものもあるだろうということは十分わかってはいるんですが、しかし、そのことについてはここであえて書くことを控えたということです。
 それからもう一つ、中間取りまとめを、丹念にごらんいただいている方はおわかりだと思いますが、その中にはかなり要素技術的なことが入っていますけれども、この表にまとまってしまうと、きれいに要素技術が抜けるんです。ところで、他方先ほどから問題になっていますAIMモデルは、徹底的に要素技術に落としていって、それぞれの定量的に削減できる数字をもとにモデルをつくって計算しています。だから、AIMモデルに書いているものとこれとの関係ということになると、話が食い違ってきます。この点も誤解をされては困るので、AIMモデルとこれとを直ちに横に並べてこうだああだという議論をされると全く話が違ってくるということをぜひ注意していただきたいわけです。
 要素技術に関しても、実は1つの要素技術が1つの要素技術として効果を上げるということはあり得ない可能性があるんですが、モデルの方はそこは割り切ってやっているわけです。ですから、その辺のところはモデルの限界というよりも、モデルのもともとの特性であって、我々はそれも踏まえた上でこういう傾向を示すんだということでモデルはモデルとして考える。
 しかし、他方こっちの方は現実の施策の問題なんですから、そうアバウトな議論ができない面もあります。特にこちらの方では、実はこの措置といってこうやって縦割りで切ってしまうと、何かきれいにそれで説明がついているように見えますけれども、これは説明になっていないことが多いのです。部会報告をまとめたものがそんなことを言ってはいけないんですが、実は説明になっていなくて、これ全部が相乗的に効果を上げるという要素はいっぱいあるわけです。恐らく1つ1つの施策の効果についていえば全部幅があるはずです。
 それは、恐らく経団連自主行動計画の着実な実施だってそうです。これで何%下げるとおっしゃっていますけれども、補助金がしっかり後ろについているからこれだけのことができて、効果を上げているものもあるかもしれないし、補助金がなければ、自主的といったって自分のところの身銭を切るのが嫌な企業はやらないということがありますから落っこちてしまう可能性がありますね。すべて1つ1つのものの効果には幅があって、それをトータルしたらちゃんと6%になれば、とりあえず2012年までは万々歳と、こういう話をしているだけのことであって、余り要素技術や要素に分けて縦割りの技術をここのところで議論を始めてしまって細かい議論をやると、全然実情と違ってくるという心配がありますので、この点はぜひ留意の上でご議論をいただきたいということでございます。
 恐らく、ですから、次に地球環境部会で議論をするときにも、そのことが多分問題になると思いますけれども、恐らく、やはり幅という意識を常に持って議論をしないと的確な議論にならないということを今心配しています。
 まだ言いたいことは山のようにあるんですが、もう一点だけ申しますと、地方公共団体の位置づけが中間取りまとめでは手薄であったということを私自身自覚しています。今回少し丁寧に書いていただいたことは大変ありがたいんですけれども、これはぜひとも落としてはいけないことですし、さっき言った幅とかさまざまな多様な取り組みという中に自治体の役割は非常に大きいということを認識しなければいけません。税の手法を導入する場合の税収使途ということに限って議論するときには、やはり自治体に自由に使える使途を与える必要があるだろうと思います。この中でいうと、一部を地方税にするという言い方がありますが、平松委員からのペーパーに出ていますように、共同税などというようなことが一体我が国になじむかどうかは別ですけれども、発想法としてはあり得るわけですから、ここのところはもし新しいことを考えるなら、そこまでダイナミックに考えるという余地があるんではないかという気がいたします。もっとも、余り言い過ぎますと、財務省との交渉がやりづらくなりますから、私はこのぐらいにしておきます。

○森嶌委員長 私はこの文章について申し上げるのではなくて、実は今まで環境税を議論していてプラス・マイナスゼロとか0.4%といっておりますけれども、実はこれ、エネルギー起源のCO2についてAIMモデルを使ってプラス・マイナスになりますよといっているんです。マイナス6%という観点から考えますと、実はいろいろなものを押し出して、CO2は実際出ているんだけれども、いろいろ外へ押し出しているんですね。例えば、先ほど速水委員の言われたシンクの3.6というのは、これは外へ出している。そのコストは多分国が持つつもりでいるわけです。
 それから、京都メカニズムの活用と書いてありますけれども、実は京都メカニズムの活用というのは、実際はこのAIMモデルでめでたし、めでたしという中の外に1.6%、そういうふうに出ているわけですね。これは一般財源か何か知りませんけれども、要するに国が持つつもりでいるわけです。ですから、みんな一生懸命仮にやったとしても、今既に7%か8%か出そうなんですけれども、仮にこれ、うまくいったとしても、環境税も入れた、何もしてうまくいったとしても、シンクの3.9とか京都メカニズムの1.6というのは、全部これは国が持つという前提でこちらはめでたし、めでたし。
 つまり、CO2を一方で、これは産業界を私は言っているのではなくて、民生もみんなです。CO2を一方で出しながら、他方で一般会計で持つということが前提なんですね。ですから、私は、法律家からいうと、PPPということを言うつもりはありませんけれども、国民が本来年金だとか、それから社会保障に持ってもらうところ、そういう税金をCO2で一方で出すものがありながら、それをこういうところで持ってもらうという前提で、そして、しかもエネルギー起源のところでも今こういう議論をしているわけです。そこをしっかり皆さん認識しておいた上で、そしてこういうものを外に、一般財源に押し出しながら、なおかつこういう環境税を入れるか入れないか、そして、一方で押し出して、その押し出した上でこの中で補助金にするかどうかというようなことを我々は議論しているということを委員もお忘れなく。
 1.6%の京都メカニズムというのは、実はこれは一般財源から出るという前提だけれども、だれもそれを言っておられないということ。3.6のシンクは、シンクは自動的にシンクができるわけではありません。金がかかるわけです、先ほど速水さんが言ったように。これも、その財源の手当てはだれも言っていないわけです。それをお忘れなくということを私としては申し上げたい。
 その使途は、税収の使途の中にこれは実は全く入っていないんです。だから、その意味では、ここに京都メカニズムの活用と書いてあるけれども、もともと活用することに、もともとこのAIMモデルには入っていないから、その意味では活用のしようがないという意味では、虚偽表示といっては申しわけないけれども、ないんですね。うんと余って余ってしようがないならあるかもしれないというだけの話です。
 はい、それではどうぞ。

○鮎川委員 私というか、WWFは、税収中立を前から言っていたんですけれども、そういう意味で、そのオプションがここに少し入ったということは歓迎しています。
 それで、そういうふうに税収中立にすると、税率が高くなるというようなことがあるということがありますが、どこで減税するかということが温暖化対策に結びついていくのではないかというふうに思うんですけれども、例えば産業界では、削減目標をきちんと掲げ、対策をつくったところは減税するとか、あと、再生可能エネルギーに投資しているところは減税するとか、そういうようなここに、7ページに書かれているような使い道、温暖化対策としての使い道のところでここを、こういうところをちゃんとやるところは減税するというような、そういうような方法でやったらどうかというふうに思っております。
 最後に、京都メカニズムの有効活用というところで一言述べさせていただくと、やはりここでは効果的なCDMを支援するべきだというふうに思いますし、それは環境NGOがいっているゴールドスタンダードのような、そういったきちんとしたCDMを支援するべきだということと、あと、クレジットの買い取り制度ということも少し国としては考えるべきじゃないかというふうに思います。
 以上です。

○森嶌委員長 なお、先ほど言いましたように、3,600円ではとてもCDMはできませんから、念のため。
 では、大塚委員。

○大塚委員 3点ほど申し上げておきたいと思いますが、1つは、今使途について3つほどのカテゴリーが7ページに出ておりますが、これは基本的にはこれでいいと思うんですけれども、先ほど佐和先生の方からラプラスの悪魔という話もあったように、できるだけ費用を効果的に使うということが非常に重要だと思いますので、私としては[3]はもっと上のレベルに上げていただきたいと思うんですけれども、順序をもし変えられたら変えていただきたいというのが1つお願いしたいことであります。
 それから、これも前から申し上げていますけれども、補助金の配り方については、非常に注意をする必要が多分あって、入札方式のようなことをぜひお考えいただきたい。つまり、今までの補助金の配り方とは違って、何か結果を出したときに初めて出すとか、あるいは、そうではなくても、最初に配っておいてもし効果を達成しない場合には返してもらうぐらいの制度を入れないと、ちゃんとした使い方にはならないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、第3点ですけれども、AIMモデルで前に専門委員会で議論していたときに森林のことも入って議論していたと思いますので、吸収源のことは私は一応入っているんじゃないかというふうに認識しているんですけれども、これ、事務局がおわかりでしたら教えていただきたいと思いますけれども。
 以上です。

○森嶌委員長 3.6入っていますか。入っていないでしょう。

○鎌形環境経済課長 3.1%分は外でございまして、追加的な部分についてモデルに入れて、ですから、根っこの部分はそのままという、その財源はそこには入れてはいません。

○大塚委員 むしろ追加的にやる分がまさに大事なので、そこはAIMモデルの中に入っていると思うんですけれども。

○森嶌委員長 だから、そのことを私は申し上げているんではなくて、そもそもこういう議論をしているときに、そういう費用は表に出して、つまり、国が持つという前提で議論をしているということをみんな忘れないでくれということを私は申し上げているんです。

○大塚委員 それで、税の使途としても使うということは別に構わない……

○森嶌委員長 そういうことを私は申し上げているわけではないんです。追加的にそれが入っているんじゃなくて、前提としてそもそもこういうことを議論する前に、京都メカニズムとか、それからシンクとか、だから、3.6がどうかというのはともかくとして、そういうものとか、それから、国民の一層の努力とか、そういうものは当てもなしに、それは全部そのコストはいざとなったら国が持つという前提でみんな追い出していって、ここで議論しているのはエネルギー起源のことを前提として議論していて、追加的なときに、なお要素技術だけをやっているということをみんなお忘れなくと。

○久保田委員 ありがとうございます。3つ簡単に申し上げたいと思います。
 1つは、8ページのここの書きぶりのことにつきまして、結論的にいうと、本当にこれほど余裕があるといったらおかしいんですが、こういう書きぶりのトーンで共通認識に立っていいのかなと、もっと厳しいのではないかというのが感じなんですが、先ほど浅野委員のご説明で少しわかったような感じもいたしますが、やはりAIMモデルと現実の話と横に対しながら、そこをリンクしたストーリ性になっているだけに、よくよくこの経過がわからない一般の国民といいますか、外部の人によれば、非常に誤解をしやすくなってしまうんじゃないかという心配をちょっといたします。
 もともとあのモデルで9.5%、約10%もの影響が出るということが本当にそうなのかというのが直感としての私の印象なんですが、それだけ穴のあき方は大きいし、大変なことをやらないととても恐らく実現しないのではないか、とりわけ、家庭や業務その他はというふうに思っているわけですが、それがここでいえば地球温暖化部会の横断的施策等々はカウントせずにもこういう格好になると。したがって、さまざまな施策を考えると、対策費用の規模をより小さくして、税率をより低くすることが考えられるという記述になっておりますけれども、それほど簡単なものだろうかという感じが、これは印象ですが、第1にいたします。
 それから2つ目に、税収の使途のところにつきましては、もちろんこういう範囲だとは思いますが、ただ、1兆円強の前提条件はほかのこととの関係もあるわけでして、例えば前回やりました国際競争力との関係の減免措置をどうするかとか、あるいは、既存税との減免をどうするかとかというのは、そもそも税をとるときにその分が減るのか、あるいはとった上で何らかの補助措置をするのかという後先の関係ではあるでしょうが、その分だけ対象が減ってくるという考え方をしたときに、使途の皮算用といいますか、そういう効果を検討するときには、そのことも頭に入れながら、一体トータルではどれだけ使えるのかということについて、そのことを入れた検討をすべきではないかという感じがいたします。
 それから、2ページ目の記述のところにつきまして、私は環境のことだけを考えますと、当然1の項目でいくべしというふうになるんだろうというふうに思いますけれども、労働組合の立場で今問題意識だけ申し上げますと、少子高齢化の大変なこの状況の中で、社会保障をどうやってサステナビリティーなものにするかというのは、恐らくこの3年ぐらいの間で本当に結論を出していかなきゃならない問題だろうと思います。
 それは、環境も大事だけれどもそのことも大事ということをトータルでやはり考えて、どう日本の国を設計するのかということを、この委員会の冒頭でも戦略性ということが言われましたけれども、まさに21世紀の日本をどういう姿形で構想して戦略をもっていくのかということがやはり基本になければ、環境、環境だけでこの委員会の中でずっと突っ込んでいれば、専門的にはこうだということになるんでしょうけれども、実は、全部のポケットは、国民でいえば1つのポケットから全部出ていくわけで、給料部門の中から出ていくということを考えますと、税も社会保険料もこういうことも含めて、一体どういう国づくりをしていくのか、どういうイメージを持つのか、そのときにどういう戦略性を持つのかということにつきましては、これは各府省を越えて、本当にそこをしっかりなるほどなと経済界も国民もわかるような議論といいますか、納得のいく議論をしなければ、縦割りの中でそれぞれがこうだ、こうだと言っても、これは経済界もそうでしょうけれども、実は我々バックにいる組合員のところにもっていったときに、家庭単位で見てなるほどなというところは、一部の非常に関心の高い人の意識はまた違うかもしれませんけれども、やはりかなりの議論があるのではないかと思いますので、例えば先ほど局長が言われたドイツの環境と雇用に配当するとか、社会保障にも配当するというような観点は、1つの税の中でそういう配分をしろと私は言っているわけじゃないんですが、同じポケットの中からとるには、一体どういうとり方が一番納得性があるんだろうという設計図を国としてやらなければ、答えは出ないんじゃないかという感じがいたしますので、この委員会の中でやることかどうかはちょっと別にしまして、労働組合のスタンスとしてはそういう視点を持っております。
 以上です。

○森嶌委員長 おっしゃるとおりだと思います。

○佐和委員 私、この2ページの、このテーブルに限ってこのようにさせていただきたいんですが、まず、大きく分けて温暖化対策の財源に充てるか一般財源に組み入れるかというあれなんですが、一般財源の例の中に3つありますが、4つ目に財政赤字の削減に充てるというのがあるんですよね。それで、要するに税金を納めるということは、個人及び法人から政府に所得が移転するということなんですね。それを、例えばIのような使い方をすれば、当然それはそれで、つまり移転された所得がそのまま使われるわけですから、マクロ経済に対する影響というのは、マクロ経済って中立的である。同時にまた、個人・法人の所得税を財源とすると、つまり、税収中立にするということになれば、これはまたマクロ経済に対する影響は中立的であると。ところが一番問題となるのは、財政赤字の削減に充てるというやつなんですね。これ、取り上げた所得で赤字を削減するだけで全然使わないわけですから、結局のところ、実はいわゆるマクロ経済に対してネガティブな影響が及ぶのみであると。
 しかし、そこで、これはアメリカでそういう論文といいますか、そういうリポートがちゃんとあるわけですけれども、要するに、仮に財政赤字の削減に充てたとしても、財政赤字が削減されれば金利が下がるんですね。数年かかるかもしれない。金利が下がった結果として、民間企業の設備投資や個人住宅投資がそれだけ刺激されるから、結果的に、あるシミュレーションによると、税が導入されて1、2、3年目まではマイナスの効果なんだけれども、4年目には効果ゼロになって、5年目以降はむしろプラスの効果が出るというようなシミュレーションといいますか、モデル分析もあるということを申し上げておきたいと。
 だけれども、いずれにせよ、財政赤字の削減に使った場合が一番マクロ経済に対する、少なくともすぐさまの影響という意味ではネガティブだと。それ以外の場合は中立的であるということを申し上げます。
 以上です。

○永里委員 持ち時間4分ということなんですけれども、先ほど松田委員からの産業界断固反対で、対案がないじゃないかということについてもちょっとお答えしたいんで、そこもちょっと考慮してください。
 産業界は、実はシグナルを送っているんです。なぜ反対かということを述べていますから、裏返せばそれが答えなんです。新税導入ではないCO2削減に関しての対案は出しているつもりです。で、増税なきCO2削減の実現をねらっているわけでして、産業界は自主的な取り組みで実現しようとしていまして、政府に教育啓蒙、それをしてもらい、生活者はライフスタイルを変え、交通手段を選び、そして企業を選ぶというようなことで環境との共生社会が実現するように産業界は望んでいるわけです。
 ですから、ちょっと産業界の話を言いますと、規制に守られる業界というのはひ弱で国際競争力がないんですが、企業は自主的に行動し、実はこういうところでいう言葉じゃないと思いますが、ライバルをぶっつぶすこともまた企業の行動なんですね。戦略なき企業というのは滅びていく、市場から退却するんです。ですから、松田委員のおっしゃるような戦術とか戦略がないわけじゃなくて、企業というのはみんな持っていて、それはオープンにしないというか、それは言わないだけの話であって、環境問題に関しましては、一番重要であって、環境報告書をつくり、みずから生活者にアピールするということをやっているところこそが生き残れるんですね。だから、政府がインフラを整備する、そういうことが自由に競争できるインフラを整備してくれればいいのであって、それ以上のことをしてくれるなというのが産業界のメッセージなんですね。
 今回の環境税に関しましては、少ない税率ですから価格効果は余りないし、3万円ぐらいとったら効果があるということもあるようですが、それはやらないということで、補助金で効果を出そうということで、今度は補助金に関しましても別添3でいろいろと調べてくださって、それは我々が言ったほかのことを精査してくださいということと一致するんでありがたいと思います。そういうことになりますと、産業界としてはこう言いたいんです。新税をつくってまでの補助金は不要ですよと、増税なきCO2削減をねらうわけです。
 ちょっと例示しますと、断熱材に関していいますと、断熱材への補助金というのを考えた場合に、部屋とか屋根とかサッシ類等の1品ごとのアラカルトの断熱材にばらばらに補助金を与えるよりも、トータルのコーディネーションの設計思想で住宅やオフィスを建てる方が省エネ効果が大きいということは最近わかっております。これは、補助金を行うよりも、例えばの話、建築基準法の整備などをした方が効果があるというようなことになります。要するに、経済学の合成の誤謬じゃないですが、部分の最適化を図るよりも、全体の最適化を図る設計の方がよいということを暗示しているんですね。このアナロジーは、環境税の導入にも言えるんじゃないでしょうか。
 地球環境問題に関しまして、すなわち温暖化問題に関しまして、トータルの税のあり方ということを考えた方がいいんですよと。それは、増税する必要もないんじゃないでしょうかと。それは、この別添3に出ている補助金その他について、ちゃんと書いてあるじゃございませんかということを私は言いたいわけです。追加的な財源が必要とされる施策は、現在の石特会計を重点化することで十分対応することは可能なんじゃないでしょうか。新たに税を設けて財源を確保する必要がないような気がいたします。
 しかし、環境省としては地球環境問題を含めて環境を考えるわけですから、先進国としての仲間入りをしたい、日本は先進国だと思うんですが、環境税がないと国際舞台で発言の迫力がない、もしくは、国のあり方を考えたときおかしいということであったらば、では、大国としてのアメリカとかフランスとか中国は何なんでしょうかということでもありますが、ここから先は産業界の意見ではありません、私の意見なのでちょっと個人的な意見なんですが、石油石炭税というのがありますが、あれはまさしく環境税なんですよね。もしそういうことであれば、石油石炭税を環境税というふうに読みかえて、環境省主管にしてやるか、もしくは、経済産業省と共管にして、ここを一生懸命精査してやったらいいんじゃないか。その答えが実はこの別添3に出ているんじゃないですか。そういうことで……

○森嶌委員長 次回やりますので。

○永里委員 わかりました。
 そういうことで、私は、もう一回繰り返しますが、環境税という新税の導入をすることについての増税に反対するということを申し上げます。

○平尾委員 松田委員の話の誤解はもう解けたと思いますので、もうそれはやめておきますが、産業界の認識は、やはり日本というのは資源もない、エネルギーもない国ですから、ほかの国以上に頑張らなきゃいけない、そういうところなんですが、これ、地球温暖化という問題を契機に、21世紀、きちんと豊かななになきゃいかん、そういうことに対して我々一体どうしていったらいいのかということに目を向けているんですね。
 そのときに何をするかというのが大事でありまして、その何をするかの私の意見では、やはり開発とそういったいい技術というもの普及して、負担の少ない形で豊かな生活を享受すると、こういう形が理想なんですが、その開発をするところの母体を弱らせるのが先なのか、もう少し開発する母体を元気づけてきちっと開発の強化を大きくするというのが先なのか、その辺の議論をすると、やはり環境税といったものはその母体を弱らす働きになってしまうんではないかという懸念が非常に大きい。これは国際競争力で議論しているところでございます。
 この場は環境税反対、賛成を言う場ではなくて、環境税というものが、これは目的でもございません、ワン・オブ・ゼムの手段ですから、その手段というものが本当に機能するような形になるんだろうか、そうするためにはどういうようなことを配慮しておかなきゃならないのかというのを議論する場だと、こういうふうに私は思っておりますが、そのときに、やはり一番前提にきますのは、どのぐらいの規模が必要なのかということでその仕組みは生きるか死ぬかが決まってしまうわけですね。
 そうすると、佐和先生もおっしゃったAIMは財源論を導いたということなんですが、それも1つの絵でございまして、その財源をどういうふうに見積もっていくのかというのがさきの別添3の資料にいろいろありますけれども、これもどういう対策に幾らで、それがどのぐらい今までお金を投入してきたか、今後どうかって、これはきちっとした形で、一貫でひもがついていないんですね。したがって、例示ばかりなものですから、それをもう少し一貫でどれだけのお金を入れたらどういう効果が出て、だからどれだけ準備していなきゃいかんのかというふうな足し算、今後やられるんでしょうけれども、それをきちっとふたを閉めて、それで、じゃあそれは一般の、今の既存の税の中でどうなのか、それで集めるのかといったような議論をしておかなきゃいかんと思うんですね。
 そういう中で、企業の今の実態について、いや、そうじゃない、浅野先生の話からすると、税による効果がちゃんと別にあるんだということで、説明で何とか頑張ろうというのは、ツールが、武器があるときだけでございまして、それを開発するというのが私どもの仕事なんですね。
 そういう意味で、余り早くやりますと、佐和先生もさっき3年後には楽しみがあるからというふうな話がありましたけれども、3年ももたないぐらいもうからからになっていまして、濡れぞうきんじゃなくて水がないんですね。だから、今それはユーカリじゃないですけれども、根をもうちっと奥に生やして水を吸い取ろうなんて頑張っている企業もたくさんあるわけですから、それが火事で燃えてしまったら元も子もない。そういう状態に我が国が置かれているということをよくご認識した上でこの議論、対策をもうちょっと具体的に定量的にどうしようか、それから初めて新しい枠にふたが閉まらなければ税をどうしていくか、その税はどういうあり方なのかということで、後で一般会計か特別会計という議論が出ていましたけれども、これは私もむかっておりましたが、中間取りまとめのときに特別会計を設けない場合でも税収が温暖化対策に用いられる措置をしようというふうな言葉がありますけれども、これは極めて玉虫色の言葉でして、本当に順調にいったときにそんなに甘いものだろうかというふうに今は反省しておりまして、この辺、もしこれやらなきゃいかんということになるんだったら、相当腹をくくって、絶対これでなきゃ我が国はやっていけないんだというぐらいの迫力のあることを国民全体に示していただかなければいかんのじゃないかと、こんなふうに思います。松田先生、よろしくご理解のほどお願いします。

○平松委員 税収の使途の関係と、先ほど論議があった税の効果の話がつながってまいりますので、ちょっとその点でお話申し上げたいと思います。
 委員長あてに意見を出させていただきましたが、都道府県、今課税しているもので軽油引取税があります。これが、税金がかかった場合に消費者がどういう行動をとるのかと、その辺をちょっと分析したものを出させていただいたわけですが、今軽油の場合には、価格のうち43%程度が税金です。ですから、先ほど桝本委員がディーゼル自動車、貨物用のものが多いんじゃないかと、確かにそのとおりです。上がっても、1年目は消費は二、三%落ちます。ただ、2年目、3年目ぐらいになりますと、企業のいろいろな努力もあって、大体戻ってしまいます。これはこれで結構なことなんですが、ですから、税だけで効果を上げるということになると、相当高額でないとなかなか難しいのかなと。
 ただ、もう一点、税収の使途という部分でこれを組み合わせた場合には相当の効果が出るんじゃないかと。その場合に、今神奈川県がいろいろ取り組んでいるときに、先ほどいろいろな佐和先生からのお話もありました消費者の行動ですね、使命感といいますか、名古屋のヒアリングのところに書いてありますが、納税者は実感ができるものならば賛成すると、これはどこでもそうです。ですから、同時に自発的な行動もとるようになります。余り税金でああせい、こうせいということをやるよりは、納税者がみずからその問題を税金を払ってでもいろいろな対策に取り組もうと、こういうふうになりませんと、本当の意味での温暖化対策にはならないんじゃないかと。そういう意味では、税金に上流課税、下流課税があるならば、施策の方だって上流・下流があってもいいだろうと。
 先ほど浅野先生からもお話がありましたが、施策の中には地方団体がやった方がいいものもかなりあります。ですから、その辺の振り分けをして、その分の財源は地方団体に補助金ではなくて税という形でいくべきではないかと。どうしても補助金になりますと間接的になりますので、地域のいろいろな方々の意識というものは、なかなか自分たちが払ってそのお金で自分たちの地域の施策をやるんだという意識にはなかなかなり得ませんので、その辺、地方の立場からの意見ということで言わせていただきます。

○桝本委員 よろしいですか。
 きょう、この資料、別添3ですが、大変においしい甘い水のご提示があるし、私ども業界企業を考えても、実態的に補助金や助成金をいただいているケースも間違いなくあるわけです。しかし、これだけいいのがあるよといって、そばへいったらもっと大もとで税金をとるよと、こういうようなイメージに私は受けとめられるわけで、先ほど何人かの方がおっしゃられたように、今のやり方の中でも、特に国交省と経産省、そして環境省がご相談になる中で、私はこの追加的補助金の財源は十分やりくりができるんではないかと。そして、その努力を各府・省はぜひおやりいただく必要があるんで、そのご努力をしないままいきなり財源がほしいというのは、私は非常に異論がございます。
 それから、AIMモデルで、先ほど武田委員からご指摘がありましたとおり、あれはほぼ助成金・補助金を出すと有効だという結果にあのモデルは読めるわけですが、実は、ここで皆さんに申し上げるまでもありません。補助金・助成金は、ある一定の期間の育成段階だけ必要なわけでありまして、補助金・助成金ばかり出した産業企業、あるいは製品はひ弱であることは、もう、さっきもどなたかおっしゃったとおりです。
 私はそういう意味で、先ほど鎌形課長さんがいわば税の率を下げるためにほかの策も組み合わせながらやることで税の率が下がる可能性があるというお話をなさいましたが、そのとおりだと思います。それをもうちょっと努力されてゼロにするというようなことすら試みる価値があるんではないかというふうに思います。
 それから、大塚先生が教育は時間がかかる、私はそうだと思います。しかし、1997年12月にこの京都議定書ができてもう既に7年たちました。7年の間に教育をどのくらい熱心におやりになられたか、高校生はもう大学を卒業するわけです。ですから、やらないまま時間がかかる、かかるというふうに言うのは非常に問題があるので、むしろあすからでも教育や消費者への情報提供というのは積極的に大量におやりいただく必要があると。むしろ私はかねがねそれがまず大事だというふうに考えているわけです。
 それから、それに関係して、我が尊敬する松田先生から厳しい、しかも気持ちのこもったご指摘をいただいて、大変耳に痛いわけですが、私はむしろこの中環審の場でも、税以外にも対応策があるということを国民に示すことも、この中央環境審議会の大きな役割ではないかと思いますと、私は環境税以外の施策もきっちり国民に提示していく必要があるというふうに思います。そういう意味では、先ほど永里委員がおっしゃられたように、産業界もより建設的な案を提案していくつもりでございますし、そのキーワードは技術だというふうに申し上げてよろしいと思います。ぜひ、我々がこれからいろいろな試みをいたします。その試みをごらんいただきたいと存じます。
 ちなみに、この資料の中にもありますが、石油のカーボンファンドの話が書いてあります。今、民間では、政策投資銀行と共同しながら日本的なファンドの形成について相談を始めておりまして、近くそれを公表させていただくことができると思います。ただ、これは大きい問題がありまして、民間でとったCDMのいわば削減分は政府分にカウントするかしないか、という問題があります。それはお願いでございますが、ぜひスムーズに政府に移転できるような仕組みをお考えいただくことで、私は官と民の関係がより有効につながるというふうに考えます。
 それから、私のことで恐縮です。先ほど鮎川さんから電力会社があたかも情報の開示が十分ではないというご指摘があったように思いますが、残念ながら私は全くそう思っておりませんで、電力会社はほかの企業、産業に比べますと、相当に情報開示をしているつもりでございます。不足の部分がありましたらご指摘いただいて、それを改めるようにはいたします。
 それから、この資料の中、別添の3の天然ガス火力のベース運転というのが、これは3枚目のエネルギー転換の一番下にあります。これは、実はこう簡単にはいかないというのが現実でありますので、ぜひよくお調べいただきたいというのが1点。
 それから、このリストは非常におもしろいいいリストであるわけですが、例えば燃料電池というような、そろそろ実験室から出て実用化されようとはしておりますけれども、ちょっと中長期に考えるべきものと、当面すぐ有効なものが混然一体となっているというところがあります。ぜひこの幾つかのアイテムを短期、中期、長期というような視点で並べかえて評価をいただくというようなことも重要でありまして、特にそれは財源の配分の段階で、今、そして次に、そういう視点が配分にも必要だというふうに感ずるだけに、ぜひご努力をいただきたいというふうに存じます。
 ありがとうございました。

○森嶌委員長 ちょっと今の、私は東京電力の情報開示、ある意味で携わっているので、よく東京電力が了解しておられるのはわかるんです。同時に、その点がもっと国は情報を出せといって一生懸命情報を出していますし、あすからでも環境教育って、随分昔から環境教育をやっているんですけれども、なかなか評価されていないというので、みんなそれぞれ一生懸命やっているんですけれども、企業の外の人間からいうと、企業は何をやっているといいますし、企業の方から見ると国は一体何をやっているのかという。みんな一生懸命やるほかないので、一生懸命人のことを非難するだけではなくて、お互いに一生懸命やりましょう。
 それでは、締めくくりにどうぞ、松田さん。

○松田委員 きょうは本当に、ちょっと厳しいことを言ったんですけれども、本音の議論ができてよかったなと思っています。いろいろそうやっていきます。
 私は今、もう一つ永里さんにコメントを出しますと、私たち、企業の自主的取り組みというのにいつも裏切られてきたんです。だから、やる、やると言っていながらやってこなかったから、自動車も自主的取り組みだったんだけれども法律になりましたよね。見事に産業界は変身して、私、日本の自動車リサイクルシステムは世界一だと思っています。この前、ドイツで講演してきました、そういって。ですから、経済界というのは、本当の日本の経済界、力があるんです。
 だから、社会システムにしましょうという提案を今しているので、社会システムの中で経済的インセンティブを市民が受けて立つといっているんです。産業界にお金を出してくださいと言っているわけではなくて、私たちが下流で環境税を払います、そのお金を産業界が使っていただくというプロポーズはどうですかということを言っているんです。だから、かたくなな考えではなくて、そして、それを国際社会の中でどうやってプレゼンテーションしていきながら産業界としてのリーダーシップをとっていきますかということを申し上げているので、それぞれの組織にお帰りになりましたら、私のメッセージを伝えていただきながら、産業界としてぜひ、これは環境省がやっているから環境税ではなくて、日本の国の国づくりの施策ですよね。そこでぜひお知恵を貸していただきたいと思います。

○森嶌委員長 反論もおありかと思いますけれども、きょうはこれでおしまいにいたしますので。
 大変長時間……どうぞ、ごめんなさい。

○田村総合環境政策局長 一言だけよろしゅうございますか。

○森嶌委員長 はい、どうぞ。

○田村総合環境政策局長 普及啓発とか環境教育、まさに重要な点であると私どもも従来から考えて、普及啓発については、1度この小委員会でも資料を提出して少しご説明いたしました。環境教育については、実は環境教育法をこの10月からスタートいたしまして、ことしに入っても、これは別の小委員会で何度も何度も実は議論しております。きょうも、実は午後、これから基本問題懇談会で環境教育のことをやるんですけれども、それはともかくとして、税のことを考える際には別のツールとしてやはり環境教育のことは非常に重要だと思いますので、小委員長の許しをいただければ、次回にでもちょっと環境教育についても少しご議論いたしたいと思います。よろしくお願いします。

○森嶌委員長 わかりました。もちろん何でも私は許すという主義ですから、時間がある限りでひとつよろしくお願いします。
 次回は、10月27日水曜日の1時からということですが、また場所が変わりまして、虎ノ門パストラル本館1階の葵の間で行いますので、議題としましては、先ほど永里委員にも申しましたけれども、既存エネルギー関係諸税との関係につきましてご議論いただきます。それからまた、全体を通じての議論をしていきます。また、今局長のお話にもありましたように、環境教育等について、また、全体を通じていろいろご議論、ご意見を賜れればというふうに思っております。
 何かほかにございますか。
 よろしければ、大変長い時間にわたってご議論いただきましてありがとうございました。きょうはこれにて閉会いたします。どうもありがとうございました。

午後1時24分 閉会