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中央環境審議会 総合政策・地球環境合同部会
第6回施策総合企画小委員会 議事録



平成16年5月13日 午後 1時05分 開会

○佐野環境経済課長 まだ、お見えになっておられない委員がおいでになられますが、時間でございますので始めさせていただきたいと存じます。
 初めに、今回より既に地球環境部会にご参加をいただいております永里善彦委員、旭リサーチセンター副社長でいらっしゃいますが、こちらの小委員会にも任命をされておりますので、ご紹介をさせていただきます。

○永里委員 よろしくお願いいたします。

○佐野環境経済課長 それでは、森蔦委員長よろしくお願いいたします。

○森嶌委員長 それでは、施策総合企画小委員会第6回の会合をただいまから開始をさせていただきます。
 本日は、2つの議題が予定されておりますが、1つはヒアリングでございます。1つは、地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関しまして、地球環境部会で議論をしていただいているところでございますが、それに関するご報告がございます。
 まず、ヒアリングでございますが、経済団体連合会に対するヒアリングにつきましては、ご指摘いただくように、依然としてオープンでお願いをしてございますけれども、まだ保留をされておりまして、本日は日本労働組合総連合会からヒアリングをしていただくことになっております。
 本日の会合は、全体として15時までを予定しておりますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、まず最初に事務局から資料の確認をお願いいたします。

○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 クリップでとめてある資料の束をクリップを外してごらんいただきたいと思いますが、最初に何枚かあります。その次に資料1、資料2とございます。その次に連合様からご提出いただきましたカラーのパンフレットがございまして、その次にこれは資料番号が入っていませんけれども、連合様から「21世紀連合ビジョン」という資料。そして、その次に資料3という紙がありまして、資料3が枝番になっておりまして7番までございます。3−1、3−2が1枚になっておりまして、3−3が何枚か、3−4がありまして、3−5、3−6とありまして、3−7が最後に1枚の紙でございます。
 以上のようになっております。

○森嶌委員長 資料はよろしゅうございましょうか。もしも足らなければ事務局の方にお申しつけください。
 それでは、先に進みたいと思います。
 それでは、最初の議題でございます。ヒアリングを始めたいと思います。
 先ほど申しましたように、本日は日本労働組合総連合会の江森孝至社会政策局長に来ていただいております。
 それでは、よろしくお願いをいたします。

○江森氏 連合の社会政策局長をやっています江森と申します。よろしくお願いいたします。
 私ども、連合としましては、きょうは簡単な資料を3種類ほど持参いたしました。1つが、「温暖化対策税に対する基本的な考え方」という3枚もの、それから2つ目が「21世紀連合ビジョン」、ペラの裏表のものです。それから、最後が「今日から始める環境にやさしい10の生活」ということで、カラーのパンフレット、この3つを用意してきておりますが、実はもう1つここにある「連合環境指針」というものを今策定しております。94年から連合はこういった指針をつくって、前回は99年に見直しまして、今回2回目の改訂作業をやっております。間に合えば一番よかったんですが、若干作業がおくれていまして、でき上がり次第また各委員の皆さんには配布できるような段取りをとりたいと思いますので、きょうのところはこの3つの種類の資料を使って、私どもの考え方を述べていきたいと思っております。
 まず、こちらペラ1枚の方なんですけれども、連合としてこの環境問題をどんなスタンスで位置づけているのかということについて冒頭申し上げたいと思います。
 「21世紀連合ビジョン」というのは、2001年に策定しました連合の運動の基本になっているものをペーパーで簡単に裏表でまとめたものです。ビジュアル化してまとめたものですが、1.のところは直面する課題ということで、少子・高齢化だとか、経済のグローバル化だとか、IT革命の進展だとか、そしてまたここで議論していただいている地球環境問題、こういった大きな問題を抱えていて、とりわけ、地球温暖化だとか地球市民としての役割というのがこれから求められていきますというのを問題意識としてまず掲げました。それに対して裏側を開いていただきたいと思うんですが、連合が目指す社会ということで、真ん中に労働に最大の価値をおく「労働を中心とした福祉型社会」を目指すということで、持続可能な安心・安定・安全が担保された社会であるということで、男女平等参画社会だとか、福祉型社会だとか、循環型社会、こういったものをこれからの目指すべき社会としてイメージしようということです。つまり、環境問題を環境分野だけでとらえるのではなくて、社会全体の中でトータルとしてとらえていく必要性があるのではないかという問題意識を持っております。
 そして、価値観の転換というところでは、どう働くのかだとか、あるいは個人・市民としての生活だとか、働き方、あるいはまた“幸せのものさし”をどう持つのかという、言うならば働く側からも価値観の転換を目指していこうと、そんなスタンスで今回のこのビジョンはつくられております。そのためには、例えば労働時間だとか、分権と参加だとか、あるいは産業民主主義だとか、社会的な水準を基本にした賃金だとか、こういった取り組みが必要になってくるというようなことでまとめているわけです。
 これが、連合としてビジョンの中でとらえた環境問題ということになります。
 第3回の会合のときに日本経団連の方からヒアリングをお受けしたと思うんですけれども、私どもも考えてみますと日本経団連と似たような立場に立たされております。労使という違いはありますけれども、連合には今約60の産業別労働組合が加盟しておりまして、その中でいろいろな連合の政策等について議論していくわけです。産別の場合、どうしても、産業政策という部分が出てまいりますから、今回のような温暖化対策税というようなテーマになりますと、それぞれ産業政策が前面に出てきますと、なかなかまとめにくいという問題も一面抱えております。
 今回は、当面するこのヒアリングに対して、連合としてどういうスタンスで臨もうかということで、実は環境小委員会というところで、各方面からのヒアリング、勉強会を含めて9回ほど議論してきて、まとめたペーパーが「温暖化対策税に対する基本的な考え方」になっているわけです。各委員の先生から見ると、何も真新しいものはないではないかと思うかもしれませんが、連合というレベルでの議論では、現状ではここまでしかなかなかまとめきれなかったというのが率直なところでございます。
 まず、1.のところでは、基本的な考え方をまとめた背景ということで述べさせていただきました。
 先ほど申し上げたとおり、構成組織の置かれた状況によって、率直に言って賛否両論の意見が出されました。ただ、小委員会の中では、やはりこの温暖化というものは世界全体で取り組んでいかなければならない共通の課題であるということ。それから、第1ステップの取り組み状況を見ると、十分温暖化対策が進んでいないということを考えれば、これは何らかの手立てというものを打っていかなくてはいけない、そういう情勢認識の共有化というものを図る中で、それぞれ意見の食い違いは若干ありましたけれども、議論の集約をやってきたということであります。
 それから、単に反対ということだけで済まされるのかどうなのか。やはり問題があれば問題ありと、ここをこう改善すべきであるということを連合としても議論の中で積み上げていくべきではないかということをこれまでの小委員会の中で議論をいたしました。そういう中でつくられた文書であるということを冒頭申し上げたいと思っております。
 なお、次回は来週17日、第10回目の小委員会を開きまして、ここでは京都メカニズムについて環境省の方から来ていただいて勉強会をやっていきたいというふうに思っております。この文書は冒頭申し上げたとおり、きょうのヒアリングに対する文書ということですから、第2ステップに向けた取り組み等については、小委員会の中で引き続き議論するということになっております。
 2.のところですけれども、ここで基本的な考え方を3本柱としてまとめさせていただきました。1つが、温暖化対策を国策として推進し、環境先進国を目指すということで、議定書を批准した以上は、やっぱり6%削減に向けて全力で日本は取り組む必要性があると、そういうスタンスに連合としては立っております。また、同時に温暖化対策を国策として先進的に取り組むことについて、環境技術の開発だとか、あるいは環境分野での国際競争力の強化、そういったものにつなげていき、新たな成長の機会にしていくというようなスタンスを大切にしようということが(1)のところです。
 (2)のところは、ポリシーミックスを基本に、税も含めた経済的手法も検討の対象にすべきということで、現状では6%削減が困難な状況にあるということは連合としても認識しております。ただ、これまでのこの温暖化対策税を提起してきた背景を見ますと、第1ステップの評価が十分されない、あるいはまた全体像が示されない中で、昨年の8月にいきなりこういったものが提起をされたという受けとめ方が、私どもの産別の中にあります。これは事実でありまして、そういったことから、初めに税ありきではないかとか、あるいは財源確保のためにやるのではないかとか、こういう声が小委員会の中でもたくさん出されたわけです。
 そういう意味で言いますと、やはり全体像を示した上で、その中でこの税をどういうふうに位置づけていくのかということやポリシーミックス。あるいはまた安易に財源を確保するものではないんだということをまずアピールしていく必要性があるのかなと。また、効果の検証というものをじっくりやっていく必要性があるだろうというふうに思っています。果たして、この税を導入して温室効果ガスの削減効果があるのかどうなのかという議論はいまだに残っているわけですから、そういった効果の検証ということを引き続き、ぜひこの委員会の中でやっていただきたいと思っています。
 そういうことを前提にしながら、連合としては第2ステップでは、温室効果ガスの削減に向けて有効と思われるあらゆる手段を、やはり国も自治体も企業も国民も一体となって取り組んでいく必要性があるのではないかということで、その中の1つとして今回の税というものも検討していったらどうだろうかということにしております。
 3番目が、国民の理解と合意を重視をするということで、まだまだこういった国民の理解や合意というものが進んでおりませんから、これからの取り組みとしての課題というふうに位置づけていいのではないかと思います。
 以上のような、基本的なスタンスに立ちまして、では今回提起をされた温暖化対策税について、連合としてどんな課題があるのかということについて、何点かまとめてみました。
 実は、先ほど各産別の賛否両論の意見があるというお話をしましたけれども、言い方によると思うんですが、こういう問題があるから反対だというのか、導入するのであればこういう条件を整備すべきではないかというような、言ってみればそれぞれの主張の共通点をまとめたのが(1)から(7)までの項目ということになるわけです。
 1つが、温暖化対策税の導入、あるいはポリシーミックスを通じて温室効果ガスの削減、抑制効果、こういったものがどの程度あるのかということの検証が必要だということ。
 2つ目は、上流課税というのは、ある意味では徴税コストという観点から見れば有効かもしれませんが、ヨーロッパの事例などを見ると、下流の方がむしろインセンティブが働きやすい仕組みがやりやすいのではないかということを考えると、今回のような上流課税にするのであれば、最終消費者に税が確実に転嫁できる仕組みをどうつくるのか。あるいは、国民の意識改革につながるような取り組みをどうするのかということが2点目の課題としてあると思います。
 3番目は、既にある既存税との調整をどうするのかです。
 4番目は、原料炭だとかナフサだとか、国際競争力にも配慮した税の減免措置の適用範囲をどうするかということ。
 5番目が、税の使途ということですが、国の財政もこれだけ厳しい中で、この税が導入されると、省庁の力関係でその配分が決まるというようなことになってしまったのでは、税を導入する意味がうすれてしまうと思います。まずは温暖化対策の有効性というようなものを1つの基準にして配分ということを考えていくべきではないかということ。
 6番目は、一般財源化か特定財源化かということです。
 最後の(7)のところは、産業界と政府の協定による産業・企業への支援措置ということですが、私どもとするとこれはイギリスの例などを少しイメージしております。やはりこの温暖化対策ということをやっていく上で、産業界や企業へのインセンティブを働かせて、どう巻き込むかということが、非常に重要になってくるのではないかと思います。例えば、イギリスのような気候変動税とあわせた変動協定というようなものをつくって、より産業や企業にインセンティブが働くような仕組みというのを、排出権取引などと含めて議論をしていく、検討していく課題ではなかろうかなというふうに思っております。
 4.今後の議論の検討に当たっての要望ということで、3点ほど申し上げたいと思います。
 1つは、やはり国が強いリーダーシップを発揮すべきだということです。これまでの間の議論などを見ておりますと、ほかの省庁を含めまして、省庁間の取り組みにアンバランスがあるのではなかろうかと。あるいは、企業や産業の取り組みに比べると、全体としてこの中央省庁の霞ヶ関の取り組みはおくれているのではないかというような議論が、私どもの小委員会でもたくさん出されました。こういった国の姿勢というもの、あるいは省庁間の連携の不足というものが、温暖化対策税に対する産業界だとか、あるいは企業の不信につながっているというような側面もあるのではないか。したがって、国としての強いリーダーシップの発揮を1つは求めたいと思います。
 2つ目は、産業界、企業にどうインセンティブを与えるかということですけれども、やはり企業や産業界の協力が不可欠なわけですから、先ほどのような協定のお話だとか、あるいは排出権取引だとか、こういった産業界、企業にインセンティブを与えるような仕組みをぜひ検討していただきたいと思います。
 それから、環境分野での技術革新、国際競争力を高めていくための支援なども同時に考えていってほしいというふうに思います。
 最後が、国民にわかりやすくPRするということで、私も実は、昨年の10月から環境関係を担当するようになったわけですが、いろいろな会議に出ますと、環境に非常に専門的な方と一般国民の方のギャップというのはかなり大きいのではないのかなと思っています。環境に対する、あるいは温暖化に対する国民全体の意識は、徐々に広がりを見せているわけですから、言うなれば国民全体、とりわけ底辺の底上げというものをどう全体として図っていくかということが重要だろうと思っています。そういった国民全体の意識を高めていくことで、結果として環境に配慮した商品を消費者、国民が選択するようになれば、その環境対策に積極的な企業や産業を間接的に国民や消費者の皆さんが支援をしていくということにつながっていくというふうに思っております。
 最後になりましたけれども、連合の取り組みとして3点ご紹介をしたいと思います。
 連合は、中央労福協、労金協会、全労済、こういった福祉団体を含めまして、連合グループの中で1999年から「ライフスタイルの見直しを考える環境会議」というものをつくりまして、ここの枠組みの中で取り組みをやってきています。きょう持参しましたこちらのカラーのパンフも、実はこの環境会議の中でつくったパンフレットでして、まず身近なところから生活を見直そうという教宣の媒体物としてつくらせていただきました。
 それから、冒頭ご紹介しましたけれども、環境指針の見直しも現在やっております。
 それから、ことし夏至の日を中心に夜の8時から10時まで電気を消そうという取組に、連合、それから先ほど言った中央労福協だとか労金協会、全労済の皆さんと一緒に、700万人の連合プラスアルファという形で、この夏至の日の行動に参加をしていきたいと思います。
 それから、再来週になりますけれども、5月24、25日、愛知県の瀬戸市の方で「環境フォーラム」というものを開催しまして、この中で第2ステップに向けた取り組み、6%削減のためにどうしたらいいかという温暖化の問題を中心にした議論をやっていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

○森嶌委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの江森さんのご発表に対しまして、ご意見、あるいはご質問等どなたからでも結構でございます。いつものように、札を立てていただきますでしょうか。
 大塚委員、どうぞ。

○大塚委員 非常に、一部では環境税、温暖化対策税について十分考えていただいているという感じがいたしますし、他方でいろいろ諸事情でなかなか難しい立場に立っておられるのではないかというふうに思いますが、2ページのところに出てきました3の(1)と(2)は、私もそのとおりだと思っていまして、排出抑制効果については十分に検討する必要がありますし、それから最終消費者へ税が着実に転嫁できる仕組みについても十分検討する必要があるというふうに考えております。
 それから、排出枠取引についても結構評価しておられるようで、心強いというふうに思いましたが、1点ちょっと認識として申し上げておきたいというか、お伺いしておきたいのは、6%削減が難しいという話は前から出ていて、1ページの一番最後、先ほど6%にに限定されているわけですが、例えばEUと比べてみますと、EUは8%削減ということで日本は1%削減ということだったんですけれども、吸収減については日本は3.9%、吸収源をとることができましたので、実は2.1%の減でいいわけですね。EUの方は0.4%しか吸収源はとってないので7.6%ということで、6%、8%といっているとまだ日本は大変だという話になるんですけれども、実は2.1%と7.6%なんだということを考えて、そしてまたEUは現に2%ぐらい減っていますけれども、なお苦しい状況にあるのに一生懸命やろうとしているということを、ぜひご考慮いただいて、日本は大変だということばかりおっしゃってないで、対策に対して前向きに取り組んでいただけるとありがたいというふうに思っております。
 質問だか意見だかわからないですけれども、以上です。

○森嶌委員長 どうぞ。武田委員、そのあと平松委員。

○武田委員 大変、難しいいろいろなご意見を抱える中で、出てきていただいてありがとうございます。ここに書かれているのを拝見しますと、非常に難しい立場でいろいろなご異議がある中で苦悩しておられるなという感じが非常によくわかります。その中で、いろいろな意味で幅広い観点で検討も重ねられておられるというのは大変結構だと思います。
 1つだけ、ご質問というか、お願いを申し上げたいんですけれども、3ページ目の(3)のところでございますが、ここにも書かれているように最近の温暖化、CO2の問題というのは、民生、運輸というか車ですね、民生と車、この辺が非常に突出しているわけでございまして、ここの問題で国民一人一人のライフスタイルの見直しにつなげていくことが重要だと。このとおりなんです。ここのところについて、我々もいろいろなことやらなければいけないんですけれども、連合さんの方で具体的に何か国民のご理解をさらに得るとか、ライフスタイルを変えるとか、こうやればもっと環境を推進できるなというようなことを、ぜひいろいろお知恵をお貸しいただければと思うわけです。
 (2)に、産業界や企業にインセンティブを与えるというふうに書いておられますけれども、産業界、企業だけではなくて、環境教育とかPRというだけでは、さっきもお話がありましたように、関心のある人は非常にあるんですが、ない人はないで非常に極端なんです。ですから、皆さんが環境にいい製品を買う、そのときには何らかのインセンティブが得られると思うんです。そういうような国民のライフスタイルの変化を促すような、何かそういうことを考えるとか、これは連合さんだけに関係があるわけではないんですけれども、そういう面でもう1ついろいろ掘り下げてご検討いただければありがたいなという気持ちでございます。
 以上です。

○森嶌委員長 それでは、一応委員の方からずっとご意見いただいて、後でお答えいただくということにしましょうか。
 それでは、平松委員どうぞ。

○平松委員 ただいまの武田委員さんとほぼ似たようなご質問なんですが、非常に国民の理解と合意を重視するとか、あるいは国民にわかりやすくPRする、このこと自体は何ら異論はないんですが、例えばこの環境問題、一般的に国民に訴えた場合に反対する人はほぼいないだろうと。ことの重要性が漠然とはわかっているというように私は理解していますが、では具体的に実際問題施策でありますとか、あるいは税負担ということになると、どうしても総論賛成各論反対的な意味合いがどうしても出てきてしまうと。1点だけお伺いしたいのは、例えば連合さんの中で組合員の方々がこういった問題について、組合員としてどのようなお考えを持つのかなと。国民という機軸ではなくて、組合員の方々はこういう問題どうするのかなと。
 総論賛成各論反対ということになりますと、やはりそういう個別の一人一人の国民が、この問題何らかの形でやられなければいけない、何らかの税制というものを考えなければいけないというようなバックがありませんと、産業界とか企業というものもなかなか気持ちが向いてこないというような話もいろいろ聞いておりますので、そういった問題について連合の方ではどんなふうに、国民の理解を得るための総論ではなくて、今度具体的にどうやったら理解を得ていくのかなと。その辺、どんなようなご論議をされているのかなということをちょっとお尋ねしたいと思います。
 以上です。

○森嶌委員長 それでは、永利委員。

○永利委員 今、連合の方から説明いただきまして、労働界と経済界、基本的には労使の側から見たら違う面がありますけれども、基本的な認識は非常に共通があるなという思いで聞かせていただきました。
 特に私どもといたしましても、特に温暖化対策の必要性というのは十二分に理解しておりますけれども、これがちょっと違った視点で見たときに、世界的な規模でこの温暖化対策を進めていくことが非常に大切な中におきまして、京都議定書を1つとりましても、これの動向に対して、国としていろいろやっていく中での見通しをやって、その中からいろいろ出てくると、産業界の人たちの理解ももっと早く深まるのではないかと思われます。
 といいますのは、炭酸ガス、CO2の排出量が一番多いのはアメリカで、大体4分の1近くをやっておられます。それから、中国とか何かにしましても、急激に経済発展していっている中において、そういったところが参加していないとか、あるいは今度発展途上国というか、削減の義務がないとかというふうな非常にアンバランス感というのが、やらなければならないけれども、ほかのところも同一歩調も進んでいく中で、いつまでには基盤ができるよという話、それができてくるといろいろな問題が理解がしやすいのではないかなと思われます。
 そういう意味で、6%の削減に対しまして、いろいろなことについてやっぱり将来の見通しと現実的な社会とのバランスをどうしていくかということとあわせて国民の理解とか、それぞれの立場におけるやっぱり努力というのが明確になってくれば、この動きも随分変わってくるのではないかなと思いますので、質問というよりも私ども一番頭を痛めておりますのは、特にこれだけ国際化が進んでいく中で、今ある程度業績回復しているという不安定要因がたくさんある中で、自分たちの企業、産業をどう守っていくかという観点からの議論を、世界的規模でどういうふうな基盤ですよというのがもっと言えれば非常にいいのではないかなと思いましたので、あえて申し上げさせていただきました。

○森嶌委員長 それでは、天野委員どうぞ。それから浅野委員。

○天野委員 大変、問題がよく整理されて、それぞれに的確なご意見を示していただいていると思うんですが、ちょっとお伺いしたいのは、例えば2ページ目の3.の(7)ですか、産業界と政府の協定による支援措置、これでイギリスの例をおやりになられて、私も1つの考え方かなと思いますが、ただ、イギリスの場合は大きなパッケージの中の一部としてそういうことが乗っていて、それにプラスして排出量取引のようなものがついているわけです。後の方で、排出量取引を含めたあらゆる手法を通じてとお書きになっていらっしゃいますので、それも念頭に置かれていると思うんですけれども、いろいろな議論があったけれども、排出量取引を積極的に導入しましょうというところまではいかなかったんでしょうか。それをちょっとお聞きしたいということ。
 それから、もう1つは温暖化対策税の提案がありまして、提案をお読みいただきますと、いろんなマクロの経済に与える影響だとか、効果だとか、いろんな議論をしているわけです。このあたりは、どういうふうに評価されたのか、そのあたりをちょっとお伺いできれば大変参考になるかと思います。
 以上です。

○浅野委員 大塚委員と同じように、大変ご苦労なさってこういうまとめをお出しいただいたこと感謝したいと思います。
 確認のためのお尋ねのようなことではあるわけですが、既に出されている専門委員会報告の中では、余り高額の税を考えるのではなくて、比較的薄い税ではあるがその財源をもって環境対策に振り向けることによって効果を上げようという提案をしているわけです。
 このペーパーの2ページの上から5行目のところは、安易に財源を確保することを目的として税を導入するという発想に立つべきではないというご趣旨は、専門委員会の報告との関連で、それは財源を確保するということに結局なるんだからだめではないかという批判があるんですけれども、そういう文脈のお話とは違うという理解をすべきだと私は思って聞いているんですが、それで間違いないかどうかということです。
 それから、もう1つは既存税との調整ということ、これは課題として挙げておられますから、具体的な提案がその中でどうなるのかということは、いろいろ今後検討すべきだということだと思いますので、それはそれとして理解はできるわけですが、現実には、やっぱり既存税というのはそれぞれの税目的があるので、温暖化対策にも活用しているとはいうものの、税の枠、既存税の枠組みをいじるというのは、なかなか大変な政策的なディスピュートを起こしてしまうということがありますので、その点については実は専門委員会では議論はしましたけれども、それほど表立ってペーパーの中に出しておりません。この点について調整をすべき。例えばある税についてはもっと減免をすることによって温暖化対策税についてはしっかりとるんだというような議論は当然あり得ると思うのですが、この(3)で言っておられる調整というのは、どこまで意識してこういうことを書いておられるのか。もし、今までの段階でのご議論で、何か私どもに参考になるようなお話があればお聞かせいただきたいということでございます。

○森嶌委員長 それでは鮎川委員。それから永里委員どうぞ。

○鮎川委員 既に出ている件ではありますけれども、労働組合が税も含めて、排出量取引も全部含めて経済的手法を検討の対象にするということは、日本経団連が反対する中では非常に心強いことだというふうに思います。労働者ということで、国民に近い部分にかかわると思っております。企業を担っている部分かと思いますけれども、質問としてはもう既に出たと思いますけれども、労働組合員は企業の従業員というふうに結びつけていって、それがまた国民全体というふうにつながっていくのかと思いますけれども、その辺のつながりをどういうふうに考えていらっしゃるのか、その辺をお聞きしたいと思います。

○永里委員 感想から言いますと、非常にご苦労なさってまとめていらっしゃると思います。それで、2つぐらい聞きたいんですが、6%削減が難しいというふうな、先ほど大塚委員が中身を分けておっしゃいましたけれども、これ中身を分けた話ではなくて、3.9%も含めての6%かどうかということを、それを含めて難しいとおっしゃっているのかどうか。
 それから、もう1つは永利委員もおっしゃったんですが、国民というのは環境については非常に関心があるので、総論賛成で各論に至っては自分のこととは思っていない可能性があるんです、生活者が。それは困るんですけれども、そういう感じがあるんです。だから、上流の方に金をかけて、3.の(2)ですか、上流課税とした場合の云々と、この書き方も非常に考えた書き方してあるんですけれども、本当は下流のところが国民に関係してくるわけですから、生活者に関係してくる、この下流のところで、本当に効果があるというようなことは検討なさったんでしょうかという質問なんです。
 以上です。

○森嶌委員長 札が上がっているのは一応以上ですので、お答えになれる範囲で、あとはまた覚えておられる範囲でお答えいただければと思いますが。

○江森氏 かなり、幅広くご質問が出されましたから、全部一遍に答えられるかどうかわかりませんけれども、不十分なところがあったらまた質問していただきたいと思います。
 温暖化対策をすすめていく場合ポリシーミックスで取り組むことが基本だと思いますが、同時にまた、2ページの3.(7)のところで、イギリスの話をさせていただいたんですけれども、やっぱりこういった審議会の議論で、企業だとか産業界をどう巻き込むかという視点がないと、現実的にはなかなか進まないのではないかと、私どもは思っています。
 そういう意味で、税というのはある意味では広く、薄くということで平等にかかるわけですが、ここにあるような協定ということになれば、やはり産業の特性だとか特徴だとか、そういうものは協定の中身にある程度反映できるのではないだろうかと。そして、イギリスのように例えば目標を達成した場合には、向こうは80%免税だったと思うんですけれども、そういったインセンティブを与えることによって、企業にとっての目標だとか、あるいは次のステップに向けた努力というものがさらに誘導化されていくのではないかと、そういう観点で特に(7)のところは触れさせていただきました。
 それから、6%は困難だというのは、森林吸収源の3.9%を含めてトータルとして、これまでの各部門の評価結果をみる限りにおいては、相当思い切ったことをやらない限り難しいのではないかと、そういう問題意識を表明したということです。
 それから、排出権、排出量取引については、内部ではまだまだ議論しておりませんでして、先ほど申し上げたとおり、次回の月曜日の環境小委員会の中で、京都メカニズムについて勉強しますので、これもやはりこれからの温暖化対策というものをより実現していく上での重要な手段になっていくのではないかと思いますから、ここは、引き続き勉強をやっていきたいと思っています。
 それから、中環審などのいろいろな報告や資料については全部は見ておりませんけれども、ポイントになるところについてはコピーをして、連合の環境小委員会の各委員の皆さんに配付をしたり、環境省の皆さんに来ていただいて、お話をしていただくということで、できるだけ各小委員のメンバーが共通の認識を持てる努力というのはやってきているつもりです。
 ライフスタイルの見直しという部分で言いますと、連合としては「エコライフ21」というものに取り組んでおります。当面は、組合事務所だとか、職場から環境に優しい取り組みをやっていこうということが第1ステップ。第2ステップでは、家族だとか地域に広めていく。そして、第3ステップでは国民全体の運動にしていこうということで提起をしているわけですが、率直に言ってなかなかこれが組合事務所レベルまではどうにかいっているんですけれども、あるいは大きな産別で比較的問題意識を持っているところはそれなりにやっているんですけれども、全体の取り組みまでにはまだまだなっていないという現状だとか、それからアンケートをやっても、「エコライフ21」というのを連合がやっていることすらも知られていないというのが、組合員レベルになると相当多いということです。今回この環境指針の見直しの中で、できるだけ各企業だとか、労働組合が取り組んでいる具体的な実践例を入れて、学べるところは学べるような仕組みにしようとか、あるいはこの指針の中身についても、職場レベルで具体的に取り組める中身をできるだけ入れていこうということで、今改訂作業をやっているところです。
 私どもとすると、今回は例えば6月の夏至の日の行動をステップにして、7月、8月に統一キャンペーンというものを設定して、冷房温度を28度にしようとか、それから買い物袋を持って買い物に行きましょうとか、グリーン購入に心がけましょうとか、そんなことを特に4つの重点課題ということで提起をして、連合のホームページに掲載をして、各産別で取り組んでいただきたいというようなことを提起しています。
 それから、先ほど申し上げたとおり、夏至の日の行動について、今回初めて取り組むわけですけれども、やはり私ども環境問題に取り組むときには、気づき場というのが非常に重要だろうと思っています。ですから、身近なところでそういった余り堅苦しく眉間にしわを寄せてではなくて、遊び感覚を含めながら、こんなことができるんだと、そういうことが職場レベルだとか家庭の中でできるような取り組みだとか、気づきというものを大切にしていくべきではないのかなというふうに思っております。
 全部答えられたかどうかわかりませんが、とりあえずのお答えとさせていただきます。

○森嶌委員長 幾つか、こちらの方の税制の専門委員会で出したことについての技術的なご質問もありましたけれども、むしろ専門委員会の技術的なことは、まだ我々の方でも十分検討しているわけではありませんし、それを組合の方でどういうふうに理解したかということをご質問することも余り適切でないと思いますので、お答えいただいておりませんけれども、私としてはこれでいいのではないかと。むしろ、そちらの方で読んだけれども、よくわからないからこれを答えろということでしたら、事務局の方に言っていただいて、事務局の方から答えるようにいたしますし、今度京都メカニズムについて、そちらに伺ってご説明をするときに、また税についても何かご質問があれば、環境省の方からご説明をするということにしたいと思います。
 今のご説明でどうしても私の言ったことで答えていないから、この点について答えてほしいということがございましたら、改めてですけれども、よろしゅうございましょうか。

○江森氏 1つ忘れていました。労働組合ですから労使のかかわりというのが非常に重要になってくると思います。ですから、これは労働組合だけというよりも、例えば労使の間で環境委員会というものをつくって、職場レベルで、あるいは企業レベルで温暖化対策だとか、環境にいい企業活動にどうしていくのかというようなことを、ぜひ取り組むべきだということを、この環境指針の中でも提起しています。

○森嶌委員長 どうもありがとうございました。
 私も、この基本的な考え方を示していただいて、我々が検討しなければならない、特に3.でいろいろこういう点は問題ではないかというふうにご指摘いただいたこと、我々も今後検討しなければならない課題を提示していただいたこと大変感謝をいたします。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。
 議題の2は、「地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する、地球環境部会での議論の状況の報告」です。
 地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに関する議論が、中環審の地球環境部会で行われているわけでございますが、地球環境部会では、現在までの施策・対策の暫定評価と、2010年の温室効果ガスの排出量暫定推計について議論しているところであります。この部会での議論は、今後ここでの議論の前提となってまいりますので、現時点で報告を受けたいというふうに思っております。
 この小委員会での委員長代理であります浅野委員が、地球環境部会の部会長でいらっしゃいますので、まず浅野委員から全体的なご報告をいただきまして、事務局から詳細についてご報告をいただくということにしたいと思います。
 それでは、浅野委員お願いいたします。

○浅野委員 それでは、地球環境部会長の立場ということで、審議状況の報告を申し上げたいと思います。
 資料3−1から3−7まで、今日は資料を差し上げております。
 地球環境部会では、温暖化対策の大綱の評価・見直しにつきまして、本年1月から4月の3カ月半の間に7回の部会を開催いたしまして、合計21時間強にわたり審議をしてまいりました。審議の日程、どんなことを議論したかというようなことについては、資料3−1にございますのでごらんいただきたいと思います。この中では、関係団体からのヒアリングや関係省庁へのヒアリングも行っているところでございます。
 大綱の評価・見直しに当たっては、評価と見直しという2つのプロセスに分けて検討を行うことにしております。
 まず、評価でございますけれども、これは大綱に記載されている対策や施策について、現在の進捗状況がどうなっているか、このまま推移したときには2008年から2012年の排出量がどうなるか、京都議定書の6%削減約束を達成するために必要な削減量に不足が生ずるかどうかということを、いわば事実の発見ということで、これを検討するというプロセスでございます。
 次に、見直しでありますが、これは6%の削減約束に対して不足が生ずるということが評価の結果出てきた場合には、その不足を補うために、新たなメニューを含めて追加的な対策・施策をどうするかということを検討するということになっております。
 4月16日までの第18回部会までの段階では、評価のプロセスについて暫定的ではありますけれども、一段落いたしましたので、本日はそれまでの審議の概略を報告申し上げたいと思います。
 まず、この大綱の評価・見直しの審議に当たりまして、審議会のメンバーの知識、知見を共通にするという必要がございましたので、前提となる温暖化に関する最近の科学的な知見についてもう一度ご報告をいただき情報共有に努めたところでございます。
 具体的には、気候変動に関する政府間パネルの第三次報告書でも明らかなとおりでありまして、温暖化の現状と影響についての科学的な不確実性というものは確実に狭くなりつつある。そして気候変動は既に各地で観測されている。人類の生存基盤を守るためには、究極の目標として掲げている気候の安定化のために、温室効果ガスの排出量を今より大幅に削減しなければならない。気候の慣性というんでしょうか、今日減らしたらすぐ明日から減るというようなものではなくて、一定の時間を経て、その効果が現れるとのことで、これが最大100年かかるという報告を受けております。今すぐ対策を講じてもその結果は100年後にしか出てこない、こういう現実が示されました。そこで早めの対策が不可欠であるということについては、部会の委員がみんな認識を新たにしたところでございます。
 次に、現行対策の進捗を踏まえた2010年という段階を一応チェックポイントといたしまして、そこでの排出量の暫定評価を行いました。大綱の評価に当たっては、大綱策定の当事と現時点では、経済成長率や人口増加などの前提条件が変わってきておりますので、この社会経済の枠組みについて検討を行いました。
 次に現在手に入るデータに基づいて、定量的に目標を持っている対策・施策については、定量的な評価を行いました。
 それから、京都議定書のこの6%の目標達成が確実に担保できるかどうかということを考えまして、現在の対策によって見込まれる削減効果の評価は固めに行ったということでございます。固めにと言いますのは、要するに不確実であったり、データがはっきりしないものについてはとりあえずわからないと正直に言う、こういうことでありまして、ここまではまず間違いないであろうということをはっきりと出していくということにいたしました。
 各分野ごとに、対策・施策の評価を行いましたが、省エネ法に基づくトップランナー規制など大綱に掲げられた見込み量を確実に達成できると評価される対策も結構な数出てきたわけでありますけれども、他方では原子力発電所の新増設のように、大綱策定のときの前提となる計画どおりには、施策が進んでいないものもございます。
 また、国民各界各層の活動であるとか、交通流対策、公共交通機関の利用促進、あるいは双方の拡大、あるいは住宅建築物の断熱対策、太陽熱利用の普及促進、これは太陽光発電というのではなく、いわゆる風呂の湯などを沸かすといった太陽熱利用ですね、このようなもの。あるいは、森林経営、こういったようなものについては、現時点で手に入るデータからは評価が困難である。あるいは、大綱で見込んでいるほど削減が大幅であるとは思えない、かなり不確実性があると評価される対策が数多く出てまいりました。
 こうした結果に基づいて、2010年において大綱の目標が達成できるかどうか、先ほど申しましたように、固めに評価をいたしましたところ、メタン、一酸化二窒素、フロン等のいわゆる3ガスについては目標達成が見込まれますけれども、温室効果ガス全体の9割以上を占めるCO2については現行対策のままでは目標の達成は困難であると評価されました。
 数値的な推計でございますが、これはあくまでも暫定的な推計でありますから、今後各省からもっと詳細なデータが出てくればかわる可能性がありますけれども、少なくとも現段階での試算は2010年において、総排出量が基準年の排出量を4%程度は上回るであろうという試算が出ております。いずれにいたしましても、現行対策のままでは2010年において京都議定書の6%削減目標を達成するには至らない、削減量には不足が生ずるため、追加的な対策の検討が必要であるという点では、部会の意見は一致いたしました。
 今後は、削減不足量をカバーするための追加的な対策の検討、すなわち大綱の見直しの議論に入る予定でございまして、6月に入りましたらこの議論を始めることにしております。
 部会で出ました主な意見として、複数の委員から出たご意見をご紹介いたしますと、まず大綱のデータの透明性を確保する必要がある。また、データ収集体制を強化する必要があるというご意見が出ております。大綱に掲げられました約90の対策ごとに削減の見込み量、導入目標量というものが出ておりますが、その評価に当たっては根拠になる計算式やバックデータが不明である。また、定量的な評価作業には膨大な労力を要し、客観性を阻害する要因となっている。また、次世代省エネ基準を満たしている住宅の普及状況や、オフィスビル、工場からの排出量データが把握できておりませんので、結局大綱の対策の評価に不可欠な基盤となるデータが不足している。大綱の見直しに当たっては、データの透明性を確保することと、データ収集体制の強化が必要であるという意見が多数出たところでございます。
 第2に、我が国全体の排出量の把握は、大綱の目安としての目標の設定に当たっては、条約事務局に提出いたします報告の策定の根拠となるインベントリー、この区分に従って産業、運輸、民生といった部門ごとに、この数字がはじかれております。これは、今後とも対策の進捗状況を評価するためには必要な指標でございまして、これをにわかに崩すということはできませんけれども、しかしながら排出量の削減に向けた各主体別の行動を促すという点から言いますと、補完的な指標として主体別に排出を見ることが必要ではないかという議論が出てまいりました。
 例えば、企業の活動について言いますと、産業部門、工場の部門だけではなくて、オフィスの部門、業務部門や貨物自動車運輸部門など多岐にわたっておりますから、これらを総合的に考えるということが必要であります。また、責任主体や管理主体を明らかにすることにより、例えばビルのオーナーとテナントがどう役割を分担するのか、荷主と運輸業者がどのように連携するのか。家電品のメーカーと販売店、ユーザがどのように連携するか、こういったようなことがいろいろ考えられまして、削減の可能性が広がっていくものと思われます。
 6月以降、部会におきましては大綱の見直し、プロセスに入ってまいりますけれども、実効性の高い追加対策・施策の検討については、並行して本小委員会においても建設的なご議論が行われることをお願い申し上げたいと思います。
 以上です。

○森嶌委員長 それでは。

○清水地球温暖化対策課長 引き続きまして、地球温暖化対策課長の清水です。事務局の方から、資料について説明したいと思います。
 今、浅野先生の方から概略のご説明をいただいたので、ほとんど何もつけ加えることはないのでございますが、一応資料をご紹介しつつお話を申し上げたいと思います。
 まず、資料3−3をごらんいただきたいと思います。
 この資料3−3につきまして、まず大綱の評価の考え方ということでありますが、基準年から比べまして、現状が約5%総排出量が伸びているという、そういう状況でございました。そういう点から見まして、将来2010年に向けまして、[1]経済成長率、人口、世帯などのフレームがどういうふうに変わっていくか、[2]あるいは2010年において現在の対策がどれぐらい削減効果を発揮するかという[1]、[2]を両方見込みながら、6%の目標に達するかどうかというのを今評価している最中ということであります。
 この6%削減に達しない、不足が生じる場合は追加的対策の導入ということで、見直しのプロセスに入る、そういう形であります。
 1枚めくっていただきますと、評価・見直しの論点ということで、地球部会に使いました資料を紹介しております。評価に当たっての論点は今申し上げましたように、自然体ケースで将来どれぐらい排出量が伸びていくか、それから個別の対策の評価に基づいて、今後排出削減量がどういう見込みになるか。そして、2010年における6%約束の達成見通しということでございます。
 次のページにまいりまして、そういう評価を行いますには、要因分析というものをきちんとしておく。
 それから、対策の評価ということでありますけれども、先ほど浅野部会長の方からも固めにという言葉がございましたが、確実性・担保性ということをここでは申し上げておりますが、過大には見積もらないようにしていくということが必要だろうということでございます。
 それから、4ページ以降が今後の作業の議論になってきますが、見直しに当たっての論点ということです。
 削減量が不足しない場合もそれなりのモニタリングは必要でありますが、現段階において排出削減量が不足するというふうになっておりますので、まずは区分・部門ごとの削減の目標等をどうするか、あるいはそういう排出削減量に応じた対策をどう見ていくかということが重要なポイントになってきます。
 次の5ページにまいりまして、評価と同様に、今後の対策を検討するに当たりましての確実性・担保性という、対策によって具体的にしっかりした削減量を掲げるということが重要なポイントになっております。
 それから6ページにまいりまして、その他ということですが、この全体のプロセスを通じまして透明性、国民に対する情報公開も含めまして、透明な形でやっていきたい。それから、温暖化対策は2010年で終わるものではございませんので、より長期的な検討との整合性をとりながら検討を進めていくというのが、第1番目の論点でございます。
 それから、資料3−4が地球環境部会での審議に用いられました各種の資料の中からの抜粋ということであります。少しだけ、この中から紹介をしてまいりたいと思います。
 まず、1枚めくっていただきまして、右下に2と書いてあるものです。温暖化対策はどこに向かって対策を進めていくかということでありますが、これは気候変動枠組条約の究極目的、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化というのが究極的な目的で、国際的にも話が進んでいるわけであります。
 では、どうすれば大気中の温室効果ガスの濃度の安定化というのが達成できるかということでありますが、2ページの下の方におふろの絵が書いてあります。温室効果ガスの大気中の濃度の安定というのは、結局のところ大気中にある温室効果ガスの濃度、温室効果ガスの総量が増えもしなければ減りもしないという、そういうところが必要と明記しているわけです。
 これは、現在の大気の状況を模式図的に書いています。左下の方から、CO2の自然吸収量年31億トンというふうに書いてありますが、海洋とか森林を含め、大気中からCO2など温室効果ガスが取り去られているわけです。ところが、一方化石燃料の燃料によるCO2の排出ということで、右側の水道の蛇口でありますけれども、吸収量の約2倍程度の排出があるわけです。ですから、このままでいくとどんどんふえ続けるということです。吸収量につきましてはそう大きな変化はないということになりますので、そうであれば現在の排出量を半減という形に持っていかないと、温暖化の究極的な目標である大気中濃度の安定化というものの達成は困難であるということであります。
 3ページの右の方には、いろいろなケースが引けるということでありますし、それから大気中の濃度をどういうふうな形に持っていくかによっていろいろな条件が異なるということですが、いろいろな大気中濃度の想定はありますけれども、いずれにしろ安定化ということを考えれば、現在の排出量から半減、長期的には半減という方向へ持っていかなければならないということが示されております。
 それから、4ページ、5ページであります。
 これは、京都議定書ということの数値目標でご紹介しておりますが、日本はマイナス6%、アメリカはマイナス7%、EUはマイナス8%というふうになるわけでありますけれども、そのほかの国も含めますと、非常に多様な形で目標の差異化があります。それから、EU全体ではマイナス8%ということですが、EUはEUの中で再配分しておりまして、ドイツのマイナス21%、あるいは英国のマイナス12%というふうに、非常に大きく削減する国がある一方、スペイン、ポルトガルのように増えていく国もあるということであります。
 かなり、各国の排出量の目標に不公平があるのではないかというような議論もあったわけでありますが、5ページを見ていただきますと、特に吸収量を差し引いた目標で見ますと、日本はマイナス2.1%というようなこと。これに対してEU諸国など大変重い目標になっているということが、この図からわかるわけであります。
 それから6ページにまいりまして、排出量の各国比較を行いますと、米国が90年度ぐらいからかなり増えているわけでありますが、EUもほぼ横ばい、マイナス2%程度でありまして、マイナス8%というような目標に達するには、なお大変な努力がEUにおいても必要であろうということであります。
 それから7ページにまいりまして、主体別の指標というような議論をいたしました。
 現在の温室効果ガスの排出のインベントリという形で見ております。この中で、エネルギー統計の呼び名で、産業、運輸、民生というような呼び方をしておりますが、これが産業イコール企業ではない、あるいは民生イコール家庭ではないということで、世の中に誤解があったのではないかということで、少し詳しく説明しております。
 すなわち、産業と申しますのは工場からの排出。例えば、製造業の会社におきましても、本社ビルなどは業務の方で見ている、あるいは社用車などは運輸で見ているということになりますので、実際産業というのは主体で見ているわけではなくて、排出形態で見ているという形であります。
 そうなりますと、だれが管理して、だれが対策を行うかということを考えた場合に、インベントリの区分で見たとき対策とのリンクというのが見にくくなっているのではないだろうかということから、主体別で見てみますと右下の方にありますように、家計関連で見ますと家庭で実際に使っている排出と、それから自家用車で2割になります。企業とか公共部門関連で見ますと、工業プロセスのほか産業、運輸、業務その他など多岐にわたるということで、約8割程度が企業・公共部門関連の排出であるということがわかるわけであります。
 それから、次のページにまいりまして、事業活動全体からの排出ということで、これは特に作業構造の転換が大きく効いているのではないかというような議論がありまして、産業という区分は減っているわけでありますが、これはいわゆる工場のことです。業務その他がやはりサービス産業的な部分もふえているということがありまして、全体的にふえている。この結果、事業活動全体で見ると、大体4.5%ぐらい90年に比較してふえているというような結果であるということであります。
 それから、9ページ以降は、国際比較しております。ここは、時間の関係上割愛させていただきたいと思います。
 15ページ、ちょっと見ていただければと思いますが、家庭における排出の伸びの原因としまして、いろいろな家電製品などが家庭に入ってきているということです。今や、一世帯につきテレビやエアコンは2台以上あるような、そういう時代に突入してきているというようなこともあるわけであります。
 それから、次の16ページ、8の住宅ストックの方を見てまいりますと、現在住宅の断熱の議論などがあるわけでありますけれども、大体4,500万戸から5,000万戸ぐらい、全体に住宅のストックがある中で、年間100万戸から120万戸ぐらいは新しい住宅が建設されてきているわけでありますが、過去の状況を見ますと、かなり住宅のストックというものがたまっておるので、これの対策も大変重要になってくるということを示した図であります。
 それから、特に9ページ以降、主体間の連携が重要だということを示しております。特に、賃貸住宅とか、あるいはテナントビルなどの状況を見たときに、実際にCO2の排出量を左右する大きな要素につきまして、実際に居住者が決定できる余地がかなり少なくなっていると。むしろ、建築をするときの決定、建築主の決定、あるいはメーカーの技術開発など含めて、それぞれの役割分担の中で排出の削減ということを考えていかないと、効果的な対策がとられないのではないかというようなことを前提にこれを議論いたしました。
 それから、資料3−5ということで、各種経済フレームの議論でございます。
 これは、後ろの方に細かく数字が出ていますが、1枚目だけでご紹介いたしますと、エネルギー起源CO2につきましては産業部門になりますが、特に主要なエネルギーと消費産業における生産量の動向というのをどういう形で見るかというのが大変な大きなテーマでありました。今回議論しますデータも2つ用意いたしまして、1つは経団連の自主行動計画のフォローアップが前提としているようなデータ、これは少し数量として多めになっております。それから、もう1つは日本エネルギー経済研究所のデータ、こういった各データを利用しながら、経済フレームがどういう形で動いているかということを見ています。
 運輸部門につきましては、交通需要は最近の動向を見ますと下方修正されております。
 それから、業務その他は将来的な推計がなかなかございませんので、これは人口、就業者数などの推計から将来を勘案して対応している。
 それから、家庭部門につきましては、これは予想以上に核家族化などが進んでおりまして、あるいは老人のひとり世帯化が進んでおりまして、世帯数の将来予測は上方に修正されると、そういう結果になっております。
 ただ、エネルギー部門の電力需要などにつきましては、毎年毎年下方修正されているので、今回の推計に当たっても下方修正されております。
 これが、フレームの議論であります。後ろのペーパーについては割愛させていただきます。
 それから、3−6ということで、これが各対策の進捗状況についての暫定評価ということです。温暖化対策の大綱の中で、100余りの数量的な対策があったわけでありますが、その1つ1つについてご議論を進めていったわけなので、これはかなり時間がかかりました。
 産業部門につきましては、高性能工業炉の導入などの施策については、一定の普及ということで、ある程度確実性のある対策ではないか。
 それに比べまして、自主行動計画などの議論につきましては、全体目標はあるわけでありますが、各業界の目標との関係、あるいは個々の企業との目標・努力と業界単位の目標の関係などを含めまして、なお不確実な面があるであろうというような、そういう評価になりました。
 それから、2ページにまいりまして、運輸部門は、トップランナー規制を行っております燃費の改善、ここの部分につきましては、90%以上の車において既に達成しておりまして、2010年が目標年次になっていますが、2005年にはほぼ達成というようなことになっております。こういうことを踏まえて、これは確実な対策だということがいえると思います。
 それから、トラック輸送の効率化とか、鉄道、航空のエネルギー消費効率の向上、これなどにつきましてもかなり確実な対策であります。
 クリーンエネルギーの自動車の普及促進、これはハイブリッドを中心に最近伸びてはおりますが、目標自体が300万台という非常に高い目標でありますので、そういった300万台という枠に照らせば、そこまでいくかどうかについては不確実性があろうと。
 それから、ITS、テレワークなどについては、データなどの面もあり、現時点において評価は困難であるということであります。
 それから、モーダルシフトということで、これも大変重要な対策ではありますが、内航海運の輸送分担率を44%に高めていこうという対策でありますが、現在41%とか42%程度で低迷しておりまして、目標達成についてなお不確実性があるというような評価をしております。
 それから、民生部門にまいりまして、民生部門では3つほど大きな対策がありまして、1つが建物の中で設置される機器の効率改善ということです。ここは、かなりうまく進んでいます。
 トップランナー規制などありまして、OA機器や家電製品のトップランナー規制の達成率は、かなり前倒しでできるのではないかということであります。
 それから、エネルギーマネジメントという意味で、2番目にBEMSのことが書いてあります。これにつきましても、もうビル用のエネルギーマネジメントにつきましては、ある程度進むであろうと。ただ、家庭用のエネルギーマネジメントシステムにつきまして不確実性がある。
 それから、建物、住宅の省エネ性能の向上、特に断熱の基準などを中心とした議論でありますが、ここの部分につきましてはデータの取得の問題などもありまして、評価がなかなか困難であるということになっております。
 それから、6ページにまいりまして、エネルギー供給部門の対策ということで、新エネルギー対策、これは太陽光、風力発電など国民にかなり人気もあり、期待されている分野であります。エネルギーの中の3%を新エネルギーで賄うというような目標を持って対策を進めているわけであります。
 太陽光、風力とも最近急速に伸びてはおりますが、このグラフの右の方にありますように、目標との乖離というのがまだまだ大きいわけでございまして、その目標達成における不確実性というのがあるだろうということであります。
 それから、燃料転換ということで、特に古くなった石炭火力を天然ガスに転換していくというような対策がこの中に入るわけでありますが、現実問題を見ますと最近出てきている、最近建設されている発電所は、天然ガスもありますが、半分は石炭であるということもありまして、なかなかここの部分の評価も難しいところで、不確実性が多いということであります。
 それから、原子力の推進ということになりますが、これはことしの3月に発表されました電力供給計画に基づいて述べられております。大綱の前提は原発が10基から13基の増設ということが前提だったわけでありますが、現在の計画によりますと2010年までに6基ということになりますので、いろいろな仮定をおきますと約4基分の原子力発電所からの発電量が不足しているということで、二、三千万トン程度のCO2が追加的に排出される、そんな計算になろうかと思っております。
 それから、5番目で8ページにまいりますが、国民各界各層の努力です。この中に例えば機器の買いかえで、食器洗い機のように確実に対策が見込まれる対策も入っておりますが、ライフスタイルを変えていく、あるいはワークスタイルを変えていくというような問題、例えば冷房温度を28度に設定する家庭を全世帯の30%にするというような対策につきましては、これはデータなどが少なく、不確実性が高いのではないかということであります。
 それから、国・都道府県・市町村が率先して対策を行うということであります。国・都道府県におきましては今計画をつくって行っておりますが、市町村におきましては3,000市町村のうち、まだ約3割程度でありますので、さらに推進していく必要があるというふうに考えております。
 それから、10ページであります。
 非エネルギー起源CO2、メタン、一酸化二窒素対策です。詳細は申し上げませんが、ここの部分につきましては、現時点において目標達成しているということになっております。
 それから、代替フロン類につきましても、この11ページにありますように、排出目標に比べて、現時点ではかなり下がっているということです。ただ、今後モントリオール議定書の規制、オゾン層保護対策上の規制から、むしろこの温暖化、京都議定書の対象物質の方への代替が進むということも考えられますので、これがどの程度増加するかということがありますが、その増加分を加味しても目標の達成は確実なのではないだろうかということです。
 それから、吸収源対策でありますが、3.9%の枠に対して現時点では3.1%が見込まれるということです。
 それから、京都メカニズムにつきまして最後のページになりますが、これは大綱上差分になりますが、1.6%を前提としますと、大体2,000万トン程度の対策が必要ということになりますが、現時点において承認されたJI/CDM案件を合算しますと、350万トンから400万トン程度というような量であるということです。
 以上が暫定評価でございました。
 こういった、フレームの議論、それから対策の進捗状況の議論を踏まえまして、最後資料3−7になりますが、2008年から2012年における温室効果ガス排出量の暫定推計というのを行っております。
 先ほどから議論しておりますように、ここの前提となります対策は確実性が高い対策というふうに限定してこれを見たところであります。
 この表の見方でありますが、まず一番左側に掲げられておりますが、その次に基準年、1990年、95年と書いてありますが、これがいわゆる京都議定書の基準の数量になるわけであります。これが大体12億3,500万トン、これは既に発表されている数字です。
 それから、2001年の実績が大体5.2%を上回っているというのが12億9,900万トンということです。これが、2010年になるとそれぞれの分野における経済フレームで伸びがあると。それに対して、対策が進捗して確実な部分で減っていくということを見たのが2010年の追加施策なしというところです。現在、追加的な対策とか、あるいは不確実な対策が確実にあるということなしに、確実性の高いものだけで見たときにどうなるかということがここの数値でありまして、基準年の増減比のところで見ますと、エネルギー起源CO2についてはプラス5.9%、対総量で見ますと5%程度。これは、それぞれ産業などの内訳がございますが、非エネルギーCO2、メタン、一酸化二窒素につきましてはマイナス1.1ということで目標を下回る。それから、フロンガスも大体横ばい程度ということで、これら6つのガスを合計しますと、2010年におきましてプラス4.1%というような値になるかと思います。目標が6%ですから、ギャップが10%程度出るわけでありますが、このギャップというものを、ここには書いてございませんが、吸収源対策、それからそのほかの追加対策、当然京都メカニズムによる対策なども含めまして、いかに追加対策を検討していくかというのが、今後の課題になってくるわけであります。
 この、下にもう一枚表がありますが、これは産業部門が違うだけであります。これは先ほど申し上げたように、日本エネルギー経済研究所のデータを使っている、あるいは経団連の自主行動計画フォローアップを前提としているような生産予測を使っているかという違いでありますので説明は省略したいと思います。
 長くなりましたが、以上です。

○森嶌委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、この小委員会の中に何人かの地球環境部会所属の委員の方もおられますが、何か補足的にご説明ございましょうか。

○天野委員 補足になるのかどうかわかりませんが、今までの議論で出てこなかった点が2つありまして、それをちょっと申し上げたいんですが、1つは先ほども京都議定書がどうなっているかわからない事情の中で政策を決めなければいけないという話がありましたが、ご承知のとおりEUはEUとして政策を決めて、それを各国の国内におろしているんですね。ですから、EUに加盟している国、今25カ国になりますけれども、それぞれは京都議定書が成立しようがしまいが義務を負ったことになって、それはここにも出ておりましたバーデンシェアリングの削減の義務を履行しなければいけないということになっておりますので、各国政府はそれなりに対策に一生懸命になっているわけです。
 日本の場合は、そういうEUみたいなものがありませんので、京都議定書が成り立つか成り立たないかによって確かに日本が負っている削減義務というのは拘束力がないということになるんですけれども、しかし政府がそれをどうするかという方針を決めれば、あと国内対策をどうするかということが決まるわけですので、特にEUのような施策を交わさなくても、政府がそういう対策をとればいいわけなんです。ですから、京都議定書のせいにしないで、どういう対策をとるかを決めるのはやっぱり日本政府ですから、それは早急に決めるべきだと思うわけです。
 京都議定書の不確実性というのは、ヨーロッパでは確実になくなって実際の行動をとり始めていると。どうしてそういう行動をとり始めているかというと、もちろん彼らも国際競争力上の不利は重々気がついているわけですけれども、この程度の削減は必ず将来やらなければいけないだろうという認識があってそういう政策をとっているわけですから、日本がどうするか日本が決められることだと、私なんかは理解しているわけです。
 それからもう一点は、先ほども出されたんですけれども、科学的な知見によると、温暖化というのはごく徐々に徐々に進行して、例えば100年ぐらいのタイムスパンで考えるべき問題だというお話なんですけれども、実はもう数年前からそうでない要素があるのではないかと。つまり、急激な気候変動が起こる可能性というのが、確率は少ないにしてもあって、これはIPCCでは余り議論していないんですけれども、全米科学アカデミーというのがかなり詳細な報告書を発表しておりまして、それを見ますと10年間ぐらいの期間に摂氏数度気温が上昇するような可能性が過去に起こっていて、温暖化が徐々に進むことを引き金にして、このような変化が起こる可能性があるという発表をしているわけです。この点は、IPCCについてはかなり確率が低いというふうな形で考えておりますけれども、米国の科学者は必ずしもそうではなくて、最近またそれを再燃させるような事件が米国で起こりまして、相当議論が進んでいるという面がありますので、そういった可能性をどこまで我々が考慮に取り入れて対応するか。これは、ある意味予防原則をどこまで真剣に考えるかどうかという問題のお手本のような話ですので、そういうことがあるということも、ここの話にはのっかっておりませんけれども、我々は意識する必要はあるのではないかと、この2つをつけ加えさせていただきたいと思います。

○森嶌委員長 中環審としては、2008年から2012年の間に6%削減するかどうかというのは、まさに、京都議定書を発効するかどうかということとかかわっているわけですけれども、日本全体としてCO2の問題を取り扱う直接の責任を負っているのは中環審ですから、2008年から2012年で6%かどうかは別として、いずれ気候変動枠組条約に定められた究極目標を具現化する形で削減しなければならない。そして、我々としては京都議定書が成立するかしないかということと別に、削減の方向に向けてどういう政策を立てていかなければならないかということは常々考えておかないと、さあと言ったときに、今まで京都議定書ができませんから考えていませんでしたということでは、政策を考える審議会としては無責任なんです。
 その意味では、先生がおっしゃるとおり、我々としてはとりあえずは京都議定書を前提として考えているけれども、京都議定書が成立するかしないかということと関係なしに、きちっとやっておかなければならないと。その意味では、ヨーロッパのような形にはなっていなくても、我々としては、少なくともこの審議会としては責任があるというように私は考えています。いずれまた政府の関係審議会の合同会議なんかでそういう議論が出てくると思いますけれども、ここではそういうことは一応さておいて、きちっとした議論をしていただきたいと。小委員会の委員長としてはそういうふうに考えております。

○天野委員 おっしゃるとおりなんですが、私が申し上げたいのは6%という数字を含めてです。

○森嶌委員長 ですから、いずれそうであるから、とりあえず我々としては6%ということで2008年から2012年ということで議論しておかないと、成立しないかもしれないから今余りぎりぎりやったってしようがないという議論を、我々として責任を負っているこの審議会としては、そういう不確実性があるからといっていい加減なことをやっていてはいけないということを私は申し上げているわけです。
 それでは、小林委員、どうぞ。

○小林委員 地球部会の方に入って議論させていただいていますので、そこでお話しすることかもしれませんが、少し感想と、それとこの小委員会に対する一部期待という意味で地方の立場から少しお話をさせていただきたいと思います。
 地球温暖化対策については、やはり国民、企業、それからそういうのを含めたすべての主体における意識並びに行動の改革というのは大変重要であると思うわけですが、国民、企業と一番大きな接点を持っているのが地方公共団体であり企業の団体ではないかなと思っているわけです。
 これはちょっと苦言になりますが、今までの一般の既存の公害対策、あるいは水質汚濁対策とか、大気汚染対策というのは、ほとんどが地方公共団体の活動によるところが多かったと思うわけでございますが、最近環境関係について、そういう地方公共団体に頼らないでというか、介さないで、直接環境省が国民とか企業と対応していく部分が大分ふえてきている。そういう意味で、もう一度地方公共団体の力というものを頼っていただくというのは、ちょっと言い方が過ぎるかもわかりませんが、ぜひお願いをしたいと思うわけでございます。地球温暖化対策についても、十分な権限がなかなか地方自治体に与えられていないというのがあるわけでございます。特に、事業上企業関係の排出データ等多くの必要な情報がほとんど与えられていない。こういう中でやはり地域における対策を進めるためには、そういうデータも含めた地方公共団体に対する経営運営、また情報提供というのは重要ではないかなと思っております。これが1点です。
 2点目としては、地方公共団体のみならず、最近では都道府県における地球温暖化防止活動推進センターとか、地域協議会とか、また活動推進員など地域における住民と地域の事業者の連携によっていろんな活動が進められつつあるわけでございますが、そういう体制のある中で、やはり地方の問題点はほとんど財源がないということでございまして、例えば活動推進員の方々については交通費さえない。そんな中でボランティアで活動されているというのがあるわけでございます。
 最近の石油特会による財源が少し出てきたことによって、大きな弾みが出てきておる。そういう意味からいって、ぜひ必要な財源があればさらにこの対策は進んでいくのではないかなと思うわけでございます。そういう意味で、きめの細かな省エネ、新エネルギーの普及を確実に進めるためにはぜひ、そういう財源確保というのが重要になってくるというのが2点目でございます。
 それから、3点目は、対策が進まないで排出量がふえている民生部門、家庭部門でございますが、省エネを進めるために一番重要なのは、住宅の断熱化の促進ではないかなと思っております。既存の住宅について、断熱のためのリフォームをやれというのは大変難しいことではございますが、新築の住宅については、やはり欧州並みの断熱化の規制、義務化というのがあってもいいのではないかと、そういうふうに思っております。
 あわせて、そういう省エネ住宅の断熱、リフォームを進めていくとか、低公害車を導入するとか、また省エネ住宅、省エネ家電への買いかえ促進、これを進めていくためには普及啓発のみではなかなか前へ進みません。そういう意味での実効性を伴うためには、やはり国民のとるそういう対策に対して、補助金とか税制上の優遇措置、こういうインセンティブが必要でございますし、またあわせて地球温暖化対策税と言われるようなインセンティブ、こういうものも重要ではないかなと。
 そういう意味で、やはりこういう税と言われるような経済的な措置による効果というのが重要、また財源確保という意味で、ぜひこの小委員会でその辺について重点的にご議論をいただければと期待するところでございます。
 以上です。

○森嶌委員長 永里委員、それから武田委員お願いします。

○永里委員 まず、本質的なことをちょっと述べたいと思います。
 この地球温暖化というのは百年の計であって、そういう意味では非常に重要なことです。地球の温暖化に対しての対策を考えるのが、まず本質論だろうと思います。だから、そういう点を考えまして、みんなして努力していこうということは非常に崇高なことでありますし、EUが一生懸命やろうとし、日本も一生懸命やろうということは事実であります。
 EUも、最近のEU委員会の報告によりますと、8%削減するということがちょっと難しくなってきたということ、それを達成するのはスウェーデンと英国ぐらいで、あとはだめで、頑張っても0.5%ぐらいしか減らないなというようなことになってきております。それでも、EUが頑張るのは、天野委員のおっしゃるように、この京都議定書がどうなろうが、頑張っていかなければいけないというので彼らはやっていくわけです。
 この委員会というのは、そういう崇高な目的のために、日本の6%削減を一生懸命努力する、どうしたらいいんだろうかという、そのための委員会であるわけですから、我々はこれを努力しなければいけないということはわかっております。
 ところが、なかなか達成が難しいときに、本質論のもう1つがあります。エネルギー消費が増えることによって、炭酸ガスが増えているということです。だから、6%削減を達成するには、経済活動、活力を落とし、エネルギー消費量を落とすということでしか達成できないかもしれないんです。
 そういうことを考えたときに、日本は一生懸命頑張るんですが、全然頑張らない国があるということ、一番いい例はアメリカであります。そして、隣の中国は発展途上国でありますが、そういうことをやっている。本当に考えるべきは、地球の温暖化を防止することであるから、我々が血税を払って幾ら努力しても、努力しなくてもペナルティーのない国があることが問題なんです。我々がこの血税をどう使うかということについてはよほど考えなくてはいけないんだと思います。
 だから我々の努力、100の努力を日本が一生懸命やっても80ぐらいしか効果がないときに、日本の100の努力を途上国への援助という方法で考えた場合には、150とか200というような効果が出てくる場合があります。先ほど天野委員もおっしゃいましたが、このままでいきますと、もしかしたら天変地異が起こる可能性があるというような言い方もあります。それを考えたときに、日本だけが努力するということではなくて、世界規模でこういう問題について対処するように、政府の方々が働きかけていかなければいけないのではないかと思います。
 それと、もう一回言いますが、日本の中で一生懸命頑張るという、この崇高な目的は重要だと思いますので、これは引き続き模索を続けていかなければいけないと思っています。
 以上です。

○武田委員 今の永里委員のご意見と若干ダブるところがあると思うんですけれども、先ほど委員長ないし天野先生からお話があって、ほかがどうであれ6%やるんだということが大事なんだと。これは1つの考え方であるし、それは大変立派なご見解だと思います。
 ただ、一方において最終目的が何だろうと思ったときに、やはり地球全体の温暖化ガスの、ここにございますように濃度の安定化というのが最終目標。ただいまもお話がありましたように、大変大量排出している国がここに加わっていないということに、非常に矛盾を感じる。これもまた一方で事実だと思うんです。
 だから、やらなくていいというわけではないんですけれども、ほかのことをおいてもこの6%だけは何がなんでもやるんだということだけおっしゃっているのではないと思いますが、やはり全体の目も持っていたいなと思います。
 それで、2つお伺いしたいんですけれども、そろそろポスト京都議定書、2014年以降の問題について、各国いろいろな国を巻き込んだ、新しい枠組みをそれぞれの政府が考えなければいけない時期に近づいていると思うんですが、この辺についての状況、お見通しをお伺いしたいのが1つ。
 それからもう1つは、やはりロシアの動向、どうあろうといってもロシアが批准するかどうかというのは非常に大きなファクターでございまして、ロシアは国益を考えて判断すると言っているようですけれども、お伺いしますと5月21日にEUとロシアの協議が行われると。WTOとの絡みだそうでございますけれども、ここでどうなるのかというのが1つの大きなポイントになると思いますが、この辺についての状況というか、見通しというか、この辺がおわかりでしたら教えていただきたいと思います。
 以上です。

○森嶌委員長 あとの点につきましては、ビヨンド京都の問題とロシアの問題については、事務局、あるいは私がお答えしてもいいですけれども、事務局でお答えするとしても、最初の問題について、これは永里委員のご発言とも関連しますけれども、決して6%達成するとか、CO2を減らすというのは、エネルギーを使わない、イコール経済活動を減速するということを言っているのではありませんで、ヨーロッパもCO2を減らす、だから経済活動を減らすということを言っているのではなくて、むしろ化石燃料を減らすけれども、経済活動は今までと同じ、あるいは今までよりも成長させるなり、化石エネルギーを使わない、あるいは同じように使って、より少なく使って、経済活動はより大きくするという、つまりエネルギー効率を高めるような、そういう経済活動に向けていくと。それは一朝一夕にできることではありませんから、そういう形で政策を動かしていくという、それは多分5年、10年かかっていくだろうと。
 今、ヨーロッパ、イギリスもそうですけれども、ドイツなんかがやっているのはそういうことで、日本もおくればせながら、そういうふうにやっていこうと。
 日本は、それを今からやっておかないと、いずれエネルギーを持っている国、あるいは中国などはどんどん追いかけてくるでしょうけれども、そのときになって資源のない日本が金を出して、これらと競争したときに、技術もない、エネルギーもない日本が勝てるかというと、私はそれまでにちゃんとそれに対応して、化石燃料がなくても、ちゃんと経済活動ができるような産業構造にしておかなければならない。きょう午前中にやった経済と環境の好循環というのは、まさにそういうビジョンで、優しく書いてあるけれども、まさにそういうことをねらったビジョンでなかったかと思うんです。
 ですから、もう一度申しますと、6%がいいかどうかは別として、CO2を出すの減らすというのは、エネルギーを使うな、経済活動を減らせということを主張しているのではなくて、むしろ経済活動を盛んにするのに、どうやってCO2を出さないでやるのか。そのために、我々としてはどのような政策をとっていけばいいのかということを私としては主張しているのだということであります。ビヨンド京都なんかの場合にも、そういう体制を日本としてはアメリカやロシアやその後の中国やインドなんかも含めて、どういうふうにしてリーダーシップをとっていくかと。今、リーダーシップを日本が確保していくためにはどういうスタンスをとらなければならないかということを、私としては考えている。私としてというか、日本としては考えていかなければならないというふうに考えているわけです。
 では、あとの質問について。

○清水地球温暖化対策課長 事務局の方から2つほどご質問があったのでお答えします。
 1つ目がポスト京都の検討がどうなっているかということであります。ご承知のように、2005年から国際交渉ということが一応国際的なスケジュールになっておりますので、それに向けまして、今地球環境部会の方の下に国際戦略専門委員会というものを設けていただきまして、そこでの検討を進めております。検討がある程度進みましたら、また地球部会の方にもご報告をしながら、全体としての検討を進めていきたいと、そういう状況になります。
 それから、ロシア、EUの件ですが、今お話がありましたように、5月21日にロシア、EUサミットというものがあります。ここで、WTOの問題などを初めいろいろなことが議論されるのではないかということで大変注目を浴びています。
 実は、報道などを見ますと、例えばフィナンシャルタイムズで少しロシアとEUの間で取引があるのではないかとか、いろいろなことが言われており、我々も外務省を通じて情報収集に当たっておりますが、現時点では確たる情報がございませんので、引き続き情報収集に努めてまいりたいと思っています。ただ、5月21日というのが、1つ大きな節目かなというのは我々も注目するところというような、今の状況はそういうことであります。
 それから、ちょっと付言しますと、永里さんの方からエネルギー消費がCO2を減らすということのお話がありましたけれども、まさに地球部会でやっておりますのは、原子力を使うとか、あるいは天然ガスシフトなどのエネルギー転換の議論、それから効率を上げる未利用エネルギーというようなことでありますので、必ずしもそうならないような形での対策を我々は進めていくということを申し上げているわけです。
 以上です。

○浅野委員 今の点については、私もちょっと発言させていただきたい。まず現在閣議決定された環境基本計画があります。6%という数字は京都議定書の発効と結びつけての議論が余りにも多いのですが、少なくとも現行の環境基本計画ではともかく当面6%削減と言っているし、究極には枠組み条約の目標が我が国の目標だということをはっきり宣言しています。これが閣議決定事項であるということをまずは認識しなければいけない。
 それから、現在大綱はさっき永里委員がおっしゃったような考え方をとっておりませんで、経済の活力を落とさないけれども、対策をするといっているわけですから、これは見直しの段階でとてもだめだ。エネルギーの使用を落とそう、経済の活力を落としても対策を進めるべきだということを積極的におっしゃるのであれば、これは1つのご提言として承りたいし、それは大いに賛成だという人もいると思うんです。そこまで踏み込んだお考えのもとで、そういうことをおっしゃるのであれば、これは大変すごいことだと思うんですが、恐らく全体としての大綱の今のスタンスを大きく変えるということにはなかなか合意を得られないことだろうと思いますから、恐らく今、森嶌委員長が申しましたような考え方で、引き続きその中でどう努力できるかという議論になるんだろうと思うわけです。先ほどのお話がもし本当にやらなければいけないという大前提で強くおっしゃって、こういうふうになるんだから、だから他の国がやっていないのはおかしいのではないかというご議論はそのまま素直に聞いていきますと、これは大変画期的なご発言をなさったということになりますね。私ども一応現在の大綱の考え方は、各省庁全部が合意し、合同の委員会でもそれでいいと言って動いている、その線の中で動いているということは、ぜひ認識しておかなければいけないと思います。

○森嶌委員長 ヨーロッパも、経済がつぶれてもいいからCO2を出さないなんていうことではなく、自分の国が生き延びていくという、そういう中でCO2の問題をどうやって処理するかというお話ですので、私も先ほど申し上げたような観点から、そういう中で日本はおくれをとらないように、日本がどうやって生き延びるかということを考えなければならないというふうに考えているわけです。
 ほかに。どうぞ

○鮎川委員 今グローバルな取り組みということがあったので、ちょっと一言申し上げたいと思うんですけれども、グローバルなという意味では京都議定書が世界初のものであって、これが第一歩であって、今アメリカとかロシアとかがまだ参加しておりませんけれども、アメリカでは政権が交代するということもあり得ますし、政策が変わるということがあります。その準備として、国内排出量取引制度が昨年議会にかけられ、僅差で否決されましたが、今、もう一回議会にかけられようとしています。そのほかにも州レベルでの排出量取引制度が成立したりとかしておりまして、アメリカはある意味で日本よりずっと温暖化政策に関しては積極的に取り組んでいるというふうに思います。
 そして、中国にしても省エネ努力をしておりますし、CDMもやっているというところで参加しているというふうに思いますので、これを理由に日本が対策をとれないということは許されないというか、それは非常に時代にそぐわないというふうに思います。
 地球環境部会の報告なんですけれども、私全部出たわけではありませんけれども、非常に地球環境部会おもしろく傍聴しておりまして、特に産業部門からの排出ということが、工場からの排出というふうに分けられて、それ以外の企業活動全体の排出を見ると全体の8割というふうに示されたことは画期的だったというふうに思います。それから見ると、全体的には企業活動からの排出がふえているということで、大企業とか中小企業も含め企業活動を行っている者には大きな責任があり、対策を強化する必要があるというふうに思います。
 経団連の自主行動計画は、そういう意味では企業活動全体をカバーしているわけではなくて、自主的取り組みについても、第三者機関の検証などがなく、確実に削減が行われる保証はないわけです。確実に削減量を確保するためには、例えば政府と協定を結ぶとか、そういったことも必要だと思われますけれども、例えばWWFでは、クライメート・セイバーズという企業の自主的取り組みを第三者機関が検証、認証する制度を設けております。日本でも、昨年佐川急便がこの協定を結んで、絶対量を減らそうというふうに取り組んでいます。そのように、協定による削減を確実にすることが必要ではないかと思われます。
 日本経団連が自主行動計画をもって十分とし、そして環境税に反対しておられるわけですけれども、自主行動計画では実質的な削減量を確保することにはならず、環境税反対の根拠とはならないのではないかと思われます。
 業務その他、家庭からの排出が増加しているということは非常に問題ではあると思います。そういう意味では、こういったところに関する活動を見直すために、削減への意識啓発とか、環境問題、温暖化問題に対する環境教育ということも必要性は十分にあると思います。でもその上で、こうしたセクションからの排出削減を確実にするためには施策が必要で、例えば家電機器などを買いかえるときに、省エネ型が選べるような省エネラベルの徹底化であるとか、店頭販売員の教育、それから省エネ型商品の購入補助などが重要かと思われます。また、住宅やビルの省エネ基準を達成するために、断熱基準を強化したり、二重窓の義務化とか省エネ基準の設定、ソーラーパネルや太陽熱温水器の設置義務などの施策があると、さらに削減は進むのではないかというふうに思います。
 こうした行動をさらに促すために環境税というものが非常に重要であり、これを課すことにより、省エネ型商品購入などの行動がお得感をもたらす、経済的動機づけになる。そして、企業の方でもそういった商品をつくることへのインセンティブにもなり、脱炭素社会の構築へと導かれると思われます。レシートに、そういった税金の金額を示したりすれば、最も教育効果があるのではないかというふうに思います。

○森嶌委員長 それでは、桝井委員、それから鳥井委員ということでお願いします。

○桝井委員 まず、冒頭森嶌委員長が言われましたように、経済団体のヒアリングがいまだ保留であるということは一体何を意味しているのかというのをまず申し上げたい。
 それから、経済団体の方の言われた意見を拝聴いたしましたけれども、これは毎度同じパターンである。要するに、議定書関連でも全然頑張らない国がある。このような国があったらどうしようもない、大体このようなことを言われた。そして、血税が出てきて、環境税ではなく血税が出てまいりまして、日本だけが努力することはどうか。それは政府が働きかけるべきだと。ここでお上が出てくる。一体、この経済界の国際協力についてはどう考えているんだろうということを本当に聞きたいなと、毎回同じだということです。
 それから、EUの新しい動きですけれども、このEUが本当に崇高に国がやっているかどうかはよくわかりません。むしろ、先導してやっているのであろうと思うわけです。そこで、大事なのは、やはりこれからの排出量取引だというふうに考えます。来年の1月からいよいよ域内で始めようという動きがあるわけですけれども、ただこの排出量取引、アメリカでも広がってあるようですけれども、これは非常に環境税とミックスするものであるという観点から、EUにおけるこの新しい取引の動向というものを大いに参考にしなければいけないと思うわけです。これは、非常にこれから準備段階を含めて起きること、最善のスターティングにおいてどういうことが起きるか、ぜひこういうことを今後ご報告いただきたいというふうに希望いたします。

○森嶌委員長 鳥井委員。

○鳥井委員 私、今まで議論と少し違った観点なんですけれども、よろしいですか。

○森嶌委員長 では、最初ですからどうぞ。

○鳥井委員 暫定的評価というのを見せていただいて、不確実だよと言っているのを見ますと、ITSというのは、自然エネルギー、それからクリーンエネルギー自動車、そういったところなんですね。これ全部新しい技術が絡んでいるところでありまして、地道な努力ではなくて、何か新しい技術に期待して何かやっているところというのは余りうまくいってないんだと思うんです。
 私、今ちょっと技術というものを外から見ているわけですけれども、技術の進歩というのは非常に不確実なものでありまして、予定どおり進歩したりすることができない。それから、技術が社会に定着していくということは結構難しいことになるんです。よく言われるのが、例えば性能が10倍になると値段が10分の1になるとかって、1けたのオーダーの進歩があると容易に定着するんですけれども、何%というオーダーで古い技術に新しい技術がとって変わるというのは大変難しいわけです。
 そういうことを考えてみますと、この前の対策を練ったときに、何かどさくさに紛れて、技術に期待しておけばいいやという格好で政策が幾つか盛り込まれているというような気がするのであります。
 それに比べますと、そういう技術に期待したのに比べますと、トップランナー方式だと大変効果がある。いずれもトップランナーでやった方が確実というような答えが出ているわけでありまして、やっぱり技術開発にお金を出すよりは、よくやった人が得をするというメカニズムをつくる方がやはり技術も進歩するということを実は意味しているのではないかなという気がするわけであります。そこが第1点であります。
 先ほど、委員長が言われたんですが、化石燃料を余り使わなくても、やれる経済に持っていくんだよというご発言の裏に、この技術に期待という言葉がかなりあるんだろうと思うんです。そこは、そんなに簡単には実はいかない、技術のあれで。そこをきちんと認識しておかなくてはいけないんだろうと、これが第2点目であります。
 それから、第3点目ですが、私は新エネルギーを3%という議論に実は参加したんですけれども、そのときの議論の質を見ていますと、ある人たちは何で3%しかやらないんだと。10%も11%も目標を上げればいいではないかと言って、ある人たちは、いやいやそんなことは不可能だからというような議論の中で3%で進めたわけであります。見ますと、やっぱり3%というのは相当難しい数字だったわけであります。こういう目標を立てることが、国民に対して変な誤解を与えたりしなかったか。
 例えば、原子力なんかやめたって新エネルギーをやれば大丈夫なんだよというような誤解を与えた可能性があるんだというふうに思っているわけです。次の追加的なことを考えるとき、今申し上げたようなことをなるだけ避けていくという、そういうことを考えていただけたらなというふうに思います。

○森嶌委員長 私が申し上げたのは、エネルギーを全部変えてしまうのではなくて、トップランナーもそうですけれども、今まで10かかったものを8で今までと同じように走るとか、7で走るとか、そういうことも含めて、なるべく今までよりも化石燃料を使わないで、今までと同じような効果を上げるということも含めてということでご了解いただきたいと思います。

○鳥井委員 技術に関してもっと難しいこと……。

○森嶌委員長 おっしゃるとおりです。

○浅野委員 いいですか。今、鳥井委員がおっしゃったご趣旨、おっしゃりたいことは多分理解しているつもりですが、技術が全部うまくいっていないということでもなくて、はっきり読める技術と、それから実際には社会システムの中に組み込まれて初めて生きてくる技術がある。そして社会システム化されるような技術については、非常に他のファクターによって左右されてしまうので不可欠になるというのが、評価にあたっての一応のスタンスです。ですから、技術の不確実性ということをことさら前面に出して言っているわけではなくて、むしろITにしろ交通流対策にせよ、いろいろ予算を投入されてはいるのですけれども、結局は社会システムの問題等の関係があるので、そこが不確実になってしまうと言いたいわけです。
 だから、今後ともはっきりこれで読めるようなものについては、それであればいい。例えば、信号機のLED式への変更などというのは確実に数字が読めますから、これやればこれだけ下がるということははっきり評価しております。その辺のところは我々一応考えているんですけれども、今鳥井委員がおっしゃっているのは、そういう文脈ではないことをおっしゃりたいので、と思ったので、それはそれでいいんですが。

○鳥井委員 ある意味では、技術開発料を支払うのを投資をするより、マーケットに投資をした方がはるかに効率よくいくようですから。

○森嶌委員長 どうもすみません。お待たせしました。

○永里委員 私自身エネルギーを研究している人間でございますから、EUの動きはよくわかっております。
 EUの動きというのは、崇高な目的を掲げている白馬の天使のふりをすることでありまして、これは1814年のころのウィーン会議の会議が踊ったころからずっとこの作戦です。本当は、EUという国益を負っているんです。そこは承知しているんですけれども、だから産業の競争力を失わないようにEUはやっております。
 例えば、エネルギー経済研究所がつい最近、EUの関係で調べてきたんですが、デンマークでは企業のエネルギー多使用工程への事実上の非課税、スウェーデンでは製造工程の全額還付、オランダではエネルギー多使用工程に配慮した低減税率、そのほか、多くの国で政府との協定企業に対する追加的減税、特にエネルギー原料部門に関しましては、いずれの国も非課税ということで、産業の競争力を失わないようにしているわけです。だから、我々が環境税を考えるときにこういうことを考慮しましょうということを言いたかったわけで、産業の競争力を失わないで環境税が導入されるんだったら、それはそれでいいんだろうと思うんです。けれども、そうはならないというふうに思えることをちょっと言ったのは、過去の統計を見てくださったらわかると思うんですが、経済活動と、それからエネルギー消費量とCO2排出量の相関を見てください。これは、どうひっくり返っても相関がないなんていえません。ものすごい相関があります。
 これをひっくり返すにはどうしたらいいかというと、本当にブレイクスルーの技術開発が必要なんです。それは、鳥井委員がおっしゃったとおり簡単にはいかないんです。ですから、ここは知恵を絞りましょう。だから、我々産業界では環境税に関して、空洞化促進税だとか、あるいは温暖化ガス排出量促進税だというような揶揄する人もいますけれども、それぐらいに考えているということです。私が言いたいのは、鮎川委員もおっしゃいましたが、生活者が企業を選べばいいんです。要するに、消費者が環境にやさしい企業を選び、CO2を削減しないような機器を買う。そういう方法に税制もしくはインセンティブを与えればいいのであって、そういう方向に行くと、企業というのはお客様は神様ですから、買わないと言われたら、企業は環境活動を一生懸命やるんです。言いたいのはそういうところです。

○森嶌委員長 久保田委員、どうぞ。

○久保田委員 私、きょう発表があった連合の出身でございます。お聞きになって、何人かの先生方からご意見が出ましたが、苦しそうだなと、よくわかるよということを言われましたが、率直なところです。半分供給者の論理、半分生活者の論理をもっているというのが、労働組合の宿命なんですが、しかしそれも大企業の場合と中小の場合とまたこれは違いますし、そういうことです。
 しかし、今労働組合は、そういう中でいいと思っているのではなくて、だからそれを乗り越えてもう一回、約この半世紀ぐらいは会社人間的なことでちょっと突っ走ってきた、この世の中を変えるには、その発想から変えてやらなければだめだというふうに思っています。ただ、先ほどからの議論も、何回も私は関連の委員会に出させていただいて、実は経団連の皆さんや経済界の皆さんの言い方がほとんど同じで、まず被害者意識から入りますし、空洞化促進税というふうな極端な言葉遣いをされていることについて、それで本当にいいのかなというふうに感じます。実は、私も半分の供給側の立場からという意味からすると、こういう状況の中で、やっぱりチャイナインパクトの大きさというのは大変なことで、それは並み大抵じゃないと。
 とりわけ、私も電機業界の出身なんですが、東京から見ている姿と違って、地方に行けば、やっぱり雇用問題と裏腹で、しかもそれがまだ終わっていないという感じがいたします。もちろん、サービス経済と、あるいはビジネスモデルを変えて、付加価値を変えて、しかもウィン−ウィンで、共存共栄のアジア経済圏をつくっていく方法があるのではないかと思っていますが、とりわけ物づくりという点については、本当にやはり地方の工場が一体どこまで雇用が、工場が存続できるのかということについては展望が見えないという中で悩みつつやっているというのが、実は今の産業界の足元の実態であるだけに、そう簡単なものではないなということについては、ぜひ理解すべきだと思うんです。
 要は、言いたいことは、あの円グラフでも結局8割が中小を含めてやっぱり企業活動なんです。だから、事業者がその気にならないと、これは絶対に達成できないのではないかというふうに思います。その気にさせるには、あれができていない、これができていないということで、何かこの場に来るのも、針のむしろに座るようなことで、それがまたイメージ的には統制経済にされるのではないかみたいなことで、何となくそういうことでは解が出てこないのではないかというふうに、半分供給側が、半分需要側の立場から客観的に見て思います。
 反面、やはり経済界の方も本当に各企業間ばらしてみたらみんなそうなのかと。やっぱりこういう状況になったら早く手を打ちたい、手を打った方が特だと。あるいは、消費者に対してうちの企業はこれだけ環境のことを考えている、地球環境のことを考えている、コマーシャルではまさにそういうことを言い、それを先手を打ってあり、さらにその先の排出権取引まで含めて、新しいビジネスモデルの、ここで付加価値の構造をとる可能性があるのではないかというふうに本気で考えている企業や技術や、そういうことを戦略としてねらっているところってやはりあると思うんです。
 そういう意味で言うと、業界とか固まりでとにかく中に手を突っ込まさせないみたいなことでふたをするという感じがどうしてもしてしまうので、もっと企業側も率直に悩みも言いながら、しかしこういうことがあるではないかとかこうではないかとかという、反対するんだったら代替案も出して、かなり会社の中とかそういうことの中で本気で環境の問題を考えているし、消費者にそっぽ向かれたら絶対だめだと。あるいは、これからヨーロッパやそういうところと対抗していくためには、下手したらおくれていくという感覚は職場の中では随分議論があるはずなのに、表に出たときにはハリネズミのような感じでの発言しかないということに対して、何か違和感、ギャップを感じますので、もうちょっときょう午前中好循環というビジョンが出ましたけれども、ネガティブでやっているのではなくて、好循環にしていくためにどういう知恵が出せるのかということで、ノーはノーというところでしっかり言えばいいんですが、そういう議論をしていかなければ非常に不毛な議論になっているのではないかと。
 そういうことをまた見ていて、消費者はそういうところの企業を選択していく時代にそろそろ入っているのではないかと思いますし、実は働く者一人一人が金だけもうけろと、とりあえず元気出せということよりは、お金を出すことはしかし自分が働いてこういうことをやることは世の中のためになっていると、地球のためになっているということを誇りをもって働けるということに対して、もう少し性善説に立って、そういうところを大いに伸ばしてやりがいを高めていくと。別に、賃金とあれだけで働いているわけではないですし、物質的豊かさにかまけてこの50年間つくって、どうも違った道に来てしまったなという今反省点が日本全体に実は水面下ではあるんだと思いますので、そういうところを何かいい方向につなげていく議論をぜひやるべきではないかと。
 そういう意味では、経済界の皆さん方がもうちょっと何か違う提起なりアプローチなり、そういうことをやっぱりすべきではないかなと。労働組合を後ろの方から、もうちょっとその辺をつつくと言いますか、企業別にはそれでいいのというようなこともやるべきではないかなという感じはしています。
 ちょっと長くなりましたが、以上です。

○森嶌委員長 どうもありがとうございました。
 別に示し合わせたことでも全くありませんが、今の久保田委員の最後に述べられたことは、委員長として私が企業側にお願いをしたいことであります。
 それから、また永里委員はきょう初めてですけれども、先ほど永里委員のおっしゃったことを今まで私の方でもお願いしていたことでありまして、委員長としてはこの環境税というのはいろいろな意味で、これは企業だけではなくて国民も含めて負担をお願いするわけですから、どこでもだれでも負担がいいわけはないわけで、またしかも負担が効果のあるものならいいんですけれども、そんな意味で専門委員会がいわばフレームワークを示したわけですから、必ずしもいろいろな面ではっきりしないというところもあります。
 それから、きょう連合の方からも出されましたけれども、やはり国際競争力の問題とか、それから場合によっては免税措置とか、いろいろな柔軟な対応をとらなければならないと思うんです。また、他方で税金、国税の論理というのがありまして、例えば上流で課すといったのも国税の論理から言いますと、下流でやる、そんな税金の課し方があるかなんていうことになるものですから、結局多分専門委員会では上流でやるなんていうことになったと思うんですけれども、ここでいろいろなこういう問題があるではないかということを出していただいて、それでそういうものをセットにして出してみて、財務省なんかも含めてやってみて、あるいはだめになるかもしれないし、よくなるかもしれませんけれども、今のところ、何となく全体として、財界としてはノーと、入り口でノーということになって、話が進まないというところがあります。
 私自身としては、いろいろ議論をしてみて、詰めていくことができない。ぎりぎりと話が、どこが合意でき、どこが合意できないとかあってもいいではないかと。だからこそこういう審議会ではないかと思うんですけれども、先ほど冒頭申しましたけれども、各業界から自分のところはこういうのは困るんだと、ここまではいいけれどもと、そういう話が今までなかったわけですので、今たまたま労働組合からということでしたけれども、久保田さんのおっしゃったことは私の申し上げたいことでありました。
 そして、実はこのシナリオには、次回は6月10日木曜日10時からで、ヒアリングは一通りこれで終わりましたと書いてあるんですけれども、私としてはまだヒアリングは出ていただければ、経済界、今までのところは労働組合も含めていろいろ問題はあるけれども、環境税を導入するということについては、まだいろんな検討しなければならないかもしれないけれども、検討するという上で、環境税は検討に値するというところまできているんですけれども、経済界については、検討する前に、もう国際競争力はだめだと、空洞化する、だめということになっておりまして、今のところとりつくしまがないと申し上げるといいと思うんですが、私としてはもう少しやはりこういう場ですから、結果的にどうなるかは別として、もう少し検討すべきではないかというふうに考えておりますので、事務局はどう考えているか知りませんけれども、委員長としては、各産業界に対して、きょういろいろなご意見が労働組合からも出ましたけれども、永里委員がちょっとおっしゃいましたね。ああいう欠点について、こういうところは免税にしないととても産業界としてはやっていけない。あるいは、ヨーロッパと議論できないというようなことがありましたら、そういう意見も聞いた上で、我々としては議論を進めていくべきではないかというふうに考えておりますので、そちらの経済界でもご議論いただければというふうに考えております。
 ということでございまして、もう時間も過ぎました。次回は先ほど申しましたように、6月10日木曜日の10時からということで、場所はこの場所です。違いますか。

○佐野環境経済課長 永里委員がちょっと……。

○森嶌委員長 失礼しました。どうぞ。

○永里委員 産業界が一枚岩で何か独裁国家みたいなことをやって、統制的な発言をいつもやっているというふうに私も聞こえましたけれども、そういうつもりは全然ございません。産業界としては、民生とか運輸の方にも企業は絡んでいますので、これからやっていこうと思っています。
 それから、産業界といいましても企業の集まりでございますので、企業というのは実は全部従業員がいるのであって、これは全部生活者です。ですから、生活者の幸福こそが企業にとっていいことであって、ステークホルダーにはもちろん従業員がいるわけですし、いろいろな周りの方々がいらっしゃいますが、そういう意味では久保田さんのご意見というのは、非常に貴重なもので、そういうことは全部産業界の人たちは吸収していかなければいけないと思っています。
 いずれにしても、消費者が製品を選び、企業を選ぶという姿こそ、それが一番王道だろうと思うんです。私は、地球温暖化の本質論を言いました。技術的な問題とかそういうことを言いました。そして、もう1つ国民とか、あるいは生活者が頑張るべきですよということを言ったわけです。
 以上です。

○森嶌委員長 僕は別に、たまたまきょう初めてお出になったので、何となく永里委員にお話をしましたけれども、今までのあれから申しますと、経団連に意見を伺い、そしてその他のそれぞれの産業界に対しても意見をお伺いするということでお願いをしたんですけれども、経団連のご意見の発表で、要するに個別の点についてではなくて環境税を入れるということは、端的に言うと、余り言葉よくありませんけれども、この景気の悪いのにこういうものを入れると、国際競争力を失い、みんな外に出ていってしまうよと。環境税を入れるということについては反対であると、こういうご意見でありました。つまり、こういうことがあってこうであるという個別のことではなくて、総論的に反対なさって、各業界についても経団連に述べたことと同じであるということで、ヒアリングに今までのところお出になっていないという状態でここまで来ていますので、ぜひ、別に永里委員だけではなくて、武田委員、永利委員、ぜひ我々としては非常に柔軟に、少なくとも委員会全体としては柔軟に考えておりますということでお伝えいただければというふうに思っております。
 どうもありがとうございました。
 また、具体的に論点を今後詰めてまいりたいというふうに思いますけれども、できるだけいろいろな意見を伺いながら、先ほどからも出ておりますように、すべてのステークホルダーに歓迎されるような、税というのは歓迎されるようなものはできませんけれども、少なくとも理解をしていただいて、そしてなぜこういう税があるのかと。それは、どういう意味を持っているのかということを理解されないで、ただ降ってわいたように負担が来たというようなことではいけないというふうに考えておりますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 それでは、次回も皆さんご出席のほどよろしくお願いをいたします。
 何かご発言ございますか。委員の方、ありますか。
 では、事務局の方から。

○佐野環境経済課長 いや、結構です。

○森嶌委員長 それでは、少し時間を超えましたけれども、ありがとうございました。

午後 3時20分 閉会