中央環境審議会 自然環境部会 自然公園等小委員会(第31回)議事録

1.開催日時

平成27年12月22日(火)14:00~17:00

2.開催場所

経済産業省 別館 1111号会議室(11階)

3.議題

1.開会

2.議事

(1)国立公園及び国定公園の公園区域及び公園計画の変更について【諮問】

・釧路湿原国立公園  ・十和田八幡平国立公園(八幡平地域) ・天竜奥三河国定公園(静岡県地域)

(2)生態系維持回復事業計画の策定について【諮問】

・釧路湿原国立公園  ・南アルプス国立公園   ・霧島錦江湾国立公園   ・屋久島国立公園

(3)国立公園事業の決定、廃止及び変更について【諮問】

・阿寒国立公園     ・支笏洞爺国立公園    ・十和田八幡平国立公園  ・三陸復興国立公園   ・磐梯朝日国立公園   ・上信越高原国立公園   ・秩父多摩甲斐国立公園  ・富士箱根伊豆国立公園  ・吉野熊野国立公園   ・山陰海岸国立公園    ・瀬戸内海国立公園    ・大山隠岐国立公園
・阿蘇くじゅう国立公園

(4)その他

3.閉会

4.議事録

午後2時00分 開会

○司会:本日はお忙しいなか、当審議会に御出席いただきありがとうございます。定刻となりましたので、只今より、中央環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会を開会いたします。

はじめに、自然環境局長の奥主より御挨拶申し上げます。

○自然環境局長:自然環境局長の奥主でございます。本日は年末のお忙しい中、自然環境審議会自然環境部会自然公園等小委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

 本日の小委員会でございますけれども、三つの諮問案件について御審議いただきたいと思っております。

 一つ目は、国立公園及び国定公園の公園区域及び公園計画の変更でございます。

 釧路湿原国立公園、十和田八幡平国立公園の公園計画の変更の他、天竜奥三河国定公園の公園区域及び公園計画の変更について御審議いただきたいと思っております。

 二つ目は、生態系維持回復事業計画の策定についてでございます。

 こちらはシカの被害が問題になっている公園について、その対応策を定めるものでございます。今回、釧路湿原国立公園について新たに計画を策定するほか、南アルプス国立公園、霧島錦江湾国立公園及び屋久島国立公園につきまして、計画期間満了に伴い次期計画を策定したいと考えております。

 三つ目は、国立公園事業の決定廃止及び変更についてでございまして、今回公園計画の変更を予定しております、十和田八幡平国立公園のほか、今年9月に大規模拡張を行いました吉野熊野国立公園など13の公園に関する案件を御審議いただきたいと思っております。

 限られた時間でございますが、本日は忌憚のない御意見をよろしくお願い申し上げます。

 また、大変申し訳ございませんが、私、公務により、ここで中座させていただきたいと思います。先生方には御審議お願い申し上げて大変申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。

○司会:それでは会議に先立ちまして事務局より本日の出席委員数を御報告いたします。

 本日は所属の臨時委員9名のうち、5名の御出席をいただいておりますので、この小委員会は成立しておりますことを御報告申し上げます。

 次に、本日お手元にお配りしている資料でございますが、配付資料の一覧につきましては、議事次第の裏面にございます。ただいまから簡単に読み上げますのでお手元に配付もれ、落丁等ございましたら事務局にお申し出ていただければと思います。

 まず最初に、資料1-1は国立公園及び国定公園の公園区域及び公園計画の変更についての諮問書が一枚。その後ろに資料としまして、1-1の別添1、冊子になっているものでございます。

 その次が、冊子で別添2というものがございます。その下に資料1-1の別添3、これも冊子になっているものでございます。

 続きまして、資料1-2の釧路湿原公園の公園計画の変更の概要が1枚あります。その次が、釧路湿原国立公園の公園計画の変更についての資料、これが1-3でございます。

 続きまして1-4は、十和田八幡平国立公園の八幡平地域の変更案の概要が1枚あります。その後ろに、資料として1-5がございます。その下が資料1-6として天竜奥三河国定公園の公園区域の変更の概要が1枚あります。

 その次の資料といたしまして、資料1-7がございます。その次は、参考資料ということでパブリックコメントの実施結果についての資料がございます。

 続きまして資料2-1、こちらは釧路湿原生態系維持回復事業計画の策定についての諮問書が1枚。その次が資料1-2の別添としまして、事業計画の案になります。

 続きまして、資料2-2でございますが、南アルプス生態系維持回復事業の策定についての諮問書が1枚あります。その事業計画の案が次の資料2-2の別添となっております。

 続きまして、その次が資料2-3としまして、霧島生態系維持回復事業計画の策定についての諮問書が1枚あります。その次が事業計画の案でございます。資料2-3の別添とされております。

 次が資料2-4でございますが、こちら屋久島生態系維持回復事業計画の策定についての諮問書1枚があります。その次が同事業計画の案ということでこれが資料2-4の別添となっております。

 続きまして、生態系維持回復事業計画の策定に関する説明資料として、資料2-5がございます。

 続きまして、資料3-1でございますが、国立公園事業の決定、廃止及び変更についての諮問書1枚があります。

 その次が非常に大きな冊子になっておりますけれども、資料3-1の別添として国立公園事業の決定書、廃止及び変更書の案という冊子がございます。次の資料3-2として、第31回自然公園等小委員会の諮問案件の概要という資料がございます。その下が資料3-3として国立公園事業の決定・廃止・変更案件に関する説明資料でございます。その下が資料3-3の別紙1-1となっており、その次の資料が資料3-3の別紙1-2ということで、A3の折り畳みの資料が入っております。これが2枚セットでございます。

 続きまして、資料3-3の別紙2-1、これも同じく後ろに別紙2-2ということで2枚セットの資料となっております。

 それから最後でございますが、資料3-3別紙3となっておりますが、これも2枚組でございまして資料3-3の1、3-3の2、ということで2枚セットの資料となっております。

 本日の配付資料は以上でございます。落丁、配付不足等ございましたら事務局にお申し出ていただければと思います。

 それではこれよりの議事進行につきましては、下村小委員長にお願いしたいと思います。下村小委員長よろしくお願いいたします。

○下村小委員長:皆様暮れのお忙しい折に御参集いただきまして、ありがとうございます。

 資料も大変複雑でございまして、御確認いただけましたでしょうか。足らないものがあれば、お申し出いただければと思います。

 今日も案件が非常に多くございまして、事業の決定や変更などが100件を超えておりまして、事務局にはできるだけ要領良く説明していただき、議論の時間をとっていただきたいとお伝えしてありますので、何とか三時間でやっていければと考えております。少し長丁場になりますが、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

 それでは、議事次第に従いまして、進めさせていただきたいと思います。この小委員会は公開で行いますので、報道関係者や傍聴の方も同席しておられます。

 また、会議録は後ほど事務局で作成をいたしまして、本日御出席の委員の了承を取っていただいたうえで公開することになります。なお、議事要旨につきましては事務局で作成したものを、私、小委員長が了承したうえで公開することになっておりますので、この点御了承願います。

 また、お手元の会議資料につきましても公開の資料となりますので、その点を御認識いただければと思います。

 それでは、最初の議題に入りたいと思います。先ほど局長から御紹介ありましたけれども、国立公園及び国定公園の公園区域及び公園計画の変更についてということです。事務局から説明をお願いいたします。

○小林計画係長:国立公園課計画係の小林です。どうぞよろしくお願いいたします。座って説明させていただきます。

 今回、議事(1)としましては、国立公園関係が2件、国定公園関係1件、合計3件について諮問させていただきます。

 まず、釧路湿原国立公園の見直しでございます。資料につきましては配付資料1-3です。

 釧路湿原国立公園は、北海道東部に位置し、昭和62年に指定されております。日本最大の湿原景観を有する公園としまして、タンチョウなどの希少な野生生物も多く生息しております。

 指定以降、平成23年に第一次点検を実施しておりますが、今回はエゾシカによる影響を低減するため、生態系維持回復計画を追加することを考えております。

 その背景としましては、湿原をシカがどの程度通ったかを空中から判読した結果、2004年から2010年の6年間で2倍以上になっていると。1990年に入ってから、湿原の中でのシカの生息数が増加傾向ということがわかってきております。その結果、シカによる踏み荒らしや、樹皮はぎ等の影響が出てきておりますので、今回、釧路湿原国立公園の公園計画に生態系維持回復計画を追加したいと考えております。

 なお、こちらにつきましては、生態系維持回復計画に基づきまして、具体的な事業内容を定める生態系維持回復事業計画についても、後ほど(2)の議事の中で説明する予定ですのでよろしくお願いいたします。

  続きまして、資料1-5でございます。十和田八幡平国立公園(八幡平地域)の見直しでございます。

 十和田八幡平国立公園は大きく十和田八甲田地域と八幡平地域の二地域に分かれておりますが、今回は八幡平地域についての見直しです。

 八幡平地域は活火山に代表されるような火山景観が特徴でして、最高峰の岩手山や北駒ヶ岳等から形成された景観でしたり、湿原、あとは噴気現象、利用としても温泉だったり登山だったり、自然観賞、ドライブ、そういった利用がなされる公園でございます。

 十和田八幡平国立公園は、昭和11年に十和田八甲田地域が指定されておりまして、その後、昭和31年に今回対象となります八幡平地域が追加されまして、十和田八幡平国立公園として誕生しております。今回、八幡平地域については、指定以降初の全般的な見直し、いわゆる再検討の実施となっております。再検討に当たりまして、現地調査や文献調査等、全般的な見直しを行った結果、削除に至るほどの自然環境の劣化は見られず、また、関係機関等との調整の結果、現状の計画においても自然環境は保全できていると考えられておりますので、公園区域の変更は行わず、保護規制計画についても、基本的には現在の計画を踏襲することを考えております。

 一方で、利用施設計画につきましては、指定当時からの社会状況の変化や、現状の利用施設の整備状況、また今後の利用動向を踏まえまして、全体的な整理を考えているところでございます。

 まず、保護規制計画については、基本的には現状のままですが、2カ所ほど変更を考えております。

 1カ所目が網張地域でございます。こちらは八幡平地域の東側に位置しまして、岩手山の南西側でございます。ここは、網張集団施設地区になっておりまして、ビジターセンターや広場が整備されているような場所でございます。今回、第3種特別地域から第2種特別地域への変更を考えておりますが、理由としましては、集団施設地区内ということですので、良好な風致を保ちつつ、施設整備も行うという観点から、第2種特別地域が適当ということで変更を考えております。

 もう1カ所が、後生掛(ごしょがけ)という場所でございます。こちらは、八幡平地域の北の玄関口のほうで、後生掛集団施設地区内でございます。こちらについてもビジターセンターや、野営場等の利用拠点が整備されておりまして、変更の理由としましては、先ほどの網張と同じですが、集団施設地区内ということでございますので風致の維持を図りつつ、この適正な利用、施設整備等も行うということで、第2種特別地域が適当ということです。

 保護規制計画は以上でございますが、続きまして、利用施設計画の変更についてです。

 最初に全体的な変更を御説明しまして、その後、個別の話を、具体的になりますが、御説明させていただければと思っております。

 今回、集団施設地区につきましては、7カ所から4カ所、また単独施設は追加22カ所、削除34カ所を考えておりますが、こちらにある表のとおり、集団施設地区を削除といっても全くなくなるわけではなくて、単独施設への振り替えと考えていただければと思っております。

 また、単独施設の追加の22カ所についても、純粋に全く新しい計画というよりは、現在の他の計画から振り替えるものがほとんどになります。車道とか歩道につきましては、ここに記載のとおり、追加や削除・変更を行っております。

 続きまして、個別の話をさせていただければと思います。

 集団施設地区の変更についてです。先ほど申しましたとおり、7カ所から4カ所にしますので、3カ所ほどの削除となっております。この図で見ると○のところ、蒸ノ湯(ふけのゆ)と藤七温泉、松川温泉の集団施設地区を単独施設へ振り替える予定としております。

 その理由としましては、主に温泉利用が盛んでして、それがメインになっている。集団的な施設整備を実施するために必要な土地の広がりというものがなく、今後も温泉利用が中心となって、そのほかの施設整備は見込まれないということから、今回ここは単独施設に振り替えるということを考えております。

 これによりまして、八幡平地域の集団施設地区は4カ所、後生掛、玉川温泉、乳頭温泉郷、網張の4カ所になりますが、それぞれの道路やアクセスからちょうど拠点になるような場所はカバーできております。

 続きまして、単独施設の変更に移りますが、時間の関係上、全て御説明するのは控えさせていただければと思いますので、主な具体例として、宿舎から避難小屋への振り替えについて説明いたします。

 地図に○があるところが、これまで宿舎計画として計画上位置づけられておりましたが、実際整備されておりますのは避難小屋です。実際の利用としても、主に日帰り利用がほとんどで、宿舎として計画し整備していく必要性は低いということで、適切な計画として避難小屋計画へ振り替えるということを考えております。

 続きまして、道路でございます。道路の追加を車道と歩道両方とも1路線ずつ計画しております。

 車道については、先ほどの保護規制計画で出てきました、網張集団施設地区に至る車道を1カ所公園計画にも位置づけようと考えております。

 また、歩道の追加につきましては、岩手山から東に延びている焼走り溶岩流を観察するための探勝歩道として設定しようと考えております。

 そのほか、削除や変更に続きます。

 車道の削除と変更について御説明いたします。車道の削除は3路線ございます。こちらについては、路線が設定された当時というのは、いかにしてこの未開の土地である八幡平にお客さんを誘客するかという観点から、奥羽山脈を縦断したり横断するような道路が計画されておりましたが、現状としましては、現状整備されている車道や歩道で、公園利用としては特に支障はなく利用できております。そういった観点から、現在道がなく、また具体的な整備予定が現時点でついていない計画等につきましては、今回削除、それが3路線ございます。

 車道の変更は4路線がございますが、こちらについては起点とか終点を定めているのですが、それが不明確であっものを明確化したり等の整理を行ったりしているものが、4路線ございます。

 続きまして、歩道ですが、歩道の削除が13路線、変更が21路線ございます。

 削除については、現状歩道がなくて今後も整備される予定がなかったり、管理者が今もおらず今後も管理者がいないような歩道については、公園利用に支障がないもの、公園計画に位置づけることがなかなか難しいものについては、削除という形を考えております。

 変更についてもたくさんございますが、これは当時の路線設定の考え方、路線の区切りが様々で統一性がなかったため、今回は利用実態にあわせまして、区間の整理を実施しております。例えば、一つの路線で扱っているものを他路線に振り替えたり、園地事業と重複していた部分を排除したりなど、また実際歩道がなく今後も整備の予定がない場所については削除、一方で、現状使われている部分で、一体的な利用がなされる部分の支線追加、こういった公園計画の変更を行っております。

 なお、今回再検討に伴いまして、公園事業の決定等が必要になったものについては、一部(3)の公園事業の決定等につきまして、諮問の予定となっておりますので、よろしくお願いいたします。

 以上が八幡平地域の見直しでございます。

 続きまして、国定公園の案件、天竜奥三河国定公園(静岡県地域)の見直しでございます。

 天竜奥三河国定公園は、長野県と静岡県と愛知県の3県にまたがる公園で、主にここに緑色に示されているところが公園区域になっております。

 今回見直しの対象となっているのは静岡県地域で、この赤い線で囲った場所を拡大したものが静岡県地域の点検になります。

 指定は昭和44年でございます。ここは天竜川水系の河川景観や山岳景観による公園ですが、今回対象となる静岡県地域は、天竜川の河川景観であったり、佐久間ダムや秋葉ダムなどのダム景観、また、森林公園といったレクリエーションの森、そういった非常に都会からアクセスがしやすい場所で、都会の人たちのレクリエーションの場所としての国定公園という要素が強い場所でございます。

 これまで指定以降、平成7年に全般的な見直しを実施しておりますが、今回は再検討後の初の点検となっております。変更のポイントとしましては、こちら①番と②番ございますが、一つが公園区域の変更、市街化が進んだ場所3haほどですが、削除を考えております。また公園計画の変更については、利用施設計画について追加と削除を一カ所ずつ考えております。

 まず、公園区域の変更から御説明いたします。

 位置としましては、こちら静岡県地域大きく3地域に分かれておりますが、一番南側の地域です。こちらを拡大したのが、右側の中で赤い四角い枠の中のさらに赤い丸のところ、ここがエリアです。ここを拡大したものが、次のページのスライドになります。ここはどういった地域かと言いますと、戦国時代の城としても有名な二俣城でしたり鳥羽山城があるエリアとして、眼下に天竜川、水色のところを流れておりますが、この天竜川を眺望できるような景勝地でもあります。そういった自然と文化が相まった地域になっております。

 今回削除するエリアですけれども、こちらの写真にあるように、市街化が進んでおります。公園区域外の一帯も市街地になっているのですが、削除予定エリアは公園区域外と連続しておりますので、どうしても市街化が進んでしまったという状況です。昭和57年には既に住宅密集地となっておりまして、特認という許認可上の審査指針の扱いを、地域の実情に合わせて特別に認めるという制度を適用しています。具体的にはここでは規制を緩和するような特認制度を行っておりまして、例えば建ぺい率を20%から40%にしたり、敷地からの後退距離を5メートルから2メートルにするような特認制度を行っております。そういったこともありまして、市街化した地域でございまして、今回は公園区域外の部分と今回削除する3haには風致上の違いは特に見られないということと、また、このエリアの主要な利用拠点が鳥羽山城の跡地と二俣城の跡地になるのですが、そこからの主要な展望方法というのは、例えば、鳥羽山城ですと天竜川を見る方向、二俣城からの主要な展望方向は川沿いを見るような方向で、今回市街化して削除するエリアは展望方向ではないことと、周辺が森になって森林地域になっておりますので、樹木に隠れて見えにくいということでございます。そういった利用上の支障がないということで、今回この3haのみ削除を考えております。

 なお、図面上では非常にわかりづらいのですが、緑色のところが森林地帯になっておりまして、等高線がかなり密になって、傾斜がきつくなっておりますので、今後周辺に市街化が進んで行くというような現状ではございませんので、今回は既に開発が進んでしまった部分だけ削除ということを考えております。

 続きまして、利用施設計画の変更でございますが、こちらも先ほどと同じような地域になりますが、赤丸で示してあるところでございます。先ほどの鳥羽山城のところでございます。

 こちらについては、宿舎の計画の削除と園地計画の追加を考えております。当初ここに宿舎の計画がございましたが、現状として宿舎は整備されておりません。また今後の整備の予定も現状ございません。さらに第2東名高速道路が平成24年、ここを赤い線で描いておりますが、開通してインターチェンジもすぐ近くにありますので、そういったところからのアクセスもさらに容易となりまして、ここに宿舎を計画する必要性はかなり低くなったということで、宿舎は削除いたします。

 一方で、この鳥羽山につきましては、鳥羽山城の遺跡の発掘が進んでおりまして、平成26年には浜松市の遺跡に指定されております。また平成29年には、国指定の文化財の指定を目指しておりますので、そういった文化的景観を、さらに自然景観と相まったものを生かした公園利用を強化するために園地計画の追加を考えております。

 以上が今回諮問させていただく3件の説明になります。ありがとうございます。

○下村小委員長:どうもありがとうございました。

 今回国立公園に関しましては、議題がかなり連動しておりまして、最初の釧路湿原のケースは議題(2)で生態系維持回復事業の新設ということで、御説明、御議論があるかと思います。また、八幡平につきましては、議題(3)の事業計画のところで56件挙がってまいります。詳細な資料はそちらのほうに出てきます。ここでは全体像を見ていただいて、御質問あるいはお気づきの点を御発言いただければと思います。

 八幡平は59年が経過しての見直しということで、まだ生まれていらっしゃらない委員の方もいらっしゃるかと思います。天竜のほうも20年たっての見直しということで、かなり状況が変わってきている中で、今の状況に合わせて設定をしなおされたということかと思います。

 いかがでしょうか。何か御質問、お気づきの点がありましたらよろしくお願いします。

○佐々木委員:異論じゃなく、質問でお聞きしたいのですが、十和田八幡平国立公園の規制計画の変更で第3種特別地域を第2種特別地域に変更するという趣旨は非常によくわかるし、非常にいいことだと思うのですが、具体的にコントロールする内容はどのようにかわるのでしょうか。

○小林計画係長:例えばですが、第3種特別地域にしていますと、森林の伐採とかにつきましては、基本的に皆伐が可能でございます。第2種特別地域になると択伐ですとか、皆伐も例えば2ha以下とか、そういったように基準が変わってきますし、一般的な建築物につきましても、建ぺい率や容積率、そういった基準がかわってきますので、どちらかというと集団施設地区が利用の拠点となるような場所は、施設整備も当然行う必要がありますが、風致に配慮するというかそういったことも必要になってくるので、第3種特別地域よりは第2種特別地域のほうがより適切ということで、変更いたしております。

○下村小委員長:時間短縮するために、質問のある方、席札を立てていただいてまとめてお伺いして、まとめて答えていただくということにしたいと思います。

 それでは、大黒委員、それから小泉(武)委員お願いします。

○大黒委員:細かいところで恐縮ですが、釧路湿原国立公園の生態系維持回復計画の件について、おそらく次の議題でまた詳しい御説明があると思うのですが、資料の中でシカ道の延長が6年間で2倍以上ということですが、2倍よりも随分増えているような印象を受けます。また、簡単で結構ですので、シカの個体数や生息数の調査などもあわせて行っているのか、その辺を教えていただければと思います。

○小泉(武)委員:八幡平の中に焼走り溶岩流というのがあるのですが、探勝歩道を設置ということは、今、道は既にあるのだと思います。ただ、すごく歩きづらく、私も歩きながらもっと安全なものにしてもらえればいいなと思ったのですが、どのような整備なのか教えてください。

○松尾専門官:国立公園課の松尾と申します。シカの対策を担当しておりますので、最初のシカ関係の御質問にお答えいたします。

 まず、シカ道の話ですが、わかりやすいように資料では1番シカ道が増えている場所を例示として上げております。ほかにも調査地点を幾つか設けていまして、その全体の平均で見ると2倍以上増加したということで、御説明しております。また、生息数につきましては、まだ調査が不十分でして、この辺りで何頭というようなはっきりとした精度の高いものは出ていない状態でございます。そのため、今後調査していくという予定にしてございます。

○小林計画係長:続きまして、八幡平地域や焼き走り溶岩流の保存についてでございますが、現状、道はございます。実際整備についてというのは、これから具体的に、今、道はありますが、おっしゃるとおり歩きづらいなどそういった声もあろうかと思いますので、そういった声を踏まえて今後どう整備していくかとか、自然環境とのバランスを図りながら考えていくというのが現状でございますので、今後ということで進めていきます。よろしくお願いします。

○下村小委員長:お二方ともよろしいですか。ほかに何か御質問あるいはお気づきの点などございませんか。

 それでは、本件につきまして、3公園の公園区域の変更あるいは、公園計画の変更について適当とお認めすることにしたいと思います。ありがとうございました。

 続きまして、二つ目の議題です。生態系維持回復事業計画の策定についてということで、1件の新規の策定と3件の再策定です。御説明をよろしくお願いいたします。

○松尾専門官:それでは、生態系維持回復事業計画について御説明いたします。資料については2-1から2-5までが該当しておりまして、2-1から2-4までが計画本体になっております。再策定となる南アルプス、霧島、屋久島の計画については、今回修正変更する箇所について赤い字で計画本体には示しております。内容については2-5を使って一括で御説明をいたします。

 現在のところ、全国で8の事業計画が設定されておりまして、今回釧路湿原で新たな策定を予定しております。これで9件となります。南アルプス、霧島、屋久島については計画期間満了に伴いまして、更新のような形で再策定をいたします。いずれもシカによる影響に対する対策として、これらの事業計画を策定しています。

 この事業計画につきましては、どの地域の計画でも基本的に全体の構成を一致させておりまして、まず策定者、事業の期間、目標区域、そして事業内容としてこちら資料にあります①から⑥までのような項目で実施していくものを記載していくこととしております。 また、事業の評価、見直しですとか、関係する計画との連携実施体制なども記載することにしております。

 この事業計画に基づく取り組みにつきましては、自然公園法に基づく個別の許可が不要という特例がございまして、多様な主体がこの事業を迅速に進めることができるという仕組みにもなっております。では個別の案件を御説明いたします。

 釧路湿原ですが、先ほど被害の現状ですとかそういったものは説明しておりますので、省略させていただきまして、計画の内容について御説明いたします。

 策定者は環境省、事業期間につきましては来年度の4月1日から目標達成までという言い方で、事業の終期は区切らないようにしております。これはシカの対策は全国で共通なのですが、長期的に取り組まなければいけないという観点から、終期は区切っておりません。

 目標につきましては、エゾシカによる影響を低減することにより生態系の維持回復を図るということで、具体的に目指すべき生態系の姿といたしましては、ラムサール条約に登録された1980年以前の状態を目指すということにしております。区域は公園の全域です。

 具体的な事業内容ですが、まずシカの生息状況そして植生の被害の状況等を把握し、またそれらの状況をモニタリングしていくということを記載しております。現状では先ほど申しましたように、生息密度がどの程度かという情報・知見が不足している状態ですので、今後対策を本格化していくためにも、基礎情報をまず収集していこうと思っております。

 こちらに示しておりますのが一例でして、既に基礎的な調査を始めております。左側にあります図面については、シカの季節移動を追ったデータになっておりまして、1カ月ぐらいでおよそ80キロも移動をしている、国立公園の中と外を行き来しているようなデータが得られております。また、右手のほうは湿原内に植生保護柵を設定したところで、ここで植生への影響がどの程度あるか、そしてそれがどう変わっていくかということを見ていきたいと思っております。

 二つ目といたしまして、防除の取り組み、具体的には捕獲ですとか、守るべき植生を保護する柵の設置ですとか、そういったものの内容を書いております。こちらも既に試験的な取り組みを始めておりますので、例として挙げておりますが、囲いわなという知床で行っている手法を試験的にこちらでも試しております。国立公園の中ということもありますので、公園利用者、釣りに来る方もいらっしゃいますし、あるいはタンチョウの生息地にもなっている、またアクセスがそもそも厳しくて捕獲する以前になかなか辿りつけないとか色々な地形的な制約などもございます。そういった自然環境の状況ですとか、社会的な条件を勘案しながら、今後湿原と周辺での手法を検討していくということにしております。

 ③につきましては、生息・生育環境に対する取り組みということで、シカにつきましては、法面の緑化等がシカのいい餌場になって、シカを増やすような環境を生み出してしまっているというような現状も指摘されております。そういったものについてはできるだけ排除をするということですとか、あとは希少植生を回復するための手法の試験をやっていくということを書いております。

 ④は、普及啓発といたしまして、事業の必要性はもちろんですが、捕獲をしていくにあたって事故の防止ですとか、そういった注意喚起を位置づけております。

 ⑤に、これらの事業に必要な調査等ということで、簡便な事業の評価指標を検討していく、効率的で安全な事業へ向けた調査研究、そしてタンチョウをはじめとする希少動植物への配慮ということを記載しております。

 また、事業につきましては、5年を目途に計画全体を見直すということ、そして見直しに当たっては専門家から助言をいただくということを書いております。また、シカに対する計画は北海道ですとか市町村、あるいは国の機関でも色々な取り組みをやっておりますので、こういった計画と連携をとって進めていくこととしております。

 実際の実施体制といたしまして、こういった関係者が一堂に集まって対策を会議する検討会議の場を既に設置をしておりまして、研究機関の方、専門家の方をお招きして技術的な助言をいただきながら進めていく方針です。

 また、国立公園の中だけではなくて、公園外も含めた広域的な連携によって広域の対策を進めていきたいと思います。

 以上が釧路湿原です。一気に全部御説明しようと思いますので、このあとは再度策定をするという、既に事業計画が決まっているものの更新のような形になっております。

 南アルプス国立公園ですが、長野、山梨、静岡と3県にまたがる山岳地帯のエリアになっておりまして、高山・亜高山帯特有の動植物が見られ生物多様性の観点からも重要、そういった場所ですが、こちらでもかつて見られた貴重な高山の花畑がシカの影響で消えてしまうといった被害が報告されております。このため、先ほど釧路湿原の例で申し上げたような、調査ですとか、植生の保護柵、普及啓発、捕獲等の事業を関係機関と連携しながら、相談しながら進めているという状況です。

 捕獲につきましては、山岳地帯なので非常に難しい面がありますが、できる範囲で林道沿いでの銃を使った捕獲ですとか、わなを使った捕獲を毎年環境省としては実施をして、継続的に捕獲を進めております。また、山の高いところに出てくるシカもどうにか捕獲できないかということで、銃を使っての高標高域での試験ということも実施しているところです。

 こういった取り組みによりまして、植生保護の柵の効果といたしまして、左上のグラフになりますが、群落の高さ、植生の高さが回復してきているというような傾向が見られる部分もありますし、下の二つのグラフはシカの生息状況を確認するモニタリング調査の結果ですけれども、徐々にシカの生息の数が減ってきているという地点も見られるようになっております。

 ただ、現地での検討会での最近の議論ですが、全体として見た場合に、やはり5年前よりもシカの影響というのは広がっているだろう、そして高山・亜高山帯への影響も収束はしていないだろうという評価になっております。そのため、これまでの捕獲に加えて、高山・亜高山帯の植生に影響を与える個体をいかに捕獲していくか、そのためには、シカの行動ですとか地形等の特性に応じて、単一の手法ではなくて色々な手法を組み合わせてやって行くべきだという御指摘、また3県にまたがるエリアで3県ともシカ対策の計画を策定しておりますが、その内容についてなかなか足並みがそろってない部分もあるという御指摘もありました。

 植物の柵については、様々な機関が連携し、実施できるところは設置したのですが、今後維持管理をどうしていくですとか、さらにつくっていくにはどうすれば良いか、そういった面を検討していくべきだという御指摘がありました。これらの御指摘を踏まえて、高山・亜高山帯に被害を与えるシカをどのように捕っていくか。また3県をはじめとする関係機関と連携を強化していくということとして国立公園の外も含めた広域でのモニタリング体制の強化ですとか、登山者等への普及啓発、そして植生保護柵の検討も今後引き続き実施していこうと思っております。

 また、一番下に「※」で書いておりますのは、南アルプスに限らず霧島と屋久島も含めた全体の方針ですが、各種の対策に当たっては、専門家を含む現地の検討会で議論をして関係機関と連携してシカの生息情報を収集し、具体的な捕獲対策の目標を検討して進めていくということとしております。

 以上のような状況を踏まえまして、計画を更新するという方針にしておりますが、今回再度策定をするにあたって、ある程度修正した箇所がございます。事業の大枠としては基本的に変わりませんので、今ある計画を踏襲して対策を拡充強化していくということにはなりますが、事業の期間について終期を区切らない、目標達成までという言い方に修正し、事業の内容としてその観点を明確化する、国立公園の中以外の広域の対策の観点を追記するなど、そういった基本の取り組みを少し拡充していくような記載を追加しております。

 また、事業期間を区切りませんので、定期的な見直しを5年ごとにするということもはっきりと書き込んでおります。

 続きまして、霧島です。霧島地域につきましては、鹿児島と宮崎にまたがる霧島連山と、えびの高原を主体とする地域になっておりまして、ミヤマキリシマですとかノカイドウといったような希少種、固有種が見られる生物多様性の豊かな場所となっております。

 こちらについても同様にシカの影響が広がっておりまして、特に黄色で囲ったえびの高原というところは、観光客の方もよくいらっしゃる利用の拠点のような場所ですが、ここでシカの餌づけをするという問題が非常に深刻になっていたという経緯もございます。そういった経緯も踏まえて、ほかの地域でやっているように連携体制をとりながら、各種調査ですとか対策を実施しているところです。

 特に、えびの高原では集中して対策をとっておりまして、環境省でもわなによる捕獲を継続実施して、これまで90頭ほど捕獲しております。また、観光客による餌やりについての普及啓発にも力を入れて、今はほとんど餌やりが見られなくなったという状態にはなっております。

 そういった中で生息密度の調査結果を見ますと、赤い丸で囲ったところはえびの高原ですが、19年度に比べまして、24年度は生息密度がだいぶ下がっているという結果が得られております。また、植生につきましても、えびの高原の植生保護柵の状況を見ますと、柵の中だけではなく、外についても植生の回復が見られてきているという状況です。

 現地の議論ですが、えびの高原での生息は減少し、生息が減ったことから近年捕獲の数は減っているということ、また植生の保護について、保護すべきエリアというのは正確に抽出できてきているのですが、まだ柵の設置など、そういう部分が十分とは言えないということです。また、ノカイドウ保護の状況などの情報共有が進んではいるものの、関係機関がモニタリング手法を統一するなど、そういった連携をさらに強化していくべきだという御指摘をいただいております。

 今後の対策につきましては、こういった御指摘を踏まえながら対応するような形で実施をしていきたいと思っております。

 新たに策定する計画の案につきましては、先ほどと同様に、事業の期間については目標達成までという形にし、事業の目標につきましては、これまで曖昧な言い方をしていたものを、シカの影響が及ぶ以前ということで1990年代半ばの植生というのが一つの目安になるだろうと、現地の会議でも意見が一致しているということなので、こういった年代を目標と設定しております。

 事業の内容につきましては、特にノカイドウの保全対策を具体的に書いているということ、あとは事業の評価と見直しの年月をきっちり区切って記しているということです。

 最後が、屋久島です。

 ご存知のとおり、優れた自然景観と生態系が評価をされて、世界自然遺産に登録をされております。屋久島においてもニホンジカの亜種であるヤクシカによる影響というのがかなり大きくなっています。下層植生はかなり食べられてしまいまして、希少なランもかなり食べられているほか、森林そのものの更新が阻害されているというような状況も見られるという状態です。

 こちらにつきましても、今まで御説明したような対策を既に実施してきておりまして、連携の場ということでは、世界遺産の科学委員会があり、その下にヤクシカワーキンググループというワーキンググループがありますので、こちらで対策の具体的な内容の検討や議論も重ねて進めております。

 事業の状況として、柵の話になってしまいますが、柵をつくれば期待していたとおり柵の中の植生の回復をしてきていますし、シカに食べられてなくなっていたようなものも種数としても見られるようになってきているという状況がございます。

 また、捕獲につきましては、特に島の集落に近いところ、標高の低いところでこれまでどんどん捕獲を進めてきておりまして、捕獲数については年々増加してきております。

 ただ、一方で、これは最近のシカの生息密度を示した調査結果になりますが、赤いところがシカの密度が高いところ、黄色、緑と低くなっていくという部分を見ていただければと思います。島の中央部ですとか内側の捕獲がこれまであまりされてきていないような地域については、生息密度は依然として高いという結果になっています。また、島全体で見た場合にも、平成21年度に比べて、推定の生息密度は25年度にほぼ倍に増加してしまっているという状況です。

 こういった中で、今まで捕獲が進んでいなかった保護地域の中ですとか、遺産地域の山の奥のほうですとかそういった地域についてもいかに捕獲を進めて行くかという課題があります。このため、新たな手法の開発として模擬試験の実施、生息密度や地形に応じた捕獲手法の考え方の整理などを、関係機関と一緒に行っているところです。

 そういった中で、ヤクシカワーキンググループでの最近の議論としては、局所的にシカは減っているという部分はあるものの、全体的な変化は認められない、捕獲数が増加はしているが捕獲効率の変化はないとされています。つまり、捕獲してもまだまだ捕獲できてしまうというような状態です。そして、今後計画的に捕獲を進めるうえでの目標設定が必要ですが、そのためには生息状況の調査方法検討もしていかなければいけないということが議論されています。これらを踏まえまして、今後地域の優先順位ですとか、捕獲の手法体制等を検討して、関係機関が連携、分担をして、国立公園等の保護地域内や、国有林内での個体群管理を推進していかなければいけない、また、植生柵の整備の継続をしていかなければならないと考えております。

 計画の内容につきましては、大幅な変更ということではなく基本的に事業の項目や内容を踏襲して、それを着実に強化していくという観点で、事業の期間を目標達成までに修正し、また目標については順応的管理の観点を追記しております。こちらも先ほど御説明したような、目指すべき姿を目標としてもう少し具体的に示せればよかったのですが、今まさに現地のワーキンググループでその議論をしているところですので議論の結論を得たうえでそういった事業の目標をもう少し明確にしていきたいと思っております。

 事業の内容につきましても、世界科学委員会とワーキンググループの助言等をたくさんいただいておりますので、そういったものを踏まえて明確化をしております。

 また、事業の評価と見直しについては5年ごとにしっかりする、また、モニタリングの結果に基づいて計画は随時見直しをしていくということも記載をしております。

 駆け足でしたが、以上です。

○下村小委員長:どうもありがとうございました。

 4公園に関してですが、最初の釧路湿原に関しましては、新規の策定ということですので、まだ現状の把握ですとか、有効な低減策の検討、あるいはそれをどういう形で実施をしていくかという体制、そういったことに関して検討されていて、それをベースに計画がつくられたということです。

 それから後の3公園、これはそれぞれ進捗というか、効果の具合は公園によって違っているようですが、5年の実績を経て、部分的にせよ整備がされてきたり、効果的な低減策が打ち出されたりしており、今後いかにしていけばよいかについて検討をされたということです。実際の計画書そのものは資料1から4に、釧路につきましては全く新しいものですが、ほかの3公園については朱記をされて、変更点が明記されております。特に計画の年度とか目標については、かなり工夫をして書かれたいうことのようです。

 それでは、御質問あるいはお気づきの点がありましたら、お寄せいただきたいのですが、先ほどと同様に何かありましたら席札を立てていただいて、最初に御質問を幾つかいただいたうえで、事務局からお答えをいただくという形にしたいと思います。

○小泉(透)委員:二点ありまして、一つ目は制度の確認になるかと思いますが、この生態系維持回復事業計画は、第2種特定鳥獣管理計画と連携をとるということになっていますが、その中でも特に指定管理鳥獣捕獲等事業との関連を強く意識するかどうかということについて、教えてください。

 それからもう一つはコメントです。十分に御存じだと思いますが、シカのインパクトはそうそう簡単に数が多少減ったということで軽減できるというものではなく、植生に関してもシカが減って回復してくる植生がこちらの思うような原生植生にならないということもありますので、この点、十分気をつけて進めていただきたいと思います。

 一つの事例を挙げますと、例えばえびの霧島で90頭捕獲した、それで数が減ったと事業評価されているわけですが、例えば13ページの上の図を見ると、1平方キロメートルあたり100頭を超えるような密度がまだあるわけで、こういったところを勘案しながらシカの個体数管理というものを進めていっていただきたいと思います。以上です。

○深町委員:4つある中の後半の3つが農林水産省との共同策定となっており、協議会などで連携しているというのはわかるのですが、具体的に現場などにおいて、こうした農林水産省関係者の方々とどのように役割分担し、協力してやっているのかというところをもう少し具体的に教えてください。

 また、その課題だとか、その利点というところを一つは教えていただきたいのと、それから、それぞれの計画でモニタリングだとか調査方法を統一するというようなことも掲げていますが、国レベルでこうしたモニタリングの仕方が大事だとか、調査方法ではこういうことを有するというような全体の中での基本的な考え方とか、方針みたいな部分がどうなっているのかというところ、この2点についてお願いしたいと思います。

○大黒委員:先ほどの小泉(透)委員の御指摘とほぼ同じなのですが、えびの高原での例ですが、今個体数は減少していると書いていますけども、一方で東のほうで増えているところもあって、トータルな個体数コントロールができるところまで至っていない、そうした感じですが、今後の対策方針ということで、より広域での対策を強化するために関係機関との対策方針云々とありまして、その辺も十分御認識かと思いますので、広域的な連携による対策の方針と言いますか、そうした考え方について補足の御説明をいただければと思います。

○江﨑委員:私も深町委員と同じような感じですが、一つ目の釧路湿原の計画は農林水産省が入っておられないということで、ここには農業も林業もないということだと思いますが、資料の2-1の別添を見ると、6の(3)のところに農林業跡地と書いてあるので、跡地ということについて何か配慮があるのかとか、今後もう一回ここに農林業を復活することも考えたうえでの話なのか、少し関連するものが出てきていたので、その辺をお聞きしたいと思いました。以上です。

○小泉(武)委員:二つあります。最近だと思いますが、サルがライチョウを食べているという写真が報道され、ショックを与えたのですが、高山帯でのサル対策についてもそろそろ考えていただきたいということが一つ目。

 二つ目は、屋久島の花之江河がこの頃ますますひどくなっており、植物だけでなく、泥炭等が深く掘られ、浸食がどんどん進んでいます。周りからシカが入らないように花之江河の部分だけでも柵で囲うなど、非常に脆弱なところは特に注意して欲しいという気がするのですが、このことについて意見を一つお願いします。

○松尾専門官:はじめに御指摘をいただいた、鳥獣法に基づく第2種特定計画で鳥獣の捕獲、特にシカなどの指定管理鳥獣については管理を抜本的に強化するということで、都道府県の計画を変えて、そういった方向に進めていくという流れでございます。

 国立公園においても、県の役割ですとか国の役割、そういったものをより明確に話し合いながら、今後進めていかなければいけないと思っておりまして、その中では今後捕獲を進めて行くというのは一つの大きな課題になっておりますので、ぜひ第2種特定計画に基づく指定管理鳥獣捕獲等事業と公園内での対策等は強く連携をしてやっていきたいと考えております。

 二点目ですが、農林水産省との共同策定ということで、具体的に役割分担をどのようにしていくかという御質問だったかと思います。えびのの例ということでしたので、えびのでは国有林が国立公園の中にもたくさんございまして、国有林には様々な植生保護の柵を設置しています。環境省としても保護柵の対策は同時に進めておりますが、どの場所でどちらが柵を設置するかとか、細かいことを言い出せば、そういった事業を進めていくうえで、環境省ではこちらをやるので農林水産省ではこちらをやってくださいというような、個別に一つ一つ調整をしながらやっていくというイメージで考えております。

 続けて、モニタリング手法の統一という観点から、調査方法について国レベルで代表的なものがないかというような御質問だったかと思いますが、鳥獣行政の担当をしております部署だとご存じだと思いますが、全国的な個体数の推定ですとか、そういったものを既に実施しているものがございます。ただ、都道府県がそれぞれ実施している推定手法と多少違う結果が出てしまうなど、地域によっては必ずしも一つの手法がベストだということにはどうしてもならないということがございますので、なるべく手法は統一をしつつ、それを目安として使っていきながら、各地ではもう少し詳細な調査を補足的にあわせてやっていくのが良いと思っております。

 四点目が、えびの地域での今後より広域で対策するうえでの考えということですが、今の御説明とも少し重複するのですが、えびのでは環境省以外でも、農林水産省が共同策定者であり、そして4複数県にまたがって市町村もたくさんありますので、こういった関係機関と、今後はより連携を密にして一つ一つの事業を一緒に進めていきたいという考えでおります。

 五点目ですが、釧路湿原の農林業跡地というような言葉についてということでした。釧路湿原については、農林水産省が主体的に実施をする国有林ですとか、そういう主体的に取り組むような場所が今のところないということでしたので、今回、環境省単独での策定となっております。 また、こちらの計画に記載をしたのは、シカが増えやすい環境の例示として挙げさせていただいたということで、ほかに意図したところは特にはございません。

 次に、サルへの対策ということですが、鳥獣の担当部局でも取り組みは進めていると聞いておりますし、国立公園の中でもその状況はしっかりと見ながら、必要に応じて現地での議論をしていきたいと思っております。

 最後に屋久島の土壌浸食についてですが、この地域でも御指摘のように柵を設置していると聞いています。土壌の浸食の話題もかなり現地では出たことがあると聞いていますので、こちらもしっかり押さえてやっていきたいと思っております。

○下村小委員長:最初の小泉(透)委員の御質問にも関連するのですが、今回シカにポイントを絞った御説明になっておりますが、影響を見るうえでは、植生との連動ですとか、そういった点に関しても調査はされているのですか。小泉(透)委員の意見は、そういった点にも関連するのではないかと思いますがいかがでしょうか。

○松尾専門官:おっしゃるとおりで、植生への影響も同時に見ながら進めております。

○下村小委員長:御報告はなかったけれども、実績は積まれているのですか。

○松尾専門官:積んでおります 。

○下村小委員長:課長、何か補足はございますか。

○国立公園課長:いろいろ御意見と御質問ありがとうございました。国立公園の中でも、例えば、えびの高原のように周辺の公園区域外と連帯するといいますか、高山帯とそうでない地帯に違いがなくなっているところと、それから南アルプスや屋久島につきましては、例えば南アルプス国立公園の中というのは本当に山稜線の部分だけになっておりまして、また、屋久島の中心部につきましては、なかなか捕獲ができず、まだ調査も十分進んでいないなど、各公園によっても違いがございます。特に南アルプスにつきましては非常に影響が大きく出ておりますが、捕獲の対策としては麓のほうで捕獲していかないと、稜線部での対策は、努力はしているのですが、なかなか捕獲自体難しい状況です。追い払いに近いような状態で、山頂部のほうは若干効果が出ていますが、数を減らしていくうえでは、平野部において、先ほどから御指摘いただいておりますとおり、都道府県との連携であるとか、あるいは林野庁との連携を強くしていかないと非常に難しいということでありますので、そういった地域ごとの状況にも応じて、関係機関との連携の仕方を工夫しながら進めていきたいと思いますので、今後とも御助言どうぞよろしくお願いいたします。

○下村小委員長:質問された方はコメントなどございますでしょうか。

○小泉(透)委員:もう一言言わせていただきますと、鳥獣法が改正になりまして鳥獣保護管理法になりました。その中で国の役割というのも示されているわけで、まさに国立公園におけるシカ管理というのは、国が自らイニシアチブを取って進めるシカの管理だということになりますので、そういう意味では、今後の体制として新たに創設された二つの制度、指定管理鳥獣捕獲等事業と、それから認定鳥獣捕獲等事業者を使って、平たく言うと捕るぞという場所を決めてそこに捕れる人を投入するというような体制を制度としてつくったわけです。ぜひそれを生かすような形で、ほかの地域への見本となるよう国立公園で進めていっていただきたいと思います。

○国立公園課長:ありがとうございます。まさに認定事業者というような非常に特殊な技術を持った方でないと難しい場所もございますので、そういったところをうまく、なかなかまだ実態が追いついていない部分もございますけれども、今いただいた御指摘を実践できるように努めてまいりたいと思います。ありがとうございます。

○下村小委員長:ほかに何か御質問とかお気づきの点、アドバイスなどございますか。

○辻本委員:課長さんのお話を聞いて気になったのは、国立公園としての議論と、地域としての議論の中で環境省がやっているのか、農林水産省がやっているのか、それぞれの思惑と実施手段と少しずつ違うところがあるので、これをもう少し明確にできたら効果的になると思いました。

 先ほど、どのように分担しているのですかといった質問があった時に、手順だけでこことここがあるのだけども、お宅はここをやってくださいね、私はここをやりますというだけの話でなく、本質的には役割分担的なところがあるのかなと思いました。国立公園の区域から出したいという端的な願いと、どこで増殖しているのかいう話で、そこに焦点を絞って対策を取るというのでは少しずつ違うので、その辺のシナリオをしっかり描いた計画になっていくのがいいのかなというのが、先ほどの課長さんの話の中から感じましたので、コメントさせてもらいました。

○下村小委員長:ほかによろしいでしょうか。貴重な御意見をありがとうございました。

 ここで休憩を入れたいと思います。25分に再開したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(休 憩 午後15時12分)

(再 開 午後15時25分)

○下村小委員長:それでは再開いたします。

 次に、国立公園事業の決定廃止及び変更についてということで、こちらは件数がかなり多いので、件数が多い十和田、上信越、吉野熊野国立公園について最初に説明いただき、その部分の質疑を行った後で残りの公園について進めてまいりたいと思います。

 それでは、前半に続きまして事務局から御説明をお願いいたします。

○田村課長補佐:私、国立公園課事業係の田村と申します。よろしくお願いします。座って説明させていただきます。

 今回公園事業に係る諮問案件でございますが、概要を申しますと阿寒国立公園など13国立公園におけます、決定32件、廃止11件、変更72件、合計115件の公園事業諮問案件をここで説明させていただきます。

 内容ですが、先ほど小委員長の方からいただきましたとおり、公園計画の見直しに伴います十和田八幡平、本日諮問させていただいたところですが、これが56件ございます。続いて、今年の1月20日の部会で諮問させていただきました上信越高原が25件、今年の8月24日の部会で諮問させていただきました吉野熊野が18件となっています。その他、個別案件が10国立公園で16件の諮問案件となっておりますのでひとつよろしくお願いいたします。

 それでは詳細は担当係長から説明させていただきます。

○新田事業係長:お世話になっております。国立公園課事業係の新田でございます。

 詳細について私から説明させていただきます。座って失礼いたします。

 今、御説明させていただいたとおり、前半の時間では十和田八幡平、上信越高原、吉野熊野の公園計画の変更を伴う三つの公園案件について御説明させていただきます。

 まず一点目、十和田八幡平国立公園の八幡平地域に係る御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 最初のスライドですが、全体で56件ありまして、今回は、八幡平地域の再検討に伴う事業決定等のうち、秋田県にかかる部分の事業決定及び変更、廃止をお諮りしたいと思っております。全体的な内容と考え方としましては、先ほど計画係の方から説明させていただきましたとおり、約60年ぶり、公園指定後初めての公園計画再検討に合わせた公園事業の整理ということで、利用施設も大きく状況が変わってきております。また、この60年の間に国立公園の制度も成熟し、「決定規模」や「決定区域」という概念ができました。そのため、新たな計画に合わせた名称変更や、未決定の事業の決定規模や区域の明確化を行いたいと思います。

 決定規模設定に当たっての基本的な考え方としましては、現地調査を行っており、利用状況や執行状況を精査いたしまして、収容力が過少・過大というところは特にございませんでしたので、現状の執行規模をベースに数字を設定をさせていただきました。

 今回、事業決定の案件は全体で115件ありますので、計画案件については、少し要約したものを作成しております。基本的にはお手元のパワーポイントをご覧いただきたいと思いますが、合わせてお手元に別紙1-1というエクセルのA4縦の一枚紙と、A3縦の別紙1-2という位置図をご用意してございます。基本的にはこちらを並べて御覧いただきたいと思います。

 案件としましては、順番がございますが、わかりやすいようにこちらの別紙1-1の集団施設地区でのくくりごと、また車道、歩道、単独施設、また廃止案件という順番に御説明したいと思います。

 一覧の一番最初、変更の後生掛(ごしょがけ)集団施設地区から、全体の傾向等御説明したいと思います。

 まず、後生掛集団施設地区ですが、全体の図の見方ですが、凡例に示してありますマークがそれぞれ事業の種類を示しています。色としましては黒が決定規模に特段の増減なし、あるいは未決定のものに数字を与えるものになっております。一方で、ピンクのものが、変更に伴って決定規模が増加するもの、そして青が、決定規模が減少するものとなっております。

 それでは、後生掛集団施設地区から御説明いたしますが、後生掛集団施設地区に関しましては、全体の事業規模の精査であり、実測をして修正したということで、現状の把握でございます。

 続きまして、玉川温泉集団施設地区、図面で見ますと左上のほうに二重丸で示してあるところですが、こちらについては事業規模の精査と事業区域の見直しというものがありまして、玉川温泉園地に関しましては、園地の見直し、区域の見直しをしております。

 続きまして、集団施設地区の3つ目、乳頭温泉郷集団施設地区。図面でいいますと、左下のほうにございます。こちらについては、事業名称がもともと田沢湖高原集団施設地区という名称でしたが、今回再検討に伴って、乳頭温泉郷という集団施設に変わりましたので、名称変更をしております。それに加えて事業規模の精査をしているものが3件ございまして、ピンクで示している3件でございます。さらに、乳頭温泉郷野営場と給水施設につきましては、事業区域の見直しがございまして、事業規模が減少しております。

 以上が乳頭温泉郷集団施設でございまして、このように、集団施設地区は3カ所ございます。

 次に、蒸ノ湯集団施設地区はもともと集団施設地区であったものを単独施設に振り替えるということで、単独施設2件、蒸ノ湯宿舎と休憩場という2施設にしております。

 以上が集団施設地区でございました。

 続きまして、車道事業ですが、路線統合したものが2本と、一部区間の削除をして路線の見直しをしたものと分かれております。

 続いて、歩道については、複数路線の統合及び分割ということで、路線がたくさんありますが、利用実態を踏まえて、かなり複雑にまたがっている歩道をくっつけたり切り離したり、あるいは統合したりして再編をしておりますので、それに伴って新たに路線を設定し、事業決定しているというものでございます。このあと路線の統合、事業規模の精査したものが2件、起終点を整理して長さも見直したものが3件となっております。

 以上、表面でございまして、裏面へ進んでいただきたいと思います。

 次が単独施設でございます。事業規模を決定するものというのが7件ございまして、これは今まで決定規模というものが未決定でありまして、例えば最大の面積であるとか、箇所数が与えられていなかったものについて、数字を与えて適正に管理しようというものです。

 続いて、事業規模の精査が3件ありまして、これは実際の事業の実態を把握しまして、数字を見直しているもの、そして施設の統合ということで、八幡平園地と乳頭温泉宿舎がございます。

 さらに、廃止が5件ありまして、以上が十和田八幡平地域の全貌でございます。この中で、個別案件のうち、御説明が必要なものについて、幾つか具体的に御紹介したいと思っております。

 お手元のスライド資料を御覧いただきたいと思います。ページ数としましては、1件目が10ページ目、玉川温泉園地でございます。

 玉川温泉集団施設地区に位置する園地でございますが、このように墳気や源泉を見ることができる園地となっております。これについては、集団施設地区の区域というものが今回公園計画の再検討に伴って設定されましたので、実態に合わせて、これまで大分広い範囲を伴って後ろのほうの樹林帯などを含んでいたのですが、実際に噴気などを観測するような中心部の部分に限定して決定しようというもので、12haから4haに減じております。これが1点目の区域の見直しに伴うものでございます。

 もう一個御説明をさせていただきたいのが、55番の乳頭温泉郷でございますが、ページ数で言うと14ページ目を開いていただきたいと思います。乳頭温泉郷につきましては、野営場と給水施設は一覧表でも大きく数字が減少しておりますが、これにつきましては、乳頭温泉郷の区域面積自体が今回の見直しで小さくなりましたので、それに伴って、野営場と給水施設の2カ所、面積の決定規模を減じております。それぞれ乳頭温泉の7つの温泉の蒸気や温泉が流出しているところに、宿舎等もございますが、野営場であるとか給水施設が一体的に整備されている場所でございます。利用者数は17万人ということで、全体的にも多い利用者数がございます。

 以上が変更に伴う案件で、区域の見直しで説明をさせていただきたいところでしたが、廃止についても御説明をさせていただきたいと思います。ページとしましては、38ページを開いていただきたいと思います。

 38ページ、廃止の5件を列挙しておりますが、次のページからそれぞれの個別の案件を御説明しております。これらは公園計画の再検討に伴って計画自体も廃止されておりますが、実態としては写真にお示しますとおり、事業の実態がなく、施設も整備されていない、また今後も整備される予定がないことから、計画とともに事業の廃止をするというものでございます。

 その中で特殊なものが40ページ目にございまして、こちらの下の後生掛公衆便所については、まだ老朽化してるとは言え、立派な施設がございまして、これは公衆便所を壊すということではなく、既にある博物展示施設の付帯施設として位置づけるということです。この公衆便所は、もともとは単独施設として設定しておりましたが、最近は博物展示施設であるとか駐車場といった他の施設を利用するための付帯施設として位置づけていくということで整理をしております。

 以上が十和田八幡平国立公園の計画変更に伴う事業決定の御説明でございました。

 続きまして、上信越高原国立公園谷川地域の公園計画の再検討等に伴う整理について御説明したいと思います。別紙2-1のA4縦の一覧表と、A3縦の谷川地域の全体図を御用意してございます。

 凡例は、先ほど同様に園地や宿舎などをマークしておりまして、変更のないものは黒、増加するものは桃色、減少するものは青色ということにしておりますが、今回御覧いただくとおり、増減があるものはございません。緑色が歩道で赤が車道ということで表示をしてございます。二重丸は集団施設地区でございます。

 谷川地域につきましては、集団施設地区は、右上にあります谷川岳集団施設地区の1カ所でございます。
場所としては、モグラ駅で有名な土合駅があるあたりになります。

 案件の全体を紹介させていただきますと、上信越高原国立公園については25件、お諮りしたいと思っております。決定が5件、廃止が5件、変更が15件ということでありまして、今回合わせて万座地域と菅平地域の御説明させていただきますので、順番としては谷川地域、菅平地域、万座地域の順に御説明をしたいと思います。

 こちらの案件も多うございますので、図面の一覧表と照らし合わせながら、主だったものを御説明したいと思います。

 1点目が、天神平園地でございます。資料では1枚めくっていただきまして、42ページを御覧ください。こちらは、もともと天神尾根宿舎という事業がありましたが、廃止をしまして、園地への振り替えとしている事業でございます。パワーポイントの資料のほうですが、谷川岳ロープウェイの終着点一帯を園地として事業決定しているものです。この谷川岳ロープウェイは谷川岳に登る登山者の他に、スキー場の利用者であるとか、上の園地を散策する方々、非常に多くの方々が訪れまして、年間21万人以上の利用者がいる、非常に人気のスポットでございます。また、谷川岳みなかみ町は日本で最初にエコツーリズムの推進法に基づく全体構想認定を受けた地域になりまして、エコツーリズムが盛んなところでもございます。そういったところで、通年運行によるスキー場のゲレンデの散策利用であるとか、高山植物のお花畑散策等をする予定の場所となっております。

 事業決定の内容としては、既存施設の把握でございまして、既にみなかみ町と谷川岳ロープウェイによって施設が整備されておりますので、それらを公園事業として位置付けます。シラネアオイ、カタクリ等が生育する草原が広がっておりまして、あるいは紅葉などを目当てに散策利用が盛んに行われております。

 下がエコツーリズムの団体がつくっておりますチラシの写しでありますが、このような形で、ロープウェイの山頂駅を起点に、いろいろなものが整備されてございます。

 以上が天神平園地でございますが、続きまして次のページ、44ページの肩の小屋宿舎の御説明をしたいと思います。

 1ページ目の右の地図を御覧いただくと、谷川岳山頂のすぐ下にありまして、もともと谷川岳肩休憩所という休憩所事業がございました。こちらを廃止しまして、宿舎として振り替えるものであります。谷川岳唯一の有人宿泊小屋でありまして、天神尾根であるとか、谷川連峰縦走線、さまざまな登山道を歩かれる方の中継基地拠点となって機能するものであります。周辺には雪田が広がっておりまして、ハクサンイチゲ等高山植物が生育しております。

 下のページになりますが、既存施設の位置付けでございまして、もともとある宿舎、群馬県が経営、整備、執行をしておりますが、これを公園事業として位置付けするものであります。

 以上が決定案件についての御説明ですが、これと対応している振り替えの廃止案件についても御説明したいと思います。

 ページとしましては、52ページにまとめてあります。公園計画の再検討に伴って、法師温泉園地、法師温泉給油施設、三国峠自動車運輸施設の事業が廃止になりまして、これは単純に廃止でございます。事業がなくなった施設、整備の予定もないことから、公園計画とともに削除するものです。

 その下の71番、72番の天神尾根宿舎と谷川岳肩休憩場については、さきほど御説明したとおり、園地と宿舎にそれぞれ振り替えられるものであります。

 以上、谷川地域の主だったものについて説明いたしましたが、一度一覧のほうに戻っていただきまして、その案件の概要を御説明したいと思います。

 決定、廃止については、ただ今御説明したところですが、変更に関しましては一番右から二つ目の列の規模を御覧いただくとわかるとおり、未決定のものに数字を与えるというものになっております。今回この計画の再検討に合わせて、これまで事業規模の上限、すなわち決定規模を設定してこなかった事業について、現状の利用実態に合わせて設定するものでございます。

 以上、谷川地域の説明でございました。

 続いて、同じ上信越高原の菅平地域について、御説明させていただきます。

 菅平地域、3件お諮りしておりますが、菅平の宿舎、園地と運動場について、ページとしては53ページ目をご覧ください。

 菅平はかなり宿舎が広域に整備されておるところでありまして、スポーツ合宿での利用、例えばラグビーなどが非常に盛んでして、テニスコートであるとか、運動場が公園事業として多数整備されております。

 今回、公園事業の歴史が古いことから、区域も規模も未設定でありましたので、改めて90ha、13,000人という規模を設定しております。こちらの数字に関しては、現状の執行規模を踏まえて設定しておりますが、今後、利用が一層盛んになる見通しであり、拡張の予定があることから、多少余裕を見て設定しております。

 園地と運動場につきましては、同じ一帯に湿原を中心とした菅平の園地がありまして、湿原の散策路などが整備されております。その隣に運動場の区域がございまして、このうち、ふきだしを出しております1.9haのエリア、園地ですが、実態としてはグラウンドになっておりますので、こちらを運動場に振り替えるものです。さらに、予定としましては、屋内運動施設を整備するということで、不足している屋内運動施設を設置することによって、一層の地域の活性化を図るというものでございます。

 以上が菅平地域でございました。

 最後に上信越高原万座地域の万座索道運送施設について御説明したいと思います。同じページの右下を御覧ください。

 こちらスキーで有名な、万座温泉集団施設地区でありまして、環境省の所管地も所在しておりますが、そこに万座索道運送施設として、事業決定するというものであります。既設のリフトがありまして、散策利用者の利便性向上とまたヤナギラン群生地での空中散歩ということをねらいとしています。この索道の北側に牛池という地域、また南側に空吹という地域がありましてその二つをつなぐ利用を促していき、万座全体で徒歩での利用を促していこうというものでございます。

 1ページめくっていただきますと写真がありますが、通常はスキーのリフトとしてあるものを把握するということで、新しい工事はありません。利用見込としては、夏の散策期間で11,000人ということで、春の審議会でもお諮りした妙高の赤倉山南麓線の索道施設と同じように、冬だけでなく夏の利用も活性化していこうという、民間の取り組みでございます。

 以上、駆け足でしたが、上信越高原の御説明をさせていただきました。

 計画案件の二つ目が終わったところでございますが、続いて吉野熊野国立公園の和歌山県海岸地域の公園区域拡張などに伴う決定及び変更について説明をさせていただきます。

 こちらも全体で案件が多うございますので、お手元に別紙3と別紙3-2という2枚御用意いただきたいと思います。

 今回は、リストを用意せずに一件ずつ御説明したいと思っております。

 拡張区域ですので、ほぼ全てが新規案件となっておりまして、別紙3のA3横の図面が、拡張区域を含む和歌山県海岸地域全体の図面と今回事業決定する事業でございます。番号は資料の中の番号と対応しております。くっきり表示してあるものが今回事業決定するもので、灰色で半透明にしてあるものが、公園計画としてあるが、今回は事業決定しないものでございます。近畿自然歩道の路線が4点ほど設定してございます。

 2枚目に用意しておりますA3縦の別紙3-2が、近畿自然歩道の分布図でありまして、こちらは御参考でございます。近畿自然歩道は、紀伊半島に広く分布しておりますが、その中で今回事業決定する区域と、これまでに決定されている区域を表示してございます。

 一旦、パワーポイントのほうに戻っていただきまして、お手元の資料54ページご覧ください。

 吉野熊野国立公園の和歌山県海岸地域ですが、今年の8月24日の自然環境部会でお諮りいたしまして、拡張となりました。新たに田辺自然保護官事務所も開所してございます。決定17件と変更1件がありますが、変更の1件に関しましては、近畿自然歩道の今回拡張区域にかかる部分を決定するというものですので、実態としては新規追加でございます。

 この和歌山県海岸地域でございますが、海の国立公園としての特徴を持っておりまして、公園の区域をざっと申し上げると、沿岸にずっと走っております国道42号線、この道路より海側が国立公園の区域になっておりまして、そこにありますいろいろな海岸地形であるとか、景観を観賞していただく。またそこがジオパークに登録されておりますので、そういったものと連携していく。あるいは内陸部に熊野歩道がありますので、それらとの連携も進めるということでして、さまざま文化的な側面も含めて、活性化を図っていくものであります。また、最近高速道路の紀勢道が開通しましたので、それに伴って国道42号線沿いの利用が低迷するおそれがありますので、その活性化を図るという期待も担っている国立公園でございます。

 前置きが長くなりましたが、次の右上の千里の浜園地から順番に御説明したいと思います。

 図面とあわせて御覧いただきたいと思います。図面の左上のみなべ町の千里の浜園地から順番に南へ南下して御説明してまいります。

 一つ目の千里の浜園地ですが、岬の突端にあるところでございます。砂浜がありまして、アカウミガメの本州最大の産卵地ということになっておりまして、県の天然記念物にも指定されております。また、環境省の重要湿地にも登録されているところです。

 海食崖地形とウバメガシの二次林で、現在、既存施設としてウミガメの観察者が用いる研修棟であるとか、あるいはみなべ町が整備した公衆便所等の園地がありますので、これらを把握するというものであります。

 続きまして、埴田崎(はねたざき)園地と読みます。少し南下したところにございまして、こちらも海岸の事業地でございます。基本的には堤防の上を歩くような園路が整備されております。既にみなべ町の公衆便所等が整備されていることと隣接国民宿舎がございまして、これは公園事業施設ではないのですが、そちらの方が下りてきて、朝夕散策するというような利用を想定しております。こちらも既存施設の把握でございます。

 続きまして、右上の天神﨑園地、こちらはかなり自然度の高いところを含んでおりまして、第1種特別地域を含んでおります。

 田辺市の区域に入っておりまして、ナショナルトラスト運動のさきがけの地として知名度の高いところであります。内湾性、外洋性のさまざまな海洋生物が生息する自然観察の適地となっておりまして、ナショナルトラスト団体が観察会などを行っております。

 また、裏手にも山が広がっておりまして、そこの中の湿地にはチゴザサの群落であるとか、モウセンゴケ群落ということで、植物観察が可能な場所になっております。そういった場所に、田辺市のほうで下に写真で紹介しますような、駐車場であるとかトイレが既に整備されておりまして、海岸をなぞるように道路車道も整備されています。かなり気軽に磯に下りることができまして、この写真のように磯観察などを行っております。こういった既存施設の把握でございます。

 続いて、ひき岩群園地でございます。こちらも既存の施設でございまして、県のほうでふるさと自然公園センターが整備されておりまして、その周辺に園路等が整備されています。全体として海岸部からの飛び地になっておりますが、そこのひき岩というひきがえるような姿に似ている岩を散策する場所になっております。

 続いて、白浜町の区域に入ってまいりますが、番所山博物展示施設、こちらは次のページの番所山園地と一体となっておりまして、田辺で有名な南方熊楠という博物学者がおりまして、その方のいろいろな資料であるとか、研究の成果などを展示しているところで、その周りも園地公園として整備されています。こちらを把握していくものでございます。

 続いての権現﨑園地も白浜町の区域ですが、こちらの既存施設の把握です。神社の裏手から続くような場所になっておりまして、海岸に出ると白浜最大の海水浴場白良浜というところがございまして、年間に65万人の利用者がある非常に利用の盛んなところですが、そこからちょっと時間ができたときに散策してもらうようなところで、こちらもジオサイトとして観察していただく場所になっております。

 続きまして、めくっていただいて62ページの千畳敷園地と、三段壁園地を御紹介したいと思います。

 この二つは非常に有名な観光地でありまして、海外の利用者も多いところです。ともにジオサイトに登録されております。千畳敷園地は、1枚目の右のスライドにありますように、こういった平たい岩の層が噴出しておりまして、そこに自由に乗ることができるというところです。

 右の三段壁園地につきましては、写真にお示しするような切り立った崖の地形になっておりまして、迫力のあるところを間近で見ることができるというところです。

 しかし、ともに、あまりにも自由に出入りできるところから、適正な利用のあり方について検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、シガラミ磯園地と志原宿舎ですが、64ページと65ページです。シガラミ磯園地と志原宿舎に関しましては、既存施設であるということで、シガラミ磯園地のジオパーク、ジオサイトに登録されております。周辺に既に園路が整備されておりますので、それを把握するともに、ジオサイトの看板を環境省のほうで整備する予定でございます。

 志原宿舎に関しては、国民宿舎を白浜町が執行しておりますので、こちらも把握するものでございます。

 続いて、66ページの黒島園地と江住園地ですが、それぞれジオパークに登録されておりまして、黒島に関しましては陸ノ黒島と沖ノ黒島、下のスライドにありますようなところ、そこの二つを眺める場所として整備されておりまして、レストラン等も存在しております。こちらも既存の把握でございます。

 右の江住園地ですが、こちらは地図にあります江住園地と、その下に江須崎という島がありまして、こちらと陸でつながっております。この江須崎は社寺林として豊かな照葉樹林が残っておりまして、そこへ繋がっていくような園地となっております。近畿自然歩道も繋がっております。

 めくっていただきまして、68ページの里野園地でございますが、こちらは普通の海水浴場でございまして、すさみ町の整備している公衆トイレ兼更衣室がございます。

 右の双島園地ですが、こちらもジオサイトに登録されておりまして、下のスライドに二つ写真がございますように、サラシ首層と言われる特異な岸層と、江田海岸という切り立ったぎざぎざの歯のような海岸地形が特徴でありまして、こういったジオサイトを観察する場所として、今後解説板などを整備していく予定でございます。

 めくっていただきまして、70ページ、71ページでございます。樫野﨑園地ですが、大島の東の先端にありまして、岬でございます。こちらはトルコの船、エルトゥールル号が1890年に座礁して難破した場所で、それに関する施設が整備されております。和歌山県と串本町で施設が整備されておりまして、近畿自然歩道もつながっております。一連の施設を把握していくものであります。

 最後に大勝浦園地がありまして、こちらは那智勝浦町の勝浦駅の近くにありますが、ジオパーク、ジオサイトとして特異な海岸景観を探勝して観察する場所として既存の園路等を把握するものでございます。

 次に、変更として近畿自然歩道がございますが、これについては、これまで既に整備されている路線につきまして、今回拡張に伴って公園区域に入ったもの、その部分を公園事業として決定するということで、72㎞から83㎞延伸してございます。既存施設の把握でございますが、今後いろんな地域との取り組みと連携して、活性化を図ってまいりたいと思います。

 以上、長くなりましたが、公園計画へ変更に伴う3地域の説明を終わります。

○下村小委員長:どうもありがとうございました。

 100件近くの案件を30分ぐらいで説明していただいたので、ついていくのも大変だったかと思いますが、資料としては個別の資料、写真があってイメージをつくっていただくような資料と、全体像を図面とリストで御確認いただくような資料をつくっていただいておりました。八幡平につきましては60年近い歴史があるので、単独の事業もこの図を見ていただきますと、事業規模を大きくしたり減らしたりという作業を各所でされているのが御理解いただけるのではないかと思います。そのほかは、歩車道の再編、また、上信越につきましては、冬に妙高戸隠連山を分離、独立した折にこちらも見直しをしていただいたもので、それに伴って事業計画をはっきり確認していただいたというものです。

 吉野熊野は、拡張域において園地を点的につなぐような形で事業決定をしていただいたというものでございます。

 大きい視点からでも結構ですし、個別の案件でも結構ですので、御質問とか御指摘がありましたら、席札を立てていただければと思います。それでは、まず江﨑委員お願いします。

○江﨑委員:十和田八幡平国立公園ですが、乳頭温泉や玉川温泉で利用される方が多いとおっしゃっていたのですが、この利用者の数を見ていると、すごい勢いで減っています。20%減とか、玉川温泉さんは23年から25年まで多分25%ぐらい減っており、乳頭温泉も20%ぐらい1年で減ったりしているので、何か特別なことがあったのか、それとも特別なことはないけれども利用者が激減しているのでしょうか。温泉で湯治場所もあると思うのですが、環境省と地元との連携の中で、地元産業の衰退が気になったので、教えていただけますでしょうか。

○新田事業係長:御質問ありがとうございました。利用者が減少しているという御指摘ですけれども、一つには23年の東日本大震災以降、極端に減ったというものがございまして、オーダーが一つあるいは二つ減った場所も集団施設地区単位ではございます。その傾向が続いているものもあれば、あるいは土地の事情があって、後生掛のように増加しているようなところもありますが、基本的には減少している状態です。その中で、利用の活性化のために地域での取り組みについては、現在、国立公園の中で協働型管理ということも進めておりますので、八幡平地域についても地域のビジョンなどを検討して連携してやっていきたいというところであります。しかし、まだ具体的な段階には至っていないので、今後の課題と考えております。

○江﨑委員:震災後、地域によってというのはあると思うのですが、平成25年とかになってくると、結構持ち直してきている地域もあったと思うので、24年から25年に一回上がったのに減っているというのが少し気になったので、今後とも手を携えて進めていくよう、よろしくお願いします。

○下村小委員長:ほかに何かございますか。小泉(武)委員お願いします。

○小泉(武)委員:吉野熊野国立公園のことですが、今回、ジオパークとほとんど重なるように指定されました。ジオパークは市町村単位でやるものが多いのですが、例えば国立公園の解説板の設置とか、そういうものはどのようにすみ分けするのかを教えてください。ジオパークの解説板というのは結構詳しいものが多いのですが、国立公園ではそんなに詳しいことは書きません。

 もう一つは、道路の管理についてです。吉野熊野では海岸へ下りていく際、釣人しか下りないような道があります。私は仕事でそういうところも下りるのですが、前はそういうところへは行くなという感じでした。道がわからなくて市町村に電話をして聞いたら、危ないのでなるべく行ってほしくないというニュアンスがありました。そういうところも場合によってはまだあるような気がします。ジオパークになったりして、今まで人が行かなかった道を人が下ったりするということがだんだん出てくるように思います。その辺もどのように進めていくのか、お考えがあれば聞かせてください。

○新田事業係長:御質問ありがとうございました。

 一点目のジオパークのすみ分けですが、ひとつには国立公園事業として国が整備するためには直轄要件というものがございまして、特別保護地区や第1種特別地域、又は利用が集中するところなどの要件がありまして、そこに該当するところでは、環境省が直轄で看板その他の整備を図っていきたいと考えております。それができないところは、市町村、県と連携・分担して進めてまいりたいと思います。

 もう一つは、国立公園とジオパークの連携事業という取り組みもありますので、ソフト的な部分を含めて連携を進めております。

 もう一点、釣りの人が下りるような場所が多いという御指摘ですが、確かにいわゆる釣り道と言われるような獣道、歩きづらそうな道が多うございまして、例えば、今回事業決定しておりませんが、フェニックス褶曲で有名なフェニックス園地、これも元々釣りの道であったところを下りていくのですが、これについても環境省で地域整備計画というものを作っておりまして、地元と議論をしながら、どういったあり方がよいか、利用のあり方を前提として、どういう整備を行うかということを、多くの地元の方々に直接ヒアリングをしながら考えているところであります。本年度から始めておりまして、来年度形になる予定でございますので、御指導いただきたいと思います。

○佐々木委員:上信越高原国立公園の菅平園地、菅平運動場園地化が1.9haほどですか。これを運動場に変更するということですが、趣旨はわかります。もう既に運動場があるとか屋内運動場が欲しいということを今説明承りました。ただお聞きしたいのはこの場所、現在はどのようなところですか。要するに森なのか、草原なのか。早い話、運動場にしてなくしてしまって差し支えないような場所なのか、どうなのかということを確認したいので、説明お願いいたします。

○新田事業係長:御質問ありがとうございました。現在、運動場に切りかえようとしている1.9haですが、園地事業ではありますが、実態としてはグラウンドになっておりまして、そちらの園地事業ではなく運動場事業のほうが適切であろうということで振り替えたものであります。既開発の場所であり、周りは道路と宿舎が整備されているような園地となっておりますので、影響は問題ないと考えております。

○佐々木委員:1.9ha、丸ごとほとんど運動場になっている場所を、現状の追認という形なのでしょうか。

○新田事業係長:実際にはその形になりまして、立地的なこともあり、この場所に上田市で屋内の施設を整備したいという要望があり、今回、運動場事業に振り替えさせていただくというものであります。

○下村小委員長:ほかはよろしいでしょうか。

 吉野熊野の拡張エリアの歩車道、園地はこのように決定されたのですけれども、例えば先ほど小泉(武)委員から御質問があった、この周辺で歩かれるようなケースとか、そういうところと連携するような歩道などの計画はどうなっているのでしょうか。

○新田事業係長:公園計画の部分で検討すべきだった部分かもしれませんが、地点地点間での連携というのはもちろん考えておりまして、まず一つは公園の境界になっております国道42号線というもの自体が動線になっていて、それがそれぞれの事業をつないでいるということもあります。また、歩いてつながる場所といたしましては、図面を御覧いただきながらお聞きいただきたいのですが、左の上のほうにあります千畳敷園地と三段壁園地、この二つは著名な観光地ですが、歩いても2、30分で両方見れますので、そこに足を伸ばしていただくとか、あるいは権現崎園地や番所山の園地というものも、1日かけよう、半日かけようという気持ちで行けばつながるものですので、白浜の海岸についてはかなりつながっていけるものと思います。

 もう一つは、南のほうの江住、黒島のほうですが、熊野古道の大辺路というルートがありまして、それと重なる部分が大きく、緑色で近畿自然歩道も設定してありますが、こういったものと連携してやっていくことも現地で考えております。地元のボランティアが大辺路刈り開き隊というような形で、ルートを明確化してマップをつくってスタンプラリーをするなど、そういった取組みもしております。

 先ほど申し上げた地域整備計画の中でも、そういういろいろなあり方を考えて、さらにそれを管理運営計画の中でよい形にしていきたいと考えております。

○下村小委員長:公園事業としての決定などは、これからですか。

○新田事業係長:歩道計画自体が設定されていない部分もあるので、それは考えなくてはいけないのですが、施設の事業決定はお諮りしていきたいと思います。

○下村小委員長:まずは、計画に盛り込み、その後、事業決定をしていくということですね。

○大黒委員:参考までにお聞きしたいのですが、十和田八幡平国立公園の田沢湖高原スキー場の廃止の件ですが、こういう山岳におけるスキー場だったり、ゴルフ場だったりといった大規模な草地造成が求められるような場所における廃止は、これからも増えてくるような気もするのですが、ここでは森林への回復途上ということで、特に問題が起きてくることはないという理解でよろしいのか。それと関連して、こういう問題が起きるような場所で、何か対策が必要な状況というのはあるのか、お聞かせください。

○新田事業係長:御指摘ありがとうございました。当初はスキー場など、利用が必要だからということで開発したものが、実際には使われずに廃止されたということで、現在、野に帰っていっている状況です。現状として汚染は確認されていないところではありますが、今後そういった場所での状況の推移というものは、長い目で見ていかなくてはいけないと思っていまして、それは公園計画の点検であるとか、見直し等のタイミングでよく見ていきたいと思っております。ありがとうございます。

○下村小委員長:この件につきましてもまずは計画というところですね。計画を見直していくなかで植生回復などが盛り込まれれば、その後、事業化するという手順です。

 今の御指摘は、これからこういうケースも増えてくる可能性があるので、計画の見直しにそういう視点も入れていただきたいというようなことかと思います。

 ほかはよろしゅうございますか。

 それでは、御承認はまとめていきたいと思いますが、続けてあとの16件、個別の案件について御説明をお願いいたします。

○新田事業係長:後半の個別案件について、北から順番に御説明をしたいと思います。73ページ目を御覧いただきたいと思います。

 73ページにお示ししますとおり、阿寒国立公園から順番に御紹介していきたいと思います。

 1枚めくっていただき、74ページをご覧ください。

 1点目、阿寒国立公園、オンネトー線車道でございます。こちらは場所としましては、阿寒国立公園の西の端、雌阿寒岳の麓にありますオンネトーの南北に走る車道でございます。もともと左上のところに始点と書いてありますが、国道241号線の分岐点がありまして、こちらから湖岸に至る車道が道道として整備されております。

 もともとは、オンネトーの湖岸まで決定されておりましたが、湖岸から南の区間に事業未決定の車道計画が続いており、残りの区間について決定しようとするものであります。付近はシラカバやトドマツ等から成る冷温帯の混交林となっておりまして、シラカバ二次林になっております。

 右に周辺の写真がございまして、雌阿寒岳や阿寒富士が見られる場所でございます。オンネトー周辺には、登山口であるとか、あるいは野営場といったものも整備されてございます。

 下の74ページを御覧ください。こちらの必要性ですが、火山防災の対策のための車道の高規格化ということで、御存じのとおり、雌阿寒岳につきましては、今年の夏、7月28日に警戒レベルが1から2に上がりまして、火口周辺規制となりました。現在、11月の時点でまたレベル1に戻っておりますが、御嶽山のこともありまして、火山防災対策が求められている中で、防災道路としての機能を確保しようというものでございます。

 しかしながら、現在のところ、左下にありますとおり、オンネトーより南側の区間に関しましては、町道でございますが、狭あいな未舗装区間となっておりまして、大型のバス等を含んだ車両が通行しようと思うと、すれ違いが難しいという場所になっております。

 それによって、いざというときの避難が北側路線からしかできなくなりまして、そうなると円滑な避難ができなくなる。そのために、南側のほうに通行する動線を確保しようというものでございます。そのために、線形改良と拡幅等の高規格化をしようと考えております。

 詳細は、右上のページを御覧いただきたいと思いますが、先ほど御説明したとおり、オンネトー湖岸までは、既に車道が有効幅員5.5メートルで整備されておりまして、また実際にはオンネトーの湖岸、青い区間になりますが、こちらも4.0メートルで車道が整備されてございます。右に写真を表示しております。

 しかしながら、下の黄色の区間につきましては、未舗装、狭あい区間となっておりますので、今回はこの部分を5.5メートル、上の北半分の規格と同じ規格で整備するために、事業決定区間を延ばすというものでございます。

 拡幅部分は、シラカバ等の二次林であって、特に保護の必要な希少種等の生育・生息は確認されておりませんが、実際の工事に当たっては、十分に注意をして工事を進めて、計画をしてまいりたいと現場では考えております。

 続きまして、支笏洞爺国立公園の月浦運動場でございます。75ページ下の月浦運動場事業、こちらは洞爺湖の西岸にあります住宅や畑が点在する月浦地区で、かなり施設計画が集中している場所でございます。ポロモイ山の山麓にも位置しておりまして、1枚めくっていただきますと、写真が表示してございますが、小学校の跡地になっているところを運動場として整備しようというものです。かなり昔に廃校になりました小学校の校舎がありまして、地元でいろいろな形で使ってはいたのですが、周りに拠点となる野営場や温泉の宿舎もあることから、こちらを運動場として整備することで、利用を促したいということ、またそういう形でアクティビティに来る子どもたちに洞爺湖の自然のふれあいも一緒にしてもらおうということで整備するものです。廃屋対策ということでも、景観改善が期待されます。

 続きまして、三陸復興国立公園の竹浦・出島線道路(車道)の決定を御説明いたします。下のページを御覧ください。

 こちらは、三陸復興国立公園、今回4件諮問しておりますが、車道の1件になります。最近拡張いたしました南三陸金華山地域の牡鹿半島のつけ根にあります女川湾のところにあります車道でございまして、岬から道路をつなげて出島という島に渡そうというものです。現在、車道が存在しないところですが、車道をつなげて利用を活性化しようというものでございます。この出島周辺では、ダイビングやシーカヤックなどの自然体験型利用が盛んでありまして、荒々しい海食崖周辺の島しょなどが鑑賞できる場所となっております。

 工事内容は、右上のスライドを御覧いただきたいと思いますが、道路の整備ということで、手前のつけ根にあります国道のほうから道路を延伸しまして、岬の突端に至りまして、橋を300メートルほどかけまして、島につなぐというものでございます。

 現状のアクセスが、日に3便の定期船に限定されるということで、震災を契機に離島からの避難路の重要性が再認識され、車道が計画されたというのが発端でございます。

 これに合わせまして、アクセスを改善することで、出島における風景鑑賞や自然体験の利用を促進しようというものです。

 さらに、詳細な図面が下に出ておりまして、伐採対象の樹林等6haはいずれも二次林となっておりまして、渡す架橋につきましては、海中に橋が整備されないアーチ型を選んでおります。また、道路は主要な展望地から望見されないなどの様々な配慮をして、計画をしております。

 また、工事の際には、濁水の流出防止措置ということで、海岸環境にも十分配慮して計画を進めております。

 また、近隣の動植物の調査もしておりまして、ミサゴの営巣地とされていることから、工事時期の配慮や様々な措置を講じることを考えております。

 このように配慮して工事をしまして、今後の公園利用の活性化については、現在検討中の管理運営計画の中で、地域の協働のもとで進めてまいりたいと思っております。

 以上、竹浦・出島線でございました。

 続きまして、月浜園地、戸倉園地、こちらセットの事業であり、ともに園地事業でありまして、環境省の直轄整備も伴うものであります。

 月浜園地ですが、石巻市に所在しまして、追波湾というところにあります。河口であり、渡り鳥が集まるような場所でありまして、河川を中心とした自然体験活動を推進しようと考えております。

 具体的な内容としましては、下に示すような園地を整備しまして、そこに拠点となる案内所や休憩所というものを環境省と石巻市と役割分担をして整備してまいりたい。また、運営に関しては、地元の協力をいただきながら、進めてまいりたいと思っています。こちらは、みちのく潮風トレイルの中で、川のビジターセンターという位置づけで整備することとなっております。

 続いて、戸倉園地ですが、こちらが海に面している場所でございまして、志津川湾沿いに位置しています。現在は、被災しているのでかなり荒れ果てた状況ですが、そこを再整備して同じくみちのく潮風トレイルの中継点として整備する予定であります。海を中心とした自然体験活動を推進するものとして、川に対して海のビジターセンターとして整備するものです。

 図面は下のほうに載っておりまして、道路沿いに案内所・休憩所を整備する予定です。

 こちら1枚めくっていただきますと、80ページの上にフィールドミュージアムエリアという概念を御紹介しております。この二つの園地ですが、こちらの翁倉山という山が半島の真ん中に位置しておりまして、こちらを中心としたこの一帯を里山・里海フィールドミュージアムという一体のフィールドとして利用活性化していこう、また自然環境の保全の意識を向上させていこう、それをもって地域の活性化に寄与していきたいというものであります。

 様々なアクティビティが現在考案されておりまして、それを実際に提供する、あるいは人に教えていくようなリーダー養成講座をしておりまして、そういった担い手を増やしてまいります。

 続きまして、三陸復興の最後、四つ目の明戸浜園地でございます。こちらは、宮古の北にあります明戸浜という田野畑村に位置する園地ですが、位置づけとしましては、震災遺構というモニュメントの公園でございます。写真として右上に示すとおり、もともと堤防があったところが津波で破壊されまして、その残骸を残すことによって、津波の恐ろしさ、また津波への対策の重要性を伝える公園として保存するものです。

 この遺構を保存するということに加えて、下に示すように従前の区域から拡張する区域で三陸の海岸植生を学ぶ場所として植生園などを整備しまして、合わせて堤防としても整備されます県道44号線、こちらの線形の変更も含めて、一帯の動線の改善を含めて、一体的な利用をします。

 また合わせて、海側からもサッパ船というような形でエコツアーでの利用を連携して行っております。なお、この周辺は被災しておりまして、特に重要な貴重な植生はないのですが、そちらの拡張区域よりも浜側に関しては、今回工事に当たる予定はございませんので、補足させていただきます。以上、三陸復興国立公園でございました。

 続きまして、次の82ページから磐梯朝日国立公園の御説明をいたします。磐梯朝日につきましては、米沢猪苗代線の車道と桧原湖南岸線車道、この二つが同じ変更をしたいと思っております。

 位置としまして、磐梯朝日国立公園の南側に位置します桧原湖という南北に細長い湖がありまして、桧原湖の東側を南北に米沢猪苗代線が、南側に、東西に桧原湖南岸線が通っておりまして、これらが一体として桧原湖周回道路として福島県により管理されている道路であります。

 こちらに関しまして、現在陸上の高地トレーニングや夏合宿の適地ということで、スポーツの利用が大きく、地元もそういったアピールをしています。その中で、サイクリストやランナーというものが非常に多くて、写真下のスライドの上に小さい写真を並べておりますが、集団で道路を走るというような利用状況が見られますので、サイクリストなどと車等の接触などの危険を回避するために有効幅員を広くして、接触の危険性をなくすというものでございます。

 湖岸工事に伴いまして、多少の樹木の伐採がございますが、既存の法面やその脇にかかる小径木の伐採ということで、大きな影響はないものと考えております。

 続きまして、秩父多摩甲斐国立公園の徳和国師ヶ岳線道路、こちらは登山道でございます。北奥仙丈岳という山がありまして、そこに至る歩道が現状存在しております。既存の登山道をこの事業に位置づけるということで、既存施設の把握をする案件でございます。

 写真にお示しするとおり、多少荒れてはおりますが、標識等が既に山梨県によって整備されておりまして、今回山梨県がこの路線を歩道管理者として管理する体制が整ったことから、事業として決定し、また執行いただくものであります。

 続きまして、富士箱根伊豆国立公園の本栖湖西岸園地、84ページを御覧ください。こちらは、富士箱根伊豆国立公園の富士山地域、富士山のエリアでございまして、山梨県の本栖湖があります。そちらに展望台を整備するものでありますが、富士山ビュースポット構想として、全体で15カ所のビュースポットを設定しまして、そこを展望地として再整備し、またPRしていこうという取組みの一環でございます。

 既に、既設の登山道が整備されておりまして、そこの終着点にある展望所、こちらにより快適に御覧いただける展望台を直轄で整備しようというものでございます。既存施設を把握するとともに、再整備を行います。執行予定は環境省と書いておりますが、地元の県と市町村も連携して行います。

 続きまして、右のページの山陰海岸国立公園、玄武洞園地の変更でございます。こちらは、既に決定されて整備されている事業ですが、拡張したいと思っております。

 場所としましては、円山川という川が流れておりまして、その岸辺にかかる園地でございます。県道に面していまして、玄武岩という柱状節理が巨大岸壁を成している洞窟を見られる場所として、非常に多くの利用があるところです。山陰海岸ジオパークの一つにもなっております。写真としては、右にありますように、こういった迫力のある洞窟を間近で見ることができる場所です。中に入ることはできません。

 下に詳細図面を表示しておりますが、今回の経緯としましては、平成16年に台風がありまして、正面の川が大氾濫して一帯が被害を受けたということで、県道自体を防波堤としてかさ上げをするという工事を県が計画しております。それに伴って、道路の周辺が埋め立てられることから、既設の施設の一部を解体撤去して再整備し、それに伴って、複雑な形になっている駐車場も再整理しようというものでございます。

 次のページに、区域と新たに設置される駐車場の図面を表示しております。区域としましては、変更前が青色で、変更後が赤色になっておりまして、概ね玄武洞の本体のほうは、区域を精査して、なぞり直しているような形ですが、明らかに増えているのは川側の、画面でいうと下の範囲の駐車場になります。こちらに既存の休憩所がありますが、そちらをかさ上げに伴って撤去して、園路や六角形の休憩所を整備するとともに、新たに駐車場を整備するものです。以上、玄武洞園地でございました。

 続きまして、瀬戸内海国立公園に移りたいと思います。1点目が、洞川谷野営場ということで、神戸市が執行する野営場でございます。兵庫県の六甲山地域にありまして、写真、図面でお示しするとおり、第1種特別地域内の豊かな森の中にある事業でございまして、キャンプ場として多くの利用がございます。アカマツを中心とした二次林でスダジイ、アカガシなどの照葉樹林も見られるということで、周りには植物園、歩道も整備されているということで、利用が盛んな場所です。

 右のページにお示しするように、既存の施設の把握になっておりまして、これまで教育目的の野営場として、近隣の学校であるとか、そういったところが事前に登録して利用するような形態をとっておりましたが、今回一般利用を含めた利用を促していこうということで、通常の人も予約して利用できるように条例を整備いたしまして、料金をとって利用するというような形で、多くの方々が利用できる状態で開放するものです。今後利用の増加が見込まれております。

 続きまして、瀬戸内海の鳴門公園線道路ということで、こちらは徳島に位置しておりまして、徳島県と書いてあるこの計画図の右上にちょうど淡路島がありまして、淡路島を越えて、明石海峡を越えて、兵庫県につながるような場所でございます。その突端に鳴門集団施設地区があり、千畳敷展望台などが整備されておりまして、右の図の左右に流れております道路は高速道路ですが、その下にある白い線で蛇行しているものが今回の車道でございます。こちらについて、鳴門の潮流などを眺めたり、この園地を散策したりという利用がありますが、今回行いますのは、車道の幅員の変更ということで、先ほどの桧原湖南岸線と同様にサイクリングのコースとして人気があるということと、また、散策利用の歩行者も多いということですので、歩車分離、またサイクリスト等の安全、ランナーとの安全を図るために、十分な幅員を図ろうというものでございます。それによって、歩行者の快適な散策、合わせて電柱の埋設化ということも行い、美観の向上が図られます。全体的な道路の再整備の中で拡幅を行うものでなります。御覧のとおり、既に開発されている場所でございまして、拡幅部の一部でクロマツ等の林縁部にかかりますが、必要最小限となっています。

 続きまして、大山隠岐の2案件を御説明いたします。1件目が、隠岐諸島の高平山園地で、知夫里島、知夫村にございます、隠岐ジオパークに位置づけられている場所でございます。写真にお示しするとおり、外洋性の多島海景観を見ることができます。

 施設としましては、下の図面に示す通り、既存施設の園路と園地を把握するもので、灯台に至る園路を公園事業として把握するものであります。高平山の山頂から本州などを望むことができる展望地となっております。

 1枚めくっていただきまして、90ページ、国賀浜園地でございます。こちらは春の審議会で赤尾園地というものをお諮りいたしましたが、その対岸にある国賀浜という、隠岐で最も利用者数が多い場所であります。摩天崖などと一体になっている場所です。大型バスによる定期観光コースにも位置づけられておりまして、年間2.5万人利用がございます。下に示すとおり、国賀浜の海上景観が最大の特徴となっています。

 今回、利用環境の整備・拡充ということで、図面といたしましては、その右上にあります平面図を御覧いただきたいのですが、かなり傾斜が急な園路となっておりますので、バリアフリー・ユニバーサルデザインを進めていく中で、新たに傾斜の緩やかな歩道を整備することで、その部分を事業決定するというものです。

 変更に関しまして、1haから2haとしておりますが、これまで明確な区域が定まらないまま1haとしておりましたので、新たに区域を赤線のとおり示して、2haということで改めて設定したいと考えております。

 最後、115件目、阿蘇くじゅう国立公園の狩尾園地でございます。こちらは、阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇地域、阿蘇のカルデラを回る外輪山のミルクロードにあります園地でございます。かなり、観光利用、ドライブ利用の多い場所でありまして、広大な草原景観を一望することができます。条件が合えば雲海も一望できる場所でございます。

 ドライブ利用者が非常に多いということで、92ページのように、休日ともなると、多くの車が路上駐車、あるいは牧野道の片隅に車を止めまして、歩いて展望をしに行くという状況になっておりまして、右に示す写真のとおり、踏圧で草地が衰退している状況であります。

 そのため阿蘇市のほうで、適切な利用を促すために、駐車場を整備するとともに、道とロープ柵、また展望所などを整備して、利用の場所を限定して、野放図な利用にならないように整えるものです。新たに1haを決定したいと考えております。

 以上、駆け足になりましたが、後半の個別案件の御説明でございました。御指摘をよろしくお願いします。

○下村小委員長:ありがとうございました。10公園、16事業ということになりますね。具体的な整備事業を伴うものもありますので、お気づきの点、御意見等ございましたらお願いいたします。。

○桜井委員:ありがとうございます。三陸復興国立公園のことですけども、防潮堤との関わりと、もう一つは自然海岸をどう保全していくかという、この二つのところでかなり苦労されたと思うのですが、例えば月浜園地にしても盛り土だと思いますが、あと戸倉園地も少し下げていますけど、これらと防潮堤との関係がちょっと見えないです。また、明戸浜は、たしか道路が防潮堤のかわりになって下がっていて、前のほうが開いていたと思います。この部分が拡張区域になりますから、ここも自然海浜として自然再生させていくのかどうか、この辺を教えていただけますか。

○深町委員:私も三陸復興国立公園についてお聞きしたいのですが、三陸復興国立公園の理念ですと、森・里・海のつながりや地域の文化、あと恵みと災害という理念があるかと思います。ただ、こういう現実のハード整備を見ると、自然体験活動ということばかりにすごく重点が置かれて、しかも海とか川があるんですけれども、本来の山の部分がどういう形でフィールドミュージアム構想とかでは、もちろんそういうソフト的な部分ではあるんでしょうけど、ハードの部分で、いろいろな潮風トレイルだとか車道だとか、防潮堤の問題もそうですけども、そもそもそういうつながりの部分をどう再生するだとか、生かしていくとかというところが、園地の計画にあまり反映されていないような感じを受けるのですが、資料が限られているのでなかなか難しいかもしれませんが、ただ、今のような位置づけですと、ここでこれをやる意義というのが、非常にこう一面的なような感じを受けておりますので、その辺について、御説明をいただければと思います。

○下村小委員長:ほかはよろしいですか。それでは、2件についてお答え願います。

○新田事業係長:1件目、桜井委員からありました防潮堤との関係につきましては、今回、グリーン復興の全体を整理してお示しした上でのお諮りとなっていないということをお詫び申したいと思います。現状としましては、強く被災をして何も残っていないような場所に新たに整備をしていくということで、グリーン復興プロジェクトに位置づけられてやっていくものですので、環境上の問題はないものと思います。全体でのストーリーは、この場でお答えすることができません。申し訳ありません。

 2点目、深町委員からありました自然の災害からの教訓をどういうふうに計画、あるいは整備に反映させていくかということでございますが、それにつきましても、震災から5年近く経つ中で、グリーン復興プロジェクトなどの一つ一つのプロジェクトの中で、今回お諮りする個別の事業が形になってきたというような段階であります。三陸復興国立公園に再編されて、また地域との議論をしながら、管理や運営の計画というものもつくっている最中でありますので、引き続き御意見をいただきながら、そういった計画の策定の段階からやっていく必要があるのかと思っております。その中で、先行的にこの施設が整備されて、地域のモデル的な位置付けになっていくのではないかと考えております。

○下村小委員長:お二人ともよろしいですか。計画の段階と事業を進める際の事業計画につながりを見出すのが、単独の省庁だけでもないでしょうから、なかなか難しいというところだと思いますが、これから進めるものもあると思いますので、理念を常に振り返りながら進めていただければというご意見だと思います。

 ほかに、何か御指摘も含めてございますか。例えば三陸復興で言うと、77ページにあります竹浦・出島線のこの橋梁はかなり大きなインパクトのあるものだろうと思います。また、ほかにも個別に御説明をいただいたものについても、周辺の自然環境への影響もいろいろと配慮しなければいけないものもあろうかと思いますので、そういう点を慎重にご検討いただければと思います。いかがでしょうか。特によろしゅうございますか。

 はい、それでは、特にご意見がないようですので、115件というかなり大きな数字でしたけれども、国立公園事業の決定・廃止・変更案件に関する諮問について、適当と認めるということにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 審議のほうは、比較的順調に進みましたので、本日の案件についての審議は終了させていただきたいと思います。審議への御協力ありがとうございました。

 進行を事務局にお戻しいたします。

○司会:小委員長ありがとうございました。最後に、国立公園課長の岡本より御挨拶を申し上げます。

○国立公園課長:本日は、長時間にわたりまして、また115件にわたる大変分量の多い御審議をいただきありがとうございました。今回、最後のほうでしっかりと御説明ができない部分もございましたので、その点につきましては、次回の小委員会で補足できるところがありましたら、その際に補足させていただきたいと思います。

 先ほど御意見の中でも、特に温泉地の利用の減少ですとか、国立公園の地域の中でも衰退しているところがあるのではないかといった御質問がございました。現在、国立公園利用推進室を設けておりますけれども、今年の4月に自然ふれあい推進室を室として機能を高めるという形で名称を変更しまして、一つ位置づけの高い部屋にいたしまして、国立公園、国定公園、自然公園とソフト部分の連携を深めるということで進めております。

 ジオパークの御質問・御意見がございましたけれども、室の中にジオパーク推進係長というのを設けまして、特にこの度、ジオパークがユネスコの正式プログラムにもなったということがございますので、そういった点との連携、あるいは11月に一部公表されましたけれども、自然環境局の中に温泉地保護利用推進室という室をつくりました。自然環境整備担当参事官室の中で温泉法に基づく温泉の保護の部分はずっと過去から営々と行ってきておりますが、環境省の事務所管の中に実は温泉地の振興というものもあり、過去にはそうした施策も実施してきましたが、近年そういった温泉地の活性化という点の施策がちょっと薄いのではないかということで、室を新しくつくりまして、新しい室長には女性がなっております。ですので、今後温泉地の活性化というのも国立公園、国定公園等の核の部分でもございますので、そちらの部屋との連携も深めながら、先ほど御指摘いただきました地域の自然公園としての利用の活性化ということを、局の中で横断的に進めていきたいと思っております。

 そういう中で、深い自然体験とは一体どういうものなのか、それを公園のあり方としてどう捉えていくべきか、もう一度考えていかなければならないと思っておりまして、色々と御意見を賜りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。今日は長時間にわたりまして、どうもありがとうございました。

○小泉(武)委員:前向きなお話をたくさんいただいたので、少しだけ追加のお話しをさせてください。ジオパークなどで色々な地方を歩いていると、時々要望みたいなものを出されることがあります。例えば、長野県では、中央アルプスがまだ県立自然公園であり、御嶽も県立自然公園ですので、これを国定公園に格上げしてほしいという要望があります。御嶽の隣の乗鞍は中部山岳国立公園に入っていますが、御嶽に行くとガクンと落ちてしまい、国定公園ですらないんです。八ヶ岳は国定です。ですから、中央アルプスを国定にし、御嶽は北アルプスと一緒にして、国立公園にしてしまうということはあり得ると思います。

 それから、最近の知見で、山口県の北部には、50くらいの単性火山群があることが分かってきました。世界的にも非常に珍しいみごとなものですが、今まではあまり評価されてきませんでした。最近、そうした新しい知見がどんどんでてきていますので、そういうものを取り入れて自然公園の見直しをやっていただければと思います。その辺りも御検討をお願いします。

○国立公園課長:では、今いただきました御意見も含めまして、また取り組んでまいりたいと思いますので、今日はどうもありがとうございました。

○司会:事務局より御連絡がございます。本日配付の資料でございますが、郵送を御希望の場合には机の上に置いていただければ後ほど郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 本日は以上で終了となります。どうもありがとうございました。

午後4時55分 閉会

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