中央環境審議会 自然環境部会 野生生物小委員会 会議録

1.日時

平成25年5月15日(水) 10:01~12:11

2.場所

経済産業省別館1階 108会議室

3.出席者

(委員長) 石井  実
(委員) 鷲谷いづみ
(臨時委員) 石井 信夫 磯崎 博司 尾崎 清明
小泉  透 小菅 正夫 桜井 泰憲
佐々木洋平 白山 義久 宮本 旬子
(専門委員) 神部としえ 高橋 佳孝 マリ・クリスティーヌ
広田 純一 福田 珠子
(環境省) 伊藤自然環境局長
星野大臣官房審議官(自然環境局担当)
中島野生生物課長
関根外来生物対策室長
堀内鳥獣保護管理企画官

4.議事

【事務局】 予定の時刻となりましたので、中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会を開催させていただきます。
本日は、部会所属の委員・臨時委員13名のうち、まだ、今日は交通機関が乱れているという情報もございまして、石井信夫委員、神部としえ委員、それからマリ・クリスティーヌ委員につきましては、少し遅れる旨の連絡をいただいておりますが、11名のご出席をいただいております。中央環境審議会議事運営規則第8条第5項による定足数を満たしておりますので、本日の委員会は成立しております。
続いて、お手元にお配りした資料の確認をさせていただきたいと思います。1枚目が議事次第でございます。次に、委員名簿でございます。資料の1、野生生物小委員会の設置について。資料2-1、希少野生動植物種の追加等について(諮問)。資料2-2、国内希少野生動植物種及び国際希少野生動植物種の要件について。2-3、ダイトウノスリの国内希少野生動植物種からの削除について。資料2-4、ワシントン条約の概要について。資料2-5、国際希少野生動植物種の追加及び削除の内容。資料3-1、狩猟鳥獣の指定の解除及び対象狩猟鳥獣の捕獲等の禁止の解除について(諮問)。資料3-2、ウズラに係る狩猟鳥獣の指定の解除等について。資料3-3、公聴会の結果概要。資料3-4、パブリックコメントの結果概要。資料4-1、種の保存法に関する課題及び改正案について。資料4-2、絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略構成案。資料5、オオタカの国内希少野生動植物種からの削除の検討について。資料6、国指定鳥獣保護区の保護に関する指針について。参考資料になりますが、参考資料1、鳥獣保護法に基づく希少鳥獣の見直しについて。参考資料2-1、絶滅のおそれのある野生生物の保全に関する点検について。参考資料2-2、絶滅のおそれのある野生生物の保全につき今後講ずべき措置についてでございます。
もし、資料に不備がございましたら、事務局のほうにお申し出いただきたいと思います。
それでは、初めに、伊藤自然環境局長よりご挨拶申し上げます。

【伊藤自然環境局長】 皆様、おはようございます。環境省自然環境局長の伊藤でございます。本日は、ご多忙中のところ、中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。
先般、平成25年3月26日に開催されました自然環境部会におきまして、「野生生物小委員会の設置」及び「野生生物小委員会の運営方針」について決定いただいたところでございます。本日は、これに基づきましての第1回の委員会として開催させていただくものでございます。
本日の会議では、国際希少野生動植物種の追加など、法律に基づく諮問事項は2件ございます。また、オオタカの国内希少野生動植物種からの削除に関する検討等についてもお願いしたいと考えております。
また、この小委員会に最も関係の深い法律でございます種の保存法につきましては、現在、国会に改正案を提出中でございまして、後ほど改正案等についてご説明させていただきたいと思います。本通常国会におきましては、環境省から6本の法律を提案させていただいております。その中で、私ども自然環境局関係、種の保存法の一部を改正する法律、それから、外来生物法の一部を改正する法律の2本について提案をさせていただいておるところでございます。この2本とも、非常に重要な法案だというふうに考えております。その中でも種の保存法につきましては、その一番大きな柱が罰則の強化ということでございまして、これにつきまして、一日も早く施行していただきたいと、こういうことで私ども考えている次第でございます。
種の保存法についても、今日ご紹介させていただきますが、いずれにいたしましても、本小委員会でご審議いただく事項、いずれも極めて重要な案件でございます。日本の、そして世界の野生生物がきちっと存続していく、そういった施策につながるよう皆様の忌憚のないご意見をお願い申し上げまして、私の冒頭のご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【事務局】 本日の委員会は、委員等の改選後初めて行われる小委員会でございますので、委員のご紹介をさせていただきたいと思います。私の方から、委員の皆様のご紹介を申し上げます。事務局に向かっていただいて左の方からご紹介させていただきたいと思います。
佐々木委員でございます。
鷲谷委員でございます。
石井信夫委員でございます。
磯崎委員でございます。
尾崎委員でございます。
小泉委員でございます。
小菅委員でございます。
小委員会の委員長をお願いしております、石井実委員長でございます。
桜井委員でございます。
宮本委員でございます。
神部委員は、ちょっと遅れているようでございます。
高橋委員でございます。
マリ・クリスティーヌ委員でございます。
広田委員でございます。
福田委員でございます。
白山委員でございます。
なお、北村委員、山極委員、汐見委員におかれましては、本日ご欠席でございます。本委員会は、委員2名、臨時委員11名、専門委員6名、計19名の委員を部会長より事前にご指名をいただいております。皆様方の机の上にも指名書を置かせていただいております。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、環境省の職員をご紹介させていただきます。
伊藤自然環境局長でございます。
星野大臣官房審議官、自然環境局担当でございます。
中島野生生物課長でございます。
関根外来生物対策室長でございます。
堀内鳥獣保護管理企画官でございます。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、大変恐縮でございますが、国会用務が入ったため、伊藤自然局長と星野審議官、関根室長におきましては、ここで退席させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
頭撮りの方はここまでで終了をお願いいたします。
この後の議事進行については、石井委員長にお願いいたします。

【石井委員長】 それでは、始めたいと思います。
野生生物部会が、自然環境部会のもとにおかれる、野生生物小委員会となりました。それで、部会長より私が小委員長を拝命いたしました。山岸前部会長から引き継ぐ形になりますけれども、皆さんのご協力を是非ともよろしくお願いいたします。
それでは、早速、議事に入りたいと思います。今日は、六つの議題がありまして、時間的にかなり厳しいですので、議事進行にご協力をお願いします。
一つ目の議題は、野生生物小委員会の設置についてということですが、まず事務局よりご説明をお願いいたします。

【中島野生生物課長】 それでは説明をさせていただきます。資料1をご覧ください。
平成25年3月26日、改選後の自然環境部会におきまして、「野生生物小委員会の設置について」、それから「野生生物小委員会の運営方針について」を部会として決定をしていただきました。本委員会においてご議論いただく内容、決議については「野生生物小委員会の設置について」の1から5に記載されているとおりでございます。また、会議の公開、あるいは会議録、議事要旨の公開につきましては、裏面でございますけれども、「野生生物小委員会の運営方針について」において定められておりますので、ご確認をいただきたいと思います。
次のページ以降には、本委員会において調査審議いただきます種の保存法、それから鳥獣保護法の概要を参考につけてございます。よろしくお願いいたします。

【石井委員長】 ただいま中島課長よりご説明がありましたけれども、会議及び会議録の公開の原則が定められておりますので、本日の委員会も公開で行っております。会議録は、後日事務局で作成いたしまして、本日ご出席の委員のご了承をいただいた上で公開することとなります。議事要旨を作成する場合は、事務局で作成したものを、委員長である私が了承した上で公開することをあらかじめご了承いただきたいと思います。また、会議資料につきましても公開となっております。
まず議題1ですけれども、ご意見・ご質問はございますでしょうか。
特に異議がなければお認めいただけたものとしたいと思います。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【石井委員長】 どうもありがとうございます。
それでは、2番目の議題に移りたいと思います。議題2は、国際希少野生動植物種の追加等についてということで、これは諮問案件ですが、事務局からまずご説明ください。

【事務局】 野生生物課の荒牧と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、資料2-1から2-5までまとめて説明をさせていただきたいと思います。
資料2-1、諮問でございますが、平成25年4月30日付で国際希少野生動植物種の追加等について諮問をさせていただき、めくっていただきますと、同日付の自然環境部会への付議が出されているところでございます。1枚目の裏側に内容が概要として書いておりますけれども、大きく三つの変更がございます。国内希少野生動植物種から1種、ダイトウノスリの削除、国際希少野生動植物種については、6種の追加と9種の削除を考えているところでございます。追って説明をさせていただきたいと思います。
資料2-2でございますが、国内希少種及び国際希少種の指定の要件を整理をさせていただいております。国内種につきましては、定義としまして、その個体が本邦に生息し又は生育する絶滅のおそれのある野生動植物の種であるということで、2.の指定要件に入っておりますけれども、人為の影響によって存続に支障を来す事情が生じていると判断される種ということで挙げているところでございます。国際希少野生動植物種につきましては、国際的に協力して種の保存を図ることとされている絶滅のおそれのある野生動植物の種ということで、裏面をめくっていただきまして、2の国際種の要件としまして、アとありますのがワシントン条約の附属書Iに掲載される種、それからもう一つイとしまして、二国間で渡り鳥条約等の保護に関する条約が締結されております場合に、保全対象として通報のあった種というものが国際希少野生動植物に指定をされているという状況でございます。
資料2-3をご覧いただけますでしょうか。国内種ですけれども、ダイトウノスリにつきましては、1970年代の初めに観察記録がある以降は確認がされておらず、昨年8月に公表いたしました第4次レッドリストにおいて、絶命種(EX)とされた状況になっております。国内希少種の定義というところから、既に絶滅をしてしまったということですので、絶滅のおそれのある野生動植物種に該当しないということで、ダイトウノスリを国内希少種から削除することとしたいと考えております。
資料2-4でございます。ワシントン条約の概要でございますが、本条約は、国際的な取引によって絶滅のおそれに影響がある種を保全していくという条約でありまして、現在締約国178か国となっております。種の保存法に基づきます国際希少種につきましては、真ん中に表がありますうちの一番左、附属書Iで規定されます商業目的の国際取引が原則禁止となります種について規制をかけるという形になっております。一番最後にあります6の締約国会議についてでございますが、ワシントン条約の締約国会議では、この掲載種についての改正が毎回行われているという状況でございます。本年3月にバンコクで開催されました第16回の会議では、71の改正提案が各締約国から提出されまして、54の提案が採択されたという形となっております。これを受けまして、国際希少野生動植物種についても改定をしたいと考えております。
最後、資料2-5でございます。まず、追加をする6種についてですが、一つはアフリカマナティー。西アフリカ地域の沿岸域に生息しておりますが、現在闇市における密輸取引といったものによって減少しているということで、附属書Iに掲載することが締約国会議で全会一致で可決をされました。
二つ目、オオアタマガメでございますが、こちらはアジア地域に生息をしている種でございますが、これについても、ペット用あるいは食用としての取引が減少につながっているということで、全会一致で附属書Iへの掲載が可決されております。
2ページ目でございます。ミャンマーに生息いたしますビルマホシガメでございます。こちらも食用や薬用あるいはペットとしての過度な捕獲が脅威となっておりまして、全会一致で附属書Iへの掲載が可決されました。
すっぽん科の中で2種、タイコガシラスッポンとビルマコガシラスッポン。食用やペットとしての捕獲が要因となって減少しておりまして、これらの種についても、附属書Iへの掲載が全会一致で可決されたところでございます。
3ページ目、掲載する最後の種でございます。和名がございませんが、のこぎりえい科のプリスティス・ミクロドンにつきまして、生息数は不明ですけれども、非常に生息域が減少しているということで、附属書Iへの掲載が締約国会議で全会一致で可決をされました。
2ポツ目、国際希少種から削除する種でございます。9種ありますが、大きく二つの区分に分けることができるかと思いますが、まず、その個体数が増えてダウンリストをした種としまして、(1)にありますイタリアシャモア、それから飛びまして、一番最後6ページにありますコルシカキアゲハ、これにつきましては、個体数が非常に安定している、または増加してきているということで、附属書IからIIへ種の移動がありまして、それらが全会一致で可決されたというものでございます。戻りましてすみません、(2)のフクロオオカミから、(6)のチビミミナガバンディクートにつきましては、オーストラリアにある固有種なんですが、いずれも既に絶滅したということで、附属書Iから削除ということとなりました。ワシントン条約の規制対象種から完全に外れるという形になっております。
7番目、テイオウキジにつきましては、絶滅というわけではないんですけれども、これが交雑種、ハイブリッドであるということが判明しましたので、これが附属書Iから削除をされたという形になっております。
8番目のメキシコハシジロキツツキ、こちらについても絶滅ということで、附属書Iから削除をされました。
これらの変更を受けまして、国際希少種についても、これらの種の追加または削除をしたいと考えております。
私のほうからは以上でございます。

【石井委員長】 ありがとうございました。
国内希少野生動植物種から1種の削除、国際希少野生動植物種に6種の追加、それから国際希少野生動植物種から9種の削除ということですけれども、ご意見・ご質問があったらお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。本件につきましては、ワシントン条約の締約国会議で採択されたものということですが、ご承認いただけますでしょうか。よろしいですか。

(異議なし)

【石井委員長】 それではお認めいただいたことにさせていただきたいと思います。
ご賛同いただきましたので、本件につきましては、事務局において部会長にご説明いたしまして、中央環境審議会会長に報告するということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
それでは、議題3ですけれども、狩猟鳥獣の指定の解除等についてということで、この諮問内容を事務局からご説明ください。

【事務局】 野生生物課鳥獣保護業務室の松尾と申します。よろしくお願いします。私のほうからは、資料3-1から3-4、そして関連します参考資料1についても簡単にまとめてご説明いたします。
まず、資料3-1をご覧ください。こちらが諮問の書面になっております。4月30日付で中央環境審議会に諮問され、めくっていただいて、その後、自然環境部会に付議されているということであります。内容につきましては、一言で申しますと、現在鳥獣保護法に基づいて狩猟の対象として49種類狩猟鳥獣として指定されておりますが、このうちからウズラを外すということが1点。そして、狩猟鳥獣としてのウズラに、現在捕獲禁止措置がかかっていますが、狩猟鳥獣から外すということに伴って、こちらも捕獲禁止措置を外すという2点でございます。
内容につきましては資料3-2からご説明をいたします。ウズラに係る狩猟鳥獣の指定の解除等について、指定の解除の背景ですが、昨年8月に公表されました環境省第4次レッドリストにおいて、ウズラが絶滅危惧II類とされましたので、狩猟の対象としての考え方にはそぐわないのではないかということになりましたので、狩猟鳥獣から外すということを考えております。狩猟鳥獣の対象につきましては、その下に考え方を示しておりますが、1)と2)の考え方に合致するものということで指定をしています。1)のほうですが、狩猟の対象として資源的価値等を有するもの、または、生活環境、農林水産業とあわせ生態系に係る被害が相当程度認められ、かつ、一般的に狩猟の対象となり得るものとしてその捕獲等による個体数の抑制が期待できるもの。これらのうちどちらか、あるいは両方に合致するものということです。2)ですけれども、狩猟鳥獣とした場合に、当該鳥獣の狩猟による捕獲等がその生息の状況に著しい影響を及ぼすおそれのないことということになっております。下線を引いておりますが、この二つ目の部分につきまして、絶滅危惧種と判断されたものについては、やはり考え方が、こちらにそぐわないのではないかということです。ウズラを狩猟鳥獣から外すということになりますと、現行では狩猟鳥獣が49種類(鳥類29種)が指定されておりますが、鳥類29種類から1種類減らして28種類、合計で48種類になるということです。
ページをめくっていただいて2ページ目です。ウズラにつきましては、以前から生息環境の悪化等によりまして、分布域が減少しているという調査結果がございます。こういったことを踏まえて、狩猟鳥獣の保護という見地から、平成19年からですけれども、一時的な狩猟の禁止措置ということを行っております。これは現在も続いているんですけれども、ウズラをそもそも狩猟鳥獣の指定から外すということに伴いまして、禁止措置についてもあわせて解除をするという内容です。
最後に今後のスケジュールを載せておりますが、本日諮問をして、特に問題ないということであれば、6月中には、本件に係る改正省令を公布し、9月15日を目処に施行するということで考えております。
資料3-3をご覧ください。本件につきましては、今年1月18日に公聴会を開催しております。関係者である、日本野鳥の会、世界自然保護基金ジャパン、全国農業協同組合中央会、大日本猟友会、全日本狩猟倶楽部の関係機関、関係団体の方にご意見を伺っております。結論としましては、賛成が3者、条件付き賛成が2者ということで、基本的に賛成をいただいておりまして、否定的な意見というのは基本的にはなかったということになります。詳細な内容については省略させていただきます。
資料3-4につきましては、パブリックコメントの結果です。昨年11月から12月にかけてパブリックコメントを実施しております。意見の提出があったのは合計6件、そのうち本件ウズラに関するものについては、4件です。
パブリックコメントでは、今の状態で狩猟鳥獣のままにしておいてほしいというご意見ですとか、狩猟鳥獣から外すとしても、モニタリングをしっかりやっていくべきだというご意見をいただいております。そのことについての考え方は、2ページ目にまとめております。ウズラを狩猟鳥獣から外してしまうと、その後のデータが全然とれない、状況がわからなくなってしまうというご指摘をいただいておりまして、この件につきましては、モニタリングの手法の確立をしていくことが大変重要な課題だと認識をしておりまして、数年前から手法の確立についての調査、検討を行っております。今年度も検討会の設置をしまして、手法確立のための調査などを行いながら、モニタリングの手法については確立をして、しっかりウズラの生息状況については見ていくようにしていきたいというふうに考えております。
最後にちょっと飛びますが、参考資料の1についてもあわせてご説明をいたします。鳥獣保護法に基づく希少鳥獣の見直しについてというタイトルで、この希少鳥獣の見直しについては諮問事項ではございませんので参考扱いにしておりますが、こちらも昨年夏のレッドリストの公表によって行っているものです。新たなレッドリストで、絶滅危惧種――絶滅危惧IA、IB、又はII類に該当するような鳥獣が希少鳥獣の対象ということになっておりまして、ある程度これはもう機械的に、絶滅危惧種になったものについては希少鳥獣に指定をする、または絶滅危惧種から外れたもの等については解除をするということで、新たに指定するもの16種と、解除をするもの14種を、それぞれ表にまとめております。新たに指定するものの中に、今回狩猟鳥獣から外すウズラについても入れております。こちらは絶滅危惧II類ということで、希少鳥獣にあわせて指定をしたいということであります。
以上です。

【石井委員長】 ありがとうございました。
それでは、ただいまのご説明ですけれども、ご意見・ご質問等ございますでしょうか。
小菅委員どうぞ。

【小菅委員】 公聴会の結果のところで、条件付きの中に人工養殖したウズラを云々というのが入っているんですが、この人工養殖したウズラというのは、狩猟のために放鳥されているという意味だと思うのですが、その行為というか、それはどういうように今後していくのですか。人工養殖したウズラについて、今後また放鳥なんていうことは多分ないとは思うのですが。

【事務局】 人工養殖したウズラを放鳥した場合ということですけれども、人工養殖をして飼育している状態のものにつきましては、飼育下にある、管理下にあるものとして鳥獣保護法の対象ではないんですが、それを一たび放鳥してしまいますと、いわゆる無主物、誰の管理下にもない野生のものという扱いになってくると思いますので、そうした場合には、やはり狩猟の対象にはならない、狩猟はできないということになります。
ただ一部では、訓練として、鳥のにおいを覚えさせるためにウズラを使いたいというような声も上がっておりまして、申し上げましたとおり、人の管理下で使用している状態でのウズラについて、においを覚えさせるとか、そういったことについては特段問題はない行為です。

【小菅委員】 それは、外に出ていかないという前提ですよね、もちろん。

【事務局】 そうです。

【小菅委員】 そういうことを、例えばそういう飼育されているウズラを管理外へ出してはいけないというようなこともしっかりと指導されていかれるということでしょうかね。

【事務局】 この辺りの考え方につきましてはちょっとややこしい部分もありますので、この後しっかり関係団体の方々にも、考え方の整理をした上で、ちゃんとご説明をしていきたいと思っております。

【石井委員長】 よろしいですか。
それでは、小泉委員お願いします。

【小泉委員】 パブリックコメントに、モニタリングについて再三指摘をされております。モニタリングに関して一言申し上げますと、手法の確立と同時に、運用体制ということを同時に検討してモニタリングというふうにしていただきたいと思います。こういう方法でモニタリングできますというのをホームページで公開して、10年も15年も実施されていませんというような、それで指定は全くアダプティブに行われていませんというような事態にならないようにご配慮いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【石井委員長】 これはご配慮ということでよろしいですか。
 では、クリスティーヌ委員お願いします。

【マリ・クリスティーヌ委員】 私は、こういう分野の専門家ではないので、むしろ、ウズラは食べて楽しんでいるほうなんですけれども、守られなくなってしまうということは、増えたということになるわけですよね。

【事務局】 これまでは、狩猟の対象ということで、狩猟が自由にできる対象、狩猟期間であればウズラを、一定のルールの中でどんどん捕れるという状態だったんですが、逆に数といいますか、生息域がどんどん減ってきているということがありますので、狩猟をできなくする、狩猟の対象から外すという内容になっております。

【マリ・クリスティーヌ委員】 失礼しました。ということは、守られるほうになったということですね。わかりました。私は全然勘違いしていて、何で守られなくなったのかなと。
ちょっと遡るんですけれども、さっきの話の中で、ワシントン条約の絶滅危惧種で、絶滅してしまったので外されたというものがありました。絶滅してしまった理由というのが私はわからないんですけれども。結局、絶滅していくものに対して、自然のバランスが崩されてしまうことの中で消えてしまうと思うのですけれども、こういうものを、またどこかで見つけたりした場合は、もう一回入るんですか、この保護の対象として。

【事務局】 どこで絶滅を判断するかというのはなかなか難しいところがあるものですから、やはり見かけなくなってすぐに解除するということは難しいかと思います。IUCNのルールでいくと、50年以上の生存が確認されていない種については、恐らく絶滅したと言えるだろうということで、基本的にはその考え方にのっとって、長く確認されていない種についてようやく絶滅種という判断をまずさせていただいております。もしこれが見つかったと、再度発見されましたということになれば、当然再度保護の対象とすることを考えていく必要があると思っております。

【マリ・クリスティーヌ委員】 ありがとうございます。

【石井委員長】 よろしいですか。今の関係ですか。

【広田委員】 いや、ウズラの関係。

【石井委員長】 ちょっと待ってくださいね。尾崎委員が先だったので、尾崎委員よろしくお願いします。

【尾崎委員】 先ほどのウズラの放鳥の件がちょっとクリアじゃなかったんですが、放鳥されるということがもしあるとすれば、注意していただきたいこととしては、やはり遺伝子の攪乱ということがあります。従来ウズラは相当放鳥されていまして、もう既に相当攪乱されているかもしれませんが、数が減ってきた現段階で万一放鳥が行われると、さらにその影響が大きいのではないかと思います。
数のモニタリングに関して、当然それは必要だと思います。狩猟鳥獣でなくなると、それがわからなくなるということで、ぜひきちっとした調査をしていく必要があります。また、ウズラはそもそも国内だけで移動していたのか、外国との間でも移動があるのかもはっきりわかっていないんですね。先ほど言いました遺伝子の攪乱という問題を含めると、周辺諸国の状況や、どういう移動をしているかという実態をきちっと把握しないと、本来の保護がうまくいきません。ですから、数を増やしていくためには、そういった生態的な調査が必要となってくると思います。

【石井委員長】 事務局、何かコメントございますか。

【事務局】 参考にして今後検討させていただきたいと思います。

【石井委員長】 ということでよろしいですか。
では、広田委員お願いします。

【広田委員】 この全日本狩猟倶楽部からの条件のところに対する答えがきちんとされていないような感じがするんですが、人工養殖のウズラを除外することは猟区の存亡に係わる重大な問題という、これがなぜ重大な問題かというのが私にはわからないんですけれども、仮にそうであったとしたら、この問題に対してどういうような対応を、あるいはご回答をされるのでしょうか。
ほかのコメントについては、対応をこうするというのが書いてあるんですけど、この件については特に回答のところに書いていないですよね。

【堀内企画官】 鳥獣保護業務室の堀内と申します。パブリックコメントの方には対応案を付けておりますが、公聴会の方は列記してございません。
狩猟倶楽部でご懸念されているのは、放鳥獣猟区という、お金を払って猟をされるところなんですけれども、ウズラはおもしろいという点とともに、一羽当たりの単価が安いというのもあります。比較的安価に猟区で楽しめるというのがあって、そこでこういうご意見ではないかと思います。
引き続き狩猟倶楽部とお話をさせていただこうと思っているところです。

【広田委員】 そういう場合も、そのウズラは狩猟の対象から外れるということですね。今回の扱いは。

【堀内企画官】 先ほど話をしましたように、一度野外に放してしまいますと区別がつきづらくなってしまいますので、そこはちょっと難しい。

【石井委員長】 よろしいですか。

【広田委員】 結構です。

【石井委員長】 他はいかがでしょうか。
石井信夫委員、どうぞ。

【石井(信)委員】 皆さんが指摘されているので繰り返しになりますけれども、今回はウズラですけれど、今まで狩猟鳥獣だったので多少はデータがあった。これが外れると、もうそのままではデータが入らなくなりますね。それで、これがますます減ってくると、希少野生動植物種になって保護増殖事業が始まるということになるのですが、その間に位置するものというのはたくさんいると思います。大きな話になるのでなかなかこうしたらいいという提案もできないのですけれど、その間が全く見えなくなるという状況が、このウズラではっきりしたと思いますので、何かそこをつないで埋めていくような、例えばウズラに関しては、減ったのは多分とり過ぎが原因じゃないと思うのです。そうすると、その原因の解明をしないと、二度と狩猟鳥獣に戻ってこないということもありますので、モニタリングはするというようなお話ですけれども、もう少しきちっとした調査を継続的にしていただけるようなことを考えていただきたい。ウズラに限らず似たようなものがあると思いますので、それについても何か、鳥獣法の中になるのか、仕組みを考えていくということが課題かと、ちょっと漠然とした言い方になりますけど、そのことは指摘しておきたいと思います。
以上です。

【石井委員長】 コメントだと思いますけれども、他はいかがでしょう。
高橋委員、お願いいたします。

【高橋委員】 鳥のことはよくわからないのですけれども、ウズラの絶滅というのは、とり過ぎと生息環境の分担というのがあると思うのですけれども、恐らく草原性の鳥じゃないかと思うのです。その辺りのこと、それを考えると、やはり里山的環境が確立されないと、さっき言ったように、本当に狩猟圧だけで減っているのかというのはわからない、これあるのかなと。平成19年以降一時的な狩猟禁止措置をとっているというお話だったので、そのことに関する質問なんですけれども、その後、増えているんでしょうか。例えばいろいろな公聴会の中では、「世代交代が早いので、一旦増えるとすぐに増えるよ」という話があるんです。実際に19年以降、もう6年、7年たっているわけですから、本当に増えているのか。そうなると、根本的な原因というのをもう一度洗い直さないといけない事態になるんじゃないかという危惧があるのですが、その辺りいかがでしょうか。

【事務局】 狩猟の禁止をした後の状況ですが、こちらにつきましては、まさしくその状況がどうなっているかということを把握していかなければいけない、モニタリングをやっていかなければいけないと思っています。その調査のやり方ですとかそういったものについて、なかなか確立されたものが今のところはないということで、その方法をまだちょっと検討している段階ということであります。これが確立され次第、状況がどうなっているのかはっきり調査をしていきたいという方向で考えています。

【石井委員長】 よろしいですか。
磯崎委員。

【磯崎委員】 先ほど石井信夫委員からも出されたことなんですが、それから、公聴会の意見の中にも出ていることですけれども、希少種法の絶滅危惧種の指定で、それと鳥獣法の狩猟種の8で、この二つの間の連動性、いわゆる同じようなことを考えているんですが、もちろん違う法体系なので、全く同じである必要性はないですけれども、考えているところが同じなので、両方の間での連動、それから、それぞれの基準の連動、その辺りを考える必要があるのかなと思います。
それから、先ほどから議論されている人工増殖されたものか否かのところなんですが、先ほどの説明で、ちょっとわからない点は、要するに、人為的に管理されているか否かのその基準のところで今検討中ということなんですか。つまり、放鳥獣猟区に人工増殖したものが放されている。しかし、それが人為的に管理されていれば問題ない。その人為的に管理されているか否かのところで何か、これまで既に基準があるということなのか、それとも現在ウズラとの関連で考えているのか。例えば、ネットを張ってしまってという場合だったら、人為的に管理されていて、人工増殖のものでもいいという、そのようなことも考えているのかどうか、そこはどうなんでしょう。

【堀内企画官】 まず、初めの方の質問。ウズラのモニタリングについて、できれば今年度中にルートセンサスという方法によって、繁殖期のコールバックというのと、ごく目立たない鳥で、近寄っても本当にぎりぎりまで行かないと飛び立たないような鳥ですので、越冬期については猟犬を使って追い出しにより、定量的な調査の検証を今やっています。それと、全国的な分布については、野鳥の会の会報や、猟友会のウズラの猟をやっていらっしゃった方にアンケートで、ここ10年ぐらいのものですけれども、情報を集めております。
それで、こういうデータをもとにしまして、狩猟鳥獣もデータブックも概ね5年に1回見直していくので、ウズラについて見れば、例えば次のレッドデータブックの改訂のときまでに、私どものほうでとれたデータについては、レッドデータブックの鳥の分科会のほうに提供して、それをご判断していただくというようなことを考えていて、先日も課内で話をしていたところであります。
他の狩猟鳥獣については、昨年度からモニタリングのあり方の検討会というのを始めておりまして、モニタリングを行うべき鳥獣やその優先順位がどうであるか、どの様な調査を行ったらいいのか等、順次検討していく予定です。
もう一つの、支配下にあると区別ができるかというところは、今はいろいろなことが考えられるので、狩猟倶楽部が、どういうことを求めていらっしゃって、それができるのかどうかというところは、もう少し詰めていって、そこは峻別して考えていきたいというふうに思います。

【石井委員長】 よろしいですか。

【マリ・クリスティーヌ委員】 一つ。ごめんなさい。私初めてなので、いろいろお聞きしたいことがたくさんあります。日本の狩猟人口というのはどれぐらいいるんですか。

【堀内企画官】 22年度ですけれども、約19万名位いらっしゃいます。

【マリ・クリスティーヌ委員】 ということは、19万人の方が鉄砲を持っているということですね。

【堀内企画官】 鉄砲以外にも、わなとか網とか、いろいろな猟法がありますので、それを合わせて19万人位います。

【マリ・クリスティーヌ委員】 そうすると、そのうち鉄砲はどれぐらいあるんですか、付与される。

【堀内企画官】 11か、12万人ぐらいです。

【マリ・クリスティーヌ委員】 ありがとうございます。

【石井委員長】 よろしいですか。いろいろご意見をいただきましたけれども、特に反対ということではなく、コメントをいただいたと思っております。
福田委員、すみませんでした。どうぞ。

【福田委員】 これは、狩猟鳥獣の指定と解除の話ですし、ウズラのことですので、あまり関係ないと思いますが。私は林業をやっておりますので、鹿の害について、話したいのです。ただモニタリングをどのようにするかということが、問題なのではないかと思います。鹿は、今なぜ鳥獣と言われるようになってしまったかということなのです。数が少なくなったから狩猟は禁止という時代に、数が増えてしまった。それらは、林業の状況や温暖化などの生態系の変化など、経済なども影響しているということを考えて、様々なものの指定と解除は考えていって欲しいと思います。

【石井委員長】 追加のコメントをいただいたということで。
佐々木委員。

【佐々木委員】 ちょっとだけ、この問題ですけれども、養殖したウズラを使うということなんですが、いずれにしても、犬の訓練に使う、撃つことはもちろんないわけですけれども、訓練に使うわけですね。それで、逆に放鳥しながらやると。そうしますと、いずれ自然に戻るわけです。返っちゃうんですね。ですから、その辺がどういうふうになるのかなという思いがします。先ほどから、それらの諸問題も出てくる中で、やはり放鳥猟区というのが実際あるわけですが、どっちかというと犬の訓練に使うということですので、この辺との整合性といいますか、先ほど指摘があったように、遺伝子の問題等もあるでしょうから、その辺をやはりきちっとしたほうがいいのかなと思います。我々は、もしそれが中止ということになれば、これはもう鳩とかでいろいろなことがありますので、逆に明確にしたほうがいいと思います。
以上です。

【石井委員長】 ありがとうございました。
それでは、神部委員。

【神部委員】 今のお話を伺っておりまして、ちょっと関連した、私からの意見といいましょうか、疑問も混じってのことなんですけれども、お話を伺っておりますと、そういう自然界への人間の介入ということで非常に今の地球が物すごく大きく左右されているということはもう皆様も日ごろお感じになっていることと思うのですけれども、特にこの狩猟に関しましては、まずとって食べる。どうしても必要であるという食料というようなことと、あとは、趣味的な部分の狩猟というような部分、いろいろな部分があると思うのです。
そして、その中の狩猟という中でも、いろいろな生き物が今生きていく上においての連鎖のバランスをとるという意味での人間に、勝手ですけれども、与えられた特権のような形で狩猟ということが行われているというふうに、私は日ごろよく感じることがあるんですけれども、そこで非常にモニタリングということが大切になるという中で、そうしますと、この地球の未来というものは非常にモニタリングという私たちが行うことで、本当にいろいろな動物、植物もいろいろですけど、そういう生き物の、今後、そしてそれは大きく言うと地球の未来というものが本当に関わってくるのだなということを、今の皆様のお話からも大変非常に強く感じたわけです。
ですから、本当にその中で、ちょっとした行き違いとかミスというようなことで、本当に絶滅危惧種というものを人間の私たちが招いてしまうということが非常に大きくあるんだなということを、また非常に認識を新たに今日はさせていただいたわけですけれども、そういった意味では、もう全種類のモニタリングをするというわけにはいかないとは思うんですけれども、極力その辺は、本当にもう一度認識を新たに、よりますますそういったことの、まだまだ徹底されていない部分もたくさんおありかと思いますけれども、その辺りをくれぐれもお願いしたいと思いますし、お互いに情報交換ということを、今日もたくさんのお立場の先生方がいらっしゃいますので、そういうことは本当に率直に語られる、そういう委員会であるべきだなというふうに思いましたので、私も勉強させていただきたいと思いました。よろしくお願いいたします。

【石井委員長】 ありがとうございます。何か活発な委員会になりそうで、私も嬉しく思っています。
それでは、そろそろ皆様から結論をいただきたいのですけれども、この狩猟鳥獣の指定の解除、ウズラにつきまして、事務局案のとおり、これを適当と認めてよろしいでしょうか。よろしいですか。

(異議なし)

【石井委員長】 どうもありがとうございます。
それでは、先ほどと同じように、事務局において、部会長にご説明させていただき、それから中央環境審議会会長に報告することにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、4題目ですけれども、種の保存法改正案及び絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略についてということで、事務局からまずご説明ください。

【事務局】 ありがとうございます。それでは、資料4-1と4-2、それから参考資料の2-1、2-2を使ってご説明をさせていただきたいと思います。こちらは報告事項と、それからご意見をいただければということのものでございます。
まず、資料4-1でございますが、種の保存法に関する課題及び改正案についてということで、経緯をまず書いておりますが、24年の3月に結果を公表したものでございますが、絶滅のおそれのある種の保全について、どういう状況にあるのか、点検会議においての点検を行っていただきました。大きく二つの項目に分けまして、我が国に生息する絶滅危惧種の保全に関する点検と、海外から流入する絶滅危惧種、希少野生生物の国内流通に関する点検ということでございます。これの概要につきましては、添付の参考資料2-1で概要をつけさせていただいておりますので、ご参考にしていただければと思います。
それから、本年3月でございます。これらの点検の結果を基本としまして、中央環境審議会から「絶滅のおそれのある野生生物の保全につき今後講ずべき措置」について答申をいただきました。こちらの答申を、参考資料2-2のほうでつけさせていただいております。
大きく、点検会議における提言と、中央環境審議会答申の概要と、それに対しての対応方針というものを2ポツで挙げております。提言等の対応ですが、まず、すぐに対応すべき法改正事項としまして、現在の罰則では、国内流通の不正な行為に対して、十分な対応となっていないということで罰則の強化ということと、登録制度について記載事項の変更など、手続上の明記すべきことといったことを挙げていただいております。これらにつきまして、後ほどご説明いたします今回の法改正で対応の対応について進めているところでございます。
それから、今後検討すべき法改正関連事項としまして、種の保存法の規制対象の拡大の必要性と効果ですとか、あるいは所持を規制することの必要性や効果、登録票の不正な申請ですとか、不正利用といったことへの対策について、より検討を深めていく必要があるということで、法の執行体制を強化するとともに、制度の改正の必要性についても引き続き検討をしていきたいと考えております。
三つ目の枠でございます。施策の実施に関する事項としまして、国内の絶滅危惧種の計画的な保全施策の実施ということで、まだまだ十分な保全が図られていないということのご指摘ですとか、保全に関しての知見や情報の蓄積もまだ不十分であるといった点、制度運用強化のための体制整備ですとか、この制度の普及啓発といったことについても、多くのご意見をいただいたところでございます。学術的な知見を有します専門家ですとかNGOの方々から幅広く意見を伺いながら、保全戦略を作成して、今後の具体的な取組というものを促進していきたいと考えているところでございます。
めくっていただきまして、裏ページに、今国会に提出しております種の保存法の改正案についてご説明をしているところでございます。点検会議及び中央環境審議会でご提言いただきましたように、希少野生動植物種につきましては、希少性が高いということで、かえって高額で取引をされているというような実態がございます。それに対しての現行の罰則が、最大でも、懲役1年、罰金が100万という状況でございますので、十分に抑止力を発揮できるような状況になっていないということでございます。それに対して、改正内容の(1)でございますが、罰則を大幅に引き上げるということで、改正後には、5年以下の懲役と500万円以下の罰金、また法人については、1億円以下の罰金ということで、法人重課をかけるということを考えているところでございます。
 それから、インターネット等での掲載についてですが、これまでも写真等を掲載して販売を行っているような場合は陳列ということで、対象としていたんですけれども、広告全般、写真のあるなしにかかわらず、規制への対象にしていきたいと考えているところでございます。
また、流通ができるものについては登録票を交付するという登録申請の制度がございますけれども、これに対して個体等の形状が大きく変更した場合でも、一番最初に発行された登録票が生きているという状況になっておりますので、その個体が本当に登録票と合致しているのかということについてグレーな部分が残ってしまうというところがございますので、大きな変更があった場合の登録の更新といった制度を設けているというところでございます。
改正内容の(4)になりますが、そのほか目的規定に「生物の多様性の確保」を明記するということ、国の責務の規定に「科学的知見の充実」を追加すること、また、「教育活動等により国民の理解を深めること」の規定を追記しておりますとともに、施行後3年を経過した場合の法の見直しの規定というものを追記してございます。
法律の概要はそのようなところで、資料4-2に、今後絶滅危惧種の保全を進めていく際の保全戦略の構成案というものをご用意しております。こちらにつきましては、自然環境部会のほうで中心にご議論いただきまして、今後の予定はまだ未確定でございますが、2回ほどの中環審の審議をいただいた後に、パブリックコメントを行いまして、年度内には確定をしていきたいと思っているところでございます。本小委員会におきましても、ご意見をいただきまして、策定に当たってのお知恵を拝借させていただければと考えているところでございます。
大まかな概要でございますが、大きく5章に分けて整理をしております。第1章が、背景としまして、先ほども申し上げました23年度の点検が行われたことと、生物多様性基本法に基づきます生物多様性国家戦略に、この戦略を作成するということが記述をされておりますので、国家戦略に基づいて、環境省が、この戦略をつくっていくというものでございます。
第2章で、目的を整理をいたしますが、種の絶滅を回避し、最終的に本来の生息・生育地における種の安定的な存続を確保するということを大きな目標としまして、この戦略では、特に我が国に生息・生育する絶滅危惧種、具体的にはレッドリストに掲載されます絶滅危惧IA類から絶滅危惧II類までの種の保全を全国的に推進するための考え方、あるいは具体的な施策の展開というものを示していきたいと考えております。
3章では、絶滅危惧種の現状と課題を整理させていただきます。基本的には、先般発表いたしました第4次レッドリストの結果で、10分類群で合計3,597種の絶滅危惧種が掲載されている状況であるということと、23年度の点検結果、それぞれ我が国、国内に生息する絶滅危惧種の保全についてご指摘いただいたこと、また国際的な絶滅危惧種で国内の中痛の管理に当たっての課題ということについても、どういった結果が出て、どういった提言をいただいたかということを、ここの章で整理をしていきたいと考えております。
めくっていただきまして、第4章でございます。これは、国全体としまして、3,597種の絶滅危惧種を保全していくためにどのような考え方で行っていくのかというものを整理していく章としたいと考えております。第4章、まず、絶滅危惧種保全の優先度の考え方としましては、これは点検の中で大まかな方向性というものを示していただいているところでございますが、種の存続の困難さと、実際に対策をすることの効果の視点から、優先して取り組む種を決めていくということで、また環境省が主導して取り組む場合には、全国レベルでの保全の必要性についても考慮をして対策を進めていくという方向でございます。それから、効果的かつ計画的な保全対策の考え方としまして、その種の特性ですとか、どういった要因で減少しているのかといった状況を踏まえて対策をしていくことが重要であること、それから、生息域外保全と域内保全、野生復帰をしていくという際のさまざまなツールがありますけれども、この考え方の整理といったものも、ここで明らかにしておきたいと思っております。こちらについては過去に一度生息域外保全の考え方ですとか、野生復帰の考え方というものを専門家の間でご議論いただいたものがございますので、それを受けまして、やはり域内での生息・生育地での保全というものを基本として、域外保全というのは補完として利用していくという形で明記をしていきたいと考えております。
それから、各種制度の効果的な活用としまして、種の保存法というものが、目的からも中心となる法律でございますが、それ以外の関連法についても組み合わせて、効果的な保全を進めていきたいと考えているところでございます。
それから、知見及び技術の集積と共有というところでございます。先ほどもモニタリングに関してのご指摘を多々いただいておりますが、やはり科学的知見や保全の手法や技術といったことに関する情報についても蓄積をし、各関係主体との共有を図っていくということが重要であると考えております。
五つ目としまして、保全の体制等のあり方ということで、環境省としても、人材や予算等の確保を含めて運用強化をしていくとともに、関係主体との連携体制の整備ですとか、あるいは広く一般的な社会の理解、関心の促進といったものを考え方として挙げていきたいと思っております。
第5章が、具体的な施策の展開ということになりますが、まず第1に来ますのが、やはり知見、情報の充実ということでございます。まず、その生息・生育状況に関する情報の充実というものは、さまざまな施策を考えていく際の基盤ということになりますので、そちらについて記述していくということと、レッドリスト、レッドデータブックについては、やはりこれも絶滅危惧種がどういう状況にあるのかということを知るための基本的な情報となっておりますので、継続して整理をしていきたいと考えております。それ以外に絶滅危惧種が集中しているような特に重要な地域の抽出ですとか、あるいは、少ない情報の一つとして、絶滅の状況だけではなくて、保全が今どのようになされているのかといったことが集約されていませんので、保全状況を点検するといったことを行っていきたいと考えております。
二つ目が、絶滅危惧種の保全対策の推進でございますが、優先度の考え方を踏まえて保全に取り組んでいくということで、特に絶滅のおそれが高くて、規制の不十分な種から、種の保存法による積極的な種指定を推進していきたいと思っております。それから、その種指定の際には、専門知見を有する方々からの提案を受ける仕組みなどを、その体制やあり方についても、あわせて整備をしていきたいと考えているところでございます。
また、国際的にも重要な生態系で、総合的な保全を推進していくということ。それから、生息・生育地の保全ということについて、その保護区の適切な活用、外来種対策ですとか、生息地の改善と、渡り鳥保全のための国際的な連携等、既存の種の保存法以外の制度や事業等の活用もしていくということを記述していきたいと考えております。
それから、施策のもう一つとしまして、保全手法及び保全技術の開発と普及ということでございます。一口に保全手法といいましても、どういった体制で保全をするのかという体制構築も含めて、また技術的・科学的な保全技術も含めて、必要な開発と普及というものを取り組んでいきたいと考えております。また、生息域外保全については、飼育繁殖技術を有している関連機関との連携を一層強化して、適切な手法や技術を――すみません、「記述」となっておりますが「技術」でございます。技術を蓄積していきたいと考えているところでございます。
施策の展開の三つ目でございますが、多様な主体の連携及び社会的な理解の促進ということで、個々の種の保全活動に関して、関係主体の連携について記述をしていきたいと思っているところでございます。具体的には行政機関、他の関係省庁や地方公共団体との役割分担と協力体制の形成ですとか、絶滅危惧種、ここの保全戦略に示していきます、保全に際しての重要な考え方の普及といったもの、あとは、具体的な保全の取組において、地域においての多様な主体との連携体制を進めていく体制の検討、それから、絶滅危惧種の状況ですとか、保全の必要性について幅広く広報していくといったこと、教育の促進といったこともこの3ポツで示していきたいと考えているところです。
短いご説明ではございますが、私のほうからは以上でございます。

【石井委員長】 ありがとうございました。
二つの内容が含まれています。種の保存法に関する課題及び改正案について、資料の4-1に関しては、個別にありましたように、今国会での審議待ちということになっているようでございます。資料4-2の絶滅の恐れのある野生生物種の保全戦略、構成案の方ですが、こちらについては、今年度中に議論をしたいということで、主にはここの親部会になっています自然環境部会で議論をするわけですが、この小委員会でも幅広く多くの意見をいただければというふうに考えております。
それでは、ご意見・ご質問お願いいたします。
鷲谷委員。

【鷲谷委員】 保存法の改正と保全戦略と、一つずつ申し上げたいと思うのですけれども、改正の中で、広告を禁止するというのは非常に重要なことではないかと思います。それができるようになるというのは、期待が高まるところですけれど、特にインターネットで検索すれば、非常に多くのそういうものを見つけることができるんです。それを禁止するというところにつなげるための、運用のときなんですけれども、通報・通告の窓口のようなものが、それが行政が窓口になるのか、あるいはNPOなどでそういう役割を果たすのか、どちらがいいのか、今は判断できませんけれども、インターネットなどを皆さん、常にそれに接していて、見つけることがあると思うのです。そういうときに、それが禁止につながるような仕組みがあるといいのかなと思いました。
それから保全戦略のほうは、やや原則的とか基本的なことに関わるのですけれども、私も植物、昆虫、貝とか魚を含めて、随分いろいろな絶滅危惧種の保全のための生態の研究をしてきたんですけれども、そういう経験を踏まえての意見なんですが、どのような種でも、一つの要因だけがリスクを高めているわけではないんです。当然のことなんですけれども、複合的な要因が作用して、絶滅リスクが高まっています。
そのことを踏まえた対策というのも必要なのではないかと思うのですが、複合要因というのは、今回説明された国際的な動向にも反映されていて、ワシントン条約に加えられたもの、もちろん捕獲というのが目に見えているので、それが理由になっていますけれども、アジア、アフリカでの生息環境、水環境などが悪化しているということがあって、そこに捕獲圧が加わるので厳しい状況が強まっているとも解釈できるでしょう。
一方、ヨーロッパではいろいろな施策もあって、絶滅危惧種の保全なども進んで、生息地を回復させる保全なども進んでいることを反映してか、削除、リスクが低くなったので削除されたものも2種ありましたよね。それも両方そういう地域だということは、もちろん捕獲とか、目に見えることを私たちは最初に意識しますけれども、バックグラウンドには、そういう生息地の変化ということもあるんじゃないかと思うのです。そういうことを踏まえて、まず人為的な直接的引き金、捕獲とか採取が重要な要因になっているものもたくさんあって、それが何らかの形で客観的に確認できたとしたら、まずは採集や捕獲を禁止するということは、合理的な判断だと思うのです。そういう措置を施し、また、どういうふうな形で回復が見られるかということを見れば、ほかの要因もまた洗い出すことができたり、さらに加えてやるべきことも明らかになるのではないかと思います。
それで、ですけれども、もうちょっと一般的に自分の経験を踏まえて言いますと、やはり生息・生育環境の劣化、特に日本では、いわゆる里山地域の劣化というのが要因になっているものが少なくないと思うのですが、その生息環境を回復させる手法というのは、種の保存法とかそういうものからやや離れたところに、自然再生であるとか、ラムサール条約登録湿地として、地域の皆さんが賢明な利用を考えて努力されるとか、そういうところにあるのではないかと思うのです。
生息環境をしっかり科学的に評価をして回復させる手法としては、やはり自然再生というような、地域ぐるみで取り組む参加と科学を旨にとしたような取組というのは、ボトムアップ的な取組として重要だと思います。規制をかけるというのは、どちらかといえばトップダウン的な手法で、それも必要ですけれども、そういうボトムアップ的な取組も、やはり保全戦略の中で視野に入れる、そういうものが連携しないと、効果的なものにはなってこないのではないかと思います。
それから、先ほど来モニタリングという言葉が何度も出てきましたけれども、そういう取組には、大体モニタリングというものはつきもので、それには参加型のモニタリングなど、環境省も何か全国的な参加型のモニタリング「いきものみっけ」をやっていらっしゃるかもしれないんですけれども、そういう手法というのは可能性が結構高くて、インターネットのサイトと、専門家がきちっと参加して、正しい情報かどうかをより分ける仕組みがあれば、データをデータベースとして蓄積していくことができて、そのデータが公開されて、誰でも利用できるようになっていれば、先ほど言ったいろいろな分析にも使えて、保全のための戦略というのは非常に複合的な戦略、統合的な戦略だとは思うのですが、それぞれの主体ができるというのは、その一部かもしれませんけれども、その主体として一番やりやすいことで効果のあることを選んで、誰かが実践を始めるということにもつながっていく可能性があるのではないかと思います。
ちょっと長くなって申し訳ありませんでした。

【石井委員長】 ありがとうございました。
小泉委員、お願いします。

【小泉委員】 2ページ目に、絶滅危惧種の保全対策の推進のところに、「優先度の考え方を踏まえた」というふうに書かれていますけれども、これは、救急医療などで呼ばれている、いわゆるトリアージというような考え方を踏まえたというふうなことで示されているんでしょうか。

【石井委員長】 これはご質問ですので、どうぞ、事務局。

【事務局】 すみません、ちょっとトリアージとは……。

【中島野生生物課長】 点検のときに、そういったことも議論していただいて、どういった手法を優先的に取り組んでいくべきなのかと。そういった考え方を、もう一度議論をして、この中に書き込んだ上で、それを踏まえてということなんですが、基本的な考え方としては、危なそうなもの、あるいはやって効果が出てくるものから先にやるということなんですけど、トリアージみたいに、もう諦めてしまうというような考え方は、とりあえず今はとっていないということでございます。

【小泉委員】 ありがとうございます。どうしてここでトリアージという、あまり耳慣れない言葉を出したかといいますと、実は今、日本獣医師会で、野生動物の、特に傷病鳥獣の救護問題についての委員会が開催されておりまして、その取りまとめ方法がつくられつつあるところなんです。ご存じのように、傷病鳥獣、どんな動物でも、けがしていたから持ち込んでという時代から、もう変えていかなければいけない。それから、傷病鳥獣保護を名目にした違法飼育とかが問題になって、特に猛禽類ですね。そういうふうなことも踏まえて、傷病鳥獣の今後のあり方を考えましょうというような報告が作成されております。この中で、傷病鳥獣についても、トリアージという考え方を取り入れるというふうにして進んでおりましたので、質問させていただきました。私はその日本獣医師会の報告書の作成委員もしておりますので、またこれから、相互に情報交換ができればというふうに考えております。
それから、これは最後にコメントなんですが、先ほど鷲谷先生からもご指摘がありましたけれども、生息域内保全という考え方、それから生息域外保全という考え方、これはそれぞれに大変異なった目的を持っているものだというふうに理解をして進めていっていただきたいと思います。ともすれば、絶滅のおそれのある種の保存を考えるときに、事業予算として箱物があり、効果も見えやすい域内保全というほうにどうしてもウエートが置かれたりすることが多くなりますけれども、あくまでも自然の中で保全していくというのが原則になっておりますので、この辺り、報告書の中でも、イン・サイチュとエクサ・サイチュで分担、相互の補完というような意識をしながら、執筆いただければと思います。
以上です。

【石井委員長】 それでは、白山委員どうぞ。

【白山委員】 ありがとうございます。4-1について1点、4-2について1点ご質問させていただきます。
4-1では、罰則を強化してこういう組み立てになりますというご説明があったわけですけれども、この金額というのは、国際的な、他の諸外国でも多分同じような法律があると思うのですが、それに比べて物すごく厳しいものなのか、まだまだもっと上げるべきものなのか、そういう評価をもしされていればそれをちょっと伺いたいと。できれば国際的に見ても非常に厳しいと、胸を張れるようなものになっていると嬉しいなと思いまして伺います。
それから資料4-2のことについてなんですが、私は海洋生物の多様性の保全戦略というのをまとめさせていただいたのですが、そのときは明確に行政目的があって、海洋保護区というものに対する定義をきちっとしましょうというような目玉があったわけです。今回の保全戦略、野生生物種の保全戦略では、目玉というか、セールスポイントというか、そういうものが何か想定されているのでしょうか。先ほど伺うと、百貨店のような感じで、関係のありそうなものをただホチキス止めしているような印象があるので、もう少しめり張りのあるものにされるお考えはないでしょうかということを質問したいと思います。

【石井委員長】 二つご質問です。1件目が罰則の強化といいますが、外国と比べて高いのか安いのかということと、もう一つは今回の目玉、保全の方法。

【事務局】 1点目の罰則なんですけれども、すみません、手元に具体的な数字を持ってきていないんですが、点検時には確認をさせていただきまして、諸外国、特に欧米の罰則と比較しても遜色のない金額と、特に法人に対する1億は非常に厳しいものという形になってございます。
それから2点目の保全戦略の関係ですが、やはり今回の戦略では、具体的な施策の展開は5章のところを非常に充実して書ければというふうに考えているところでございます。まだちょっと箇条書きの頭書きのようなものになっている程度ではございますけれども、例えば種指定に向けても、どれぐらいの、具体的な数字を事細かに書いてしまったりすると、また特定ができてしまってよろしくないところがあるのですが、大まかな数ですとか、ある程度お示ししながら、具体的にこういうことを種指定なり、あるいは重要地域として保全をしなければいけない種はこれぐらいいるとか、数字を示しながらお示ししていければと考えているところでございます。

【中島野生生物課長】 ちょっと補足ですが、法律に書かれていることだけでは、なかなか役所側の中でやっている運用の部分というのは見えない部分がありまして、例えばその指定一つをとっても、どういった種を、絶滅のおそれのある種から、政令で指定するということしか法律上は書いていないんですけれど、では、どういう手続でどんなふうに選んで、その種を指定するのかというプロセスについては、今は役所の中だけで考えながらやっているということなのですけれど、その役所の中のプロセスを表に出していくというのが一つの今回の狙いというふうに考えております。
その中で、今までは環境省が何を考えてやっているのかよくわからないというようなご批判もございましたけれども、その辺りを外に出していって、パブリックコメントもありますし、いろいろな方々と意見交換をしながら、やり方についても合意形成を図っていきたいと考えております。

【石井委員長】 よろしいでしょうか。
それでは、クリスティーヌ委員。

【マリ・クリスティーヌ委員】 すみません。先ほどの罰金のことなんですけれども。私は先ほどから申し上げていますが、専門家ではないんですけれど、何となく知っているところの中で、この金額はちょっと高いと思うのです。どうしてかと言いますと、アメリカの場合は、罰金が大体1万ドルなんです。たしか、刑が5年だったかしら。ただし、例えば税関法にひっかかるのと、あと動物を輸入とか、自分で持ち込んだ場合は、ある意味ではこれは人身売買と同じように、トラフィッキングというぐらいに、非常に重たいものなんです。税関の法律でまずひっかかるのと、あともう一つは、マネーロンダリングというふうにも見られて、マネーロンダリング法ともひっかけて、いろいろな法律とひっかけているので、結果的に1億円ぐらいの罰金になるんです。
それはなぜかと言いますと、いろいろな議論があって法律ができてくると思うのですけれども、例えば子どもを連れてカリブ海に遊びに行きましたと。カリブ海に遊びに行って、絶滅危惧種のトカゲを子どもが捕まえて、それを瓶に入れてアメリカに持ち帰ったと。それが見つかったときに、じゃあその子どもにまで、こんな罰金を払わせるのかと。全く子どもも知らずに、むしろ親も知らずに子どもが捕まえたものを持ち込んでしまって、そこでその子どもと家族をみんな牢屋に入れてしまうのかと。そういうこともあるので、それでひっかけるような形での、意図的に、トラフィッキングとして自分の営利のためにやっているということで、いろいろなものをひっかけてやっているわけですから。単なる環境省とか、一つの省だけでできるような法律とはちょっと違うような気がするのです。先ほどからお話がありましたように、多様な主体の連携をとりながらということの中で、それこそ入管法からして、輸入とか何かいろいろなことをひっかけることができると思うので、そういうところとの連携した形での法律にされるといいのではないかなという感じがいたします。
あと、もしかしたらちょっと私の考え方がずれているのかもしれないんですけれども、先ほども、鷲谷先生がおっしゃいましたように、このボトムアップというのは、やはり教育というのはすごく大事です。アメリカでテレビを見ていますと、ディスカバリーチャンネルからいろいろな動物や自然と関わる番組の中で、何が違反なのか、何がいいのか、何が悪いのかということを、子どものころからずっと聞いているわけですから、ワシントン条約と言ったならば、子どもでさえもわかるぐらいに、しょっちゅう情報が流れているんです。
もちろん、いろいろな省庁が関わっている中で、何か教育がすごく小さく出ていること自体が、私はむしろ教育が一番トップに出てきて、とにかく小さいときからこうやって自然を大切にする、絶滅危惧種は何でこうなっているかとかということを、常にカリキュラムの材料として、こっちから学校にどんどん送り込むような形での、なぜ日本のいろいろな種をきちっと守っていかなければいけないのかと。なぜ在来のものがだんだん強くなって、特に、縁日で誰でも買うことができるアカミミガメは、もともとアメリカのもので、非常に強い種なので、日本のかわいい、優しいカメを、支配していっちゃうような状況になっていること自体も、子どもたちが小さいときから知ることがすごく大事なことなので、一般の市民の方々に、もっとこういうものに触れさせるようなテレビ番組をつくるなり、いろいろな取材をさせたりすることがすごく大事なので、ぜひもっとPRをきちっとやっていただければいいと思います。
私は神奈川県の葉山に住んでいますが、いつもアライグマとか、キツネが出てきて、車にひかれて死にかかっているものがあると、ビニール袋になるべくかまれないように包んで、近くの獣医さんのところに持っていくんですけれども、最初のころはただでやってくれて――ただでと言うと変ですけれども、引き取ってくださっていたんですけれども、最近になると、もうこれは生きないので延命措置しなければいけないから、その代金は取りますとかと言われて私もびっくりして、どうしようと思って町役場に持っていったんです。そういうことも含めて、やはり人間、地域に住んでいるものが何か、そういう動物と万が一出会ったときにどうすればいいのかということを、もっときちっと発表していただけると大変助かります。子どもたちにそういう動物に対して、自然に対する優しさの気持ちを持つことの一つの育て方でもあると思いますので、ぜひもっとPRをしていただけるといいと思います。

【石井委員長】 引き続き、宮本委員お願いします。

【宮本委員】 資料4-2の、第3章の3なんですけれども、国際的な絶滅危惧種の国内流通管理に関する現状と課題ということが示されておりますが、この国内流通管理ということは、例えば日本に輸入されたものが、日本を経由して第3の国に持ち出されるというようなことも国内ということで想定して、いろいろ検討されているのかどうかということをお伺いしたいと思います。

【事務局】 ありがとうございます。ちょっと国際的な絶滅危惧種に対しての制度というのが複雑になってまいりまして、ワシントン条約、先ほど連携をという話もいただきました。ワシントン条約の担保法は、外為法が担っておりまして、これで輸出入の規制をかけてございます。ですので、もし入ってきたものが再度海外に出ていくということになりますと、国内での流通部分は種の保存法の規制の範疇ですが、輸出のところになってくると、外為法の規制もあわせてかかってくるということになっております。従来日本はどちらかというと、輸入することのほうが多い国でありますので、割とペットしての需要ですといったものもありますので、国内で適切にそういったものが流通するかどうかということが非常に重要なところでありますので、外為法を補完する形で種の保存法をしっかり運用していきたいと考えておるところです。

【石井委員長】 よろしいですか。
それでは、小菅委員お願いします。

【小菅委員】 幾つか質問と意見があります。
まず最初に、改正内容のほうの3番目。登録票の記載事項のところに、「(個体等の区分、主な特徴)に」と書いてありますけれども、動物の場合、個体識別をもとにしたマイクロチップというのがもう随分前から議論されていると思うのですけれども、マイクロチップによる個体識別を義務づけるということは、今の時点で考えているのかどうかということを教えてください。
それと4-2なんですけれども、まず第3章の、我が国の絶滅危惧種の保全に関する現状というところで、丸の二つ目、都道府県でも条例の云々と、連携が不足と書いてありますけれども、実はこれは、北海道で鉛弾によるオジロワシ、オオワシの鉛中毒問題というのが、皆さんご存じだと思うのですけれども、あれは北海道は、鉛弾の使用を禁止しました。禁止してもう数年たっているのに、いまだに、今年の冬も鉛中毒が発見された。
発見されるのは本当に事例のごく一部、氷山の一角だと思うのですけども、とにかく、いまだに使われていて、もちろんきちんとされている方はちゃんとスチール弾にされているということだったのですが、いまだに鉛弾による中毒が後を絶たないというこの現状の中で、北海道独自に罰則規定というのをつくったほうがいいんではないかということを、できるものであれば、ちょっと考えて、そんな発言もしているんですけれども、これはそういうことができるのかどうかということをちょっと教えてください。
それと、第4章の2番目の(2)生息域外保全は補完として利用というところと、第5章の2のところで、生息域外保全については、適正な手法や技術を蓄積するというこの部無難ですけれども、もちろん生息域外保全というのは、目的が補完にあるということは、これは当たり前のことだと思うのです。今、小泉さんおっしゃったように。一番大事なのは、野生に生きている生き物がずっと生き続けるということが一番大事だということは、私はそのとおりだと思うのですけれども、その補完、要するに、それが絶滅に向かっていっているときに、その種自体を飼育下であっても、域外であっても、そこで継続的に遺伝的な対応性を維持していくというのは非常に重要なことだというふうに僕は考えています。
その中で、要するに今後この種がどういう方向へ向かっていくのかという予知をしっかりしていくべきだと思うのです。これまでのように、絶滅危惧種になってしまってから、さあ、その種を域外保全しましょうといったって、これは適切な技術なんていうものは蓄積されるはずもありません。蓄積するに当たっては、そのずっと以前からスタートさせて、技術を確立しておかないと何の役にも立たない。それこそ野外に、もうかなり数少なくなった個体を飼育下に入れて――トキがそうだったのですけれど――飼育下に入れて、それが絶滅するのを待つ、こんな事態になってしまうので、私は、それは環境省の仕事だと思うのです。
この種が将来絶滅へ向かうだろうという予見をした段階で保護増殖事業をしっかりとやっていかなければ、いざとなったときに補完すら間に合わないということになると思いますので、これは域外ですので、ぜひそういうことも踏まえて保護増殖事業の重要性というのを述べていただきたいというふうに思います。
以上です。

【石井委員長】 ありがとうございます。
 二つのご質問です。個体識別について、現時点で義務づけされているのかということと、あとは、鉛弾の問題に関わって、罰則規定というものは可能なのかどうかということですね。

【中島野生生物課長】 まずマイクロチップでございますけれども、大もとのワシントン条約の規制でいいますと、生きている個体も、死んでいる個体も、それからその部分部分も同じように扱うものなんです。流通規制に関して。種の保存法もそういうふうになっていまして、種の保存法でも別に生きた個体とそうでないものを区別していない、同じように扱う。要するに、もともと生きているもの、あるいは生きているものが流通することが、もとの生息地の圧力になるので、生きていようが死んでいようが同じように規制をするんだというのが基本的な考え方です。
ですので、生きているものにしかつかない制度を導入するということについて一つ議論がございますので、マイクロチップを義務づけるとしたときは、まずその前に、生きているものだけに別の規制をかけるということについての法的な整理が必要になってきまして、ちょっと難しい、簡単にはいかないという問題です。
もう一つは、マイクロチップは、その動物が死んだときに、それを外して、別の生きている個体につけることができますので、悪用しようと思えばできるという問題もありますので、そういったのは、事実上本当にそれをやるとうまくいくのかどうかということも、もう少し検討を加えないといけないかなというふうに考えております。
それから鉛弾につきましては、北海道のほうで禁止をされて、これを全国的にも考えなければいけないんじゃないかというような声があるということを承知しておりまして、できれば今、別途鳥獣法の改正に向けて議論を始めているところでございますので、その中でもこういった話題についても取り上げていきたいと考えているところであります。
以上です。

【石井委員長】 ありがとうございました。活発なご意見をいただけたかなと思います。
この議題に関しましては、冒頭に述べましたように、本日の意見を集約して、自然環境部会の議論に反映させていくということにさせていただきたいと思います。
それでは、議題5と6が残っておりまして、5番目は、オオタカの国内希少野生動植物種からの削除の検討についてということでまずご説明ください。

【中島野生生物課長】 資料5をご覧いただきたいと思います。オオタカの国内希少野生動植物からの削除の検討についてという見出しがついております。
現在、種の保存法上の国内希少野生動植物種にオオタカが指定されておりまして、長くなるんですけれども、平成24年8月に環境省第4次レッドリストを公表いたしましたけれども、この際に、前回第3次のレッドリストと同様、準絶滅危惧というランクに評価をされて、絶滅危惧種としておりますCR、EN、VUには選定をされなかったと。これが2回続いたということであります。それで、今回オオタカを国内希少野生動植物から削除するべきかどうかということについて検討をしていきたいというものでございます。先ほど国内希少野生動植物種の指定の基準がございましたけれども、要は絶滅のおそれのある種から政令で指定するものということになっておりますので、そもそも絶滅のおそれがないと、絶滅のおそれがある種の三つのランクには入らなかったということですので、しかもそれが1回でなくて5年にわたって、2回レッドリストの検討会で評価されて、安定的にこれは絶滅のおそれがあるというふうには評価されなかったということですので、そうなると、先ほどの基準に合わないということになってきます。単純に言えば、もう絶滅のおそれがないんだから削除してしまうということが結論なんですけれども、一応その検討を、今すぐということではなく、しばらく我々のほうとしても検討をした上で結論を出していきたいなということでございます。
オオタカの概要としてございますけれども、(3)のところにそのレッドリストのランクの推移がございます。第1次レッドリスト、第2次レッドリストまでは、絶滅のおそれがある種という扱い、ランクでございます。平成18年の第3次と、平成24年の第4次については、準絶滅危惧ということで、VUの一つ下のランク、絶滅のおそれはないけれども、少し注意をしておかないといけないというものでございます。個体数の調査もいろいろされておりまして、(4)でございますけれども、最近の、例えば平成17年の調査のときには、少なくとも1,800から2,200ぐらい。それが平成20年に行われた調査では、これは95%の信頼限界ということで非常に幅がありますけれども、5,800羽、これは関東地方とその周辺だけでこれだけだというようなデータも出ているところであります。つまり個体数も調査によって、安定的に増えてきているというようなことが大体わかってきているということでございまして、オオタカについては、これまで、そもそも鳥獣法がありますので、鳥獣法は全ての鳥、獣について捕獲を禁止しておりますが、さらにこの種の保存法による希少野生動植物に指定されており、また法律ではございませんけれども、「猛禽類保護の進め方」というのを環境省のほうでつくっておりまして、イヌワシ、クマタカ、オオタカの3種類につきましては、アセスメント等のときに調査方法、あるいは保全の手法などについてガイドラインを示しているところでございます。
2番でございます。削除の検討にあたっての方針ということでございますが、オオタカについては、今ご説明しましたように、いろいろな取組で保全が進展して、レッドリストからも外れたということで、ただ、環境アセスメントにおいては、特に保全の指標種として、かなり大きな注目を浴びてきております。保全に関わっている関係者の方々も非常に多いというふうに考えておりまして、削除をするに当たって、十分合意形成を図ることが必要かなというふうに考えておりまして、下の3の作業スケジュールのようなことをこれから半年ぐらいかけてやっていきたいと思うのですが、まず今日のご審議ということで、その次、まずパブリックコメントを実施したいと考えております。今までオオタカの保全に関わっている方がたくさんいらっしゃると思いますので、そういった方々からの意見をまずは募集したいと。そのご意見も踏まえて、あるいはその間にいろいろなデータを集めて、レッドリストのデータだけでなく、補足的ないろいろなデータをちょっと集めて、シンポジウムみたいなこともやって、そういった問題について整理をしていきたいと考えておりまして、それが終わった後、これは来年、年明け以降になると思いますけれども、もう一度この小委員会に諮問をさせていただいて、改めてご審議をしていただきたいというふうなスケジュールを考えているところでございます。よろしくお願いします。

【石井委員長】 どうもありがとうございました。
ということで、今すぐにということではないけれども、オオタカを国内希少野生動植物種から削除する方向で検討を始めてもよいかということ、またこの件について意見を幅広く聞きたいということです。ご意見・ご質問等ございますでしょうか。
クリスティーヌ委員。

【マリ・クリスティーヌ委員】 すみません、ちょっと個人的にオオタカと関わっているところがありまして。愛知万博のときに、海上の森が540ヘクタールあるんですが、私はそこの名誉センター長をやらせていただいて、そこにオオタカが生息してくれたことによって、万博がそこで行われず、青少年公園というところへ移されたんです。地元の方々にとってみれば非常にオオタカというのが救いの神であったりする部分もありますし、森にとってもきっと良かったのではないかと思います。
パブリックコメントを出すということがすごく大事なことで、それは賛成なんですけれども。ただ、さっきからモニタリングのお話も含めて、パブリックコメントのときのウズラのも、すごく少数の方々のパブリックコメントの答えだったような気がするので、やはりもっとPRをきちんとしていただいて、それでパブリックコメントを募っていかないと、自分の近くにそういうのがあったとか、こういう問題もあったかということを知らないでいる市民が多いと思うのです。オオタカの場合はどちらかというとちょっと派手なものだけに、大勢知られているとは思うんですけれども、パブリックコメントをされるときにおいても、情報のデータというのはもっときちんと出されて、その結果、みんなで判断しましょうというふうな状況に持っていっていただけると、教育にもつながっていくと思うのです。それとやはり納得感もありますし。みんなでちゃんと決めているというふうな認識がそこでとれると思うので。私が住んでいる葉山町にもオオタカがいるという話はあるんですけれども、どちらかというとトンビが非常に多いわけですから、トンビとオオタカの違いもきっとわからないで見ている方々も大勢いらっしゃると思うので、そういうことをもうちょっとパブリックにしていただかないと、本当のパブリックコメントにならないのではないかなという感じがします。そこのところをよろしくお願いします。

【石井委員長】 ありがとうございます。
福田委員、お願いします。

【福田委員】 ちょっと不勉強で最後までわからないんですけれど、高尾に高速が出来る時に、オオタカの巣があるので反対だという声がありましたが、結局出来ました。実際のところ、本当にあるかないか判らないようなことだということも聞きましたけれど。高速が出来るのが良いか悪いかとか、様々な意見がありますけれど、一度、国の施策で決まっていることは、はなから決定ということがあるように思うのです。平成20年に何羽いるとか、又巣があるかもしれないけれど、やってしまうということに問題があると思うのです。
先程、先生がおっしゃっていたように、護岸工事なんかで、いろいろな自然が壊れてきてしまっているのも、決定事項だからやっちゃうということが多いように思うのです。パブリックコメントをやるということですので、その辺のところの意見をはっきりしていって欲しいです。

【石井委員長】 桜井委員、お願いします。

【桜井委員】 ありがとうございます。オオタカに限ったことではないんですが、これは絶滅する方向に対する保護の方法と、増えてしまったものに対する今後の見方についてですけれども、例えばこういうふうに個体数が増えていくというのは当然何か原因があるわけですね。それについてきちっと情報を整理して、なぜ増えたのか。増えたということは、今後どうなるかということもそこで必要になるわけです。それについても、見通しを立てるということが非常に重要であると。それに対して保全をどうするのかと。これは我々えりものほうでアザラシを扱っていますけれども、やはりそれも同じようなことが言えますので、今後減るものに対する考え方ではなくて、増えていくものに対してどのように扱うか。それが、ある意味では逆にインパクトが出るわけです。生態系に対して、それが増えることによって生態系に対する影響があるはずですから、それも果たしてどうなのかということも含めて、種の扱いについては、複合的に考えていただきたいというのが私の意見です。
以上です。

【石井委員長】 ありがとうございました。
では、広田委員どうぞ。

【広田委員】 簡潔になんですけども、パブリックコメントに対する対応の仕方を工夫というか、少し丁寧にしていただきたいなというのがありまして、これは合意形成というのはすごく大切なことだと思います。結果がどうなろうと。パブリックコメントに対する回答というか、対応というのはいろいろなやり方があり得ると思って、ただ、先ほどのウズラの件でちょっと気になったところなんですけれども、それに対して、それなりの回答、さっきのだとモニタリングをこれから検討していきますという、ああいう回答というのちょっと不十分な感じがしまして、やはりできるだけ具体的な情報を出していくべきだし、あと、できればやはりもう一回のやりとりがあるとか、パブリックコメントに対する対応の仕方というのを、ちょっと工夫というか、丁寧にやっていくと。それが、今後も同じような問題が起きたときの、何か一種の信頼性にも関わると思いますので、その点を気にしていただければと思います。

【石井委員長】 ありがとうございました。
磯崎委員。

【磯崎委員】 法律リストからの外す場合と、それから法律リストへ入れる場合の基準で、先ほどの4-2の資料でも、科学的根拠に基づいてというのを入れていましたので、科学的な根拠でやる必要がもちろんあるんですが、ただ、そのときに、入れるときの基準と外すときの基準が全く同じでいいかどうかは別の要素を考えることもできるかと思います。
それから、生物学的な指標、基準だけではなくて、社会的な要素も入れて考えるということであると、さらに入れるときの基準と外すときの基準がずれてくる可能性もあると思います。ただし、その場合ですが、なぜそれがずれるのか、あるいは、なぜここで生物学的基準のほかにこういう社会的その他の要素が考慮されるのか、その説明をはっきりしないと、さっき課長も触れていたんですが、内部でやっていて、外から見るとわからないという、それにならないように、そこについての説明もちゃんとできれば、全く同一の基準で入れる入れない、必ずしもそうではないという、その説明ができるかと思います。

【石井委員長】 はい、では引き続き石井信夫委員。簡潔にお願いします。すみません。

【石井(信)委員】 議論を聞いていて気になったので、簡潔にしますけれども、意見を言います。オオタカが絶滅のおそれがあるかどうかという観点から、オオタカ希少種に指定しておくかどうかについては、私は削除の方向だろうと思います。ただ、オオタカがいたから守られた環境みたいなものがあったりする。しかしそこで、オオタカを載せておいたほうがいいみたいな議論に行くのは、私は筋が違うと思うのです。そこで問題になるのは、道をつくったり開発したりするということが本当に必要なのかどうかという部分が、別にしっかり議論されるようなことがないと、ではオオタカを載せておいて、オオタカを利用してそこを守ろうというふうになってきてしまうので、大きい問題ですけど、そこが混乱してくると、(希少種とするかについて)的確な判断が難しくなると思いました。
あとすみません、もう1点は、オオタカが絡むアセスというのは、私も幾つか関わったことがありますが、そこにいる個体が問題になっています。オオタカの個体群全体をどう保全していくかという観点で、アセスが行われている例というのは、私が関わっている限りはあまりなかったので、そういう観点も重要かなと思います。ちょっとこの議論とはずれますけど。

【石井委員長】 わかりました。
それではよろしいでしょうか。
あ、宮本委員、すみません。

【宮本委員】 この希少種の指定から外れることによって、例えば保全事業の対象から外れるとか、アセス調査の際の扱いが変わるとか、関連の法律等の中での、何か扱いが変わっていく事例というのがございましたらちょっと教えていただければと思います。

【中島野生生物課長】 アセスメントについては、国内希少野生動植物種だから注目してアセスメントの調査の対象にするという場合もあるかもしれませんし、生態系の中のアンブレラ種だからオオタカに着目して調査するという場合もあると思うのですけれども、アセスに関して技術的基準みたいなものの中では、国内希少野生動植物種だからというよりは、アンブレラ種みたいなものについてはしっかり注目して調査をすべきだというふうに位置づけられているので、一応そこでは、何か外れるとかということではないと。
種の保存法と鳥獣保護法が二つ、両方かかっているうち、種の保存法が外れることになった場合に、具体的になくなる規制としては、流通の規制でございます。鳥獣保護法は捕獲規制だけがかかっていて流通の規制はかかっておりませんが、先ほどもご説明しましたけれども、生きていても死んでいても、種の保存法については流通の規制がかかりますので、例えば剥製を売買するといったようなことは今はできませんけれども、これが外れたときは可能になるということでございます。

【石井委員長】 予定の12時過ぎてしまいました。ちょっと議事進行がまずくて申し訳ございません。
それでは、オオタカの削除の検討ということですけれども、その方向で承認してよろしいでしょうか。
(異議なし)

【石井委員長】 ありがとうございます。
それでは、最後の案件ですけれども、国指定鳥獣保護区の保護に関する指針についてということで、これは報告事項です。よろしくお願いします。

【事務局】 野生生物課の尾崎と申します。資料6の国指定鳥獣保護区の保護に関する指針について説明いたします。
鳥獣保護区の指定後において環境の変化等により、鳥獣の生息環境が悪化した場合に、指定目的、鳥獣の生息状況に照らして、鳥獣の生息環境の改善を図る必要があると認めるときに、保全事業を行うことができることになっております。その点線の枠のほうに、鳥獣保護法の関係条文を抜粋しております。保全事業の具体的な内容といたしましては、土砂流入防止のための工作物、鳥獣の生息地における植生破壊等を行う動物の侵入を防ぐための施設等の整備がございます。同様に、点線の枠の中に関係する鳥獣保護法施行規則の抜粋を記載しております。この保全事業を行うに当たっては、関係者のご意見をお聞きいたしまして、鳥獣保護区の保護に関する指針において、保全事業の目標、区域、事業内容を定めるものとなっております。国指定鳥獣保護区指定等実務要領において、この指針を官報で告示いたしまして、中央審議会へは報告を行うとなっており、本日、報告をさせていただいております。
今回報告させていただきます該当の鳥獣保護区が、2ページ目以降の3カ所となっておりまして、鳥島鳥獣保護区、七ツ島鳥獣保護区、大東諸島鳥獣保護区となっております。これらの保護に関する指針については、本年の3月29日付の官報にて告示を実施しております。今年度より具体的な事業を実施する予定です。
2ページ目以降のそれぞれの鳥獣保護区での保全事業の概要について簡単にご説明いたします。表がその保全事業の概要となっておりまして、裏面が、それぞれの保護に関する指針として、実際に官報に告示した記述内容となっております。
鳥島鳥獣保護区について、まず説明いたします。東京から南へ約580キロメートルのところにありまして、昭和29年に指定しております。アホウドリの最大繁殖地であり、希少鳥獣生息地として指定されております。この鳥島鳥獣保護区において、繁殖地への土砂流入や、ネズミ類によるオーストンウミツバメなどの希少な小型海鳥類が捕食されている状況がありまして、保全事業を実施することとしております。
一番下の枠に、具体的な事業内容を記載しており、土砂流入防止対策や、小型海鳥類の繁殖地を保全する対策を行ってまいります。
次に、4ページ目の、七ツ島鳥獣保護区での保全事業について説明いたします。七ツ島鳥獣保護区は、石川県輪島市にありまして、輪島市から北へ約24キロメートルの場所にございます。七ツ島鳥獣保護区は、昭和48年に指定しております。オオミズナギドリやカンムリウミスズメ等の集団繁殖地として国指定鳥獣保護区に指定されております。こちらにおいて、ウサギが持ち込まれたことによって、その食害により、植生の荒廃や土砂流出等が起こっており、鳥類の生息環境が劣化している状況がございます。
また、かつては生息していなかったネズミ類が増殖したことによって、希少種の小型海鳥類であるヒメクロウミツバメやカンムリウミスズメ等の卵やヒナが捕食され、繁殖が阻害されているという状況にあります。このような状況から保全事業を実施することにいたしまして、具体的な事業内容といたしましては、そのウサギによる食害箇所の植生復元、オオミズナギドリ繁殖地等への土砂流出防止対策を行う予定でございます。6ページ目の、大東諸島鳥獣保護区での保全事業について説明いたします。大東諸島鳥獣保護区は、沖縄県の島尻郡北大東村と南大東村にございまして、沖縄本島から東へ約400キロメートルの位置にございます。平成16年に指定しておりまして、ダイトウオオコウモリやダイトウコノハズクなどの希少鳥獣が生息する場所として、国指定鳥獣保護区に指定されております。こちらにおいては、海岸や幕及び池沼周辺においてダイトウオオコウモリやダイトウコノハズクのすみかとなっているダイトウビロウ林が劣化・消失しており、生息環境が悪化している状況にあります。このような状況から保全事業を実施することとしております。
具体的な事業内容としては、ダイトウビロウの植樹等による希少鳥獣の生息地整備を行っていく予定でございます。
簡単ではございますが、以上で説明を終わります。

【石井委員長】 ありがとうございました。ご報告ということですけれども何かご意見ございますか。
尾崎委員、お願いいたします。

【尾崎委員】 鳥島鳥獣保護区の保全に関して、おおいに歓迎したいと思います。私どもアホウドリの保全で20年近く鳥島と関わってきましたが、ネズミの駆除が最終的な大きな夢でした。これまでこのくらい大きな島でのネズミの駆除というのは日本ではなされたことがないと聞いていますので、ぜひ成功してほしいと思います。
ただ、それには幾つか条件がありまして、ご承知のようにネズミは短期間に、かなり集中的にやらないと、だらだらやることでは役に立たないんですね。また途中でやめてしまったりするとすぐもとへ戻ってしまうということがありますので、やるからには、相当不退転の覚悟でやらなければなりません。鳥島は行くだけで数百万ものお金のかかるという大変なところにありますので、駆除ということに関しては相当費用が必要ですが、やるだけの意味は十分にあると思いますので、ぜひ環境省に頑張っていただきたいと希望します。

【石井委員長】 エールが送られたということですけれども、他にはよろしいですね。
それでは、本当に議事進行がまずくてすみません。
その他ということですが、委員の先生方、それから事務局、何かございますでしょうか。

(なし)

【石井委員長】 それでは、これで議事は終了ということにさせていただきたいと思います。
最後に、ご意見等がなければ、中島課長からご挨拶をお願いします。

【中島野生生物課長】 本日、自然環境審議会の構成の見直し後、最初の委員会ということでございまして、熱心にご審議・ご助言をいただきまして誠にありがとうございました。
諮問事項としてご審議をいただきました国際希少野生動植物の追加等、それから狩猟鳥獣の指定の解除等について、いずれも事務局案のとおりおまとめいただいたということでありがとうございます。併せて、たくさんのご指摘・ご意見を賜りましたので、関係省庁とも連携をしながら対応を検討していきたいというふうに考えております。
種の保存法の改正案についてご説明を差し上げて、保全戦略、それからオオタカの希少種からの削除の検討についてもさまざまなご意見をいただきましてありがとうございました。野生生物の種の保全戦略につきましては、自然環境部会の方で議論をしていくということにしておりますので、今日いただいたご意見も踏まえて、さらにいい内容にしていきたいと考えております。また、オオタカにつきましても、さまざまご意見をいただきましたので、削除するときの手続はどうあるべきかということも含めて、今回私たちもちょっと考えながらやっていきたいというふうに考えておりますので、また引き続きご指導の方をお願いしたいと思います。
どうもありがとうございました。

【石井委員長】 では、以上をもちまして、本日の野生生物小委員会を閉会といたします。
ありがとうございました。

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