■議事録一覧■

中央環境審議会 総合政策・地球環境合同部会
地球温暖化対策税制専門委員会第2回懇談会


  1. 開催日時 : 平成14年10月28日(月)15:05〜17:00
     
     
  2. 開催場所 : 東条インペリアルパレス 曙
     
     
  3. 出席委員 : 12委員
     
    飯 野 靖 四
    天 野 明 弘
    大 塚   直
    佐 和 隆 光
    寺 西 俊 一
    桝 井 成 夫
    委員長
    委員
    委員 
    委員 
    委員 
    委員 
     
     諸 富   徹
     安 原   正
     横 山   彰
     安 原   正
     横 山 裕 道
     和 気 洋 子
    委員
    委員
    委員
    委員
    委員
    委員
  4. 議 題
    1. 最近の動きについて
    2. 温暖化対策税制に係る基本的考え方について
    3. その他
       
  5. 配布資料
     
    資料1 最近の動き
     1−1 気候変動枠組条約第8回締約国会合(COP8)の概要
     1−2 京都メカニズムの活用について
    資料2 温暖化対策税制に係る基本的考え方について
    参考資料 委員名簿

     

  6. 議 事

    午後3時05分開会

    ○飯野委員長 大変遅くなりまして申しわけありません。ただいまから、地球温暖化対策税制専門委員会第11回会合を開催したいと思います。
     本日は、まず最近の動きについて事務局からご説明いただきます。その後、いよいよ具体的な制度案の検討を進めていくために、温暖化対策税制の基本的な考え方についての資料を事務局に用意していただきましたので、これについてご議論いただきたいと考えております。
     本日の会合は17時までの予定でございますので、よろしくお願いいたします。
     では、事務局の方から資料の確認をお願いいたします。

    ○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。いつものように黒のクリップでとめた束を外してごらんいただければと思います。
     表紙をおめくりいただきまして、議事次第と資料一覧でございます。
     次に、資料1といたしまして、最近の動きでございます。
     次に、資料2といたしまして、温暖化対策税の具体的な制度の検討についてでございます。
     最後に、いつものとおり名簿をつけております。
     委員の先生方のお机には、その下に前回の会合の議事録、これはもうご確認いただきました。どうもありがとうございました。
     それから最後に、環境税についての学術的な国際会議についてのペーパーを置かせていただいております。
     以上です。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。よろしいでしょうか。
     では、まず議題1といたしまして、最近の動きについて、事務局から説明をお願いいたします。

    ○清水温暖化対策課長 地球温暖化対策課長の清水です。
     資料1ということで、気候変動枠組条約第8回締約国会合、いわゆるCOP8の概要、それから、京都メカニズム関連で動きがございましたので、この2点についてご報告したいと思っております。
     まず資料1−1をあけていただきたいと思いますが、気候変動枠組条約第8回締約国会合、いわゆるCOP8でございますが、現在進行中ということでございます。
     開催時期が今年の10月23日から始まっておりまして、11月1日まで、その間、10月30日と31日が閣僚級の円卓会合ということです。
     ページの裏を見ていただくと、COP8の日程表という形になっております。COP8自体は、23日と申し上げましたが、19日から少し事前の事務的な会合が始まっておりまして、例えば登録簿の技術的な基準であるとか、政策措置のグッドプラクティスに関する事前会合、あるいはアンブレラグループと申しまして、日本、米国を含む交渉グループの会合が行われており、23日からはCOP8が始まっているわけでございます。
     23日は全体会合ということでありましたが、23日の午後から、24日というふうに書いてありますが、補助機関会合という全体会合の下に置かれましたSBSTAとかSBIとか、いわゆる実質的な議論をするような会合におきまして、現在も話し合いが続けられているという、そういう状況でございます。
     10月30日と31日が閣僚級の円卓会合ということになっておりまして、我が国からも鈴木環境大臣が、国会のお許しを得てこの円卓会合に出席ということになっております。
     最終11月1日には、これらの補助機関会合での成果、あるいは閣僚級円卓会合での成果を踏まえて、そこで最終的に文書を採択する。11月1日に全体会合を含めて、COP8が閉会というような、大体こういうスケジュールになっております。
     1ページ目に戻っていただきまして、会合の主なポイントということでございますが、まず1点目に、条約の実施状況についてのレビューということになっております。気候変動枠組条約ということでございますが、各国ごとに、温室効果ガスの排出量とか吸収量、あるいは気候変動対策というものをまとめます国別報告書というものを作成して、提出することになっております。今回これをとりまとめた統合報告書というものが事務局より説明されるということになっております。
     それから、報告書の作成ガイドラインという形で、これは先進国も途上国も含めて、国別報告書をつくらなければならない。我が国もこれまで3回ほど提出しております。途上国の中には、まだ提出していない国も多いわけでございますので、そういったことも含めまして、報告書の作成ガイドラインをもう少しきちんとしたものにしていこうという議論が今なされているところであります。
     それから、資金メカニズムということです。これは、条約の中ではGEF、地球環境ファシリティが取り上げることになっておりますが、そこのもとでも、新しく特別気候変動基金、それから、最貧国基金というような基金の設立が合意されております。こういったCOP7で合意されました、途上国支援のための基金を実施するために、それをどういう形で運営していくか、その指針について討議することになっております。
     それから、2番目のところに書いてあります、京都議定書関連ということでございます。後ほどご説明しますが、京都議定書はまだ発効しておりませんが、発効が目前になってきているわけでございます。
     ここでCOP、それからCOP/moPの関連性というふうに書いてございますが、COPというのはいわゆる条約の方の締約国会議です。カンファレンス・オブ・ザ・パーティーズということで、COPというふうに呼んでおります。
     それから、京都議定書の方の締約国会議はミーティング・オブ・ザ・パーティーズでmoPというふうに呼んでいるわけでございますが、COPとmoPをどういう形で開催するかということが議論になっております。
     米国などは、実はCOPには入っているけれども、moPの構成員ではないという、そういう関係にあるわけでございますが、事務局側の方からは、財政的な負担や、議論の効率性などを考えますと、COPとmoPを一緒に開催していくという方法がいいのではないかということが議論されておりまして、今日までの議論のところではそういう方向で議論を進めるというふうに聞いております。
     それから、3番目がCDM、クリーン開発メカニズムのCDM理事会からの報告がございます。
     CDMに関しましては後ほどの報告事項にも絡むわけでございますが、CDM事業につきましては、CDM理事会というものが置かれておりまして、ここである程度のこういう議論が行われています。
     CDM事業の実施のための手続、それからCDM事業を審査する組織の指定手続、これが実はCOP8、今回の会合までに審査する組織、とりあえずオペレーショナル・エンティティーズ、OEと言われている団体でございますが、これがCOP8で指定されるという情報もあったわけですが、現在までに指定されておりません。これは次回に持ち越すというような形ですが、CDM自体の認証のみでOEが実際に動けるというようにするというような議論がなされているところであります。
     それから最後に、閣僚級の円卓会合ということでございます。これは、最終の10月30・31日に行われるわけでございますけれども、3つのセッションに分けて行うということになっておりまして、現在の取り組み状況をどう評価するか。それから、気候変動と持続可能な開発とか、特にヨハネスブルグのサミットを受けまして、そういうモメンタムの行動を継続していこうというような議論を行い、そういったものを最後のセッションではまとめるということで、3つのセッションに分けて実施されます。その結果を受けて、「デリー宣言」がとりまとめられるということになっております。
     一番下に書いてありますが、我が国の立場としましての面になりますが、せっかく大臣においでいただくということもございますので、こういう円卓会合の場でももちろん発言していただきますし、そのほかの2国間会合などの場も含めまして、京都議定書をまだ批准していない国があるわけでございますので、こういった国々への働きかけ、あるいは京都議定書の約束期間は2008年から2012年までは決まっているわけでございますが、それ以降の将来に関する意見交換を行っていくということが、今考えられているわけでございます。
     それでは、COP8はそういうことでございますが、参考資料の3ページ目を開いていただきまして、京都議定書の発効要件ということでございます。
     前回とほとんど同じですが、数字のところが変わっております。2002年10月16日現在で95カ国、欧州共同体を合わせて96の国と団体が京都議定書を締約済みという状況になっております。
     排出量からしますと37.4%ということですので、[2]の条件であります55%以上というところにあと17.6%足りないという状況で、ポーランドとロシアということが念頭にあるわけでございますが、状況は、大きな変化がないということです。
     ただ、4ページ目をごらんになりますと、ロシアの状況について最近新しい情報が入ってきております。4ページ目のロシアのところのマルの3つ目でございますが、10月14日、川口外務大臣がロシアを訪問したときに、フリンステンコ副首相が、国家法の改正案を年末までに作成し、春の国会、ロシアの国会は1月から6月ということが会期のようでございますが、そこの場で審議できればと考えているというような発言があったということでございますので、ロシアが加入して55%を超えると、そこから90日ということで発効するということになっています。
     資料1−1は以上でございます。
     それから、資料1−2ということで、京都メカニズムの活用についての資料がございますので、これについてご説明させていただきます。
     後ろの方になるのですが、資料1−2−4というふうに書いているところのページをお開きいただきたいと思います。後ろから2枚目です。これが京都メカニズムの概要ということで、前からご説明しておりますように、京都議定書の達成というのは、国内的な措置に加えて、国際的に協力しながら効率的に削減を図ることができるということで、共同実施(JI)、それからクリーン開発メカニズム(CDM)、排出量取引という3つのやり方が用意されていたわけでございます。
     共同実施は先進国間で事業を行う。
     それから、クリーン開発メカニズム(CDM)につきましては、先進国が資金・技術を途上国に供与し、途上国のプロジェクトで削減した量を削減量として、資金・技術を提供した先進国の方に持っていくという、そういう仕組みでございました。特にこのクリーンメカニズムについて、現在、投資国と言いますか、資金なり技術を提供する側の方、そこでの取り組みが進んでおります。
     実は、もう1枚めくっていただきまして、資料1−2−5というふうに書いてございます。これは、クリーン開発メカニズムのプロジェクトの流れということでありますが、この事業実施主体はCDMプロジェクトの計画策定を行い、その後、投資国とホスト国の両方の承認を受けなければなりません。
     この後、例えば先ほど言いましたOEによる審査とか、CDM理事会によるプロジェクトの登録、実施、そして最終的にOEの検証・認証等につながってくるわけでございますけれども、ここの投資国による承認というところに二重線を引いておりますが、ここに関する手続が決まったといったところでございます。
     資料の一番最初に戻っていただきまして、資料1−2−1、これはもう前にお話ししたかと思いますが、地球温暖化対策本部で、1のところに書いてございますように、こういった締約国としての事業承認手続を決めるために、京都メカニズム活用連絡会というようなものを設置していることであります。
     この具体的な内容は、めくっていただいて資料1−2−2に書いてございますが、具体的には内閣官房、環境省、経済産業省並びに外務省、それから農林省、国土交通省などの担当課室長で構成ということで、私もそのメンバーでございます。
     こういう京都メカニズム活用連絡会というのをつくりまして、そこで事業承認手続を検討してきたわけでございますが、資料1−2−3というところにつけております。これが実は共同実施及びクリーン開発メカニズムの事業承認に関する指針ということでございまして、これが10月16日に決定されたということが最近の新しい動きでございます。
     これは、1−2−3の1.(1)にありますように、JI、それからCDMに係る事業の日本国外で実施、それから排出削減等を獲得して、それを日本の国別登録簿へ口座を移転してくるというふうにしようという事業者は、別紙1の申請様式に基づいて申請を行っていただきたいという、そういう手続的なものでございます。
     これは、内容は細かくご説明しませんが、ページをめくっていただきまして、承認基準ということが2ページ目に書いてございます。これは簡単な承認基準でございまして、2の承認基準を見ますと、プロジェクトの内容が京都議定書、マラケシュ合意その他の国際的合意事項に反するものでないこと。
     それから、(2)としまして、プロジェクトの実施主体が、破産その他の事由により、プロジェクトの適確な遂行が明らかに困難な経営状況にあると認められるものでないことというような、2つの承認基準になっております。
     これは我が国としましては、促進的に考えております。内容につきましては、実際にプロジェクトの内容なり、どこまで削減したかというのは、先ほどの流れにありましたように、OE、指定承認機関、ここがきっちり検査するという前提になっておりますので、我が国としては、こういった簡単な承認手続で促進的に行い、かつ、5のところに書いてございますように、こういったプロジェクトを側面支援するような立場から応援していきたいということでございます。
     以上、簡単でございますが、資料関連の説明としたいと思います。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     ただいまのご説明につきまして、何かご質問がございましたらどうぞ。

    ○佐和委員 これは全く私自身の推測といいますか、何かの資料に基づいてそういうように考えるというわけではないのですけれども、次のような推測というのは果たして当たっているかどうかという、わからないというお答えでももちろん結構なのですが、要するにロシアがなかなか批准をしないというのはなぜなのかと考えてみて、アメリカが抜けて京都議定書を発効した場合に、排出権と言いますか排出量と言いますか、排出量の価格があって暴落するわけですね。
     かつてアメリカも加入するという条件のもとで、いろいろなモデルを使って計算をする人たちが、一体排出権取引が加わったらどのぐらいになるかということをいろいろ予測なさっていた結果があるわけですが、もちろんモデルによって相当幅がありますけれども、安くて30ドル、高くて 100ドルというぐらいの範囲内で、大体五、六十ドルというぐらいが中位数といいますか、大体真ん中だと。ですから、そういう意味ではロシアにとってみれば、大変魅力的だったわけですね。排出権取引が。
     ところが、アメリカが抜けた場合には、10分の1ないしはそれ以下にまで価格が下落する可能性が高いわけですね。いわんやCDMなんていうもののインセンティブそのものが大いに損なわれるということになって、私がざっと計算しますと、東ヨーロッパも含めてなのですが、ヨーロッパ諸国が2012年まで現状を維持すると、それから、日本、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、カナダという非ヨーロッパの先進諸国が、いわゆるビジネス・アズ・ユージュアルというのでしょうか、今までの調子でどんどんふやし続けるとすれば、プラス8%になるわけですね。先進国全体の排出量の増加率が。
     それをとにかく京都議定書では、少なくとも5%削減ということで決まっているわけですから、これは当然、もちろんビジネス・アズ・ユージュアルというのは何もしないというわけですけれども、何もしない場合はそうなってしまうというだけで、そうすると何かを当然、各国とも、アメリカ、日本等々も何か国内の対策を講じるインセンティブもそれだけ埋まってくるし、同時にCDMというものの上で、そこでやはり排出量を稼いでこないととても、要するに勘定が合わないということになる。そして、当然そうなると排出権取引市場でホットエアを持つ東ヨーロッパ諸国というのが大変な外貨を獲得することができると、そういうふうな見込みがあったと思うんですね。
     ところがアメリカが抜けると、さっきアメリカも含めて今申し上げたからプラス8%と言ったのですが、アメリカが今度はすぽっと抜けてしまいますと、実は日本、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどが、ビジネス・アズ・ユージュアルで伸ばし続けたとしても、実はマイナス5%強になるわけですね。つまり、結局京都議定書の全体としての目標というのが自動的に達成されてしまうというようなことになってしまって、結果的に排出量の価格そのものがただ同然にすらなりかねないというようなことになると思うんですね。
     そういう意味で、ロシアは大変な外貨収入の源を失ったということで、それでODAがどうのこうのとか、全然関係ないようなことを一時言っていましたよね、批准の条件として。それも結局、そういうことに対する保証をせよと、何らかのそういうふうなことを考えているのではないか。批准を渋っているのもそういうところにあるのではないかというふうに思うのですけれども、いかがでしょう。

    ○清水温暖化対策課長 たしかに市場原理から言って、排出権の価格云々の議論はあるのですが、私どもの得ている情報から言いますと、ロシアの国内法における排出権の法的な位置づけについて、今政府レベルで議論しているというふうなことを聞いております。一般論として、先生がおっしゃるようなこともあるかもしれません。そこは全くわかりません。

    ○飯野委員長 ほか、ございませんでしょうか。

    ○和気委員 ちょっと1つだけ伺っておきたいのですけれども、CDM申請手続、かなり具体化がされてきて、大変参考になるのですが、JIとCDMとの関係で、非常に印象的なのは第三者認証機関が入るか否かというところで、多分これが取引コストの対象に、つまりJIとCDMのどっちがより安いかという、含めてかかわってくるのかなという印象を持っておりますのですけれども、それ以外に、実際に申請手続等を含めての事業をJI事業に使う、CDMの事業に使う、相手次第ですけれども、この第三者認証機関を入れるか入れないか以外に大きな違い、つまりコスト面でかかわってきそうなことというのは何かございますでしょうか。

    ○清水温暖化対策課長 たしかにおっしゃるようにJIの方は、先進国間でございますので、先進国間で合意すれば、いわゆるOEの手続ということが要らないということになっているわけでございます。
     実は、まだOEの指定が進んでおりませんで、今回のCOP8でOEが指定されるのではないかと期待しておったわけでありますが、まだ指定されていないという状況であります。ただ、きっと今回のCOP8でOEの、今回のCOP8で指定されなくても、CDM理事会が仮免許的に認証することによって、OEが来年のCOP9まで待つことなく動けるようなやり方をしようということが今議論されているということでございます。まず、そういう状況であります。
     したがってOEがまだ指定されておりませんので、こういった認証コストの問題がどういう形になるかというのがまだ我々、経験を積んでおりません。我々関係省としましても、今フィージビリティスタディをCDMについて行っておりますが、何とかそういう事業に基づきまして、実際にOEの指定なりの手続面でのコスト、これがどれくらいになるのかを、来年度ぐらい以降に検証しまして、それで実際にコストがどれぐらいかかって、どこがやはりCDMを進める上での妨げになるかどうか、こういった面もよく検討しまして、CDMを進めるような方向で議論を進めていきたいというふうに思っております。

    ○飯野委員長 ほか、何かございますでしょうか。
     それでは、議題2にまいりまして、第2ステップに向けた温暖化対策税の具体的な制度案の検討について、これから議論を進めていきたいと思います。
     後で少し補足していただきますけれども、前回温暖化対策税の具体的な制度案の構築に向けて、論点と進め方についてのご議論をいただきました際に、地球環境部会長の浅野先生を初めとした意見といたしまして、具体的な制度案を検討していくためには、制度の基本、基幹部分を左右する基本的な考え方を、まずは仮にでも設定しなければ、制度の各論部分の議論を進めにくいというご意見がございました。
     そのため、この基本的考え方を書いてみてほしいというふうなご依頼がありましたので、事務局に資料を作成していただきましたので、まずはそれを事務局の方からご説明願いたいと思います。
     その際、議論の出発点となるのは、前回提出された論点と進め方でありますけれども、前回はご出席の委員が少なくて、懇談会になってしまったということもありますので、前回資料のエッセンスも含めて、改めてご説明いただけたらと思います。
    ○三好環境経済課長 それでは、資料2に基づきまして説明を申し上げたいと思います。 まずは、今、飯野委員長の方からご指摘がございました、ところどころ前回会合においてどういう整理をしていたかということが参考の形で入っておりますが、まず温暖化対策税についての基本的考え方についてということでございます。前回の資料で、今後の検討の基本的考え方というふうに整理をさせていただいておったところについて、確認的に書かせていただいておりますけれども、ステップ・バイ・ステップのアプローチに沿ってとり進めるということで、2004年に実施される対策の進捗状況の評価等において必要とされた場合には、第2ステップ、2005年以降早期にCO2 排出削減を主目的とした温暖化対策税を導入するということで、具体的な制度案の策定に向けた検討は、第1ステップのうちから進めておくということでございます。 また、第1ステップにおいて進められることが望ましい既存関連税制のグリーン化等の動きについても、引き続き留意するということでございました。
     さらに、前回の議論を受けまして、少し具体的な温暖化対策税のあり方につきまして、改めて論点を整理をいたしました。それが網かけの(1)でございます。確認的なことでございますけれども、税額がCO2 排出量に比例するようになる形で、すべての化石燃料、またはCO2 排出に課税することが基本であるということでございますが、翻って、温暖化対策税ということを考えた場合に、その他の温室効果ガスについても視野に入れるといいますか、課税していくということを考えていく必要があるのではないかということでございます。
     それから、点線で四角囲いをしてあるところでございますが、課税による価格インセンティブ効果だけで目標を達成するという場合には、高率の税が必要になるということでございます。これは市場の調節機能を大きく働かせることになりますので、経済の姿は大幅かつ急激に変わるということが想定されます。
     他方で、低率の税の場合、価格インセンティブ効果はそれほど大きくはないと思われますけれども、税収をCO2 排出削減対策や、吸収源対策といったような必要な温暖化対策を促進する補助金、手法は補助金だけには限りませんが、そういったものに幅広く充当するというような、温暖化対策のための財源ということにすることができれば、両効果が相まって、大きな効果が期待できるということであります。この場合は、既存の経済への影響は極小化されるのではないかということでございます。
     1枚おめくりをいただきまして、2ページの上の方に、温暖化対策税の効果の試算に係る過去の研究事例ということで、これはよく議論されているものでございます。確認的にお示しをさせていただいておりますけれども、2010年のCO2 の排出量を90年レベルのマイナス2%とするために必要な税率がどれぐらいになるかどうかということで、価格インセンティブ効果のみであれば、炭素トン当たり約1万 3,000円から約3万 5,000円の範囲ということであります。
     それから、今申し上げました価格インセンティブ効果と税収を活用した温暖化対策による効果ということでございますと、炭素トン当たり 3,000円という試算でございます。
     この数字の幅につきましては、この資料の一番最後に5ページといたしまして、炭素税による効果のイメージということで、参考としてつけさせていただいています。これは中央環境審議会の地球環境部会の「目標達成シナリオ小委員会」の中間取りまとめの中にも引用されておりましたので、先生方にはこれまでもご案内のことかと思いますが、確認的に示させていただいております。
     この中で数字が、約1万 3,000円から3万 4,560円までの幅がありまして、この中で、価格インセンティブ効果と税収を活用した温暖化対策による効果といって先ほど私がご紹介したものは、一番上のAIMのエンドユースモデルの3つ目、炭素税+補助金ケースというものでございます。
     申しわけございませんが1ページにお戻りをいただきまして、これまで広い意味で中央環境審議会の示したこの幅の中で議論が進められてきたわけでございますけれども、次のポツでございますが、現在の経済情勢や、あるいは規制や自主的取組によりまして既に温暖化対策が行われ始めているという現状を踏まえますと、今後、現実性の高い温暖化対策税としては、課税による価格インセンティブ効果と、税収を活用した温暖化対策による効果との双方が発揮されるような制度とするということが考えられるのではないかということでございます。
     この場合、課税段階につきましては、効率的に税収を確保しつつ、ということがまず1つ大きな柱になるわけですが、他方で、実際にCO2 を排出するものに対し価格インセンティブ効果を及ぼし得るように、配慮を加えることが望ましいということにしたいという整理をいたしております。
     続きまして(2)といたしまして、経済との関係という網かけのものでございます。2ページでございますが、これにつきましては、今申し上げましたような考え方で、税によるインセンティブ効果と税収を使った対策ということを両面で考えていくという点と、それから前回ご披露をいたしました、6月の中間報告をとりまとめて以降、国民各界、各層の意見を求めたわけですけれども、それの代表性等につきましては前回ご議論をいただいたとおりでございまして、我々としてもその点を踏まえて、また引き続きいろいろな手法を通じて国民と直接、理解を深める取り組みを進めていかなければいけないと思っておりますが、他方でやはり経済との関係についての、あるいは使途をどういうふうに考えていったらいいのかというようなことについても、非常にたくさんの意見が出ていたわけでございます。
     その点も踏まえましてこういう形で整理をいたしておりますが、まず、温暖化対策税を課税するということは、各主体に対して、広く公平な形で、それぞれの経済合理的な判断を通じて温暖化対策を促進するというふうに整理ができますが、このことによって、一定の削減効果に対して最小のコストで、温暖化対策を進められる効率的な手法であると言えるということでございます。
     温暖化対策税は、低率であっても、その価格インセンティブ効果に加え、新たに生ずる税収を適切な温暖化対策に幅広く活用することにより、燃料電池や省エネなど環境保全技術・製品の開発・普及、さらには、エコビジネスの発展を広く促進するということが見込まれるということでございます。
     また、地球規模での環境問題の広がりと、全世界の取組の進展ということを考えますと、このような環境保全型の技術・製品といいますのは、世界全体の需要も増加傾向になるということで、持続的な市場拡大が見込まれるということでございますので、単に京都議定書への受け身の対応ということではなく、新しい経済を築くという観点から、積極的な、あるいは、政策的にそういう方向に誘導していくというような意義づけができるのではないかということでございます。
     したがいまして、規制などに加えて温暖化対策税を導入するということは、21世紀を通じまして国際競争力を持つべき環境分野の新たな製品開発や、あるいは産業の創出といったものについて、非常に効果的な施策となり得るということではないかというふうに考えております。
     また、温暖化対策税は排出量取引など他の政策手法を組み合わせるポリシーミックスの基礎ともなるということでございまして、これまで何度かご紹介しておりますEU諸国の取り組みとも比肩し得る、一層経済合理的な温暖化対策の政策パッケージを発展させていくということも可能ではないかというふうに整理をいたしているところでございます。
     以上が基本的な考え方の整理ということでございますが、そういう基本的考え方をご議論いただいた上で、さらに具体的な制度案の検討ということになるわけでございます。これも、前回資料におきましては制度案構築等の進め方といたしまして、今も若干飯野委員長の方からご紹介がございましたが、温暖化対策税制の担うべき役割について、仮想的なケースを設定した上で、課税対象、課税段階、税率水準、税収の使途、減免処置等の要素を含む制度案を構築するというふうにさせていただいておったところでございます。
     また、それぞれの制度案について、効果、影響等を定量的に分析し、制度化及び施行の可能性について検証するということにいたしております。
     その点を踏まえて、先ほど申し上げました基本的考え方を踏まえると、課税対象、課税段階に加えまして、税に期待する効果、税収の使途等の温暖化対策税の制度の基幹部分について、具体的なオプションを設定することは可能になるのではないかというふうに考えております。
     したがいまして、このオプションを前提にするということで、さらに税を効かせない、あるいは他の政策手法により対策を推進するなどのために、効かせないでも足りるような対象を明らかにし、さらに減免や還付の方法、あるいはさらに他の政策手法との組み合せについての考え方等、具体的な整理を進めていってはいかがかというふうに考えているところでございます。
     なお、参考3といたしまして、前回の資料におきます具体的な制度案の構築に向けた論点というものの整理をいたしております。これにつきましては前回説明をさせていただきましたので、すべてについてご説明をすることは割愛をさせていただきますけれども、例えば2つ目の【制度案構築の際の論点】というところで、どのような税の効果によるCO2 排出削減かということで、先ほどご紹介いたしましたインセンティブ効果のみのケースと、税収も活用したタイプを掲げております。税収の1つとしても、温暖化対策というものを挙げております。
     さらに、税を効かせない対象として今、説明からは全く省いたわけですけれども、CO2 を排出しないもの、あるいは温暖化対策の観点から推進すべきもの、あるいは他の政策手法により対策を推進することとしたもの、あるいは、大綱に照らして排出削減の実績が上がっているもの、さらには、課税による影響が極めて大きいものというようなものを挙げておりましたところでございますし、また、既存税との調整をどのように行うのかということにつきましても、論点として挙げさせていただいておったところでございます。
     以上、簡単でございますけれども、資料2についての事務局からの説明は以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     ただいまの説明にございましたように、基本的な考え方というものを踏まえますと、かなり具体的な組み合せというものが決まってくるのではないかというふうに考えられるわけで、この基本的な考え方について、これから皆様にご検討をいただきたいと思うわけであります。
     それからもう1つ、最近経済産業省がエネルギー税の見直しについての議論をしているわけでありますけれども、この委員会としてどう考えるべきかというご質問がございましたので、私の考え方を申し述べておきますと、当専門委員会としては、第1ステップにおいて既存税をグリーン化すべきであるということについては、ずっと主張してきているわけであります。
     一方、第2ステップにおきましては、2004年のレビューを踏まえまして、必要となれば温暖化対策税を導入すべきであるとしておりまして、本日この後も、導入する場合の、温暖化対策税についてのご議論をいただこうと思っているわけであります。
     実際、エネルギー税の具体的な見直し案については、まだ明らかになっておりませんので、以上のような我々のこれまでのスタンスを踏まえて、ご意見があれば承りたいと思っております。
     それではまず、先ほどの三好課長の基本的な考え方について、ご意見がございましたらどうぞ。

    ○天野委員 2つほどあるかと思いますが、まず3ページの参考2の最初のマルに書いてあるところですが、温暖化対策税制の担うべき役割について仮想的なケースを設定してこういうものを考えると。これは、担うべき役割というふうにここに書かれているのは、ここで検討したものがすべてそのまま実現されるというのではなくて、一たん税制として考えるけれども、それに対してほかの適当な手法で代替した方が、いろいろな確率的な効果から考えて望ましいという場合には、そういうものをそこへ当てはめる。あるいは、補足的な手段というのですか、補完できるようなものがあれば、税制の持っているマイナス面をそれで相殺できる。
     そういった形で、まずは税という形でフレームをつくって、それに対して、例えば排出量取引制度のようなもので取りかえる部分とか、あるいは税の累進性を緩和するような別の措置を一緒に講じるとか、そういうものを入れたり外したり、つけ加えたりしながら、全体がつくり上がっていくと。
     しかし、最初の出発点としては、すべて税によって必要な措置を講じるとすればどんな姿になるかというのをまず考えると、こういう形は私は非常にわかりやすいし、ほかの国でいろいろなこういう複雑な制度をつくっていっている国も、大体そういう同じような手順を踏んでいる国もありますので、私はここの検討会としてはそういう手法をとられることについては、いいのではないかというふうに思っております。
     それから、もう1つの点ですが、今委員長が触れられましたけれども、今の同じ資料2の1ページ目、参考1の部分、4つ目のマルがありまして、今の基本的な考え方というのは2004年以降の話、第2ステップの話ですけれども、そこに至るまでに具体的な対策がいろいろ進行するわけですね。
     ここにも書いてありますように、既存関連税制のグリーン化というのがその方向に入ってくるわけですが、これは第2ステップで考える政策体系というのは、国全体にとって、どういうやり方でやるのがいいのかという議論ですので、それに対して途中の第1ステップでとられたものが障害になるというのはちょっと困るわけですね。これは、あくまでも当面の対策として必要な手続を進めていくということであって、しかし制度というのは一たんつくられますと、どうしてもそれが既得権化してしまって、その制度が変えにくいというようなことがあって、第2ステップで始まる制度の最適な運用の仕方に障害になる心配もあるわけですね。ですから、そういうことのないような形で、既存関連税制のグリーン化をするにしても、配慮するということが必要だと思います。
     私も詳しく検討したわけではありませんけれども、いろいろな報道等を見ておりますと、特定の省が、後々の制度を束縛するような形で、現在の税制を改定しようというふうな動きがあるというふうに伝えられております。
     よく外国の文献なんかを見ておりますと、これは正確ではないのですけれども、例えば民間の非常に強力な団体があって、それが規制主体のやろうとしていることを邪魔をするような、そういうことで力を発揮する。英語では、レギュラトリーキャプチャーと言うのですけれども、つまり公的な形で進められている規制のプロセスを、民間の大きな力を持っている団体が私有化してしまうというのですか、捕虜にするというわけですが、私有化してしまうというレギュラトリーキャプチャーという問題がよくあるわけですね。特に温暖化政策については、いろいろな国でそういった心配がされています。
     今の話はちょっとそれとは違うのですが、特定の1つの省が、国全体の政策体系に対して、障壁を主張して妨害をしてしまうというふうな形にもなりかねませんので、これはもし英語で言えばミニストリアルキャプチャーというふうなことになるかなというふうに思いまして、そういうことは大変望ましくないわけですね。
     ですから、ミニストリアルキャプチャーのようなことが起こらないように、この一番最後のマル印についても考えるという必要はあると思うんですね。特に環境問題というのは、いろいろな経済活動が全部関連をしますので、縦割りに政策を考えて、この分野の政策決定はすべてこの特定の省が持っているというふうなやり方をしますと、環境対策なんていうのはできないと思うんですね。あらゆる国民生活政策であれ、経済政策であれ産業政策であれ、農業政策、すべて環境に関連して影響を与えるわけですから、そういうふうなことが起こらないように、いろいろな政策立案に対してこの検討会からも意見を述べるということは大変大事なことだろうというふうに思います。

    ○飯野委員長 どうぞ、桝井委員。

    ○桝井委員 今の先生のお話とも関連するのですけれども、今の話がやや漠としていましたのでもうちょっと具体的に言いますと、例の石油特会の話ですよね。新聞なんかを見ていてもまだよくわかりませんけれども、平沼大臣は、1つは石炭に課税しようかというような話。ほかにもありますが。あるいはさらには、環境省と、何か漠然としていますけれども、共管であるというようなことを言っておられる。この共管問題というのは案外これからもっと詰めて考える必要があろうかなと。
     といいますのは、経産省を信用しないわけではありませんけれども、環境の冠がついて、余っている、非常にこれから批判の出る特会というものを環境絡みの形で生き残りのような形になってはどうにもならないし、今ここで議論されていますいわゆる第1ステップの既存税制のグリーン化が、第2ステップにどうつながっていくのかという観点から見ましても、この共管問題はもう少し考えておいて、ある程度のアピールも必要かなと。
     例えば、環境対策というような形のものはかなり環境省の方のあれになっていくのか、ヘゲモニー争いみたいになってはいけないわけで、その中で非常にいい形のスタイル、これは考えていく必要はないでしょうか。
     特に今、共管を考える上で、この委員会としましては、第2ステップで必要なときに環境税を考えていく、あるいはポリシーミックスだと、環境対策もどういうふうに入れるかということを言っているわけですから、共管の場合に、環境省の方が何をどういうふうにあれするのか。あるいは経産省とはどんなことを話していくのか。経産はどれぐらいのものを、例えば持つのか。その中でこの環境税、第2ステップの環境税のポリシーミックスを含めて、排出量取引やいろいろなものをくっつけていくのでしょうし、考えていく形で、共管はどうあるべきかというのは、かなりはっきり打ち出してもいいのではないかと思います。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     そのほか、何か。

    ○佐和委員 まず、1ページの(1)の温暖化対策税の在り方というのについて、若干のコメントを言わせていただきたいわけですが、点線で囲まれた四角の中に、価格インセンティブ効果のみにて目標を達成するには高率の税が必要となる云々というのがございますね。私、ここの委員会でも一度ならず発言したことがあるのですけれども、これはやはり短期と長期という視点をはっきり明確にすべきだろうと思うんですよ。
     たしかにガソリンの値段が上がったからといって、急に走行距離を減らすという人はいないと思うんですね。だれも、そうむだな乗り方をしている人ばかりではありませんので。
     しかし、税金がかかって、例えばガソリンが20円上がったということになれば、3年か5年たって次に新しい自動車を買いかえるときには、少し小型のものにするとか、あるいは思い切ってハイブリッドカーを買うとか、そういうことで、機器の取りかえということまで含めて考えれば結構効果がある。つまり中期的には十分に効果がある。いつだったか、この委員会で経団連のヒアリングをしたときも、グラフか何かを見せて、例えば電力価格がかつてこんなに上がったときに、全然需要は減っていないではないかとか、あるいはガソリン価格が上がってもガソリン需要は減っていないではないかと言いますけれども、これは、統計学上の言葉を使って難しく言えば単相関と変相関をごちゃごちゃにした、全く初歩的な議論なんですよね。
     つまり、ガソリンの需要とか、あるいは電力の需要というのを決めるのは価格だけではなくて、例えば所得とか、あるいは電力の場合だったら気温だとか、いろいろなその他もろもろの要素があるわけで、その他もろもろの要素を取り去った後に、果たして価格と消費量あるいは需要量の間にネガティブな相関があるかどうかということが問われるべきであって、通常の計量経済学の分析の結果などによれば、普通常識的には十分効果があるという結果が多く出ているはずですから、そういう意味でも何かその辺の議論が余りにも、私から言わせればナイーブな議論で論争が繰り返されてきている。
     つまり、中期と短期をごちゃごちゃにするとか、変相関と単相関をごちゃごちゃにするとかいったような議論がなされてきているというのは、これは大変やはりもうちょっと環境省がその辺はきちんとイニシアチブを取られて、もうちょっとまともな議論をするというような方向にぜひ導いてほしいですね。
     それから、効果というときに、消費量が減るという意味での、つまり需要サイドの効果と、サプライサイドの効果があるわけですよね。つまり、もしこういう税金を課せられてガソリンの値段が高くなれば、低燃費車がよく売れるようになれるわけですね。そうすると、できるだけ低燃費車の開発をしようということで、各自動車メーカーが技術開発競争をするということで、経済自体に活力もそれだけ生まれるし、いい車がつくられる。それがまた海外への、海外でも先進諸国に対しては、京都議定書を発効すれば、CO2 の排出削減も課せられるわけですから、低燃費車の需要が当然ふえるということで、日本の自動車メーカーの国際競争力を高めることにもなるということですね。
     ですから、そういう意味で、割と簡単ないわゆるマクロモデルのようなものを使って、高率の税が必要となるとか言っているのは、これは実は短期的な価格の需要弾力性だけで見ているからだというふうに私は思うのです。
     それから、もちろん、ただ、取った税金をそのまま金庫に収めておくというようなことをすれば、たしかに当然物の値段が上がって、所得が一定ならば当然消費は減りますから、たしかにGDPに対してはマイナスの効果がある。
     しかし、それを政府が賢明に使えば、賢明にというのは一生懸命という意味ではなくて賢く使えばという意味ですけれども、賢く使えば、それでまず、それをすることで内需がそれによってしぼむというわけでは決してないし、いわんやヨーロッパ諸国がやっているように、税収中立ということで所得税減税をやれば、可処分所得がふえて消費がふえるという効果もあるわけですから、だから一概にこういうことは言えないし、というかむしろ点線に囲まれた四角の中の上の項目というのは、私に言わせれば半分は間違っている。
     半分正しいのは、経済の姿が大幅に、かつ急激に変わることは事実だと。これはどういう意味で変わるのかといったら、別に経済成長率が鈍化するとかいうことではなくて、ウイナーインダストリーとルーザーインダストリーに分かれるというわけですね。得をする産業と損をする産業に分かれる。あるいは同じ産業の中でも、ウイナーカンパニーとルーザーカンパニーに分かれる。そういうことで大きく経済の姿は変わると思うんですね。
     では一体、ビッゲストルーザーというのはどういうインダストリーなのかというと、申すまでもなく石炭産業ですよね。ところが、この日本におきましては、幸か不幸か石炭産業はないに等しい。恐らく京都議定書を批准する国の中でも、石炭産業が全くない国というのは、日本、非常に珍しいと思うんですね。そういう意味で日本は、ビッゲストルーザーがいないという意味で、温暖化対策が最もやりやすい国だと言っても決して言い過ぎではないわけであります。
     そういう意味で、繰り返しになりますが、むしろ効果という面で、サプライサイドでむしろ技術革新を鼓舞すると、そういう効果を、そしてそれが日本の自動車メーカーや電気メーカーの国際競争力を強くすると、そういう点についてもやはり効果の中で強く触れていただきたいと思います。
     以上です。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     三好課長、どうぞ。

    ○三好環境経済課長 すべてにわたってお答えするということはないのですが、佐和先生には前回も、あるいはそれ以前から、価格インセンティブ効果についての議論についてはいろいろご指摘がございますので、まだ具体的にはスタートいたしておりませんけれども、少し具体的な、佐和先生のおっしゃったような視点も入れて、具体的に確認して、効果がどういうふうにあらわれるのかという点については検証といいますか、研究といいますか、をやりたいというふうに思っています。
     いずれにいたしましても、いずれ税制の制度案につきましても、効果、影響を定量的に分析するというのは1つ大きな、前回の中間報告でもご指摘いただいている宿題になっておりますので、それらにつきまして少し実証的な、理論的な検討を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
    ○寺西委員 しばらくこの委員会、いろいろ業務が重なって欠席が続いていて、議論に十分ついていっていないかもしれませんが、きょうご提案になられた今後の検討案、制度案の基本的考え方で、やはりすごく気になるのは、一番最初に天野先生、あるいは鳥井先生がご指摘になったように、第1ステップにおける既存の関連税制のグリーン化の動きとの関連で、第2ステップがつながるようにどう組み立てるかと。
     既に経済産業省が、石炭その他の新しい課税案を、彼らは彼らの考え方の中で提案しておりますので、この参考1になっている4番目のマルで、なお、第1ステップにおいて進められることが望ましい既存関連税制のグリーン化等の動きにも引き続き留意することとするという書き方は、何かそこを、そちら側の動きをいろいろ配慮しつつ、こちらはその中で考えますという、何かすごくスタンスとしては消極的な感じが印象としてありますね。
     むしろ環境からそれらの既存の税財政あるいは税源特別会計も含めて、これまでの税財政を握ってきたその考え方に環境の方からのやはり、言葉は悪いですけれども殴り込みをかけないといけないのであって、何かこちらで様子を見ますというスタンスよりは、もう少しこちらから仕掛けていくようなスタンスで考えないと、やはり既存の利害とか既存の制度とのある種の戦いが必要なので、私は既存税制のグリーン化という言い方よりも、あれを見ると既存税制を改革しなければいけない、そういう意味ではグリーン改革だと。
     改革まで踏み込もうとすると、今までこのテリトリーは経済産業省ですよ、このテリトリーは大蔵ですよ、このテリトリーは自治省ですよというふうにしていたところを、環境から全体を整合性を持たせて、温暖化対策に必要な税制の在り方のビジョンをこちらから提案していく、そういうプランをつくって、そして、今までの意思決定プロセスでは結局我々かやの外にあって、何かこちらから具申するというようなことに終わるのですけれども、ぜひここの検討会の、かなり前から言っているのですけれども、合同ベースですね、我々のこの委員会と、例えば経済産業省のエネルギー税制を担当しているところとか、あるいは大蔵の税の担当のところとか、あるいは自治省の問題も大きいと思うんですね。自治省の持っているいろいろな、例えばディーゼルのところなんかそうでしょう。そういうところと、やはりこちらが仕掛けていって、ジョイントで、そしてその会議をオープンでやるんですよね。オープンにしてマスコミに公表して堂々と、どちらが正論かということを、オープンな場をこちらで仕掛けていって、そしてもし向こうが逃げ腰だとしたら、それは向こうが議論に自信がないということでしょう。
     堂々と出てきて論争したら、論争したものをマスコミに大々的に書いていただいて、やはり国民的に判断を求めるような、そういう仕掛けをしないと、従来の環境省の省庁間の中の調整の、その意思決定メカニズムの中にいて、向こうさんの手の内を少し見ながら、少しこちらがすり寄せてやるというようなスタンスでは、恐らく僕は実現の可能性が政治的にもないと思われるので、ぜひそういう構えでやっていただきたい。
     今回初めて、しばらく見ないうちに審議官の小林さんがまたお見えになられて、この環境税検討会は、97年の秋から、小林さんが当時担当のときにやられて、かなり先行して問題提起をして、通産とかその他もそれにあわせて引きずられてきたというところがありますよね。だから、やはりそういう構えでぜひこれから、攻勢的にと言いますか、もっと打って出るようにやっていただきたい。
     何かこの書き方は、そういう意味で言うと、私から見ればおずおずと、それで様子を見ようというような印象がありますので、ちょっとそこを、もう議論済みのところかもしれませんが、少し考えていただきたいと思います。つまり、基本的な温暖化対策税を仕掛けていくときのスタンスとして、ちょっとこれは弱過ぎるというのが言いたいことです。

    ○小林審議官 すみません、今名前を特に固有名詞で言っていただいた小林でございます。(笑)私がここで長くいるから進まないのかもしれないので、大変申しわけありません。
     それで、今、寺西先生からお話がありましたのでちょっと、答えるということではございませんけれども、コメントさせていただきますと、まさしくそういうことで、ここの場、あるいはこれに先立ちますいろいろな検討会の場でご提言いただいたこと等々が、着実に世の中に、早くはないですけれども、普及していっているのかなというふうに考えてございます。
     今回の石油特会の話につきましても、報じられているところによりますと、現在まで課税もされていない石炭に課税をするとかいろいろなことがありまして、それはそれなりに環境の観点から見れば好ましいことかなというふうに考えている次第であります。
     しかしながら、今のお話の点はやはり、天野先生からもお話がありましたし、桝井先生からもお話がありましたけれども、環境対策税と言いますか、あるいは温暖化対策税の在り方というものをどんどん環境省の方がつくっていって、提案をして、そして議論をリードしていくべきではないかと、こういうご指摘かなというふうに思った次第でございます。
     まさしくそう私どもも考えておりまして、ただ、その知恵袋はやはりこの専門委員会でございますので、ぜひご議論を今までどおり積極的にお願いしたいなというふうに考えております。
     既にきょうのお話でも、第2ステップの話はまだそれほど出ていないかなと、佐和先生からちょっとお話がありましたが、それはまた後でコメントさせていただきたいと思いますが、第2ステップのことは余り出ておりませんけれども、第1ステップのこの石油税のグリーン化につきましては、私が受けとめるところでは、例えば天野先生からは国全体の政策を部分的な、利益と言ってはいけませんが最適性みたいなことを構う余り、国全体の政策を拘束するのはいかがなものかと、そういうことがないように気をつけた方がいいねというお話を賜りましたし、桝井先生の方からは、繰り返しになりますけれども、そういう共管というときに環境政策が環境省のものになっていくようなスタイルといいますか、環境らしく使っていける、そういった共管にすべきではないか、そういう姿をはっきり打ち出していくべきではないかというご示唆もいただいたように受けとめました。
     そういうことで、いろいろなご議論があろうかと思いますけれども、ぜひ引き続き聞かさせていただいて検討させていただきたいというふうに考えてございます。もちろんそのとおりでございます。
     それから、佐和先生から、これはむしろ第2ステップの話だろうと思いますけれども、基本的な考え方についてのご意見がございました。私も長いもので、ご議論については本当によくよく承知をしてございます。お手元にあります、基本的な考え方の中に出てくるモデルにつきましても、例えば一番最後の5ページにありますようにAIMモデルですと、例えば炭素税ケースと炭素税+補助金ケースの値段が大分炭素税額として違っておりますけれども、これもそれぞれご案内のとおり、AIMモデルについてはサプライサイドに価格が影響していって、最終的にいろいろな供給設備が変わっていく姿を出しているわけでございます。
     ですから、同じモデルについて見ましても、やはりこれは半分は合っているというふうに佐和先生から言われましたけれども、そのとおりかと思いますけれども、やはり炭素税のみによる場合は、ちょっとサプライサイドに影響を与えるためにも、高い税率になるということかなと思います。
     またSGMについても、サプライサイドの調節を考えているということで、私どもとしてはちょっと言葉が足りなくて大変恐縮でございましたけれども、そういったダイナミックな変化を考えて、単に短期的な価格でびっくりさせて需要を減らすというようなことを想定しているわけでは決してないわけでございます。ただ、言葉がまだまだ至りませんので、その辺よく直していきたいと思います。そういったことも踏まえながら、第2ステップでいいモデルを考えてまいりたいというふうに考えております。
     以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。では、続いてどうぞ。

    ○安原委員 既存税制の関係が議論になっておりますが、私も前回のこの委員会でその点につきましては言及させていただいたのですが、既存税制の関係の検討をこの委員会でどのように進めるのか、そのスタンスをやはりはっきりさせるべきではないかと思うんですね。非常に重要ですから、それについていろいろ意見をここで述べて、それを参考にしてまた考えるということでは、どんどん日程が進んでいくわけでございますから、ここできちっとした意見を集約して、それを出していくのか。やはり先ほどもちょっと言及がありましたけれども、いろいろここで意見を述べて、それは参考に聞いて政府の部内で調整の材料にしていくということなのか、この委員会の審議の進め方自体だと思うのですけれども、どういうぐあいに持っていくべきか、固めていくのが先決ではないかなという感じがいたします。
     私は個人的にはやはり、できれば、寺西さんがいろいろおっしゃいましたが、そのほかの方もおっしゃいましたが、既存税制の見直しが固まれば、またその将来の温暖化対策税に対する税制の在り方をある程度決めていくことになりますので、ましてや障害になってはいけないのも当然のことでございますから、既存税制をとりあえず、どう持っていったら一番望ましいのかということを、きちっと意見を集約するべきではないかなという感じがしております。
     それから、2005年以降の在り方につきまして、このペーパーについての意見ですが、いろいろな仮想的なケースについて、具体的な税制案を構築する、それは非常に結構で、どんどんこの作業を進めていっていただきたいと思いますが、その場合に、まず税制を固めて、その上で他の政策手法とのポリシーミックスを考えるというような何かニュアンスになっておりますけれども、ポリシーミックスしないで、税単独のいろいろな構想を検討するのはそれはそれで結構ですが、もう1つ、やはりポリシーミックスを前提として、税といろいろなほかの制度を本当に具体的に組み合わせるために税はいかにあるべきかということで検討しないと、他の政策を捨象して税制だけでいろいろな政策を考えてその上でと言っていても、いい制度はできないんですよね。英国なんかはやはり一体的に検討して、ポリシーミックスの具体案を出しているわけなんですね。
     いろいろな対策効果を出そうということであれば、やはりポリシーミックスということが非常に重要になると思いますので、最初からポリシーミックスをしない案を検討するなら、それはそれでよしと。ポリシーミックスを考える場合の具体的な税制案というようなことで、それもきちっと位置づけて検討を進めていただくのがいいのではないかというぐあいに思います。
     以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。どうぞ。

    ○横山彰委員 中央大学の横山でございます。幾つかコメントと感想を少し申し上げたいと思います。
     現実の税制改革のアジェンダを提出する主体はだれかと。いわゆる今の現行の意思決定ルールのもとで、税制改革を進めていくことを考えなければいけないのであろうと。あるべき姿としては、こうあるべきだというのは寺西先生がおっしゃるとおりなのだろうと思うのでございますけれども、現実の意思決定を主語にして、税制改革の意思決定権を持つ主体に対して、この委員会はどういうような提案権を持っているのかということをやはり事務局は明確に示していただかないと、ただ議論をしているだけで終わってしまうのではないかと思うのです。
     今の政策の競争をするのは、ある意味でナッシュ均衡と言われているようなことがございまして、経済産業省は経済産業省の望ましい政策選考を持っている、産業に対しても持っていますし、省庁の省益を最大にする、その省益が何で示されるかちょっとわかりませんけれども、そういうことで環境税の改革案をイギリス方式で提案してきていると。それに対して、それを所与にした形で、それが実現された場合の環境省の対応行動はどうあるべきかということも、現実に考えておかなければいけないのではないかと思うのですね。 そうではなくて、協調して、いわゆるナッシュ均衡というのはそれぞれがその決定権を持つ中で、それぞれの省庁のアグリードソサエティを目指すような政策決定を、それぞれの省庁が対応しながらやっていくと。
     例えば今のそうした石炭に対する課税案が出てきたというのは、恐らくこの環境省のさまざまな今までのご努力を踏まえた上で、その対応行動として先取りをしてきたのかもしれません。そうすると、それに対して今度は環境省は、アグリードソサエティを描きながら政策提言をしていかなくてはいけなくなるわけですけれども、そういう現実の政策の均衡というのでしょうか、それぞれの主体の政策選考を所与にしたもとで、あるいはそういうもののビヘイビアーがあるという前提をした上で政策提言をしていかないと、現実の政策の実現は難しいのではないか。
     そのときに、そうした政策間競争をせずに共管ということでいわゆる協調をして、それぞれの省庁が目指すアグリードソサエティのすり寄せをして、何らかの改革案を出していくのか、そういうところの基本的な方針をはっきりさせていただかないと、ここで議論しているのは、ある意味で学者の世界の話で終わってしまうのではないかと、こういうことが望ましいということで。
     私は、現行の意思決定ルールのもとで、あるいは将来その意思決定ルールそのものを変える努力をしていくのかどうかということも含めまして、どういうスタンスでこの委員会を進めていくのかということも、どこかで事務局のサイドで明確にしておいていただく方がいいのではないか。
     だから、環境省はどの程度このグリーン税制改革に対して発言権を、今の意思決定プロセスの中で現実として持っているのか。
     それから、その提案をしたときに、今の税制調査会のときに、政府税調と党税調と経済財政諮問会議と、それから内閣府ないし総理大臣のそういうときの決定権の今の現実の姿の中で、いつの段階で国会なりそういう意思決定のプロセスの中に実際の案をぶつけていくのか、この案はどこに出すのかということも、私は理解を、共通認識として委員各位が持つべきなのではないかと思います。
     それから、あともう1つは、政策選考ということを言いますと、CO2 の排出をしている主体、とりわけ産業界がやはり受け入れられるようなものでなければいけない。そうすると、環境経済学のテキストが教えますとおりに、補助金ないし、ある意味で産業に対するお金をつけるやり方と、それから、排出権売買も含めまして総量規制でやるのと、税でやる場合でやりますと、当然に一番のCO2 の汚染者の利害得失から言えば、補助金が一番望ましくて、それから規制ないし排出権売買、税が一番望ましくないということは、どんなテキストブックでも明らかなことですので、そういうときの政策選考を、環境税を入れられるような形のものは、安原委員がおっしゃられましたようなこともどこかでやはり考えておかなければいけないのだろう。そういう点では私は、イギリスの改革案がやはり1つの大きな目安になるのかなと、個人的には思っています。
     以上です。

    ○飯野委員長 三好課長、どうぞ。

    ○三好環境経済課長 すべてにお答えができないので、あるいは複数の方からご指摘があったものからお答えさせていただきますが、ちょっと1点、今後の検討の進め方の仮想的な場合といいますか、あるいはそれについて、どういう範囲でやっていくのかというご指摘でございますけれども、ちょっと裏から書いておりますが、例えば3ページ、我々が今考えておりますことは、きょうご説明いたしました基本的な考え方を踏まえてオプションをいろいろ、他の要素も加えてオプションを設定するということですが、ここでちょっと裏から書いていると申し上げましたが、主に安原委員からのご指摘です。「税を効かせない、又は(他の政策手法により対策を推進するなどのため)効かせないで済む対象と減免・還付等」ということで、このあたりを具体的に検討していくということでございますので、我々として最初からいわゆるポリシーミックスといいますか、あるいは政策の組み合わせというものもある程度念頭に入れた幅の中で、税というものを考えていく。その場合に、これは前回でしたか前々回でしたか、税としてどういう仕組みにした方が組み合わせやすいのかという論点も逆に出てまいりますので、そのあたりは私どもとしてももちろん視野に入れて検討を進めていきたいという考えであるということを申し上げたいと思います。
     それからあと、この専門委員会の位置づけというのはなかなか難しいわけでございますけれども、私ども、今の第1ステップの議論はともかくといたしまして、少なくとも第2ステップ以降といいますのは、これは以前の中間報告の中にも盛り込んでいただいておりますけれども、やはり基本的には大綱に位置づけられていますステップ・バイ・ステップの考え方の中で、政府全体としてのレビューが行われて、それによって必要な対策が強化されていく。その中で、税、あるいは税と組み合わされた形のポリシーミックスというものが重要な位置づけを持つということで、今から検討するということでございますので、これはもちろん今のこの中環審という意味では、この専門委員会の親の委員会でございます総合政策部会、あるいは地球環境部会にご報告をしていただいて、具体的な、ほかの温暖化対策の強化という文脈の中で具体的な現実の政策として生かされていくようなものにしていきたいということでございます。

    ○飯野委員長 どうぞ、局長。

    ○炭谷総合環境政策局長 いろいろとご意見をいただきましたが、これをどのようにこの専門委員会を生かしていくかということでございますけれども、当然私どもといたしましては、やはり環境税をこれから必要となれば考えていくという、この専門委員会のご意見をいただいているわけでございますが、そこで、これからここでまとめられていくものを、いわば税制についてのやはりいろいろな機関があるわけでございますので、政府税調または経済財政諮問会議、そういう場にここの成果を生かしていくということが基本になっていくのではないかのかなというふうに、私ども自身思っております。
     ですから、税制についてやはり非常に環境省だけで政策決定ができないというのが、提案もできないというのが今の現在の我が国の政策決定のシステムですから、そのシステムの中で、環境省として環境政策を預かる立場として、やはり環境税についての意見を、こういう税制について決められるシステムに、この委員会の結論、また、その委員会の結論を踏まえた環境省においても反映していくという方法になるということで臨んでいきたいというふうに考えているわけでございます。
     それから、安原委員がおっしゃいました、いわば現在行われているエネルギー特会の対応、非常に私ども自身、頭を悩ませ、どのように対応したらいいかということで、連日環境省内部でいろいろ検討し、勉強しているところでございます。
     基本的には、きょう天野先生、桝井先生、そのほかの先生方がおっしゃった立場と私どもの立場と全く一致しているという形で、大変心強い思いがしたわけでございます。ですから、随時このような専門委員会をきょう開いていただきまして、私ども大変、ある意味では方向性が一致しているなということで心強い確信といいますか、そういうものを得たわけでございます。
     そこで、非常に正面から安原委員のご意見の、これからこの委員会として積極的に何か言っていくかどうかということは、結局私ども自身が今、これがどのように動いていくか、正直言って今の段階で私ども、明確な方向が出せないというのは、現在、まだ経産省自体がご検討されているところという状況が1つございます。
     ですから、ここで、例えば経産省の考え方はこうだというものが言えれば、ある程度、それに対するご意見というのもまとめられるかなと思うのですが、その部分はまだ検討中という段階でございます。ですから、意見のまとめ方というのは、なお周囲の状況というものを見なければなかなかいかないというのが偽らざる気持ちでございます。
     しかし、このような専門委員会でのご意見というのは大変私どもにとって非常にありがたいご意見でございますので、随時またご議論いただければと思っています。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     ほか。諸富委員、どうぞ。

    ○諸富委員 私も、特会の問題については、いろいろな先生方がおっしゃったとおりなのでそれ以上言うことはないのですが、私が関心があるのは、もちろん特会の改革のプロセスの中で環境省としてどういうふうなことを言うか、これはもちろん重要なポイントなのですが、もし何らかの形でこの特会の問題が現在報じられているような形で決着した場合、その場合は、さらに第2ステップにおいて、それとは切り離した形で、つまり、今回の税制改革とは別の形で温暖化対策税というものを入れることができるのかどうかについてお聞きしたいと思います。
     それとも、その時点で一応温暖化問題に対する税制での対応は終わりというふうな形になるのかどうかということを、ちょっとお伺いしたいと思います。私自身は特会の中での合理化、グリーン化というのは、もちろん現状よりはましだと思うのですが、特会の中だけで合理的なものにしていくというのは本来おかしくて、温暖化対策全般を考えた上で特会という枠をとっぱらって望ましい対策を、税制全般の中で考えるべきであって、特会改革に関する今の動きとは関係なく議論していくべきだと思います。第2ステップへ向けて真に望ましい税制とは何かという観点から、もし特会で、現在報じられているような形で決着した場合は、環境省としてそれを評価するという作業が必要になってくると思うんですね。
     この審議会でも、一体、特会を改革した後の姿が、つまり現在の化石燃料課税が炭素ベース課税に切りかわった場合に、それがどういう効果を持つのか、そして京都議定書との関係で十分な効果を持つであろうかといった諸点について、評価を加えなければならないと思います。もし十分な効果を持たないとすれば、それは当然環境省として追加的に何かをやるべき根拠になるはずです。仮に特会改革問題が決着しなければ、それこそますます温暖化対策税制としてやっていくべき必要性は依然として大きくなってくるということになります。ですから、そういう今後の見通し、もしここで決着した場合、あるいは決着しなかった場合の対応についてお聞きしたいというふうに思います。
     それから、次のポイントは、この資料2の本文についてなのですが、やはりすべての課税ベースを対象に考えるというこの基本方針について、もちろん賛成でございます。こういうふうにするべきだというふうに思っています。
     ただ、この1ページ目の点線部分で書かれてある部分については、これを基本的な考え方として今後考えていきたいという事務局側のお考えだと私も受け取ったのですが、この点について若干、佐和先生と同様の感想を持ちました。
     つまり、ここで述べられている趣旨は、高率課税をした場合に非常にインパクトが大きくなってしまう。したがって、どちらかといえば低率課税と補助金の組合せで対応していった方が、効果も大きいし、それから既存経済への影響も小さく抑えられるのではないか、ということだと思います。これは非常によくわかるし、有力な1つのオプションだと思うのですが、私が前々から言っていますように、税収中立的な改革のパターンというのもやはり1つの考え方として検討していくべきではないか。現在は第1ステップなのでまだ少し時間がありますから、オプションとしてはできる限り広く持っておいておかれていいのではないかというふうに思います。
     特に税収中立的なパターンで温暖化対策税が導入された場合には、仮に高率の税をかけましても、税収中立的であれば、佐和先生もおっしゃったように、マクロ的にはかなり影響は小さくなります。ただし、エネルギー集約型の産業については、仮に税収中立的であっても相当負担が重くなる。そこで、どういう対応をそこでするかということが次に問題になってきますから、それはいろいろやりようがあって、これはヨーロッパでいろいろな経験の蓄積が既に行われているわけですから、それを参照することは十分可能だというふうに思います。
     それで、必要であれば、ドイツで1999年から現在の社会民主党と緑の党の連立政権のもとで進められております税制改革のもとで温暖化対策税が強化されていますけれども、それについての定量的な評価・研究が一般均衡モデル、あるいは産業連関を用いて、マクロ経済的なインパクトの分析だとか、温暖化ガス排出削減に対する効果についての評価が出てきておりまして、もし必要であればそういう最新の研究結果についても、次回のこの委員会で必要であればご紹介したいと思います。
     以上でございます。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     そのほか、ございますでしょうか。どうぞ。

    ○寺西委員 先ほどは多少ちょっと私の期待感を先に述べてしまいましたのですが、もう1つちょっと気になっておりますのは、この間、日本の排出量のデータは、いわゆる産業部門というのは横ばいないし若干減ってきている。しかし、民生と、ご承知のように交通部門はやはり20%ぐらいの伸びを示していて、ここの減らし方というのはかなりターゲット的に大きいわけですよね。
     全体としてこれ書かれているものを見ると、温暖化対策税は、何かエネルギーを使う産業の問題にずっと、何かこれを逆に言うと何か経済産業省との対抗意識みたいなものが裏返しで出ているような感じがあって、そちらに向けて国際競争力の問題はこうするとか、こういう発想になっているような印象があるんですよ。
     だけれども、例えばヨーロッパで、例えば北欧諸国とかいろいろなところが炭素税も入れていますけれども、全体としてぐっと減らしている、そのメカニズムというかあの経験を見ていると、例えば産業構造が変わっているだけではなくて、都市の構造を変えているわけですね。つまり、自動車に乗らなくても、ストラスブルグなんか自動車なんか要らないわけですよ。乗らなくても便利な、より豊かな都市生活を可能にするような都市設計、計画上の取り組み、こういうのが進んでいるわけですね。これは交通と都市がそうですね。
     私なんかは非常に、そういう意味で言うと、国土交通省のところに所管が全部行ってしまっている、あそこの持っている政策ツールというか、ここと環境省がもっと連携しないと、ある意味では経済産業省はもうこれ以上乾いたぞうきんは絞れないと言っているのだったら置いておいて、もう少し交通と都市の大転換を温暖化対策の観点からも前へ一歩進めるための税制的な支援措置、あるいは税制的な対策措置というのを、やはりもっと視野の中に入れる必要があると、私はかねて思うんですよね。
     私、東京都の議論を見ていると、東京都は基本的に産業は余りないんですよね。電力会社はあるけれども。そうすると、東京都なんかは、排出部門の多くはオフィスビルとか業務部門ですね。そうすると、ここをどうするかになると、都市計画的なマターと連携しないともうどうにもならんのですよ。あるいは人々の生活スタイルの中で大量にエネルギー、電力を使っているワークスタイルを変えられるような政策というのをどうやって組み込むかという話になってきますと、そこのターゲットをもっとこの考え方の目指すべき効果のところの中に入れて考える。
     そういう意味では、連携すべき、あるいは議論すべき相手も、経済産業省だけではなくて、少し国土交通省といったところも少し連携して、そして、ちょうどこの第1約束期間とか第2ステップ、第3ステップの時期というのは、東京都でちょっと議論しているのですが、日本の高度成長期の1960年代、オリンピック以降に建ててきたビル、それから共同住宅、マンション、こういうものが全部、ある種の更新期の直前に来るんですよね。
     このときの更新のときに、エネルギー対策もかなり思い切った、ソーラーとか、あるいは太陽発電とか、こういうものを思い切って省エネ化を構造的に進める。建築学会なんかは、既存のビルの平均ビルで、新しいその間に開発された省エネ技術を全部満載して搭載してやれば、建設コストは10%ぐらい上がるかもしれないけれども、30%とか40%省エネ型のビルはつくれる、住宅もつくれる、そのくらい建設技術の省エネ化も進んでいる。問題はそれをどうやって更新期のチャンスを使って、それを前倒ししてやらせるかというような仕掛けがやはり必要なのだと思うんですよね。
     だからその辺のところを、交通と都市ということになりますから、そうすると、国土交通省なんかをもうちょっと、あれは最大の部隊ですから、少しそういう連携も考えていただく、あるいはこの考え方の中にそういう視野を少し入れていただくということが、私は欲しいなということですね。
     税の議論の狭い枠からちょっと超えるようなことを申し上げて、大変恐縮なのですけれども、そういう視野をどこかで持っていただきたいということです。

    ○村尾総政局総務課長 先ほど諸富先生の方からの、経済産業省との交渉のスタンスの問い合わせがありましたけれども、先ほど局長が申し上げましたようにまだ経済産業省の案というのが確たる形で提示されたわけでもありませんし、また事態も非常に流動的ですから、確たることはまだ申し上げる段階にはないのですが、ただ私どもスタンスは極めて明確にしておるつもりでありまして、経済産業省の案がいかなるものであろうとも、中環審ここの場で、第2ステップ以降、必要となれば早期に温暖化対策税の導入を検討する。ここのところは私ども、経済産業省がどのような案を持ってきたとしても、全くこの方針にかわることはございませんので、もし仮にこれに阻害するようなものであれば、私どもはやはり断固反対していかなくてはいけませんというふうに思います。

    ○横山彰委員 少数意見かもしれませんけれども、特会のことは置きまして、いわゆるインセンティブに期待をすることであるとするならば、今、石炭や、今まで税金がかかっていない、それをかけるという方向について、断固反対というお考えもあるのかもしれませんけれども、私はそういうような動きを所与として、その中で、また環境省としての対応をしていくことが現実的なのではないか。
     最初からファーストベストを目指すような形で、ある省庁が、方向としては間違っていないことをやっている。ただし、そこの弊害もある。では、そういうようなことを認めないというようなスタンスではなくて、やはり一歩踏み出していくことも必要なのではないか。
     そのときに、寺西先生がおっしゃるような方向性や、石炭だけ課税をするような形では、大きな日本のグリーン税制改革では十分ではないということであるならば、それを踏まえた上で政策提言を新たにまたしていく、そういうようなことによって、いい意味での政策競争、あるいは改善をしていくことが必要なのではないか。
     これは、今まで出てきた委員各位のご意見とはちょっと違うかもしれませんけれども、政策というのはピースミールで、ファーストベストの政策というのはやはり実現できないとすれば、そういう可能性があるとすれば、よく事前にそういうマイナスの部分を環境省がお考えになって、あるいは中央環境審議会がお考えになるような方向に持っていく努力はしつつも、決して私は、石炭に移行した変種であっても、環境税的な、温暖化対策税的なものが特会とするならば、それは否定すべきではないのではないか。すごくちょっと少数意見かもしれませんけれども。

    ○天野委員 この検討会の主な目的が温暖化対策税の具体的な提案をつくるということで、これは私は手法の議論をしているのだと思うのです。ですから、どこの部門を減らすとかいう話ではなくて、手法として、税を使うときにどういう在り方が望ましいのか。あるいは、ほかの手法との組み合わせとしてはどういう組み合わせがいいのかということですから、もちろんいろいろな直接規制的な手法、そういうものも組み合わせの対象としては入ってくるのは当然でしょうけれども、やはり主として税を使うとすればどういう使い方をするかという点について、早く具体的な議論に入っていただきたいと思うのですね。
    先ほど、私一番初めに、まず税を考えて、それで例えば特定の部門に大きな負担がかかると。公平にやろうとすればその負担がかかってしまうときに、ここにも書いてあるのですけれども、その部分は例えば免税にするのであれば、それによって減る効果をどこで補うかというふうな、そういう組み合わせをする、まず第一歩としての案づくりというふうに私は理解しているわけですね。
     ですから、それが最終的な案として実現してしまうのではなくて、いろいろ問題点をほかの手段で補うという形をしていくことで、ポリシーミックスができ上がってくるのだと、そういうふうな理解をすれば、まず具体的な取り組みの出発点として何が出てくるかというところで議論をしないと、いきなり全部この手法を組み合わせたものを考えると、これは前に一度やりかけて議論が混乱したと思うのですが、いろいろな組み合わせが出てきて、どんな組み合わせをするかという話になってしまうわけですね。ですから、これは余り具体的ではない、現実的ではないやり方だと思いますので、具体的な政策論をするときには、まず何か1つの形で具体論が出てきて、それをベースにしてどう改善していったらいいかということを検討していくのだというふうに理解しておりますので、そういう方向でお進めいただくためには、できるだけ早い段階で数字の入ったご提案をしていただきたいというふうに思います。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     では、横山先生。

    ○横山裕道委員 私もちょっと全体のあれからずれるかわかりませんけれども、先ほど寺西委員が、国交省との連携を深めるべきではないかということをおっしゃったので、私もちょっと考え方を述べたいと思います。
     国交省との連携というようなことはもちろん必要だと思うのですが、まず、私は環境省内での連携がまだまだだめではないかと。例えばあした東京大気汚染訴訟の判決が下りるわけですけれども、大気汚染と、それから温暖化防止ということが結びついてくるというか、大気汚染も止めなければならないし、それから温暖化も防止しなければならないと。そうすると、担当のところで本当にどうやったら両方とも実現できるのだというような取り組みが必要なのだけれども、どうも私が聞いている限りでは、別々にしかやっていないというような印象を受けるわけです。
     ですから、そういうことを、そういう欠点というかそれを早く是正して、まず環境省内でそういう連携を進めて、それから経産省あるいは国交省、それから警察庁なんかもかかわってくるわけですが、その辺で総合的に考えないと、温暖化対策もなかなか難しいし、大気汚染対策だって難しいと思うのです。ぜひその辺の連携、みんな結びついているのだ、そういう総合的な政策こそ今必要なのだという観点を打ち出していただきたいというふうに思います。
     以上です。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     そのほか、ございますでしょうか。大塚さん、何かありませんか。

    ○大塚委員 いろいろ議論が出ていて、大変興味深く伺いましたが、ポリシーミックスとの関係で1つ申し上げておきたいのですけれども、天野先生のおっしゃることは私も大変よくわかるのですが、排出枠取引を義務的なものとしてもし入れるということを仮に考えるのであれば、しかしこれは前に局長でしたか、余りお考えになっていないというような話も伺っていますので環境省はどうお考えかわかりませんが、もし考えるのであれば、排出枠取引を義務的なものとして考えて、その後で協定とか契約とかを入れるという方法もあるものですから、イギリス型を前提として考えれば、たしかに税が最初に入って、その後でポリシーミックスを続けて後で考えていけばいいということになると思いますけれども、排出枠取引の方を義務的なものとして最初に考えるという方向もあり得ないわけではないので、どっちかというと私は安原委員のお話の方が近いのですけれども、しかし、どちらが現実的かということも踏まえて、ご検討を続けていっていただきたいというふうに思っております。
     それから、1つちょっとつけ加えてこれはむしろ環境省に、ちょっとつまらないことかもしれませんが伺いたいのですけれども、環境省の立場として、あるいは閣議決定もそうだと思うのですけれども、2004年までは第1ステップで行って、自主的な取り組みだということを前提にして今までやっているし、今もすべての委員がそういうことを前提にしてお話しになっていると思うのですが、今回の提案とか、税を組みかえてしまうというのは、やはりどう考えても第2ステップのことを先取りしてやっているという感じがするのですけれども、これは閣議決定との関係ではどういう位置づけなのでしょうか。
     どうも、諸富委員がさっき伺っていたこととも関係するのですけれども、ここで決まってしまうと、やはり政府がある程度固まってしまって、後から温暖化対策税を全体的なものを見渡した上でつくるということについては、非常に阻害要因になる可能性が高いというふうに私は考えていますが、この辺についてはどういうふうにお考えか、もしお伺いできれば大変幸いです。

    ○村尾総政局総務課長 今の点ですけれども、まさにそうだからこそ、私が先ほど申し上げましたように、第2ステップ以降、必要があれば早期に温暖化対策税を導入するという、これにいささかなりとも経済産業省の提案がその妨げにならないように、交渉に当たるということでございます。

    ○飯野委員長 きょうのご議論を大体伺うと、少なくとも次のようなことが言えるのではないかと思います。
     今回のエネルギー税の見直しにつきましては、第1ステップにおける既存税のグリーン化というふうに位置づけられるものであれば評価すると。
     それから、一方で第2ステップには、レビュー結果を踏まえた必要性に応じて、温暖化対策税を導入することがあり得るので、これから第2ステップに向けての検討もやるということで、エネルギー税見直しの具体的内容につきましては、CO2 排出がふえるものでないかとか、きょうご議論いただいた温暖化対策税の基本的な考え方に照らして、矛盾するものでないかなどということを、これから環境省にも検討していただき、我々もそういうことを踏まえてこれから検討していきたいということでよろしいでしょうか。
     それでは、そういうことで次回以降やっていきたいと思いますけれども、閉会の前に、諸富委員から、環境税国際会議についてのご紹介をしていただきたいと思うので、諸富委員お願いします。

    ○諸富委員 貴重な時間を使ってありがとうございます。一番最後かと思いますが、英語で「ANNOUNCEMENT AND CALL FOR PAPER FOR・・・」と書いてあります英文のペーパーをごらんいただいたいと思います。
     これは、第4回環境税に関する国際会議のご案内です。そして、その報告の募集になっております。見ていただいたらわかりますように、来年の6月5日から6月7日というふうになっています。オーストラリアのシドニーで開催されることになっております。
     この会議について若干ご紹介いたしますと、環境税に関するあらゆる専門家が集まってくる会議でして、学問的なディスプリンも、経済学、法律学、会計学、あらゆる領域にまたがっております。それから参加主体も、研究者から政治家、それから政策担当者からNGOの方々も含めて、非常に幅広い会議です。
     2000年に第1回がございまして、今年4月にも私、後藤真一前調査官とともに、バーモントで開かれた会議に参加してまいりました。年々非常に大きくなっておりまして、今年なんかはほぼ環境税に関する重要な貢献をしている人々がかなり参加していると思います。ぜひ皆様にも、これを機会にこれを知っていただいて、ぜひどんどん論文、報告をされる、あるいは参加をされるということをお勧めしたいと思います。
     以上でございます。どうもありがとうございました。

    ○飯野委員長 ありがとうございました。
     それでは、予定の時間がまいりましたので、この辺で本日の議論は終えたいと思います。
     次回会合に向けましては、ただいまいただきましたご議論も踏まえまして、私の方で事務局と調整して資料を用意したいと思います。
     次回の日程につきましては、事務局から連絡していただきます。
     何かほかにご発言したいことはございますでしょうか。よろしいですか。
     それでは、この辺で本日は終えたいと思います。どうもありがとうございました。

    午後5時00分閉会