■議事録一覧■

中央環境審議会 総合政策・地球環境合同部会
地球温暖化対策税制専門委員会懇談会


  1. 開催日時 : 平成14年9月27日(金)10:00〜12:00
     
     
  2. 開催場所 : 虎ノ門パストラル 新館5F ミモザ
     
     
  3. 出席委員 : 10委員
     
    飯 野 靖 四
    浅 野 直 人
    大 塚   直
    小 幡 純 子
    佐 和 隆 光
     
    委員長
    委員 
    委員 
    委員 
    委員 
     
     土 屋 俊 康
     中 里   実
     水 野 忠 恒
     安 原   正
     横 山 裕 道
     

    委員
    委員
    委員
    委員
    委員


  4. 議 題
    1. 最近の動きについて
    2. 「我が国における地球温暖化対策税制について(中間報告)」に対する国民からの意見募集結果について
    3. 今後の検討について
    4. その他
       
       
  5. 配布資料
     
    資料1 最近の動き
     1−1 地球温暖化対策に係る国際的な動き
     1−2  2000年度(平成12年度)温室効果ガスの排出量について(概要)
     1−3 既存関連税に係る動き
    資料2  「我が国における地球温暖化対策税制について(中間報告)」に対する国民からの意見募集結果概要
    資料3 今後の検討について
    参考資料 委員名簿
     

  6. 議 事

    午前10時00分開会

    ○三好環境経済課長 おはようございます。定刻でございますので、地球温暖化対策税制専門委員会の開催をしたいと思います。
     冒頭事務局からお断りを申し上げたいと思いますが、本日、出席を予定しておられました先生方ご都合が悪い方が何人かおられまして定足数に足りておりませんので、専門委員会懇談会ということでお願いをいたしたいといふうに思います。
     それでは飯野先生よろしくお願いいたします。

    ○飯野委員長 それでは、ただいまから地球温暖化対策税制専門委員会の懇談会を開催したいと思います。
     今回は6月に中間報告をまとめましてから最初の会合となりますので、炭谷局長のごあいさつと、この間に着任されました方々のご紹介をお願いいたします。

    ○炭谷総合環境政策局長 総合政策局長の炭谷でございます。
     6月に、我が国の温暖化対策税制(中間報告)を取りまとめていただきまして、本当にどうもありがとうございました。私どもこれに基づきまして、また検討もいたしているところでございます。
     先日、私どもの大臣から、さらに温暖化対策税制についての検討を進めるようにというようなご指示もいただいているところでございます。私どもといたしましては、専門委員会の先生方のご意見を十分踏まえながら、さらに精力的に温暖化対策税制について検討を深めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
     また、政府税制調査会や経済財政諮問会議においても、引き続き税制改革や特定財源についての議論が進められているところでございます。本専門委員会では、第2ステップに向けて着実な検討を進めていくと同時に必要に応じ経済改革、税制改革の動きに対応いたしまして、経済財政諮問会議等の場において既に審議に貢献していることも念頭に置いて検討していただきたいと考えているところでございます。
     委員の先生方におかれましては、以上のご趣旨をご理解いただきまして、ご審議等よろしくお願いいたします。

    ○三好環境経済課長 それでは、引き続きまして、環境省事務局側の人事異動がございましたので、新任の者をご紹介いたします。
     まず官房審議官、総合環境政策局担当の小林でございます。

    ○小林審議官 小林でございます。よろしくお願いいたします。

    ○三好環境経済課長 同じく、総合環境政策局総務課長の村尾でございます。

    ○村尾総合環境政策局総務課長 よろしくお願いします。

    ○三好環境経済課長 同じく、総務課寺田調査官です。

    ○寺田調査官 よろしくお願いします。

    ○三好環境経済課長 続きまして、地球環境局総務課長の白石でございます。

    ○白石地球環境局総務課長 よろしくお願いいたします。

    ○三好環境経済課長 それから、地球温暖化対策課長の清水でございます。

    ○清水地球温暖化対策課長 清水です。よろしくお願いします。

    ○三好環境経済課長 それから、官房総務課長の塩田でございます。

    ○塩田官房総務課長 よろしくお願いします。

    ○三好環境経済課長 以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     それでは、本日はまず6月以降の動きについて事務局からご説明いただこうと考えております。その後、中間報告に対する国民からの意見募集の結果についても事務局から結果についてご報告いただき、それらを踏まえまして今後の検討について、委員の皆様のご意見をいただきたいと考えております。
     本日の会合は正午までの予定でございますので、よろしくお願いいたします。
     では、事務局の方から資料の確認をお願いいたします。

    ○西村課長補佐 それでは資料の確認をさせていただきます。
     こちらの黒いクリップでとめた束を外してご確認いただければというふうに存じます。
     まず、表紙をおめくりいただきますと議事次第、資料一覧でございます。
     次に、資料1といたしまして、「最近の動き」という資料がございます。
     次に、資料2といたしまして、「中間報告に対する国民からの意見募集結果概要」でございます。
     それから、資料3といたしまして、「今後の検討について」でございます。
     それから、最後に、いつものように名簿をつけさせていただいておりまして、先生方のお手元には第7回から第10回会合の議事録も置かせていただいております。
     以上です。

    ○飯野委員長 よろしいでしょうか。
     なければ、議事を進行させていただきます。
     まず、議題1といたしまして、最近の動きについて事務局からご説明をお願いいたします。

    ○清水地球温暖化対策課長 地球温暖化対策課長の清水です。
     私の方から、資料1の中の1−1の部分、温暖化に関する国際的な動き、それから1−2の部分、排出量について説明したいと思います。
     ちょっと座らせて説明させていただきますのでよろしくお願いします。
     まず、資料をめくっていただきまして、2ページ目をお開きいただきたいと思います。
     京都議定書の発効要件というふうな形の資料があると思います。
     京都議定書につきましては、我が国は6月に既に締結しておりますが、まだ京都議定書本体につきましては、国際的な発効要件が整っておりませんので、まだ未発効と、そういう状況でございます。
     それでは、どういう形で京都議定書が発効していくのかというのを示したのが、2ページ目の資料です。
     京都議定書の発効要件は、以下の両方の条件を満たした後、90日後に発効ということでございまして、第1番目の要件が、全世界で、先進国、途上国も含めてですが、55カ国以上の国が締結しなければならない。
     それから、2番目の条件としまして、締結した附属書I国、これは先進国のことでございますが、その二酸化炭素の排出量の1990年の合計が付属書I国の排出量の55%以上を占めなければならない。これが2つ目の要件になります。
     第1番目の、先進国、途上国含んで55カ国という要件につきましては、既に満たしております。2002年9月17日現在で93国と、それから欧州共同体、EUも参加できますので、これを含めて94の国及び団体が京都議定書を締結したという、そういう状況にあります。
     それから、[2]の方の条件で、先進国の排出量の合計ということでございますが、ここの下に円グラフをつけてございます。この中で、少しネズミ色に色のつけてあるところが既に締結しているところです。現在、締結している先進国の排出量の合計で37.1%となっておりますので、55%に達するためにはあと17.9%の締結が必要である。そういう状況になっております。
     後で各国の動向をご説明いたしますが、ロシア及びポーランドあたりが加入するということになるんではないかなと考えておりますので、2つの条件が満たされてから90日後に発効ということで来年以降発効ということを期待しております。そういう状況でございます。
     それでは、各国の状況がどうなっているかというのが3ページ以降にございますので、これを説明したいと思います。
     今、申し上げましたように、93カ国とEUという形で締結しておるわけでございますが、米国につきましては参加しないということを表明しておりますので、この資料には書いてございませんが、特に気になるところとして、まずロシアの状況でございます。
     ロシアは、9月3日、これはWSSD、ヨハネスブルグの環境サミットでございますが、その場でカシャーノフ首相が京都議定書を批准するべく準備中であり、近い将来批准するだろうというようなスピーチを述べました。それから、プーチン大統領も記者会見の場で、参加の意向を表明しております。
     ロシアも日本と同じように、内閣で閣議決定したあと国会議決ということが必要なわけですが、現在、政府部内の専門家レベルでの検討を行っており、このプロセスが終われば閣議決定し、国会に提出という、そういうプロセスをたどるというふうに理解しております。
     それから、ポーランドにつきましては、8月22日に大統領が署名を終えております。近く寄託手続を行うというふうになっておりますので、これも時間の問題かと思います。
     それから、カナダにつきましては、これは米国と経済が一体化されておりますので、米国抜きではなかなか難しい状況ではないかなというふうに見ておりますが、ただ、9月2日、クレエティン首相が地球環境サミットの場におきまして、州政府、各主体と協議を行い、京都議定書の目標達成のための実施計画を策定中であるということでございます。批准するしないにかかわらず京都議定書の目標達成に向けた努力は続けていくということを表明しております。
     それから、ニュージーランドにつきましては、7月27日の選挙がございまして、労働党が引き続き政権党をとっておりますので、今後、締結の手続が進むのではないかというふうに思っております。
     それから、オーストラリアにつきましては、今、まだ対応がまだでございますが、9月4日にハワード首相がラジオで、「京都議定書の目標は達成するが京都議定書は我々の国益に反し締結しない」と。「これはアメリカのせいではない。数カ月後、オーストラリアの国益にかなうようになると思えば、アメリカがどうだろうと締結する」というような、そんな発言をしているという状況であります。
     それから、4ページめくっていただいて、これは非附属書I国、つまり途上国のことでございます。
     途上国につきましては、京都議定書上の削減目標というような定量的な目標はございません。ですから、より締結のハードルが低いというふうに考えられますが、まず中国、これは世界第2位の排出国でありますが、8月30日に京都議定書を締結しております。
     それから、インド、これは来月の末に第8回目の会議を開催をするということでございますが、8月26日に締結しております。
     それから、ブラジル、これは10年前の地球サミットの主催国でございますが、8月23日に締結しております。
     それから、韓国は、現在審議中。
     それから、南アフリカ、ヨハネスブルクサミットの主宰国でありますが、既に京都議定書を締結しております。そういう状況でございます。
     5ページ目に、京都議定書の署名国と締結国の一覧をつけております。少し色のついたところが、既に締結したところ、色のついてないところがまだ未締結ということでございます。どちらもこれでごらんいただけます。
     それから、ヨハネスブルグのWSSD、持続可能な開発に関する世界サミットでございますが、ここにおいても、気候変動関係、地球温暖化関係は議論されました。
     7ページ目をごらんいただきたいと思います。
     7ページに、WSSDの環境サミットで採択された実施計画の中のパラグラフ36、これは気候変動に関する部分でございますが、これをつけております。
     この中では、まず最初に、地球の気候変動とその悪影響は人類共通の関心事であるというようなことを述べまして、それから気候変動枠組条約の内容を引用しつつ、生態系が気候変動に自然に適応し得るために十分な時間的枠組みの中で、大気中の温室効果ガスの濃度を気候システムに対して危険な人為的干渉を防ぐレベルに安定化させるという条約の究極的目的を達成する決意を再確認する。
     それから、国連ミレニアム宣言の中で、京都議定書を2002年までに発効するために全力を尽くすというふうなことを書かれていますので、そこを引用しながら、最後の3行目のところに、京都議定書を締結した諸国は、まだ締結していない諸国に対して、京都議定書をタイムリーに締結するように強く求めるという文章になっています。
     実は、この文章につきましては、かなり各国間でもめた文章でございまして、現地の場で、日本が京都義議定書の開催国であるということにかんがみ、大木大臣がこの文章の調整を任され、こういう形でアメリカなども採択して基本合意にこぎつけたということでありまして、我々としては、満足のいく文章だと、こういうふうに思っております。
     こういうことを前提にしながら、(a)、(b)、(c)、(d)とこのように対策をとるということを書いておりまして、気候変動枠組条約のもとでのコミットメントの実施とか、あるいは目標達成に向けた協力ということ、あるいは途上国支援、IPCCのような科学的なもののための公表ということでございます。
     それから、次のページに行きまして技術移転、それからエネルギー分野についての研究、それから(g)、(h)では地球観測、それから(i)というところで地域とか先住民も含めた、結果を評価するためのイニシアチブということで関連の部分も入っております。
     それでは、次に、11ページをお開きいただきたいと思います。
     7月に、内閣総理大臣をヘッドとする地球温暖化対策推進本部の場で、2000年度における温室効果ガスの排出量について発表しておりますので、それをご報告いたします。
     11ページをごらんいただきますと、いちばん最初に書いてありますのが、2000年度の温室効果ガスの総排出量が13億 3,200万トンになったということで書いてございます。これは、1999年度と比べまして 0.2%の増加になります。この排出量、京都議定書の規定による基準年度、原則1990年となりますが、そこの排出量と比べると8%の増加ということになっております。京都議定書において我が国に課せられた分は6%減というふうになりますので、現在8%伸びていますので、8+6で14%さらに下げなければならないという大変厳しい状況があるということでございます。
     この排出量のうち9割以上を占める二酸化炭素というのを部門別に見ております。部門別という意味は、エネルギー転換の部門につきましては、最終需要という形で、どこで利用されているかということで割り切ってそれで計算している。そういうやり方で、私ども発表しております。それが出ておりますが、そうして見たときに、この下の方のグラフでございます。産業部門につきましては、90年に比べまして 0.9%ふえている。ほぼ横ばいということでございます。
     それから、民生部門につきましては21.3%と伸びがかなり大きいということでございます。
     それから、運輸部門につきましても20.6%というようなことでございます。
     民生といいますのは、いわゆる家庭、それからビル、オフィス、あるいはコンビニなどを含めての業務を含めています。
     それから、運輸につきましても、自家用運輸もあれば、業務として運送を行っているのも含めてこういう状況でございます。
     一応こういうことでございます。
     それを少し詳しく見ますと、12ページ以降にいろいろな表をつけてあります。
     表1が、各温室効果ガスの排出量を表にしたものであります。
     京都議定書におきましては6種類のガス、ここに書いてございますように二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、それからHFC、PFC、それから六ふっ化硫黄、こういった6物質を対象としております。
     最後の3つのHFC、PFC、それからSF6 、これにつきましては、基準年度を1995年にしております。基準年で見ますと、表1の一番左側に書いてありますように、合計が12億 3,300万トンというのが基準年の値になります。この基準年の値に対しまして、先ほど言いましたように、2000年度の排出量が13億 3,200万トンでございますので、これが8%の増ということになります。これをグラフ化したものが下の図1でございます。
     これを13ページの方で、各温室効果ガスの排出状況という形で書いております。
     (1)が、二酸化炭素でございますので、二酸化炭素だけに限ってご説明したいと思います。二酸化炭素だけについて見ますと、2000年度は12億 3,700万トンという形で、温室効果ガス総排出量の9割以上を占めているということでございます。
     これを国民1人当たりに単純に平均いたしますと、1人当たりの排出量が9.75トンという形で、国民1人当たりで10トン近くの二酸化炭素を排出しているという、そんな状況でございます。
     これは1990年度と比べますと、排出量ベースでは10.2%の増、それから1人当たりの排出量では 7.6%の増、この間人口増というものがございますので、総排出量に比べて1人当たりの排出量も少し少ないわけでございますが、それにしても伸びているという、そういう現状がございます。
     14ページ以下も、ほかのガスの方の排出も書いてございますが、細かくなりますので、ここは省略させていただきます。
     私の方からは以上です。どうもありがとうございました。

    ○三好環境経済課長 それでは続きまして、資料1−3に基づきまして、既存関連税に係る最近の動きにつきまして簡単にご説明をさせていただきます。
     1枚おめくりをいただきまして、この6月の中間報告でもご指摘をいただきました化石燃料にかかっている諸税と、それを財源といたします特定財源の動きということでございますけれども、まず道路特定財源につきましては、8月末に取りまとめられました国土交通省における資料によりますと、一番上の方からの中ほどでございますけれども、中間報告にも取り上げていただきました暫定税率に関しましては、揮発油税、地方道路税等、現在設定されている暫定税率の適用期限を5年間延長することによりということで、暫定税率の延長ということで概算要求が取りまとめられているということでございます。
     それから、一方の使途の方でございますけれども、下の方の枠にございますけれども、幾つか項目が上がっておる中で、沿道環境の改善の推進というような項目も挙げられているところでございます。
     その次のページに参りまして、平成15年度資源エネルギー関係予算概算要求の概要という、経済産業省さんの資料でございますけれども、同じく化石燃料、あるいはエネルギーにかけられておりますエネルギー関連の特別会計の動きということで、下線が引かれておりますけれども、2で地球環境問題への対応ということが掲げられておりまして、下の方でございますが、地球環境対策の中核としてのエネルギー政策を一層強力に推進することは不可欠だというふうにされた上で、4といたしまして、エネルギー特別会計のグリーン化と歳出・歳入構造の見直しという項目が立っておりまして、環境保全や効率化の要請に対応しつつエネルギーの安定供給を実現するということ、あるいは二酸化炭素排出削減に必要な対策を着実に実施するために必要な予算を計上し、エネルギー特別会計グリーン化をさらに推進するということが述べられているところでございます。
     次に参りまして、先ほども局長のあいさつでもございましたが、経済財政諮問会議において、さまざまな改革の議論が進められておるわけでございますけれども、その中で、エネルギー政策も取り上げられておりまして、その点につきまして、8月28日の経済財政諮問会議におきまして、平沼経済産業大臣から提出され、閣議が行われた資料でございます。
     先ほどごらんいただきました資料と方向性は同じということでございますけれども、下の方の枠に、まず上の方の枠で地球環境問題への対応ということが(2)で述べられた上で、改革の方向といたしまして、当面地球環境対策に集中的に取り組むとともに、21世紀半ばまでを見通しということで、地球環境対策が掲げられた上で、(2)といたしまして、歳出・歳入構造の再構築を行うというふうになっております。
     右側の具体的施策といたしまして、(2)といたしまして、地球環境対策の強化ということで、京都メカニズムへの対応の強化、あるいは排出量取引のための基盤整備等、あるいは地球温暖化防止等の確保の見地から原子力発電を推進というような項目が挙げられているところでございます。
     このことも含めまして、経済財政諮問会議では、8月の末に集中的な審議が行われたわけでございますが、集中審議を行った項目につきましては次のページでございます。
     これは引き続き議論をしていくということでございますが、まず[1]の中心的に掘り下げて議論を行う事項といたしまして、下の方に公共事業関係計画の見直し・特定財源の見直しという項目が挙がっております。
     それから、[2]といたしまして、地球環境にも配慮したエネルギー政策という項目が挙がっております。
     資料をおめくりをいただきまして次の次のページの下の方でございますが、先ほど申し上げました公共事業関係計画の見直し・特定財源の見直しということにつきましては、さらに改革努力が必要ということになっておりまして、次のページに参りますが、10月ごろに国土交通大臣が再度案を提示ということで、道路特定財源は国土交通大臣が具体案を提示、特定財源の見直しは、先ほども言いましたエネルギー特会も対象ということがこの項に挙げらているところでございます。
     それから、エネルギー政策の方はさらに次のページの下の方でございまして、地球環境にも配慮したエネルギー特会の歳入歳出構造の改革を経済産業大臣が進めるということで、経済産業大臣から提示いただいた後に、その審議の結果を15年度予算に反映するということが整理をされております。
     具体的なスケジュールでございますけれども、さらに進んでいただきますと、ちょっと見にくいんですが、横表があると思いますけれども、横表の2ページ目の全体スケジュールのところで先ほど申した公共事業特定財源の見直しにつきましては、まず国土交通大臣から長期計画の見直しと道路特定財源の見直し案の提示が10月の末ごろということが予定をされているということです。
     それから、エネルギーにつきましては、次のページでございますが、項目は先ほどと同じことでございますけれども、11月のところに経済産業大臣からの改革案の提示ということが予定されているということでございます。
     以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     それでは、ただいまのご説明につきましてのご質問ございましたらどうぞ。

    ○横山委員 最近の動きということなんで1点お伺いしたいと思います。
     電力会社の原子力発電のトラブルがということで、今、明るみに出て大きな問題になっているんですが、それと温暖化対策との関係についてお尋ねしたいと思います。
     原子力発電所が温暖化対策推進大綱でも大きな位置づけになっているわけで、新増設が10基とか、13基ということになっているわけですけれども、今度の問題で、まず10基から13基の増設というのはほとんど無理になった。前から無理でしょうと言われていたわけですが、これが明らかにうまくいかないでしょうと。既存の原発、今どんどんとまっているわけで、今後もそういう可能性もあると。そうすると、6%削減を掲げて、先ほども清水課長から6%と8%で14%になり非常に厳しいんだということでしたけれども、これは原発が予定どおりに動いて厳しいということだと思うんですが、その前提も崩れてしまったという状況だと思います。
     この専門委員会が6月にまとめた中間報告でも、必要があれば第2ステップ以降、温暖化対策税制を導入するということでしたけれども、前提が完全に狂っちゃったら第2ステップなんていうことを言っていていいのかどうかということもあると思います。だから、いろいろなことをやっていかないと、6%削減ということはだめだと思うし、温暖化対策税制でも早目に導入ということが今求められるんではないかというふうに思います。
     こういう状況をどういうふうにお考えになっているのか、私は、最近の動きといったら、これに少しは言及して、政府としてどう考えていて、新しい温暖化対策推進等の大綱がもうほとんど破綻の状態になったのか、いややっぱり大丈夫なのか、その辺を明らかにしていただけないと、今後、税制の議論をする上でも私としては困ってしまうというか、論議が成り立たなくなってしまうんじゃないかと思います。
     以上です。

    ○清水地球温暖化対策課長 原子力の問題ということでご質問ありましたけれども、大綱の中でも原子力は安全性の確保を大前提としながらということでございます。ですから、今の我々が見ておりますのは、まさに安全性の確保をエネルギー庁、あるいは原子力安全保安院などが今一生懸命努力をされているという、そういう現状だと思っています。
     今の時点で、原子力政策が破綻しているかどうかということを言えといっても、それはちょっと無理な話でございまして、我々といたしましては、大綱と前提というものがまだ崩れているとは考えておりませんで、少なくとも大綱ベースにおいて、今後の対策も進めていくという状況でございます。

    ○横山委員 環境省として、確かにこれ経産省の問題とか、原子力委員会とか、担当するところが違うのよくわかりますけれども、環境省にとってみても、この問題がどうなるかということを温暖化対策を進めていく上で非常に重要な根拠だと思うんです。それについてどれほどの考えでやられているのか、今のお答えだけで、私は別に原子力政策が破綻したとか言っているつもりはなくて、むしろ推進大綱の大前提が、今、本当にだめになる状況ではないのかなと、それをどこまで真剣に考えて、これだと思うならやっぱり大幅に見直しをしなければならないとか、温暖化対策税制についても、第2ステップなんて悠長なことを言っていられないとか、その辺のことをずっと論議なさっているのか。安全性の問題を今保安院がやっているから、それを見守っていくということだけでいいのかどうか、それをお尋ねしたいんですけれども。

    ○清水地球温暖化対策課長 今の段階は、お答えとしては、繰り返すことしかできないわけでございますが、大変な状況になりつつあるという危機感を持ちつつ、少しこの状況を見守っていきたいと思っております。

    ○飯野委員長 佐和先生どうぞ。

    ○佐和委員 3点ほどご質問あるいは意見を述べることにします。
     まず、3ページですけれど、各国の動向ということで、ロシアという名前が先に挙がっておりますね。私は余り情報通ではないので、相当憶測といいますか、推測で物を申し上げるわけですけれども、ロシアがもともとそれほど批准に消極的ではなかったにもかかわらず、近年といいますか、最近非常に最後のまさにロシアが批准するか否かが発効の条件になっているというような状況になっているわけですね。これは、恐らくと言いますか、私の推測、つまりこれから申し上げるような推測が的確かどうかということについてのご意見を伺いたいわけです。
     というのは、ロシアというのは申すまでもなく大変なホットエアを持ち、同時にまた今後10年ぐらいの間は経済の発展、あるいは生活水準の向上ということもさほどは望めないということで、したがって、排出権が相当余ることは間違いないわけですね。ですから、排出権取り引き市場における最大の売り手になることは間違いない。
     ところが、アメリカが離脱しなかった場合には、私の概算によりますと、先進国全体で放っておけばプラス8%ぐらいふえるというようなことで、そうしますと、当然排出権の価格は、ぼくはビジネスは自由にやると見た場合ですけれども、そうしますと、当然排出権の価格が大変高くなるわけです。そうすると、ロシアにとってみればこれは大変な外貨収入の財源になるというふうに見込んでいたところが、アメリカが離脱したことによって、恐らくその排出権の価格自体は10分の1ないしそれ以下にまで下がると思うんです。そういう意味では、アメリカの離脱というのの一番の影響を受けたというのはロシアであって、つまり、大変な外貨収入の見込みのあてが外れたと。
     そういうことで、例えば、政府開発援助の何とかこれをちゃらにせよとか、何か全然関係ないことを言うようですけれども、実は、その損失の穴埋めを要求しているように見えるんですけれども、その辺についての私の全く憶測、推測なんですけれども、果たしてある程度的を得ているのかどうかということについてのご意見を伺いたい。それが1点。
     それから、第2点は、11ページに各部門ごとの最終のCO2 排出量の動向というのが出ております。ひとつこれ非常に顕著なと言いますか、注目すべきなのは、運輸が初めて減少しているということなんです。それも前年度比で 2.1%下がっていると。
     ところが、政府見通しでは、詳しい数字は忘れましたけれども、運輸はプラス17%ということでえらく運輸がふえると。そんなにふえるのかなと思うぐらいふえることを見込んで、そして全体で0%とつじつまあわせをやっているんではないかというふうに私には見えるわけです。つまり、産業は要するに横ばい0%、民生部門は、これは減少という予測でしたかね。いずれにせよ、CO2 の排出量は90年度比トータルで0%であると。ただしその中で運輸だけがプラス17%というふうにもうすごい伸び率。これは、何と言うんでしょうか、国土交通省の方も多かれ少なかれ海運とか、あるいは鉄道での輸送という方に物流をある程度シフトするような努力もなされるでしょうし、それから自動車の燃費効率の向上、小型化、あるいは、自動車そのものの普及台数というものがほぼ飽和状態に達している等々、私なりの感覚からすると、プラス17%というのは、ちょっと大げさにすぎると。これは、わざわざと言いますか、全体を0%にしかできませんよということをジャスティファイするために17%と言っているように見えなくもないということなんですが、最近の、少なくともこれを見ると、97年以降ほとんど横ばいで、去年はかなり目に見えた減少傾向を示したと。ですから、このことを前提にして、一体2010年の運輸部門は、90年比何%ぐらい伸びるというふうに、ある程度これは見直す必要があると思うんです。それが2点。
     それから、3つ目がさっき横山さんがおっしゃった原子力のことですけれども、私は今回の問題もさることながら、電力の自由化というのが、今後10年、多かれ少かれと言いますか、かなりの程度まで進むはずですよね。それで、私は、かねて電力自由化の推進ということと原子力推進ということは相矛盾する政策であるというふうに言っているんです。
     といいますのは、今後、まず電力需要そのものの伸びが極めて低下している。つまり、伸びなくなっているわけです。加えて、これからIPPといわれるものがどんどん卸売市場、あるいは小売市場に進出してくれば、いわゆる旧電力会社に対する需要が減ることは、これは間違いないんです。そうしますと、とてもかつてのように毎年需要が5%ずつぐらい順調に伸びていく、それもほぼ確実に伸びるというような見通しが5年先、10年先について持てるような場合、そういう見通しが持てるような際には、原子力発電所をつくるというような計画を立てて、10年、20年かけて新増設するということが企業のビヘイビアとしては要するにそれなりの合理性を保ち得たわけですけれども、今のように自由化がどこまで進むかわらないとか、あるいは需要そのものの伸びがとまっている。電力会社そのものに対する需要が、これは明らかに減りそうであるというような状況のもとでは、今回の問題が起ころうが起こらまいが、電力会社としてはとても原子力発電所を新増設するというふうなことは、もし電力会社に普通の会社になれ、合理的な企業になれというのならば、絶対につくらないと思うんです。それは企業というものは構造として置いておけないからなんです。ですから、そういうふうに状況の変化ということを考えると、さっき10基、13基とおっしゃいましたけれども、つまり仮に地元の反対運動がほとんどなくても新増設はそんなにあり得ないだろうというふうに、私自身は思うんです。
     ところで、かつては20基といい、最近の13基、あるいは10基と言っている原子力発電所によるCO2 の排出削減ということを議論するときに、どういう前提でお考えなのか。つまり原子力発電所をつくって、既存の石炭火力発電所をとめるというようなことですれば明らかにそれはCO2 の排出量は減ります。そういう前提で原子力発電所を20基つくれば、何千万トンですね、CO2 の排出量が削減できるというような計算をなさっているのか。あるいは今後需要が伸び続けるであろうと。伸び続けた分というのはすべて、これは特にベースロードですけれども、ベースロードとしての電力需要の伸びというのはこれはすべて原子力で、20基だったか、多分そのぐらいの計算になると思うんですけれども、すべて原子力で賄うということだったら別にそのことだけを取り上げれば、CO2 の排出量がふえるわけでも減るわけでもないわけです。ふえはしないけれども、減るわけではないです。今までの石炭火力発電所もすべて動かし続けるとすれば、運転しつづけるとすれば。ですから、その辺で一体どういう前提で20基つくればこうこうこうだという計算をなさっているのかと、僕にはよく理解できないんですが。もしおわかりならば教えていただきたい。
     以上です。

    ○飯野委員長 大変難しい質問だと思いますけれども、わかる範囲内でお願いいたします。

    ○清水地球温暖化対策課長 全部ちゃんと答えられるかよくわかりませんが、まず、ロシアの方のお話から申し上げます。
     私どもに入っている情報からしますと、確かにロシアが少し返答がおくれているように見えているということでございますが、これはむしろ排出権そのものの法的なロシア法の中での位置づけということを専門家レベルで検討しているという、そういうふうな法的、技術的な側面からの検討がロシア政府部内でなされているという報告でありまして、そのほかの政治的な配慮があるというふうには認識しておりません。したがいまして、何とかロシアの政府内での検討がまとまりました段階で、それに基づきまして、ロシアとして何らかの判断をするんじゃないかなと思われます。

    ○佐和委員 専門家の見通しとするときに、その中に排出権取引市場についての見通しというようなことも重要な要素になるんじゃないかなと思うんですが、いかがですか。

    ○清水地球温暖化対策課長 先ほど排出量取り引きにおける価格の問題がございました。価格の問題につきましては、まさに市場における需給の関係で決定されますので、先生のおっしゃるようなことがいえるのではないかなと私も思いますし、それが、ロシアの政策にどう反映するかは、そこはよくわかりません。私の方で得ている情報におきましては、ロシアがとにかく事務的な法律的な検討を進めていると、それがそろった段階で法改正だと、そういうステップを今後待っている、そういうことです。
     それから、運輸部門につきましてですが、先ほど、先生17%上がるとお話ありました。これは温暖化対策大綱の中の目安の議論でございます。6%削減に向けての内容を書いてございますが、エネルギー起源のCO2 につきましては、1990年レベルと同水準が対策の目安であったと、そういう形になっております。これを達成するため、産業については7%削減、それから民生については2%削減、それから運輸につきましては、申し上げましたとおり17%アップという、そういう前提で考えております。これはいろいろな全体を見た上での考え方でございますが。

    ○佐和委員 物流とか、人の移動というのはそんなにふえるというふうに見込まれているんですか。

    ○清水地球温暖化対策課長 かなりそこは物流がふえる。もちろん削減はするんでございますが、ほかの部門に比べるとに確かに少し削減目標が少ないかなと思います。

    ○佐和委員 17%というのは相当大きな数字ですよね。

    ○浅野委員 90年からでしょう。

    ○清水地球温暖化対策課長 90年からです。

    ○浅野委員 だから今もう既に20%になっているのを、17%にするんですね。現時点でも3%削減ですね。

    ○清水地球温暖化対策課長 そうです。ですから現時点の排出量からは当然削減しなければならないというのは他の部門と同様にあります。
     それから、最後の原子力の問題でございますが、私どもIPPの動向、自由化の動向がどういう形で影響するのか大変な関心事でございまして、先生のご指摘も踏まえながら検討していきたいというふうに思っております。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     まだ質問があるかと思いますが、次の議題へ進ませていただきたいと思います。
     次は議題2でございますが、6月に中間報告を公表しました後、8月末まで国民からの意見を募集しておりましたが、この結果がまとまりましたので、事務局からご報告をお願いいたします。

    ○西村課長補佐 それでは、資料2に基づきまして、中間報告に対する国民からの意見募集結果の概要についてご報告をさせていただきます。
     8月31日までに合計93名の方々から応募がございました。
     職業別の内訳は資料に記してあるとおりでございます。
     意見の概要でございますが、まず、温暖化対策税制導入の是非につきまして賛否が表明されていたものを数えましたところ、導入に賛成である、あるいは第2ステップを待たずにもっと早く導入すべきであるといったご意見が9件、一方で導入に反対であるというご意見が24件ございました。
     次に、温暖化対策税制の検討につきまして、検討速度が遅い、早く検討を進めるべきである、あるいは、税の目的や税率、税収の使途、減免措置その他を明らかにした具体的な制度案を早急に提示をして検討を進めるべきであるといったご意見がそれぞれ4件、10件ございました。
     一方で、次のご意見が非常に多かったんですけれども、第1ステップは自主的な取り組みが中心であるので、そのステップ・バイ・ステップのアプローチに従って対策を進めるべきであって、現時点から温暖化対策税の導入ありきという議論を行うべきではない、それは時期尚早であるというご意見が44件。
     それから、産業部門は自主行動計画を中心に着実に対策を実施していて、CO2 排出も横ばいであると。温暖化対策税の検討を行う前に民生・運輸部門の削減をうながす対策を進めるべきであるというのが32件。
     さらに、もし導入をする際には、環境面での効果に加えて、経済面やエネルギーセキュリティの面から幅広い調査・検討を行うことが必要であると。なぜなら、産業の空洞化ですとか、あるいは途上国への生産移転によるCO2 排出量の増加、それから自主的取組みを阻害するといったことが懸念されますし、また、税の削減効果についても疑わしいというような理由が掲げられてございました。こうしたご意見が41件ございました。
     一方で、民生・運輸部門の取組み強化として、環境税導入ということはある程度意味があるというご意見が1件。
     さらに、検討に際しては国民的な議論を行うべきであるというご意見が6件ございました。
     次に、既存関連税のグリーン化に関しての意見でございます。
     まず、既存関連税全体につきまして、そのグリーン化を進めるべきであるというご意見が7件。
     このほかに既存関連税を抜本的に見直しグリーン化することは非常に重要で、それなしに温暖化対策税を導入しても大きな効果を得るのは難しいというご意見。
     それから、一方で、第1ステップは自主的取組みが中心であり、第1ステップ終了時の評価を踏まえてこうした既存関連税のグリーン化についても新たな対策・施策とあわせて検討すべきであるというご意見。
     それから、使途のグリーン化については議論の余地はあるが、当該特定財源との政策的な関連性を認められる分野に限定されるべきであるというご意見。
     それから、燃料税だけではなくて、自動車にかかっている特定財源に関しましてもグリーン化を進めるべきであるというご意見がございました。
     次に、道路特定財源についてのご意見でございますが、道路特定財源は受益と負担の関係から成り立っている制度である。安易に環境税と結びつけるべきではなく、使途を本来の受益と負担とは関係ない分野に拡大するのは反対であるというご意見が11件。
     さらに、暫定税率を維持すべきであるということについては、財源に余裕があるのであれば、暫定税率を廃止または引き下げるべきであるというご意見が5件。
     このほかに、使途のグリーン化については、ユーザーの理解を前提として、低公害車普及のための減税財源や補助金とすることが考えられるというご意見。
     あるいは、税率を維持する場合でございますが、上乗せ分の形を具体的に示すべきであって、この方のご意見としては、自動車の社会費用を負担する趣旨の一般財源の税とすべきであると考えるというご意見。
     [5]の使途のグリーン化についてでございますが、こちらは必ずしも運輸関連の対策に限定せず広く温暖化対策に活用すべきだ。さらには道路への支出を廃止し、公共交通機関の普及や利用促進に傾斜すべきだというご意見もございました。
     次に3ページでございますが、石油税や電源開発促進税等のその他の特定財源等についてのご意見でございます。
     まず、これらの税の見直しの議論においても、安易に環境税と結びつけるべきではなく、使途の拡大に反対であるというご意見が4件。
     また、電源開発促進税は、温暖化対策にも一定の役割を果たしており、本来の使途・目的を尊重すべきだという意見が2件。
     また、電促税のグリーン化については、電気事業者の意見をよく聞いて慎重にしてほしいというご意見が1件ございました。
     一方で、こうした税のグリーン化を積極的に進めるべきであるというご意見。
     使途につきまして、使途のグリーン化を進めるべきだけれども、課税のグリーン化については今後の検討課題である。あるいは多様化勘定との相互関係については慎重に議論すべきである。さらには、使途のグリーン化に際して、温暖化対策を名目とした林道整備による大規模な生態系の破壊が起こらないように慎重に検討すべき。また、原発及び廃棄物発電への支出はやめるべきだというご意見がございました。
     [8]以降は課税面でございますが、重油、石炭に課税するなど、炭素含有量に応じた税負担とすべきであるというご意見。また、石油は石炭や天然ガスに比して競争上不利な扱いとなっているので、熱量ベースでのエネルギー間の公平性の確保が必要であるというご意見。
     さらに、天然ガスの負担が石炭・石油よりも重くならないようにすべきであるというご意見もございました。
     次に,(4)でございますが、温暖化対策税の課税タイプに関してのご意見でございます。
     まず、全体的なご意見といたしましては、化石燃料課税とすべきであるというご意見が3件。
     また、間接税・付加価値税的な性格とすべきであるというご意見もございました。
     一方で、特定の産業や商品に負担させるべきでなくて、国民全体に広く薄く課税し、公平に負担すべきであるというご意見も2つございました。
     次に、いろいろな論点がございますが、確実に徴収するためには上流課税が適切であるというご意見。
     また、下流課税を電力販売にも適用し、発電用燃料は非課税とする一方で、電力に課税をし、その税率は電力小売り事業者ごとのkWh当たりの炭素排出量とすべきであるというような、こうした税も検討すべきであるというご意見。
     それから、化石燃料に課税をした場合には、電力が化石燃料に比べて割安となるので、天然ガス等による直接加熱の代替として電力による加熱が増加してCO2 がふえる恐れがあるので、環境エネルギー税を検討すべきであるというご意見。
     さらに、[7]でございますが6ガスの排出量に対して課税をすべきである、それで発電や非化石燃料起源の排出には減免を行い、税収の使途は排出の回収・固定を基本として、そうしたことを将来行うことに備えて積み立ててはどうかといったようなご意見もございました。
     一方で、航空機燃料税は航空会社が納税義務者である一方、揮発油税は精油所からの出荷時に課税され、転嫁が予定されているなど、現行課税を踏まえてよりきめ細かく分析すべきだというご意見もございました。
     それから、各分野別の目標値に対して、目標をクリアした量・率に対し税率を下げる形の制度にすべきである。また、これまでの省エネ取組みや省エネ達成度合いを加味した制度にすべきであるというご意見もございました。
     具体的な制度案が示されていないので判断できないというご意見もございました。
     次に、排出量課税についてのご意見でございますけれども、排出量課税は非現実的であるというご意見が3件ある一方、目的を考えると徴税が非効率であっても徹底的にこれを推し進めて、ライフスタイルを変革すべきであるというご意見。
     また、排出量課税の場合に、小規模排出者が対象とならないのは残念だというご意見。
     それから、排出量課税における排出量の把握方法についてですが、温暖化対策法の施行令に基づく算定方法によるべきであるというご意見がございました。
     次に、石炭、石油、天然ガスそれぞれに関しましてご意見がございましたが、石炭についてはエネルギーセキュリティや経済性を踏まえて慎重に検討すべきである。
     また、石油については、現在非常に税負担が重いので、既存石油諸税の抜本的な見直しが行われるべきであるというご意見。
     また、天然ガスについては、大気汚染や地球温暖化の観点から優れているので、普及促進を図り、支援策も拡充すべきだというようなご意見がございました。
     それから、原子力・水力発電につきまして、これらにも課税すべきだというご意見が4件ある一方で、炭素含有量に応じて課税すべきであるので、原子力や水力については課税すべきでないというご意見が2件。
     さらには、原子力発電への税制面での支援策や優遇制度が必要であるというようなご意見が2件ございました。
     次に、5ページをごらんいただければと思いますが、使途につきましてのご意見でございます。
     まず、[1]でございますが、使途については温暖化対策、例えば省エネ、新エネ、また効果的な研究開発、あるいは排出量やCDMの原資とすべきというご意見が5件ございました。
     一方で、税収中立を基本とする制度設計にも合理性があるというご意見。
     逆に、一般財源として税収増のための手段とすべきではないというご意見もございました。
     また、使途の一部を地方公共団体の財源とするという考え方は、地方分権の発想からかけ離れているのではないかというご意見。
     また、使い道ではなくて使い方ないんですけれども、税の所管は温暖化対策推進本部として各省が所管すべきではないか。それで、各省庁のみならず自治体・産業界・NGO、国民が直接その利用を申請できるようにして、使った結果については第三者機関がチェックする体制にすべきであるというご意見もございました。
     それから、減免措置についてのご意見でございますが、まず、原料としての化石燃料を非課税とすることも考えられるとしたことは高く評価する。
     あるいは、低所得者や中小企業の減免措置を検討しなればならないというご意見。
     また、産業部門やエネルギー多消費産業に対しての軽減、減免措置について検討して反映させるべきだというご意見がございました。
     一方で、国際競争力の問題に対応するための措置については、温室効果ガス排出削減効果を緩めない制度とすべきであるというご意見。
     また、民生部門や運輸部門にだけ課税されることになるのではなく、事業者に対しても適切な税負担となる制度とすべきであるというご意見もございました。
     それから、他の政策手法との組み合わせについてでございますが、税だけではなく、排出量取引など、さまざまな施策手段と効果的に組み合わせていくことを検討すべきだというご意見がある一方、税と各種施策のベストミックスは重要であるが、税導入を最優先課題として差し支えないというご意見もございました。
     また、ポリシーミックスを模索することには賛成だが、欧州の事例などを参考にして、成果に応じた課税制度としたり、あるいは経団連自主行動計画の協定の社会化を行うべきであるというご意見もございました。
     一方で、自主協定制度や国内排出量取引制度とのポリシーミックスを行う際には、排出枠の設定が前提と考えられるので、排出枠設定の方法とセットで提示をして、理解を得るべきであるというご意見。
     また、温暖化対策税は、排出権の国際価格との連動が不可能であるので、京都メカニズムとの整合性に問題があり導入には慎重であるべきだというご意見もございました。
     最後に6ページをごらんいただければと思います。
     税以外の温暖化対策全般にかかる意見も含めまして、その他というふうに整理しておりますが、まず、新たな課税よりも環境負荷低減に対する税の軽減の方が効果が上がる。そうした補助金や優遇税制を拡大すべきであるというご意見。
     一方で、導入とあわせて、税の優遇措置などをとる場合、それはあくまでも過渡的な制度とすべきであるというご意見もございました。
     また、自動車税のグリーン化について、これは特定財源ではございませんが、継続拡充すべきであると。
     一方で、自動車税グリーン化については、重課については反対であるという意見もございました。
     [5]でございますが、全国的な視点からの制度とするのは当然であり、重複するような地方自治体による独自税は認めるべきではないというご意見。
     [6]は、どの程度CO2 排出量がふえれば税導入を考えるかについての数値的目途を示すべきであるというご意見。
     [7]については、電力自由化の議論との整合性をとるべきであるとのご意見。
     [8]につきましては、専門委員会のメンバーに産業界や消費者の代表を加えるべきであるとのご意見。
     [9]につきましては、中間報告で行いました暫定税率を廃止した場合のCO2 排出への影響に関する試算については検証を行うべきであるというご意見。
     また、[10]、[11]と、公平性の問題につきまして公平な課税とすべきであるというご意見。一方で、公平性とうたっていても、そんなことは不可能であるという意見。
     また、[12]でございますが、世界的な仕組みが必要であるというご意見。
     それから、第3ステップ以降を含めた環境対策とエネルギー安全保障のビジョンを国民に明確に示してほしいというご意見。
     [14]でございますが、2012年までの時限立法とすべきである。
     最後に[15]でございますが、有効な対策を見きわめて、税を待つまでもなく、既存の財源を思い切って投入して対策を進めるべきというご意見がございました。
     以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     ただいまのご報告につきまして、何かご質問ございますでしょうか。あるいはご意見ございますでしょうか。

    ○大塚委員 大したことでなくて申しわけありませんが、質問を1点、2点、全体的なことについて意見を申し上げます。
     質問は、5ページの他の政策手法との組み合わせについてですけれども、経団連自主行動計画の協定の社会化ということが挙げられている。ちょっともし内容がもう少し詳しく教えていただけたらありがたいです。社会化と言っているのは何を言っているかというのがちょっとよくわからないということで。
     それから、全体的なお話としてですけれども、意見がたくさん出てきていることは非常に喜ばしいことだと思います。それで、職業別の内訳について、最初の1ページのところに出ているんですが、先ほど事務局からお話いただいたときはかなり慎重な言い回しをされていたと思いますけれども、件数が多い少ないというのもある種の目安にももちろんなりますけれども、どなたが言っていらっしゃるかということも当然関係があることですので、件数が1件であっても非常に重要なものもあるし、多くても同じような意見ということもあるというようなことも、当然のことですけれど、念頭に置いていただければ幸いだというふうに思います。
     以上です。

    ○飯野委員長 どうぞ。

    ○西村課長補佐 今の協定の社会化ということについてでございますが、それほど詳しくはないかもしれませんが、ご意見そのものを読ませていただきますと、「自主協定制度や国内排出量取引などとのポリシーミックスを模索することは賛成である。ただし、現行の経団連環境自主行動計画は、担保措置を伴わない一方的な宣言であることが原因で、産業界の温暖化対策への取組みは遅々として進んでいない。したがって、経団連計画は、協定の社会化や成果に応じた課税制度の導入などを盛り込んでいくべきである。その際、英国の排出量取引との組み合わせなど、欧州の先行事例が参考になると考えられる。」
     以上でございます。

    ○大塚委員 どうもありがとうございました。

    ○横山裕道委員 私は、回答者というか、意見が非常に少なかったなという感じがします。多分、中間報告が非常に難しかったのと、それから、やっぱりまだ自分の問題と考えていない人たちがまだまだ多いんではないかなという気がします。
     それで、1点お尋ねしたいんですが、会社員と団体職員とNGO職員が全部企業名での提出を含むとか、団体名での含むとなっていますけれども、それぞれ全くの個人ではどの程度あったのか、概数で結構ですので教えていただけますか。

    ○西村課長補佐 個人でのご意見ということなんですが、こちらからの様式というところには職業とだけしておりましたので、企業名を書かれた方、それから書かれなかった方まちまちだったんですけれども、会社員とされたうち個人名でかつ企業名が書かれていなかったようなものというのは10件弱だったと思います。

    ○横山裕道委員 わかりました。

    ○飯野委員長 ほか、水野委員。

    ○水野委員 ちょっとしばらく失礼しておりましたんですが、この意見の募集の仕方はどういう形でされたんでしょう。ホームページに載せてどうぞということでしょうか、あるいはあちこちに、市役所なりにアンケート用紙を積み上げてやったのかどうか。そのあたりはいかがなんですか。

    ○西村課長補佐 募集の方法としましては、ご指摘のとおりホームページで公表するとともに、環境省の方から記者発表、プレスリリースの形で出させていただきました。地方公共団体の窓口などに積み上げたというようなことはやっておりません。

    ○水野委員 意見の聞き方ですけれども、やっぱりこれによって環境省がどれだけ取り組む意思があるかというのが出てくると思うんですよね。
     例えば、お金の問題がありますけれども、公聴会を開いて 200人ぐらい人が来て、その中で聞きますというのと、ホームページをつくりましたからどうぞ自由にご意見をと。逆に見ますと、よほど関心を持っている人は見るでしょうけれども、たまたまホームページを見たらこんなことが出ていたから意見を載せると。こういうことは余り考えられないんですけれども、ちょっと姿勢として、やっぱりもし意見を聞かれるんならやはり一、二度の公聴会をやるとか、そのぐらいの姿勢を見せないとよくないのではないかと私は思うんですけれども。ホームページに載せておいて意見が来たようじゃ、これ簡単な話ですけれども、逆にそれを見た側としたら、一体どこまで本当に環境税というのに取り組むつもりなんだろうかと。結局、現実問題としたら全部産業界を回って歩いて説得した上でやっと税金というのはできるわけですから、それをホームページに載せましたよでは、これは中間報告ということもありますけれども、今後、最終的な報告に向けては、やっぱりそういうプロセスもあった方がアピールもするんではないかと思いますけれども。その点のご配慮をいただけたらと思います。

    ○浅野委員 今のご意見まことにもっともな面が多々あると思います。パブリックコメントを求めるという手法は、環境基本計画をつくったときに、多分環境庁時代にやって割合に成功して、それが今政府全体でパブリックコメントということになっているわけです。環境省の中でも、各部会、各小委員会、各専門委員会が常時パブリックコメントをやっているわけです。そういう経験から言うと、93も集まったなんていうのは割合にいい方だという、逆に思ったりもするわけですが、ほとんどことごとくパブリックコメントを求めるものの大部分がインターネットに載せて、あとは記者発表するわけですけれども、記者発表は専門紙には載るけれども一般紙にはなかなか載りませんから、結局はインターネットのホームページをあけてくれた人しか見ないということは事実だろうと思います。
     ただすべてのものについて、今おっしゃるようなことをやるのも、これまたなかなか大変なことではあるわけですが、節目ということを考えて、今回は中間報告ですし、内容的にいうと非常にわかりにくい表現なんで、こういう答えが返ってきた、あるいは組織票というべきものが集まったというのはわからないでもないんですけれども、広く国民の関心を持っていただき、ご意見をうかがわなきゃいけないという段階では、もっとわかりやすい説明にして、きちんと意見を求めることは必要だと。
     ただし税の問題というのは、大塚委員が言われたように、どのみち賛否両論になるわけですから、パブリックコメントの数で答えを出すということはおよそあり得ない。そんなことをやっていますとどうにもならない。NOx 法で経験済みでありまして、運輸業界、業者さんたちが非常に丁寧で、全部一つ一つ違う意見を物すごくたくさん寄せられていました。一つ一つ違うというのは、大変感動したんですけれども、やはりこれだけやられるととてもかわなんなということがありますから、その辺は留意しながら、しかし関心を持っていただくと同時に広く意見を聞くことにしております。公聴会ということになりますと、これはどっちかというと部会ぐらいまで上がったところでは必ずやらなければいけないことになろうと思いますが、従来ぐらいで、専門委員会で公聴会までやるということがいいんだろうか。それは事務局の判断もあると思いますし、委員長の判断を仰ぐと思いますが、お考えいただければと思っております。

    ○飯野委員長 佐和先生どうぞ。

    ○佐和委員 率直な意見を申し上げると、これはご指摘というか、それぞれのご意見というか、ご指摘というのは非常に専門的なんです。素人がこさえたものではなくて非常に専門的な意見。大体どういう業界の方が、つまりすべて利害、自分の属する企業とか団体の利害に基づいての意見であるということがもうありありと見てとれます。ですから、こういう調査の仕方というのはちょっと、もちろんそれはそれで1つの企業とか業界の意見を伺うということも大切ではありますが、そういうふうな大変強いバイアスがかかっているというふうに言わざるを得ないという感じはしますので、やはりこういう調査というのはなかなか……
     かつて、かつてと言いますか、例えば京都会議の前後といいますか、特に前ごろに、主として新聞社が炭素税の導入なんかに関してアンケートをしていた結果を見ますと、確か一般の方々、個人です、個人へのアンケートでは七、八十%が賛成。企業、いわゆる大企業にアンケートをしても40数%ぐらいが賛成と、あるいはやむなしということも含めて、というような状況だったわけですけれども、今回見ると圧倒的に反対が多くなっているわけです。これもちょっと奇異な感じがいたしました。ですから、ちょっと余りにもそういう企業や団体の意見をこういう形で募るというのは、やっぱりちょっと世論の正確な反映にはなっていないんじゃないかという印象を受けました。
     以上です。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     以後、またただいまのご意見を踏まえて、今後検討していきたいと考えております。
     それでは、議題3に入りたいと思います。
     今後の検討につきましては、論点を整理した資料を事務局に用意していただきましたので、まず資料の説明をお願いいたします。

    ○三好環境経済課長 それでは、資料3に基づきまして、今後の検討と課題等につきまして順次報告(案)をご説明申し上げます。
     まず、1ページ目は、中間報告のおさらいといいますか、そこではどういうふうにどういう視点で取りまとめたかということを簡単に整理をいたしております。先生方にはもうご案内のとおりでございますが、念のためにポイントだけ申し上げれば、先ほどのご意見にもかかわってございますけれども、国民各界各層の意見を聞きながら、税制にかかり、以下のような課題について検討を進めていくということで、1つ目といたしまして、これは下の方の枠にございます3つのタイプでございますけれども、具体的な温暖化対策税の制度の案の構築ということ、それから、2つ目といたしまして、他の政策手法との組み合わせ、あるいは税制の役割分担、考え方の整理ということでございまして、費用対効果の比較も念頭に置きながら、また産業、民生、運輸等の部門を考慮して整理をしていくということでございます。
     それから、他の政策手法と組み合わせるという場合にも具体的な税法上の観点からの検討課題の整理をやるということと、それから、効果・影響についての定量的な分析をできるだけやるということがございます。
     それから、今後の検討についてということでございますが、これも念のためでございますけれども、中間報告におきましては、3つの課税タイプを示した上で、その他、幾つかの論点について言及をいたしております。
     ここにございますとおり、上流、下流につきましては、すべての化石燃料に対し、炭素含有量を勘案してかけるということ。
     それから、石炭に課税することも一案である。
     それから、原料としての化石燃料は非課税とすることは考えられるというふうに整理をした上で、3つの課税タイプの組み合わせがあり得るということ、あるいは税収の使途についての考え方、あるいは政策的な優遇措置についての考え方の整理をいたしたところでございます。
     以上を踏まえまして、今後の検討をお願いするということになるわけでございますが、幾つかの中間報告で取りまとめました基本的な考え方といたしましては、ステップ・バイ・ステップのアプローチに沿って進めるということと、それから、2004年のレビューを踏まえて必要とされた場合に対して、第2ステップ以降早期に温暖化対策税を導入するということ。
     それから、ただ導入の際の以下のような具体的な制度案については、第1ステップ、すなわち今から検討を進めておるということでございます。
     それから、第1ステップのところで特に言及していただきました既存関連税制のグリーン化等の動きにも引き続き留意していくことが必要だというふうに考えております。
     以上を踏まえまして、今後の具体的な制度案の構築に向けた論点ということでございますが、2004年のレビューを踏まえつつ現段階から検討するということでございます。幾つかの前提があるわけでございますが、最終的な制度ということになりますと2004年のレビュー結果により決まっていくということでございますが、CO2 の排出削減を目的に、原則としてすべての化石燃料、あるいはCO2 の排出のすべてを対象とするということが引き続き前提になってくるんではないかというふうに考えております。
     それで、制度案構築の際の論点といたしましては、第2ステップからの追加的対策の構成はどういうものになっていくのだろうかということについてある程度整理をしておく必要がございますし、国民の関心も高いという点では、どの程度の税率にするのかという、ひるがえってみますとどの程度の排出削減を税で担うんだということ。
     それから、価格インセンティブ効果と、それから税収を活用した削減対策を、一体どういうふうに組み合わせていくのか。
     それから、さらにここの点も国民の関心は高いと思われますけれども、使途としてどういう対策に用いるのか。あるいは対策ではなくて税収中立というような考え方でいくのかというようなところでございます。
     それから、レビューを踏まえてということになります。
     税をどういう分野に働かせるかということになりますと、CO2 を排出しないものでありますとか、公共交通機関等の温暖化対策の観点から推進すべきものというような、これらの中間報告の取りまとめいただいた中に例として挙がっているもののほか、他の政策手法との組み合わせの中で税が役割を担わないという分野もあり得るのではないかということ。
     あるいは、既に第1ステップでの対策によりまして、相当程度排出削減の実績が上がっていて、逆にレビューにおいて追加的な対策が特に必要でないというふうに判断される部門、業界、企業といったようなものの取扱いというものがレビューを踏まえるという観点から出てくるのではないかということがあります。
     それから、既存税との調整をどのように行っていくかというのも具体的な制度を設計する際には欠かせない論点だというふうに考えております。
     また、先ほども少しご説明いたしましたが、今次、税制改革において温暖化対策税をどのような形で位置づけられるのかということも検討の際には踏まえていく必要があろうかというふうに考えております。
     以上、幾つか定性的な論点をお出しいたしました。このあたりにつきましてもご意見をいただければというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、2004年に行いますレビューを踏まえながら、しかし、検討を今の段階からやっていくということになりますと、ある程度仮想的なケースを設定して、幾つかの論点、ケースといいますか、そういうものについても仮想的なものを置きながら課税の対象、課税段階、税率水準、税収の使途、減免措置等の要素というものを、具体的な税の制度ということを考えた場合に必要な要素というものを、そういう意味では仮想的に設定しながら、具体的な検討を進めていくということといたしたいということでございます。
     それから、先ほどの課題の一番最後のところに掲げましたけれども、そういう制度を構築した場合に一体どういう効果、あるいはどういう影響があるのかということについても、あわせて定量的な分析を行いまして、できるだけ具体的に評価を行いたいというふうに考えているところでございます。
     以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     それでは、今後の検討につきまして、本日は再開第1回目でございますので、今の資料説明も踏まえまして、各委員から幅広くご意見をいただけるとありがたいと思いますが。

    ○浅野委員 まず、これはこの専門委員会の課題を越えることではあるわけですが、せっかく事務局全部そろっておられるので申し上げたいのは、温暖化対策全体の進捗状況の評価ということが第1ステップの中で極めて重要な位置づけがあるわけです。今はどうやってその進捗状況を評価するのかというストーリーが必ずしも明確に出ていない状況にあるわけですが、それを早くきちんと示していかないと、税制面での第1ステップから第2ステップに移行するときに必要な、ここでは仮想的なストーリーを描いてということがあるわけですけれども、仮想的なケースの描き方自体がずれてくる恐れがあると思います。ですから、これは環境経済課の中の責任ではとてもできないことだと思うんですけれども、どうやって進捗状況を評価するのかということに関して、少なくとも、この検討の前提としてしっかり詰めておいていただかなきゃいけません。このことに関しては環境省だけでは済まないわけですから、早く制度全体の中での方向を示していかなければいけない。そのための提言や情報発信をしなければいけないだろうと思います。
     それとあわせて、第1ステップ何もしないと言っているわけじゃないんです。我々の報告の中でも第1ステップでも既存税制のグリーン化等について留意すると言っていまして、それについての評価を念頭に置いて、第2ステップ以降の話もしましょうと言っていますから、そこのところも何もしないで、いきなり第2ステップなんていう話にならないだろうと思います。
     それで、その意味では、ここで専門委員会の議論の中にそれを直接どこまで入れられるかということはともかくも、きょうのこれまでの動きの中でのご説明のあった既存税制の関連税の動きというところでの道路特定財源であるとか、エネルギー特会であるとかということは出ているわけです。この辺の動きについては、例えば学会の中でもいろいろな意見があることは事実だし、それぞれの枠の中での目的がうまく整合性が合えばいいんだから、そこに環境を入れるのはおかしいという意見もありますけれども、しかし税そのものは全体として税であるはずなんですから、それが現実に政策にインパクトを与えていくのであれば、当初考えていた目的以外のところで現況にマイナスのインパクトが生じるようなものについては、ノーと言わなければいけない。道路特会は道路の財源確保と言いながら一方ではある程度交通量の抑制にも寄与してきたということが我々の専門委員会の報告であるわけですから、その辺のところは、その観点から強く言わなければいけない。使途をどうするかというところから先に話しを始めると、どうもその金をこっちに回せという魂胆があって言っているんじゃないかと言われてしまうんだけれども、使途はともかくも、それが抑制効果があったんだということについてはっきり言わなければいけないし、それからエネルギーに関してもやっぱりある種の価格の持っている需要抑制効果みたいなことがあったわけです。その辺が環境面からもっと強調されなきゃいけないと思うんですけれども、先ほどの佐和先生のお話にもあるように、どうもこの辺の自由化の動きがもっと進みそうだということは単に傾向としてそうだろうということは私も率直に認めるんですけれども、それでだからそれはよろしいと本当に言えるかどうか、ちょっとある種の危機感を感じるわけです。
     エネルギー政策基本法が6月にできまして、実は不勉強でようやく条文は読んだんですけれども、びっくりするんです。
     環境への適合と書いてあって、地球温暖化の防止が必要だと書いてある。一方では、需要家の利益が十分に確保されるために市場原理を使えと書いてあるわけです。私の感覚から言うと、需要家の利益を十分に考慮すれば価格の安いのがいいに決まっているわけで、その一方で、書いてあって上の方では地球温暖化に資するべしと当然言うわけです。一体何なんだろうなと思う。どちらを強調するかによって、エネルギー基本計画の方向が随分ぶれて、下手をすると環境面から温暖化対策の面から見たら足を引っ張るというようなことになりかねないわけです。だから、この辺は、3条がある。環境への適合があって、それを先に書いてあるじゃないですかということを言っておかないといけない。今は景気対策でできるだけエネルギーコストを下げなきゃいけないと言われているので、ここにあることもわかるんだけれども、それが結局のところ本当にエネルギーの供給構造がうまくマネージメントできて、その中でのおきる話ならそれでもいいんですが、ただ単に自由化を進めるだけということになると、心配されているように、一番安直に石炭で電気をつくる企業が儲かるというようなことになりかねない。それから、新エネルギーの導入にしてみても、余りコストのかかるようなものからはみんな逃げてしまって、我が国の余り高くない目標ですらうまくいかないということになりかねない。その辺のところを全体を考えた議論を前提としてきちんとやっておかないと、第2ステップもむなしくなってしまうんじゃないかという心配があります。その上で、この第2ステップまでの検討ということで出されているきょうのペーパーは、大筋では前に出した中間報告の線に沿っていると思うんです。
     この場合に、ちょっと少し腹を決めておかなきゃいけないと思うのは、これは私の意見なんですけれども、やっぱり今日のペーパーでは、税をきかせない対象という非常にわかりにくい表現になっておるんです。しかし、裏返しに言うと、どういうところに積極的に環境税、温暖化対策としての環境税を機能させるべきかということについて、理論的に言うといろいろなご議論が専門家の間であることはよくわかった上の話ですが、少なくとも法律をやっており、制度をつくるということにしか関心のない人間から言いますと、一番効果をきかせたいところに一番効果をきかせるような仕組みをまず考えておいて、その上で、例えば徴税コストとか、仕組みの合理性とかというようなところの調整をあとで加えるというふうに考えないと、どうも話が理論から先にスタートしていって全部やるというような発想ではまずいのではないか。どこに税を機能させるのが最も合理的なのかというところから考えなきゃいけないのではないかと思われる。
     さっきの仮想的なケースというときには、それを十分認識しておいて、それで先ほど言いましたように、進捗状況評価でどの部門が弱いのかとか、どの地域が弱いのかと、どこが弱いのかと明らかにして、そこにきかせる。こういうストーリーを考えておかなきゃいけないんだと思うんです。
     ベストミックスの問題はちょっと悩ましいところなんですけれども、これは非常に複雑な解であって、何だか大変な方程式になりそうな気はするんだけれども、ベストミックスにしてみても同じようなことがいえるわけで、どの部門はこういう方法が他の政策手法として有効だと、当然あるわけで、すべての部門に一式同じ有効な手法などあるはずない。とりわけ今我々が課題にしているのは、規制という手法ではどうにもならないだろうということはみんなよくわかっているわけです。だからこそ、規制以外の5つをずらっと並べて、こういうものもありますよと言って基本計画の中で挙げたわけですから、どの部門に、どの手法が一番よくきくんだろうということを考えながら、足りない部分に税という手法を投入するのが適当ということだろうと思います。
     税の使途という形の議論になりますと、どうも、綱引きになってしまいそうなんですけれども、ここは専門家に怒られてしまうかもしれないけれども、負担を課す経済的措置と、それから経済的に支援をするという措置と両方のベストミックスということもあり得るのではないかということです。それを文章のおもてに出していって、使途がどうだというような議論にしないというのも1つの方法かなと思うんだけれども、この点は私は素人で余り責任を持てませんから、経済の専門家の目から見て、そんなのおかしいと言うんであれば引っ込めます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     そのほか。

    ○安原委員 今、浅野委員の方から指摘された問題なんでございますが、とりあえず今説明を受けましたように、既存税制の見直し、改革について、10月、あるいは11月にそれぞれの所管省庁の方から案が出てくるということですが、それに対してこの委員会として、独自の何か意見を出すのか出さないのか、それが一番の急ぐ問題ではないかと思うんです、この10月ぐらいにかけての作業。それはもう既存税制の方はそういう現実的な問題であるから、ここからは特に意見を出さないで第2ステップに向けて第1ステップから検討すべき温暖化対策税、新しい税制の構築に向けて作業にずっと入っていくのかどうか。まずはそこのスケジュールを議論していただいて、何から手掛けていくのかということがあると思います。
     それで、基本的な税制の構築の議論をする場合に、やはり大きな前提となるのは、ポリシーミックスをどう考えるかということです。ポリシーミックスの案として税制を考えるのか、税独自で対策効果を出していくということをねらってその制度構築を検討するのか、2つ方法があると思うんです。単に税収を上げるための税制の構築ということではないんで、税による効果がどの程度出てくるかというのはなかなか確たることは言えないわけですから、対策効果を確実に出そうとすれば、やっぱりポリシーミックスを考えていくのが妥当ではないかと思うんですが、その場合、例として英国の制度なんかありますんで、英国の制度なんかも参考にしてポリシーミックスをどうするのか。ポリシーミックスとなりますと税を超えた全体の制度の問題になりますんで、果たしてこの税制専門委員会でポリシーミックスの案づくりまでやるのかどうか、そこの検討の進め方をどうするのか、議論していただくことが必要じゃないかと思います。
     その案がある程度出てきても、ポリシーミックスでいくのか、税そのものでいくのかというところの判断がなかなかつかなければ、両方の案を税制としては、一定のポリシーミックスの案を前提として、その中での税制というものを具体的にはこう考えるという案が1つと、ポリシーミックスは考えないで、税独自で制度をつくるという場合がこういう案になるということで、両案をつくっていくということも考えられると思うんですけれども、そこら辺、どういう検討の進め方をするのか議論していただければと思います。

    ○飯野委員長 ほかございませんでしょうか。
     小幡さん。

    ○小幡委員 この問題というのは、パブリックコメントにもございましたように、一定のある産業界とか、影響のあるところからの反対というのは当然あり得るし、それに対して国民レベルでは、地球温暖化対策は何かしなければいけないだろうなあと、みんなほとんどの方が思っているんですが、どういう影響が出るかということは余りわからないまま、ただ何かが結局生まれるんだろうなという期待を持っているという、そういう分野ですので、とりあえずは第1ステップですが、私はある程度休まず発信していくという作業が国民に対して必要ではないかなと。とりあえず、直ちに導入というのは見送っているわけですが、第2ステップに向けて常に準備を進めているというふうな発信は国民に対して常にしていくということがとても大事ではないかなと思います。

    ○飯野委員長 佐和先生。

    ○佐和委員 かつての問題については、恐らく過去6、7年間ぐらいの間と同じような議論が延々と繰り返されていると思うんです。
     例えば、アンケートの一例を申し上げると、(2)の5番のところで、エネルギー需要の価格弾力性は低いから炭素税なんかかけても効果はないよと。だけれども、これは経済学のA、B、Cをわきまえない全く間違った議論なんですね。どういう意味で間違っているかというと、急に炭素税がかかってガソリンの値段が20円上がったからと言って、ガソリンの消費量、みんな必要だから自動車に乗っているわけですが、ガソリンの消費が20%も減ったりすることはあり得ない。ですから短期的には確かに需要の価格弾力性は非常に低いから効果が非常に乏しい。しかし、5年、6年たって、新しい車に買いかえるときには、炭素税がかかってガソリンが20円も高くなったんだから、今度はもう少し小型の車にしようとか、あるいは燃費効率の格段にいい、例えばハイブリッドカーを買おうかとか、そういうふうにして、中長期的には十分効果があるんです。エネルギーに対する価格弾力性というのは非常に高い。これはかつてオイルショックの後なんかのいろいろな事象分析でもなされているし、こういうことを新たに環境省で、余り人も多くないから大変でしょうけれども、少しきちんとした最近のデータを使っての計量分析をして、そんなことないですよと、ちゃんと中長期の弾力性を見れば十分高いじゃありませんかと。つまり、根拠なき反論というのが物すごく多いんです。ですから、そういうところをもうちょっと理論武装をきちんとして、こういう批判はナンセンスであるということを示すべきです。
     それから、いつだったか、昔の経団連の方が確かここでご説明に、ご説明と言いますか、意見をおっしゃいましたね。そのときでも、例えば石油の値段でもそうですね、ガソリンの値段とガソリンの消費の時系列のグラフ、電力料金と電力需要といいますか、消費のグラフを見せて、価格が上がっても全然消費は減っていないじゃないかと。これは全く統計学のA、B、Cをわきまえない議論でありまして、一言で言えば、単相関と偏相関を混同している。つまり、要するに電力消費にせよ、ガソリン消費にせよ、もちろん価格の影響はある。しかし価格のみならず、価格の影響も短期と中長期の影響が両方が仕分けされなければならないことに加えて、当然所得の増加とか、あるいはライフスタイルの変化とか、その他もろもろの、要するにガソリンの需要をふやす要因ていっぱいあるわけじゃないですか。そういう要因の影響を取り去った後で、果たして本当に価格と負の相関があるかどうかという、いわゆる単相関じゃなくて偏相関として物事を見て、初めて価格と需要量といいますか、消費量の関係というものが見きわめられるんであって、あんなグラフを出して、それで関係ないやないかというのは、私はもうちょっと大学に行ってもう一遍勉強し直してほしいなという感じがいたしました。
     だから、そういう全く誤った議論が、誤ったといいますか、私のように一応大学で勉強している人間から見れば、本当に初歩的な誤りに基づくデータとか、そういうものを示して、それで炭素税はけしからんというような議論をするところが、ここまでの先進国でですよ、日本のような国で、そういう議論がこういう場で堂々となされているというのは、これは非常に恥ずかしいことだというふうに思いますし、やっぱりそれに対して環境省の方もきちんと反論するといいますか、そういう全く誤った議論というものはやっぱりきちんと誤りを正すということをやっていただきたいと思います。

    ○横山裕道委員 また原子力のことでちょっと何か言いづらいんですけれども、1点だけ確認したいと思います。
     前提として、最終的には温暖化対策推進大綱に基づく2004年のレビュー結果により決まるものと。これは私も数カ月前とか、あるいは新しい大綱ができた時点で考えれば全くそのとおりだと思います。しかし、今度の原発の問題を考えれば、2004年にレビューしなくても、もうほとんど結論は出ているわけで、例えば、原発の増設が2010年まで5基にとどまったとすれば、新しい大綱に比べて3%から4%ぐらい増加するわけで、これは明らかにもうだめだということになると思うんです。
     これ以上言っても水かけ論になるんで、ちょっと1点だけお尋ねしたいんですが、仮に経産省なり、電力業界がもう2010年までに10から13基はあきらめますと。せいぜい4基から5基ですとか、そういうことを言い出したらやっぱり今の大綱はだめだから、2004年のレビュー結果を待たずにもう前倒しでやるのだというようなことになる のか、今後どんなふうに今度の問題を考えているのかを、その1点だけお尋ねしたいんだけれども。

    ○飯野委員長 どうぞ。

    ○清水地球温暖化対策課長 幾つかの議論が出ました。まずレビューの議論、それから、それをどういう形で政策に反映していくかという、そこの議論にかかってくる問題だと思いますので、そこら辺を含めて話をしたいと思います。
     まさに2004年までの第1ステップ、それから2005年以降の第2ステップということになりますが、1つは、施策の進捗状況をどういう形で管理して、それを把握し、その結果としての排出量がどういう形でこうなっているかと。それをいかに見直しのプロセスの結果に乗せていくかという、そういう種類の議論かなと思います。
     直接のお答えじゃないかもしれないんですが、1つ我々思っていますのは、先ほど、2000年のデータを、ことしの7月に出して、今、2002年ですから、2年おくれというようなそんな状況があるわけです。2004年のデータが何年に出てくるかということが問題で、もし、これまでのような体制で2006年というようなことであれば、施策の見直し期間というのが非常に大きな問題です。
     そこで、我々としては、1つは速報体制ということを考えておりまして、施策の結果であるところの排出量というものを極力早く把握して、その排出量によって施策をレビューできるような速報体制の構築を考えています。
     もう1つは、ある種の分析効果に基づく推計的な手法を用いながら、少し今の政策というのがどういう形で効果があるのかをさらに前倒しして評価するような、そんなことも今後少しやってみたいなと思っているところです。
     それから、原子力の話についていえば、この大綱の前提としてのエネルギー調査会の方の議論、原子力の将来も含めたエネルギー需給見通しがあり、それに依存した大綱になっておりますので、そちらの方で政策が変わってくれば、当然大綱の議論もその前提に合わせた形での変更はあり得ると思います。

    ○飯野委員長 ほかありませんか。
     せっかくいらしたんですから、どうぞ。

    ○中里委員 炭素税の問題というのが、環境の立場でなくて租税の立場から申しますと、課税原則そのものをひっくり返す可能性のある問題でございますよね。
     環境の方はよく「けしからんから課税する」というような感覚で環境税を考えていらっしゃると思いますが、課税の分野にけしからんから課税するというのは原則としてないわけです。法人はもうけているのがけしからんから法人税をかけているわけでもありませんし、所得税も、所得をかせいでいるのがけしからんから課税しているわけでもありませんし、消費税も消費しているのがけしからんから課税しているわけでもないのに、炭素税は炭素を出しているのがけしからんから課税するというところに、物すごいシビアな法的にクリアしなければならない問題があるわけで、環境政策とか経済学的にいかに望ましいことであっても、そこの法的な基本的な問題をクリアしないと、現実の制度には上流だ下流だと議論する以前の問題として、現実の制度に持っていけないわけでございまして、けしからんから課税するというメンタリティで説得しなくて済むような理屈を。
     つまりうまいことやっているから課税するんだというのはいいわけですから、その辺、これから、これからというか、もう遅いのかもしれませんけれども、十分議論していかないと。十分考えていらっしゃるとは思うんですけれども、何かちょっと足りないような気はいたします。そういうのは税調に投げちゃえばいいということかもしれませんけれども、なかなか難しい問題があると思います。

    ○佐和委員 イギリスの場合、クライメット・チェンジ・レビィーと言いますね、税と言わず。それなんかそういう配慮からですか。

    ○中里委員 私イギリスの制度そんなに詳しくないですが、チャージとか、レビィーというのは……

    ○佐和委員 つまりタックスではないんだと。

    ○中里委員 そういうちょっと違うという感じが入っているんだろうと思いますね、当然ですが。課徴金みたいな感じなんでしょうかね。

    ○佐和委員 課徴金というのは、一般に、少なくとも日本では税と課徴金がどこが違うかということですね。課徴金というのは、それを担当すると言いますか、要するに税務署が集めるんではなくて、例えば、それを所轄するような省庁が徴収するということになるわけですか。ですから大変手間暇がかかるという意味で、ただクライメット・チェンジ・レビィーの場合も実際は税務署がやっているということですね、徴収は。

    ○中里委員 理論的な区別と制度的な区別は恐らく違うんだと思いますが、理論の上では、理屈の上では、税収を得るために国家の収入を得るために課税するのが税金で、そうでないのが課徴金だと。

    ○佐和委員 そういう意味では税源をやせ細らさせるための税金なんていうのはおかしいわけですよね。

    ○中里委員 まあそうなんですね。そこは深刻なんです、思ったよりも。
     あとは、どこが担当するという面も理論的にはないですがあり得ますし、それから財政法3条という課徴金の条文がありますから、それを根拠にするのかどうかという話もあるでしょうけれども、ただけしからん、国際約束だ、二酸化炭素の排出を抑制しなければいけない、だから課税だという説明は、心の中に置いておくべき話で、その先に進む、どうしてけしからんと課税していいんだというところの説明については難しんです。私、何とかしなければいけないと思っていますが、私の能力ではちょっとというところがあります。

    ○佐和委員 たばこももともと税金をかけても、半ば中毒ですから、必ずたばこをやめない、幾ら高くても。ということで税の対象になったと思うんですね、もともとは。ところが、最近はとにかくたばこが要するに肺がん云々とかというのもあって、どんどん税を上げていますね、アメリカなんかでも。あれはやっぱり悪いことだから課税するというような考え方に変わりつつあるんでしょうかね、たばこに関しては。

    ○中里委員 水野先生が前にこの委員会でドイツの租税で、国税調査の方の、租税の定義をめぐる判決の変遷をおっしゃったことがありますが、だんだんそういう方向になりつつあるのは事実なんですが、正面からどこまで言えるかということに関して、日本にどういう例があって、どうだというようなことに関することをやらないと、幾ら上流、下流と議論しても、ああそうですかってなっちゃう可能性がございまして、非常に怖いんです。

    ○飯野委員長 ほかございますでしょうか。
     どうぞ、浅野先生。

    ○浅野委員 公健法の賦課料、賦課金というのは明らかに税という表現をとっていないんですね。しかし、徴収の仕方については、国税徴収法の例によるというふうになっていますから、払わない人には国税と同じように強制執行をかけられるという仕掛けがある。そういう例はもう既に我が国にあることは事実です。

    ○中里委員 徴収について、国税徴収法の例によるというのは、国や地方団体がとろうとするお金、すべて、ほとんどすべてについてあるんで、それは税ということとは全く関係のない話なんですね。借用しているだけの話ですから、それで本質を混同させると大変なことになりますね。

    ○浅野委員 いやいや、だから混同させる気はないんで。名前が税がいけないなら賦課金と言えばいいだろうというのが私の意見です。

    ○中里委員 環境省がとれる組織を持っていらっしゃるなら、そのとおりでしょうね。

    ○飯野委員長 えらい基本的な問題が問題になってまいりました。
     私も、先週北欧とオランダの調査をしてきたんですけれども、税と課徴金の違いというものをはっきり言ってくれた国というのはないんでありまして、大まかに言うと税というのは国会で議決をしたもので、余り受益者と課税される人との関係が薄いものというような程度の定義でございました。我が国でも、それを本当にきっちりやれば本当に我々がここでやっている温暖化対策税というものが温暖化対策課徴金になる可能性もないわけではありませんけれども、一応税という名称でそれを含めた形でこれから検討していって、それで最後にやはりだめであればまた課徴金という名前になるかもしれませんけれども、一応、税という形で進めさせていただけたらと思います。
     これは私も大学の教員なので、委員長として発言するわけではなくて、ぜひ私の個人的な意見として言いたいんですけれども、やはり温暖化対策税というものは、エネルギー課税と非常に密接な関係がある。あるいは、関係を持たせないという意味で関係があるものではないかと思います。
     したがって、経済財政諮問会議が11月にエネルギー対策についての税を発表されたときに、我々はそれに影響を与えつつ、我々が新しい構想をつくっていくべきではないかというふうに思いますので、そういうものも少なくとも我々は11月の発表に影響を与えるというのは非常に時間的に難しいと思いますので、それの発表を受けた時点で、それをそのまま受け入れて前提として議論していくのか、あるいはそういう経済産業省の発表を、我々としてはこう変えていってほしいという影響を与えつつやっていくのかということも委員会での検討課題になるのではないかと思っております。
     これは私の個人的な意見で、全く委員長としてこうしたいというものではございませんので、ちょっと言わせていただきましたけれども。
     ほかにご意見、どうですか。

    ○水野委員 今のいろいろお話伺って、税金で難しければ課徴金でいいというお話が大分出ておりますけれども、本当にそれで大丈夫なのかなという気がいたします。
     というのは、例えば、国民健康保険につきましては、保険税でとっているところと保険料でとっているところがありますけれども、保険料という名前を使ったって、これは既に法律審議がかかってくるというのが裁判所の態度なんです。ですから、今度課徴金になった場合に、いわゆる企業にかかるコストでしたらこれは絶対反対するわけですから、その場合に、争点をずらすということは決していいことではないわけです。しかも税金であるんだけれども反対するから課徴金でやると、これますます相手に対して背中を見せたような態度をとるわけですね。論点を多くした上で、しかも、多少背信的な事をやりますと絶対まずい結果になりますから、やはり、こういう専門委員会の会合の場では、きちんとした議論をして、課徴金でやるんなら課徴金としての理屈をつけるということが必要なんだと思います。ですから租税では無理だから課徴金でいきましょう、これは全然、もし裁判でも起こされたら環境省は大恥をかくようなことにもなりかねませんから、そこはきちんと課徴金なら、課徴金だったら課徴金としての定義づけから始めてこういう仕組みでと、そこまでやっておかないと、逆に相手に有利な材料を、相手と言うと非常に失礼ですけれども、おさめる側にですね。争点をふやせば向こうは時間が長引くことになりますから、そういうようなことになっては非常にまずいので、そこもやっぱり配慮していただきたいと思います。

    ○飯野委員長 はいわかりました。
     ほか、ご意見ございませんでしょうか。
     どうぞ。

    ○大塚委員 私は前から負担金とか課徴金でやった方がいいんじゃないかということを申し上げていたので、今のご議論は私も非常に重要な点だと思っております。
     ですから、法的にはそこの税か課徴金かという点は非常に重要な点だと思いますので、余りそれは度外視して横に置いておかずに、ちゃんと議論していただきたいというふうに私も考えておりますし、どうしてもこの問題は環境負荷を与えているという観点から賦課を課するということになりますので、それによって全部考え方が大分違ってくると思いますので、その点は、ちゃんと踏まえてご議論していただかないと、いつまでもこの議論が蒸し返されてくると。租税法学者の先生方にとっては特にいつもどこかに骨が引っ掛かっているような問題で、法律をやっている人間一般としても非常に重要な問題だと思いますので、この点は詳しくご議論いただきたいと思います。
     それから、もし負担金とか課徴金とかという話で、背後にPPPといったものがもしあるとすると、それは、やはり、例えば先ほどのパブリックコメントで出てきたように、補助金が前提でというような話には多分ならない。ただこれは過渡期的な話で、政策を転換していったり新しく政策を導入するというのはPPPの下でももちろん、やっていいわけですけれども、ただ最初から当然補助金という話ではないということになるでしょうし、そういう全体的な問題にも影響を与えるような気がいたしますので、私は、ある程度ちゃんとやっていただかないと困ると言っているんですけれども。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。

    ○炭谷総合環境政策局長 いろいろとご意見いただきましてありがとうございます。
     最後に出ました税の性格論、これ先生方も既にご存じのように、この議論については昨年の12月のときのまとめの際も非常に大きな論議になったところでございます。今ちょっとその該当部分を読み返してみましたら、意見が並行的に書いてあったということでございまして、これははっきり言って、やっぱりずっとおいて、この委員会としてのある程度しっかりしたご意見をもとにしての本格税制の展開が必要じゃないかなと思っております。
     それから、浅野先生や安原先生から出ました現在の税制をめぐり特別会計などのいろいろな議論が出ているわけでございます。私どもその中には、環境問題に対する影響がある分野もあろうかと思います。もしそういうものが出てきた場合は、税制の専門委員会の中でご議論をいただきまして、場合によってはご意見をまとめていただいて、私どもが関係部局に働きかけるということもやらなければいけないのではないか、そうすることが私ども環境省の責任だろうというように思っております。
     また必要に応じて、浅野先生から出ましたけれども、第1ステップでの評価というものも当然やりながらやっていく。これを第2ステップというものだけを挙げられたものではなく、第1ステップでのいろいろな施策というものもあわせて考え、それを評価し、場合によっては、事例のいろいろなものを立てていくということが必要ではないかというふうに思っております。
     簡単でございますが少し意見であります。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     それでは、時間が参りましたので、この辺で本日の議論を終えさせていただきたいと思います。
     次回の会合に向けては、ただいまのご議論も踏まえまして、私の方で事務局と調整いたしまして、今後の検討の基本的な考え方を用意したいと思っております。
     次回の日程につきましては事務局の方から連絡させていただきます。
     それでは、本日はこれにて終わらせていただきます。どうもご協力ありがとうございました。

    午後12時00分閉会