中央環境審議会 自然環境部会 野生生物小委員会 第19回議事録

日時

 平成30日( 14001534

場所

 経済産業省別館227各省庁共用会議室

出席者

(委員長)

石井 実

(委員) 新美 育文
(臨時委員) 石井 信夫 尾崎 清明 小泉  透
小菅 正夫 宮本 旬子
(専門委員) 磯崎 博司 神部 としえ 桜井 泰憲
広田 純一 マリ・クリスティーヌ
(環境省) 米谷大臣官房政策立案総括審議官
堀上野生生物課長
西山鳥獣保護管理室長
番匠希少種保全推進室長
曽宮外来生物対策室長

議事

【事務局】 それでは、定刻となりましたので、中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会を開催させていただきます。

 本日は、所属委員・臨時委員10名のうち7名、専門委員5名の出席をいただいておりますので、中央環境審議会議事運営規則による定足数を満たしております。本委員会は成立しております。

 続きまして、資料の確認をさせていただきます。

 まず、議事1関係ですが、資料1-1、1-2、1-3、参考資料といたしまして、1-1から1-4まででございます。

 次に、議事2関係ですが、資料2-1、2-2、参考資料が2-1と2-2となっております。

 なお、資料2関係ですが、生息地の位置関係の情報は、傍聴者の方の資料には添付されておりません。

 次に、議事3ですが、資料3-1と3-2。

 以上となります。

 不備がございましたら、事務局までお申し出ください。

 それでは、本日は、局長の亀澤がおくれておりますので、審議官の米谷よりご挨拶いたします。

【米谷大臣官房審議官】 大臣官房審議官の米谷でございます。

 本日は、足元の悪い中、本審議会にご出席を賜りまして、まことにありがとうございます。

 本日の議題ですが、諮問案件が2件、報告案件が1件となっております。

 一つ目の諮問案件でございますが、希少野生動植物種保存基本方針についてでございます。これは、昨年の種の保存法の改正に伴い、法に基づく基本方針を変更するというものでございます。

 本件につきましては、昨年の10月及び本年の1月にもご審議をいただいており、その結果を踏まえたパブリックコメントを先月末に終了したところでございます。

 本日は、これまでの検討結果及びパブリックコメントの結果を踏まえまして、答申としての取りまとめをお願いしたいと考えております。

 二つ目の諮問案件でございますが、大岡アベサンショウウオ生息地保護区及び同管理地区の指定及び解除についてでございます。

 これは、国内希少野生動植物種でございますアベサンショウウオを対象に、現行の大岡アベサンショウウオの生息地保護区及び同管理地区の指定を解除し、区域を拡張して再指定することについてお諮りするものでございます。

 大岡アベサンショウウオ生息地保護区は平成10年に指定され、その生息地を適切に保護しておるというところでございますが、指定された区域外においての種の生息が継続的に確認されているということから、既存の生息地も含め、一体的に保護することが必要と考えておるところでございます。

 最後に、報告案件として、改正種の保存法の施行に向けた関係政省令の整備についてでございます。

 改正種の保存法の施行に向けて、現在、関係政省令の整備を進めておりまして、前回、その主な内容についてはご説明しております。

 今回は、基本方針とあわせて実施していたパブリックコメントの結果を踏まえました最終的な改正内容についてご報告するというものでございます。

 ご審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

【事務局】 では、この後の議事進行につきまして、石井委員長にお願いいたします。

 よろしくお願いします。

【石井委員長】 では、皆さん、こんにちは。石井でございます。

 早速ですけれども、議事に入らせていただきます。

 本日の議題は、先ほど審議官からございましたように、諮問案件が2件、報告案件が1件ということでございます。

 最初の案件が、長い時間をかけて議論してきた基本方針を今日は取りまとめるということでございます。

 では、早速、最初の案件でございます希少野生動植物種保存基本方針改正案についてということで、内容の説明を事務局からお願いいたします。

【説明者】 希少種保全推進室の松尾と申します。よろしくお願いいたします。

 資料は1のシリーズということで、参考資料4までおつけしておりますが、まず冒頭に、これまでの検討の経緯と、簡単にまたおさらいの意味も含めてご紹介しておきたいと思います。

 参考資料1-1のほうでまとめておりますので、こちらをご参照ください。

 これは、種の保存法に基づく基本方針を変更するということでこれまで検討してきておりますけれども、背景といたしましては、昨年改正されました種の保存法の内容を基本方針にも反映させるということ。また、環境省のほうで絶滅危惧種の保存戦略というものもつくっておりまして、こちらについてもあわせて基本方針の中に入れていくと、そういう大きな二つのポイントで変更の改正を検討してきております。

 保全戦略の中には個別具体ないろんな事例の紹介等も入っていたりするのですが、基本方針という性格上、そういったものはちょっと入れにくいということで、あくまで大枠の考え方を反映させていくという考え方で作業を進めてきております。

 裏面、2ページ目に、これまでの検討の流れをまとめておりますけれども、昨年10月に本件を、この小委員会の中で諮問のご説明をさせていただきまして、骨子についてのご議論をいただきました。

 その後、11月、12月と環境省のほうで検討会を個別に開いて議論を進めてきておりまして、1月、前回の小委員会ですけれども、ここでパブコメ前の案という段階のところで皆様から活発なご議論をいただいて、いろいろとご指摘もいただきましたので、そういったものを反映させた上で、パブリックコメントを先月末まで実施しておりました。

 このパブコメの結果も踏まえまして、本日、最終的な案ということでお示ししたいと思いますので、こちらについて答申案ということで取りまとめをいただければと思っております。

 ということで、本体の資料のご説明に入りたいと思います。

 資料1-1につきまして、これが最終的な変更の案ということになりまして、前回、1月にも大体同様のものをお示ししておりますが、めくっていただくと黄色い色が入っている部分がございます。

 ここについては、前回1月の資料から、さらにご指摘を踏まえて変えたところ、あるいはパブコメを踏まえて修正したところという部分になっております。

 赤い部分につきましては、今ある基本方針から追加している部分という意味合いで、前回も同じような形でお示ししております。

 中身に入る前に、資料の順番が逆になって恐縮ですが、資料1-2と1-3のほうから先に簡単にご説明をいたします。

 1-2のほうをごらんください。

 こちらは、前回、1月にご議論いただいたときの主な指摘事項としてまとめた1枚紙になっております。

 上から簡単にご説明しますが、まず第1として、種の保存の施策の基本的考え方というところで、陸域の議論に偏っているように見える。水域の議論のほうが、保全戦略の中ではうたわれていたけれども、なかなかこの答申の中では見えてこないのではないかといったご意見がありました。

 その後ろの二つとしては、種の圧迫要因の文脈の中で、気候変動というのが前のほうには出てこなくて、後ろのほうに出てきているというようなご指摘ですとか、このご意見を踏まえて、気候変動とか、外来種とか、目立たないけれども重要な要因であれば、別のところに入れてもいいのではないかというご意見もいただきました。これらを本体のほうに反映させてきております。

 次に、第1-3としております施策の進め方のご議論の中でしたけれども、里地里山などを想定したような場合には、いわゆる地域の伝統的な知恵なんかも記載したらいいのではないかというご指摘がありました。こちらも反映しております。

 その次が、国内希少種の指定の解除について。

 これは提案の募集の一つとして、種の指定解除の提案も受け付けるというようなところからのご意見でしたけれども、国民からの提案だけではなくて、当然、保護増殖事業が進んで個体が回復したような場合だって解除の検討をしてもいいんではないかと、そういったご意見がありました。これは当然ご指摘のとおりですけれども、このときのご指摘の趣旨は、例えば環境省とか、学識経験者が解除の提案なり、検討を始めてもいいのではないかというご指摘でしたので、その点については、そのとおり、当然そういうふうにやっていきたいというふうに考えております。

 ただ、基本方針の中では、例えば種の指定も同じようなことですけれども、あえて環境省とか、学識経験者が主導して検討するとか、そういうことは書いてないものですから、解除についても基本方針の中にそこをわざわざ書くということは必要ないかなということで、特に前回の資料からは変更しておりません。

 その次は保護区の指定に関するところで、規制がかかる管理地区というところをあえて指定せずに、保護区として指定をするという考え方も方針の中に盛り込んでおりますけれども、逆に、規制するところはしたほうがいいという考え方もあるのではないかというコメントをいただいております。

 こちらも、あらゆる保護区を規制がかからないような緩やかな保護区にするということではもちろんなくて、そこで通常管理行為がありまして、そういったものが希少種の生息地の維持にも重要だというような場合には、そういう管理行為まで制限してしまうような規制をかけるのではなくて、比較的緩やかな保護区としていこうという趣旨で記載しております。

 また、高齢化とか人手不足で通常の管理行為もどんどん弱くなっていくんではないかというご指摘については、もしそういうことがあれば、保護区以外にも例えば保護増殖の取り組み、施策がありますので、そういったものを組み合わせて、しっかり対応していきたいというふうに思っております。なので、こちらも基本方針本体で特に修正しているわけではありません。

 第7として、認定動植物園の関係でご意見をいただいております。

 「動植物園等」という語句の表現として、「水族館」も入っているはずだけれども、はっきり見えてこないというご指摘がありました。

 また、その認定については、認定の更新のタイミングで審査をするべきだといったご意見もありました。これらも反映しております。

 第8のほうで、これは環境省が積極的にイニシアチブをとってやるべきという姿勢が少し見えづらいというご指摘がございましたので、今回、そこも踏まえて少し表現を入れております。

 最後、第8の部分、普及啓発の関係ですけれども、こちらは安易で無秩序な野生復帰が称賛されているような状態で、ここは頑張らないといけない。マスコミなんかにもちゃんと普及啓発しなきゃいけないというコメントをいただいております。

 こちらも、その趣旨としては本体のほうに入っておりますので、特に今回はこの点で修正はしておりません。

 続けて、資料1-3のほうがパブリックコメントの実施結果ということになっております。

 基本方針とあわせて、改正種の保存法の施行に必要な整備省令についても、あわせてパブコメにかけております。これを2月末まで実施しておりまして、意見の数は、意見提出者の数が63で、意見の件数としては117件が全体、そのうち基本方針への意見としては33件となっております。

 基本方針についての意見としては、このペーパーの2の(1)のほうでお示ししております第一から第八の項目ごとにそれぞれ幾つかいただいておりまして、第一の、大枠の基本的な考え方のところで一番多くご指摘をいただいております。

 内容については、その次のページから、1件1件、意見の内容と回答の考え方をお示ししておりまして、内容も多いので、ここはご説明を省略いたしますが、この中で取り入れられるご意見が数件ありましたので、基本方針の中に取り入れるようにしております。

 また、多かったのは、もう少し細かく書くべきだとか、趣旨を明確に書くべきだというような、そういったたぐいのご意見が多かったのですが、基本方針という性格上、大枠の考え方を示しておりまして、ご指摘の趣旨はもう入っておりますといったような内容の意見がかなり多かったということと、あとは法律に基づいた趣旨を書くということになっておりますが、法律の趣旨から外れているですとか、法律にないようなことを書いてくれというようなご指摘も結構ありまして、そういったものも、なかなか反映は難しいというような状態になっております。

 ということで、これらを踏まえて基本方針の変更案ということで、資料1-1に取り入れたもののご説明をしたいと思っております。

 では、資料1-1をごらんください。

 1ページ目、2ページ目は全体の目次構成ということで、これは前回お示ししたものと変わっておりません。

 3ページ目からが中身に入りますけれども、3ページ目の13行目です。

 こちらは、種の保存というのが極めて重要だという文脈の中ですけれども、黄色にしております、「人類共通の財産である生物の多様性を確保する観点からも」という表現、これは前の1月の時点では入っておりませんでしたが、パブリックコメントで、こういった趣旨を入れるべきだというご指摘がございました。

 種の保存の観点ということで、野生動植物に注目をした記載をしておりましたけれども、「生物の多様性を確保する」ですとか、「人類共通の財産である」とか、こういった表現については入っていなかったので、また、生物多様性の基本法にはこういう表現がちゃんと出てきておりますので、この趣旨を取り入れております。

 16行目、17行目、この黄色の部分も追記したところですけれども、ここは、前回、水域の話がなかなか見えないというご指摘がございましたので、河川とか、湖沼とか、海洋とか、こういった守るべき生態系の対象範囲として、そういったものを個別に例示を挙げるということで入れております。

 その下、29行目です。こちらは種を圧迫する要因の代表的なものを例示するというところです。

 「外来種による捕食等の影響」というところに黄色を引いておりますが、ここは、もともと「外来種による影響」とざっくり書いておりました。しかし前回小委員会のご意見を踏まえ、ここで書くのは、種を圧迫する重要な要因だということで整理しまして、気候変動というものはここには入れずに後ろに入れる。外来種による影響についても、「捕食等」という最も影響の大きそうなものをここで明示して、交雑とか、競合とか、そういった目立たないけれども重要なものは後ろのほうで書くというふうに整理したところですので、記載を書き分けたということになっております。

 ページをめくっていただきまして、4ページ目です。

 3行目に、条約の前に「国際」という文言を入れております。

 こちらもパブリックコメントでこういったご指摘がありまして、単に「条約」だけじゃなくて、もう少し丁寧に「国際条約」と書いてほしいというところがありましたので、こちらは取り入れております。

 11行目、12行目、ここは普及啓発を推進するという文脈ですけれども、ここに「普及啓発」という言葉だけでなくて、はっきり「教育」という観点を入れてくれというご意見がありましたので、これもパブリックコメントの意見ですけれども反映させていただきました。

 少し飛んで、6ページ目です。こちらは種の保存の施策を進めていく上での留意事項というふうに挙げているところです。

 7行目に、エという項目を新たに追加しています。

 こちらは、先ほども説明しました里地里山などに分布する種について、伝統的な知恵の活用ということで、「当該種の生息・生育環境が維持されてきた土地の利用方法及び管理手法など、伝統的な知恵の活用を考慮すべきである」というふうに入れております。

 9行目のオの冒頭も黄色くしております。こちらは、前回もこういう表現でしたけれども、さっき申しました気候変動とか、外来種の要因の書き分けをこういうふうなところでしているという意味で黄色を塗っております。

 次が、ページが大分飛びますけれども、15ページ、11行目、12行目です。

 こちらは、第7として、今回、新たに盛り込んだ認定動植物園の項目です。

 11行目、12行目は、前は「動植物園等」等と表現していたのですけれども、ここに水族館なんかも入っているけれども、そういうものをはっきり出した方がよいというご指摘もありましたので、この「動植物園等」が何を意味しているか、もう少しわかりやすいようにということで、内容を記載したところです。「動物園、植物園、水族館」、また、昆虫館というのも明確に入ると思いますので、「昆虫館」というふうにも例示をして、これらに類するものを含むという言い方にしております。

 16ページ目の1行目、2行目です。

 こちらは、動植物園の認定の話が続いているところですけれども、認定の更新の仕組みについてのご指摘がありましたので、それを反映したものを入れています。「認定については5年ごとの更新の仕組みを設けるとともに、更新の際には、認定の基準への適合を改めて審査する」というふうに入れております。

 16ページ目の最後の行ですけれども、ここは多様な主体の参画と連携という文脈で、もう少し環境省がイニシアチブをとるような書き方ができないかというご指摘を踏まえたものとして書いております。「個々の種に関する施策の実施において、当該種の保存施策の方向性を明確に示し、適切な情報共有を図った上で」という文言を入れて、各種の主体の参画及び連携を促進するとしております。

 というところで、前回、お示ししたものから変わったところということでご説明をいたしました。

 以上です。

【石井委員長】 ありがとうございました。

 ということで、今回は全部でなく、前回からの変更点というようなものを中心にご説明いただきました。パブコメのご意見と、それから、前回、委員の皆さんからいただいた意見を反映したということでございます。

 それでは、今日ここで取りまとめということになるんですけれども、ご意見があったら伺いたいと思います。

 そうしましたら、また名札を立てていただけますでしょうか。

 参考までに、最後に、参考資料1-4で現行のものがついておりまして、そこからの変更が赤い文字になっているということです。

 それでは、桜井委員、お願いいたします。

【桜井委員】 ありがとうございます。指摘したところを入れていただいて、ありがとうございます。

 気になったのが、3ページ目の「海洋」だけ入れていただきましたが、「海洋」って結構でかいものですから、本当は「海岸」とか、それから「沿岸・海洋」ですか、これは海洋保全の戦略の中では「沿岸」と「海洋」という形で分けていますので、「海岸」は一つですね、「沿岸・海洋」という形で入れていただけると、ある程度、海域のイメージが湧きますので、できればそうしていただきたいと思います。

 以上です。

【石井委員長】 今日は本当に決めていかなきゃいけないので、事務局、いかがでしょう。「海洋」だと少し大き過ぎるということで、「沿岸」と「海洋」というのを分けた方がいいということですが。

 即答しなくても、一応、座長で預かっておきますけれども、どうしましょう。

【番匠希少種保全推進室長】基本的にはそういう形で取り入れていきたいと思いますけれども、現在の黄色のところの案でも、「干潟」というふうに入れさせていただいておりまして、「干潟」と「沿岸」を並べていいかどうか、少し考えたいと思います。

【桜井委員】 「湖沼」の後ですね、入るとすれば。

【番匠希少種保全推進室長】はい。

【桜井委員】 順番にいきますと、陸からずっとおりていますから、その分け方からすると、「干潟、河川、湖沼」とありますけれども、本当は、これは「湿原、河川、湖沼、干潟」のような感じで、「干潟」がちょうど海域と接する場所でありまして、そして、その次に「海岸」があって、「沿岸・海洋」、そういう並びだと思います。

 要するに、真水の部分から、奥山の部分から順番におりてくるようなイメージですね。

【番匠希少種保全推進室長】はい、わかりました。

 じゃあ、そのような形で修正していきたいというふうに思います。

【石井委員長】 最終的には、また、事務局と相談させていただきます。

 それでは、石井信夫委員、お願いします。

【石井(信)委員】 6ページの9行目ですけれども、「外来種等との交雑・競合」と書いてあるのが、外来種等の「等」に何が入るのかと思いました。

 3ページ目のところには「外来種による捕食等の影響」と書いてありますよね。

 だから、「外来種との交雑・競合等による」というふうにすべきかなと思いました。

 以上です。

【石井委員長】 6ページのほうですね。「外来種等」の「等」のところ。

 じゃあ、事務局。

【説明者】 ここは、その趣旨を説明しますと、原案を検討している段階で、例えば遺伝子組みかえ生物が、外来種と同様に、競合なり、交雑という問題もはらんでいるというご指摘が確かありまして、その趣旨がちゃんと入るように、ここに「等」をつけることにしました。

【石井(信)委員】 そうすると、この「等」には遺伝子組みかえ生物が入ってくる、具体例としては。それだったらわかるかなと思います。

【石井委員長】 よろしいでしょうか。

 ほかは、いかがでしょう。

 では、広田委員お願いします。

【広田委員】 6ページの7行目の黄色の部分ですが、新しくつけ加えたところで、これは日本語的に通じにくいかなと思うのが、「里地里山などに分布する種については、当該種の生息・生育環境が維持されてきた土地の利用方法など伝統的な知恵の活用を考慮すべきであること」という、この「維持されてきた」という受動態を使うと意味が通じにくいかなと。

 これは、「伝統的な知恵」にかかると思うのですけれども、もう少しすっきりした表現のほうがいいのかなという気がします。

 例えば「当該種の生息・生育環境の維持につながってきた伝統的な知恵の活用」とかですね、この「維持されてきた」という受身形の表現が自然ではないかと少し感じましたけれども。日本語の語感の問題かもしれないですけれども。

【石井委員長】 事務局、何かございますか。

【説明者】 そこは、より意味が通じやすくなるようにとは思いますので、ご指摘のように修正したいと思います。

【石井委員長】 よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 ほかは、いかがでしょうか。

 新美委員、お願いします。

【新美委員】 私も、これは語感の問題かもしれませんが、16ページの一番下の行になりますが、施策を実施するというときに、「施策の方向性」というのは、やや曖昧過ぎるので、実施するときには方針が明確になっているのではないか。方向性を示しただけで参画を求めるというと、ある意味で、ばらばらになっちゃう可能性があるので、「施策」という以上は、「方針」というふうにしたほうが、よりはっきりするのかなと思います。

 これは語感の問題かもしれませんが、そういう印象を持ちました。

【石井委員長】 いかがでしょうか。「方向性」ではなく、もう、ずばり「方針」。

【説明者】 ここは、おっしゃるとおり、「方針」として大丈夫かなと思いますので、そちらのほうが。

【石井委員長】 大丈夫ですか。国で「方針」というと、結構重たい気もしますが。

【番匠希少種保全推進室長】 検討させてください。ここの部分は、国がやる施策であれば「方針」といってはっきり書いて、「方針」を示して国がやるということでいいと思うのですけれども、ここは連携を促進というところにつながるところですので、どちらかというと、もうちょっと、環境省が完全にこれをやりなさいと言うのではなくて、環境省以外の主体もこういう方向性で取り組んでくださいというようなことをイメージして書いているので、「方向性」という言葉になっております。

 ご指摘を踏まえて検討させていただければと思っております。

【石井委員長】 この辺は座長預かりにさせてください。

 ほかは、いかがでしょうか。それでは、ですけれども、よろしいですか。

 きょうはこれについてお諮りしなきゃいけないのですが、先ほど幾つか出た点がございました。修正した部分もありますし、少し座長のほうで預からせてもらうこともあるんですけれども、大きな変更はなかったというふうに認識しております。

 このような事務局案でお認めいただけますでしょうか。

(異議なし)

【石井委員長】 どうもありがとうございます。

 では、続きまして、二つ目の審議案件でございます。大岡アベサンショウウオ生息地保護区の指定及び解除についてということでございます。

 それでは、まず、ご説明をお願いいたします。

 それでは、有山係長、お願いします。

【説明者(有山)】 野生生物課で生息地等保護区の指定等を担当しております有山と申します。

 お手元の資料、資料2-2と参考資料2-1と参考資料2-2になります。

 前に、参考資料2-1はパワーポイントで用意してございます資料に沿って説明させていただきます。

 参考資料2-2につきましては、指定案の2ページ目、3ページ目が告示を予定している文章になります。よろしくお願いいたします。

 それでは、お手元の参考資料2-1に沿って説明いたします。

 前のスクリーンのほうもあわせてご確認いただければと思います。

 まず、絶滅のおそれが増大する野生生物への対策として、大きく三つございます。

 法律である規制と、そうではない規制がございまして、まず、1点目としましては、レッドリストとか、レッドデータブックをつくりまして、社会にアラートを鳴らすような目的で普及啓発をするということになります。

 2番目の、法律による規制につきましては、種の保存法に基づく国内希少野生動植物の指定で、譲り渡しとか流通、捕獲等の禁止をしているという状況の中にあります。

 その中に、生息地等保護区については、種の面的保全を図るという目的で、その中で開発を規制するところについて指定できるということになります。

 三つ目は、ガイドライン関係の作成・公表ということで、例えばですけれども、環境アセスメントの中で、我々のほうで例えば猛禽類保護の進め方とか、イヌワシ、クマタカとか、サシバ、ミゾゴイとか、アンブレラ種猛禽類を対象として保護をどう進めていくかということをガイドラインとしてつくって社会に公表していると、そういうことで行っているものがございます。

 今回については、2番目の法律による規制の生息地等保護区の紹介になります。

 次になりますが、生息地等保護区の制度につきましては、監視地区と管理地区というのがございます。

 まず、右側の監視地区につきましては、これらの建築物の新築等、届出の対象になっているというところです。管理地区については、要許可行為として、申請して許可を受けなければしてはならない規定があります。なお、農林業とか第一次産業については不要許可の規定もあります。

 管理地区の中に、ここには書いておりませんが、立入制限地区ということで、今、現行は2カ所設けておりますけれども、管理地区の中にその立ち入りを制限できるような規定もございます。

 先ほど資料1-1のほうで基本方針の話がございましたけれども、こちらに書いているのは現行の基本方針でございまして、生息地等保護区のところを抜き出して書いております。

 生息地保護区の指定、選定方針につきましては、まず種ごとに指定するということと、あと、今回のアベサンショウウオであれば、複数のその生息地が存在しているとか、あとは広域に分散している点ですとか、そういった例がございます。

 3番目の区域の範囲の考え方としては、その種が生息している範囲だけではなく、その周辺一体的に保全する必要があるという区域を含めて指定するというところになります。

 4番目の管理地区の指定方針になりますけれども、生息地等保護区の中で、特に鳥類であれば営巣地とか、アベサンショウウオ、そういうサンショウウオであれば産卵地とか、特に重要な区域に指定するということになります。

 全国の、今の生息地等保護区の指定状況でございますけれども、7種9地区になりまして、アベサンショウウオとハナシノブについては2カ所、それぞれ指定されております。全国で9地区指定されている状況です。

 その9地区の内訳でございますけれども、平成6年に、まず、羽田のミヤコタナゴが指定されまして、その後、最近では、平成18年に善王寺長岡のアベサンショウウオが指定されているような状況です。キタダケソウとイシガキニイニイについては、立入制限地区が制定されています。

 こちらに「管理地区」と括弧で書いておりますけれども、全ての地区に、全域が管理地区であったり、一部が管理地区であったりというところで、まだ監視地区のみの生息地等保護区は指定されていない状況になります。

 生息地等保護区の管理地区は、藺牟田地のベッコウトンボですと、管理地区はラムサール条約の指定後の担保の一つの保護担保措置になっているところもございます。

 次になりますが、指定に関しての手順ですけれども、まず、自治体とか利害関係人との調整を終えまして、広告縦覧を14日間行いまして、パブコメを30日間して、必要があるときは公聴会を開催するということになります。

 今回のアベサンショウウオについては、特に地元調整がここである程度済んでいますし、特に縦覧も意見がなかったので公聴会を開催しておりません。その後、、関係7省庁と協議して、兵庫県豊岡市さん、地元自治体と正式協議をして、今回、諮問に至るという、そういう流れになっております。

 続いてですけれども、アベサンショウウオの生息地等保護区の拡張になりますけれども、現行法の中では変更という規定がございませんで、解除と指定しかありません。

 ですので、今回、全部の地域を一旦解除しまして、その区域を広げた形で新たに指定すると、そういう形になります。

 ですけど、6月1日以降の法改正の施行日以降は、変更という規定ができますので、今回のような案件については、次からは変更、拡張ということになると思います。

 諮問する案件としては、一旦解除して指定するということと、あと、指定後については、アベサンショウウオの、今、4.7ヘクタールの拡張を予定していますので、全体的には7.8ヘクタールで、その分が追加されることになります。

 まず、アベサンショウウオの生態、特徴ですけれども、大体、全長がオス、メス10センチから11センチで、分布域としては、兵庫県の但馬地方と京丹後市、こちらの二つについては生息地等保護区が指定されていいます。福井県と石川県に生息、4県に生息している状況です。

 あとは人里近くの低地及び山林周辺に生息しているのと、環境省RDBにおいて絶滅危惧のⅠA類、国内種に平成7年に指定されております。

 生態の特徴としては、幼生が生まれて、幼体になって、こちらの湧水、特に湧水じゃなくても、ある程度、よどんでなければ生活できますが、その後、成体になると、周辺の林内で暮らすようになりますので、こういった湧水を含めて、水域と、あと周辺の林分といいますか、広葉樹林も含めて、樹林帯が必要になると、そういう生態の生き物になります。

 今回の区域の指定の場所ですけれども、大岡山という山が、600メートル前後の山がありまして、こちらがゴルフ場とかがあるようなところの隣接部になります。

 兵庫県でいうと、北の日本海側の豊岡市になります。こちらの区域の青の部分が現行の区域でして、今回拡張する、再指定する部分がこの青と赤を含めた部分になります。

 現行は、旧大岡寺の庭園跡地というところに庭園がありまして、国指定の名所になっているのですけれども、そこに竹林があったり、あとは大体、杉、ヒノキの植林地になります。

 また、若干、ブナ林が散在しているような、そういう植生になりまして、過去、庭園跡地以外に、こちらのほうに園田学園という、そういう学校のキャンパスがあって、平成22年以降は特に全く使われていないのですけれども、そういうキャンパス跡地にアベサンショウウオが水路等に生息しているような状況になります。

 次になりますが、水路とか流水域がありまして、集水域全体を考えると、この辺一帯が全部になります。

 保護区の指定が平成10年ですが、それ以降、継続的にその保護区の周辺で、毎年モニタリングを地方環境事務所のほうでしておりますが、毎年、継続的に確認されていますので、その区域を含めて、一体的に隣接地域も含めて拡張を考えたいと思っております。

 詳細図になりますが、こちらが庭園横の環境になります。こちらについては、一番、アベサンショウウオが現行区域内での生息が毎年確認されている区域になります。

 次に拡張区域の部分ですが、写真で言うと、こういう斜面状のところに若干水たまりができるとか、先ほど申し上げた園田学園のキャンパス跡地のキャンプ場とかテニスコートの跡地がありまして、そういったところの水路とか、水たまりにアベサンショウウオがいるような状況で、現行区域以外にも継続的にそういう水域のところで確認されたりしております。

 資料2-2の2ページ目、3ページ目は、ちょうど告示を予定している文章なんですけども、それを抜粋したものをスライドで掲載しておりますが、それぞれの地域について、保護に関する指針というのも設ける必要がありまして、現行の指針と特に大きく変えておりませんが、抜粋したものを紹介させていただきます。

 まず、保護の指針の中で、個体の生息のために確保する条件としては、やはりアベサンショウウオ自体がそれぞれの地域に分断されていますので、地域個体群の移動が認められませんので、その地域ですね、ここで言うと、大岡のアベサンショウウオの生息地を保護することが重要ということを書いております。

 生態的な特徴として、幼生の生息地とその成体の生息地として、湿潤な林床を持つ落葉広葉樹林が必要ですので、そういう周辺も含めて一体的に保全しないといけないというところを書いてございます。

 環境管理の指針のほうですけれども、各種行為ですね。いろいろと、管理地区になりますと、申請行為が発生しますが、そういった行為に対して、著しい影響をサンショウウオに及ぼさないよう配慮するということと、あとは管理地区については、一体的に全て、今回、指定する範囲全部を管理地区に指定するというところを書いております。

 次に、資料2-2の3ページ目のほうになります。今までの説明が指定案の全体の部分で、こちらのほうが管理地区になりますけれども、管理地区の環境としては、繁殖場所とか、幼生の生息環境となる池と、あと、その周辺の林分を一体的に保全しないといけないということで記載をしております。

 環境管理の指針になりますけれども、こちらは、管理地区の要許可行為、申請した後の許可に対する考え方を書いている項目になります。アからエのとおり工作物と水面の埋め立て、水位、水量の変更など、要はアベサンショウウオの生息に影響がないような行為は余り行わないということを書いております。

 木竹の伐採だけ今までの記載と若干変えていまして、こちらのほうが竹林とか杉林が余り管理されていないような状況下にありますので、そういった管理も含めて適度に、ある程度、間伐等を行わないといけない部分もありますので、全く皆伐というのはアベサンショウウオの生息場所としてあまりよろしくないのですけれども、適度な管理をしないといけないというところを若干わかるように書いている状況です。

 続いて、公告縦覧の実施結果については、特に、14日間行いましたけれども意見はございませんでした。

 最後になりますけれども、パブリックコメントの結果については、1カ月間、30日間、環境省ホームページのほうで行いましたところ、意見の概要として一つ挙がってきまして、環境関連のところに四つの項目が書いておりましたけれども、これらの項目のほかに、管理地区の持ち込みについて、放逐に関しての禁止項目を追記するべきであるという意見がございました。

 実際には、アベサンショウウオについては、特に人為の程度がどれぐらい関与して減っているかふえているかわからないということもありますので、この項目にさらなる規制というのを、管理地区のさらに規制ということで考えていないということを書いております。

 説明は以上になります。

【石井委員長】 ありがとうございました。

 環境大臣からの諮問事項ということでございます。

 議題のほうが、「指定及び解除」となっていますけれども、ご説明だと、まず解除して、それから、それらをもう一回含めた拡大した内容を指定するという順番になっているようでございます。

 それから、資料の中に、地図部分は機密性が2と書いてありまして、環境省の基準で公開は禁止ということですので、委員の皆さん方もよろしくお願いしたいと思います。

 では、ただいまのご説明に関して、ご意見等があったらお願いいたします。

 いかがでしょう。

 では、小泉委員、お願いします。

【小泉委員】 ありがとうございます。

 生息地保護区の解除と指定に異論はありません。もう少し教えていただきたいと思っているところがあります。

 今ご説明いただいたところですと、生息地保護区に指定することによって、いわゆる生息環境を良好なものに保つというようなことが趣旨のようですが、先ほど、種の保存に関する基本方針のところでもありましたように、生息環境というだけではなくて、例えば外来種による影響ですとか、場合によっては、在来種、指定管理鳥獣なんかの影響があって、サンショウウオの種の存続が危ぶまれるなんていうこともあると思うのですが、そういったところに関しては、この生息地保護区の制度というのはどのように作用するのでしょうか。

【石井委員長】 じゃあ、全部の意見を聞いてからいきますね。

 では、小菅委員、お願いします。

【小菅委員】 質問ですけども、それぞれ繁殖地域が幾つかに分かれているということだったのですけれども、繁殖期にはどのぐらいの卵塊数が見られているのかというのをまず教えてください。

 それと、もう一つですけれども、パブリックコメントに出てくる持ち込みと放逐を禁止するということは、これはもしかして地域の人たちがサンショウウオを飼育していて、その個体の持ち込みやら放逐を禁止するという意味でしょうか。その二つをお願いします。

【石井委員長】 質問ですけど、先に行きましょう。

 広田委員、お願いします。

【広田委員】 16ページですかね、保護に関する指針での木竹の伐採の中で、通常の管理行為とあるんですけれども、これが具体的にはどういう内容であるかということですね。

 この生息地を見ると、水路だとか、鍬洗い場の跡だとか、テニスコートの跡だとか、もともと人為が加わっていたような場所に水がたまって、そこが生息地になっているような感じなんですけれども、これは放置しておいて大丈夫なのかというのが気になっていまして、特にビオトープの跡地とか、放っておくとどんどん植物が生えて、水域が小さくなるような可能性もあるので、生息環境を維持するために何か一定の管理行為みたいなのがむしろ必要じゃないかという気がするのですが、その点はどうかということと、もう1点、杉林がありますけれども、広葉樹林が必要だというふうに書いていまして、この杉林を例えば伐採して広葉樹に植えかえるとか、そういうのはありなんでしょうかね。

 その2点です。

【石井委員長】 わかりました。

 では、尾崎委員、お願いいたします。

【尾崎委員】 不勉強なので教えていただきたいんですが、鳥獣保護区の特別保護地区というのがあるかと思うんですが、これと、この生息地等保護区の使い分けというか、仕訳が何かあるんでしょうか。

 例えば鳥獣はあるけど、ほかの昆虫とかはこちらを使うのだとか、そういう使い分けがあるのか、あるいは、中身で明らかに違いがあるのか、教えていただきたい。

【石井委員長】 ありがとうございます。

 では、神部委員、お願いします。

【神部委員】 私も質問ですけれども、生息地保護区の内外を囲む場所の環境に関して、先ほど、ゴルフ場があったり、それからキャンパス跡ということですけれど、ということは、その地区に関しましては、非常に近いところは個人所有の土地ということになるのでしょうか。

 そういうことにおける持ち主である個人の方々の、こういうことに関する理解度といいましょうか、協力する気持ちといいましょうか、そういうものがなければ、非常に、個人所有であればあるほど難しいのではないかなというふうに思いまして、そういうところを、例えば将来に向けて、個人所有のところを国の土地にしていくであるとか、何かそういうようなことが、よくわからないのですが、現状とそういう個人所有ということに関する今の環境に関してご質問させていただきたいと思います。

【石井委員長】 では、続けて、磯崎委員、お願いします。

【磯崎委員】 18ページのアからエまでですが、具体的にこの場所で、アからエに該当するような一般的な行為で、それらの、例えばアからエの関連でこんなことが行われていて、その行われているもののうち特に問題となるような行為があるのかないのか、何か具体的に想定されていて、それに対して、例えばアではこういうことを規制対象として限定して考えているとか、その辺がもしありましたらお願いいたします。

【石井委員長】 そうしたら、宮本委員、お願いします。

【宮本委員】 参考資料2-2のほうなんですけれども、3ページにイノシシの捕食についてのお話が書いてありまして、3ページの一番下に電気柵による防除を行うというような管理方法が書かれているんですけれども、この電気柵というのは、もう実際にこの保護区を囲う形で設置されているのか、それとも、これからそういう計画があるということなのか、教えていただきたいと思います。

【石井委員長】 ほかは、よろしいでしょうか。

 では、随分たくさんあるんですけれど、順番にお願いします。

【説明者】 メモしましたけれど、もし漏れていれば。

【石井委員長】 私もメモしました。

【説明者】 まず、小泉委員から、イノシシとか外来種への影響ということがございましたけれども、実際、イノシシの確認とか、ニホンジカの確認はされていまして、対策として、最後の宮本委員の、参考資料2-2の話と重なるんですけれども、今、豊岡市さんと環境省のほうで、一部、ビオトープとか、水路のところで、アベサンショウウオが生息しているところをイノシシが掘り起こすとか、そういう状況もありますので、一部、電気柵を実験的にやっているようなところはございます。

 管理の中で、そのイノシシの対策のほかに、水路のかき出しとかで、要は、先ほどの話だと、ある程度管理しないと、そのまま水路が消滅したり、水たまりがなくなるというところもありますので、そういう人為的な管理を行っているような状況にあります。

 小菅委員の繁殖地の場所の持ち込みの関係意見のお話がありましたが、私の認識では、何か外来種とか、ほかのものを持ち込んだときに、その影響が及ぼされるんじゃないかという意見という理解をしていまして、そういったことについては、パトロールとか生息地管理をしているので、その中で、余り、今そこはアベサンショウウオの生息地として対外的にオープンにしていませんので、そういう地元以外の方が入っているということは余り聞かない状況のことから、パブコメの意見としては、特段新たな規制ということを考えていないということを申し上げた状況です。

 ですので、何か、アベサンショウウオが繁殖していること、何か持ち込むということは余り想定していない。

【小菅委員】 ということは、どこかで飼育している人がいるという情報は、ないわけですね。

【説明者】 情報はないですね。

 普及啓発の一環として、地元の取り組みとして、飼育展示のほうを地元の小学校で環境教育の一環で行ったり、あとは、いしかわ動物園から借り受けて地元小学校で展示するとか、そういうことはありますが、地元の方が域外飼育として飼育して、それを持ち込んだりということは聞いていません。

 あと、広田委員のほうからは。

【石井委員長】 卵塊数を聞いていたと思います。

【説明者】 申しわけございません。

 卵塊数ですけれども、ちょっと戻りまして、私が地方環境事務所からもらっている報告書の中では、平成7年度からずっとモニタリングをしていまして、こちらの庭園跡については、平成7年から平成28年度までですので、20年ちょっとの中で287個体の確認をしているということと、あと、こちらについても57個体を確認している。

【小菅委員】 個体ですか。

【説明者】 はい。個体ですね。

【小菅委員】 卵塊数じゃなくて。

【説明者】 卵塊数の方は、報告書は生息確認数ということで。

【小菅委員】 わかりました。個体ですね。

【説明者】 はい、個体です。

 こちらの拡張域については、場所によっては違いますけども、20から40、トータルですね、毎年はもうちょっと少ないですけども、合計そのぐらい確認はされています。

 このほかにも、北側のところにも点在して確認というのもあるような状況であります。

 それは、あくまで生息の確認数で、オス、メスか、亜成体かという、そういう分類で表がございます。

【小菅委員】 はい、わかりました。

【説明者】 あと、広田委員のほうからございました、通常の管理行為でどういったことを、広葉樹に置きかえ、管理行為をして。

【広田委員】 それは別ですね。広葉樹の話と管理行為は別です。

【説明者】 管理行為ですか。

 実際には、このあたりは竹林があって、別の善王寺長岡の生息地保護区については、結構、竹林の密度がすごく高くて、管理行為の中で、ある程度、間引き行為をしているような状況です。

 こっちの大岡アベサンショウウオの竹林については、そこまで密になっていないのですが、実際にその報告写真を大分重ね合わせますと、明らかにその竹林面積がふえていまして、ある程度、密になりますと、林相が乾燥化になって、アベサンショウウオの生息環境としては余りよろしくない状況ですので、ある程度、管理行為がこれから大岡にも発生するんじゃないかということになります。

 杉、ヒノキについては、ある程度、生息場所としては確認されているところもありますが、一定の管理の中で、広葉樹を植えるという考えではなくて、一部、地権者の了解を得ながら、ちょっと間引いて、あとはギャップで広葉樹林が生えてくればとか、そういうことで一部やっているところはございましたけれども、基本はもう余り手をつけられていないというような環境です。

【広田委員】 草刈りとか、泥上げは特に考えていらっしゃらないんですか。

【説明者】 一応、泥上げとか、かき出しというのも、地元の方と事務所の者で一部やっております。

 あと、尾崎委員のほうで、鳥獣保護区の特別保護地区と生息地等保護区の管理地区の違いという話が、使い分けとか、制度の話がございますけれども、一応、生息地等保護区のほうでも、国内希少野生動植物種のほうで、例えばチュウヒとかも指定されましたけれども、生息地保護区として指定することはできると思います。

 鳥でもできるという考えがあると思いますし、鳥については、ある程度、行動圏が広いと思いますので、営巣地とその周辺行動圏、高利用域も含めて考えるということはできると思いますが、その場合、鳥獣保護区との違いは、鳥獣保護区自体は集団渡来か集団繁殖か、要は、いろんな種が繁殖しているとか、越冬しているという状況になりますので、生息地等保護区の考えは、ピンポイントに、ここのホットスポットを保全しないといけないとか、そういうある程度の若干使い分けになるのではないかなと思います。

 ですので、補足があればお願いしたいと思いますが、鳥類に関しても生息地等保護区の制度で指定をしていくということはあり得ると思います。

 神部委員のほうから環境についてですけども、実際、生息地保護区の今の大岡については、ほぼ9割以上、私有地になります。こちらは庭園跡地で、テニスコートがあって、園田学園が持っていて、あとは、このあたりも含めて個人所有地です。

 周辺ゴルフ場も、このあたりも、ほぼ民地扱いになっていまして、実際、その管理地区になりますと、法制度上、固定資産税の土地の減免だけはあるんですけれども、ほかの規定がなく、一応、過去には、この地権者については個別に当たっていたということもありまして、それぞれ私有地の方に当たって、ご理解いただけたところを指定している状況で、実際には、ここの周辺も含めた自治会とかに対しても、事務所のほうから説明会をしていまして、アベサンショウウオがこの周辺にはいるんですよと、そういう普及をしたりしていますし、あと、隣接部のゴルフ場のところでも確認個体数が1地点、たしかありましたので、そういったところにも生息地の状況ということを伝えているような、そういう状況になります。

【神部委員】 ゴルフ場は、まだ営業しているんですか。

【説明者】 はい。ゴルフ場は営業しております。

【神部委員】 1カ所ですか。

【説明】 はい。大岡神鍋ゴルフコースというのが、多分、1カ所だと思います。

 あとは、林道がある程度入っているような状況で、わかっている人であればそこの近くまで車で入れるという、そういう環境になります。

 あと、磯崎委員のほうから話がございましたアからエへの該当ということで、具体的には、パワーポイントの17ページのアからエの該当だと思いますけれども、過去に、この地域については道路計画というものがあったりしていまして、特に、具体的には林道ですけれども、そういった計画がされたこともあって、基本的には工作物に対しては余り影響があることは行わないということにしています。

 水路と水位、水量の変更については、特に、何か具体的に相談を事務所が受けているとか、計画されているということはございません。

 伐採については、竹林が今後ふえることは確実で、密度も高くなりますので、そういった管理を積極的にしていく必要があるのかなというふうに思っております。

 最後、宮本委員のほうからありました、参考資料2-2の話ですけれども、イノシシについては、先ほど申し上げた電気柵の設置も含めて、今後、モニタリングをして、まだ区域の中で捕獲ということはしていないですけれども、そういう生息状況とか、アベサンショウウオのモニタリングをして、影響があるようでしたら、ほかの捕獲等も含めて、実際には環境省だけというよりは、県とか、豊岡市さんとか、地元自治体の方も協力しながら対策を考えていくということになろうかと思います。

 もし答えてないところがありましたら補足をお願いしたいと思います。

【石井委員長】 大体いけているかなと思うのですけれども。

【小泉委員】 私の聞き方が悪かったようですけども。

 例えばイノシシ、それから、将来、アライグマというのが入ってきた場合に、その生息地保護区という中で、そういった捕獲が可能なのかというふうに伺いたかったです。

【説明者】 もちろん可能でございます。

【小泉委員】 わかりました。

【石井委員長】 ほかは大丈夫だったでしょうかね。

 小菅委員が聞かれていた持ち込みのところですけど、どことは言わないんですけど、私の知っているところでは、あるギフチョウの保護区のところに、天然記念物になっているのですけど、だから現状変更禁止なのですね。

 そこに、チョウのマニアは恐ろしくて、たくさん飼ってふえたやつを、ほかの個体も、別の県のやつをそこに放しに行くというのがあって、混血が起こってしまったのです。

 例えば、サンショウウオというのはどうか知りませんけど、そういうことは想定できないでしょうかね。

【説明者】 もしそういう現状があるようでしたら、例えば法の中で、環境大臣が指定する区域については、保護地区とか、植栽とか、できなくなるという規定はございますけれども、現状でそういうことは把握してないです。

【堀上野生生物課長】 現状として、そういうサンショウウオのほかの種の持ち込みですとか、そういうのは把握されていないということでありますけれども、こういう生息地等保護区に指定しますと、先ほども少しありましたモニタリングをしていくということと、その生息地をよりよく維持するという意味での管理行為というのをやっていくことになります。

 ですので、それをやっていく中で、新たにそういう事案が発見されれば対応していく、さらにこの規制を強化するということも考えられます。

 ただ、これは環境省側の事情ですが、保護区をどんどんふやしていきますと、予算との関係で、モニタリングしていく上でも、あるいは管理をしていく上でも、かなり難しいところも出てきております。

 それが保護区の指定が進まないということの理由でもあるのですが、そういう中で、今回、基本方針の中でも書いておりますけれども、関係機関ですとか、あるいは、いろんな主体との連携というところをさらに進めて、地域での皆さんの管理というところの連携も進めていかなければいけないと思います。

 そのためには、こういう状況であるということも、こちらからもきちんと発信しながら、そういう連携ができる土壌をつくるということが大事だというふうに思っております。

 生息地も多い中、今回、何年ぶりかの指定という案件ですので、我々としては、どんどんこれからも保護指定は進めていきたいというふうに考えております。

【石井委員長】 ほかはいかがでしょうか。

 それでは、ほかにないようでしたら、これに関しましても皆さんのご意見を伺いたいと思います。

 特に反対のご意見はなかったということでございますので、事務局案のとおり、このように解除と指定ということでございますが、お認めいただけますでしょうか。

(異議なし)

【石井委員長】 ありがとうございます。

 では、先ほどの基本方針の案件と、こちらにつきましては、中央環境審議会の、まず部会長ですね、自然環境部会長に説明し、中央環境審議会の会長に報告するということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

 それでは、次の報告事項のほうに行きたいと思います。

 こちらは、改正種の保存法の施行に向けた関係政省令の整備についてということでございます。

 では、事務局からご説明をお願いいたします。

【説明者】 野生生物課の佐藤と申します。

 私のほうからは、資料3-1と3-2を用いまして、改正種の保存法の施行に向けて基本方針のほかに、政令と省令、告示について整備をしているところですので、その概要についてご説明を差し上げたいと思います。

 資料3-1の表紙ですけれども、まず、1のところで、こちらについては、以前、1月の審議会でもご報告は差し上げていますので、簡潔にご説明を差し上げたいと思います。

 まず、1で、既に公布済みの政令及び省令ということで、(1)から(4)まで、4点ございます。

 (1)と(2)については、政令でございまして、既に1月31日に公布しています。

 これは、改正法の施行期日を本年6月1日と定めるということと、(2)で、個体の登録でしたりとか、事業者の登録制度を設けていますので、この手数料の規定などを改正、新設するなどの措置を行っています。

 それから、(3)と(4)ですけれども、こちらは省令となっていまして、べっこう事業者、象牙取扱い事業者、あるいは特定国内種を扱う事業者について改正法で規制を強化していますので、例えば、象牙取扱業者については登録制を新たに設けていますので、登録に当たっての申請事項でしたり、そうした細かい内容を省令において規定しています。これが平成30年2月19日に公布を既にされてございます。

 次に、2として、今後公布を予定する主な省令ということで、こちらについても、以前、審議会の中でご説明は差し上げておりますけれども、今回は基本方針とあわせまして、1月26日から2月24日にかけてパブリックコメントを実施していますので、その意見だったり、回答についてもご説明を差し上げたいと思っています。

 パブリックコメントについては、資料3-2で概要と、それから、意見の詳細な内容を後ろにつけていますけれども、四角囲みの中で、基本方針とあわせまして117件が意見の数としてはございました。

 特に今回ご説明している整備省令案などについては、84件の意見がございました。

 今回、パブリックコメントにかけた整備省令案などの内訳ということで、2番目でございますけれども、基本方針のほか、五つの省令と告示をパブリックコメントにかけてございます。

 まず、1番目として、種の保存法の改正に伴う関係省令の整備に関する省令案ということで、こちらは認定動植物園等の基準でしたりとか、あるいは個体の登録に当たって、個体識別措置の対象個体を定めたりですとか、そういった施行規則の改正を行うものになっています。

 2番目については、今ほど申し上げた個体識別措置について、マイクロチップと脚環を考えてございますけれども、この仕様でしたり埋め込み位置について規定するものでございます。

 この①と②が特に実務的な内容でして、残りの③から⑤については極めて技術的な改正になっていますので、この①、②については、後ほど資料3-1でご説明したいと思っています。

 資料3-2の裏面ですけれども、こちらで件数の内訳についてご覧いただけます。

 ①について、総計としては24件の意見提出がございました。

 それから、②の個体識別措置の細目を定める告示。これについては48件の意見がございました。

 総計としては、パブリックコメントの対象法令以外のものも含めまして84件ということになってございます。

 特に意見の提出件数が多かったものについては、意見をご説明するとともに、省令の最終的な改正案について、資料3-1を用いてご説明できればと思っています。

 資料3-1の下の部分ですけれども、種の保存法施行規則等の改正等ということで、まず、1番目の項目としては動植物園等関係がございます。

 こちらも、前にご説明は差し上げておりますけれども、そもそも認定の申請主体となる動植物園等、これについては、法律で規定する動物園、植物園、水族館のほか、昆虫館など、あるいは、これらに類する施設について規定することを考えてございます。

 例えば、成体の販売を行っているペットショップでしたり、貸し出しを行っているプロデュース会社のようなもの、それから飲食物の提供を主目的としているような動物カフェ、これらについては基本的には申請主体としては認めないということにできればと思います。

 それから、認定の基準としては、飼養と譲渡し等の体制・施設、それから計画について、その目的に応じて適切に取り扱うことができると認められるものであること。

 例えば繁殖目的と申請書に記載したのであれば、育すう施設があることでしたり、あるいは、ほかの園館と適切に連携ができる体制を構築していること、そういったことをしっかりと審査したいと思っています。

 2ページ目に移りまして、その他の事項として、展示の方針が適切な啓発に資するために認められるものであること。

 それから、②として、「その取り扱う希少種について一定の要件を満たす種」と書いてございますけれども、例えば特定国内種のような繁殖が容易なものについて繁殖させるということのみで認定は難しいかなと考えておりますので、そういった種を除いた種について繁殖させていることとしたいと思います。

 ③については、その取り扱う希少種のうち、一種以上について生息域内保全に貢献している、あるいは貢献に寄与している動物園であることとしたいと考えております。

 それから、④については、その取り扱う希少種が適法に取得されたと認められるものであること。

 ⑤については、その他認定に係る動植物園等が、種の保存のため適切に個体を取り扱うことができないと認められるものでないこととしたいと考えています。

 それから、四角囲みの②でございますけれども、こちらは個体の登録関係となっています。

 1ポツ目については、登録に当たって、法改正によって個体識別措置を一部の個体については必要とするとしていますけれども、その対象と成具体的な種として、技術的な観点などから、次に掲げる種の生きている個体と規定して考えたいと思います。

 それから、その対象個体については、年齢などにかかわらず、個体識別措置が講じられていることをもって登録ができるとしたいと考えています。

 具体的には、哺乳綱のうち、主に陸域に生息するもの、これについてはマイクロチップを、それから、鳥綱のうち、これは全部ですけれども、マイクロチップか脚環を、爬虫綱については、最大体長が一定の大きさ以上のもの、これについてはマイクロチップを、両生綱のうち、オオサンショウウオ属の全種についてはマイクロチップを装着することを義務づけることができればと思います。

 特にこの中で、鳥綱については、マイクロチップと脚環を個体識別措置としてさせることとしたいと思っていますけれども、パブリックコメントの中で、この点について意見が相当数出てきていますので、資料3-2の個表を使って具体的にご説明を差し上げたいと思っています。

 3-2の、左側にナンバーが書いてございますけれども、14番目になっています。こちらの真ん中に件数が書いてございまして、43件という意見提出がございます。

 提出いただいた意見はほとんど同じ内容でして、特にインコとオウムを飼養されている方からの意見だったのですけれども、インコ・オウムをはじめとした鳥類の個体の登録に当たっては、個体識別措置として、マイクロチップの埋め込み、脚環の取りつけ、これを規定することはやめて、DNA検査だったり、別の方法を検討するべきであるという意見がありました。

 理由としては、例えば小さい個体だったりとか、老齢個体については、体への負担が大きいということだったり、あるいは取りつける獣医師が少ないのではないかという、こういったご意見がございました。

 これを受けて、右側に環境省としての回答を付させていただいていますけれども、まず、個体の登録だったり、その更新については、個体の譲渡しを行う場合に必要となるものですので、例えば譲渡しを行わずに、持っているだけ、飼っているだけのものであれば、登録だったり、その更新というのは義務ではございません。

 ですので、例えば個体に入れることがかわいそうだとか、個体にどうしても入れたくないということであれば、それは譲渡しをしない以上は当然結構ですので、どうしても入れたくないということであれば、終生飼養をいただくということだと考えております。

 それから、2段落目でございますけれども、未返納の登録票について、違法入手した他の個体の登録票としてすりかえることを防止するために、今回、改正種の保存法によって個体識別措置を義務づけてございます。この点、マイクロチップとか脚環による個体識別については、例えば立入検査の一環として、実際に行って個体の番号とかを容易に確認できるものになっています。このため、規制の運用面や実効性の担保の観点から、例えばDNA検査ですと検査機関も限られていますし、なかなかその場ですぐに判断することができないということもございますので、他の個体識別の方法よりはマイクロチップ、または脚環が適切ではないかと考えております。

 それから、マイクロチップの挿入が円滑に行われますよう、環境省作成の既存のマイクロチップの埋め込みマニュアルがございますので、それの周知に努めるということと、あと、一部の種については、今後、追加のマニュアル作成を検討してございますので、こちらも活用いただきつつ、獣医師の方に入れていただくということをお願いしたいと思っています。

 マイクロチップ関係は資料3-2を用いてご説明を差し上げました。その他については、資料3-1にお戻りいただきまして、資料3-1の②個体の登録関係の2ポツ目でございますけれども、こちらの個体識別措置を講じた個体の取扱い方法としては、けがをした場合などを除いて、基本的には取り外してはならないと規定するとともに、また、講ずることができるようになったときには、直ちに個体識別措置を講じてくださいということを規定したいと思っています。

 それから、3ポツ目について、登録の更新が必要になる個体として、生きている個体と規定するとともに、その有効期間を5年と規定したいと考えています。

 この5年という期間ですけれども、こちらもパブリックコメントの意見として、大体5件程度、5年だと短いので、10年だったり15年に設定してほしいという意見をいただいておりましたけれども、そもそも改正法の中で最大で5年を超えない範囲で有効期間を設定することというふうに書いてありますので、それを受けて、定期的に確認できるよう、一番長い期間として5年ということを規定してございますので、ここは、その点、ご了承いただきたいと考えております。

 それから、③として国内希少種に係る提案募集関係でございますけれども、こちらについては、少なくとも毎年度一回、相当の期間をインターネット等に公表した上で行うこととしたいと考えています。

 ④、最後の部分ですけれども、こちらは法改正とはまた別の内容ではございますけれども、背景としましては、傷病個体、つまりけがをしてしまっていて救護された個体がございまして、施設で引き受けて治療などをして飼っている状態であるんですけれども、その個体について、例えば、もう外に放野ができないような状態の個体があって、それを終生飼養するにも、なかなかQOLの観点から個体に負担がかかってしまう、あるいはその施設のキャパシティの問題もあるという背景がございます。それに対応するために、ここに書いてございますように、国とか自治体について、捕獲等の規制がかからない場合として、傷病により保護を要するため捕獲をした国内種の動物の個体であって、傷病その他の理由により適切に放つことができず、繁殖・学術研究等の目的で飼養することができないと認められるもの、これをやむを得ず殺傷する場合については、捕獲・殺傷の規制がかからないようにしたいということを省令で定めたいと考えてございます。

 私のほうからは以上でございます。

【石井委員長】 ありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関しまして、ご意見等があったらお伺いしたいと思います。

 では、桜井委員、お願いいたします。

【桜井委員】 資料3-1の2ページの国際希少野生動植物種の個体等の登録関係ですけど、これは、魚類の場合はどうなっているのでしょうか。

 例えば、アジアアロワナなど、そういった非常に希少なものがかなりいると思いますけれども、この扱いはどうなっているのですか。

【石井委員長】 事務局、いかがでしょう。

【説明者】 お答えいたします。

 魚類の扱いですけれども、今ご指摘いただいたアジアアロワナのような、例えば基本方針の中でも個体識別措置の対象外とするものということで規定していますけれども、原産国で密猟だったりとか、そうしたことによる問題が起きているという情報がなくて、かつ合法的に非常に多くの個体が輸入されているもの、かつ国内で違法取引が多数報告されていないもの、こういったものについては個体識別措置をやる必要性がなかなか低いのではないかということで、対象としては除外したいと考えてございます。

 その他の魚類についても、なかなか国際種の中では大型のものが結構いるわけですので、水中でのマイクロチップの読み取りだったりとか、なかなか実務的に難しいところがございますので、今回は陸域に主に生息するものを対象としたいと考えております。

【桜井委員】 はい。

【石井委員長】 よろしいでしょうか。

 ほかはいかがでしょう。

 尾崎委員、お願いします。

【尾崎委員】 私が理解していないのかもしれませんが、脚環とかマイクロチップを入れるのは譲渡のときだけで、飼養の場合は要らないというお話だったのですが、ということは、個体が入れかわったりすることは見抜けないですよね。

 これまで、野鳥の飼育で、ご承知のように、一度つけたら外せない脚環をつけたのは、個体の入れかわり、要するに、一つの許可証で何遍も飼っているのを防ぐという意味があったと思いますが、それができないということになると思うので、私は、ここのところがぬるいのかなという気がします。

 それから、15番の質問に対する答えが間違っているのではないかと思うのですが。

 4ページの15番の意見のところで、「クローズドタイプ」と書いてある。この人は多分、もしかすると、雛とかにつける、小さなときしかつけられない脚環のことを考えておられるのかと思うのですが、多分、そういうのではないと思います、ここで言っている脚環は。

 その理由の中に、「生体にはクローズドタイプの脚環は取りつけられず」と書いてあるのは、多分、「生体」というのは「成鳥」という意味だと思います。

 ひなにはつけられるけど、成鳥にはつけられないので、脚環ではなくてマイクロチップしかないでしょうというふうに、この方は考えておられるようなので、質問された人も理解がもしかしたら不十分かもしれませんが、このことに対する答えも少しおかしいのかなと思います。

【石井委員長】 よろしいですか。

 佐藤さんからありますか。

【説明者】 ご指摘のまず1点目が、譲渡のときに、登録を受けていないと譲渡できないという仕組みに現行法上はなっていまして、基本的には、所有しているだけだと登録する必要はないという制度が、なかなかそぐわないのではないかというご意見だったと思います。

 例えばネットとかで販売する際があると思いますけれども、そのときに登録票が付されていないものについては、基本的に取り締まりの中で罰することができますし、もちろん対面で販売しているときとか、店頭に無登録の商品が売られている場合などもそうですが、その場で違法な取引がされているということだと思いますので、そこら辺を取り締まることができれば、それによって密猟だったりとか、原産国における密猟のリスクというのは減るかと思います。このため、必ずしも、所有自体を規制せずとも、違法な取引がされないように譲渡のところだけ規制をかけるというのが現行法の考え方だと思いますので、そこは、そういったことでご理解いただければと考えています。

【尾崎委員】 もしかしたら理解が違っているかもしれませんが、その際に、脚環とかマイクロチップは中に入れなくても、置いておいて、鳥と一緒にしておけばいいというふうにおっしゃったように聞こえたのですが、そうですか。

【説明者)】 譲渡しをしないで終生飼養しているのであれば、必ずしも登録を受ける必要はございません。

 当然、そのため、終生飼養するのであればマイクロチップを入れる必要もないということでございます。

【尾崎委員】 だったら、鳥にそういうのを入れたくないというときに、マイクロチップを入れないで、鳥の外に置いたままでもいいと私は聞こえたのですけど、そういうことですか。

【説明者】 必ずしも、登録を受けないということであればマイクロチップを入れる必要はございませんので、登録を受けるのであれば、当然、その個体の中にマイクロチップを埋め込んでいただくなどした上で登録の申請をいただくということだと考えています。

【説明者】 例えば、今は国際種になっていないものでも飼っているものが、ある日、国際種に指定される。そのときに直ちに、じゃあ、マイクロチップを、今飼っているものには何も入っていないですけれども、入れてくださいということではないという趣旨でご理解いただければと思います。

【石井委員長】 もう一つのやつは。クローズドタイプ。

【尾崎委員】 脚環は、どういうものを想定されているのか。

【説明者】 脚環の仕様としては、同じく、この告示の中で定める予定なんですけれども、金属製のもので、容易に取り外すことができないもの。さらに、番号として、文字だったりとか、数字だったりとかが3桁以上入っているものということで、基本的にはクローズドタイプの脚環を想定しています。

【尾崎委員】 そのクローズドタイプというのは、絶対開けない、最初から輪の大きさが決まっているものを、一般的には言っていると思うのですね。意見を言われた方との間に齟齬があるようです。

【説明者】 理由のところは、提出者の方からいただいたものをそのまま基本的に記載しておりますので、その理解がどこまでされているかというのは、申しわけありませんが、把握しておりません。

【説明者】 既定の仕方としては、金属のものであって、かつ、刻印がちゃんと3桁以上の番号がある、さらに、容易に取り外せないようなものという言い方の規定をしようとしております。

 それは、意味するところは、クローズドタイプのものというものを念頭には置いております。

【石井委員長】 ここの部分は、よろしいですか。

【尾崎委員】 聞いていただくとわかると思うのですが、インコや何かは、特殊なリングがあって、ひなのときにつけて、ハトもそうですね、それで、もう足を切るか、リングを切らないと外れないようになっているのがクローズドタイプと一般に言っているので、今の「容易に外せない」というところの理解が、環境省が持っておられるのと、この意見を言っておられた方との間で違っているのではないかなと私は思いました。

【石井委員長】 どうしましょう。

【説明者】 その容易に取り外せないという解釈として、基本的にはクローズドタイプのものを採用いただくとお伝えしていきたいなと思っております。

【堀上野生生物課長】 現況と照らしてどうかというところは、もう少し確認をしておきます。実際に飼っている方が思い描いているものと、我々が考えているものと、そごを生じないように、きちんと普及啓発できるようにさせていただきたいと思います。

【石井委員長】 解決したでしょうか。

【尾崎委員】 成鳥の「生体」というのは、書かれた人が間違っているかもしれませんが、意味としては「成鳥」の「成」という字を書きたかったんじゃないかなというふうに。

【石井委員長】 ああ、そうか。なるほど。

【小菅委員】 外したら壊れるというやつではなくて、雛のときに入れちゃうというのをクローズドタイプと言っているのですね、この人は。

【尾崎委員】 ええ。一般的にそうですよね。私の理解は。

【小菅委員】 この人はそうですね。

【尾崎委員】 クローズドタイプといえば。

【小菅委員】 だけど、環境省の人は、クローズドタイプというのは、外して壊れたらクローズドタイプというのだから、その違いですよね。

【石井委員長】 では、ここのところはよろしいでしょうか。

 ほかにございませんでしょうか。

 なければ、これについては報告事項ということでございます。

 ここで議題は終わりですけど、委員の皆さんから何かあったらお願いします。

 よろしいでしょうか。

 では、特に無いようでしたら、本日の議題は全て終了いたしました。

 局長は間に合わなかったみたいなので、堀上課長、ご挨拶をお願いいたします。

【堀上野生生物課長】 本日は熱心にご意見をいただきまして、ありがとうございました。

 希少野生動植物種の保存基本方針につきましては、昨年の10月から3回にわたりましてご審議をいただきました。

 今回、お取りまとめいただきまして、これを答申案として、少し宿題が残った部分は委員長とお話をさせていただきながら、答申案として手続をとらせていただきたいと思います。

 また、アベサンショウウオの生息地保護区につきましても、この事務局案のとおり、まとめていただきました。こちらについても答申案として手続をとらせていただければと思います。

 年度末のお忙しいときお集まりいただき、熱心にご審議いただきまして、まことにありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。

【石井委員長】 それでは、以上をもちまして、本日の委員会を閉会といたします。

 皆さん、お疲れさまでございました。

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