中央環境審議会 自然環境部会(第21回) 会議録

開催日時

平成26年1月27日(月) 10:00~12:02

開催場所

環境省第一会議室

出席委員

(17委員)

議題

1.開会

2.議事

  1. (1)鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について(答申)
  2. (2)絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略について(報告)
  3. (3)生物多様性条約第5回国別報告書及び生物多様性国家戦略2012-2020の点検について(報告)

3.閉会

配付資料

議題(1)関係

資料1-1
鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について 答申(案)(概要)
資料1-2
鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について 答申(案)
資料1-3
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について(答申素案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)の実施結果について
参考資料1-1
鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について 答申(案)
(前回部会からの修正点)

議題(2)関係

資料2-1
絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略 (案) の概要
資料2-2
絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略 (案)

議題(3)関係

資料3-1
生物多様性条約第5回国別報告書について
資料3-2
生物多様性条約第5回国別報告書(案)
資料3-3
生物多様性国家戦略2012-2020の点検について
資料3-4
生物多様性国家戦略2012-2020の実施状況の点検結果(案)
参考資料3-1
2020年までのスケジュール
参考資料3-2
生物多様性条約第5回国別報告書案に対する意見の募集
(パブリックコメント)について(お知らせ)
参考資料3-3
生物多様性国家戦略2012-2020」の実施状況の点検結果(案)に対する意見募集
(パブリックコメント)について(お知らせ)

議事

○事務局 おはようございます。時刻となりましたので、ただいまより中央環境審議会自然環境部会を開会いたします。
 会議に先立ちまして、本日の出席委員数のご報告です。所属の委員、臨時委員の先生方25名のうち、本日は今のところ15名のご出席をいただいておりますので、本部会は成立しております。
 次に、本日ご審議いただく議題に関する資料につきましては、議事次第の裏側になります配付資料一覧のとおりとなっております。簡単にご説明を申し上げます。まず議題(1)ですが、資料1-1から1-3までございますが、鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置についてということに関する資料でございます。参考資料が一つついております。議題の(2)に関しましては、資料の2-1と2-2、2種類ございます。絶滅の恐れのある野生生物種の保全戦略に関する資料でございます。議題(3)の関係でございますが、全部で7種類ございます。資料は3-1から3-4までございまして、生物多様性条約第5回国別報告書について及び生物多様性国家戦略2012-2020の点検についてという資料の関係でございます。参考資料は3種類ございます。
 配付漏れ、落丁等ございましたら事務局までお知らせいただければと思います。
 それでは、自然環境局長の星野よりご挨拶申し上げます。

○自然環境局長 おはようございます。自然環境局長の星野でございます。本日は大変お忙しい中、中央環境審議会自然環境部会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日、ご審議いただく案件三つございます。答申をいただきたい案件が一つ、そしてご報告をしてご意見を伺いたい案件が二つということでございます。
 一つ目の議題は、鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置についてであります。昨年5月から鳥獣保護管理のあり方検討小委員会におきましてご審議いただいてきた案件でございます。また、昨年12月の自然環境部会において答申素案を一度ご審議いただいたところでございます。本日は、その際のご意見やパブリックコメントの結果をもとに修正をいたしまして、先日開かれました小委員会で取りまとめていただきました答申の案についてご審議をいただきたいと思っております。
 二つ目は、絶滅の恐れのある野生生物種の保全戦略についてであります。昨年8月に骨子案をご審議いただきまして、ご指摘を踏まえて案を作成したところでございます。これにつきましても忌憚のないご意見をいただければと考えております。
 三つ目の議題でございます。生物多様性条約第5回国別報告書及び生物多様性国家戦略2012-2020の点検についてのご報告でございます。本年10月、韓国で開催されます生物多様性条約第12回締約国会議、COP12、ここにおきまして愛知目標の達成状況の中間評価が実施されるということでございます。このため、3月までに第5回目になります国別報告書を条約事務局に提出をする必要がございます。この関係で案を取りまとめましたのでご意見をいただきたいということでございます。さらにこれにあわせて、生物多様性国家戦略2012-2020、これの最初の総合的な点検を行ったところでございます。今般、関係省庁との調整を踏まえましてこれらの案がまとまりましたので、本日午後からパブリックコメントの募集を開始したいと考えているところでございます。これらにつきましてご意見を賜ればと思っております。
 本日、三つの議題がございまして、限られた時間ではございますけれども、ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○事務局 それでは、これより議事に移ります。進行につきましては武内部会長にお願いいたします。武内部会長、よろしくお願いいたします。

○武内部会長 皆さんおはようございます。ただいま局長から話がございましたように、今日は答申(案)が1件と報告事項が2件ということでございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
 本日の審議会についてでございますが、公開で行いますので、報道関係者や傍聴の方も同席しておられます。会議録は後ほど事務局で作成し、本日ご出席の委員の了解をいただいた上で公開をさせていただきたいと思います。なお、議事要旨につきましては、事務局で作成したものを、私、部会長が了承した上で公開するということについてご了承いただければと思います。また、会議資料につきましても公開とさせていただきます。
 それでは、早速でございますが、最初の議題、鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置についてでございます。本件は、既に小委員会においてご議論をいただいたところでございますけれども、今回は答申(案)ということでおまとめをいただきました。その内容について事務局より説明をお願いいたします。

○事務局 説明いたします。環境省野生生物課の山本でございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料の1―1です。これはごく簡単に概要をまとめたもので、前回もご説明をしておりますので、ポイントのみご説明をさせていただきます。
 今回、諮問を受けた形で答申(案)の議論を小委員会のほうでしていただきました。その際に、今、鳥獣のよる被害が非常に深刻であるという1ページ目、1枚めくっていただいたところ、生態系への影響、農林水産業への影響が非常に深刻であるということを受けて、これに主として対応するための議論をしてまいりました。ということで、包括的に鳥獣に関して全てのことを深く議論をするということにはなっていないので、その点については今後の課題としてしっかり検討するようにという形で答申(案)をいただいております。
 次のページには、今の課題、捕獲頭数、ニホンジカの捕獲頭数、イノシシもそうですけれども、捕獲頭数がどんどん増えていくと。捕獲の需要があるという中で、狩猟免許の所持者数が減少傾向にあり、かつ高齢化も非常に進んでいるという状態にどう対応していくか。また、シカについては、推定個体数を算出をするということもしておりますけれども、この後、さらに2025年には2011年の2倍、北海道を除いても約500万頭ぐらいまで増加するというシミュレーション結果が出ているといったようなことで、こういった状況、捕獲の需要が高まっている中で担い手が不足をしていくという状況にどう対応していくかということについて、中心にご議論をいただきました。
 1枚めくっていただきまして、これが答申(案)を本当にごく簡単にまとめたものでございますけれども、これまで捕獲規制、従来、シカ、イノシシ等について捕獲規制をしていたものを解除することで捕獲を促進をしていくということ、それを保護のための管理と言ってましたけれども、そういった考え方から、積極的な管理、積極的に個体数を減らしていくということが必要で、かつそれに対応した仕組みも必要だろうということがまずございました。
 そのための具体的な施策としましては、左側に鳥獣管理体制の強化ということをお示ししておりますけれども、シカ等の捕獲を行う事業者、今までは個人の狩猟者を主体として捕獲を行っていただいておりましたけれども、やはりここは仕事として事業として捕獲をしていただくという方向に進めていく必要があるだろうと。そのために捕獲をできる事業者を認定をするということ。効率的にできる事業者の認定制度の創設が必要ではないかということをいただいております。
 また、地域で、農業従事者など若い捕獲従事者を確保するという観点で、銃はなかなか難しい点もあるかと思いますけれども、わなと網の免許の取得年齢は引き下げてもいいのではないかということがございました。
 真ん中の右側の四角に行っていただきまして、捕獲体制の強化とともに、都道府県によって捕獲をしっかり強化をしていくと。これまで市町村が中心となって被害対策のための捕獲をしてきたわけですけれども、それを都道府県や国が足りない部分をしっかりとっていくということが必要になるだろうということでございます。そのために捕獲事業というものを法律に位置づけて促進をしていく。その事業に関しては捕獲許可を不要とするですとか、夜間の銃による捕獲もかなりの条件をかけた上ですけれども、可能とするといったようなことも検討すべきだというご意見でございます。
 下の四角は、こういった施策を展開していくためには、やはりいろいろと土台を整備をしていかなければいけないということで、一つは、国がしっかり個体数の調査をするなど、都道府県の取組を支援して評価をして指導力を発揮していく必要があるだろうということ。それから、捕獲をするということは鳥獣を殺してしまうということになりますので、そういった捕獲の意義や必要性について国民の理解を得ていく。やはり不快感を持つ方もいらっしゃる、嫌悪感を持つということも考えられますので、そこはしっかりご理解をいただくように努力をしていかなければいけないということでございます。
 これらの答申を踏まえて、今後の予定としましては、鳥獣保護法の改正も含めた対策の強化を検討をしていくというような案でいただいております。
 ここまでは概ね前回の素案のときにご説明をした、12月24日にご説明をした内容と概ね同じになっておりますので、その後、素案のご説明をしてご議論いただいた後にどういう修正を加えているかを中心にご説明をさせていただきます。
 それでは、まず資料の1-3をお手元にお願いします。前回の答申の素案をこの部会でご議論いただいたときには、パブリックコメントは終了しておりましたけれども、終了した直後でしたのでまとめはできておりませんでしたので、そのまとめの結果をご説明をいたします。
 1-3の表に意見提出者数、項目別の意見件数などを取りまとめております。1カ月間にわたってパブリックコメントを実施したところ268の個人・団体の方からご意見をいただきまして、のべ意見数としては1,386件ございました。
 268件の概ねの内訳ですけれども、鳥獣を殺すということに嫌悪感、懸念を示されている方が100を超える数でございました。鉛中毒対策をしっかりやるようにということが60から70。猟友会の関係の方、事業者に対する心配、事業者を制度化するということに対する心配をされる方も20弱ぐらいいらっしゃった。そのほか残り60,70ぐらいは、鳥獣管理に知見を持たれているような方からのご意見でした。
 その次のページ以降に、それぞれどういう対応をしていくかということが書いておりまして、意見数としてまとめると延べ件数が1,386件、整理した意見数としては534件ございまして、それぞれに対して回答案を作成をしております。一部については答申(案)の修正という形で対応させていただいております。
 時間の関係もありますので、それぞれの説明は割愛させていただきます。
 それで、参考資料の1が、前回見ていただいたものからの変更点を示していますので、こちらを使わせていただきます。
 赤字になっている部分が前回の部会でお示ししたものから、今回修正になったところでございます。ポイント、全て細かいところはご説明をしませんが、大きく変えたところ、加えたりしたところについてご説明をしていきます。
 まず、1ページ目の5、6、7行目ですけれども、ここはパブリックコメントで、人と鳥獣との関係というのを捕獲のことだけを書いているということが、適切ではないというお話がありましたので、それ以外の関係ということで、鑑賞の対象ですとか、民話に存在自体が身近なものだったといったことを追加をしております。
 それから、次の9行目以下ですけれども、ここは小委員会のご意見、1月15日にあった小委員会の追加的なご意見で、冒頭、数度目の転換点というふうにもともと言っていたわけですけれども、これまでの転換点が何だったのかということを示した方がいいのではないかということで追記をしました。
 それから、19行目以降、結構分量多く修正をしていますけれども、ここは趣旨は特に変えずに表現の適正化ということで、委員の皆様ともご相談をして修正をしたものなので、趣旨は特に変わっておりません。
 2ページ目をお願いいたします。2ページ目の10行目辺りですけれども、まず感染症について、小委員会の中で、今後感染症が心配だと、狂犬病なども近隣国で発生をしていて、日本でもしっかり検討していくべきだというご意見がありましたので、今後検討すべき課題として例示を少し詳しく書くという形で修正をいたしております。
 また、11行目、12行目ですけれども、今後、もともとの案としては、検討が継続されることを期待するということだったんですけれども、それではちょっと弱いというパブリックコメントのご意見がございましたので、検討すべきという少し強めた表現を書いております。
 それから、35行目以下ですけれども、ここは前回の部会でご意見をいただいたところに対応したものでございます。増加要因、シカ、イノシシの対策をとっていくについても、増加していった要因をしっかり説明したり、さらに深めていかないと対策も進まないのではないかということもありましたので、現時点でわかっている増加要因について記載をしております。
 それから、しばらくは表現の適正化という修正が続きまして、4ページ目の14行目、15行目辺りは、狩猟者数が減っているということだけを書いていたんですけれども、わな猟免許については、最近、都道府県なども努力をされて、農業者の方にとっていただく取組をされて増えている現状もありますので、その点を少し詳しく説明をしております。
 それから、28行目辺りの修正につきましては、パブリックコメントの中で、特定計画についてもう少し評価を記載をすべきであるというようなことがございましたので、追記しております。
 それから、6ページの2行目からの削除になっている部分は、前半の、はじめにのところに移しているということで、中身についての変更ということではございません。
 それから、8ページ目の24行目辺りですけれども、ここはパブリックコメントのご意見で、事業者の仕組みをつくるだけではなくて、その事業者を支援していくということもしっかり対応すべきだというご意見がございましたので、支えていく意識を持つということの重要性と、必要に応じて行政としての支援も検討すべきということを追記をしております。
 それから、主な点といたしましては、11ページ目の22行目辺りですが、ここでは都道府県に専門的知見を有する職員の配置を促すべきだというようなもともとのご意見ですけれども、ここについては特に重要なポイントということで、小委員会でご指摘がございまして、特に今回、認定事業者の制度をつくるということに対応した専門的知見を有する者の配置ということを少し強めに表現をしたほうがいいということで、具体的な書き方に修正をしております。
 12ページ目を見ていただきたいんですが、③で、ここは前回の自然環境部会でもご意見をいただいたポイントでございます。しっかり調査研究を進めていく必要性をご指摘をいただいたので、ここで少し厚めに書くという修正をしております。個体数増加分布要因をより今よりも調査をした上で対策を打っていくということですとか、あと管理手法についても、モニタリング手法ですとか、捕獲技術、個体の活用・処分に係る技術等の開発、既存技術の収集・活用が求められるといったようなことを追記をしております。
 また、前回のご意見でもありましたが、調査研究に対する国や都道府県などの行政のイニシアティブを明確にすべきだというのは、パブリックコメントでもいただいたご意見でございますので、ここの20行目以下に、国や都道府県のイニシアティブも重要であるということを記載をいたしました。
 それから、14ページまで進んでいただいて、ここでは鉛中毒への対応について、これから捕獲数を増やしていく、それに当たって鉛中毒も心配されるということで、現時点ではモニタリング調査等により鉛弾による影響の適切な把握に努めるべきだということをもともと書いてあったんですけれども、少しそれでは弱いのではないかということで、さまざまご意見をいただいておりましたので、適切な把握に努めた後に、それらの結果に基づいて対応方針を明確にするということについて、追加で記載をいたしました。
 それから、10行目以下は、パブリックコメントであったご意見ですけれども、捕獲を各地でするということで、ほかの希少種の生息地への攪乱ということも心配される場合があるということで、そういった生息環境希少種、希少生物の生息環境への影響を勘案することを追記しました。ただ、捕獲によって得られる生態系保全の効果というのも十分にありますので、総合的に判断した上で必要な配慮や調整を行うことも重要であるということを追記しました。ここについては、捕獲数増加に伴う課題への対応ということで、タイトルの変更もしております。
 それから、②番が丸々一つ追加をされた項目ですけれども、住宅地に出没する事例が最近多くなってきているということで、その対応の体制を今後構築していくべきだと。そこはしっかり検討していくべきだということを追加でご意見をいただいております。もともとパブリックコメントでもございましたし、小委員会で追加の議論もあったものでございます。で、具体的なものの一つとしては、ニホンザルなどの鳥獣、麻酔銃による捕獲をするということが有効である場合もありますけれども、今の時点では鳥獣保護法では禁止をされているということで、麻酔銃であれば危険性もそれほど大きくないので使えるようにすることも考えてはどうかというご意見でございましたので、ここは追記をしております。
 以上が前回の部会から修正をした点でございます。それを見え消しを反映させたものを資料1-2としてつけております。きれいな形で読みたい方はこちらでご覧いただければと思います。
 事務局からの説明は以上です。よろしくお願いいたします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、小委員会の委員長を務められた石井信夫委員から補足がございましたらお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○石井(信)委員 ありがとうございます。8回会議をやりまして、なかなかこの文章をまとめるのは大変だったんですけれども、今ご説明いただいた内容については特に繰り返しはしませんけれども、委員長として取りまとめをした私としては、今回の答申がここで承認されて、それで法的なことも含めていろいろな仕組みが整えられていくということを期待したいと思います。ただし、それだけでは問題が解決とか改善に向かうということでなくて、この仕組みが適正あるいは効果的に運用されるためには、いろんなこと、例えば、体制だとか予算の充実というのが今後不可欠になってくると思います。
 それから、当面、シカとかイノシシの数を減らすことはどうしても必要なんですが、仕組みはできるとしても、その先に何を目標に鳥獣管理をしていくかというのは、まだまだこれから議論が必要だと考えています。
 それで、新しく提案された仕組みの適正な運用については、規制緩和も伴いますので、パブコメとか学会でもいろんな懸念が表明されています。それで、それを適正に運用していくということについては、特に専門家の責任も大きくて、これからいろんな形で積極的に関わる必要があるだろうと考えています。
 それからもう一つは、パブコメの中で、特に捕獲される動物について同情的な意見というのがたくさんありました。委員会としても、それは十分に認識して文章を考えたつもりです。
 ただ、現在の状況とか、これからどういうことが起きてくるか、あるいは、いろいろなことが起きている仕組み、生態学的メカニズムとか、それから捕獲が農林水産業被害対策ということだけでなくて、生態系の生物多様性の保全とか、国土の保全上の意味もあるんだということとか、それから、動物を捕まえていくということは、人と自然のもともとの関わり方の一つなんだ、これは今では忘れられかけていると思うんですが、そういうことがまだ十分に理解されていない面もあるなと感じました。したがって、そういう理解を深めてもらう努力も必要だと思います。
 最後ですけれども、鳥獣類の保全については、今回はシカ、イノシシの問題を特に取り上げて議論して答申をまとめたわけですが、捕獲以外の対策も充実させなきゃいけないし、体制の整備ということでも、ほかにもたくさん課題が多くありますので、そういう問題については、これから取り組んでいただいて、議論をする場を積極的につくっていただきたいと思います。
 以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。大変難しい取りまとめをしていただきまして、感謝申し上げます。
 それでは、諮問事項の鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置についてご審議をいただきたいと思います。ご意見、ご質問ございましたら、札を立てていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 鷲谷委員、どうぞ。

○鷲谷委員 生態学を専門とする立場からこれ読ませていただくと、まず、全体として科学の視点が弱いという印象があります。特にこういう問題を扱うには、個体群生態学の今の知見に立った見方とか、どうやったら有効な対策になるかという検討が必要になると思うんですけれども、それが今のところここには反映されてないように思うんです。
 もちろん、小委員会の先生方が一生懸命ご議論されてこれでいいということですので、今回はこれでまとめるしかないのかもしれませんが、今後はやっぱりもっと科学的な視点を入れた計画づくりをしていかなければいけないのではないかと思います。
 それは、メタ個体群の構造と動態をしっかり把握して、そこをたたけば影響力のあるような対策というのを重視する必要があるということです。例えば局所の個体群で、狩猟で間引いたとしても、もしその局所個体群がすでに密度が高くて環境収容力に達していたとすれば、個体を間引くことは個体数の減少にはつながらないんですね。
 それから、メタ個体群でソースになっている個体群とシンクになっている個体群、ソースは個体供給源です。シンクはそこで個体を供給するようなことはないけれども、ソースから個体を受け入れて成り立っている個体群のことをシンクというのですが、シンクを潰してもソース個体群と、分散経路ですね。今それがとてもしっかりしているので、シカのメタ個体群はとても頑強な個体群にきっとなっていると思うんですが。それが残っているとしたら、全体として個体数を適正なレベルにして影響を減らすということは、できません。
 今回はこういうことで答申をしたとしても、そういう分野の研究者の知見も入れたような効果的な対策ということが必要だと思います。現案には憶測のようなことが現状として記してあったり、生態学の立場から見ると、ちょっと心配になるような面もありますので、今後そういう科学的な面を強めていっていただければと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 山極委員、お願いします。

○山極委員 パブリックコメントの中で、専門の事業者を認定する制度の創設について255のコメントがありました。これは相当大きな反応だと思います。それに対して、わずか3行程度の追加の文章しか書かれていないというのは、これは大変遺憾なことだと私は思います。
 パブリックコメントをざっと読ませていただきますと二つ論点があります。一つは、こういった事業者を認定することによって乱獲、つまり、きちんとした計画に基づかない乱獲が進むんではないかという懸念。もう一つは、これまで捕獲に携わってきた一般狩猟の条件とどういうふうにすり合わせるのか。つまりこういう事業者が認定されることによって、むしろ一般狩猟者の捕獲が制限されるんではないかという懸念。この二つの方向からの意見が多かったように思います。これに十分に答えていないと思います。
 既に、狩猟者団体の構成員を中心として行われてきたこれまでの捕獲体制を否定するものではないことを強調したいという文章がございますけれども、それがどういうふうな形で今後推移していくのかという、きちんとした方向性が示されていないということがこの懸念の原因になっていると思います。
 もう一つ、これは先回も私、意見を申し上げましたけれども、要するに捕獲の技能だけを重視した制度認定で本当にいいのか。これは大分捕獲の許可等を軽減するわけですから、かなりの範囲にわたって無許可でこれから捕獲を行っていくことができるわけですね。そうではないとおっしゃりたいんだと思いますけれども、そういうふうに読み取れます。
 その場合に、例えば特定鳥獣保護管理計画が出されていないところで、どういうふうにこの捕獲許可を出さずに、これらの事業認定をしただけで、つまり技能を認定しただけでその団体に捕獲を許すのかというようなところが、経緯が読めないんですね。その辺りの懸念がやはりこの文章からは払拭できない。
 先回も私申し上げましたけども、農林用被害と生態系の保全というものの区別がはっきりしてないわけですよね。生態系の管理ということについては、捕獲に目標は被害の軽減だけではございません。この認定制度を設けたことにより、捕獲だけに進むんではなく、目標をどういうふうに達成するのかというロードマップを誰が示し、そしてそれに基づいて誰がこの制度を認定するのかというところが示されていないのが私は問題だと思います。その辺りのことを少し付記しないと、やはり、かなりの誤解を生むような文章なんじゃないかと私は思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 中静委員、お願いします。

○中静委員 この答申は非常によく考えられたもので、長い時間の議論を経たものですので、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関しての講ずべき措置という点では、適切なものだと思います。ただ、シカの問題ですとか、野生生物の問題を本当に根本原因から考えると、こういう緊急的な対策だけでいろんなことが解決していくかどうかという点に関して、私自身疑問を持っています。やっぱり森林の管理の問題ですとか、森林の配置の問題ですとか、そういうところから、総合的に考えていくような大方針というのをどこかで打ち出さないと、対症療法的な解決になっていくのではないかなという懸念があります。
 この答申の後、法案も用意されていると思いますが、その後にもっと総合的な対策をぜひ考えていただくようなことをやっていただきたいという希望を持っています。
 以上です。

○武内部会長 髙村委員、どうぞ。

○髙村委員 今、言われたことと同じように、今まで問題になっていることに対する対応だけにとどまっていて、今後、温暖化というふうな問題が出てくると、コリドーをつくりましょうというような話も出てきます。また、積雪が減って分布減が拡がる場合も出てきます。全体的に管理していくのかという視点をもうちょっと加えていただいた方がいいのではないかと思いました。

○武内部会長 ほかにございませんか。
 どうぞ、小菅委員。

○小菅委員 14ページのところで、鉛中毒に対する対応のことを少し増やして書いていただいたんですけども、これを読むと、事業者に対してこういうことをやっていきたいということが1行、2行、3行目で書いてあるんですけども、これは一般の狩猟の方たちに対するコメントではなくて、公共機関が主体として行われる駆除に対して非鉛弾の使用を求めるということになっているんですけれども、2行目には可能な限りですとか、4行目には「原則として」と、こう書いてあるんですけども、公的な機関がやるということに関して、もうちょっと鉛中毒に関する被害の深刻さを、現時点で考えても、もう「可能な限り」とか「原則として」という文言は、私は要らないんではないかと思います。
 それとその後で、10行目以降の新たに追加された中で、「捕獲手法や時期などを考える必要がある」と。これはもう渡りをする大型猛禽類については、この時期を勘案してくれれば被害は何となく軽減するんじゃないかという気はしますけれども、その根本的なところで鉛弾の使用ということに関しては、もうちょっと態度を明確にしてやっていくべきではないかというふうに思います。
 以上です。

○武内部会長 佐藤委員、どうぞ。

○佐藤(正)委員 14ページ、今回新しく増えた住宅地への鳥獣の出没への対応ですが、ここの文章の前半の部分は、銃による捕獲を含めた適切な対応方法ということで、銃を今、禁止しているのを認めてもいいと。下では、今度は麻酔銃ということだったのですが、先ほどのご説明は麻酔銃だけ認めるというような趣旨に聞こえたんですね。
 だとすれば、上の文章、第一段落で「銃による捕獲」ではなくて、麻酔銃による捕獲を、適切な対応方法を含めて検討すべきというふうにしていただいた方がいいんじゃないかと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。ほかに。よろしいですか。

(なし)

○武内部会長 それでは、事務局のほうから、今いただいたご意見に対してのコメントをいただきたいと思いますが、どうぞ。

○事務局 ありがとうございます。まず鷲谷先生のご意見、科学が弱いということのご指摘でございますけれども、今回、特に対策、捕獲圧を高めるための体制についてですとか、そういったところを中心で議論をしたということもありまして、特に法律で位置づけなければいけない部分が中心として書かれているんですけれども、今後、実際にこういった体制を組んだとしても、科学的な視点というものがなければ対策はうまくいかないと思っておりますので、その点、今後しっかりそういったことも念頭に入れていきたい。今までもちろん小委員会の中でもそこは念頭に置きながら審議をしていただいたと思いますけれども、今後さらに実行をしていく中では、その点しっかり認識をしていきたいというふうに思っております。
 それから、山極委員の事業者のところですけれども、事業者になったからといって捕獲許可が要らないということは、実はどこにも書いていなくて、基本的には事業者であっても、今まで個人でとっていたものを事業者として許可をとって捕獲をするというのが原則でございますので、事業者に与えられる権限というか、特に大きなものが出てくるわけではございませんで、個人の方が今までやっていたものを団体として責任を持ってやっていくということを目指しているということで、事業者になったからといって勝手にとれるといったようなことは、実は書いていないことでございます。

○山極委員 すみません、ちょっとその点について。8ページ目の28行目から、これはどういうことなんですかね。「捕獲許可申請手続き、報告義務、わなの管理等に係る責任が軽減されるよう、事業者に一定の責務を課すとともに」というようなところ、これはもう少し具体的に書く必要があるんじゃないですか。

○事務局 これは趣旨としましては、個人がやっていたものを事業者として、団体としてしっかり責任を持ってやるように移行させていくということですので、軽減されるというのは、個人の負担が軽減をされるということ、個人の負担や個人の責任が軽減されて事業者としての負担、責任になっていくということを示したものでございます。もし表現としてわかりにくいということであれば……。

○山極委員 すみません。その件に関して、じゃあ事業者になったらどういうメリットがあるのかということがここで明確でないんですね。特に認定に当たっては、例えば生態系に関する、あるいはその地域全体の生態系に関するような知識や保護管理に関する計画への参与を求められてないですよね。その後、研修をしたりして、その事業者がそういうことに積極的に関わっていくように指導していくとあるのですが、本当にそれでいいんでしょうかというのが私の意見です。
 もう少しその前に、そういう事業者が関わってそういう知識を得た上で許可を出す必要があるんではないでしょうか。つまり捕獲をする技能、あるいは捕獲体制の安全性だけを認定の案件とするというようなことでいいんだろうかというのが私の意見です。

○事務局 そこにつきましては、先ほども山極先生からご意見いただいた生態系の被害対策と農業被害対策は違うというようなコメントもございましたけれども、基本的にそこをマネージするのは行政であろうという認識です。都道府県が特定計画を立て、市町村が被害防止計画を立て、その中で動くのが事業者であると。
 これまでは狩猟者個人個人がその担い手となっていた部分に団体で組織体としての事業者が加わっていくということですので、まずは捕獲を中心として安全に効率的にとれるということをできる事業者を育てていくという、当然そういった事業者は総合的な対応もしていくことになるでしょうから、モニタリングですとかも担うようになっていくことがもちろん望ましいですけれども、基本的にそこをマネージすることを担うのは、都道府県であったり市町村であるべきだろうというご意見でまとめているのが今の案でございます。

○武内部会長 どんどん先に行ってください。一応全部終わってから。

○事務局 わかりました。
 中静委員のご意見は捕獲だけで対応できるものではない、髙村先生も同じような、どう管理していくのか、国土のあり方も含めて総合的な対策をということかと思います。確かに今回その点については十分ご議論をしていただける、そういう進行をしておりませんし、小委員会からもしっかり宿題をいただいておりますので、今後の課題として検討を進めさせていただきたいと思います。
 それから、小菅委員の鉛中毒のところですけれども、14ページですね。ここの鳥獣捕獲を専門に行う事業者に対してというところは、やはり今申し上げたように、狩猟者にかわるということで、現在の法的な規制は狩猟者と同様のものが事業者にも概ね移行するということに、同じ規制を持つということになるので、ここの部分の可能な限りというのは外すことは難しいかなと思いますけれども、後段の放置の禁止を緩和する場合には、必須と思いますので、「原則として」は削除したいと思っております。
 今後、特に数が増えていく、捕獲数が増えていくという中で、非鉛弾への移行というのも非常に重要な課題だというふうに思っておりますけれども、今、一般狩猟者の方がだんだん減ってきている中で、捕獲も数を増やしていっていただくということの中では、非鉛弾へのしっかりとした移行をするとすれば、体制をしっかり築くということですとか、あとは証拠として科学的なデータの積み重ねというのが必要だというご意見、小委員会でもございましたので、そこはしっかり引き続きやった上で改めてこの先にも検討を続けさせていただきたいと思います。
 4行目の「原則として」というところは削除させていただきたいと思います。
 それから、佐藤委員の銃と書いているけれども麻酔銃ではないかということですが、ここは小委員会のご意見としては、長期的には銃を使うということも場合によっては考えてもいいんじゃないかというご意見がございまして。ただ、現時点でそれにはもう少し検討に時間がかかる、どういう方法がいいかというのを検討するには時間がかかるだろうということだったので、現時点でやっても問題ないだろうと思われる麻酔銃は、この答申の中で具体的に書くということで結論に至っておりますので、前段部分は、もう少し長期ということで、銃による捕獲も含めてと。その中で今回やることとしては麻酔銃だと、早目に措置できることは麻酔銃だということで書き分けているつもりでございます。
 まずは以上です。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 これどうするかということですけれども、今、私が聞いた範囲の中で、特に鷲谷委員と山極委員の意見については、適正な文章をこの中に追加するなり、あるいは山極委員のものについては修正をするという形をとったほうがいいと思いますので、そのようにさせていただけませんでしょうか。
 具体的に言うと、それぞれの委員にもう一度お話を伺って、具体的にどういう文章を追加したらいいか、あるいはどういうふうに文章を修正したらいいかということを相談いただいて、その上で、私、部会長のほうで見させていただいて最終的に判断をさせていただくというふうな形ではいかがでしょうか。
 科学的な記述は書くところがありますからね。今のメタ個体群云々という話が適正なところで課題として入るということは当然あり得ると思うんですけれども、そういう形でご協力いただけますか。それから、山極委員も具体的に文章の中で協力いただけますか。

○山極委員 わかりました。

○武内部会長 ということで、今日答申しなくてもいいんでしょう。いいですよね。ですから1週間とかの範囲の中で。
 それ以外は適正に修正することもありますけれども、大方針云々まで行きますと、ちょっと今回の答申の性格からいうと、少しそこまで修正するのは非常に難しいと思いますので、そこはご意見として承っておきまして、もう少し目標あるいは大きな方針、国土の管理のあり方等についての検討というのは、また引き続き行っていくということにさせていただければというふうに思いますが。ということで、恐縮ですが、今のようなやり方で答申をするということで、私にご一任いただけませんでしょうか。よろしいですか。

(異議なし)

○武内部会長 それでは、そういうことにさせていただきたいと思います。
 答申日については、なるべく早くということでさせていただきますが、中央環境審議会会長に報告するプロセスは省略できますので、会長から環境大臣に答申というところをいつにするかという形になります。ということで……。

○尾崎委員 すみません。小委員会の委員長も入っていただいたほうがいいですね。

○武内部会長 入るというのは、どういうことでしょう。

○尾崎委員 今の決定というか、最後の文言の確認ということであります。

○武内部会長 はい、わかりました。小委員長の目を通していただいて、私のほうで最終的に判断させていただくということにしたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題、絶滅の恐れのある野生生物種の保全戦略についての説明をお願いいたします。

○事務局 野生生物課の荒牧と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、資料2-1と2-2でご説明をさせていただきたいと思いますが、絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略ということで、8月の審議会では骨子案という形で箇条書きにした概要のものをご確認をいただきました。今後のスケジュールでございますが、今日ご議論いただいた後、パブリックコメントを行いまして、もう一度部会でご確認いただいて環境省として決定するという形に持っていきたいと考えております。
 今日は骨子案へのご意見等を踏まえまして、案という形で全体を文章化したものをお示しをしております。資料の2-1がそれを概要にした1枚紙で、本体が資料2-2ということになっておりますが、文章化に伴いまして、表現の適正化等をした分については基本的に溶け込みで記述をさせていただきました。それ以外、中身について新たに加わったところを中心に見え消し、下線を付したという形になっておりますので、文章上表現が骨子から少しずれているようなところでも、溶け込みもあるということをご了承いただければと思っております。
 先に資料2-1でございますが、全体の構成でございます。この保全戦略は、我が国に生息する絶滅危惧種の保全を全国的に推進することを目的として、環境省として基本的な考え方と早期に取り組むべき施策の展開を示すものというものでございます。
 大きく第3章で現状と課題を整理いたしまして、第4章では国だけではなくて、一般的な保全に当たっての基本的考え方を整理した上で、5章で具体的な施策の展開を整理しているという構成になっております。
 前回の骨子案から校正上少し変更になりましたのは、5章の施策の展開のうちの2ポツ目、絶滅危惧種の保全対策の推進というところ、こちらを前回は種の保存法による保全と、それ以外の対策というふうに分けていたんですけれども、ハビタットの保全といったようなこと、前回ご指摘をいただきまして、②、③ということで保護区域の制度等の活用と、それ以外での保全の取組ということで再度整理をさせていただきました。
 本文のほうをご紹介したいと思います。資料2-2でございます。
 第1章は背景でございまして、23年度に絶滅危惧種の保全状況の点検を行った上で、今般、環境省としての戦略を示すというまでの流れを整理して記述をしたところでございます。
 3ページ目の3行目から6行目にかけて追記をさせていただきましたのは、種の保存法の改正法の国会審議の際に附帯決議でさまざまなご意見をいただいたということ。その中に2020年までに300種の国内希少野生動植物種に新規指定をするということも含めて記述をさせていただきました。
 第2章の目的でございます。前回、委員から生物多様性という観点、絶滅危惧種を守るに当たって一番基本となる考え方のところについて、もう少し記述を深めるべきだというご指摘をいただきまして、国家戦略あるいは種の保存法の基本方針といったようなところから、種の保存というところと生物多様性の関係性を整理して記述を追記させていただきました。その後、この戦略の目的というところで、35行から37行でございますが、内容としては変更していないのですけれども、全国的に推進することが目的であると明確になるように記述を変更させていただいております。
 めくっていただきまして、第3章は、これまでの点検等を踏まえた現状と課題ということです。ご説明は割愛させていただきますが、構成としまして、第4次のレッドリストの評価結果と、国内での制度の整理、点検をした際の結果というものが書かれてございます。
 めくっていただきまして、7ページ、これは新しい情報といたしまして、現在、予算要求、また定員要求を行っているというところでございますので、種の保存法の改正を踏まえて大幅な増額と定員の要求をしている旨追記をさせていただきました。
 第4章の基本的な考え方です。8ページ目をお願いいたします。
 冒頭、語句の定義を新たに項目を追加させていただきました。骨子案のときには欄外に注釈という形で、生息域内保全、域外保全、野生復帰については触れさせていただいていたんですけれども、少し全体の中の考え方で基本となる用語ですので、本体の方に整理をし直しさせていただいております。
 この際、生息域内保全ですが、注釈の4を少し加えさせていただきましたけれども、生物多様性条約上ですと、ある特定の種、絶滅危惧種といったものに着目したものでもないことを含めてIn-situ Conservationという用語が活用されておりますが、この戦略におきましては絶滅危惧種の保全戦略ということでございますので、種に着目してその生態系及び自然の生息地を保全し、持続可能な種の個体群を自然の生息環境において維持、回復するという方向で整理をさせていただいております。
 2ポツが保全の優先度の考え方でございます。骨子案では非常に省略した記述をさせていただきましたけれども、この点は点検会議の提言で丁寧なご指摘をいただいたところでございますので、それに基づいて内容を記述をしてございます。
 点検会議のときから少し追加した要素としまして、10ページに入りますが、考慮すべき事項のうち、絶滅危惧種の中でもカテゴリーのランクが低いVUであっても、情報の整備が必要なのものの例といたしまして、個体数は安定しているけれども、その生息地が一カ所に集中しているなどにより、自然の状況では本来想定されない脆弱性の高い状況にある種というものを追加させていただいております。
 それから3番目が、効果的な保全対策の考え方ということでございますが、最初の(1)では、種の特性と減少要因を踏まえた対策を選定していくということを整理しているんですけれども、それだけではなくて、社会的な側面も非常に重要だというご指摘をいただいておりますので、タイトルにも「等」という字を加えまして、社会的側面の記述もさせていただきました。
 また、減少要因につきましては、そもそもそれを把握することがなかなか難しくて、把握ができている状況ではないというところについても、その適切な把握に努めることが重要であると、1段落追加をしております。
 それと、減少要因や特性を踏まえての対策の具体例として、捕獲・採取圧のある種に対してのその捕獲及び流通規制というものを書いていたんですけども、これにあわせて、その生息・生育地の監視体制を取ることも重要であるということを追記させていただいております。
 11ページでございます。保全施策の、どのような、いわゆるメニューがあるのかというものを整理した図でございますが、前回の骨子案に示した図が、非常に全体がわかりにくいということで、構成を大幅に変更させていただきました。生息・生態系に着目した施策と種に着目した施策、この保全戦略の中では域内保全・域外保全を種に着目した施策の中で整理をさせていただいております。これ以外にもある一つの種というものに特に特化しないでいても自然再生といったものも、当然、絶滅危惧種の保全にも資するものということで、整理をさせていただきました。
 11ページの内容は、こちらも骨子案では簡略に書いていたんですけれども、点検会議の提言に基づいて書きぶりを具体的な種名も含めて整理をして、記述をさせていただいております。
 次のページをお願いいたします。12ページでございます。生活圏の中での野生生物、今回絶滅危惧種でございますが、その点について、幾つかご意見をいただいておりまして、例えば、自然災害によって新たに形成された生息・生育地の扱い等についても、考え方を整理をしていく必要があるのではないかといったご指摘もいただいたところでございます。そのものに対しての回答は、おそらく更なる検討が必要な事項ではあろうかと思いますけれども、基本的に重要な観点としまして、地域の関係者における十分な合意形成が重要である旨、ここでは記述をさせていただきました。
 また、生活への被害との関係でございますが、分散によってさらに被害が拡大されるような可能性もあり得るということで、書きぶりに十分に留意するようにというご指摘をいただきました。分散に関しては、適切な場合には、そのような形での被害の軽減などの管理をしていくという形で、文言を修正させていただいております。
 域外保全と野生復帰の考え方でございます。域外保全の目的として三つ項目――すみません、ちょっと一つインデントがずれてしまっておりますが、三つ項目がございまして、骨子案ではこのタイトルである緊急避難、保険としての種の保存、科学的知見の集積ということで記述させていただきましたが、域内保全に関する基本的事項から、その意味するところを追記させていただきました。
 13ページでございます。域外保全のうちの考慮しておくべき、注意しておくべき事項ということで、その域外で生存している環境になれてしまうといったようなこともご指摘をいただいておりましたので、その点について、野生復帰をさせる質を保つことの重要性という形で、追記をさせていただきました。
 めくっていただきまして、14ページは、すみません、これは簡単な文言上のわかりやすくなるような修正でございます。
 15ページに参りますが、他省庁との関係についてですけれども、政府全体としての施策の強化に努めると、書きぶりを少し強化した形とさせていただいております。
 それから、保全体制のあり方でございますが、特に地方環境事務所を中心にと記述をしておったんですけれども、本省においての体制も当然あり得るべきということで、記述を修正させていただいております。
 5章の施策の展開でございます。16ページ、情報収集のうち、レッドリスト及びレッドデータブックの整備に関してですが、現在、海洋生物についても、レッドリストの作成の検討をスタートしたという状況でございます。こちらについては、28年度を目途にレッドリストを作成していくという方針でおりますので、その旨、時点修正をさせていただきました。
 (4)の絶滅危惧種の保全カルテの部分です。内容としては、基本的に大きな変更はございませんけれども、文言として関係性がわかるような形で、ちょっと修正をさせていただきました。保全カルテの作成にあたっては、その科学的な知見ということも非常重要というご指摘もいただきましたので、種の特性も踏まえてと、記述をさせていただいております。
 17ページでございます。保全対策の推進の(1)で、種の保存法による保全というところで、基本的には内容的に大きな変更はございませんけれども、単に保全が図られていないというところをもう少し丁寧に、措置がされていない、あるいは、その保全措置が不十分と判断されて、指定の効果が見込まれる種と修正をさせていただいております。
 それから、30行目、31行目につきまして、これも表現ぶりがよりわかりやすくなるようにという趣旨として、重要な生態系における種の保存ということに関しては、そのカテゴリーにかかわらず、絶滅危惧種の保全上の必要性に応じて検討していくということでございます。
 めくっていただきまして、18ページでございます。里地里山の部分につきましては、基本的に保護区域の記述でございますけれども、人の手が加わるという維持管理の部分が入ってまいりますので、その辺の関係性がわかりやすいように、書きぶりを再度修正させていただきました。
 また、保護増殖事業を実施していく際には、国だけではなくて、自治体や民間との重要性ということも追記をさせていただいております。
 19ページ、国内種の解除についてですけれども、解除についての手続として、解除による個体数の減少の可能性については、十分な検証に努めるということ。また、その後もレッドリストの見直し時に、カテゴリーの変化を抽出して見ていくという整理を記述させていただいております。
 (2)が、他法令の保護区地域等の活用ということで、先ほど情報の整備のところで説明いたしました保全カルテ等々を活用しながら、効果的にさまざま保護区域の活用を行っていこうと、少し記述を整理しているところでございます。
 20ページ、前回、海洋保護区の関係については、記述が具体的ではないとご指摘をいただきまして、現在作業を行っています重要海域の抽出等も含めた今後の保全の推進ということで、記述を充実させておるところでございます。
 それから、保護区域以外での保全の取組としまして、特に里地里山では、生物多様性上、重要な地域を抽出していく作業を追記させていただいております。分野等の種の保全に関するガイドラインですとか、こういった里地里山の重要地域の抽出といったことに関しましては、他省庁と十分な情報共有、あるいは他省庁における具体的な生物多様性保全に関する施策に対しての情報交換や協議を行って、政府全体としての対策の強化に努めることを追記してございます。
 21ページでございます。これは文言上、手法と技術の開発と普及について、その重要性を冒頭追記をさせていただきました。
 それから、最後になりますが、3ポツの多様な主体の連携及び社会的な理解の促進でございます。22ページに、新しい要素として地方公共団体における各主体の連携・協力を斡旋する拠点としての地域連携保全活動支援センターの設置を促進するという一文を追加させていただいております。
 また、23ページは、社会的な理解の促進でございますが、ここに日動水との協定に基づく普及啓発のこと、それから民間における各種コンクール、アワードといったようなことも追加をさせていただきました。
 以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、本件についてご意見、ご質問をお願いいたします。

○尾崎委員 16ページの保全カルテは、非常にいい動きだと思いますが、多分、皆さんの中でどんなものなのかなというイメージが、いま一つ明確ではないのでは。どのぐらいのボリュームか、あるいは項目か、そういうものがいま一つはっきりしません。今の時点では、もちろんそんな詳細なものはないかもしれませんが、イメージがもう少しわかるとありがたいと思います。
 17ページの最初の、2行目のところに、「現状等についてある程度の情報がある種を優先して」とあり、当然、情報がないとつくれないのはよくわかりますが、問題はむしろ、この「ある程度の情報が」ないもので非常に危機的なものもいるということです。レッドデータブックの検討でいつも問題になるのは、なかなか情報が得られない種類が結構あって、これは誰かが計画的に主体的に調査・研究していく必要があります。

○武内部会長 ありがとうございます。
 中静委員、お願いします。

○中静委員 根本的な点なんですけど、この戦略の中に、ほとんど気候変動の影響が入っていないんですが、例えば、気候変動の影響は、かなり大きく出てくることが予想されているわけですよね。例えば高山植物なんかは、絶滅に本当に温暖化が顕著になったときには、数十種以上の単位で絶滅が危惧されるというようなことが、現実に起こると予想されますし、サンゴなどでは、温度だけではなくて酸性化でいろんな問題が起こるというようなことが予想されています。そういうものに対する対処の方法というのは、もう考えておかなければいけない。特に、野生絶滅が確実になった場合の保全策などに対するコンセンサスをどう持っていくかということについても、考えておかなきゃいけない問題なんじゃないかなと思っています。
 そういうことから考えると、6ページの表の整理の中には、そういう要素が全く出てきておりません。例えば、生息域の中に入るとしても、開発か過剰利用か、あるいは管理・法規というような視点しか入ってこないので、温暖化とか気候変動で絶滅していくものをどう考えていくかという点についても整理しておくべくだろうと思います。
 例えば高山植物なんかを考えた場合には、もうどうしても最後には、ほとんど域外保全になっていく可能性が高いと思うんですけど、そういう場合には、12ページの域外保全の今の三つの概念では当てはまらない、もうそこにしかあり得ない、植物園とかその域外保全の場所でしかその生物が生きていない状態というのが、将来的にはかなり可能性が高く想定されるので、その点も含めたことを、想定しておくべきなんじゃないかなと思います。
 以上です。

○武内部会長 ありがとうございました。
 髙村委員、お願いします。

○髙村委員 8ページの優先度の基本的な考え方で書いていただいている、種の存続の困難さと対策効果の大きな二つの視点は、我々研究者も科学的データに基づいて、その種の絶滅リスクの評価をし、優先的な保全地域の設定を提案することで、協力させていただいていると思っています。今、情報の提示の仕方について、お考えいただきたいと思います。
 国立環境研究所では、保全を考えて、完璧なデータはとれない場合。不十分なデータで、どこまで全体をカバーできるかについて検討しています。一つは、対象種の問題。例えば水の生き物を守るのに、陸の生き物を対象にしていては守れないこと、もう一つは、希少種の存在。
 稀な種を外しては、正確なリスク評価ができないという結果が出ています。しかし、生物多様性センターでは、環境省の研究費で実施している保全研究であっても、甲種の情報は出していただけない現状がございます。そのことで、優先的に保全する場所の提案などがしにくい状況があります。
 研究者は信頼されていないということが、震災以降いろいろ問題になっておりますが、それはさておき、有効な情報は、研究を通して国民に還元されるべきで、その辺は何らかのルールをつくっていただいて対応していただければと思います。

○武内部会長 ありがとうございます。
 下村委員、お願いします。

○下村委員 私は、ちょっと構成のことで教えていただきたいと思います。
 11ページに図1ということで、対策の相互関係を修正されたということなんですけれども、これと施策の展開、特に2番の絶滅危惧種の保全対策の推進というところとの関係がどのようになっているのか。図1には生態系に着目した保全対策が枠として出ていますが、施策の展開での記述がこの図の中でどのように位置づけられているのかとか、さっきの議題であった個体数管理の話も生態系を適切にコントロールすることで、こういう絶滅種の対策にもつながるんではないかなと思うんですけれども、図との関係はどうなのか。
 そういった話がこの11ページの図には入っていると思うんですが、施策の展開の記述ではこの構造が読み取りにくいんですけど、そこはどのような整理になっているのかという点について教えていただきたいんですが。

○武内部会長 ほかに。よろしいですか。
 それじゃあ、お答えをお願いします。

○事務局 ありがとうございます。尾崎委員からは、カルテのことにつきまして、イメージが非常になかなか湧きにくいということと、ある程度情報があるものだけではなくて、なかなかわかりづらいものについても、やっていく必要があるのではないかというご指摘をいただきました。
 カルテのイメージでございますが、基本的にどういった情報を収集するかを若干ここで記述をさせていただいているんですけれども、まずはやはり、具体的な生息場所が、もう少し正確な形でわからないと、なかなか保全の検討をするのも難しいということ。また、現在その種の回復に対して、何が阻害をしているのかといったところを把握していく必要があるというところでございます。
 レッドデータブックでは、ある程度、その種の特性の情報の記述が整理をされてきているわけですけれども、それから、じゃあ具体的にどういう保全が、この種にとって適切なのかということを考えていく間の情報が、なかなか統一されて整理されていないというところがございますので、そういったものをつくっていくというのが、この保全カルテのイメージでございます。
 基本的な種の情報、一番最初の基礎となる情報の整備につきましては、遡りまして、(1)のほうに生息・生育状況に関する情報の整備等というところで、基礎情報の収集の重要性というものを、また別途書かせていただいているという状況になっております。
 中静委員より、気候変動による絶滅危惧種への影響といったところのご指摘をいただいております。今回につきましては、今後、早急に展開すべき施策に結びつくような形で、整理をしているところではございますけれども、基本的な考え方の中に、少しその点の重要性を追加させていただく方向で、ちょっと検討させていただきたいと思います。
 具体的なその保全のあり方ということについて、やはりこれもなかなか早急には考え方をお示しできるようなものではない、今後これから検討を重ねていくべきものということに思いますので、そういったことをしっかりと今後、整理していく必要がある旨の記述を少し検討させていただければなと思っております。
 髙村委員のほうから、情報提示の仕方についてご指摘をいただきました。まさにその、今回の戦略の中でもその情報の共有のあり方について留意しながら、情報の共有を行っていくといったことを、ところどころ書かせていただいておりますが、保全を進めるための情報共有が、私どもとしても非常に重要と考えているところでございます。
 一方で、やはり絶滅危惧種、特に捕獲圧のある種につきまして、ほんの一部の情報が漏れただけで、そこに生息するものが全て捕らえてしまうというようなことが起こり得るということですとか、あるいは、そのもともとの情報が、例えば環境省でお預かりはしているんですけども、権限が環境省にはないといったようなこともあり得るので、やはり、なかなか簡単に全て整理できるというものではないかと思っておりますが、そこら辺は調整をしながら適切な情報の共有のあり方というものを考えていきたいと考えております。
 下村委員のほうから、全体の構成、特に図と施策の展開というところでご指摘をいただきました。図のほうは、基本的な考え方として、どういう施策のメニューがあるかということと、どういった種であれば、どういうツールを使っていくのが有効と考えられるかという、基本的なところを整理させていただいたというところでございます。
 施策の展開のほうは、やはり早急に対応していく施策を中心に書かせていただきますので、なかなか網羅的というわけには難しいところでございますが、具体的な形でその生態系に着目した保全施策というところにつきましては、先ほどお話しいただいた2ポツの保全対策の推進のうち、基本的に(2)、(3)種の保存法以外の保護地域の制度の活用や、それだけではなくて、いわゆるシナジーでの取組といったところに絡んでくるというものと整理をさせていただいているところでございます。
 以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 今日いただいたご意見も踏まえて上で、パブリックコメント案をつくっていただき、パブリックコメントにかけさせていただければと思います。
 この自然環境部会としては、そのパブリックコメント後に、しかるべき修正を加えた上で、再度議論をしていただいて、そして最終的には取りまとめするという形にしたいというふうに思っています。
 これは、あれですよね、3月ぐらい。

○事務局 できれば3月までに。

○武内部会長 一応、3月、年度内を目処に取りまとめるということで、鋭意、これから作業を進めていただくということになります。どうもありがとうございました。
 それでは、次の議題に移らせていただきます。
 同じく報告案件ということで、生物多様性条約第5回国別報告書及び生物多様性国家戦略2012-2020の点検についてということで、説明をお願いいたします。

○事務局 失礼いたします。自然環境局の生物多様性地球戦略企画室の河野と申します。よろしくお願いいたします。
 それでは、私のほうから、議題3の生物多様性条約第5回国別報告書及び生物多様性国家戦略2012-2020の点検について、ご説明をさせていただきます。
 それでは、まず全体的な背景について、ご説明をさせていただきたいと思います。資料の中に、少し後ろのほうでございますけれども、参考資料3-1というものがあるかと思いますので、まずそちらのほうをご覧いただいてよろしいでしょうか。こういったA4の縦1枚紙でございまして、全体的なスケジュールを書いているものがございます。まず、こちらについてご説明をさせていただければと思います。よろしいでしょうか。
 こちらに生物多様性条約に関する全体的なスケジュールというのを記載をしております。簡単に上からご説明をさせていただきますと、ご存じのとおり、2010年にCOP10が開催をされまして、愛知目標というものが決定をされております。それを踏まえまして、2012年9月でございますけども、生物多様性国家戦略2012-2020が閣議決定されたということでございます。
 また、COP10の決議を踏まえまして、2014年3月末、今年度末までに第5回国別報告書、これを条約事務局のほうに提出をするということが求められているといったところでございます。
 また、本年、2014年10月には、第12回の締約国会議が韓国のピョンチャンで開催をされますけれども、ここで各国の国別報告書などのデータをもとに、愛知目標の実施状況について中間評価が行われる、そういった予定になっております。国家戦略自体は、この愛知目標の中間評価の結果等を踏まえまして、来年度に改定の必要性について検討するということとしております。
 また、2020年までには、愛知目標の最終評価ですとか、あと戦略の総合的な点検を行いまして、国家戦略の改定を行うということとしているといったことでございます。全体的な流れといたしましては、こういった感じで、今進めているということでございます。
 それでは、第5回国別報告書のほうのご説明に移りたいと思います。お手元の資料の3-1をご覧ください。生物多様性条約第5回国別報告書についてということで記している資料でございます。
 まず、経緯について書いておりますけれども、先ほどの全体スケジュールの中でご説明させていただいた分がございますので、詳しい説明については省略をさせていただきますけれども、この国別報告書につきましては、本年3月末までに条約事務局に提出するということが求められているということでございます。
 この報告書につきましては、先ほども申し上げましたけども、本年10月のCOP12におきまして、愛知目標の中間評価ですとか、その基礎資料となります地球規模生物多様性概況第4版、GB04と呼んでおりますが、地球規模における生物多様性の現状を評価をしていくとしたものでございますけれども、そういったものに必要な情報を提供していく、そういった役割があるということでございます。
 また、資料には記載をしておりませんけれども、この報告書が対象としておりますのは、前回の第4回国別報告書の提出以降の取組ということでございます。前回の第4回の報告書を、平成21年3月に提出をしておりますので、それ以降の取組というのが今回の報告書の対象ということになるということでございます。
 続きまして、構成でございます。後ろのページに、目次ということで示しておりますけれども、全体的な要約というのがありまして、その下に第1章から第3章までの3章で構成をされているということでございます。全体で100ページ以内に抑えるということが決まっているということでございます。
 第1章につきましては、生物多様性の現状ですとか傾向といったもの、また第2章につきましては、生物多様性国家戦略や主流化といったこと、そして第3章では、愛知目標の達成状況等について記載をするということになっております。こちらにつきましては、後ほどご説明をさせていただきます国家戦略の点検の内容も踏まえて作成をしている、そういったところでございます。
 スケジュールといたしましては、その下でございますけれども、本日午後より、パブリックコメントというのを募集をいたしまして、3月上旬には条約事務局に提出をしたいというふうに考えているところでございます。
 それで、国別報告書の本体でございますけれども、ちょっと分厚い資料が後ろについているかと思います。資料3-2というものが報告書の案でございます。全体で約100ページありますけれども、こちらについて簡単にご説明させていただきます。
 冒頭に、4ページほど要約というのをつけておりますので、そちらに基づいてご説明をさせていただければというふうに思っております。
 まず、第1章でございます。こちらは、生物多様性の状況、傾向と脅威ということで記しているところでございますけれども、我が国における生物多様性の状況ですとか、いわゆる四つの危機といったことですとか、あと、それが生態系サービスへの及ぼす影響といった、そういったものにつきまして、最近の最新の研究成果等を用いまして記載をしている、そういったパートになります。
 また、第2章につきましては、生物多様性国家戦略の実施状況及び生物多様性の主流化ということでございます。愛知目標を踏まえまして策定いたしました生物多様性国家戦略2012-2020の紹介ですとか、前回の第4回報告書提出以降の主な施策の進展ですとか、あと、国連生物多様性の10年日本委員会というのがございますけれども、そういったところによります生物多様性の主流化の取組、そういったものについて記載をしているのが、こちらのパートになります。
 最後に、第3章でございますけれども、4ページ目でございますが、こちらは愛知目標の達成状況及びミレニアム開発目標への貢献についてということで記載をしております。このうち、愛知目標の達成状況につきましては、国家戦略の国別目標の進捗状況を踏まえまして、達成状況について記載をしているということになります。
 例えば、愛知目標11というところでございますけども、陸域の保全といった項目ですとか、あと愛知目標17、国家戦略の策定といったことがあるんですけれども、そういったところは既に目標は達成しているというふうに評価をしておりますし、そのほかの多くの目標についても進展が見られているというふうに考えているといったところでございます。
 我が国といたしましては、愛知目標を踏まえて国家戦略を改定しておりまして、その達成に向けて関係省庁ですとか、関係主体で協力をしながら施策を進めているといった、そういった状況でございますので、そういった点についても、この報告書を通じて世界にPRをしていきたいというふうに考えているところでございます。
 続きまして、もう一つの議題ですけれども、生物多様性国家戦略2012-2020の点検についてのご説明に移らせていただきたいと思います。こちらは資料の3-3というところになります。国家戦略2012-2020の点検についてということでございますけれども。
 こちらに経緯について少し書いておりますけども、こちらにつきましては、平成24年9月に閣議決定をいたしました国家戦略ということでございますが、第5回国別報告書の提出に併せまして、総合的な最初の点検をするということが決まっておりまして、そういったことを踏まえて、策定から約1年間という間でございますけども、その間に進めてきた取組について、進捗状況について点検を実施したというものがこちらでございます。
 なお、今回の点検につきましては、国家戦略の見直しといったものを前提としているわけではなく、あくまでもこの策定から1年間の取組状況について点検をしたということでございます。国家戦略の見直し自体につきましては、全体的なスケジュールの中でもご説明させていただきましたとおり、COP12の愛知目標の中間評価の結果、そういったものを踏まえて検討するということとしているということでございます。
 なお、国家戦略につきましては、第1部が戦略の部分、そして第2部が愛知目標の達成に向けたロードマップ、そして第3部が行動計画という3部構成になっておりますので、点検につきましても、この3部についてそれぞれ行っているということでございます。
 資料3-4、こちらがその国家戦略の実施状況の点検結果の案ということでございます。ちょっと分厚い資料で、ダブルクリップでとめておりますけども、これが点検の結果の案ということでございます。こちらについても、少し内容についてご説明させていただきます。全体が約200ページというふうに、多いものでございますから、全てご説明できるわけではございませんけれども、概要についてかいつまんでご説明をさせていただきます。
 1ページをめくっていただきますと、目次というものがございますので、こちらでご説明をさせていただきたいと思います。
 まず、第1部でございますけれども、こちらにつきましては、戦略に掲げております五つの基本戦略というのがございます。例えば、生物多様性を社会に浸透させるですとか、地域における人と自然との関係を見直して再構築をするですとか、森・川・里・海のつながりを確保すると、そういった五つの基本戦略があるわけでございますけれども、こちらに基づいてそれぞれの取組がどのように進んできたかということで、施策の進捗状況を点検しているというのが、こちらの第1部ということでございます。数値で評価できるものについては、数値で達成状況を把握をしておりますし、取組例ということで、それぞれの戦略に基づいて進んできたものについて記載をさせていただいているということでございます。
 それから、第2部でございますけれども、目次で言うと右側の下のところでございますが、愛知目標の達成に向けたロードマップの進捗状況ということでございます。こちらにつきましては、愛知目標を踏まえて設定した13の国別目標というのがあり、それと、あと48の主要行動目標というのがございまして、そちらについて達成状況を点検をしたということでございます。先ほどの国別報告書に記載をいたしました愛知目標の達成状況、そういったパートのもとになったのが、こちらの部分ということでございます。
 例えば、愛知目標11に対応する国別目標として、国別目標C-1というのを位置づけておるわけですけれども、こちらの資料3-4で言いますと、84ページにその対応状況を書いておるんですけども。84ページというところが戦略目標C関連ということで書かせていただいているところでございます。この国別目標C-1のところに、2020年までに少なくとも陸域及び内陸水域の17%、また沿岸域及び海域の10%を適切に保全管理すると、そういった目標を掲げているということでございますが、例えばこちらにつきまして、その点検の結果でございますけれども、少なくとも陸域につきましては約20.3%、そして海域につきましては約8.3%が保護地域として指定をされていると評価しているところでございまして、陸域につきましては、17%の目標というのを達成しているというふうに評価をしている、そういった状況でございます。
 それから、最後の第3部でございます。こちらは、政府の行動計画ということで、約700の具体的な施策を掲げているところでございますけれども、そちらについて点検を実施をしているということでございます。こちらも数値目標を定めていますが、そこについては、数値を用いて達成度というのは評価をしておりますし、全ての施策については一覧表の形式で取組状況を取りまとめているということでございます。
 ちなみに数値目標を定めている施策というのが、全体で約50項目ございまして、数値の更新がないといったものが8項目ほどありますが、そういったものを除いた42項目のうち、七つの項目で既に目標を達成しておりまして、三つの項目では、進捗率が50%以上というふうに、ある程度取組が進んでいるというものが見られるということでございます。
 このように、第1部から第3部まで点検をしたところでございますけれども、それぞれ進捗というのは見られてはいますけれども、今回、点検作業が戦略の閣議決定から1年間の取組ということですので、引き続き目標達成に向けた取組というのをやっていかなければいかないという状況にあるということでございます。
 今後のスケジュールでございますけれども、国別報告と同じでございます。今日からパブリックコメントを募集いたしまして、3月上旬を目処に点検結果ということでまとめたいというふうに思っております。
 資料といたしまして、最後に参考資料3-2、それから3-3というものをつけておりますけども、こちらにつきましては、本日から行う予定のパブリックコメントの関係の記者発表資料ということでございます。
 以上、簡単ではございますけれども、第5回国別報告書と生物多様性国家戦略2012-2020の点検状況ということで、報告をさせていただきました。これらを踏まえまして、今後の施策の方向性について、ご意見をいただければ幸いです。
 私からの説明は、以上でございます。ありがとうございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 それじゃあ、ただいまのご説明に関して、ご意見、ご質問ございます方、札を立てていただければと思います。
 はい、どうぞ、小泉委員。

○小泉(武)委員 今、報告書が配られていますが、それの5ページのところをちょっと見てください。日本の生物多様性の特徴というところの2段落目でしょうか。我が国の生物相の特徴は、国土の大部分が大陸縁辺に位置してということから始まるところです。そこのところの、3行目に、「急流河川が多い」ということが書いてあります。そこに実はもう一つ、「非常に複雑かつ多様な地質を持つこと」というのを、入れていただきたいんです。
 生物の話のときは、地形は出てくるんですが、地質の話は無視されてしまうことが多いんです。地質は実は意外に大事です。
 一つだけ例をご紹介します。対馬にツシマヤマネコが棲んでいます。そこのツシマヤマネコの棲んでいるところを見ると、実はほとんど泥岩の地質のところなんです。花こう岩地域もあるんですが、そこにはツシマヤマネコはほとんど棲いでいないんです。泥岩のところは小さい沢が多く、そこにはカニやカエルみたいな餌が多いのです。一方、花こう岩のところは風化してマサになっているので、水が抜けてしまい、沢ができにくいので、そういった餌は少ないんです。この事例のように、地質は生物の多様性を理解する上で非常に大事なんです。それをぜひ入れていただきたいと思います。
 本当は、さっき絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略という話のときに申し上げればよかったんですが、特殊な地質があったりすると、そこにだけ限定されて出てくる生き物というのは結構いるんです。今までそういう点検をあまりしてこなかったものですから、どうしてもそこが落ちてしまうんですが、これからは地質がやっぱり大事になってくると思いますので、そこは加えていただきたいということです。よろしくお願いします。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 ほかに。髙村委員、どうぞ。

○髙村委員 いろいろ努力して、いい方向に施策が進んでいると思いますが、90ページの関連指標群の左上の「絶滅のおそれがある種数の割合」は、残念ながら減っているという傾向は全然ない。世界的な状況を見ても、種の絶滅を減らすのは、そう簡単に達成できるものではなく、施策をやっても減らないかもしれませんが、20年後にはカーブが上向きにならないと、施策、戦略の中身が悪いというふうになりかねない、施策のキーポイントを外しているんじゃないかと思われます。
 ですから、最終的には、絶滅をしっかりと抑える、何が、効果的かを、科学的に明らかにして、そこに投資をするというような戦略をつくっていっていただくようにお願いしたいと思います。

○武内部会長 ありがとうございました。
 白山委員。

○白山委員 はい、ありがとうございます。報告書として今どういう現状かということを一生懸命まとめるということに、ほとんどのレポートが割かれているわけですが。その現状把握するのが、本来の目的ではなくて、現状把握した上で、じゃあどこに問題点があって、どういうことをするんだというところまで考えねばならないはずだと思うんですね。
 国別報告書として、あるいはその点検の結果というのは、現状、ただ述べるだけではなくて、点検の結果、何がわかって、何をどうするんだという。少なくとも何がわかったかというのは、まとめておいたほうがよろしいのではというような気がいたしました。
 それから、もう一つは、その点検結果の中に点線で囲われたところが幾つか、というかたくさんあるんですけれども、この位置づけがちょっとよくわからないんですけれど、少しご説明を。点線で書かれたボックスが中にたくさん、資料3-4の中にあるんですけれども、これの位置づけが何かよくわからないんですけれども、これを少しご説明いただけるとありがたいんですが。

○武内部会長 ありがとうございました。
 山極委員、お願いします。

○山極委員 これはお願いなんですけれど、4ページ目に、「条約実施に関して得られた教訓は?」とあって、「生物多様性に対する関心の低さ」とあります。これはもうずっと前から指摘されていたことで、どういうふうに国民の皆さんに生物多様性の重要性を知っていただくかと。それについては、実は環境省の理念というのがよくわからないという疑問をよく聞くんですね。
 例えば、これは最後にカラーの非常にきれいな冊子がありまして、「めぐみの星に生きる」と書いてありますよね。これは青少年にもわかるように非常にわかりやすく書いてある冊子なんですが、その前の冊子は「いのちのつながり」だったですよね。
 生物多様性というのは、なぜ重要なのかという点に関して、例えば今日の最初の議題に関連して言えば、新しい鳥獣管理の施策というものを答申していこうということですよね。これはかなり大きな転換点です。つまり、その中に書いてあるように、これまで被害対策として鳥獣管理をするだけでなくて、被害防止のためにとった鳥獣、イノシシやシカを積極的に利用していこうという考えが示されているわけですね。そのときに、例えば命のつながりだとか、命の大切さというものをどういうふうに広報していくのかという点を、環境省が日本の国民の皆さんに広く知ってもらうために、どういうふうに説明するのかというところを、もう少し考えていただきたいと思います。
 私は、積極的に利用するほうがいいとは思いますけれども、そのときに――最初の議案の中にもきちんと書いてありますけれども、どういうふうにその利用が生物多様性の保全につながり、生物多様性がどういうふうに私たちの生活の暮らしの改善や豊かさにつながっていくのかという点を、きちんとわかりやすく説明していくようなことをいつも考えていないと、何か矛盾したような感じが受け取られてしまいかねないなという気がいたします。ぜひともよろしくお願いいたします。

○武内部会長 ありがとうございました。
 ほかに。よろしいですか。
 中静委員、どうぞ。すみません。

○中静委員 全体に関しては、大変たくさんの資料をまとめていただいて、本当に大きな仕事をしていただいたんだなと思います。コメントとしては、まだ全部きちんと読めていないので、いずれどこかでまとめてお伝えしたいと思っていますけども、一番問題だなと思っているのは、要約の部分です。要約の例えば質問1に対して、生物多様性がなぜ重要かということの答えとして書いてあるのは、日本の生物多様性が豊かだとかということしか書いていなくて、なぜ重要だというのは全く書いていない印象を受けます。
 要約としてこういうことだと、全体にそういうことしか書いていないのかなと思って、後ろを見るとそうでもなくて、中身にはきちんと私たちの日本人の生活にどのように関わっているかが、きちんと書いてあります。その点は要約でもきちんと述べてもらいたいと思います。
 それから、質問4の要約も、これが本当にこの質問に対する要約なのかなと思います。ちょっとネガティブで瑣末なところだけが出てきているような感じがあるので、もう少し生物多様性が生態系サービスに与える影響についても述べてほしいです。生態系サービスの経済価値評価なんかも随分やっていただいていると思うので、そういうことも踏まえて、どういう現状にあるのかということを書いてもらいたい。要約しか読まない人もたくさんいるということを、ちょっと考えると、この要約はもっときちんと書いてほしいと思いました。

○武内部会長 それじゃあ、どうぞ、コメントをお願いします。

○事務局 どうもありがとうございます。まず最初に、小泉委員のほうからご指摘のございました地質の重要性ということでございます。こちらについては、生物多様性の重要性を考えた上で非常に大事だということでございますので、内容のほうに盛り込むような形で、少し検討させていただければというふうに思っております。
 それから、髙村委員のほうからは、絶滅危惧種の話が出てまいりまして、特に何がエフェクティブに効いているのかというところを科学的にきちんと示した上で、戦略を進めていくべきだというお話がございました。
 国家戦略の中にも科学的基盤を強化をして、それを政策に結びつけていくということを基本戦略の一つとして掲げておりますので、引き続き研究者の皆さんともいろいろ情報交換をさせていただいて、政策のほうに結びつけていくことに取り組んでいきたいというふうに思っております。
 白山委員のほうからですね、今回、どういう状況であるかということがまとめられたけども、今後どうしていくのかというところを、もう少し見えるようにしていかないといけないというお話がございました。こちらにつきましては、我々関係省庁でつくっております生物多様性国家戦略関係省庁連絡会議というところでまとめているわけでございますけれども、今後そういった会議の場で、関係省庁にもフィードバックをしていくことによって、より取組を進めていっていただくこということで、調整をさせていただきたいというふうに思っております。
 それから、点検の中で、点線の四角囲みで囲んでいるところが、少し位置づけがわかりにくいというお話があったかと思いますけれども、こちらにつきましては、それぞれの取組例について、取組例の中にも幾つか複数の取組が入っているわけでございますけれども、それを少し総括するような形で、この取組についてはどういうことが進んできたか、どういったことをこれからやらないといけないかということを、少し見える形で取りまとめたものということでございまして、それらを踏まえて、全体的な統括についてはまた、各基本戦略の、1の最後でしたら、15ページのところにまとめといったようなことで、全体に対して総括をしているといった、そういった書き方をしておるところでございます。少しわかりにくかったかもしれまぜんけれども、一応、組立てとしてはそういった組立てで書かせていただいている、そういったところでございます。
 それから、山極委員から、生物多様性に対する関心の低さということで、ご指摘をいただいております。この点につきましては、本当に我々もまさに力を入れてやっていかないといけないということでございまして、例えば、国連生物多様性の10年日本委員会といったものもあるんですけれども、そういったところともうまく連携といいますか、取組の強化をしていく中で、環境省としての考え方というのも世の中に広く、もっと広まっていくように取組をしていきたいと思いますし、こちらについても、我々環境省だけではなくて、ほかの省庁ですとか関係する自治体がたくさんいらっしゃいますので、そういったところとも連絡・調整をして、連携しながらやっていく必要があるというふうに認識をしているところでございます。
 それから、最後に中静委員から、要約部分についてご指摘がございました。こちらにつきましては、もう一度中身をよく精査させていただいて、要約のほうをより世界にアピールできるような形で取りまとめというのを進めさせていただければというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
 私からは、以上でございます。

○武内部会長 どうもありがとうございました。
 これは要約、本当にちょっとピントを外しているね、これ。ちょっとぜひ部内でこれ、パブコメに出す前に直したほうがいいように思うね。特に1番なんていうのは、「生物多様性がなぜ重要か?」って、日本には狭い国土にたくさんの生物がいるという、これはちょっとずれているでしょう。少なくとも、ここは最低直したほうがいいよね、これは。ほかもあるかもしれないけれども。だから、ちょっと今日は出さないで、今日一晩ちゃんとやって、その上でパブコメにぜひ出すようにしていただきたいと思います。
 今日、大量の資料をいただいてちょっと読み切れない点もあると思いますので、パブコメと並行して皆さん方のご意見をいただければと思いますので、読んでご意見をいただく場合には、事務局までお申し出いただいて、その上でパブコメの結果とあわせて最終版について、またこの部会でご議論いただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ということで、予定の時間になりましたので。

○生物多様性地球戦略企画室長 すみません、先生。1点だけ今のパブコメの件でございますけれども、ちょっといろいろ電子情報を用意したり、各省と調整したりする必要があるものですから、場合によっては要約だけ外した形でして、要約は後で整理という形で。ちょっと明日以降に延ばすと、その後のスケジュールにかかわってくるので、これを直す余裕はないものですから、その点だけちょっとご理解いただけたらと思いますので。

○武内部会長 了解しました。

○生物多様性地球戦略企画室長 最終的には、直したいと思いますのでよろしくお願いします。

○山極委員 ちょっと提案です。1番の質問のタイトルを変えればいいんじゃないですかね。これ、重要かっていうのは、ちょっとまずいですよね。だから、「日本の生物多様性とは」というぐらいにしておいたほうが……。

○武内部会長 これはでも、質問はこっちの質問じゃないわけですから。

○山極委員 質問のほうは変えられないですか。

○武内部会長 向こうからの質問ですから、質問を変えるという逃げ方は、ちょっとできないと思いますね。やっぱり要約は大事だと思います。特に忙しい人は要約しか読みませんので。ですから、きちっと直していただくということにしたいと思います。
 それじゃあ、事務局にお返しします。どうぞ。

○大臣官房審議官 それでは事務局を代表いたしまして、最後に一言ご挨拶させていただきます。
 本日は熱心なご審議、ご助言をいただき、本当にありがとうございました。ご審議いただきました鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置についてにつきましては、先生方からいろいろご意見をいただきました。それらを踏まえまして、答申案の修正をいたしまして、答申に向けた作業をとらせていただきたいと思います。
 今後、答申をいただきましたら、それを踏まえまして今通常国会での法改正等、必要な措置を実施していきたいと思いますし、またほかの2件の報告事項につきましても、今日いただいたご意見等を踏まえまして、今後の議論に生かすべく事務局として対応させていただきたいと思います。本日は、ありがとうございました。

○武内部会長 どうもありがとうございました。これで、散会をさせていただきます。どうもありがとうございました。

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