中央環境審議会自然環境部会自然公園小委員会議事要旨(第7回)

開催日時

平成16年 6月22日(火)14:00~15:15

開催場所

環境省2階第6会議室(東京都千代田区霞が関1-2-2)

議題

諮問事項
  [1] 西海国立公園の公園計画の変更について
  [2] 国立公園事業の決定及び変更について

議事経過

(1) 西海国立公園の公園計画の変更について審議がなされ、適当であるとの結論に至った。
(2) 国立公園事業の決定及び変更(全16件)について審議がなされ、適当であるとの結論に至った。

なお、主要な発言は以下のとおりである。

[1] 西海国立公園の公園計画の変更関係

委員 「自然公園利用拠点新活性化事業整備基本計画(以下、新活性化事業とする。)」では総合的な施設を整備することになっているが、ソフト面についてはどのようになっているのか。
事務局この地域は西海パールシーリゾートのパールシーセンターが公園利用の中心的施設となっている。佐世保市の第3セクターであるパールシーセンターに多くのスタッフが配置されているので、亀ノ子島に整備する施設にもまわしていただけることとなっている。具体的な内容については現在検討中である。
委員 公園計画書の園地や宿舎等の整備方針には、ハード面についての記述はあるが、ソフト面については、誰がどのような運営をするのか、どのような運営方法が良いのか記入がない。公園計画書でソフト面をどのように捉えているのか補足的に記入してみてはどうか。
事務局基本的に公園計画の決定はハード面についての計画なので、計画書の記述となっているが、今後は公園計画書に記入できることは記入していきたい。その際、記入できない部分については別紙等にまとめるようにし審議に資するようにしていきたい。
委員新活性化事業策定までの経緯で、長崎県のまとめた「九十九島の島々活性化計画」では、この地域のソフト面を含めた全体計画ができていると思うが、環境省が作成した新活性化事業ではハード面からみた一部となっているのではないか。このギャップをどのように埋めるのか。
事務局県の計画から国の計画を策定するが、県の計画では、国立公園をどのようにしていきたいのかをまとめてあり、国の計画は施設整備に重点を置きまとめているので基本的に性格が異なる。
委員亀ノ子島には視察に行ったが、国立公園としてこの地域の活性化に期待する。島内の既存施設はそのまま使うと安全面等の問題があるものもあるが、古い貴重な建築物もあるので十分に検討して活用してもらいたい。

[2] 国立公園事業の決定及び変更関係

委員 西海国立公園九十九島地域新活性化事業における総事業費は35億円とあるが、そのうち亀ノ子島の整備にはどの程度費用を使う予定か。またどの程度の利用者数を想定しているのか。国立公園の観点から、オーバーユースの問題も気になるところである。
事務局費用については、3億6千万円程度を予定している。利用者数については、土日祝日で50人、平日で10~20人、年間で1万人程度になると思われる。
委員 亀ノ子島におけるビジターセンターや博物展示施設などの施設整備は次年度以降か。
事務局 博物展示施設は次年度以降の整備を予定している。今後、整備内容が具体化されたら博物展示施設の事業決定を行う予定である。
委員 利用者数は年間1万人程度との想定だが、活性化というならば10~50万人程度の利用者数は確保したいが、これからの時代は、サービス内容においても量より質が重要視される。シーカヤックの体験型レクリエーションなどでサービスの質を高めていければ非常に良いと考える。計画については賛成だが、今後その内容については十分検討する必要がある。
委員 磐梯朝日国立公園の田麦俣仙人沢線歩道について、歩道改良及び木製階段が計画されているが、その歩道はどのような状況か。特に火山灰土壌などの場合は、土壌浸食が激しく整備には注意が必要である。
事務局当該歩道は元来旧六十里越街道として利用されていたものであり、歩道状況は全般的に安定しているが、所々整備が必要な箇所もみられるので部分的に必要最小限の整備を行う。昔ながらの良い雰囲気を壊さずに、整備を進めていきたい。
委員足摺宇和海国立公園の滑川渓谷線歩道も昔ながらの良い雰囲気が残されている。道路というものは、大切に利用していくことで長持ちするし、良い雰囲気も出てくる。整備に際しては、その点の配慮(雰囲気づくり)も重要である。
 

問い合わせ先

環境省自然環境局国立公園課(大代表03-3581-3351)

 課長 笹岡 達男(内線6440) 
 課長補佐 牛場 雅己(内線6442) 
 課長補佐 阿蘇品 勉(内線6443)<公園計画関係>
 専門官 山本 麻衣(内線6439)<   〃     >
 事業係長  並木 光行(内線6447) <国立公園事業関係>

資料の公開について

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