中央環境審議会自然環境部会 自然公園小委員会(第12回) 議事録

開催日時

平成18年12月1日(金)11:10~12:15

開催場所

中央合同庁舎第5号館6階 共用第8会議室(東京都千代田区霞が関1-2-2

議題

  1. 開会
  2. 議事
  3. (1)国立公園・国定公園の公園区域及び公園計画の変更について(諮問案件)
       [1] 山陰海岸国立公園の公園区域及び公園計画の変更について
       [2] 霧島屋久国立公園(霧島地区)の公園区域及び公園計画の変更について
       [3] 飛騨木曽川国定公園(犬山地域)の公園区域及び公園計画の変更について
       [4] 三河湾国定公園の公園計画の変更について
    (2)国立公園事業の決定、変更及び廃止について(諮問案件)

  4. その他
  5. 閉会

議題

(1)三陸地域の自然公園等を活用した復興の考え方について(諮問)
(2)検討の進め方について
(3)その他

配付資料

<国立公園・国定公園の公園区域及び公園計画の変更について>

資料1-1:
山陰海岸国立公園の指定書及び公園計画書
資料1-2:
霧島屋久国立公園(霧島地域)の指定書及び公園計画書
資料1-3:
飛騨木曽川国定公園(犬山地域)の指定書及び公園計画書
資料1-4:
三河湾国定公園の公園計画書
資料2:
各公園の変更案説明資料
資料3:
国立・国定公園の公園区域及び公園計画の変更に関するパブリック・コメントの
実施結果について
資料4:
各公園の変更案の概要

<国立公園事業の決定及び変更について>

資料5:
国立公園事業の決定、変更及び廃止の諮問案件について
資料6:
国立公園事業の決定、変更及び廃止案件の概要
資料7:
国立公園事業の決定書、変更書及び廃止書(案)
資料8:
国立公園事業の決定、変更及び廃止に関する説明資料

議事録

午前11時10分開会

○国立公園課長 定刻を過ぎましたので、ただいまより中央環境審議会環境部会の自然公園小委員会を開会します。
 所属委員8名のうち5名出席いただいていますので、委員会は成立しています。
 瀬田委員長、よろしくお願いいたします。

○瀬田委員長 それでは、中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会を開催いたします。
 従来、自然公園小委員会では、審議資料の国立公園の事業の決定及び変更についての中に、企業の競争上地位及び公共事業の契約における公平性を損なう情報が含まれている関係上、非公開扱いとなっておりました。しかし、できる限り公開の審議を行うべしとの環境省の方針により、今回より本小委員会も公開扱いとなりました。公開に伴い審議資料の変更がありますが、その内容については後ほど事務局より説明があります。また、本日の会議録は事務局で作成し、各委員の了承をいただいた上で公開することとなります。
 なお、議事要旨については事務局で作成したものを私小委員長が了承した上で、公開することをご了承願います。
 審議に入ります前に、事務局から配付資料の確認をお願いします。

○国立公園課長 それでは、お手元にお配りしてあります配付資料、一番上が議事次第です。その次が小委員会の委員名簿、次が座席表です。その下に諮問コピーがあります。配付資料一覧がありまして、その下に資料1、枝番で1、2、3、4、と4つの指定書及び公園計画書(案)があります。その下に資料2、3、4、5、6、7、8まであります。
 以上です。足りないものがありましたら事務局にお申し出ください。

○瀬田委員長 本日の審議事項は、公園計画の変更に関するものが国立公園2公園、国定公園2公園と、事業決定に関する案件の計5件です。諮問書の朗読は省略します。
 それでは早速審議に入りますが、時間の制約上、公園計画の変更案件について、まとめて説明をしてもらった後で一括審議、その後、事業決定についても同様に進めます。
 事務局から内容を説明願います。

○説明者(千田) 公園区域の変更及び公園計画の変更についてご説明させていただきます。国立公園課の千田でございます。
 公園区域及び公園計画の変更に関する諮問案件についてご説明いたします。
 これからスクリーンに映す内容は、資料2としてお手元に配付していますので、参考にごらんください。
 今回は、国立公園が山陰海岸国立公園と霧島屋久国立公園の霧島地域、国定公園が飛騨木曽川国定公園と三河湾国定公園の変更となっております。
 最初に、山陰海岸国立公園の公園区域及び公園計画の変更についてご説明します。
 山陰海岸国立公園は、昭和38年に指定された75キロにわたる海岸線の公園です。断崖や洞門、砂丘といった変化に富んだ海岸地形を持ち、ハマナス、トベラ等の海浜植物やイワツバメ、ウミスズメなどの海洋性の鳥類が見られます。
 今回の変更は、当公園における2回目の点検を行い、取りまとめたものです。
 まず、公園区域の変更ですが、現地での確認が困難な区域線の明確化に伴い、鳥取砂丘近隣のこの区域では0.18ヘクタールが公園区域外に、浦富海岸のこちらの区域では0.7ヘクタールが公園区域外となります。
 次に、保護施設計画の変更についてご説明します。
 浦富海岸の中でも竜神洞と呼ばれる海食により形成された洞窟がある羽尾岬の海岸部を、第2種特別地域から特別保護地区に変更し、地形の保護を図ります。羽尾岬の東の陸上岬も変化に富んだ海岸地形を持つことから、第2種特別地域から第1種特別地域とします。特別保護地区の鳥取砂丘の一部は車道により分断され、区域線が不明となっています。また、隣接する第2種特別地域と同様に林地化していることから、第2種特別地域に変更します。
 利用施設計画の変更ですが、浦富集団施設地区の海岸部は遊覧船や周辺からの展望の対象となっており、また施設を整備する必要性も低いことから、集団施設地区の区域から削除します。
 以上が、山陰海岸国立公園における公園計画変更案の概要です。
 次に、霧島屋久国立公園霧島地域の、公園区域及び公園計画の変更についてご説明します。
 霧島地域は、大小20数座の火山が連なり、火山地形や温泉施設が豊かな地域です。植生はシイ、カシ、アカマツ等の自然林やミヤマキリシマ群落に代表されます。
 公園区域の変更についてご説明します。
 一部が公園区域外となり連続性を欠いていた主要な公園利用車道を含む135ヘクタールの区域について、一体として保護と利用を図るため公園区域に編入します。また、区域線の明確化に伴い公園区域が4ヘクタール拡張します。
 次に、保護規制改革の変更についてご説明します。
 栗野岳温泉の中心地に隣接する第2種特別地域の44ヘクタールについては、牧場等の整備が進み、特別地域としての資質が失われていることから普通地域に変更します。今回公園区域を拡張する区域のうち、主要な公園利用車道の沿線53ヘクタールを第3種特別地域とします。さらに、この車道と連続する普通地域22ヘクタールも第3種特別地域とし、主要な公園利用車道の沿線の風致の維持を図ります。第3種特別地域にする白鳥えびの高原線車道です。区域線の明確化に伴い、公園区域に編入される4ヘクタールについては、隣接する道路沿線と同様の第3種特別地域とします。また、区域線の明確化に伴い、水色で表示している2ヘクタールの第3種特別地域については、地域と同様の普通地域に振りかえます。
 次に、利用施設計画の変更についてご説明します。
 えびの集団施設地区の詳細計画では、複数の施設地区に分けていましたが、集団施設地区の全域を有効に活用できるように区割りをやめ、えびの整備計画の一つに統合します。えびの集団施設地区の遠景です。
 次に、単独施設ですが、園地として整備の必要性がなくなったため、次の計画を削除します。大幡池園地、坊主山園地、野営場の利用が中心となっている御池松の港園地、新床園地と新湯園地です。給油施設として整備の必要がなくなったため、霧島神宮前給油施設を削除します。また、霧島地域の南部の利用拠点である霧島神宮とえびの高原を結ぶ主要な公園利用道路であるため、永池、湯之野線車道の計画を追加します。公園区域の拡張に伴い、白鳥えびの高原線道路を延長します。
 以上が、霧島屋久国立公園霧島地域の変更案の概要です。
 続きまして、国定公園の説明に移ります。
 国定公園では、飛騨木曽川国定公園及び三河湾国定公園の2公園についての変更です。
 最初に、飛騨木曽川国定公園についてご説明します。
 この公園は、愛知県と岐阜県にまたがる飛騨川と木曽川の渓谷美を中心とする河川公園です。今回変更する犬山地域は、公園区域の南端に位置し、現存するものでは日本最古の天守閣を持つ犬山城やモミジの美しい寂光院など文化的景観を有する地域です。
 今回の変更は、当公園における1回目の点検を行い、取りまとめたものです。
 まず、公園区域の変更についてご説明します。
 公園区域に接する宮浦池及びその周辺は、良好な自然環境を保っている池と自然林であり、貴重な動植物種の生息も確認されています。この6ヘクタールの区域も公園区域と一体として保護を図るため、公園区域に編入します。また、市街化して道路の整備により分断される普通地域の一部については、一体的に風景の保護を図ることが難しいことから、公園区域から7ヘクタールの削除を行います。
 次に、保護規制計画の変更についてですが、公園区域に編入する宮浦池とその周辺については、隣接する第2種特別地域と同様の風致景観を有していることから、第2種特別地域とします。また、普通地域となっている31ヘクタールの自然林については、国内及び愛知県内に自生地が限られているヒトツバタゴが生育している等、周辺地域と同様の良好な自然環境を有しています。よって、周辺と同様の第3種特別地域とします。
 次に、利用施設計画の変更についてですが、犬山地域の自然や文化について公園利用者に理解を深めてもらうため、博物展示施設の計画を追加します。また、車道計画の変更についてですが、公園区域外から公園区域外を結んで公園の普通地域を横断している犬山下呂線道路については、主に産業道路として利用され、公園利用上の必要性が低いことから削除します。今井明治村線道路については、幹線道路から明治村に至る車道として計画されていましたが、現在は別の車道が整備され、その必要性は低く、将来的に整備の可能性もないことから削除します。また、森林浴などを楽しむふれあいの森や八曽の滝の自然探勝と、八曽キャンプ場へのアクセス道路として歩道計画を追加します。
 以上が、飛騨木曽川国定公園のご説明です。
 続きまして、三河湾国定公園の公園計画の変更についてご説明します。
 三河湾国定公園は、三河湾を形成する渥美半島と知多半島の海岸部や湾内に浮かぶ大小20以上の島々と、三河湾を展望する山地を含む公園です。サシバなどの鷹類の大規模な渡りが見られる伊良湖岬や、島崎藤村の「椰子の実」の詩で有名な恋路ケ浜などがあります。海水浴、ヨットなどによる海の利用や、三河湾スカイラインからの展望などの利用が盛んです。
 今回、当公園における第3回の点検として、利用施設の計画の変更を行うものです。
 遠望峰山地区は三河湾、渥美半島、知多半島が一望できる三河湾スカイライン沿線にあります。展望や休養に供するため、宿舎及び休憩所の計画を追加します。
 以上が、三河湾国定公園の変更案の概要です。
 続きまして、パブリックコメントの概要についてご説明します。
 今回案件に関するパブリックコメントに関しては資料3を参考にごらんください。
 本年、8月から9月までの1カ月間意見を募集したところ、山陰海岸国立公園に関して3件、三河湾国定公園について1件、各公園共通の意見を1件、それぞれいただきました。意見の概要はスクリーンに表示していますが、山陰海岸国立公園に関する意見としては、規制の強化に賛成、鴨ケ磯海岸や菜種五島、山陰松島などの島並みや海の生き物も含めて保護すべき、地形は岬などの先端部が重要。格下げの理由をもっと明確にすべきという内容でした。これらに対する回答としては、鴨ケ磯周辺は特別保護地区に、鴨ケ磯から菜種島にかけては海中公園地区に指定し保護を図っていること。砂丘景観が林となっている現状と道路の分断により、特別保護地区として一体的に扱うことが適当でないこと、わかりやすい情報提供に努めたい旨回答しました。三河湾国定公園に関しては、施設の建設を許可すべきでないとのご意見でしたが、利用施設計画を追加する目的及び既存施設を活用するなど、公園の保護に支障のないよう整備する旨回答しました。共通の意見としては、公園指定後に道路によって区域が分断されたことなどを理由に指定を解除するのは本末転倒というものでしたが、日本の自然公園の制度上、自然環境の保全と開発計画の調整が必要ですが、公園の質を維持向上するよう努めたい旨回答しました。
 以上で、国立・国定公園に関する変更案の概要の説明を終わります。ご審議のほど、よろしくお願いいたします。

○瀬田委員長 それでは、ご質問、ご意見を承ります。
 パブリックコメントの全部の文章を全部ホームページに出すわけですか。

○説明者(千田) 結果についてはホームページにて公表していますが、対応方針も含めていただいた意見も掲載しています。ただ必ずしも書かれたまま掲載しているわけではなく、要約している部分もあります。

○瀬田委員長 意見で要約をしたときに、これは少しはしょり過ぎているとか、自分の意見の真意が伝わっていないというクレームは今までなかったですか。

○説明者(千田) 今までそういった意見はありません。

○瀬田委員長 はい、森本委員。

○森本委員 鳥取砂丘の特別保護地区が林地化してきたので特別保護地区から第2種特別地域にするとかいうお話しがありました。林地化というのは自然の成り行きで、それ自体が自然だという見方もありますがニセアカシアを含めて林地化が進んでいる現状なので、それがいいと見るのはちょっとまずいと思います。なぜここが自然公園か、あるいは天然記念物か。その理由が、砂丘が形成されて、その自然景観、その自然を維持しようということがあるわけですから、これを過ぎているやつは制御するというのが管理として当然あって良いと思う。そういうことをしないで、例えば、それがなくなったからといって外すというのは、ちょっとまたこれもまずいのではないかと思います。
 それから、2特を外すという場所は、一体どんなところなのか教えてください。

○瀬田委員長 事務局。

○国立公園課長 まず1つ目のご質問に対して説明します。鳥取砂丘の核心部も徐々にそういう防風林の効果があって砂が動かないで草地が侵入してきているというところがありますので、そういうところについては環境省の方でも維持管理の一環として、幾らか地元に賃金のようなものを払っている部分もありますが、とにかく地元と協力して草取りなどをして、砂丘の維持管理はしています。今回の外す場所は、道路で分断された山の斜面のところですので、やむを得ないと思っています。ただ、おっしゃるようにニセアカシアのような生育が強いものがどんどん入ってくるというのは、先ほどのような事業を通じて防止していくべきだと思っています。

○説明者(千田) 山陰海岸の第2種特別地域から外す地域の現況につきましては、周辺と同様に草原の地区は気になっているところですが、こちらは現地の自然環境については周辺と同様と考えていまして、やはり現場での区域線が明確でなくなっている。かつては稜限界という区域をとっていたのですが、それが今その稜線とされるものが不明となっているため、現場管理に支障を来しているということから、わかりやすい点をとったところ、区域を一時削除するという形になってしまったという状況です。

○瀬田委員長 いいですか。
 ほかに、ご意見等ございませんか。
 特に異議もないようですので、諮問第199号、200号、201号、202号の国立公園・国定公園の区域及び公園計画の変更については、適当と認めることにします。
 次に、国立公園事業の決定、変更、廃止についての審議に入ります。
 事務局より内容を説明願います。

○説明者(立田) 国立公園課で事業係を担当しています立田と申します。よろしくお願いします。
 諮問第203号、釧路湿原国立公園などを初めとした計6の国立公園に関する事業決定3件、事業変更7件、事業廃止4件の計14件についてご説明します。
 なお、先ほど公園計画の再検討を行いました上信越高原国立公園については、次回小委員会において事業決定の整理を行う予定としています。
 資料は、資料番号5、A4両面です。裏が地図になっている国立公園事業の決定、変更及び廃止の諮問案件について、それから資料6、A3サイズの国立公園事業の決定、変更及び廃止案件の概要、それから資料7はA4の冊子です。国立公園事業決定書、変更書及び廃止書案、それから資料番号8は、本日の説明に用いますスライドの資料です。
 先ほどのご説明にありましたとおり、今回より小委員会が公開になったことに伴い、資料7の決定書及び変更書案に、これまで事業予定費というものがありましたが、こちらの資料から削除させていただき、委員用の資料2、資料番号6の概要の方につけさせていただいています。
 それでは、案件のご説明に入らせていただきます。
 釧路湿原国立公園については、決定が2件あります。
 まず、釧路湿原の自然再生のこれまでの流れについて、簡単にご説明しますと、釧路湿原は農地の造成や宅地化などの開発による直接的なインパクトを原因とした湿原の量的な減少、河川の直線化による土砂の過剰な流入、地下水の低下、天然林の人工林化など間接的なインパクトによって湿原の乾燥化が進むという質的な変化などが相まって、1947年には約2万4,000ヘクタールあった湿原が1996年の調査では約1万9,000ヘクタールまで減少し、戦後60年間で2割以上湿原が消失してしまったと考えられています。そのような状況から、全国に先駆けて自然再生の取り組みが行われて、平成15年11月には自然再生推進法に基づく釧路湿原自然再生協議会が設置されました。その後、平成17年3月には自然再生全体構想が策定されています。
 一方、自然公園法に基づくこれまでの経緯としては、平成17年度の春審議会において、広里・トリトウシ地域、達古武地域、塘路・茅沼地域、久著呂・幌呂地域、温根内・北斗地域の5つの地域について、公園保護施設計画として自然再生施設が追加されています。
 さらに、環境省が事業を実施あるいは計画している広里・トリトウシ地域、達古武地域、温根内・北斗地域の3地域については、同時に事業決定も行われています。
 今回、残りの2地域について国土交通省の河川部局が主に行う湿原への土砂流入対策の事業を事業決定することになります。この事業については、ことし8月、自然再生推進法に基づく実施計画が策定されたものとなります。
 それでは、事業決定の中身について説明させていただきます。
 案件1番につきましてご説明します。
 1つ目は、北海道川上郡標茶町及び阿寒郡鶴居村に位置する久著呂・幌呂地域自然再生地域です。区域面積は277ヘクタールを決定します。事業地は、釧路湿原国立公園の北部中央部を流れる釧路川の支流である久著呂川になります。当該地は、1960年から70年代前半に河川の直線化が行われたところになります。ちょうど今、画面の地図の中央を流れる直線の部分が直線化された河道になりまして、一部赤い線に隠れていますが、蛇行した部分がかつての河道です。事業決定区域を空中から見るとこのようになりまして、今これでいきますと写真奥が上流部、手前が湿原部になります。緑色の線が公園区域になりまして、赤い色の少し色のついた部分が事業決定区域になります。一部裸地化した部分ですとか、あるいはかなりハンノキ林が繁茂している様子がわかるかと思います。
 事業の概要につきましてご説明しますと、河川が直線化されたことによって流速が早くなったことなどの影響によって、土砂流入が増加し湿原が乾燥化しているということが考えられますので、湿原より上流部で捕捉することができない細流土砂を捕捉することが本事業の主な目的です。具体的な事業は左上の図で申しますと河川と垂直方向になっている赤い点線のAA´、こちら右下の図ですと上の方の図になるのですけれども、河川直線化された河道の河岸の一部を低くすることによって増水時に洪水が起こりやすくするということによってこれまで水が流れなかった部分にも水が出るように考えています。さらに、河川と平行な方向BB´については水が先ほど申しましたところで洪水の状態になったときにゆっくりと湿原側へ流れていくように遊水池をつくり、流れを緩くすることで土砂を捕捉して、こういうように広がる湿原への土砂流入を防ぐということを考えています。
 次に、もう一つの釧路湿原の事業決定について説明いたします。
 塘路・茅沼地域自然再生施設ですが、区域面積は955ヘクタールを決定いたします。事業地は釧路湿原国立公園の北東部に位置し、こちらは1970年代後半に釧路川を直線化した部分になります。事業決定区域の一部を空中から見ると、このようになります。写真奥が上流部、手前が湿原側になります。ちょうど写真の真ん中の太い河川、直線の河川が新河道でして、新河道の右側になります。蛇行した細い河川が旧河川になります。旧河川はかなり年月がたっていまして、新河道との接続部などに土砂がたまって、現在はほとんど流れのない池に近いような状態です。また、新河川の右岸には新河道を掘削したときの土砂を置いた部分が一部はげた部分ですとか、あるいは木が生えているような部分が確認できます。
 主な事業の内容としましては、新河川側と旧河川側に行う2つに大別することができます。まず新河川側で行う事業としては、新河川を掘削した際に残土を撤去した部分を右岸に置いていて、これがマウンドのようになって湿原への洪水を防いでいる状態になっていますので、こちらを撤去することにより湿原に洪水が起こりやすいようにします。
 もう一つ、旧河川側につきましては、今現在流れがとまって土砂が堆積している部分の土砂を取り除くことによって、水の流れを蛇行した旧河川に戻すことを考えています。そうすることにより、蛇行した河川になりますのではんらん頻度も増加し、また、それによって失われた湿原域を取り戻すことができると考えています。また、河川の河道が複雑になることにより、多様な魚類などの生息空間が回復するということが期待されます。
 以上が、釧路湿原国立公園の自然再生施設の説明になります。
 次は、支笏洞爺国立公園について決定が1件あります。
 北海道虻田郡洞爺湖町における洞爺園地の変更です。当該地は、洞爺湖北岸に位置する平坦地で、既に北海道や洞爺湖町により園地や駐車場が整備されています。当該地域の利用者数は、平成12年の有珠山噴火直後は年間130万人ほどまで落ち込みましたが、近年は噴火前の年間350万人程度まで回復してきています。既存園地の主な利用方法としては、家族による水辺でのデーキャンプです。既存園地周辺の未利用地等を洞爺湖町が買い上げ、親水広場や園路などを整備するもので、区域面積を2.6ヘクタールから4.6ヘクタールへ変更いたします。写真は、既存施設及び今後園地などを予定しているところです。
 次は、陸中海岸国立公園について変更が2件あります。
 岩手県宮古市に位置する田老園地の変更になります。
 当該園地は、隆起海岸の景観を眺望できる園地として環境省、岩手県、宮古市が事業を行っていますが、施設が非常に古くなっていまして、トイレや休憩所など一部の施設については昭和30年代に整備した老朽化したものが現在残っている状態です。当該地は東北自然歩道の起終点に当たるため、情報提供をあわせ持った休憩所、起伏のある地形を生かした自然対象型の園路を環境省が整備する予定となりまして、区域面積を0.8ヘクタールから4.5ヘクタールへ変更するものです。写真は、既存展望施設からの景観や整備予定の老朽化した施設を示しています。
 次は、岩手県下閉伊郡田野畑村に位置する北山崎園地の変更です。
 当該園地もさきほど説明しました田老園地の北約30キロに位置するもので、隆起海岸景観を眺望できる園地です。ただ、こちらは田老園地とは異なり地形が比較的なだらかであること、あるいは既にビジターセンターが近くに整備されていることなどから、陸中海岸国立公園の景観を手軽に楽しむことができるユニバーサルデザインの園地として、これまで岩手県が整備していた園地に加えて環境省が新たに整備を行う予定となります。当該地には、シロバナシャクナゲなど北方系の植物の群生地があるため、それらを保全しながら散策できるような園路の整備を行うことを考えています。区域面積は2.0ヘクタールから4.5ヘクタールへ変更するものとなっています。写真は、既存施設からの景観や整備予定の老朽化した施設を示しています。
 次は、中部山岳国立公園について変更が3件あります。
 富山県中新川郡立山町に位置する剣沢宿舎の変更です。当該事業の宿舎は2件執行されていますが、昨年の豪雪により宿泊施設が傾くなどの被害を受けてしまい、ことしの夏シーズンについては応急的に処置をして営業を続けたところですけども、来シーズンの営業に当たり大雪を受けにくい場所への移設、また建てかえをするとともに、雪の被害を防止するための石壁を造成する必要があるため、事業決定区域を拡張するものとなります。区域面積は0.35ヘクタールから0.5ヘクタールへ変更します。写真は、事業決定区域周辺及び既存宿舎の様子を示しています。
 次は、富山県黒部市及び下新川郡朝日町、長野県北安曇郡白馬村に位置する白馬岳宿舎の変更です。当該事業は、白馬大雪渓の上部に位置する重要な登山拠点となって、白馬村及び民間事業者が執行する山小屋には年間約1万5,000人の宿泊利用があります。写真は、既存の宿舎の様子を示していますけれども、現在、宿舎の建物の敷地のみを事業執行区域としているところです。周辺の歩道は宿舎事業者が利用者のために維持管理を行っている歩道となっていますので、これらの歩道を宿舎事業として取り込むことが適切であると考えますので、区域面積を1.7ヘクタールから1.8ヘクタールへ小規模な拡張をするものです。今後の新たな整備の予定というものはありません。
 次は、長野県大町市における扇沢駐車場の変更になります。本事業地は、立山黒部アルペンルートへの長野県側の玄関口です。主な利用方法は、当該駐車場に車をとめてトロリーバスに乗りかえるなどして黒部湖や立山室堂などを訪れるものとなっております。当該地は集団施設地区になっておりまして、休憩所などさまざまな施設が整備されているんですけれども、駐車場との接続の歩道の整備が進んでいません。また、駐車場はとても混雑するため、トロリーバスに乗るための待ち時間が1時間以上にもなることがあるということで、各施設からの接続と、また待ち時間に周辺散策を兼ねた駐車場附帯の歩道を整備するもので、区域面積を2.0ヘクタールから2.5ヘクタールへ変更いたします。写真は、既存駐車場の様子で混雑状況がわかるかと思います。
 次は、山陰海岸国立公園について廃止が1件あります。
 鳥取県岩美郡岩美町に位置する浦富歩道の廃止になります。本歩道は、既に公園計画が削除されている歩道について、事業の廃止を行うものです。
 なお、廃止される歩道の路線は、現在、近畿自然歩道の一部として振りかえられ、鳥取県によって事業が執行されています。左下の写真は、近畿自然歩道として執行されている現在の歩道の様子を示しています。
 次に、霧島屋久国立公園について、事業決定を1件、変更が1件、廃止が3件についてです。
 鹿児島県霧島市に位置する永池湯之野線車道の決定です。先ほど公園計画を決定したものについて事業決定を行うものとなります。当該車道は、霧島神宮などのある霧島地域南部から湯之野温泉へ向かう車道として、また車道わきにあります千里ケ滝や車道から臨む桜島などがあり、公園利用上重要な車道となっているもので、計画区間全線の4.5キロメートルを決定します。
 なお、車道は既に霧島市によって整備されていますので、新たな整備の予定はありません。写真は、既存の車道の様子、あるいは周辺の興味地点の様子を示しています。
 次は、宮崎県えびの市に位置する白鳥えびの高原線車道の変更になります。
 こちらも、先ほど公園区域を拡張し計画の変更を行ったものです。変更前の旧国立公園の区域は、今出ていますだいだい色のようになっておりまして、現在の事業決定車道区間は、この青色の線のように2分割されていました。今回、公園区域が緑色のように一部拡張されたことにより、赤い線のように一つの区間として事業決定をすることができるようになりましたので、事業を変更するものとなります。今回事業として位置づけられた部分についても、既に宮崎県によって整備が行われていまして、写真は既存の車道の様子を示しています。
 次は、宮崎県西諸県郡高原町に位置する御池松の港園地の廃止です。
 こちらは、先ほど公園計画の削除を行った案件となります。当該地周辺は、既にデーキャンプ利用のある野営場が既に整備されていまして、園地事業の執行性の必要性がないということで、計画から削除されたもので、事業決定も廃止するものです。左下の写真が、既に整備済みの野営場の状況、また廃止地区の遠方からの写真になっております。
 次が、鹿児島県霧島市に位置する新床園地の廃止です。
 こちらも、先ほど公園計画の削除を行った案件になります。当該地において眺望を楽しみながら休憩する車道近隣の園地として計画をされていたところでありますけれども、現在のところ、写真のとおり車道附帯の小さな駐車場帯が整備されているもののみでして、園地として単独の整備の必要性がなくなったため計画が削除されたものです。そのため事業決定についても廃止するものとなります。
 次は、鹿児島県霧島市に位置する霧島神宮給油施設の廃止になります。
 こちらも先ほど公園計画の削除を行った案件となります。かつて給油施設が整備されていましたが、既に事業は執行されてなく、今後も執行の見込みがないため計画が削除されたものとなります。左下の写真を見ますと、当該地は普通地域のため建築物がかなり見られますけれども、左下は廃止地区の様子を示しています。
 以上で、事業決定変更及び廃止案件についての説明を終了させていただきます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○瀬田委員長 それでは、この事業決定案件につきましてご質問、ご意見があればどうぞ。

○森本委員 剣沢のところの宿舎の移築建てかえがあるそうですけれども、このときのデザインの指導はどういう姿勢になっているのですか。

○説明者(立田) 基本的に、デザインにつきましては管理計画というものが定められていますので、簡単に申しますと、先ほど写真で出ていたような感じと同様のものができるかと思います。細かいデザインについては現地の保護官と事業者の方で調整をします。

○森本委員 ということは、景観のプロの審査、指導のプロセスは入らないということになりますね。これ見ているともうちょっと考えた方がいいのではないかと思います。日本を代表する中部山岳国立公園の、昔は避難小屋みたいな、登山者にとってとにかく雨露がしのげたらいいというところから、もう少し自然景観も自然風景も楽しめるという豊かな時代になってきて、宿舎計画というのももう少し考えた方がいいのではないかと思います。
 特別にここをやりますということではなくて、建築物の改築だとか新設だとかがあるときは、何かそれなりのデザイン指導のプロセスが入った方がいいと思う。あんまりお金をかけないで景観を維持する大変重要な方法かなと思う。ちなみに、風致地区だとか、都市計画関係ではそういうプロセスというのはかなりいろいろなところで既にあるので、自然公園地区もそういうことがあってもいいと思います。

○国立公園課長 ここの場合は具体的に言いますと、涸沢にある山小屋のようにもっと高く石垣を積みまして、雪が通過していくような設計にすると思いますので、風景にはなじむと思っています。一般的な話としまして、そういう環境になじむために配慮が必要だということに対して、先ほど仙田先生がおっしゃったように何か補助でもできればという考え方で現在ちょっとバックアップしているのは、山小屋の便所に着目しまして、通りすがりの人も公衆便所として使うという要素があり公共性が強いので、山小屋に便所に要する費用の半分だけ補助しました。管理も国がしなくていいという考え方で助成制度がありますので、環境保全のためにプラスアルファの費用がかかる部分について、公園事業として環境大臣に成りかわってやってもらっているわけですから、何か後押しできるような制度がつくれればいいと思っております。

○森本委員 それは大変いいのですが、要するに形とか色とか素材とかうまく指導したら、同じものでももっと風景になじむものができるのではないか。そのために、自然保護官に全部任せてしまうというのも、ちょっとしんどいのかなという印象です。

○国立公園課長 わかりました。特にこういう核心部で、なおかつ風景を独占しているわけですから、そういう大事な場所についてはレンジャーと事業者の直接やりとりだけではなくて、もう少し地域の方とか専門家の方にも入ってもらって、よりいいものができるような仕組みができればいいと思います。また検討会にゆだねますけれども、管理運営の検討会をやっていますので、今のご意見も考慮します。

○瀬田委員長 私はこの剣沢の雪崩、それからことしで言えばダテ沢の雪崩の現場に行ってるのですね。その面から言うと、この山小屋で特に沢のところにつくらなきゃならない小屋というのは大変です。それは個人ですから、本来、じゃそれだけのものに対して国費なり何なりが応援してやるというふうになればまた別ですけれども、個人のまさしく会社でもないようなところの山小屋の人たちがつくり上げるということから言えば、余り、景観上はもちろんでしょうけれども、そんなけばけばしいものはどっちにしてもできないです。こじんまりと雪崩に対してひっそりと、という感じの小屋にならざるを得ないのですね。かえって、有名な建築家に設計された、室堂に国民宿舎がかつてありましたけれども、その方が違和感があったことがありますから、国立公園課長はいろいろなところでいいデザインということをおっしゃるけれども、果たしてデザインで安全性が保てるかというところが非常に難しいところだなと思います。

○熊谷委員 今の件ですけれども、瀬田委員長は遠慮されて言われないかと思って私から申し上げるのですけれども、2年ほど前に、それこそ景観三法等のことを踏まえて、既に国立公園協会で自然公園、特に国立公園の中のいろいろなデザインについては委員会を立ち上げて、きちっとどういうデザインが、その中には非常に自然公園とか自然に理解のある建築の方とか、あるいは、それぞれの専門の方を委員に選ばれて検討されています。多分、その報告書は公園課長もご存じかとは思うのですが、実際には日光と北海道の層雲峡をケーススタディにして、かなりレベルの高い、それで先ほどの仙田委員の建築家の視点ということも十分配慮しながら、かつ自然公園の中でというのは報告書にまとめておられますので、ぜひそれを参考にしていただいて、環境省はもっと周りの建築の方から言われる前に自前で研究調査をしておりますので、そういうのに基づいてどんどん発信をされていいのではないかと思います。ですから、そういう報告書なんかも今後はそれこそホームページに載せて、環境省はこういうことを考えている、意見があればもっと送ってくださいというようなことにどんどん活用していただけたらと思います。ちょっと遠慮し過ぎているかなと。そういう成果として出したデザインの方法を環境省が訴えれば、多分それに対してかなりのパブコメで応援とか反対とかいろんな意見が出て盛り上がると思います。そうすると、この例えば剣沢の山小屋についても、いろんな意味でのパブリックの方々の支援が受けられますので、今委員長がおっしゃったような予算的な意味でも何らかの公的な補助はしやすくなってくるのではないかというようなことで、ぜひ積極的に進めていただけたらと思います。特に今景観三法ができてから景観への国民の関心も高いですし、それから省庁間の協力もせざるを得ないので、これをいい機会に何かそういうことを考えていただけたらと思います。
 以上です。

○瀬田委員長 ほかに。はい。

○熊谷委員 事業の方なのですが、今の支笏洞爺の洞爺園地ですけれども、これは以前の有珠山の噴火のときに出た灰を埋めた場所ですか。

○国立公園課長 違います。対岸です。

○熊谷委員 対岸ですか、はい、わかりました。それと、この有珠山の洞爺園地と次の陸中海岸の田老園地ですか、それと、さらに北山崎園地、これがすべて4.5ヘクタールになっているというのは偶然の一致なのか、あるいは環境省の園地というのは4.5ヘクタールにしないと園地整備ができないのか、この理由がちょっとよくわからないのですから、もし何かあれば、偶然なら偶然でいいのですけど、ちょっとこれ4.5ヘクタールという理由の。

○国立公園課長 全く偶然です。

○瀬田委員長 ほかにどうですか。
 それでは、特にご異議もないようですので、諮問第203号の国立公園事業の決定、変更及び廃止については、適当と認めることにいたします。
 以上で、本日の諮問事項についての審議を終了しますが、続いて報告事項があれば事務局からお願いします。

○国立公園課長 特に、先ほど部会で申し上げましたように公開でありますとか、事務的な手続の方はよろしくお願いします。

○瀬田委員長 終わりに審議官、あいさつをお願いします。

○審議官 ありがとうございました。デザインとかいつも叱られる部分についてのご意見をいただきまして。役人流の真摯に受けとめ、実質的にそれこそレポートに出ているし、どう生かすかというあたり、公園協会とか専門の先生方とも相談をしてやっていきたいと思います。先ほど来、国立公園の指定とか管理運営の検討会というのが出ていて、これは割合大きな視点でいろんなことをやっていきたいと思うのですが、ともするとそれがごみ箱のように、何でもそうやりますよということで終わってしまうおそれもあるので、そういうことがないようにデザインのことなんかは、できることはやっていくという、実現性を高めて進めていきたいと思います。そういう検討会の成果というものを、例えば国立・国定公園の入れかえとか、新しい国立・国定公園とか、その逆を言うと脱落というのも関連的にはあるのかもしれませんが、新しい国と地方あるいは民間と企業等の参画とか、そういうのも含めてどういうふうに地域を運営していったらいいのかというあたりで環境省も大いに参画していこう、こういうことでとり進めていきたいと思いますけれども、全体の我々の自然環境局の仕事、特にここ過去5年ぐらいは野生生物に振り回されていたというところがありまして、外来生物があったり、遺伝子の何とかというのが出たり、まだまだそっちの行政需要もあるのですけれども、一つの区切りは峠を超えたのかなという感があります。むしろ国立・国定公園の検討会の成果を受けて国立・国定公園どうするとか、あるいは、国立・国定公園を中核エリアにした国土全体の生態系にかかわって、新国家戦略で出したけどなかなか実現していない、この辺をちゃんとやっていくとか、国際的潮流を考えると海をどうするということで、条約の会議なんかだとちょっとこっちはついていきにくい、公海上の海の自然保護区をどうするのだというような話までいろいろ議論されていますので、そういう中で、日本の場合はやっぱり今海洋政策大綱というのをつくる動きもあって、個別の種がどうのというよりは場というか、公園の使い方というようなことをちゃんと考えていかないといけないということで力を入れていきたいと思います。日本の国立公園はもうことしで75年だと。ただ、75年たっているだけではなくいろんなことをやってきている。ICNの人と話すと割合日本の制度って見直されて、うまく地域でやっているんだそうですねとか。そういう、ある程度の評価は既にあるので、その辺は世界に広く理解されるようにかみ砕くというのか、整理するというのか、そういうのをして大いに2010年に締約国会議をやってから、それは長期再生という言葉ですが、生き物の話だけではなくて、アジェンダ21の流れで保護地域とか山岳とか、そういうことも大いに議論されると思いますので、そういう中で発信をしていたい、こんなふうに考えていまして、少し長い道のりですが一つずつ真面目にやっていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

○瀬田委員長 それでは、これをもちまして本日の中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会を閉会いたします。

午後12時15分閉会