中央環境審議会動物愛護部会(第27回)議事録

1.日時

平成23年7月29日(金)午後1時04分~午後2時59分

2.場所

三番町共用会議所 大会議室
(千代田区九段下南2-1-5)

3.出席者

林部会長、青木委員、磯部委員、臼井委員、太田委員、藏内委員、斉藤委員、佐良委員、菅谷委員
永村委員、山﨑委員、渡邉自然環境局長、田中総務課長、西山動物愛護管理室長ほか

4.議題

  1. (1)動物愛護管理基本指針の点検
  2. (2)東日本大震災への対応
  3. (3)動物取扱業に係る小委員会での議論の状況
  4. (4)その他

5.配付資料

資料1
動物愛護管理基本方針の点検(第4回)について
資料2
動物愛護管理基本指針の点検(第4回)について 図表資料
資料3
被災ペット対策について
資料4
動物取扱業の適正化について(案)
参考資料1
動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針
参考資料2
「もっと飼いたい?犬や猫の複数頭・多頭飼育を始める前に」
参考資料3
愛がん動物用飼料の基準及び規格に追加する内容(案)
参考資料4
「知って納得!ペットフードの表示」
参考資料5
「ペットフードの5つの表示が義務化されました」
参考資料6
「ペットとあなたの絆のために マイクロチップ安心の声」
参考資料7
被災ペット対策関係資料
<委員限り>
動物愛護管理行政事務提要(平成22年度)

6.議事

【事務局】 定刻となりましたので、第27回中央環境審議会動物愛護部会を始めたいと思います。
 まず、委員の退任と加入がありましたので、ご報告します。
 東京都福祉保健局食品医薬品安全担当部長の奥澤康司様と、宮城県副知事の伊藤克彦様、公益社団法人日本動物福祉協会の兵藤哲夫様が退任され、新たに、國學院大學法科大学院の磯部力様と、長野県動物愛護センターの斉藤富士雄様が加入されました。よって、動物愛護部会は、現在、11名の構成となっております。
 次に、本日の委員の皆様のご出欠について、ご報告いたします。本日は、菅谷委員が遅れておりますので、10名が出席しております。規定により、部会は成立しております。
 次に、配付資料の確認をさせていただきます。資料が1から4まで、参考資料が1から7までとなっております。
 それから、委員限りの配付資料としまして「動物愛護管理行政事務提要」をお配りしておりますが、本資料は、紙資源の節約のため、傍聴者の皆様にはお配りしておりません。後日、このほかの資料及び議事録と一緒に、環境省ホームページにおいて公表されますことを申し添えます。
 それでは、林部会長、よろしくお願いいたします。

【林部会長】 ただいまから第27回動物愛護部会を開催いたします。
 議事に先立ちまして、渡邉局長からごあいさつをいただきます。

【渡邉自然環境局長】 自然環境局長の渡邉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、動物愛護部会に、大変お忙しい中、ご参加いただきまして、ありがとうございます。今日のご議論いただく議題は、三つございます。一つ目は、動物愛護管理基本指針に基づく取組状況についての点検のご報告でございます。平成20年度から、毎年この指針に基づく取組状況について、この部会に報告をさせていただいております。今回、4回目の点検ということで、その点検結果について、ご報告をして、皆さんからご意見を頂だいできればと思っています。
 2点目は、3月11日に発生しました東日本大震災、それを受けて、ペットの救護という問題も、非常に大きな問題として取り組んでまいりました。非常に広域にわたる問題ということもありましたし、原発周辺の警戒区域に残されたペットの救護という、今までにない問題も起きました。
 そういったペットの救護に関して、ここに集まっていただいている皆さんを始め、多くの人に、いろいろな形で、さまざまな場面でご協力いただきながら、これまで、今日も含めて、ペットの救援が続いているという状況でございます。これまでの、ここに集まっている皆さんのご協力に感謝したいと思いますし、今日は、これまでの取組を少しレビューした結果をご報告をして、皆さんからのアドバイスをいただけたらと考えているところです。
 それから、3点目は、動物愛護管理法の見直しに関しまして、小委員会を設置して、議論を重ねてまいりました。昨年7月のこの部会で、動物愛護管理法の見直しに向けた検討をするための小委員会を設置いたしまして、林部会長に小委員会の委員長を受けていただき、昨年の8月10日から約1年間、16回にわたって小委員会で議論を重ねてきていただいております。
 これまで、動物取扱業の適正化というテーマ、この中にも非常に多岐にわたるテーマが含まれておりまして、その動物取扱業の適正化について、16回にわたって議論をしてきた議論の総括を、7月20日の小委員会で整理をして、昨日から、ちょうどパブリックコメントを始めているところであります。
 多岐にわたる項目について議論を重ねて、今後の見直しの方向について、共通の理解が得られた項目もありますし、項目によっては、異なる意見があるという項目もございます。そういった項目については、複数の意見を併記するような形で、パブリックコメントを求めて、幅広く、さまざまな方々から意見を聞いて、今後の検討につなげていこうということで、1カ月のパブリックコメントを始めたところであります。
 1年前のこの部会でも、小委員会を設置して議論していくけれども、この部会にも、その議論の様子を節目、節目で報告して、部会として意見交換をしていく必要があるというようなご意見をいただきました。
 そういうことで、今日は、この小委員会のこれまでの議論の総括をして、パブコメにかけた動物取扱業に関するこれまでの検討の状況についてご報告をして、この部会の方でもご意見を賜ればと考えているところです。
 この小委員会の方は、議論されるテーマがまだ残っておりまして、虐待の問題でありますとか、多頭飼育の問題でありますとか、特定動物、実験動物、産業動物とたくさん残っています。昨日から始めたパブリックコメントの作業と並行して、残された議題について、小委員会で引き続き議論を重ねていく予定になっています。
 そういう三つの議題について、本日はご報告させていただいて、皆さんのご意見を賜れればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【林部会長】 ありがとうございました。それでは、早速ですが、議事の(1)動物愛護管理基本指針の点検について、事務局からご報告いただきます。

【事務局】 資料1の動物愛護管理基本指針の点検の説明を始める前に、まず、この根拠について、ご説明したいと思います。
 参考資料の1をご覧ください。参考資料1に「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」を配付しております。
 これは動物の愛護及び管理に関する法律第5条に基づいて定められた告示です。参考資料1の指針の5ページ目になりますけれども、2施策別の取組ということで、「関係機関等は、これからの施策について、平成29年度までに、その実施が図られるよう努めるものとする。」と。
 ということで、以下に10項目ございます。この10項目と、11ページにあります動物愛護管理推進計画の策定に関する事項、この動物愛護管理推進計画は、都道府県が策定するものですけれども、ここの一つを加えた11項目について、その環境省の取組ですとか、現状の進捗状況をまとめたものが、資料1になります。
 この参考資料1の指針の13ページをご覧いただきますと、ここに毎年度、基本指針の達成状況を点検し、その結果を施策に反映させることとありまして、今日、この場が、この点検になるということでございます。
 続きまして、資料1の説明に入ります。資料1をご覧ください。
 まず、1.普及啓発ですけれども、動物愛護週間、適正飼養の推進、動物愛護啓発などに関して、ポスター3種、パンフレット3種を作成し、増刷も含めますと、計74万部を配布しております。
 二つ目、動物愛護週間については、例年どおり、各種のイベントを開催しております。また、ラジオやホームページなどで、普及啓発を実施しています。また、実際に動物関連団体等が実施する講演などに、積極的に参加して、取組を周知しております。
 現状、進捗状況になりますけれども、ここからは資料2の図表資料をあわせてご覧ください。まず、図表資料の2ページになりますけれども、2ページ目に、動物愛護管理法の一般認知度のグラフがございます。アンケート、調査の内容が二つございまして、一つが、環境省による一般市民を対象としたアンケート調査、これはインターネットによる無作為抽出調査でございまして、サンプル数は2,747、平成23年3月に実施しております。
 現時点の動物愛護管理法の認知度は、約61%。動物愛護管理法の認知度というグラフの右から二つ目の棒の高さが、およそ61%ということになります。その内訳として、法律の内容まで知っているという比率は、20%ということになっております。
 続いて、内閣府による世論調査を平成22年に実施しておりまして、これは毎年、実施しているものではないのですが、動物愛護管理法の見直しを控えているということで、内閣府の方にお願いして、平成22年に実施したところでございます。
 内閣府による世論調査は、調査員による個別面接による調査。サンプル数は、1,939。実施時期は、平成22年9月になっております。こちらの結果ですと、認知度は約58%、法律の内容まで知っている人の比率は、約31%という数字になっております。
 このグラフの下になりますけれども、動物愛護管理法の主な規定の認知度ということになりまして、それぞれの項目について増加していることが見受けられます。ペットを最後まで責任を持って飼うように定められていることについては、平成23年度、56.6%というふうに、各項目について増加傾向にあります。
 続きまして、2.適正飼養の推進による動物の健康と安全の確保にまいります。動物適正飼養講習会を3カ所、北海道、福島県、奈良県で開催し、240名が参加しております。
 2ページ目に入ります。「複数頭以上の犬及び猫を飼う場合に留意すべき事項などをまとめ、愛護と適切な管理を両立した飼養を目指すことのできるガイドラインを作成、各自治体に配布」とあります。こちらについては、参考資料2として配布しております、「もっと飼いたい?」と書いてあるパンフレットです。
 続きまして、地方交付税の積算基礎に都道府県等における動物の収容等に要する経費を計上しておりまして、これを平成22年度も継続して、実施しております。これは各自治体の裁量に任せて、予算を執行されるものですので、実際に、この目的どおりに使われているかというのは、こちらでは把握はできておりません。
 続きまして、犬猫の不妊・去勢措置の実施率についてでございます。こちらは、資料2の図表資料の3ページをあわせてご覧ください。環境省により、一般市民を対象とした平成23年アンケート調査では、犬はおよそ44%。そして猫では、約79%になっております。
 また、内閣府による平成22年の世論調査では、犬で約36%、猫で約76%という数字になっております。
 続きまして、犬猫の引取り数・殺処分数の減少という項目に移ります。こちらについては、資料2の図表資料の4ページをご覧ください。犬・猫の引取り数については、引き続き減少しておりまして、平成21年度、約27万頭になっております。
 4ページ目の下のグラフにいきますと、返還・譲渡数の推移が示されておりますけれども、こちらも増加しておりまして、およそ4万4,000頭ということになっております。
 続きまして、こうした引取り数の減少や、返還・譲渡数の増加によって、殺処分数も、年々、減少しておりまして、平成21年度は23万頭まで、殺処分数が減少しております。
 また、これに伴って、殺処分率は85%まで減少しております。
 続きまして、資料1の3ページ目、(3)適正譲渡の推進にまいります。動物適正譲渡講習会を、愛知県及び奈良県で開催し、全国から112名が参加しております。
 また、動物の適正譲渡における飼い主教育に関するテキストを作成し、こうした講習会で活用をしております。
 続きまして、(4)ペットフードの安全性の確保にまいります。法律の施行に伴って、ペットフードの表示が義務化されておりますけれども、パンフレット「知って納得!ペットフードの表示」及び、ポスター「ペットフードの『5つの表示』が義務化されました」を作成、配布して、周知徹底を図っております。
 また、ペットフードの表示の見方や選び方について、東京、愛知、大阪で講習会を開催、また、岐阜県で市民公開シンポジウムを開催しております。また、関係省庁や関係団体との連携体制を確立するための連絡会議を開催しております。
 また、農林水産省の取組になりますけれども、製造業者及び輸入業者に対して、無通告による立入検査を実施しております。
 また、ペットフードの新たな成分規格の追加について、必要な調査と検討を実施しております。かび毒のデオキシニバレノールや重金属、有機塩素系化合物について、新たな基準が設定される見込みとなっております。現在、SPS通報やパブリックコメントの手続も終了して、省令改正の手続が終わるのを待つ状況となっております。
 続きまして、資料1の4ページ目、3.動物による危害や迷惑問題の防止に入ります。現状・進捗状況からまいりますけれども、特定動物として、全国で約4万1,000頭が飼養許可を受けております。また、犬の咬傷事故件数については、減少傾向にあって、平成21年度は4,940件になっております。
 続きまして、4マイクロチップ等による所有明示措置の推進にまいります。普及推進として、環境省でマイクロチップの実際の埋込み、また、マイクロチップリーダーの実証試験、マイクロチップによる個体識別措置の普及啓発にかかる事業を山梨県、徳島県、福岡県おいてに実施しております。この普及啓発資料として、参考資料6、「ペットとあなたの絆のために マイクロチップ安心の声」を作成しております。
 続きまして、資料1の5ページ目と資料2の図表資料の6ページをご覧ください。犬・猫の所有明示措置の実施率についてです。環境省による一般市民を対象としたアンケート調査ですが、犬では、約58%、猫では、約43%になります。それぞれ増加しております。
 また、内閣府でも世論調査を実施しており、犬は、35.9%。猫は、20.4%。となっております。いずれにしても、前回の世論調査よりも増加しております。
 犬・猫の所有明示措置の具体的な方法として、具体的にどういった方法でやっているかといいますと、首輪、名札、鑑札と。またマイクロチップについては、7.8%となっております。
 マイクロチップの登録数についてですけれども、平成22年度には、45万件になっておりまして、年々増加しております。
 マイクロチップの説明を続けます。図表資料の7ページ目、ペット用マイクロチップは、国民の約62%に認知されており、約58%がマイクロチップ施術に賛成しているという結果が出ております。
 マイクロチップに賛成の理由として、幾つか理由が掲げられております。一番多いのは、飼い主の責任がはっきりするから。反対の理由として、一番多い理由は、埋め込みが痛そうでかわいそうだからになります。
 続きまして、5.動物取扱業の適正化になります。動物取扱業の登録施設数は、毎年増加しております。
 総施設数は3万8,460、また、動物取扱業種別内訳の計(のべ数)、これは一つの施設で複数の業種登録を受けているということで、4万9,065ということになっております。
 続きまして、資料2、図表資料の9ページ目、動物販売における事前説明ですけれども、ペット購入時の事前説明の有無について、これは一般市民の方からのアンケート結果。下のグラフが、一般社団法人全国ペット協会にご協力いただきまして、その店舗に対してアンケートを行った結果でございます。
 実施率について、口頭と文書による説明を受けたかという問いに対し、一般市民のアンケート結果でおよそ48%、また、一般社団法人全国ペット協会加盟店舗のアンケート結果で86%が事前に説明が行われております。
 また、10ページ目をご覧いただきますと、事前説明を受けた長さ、どれぐらいの時間の事前説明を受けたかということが、グラフになっております。
 また、11ページになりますけれども、事前説明の満足度ということになりますが、文書と口頭で説明を受けた方、また口頭のみで説明を受けた方のおよそ80%の方が満足しているということで、事前説明を受けてよかった点としてはその動物の飼い方や健康状態などがよくわかったというのが、一番大きな理由になっております。
 続きまして、図表資料の12ページ、売れ残り動物の取扱い等に関する資料でございます。販売されずに売れ残った犬・猫は、生産業者や動物業者に譲渡・販売される。また、自社生産用として、引き続き飼育されることなどが多いという結果になっております。
 売れ残った動物の取扱いとして、内訳は、生産業者に譲渡・販売、動物業者に譲渡・販売、自社生産用に飼育継続、店のペットとして飼育継続、一般者に無償譲渡、動物愛護団体等に引取依頼、自治体等に引取依頼、その他とあります。その他の内訳については、オークション市場、学校に譲渡、モデル犬になっております。
 また、生体流通における死亡状況ということで、死亡率を出しております。犬の合計が1.6%、猫の合計が3.0%になっております。より弱齢の犬猫を取り扱う自社繁殖の方で、死亡率が高いという結果になっております。
 続きまして、6.実験動物の適正な取扱いの推進ということで、国内の実験動物を取り扱う施設に対して、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」の遵守状況について、実態を把握するため、アンケート調査を実施しております。この結果が、図表資料の13ページ以降になっております。
 アンケート調査のやり方ですけれども、対象実験施設を有する団体、3,807団体。調査方法は郵送、電子メールで行っております。この結果、認知度については、実験動物取扱施設のうち、およそ93%が、実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準の内容を知っているという結果が出ております。
 また、15ページの下のグラフになりますけれども、およそ79%の施設で、基準内容に即した指針や要綱等を策定しております。
 また、16ページになりますけれども、施設で策定した指針等の遵守に関する指導を行う委員会の設置については、94%で設置されています。ここで策定された指針の中身については、下のグラフに掲げられております。
 また、17ページ目に、実験動物を殺処分する場合の規定の有無という部分で、94%の施設が規定を作っております。
 資料1の説明に戻ります。7.産業動物の適正な取扱いの推進ということになりますけれども、農水省で、検討会を立ち上げていただいておりまして、平成22年度までに乳用牛と肉用牛、豚、採卵鶏、ブロイラー、馬、それぞれの動物について、アニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針が策定されたところでございます。
 続きまして、8.災害時対策ですけれども、現状・進捗状況ですけれども、全国の81自治体で、地域防災計画等の中で、動物愛護管理に関する事項が明記されております。これは今年に入って調べておりますけれども、地域防災計画のほかにも、動物愛護管理推進計画で定められているケースもございまして、こうした数も含めて、全国で81自治体が、災害時対策を明記しているということになっております。
 また、東日本大震災がありましたので、環境省、関係自治体と関係団体が協力し対応しております。
 続きまして、9.人材育成ですけれども、図表資料18ページと一緒にご覧いただきたいと思います。地域における動物の愛護や適正な飼養に関する指導・助言や講習会の講師等を行う動物愛護推進員については、57の関係自治体で、2,798名が委嘱されております。
 また、関係自治体、地域の獣医師会、関係団体、市町村等からなる動物愛護推進協議会は、全国で44協議会が設置されております。都道府県の中に、例えば、政令市ですとか、中核市が参画している場合がございますので、参加自治体については、74ということになっております。こちらについては、大幅に上がっておりますけれども、今年は、調査のやり方を見直して、より詳しい調査を行いましたので、それで昨年までの調査で、もしかしたら漏れがあったのかもしれないと考えております。
 続きまして、10.調査研究の推進ですけれども、動物愛護管理に関する各種文献等の収集・整理を動物愛護管理制度の見直しを通して実施ということで、小委員会の中でも各種論文を提出しておりますけれども、各種の科学的知見を集めているところでございます。
 続いて、11.動物愛護管理推進計画ですけれども、平成21年3月までに、全都道府県で動物愛護管理推進計画が策定されたことを確認しております。
 以上で説明を終わります。

【林部会長】 ありがとうございました。それでは、ただいまのご説明に、ご質問、あるいはご意見はございますか。基本指針の点検ということでしたが。よろしいですか。
 どうぞ。

【斉藤委員】 6ページの8の災害時対策というところでありますけれど、先ほどの説明の現状の中で、全国81自治体が、何らかの形で明記されているというお話ですけれども、この81自治体の内訳ですね。例えば、都道府県のレベルで、どのぐらい明記されているのかわかれば、教えていただきたいんですが。

【林部会長】 すぐお答えになれますか。

【事務局】 しばらくお時間をいただければ。

【林部会長】 はい、承知しました。
 それでは、ほかのご質問、あるいはご意見はございますか。
 青木委員、どうぞ。

【青木委員】 何度かこの審議会でも申し上げていることなんですが、改めて申し上げておきたいのは、調査研究の推進の中に、ぜひ動物愛護管理法違反が刑事事件になったときに、日本各地の裁判所で、どのような判決が出たかを、判決文を含めて収集するシステムを環境省が作っていただけると、大変、将来のためになるということです。要望という形で発言させていただきます。
 以上です。

【林部会長】 要望ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ほかに。よろしいですか。特にありませんか。

【事務局】 先ほどの斉藤委員のご質問ですけれども、都道府県で見ますと、47都道府県のうち、37で、地域防災計画に、4自治体は動物愛護管理推進計画などに、動物の取扱いについて記載がございまして、残る6自治体が、今後、記載予定ですと回答をいただいております。

【斉藤委員】 県レベルでは、ないと困るんですけれど、今後できるということですが、実際に避難所の対応をするのは、各市町村のレベルになるわけです。県の計画の中に明記されたものを各市町村でも、それぞれ独自で避難所マニュアルみたいなものを作って、進めていくという流れになっています。市町村レベルまで、どれだけ進んでいるかというと、若干疑問がありまして、長野県の中でも、まだ調査をしていないので、はっきり申し上げることはできないんですけれども、市長村レベルまで、動物の救護等についての具体的なやり方というものが明記されるような形で、今後、進めていただきたい、また、私たちも、そういう形でやっていかなくてはいけないと考えております。
 以上です。

【林部会長】 そういう要望と、それから斉藤委員は、実際に地方自治体で頑張っておられますので、あわせて進めていただきたいということです。
 ほかになければ、まさに災害対策ということでありますが、議事の(2)東日本大震災への対応についてでございます。事務局から、ご報告いただきます。

【西山動物愛護管理室長】 資料の3をご覧ください。3月11日に、大きな地震がありました。津波も来て、原子力発電所の事故もあったということで、人の方も非常に大きな被害を受けているんですが、動物もたくさん命を落としたり、あるいは今でも苦しんでいたりしています。
 これに対して、自らも被災者である地元の自治体が中心になって、地元の獣医師会ですとか、地元の動物愛護団体、それから東京にあります緊急災害時動物救援本部などが協力し合いながら、対応に当たっているということになっていまして、環境省でも、何ができるか、何をすべきかということを考えてきたつもりでございます。資料3の1枚目に基づきまして、ご報告させていただきます。
 1番の環境省における主要な取組のところですけれども、まず緊急災害時動物救援本部というのがございます。これは、財団法人日本動物愛護協会、公益社団法人日本動物福祉協会、公益社団法人日本愛玩動物協会、そして社団法人日本獣医師会、この4団体からなる組織で、阪神淡路大震災のときの経験をもとに、東京に事務局が常設されているものです。災害が起こると、それに対応して活動を開始するということになっておりまして、過去にも、三宅島の噴火のときですとか、有珠山の噴火、それから中越地震のときなどにも、非常に有効に機能してきた組織でございます。
 環境省では、この緊急災害時動物救援本部、それから、もちろん被災自治体などと連携しながら、被災動物の救護を支援しています。
 3月11日、地震発生の当日ですけれども、当日中に、この緊急災害時動物救援本部の事務局をいつも務めていただいている財団法人日本動物愛護協会に、今回も連携しながら、よろしくお願いしますという連絡を、電話でしたけれども、しております。
 それと、地震発生当日中に、各関係自治体に連絡をしまして、危険な動物、いわゆる動物愛護管理法に基づく特定動物のようなものの地震による逸走事例、逃げ出したりしている事例があれば、すぐにご連絡くださいというお願いをしています。結果的に、これは1件もなかったということでございました。
 それから、週が明けて、3月14日月曜日ですけれども、動物愛護関係の15団体に向けまして、樋高剛環境大臣政務官の名前で、被災動物の救済の支援に対する協力の要請文書を送らせていただいています。
 あとは、現場で必ず必要になると思われた、動物用のケージですとか、テントなどを環境省の予算で買い集めて、被災自治体、被災者、被災地に向けて、配備したところでございます。
 2.自治体等における取組ですけれども、各自治体では、平常時でも動物愛護管理法に基づく犬・猫の収容ですとか、あるいは飼い主探し、それから飼い主が見つからない、あるいは所有権を放棄されたものの譲渡、新しい飼い主さんを探す取組をやられておりますけれども、今回の被災動物に関しても、一層、これに努力していただいています。
 それから、各地の地方獣医師会、それから地方の動物愛護団体と自治体とが連携・協力し合って、被災動物の保護、治療等も含めて、当たっていただいています。
 それから、岩手県と宮城県と仙台市、それから福島県では、現地動物救護本部を設置しまして、組織として活動しています。これは地元の、例えば県ならば県と、県の獣医師会が中心となって、現地にできる対策本部でございまして、基本的なパターンとしましては、東京の緊急災害時動物救援本部が、地元の現地の動物救護本部を支援するというのが、一般的なパターンで、例えば、それは緊急災害時動物救援本部から、地元の救護本部に義援金を配分したりとか、あるいは、組織づくりの初期の頃にコーディネート、それからボランティアの指導をする方の指導といいますか、育成などに、初期の頃に当たるというのが、今までのパターンでございましたが、今回は、非常に被害の範囲も広く、また被害も激甚、深刻であるということもありまして、現在に至るまで東京の緊急災害時動物救援本部の方からも、人をたくさん、現場に送り込んで、直接対応に当たっているという状況にあります。
 それから、仮設住宅への入居が始まっておりますけれども、飼われていた動物については、もともとの飼い主さんと一緒にいるということが、動物にとっても、人にとっても大切であり、一番いい形でありますので、仮設住宅は、ぜひ動物連れの入居を認めてくださいということで、機会をとらえて環境省からもお願いを続けてまいりました。現在、確認できているところでは、岩手県では、県内すべての仮設住宅は、基本的に動物と一緒にいられると。そのほかの県でも、多くの市町村で、仮設住宅で動物と一緒にいられるという方針が出されています。
 それから、ペットフードですけれども、一般社団法人ペットフード協会というのがありまして、そこの加盟社の方から、293トンのペットフードの支援の申し出がありまして、必要なところに配分しています。この数はぴんとこないかもしれませんけれども、293トンというのは、1万頭以上の動物が、1年以上、生きられるぐらいの数ということでございました。
 3番目に、これは福島第一原子力発電所の事故に関係する、警戒区域内のペットの救出についてでございます。第一原子力発電所から半径20キロ圏内につきましては、当初、避難指示区域、それから4月22日からは、警戒区域となりまして、当初から、基本的に、立入りは禁止、それから当初は、動物の持出しも一切禁止ということで始まっているんですが、警戒区域になって、「住民の一時立入り」という場面が生じる。そのときに、住民の方が、自ら飼われていた犬と猫を持ち出すことについては、認めるというような話が途中からありまして、調整の結果、現在のような形になっています。
 まずは、それに先立って、福島県が中心になって、4月28日から5日間かけて、実態調査を実施しております。このときにも、保護できる動物は保護しておりまして、5日間で犬が27頭、猫が2頭だけでしたけれども、保護されています。
 5月10日から、実際の住民の一時立入りが始まりまして、これと連動する形で、環境省と福島県が協力し、東京の緊急災害時動物救援本部の協力も得ながら、ペットの救出活動を行っております。回収したペットは、福島県が準備した収容施設、シェルターに収容しているところです。
 裏の写真をご覧ください。活動のイメージを順番に写真にしてあるところですけれども、1番は、いわゆる中継基地、住民の方々は、一度この中継基地に集まって、そこから専用のバスで20キロ圏内、警戒区域に入っていくことになるんですけれども、この中継基地に集まられたときに、動物についても、動物を飼っていましたかとか、今回、持出しというか、保護を希望されますかとかいうことを聞き取って、その上で、入っていただいています。
 1番の写真の方の背中に書いてありますけれども、東京の緊急災害時動物救援本部の方々が、今でも毎日、中継基地に行って、こういった聞き取り等の作業をしていただいています。
 2番ですけれども、いよいよ、それが終わって、警戒区域に住民の方々が入ると。住民の方々は、専用のバスで入られるんですけれども、それにこの写真のような動物を保護・回収するための車がついて、一緒に住民の方々が確保、または確認したものを、動物を保護してくるという活動を行っております。これは、たまたま東京都さんにご協力いただいたときの写真です。
 それから、3番は、そこからもう出てきたところですけれども、その日、保護してきた犬や猫を、スクリーニングと言っていますけれども、放射線量の測定を行っているところです。これまで除染が必要なような高い放射線が確認された動物は、1頭もいません。
 4番が、県の準備した、いわゆるシェルターに入ったときの様子です。獣医師さんによって、健康状態がチェックされて、必要に応じて簡単な治療等もされているということで、これは初期のころの写真ですので、まだスペース的に余裕のある写真になっておりますけれども、現在は、このシェルターにケージがびっしりとといいますか、たくさん並んだ状況になっております。
 もう一度、資料3に返ってください。そうした活動を本日に至るまで、住民立入りが一巡するまで、もう少し時間がありますので、少なくとも一巡するまでは、今の形で保護を続けたいと思っております。
 警戒区域内の活動に当たりましては、原子力災害現地対策本部、オフサイトセンターと呼ばれているところですけれども、そこと、一時立入りの中継基地、それから福島県庁の担当課にも通ったりしながら、環境省から職員を、6名程度と書いてありますが、本日現在で7名になっております。現在7名、常駐させて、関係者間の連絡調整等を行っております。
 それから、5月中に環境省から要請文書を出しまして、福島県以外の自治体についても、この活動にご協力をお願いしますということを、福島県以外の自治体と、それから社団法人日本獣医師会にお願い文書を出しております。それに応える形で、これまでに東京都、兵庫県、栃木県、長野県、神奈川県、川崎市、名古屋市、それから獣医師会の獣医さんたちが、この活動に協力をされています。
 今後、このほかにも、群馬県、山梨県、静岡県、茨城県も具体的に協力の予定が、計画があるということでございまして、本部会の委員であります長野県の斉藤所長も、近々、明日からでしょうか、現場に行っていただけるということで、ご協力ありがとうございます。
 こうした活動で、福島県と環境省のこの行政による保護だけで言いますと、7月25日現在で、犬が281頭、猫が157頭、保護されております。先ほども触れましたけれども、収容施設、シェルターの方が、かなり手狭になってきたというか、容量が一杯になってまいりましたので、福島県の方で、今、第二のシェルターの準備を急いでいるところでございます。収容先につきましても、環境省、それから東京の緊急災害時動物救援本部とも協力し合いながら、もちろん県の獣医師会と福島県さんが協力し合いながら、いい形に、持ち出しただけではなくて、持ち出した動物が、幸せに、少なくとも健康に飼っていかれるように、それから飼い主さんに戻ったり、新しい飼い主さんを見つけて、そのシェルターから、たくさん早く出ていけるようにという一連の流れについて、今後とも関係者間で協力し合いながら、進めていきたいと思っております。
 参考資料7で、関係の資料を配らせていただきましたけれども、これは参考に、後でご覧ください。
 以上です。

【林部会長】 ありがとうございました。何かご質問、あるいはご意見はございますか。
 どうぞ、佐良委員。

【佐良委員】 報道その他、いろいろな方面から伺いましたけれども、公益社団法人日本動物福祉協会さん、財団法人日本動物愛護協会さんなど4団体の方がご尽力なさっていることは、よくわかるのですけれども、それだけではない、どういう団体かわからないような方たちが、マイクロバスとかで行かれて、保護をされてしまう。行き先は全くわからなくなってしまう。その団体の方たちは、インターネットのホームページとか、そういうので流されているんでしょうけど、被災されている方たち、飼い主の方たちというのは、電気もないところにいらっしゃいますから、自分の家の犬あるいは猫が、どこへ行ってしまったのかわからない。そういう状況が、非常に多いというふうに伺っております。
 もっと窓口、今回、こういう大きい震災に遭ってしまったわけですので、これをきっかけに、こういうふうなことがあったときには、ボランティアで入るいろいろな団体の窓口というものを今から、平常時から決めていただいておけば、そして、それを広報しておいていただければ、何かが起こったときに、ぐちゃぐちゃになることがないのではないかというふうに思います。
 それと、シェルターのことに関しましても、こういう何かが起きたときには、ここをシェルターとして使えますよということを、あらかじめ、もう決めておいていただければ、非常に災害時の動きというものが、もっともっと楽になるのではないかと思います。よろしくお願いいたします。

【林部会長】 どうですか。

【西山動物愛護管理室長】 いろいろな民間団体の方も、独自に活動されたりしているというのは、今回もそういうことが起こっておりまして、それによる、実は混乱的なものが生じるというのも、過去の災害でも経験しておりますので、そういったことも踏まえて、緊急災害時動物救援本部に当面、当初は一本化するという形になっておりますけれども、ほかの方々の活躍できる場がないかどうかというのは、今後また考えていきたいと思います。

【林部会長】 ぜひ、よろしくお願いします。
 どうぞ。

【林部会長】 おっしゃるとおりですね。最初の福島県なんかが、民間団体と協働しながら、救援活動をすることに、少し後ろ向きだった理由の一つは、そういう一部の、本当に一部だと思いますけれども、勝手にペットを持ち出して、どこにどう行ったのかわからなくなっちゃったという、ある意味では、それは一種の泥棒ですから、行為としては。そういうことがあったので、不信感を持たれたということがあったと聞いていますので、もっといい仕組みを作る必要があると思うんですが、ただ、恐らく、今、室長の方からもお答えがありましたように、もっと重要なことは、小さくて、あまり今まで知られていない、そういう活動をする組織が、もっと伸び伸び活動できるような仕組みづくりも、また必要ですので、今、幸いなことに、中川本部長が中心になって、この秋ぐらいに、今度の震災と、この動物救援というので、ある雑誌に特集を組みますけれど、そこで私は、今後の救援の対策のシステム、どういうシステムが、もっといいのかという。今は、4団体が中心になって、頑張っておられるんですけれども、その後も無数に動物救援活動をおこなう団体が出てきています。阪神淡路大震災の頃では想定できなかったような、全国的な動きというのがあるわけで、それを吸収できる形が望ましいと思いますし、さらに、おっしゃるその悪質な方は、活動するなといっても、やみに紛れて活動しますので、これはとても対策が難しいんですけれども、何とかしたいなということで、そういうことは計画しています。
 どうぞ、永村委員。

【永村委員】 私ども、今回、延べで五、六十頭の災害救助犬を、宮城と福島に派遣をしたんですけれども、この災害救助犬に関しても、全くどこの犬かわからないのが、山ほど来ると。そこで一定程度の成績を上げますと、多額の寄附金につながるという、山をあてにくるようなグループが、たくさんいるんです、救助犬も。
 ですから、私どもが今進めておりますのは、今回はたまたま、福島、それと宮城とジャパンケネルクラブとが、協定を結びまして、震災のとき、もし県の方で要請があれば、我々はいつでも出動しますよと。我々も、ユニフォームで、きちんとジャパンケネルクラブというのがわかるユニフォームを着せて、それで派遣をすると。
ですから、一つの考え方としては、自治体と特定の動物愛護団体が、協定みたいなものを、いざ、うちで何か震災、あるいは事故があったときは、必ず、この団体の方が来られたら、喜んで何とか引き取っていただけますよというような協定を結ぶというのは、非常に確実な方法だと思っています。

【林部会長】 ありがとうございます。実際に、そういうお金が動くといいますか、それを目当てに、よからぬ人たちが動くというのも結構あることで、幸いなことに、緊急災害時動物救援本部には、5億円近い浄財が集まっています。野生動物については、WWFジャパンが震災直後から一生懸命募金活動をしたのですが、ようやく1,000万円を超えた程度で、ペットや家畜といったような、人が飼っている動物に関しての救援については、それの50倍の浄財が寄せられています。これは、それだけ人が飼っている動物への関心が高いということで、しかも、災害救助犬のように活躍する動物もいるとなると、余計に、そういう救援、募金なんかも動きますものですから、本当にもっといいシステムが必要ですね。永村委員から、一つ示唆をいただきましたけど、そういうことをやっていく必要があるだろうと思います。ということで、よろしいですか。
 ほかに。

【藏内委員】 警戒区域内で保護されたペットについてですけれども、私ども日本獣医師会の救済メンバー、現地で活動してきた人たちから報告を受けるんですけれども、実際は、マスコミで報道されている以上に悲惨な状況であるということなんですね。産業動物の共食い状況も、皆さんご存じだと思いますけれども。飼育されていたペットが、野生化している部分もあると、こういう話も伝え聞くわけなんですね。
 もともと、今、犬が281頭、猫が157頭が保護されたと出ておりますが、犬の場合は、ある程度、警戒区域内の頭数が把握できていると思いますね。猫も、推定でどれぐらいいたかというのがわかると思うんですけれども、もし今、おわかりであれば、教えていただけますか。

【林部会長】 はい、どうぞ。

【西山動物愛護管理室長】 正確な数は、よくわかりません。警戒区域内の犬の登録数で言うと、5,800というふうに聞いておりまして、その数ジャストじゃないんでしょうけれども、けたとしてはそれぐらいの数がいると思っていまして、猫についても、当初、それと同数ぐらいがいたのではないかと思っています。

【林部会長】 どうぞ。

【藏内委員】 今、数字をお聞きしましても、かなりな数のペットがそのままの状況、あるいは、その地域から外に逃げ出しているという状況があると思うんですね。ですから、その辺の対策といいますか、センターをもっと増やすとか、いろんな方法を考えておられるんですけれども、できる限りの対策をとっていただきたいと、お願いをしておきたいと思います。

【西山動物愛護管理室長】 引き続き考えていきたいと思います。
 それから、先ほど部会長から出ました、緊急災害時動物救援本部の義援金の件ですけれども、おっしゃったとおり、今まで5億近くのお金が集まっておりまして、過去の災害事例ですと、東京の緊急災害時動物救援本部から、現地にできる現地対策本部の方に、義援金が配分されるという形になっていたんですけれども、それは現地本部というのは、大抵の場合、今までの場合は、1カ所で(1都道府県)であったということもあってなんですけれども、今回の場合は、現地本部に限らず、民間の団体であっても、地元の自治体と一緒に活動するとか、そういうふうに活動の適正性について、担保がとれるものについては、義援金を配分できる仕組みに、今回、初めてしていると聞いております。そういう工夫はしているそうです。

【林部会長】 どうぞ、山﨑委員。

【山﨑委員】 ヤマザキ学園の山﨑でございます。この動物愛護部会が、今日、開催されるということで、先週の金曜日に、福島県の三春町に、この緊急災害時動物救援本部の会田保彦先生を初め、数名の方たちと行ってまいりました。今回、私が行ってまいりましたのは、福島県の田村郡三春町というところです。震災から約4カ月たってきているという現状しか、私はわかりませんけれども、確かに報道というのは難しいなというのを感じました。
 報道を通じて、私どもは知るわけですけれども、現地では20キロ圏内の入ってはいけないところの確認の他、その中継地点で、準備をして、人が入っていったり、あるいは犬や猫を引き取ってくるというところまでもってきました。けれども、山ですから、どこからでも入っていけるんです。ですから、これは、どこからか入って、ドッグフードですとか、いろいろな物を給餌してきた結果、犬や猫が生きていたんだなということも、やはり感じました。
 ところが、この20キロ圏内では、どこからでも入ってこられるため、泥棒が多かったようです。
 そんな中で、カラオケ豚というのがいました。ほとんどが無人になっていますから、豚がカラオケ店に住んでいるんです。一杯占拠して、住んでいて、すごく元気なんです。4カ月たっても、やせているのは全然いなくて、すごく元気なんですね。夕方涼しくなると、ドッグフードを食べに現れるそうです。
 林部会長がおっしゃったように、何年か後には、イノブタが、あの地区などは多くなるだろうと、そういう問題なども現地に行ってみるとわかります。それから、ゴーストタウンになっているというのも、わかります。郡山から二、三十分のところに、四、五十頭、猫・犬を収容している川崎の馬場先生が、12月まで、週の4日はそこにいらっしゃるような施設も行って、見てまいりました。
 そこにいる半分の犬たちは、もう自分の境遇をよく理解して、大人しくしている。前の日に収容されてきたというのは、外に出たいというふうに思っています。そこから数百メートルのところに、新しいシェルターの工事がスタートしていました。7月末に、大体完成予定と伺っていたので、行ってみたのですけど、なかなか工事が思うようにいかないのか、8月半ばから後半の完成になるんじゃないかと。そうすると、やはり、具体的に人が必要ということで、この緊急災害時動物救援本部の4団体が集まっているところで、タスクフォース隊員の紹介、募集をしています。タスクフォース有識者隊員としての獣医師のほか、例えば動物看護師、犬のトレーナーなど、動物の管理など専門の教育を受けた人たち、実務経験3年以上の人たちの募集が始まってきています。このときに……

【林部会長】 山﨑委員、もう、そろそろ短く。

【山﨑委員】 環境省にお願いしたいのは、今の先生方のお話があったように、今のこの時期に、ネットワークづくりというか、この次、またどこで余震があって、どこで災害があるかわからないので、そのネットワークづくりをご指導いただきたい。この機会にリーダーシップをとっていただきたいということをお願いしたいと思います。
 以上です。

【林部会長】 よろしいでしょうか。
 どうぞ、短くお願いします。

【佐良委員】 環境省のお仕事の範囲内ではない、範囲外かもしれませんけれども、獣医師会の先生もいらしていらっしゃいますので、ひとつ、こんなアイデアはいかがかなと思いまして、お話しさせていただきます。
 被災しているペットたちも、飼い主さんが見つかる子も、見つからない子もいると思います。見つからない子の場合には、将来、どういうふうになさるのかということもお考えでしょうけれども、ぜひお願い申し上げたいのは、産業動物に関しても、被ばくしてしまった動物ですね、牛にしても。それをすべて殺処分ということにしないで、もっと長く生かした場合に、どのような影響が出てくるのかとか、今後のデータになるようなことに使われるのも、いかがかなというふうに思います。もちろん、小動物もそうですし、産業動物に関しても、そのようなことができればというふうに、ご提案を申し上げます。

【林部会長】 ありがとうございました。これは環境省だけじゃなくて、農林水産省も関係しますので。今もう既に、そういうことで計画して、一部動いているところがありますので、ますます頑張っていただければと思います。
 どうぞ、局長。

【渡邉自然環境局長】 いろいろ被災ペットの救護に対して、皆さんからも意見をいただきました。また、小委員会でも、一度、ご報告をして、その際も、今日も話題になりましたけれども、今回起きたことをしっかり検証して、今後、どういう仕組みを作ったらいいか、どういうシステムを作ったらいいか、どういう人の体制のネットワークを作っていくと、効果的な救援対応ができるのかということを、今回の問題点をしっかり検証する中で、そういうシステムづくりをしていくということの重要性を指摘いただきました。その点、今日いただいた意見も含めて、まだまだ目下、救援活動は今日も動いているという感じで、先程もシェルターの問題、あるいはそこのシェルターを支える体制づくりの問題もいただきましたけれども、今起きている問題に対する対応についても最善を尽くす努力をしつつ、今後に備えた対応の強化ということをぜひ、引き続き皆さんからも意見をいただきながら検討を進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【林部会長】 ありがとうございました。
 それではよろしいでしょうか。
 それでは議事の(3)に移ります。動物取扱業に係る小委員会での論議の状況、これをご報告いただきたいと思います。先ほど局長からのごあいさつにもありましたように、昨年の8月から今年の7月20日までの間に16回論議を重ねてまいりました。動物取扱業の適正化について特に話してきたわけですけれども、この小委員会報告を、まず事務局からご説明いただきます。

【事務局】 それでは、資料4をご覧ください。
 資料4は、昨日からパブコメにかけられました動物取扱業の適正化についてということになっております。一番最後のページに、ここはパブコメにかけているわけではないですけれども、「制度見直しに関する議論の経過」ということで、何月何日に小委員会を開いて、どういった項目が議論されたのかということについて資料をつけております。パブリックコメントについては8月27日まで募集しておりますのでご確認ください。
 それでは、この報告書について説明に入っていきます。2.各論の方からいきます。(1)深夜の生体展示規制ですけれども、深夜展示については、動物がストレスを受けるので、これを規制する必要があると。また長時間の連続展示によっても同様のストレスを受けることから、一定時間を越えないなどの措置が必要であり、これら動物へのストレスを軽減するために、購入者の利便性を制約することは許容されるとの意見が強いと書いております。
 2ページ目になりますけれども、40行目、社会通念や国民の動物に対する愛護感情への侵害を考慮すると、20時以降の生体展示は禁止すべきであるとされています。またここでの展示には、特定の顧客に対して現物を確認させる場合を含むと議論されております。
 続きまして(2)移動販売ですけれども、移動販売とは、動物取扱業の登録を受けた事業所以外の場所で動物を販売すること。これについては、いろいろ理由が書かれておりまして、動物の健康と安全に支障を来す恐れが高い販売方法であるといえ、何らかの規制が必要であるとしております。規制の方法についてはトレーサビリティ、アフターケア、感染症の問題等が担保できることが必要であり、告示やガイドライン等で動物の移送や保管の際に守るべき基準を具体的に示すことが考えられるとしております。
 続きまして(3)対面販売・対面説明・現物確認の義務化ですけれども、インターネットや郵送といった方法もありますけれども、こうした販売者と飼い主が対面せず、現物確認をしないまま取引を行う販売方法は、飼い主に対する当該動物の特性、遺伝疾患及び疾病の有無等の事前説明や確認が不十分であるという点で問題であるとしております。これを踏まえて、動物販売時の対面説明や現物確認の義務化が必要ですとしております。
 続きまして3ページ目、(4)犬猫オークション市場になりますけれども、こちらについても、動物取扱業の中に含めて基準の設定や監視をする仕組みの構築が必要であるとしております。具体的には、オークション市場に参加するペット関連業者が動物取扱業の登録業者であるかどうかの確認ができる仕組みなど、透明性の確保が必要であるとされております。
 また最後に、そのトレーサビリティの確保は重要であると書いております。
 続きまして、(5)犬猫幼齢動物を親等から引き離す日齢ですけれども、一定の日齢に達していない幼齢個体を親や兄弟姉妹から引き離すと、適切な社会化がなされないとされております。そうした状況を踏まえまして、具体的数値に基づき、流通販売させる幼齢個体を親等から引き離す日齢制限の取組みの強化が必要であるとしております。ただその日齢については、ペット事業者の団体が目指している45日齢、科学的根拠のある7週齢、これはつまり49日齢、海外に規制事例のある8週齢(56日齢)この三つに意見が分かれております。規制の手法についても意見が分かれておりまして、強制力のあるものにすべきという意見が強かった一方で、まずは事業者による自主規制をもう少し充実させるべきと、ここでも意見が分かれております。
 続きまして4ページ目、(6)犬猫の繁殖制限措置になります。高い頻度で繁殖させられていたと考えられる犬が遺棄された事例などがございまして、これらの繁殖犬については、母体への負担や健康面への悪影響が確認されております。こうしたことを踏まえ、繁殖回数及び繁殖間隔について規制を導入すべきであるとしております。これについては猫も同様に検討すべきとしております。また、犬と猫の違いや品種の違いもございますので、一律の規制が困難であり、事業者による自主規制に任せるべきとの意見もございました。
 続きまして(7)飼養施設の適正化ですけれども、こちらについては、数値基準は可能な限り科学的根拠に基づく、現状より細かい規制の導入が必要であり、専門的な知見を持つ有識者で構成される委員会において議論をすべきとされております。具体的には、ガイドラインの策定等により、地方公共団体が改善指導できるような仕組み、また、客観的な指標としてはアンモニア濃度が考えられ、これを象徴的指標として用いるべきや、騒音や温湿度などを含め、多角的に数値化するなどといった意見が挙げられております。
 続きまして5ページ目、(8)動物取扱業の業種追加の検討になりますけれども、次の[1]から[5]の5種類について候補として考えられると。しかしながら、これらを追加した場合、現状の地方公共団体による登録や監視体制等について実効性が低下する可能性もあり、検討に当たってはこれに十分配慮する必要があるとしております。また、業態によっては、実態把握を目的とした届出制の対象とするような業種区分の導入が必要との意見もございました。
[1]として、動物の死体火葬・埋葬業者ですけれども、これは専ら死亡した動物を取り扱う業を動物取扱業に含めることは、法律の目的にそぐわない。また現在でも、生活環境の保全や土地利用といった観点の条例で指導監督が行われておりますので、新たに業種として追加する必要性はないという意見は強かったところでございます。一方で、動物愛護管理法の第1条では、生命尊重等、情操の涵養に資することが目的とされておりますので、こうした動物の埋葬業者についても業種に含むべきという意見も記載しております。
 また、[2]両生類・魚類販売業者ですけれども、こちらについても、国民感情を考慮すると現時点ではまだ含めるべきではない、ただ、両生類については爬虫類の取扱業者とも重複していることが多く、行政負担の増加はあまり見込まれないこともあり含めるべきという意見もありまして、こちらについてもさまざまな意見が出たということで、複数の意見を記載した内容になっております。
 続きまして6ページ目になります。[3]老犬・老猫ホームですけれども、所有権を移して長期的に動物をケアすることにより対価を得る老犬・老猫ホームのような業種については、業種登録等の規制が必要と考えられるとしております。
 また[4]動物の愛護を目的とする団体、一般的に動物愛護団体と言われていますけれども、動物を実際に取り扱うものについては規制が必要であるということについて概ね共有されております。ただ、既に法第35条第4項で、動物愛護団体については、犬及びねこの引取りが都道府県知事等からの委託ができるとされておりますので、こうした公益性等を考慮して、一般的な動物取扱業者とは異なる対応が求められるとしております。
 また[5]教育・公益目的の団体についても、何らかの形で法の枠組みに入れることを検討する必要があるとしております。
 続きまして(9)関連法令違反時の扱いについては、種の保存法等の動物取扱いに関連する法令に違反した場合、動物取扱業の登録拒否・取消を行える条項を追加すべきであるとしております。
 続きまして7ページに入ります。(10)登録取消の運用の強化ですけれども、現状でも取消は可能な条文となっておりますが、違反業者の登録の取消については、より迅速に発動しやすくなるよう細目の書きぶりに具体性を持たせるなど、運用面の工夫が必要であるとしております。
 続きまして(11)業種の適用除外ということで、動物園・水族館等ありますけれども、日本動物園水族館協会の加盟園館のように、動物の展示や飼養に関する独自の倫理規定を持ち、これに基づく適正飼養及び管理等の自主規制を行っている施設がある一方で、「動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目」「展示動物の飼養及び保管に関する基準」を遵守していない動物展示施設も散見されるということで、一律に現在の動物取扱業の適用除外を行うのは困難としております。
 続きまして(12)の動物取扱責任者研修の緩和ですけれども、ある程度は業種によって適正な細分化を図るなど、その実施方法について工夫が必要との認識が共有されておりまして、三つほどの意見を記載しております。
 続きまして、8ページにまいりますけれども、(13)販売時説明義務の緩和ですけれども、これも販売時の説明義務は重要であり、緩和をすることは適当でない。ただ、きめ細やかな説明項目の設定を検討すべきであるとされております。
 また(14)許可制の検討ですけれども、現在の登録制度は、実質的には許可制として位置づけられるものと考えられることから、実質的な規制の内容について検討を深める必要があるとしております。
 以上です。

【林部会長】 ありがとうございました。
 どうぞ、ご意見・ご質問をいただきたいと思います。佐良委員、そして次に藏内委員。

【佐良委員】 私も動物取扱業の1年に1回のセミナーというのに出席させていただいております。それで、この(12)番のところにもちょろっと書いてありましたけれども、さまざまな業種でして、私のところはしつけ教室ですけれども、いつもお世話になっている獣医さんから、それから牧場、乗馬クラブ、それからそういう全然関係ない業種が、もちろんブリーダーさんとかも集まっていますけれども、全くあれだけ広範囲の同じ動物取扱業であったとしても、全然違う動物ですと、セミナーの内容にしても全くぼやけてしまうと思うんです。自分たちに非常に関係のある内容のものもあれば、全然関係ないものもございます。ですから、あれを無意味なもの、今だと全然私は、あれはなくてもいいものだというふうに思っておりますけれども、もっと有意義にするために、それでなぜ無意味かといいますと、ほとんどの人が居眠りをしております。自分に関係のないことは聞いても仕方がないということで、もう少し有意義で動物取扱業の人たちがもっと勉強しなきゃいけないよということを促すような内容のセミナーにしていただくためには、もう少し細かい業種で分けていただいて、人数も細かいところで、小さい会議室とかそういうところで、居眠りができない状態できちんとして教育をしていただければ一番ありがたいと思うのです。

【林部会長】 ありがとうございました。
 ここはタイトルが研修の緩和となっていますけれども、内容的にもっと適切な研修、有意義な研修の充実ということもあわせて考えていただくということですね。ありがとうございました。
 どうぞ、藏内委員。

【藏内委員】 3ページの(5)犬猫の幼齢動物の件でございますが、まず第1点は、母親からの移行抗体の免疫等の接種を考えますと、やはり離乳が済んでからこれを行うべきであるというのが第1点目であります。
 それから、離乳後も、いろいろな新しい抗体等が必要になってくるわけでありますけれども、これにはワクチネーションに限るわけであります。第1回目のワクチネーションを行って展示販売等に移るようにと、この2点を強く申し上げておきたいと思います。
 それから、7ページの(12)動物取扱責任者研修の件でございますが、この中におかしな獣医師もおるということなのでしょうが、少なくとも獣医師というのは6年制の大学教育を受けまして、国が行います高い基準の国家資格というものを取得しなければならないわけでありますので、そういう意味では、十分そういった教育、あるいは研修ということを積み重ねておるわけでありますので、極めて常識的な答申をいただくようにお願いしておきたいと思います。

【林部会長】 ありがとうございます。実際に3ページの幼齢動物を親等から引き離す日齢に三つの案があるということです。これらの案は、いずれも母乳の中に親からの抗体が高い時期はもう既に終わっていますので、そういう意味では今おっしゃったことは、恐らくこの三つの案のどれかということになってくるかと思いますけれども、そこはクリアしているだろうということですね。
 それからこういった内容で、ワクチネーションをやってから販売するのかどうかというのは、また、ここで規制することではないのかなと思いますが、実際にはほとんどやられていますね。

【藏内委員】 行ってきたわけですからね。予備で徹底して。

【太田委員】 そうですね。

【林部会長】 はい、どうぞ。

【永村委員】 ちょっと本質的な議論とはかけ離れたご質問をしたいんですけど、この適正化についての案を取りまとめた、この右肩に、中央環境審議会動物愛護部会の下の動物愛護あり方検討小委員会とこうなっていますね。私は、昨日からパブリックコメントにかけているという意味が、今日動物愛護部会が開かれるにもかかわらず、もうでき上がったものとして昨日からパブコメにかけているということは、これはちょっと私の言い方がおかしいのかもしれないけれども、ちょっと部会軽視じゃないかという気がちょっと私はするんですけどね、おかしいんでしょうか私の考え方は。

【林部会長】 規定の上からは問題ありません。小委員会の委員長が認めたならば、その決定を部会の決定とする、また部会長が認めた場合には、中央環境審議会そのものの決定とすることができるという規定を認めて頂いております。小委員会で修文をした上でパブコメを行うことを了解いただいていますので、規定からすると部会無視ではないということです。
 そういうことでよろしいですか。どうぞ、局長。

【渡邉自然環境局長】 そういう理解で私もおりまして、この諮問したことを小委員会に審議会から部会に委ねられますけれども、部会から小委員会にこのあり方、見直しのあり方についての審議が委ねられているという形になっているものですから、一応小委員会でこの間議論をして、委員長に最終的に整理していただいてパブリックコメントに出させていただいたと。
 ただ、そういうことで権限的には小委員会にあるということですけれども、昨年のこの部会で小委員会の議論を節目節目で紹介して、この部会でも意見交換をするような機会を作っていこうというお話をいただきましたので、今日の部会ではそのパブコメに付した案について意見交換をして、小委員会の方は引き続き後半戦にこれから入っていって、さらに審議を深めていくというまだ途中段階ですので、今日いただいた意見、今後の小委員会の議論にも生かしていくことができるのではないかなと思っております。
 また、このパブコメは最終的なパブコメではありませんで、後半の小委員会の議論も含めて全体についてまとめていくという段階で、またちょっとタイミング、機会をとらえて、部会の皆さんからも意見を聞くような機会、改めてまた設けていきたいと思っています。

【林部会長】 ありがとうございます。そういうことで、どうぞ。

【永村委員】 わかりました。今の局長がおっしゃった今回のこの動物取扱業に関してのパブコメは最終的ではないということですね。

【林部会長】 そうです。

【永村委員】 もう一回これらの柱に関するパブコメを改めて10月以降やるんですね。

【林部会長】 全体を含めてです。論議すべきことは山ほど残っていますので、それも含めて。

【永村委員】 これも含めてね。

【林部会長】 これも含めて。これはその1回のパブコメで終わるということではありません。特に幼齢動物の販売は、たしか前回でもかなり大きな論議になったわけですけれども、決着がつかなかったというような問題も含んでいますので、かなり丁寧にやっているということであります。それで、特に今日ここで是非ご意見をいただきたいのは、パブコメにも出していますけれども、8月以降の小委員会の論議の基本になるような意見を、この部会としてどんどん注文をつけていただけたら大変ありがたいなと思います。
 いかがでしょうか。

【永村委員】 たびたびすみません。非常にしつこいと思われるかもしれませんけれども、私は幼齢動物の日齢というか週齢につきましては、なかなか科学的にきちっとこれが7週齢でこれが8週齢だということはなかなか科学的な検証ができないので、仮にこれを法律化したとしても、8週齢以下か以上か、あるいは7週齢以下か以上かで訴訟が必ず起きてくる。といいますのは、ブリーダーが生年月日を詐称したりする可能性が非常に高いと思うんです。ですから私は、ドイツなりフランスなりイギリスなりで、法的な規制を実施している国々でも、恐らく幾つかの訴訟はあると思うんですよ。これは環境省さんに何とか探していただけないかなということをお願いをしておるんですけれども、なかなか見つからない。ないとなれば、一体どういうふうな法律の運用をしているのか、それぞれの国で、この8週齢規制を持っている国で。何かその辺の実態がわかりませんと、そもそもこの8週齢にしようというのは、先進国並みにしたらいいじゃないかというのが発想の原点だと聞いていますので、だったらその国の実態をもう少し調べてほしいんですよ。要望です。

【林部会長】 ありがとうございます。その要望に応えていただくために、環境省の方もこの間の小委員会のメンバーで、この夏休み期間中に、あるいは次の小委員会までの間に欧米に行く方に調査を依頼したという話を私は聞いておりまして、そういう意味では、何らかの新しい情報も、実際に向こうに行って獲得できるのではないかと思います。
 また、それ以外に、こういうことに詳しい方から情報をお寄せいただければ有難く思います。青木委員からは、日本の国内での判例のまとめをいただきたいという要望がありましたけど、それもここで論議するときに大変参考になると思いますので、できる限りの努力をやっていただいていると理解しています。
 どうぞ。

【藏内委員】 今、永村委員がおっしゃったように、一番大事なのは出生証明、これはどこが出して、どこが責任を持つのかと。もし外国でそういうのがシステム化されているのがあれば、ぜひ調べていただきたい。
 それから動物というのは犬猫でももう違いますし、個体によってそれぞれやっぱり違ってくるんです。社会化の時期というのも。ですから、一律に8週だとか7週だとかというのを動物の個体を考えずに決めてしまうのはいかがなものかと私どもは思っております。つけ加えさせていただきたい。

【林部会長】 どうぞ、臼井委員。

【臼井委員】 永村委員は小委員会のメンバーでもあられるかと思うんですけれども、私はこの前、小委員会のときにも申し述べましたように、歯の、乳歯の萌出によって、かなり正確に日齢が統計的にはわかるようになっております。すなわち8週齢を越えますと、乳歯がどんどんすべて萌出している、そろっているということですね。そして、確かに、大きな犬種につきましては、早く体が大きくなりますので、早く萌出してくるんです。出てくるわけです。それから6週齢ですと、どの個体においてもほとんど、まだそろっていないんです。ですから6週齢、7週齢、8週齢というのは、概ねどなたが見てもわかるようだという文献を私は会の方に提出しているかと思います。
 以上です。

【林部会長】 どうぞ。

【永村委員】 今おっしゃった件につきましては、この間の小委員会で私が発言させていただいたんですけれども、いろいろな大学の専門家にお聞きしますと、乳歯の萌出については、一定の幅があると。今おっしゃったとおり、6カ月だったらどうで、8カ月以上だったらどうだと、こういうことは概ね言えるんでしょうけども……。

【臼井委員】 週齢ですね。6週齢と8週齢。

【永村委員】 しかしそれは大型犬種と小型犬種によってもかなり違うし。

【臼井委員】 大型犬種は多少早いですね。

【永村委員】 ですから小型犬種の、犬種によってもかなり違う。それを一つの線で、例えば7週齢と切ったときに、これは7週齢以上、これは7週齢以下ということを乳歯の生え方でいろいろな犬種、いろいろな個体のことをきちっと分けられるかといったらそれ不可能だと。

【臼井委員】 ただ概ねは、ある程度の線引きは……

【永村委員】 ですから私は、概ねという話であれば、法律にもそもそも概ね何週齢と書いてほしいんです。

【林部会長】 「概ね」の理解が人によって違って、概ね8週齢といったら、6週齢から10週齢までの間を概ね8週齢と解釈される人も出てくるかもしれませんね。永村委員がおっしゃったように、これは統計的には処理できることですけれども、そういうたぐいの指標は、実際に、本当にこれは8週齢なのか、7週齢なのかということを言われたときには決め手になることが非常に難しいということは言えますね。
 どうぞ、磯部委員。

【磯部委員】 私は、専門が行政法学なのですが、ちょっと今の議論は、あまり生産的な方向に行っていないなという感じがいたします。要するに、あるルールを作って、それを守らせる方法といっても、違反行為にどのような制裁を加えるかといったら、本当にいろいろな方法があります。客観的な数値を使って決めることができるルールもあるでしょうが、曖昧に「概ね」というような表現を使っていても、それを合理的に運用すれば、客観的数値を使わないでも、規範としては十分成り立つこともあります。ルール違反の行為をした人間に対する制裁としても、例えばスピード違反をしたら運転免許の停止とか取消しになるというような行政処分の方法もありますし、刑事罰の対象になるかどうかという問題もありますし、さらに法律違反の契約をした場合には、民事的に有効かどうか、あるいは不法行為として損害賠償を払うべきかというような民事法の世界もあるわけです。少なくとも民事的なこと、刑事的なこと、行政的なこと、それぞれ違いますし、今、諸外国でどんなふうになっているか判例を調べるといっても、ちょっとやそっとの調査ではわからないし、要するに全体としてどんな運用をされているかということは、余程じっくり調査しなければならないだろうと思います。そういう意味では、制度設計にもいろいろな選択肢はまだまだありますし、規制の根拠としてここまでは確かに言えるけれども、ここから先は判断が難しいとか、そういうことであるのならば、それに適合した形での過不足のない制度設計をするという知恵を発揮する余地はまだあるのだろうと思います。そんなに一律に形式的に決まるものではないだろうと思います。

【林部会長】 ありがとうございます。
 太田委員どうぞ。

【太田委員】 動物取扱の現場の立場から発言させていただきます。
 前回の5年前の法改正で、5年後に見直すという事で、今回動物取扱業の適正化の議論が1年前から始まりました。問題があるから前倒しをしたいとのことで、業界としても反省し改善しなければと考えています。
 今回移動販売・ネット販売・深夜販売に関しては、私どもの会でも禁止してほしいという要望を出しましたが、深夜販売・ネット販売に関しては何とか目安はつきました。移動販売についても、もう一歩踏み込んで、禁止に近い規制をお願いしたいと思います。
 幼齢問題に関してですが、前回は日にちが入らなかったために地方自治体も対応が難しいとのことで、今回は日にちを決めたいということで三つの案が提示されましたが、これも一歩前進かなと思います。現状はまじめに申告した業者が8週齢となって決まったために商売ができなくなってしまってはと心配しております。まじめな業者が残れるような法律に、是非してほしい。それには45日、50日、8週齢ありますが、私は8週齢の根拠が、前回も議論になりましたが、60年前のアメリカの実験結果から来ているということ。現在とでは発育も全然違いますし、医療も進んでいます。ドッグフードの質もよくなっています。第1回目のヒアリングのときにこの小委員会で、ある愛護団体から、子犬が流通段階で15万頭のうち7万頭が死ぬというような、私たちには考えられない意見がありました。今日の資料によりますと、環境省のアンケート結果が死亡率2%とのことです。当社の資料でも里親を含めても2.5%でした。余りにも小さい幼齢動物を販売しているから子犬が死ぬ、だから8週齢にしたいというのも一つの理由ではなかったかなと思います。今の子犬はほとんど死にません。最新の資料を見比べて、判断していただければと思います。
 以上です。

【林部会長】 佐良委員どうぞ。

【佐良委員】 幼齢動物に関しては、肉体的なことだけではなくて、やはり親兄弟からなるべく早く離さないでほしいというのは、私どもの希望でございます。早く離してしまって、どこまでかんだら痛いのかという、血が出てしまうのかというのがわからないようなものを、さあ、早々と、犬をろくすっぽ飼ったことがないような人の手に渡ってしまったら、犬も人も全くかわいそうなわけです。ですのでそこら辺のところもどうぞ加味してお考えいただきたいというふうに思います。
 それともう一つは、遺伝性疾患のことですけれども、遺伝性疾患というのは、必ずしも肉体的なものばかりではなくて、精神的、あるいは何と言ったらいいんでしょう、突発性・攻撃性であるとか、脳でしょうか、どこの部分、脳ですかね。突発性・攻撃性であるとか、それは血統に起因するものが非常に多いと思います。もちろん一時はやりましたアメリカのサリリンという犬舎から出ていましたイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルのレバーアンドホワイトという色では、突発性・攻撃性が非常に多く見られるということで、私のところにも現にその犬が回ってまいりました。
 そのほかにもコーギーがおります。これも突発性・攻撃性で何も手を出すことができないような、ただただご飯を食べさせて、遊ばせてというその血統で、その近い血統のものはもう安楽死をされております。こういうふうな突発性・攻撃性であるとか性格的というか、脳の問題を抱えたペットを出してしまったブリーダーに対する罰則、あるいは罰則以前に報告の義務というもの、それを公表する義務というものを、是非これは入れていただきたいと思います。公表した場合には、罰則には値しないとか、何かそういうふうにしないと、いつまでも隠されたそのような非常に凶暴な犬が出回ってしまっては、飼い主さんは指が何本あったって足りないぐらいのことになりますので、そしてまたゆめゆめしく孫の顔を見たいみたいに、またそれも繁殖されてしまったらとんでもないことになっていってしまいますので、是非そのような傾向のあるものを繁殖してしまった場合には、その血統をきちんと発表するということを是非義務づけていただきたいというふうに思います。

【林部会長】 今回の法改正ではトレーサビリティを非常に高めようとしています。いろいろな問題は後になって出てくることが多いわけですから、それがどこで繁殖されたのかということがちゃんとわかるような仕組みを作っていこうということがありますので、おっしゃったことは相当前進するではないかというふうに思います。
 どうぞ。

【臼井委員】 皆さんご存じだとは思うんですけど、再確認の意味で申し述べます。
 ワクチンは8週齢でもまだ有効ではありません。完全に有効ではありません。もう少し日齢が進みませんとパルボウイルスに関してなどはまだまだ免疫がつきません。ですからここでは、ワクチン云々ということはあまり考える必要がないと思います。

【林部会長】 よろしいですか、ほかに。
 どうぞ。

【太田委員】 今、社会化の面と、遺伝性疾患の問題のお話がありましたけれども、社会化に関しての統計資料が少ない事も問題だと思います。是非、これに関して実験を、環境省でもやってもらえればと思います。当会でも、昨年実験をしようと準備をしましたが、期間も少なく出来ませんでした。社会化に関して統計的な数値が出れば参考になると思います。
 先ほど遺伝性疾患に関して、繁殖者が、自分の犬に遺伝性疾患があるということがわからない場合も今までありました。販売した後、それがペットショップも1年さかのぼってこの犬に欠陥があったということが、今までなかなか言えないような状況がありました。現在トレーサビリティということで、オークションに対していろいろ意見もありますが、逆にオークション経由ならば繁殖者は明示されていますので、兄弟犬を追跡することもできますし、1年、2年前の繁殖犬の確認もできますので、遺伝性疾患に関してはオークションのシステムを進化させることが必要な時期になったと考えます。

【林部会長】 ありがとうございます。
 確かに、日本でこの手の研究が進められることが大切なんですが、なかなか文部科学省の研究費もこの分野でつかないというか、研究者も多くないということもあって、今のところあまり先進国としては誇れるほどの成果は出ていないんですが、今後はどんどん、そういう研究者の数も増え、また国としても公的な研究費、あるいは民間からの研究費は大歓迎ですけれど、そういうことが進んでいって、日本から、いろいろな研究成果をほかの国に、こうだからこうですよということが言えることは、将来の理想ですね。それに向けてぜひ、環境省の方もご支援お願いいたします。
 どうぞ。

【臼井委員】 その研究は、もう世界の行動学者がたくさんやっておりまして、むしろ非人道的な扱いをすることでよくないということで、実験がもうできないということになっているんだと思います。要するに、生後14週齢まで一切人に会わせないような状況で生活して、そうすると非常に凶暴な犬になると。もうなってしまったものは、その子をずっと生かしていくことになりますので、非常にもう実験犬として成り立たないということでございます。犬の場合は、もう3週間から12週間ぐらいというふうに、社会化するにはその時期が一番いいというふうに決まっておりますし、早期母子分離は多くの弊害を生むということはもうしっかり学術的には確立しているものでございます。それを受けて、ジェームズ・サーぺル先生なんかが報告を出しておりますし、日本でも麻布大学の菊水先生がたくさん集めてやっておられます。ですから、今さら環境省が予算をつけてどうのこうのという問題ではないかなと私は思っております。

【林部会長】 私の知る限り、残念ながらそんなにたくさんの研究はないです。対象がペットの場合には、動物福祉の観点から実験的な研究がしにくいという面がありますので、疫学的な研究がもっと広範囲に行われるべきですが、本当に検討に値する疫学研究は日本では少ないのが現状です。その国の動物の飼われ方、文化の違いによって結果が違ってくることがありますので、やはり日本でも行われる必要があるということです。

【臼井委員】 日本の場合は母親と別れた時期というのを確定することができないんです。今はトレーサビリティがしっかりしていませんので、結局入手した時期での結果しか出せない状況です。

【林部会長】 それはブリーダーの方と一緒に組んでやる。だから、そういう意味ではチームワークの研究が必要なんだということです。これについては。
 日本では菊水さんらも頑張っていることは事実なんですけれど、本当に弱い。そこはぜひ拡充していく必要があるんじゃないかなと思います。
 ほかにいかがでしょうか。

【藏内委員】 なければちょっといいですか。

【林部会長】 どうぞ。

【藏内委員】 ワクチンの話ですけども、私どもは何も8週齢云々でワクチンを打っているわけではないんです。ご存じのようにワクチンというのは3回接種するというものがあります。ですから、展示販売されるには第1回目のワクチネーションを行ってするように勧めていただきたい、こういうことです。
 それから、ワクチンの接種適正時期というのがある程度はっきりしているものがあるんです。犬のバルボというのは40日から60日、それから犬の10%は30日から90日、それから伝染性肝炎を打つのは30日から50日、これだけ幅がございますので、なるべく第1回目のワクチネーションをやって、そして販売していただきたい。これはここで論議することではないかもわかりませんが、同じような話でございますので、それを要望しておきたいということです。

【臼井委員】 誤解がないようにという意味で確認いたしました。

【林部会長】 ほかにいかがでしょうか。
 大体予定していた時間に近づきつつありますがよろしいですか。
 今日は、先ほど局長もおっしゃいましたけれども、小委員会に委ねられてはいますけれども、どういう論議をしているのか、きっちり部会にご報告するというのを今日やらせていただいたということでありますが、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 それでは、今日いただいたご意見は、今後の小委員会の参考に、是非ともさせていただきたいというふうに思います。
 そのほか事務局から何かありますか。特にないですか。
 それでは、お返しいたします。

【事務局】 林部会長初め委員の皆様方におかれましては、ご多忙のところご審議いただきましてありがとうございました。
 これをもちまして、本日の動物愛護部会を閉会いたします。
 どうもありがとうございました。

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