中央環境審議会自然環境部会 自然公園小委員会(第17回) 議事録

開催日時

平成21年7月9日(木)13:00~15:00

開催場所

都市センターホテル 3階 コスモスホール

出席委員

(8委員)

有路 信 臨時委員
川名 英子 臨時委員
小泉 武栄 専門委員
小林 寛子 専門委員
熊谷 洋一 委員
鹿野 久男 小委員長
速水 亨 臨時委員
原   重一 専門委員

議題

  1. 開会
  2. 議事(諮問案件)
  3. (1)国立・国定公園の公園計画の変更について
    ・白山国立公園[点検]
    ・大山隠岐国立公園(大山蒜山地域)[点検]
    ・西海国立公園[点検]
    ・阿蘇くじゅう国立公園(阿蘇地域)[点検]
    ・西中国山地国定公園(島根県地域)[一部変更]

    (2)国定公園事業の決定、変更及び廃止について
  4. その他
  5. 閉会

配付資料

○議事(1)関係

資料1:
国立・国定公園計画の変更案の概要
1-1 白山国立公園
1-2 大山隠岐国立公園(大山蒜山地域)
1-3 西海国立公園
1-4 阿蘇くじゅう国立公園(阿蘇地域)
1-5 西中国山地国定公園(島根県地域)
資料2:
公園計画書(案)
2-1 白山国立公園
2-2 大山隠岐国立公園(大山蒜山地域)
2-3 西海国立公園
2-4 阿蘇くじゅう国立公園(阿蘇地域)
2-5 西中国山地国定公園(島根県地域)
資料3:
国立・国定公園計画の変更案に関する説明資料

○議事(2)関係

資料4:
国立公園事業の決定、変更及び廃止の諮問案件について
資料5:
国立公園事業の決定、変更及び廃止案件の概要(一覧)
資料6:
国立公園事業の決定書、変更書及び廃止書(案)
資料7:
国立公園事業の決定、変更及び廃止に関する説明資料

議事録

13時02分 開会

○国立公園課長補佐 お待たせいたしました。定刻となりましたので、ただいまより、中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会を開催していただきたいと思います。
 まず、開催に先立ちまして、本日、出席委員数のご報告をいたします。
 本日は、所属委員12名のうち8名のご出席をいただいておりますので、本委員会は成立しております。
 なお、本日初めて小委員会にご出席いただく委員がいらっしゃいますので、ご紹介させていただきます。
 有路委員でございます。
 小林委員でございます。
 それでは、本日、審議のため、お手元にお配りしております資料について確認させていただきたいと思います。
 資料はちょっと数が多いのでございますが、資料1-1からクリップでとめており、一番最後が1-5でございます。これがひとかたまりでございまして、資料2-1、2-2、2-3、2-4、2-5と、これはすべて冊子になっております。
 続きまして、資料3は、白山国立公園の4枚切りの束でございます。それで、資料4が一枚紙で国立公園事業の決定、変更及び諮問の案件についてでございます。資料5につきましては、A3のとじで、国立公園事業の決定、変更及び廃止案件の一覧でございます。
 続きまして、資料6が冊子でございます。それで、資料7につきましては、左とじのA4、横の10枚くらいの紙でございますので、資料に不備等ございましたら、事務局にお申し出ください。
 それでは、議事に入ります前に、自然環境局黒田局長よりごあいさつを申し上げます。よろしくお願いします。

○自然環境局長 午前中の合同部会、それから自然環境部会に引き続きまして、午後、小委員会ということで、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 国立公園におきましては、いろいろな社会情勢の変化などに対応するために、概ね5年ごとに公園計画の点検を行おうということで進めてきておるところでございます。今日の議題もそういう流れの中でございますが、本年2月にいただきました施行状況の答申に関しまして、その中で、国立公園等の安全で快適な利用の推進の観点から、必要な施設について自然環境のみならず、利用者に対しても行き届いた配慮のもとで計画されるべきと、こういうご指摘をいただいたところでございます。公園計画の点検に当たりましては、この答申の考え方を踏まえまして、優れた自然環境の恵みを体感できる公園づくりを推進するという観点から、各公園で必要な見直しを進めているところでございます。
 今日のこの小委員会におきましても、阿蘇くじゅう国立公園などにつきまして、例えば主要な道路沿線の風致維持を図るための計画の一部変更、また、長距離自然歩道の一部を構成する歩道のネットワークの整備など、公園利用のための施設の追加、変更、こういった中身の公園計画の変更案をご提案させていただいておりますので、ご審議をよろしくお願いをいたしたいと思います。
 加えまして、公園事業の決定案件が多数ございます。利用施設、あるいは植生復元施設など、国立公園に不可欠な施設の整備内容の大綱について、公園計画に基づいて定めるというものでございます。今回の小委員会におきましては、日光国立公園の那須地域など、13の国立公園に係る事業決定等につきましてご審議をいただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○国立公園課長補佐 それでは、これよりの議事進行につきましては、鹿野小委員長にお願いしたいと思います。
 鹿野小委員長、よろしくお願いいたします。

○鹿野小委員長 それでは、ただいまから中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会を開催いたします。
 本日の委員会は公開で行います。
 会議録は、後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了承をいただいた上で公開することとなります。
 また、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを、私、小委員長が了承した上で公開することをご了承願います。会議資料も公開資料となります。
 それでは、早速審議に入りたいと思います。
 本日は、5国立・国定公園の公園計画の変更と、国立公園事業の決定、変更及び廃止についてでございます。何分、膨大な資料で、委員によっては午前中からで大変でございますが、もうしばらくご辛抱の上、お付き合い願いたいと思います。
 この進め方ですが、まず最初に国立・国定公園の公園計画の変更、4国立公園と1国定公園ですが、これを一括して説明していただいて、ご審議いただきます。その後に国立公園事業の決定、変更及び廃止についてという2つのかたまりで進めたいと思います。
 諮問書の朗読は省略させていただきます。
 それでは、早速でございますが、まず、国立及び国定公園の公園計画の変更について、5つの公園についてまとめてご説明をお願いいたします。

○事務局(佐々木) 国立公園課の佐々木と申します。本日の公園計画に関する諮問について、ご説明をさせていただきます。失礼ですが、座ってご説明差し上げます。
 本日のパワーポイントのスライドにつきましては、お手元の資料3に打ち出したものがございますので、そちらをご確認いただきながら説明させていただければと思います。
 本日、4つの国立公園として、白山、大山隠岐、西海、阿蘇くじゅう国立公園の案件と、それから西中国山地国定公園に関する案件となっております。
 それではまず、白山国立公園の公園計画の一部変更からご説明差し上げます。
 白山国立公園は、第2次の点検となっております。概要ですが、昭和37年に指定され、面積は約4万8,000ヘクタール程度、特色としては、自然性の高い火山性の孤峰、信仰の対象として古くから有名な名山でございます。大型のほ乳類、猛禽類などが生息して、原始性が豊かで、残雪の多い高山部一帯には豊かな高山植物が見られます。
 本日の変更案の概要ですが、利用施設の計画の変更となっております。単独施設の追加が2件、削除が5件、車道の変更が1件、歩道の削除が3件と変更が8件です。
 説明は、国立公園の北部、中央部、南部の3カ所に分けて説明させていただきます。
 今回の変更は、社会的な条件の変化に対応して、適正な保護と利用を図るため、現状の利用状況に合わせて見直しを行うものとなっております。
 それでは、まず、北部の説明ですが、北部については単独施設の追加と削除がございます。まず、こちらの桂のあたりですが、桂の博物展示施設と野営場の施設を計画として追加したいと思っております。このエリアの利用拠点として整備していくために、総合的な情報提供施設としての博物展示施設と野営場を位置付けるものです。
 こちらが現在の状況でして、既に施設があるものを、さらに適切に管理を進めていきたいと考えております。そして、ブナオ峠の野営場と蛇谷宿舎につきましては、今後の整備の見込みがなく公園の利用上の必要性も乏しいため、削除をしたいと考えております。
 続きまして、北部の歩道の変更についてです。まず、こちらの桂大笠山の歩道と白山北山稜線の歩道につきましてご説明差し上げます。
 まず、白山北山稜線の歩道につきまして、この区間につきまして、今後の整備の見込みがなく利用上の必要性も乏しいために、一部の区間を削除いたします。4番の路線分につきましては、現在も非常に利用がされているところで、公園の計画上も重要なので、こちらの桂大笠山線に編入して存続させることとします。
 それから、近年利用が高まってきて、整備の必要性などが高まってきているこの部分につきまして、追加をします。あわせて、桂大笠山線の路線の名称を変更いたします。それから、こちらが桂大笠山線の現状となっております。
 それから、こちらの中宮温泉蛇谷線につきましては、整備の見込みがないこと、それから公園利用上の必要性も乏しいので削除をしたいと考えております。
 続きまして、中央部の変更についてですが、中央部は、まず、こちらの白山室堂排水施設、それから白山室堂汚物処理施設、南竜ヶ馬場汚物処理施設につきまして、現在はおのおの個別の施設で、もう既に汚水を処理する施設が整っておりますので、整備の必要性が失われたため削除をしたいと考えております。こちらが現況の写真で、個別の施設ごとに浄化槽などを設けて処理を適切に行っております。
 それから、中央部の車道の変更についてですが、岩間噴泉塔線につきまして、一部の区間が一般車両が現在通行できないような措置をとっておる場所がありますので、こちらの部分につきましては、車道を削除して、歩道の計画に移し替えるということを考えております。あわせて路線名の変更もしたいと思っております。
 歩道の変更につきましては、先ほどのスライドでご説明させていただいた歩道を追加する部分、それから、こちらの加賀禅定道線と新岩間道線につきましては、こちらの利用がされている部分につきまして、さらに区間を追加するということを考えております。こちら、それぞれの現状がこのようになっております。
 それから、こちらの噴泉塔線と白峰釈迦岳線なのですが、こちらの噴泉塔線につきましては、一部区間の崩壊が激しく利用上も危険が伴うということで、公園計画から削除させていただこうと思っております。
 また、こちらの11番の路線につきましては、今後の整備の見込みがない、それから公園の利用上の必要性も乏しいため、一部区間を削除して、あわせて名称変更を行うものと考えております。
 それから、南部の歩道の変更についてですが、こちらの鳩ヶ湯赤兎山線につきましては、現在、利用計画上はこのようにまっすぐ落ちていたのですが、実際の利用はこのように迂回するようなルートがされているということで、その利用実態に合わせて今回ルート変更を行うものです。
 それから、こちらの刈込池願教寺山線につきましては、今後の整備の見込みがなく、利用上の必要性も乏しいので、削除をしたいと考えております。
 以上で、白山国立公園の説明を終わらせていただきまして、大山隠岐国立公園の説明に入ります。
 大山隠岐国立公園の概要ですが、指定は昭和11年で、面積は約3万5,000ヘクタール。特徴としては、中国山地の最高峰大山から蒜山までの火山を中心とした、山岳・高原からなる一帯であります。
 今回の変更案の概要ですが、利用施設計画の変更のみとなっております。集団施設地区に係る変更が3件、単独施設の削除が11件、歩道の削除が6件と変更が2件となっております。
 まず、集団施設地区の件ですが、大山寺集団施設地区につきまして変更を考えております。こちら、隣接して一体的に利用されているスキー場を集団施設地区として編入することを考えておりまして、赤の斜線で示した部分が、この上野原スキー場という今回の拡張区域となっております。あわせて、今まで単独施設として計画に位置づけていたスキー場施設は削除いたします。
 それから、鏡ヶ成の集団施設地区と桝水原の集団施設地区につきましては、整備方針の変更を考えております。鏡ヶ成につきましては、このように湿原があったりとか、こちら草原性のチョウですが、草原が残っているところです。近年、この湿原の乾燥化、草原が樹林化していくというような問題が起きているので、それを防ぐための植生復元の施設などの整備につきまして整備計画に位置づけるものとしております。
 また、桝水原の集団施設地区につきましては、昔は宿泊利用などが多かったと聞いているのですが、近年はこのようなピクニック型の利用などが多くなってきているということで、今後レクリエーション拠点として整備していく方針を整備計画に位置づけたいと思っております。
 それから、歩道の変更ですが、こちらの2路線につきまして、今回、山頂にアクセスする登山道の一部を追加したいと考えております。
 それから、こちらの歩道につきましては、いずれも今後の整備の見込みがなくて、利用上の必要性も乏しいので削除をしたいと考えております。
 また、単独施設につきましても、これらの施設が計画にありましたが、近隣に同様の施設が整備されたこととか、今後の整備の見込みがないことなどから、必要性も乏しいため、削除をしたいと考えております。
 以上で、大山隠岐国立公園の説明を終わらせていただきまして、続きまして、西海国立公園の変更についてご説明差し上げます。
 西海国立公園の概要ですが、昭和30年に指定されておりまして、面積は約2万5,000ヘクタール程度、特色としては典型的なリアス式海岸と多島海が特徴の平戸・九十九島地域、それから大小250以上の島からなり、外洋性多島海である五島列島地域の2つからなっております。
 今回のご説明は、こちらの平戸・九十九島地域と、それから五島列島地域の北部と南部の3地域に分けて説明させていただきます。
 変更案の概要ですが、こちらも利用施設計画の変更となっております。単独施設の追加が4件、削除が8件、車道の追加が1件、変更が1件、歩道の追加が1件、削除が3件、変更が4件、運輸施設の削除が3件となっております。
 今回の変更は、社会状況の変化を踏まえた変更の部分と、それから長距離自然歩道を追加することに関連するものというものがございます。長距離自然歩道の九州自然歩道の概要について、ご説明を差し上げます。
 長崎県が「長崎の教会群とキリスト教関連施設」をテーマとした長距離自然歩道の新しいルートの策定を現在検討しております。これらにつきましては、国立公園を通る部分につきましては一体的に管理をして、九州自然歩道として一体的に整備を進めていくという観点から、既存の歩道計画につきましては、九州自然歩道として変更する。それから、新規の区間を九州自然歩道として公園計画に位置づけていくということが、今回の変更内容となっております。
 こちらが九州自然歩道の長崎県のエリアの状況ですが、こちらのほうからずっと続いておりまして、雲仙のほうですね。それから続いて、ここまでが、今まで計画路線としてあったものですが、今後この教会群のほうに、この部分、それから、こちらの五島の方の地域につきまして、九州自然歩道の計画を延ばすことが検討されております。
 まずは、九州自然歩道に関係する歩道の変更についてご説明を差し上げます。
 こちらの部分、オレンジで今出てきました部分が、歩道計画が既に公園計画であったんですが、九州自然歩道に変更する部分です。それから、この丸の部分は既に九州自然歩道として公園計画に位置づけられていたもので、残りの27番と書いてあるこの部分、それから、この部分につきましては、今回新たに九州自然歩道として公園計画に位置づけるものです。それから、生月島線につきましては、ここの部分を九州自然歩道に変更いたしましたので、残りの部分を残すという、一部削除ということになっております。
 それから、九州自然歩道に関係する部分の歩道の変更で、五島列島の北部地域の説明をさせていただきます。
 こちらの3カ所につきましては、既存の公園計画の歩道として位置づけられていたものですが、今回、九州自然歩道に変更するものです。残りの27番と書いてある部分については、今回新たに公園計画に九州自然歩道として位置づけるものです。
 それから、こちらの虎星山米山線につきましては、こちら九州自然歩道が、このあたりまで延びてきましたので、それに連結するように一部区間を追加するということをやろうと思っております。
 それから、九州自然歩道に関連するもので、五島列島の南部についてご説明差し上げます。
 こちら、今、オレンジで出た部分が既存の歩道計画が公園計画にあったものを九州自然歩道に変更するもので、残りは新規となっております。
 それから、こちらの車道につきましては、今回この九州自然歩道に位置づけるものへのアクセス道として区間を追加するものとなっております。
 それから、こちらの五輪園地というところですが、今回新たに九州自然歩道に追加する歩道があるのですが、そのところで利用拠点として、今後、整備を図っていくために園地を追加したいと考えております。五輪園地の現在の状況は、このようなことになっております。
 続きまして、九州自然歩道に関連するもののご説明は終わりまして、そのほかの案件についての説明をさせていただきます。
 平戸・九十九島地域の利用施設計画の追加と削除ですが、こちらの御崎野営場につきまして、近年、野営場を主体とした利用が見込まれていることから、野営場計画を園地の計画から野営場に変更して適切な管理を進めていきたいと考えております。現在はこのような状況になっております。
 残りのこちらの施設につきましては、整備の見込みが今後ないこと、それから近隣に同様の施設が整備されたということもあり、必要性が乏しいため削除をしたいと考えております。
 それから、五島列島北部地域の施設の追加と削除ですが、こちらの丹那山園地につきましては、非常に眺望がすばらしいということで、こちらを園地整備して利用を図っていきたいと考えております。
 それから、こちらの風ノ浦園地と日島園地につきましては、今後の整備の見込みがないので削除をしたいと考えております。
 それから、こちらの地域の車道の追加と歩道の変更についてですが、先ほど眺望がよいと言った丹那山につきまして、車道が現在既にありますが、こちらを展望所までのアクセス道として公園計画に位置づけるものです。それから、こちらが丹那山線の現在の状況となっております。
 こちらの雌岳線につきましては、こちらも今後の登山の利用が見込まれることから、公園の計画として位置づけるものです。こちらが現在の状況になっております。
 それから、丹那山線の歩道につきましては、今まで計画があったのですが、31番の車道ができていて、主に車道の利用のほうが今後メインになるだろうと考えられるため、歩道の計画は削除をいたします。
 それから、五島列島の南部地域に関する歩道の追加と削除の案件です。こちらの2路線につきましては、現在、利用の今後の必要性が乏しいため、削除を考えております。
 それから、こちらの小浦大瀬崎線につきましても、一部区間を削除することを考えております。
 同じ地域の利用施設につきましては、こちらの玉之浦の園地、こちらについて、こちらは溺谷として有名な玉之浦を遠望する適地となっておりまして、公園利用の必要性も高いために園地として計画して、今後、整備を図っていくものです。
 それから、残りのこれらの施設につきましては、整備の見込みがないことから、また、利用上の必要性も乏しくなってしまったため、削除をしたいと考えております。
 続きまして、阿蘇くじゅう国立公園の計画の変更についてご説明を差し上げます。
 阿蘇くじゅう国立公園の概要ですが、昭和9年に指定されておりまして、面積が約7万3,000ヘクタール。特色としては、世界最大級の複式の火山景観、カルデラとかですね。それから、野焼き、放牧などによって維持されてきた二次的な草原の生態系が特徴となっています。
 今回の変更案の概要は、保護規制計画の変更として規制を強化するものが2件、それから利用施設計画の変更として単独施設の追加が4件、削除が12件、車道の削除が2件と変更が2件、それから歩道の削除が3件、変更が1件となっております。
 まず、車道の変更についてですが、こちらの阿蘇北外輪山線につきまして、この区間、こちらの車道にアクセスするための路線が新たに今回整備されましたので、公園計画としても位置づけていくものです。それから、この点線の部分ですが、こちらは既に南北に連なる車道の計画と重複していたために、今回、削除をして整合性を図るものです。
 それから、大津北外輪山線につきましては、こちらも、今回ちょうどこの1番の路線との分岐から北に延びる部分が車道として整備されましたので、公園計画上も位置づけるものとなっております。
 この車道の追加に伴いまして、こちらの追加された部分の道路の中心から100メートルの両側につきまして、普通地域だったところを風致の維持を図るために第3種特別地域に格上げをすることを考えております。こちらが、その今回追加された車道とその周囲の状況です。
 それから、これらの単独施設につきまして追加を考えております。まず、中岳中央火口園地ですが、こちらは展望所とか園路、公衆トイレなどを今後整備したり、また、あるものを改修していくということから、適切な管理を進めるために園地として位置づけるものです。
 それから、草千里の乗馬施設、城山北の乗馬施設がありますが、自然や動物とのふれあいの場として、また、阿蘇を代表する草原景観と調和した利用景観として、利用施設に位置づけるものです。
 それから、こちらの三久保の園地につきましては、阿蘇五湖を眺望する展望の非常によい場所であることから、園地として整備していくために計画を位置づけます。これらの単独施設につきましては、利用形態が変化していったこと、それから近隣に同様の施設が整備されたこと、また、整備や利用の必要性が低下したものなどの理由から削除を行うものでございます。
 それから、車道につきましても、こちらの鞍岳登山線につきましては、農林業の利用が主体であるために削除をするもの。それから、二重峠線につきましては、主に地域住民の生活の利用の方が主体であるため、公園計画から削除するものです。
 それから、歩道につきましては、近隣の歩道の利用が主体、近隣の歩道というのは既に公園計画に乗っている九州自然歩道ですとか、そういった歩道のほうが利用の中心になってきていまして、利用が大分減っているもの。それから、車道のほうの利用がメインになっているものなどから、3路線について削除。それから、根子岳登山線につきましては、急峻で安全面に問題があるために一部の区間を公園計画から削除するものです。
 続きまして、西中国山地国定公園の公園計画の一部変更に移らせていただきます。
 西中国山地国定公園の概要ですが、昭和44年に指定されておりまして、面積は約2万9,000ヘクタール。特色としましては、中国地方を縦走する脊梁山地の南西部に位置しまして、広島、島根、山口県の県境部にまたがる区域が国定公園として指定されております。
 今回の変更案の概要ですが、利用施設計画の変更がございます。単独施設の追加が1件、歩道の追加が1件と変更が4件となっております。今回の変更は、島根県内の中国自然歩道の魅力を向上させようということで、自然歩道の路線の見直しを検討しております。この見直しに合わせて公園区域内についても路線を一部変更するという内容になっております。
 まず、歩道の追加と変更についてですが、こちらの1-4の路線につきましては、大神ヶ岳というところに今後アクセスするための登山道を公園計画として位置づけるものです。そして整備を図っていくものです。これが、その登山道の入り口の部分の写真です。
 それから、こちらの1-1、奥匹見三の滝線歩道につきましては、先ほどの中国自然歩道との関係から一部区間を中国自然歩道に変更して、自然歩道としての一体的な管理を今後進めていきます。
 それから、こちらの裏匹見峡線の歩道につきましては、ちょっとわかりにくいので、こちらに拡大したものを用意しました。既存の計画がこのように沢沿いに入っているのですが、今回、新たに中国自然歩道を追加する部分、それから既存の路線を中国自然歩道に変更する部分を造りまして、このようにループで自然歩道が回って帰ってこれるように計画を位置づけるものです。これによって多様な景観などを利用者により楽しんでいただくことが可能になると考えております。これが裏匹見峡線の状況です。
 それから、こちらの安蔵寺山寂地峡線につきましては、こちらも少しわかりにくいので拡大したのですが、既存の中国自然歩道がこのようにきて、こちらの山に登るルートと、こちらに抜けていくルートがあるのですが、この間の区間が中国自然歩道として今まで位置づけられていなかったものを中国自然歩道に位置づけて、中国自然歩道として全部通過できるようにするものです。
 それから、単独施設の追加が1件ありまして、先ほど大神ヶ岳の登山道のほうを公園計画に位置づけたいという説明を差し上げたところですが、それの登山口のところにある駐車場につきましても、今回、公園計画に位置づけて、今後は適正に管理を進めていきたいと考えております。
 以上で5件の国立・国定公園の変更に係る説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○鹿野小委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの事務局から説明にもありました5つの公園について、ご質問、ご意見をお伺いしたいと思います。どなたからでも結構でございます。どの公園からでも結構でございますので、よろしくお願いいたします。
 なかなか細かいので、委員の方、質問が出にくいと思うのですが。では、速水委員。

○速水委員 細かい話なのですけれども、白山のところで車道が歩道になるという話があったのですが、一般的には生活道だから公園計画から削除するとか、そういうことが多いのですけれども、車道が歩道になるというのはかなり物理的な話で、車道が歩道になるという話なのですけれども、車道と歩道では随分違うし、その車道にするためには結構今までの苦労があって、それを歩道に変えてしまうというのは地域の人たちも含めて何か、全く使えていないからもう歩道にしか使いようがないとか、何か少し細かい説明がいただければありがたいのですけれども。

○事務局(佐々木) この部分につきましては、現在、歩道の管理者の方がゲートを設置しておりまして、車道の通行を一律に禁止している区間となっております。そのため、車が実態として、もう入れないという状況なので、車道の計画として残しておくのもいかがなものかということで、今回、車道から歩道に。

○国立公園課長 今ご説明したとおりでございます。実態的にはそうなのですけれども、計画上は、車道として今後整備をする公園の立場で整備をするということは、ちょっと考えられないような、ちょっと安全性という面とか、工事の施工性の面で考えられないような場所でございますけれども、しかし、公園の利用の中で歩道としてのやはりルートとしては、例えば標識ですとか、そういうものはやはり必要な部分ということで、計画上残していくというか、変えていくというようなことでご理解いただければと思うのですけれども。恐らく林道なり、町道なり、そういうものだと思うのですけれども、それの形を車道を歩道に変えるという、強いそういう意思ではなくて、役割として、車道という役割から歩道という役割に公園計画上で位置づけ直して、その役割の中で公園整備のほうで対処していくというような考え方でございます。

○速水小委員 わかりました。今は車道として、もともとは使われていて、現在使われていなくて、その後、歩道に、今後歩道にしていこうという話ですよね。なぜ、ここをしつこく聞くかというと、車道というのは基本的に土砂が流れ出たりとか、崩れたりとか、結構メンテナンスが面倒くさいわけです。それを歩道として管理していく場合は、歩道の管理というふうな考え方になるわけですよね。形状として車道としてあるものを歩道として管理していくというのは、実際の管理としては少しおかしいかなという気がちょっとしたので、随分、車道と歩道では形状が違うわけですよね。もともと、車道として全くついていなくて、ただ、計画上あった。その計画を歩道計画に変えていくというならば、これは造っていないわけですから。ただ、お話だと既に車道として造って、それを今、車道として使っていなくて、だから歩道に変えていくという、そういう順番だと思うのですけれども、そういう意味では将来のメンテナンスも含めてどうなのかなという感じがちょっとしたのですけれども、その辺はどうなのですか。

○事務局(中山) それはすみません。多少、誤解がございます。もともとここは奥に温泉がございました。今はなくなっておりまして、完全に国土交通省さんの砂防の関係の作業道のみ使われておりまして、道路の形態はしているのですが、いわゆる一般の車道ではございません。それを車道として整備するのではなく、歩道として利用していくという計画になっております。ですから、若干ちょっと説明がまずかったのですが、そのようなものを、非常に特殊なものをそのような形で使うということでございまして、ご理解いただければと思います。

○鹿野小委員長 そうすると、今、速水委員が心配されているような路体の管理者は、この歩道の管理者ではないわけですね。

○事務局(中山) 今現在、そういうようなことになっております。

○速水委員 特に反対するつもりはないのですけれども、私自身は林業をやっていて、たくさん道を造りながらいつも思うのですけれども、やはり路体、歩道と車道の形状、いくらきっちりした車道ではないとしても、やはり広さは、もし砂防の工事用だったら3メートルから3メートル50の道をもともとつけてあるわけですね。歩道は広くても2メートルとか、1メートル50で。そうすると、法面の高さだとか、あるいは水の管理に関しては全く違ってくるのだろうというふうに思うのですね。そういう意味で、将来の管理というのは、例えば河川の近くだったら河川に対する影響だとか、道というのは随分配慮すべきことなのだろうというふうにいつも思っているので、少し心配はありますという意見で終わらせていただきます。

○鹿野小委員長 ありがとうございました。ほかの委員、何かありますか。
 できれば、部会と同じように立てて……。小泉委員。

○小泉委員 阿蘇の根子岳登山線の一部削除となっているのですけれども、さっき浸食が進んだりして、ちょっと具合が悪いのだという話だったのですけれども、これ代替の別ルートみたいなのがちゃんとあるのですか。

○事務局(佐々木) ご説明を差し上げます。根子岳なのですが、まず、根子岳に登るルート、アクセスする、頂上まで上がるルートにつきましては、今までどおりきちんと残しておくということで、頂上まで行くことは今までどおりきちんとできます。ただ、その上で根子岳というのは、のこぎりの歯みたいにギザギザの非常に薄っぺらいというか、細い山頂になっているのですが、そこの部分の路線につきましては、崩落とかも非常に多いし、危険な箇所となっておりますので、今回、計画からはその部分については落とすということで考えております。

○鹿野小委員長 ほかにございますでしょうか。
 では、原委員。

○原委員 ちょっと確認というか、大山の単独施設で大野池というのですか、これ。ここのところで削除がやたらに多いですよね。これは、計画レベルの話で削除したのか、具体的に立ち上がって何か施設ができているのか、スキー場があったり、宿舎があったりしますでしょう。これは、どういうふうになっているのですか。会議でも前にもあったと思う、原状復帰をするというか、もとの自然植生に戻すとか、そういうこととの絡みで削除というのが、どういう意味かなというのをちょっとご説明いただけると。前にお伺いしたかもしれませんけれども。

○事務局(佐々木) こちら、大野池のところなのですが、既存の計画としては位置づけていたのですが、実際の整備はほとんどされていなかったと理解しています。ただ、近年、近隣に似たような施設などが整備をされておりまして、また、これの利用者の利用の動線なども車道の整備の関係などからいろいろ動向も変わってきておりますので、このエリアに計画を残しておいても、今後整備することはなくなるだろうという観点から削除をするものです。

○原委員 この計画は、もともと国立公園の側が計画した施設というふうに理解していいのですか。民間の施設を指定したというか、そういう意味からいうと、どういうふうになっていたのですか。

○事務局(佐々木) 国立公園の管理の立場から公園の利用として、この場所にこういうものがあったほうがいいだろうという観点で、公園計画として当初計画をしたものなのですが、その後、時代の流れとかもございまして、状況が変わってきて、結果としてはちょっと計画として残しておいても、今後見込みがないなというもので削除をするという経緯に至ったものです。

○鹿野小委員長 よろしいですか。熊谷部会長、何か言いたそうですけれども。

○熊谷委員 阿蘇くじゅうの国立公園なのですけれども、パワーポイントの資料でいくと49ページのところで、単独施設の追加とありますよね。これで4つ新しく追加しているのはわかるのですけれども、ちょうどその53ページになるのかな。単独施設の削除とありますよね、ちょうどその資料でいくと裏側になるのですけれども、これ、ほとんど同じ地域ですよね。それで、新しく4つ追加したのはわかるのですけれども、この同じ地域でこんなにたくさんの野営場とか、園地とかというのが削除されているというのは、利用形態が全く変わったということなのか、それとも、きつく言うと前の計画が全くうまく対応していなくて、それが実現していないとか、あるいは実際に使われなかったということなのか。同じ時期に削除が余りにも多くて、ここの地域が例えばできるだけ保護するというような時ならわかるのですけれども、これだけ削除して同じところへ、この4つ新しく追加していくというのは、何かそこの説明をもう少ししていただくと理解しやすいのですけれども、お願いします。

○事務局(佐々木) わかりました。まず、こちら、すみません。説明を少し簡略化させていただきまして、一度に全部紹介してしまったものなのですが、それぞれ個別の理由が、背景がございます。例えば、このあたりの赤水の運動場、永草の野営場などにつきましては、近隣に新しく施設ができたりとかしたもの、そういったもので、今後の利用がないものであるとか、それから、こちらの湯の谷の園地につきましても、すぐ近くに別の園地計画がございまして、そちらのほうの利用が中心となっているので、今回計画から落とそうとか、それから、こちらの千本桜の野営場などにつきましても、公園指定当時から比べると利用の状況も大きく変わってきております。特に、阿蘇は車道が整備されてドライブの利用がメインになってきておりますので、このエリアについては、もう野営場として利用するということが想定されないものですとか、そういったものもございます。また、この北外輪山の沿線の園地などにつきましても、やはりドライブの利用が中心となっていて、園地として整備をする必要性がない箇所というものが何カ所か出てきております。もちろん、このほかにも園地がございまして、そちらのほうはきちんと整備をしておりまして、利用もなされているところです。なので、今回そういった整理をしたというのが現状となっております。

○熊谷委員 わかりましたけれども、これ、実際に阿蘇のところでは、かなり利用のある意味では、非常によく利用されるところですよね。ということは、民間だか、県だか、そういうほかのところの施設のほうが、いわゆる国の指定した、この野営場とか、園地を駆逐してしまったと、こういうふうに理解していいのですか。
 つまり、私が伺いたいのは、それは計画自体が少し甘かったのか、それとも計画はかなり良かったのだけれども、その後、きちんとメンテナンスとか、何かについてのいい意味での指導とか、あるいは何らかの補助をするとかという、そういうことのために、こういうところが使えなくなって、こんなに大幅に削除しなければならなかったのか、その辺がちょっと、もう少し理由がわかると、今後の計画の参考になるのではないかと思うのですけれども、失礼しました。

○国立公園課長 削除がたくさんまとまってあるということについて、すべての削除の理由が一つの何らかの理由でということではないというのは、今説明したとおりでございます。では、現象的に何でこうなるのだといいますと、やはりここは今後の方針みたいな話になってしまうのかもしれませんけれども、やはりこれまでは、可能性のあるところはすべて利用計画にのせ、要望といいますか、地元の要望と、それから非常に長いスパンでの可能性という形で入れ込んでいくと、いろいろてんこ盛りの計画になりがちになるということがあったのかなと思います。
 今回、1回チャラにして4つばかり、ぽんぽんと入れるのはなぜかと、こういうことだと思います。これについては、そういうもので一回、どちらかというと他動的にやってきたものを少し主体性を持って、この地域の全体の利用を考えていくということを点検の段階でやろうということもありまして、少し整理をさせていただいて、現時点でこの地域の利用にふさわしいものというものを見直した結果、この単独施設でいえばこの4つであるとか、歩道の変更ですとかが出てきたものというふうにお考えいただければありがたいなと思います。ちょっと古い計画をいつの段階で、現状に合わせて、あるいは今後のその地域の利用のあり方、目指すべきあり方に沿って計画するかというものについて、公園ごとでまちまちでございまして、きれいにある時点で整理されたものは、そこそこの数の変更が出てくる。ただ、ある時点で、そこまで踏み込んでなかったものについては、そういった抜本的な当該地域の利用のあり方を考えたときにきれいに整理されてしまうというようなことで、阿蘇については、その段階にあったということかなと思っております。

○熊谷委員 きれいになりまして、理解いたしました。ありがとうございました。

○鹿野小委員長 多分、今のところはなかなかわかりにくいところがあって、計画段階だと、その事業主体も見えていませんから、実はこの裏には予算の問題、例えば当初は補助金で整備を予定していたけれども、補助金がないから、もうだれもやる人がいなくなったとか、ここだけはどうしても直轄でやらなければならないからしっかりやるとか、何かそのあたりもきっとあるのだと思いますが、そのあたりも、ぜひ事業決定の際には上手に説明していただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
 私からちょっと一つ聞きたいのですが、今回、長距離自然歩道が九州自然歩道と中国自然歩道でありましたが、これも何か今のことと、かかわっているのだと思いますが、いろんな手続として長距離自然歩道というのは、長距離自然歩道の整備計画に基づいてやっていたと思うのですが、路線の決定と整備計画というのはあったと思うのですが、これらについては、どういう手続で進んでいるのでしょうか。

○事務局(佐々木) 長距離自然歩道の手続で、今回の九州自然歩道に関してということでよろしいですか。

○鹿野小委員長 中国と。

○事務局(佐々木) 中国ですね。今回それぞれの県が見直しをかけるということで整理をしまして、計画路線として提案をして、現在、環境省のほうとか、協議をしてきている段階です。今後、この協議を受けまして、国立公園内での、また国定公園内での整理をしまして、その後、実際に本格的な九州自然歩道、それから中国自然歩道の決定ということの段階になってきます。その決定が終わった後に実際の整備のほうのフェーズに移ってくることになります。

○鹿野小委員長 長距離自然歩道に認定されると、いいことはあるのですか、従前の名前でなくて。

○事務局(佐々木) 長距離自然歩道になりますと、まず、長距離自然歩道として、それぞれの今まで別々の公園計画としてあった歩道を一体的に自然歩道として位置づけて、やはり看板とかも、それに合わせたものに付けかえていくとか、そういった整備を推進して、より利用者にわかりやすいものに変えていく必要があると思っております。そういった整理がしやすくなるものと考えております。

○鹿野小委員長 ありがとうございました。
 ただいまの公園計画について、ほかにご意見ございませんでしょうか。

(なし)

○鹿野小委員長 それでは、国立・国定公園の公園計画の変更、4国立公園と1国定公園でございますが、これは、ただいまの説明のあった内容で適当と認めるということにご異議ございませんでしょうか。

(異議なし)

○鹿野小委員長 ありがとうございます。
 では、本件については適当と認めることといたします。
 次に、国立公園事業の決定、変更及び廃止についての審議に入りたいと思います。そちらのほうの説明をお願いいたします。

○事務局(中島) 国立公園課の中島です。どうぞよろしくお願いいたします。座って失礼いたします。
 それでは、議題2の国立公園事業の決定、変更及び廃止について、ご説明をさせていただきます。
 本日は、自然公園法7条2項及び8条2項の規定に基づきまして、利尻礼文サロベツ国立公園をはじめといたします、13の国立公園の国立公園事業の決定、変更及び廃止の58案について、諮問をさせていただきます。
 議事2に関する資料につきましては、お手元に配付いたしました資料4から7となります。まず、4が今回の諮問する事業決定等の一覧と内訳になっております。裏面が今回の案件に関します位置を示しました全国地図となっております。
 資料5が案件一覧でございます。
 資料6が冊子のものになりますけれども、これが本審議会の諮問対象となります決定書、変更書及び廃止書となっておりまして、これについては後ほどご説明をさせていただきます。
 そして、資料7が本日説明をさせていただきますパワーポイントの概要版となります。私のご説明とあわせてご覧いただければと思います。
 それでは、公園事業制度について、まず、ご説明をしたいと思います。
 前面のスクリーンをご覧ください。
 公園事業の決定とは、先ほど議題1でご説明いたしましたとおり、まず、園地事業を例にご説明いたしますと、公園計画において、この地域に園地が必要であるという位置や整備方針が定められたものに関しまして、具体的な位置ですとか、また、区域を決めるのが公園事業の決定ということになります。この決定しました内容につきまして、変更する必要性が生じた場合には、この事業決定の変更を行います。また、対象事業を行う必要性がなくなった場合は事業を廃止することとなります。
 決定すべき施設の規模につきましては、事業種ごとに決められておりまして、これがちょっと見にくいのですけれども、左側の表にございまして、例えば車道であれば路線距離と有効幅員、園地であれば区域面積、宿舎であれば区域面積と日最大宿泊者数を決定することとなっております。
 この決定、変更、廃止、それぞれの手続を行うに当たりましては、いずれも中央環境審議会にお諮りすることとなっております。
 環境省が直轄で公園事業を行ってまいります場合には、この事業決定に基づき執行することとなっております。また、環境省以外の各事業主体が行う国立公園事業に関しましては、この決定しました範囲内で環境大臣が同意又は認可を行うということになっております。
 委員におかれましては、この事業実施に伴います自然環境への影響評価ですとか、また、事業の位置ですとか、規模の適切性についてご審議をお願いしたいというふうに考えております。
 それでは、先ほど申し上げましたとおり、決定書について、簡単にご説明をさせていただきます。
 冊子の資料6をご覧ください。付箋が張ってございますけれども、赤の付箋が張ってあるページをお開きいただきたいと思います。これが、磐梯朝日国立公園の祓川三国岳線道路(歩道)のこれは決定書となっております。今回、お諮りする内容が、この事業決定事項となっておりまして、事業地ですとか、あと規模などを定めたもの。また、添付図面としまして、右側に2万5,000分の1の地図をつけておりますけれども、これと合わせまして事業決定ということになります。
 続きまして、それを1枚めくっていただきますと、事業の変更書となっております。これが、前回決定した内容が左側の変更前となっておりまして、今回、お諮りする内容が右側の変更後です。ご審議いただいてご了承いただければ、この右側に変更するということになっております。
 廃止書が、ちょっと飛びますけれども、青い付箋の箇所をお開きいただきたいと思います。これが、白山国立公園の蛇谷宿舎でございますけれども、事業廃止事項となっておりまして、この事業、以前決定した事業について、すべて廃止するというようなものになっております。
 それでは、今回、事業決定、変更、廃止を行いたいと考えております58案について、それぞれ説明してまいりたいと思いますので、また、改めて前のスクリーンの方をご覧いただければと思います。
 それでは、北から説明をしてまいります。
 まず、利尻礼文サロベツ国立公園に関します件で、円山園地の事業決定の変更と円山博物展示施設の廃止となります。円山園地と円山博物展示施設は、広大なサロベツ原野の中央部にございます。この地区の利用拠点としましては、現在、サロベツ原生花園園地というものがございまして、こちらには環境省直轄の自然教室と呼ばれるミニビジターセンターですとか、また、木道などの施設がございます。このサロベツ湿原全体では、春のエゾカンゾウなどの開花シーズンを中心に年間約20万人の利用客がございます。しかし、この既存のサロベツ原生花園園地の施設は昭和61年の建設以降、老朽化が進んでいるということとともに、右側の下の写真をご覧いただければと思いますが、湿原の中央部に位置しておりますことから一部で地盤沈下が起きておりまして、融雪期などには冠水するような影響が出てきております。
 このため、環境省では直轄で原生花園園地から1.5キロメートル東側の円山地区に新たに園地整備を行いまして、すべての園地機能を移転しようという計画を進めているものでございます。この円山地区は湿原内ではなく、工場跡地となっておりますので、地盤沈下等の心配はございません。
 この計画を具体化しました平成17年当初の決定図面がこちらで、黄色が円山園地で、青が円山博物展示施設の区域として整備を予定していましたが、基本設計等を行ってまいりまして整備区域がより明確化してきたことから、園地が一部湿原の中に入っていましたが、この区域を一部縮小することといたしました。
 また、博物展示施設と園地と区域的に分けて事業決定をしていましたが、先ほどご覧いただきました既存の自然教室と同様に、情報提供機能を持った施設を園地と一体的に整備することが適当と考えられましたので、博物展示施設の区域を園地の区域に変えまして、園地と一体的に小規模なインフォメーションセンターの整備を行っていきたいというふうに考えております。これによって円山園地の区域を86ヘクタールから63ヘクタールに、また円山博物展示施設の事業決定につきましては廃止をしたいと考えております。
 これが園地整備のイメージとなっております。円山園地は平成23年度当初の供用開始を目指しておりまして、先ほどご覧いただきました原生花園園地につきましては新施設の供用にあわせて全てを撤去いたしまして、跡地はこの地域で行っております上サロベツ自然再生事業において、湿原に復元していく予定としております。
 続きまして、大雪山国立公園に関する案件をご説明いたします。
 勇駒別園地及び勇駒別宿舎の事業決定の変更となりまして、それぞれ面積を変更いたします。勇駒別集団施設地区は北海道の東川町というところにございますけれども、北海道最高峰の旭岳山麓にございまして、旭岳温泉の宿舎ですとか、また旭岳ロープウェイの起点もございますことから国立公園の利用拠点となっております。この集団施設地区全体では、年間約50万人の利用がございます。環境省では、この勇駒別地区の利用をさらに促進していくために、勇駒別集団施設地区整備基本構想を策定したんですけれども、この検討の中で、この地区に対しては、既存の宿舎としての機能というよりは自然探勝ですとか、あと環境教育の場としてのニーズが高いことがわかりました。
 現在は、これが現在の決定図面で、全体がこの宿舎の区域として決定されていましたが、このようなニーズに合わせまして、既に宿舎が建っている地域ですとか、あと野営場の区域を除きました集団施設地区全体の69ヘクタールを、この青の区域ですけれども、園地の区域に振りかえまして、これにあわせて宿舎のほうは10ヘクタールに変更するという面積の変更を行いたいと考えております。これによって、勇駒別地区全体を環境省直轄で園地としての整備を進めていきたいと考えているところでございます。
 これがおおよその整備計画でございますけれども、こういったところに歩道をつけたり、そういったことで利用の促進を図ってまいりたいと考えております。
 続きまして、支笏洞爺国立公園に関する案件でございます。これは札幌中山峠線道路(車道)の有効幅員の変更となります。この路線は、札幌市の中心部から定山渓温泉を経まして、洞爺湖方面へと至ります国道230号線で、現在北海道開発局が事業執行をしております。この道路は、札幌の市街地から東南方面へと向かう幹線道路となっておりまして、交通量が3万台/日に及びまして、特に休日には札幌市街地に近い起点付近で交通渋滞が著しく、これに起因する人身事故も毎年発生するような状況となっております。
 車道の事業決定におきましては、有効幅員と路線距離を決定することになっているんですけれども、この路線は途中で貴重な自然林の中を通過することもございまして、特に区間を区切って有効幅員を決定しております。現在の有効幅員が、ここの起点から1.3キロメートル、ここまでが14メートル、4車線の14メートルとなっておりまして、あとは2車線で7.5メートルというふうに事業決定をしているところでございます。しかし、先ほどのような状況でございますので、渋滞緩和を目指すために、この14メートルの区間を1.3キロほど延ばしまして2.5キロメートルにしたいと考えております。
 ここの1.3キロメートルほど追加する区間でございますけれども、これは沿線が自然林の区域ではございませんで、宅地ですとか荒地ですとか、既に一定の土地改変が行われている場所となりますので、拡幅の影響は最小限であると考えております。
 続きまして、磐梯朝日国立公園に関する案件についてご説明をいたします。
 まず1つ目が飯豊地域でございます。祓川三国岳線道路(歩道)の決定となります。こちら、路線距離が5キロメートルとなります。この歩道は、飯豊連峰の福島県側登山口から三国岳へ至る登山道として、古くから利用されている路線でございます。起点付近には、この右側の写真ですけれども、地元の西会津町が避難小屋として事業執行しております祓川山荘がございます。この歩道の登山口付近の沢には、現在大変簡易な橋というか丸太がかかっているんですけれども、これが出水のたびに流されたりする状況にありますことから、登山者が安全かつ快適に利用できるように地元の西会津町が橋をかけることといたしまして、これにあわせて町が歩道事業を執行するということにあわせて事業決定をするというものでございます。事業執行されることにより、維持管理の面での質の向上が期待できます。
 続きまして、同じ磐梯朝日国立公園のこちら猪苗代の地域になりますけれども、赤埴山索道運送施設でございます。こちら、路線距離を1キロから2.5キロに変更するものでございます。磐梯朝日国立公園を代表いたします磐梯山の南斜面に位置しておりまして、周辺では赤埴山宿舎事業ですとか、また冬季には赤埴山スキー場事業が執行されておりまして、年間を通じて多くの利用がある地点でございます。
 赤埴山は、磐梯山がここにございますけれども、磐梯山山頂に至る登山ルートの一つとなっているんですけれども、現在磐梯山への登山道としては、こちら側ですね。磐梯山ゴールドライン沿いにございます八方台登山口ルートに利用が集中している状況にございまして、大体磐梯山に登る登山客の7割がこちらのルートを利用しているような状況になっております。利用がピークとなる秋の紅葉シーズンには1日1,000人以上の利用客が訪れるような状況となっておりまして、過剰利用による登山道の荒廃が起きているような状況となっております。これに対しまして、こちらの赤埴山のルートのほうは比較的安定をしているというような状況でございます。
 このような状況に鑑みまして、環境省で平成19年から20年に登山道調査を行いました。こちらで関係行政機関ですとか、また地元関係者の方々とも意見交換を実施いたしまして、こちらの赤埴山のルートをより利用促進しようではないかということが合意されたために、こちらのスキー場のゴンドラを夏季にも運行をしようということになったもので、今回スキー場のゴンドラを索道運送施設として、既に1キロ決定されているんですけれども、3基を動かすことにしてはどうかという話になりましたので、延長2.5キロにして、新たに夏季にも運行しようとするものでございます。既存施設の利用となりますので、新たな施工は行いません。また、赤埴山ルートの利用者増加が見込まれますけれども、先ほどお写真でお見せしたとおり、このルートは地形的に崩れにくく、また道幅も広いので、利用者の増加の負荷については適応できる範囲と考えているところでございます。
 続きまして、日光国立公園の那須地域ですね。那須高原博物展示施設の決定と、那須高原園地の変更の件でございます。これは旧那須御用邸地を、宮内庁から環境省のほうに所管換えを受けました(仮称)「那須の森」の整備に関する案件でございます。これが(仮称)「那須の森」の保全整備構想でございますけれども、このグレーで囲まれた地域が那須高原集団施設地区となっておりまして、これは環境省の直轄で(仮称)「那須の森」として一体的に整備をしていくために、宿舎ですとか、あと駐車場などの区域以外は、全体的に園地として事業決定をしていたところでございます。
 今般、整備内容について、さらに詳細な検討を重ねていく中で、この黄色い地点ですね。ちょっと見にくいんですけれども、こちらのゲートエリアにビジターセンターを整備することといたしましたので、この区域3ヘクタールを博物展示施設の事業地として新たに決定をいたしまして、園地の区域をこの3ヘクタールをマイナスして819ヘクタールから816ヘクタールに縮小するというものでございます。
 大体こんな予想図になっておりますけれども、(仮称)「那須の森」につきましては今年度より整備を開始いたしまして、平成23年度当初の供用開始を目指してまいる所存でございます。
 続きまして、尾瀬国立公園に関する案件についてご説明いたします。7つの植生復元施設についてご説明をさせていただきます。平成19年8月に日光国立公園から独立をして指定されました尾瀬国立公園につきましては、ミズバショウやニッコウキスゲの開花シーズンですとか紅葉シーズンを中心に、年間約38万人の入山者がございます。主な利用形態としては、ここに示しましたとおり、木道の整備された尾瀬沼・尾瀬ヶ原周辺の湿原散策ですとか、あと燧ヶ岳、至仏山などへの登山が挙げられます。
 また、この尾瀬は高山植物の宝庫でございまして、尾瀬沼沿岸に広がるミズバショウ、ニッコウキスゲに代表される湿原植生ですとか、あと駒ヶ岳の雪田草原に見られるハクサンコザクラ、ミヤマキンポウゲ等、貴重で豊かな自然が広がっております。これらの希少の植生に対して、近年利用者の踏圧ですとか、あと利用施設に起因する洗掘等が影響を与えまして、荒廃の進行が問題視をされています。
 このような状況を受けまして、国立公園指定時の公園計画において、7つの植生復元施設が計画決定されておりまして、今回国立公園事業として植生復元を実施すべく事業決定をするものでございます。
 それでは、それぞれの植生復元施設についてご説明をしてまいります。
 まず1つ目が、田代山植生復元施設でございます。この田代山植生復元施設の区域は、田代山の山頂の湿原全域と、こちらの猿倉登山口から田代山を経まして帝釈山、そして、馬坂峠に至る登山道などの沿線の区域を含みます230ヘクタールとなっております。この地域におきましては、利用者の踏圧ですとか、あと公園区域に編入される前から設置されている木道が水道を誘導することなどによって洗掘が起こっておりまして、これを原因とする植生の荒廃が見られる状況となっております。植生復元事業の実施に当たりましては、平成20年3月に環境省が作成いたしました会津駒ヶ岳・田代山・帝釈山地域景観保全管理計画での検討事項を基に、人口土壌を用いた裸地の拡大防止工ですとか、また木道の踏み込みがないように待避所や滞留スペースの整備など、その箇所に合った対応策を検討していくという予定にしております。
 2カ所目ですけれども、駒ヶ岳ですね。会津駒ヶ岳の駒ヶ岳植生復元施設でございます。駒ヶ岳植生復元施設は、会津駒ヶ岳の山頂周辺から中門岳にかけて、あと逆側が御池大杉線の歩道沿いの稜線ですね。こちらを含みます230ヘクタールとなっております。この会津駒ヶ岳山頂から中門岳にかけては雪田草原が発達しておりまして、ハクサンコザクラですとかミヤマキンポウゲ等の高山植物が見られます。そして、この地域も田代山と同様に木道の踏み外しですとか、あと洗掘に伴う植生の荒廃が問題となっております。植生復元事業の実施に当たりましても、また田代山と同様にベンチなどの利用施設の移設ですとか、あと滞留スペースの確保ですとか、そういった対策を検討していく予定としております。
 これが3カ所目になりますけれども、燧ヶ岳植生復元施設でございます。燧ヶ岳は、この山頂付近の湿原全体と、あと燧ヶ岳に至る5つの登山道すべてを含みます880ヘクタールとなっております。こちらの植生の状況でございますけれども、まず熊沢田代を中心といたしまして、木道の階段工に起因する洗掘ですとか、あと廃道となった道沿いの土砂の流出などにより植生が失われつつあることが問題となっております。こちらにつきましても、今後有識者の意見を踏まえながら、土留め工などの整備を検討してまいる予定としております。
 続きまして、尾瀬沼植生復元施設と尾瀬ヶ原植生復元施設ですけれども、こちらは対象植物や事業内容が重複しますので、一度に説明をいたします。
 まず尾瀬沼植生復元施設、この黄色で囲った地域になりますけれども、まず尾瀬沼の北岸側にあります大江湿原ですとか、あと浅湖湿原等の湿原域から、この皿伏山ですね。あと荷鞍山を通って大清水まで至る地域、また東側は、こちらから小淵沢のほうを通って大清水まで至る地域を含みます4,450ヘクタールでございます。尾瀬沼は、ご存じのとおりかと思うんですけれども、標高1,600メートルに位置します我が国を代表する山地湖沼となっておりまして、先ほどお見せしたとおり、ニッコウキスゲですとかリュウキンカなどに代表されます湿原植生が広がっております。
 次に、尾瀬ヶ原植生復元施設ですけれども、これは尾瀬ヶ原と呼ばれる地域一帯を含みます2,370ヘクタールとなっております。こちらは利用者の踏圧ですとか、あと同様に利用施設に起因します洗掘などが見られますとともに、最近ではこちらの地域に生息しないと言われていましたニホンジカの影響なども懸念されているところでございます。今後の事業の予定といたしましては、土留めの実施ですとか、あとシカの食害を受けた箇所の植生復元の実施などを想定をしております。
 次が、6つ目になりますけれども、至仏山植生復元施設となります。至仏山のほうは、この鳩待峠から至仏山山頂を経まして山ノ鼻集団施設地区に至ります登山道沿いの190ヘクタールでございます。至仏山の山頂では、オゼソウ群落ですとかタカネシオガマなどの高山植生が見られます。この地域は、利用者の踏圧によって植生の荒廃、土壌の流出等が起きておりまして、植生の裸地化が見られる箇所がございます。具体的な対策としては、土壌流出防止などの土留め工などを想定しておりますけれども、詳細につきましては関係者で組織しております至仏山保全対策会議において具体化をしていく予定としております。
 そして、7つ目の最後になりますけれども、アヤメ平の植生復元施設でございます。こちらは、このアヤメ平を中心といたしました290ヘクタールとなっております。こちらは、昭和30年代頃に、こちらの富士見峠に至るここですね。このルートが尾瀬入山のメインルートとして利用されていたために、アヤメ平にもかなり多くの利用者が訪れておりました。しかし、当時は木道がなかったことから、湿原内を勝手にというか、木道がないので仕方がないんですけれども、人が歩いたことで、植生が著しく荒廃した状況になっております。そのため、昭和40年代より関係者により植生復元が継続して実施されてきておりまして、尾瀬の自然活動の場として、また環境教育などにも活用されてきている場所でございます。近年では、また新たにシカの影響なども確認され始めています。今後は土壌流出の防止を目的とした土留めの整備などの検討をするほか、シカの対策なども行ってまいりたいと考えているところでございます。
 以上7カ所が尾瀬植生復元施設でございますけれども、いずれも調査、モニタリングなどを実施いたしまして、関係者と連携、また役割分担を行いながら必要な事業を適切に行ってまいりたいと考えているところでございます。
 続きまして、上信越高原の赤倉園地についてご説明をさせていただきます。赤倉園地の事業地は、妙高山の外輪山である前山の妙高高原スカイケーブルの起点部に隣接をしておりまして、付近には赤倉温泉の施設などがございまして、利用者が多く訪れる地域となっております。また、冬にはスキーの利用客なども多く訪れております。特に平成15年から夏季にスカイケーブルを運行し始めたため、この夏季の利用客も増加傾向にあるんですけれども、ただこの地域は散策のための施設ですとか、あと休憩施設が大変少ないために利用者からもぜひ園地を整備してほしいというような要望が上がっておりますため、今回この索道の起点に位置します駐車場などを園地として再整備をしようと考えているものでございます。この決定します区域の1.5ヘクタールにつきましては、既に駐車場ですとか芝生の区域になっておりますので、改変する自然環境への影響は最小限であるというふうに考えております。
 続きまして、富士箱根伊豆国立公園、御蔵島の乙女御山線道路(歩道)の決定となります。御蔵島の南西部に位置しておりまして、乙女峠から御山縦走線、これが御蔵島最高峰の御山ですけれども、この御山山頂を通りまして縦走線に合流するところまでを終点とします歩道でございます。御蔵島につきましては、以前はイルカのウオッチングですとかダイビングなど、海の利用が中心となっていたんですけれども、近年、東京都が森林でのエコツーリズムなどを推進していることもございまして、登山を中心とした森林部の利用も増加傾向にございまして、この御山縦走線では年間1,000人の利用が見られるところでございます。しかし、御蔵島は雨が多いために、路線の一部区間にはぬかるみ箇所ですとか、あと木道、階段がかなり荒廃した箇所などがございますので、ここの再整備を東京都が行うことにあわせて事業決定をしようと考えているところでございます。先ほどお見せしたとおり、こちら、起点からこの区間の0.7キロですね。こちらを御蔵島村が執行いたしまして、2.8キロを東京都が執行する予定となっております。
 続きまして、同じく富士箱根伊豆国立公園でございますけれども、山伏峠園地の決定でございます。事業地は芦ノ湖スカイラインという通称で呼ばれておりますけれども、そこの箱根峠料金所から3キロメートルほど北に進んだところにある山伏峠の南側の斜面にございまして、北西に富士山、東に芦ノ湖、南西に伊豆半島の景観の広がる眺望の大変よい地点でございます。芦ノ湖スカイラインは、ドライブコースとして多くの利用がございまして、年間通行台数が37万台から39万台程度と聞いております。今回、スカイライン沿いにございます山伏峠レストハウスの後背地の斜面に遊歩道やベンチなどを整備をいたしまして、展望園地を整備をしようと考えているものでございます。芦ノ湖スカイラインの休憩施設としては、これまではこのレストハウスしかなかったために、一時的な立ち寄りなどにとどまっていたんですけれども、この眺望のよい地点に園地が整備されることで利用拠点がふえることになると考えております。決定する1.4ヘクタールにつきましては、既存レストハウスですとか、あとレストハウスの後背地、草地になりまして、土地の形状変更は行われないものと聞いております。
 続きまして、白山国立公園に関する案件についてご説明いたしますが、これはほとんどが先ほど議事1でご説明いたしました公園計画の変更に伴うものとなりますので、新たに決定する事業のみ、簡単にご説明をしてまいります。先ほども申し上げました桂野営場と、あと桂博物展示施設の決定となりますけれども、これは既に桂園地として執行されていた区域に新たに公園計画が決定されることとなったために、あわせて事業決定をするものでございます。園地の付帯施設として供用されてきた施設の事業を振りかえるものですので、新たな施工等はございません。
 本件以外の12件の変更、廃止につきましては、先ほどご承認いただきました内容に伴いますので、説明は割愛をいたします。
 続きまして、吉野熊野国立公園に関する案件についてご説明いたします。夏山園地の事業決定となります。事業地は和歌山県の太地町というところにございまして、景勝の紀の松島を東に望む沿岸部で、周辺には宿舎や博物展示施設が執行されております。近年この地域ではサーフィンとかシーカヤックといった海洋レジャーが新たな利用形態となってきているんですけれども、こういった利用施設がこの地域にはないということがございまして、地元の太地町とあと隣接する宿舎の執行者が園地などの整備を行うことにあわせて事業決定を行うものでございます。
 これが予定地でございます。太地町では平成17年度に地域再生計画を策定いたしておりまして、この整備はこの計画に基づくものと聞いております。利用上の効果が大きいと考えられますことと、またこの地は昭和30年代の道路工事によって埋め立てられた土地の改変となりますので、自然環境に与える影響は少ないものと考えております。
 続きまして、大山隠岐国立公園の国賀浜線道路の有効幅員の変更でございます。こちらは、隠岐地域島前の西ノ島にございまして、摩天崖とか通天橋といった景勝地のあります国賀海岸へ通じる県道310号線の国賀トンネルから国賀海岸までの2キロの区間でございます。こちらは、現在島根県によって執行されているんですけれども、トンネルの区間を含めまして1車線しかございませんで、またカーブも多いことから対向車とのすれ違いに支障が生じている状況となっております。このような状況に鑑みまして有効幅員を4メートルから5.5メートルに広げたいと考えているものでございます。ただし、自然環境への影響を最小限にするために2車線の区間はこのトンネル内のみとしまして、そのほかの区間は必要に応じて車線を設ける1.5車線整備としたいと考えております。必要最小限の整備となりますし、あと沿線は主に放牧採草地となっておりますので、自然環境に与える影響は小さいものと考えております。また、このトンネルに関しましては、2車線の整備に伴いまして、ルートの付け替えを行うことになっておりますけれども、現道が開通した暁には旧道は閉鎖し、修景処理を行う予定としております。
 続きまして、西海国立公園に関する案件でございます。まず1つ目が、玉之浦岐宿線道路の決定でございます。こちらは、五島列島の福江島の玄関口となります船舶港や空港から玉之浦地区に至ります県道164号線でございます。こちらは公園利用上、重要な道路であるために、今回事業決定を行おうとするものでございます。こちら、決定規模の路線距離4キロメートルと幅員6メートルは既存県道の規模となりますので、新たな工事は予定されておりません。
 続きまして、米山園地でございます。事業地は、五島列島の中通島の南部にございます米山の頂上に位置しております。こちらも既存園地の把握となりますので、新たな施工は行われません。
 これ以外の西海国立公園に関する案件は議題1の内容に合わせるものですので、新たに決定するものだけ簡単にご説明をさせていただきます。
 まず丹那山線道路の車道の決定でございます。こちらは五島列島の中通島東部にございます丹那山の山腹に位置する林道となっております。こちらも路線距離4キロ、幅員4メートルは既存車道の規模となりますので、新たな施工は予定されておりません。
 続きまして、虎星山米山線道路(歩道)の決定でございます。こちらも中通島の南部に位置している歩道でございますけれども、こちらも既存歩道の路線の延長となりまして、新たな施工は予定をされておりません。
 続きまして、雌岳線道路(歩道)の決定でございます。こちらも中通島の中央部にございまして、林道から雌岳頂上に至る歩道でございます。現在では、造林用の踏み分け道がある程度であるため、登山客がほとんどいない状況となっておりますので、路線の整備を行う予定とはなっているんですけれども、路線の整備は支障雑木の刈り払い等にとどめることといたしまして、路盤工等の整備は行わない予定となっております。
 次は、丹那山園地でございます。これも中通島の東部にあります、非常に眺望にすぐれた丹那山の頂上にございます。こちらは新しく整備をするんですけれども、展望園地を整備して利用を促進しようと考えているものでございます。これは新たな整備を行う予定となっております。
 続きまして、五輪園地です。こちらは先ほどご説明いたしましたとおり、五島列島、久賀島にあります国指定重要文化財の旧五輪教会堂があります園地です。こちらも既存園地の把握となりますので、新たな施工は予定をされておりません。
 西海の最後になりますけれども、玉之浦御岳園地の決定でございます。こちらは福江島ですね。福江島の西部の玉之浦湾に突き出した半島にあります眺望にすぐれた場所です。こちらも計画決定をされたことによって新たに事業決定をするものでございます。新たな施工は予定をされておりません。
 すみません、もう一件ございました。御崎野営場ですね。こちらも新たな事業決定というふうになりますが、既にある野営場の把握となりますので、新たな施工は予定をされておりません。
 あと、残りの5件につきましては形式的な変更と廃止になりますので、説明は割愛をさせていただきます。
 最後が、阿蘇くじゅう国立公園となります。まず中岳中央火口園地の決定でございます。こちらは先ほどご説明いたしましたとおり、計画が新たに決定されたことに伴います事業決定で、既存施設の把握となります。こちらは、今まで環境省の直轄で歩道の付帯施設として整備をしていた箇所を園地に振りかえて把握をするというものでございます。
 2つ目が、草千里乗馬施設の決定でございます。こちらは阿蘇五岳の一つであります烏帽子岳の草千里に位置しておりまして、古くから放牧が行われている場所となっております。乗馬は地元住民が組織しました有限会社草千里乗馬クラブにより古くから実施されているものでございまして、今回計画が新たに決定されたことに伴いまして事業決定をするものでございます。既存施設の把握となりますので、施工等は伴われません。
 これが最後ですけれども、これは公園計画の変更には関連しない案件ですので、説明をさせていただきます。阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇草原自然再生施設でございます。こちらは、環境省では平成17年にこの北外輪山と中央火口丘を中心とします草原2万3,000ヘクタールの区域を阿蘇草原自然再生施設として事業決定をいたしまして、自然再生法に基づきます自然再生事業を実施してまいったところでございます。今回新たに南側に位置いたします120ヘクタールの区域を新たに事業地として追加をすることといたしましたので、区域面積を変更するものでございます。この地域には、草原管理省力化のための作業道の整備などを予定をしております。これが草原の様子でございます。
 最後に、阿蘇くじゅう国立公園の廃止案件につきましては、計画の変更に伴いますものですので、説明を割愛をさせていただきます。
 すみません。長くなりましたけれども、事業決定等に関するご説明は以上でございます。ありがとうございました。

○鹿野小委員長 はい、ありがとうございました。合計58件の説明でございました。
 ただいまの事業決定の決定、変更及び廃止について、58件どこからでも構いませんので、どうぞご意見、ご質問ありましたらお願いします。

○有路委員 私だけ理解していないのかもわかりませんが、事業決定をするということは、これから事業をやるために事業決定をするというのは非常に分かりやすいんですけれども、案件の中には既にあるものについて事業決定をするという案件がありますよね。
 例で言うと、例えば磐梯朝日の索道なんていうのは、もう既にあるから新たな自然改変は起こらないと言うんだけれども、事業決定なり、あるいは公園計画に入っていないのにも関かわらず、そういうのができちゃうということはどういうふうに理解をしたらいいのかということと、この事業決定で新たに決めるということがどういう意味があるのか、あるいはメリットがあるのかということをちょっと教えていただければというふうに。
 それは、例えば大山の桂の野営場と何とか展示施設も、もう既にあるものを公園計画に新たに決めるということなので、新たにあるものを決めると何かいいことがあるから多分決めるんだろうと思うんですけど、そのあたりが多分私だけ理解していないと思うので、教えていただけたらと思います。

○鹿野小委員長 じゃ、事務局、お願いします。多分今のご質問は、既存のものというので、多分幾つかのパターンがあると思いますので、分かりやすくお願いいたします。

○国立公園課長 ご説明をさせていただきます。まず小委員長ご指摘のとおり、幾つかのパターンがございます。最初に有路委員からご指摘のあった索道の話でございますけれども、これはなぜ索道を決定していないのにそこにあるのだということについて、これはスキー場の事業の付帯でゴンドラがあったということでございます。スキー場事業でございますから、その利用というのは基本的にはスキー利用のためでございますので、その範囲内の事業ということになっておりますので。そういうことで、もともとあったものを。今度索道事業ということになりますと、通年移動手段として登山とか、そういうものに目的を広げた公園事業として広げるということでございます。そういうものがまず一つございます。別の事業であったものをその性格を変えるために新たに事業決定をするというパターンが一つございます。
 それから、小規模な施設ですと公園事業という手続によらずに許可行為ということで、許可を得て一定の、これは許可ですので基本的には制限をするという制度でございますけれども、そういうもので認めた施設というのが小規模なものであります。そういったものについて、公園利用上、公園計画上、吟味をして、それが公園利用上、必要があるようなものというふうに新たに位置づけられますと、今度は公園事業施設として積極的に整備管理をするという位置づけをすることによって、その利用の必要性に応じて規模を決めていけるということでございます。許可の場合は風致の判断のみで、非常に限定的に高さですとか建ぺい率ですとか、そういうものを非常に厳格に、厳格にといいますか、一律に当てはめることになります。それが公園事業施設ということに位置づけられるということになりますと、公園事業としての必要性というものを加味されて事業が展開できるというふうなことになりますので、既存施設がある例としてはそういったものもあり得ると。要するに、許可行為で設置したものについて積極的な位置づけをするということで、公園利用の観点からの必要性で整備が展開できるというような形がもう一つのパターンとしてございます。
 それと、事業決定をしたメリットという。事業決定をしますと、今私が申し上げましたような公園事業として執行する大枠ができることになりますので、民間あるいは市町村、県、国ももちろんなんですけれども、それぞれ事業決定の範囲内で事業を行うことができるようになるということでございます。事業決定がなされていませんと、あくまでそれは工作物といいますか、許可対象行為として限定的にしか取り扱わないというようなことになるということでございます。

○有路委員 そうすると、こういうふうに考えたらいいんですかね。既存の施設だけれども、今回事業決定をすることによって将来そういうグレードアップするとか、あるいはいろんな意味で手を入れたりすることが公園計画上できるようになるというふうに理解をすればいいんでしょうか。

○国立公園課長 はい、そのとおりでございます。

○鹿野小委員長 じゃ、局長、補足の説明ですか。

○自然環境局長 1つ、事業決定と言って分かりにくい点として、特に自然公園事業は公共事業だということもあって、公共事業の事業と国立公園事業の事業って、ちょっとやっぱり意味合いが違っていて、国立公園事業として決定をしても、それは工事とは必ずしも関係がなくて、むしろ公園サービスを提供する施設として認める。すなわち一つの公益事業、例えばガス事業であるとか電気事業であるとか、そういうものと同じように役割を認めるということでありますので、今既存の施設を公園事業にしたときに、もちろんそれは保護なり公園の利用のための役割というのは認められるということで、それを将来改築増築するときには余地が認められるというのは一つあるんですけれども、一方でそういう公益的な事業ですので、しっかりとやってもらわないといけない。逆に言うと国立公園の場合は環境省になりますが、より厳しい指導というか、監督を受けると。こういう環境省と事業者との関係というのが新たに生じてくる。
 許可の場合は、問題がなければいいですと。その関係が1回だけなわけですけれども、公園事業の決定を受けて、それに基づいてそのサービスを提供して、先ほど途中で説明がございましたが、例えば民間の事業者が認可を受けてやるということになると、それに対してはいろいろ指導監督が効いてくると。こういう関係にもなってまいります。

○有路委員 今の件は大体分かったんですけど、あとちょっともう一つ、純粋、技術的な話で、尾瀬の植生復元、回復施設の中で木道があるところの案件で、最初の方の案件だと思うんですけど、木道を撤去するという事業内容があったんですけど、そういう方向で本当に植生回復ができるのかというのが、具体的なやり方がいろいろあるんだろうと思うんですけど、ちょっと理解できなかったので、教えていただけたらと思います。

○鹿野小委員長 事務局、いいですか。

○国立公園課長 木道の撤去というのが本体ではなくて、恐らく説明の内容は田代の植生復元施設じゃなかったかと思うんですけれども、ここはいわゆる公園指定前から木道が整備されていたんですけれども、その木道の整備の仕方が、水の流れとかそういうものに、現時点で見れば十分配慮されたものにはなっていないので水道になっているというものでございますので、それは改良しなきゃいけないという趣旨でご理解いただければと思います。木道をなくすことによって踏圧が減るということはあり得ないので、それはその場所に同じにつくるかどうかは別といたしまして、木道は木道として必要なものは整備しますけれども、ただそういった荒廃したところについてはこの事業において土留めをしたり、橋をしたり、そういうふうなことで復元していくと。そういう意味でございます。

○鹿野小委員長 それでは、速水委員。

○速水委員 ありがとうございます。尾瀬の周辺の部分で、ほとんどがニホンジカの食害だとか、ニホンジカに起因する被害が出ていて、そこに植生復元という事業をかますんですけど、当たり前の話なんですけど、シカが減らない限り、餌をやっているみたいなものですから。林業をやっていると、苗木を植えると餌をやっているなと思うときがあるんで、同じ状況がここで起きるんだろうというふうに思いまして。当然頭数調整とか図られていると思うので、そことの関連みたいな話を少し聞かせていただければ納得できるなと思うんですけど。何もないと、ないんだったら植生復元やる前にそっちやれというふうな意見に変えたいと思いますので、どうぞ。

○鹿野小委員長 事務所のほうですね。

○事務局(伊藤) すみません、関東地方事務所の伊藤と申します。直接尾瀬の管理をさせていただいております。尾瀬のシカの対策につきましては、やはり10年ぐらい前からシカが初めて見られるということで、環境省、地元を含めていろいろ調査してまいりました。
 それで、やはりなかなかこれだけ広い地域でございますので、1頭1頭捕っていてはとても手が回らないということ等もございまして、まずは調査をしようということで、この10年来ずっと環境省、地域含めて調査をしてまいりまして、あと平成12年につきましてはシカの管理方針というものを地域と一緒につくりまして、シカの捕り方、捕る場所というものを定めながら調査と並行して捕獲もやってきたわけですが、なかなか成果が上がらない状況でございます。
 ようやく一昨年ぐらいから調査の解析ができまして、ある程度のシカ道が大体1カ所分かったということで、環境省のほうで長距離シカ柵をつくらせていただきまして、そこでシカを誘導しながら地元の猟友会を含めて、協力して捕獲ということを本格的に昨年からやってまいりました。
 それで、大分その成果がございまして、昨年100頭までは行かなかったんですが、相当数捕れたということと、あわせてシカの生体の確保もできましたので、さらなるシカ道、シカの進入路の調査も昨年から本格的に始めたということで、ある程度シカの捕獲技術、捕獲方法、経路等が少し分かってきたということで、今回の植生復元を含めてシカ対策を本格的にやっていこうというようなことで今回事業決定をさせていただいております。
 それで、シカの捕獲につきましても、銃で捕る方法と罠で捕る方法と一応両方法ともやるということで、一昨年ですか、12年に定めましたシカの捕獲管理の方法を改定いたしまして、特別保護地区内、いわゆる尾瀬の核心地域でも、それまで捕獲は遠慮しておったわけでございますが、そこでも捕獲をできるという形をとらせていただいて、今年度ぐらいから本格的に保全を含めながら捕獲も進めるということで、地元と協力しながらやるという方向を今行っております。
 以上でございます。

○速水委員 そうやって同時進行していただければありがたいなと思っています。
 実は私、周辺に東京電力が森林を持っていると思うんですけど、そこの森林の調査を頼まれていまして、個人的な話なんですけど、うちの関係者が中に大分調査に入っていて、またことし7月の後半に、8月の頭か、山の中に入ろうと思っているんですけど、そういう民間との連携、シカにおいて周辺部というのは非常に影響、逆に言うとそこから出てくるみたいなところもありますし、そこの森林の管理の影響みたいなものもあると思うんですけど、その辺の連携はとっていらっしゃるんでしょうか。

○事務局(伊藤) すみません。今回、一昨年張らせていただきました長距離シカ柵につきましては、大清水から奥鬼怒林道沿いに3キロちょっと張らさせていただいておるわけで、まさに東京電力さんのところをお借りして張らさせていただいているというようなことがございまして、そういう意味では東京電力さんなり、地元猟友会等々、民間の方の協力も得ながらやっている事業でございます。

○鹿野小委員長 ほかにどなたか。小泉委員。

○小泉委員 利尻礼文サロベツのところでちょっとお伺いしたいんですが、サロベツの今ある原生花園園地が、地盤沈下みたいな形でちょっと具合悪いので、円山の乾いたところに移転するという話なんですけれども、それは結構なんです。
 ただ、今の原生花園の中の木道を使った観察路がありますけれども、ああいうのは多分廃止になると思うんですよね。その場合、円山に引っ越した場合、景観は少し高くなったんでとてもいいと思うんですが、植物を観察したり、あといろいろ何か湿原の昆虫みたいにいろいろするときに、どこかやっぱり別の既にあるもののかわりに何か確保できるのか、その辺ちょっとお伺いしたいんですが。もしできたら、やっぱりどこかつくっていただければと思うんですけれども。

○事務局(中島) ご説明申し上げます。今、原生花園のところに一周くるっと木道があるんですけれども、一部はどうしても撤去するんですけれども、半分ぐらいはモニタリング用として継続して残す予定にしております。植生のモニタリングとあわせて、木道が与える影響のモニタリングなども、併せて行っていきたいと考えております。

○鹿野小委員長 どなたかほかにありませんでしょうか。
 はい、熊谷部会長。

○熊谷委員 たしか私の記憶では、前回まではこの事業の中に、新規に行うものとか、そういうものについては事業費が載っていたような気がするんですけど、今回はなぜ載っていないのかというのが一つなんですね。例えば公共事業であったり、いろいろな事業も含めてですけど、やはりどのくらいの資金を投入して事業をやるかというのは、ある意味ではその事業がきちっと遂行されるかどうかの判断にもなるので、あるいは逆に言うとこんなそれほど事業費をかけなくても効果があるのかなという、そういうようなことで参考になるものですから。特に箱物とか何かですと、余り何となくわかるんですけど、自然を相手にしたときの事業の事業費というのは、私ちょっと興味があったものですから、それが今回載っていないような気がしたので、私の見落としかもしれません。
 それから、やはりたまたま私この尾瀬の国立公園の設立のときにお手伝いしたこともあって気にはなっていて、ちょっとご質問したいんですけど、先ほどの尾瀬ヶ原の植生で現地でもお話を伺いましたけど、結局シカ、このシカの問題というのは今尾瀬だけじゃなくて全国、日本中の非常に注目の的になっているので、先ほどシカの進入遮断柵、これが事業として載っていましたですよね。そうすると、これはそんなに安くはできないような気がするんですね。ということは、単価を掛けて長さをずっと出していって、本当に本気になってシカをきちっと効果的に防御するにはどのくらいの防護柵の構造にして、どのくらいのお金をかけると効果が上がる。それは環境省が尾瀬できちっとやっているということになると、私はいい意味での全国のシカに悩まされている方たちの非常にいい指針になるんじゃないかという気がいたしまして、ここぐらいは載っているかなと思ってちょっとひっくり返したんですが、載っていないので、事業費がうまく出せない、試算ができないのか、それともまだ決定していないのか、あるいは事業費は別なのかよく分からないんですけど、その辺をちょっと教えていただければと思いますが、よろしくお願いします。

○鹿野小委員長 よろしいですか、課長。

○国立公園課長 たしか事業決定の資料のほうに、そういった事業費、概算みたいなものが載せさせていただいたかもしれないんですけれども。たしかそれは決定事項というよりは参考事項という形で載せさせていただいたということでございまして、そういったことなものですから、ちょっと熊谷部会長のほうから大変参考になるんだというようなお話ということはちょっと念頭にそれほどなく、余り確定していないから参考事項なのでということで割愛したということが実態でございますので、今後その辺は留意していきたいというふうに考えております。
 それから、それの関連でおっしゃられたシカ対策、尾瀬で是非モデル的にというようなことでございました。これまでも先ほど関東の事務所のほうから取り組んでいる取り組み方というのは、まさにモデル的に、全国的に国立公園の重要な地域でもあるし、シカ対策のモデル的な地域にしようということで予算も投入し、やってきたところでございます。
 今後、午前中からずっとご説明した中にございましたけれども、法改正をさせていただきました、特にシカ対策を念頭に置いた生態系維持回復事業というものを法的に位置づけていただいておりますので、その適用というのが今、大きな課題でございます。それに当たっては、是非この尾瀬の地域、あるいは南アルプスも大変問題がございますので、そういった地域を対象にして、より一層積極的にやっていきたい。そのためには従前から委員からご指摘いただいているように、予算面もしっかり頑張っていかなきゃいけないと思っております。
 そんなことで、より一層、尾瀬についてはモデルとなるように努めていきたいと考えております。

○鹿野小委員長 はい、ありがとうございました。事業費の件、よろしいですか。
 じゃ、原委員。

○原委員 この植生の復元とか、そういうので、いつも僕は原点的に思い出すのは、札幌オリンピックだからもう40年ぐらい前なんですけど、恵庭岳という山を削るか削らないかということでもめにもめて、結局あそこに滑降コースをつくって、そのかわり復元しますよという話でやって、それがその後、本当に30年40年たってどのくらいまで復元されたかという話はだれも関心がないというか、関心のある人はみんな世代交代してというような、そういう状況で、つまりロングレンジで考えなきゃいけないことだから結構地道な作業だけれども、その後10年20年でどういうふうになったかというのをきちっとフォローアップするという話が、お金の問題も含めて非常に大事だと思うんですよね。
 こういうことを今尾瀬でもご説明あったように、いろいろ復元していきましょうという話は悪い話じゃないんで、その辺のどのくらいの復元してきたかということも含めて、もう少し情報を開示して、こういうことをやっていますよということも知らしめることをもっと積極的にやったほうが環境省としてはいいんじゃないかなということでお願いをしておきたいと思いますけど。
 特に30年代、40年代に観光道路とか、これは林野庁の林道との関係もあるんだけれども、スキー場をつくったり、それを復元するという、原状に戻すというような話が非常に大事なテーマになってくると思うんで、その辺もしっかりお金もつけてもらわなきゃならないし、どのくらい戻ってくるかということも研究対象としても非常に大事なことだと思うので、その辺も是非、情報を何らかの形でオープンにするということも積極的に進められたらいいんじゃないかと。僕は40年ぐらいかかわってきて、スキー場もつくったし、観光道路もやってきて、そういうところがこの先どうなるかなということも含めてお願いしておきたいと思います。

○鹿野小委員長 どなたかお答えいただけますか。

○国立公園課長 恵庭岳の現状についてはちょっと十分把握しておりませんけれども、しかし40年以上たったということでございますけれども、それが森林に戻ったというようなことは聞いたことがなくて、跡が残っているというような状態は……。
 今回話題になっている尾瀬のアヤメ平の湿原植生というのも、これも随分前の時代から植生復元を手がけてきて、ついている写真では少し草原ぽくなっているようですけれども、およそ湿原植生には戻っていないという状況にございます。その辺について、確かにフォローアップし、それを広く知らしめるというのが大事だというふうに考えておりますし、その辺、例えばビジターセンターなどで展示するときには、必ずというか、一つのテーマとして利用者に対する啓発の非常に重要な教材でございますので、これまでもやってきたところでございますけれども、やはり今後ともそういう利用者に対する啓発というものも含めて積極的に情報を広めていくということは大事だろうと思います。
 再生を図る。いろんな場所で自然再生事業というのを進めてきておりますけれども、そういった事業を行うときには委員ご指摘のようなところも含めまして、地元で協議会をつくり、そのフォローアップ、その調査の結果を共有して、それでみんなで共有して最終的な目標に歩んでいくというような情報共有による取り組みというのを進めておりますので、まさにそういう自然再生事業に限らず、国立公園におけるこういう事業についても同様な考え方でやっていかなくてはいけないなというふうに考えております。

○鹿野小委員長 はい、ありがとうございました。
 それでは、時間も参りました。これで一応質疑を終わりたいと思います。
 それでは、国立公園事業の決定、変更及び廃止については、適当と認めるということにご異議ございませんでしょうか。

(異議なし)

○鹿野小委員長 はい、ありがとうございました。
 それでは、本件については適当と認めるということにいたします。
 以上で本日の諮問事項についての審議は終了いたしました。審議へのご協力ありがとうございました。
 本日のこの小委員会の決議は、後ほど部会長の同意を得て、自然環境部会の決議とすることとなります。
 これをもちまして、本日の中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会を閉会いたします。ご協力ありがとうございました。後は事務局にお任せします。

○国立公園課長補佐 長時間にわたりご審議いただきましてありがとうございました。
 本日の会議資料の取り扱いは公開でございます。また、本日配付の資料につきましては、郵送をご希望の委員の方は、お手元の用紙にお名前を記入いただければ、事務局から後日郵送させていただきます。
 また、先ほどもお話ししましたが、本日お車でお越しの委員につきましては受付で無料駐車券を用意しておりますので、お声をおかけください。
 報告事項、以上でございます。
 本日はどうもありがとうございました。

15時06分 閉会

問い合わせ先

環境省自然環境局国立公園課(代表03-3581-3351)

課長    上杉 哲郎(内線6440)
課長補佐  中山 隆治(内線6443)
係長    青柳 信太(内線6449)<公園計画関係>
係長    中島 治美(内線6447)<公園事業関係>
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