中央環境審議会土壌農薬部会 土壌制度小委員会(第3回)議事録

日時

平成20年8月7日(木)13:30~15:41

場所

環境省第1会議室

出席委員

委員長松本 聰臨時委員岸井 隆幸
委員浅野 直人 佐藤 泉
 大塚 直 佐藤 雄也
 佐藤 洋 鈴木 英夫
 藤井 絢子 髙橋  滋
 和気 洋子 中野 璋代
臨時委員石原 一郎 細見 正明
 稲垣 隆司 眞柄 泰基
 河内 哲専門委員市川 隆治

(欠席は、中杉臨時委員、斎藤専門委員)

委員以外の出席者

環境省
白石水・大気環境局長、伊藤水環境担当審議官、岡部総務課長、笠井土壌環境課長、和田地下水・地盤環境室長、高澤土壌環境課課長補佐、今野土壌環境課課長補佐、天野土壌環境課課長補佐

議題

  • (1) 今後の土壌汚染対策の在り方について
  • (2) その他

議事

(笠井土壌環境課長)
 すみません。定刻となりましたので、ただいまから第3回の中央環境審議会土壌農薬部会土壌制度小委員会を開催させていただきます。委員の皆様方には、お暑い中、お忙しい中、ご出席いただきまして、大変ありがとうございます。
 まずは、本日の委員の出欠状況でございますが、中杉臨時委員、斎藤専門委員よりご欠席との連絡をいただいております。したがいまして、本日は委員、臨時委員総数18名中、現在のところ15名が出席されておりますので、小委員会開催の定足数を満たしております。
 それでは、議事に入ります前に、本日の配付資料についてご確認をいただきたいと思います。
 議事次第のところの配付資料でございますが、資料の1が委員の名簿、資料の2が本日ご議論いただく今後の土壌汚染対策の在り方についての主な意見と論点その2、資料3が代表的な地方公共団体の条例の概略、資料4が土壌汚染対策法に基づく調査以外で汚染が判明した事例を簡単に説明した紙でございます。もし、不足がございましたら事務局までお申し出ください。
 なお、お手元に土壌環境施策に関するあり方懇談会の報告書の冊子及び土壌汚染対策法の参照条文をとじたファイルを置かせていただいております。次回以降の会議でもご参照いただきたいと考えております。事務局にて保管いたしますので、会議が終わりましたら席上に残しておいていただきますようお願いいたします。
 また、委員のみの資料となりますが、指定調査機関の情報開示・業務品質管理に関するガイドラインという冊子を参考配付いたしております。土壌汚染状況調査の信頼性の確保を図っていくための取り組みの一環として、7月18日に公表したものでございます。今月の下旬から10月にかけまして全国8カ所で講習会を開催いたします。
 ちなみに、指定調査機関は、8月1日現在で1,641機関となっております。以上は情報提供でございます。
 続きまして、事務局メンバーに交代がありましたので、お知らせいたします。7月22日付で水・大気環境局長として白石が就任いたしました。今、今日はちょっと遅れております。同日で、水環境担当審議官として伊藤が就任いたしましたので、ご紹介させていただきます。

(伊藤水環境担当審議官)
 7月22日付で環境省水環境担当審議官を拝命しました伊藤でございます。よろしくお願いいたします。

(笠井土壌環境課長)
 また、8月1日付で、地下水・地盤環境室長として和田が就任いたしましたのでお知らせいたします。

(和田地下水・地盤環境室長)
 8月1日付で地下水・地盤環境室長に着任いたしました和田でございます。よろしくお願いいたします。

(笠井土壌環境課長)
 それでは、白石局長がまいりましたらご挨拶をさせていただくということにいたしまして、あとは松本委員長に議事進行をお願いいたします。

(松本委員長)
 本日は委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中をご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日の小委員会でございますが、第3回目になります。主な議題といたしましては、各論検討その2ということで、法制度と自主的な調査・対策の関係の在り方について、こうした議題を中心にお願いしたいと考えております。
 それでは、まず、本日の審議の公開の扱いについてでございます。今回の小委員会におきましては、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれや、特定のものに不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがないことから、公開とさせていただきます。
 それでは、議事次第に沿いまして議事を進めてまいりたいと思いますが、その前に、第1回及び第2回委員会では、各委員の皆様方から土壌環境施策に関するあり方懇談会報告に関する感想などについて、コメントをいただいたところでございます。そこで、前回、前々回、ご欠席でございました浅野委員と和気委員から、それぞれ懇談会報告に関するコメントをまずいただきたいと思います。
 それでは、浅野委員からお願いをいたしますが、大変申しわけございません、時間の都合上、恐縮でございますが、お一人3分程度を目安にご発言をお願いします。それではよろしくお願いします。

(浅野委員)
 1回目、2回目欠席をいたしましたが、出られない日に会議が開かれたためであり、特に自分の責任でもないと思うのですが、それはともかく、
 懇談会報告については、既に部会である程度意見を述べておりますので、それと重なる発言は控えたいと思いますが、まず、この報告自体は大変よくできた報告だと考えます。評価をしたいと思っています。
 特に、現行法について、その趣旨について、極めて的確に把握した上で、問題点を指摘しておられます。それは大変よろしいと思うわけですが、この際、本日の検討にも関係することでありますけれども、現行法は環境リスクのマネジメントということを意識した法律であるということが、立法当時から一貫した考え方でありました。ある意味では、そうしておかない限り法律ができないという事情があったので、そうせざるを得なかったわけでもあるのですが、私はこの考え方を今後も変える必要はないと考えます。
 どういう法制度であろうと、それについて誤った理解がされてしまうということはあり得るし、それから、制度が運用上、趣旨を貫かれないで曲げられて運用されてしまうということもあり得るわけで、これは致し方ないことであります。しかし、そうならないようにすべき一番の責任を負うのは法を執行する責任を負われている行政当局であって、当該法律の立法趣旨を十分国民に伝え、誤解のないような運用をしていくということがその任務ではないかと思うわけです。ところが、それが十分できていなかったためにブラウンフィールド問題が起こってしまった。そういう問題が起こるのは法律が悪いのだというようになっていくのは、これは本末転倒でありまして、むしろ、そうならないように必要な措置を講じるべきだろう。というのは、土地問題を扱ったり地価問題に入り込んでしまいますと、土壌汚染問題に取組むことはとてつもなく難しくなってしまうわけですね。ですから、そんなことは、ある程度、副作用が起こることは最初からわかった上で、しかし、この法律を作ろうということにした。
 それから、前にも申し上げたことがあるのですが、化審法改正で化学物質について、本格的にリスクマネジメントの考え方を取り入れたとほぼ同時期に、この土対法をつくって、ここでもやはりリスクマネジメントという考え方を入れて、この二つ両々相まって、我が国では、そのハザードの方でだけですぐ動き過ぎるという傾向を変えていきたい、むしろ、リスクマネジメントで適正な処置を講ずれば、それで安全と言っていいのだという考え方を定着させようというふうに思ったわけです。ところが、残念ながらそのような意図どおりになっていなかったということは困ったことだと思うわけですが、考え方そのものが間違ったと思いません。今後ともこの法律がリスクマネジメントの法律であるという精神を貫いていく必要があろうと、考えております。
 その上で、法律をつくるときには、ある程度の割切りが必要でありましたし、導入に際してのさまざまなトラブルを防ぐということがありましたので、若干、その調査対象とすべき場所が狭くなることは覚悟の上で、法施行後の廃止施設について調査を行うということにしたことは事実です。
 ただ、そのときに、では廃止前のものを放たらかしにするということだったかというと、そうではなく、明らかに問題がありそうな場合は県知事の命令によってカバーできると考えたわけです。ところが、その規定が余りうまく動いていないというところに問題があるのではないかと思われる。県知事の命令が出しづらいことは事実ですけれども、明らかに問題があるということがわかった場合には、県知事が命令を出せばある程度カバーできたはずなのに、それが十分に動いていないということが少し問題だろうというわけです。
 それから、自主的に調査はおこなわれることは大いに結構ですが、そのことが結果的に、たった3%しか法に基づく調査が行われないという状況を起こしてしまった。このことは、実は余り立法当時、想定していなかったことでありますので、ここは何かしら手を打たなくてはなるまい、ということは事実だろうと思うわけです。
 とはいうものの、報告書が言うとおり、穴あき部分について何らかの公的な手当をしなきゃいけないということについては、私も異論はありませんので、それはやるべきだろうと思いますし、それから、自主的な取り組みということについては、それ自体悪くはないわけですが、今日の議題の議論ともかかわりがあることですけれども、自主的な取り組みを、終始、自主的取り組みのままにしておくということは決してよくないだろうと思います。
 この報告書の中で言われている中で、私が支持できると考える点は、自主的におやりになった調査であっても、何らかの形で、法に基づく調査とみなすことができるような仕組みを導入すべき、と指摘されている点です。例えば、自主的にやったが全く問題がないということがわかった場合に、法に基づく調査をしたとみなしてあげれば、それだけ公定力が出てくるということになりますから、調査をした側にとってもメリットがあるということがあります。ですから、そういったことは十分考えられるわけです。
 そのかわり、一方ではそういうメリットを差し上げるかわりに、調べてみて悪かったときには報告をしていただくということはあるのではないか、という気がするわけです。これは現実に危険があるわけですから、危険があることがわかったときに、それを報告するように、ということでして、こういうことは他のさまざまな法律でもあり得ることですから、そんなに矛盾した話ではないだろうということがあります。そこで、このあたりが一つのポイントかなというふうに思います。
 ただ、自主的取り組みというのはあくまでも自主的取り組みでありますから、それを強制するとか禁止するとか、それから、ああだこうだと注文をつけるということは所詮無理なことで、幾ら言ったって、やらない人はやらない、やる人はやるということになるわけです。そこは余りきちきち、考えてもしようがないのではないかと思います。
 それから、報告書の中で、今日のこの後の議論と関係があることですが、調査をしていただくべき場合を広げるという中に、売買契約時というのがあるのですが、これはどうも公法的なコントロールにはなじまないのではないかと思います。土地改変のような、明らかに公共的に関心事であるということについての法制度を設けることは、そんなに異論はないと思うのですが、売買というのはあくまでも当事者の問題であって、むしろ、売買後に全く土地改変をしないような取り引きがあるような場合には、かえってむだなことをやってもらうことになるわけですが、むしろ土地改変というところだけつかまえて、それでコントロールをかければ十分目的は達成できるのではないか。その上で、なお取り引きに当たって価格決定を適正にするために調べたいという人がいるなら、それは大いに自主的におやりいただけばいいわけで、そんなことまで法的に強制する理由はないし、それから、もともとはその取り引きに際しては何か問題があった場合にどうするかということは、そもそも契約の問題であって、余り公法的に関与しなきゃならない問題ではないと思いますから、ここのところは、ちょっと報告書は踏み込み過ぎているのではないかなという気がしますし、これまでの議論の中でも、それはそれなりの理由があるということのようですけれども、どうも行政法的に口を差し挟むような話ではないものが一緒くたになっているのではないかという気がいたします。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、続いて、和気委員、お願いします。

(和気委員)
 どうも浅野委員の後にコメントするのはつらい面もありますが、私の場合にはスケジュールが合わないというよりは、参加できなかったことを申しわけなく思っております。そこでコメントというにははばかられますので、感想という程度で申し上げたいと思います。
 浅野先生のご意見にもありましたように、ひとつのポイントはリスクマネジメントをどうするかというときに、法的にどこまでそれがカバーできるかというところの問題だろうと思います。
 私どもは、環境政策を議論する際に三つの責任に分けて基本的に整理します。第一に環境汚染のいわゆる物理的な責任の部分、第二に法的な責任の部分、そして、第三に経済的な責任というようにその仕分けをしながら、いかにリスクマネジメントをしていくかの仕組みを考えていこうということです。少なくても、土対法のもともとの立法の精神は、私は直接議論にかかわっていないのでその経過や背景については熟知していないので恐縮ですが、汚染リスクを予防的に想定しながら調査対象を抽出し、そして、調査結果を踏まえて真摯に対策を練るという中で、法的な規制をどうかけていくかということだと思います。そうしますと、このちょうど5年たったPDCAを回す中で出てきた実態は、ある意味では、この現行法の精神が社会の仕組みの中で相当程度生かされ、そういう中で自主的な調査が行われてきているということでして、その意味では、自主的な対応はむしろ評価すべく動向であると思います。
 個々のサイト別の汚染リスクを、特に国の法律でどこまで選定し、限定できるかというのは、それ自体に限界があるようにも思います。地方・地域の特性もあり、まして産業分類のような型にしたりすると、産業構造そのものがダイナミックに変化していますし、それから、施設そのものの利用目的あるいは利用方法も相当複雑化しています。したがって、事前的にこの施設は汚染リスクが高い、低いというふうに国の一律的な法律で決められない範囲がこれからも増えてくるだろうと容易に推察できます。そうすると、個々の主体が、個別にリスク評価をし個々の責任において判断していく部分が一層、重要になる時代になっていかざるを得ないのではないかとも思います。
 したがって、法の精神は基本的にはそのリスクマネジメントのフレームワークをどう想定していくかという部分と、もう一つは、こういうPDCAで回した中で、実態としてどういうところでどういう汚染が現実に起こっていったのかということの、環境情報をきちんと国民に知らせていくという仕組みが、この法律の精神ではないかというふうに思います。
 今回いろいろモニターしていただいた中で、相当自主的な対応が行われて、それがこのようなサイトで、こんな業界で起こっているというようなことがあれば、それを事例検証して、環境情報として整理し、重要な化学的知見として、データ蓄積していく仕組みをきちんと構築する時代、時期に来たと思います。
 そういう意味では、特に私が気になるのは、その自主的な対応をどうするかというよりは、自主的な調査をし、その結果どうなったかという、その対策のところであります。科学的、合理的な対策の手法とかをより堅牢にルール化して、それらのルールにのっとった対策を行えば、それは法律に準じた調査・対策だというふうに、その法律上、準ずるものとして届け出なり、あるいは、それに認めていくというような仕組みも考えていいのではないでしょうか。PDCAの結果を受けて、
 その都度、カバレッジを広げるというような訂正手法は慎重に検討した方が良いと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、ここで白石局長がお見えになりましたので、ごあいさつをお願いしたいと思います。

(白石水・大気環境局長)
 政務官の交代の作業がございまして、遅れてまいりました。失礼いたしました。かえって、今、私があいさつをして、議論がちょっと中断して申しわけございません。
 ご案内のように7月22日付で、担当の審議官からここの局長に異動いたしました。引き続き、この問題、関与させていただければというふうに思っております。後任の伊藤審議官ともどもよろしくお願いいたします。

(松本委員長)
 それでは、議事次第に沿って議事を進めてまいります。
 議題1、今後の土壌汚染対策の在り方についてに入ります。本日は、各論検討その2といたしまして、法制度と自主的な調査・対策の関係の在り方についてご議論いただきますが、事務局から資料の説明をお願いいたします。

(高澤土壌環境課課長補佐)
 それでは、本日の配付の資料2の説明に入ります前に、本日の議論の参考としていただくために、お手元のピンク色のファイルにとじさせていただいております土壌環境施策に関するあり方懇談会報告の本日の議題に関係する部分を、ざっと一通り説明をさせていただきたいと思います。この部分につきましては、懇談会でもかなり時間をかけて議論をされた部分でございます。ページで申しますと9ページから11ページになりますけれども、後ろの方に巻末についております参考資料の関係部分と合わせまして、ご説明をしたいと思います。
 それでは、本文のまず9ページ目でございます。(2)の法制度と自主的な調査・対策の関係のあり方というところでございまして、[1]が法律の対象範囲についてでございます。
 法律におきましては、汚染の可能性が高い土地といたしまして、有害物質使用特定施設の廃止時に調査義務をかけているところでございますが、実際には、条例あるいは土地売買、再開発等において行われる法律の対象以外の調査によっても、土壌汚染が判明することが多い状況でございます。
 これに関しますデータが参考資料の方に、巻末の方になりますけれども、2ページ、3ページ目の方にございますので、こちらをご覧いただければと思います。
 まず、参考資料の2ページ目でございます。上の推移のグラフでございますけれども、これは法律の対象以外のものも含めておりますが、都道府県等が把握した土壌汚染調査事例の件数の推移でございます。ご覧いただきますように、近年、土壌汚染の調査の事例件数、また、そのうち基準を超過する事例件数ともに増加傾向ということでございます。
 ちなみに、平成17年度の数字で言いますと、調査事例、自治体が把握しているものが1,149件ございまして、そのうち基準を超過しているような事例が667件把握されている状況でございます。
 また、18年度の数字について、今現在、集計を鋭意進めておりまして、できるだけ早く公表できるように作業を進めているところでございます。
 続きまして、その下の円グラフでございます。こちらの方、環境省がおよそ1,600の指定調査機関を対象として調査した結果を示したものでございます。平成18年度の受注実績を調査したものでございますが、調査の件数としては18年度約1万4,000件ございましたが、そのうち法律に基づくもののパーセントで言いますと3%ということでございます。また、都道府県等の条例要綱に基づくものは11%、その他自主調査が86%という割合でございます。
 続きまして、3ページ目の上の部分でございます。こちらの方は社団法人土壌環境センターの会員企業に対するアンケート調査ということで、同じく平成18年度の調査でございます。こちらの方は調査の件数だけでなく、そのうち基準を超えて汚染があった件数、それは真ん中のグラフになりますが、それと、あと、その結果対策を実施した件数についても調べられております。その内訳を見ますと、汚染があったものの件数、また、対策の件数いずれも同じ割合でございますが、法律に基づくものが3%、条例要綱が12%、自主調査が85%というふうになっておりまして、法律の対象範囲が余り広くはないという状況になっております。
 それでは、本文の方、9ページに戻っていただきます。こちらの方は先ほど法律の対象外によっても汚染が判明するということが多いというのは、今参考資料の方でお示ししたデータなりからわかっていただけるかと思います。
 自主的な調査・対策、広く行われることは望ましいことであるんですけれども、法律の対象とならない部分には、次のような課題があるということで四つほど書いております。例えば、いつまでも調査が行われないおそれがありますとか、行政がチェックする仕組みがない。あるいは、土壌汚染の情報が引き継がれないような可能性がある。また、搬出される汚染土壌の適正な管理がなされないようなおそれもあると、そういったような課題があるということでございます。
 で、その下に書いておりますところが、この部分のまとめのような話になるんですけれども、こうしたことから土壌汚染地を的確に把握し、情報を開示し、適切かつ確実に管理対策を進めるため、法律の対象範囲について見直しを含めて検討すべきであると。なお、見直しの検討に当たっては、土地所有者等の過重な負担とならないよう配慮は必要である。また、現時点で見直す必要があるかどうかについて、さらに慎重に検討すべきであるというような意見もございました。
 続きまして、10ページの方を開いていただきまして、こちらの10ページの方には、法律の対象範囲を見直す場合に、どのような機会、あるいはどのような場所を対象として検討する必要があるかということについて書かれております。
 この部分に関連するデータといたしまして、後ろの参考資料の方に、都道府県等の条例に関する資料をつけておりますので、そちらの方をまず説明したいと思います。参考資料の10ページをご覧ください。後ろから2枚目でございます。10ページ目の下のところでございますが、こちらの方は代表的な地方公共団体の条例について示しているものでございます。幾つかの都道府県等におきましては条例を持っておりまして、法律の対象としない部分につきましても調査を義務づけている例がございます。例えば一番上でございますが、こちらの方は土地改変時に着目して調査を義務づけているものでございます。3,000平米以上の土地改変時に義務づけているのが、東京都、埼玉県、愛知県、三重県、大阪府、名古屋市と、1,000平米以上は広島県ということでございます。
 そのほか、ここに書いてありますように、有害物質を使用する事業所等ということで、土壌汚染対策法の対象とならないものを含めて廃止時に調査義務をかけているものでありますとか、対策計画の提出を義務づけているもの、自主調査における汚染の判明時の報告を義務づけているもの、あるいは、情報の引き継ぎ規定を設けている条例などがございます。
 続きまして、11ページの下のところでございます。こちらは東京都の条例の場合の例でございます。大きく左側と右側の二つの調査の流れがございまして、左側の方は有害物質取扱事業者というものを条例で定めておりまして、工場、指定作業所を廃止、除却するときに調査を行うというものでございます。
 また、右側の方は3,000平米以上の土地を改変するときに、土地改変者がまず地歴等を調査するということで、そこの土地で過去にどのような活動が行われていたか、または有害物質を使用していたかなどということを調査いたしまして、その結果、汚染のおそれがあると判断された場合に、土壌汚染状況調査ということで土を実際に採取しての調査を行うといった、こういった仕組みを設けているところでございます。
 続きまして、参考資料の12ページでございます。こちらの方はただいま流れを説明しました東京都の条例の施行状況でございます。上の方の円グラフが工場の廃止時の汚染状況ということで、こちらの方は平成13年の10月から平成19年3月までのデータでございますが、調査の合計数が1,441件のうち、結果汚染ありということになりましたのが505件ということでございます。
 その下が土地の改変時の汚染状況でございます。合計、調査で3,108件が対象となりまして、まず、ピンク色で2,143件となっているところは、地歴等の調査の結果で汚染のおそれなしと判断されたものでございまして、それのところはそこで終わっているんですけれども、それ以外のおよそ4分の1の部分につきましては、実際に土壌採取調査が行われまして、その結果汚染ありとなったところが、数で言いますと378件あったということでございます。
 それでは、また本文の10ページ目の方に戻っていただきまして、10ページ目の方は、法律の対象範囲を見直すとした場合に、どういう方法が考えられるかというところで、一つ目がどのような機会とするかということで、今後説明しましたように、一部の地方公共団体では一定規模以上の土地改変時に調査義務を設けていると、また、自主調査は土地売買や再開発等の際に行われることが多いと。土地改変時を機会とする場合には、汚染の拡散防止、あるいは、搬出汚染土壌の不適正な防止の処理というような意味がございますし、土地売買時につきましては、土地の管理責任の明確化でありますとか、土地取引に伴うトラブルの防止といった意味がございます。また、こういった考え方というのは、14年の中環審の答申の考え方にも沿っていると考えられます。
 また、二つ目といたしまして、どのような土地を対象とするかについてでございますが、あらゆる土地を対象として、いきなり土壌試料を採取して土壌汚染調査を実施するというのは、土地所有者等にとって過重な負担となるおそれがあるということで、条例等も参考といたしまして、まず履歴等の調査によって汚染の可能性を評価しまして、土壌汚染調査の必要性を個別に判断することが考えられるということで、以上のようなことから、一定規模以上の土地改変あるいは土地売買等の際に履歴等調査を行いまして、その結果を踏まえ、土壌汚染調査の必要性を判断する仕組みが考えられるということが書かれております。
 次に、(イ)でございます。(イ)は、現在の法律では法律の施行前に有害物質使用特定施設が廃止された工場、事業場については法律の対象外となっております。すなわち、その場合には調査の必要がないということになっているんでございますが、これに関しましては、次の11ページ目のこのようなの段落に書かれておりますけれども、このような法律の施行前に有害物質使用特定施設が廃止された工場、事業場に関しましては、先ほどの(ア)にも関連してまいりますが、一定規模以上の土地改変あるいは土地売買等の際に、履歴等の調査を行い、その結果を踏まえ、土壌汚染調査の必要性を判断する仕組みを導入すれば、こういった履歴調査で、こういった工場、事業場の把握もされることになりますので、こういった機会に調査が行われることとなるということでございます。
 また、(ウ)でございますが、法律の第3条のただし書きというのがございまして、有害物質使用特定施設が廃止された場合でも、引き続き、そこが工場などとして引き続き使用されて、一般の人が立ち入らないというような状況である場合には、都道府県が確認した上で調査の義務が猶予されるという仕組みがございます。このような調査の猶予が行われている土地におきまして、土地改変や土地売買等が行われる際には、知事に届け出ることとして当該土地における調査の必要性を再度判断する機会を設ける、このようなことを検討すべきということでございます。
 また、[2]の自主的な調査の促進についてでございますが、自主的な土壌汚染の調査の実施、これも大変重要でありますので、推進すべきであるということでございまして、その場合、汚染が判明した場合に、必要に応じて地方公共団体と連携をとりつつ、みずから進んで情報開示していく姿勢が重要であると。
 また、括弧にありますように、自主的調査でありましても、一定要件のもとに法律に基づく調査とみなせる仕組み、これについても検討すべきとされております。
 また、次に[3]でございますが、法律の第4条調査についてでございます。法律の第4条は、有害物質使用特定施設の使用の廃止時ではなくても、現に人の健康被害のおそれがあるというような場合に、知事が調査を命ずることができるという規定でございます。この調査命令の発動に当たりまして、その前段階として、必要に応じて土地所有者等が履歴等調査を実施し、その結果を都道府県知事に提出し、調査命令の判断に活用する仕組み、このようなことも検討すべきということでございます。
 懇談会報告の説明については、以上でございます。

(笠井土壌環境課長)
 では、引き続きまして、本日の資料の説明をさせていただきます。資料2が、これまでの主な意見と論点をまとめたものでございます。第1回、第2回の主な意見ということで、テーマごとに発言をまとめさせていただきましたが、法律の対象範囲につきましては、調査契機については、法対象になっているものは全体の3%ぐらいしかない。圧倒的に少ないために、対象範囲をどのように拡大していくかということが重要なポイントだというご発言がございました。
 調査契機としては、それ以外に土地の改変や土地の売買時が考えられる。土地の改変時を調査契機とすることについては、汚染土が拡散する可能性がある。その場でいじるということや他の場所に持ち出すという両方があると思いますが、それが理由であろうと。売買時を調査契機とすることについては、土地の円滑な取り引きや土地を市場に出す者の何らかの責任が背景にあると考えられるということが言われております。
 三つ目に、土壌汚染対策法の施行前に廃止された工場の敷地についても、何らかの対応がなされないと抜けが大きいのではないかとのご発言がございました。
 調査契機の拡大を規定している条例の施行状況について提示することが必要であるということが言われておりますので、資料3を用意しております。また、調査の結果を情報として管理する仕組みが必要ではないかと言われております。
 自主的な調査につきましては、三つぐらいのご発言がございまして、大部分の企業は、土壌汚染問題について積極的に公開し取り組んでいるから、一律な規制によってそのような自主努力を阻害し、自主努力への意欲を損なうことのないよう実態に応じた制度の構築を目指していただきたい。
 二つ目が、自主的な対応が土壌汚染対策法を契機に増えていると理解している。特定施設であるなしにかかわらず、事業者は自分の土地がどの程度汚染されていて、外部に影響を与えているかどうかを考えて対応していると。そのような自主的な対応を阻害するような規制の導入には反対したい。
 三つ目が、自主的な調査に対して水を差さないというような仕組みを考えていくべき。積極的に出してもらって、それが法の調査とみなせるような仕組みをつくるべき。自主的に行われた調査や対策について、多くの人が情報を共有することにより、土壌汚染の実態の理解が進むものと期待されるというようなご発言がございます。
 論点ということで、あり方懇の書きぶりなども踏まえながら、1につきましては3点ぐらいまとめてあります。[1]が法律の対象の調査をどうするかということで、土壌汚染対策法の施行前に使用が廃止された有害物質使用特定施設の敷地についても、何らかの形で土壌汚染対策法が適用されるようにするべきではないかという論点がございます。
 法3条自体は、使用が廃止された有害物質使用特定施設の敷地を対象としておりますが、特定施設以外にも有害物質を使用する施設を追加すべきではないかと。追加をするとすると、どのような施設があるのかという論点がございます。
 調査の契機と調査内容につきましては、現行の廃止されたときという調査の契機を見直すことが必要かどうか、調査の契機としてはそれ以外にどのようなものが考えられるか。土地改変、土地売買ということが出されております。
 土壌汚染状況調査の必要性を判断するために、事前に履歴等の調査を行わせるべきかどうか。
 その他といたしまして、現行でも調査が猶予されております3条1項のただし書きに関しまして、改変や土地売買が行われる場合に、猶予し続けるだけではなくて、再度判断する機会を設けて、必要な場合に調査が実施されるようにすべきではないか。そのために、猶予されている後で土地改変や土地売買を行うときには、知事に届け出たらどうかというような論点があるかと思われます。
 自主的な調査につきましては、大ざっぱに言いますと、自主的な調査により汚染が判明した場合にどう対応すべきかということで、行政に情報を報告するべきかという論点に加えて、一般の人に対してどのように情報を伝えていくかというような論点があるかと思われます。
 自主的な調査であっても、一定の要件のもとに法律に基づく調査とみなせるような仕組みを設けるべきではないかということがあり方懇にも書かれておりますが、みなした後、法律に基づく調査、3条なり4条の調査と同じ効果を持たせて、そのまま同じ対応ということになるのか、どういう取り扱いがいいのかというところが論点ではないかと思われます。
 その他といたしまして、和気先生の方からも若干コメントがありましたけれども、対策をしたことの結果の確認などをどうするかというようなことが、課題としてあるのではないかと思われます。
 資料3が自治体の代表的な条例でございます。繰り返しになりますけれども、土地改変のときに調査義務を課しているもの、二通りの事例があって、ひとつは3,000m2と1,000m2以上というようなことで土地改変をやっている場合に対象となります。
 また、大規模な土地の改変を行おうというときには、これらの条例では、当該土地の利用の履歴を調べて、履歴を調べた結果、汚染されている可能性が高いと判断される場合に、土壌の調査をしようということになっております。
 こういう機会にやるということの理由としては、改変を行おうとする土地が汚染されていた場合には、当該改変によっていじりますから、汚染が顕在化したり、外に持ち出せばそれで拡散するおそれがあるだろう。で、建物がなくなるということでやりやすいというようなことが上げられております。
 もうひとつは改変時の調査義務をかける対象に、特定有害物質を取り扱い、または取り扱っていた工場等の敷地、または敷地であった土地における土地の改変ということを挙げている自治体もございます。この時期にやるということは、1.(1)と同じ理由でございます。
 二つ目のカテゴリーとして、有害物質使用特定施設以外の特定有害物質を取り扱う施設を廃止、除却する際の調査義務をかけているところが、六つぐらいの自治体でございます。これは有害物質自体は法のものと同じでございます。法に規定する有害物質使用特定施設以外の有害物質を取り扱う施設を廃止しようとする場合や、その施設の全部または一部を除却しようとする場合に義務を課します。
 同じ有害物質であれば、有害物質特定施設ではなくても、取り扱ったことのある施設の敷地については、同じように土壌汚染のおそれがあるのではないかということが理由として挙げられております。また、施設の廃止、除却のときには、建物がなくなるということが理由として挙げられるかと思います。
 裏に行きまして、自主的な調査でも土壌汚染が判明した場合に報告義務をかけているところが、ここの四つぐらいの自治体があります。これは法に規定する指定基準を超える汚染が判明した場合ということです。
 二つ目に、土地の譲渡のときの情報の引き継ぎを、売主、買主の間できちんと行うようにという義務を課しているものが四つぐらいございます。
 これ以外にも、未然防止のための努力義務というのを規定しているところが四つ、土壌汚染が判明した場合には、対策計画を提出してくださいというところが八つで、さらに対策を講じる際に、こういう対策をやりますということを周辺に周知をするというようなことを決めている自治体もございます。
 資料4でございますが、こちらは18年度のデータを急いで集計したものであります。集計の対象は、都道府県及び土壌汚染対策法の政令市ということで、その中でそういうところが把握した汚染事例のうち、法の調査対象ではないものでございます。
 回答があった都道府県・政令市は104自治体でございます。集計の都合上、事例が20件を超えるものについては、偏りがないように、それぞれの自治体の判断で20件の事例を抽出してもらっております。ということで全体ではございません。
 回答事例件数は6月末での中間集計ということで411件、この中間集計結果は、有害物質使用特定施設における特定有害物質の使用等が汚染原因と考えられる事例ということで61件、これが法施行前だったというのが36件、有害物質使用特定施設が操業中というのは22件、ただし書きの猶予中における自主調査だというのが3件。
 次に、有害物質使用特定施設以外で使用などがされた特定有害物質が汚染原因と考えられる事例が194件で、特定施設以外の施設における取り扱いが原因と考えられる汚染が122件で、どういう業種かというのは下に書かれてあります。広範多岐にわたっておりますので、こういうところの何が共通の施設なのか、それぞれの業に特有の施設なのかというところは、今、精査をしているところでございます。
 自然由来が39件、盛土・造成の中に入っていたということが15件、廃棄物由来が15件、もらい汚染が3件。
 それ以外で、汚染原因が不明または原因が特定できないものが156件ということになっております。
 これらの汚染について、どのぐらいの汚染で、どう対応しているかというところについても、今ちょっと精査中でございます。が、イメージを持っていただくために、こんなもんだということで、中間段階ですがご報告させていただいたというような資料でございます。以上です。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまから今の説明に対する質疑応答の時間に入りますけれども、資料2の裏ページに論点が分けて記載されておりますので、この順番に沿ってご質問・ご意見をいただきたいと思います。記述されている内容にとらわれず、関係事項などについて幅広いご意見をどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、(1)の法律の対象範囲について、これについてまずご意見、ご質問をちょうだいしたいと思います。
 浅野委員、どうぞ。

(浅野委員)
 とりあえず簡単なことから、気がついたことを申し上げたいのですが、ただし書きで調査猶予がなされている場合についての現行法及びその政令、それから、省令までの細かい規定を読んでいくと、確かにちょっと困るなと思う面があるわけですね。一応、体系的には土地所有者等に、用途が変わったり使用方法が変わった場合も報告を義務づけている、という意味では、法的にはちゃんと現時の所有者に義務が継承され、土地所有権が移転すれば新たな所有者がやはり報告義務を負わされるということになっているのですが、ただ残念ながら、その行政側がそういうように所有権が移転したという事実を把握しづらいことは事実なです。
 ですから、仮にその報告漏れがあったような場合に、それが全くわからないというようなおそれが出てくるということがあるわけですから、少なくとも所有者が交代するような場合に、所有者が交代したということを行政側が的確に把握するためには、その段階で報告を徴収する方が合理的かもしれません。でないと、一々行政側が登記簿をしょっちゅう調べて、土地所有者が変わったときには新所有者に督促をするなどということは事実上不可能ですから、その意味では、現行法の運用を容易にするためには、先ほど、私、所有権移転のときに口出すことはどうだというふうに言いましたけれども、少なくとも猶予されている者については、所有権移転のときに最低報告、届け出をしてもらって、現在はだれが所有者であるかということを、行政側が的確に把握できているようにするということは必要であろうと考えます。
 その上で、なおもっと厳しく、この猶予の場合に、汚染調査について何かしなければいけないかというと、少なくとも現行の枠組みは、何かあったときにはちゃんと手が打てるように規則まで見ると書いてあるわけです。ですから、懇談会報告はちょっとその辺の細かい規則まで読まずに書かれたのでないかなという心配もします。つまり、一たん猶予されちゃったら、あとはもう野放図に青天井で猶予のままであるというふうに、誤解されたのではないかなという心配をするのですが、そうではないんですね。
 だけども、確かにそんな細かい規制まで全部一々見る人はいませんので、実際に猶予された人も、自分は猶予されたんだから、もうそれでいいやというふうに思ってしまうというのは困ると思います。
 余り適切ではない表現で申しわけないのですが、猶予の制度を設けたのは、かなりの部分、中小企業者に過剰な負担をかけないということが目的であって、仮に事業を廃止したとしても、引き続きそこで中小企業者が居住用で住んでいるような場合で、特に所有者が変わるわけでも何でもない。しかし、それなのに一々土壌の汚染の有無を調べなければいけないというのは、これはかわいそうですねということになって、そういう配慮もあって猶予という制度が入った面がある。しかし、これをつくったときに考えたのは、たとえばその方がお亡くなりになって、相続人が相続されて土地をいじくりまわすというときには、当然、そこで猶予というのは切れるということは当然のことだと思っていました。だから、たとえば息子さんが後を継いで、もうその土地は既に事業所ではないというような場合に、何か別の用途で土地を使おうというようなときには届けをしなければいけないのは当たり前で、また土地調査をしなきゃいけないことも当たり前という仕掛けにはしていたつもりなのです。ちょっとそのあたりのところが、何かいかにも猶予されたら、もうそれで終わりみたいにとられるのは心外ですが、しかし、繰り返しますけれども、さっき言ったように、行政の実務からいうと、やっぱり所有者が変わったことがわからない場合には、逃げられたときに追いかけようがないとか、見過ごしてしまうというようなことがあるのではないかということはありそうな気がします。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、河内委員どうぞ。

(河内臨時委員)
 継承した場合は届け出の規定が入っていると思うんですけれどね。継承した者は届ける必要があると。

(浅野委員)
 いや、所有者がつまり変わったときに……。

(河内臨時委員)
 いや、変わっているとき。

(浅野委員)
 ですから、所有者に義務づけがあるんですが、ただ、新たな所有者がそういう義務づけを負っているということを知らないという場合がありそうなんですね。それは法の不知なんだから知らないやつが悪って言えばそれまでなんだけれども、そういう面はあるんですよ。
 ですから、譲渡のときに告知義務を課しているわけでも何でもないもんですからね、ここまで法律を丁寧に見ないと、自分はこの土地を取得したときに、こういうときには届け出をしない……。

(河内臨時委員)
 本人が……。

(浅野委員)
 気がつかないということはあり得るだろうと思うんですね。
 だから、その両面ですね。告知義務を課しておくことと、それから、行政に対しては所有者交代の事実を届ける義務ぐらいのことは、ひょっとしたら必要かもしれないと思いました。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 どうぞ、それでは、髙橋委員。

(髙橋臨時委員)
 はい。今の懇談会の報告についてご指摘いただいたので、発言します。そこまでの細かい議論をしたかどうかは記憶にはないんですけれども、猶予ということについて、その制度自体の実効性の問題として、こういう形で運用していく限り、制度としてきちんと把握するシステムになるのかという形での実態を踏まえた問題意識として、今回の提案を出していただいたということでございます。ご指摘というのは、ある意味では踏まえていたということは、一応申し添えておきます。もう一つは、土地売買について、確かに立法政策論として、こういうものについて義務をかけるかどうかということはあると思いますが、ただ、そこまで行政法が口を出すべきことかというご指摘もあったんですけれども、公法上の義務者が変わるわけですから、私的売買で土地の所有権が動くだけという話ではないので、行政法としても、それを一つのきっかけとして、調査義務をかけるというやり方は、公法上の制度としてある問題意識で、土地の売買についても選択肢として入れて頂きました。
 もちろん、そういう理論的な可能性は踏まえた上で、なお、制度設計として、そういうものを対象として含めるべきかどうかということについてはご議論があると思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、大塚委員、どうぞ。

(大塚委員)
 髙橋委員のお話と近いんですけれども、浅野委員が先ほどおっしゃったように、土地の改変と土地の売買は確かに若干違っていて、土地の改変のときにその調査をすることの方が、より必要性が高いと私も思いますけれども、ただ、行政法的に別に土地の売買のときに関与できないというわけではなくて、そもそも土壌汚染対策法ができるときの一つのきっかけは、その土壌汚染によって円滑な取り引きができなくなるという、小渕総理のころでしたけれども、その議論から始まっていますので、円滑な土地の取り引きというのは重要なことではあるので、この中で土地の売買のときに調査するということにすることはできないわけではないし、望ましいことでもあるとは思います。
 それから、もう1点ですが、猶予の話は先ほど浅野委員がおっしゃったとおりですけれども、施行規則の12条の3項で、確かに都道府県知事は利用状況について猶予する場合に、定期的に報告を知事にするように条件を付することができることになっているんですけれども、これがどのぐらいの件数かというのは、ぜひ環境省の方でお調べいただきたいと思いますが、これをやっていないと猶予した場合に、対応を確保できるような状況にはなっていないということではないかと思います。
 先ほど河内委員がおっしゃったように、規則の12条の6項で、現在、土地の所有者とか、あるいは土地を譲り受けた人が届け出をすることになっているんですけれども、これは規則にしかないので、これを法律の方にしないと、義務づけとしては必ずしも明確ではないのではないかという問題があると思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 どうぞ、そのほか。
 河内委員どうぞ。

(河内臨時委員)
 今回、なぜ法改正のこの議論に入っているかというところの基本的な入口が、私はなかなかいまだに理解できていないところがございまして、そもそもこの法律は人の健康被害を守ると、リスクも含めてですね、そういうことであったわけです。法の3条、4条の組み合わせで言えば、法としてはうまく全体をカバーできている法体系になっているんではないかなと、私自身は思っているわけですね。だから、うまく運用さえできていたら、それをカバーできているはずだと。
 実際、それじゃ、3%という、だから増やさないかんと、これどういう論拠からそういう議論が出てきているのかと。実際に人の健康被害が出ているのかどうか、重大な緊急性のある、そういう課題が今あるのかどうかと、そういうことをまず認識した上で、本当に何を手を打たないといけないかということを議論する必要が、まずあるのではないかなというふうに思っているわけですね。
 確かに、4条での件数は法対応4件ということで、行政からの調査命令が入ったのは非常に少ない。だけど、その数じゃなくて、実際、実態として、それ以外に自主での調査がいろいろありますね。その結果、自主調査した結果、本当に人の健康被害が出ているような、そういう事例があって、対策までいったと、それは結局、行政がその4条で、調査命令、対策命令が行くはずのものが横から来ているというんだ、それが非常に多いということだったら、これは法の運用の問題をもっと適正にやらないかんということになっていくと思うんですよね。だから、そこら辺が少し私はまだ理解ができないところです。
 まず、そこを。

(松本委員長)
 それでは、髙橋委員どうぞ。

(髙橋臨時委員)
 まず、ちょっと違う話から始めることになるかもしれませんが、汚染対策された後の土壌の把握は重要な課題であります。そして、そういう汚染土壌がどういう形で処理されているのかわからない、法としてきちんと把握されている状態にないというのは、これは極めて憂慮すべき事態です。そういう意味では人が死んでるとか、遅発性・蓄積性の汚染については立証は困難ですが、高リスクの土壌が、法的に把握されていないままで、いろんなところに行っているという状態は、放置できないと思います。
 したがいまして、その法の対象を拡張するか否かを議論する場合には、汚染土を法に把握した上で、汚染土壌処理規制のための制度につなげ、最終的な対策までつなげていくということが重要だと考えます。その過程の中で、自主調査の中で汚染が見つかった場合について、法として適正な汚染土壌処理にどういうふうにつなげていくかということも議論になると思います。そこのところが、法律問題として放置できない課題であることをご理解いただきたいと思っています。

(松本委員長)
 では、引き続いてどうぞ。

(河内臨時委員)
 汚染された土壌の拡大というのは確かに問題だと、私自身も思っているわけですね。ただ、本当に不適切に投棄された件数となったら、私聞いてびっくりしたんですけれども、たった11件なんですよね。それしかないんですよね。
 あとは、私ども企業から見たときには、今、土壌の自主的な検査というのは、いろんな形で今どんどん進めていっています。しかも、何かわかったときには、土壌の場合は地下水がありますから、行政に必ず相談せざるを得んのですよね。したがって、相談して、情報は伝えることは当然やっているわけです。
 ただし、それじゃ全部情報をオープンにする必要があるかということが次の課題です。
 ただ、その自主的な調査というのは、必ずしもその法でいう調査をやっているわけじゃなくて、企業としていろんな目的があって、境界から外へ出ていないかどうかとか、中の管理状態はどうかというようなことの調査をするわけで、調査方法というのは一律じゃないと。そういった質の違うばらばらの情報を公開しても、その解釈といいますか、どういう扱いになるかということは若干懸念します。
 ただ、浅野先生が言われたように、法に基づく検査をやった場合には、間違いなく我々としても、これは将来の法的な検査に代替するというようなことは、これは企業としても非常にありがたい話だというふうに思います。

(松本委員長)
 そうですね。
 どうぞ、それでは、市川委員どうぞ。

(市川専門委員)
 このページの冒頭の、施行前のものについての法の適用というところについて意見を申し述べたいと思いますが、これは考えてみますと、当時は全く適法に処理されていたにもかかわらず、後になってそのルールが変更されて、それで措置をしなさい、あるいは調査をしなさいと、こういうことになるわけでございまして、私どもの傘下の中小企業団体と議論をしておりましても、この施行前のものについては相当反発のあるところでございますので、特に中小企業に過度の負担にならないように、ぜひ慎重な取り扱いをお願いをしたいと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 はい、どうぞ浅野委員さん。

(浅野委員)
 この問題は、行為規制をかけると言っているわけではないわけです。既に先例これありでありまして、そのときに散々議論したのでよく覚えているのですが、地下水の浄化命令は法規制がかかる前のものであっても浄化命令をかけている。この点は当時、審議会でもかなり激烈に議論したのですが、現在、地下水汚染の原因となる汚染の結果としての危険性があるというのであれば、それは過去であろうと何であろうと、現在の危険を除去させるということは当たり前だからいいだろうというんで、それは国会でもさして議論にならずに通ったという記憶があるわけです。
 ですから、ここでもあくまでもそのリスクが現実にあるならば、そのリスクがあることに対する対応はしなくちゃいけないということです。
 もちろん、中小企業に対する一定の配慮ということは必要ですから、現在でも猶予という形で配慮をしているわけですし、配慮をどの範囲でどうするかということは当然考えていいわけですけれども、一般論としてそもそもと言われるのは、それがちょっと違うと申し上げせざるをえません。つまり、行為規制をやっているわけじゃないということです。だから、そこはご理解をいただかなきゃいけないというふうに思うわけです。さて、それはそれとして、事務局に、基礎的な情報として知らせていただきたいのですが、土対法は、地下水汚染型のものと巻上汚染型のものと二つを想定して制度をつくったわけですが、実態としてはほとんどが、地下水汚染型のものなのですか。巻上型のものというものは殆ど例がないのか。どうなのでしょうか。その辺は調べておられますか。
 というのは、結局、これは、水局がつくった法律だから、水濁法で引っかけるようになっているんだけれども、今日の資料を見ていると、その他の施設のなかに大防法で引っかけなきゃいけないようなものが結構あるわけです。土対法は土対法なんですから、その施設がどの法律で規制されていようと関係ないわけで、その施設をどうするかということを考えればいいんですが、正直言って、法律をつくったときに、内心疑問には思っていたんですね。何で水濁法上の特定施設だけにするのかな、大防法の施設だって、大防法と書くかどうかは別としてね、あっていいはずなのに、なぜ水濁法にしたのかな、多分、水局がつくったから遠慮したかなっていうふうに思ったのです。
 ただし、巻上型のものでなければ、もうほとんど水濁法関係の施設で済んでしまうわけです。だから、実態としてはそれで済んでいるのか済まないのかですね、という問題があるのではないかなと思ったわけです。

(松本委員長)
 そこら辺はどうでしょうか。
 事務局、調査はされて……。
 稲垣委員どうぞ。

(稲垣臨時委員)
 実態を見てみると、基準のうちの含有量基準を超えるようなものはないんですね、少ないですね、巻上型のものはね。ほとんどが溶出量基準を超えているということになると、やはり地下水型が多いだろうというふうに思っています。

(松本委員長)
 はい、わかりました。
 石原委員どうぞ。

(石原臨時委員)
 水局におりましたので申しますが、あれは水局だからということではなかったですね。また事務局の方で調べていただいたらよろしいかと思うんですけれども、土壌汚染の原因となる物質は含有と溶出とあって、汚染の原因は何かというと、水に溶けて流れ出したか、あとは、工場の操業中なり作業中に下に落としたかという二つなんですね。基本的には下に落ちるという構造なんですね。上に巻き上がる構造ではないということで考えている。
 そうすると、あとは水濁法の施設に限定する必要があったのかというと、もう少し広くてもそれはよかったかもしれません。
 ただ、広げ出すと物質を扱っている業すべてという構造になりまして、これは広がる範囲がものすごく大きくなると思います。すべての業になりかねないぐらいになるということもありました。
 で、最初の出だしということもありますし、そういうこともあって、水濁法の特定施設という限定で、かつ特定有害物質という縛りでスタートしたと記憶しています。
 ただ、それが広かったか狭かったかといえば、すべてを捕捉する構造ではないというのは事実だと思います。ただ、土地の土壌汚染というのは、先ほど最初にハザードの問題ではなくリスクの問題だということなので、どの程度の大きさのリスクまで抑えればいいかという判断で、その当時の判断としての縛りでやったということでございます。
 それと、要望ということになるのかもしれませんが、法律の対象範囲の議論で、調査の契機を、3%だからということでは僕はないと思うんですけれども、河内委員のおっしゃるように健康被害で行くんだから3%しかなければ3でいいじゃないかと、こういう議論も当然あるんですが、率の問題ではなく、できる限り捕捉した方がいいというのは捕捉した方がいいと思います。
 ただ、一番最初に申し上げたこともあるんですが、土壌汚染ですから、廃棄物はまだ燃やすと10分の1とか15分の1になるというところがあるんですが、土壌は土壌の物量そのままですし、健康被害ではない、気持ちが悪いというのか、そういう観点からの掘削除去がかなり大きく行われているという実情のもとで、調査契機を広げるということは、別途、処理施設の整備から入らないと制度自身として回っていかないんではないかという懸念を持っております。そういう意味では、その調査契機を広げると同時に、処理ができるのかということも含めてご検討願えればと思います。
 それから、これは僕の記憶違いなのかもしれませんが、新聞で築地の移転の件が載っていて、法施行前だから打つ手がないという記事が出ていたんですが、法施行前であっても知事は命令を打てますし、措置をとれますんで、東京都の問題だからということになるのかもしれませんが、耳目を集めている事例ですので、環境省さんの方においても、ちょっと正確な情報の記事になるようなというんですか、そういうことで努めていただければありがたいと思います。

(松本委員長)
 はい、ありがとうございました。
 それでは、もう一つか二つ。
 大塚委員どうぞ。

(大塚委員)
 最初の方の話に戻りますけれども、その対象範囲について少ないという、3%ということの問題ですが、何が問題かというと、健康被害が起きるまで待っているというわけにはいかないものですから、そのリスクがわからないという状況を、何らかの形で解消する必要があるのではないかというのが基本的な発想ではないかと思います。そのときに、それほど負担をかけずに、できるだけその対象範囲を広げていくということが重要になってくるのではないかと思います。
 それから、自主的に調査をされた場合に、3条調査と同じような扱いを受けるということは私も必要だと思っていますが、そのためには何らかの条件が必要で、法の3条の調査と言えるような条件を満たしているものについては、そういうものとして扱う。
 先ほど笠井課長の方から、そこの点も検討してほしいという話がありましたけれども、3条調査とみなすことができれば、私は後は3条調査をした場合と同じ対応にしていいのではないかというふうに考えております。
 それから、先ほど処理施設の検討から入らないといけないというのは、確かにそのとおりのところもあると思いますけれども、聞いたところですと、現在セメント工場はかなり対応してくれていますけれども、まだその余力はあるというふうに伺っていますので、その辺は環境省の方でご存じでしたら、ちょっとお話いただけるとありがたいと思います。以上でございます。

(松本委員長)
 今、ご質問がありました点は、環境省把握されていますか、何か。処理施設ですね。
 はい、どうぞ。

(高澤土壌環境課課長補佐)
 それでは、今の大塚先生からセメントの処理施設のお話ありましたので、すべてのところの実態を聞いているわけではないんですけれども、いろいろ土壌もセメントの原料で従来使っていた粘土の代替材料として使っているということで、あと、ほかの廃棄物とかも使ってやっているということで、セメント製造量の全体がそんなに伸びていないということもありまして、私がヒアリングというか話を聞いたところは、もう、それほど余力というんですかね、その施設についてはないという話を聞いておりますが、ちょっとセメントの日本全体の施設としてどうなっているかというところまでは、すみません、把握しておりませんので、ところによってはまだ受け入れられる余地があるところもあるかもしれないということです。
 あとは、先ほどデータについてご質問あったんですけれども、ちょっと私の今手元にあるのは、指定区域の話で法3条の調査の結果でございますので、こちらの方はまさに有害物質使用特定施設に着目したときの結果ということなんですけれども、平成17年度まで、法施行時から平成17年度までの数字で言いますと、指定区域に指定されているのが、そのときまで110件ございまして、うち溶質量基準のみ不適合なのが67件、含有量基準のみが不適合なのが7件でございまして、両方不適合というのは36件でございますので、指定区域で見ますと、溶質量基準を超えているというところが多いというところでございます。

(松本委員長)
 はい、ありがとうございました。
 それでは、ちょっと待ってください、石原委員。
 白石局長。

(白石水・大気環境局長)
 豊洲、例の移転問題のご質問がありましたので、ちょっと経緯を承知しておる私の方から補足をさせていただきますが、現行の法律ですと、確かに4条という法律がありますので、適用する条件を備え得るとは思っております。
 ただ、今現在で言えば、あそこに通常人の立ち入りがないということと、それから、周りを海で囲まれておって、そこの地下水を飲用しているというおそれもないということなので、都知事の方は4条の適用をする段階には至っていないと認識していると思います。
 それから、条例との関係で言えば、先ほどの資料にもありましたように、東京都の条例では、土地の3,000m2以上の改変をする際には条例が発動されるようになりますので、やがて、仮にあそこで何らかの建物を建てるための土地の改変が始まろうというときには、東京都の条例は適用になると私どもは、よそ様の条例なんであれですけれども、そういう条文だなというふうに我々は理解しております。

(松本委員長)
 よろしゅうございますか。
 はい、それでは、石原委員。

(石原臨時委員)
 おっしゃるとおりなんだろうと思います。
 ただ、私が申し上げたのは、記事の出方自身は、施行前だから手の打ちようがないという出方だったと記憶しています。そういう意味では、そういう先ほど局長のおっしゃったようなこと、マスコミを通じてきちんと理解が行き届くような形にしていただけると、土壌汚染対策法の趣旨なり、不備な点も含めて、よくわかっていただけるのかなと思った次第で申し上げたところです。

(松本委員長)
 佐藤泉委員、どうぞ。

(佐藤泉臨時委員)
 調査義務の対象なんですが、これは土壌汚染対策法の目的から考えるべきだと思うんですね。それでリスクマネジメントを中心とはしておりますが、土壌汚染の拡散防止ということも大きな目的だというふうに思っております。そうしますと、汚染がある可能性がある土地は、基本的には3条で押さえられている。それで、3条で押さえられていないものを補足的に4条で押さえるという構造が本来あるべき姿と思うんですね。そうしますと、現在の法律の対象を言いますと、これで到底、土壌汚染の可能性のある土地が、ほぼ網羅されているというふうには思えない状況でございます。ですから、条例ができているわけですね。
 それで、東京都の条例なり、有害物質を取り扱っている工場、事業所というものは、私が今まで法律相談を受けたケースでも、相当程度、土壌汚染がございます。これはどういう工場かというと、例えば、部品の解体をしていたとか、それから、塗装をしていたとか、こういう上で作業をしているというのは水濁法の対象になっていないわけですけれども、かなり有害物質を取り扱っています。こういうところで非常に多くの土壌汚染が発見されています。しかも、そういうところが非常に宅地化されておりまして、東京では問題になっている。
 したがって、私は基本的には、3条の調査というのは十分に機能していないんではないかというふうに思っています。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 では、もう一つ意見を言ってください。
 河内委員どうぞ。

(河内臨時委員)
 また、大塚さんの話で3条を広げるということと、それから、4条をきちっと運用すると、この二つを費用対効果で、どちら側の攻め方でいくかということだと思うんですよね。
 だから、3条の範囲を広げて、それなりに対象を広げてつぶしていくというやり方と、4条をきちっと運用で、例えば、井戸水の飲用というリスクならば、水濁法と絡めてきちっと管理をしていくと。それがまさに人の健康ということには直接つながっていくだろうと。したがって、そこの運用をきちっともう少し重点的に手を打っていくと。
 もう一つ直接摂取は、人の一般的に入る場所というのは大体限られているでしょうから、学校とか公共の土地をきちっと行政が履歴から管理すればいいんじゃないかなと。だから、その4条から攻めていく、それから、3条を広げるという二つの道がある。
 ただ、ここで確かに言われるように、汚染土壌の拡散がどうだと。企業の実態として、汚染土壌が発見された場合は、必ず対策は適正にする必要があるということで、どこかへ捨てに行くというようなことは、とても今の時代だとできないわけですね。だから、対策はそれなりにきちっとできている、発見できたらやっているはずなんですよね。だから、そこをそれほど行政の、今でも非常に負担かかっている中、さらにお金をつけて、そういう範囲を広げるようなことは、本当に費用対効果ということで効率がいいのかどうかということを、一度考えていただきたいなというふうに思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 はい、では、大塚委員、もう最後にお願いします。

(大塚委員)
 今おっしゃっていただいたので、私も4条調査広げるのは非常に大事だと思っているんですけれども、これこそが自治体の方でやはり人手が足りなくて、余りできないということが残念ながらありまして、最近ちょっと問題になった事件で、某市がちょっと絡んでいるものですけれども、問題が発覚したら早速その災害用井戸を穴埋めして飲用に使えなくしてしまったというようなケースもあるようですから、4条調査が広がらないというのがあって、こちらの方も広げていくことは必要だと思いますけれども、現状はなかなか難しいのかなというふうに考えております。以上です。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 はい、どうぞ。

(鈴木臨時委員)
 浅野先生もおっしゃったかと思うんですが、法律は、現在の法律の範囲内でできることをやったけれどもここがだめだというときには変えるべきだと思いますけれども、基本的に3条、4条の問題がありまして、例えば4条調査でカバー出来ないのか?4条調査をするのに、県の方々が共通の認識を持たれて、4条でカバーするという体制になっているのかどうか?今、県には人がつけられないからというご議論がありましたけれども、それはある意味で本末転倒で、この4条の規定でカバーできない、幾ら運用をよくし、あるいは環境省さんが各県の担当官の方に十分な研修を施してやろうとしてもできないというならわかりますけれども、まだまだそういう行政サイドでの運用というのが、都道府県によっても違うような気もしますし、その辺をまずきちんとして、それで現状ではどうしてもカバーできないということになるのかどうかというのを、一度教えていただきたいと思います。

(松本委員長)
 浅野委員どうぞ。

(浅野委員)
 関連することですが、ちょっと今日の本題からは外れてしまうかもしれませんけれども、履歴等調査ということになっているのですが、どこまでそれでは行政に情報があるのか、一体、履歴ってどこまでさかのぼることができるのかという問題があるわけですね。
 例えば、福岡県内でも有名な工業都市があって、戦前からやっているわけですから、かなり土壌汚染もありそうだということにはなっているのですが、経産省すら情報を持っていない、ましてや、県の環境部局にはほとんど情報がない。命令を出してみたら、また次に違う物質が出たので仕方がないから、また命令出すなんてことをやっているわけですね。
 それともう一つは、その自然由来とのごちゃごちゃという状況があって、これまた非常に情報が不確かで、我々も現場で困るわけです。しようがないので地質の先生を呼んできて、あれやこれやと調べてもらって、これは自然由来でございましょうといってやるわけですけれども、なかなか大変です。そういうことも、さっきの処理施設をちゃんと考えなきゃいけないということがあったわけですが、情報をどうやって的確に把握して行政実務で利用できるかが問題です。この辺の体制を整えることを今までやってこなかった、これは大事なポイントじゃないかなという気がするわけです。
 ですから、仮に、その履歴調査を、所有者なり、この土地の利用する者に負わせようと、あるいは、どこかで言われているように、届けがあったら行政側で調べて報告してあげるという制度をつくろと、やっぱりその過去の情報の把握という問題というのはどこまで行っても解決できないような気がするわけです。
 ですから、ちょっとこの辺についてかなり関心を持って考えておかなくてはいけないと思うですけれども、愛知県は大丈夫ですかね。

(松本委員長)
 稲垣委員どうぞ。

(稲垣臨時委員)
 まず、鈴木委員の話で、3条、4条の話でいったら、私は今、法律の形で行けば、きちっと客観的に判断するためには、まず3条をきちっと充実すべきじゃないのかなと。すべて何でも4条でというふうじゃなくして、3条をきちっと充実させるべきだと。そのために各都道府県が条例でもって対応の仕方を広げているというのはあると思うんですね。これはまさしく私ども条例でやったのは、先ほど来説明ありましたように、確かに特定施設の廃止のときも、これは必要です。ただ一番問題は、その土壌汚染が拡散するかどうかということになれば、土地を改変するときというのは一番わかりやすいときなんですね。そういうのもあって、各都道府県ともそういうときにきちっと届け出をさせたり、あるいは、調査をさせたりするという制度にしているわけですから、法律に不備があれば、それを補う法律の改正というのは私は必要じゃないのかなと。何が何でも3条以外の4条でみんな拾えばいいわということじゃないし、また、各都道府県が、地方公共団体が人が少ないからとか、そういう問題ではこの環境問題についてはないと私は思っております。こと愛知県については、そう思っております。
 それと、浅野委員が言われましたように、確かに履歴というのは本当過去にさかのぼることは難しいです。それはもう実態があります。私たちもずっと30年、40年やってきておっても、たしか昔はこういう工場やったな程度しかわからないのが実態であります。それと自然由来、今一番、後程ご説明しようと思っていましたけれども、自然由来の問題も大変問題があるんですね。法律では自然由来のものは対象外になっていますけれども、ある工場で自然由来のものを持ってきたら、土地を改変しとった後に持ってきて測ったら出ちゃったら、これ自然由来かどうかわからへんようになっちゃうわけですね、そういう問題もあります。
 私どもは、そのまず履歴を調査してください、3,000m2以上のものは履歴を調査してくださいと言いますけれども、もうわからない場合は、はっきり言って自主調査をやっていただくというのが実態なんです。それでないと、やはり周辺の住民、県民というのは、その安全という理解でいけばできないわけですから、それが実態になるのかなと。すべて履歴で対応するというのは不可能な部分もあると思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 非常にたくさんのご意見をちょうだいしたわけでございますが、まだ二つほど課題を残しておりますので、最後にもう一度、今の問題はお聞きする時間があるかと思いますが、とりあえずは、1についてはこの辺で終了させていただき、次は(2)の自主的な調査の促進についてに移らせていただきます。どうぞご意見をお願いいたします。いかがですか。
 髙橋委員どうぞ。

(髙橋臨時委員)
 懇談会の場でも、自主的な調査をどのように活用していくか、促進していくのかという点はかなり論点になりました。ただ、そのときでも多くの意見では、情報をきちんとオープンにしていただくということは、重要ではないかという意見が多かったというふうに記憶しております。
 ただ、その場合、調査の精度といいますか、正確性といいますか、そういうのも重要だと思いますので、調査の客観性、公正性をどういうふうに担保していくのかというところを、重点的に議論していくべきではないかというふうに思います。
 したがいまして、繰り返しになりますが、法のルートに乗せ汚染土壌の処理システムに乗っけていくと、こういうシステムをどのように構築するかが、頭の使いどころではないかと思っております。以上です。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 河内委員、先ほど、次の点についてご意見ありましたらどうぞ。

(河内臨時委員)
 すみません。先ほど、フライングをしてしまいましたけれども、自主的な調査に対する情報開示というのは、浅野先生言われたように、法的、強制的にできるもんじゃないという、これは原則だと。ただ、今、企業は、かなりもう自主的に公開していっていると思うんですよね。公開せざるを得ない状況になってきているというふうに思います。
 その中で、ただ、その情報の取り扱われ方ですね。一体何のため、何にそれが活用され、どういうことだということは、きちっと評価していただいて、例えば行政に出したときに、その扱われ方、その情報の内容正確度、それから、記述としてはリスクに対する考え方もついて、その情報が扱われるとか、そういうことがなければ、なかなか素直にといいますかね、ちょっとつらいところが若干あるんじゃないかなと。
 だから、これは当然情報が公開されたときには、住民とのいろんな形でのコミュニケーションが発生、そのときのきちっとした対応があり、先ほど言われましたように、その検査の精度そのものもきちっと担保されるということも重要でしょうし、そういうことのベースがインフラとしてきちっとつくられるということも、情報公開ということと対になって、非常に重要な点だろうというふうに思いますけれども。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 どうぞ、お願いします。大塚委員どうぞ。

(大塚委員)
 3条の調査とみなせる場合の条件というのは、おそらくここで検討していただくといいと思いますが、三つほどあると思うんですけれども、一つは、指定調査機関をやはり使われた方がいいということがあると思います。
 それから、技術的な、現在3条の調査で求められているような、どういうメッシュでというようなところは一致していないといけないというのが二つ目にあって、三つ目は、自主的な調査をなさった後、大分時間が経っていて、新しく土地の改変とかされていると、やはりもう一度調査しなければならないということが出てくるかもしれませんので、大体その3点ぐらいかなと思いますけれども、実際のところをご存じの方に、ぜひご意見をいただけるとありがたいと思います。

(松本委員長)
 どなたかご存じでしょうか、今の件。
 はい、どうぞ、稲垣委員どうぞ。

(稲垣臨時委員)
 私どもも自主調査が圧倒的に多いわけですね、条例以外のものが圧倒的に多くて、少し前の河内さんのお話にもなるんですけれども、各企業は、これはもう実際に調査して、有害物質が出れば、これはもう公表しているというのが実態であります。あとは、その公表したときに、その有害物質の量の取り扱い、これをいかに間違いなく誤解がないように周辺住民に説明するかと、これがもう一番大事だろうと思います。
 それと、今言われましたように、調査については、私どもは環境省さんが監修しております指針ですか、具体的に言うと技術的手法の解説とか何かに書いてある、そういう手法できちっとやってあるというのが、それでないとなかなか公にしても意味ないですから、私どもいろいろなところから要望があれば、そういう指導をさせていただいているのが実態ですね。ですから、自主調査の取り扱いというのは、それに準拠しておれば、当然、法律に基づくやり方でいいと思いますけれどもね。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、ちょっとお待ちください。
 雄也委員の方から、佐藤雄也委員。

(佐藤雄也臨時委員)
 私がいろいろ相談を受けた例ですと、自主調査の点ですが、事業者というか土地所有者は、対策をちゃんと法律にのっとってやったというお墨つきをもらいたいと。ただし、汚れているということで指定区域になるのはちょっとやめてくれと。指定区域にしないで対策をちゃんととったというお墨つきをくださいという、そういうために、事実、地元自治体に相談しているんですね。それで自主的に調査しているんですが、やはり指定区域になるのを非常におそれている、私の体験上そういう実態があるように思います。
 で、重要なのは、これは前回議論されたことですけれども、指定区域の名称のつけ方、あるいは、措置済み、対策済みの名称のつけ方、そこら辺を工夫しましょうということとも関連してくるんですけれども、基本的には、今はもう情報は隠しておいても、結局売るときに売り抜けることができないということですので、問題はその情報をどういうふうにルール化するかということが非常に重要に思います。
 自主的調査が特に問題になるのは、操業中の工場や土地改変の場合で、自主的にやられているところ多いんですよね。そういったことで、情報のルール化を検討していく必要があるんじゃないかと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、浅野委員どうぞ。

(浅野委員)
 ほぼ同じようなことを考えていたわけですが、法に基づく場合でも、完全にクリーンアップをしない場合というのがあって、もともとリスク管理という観点から言えば、それで十分だというのが法律をつくったときの意図であったわけですね。それから言うと、自主的調査の場合でも同じようなことがあり得るはずで、これは少なくとも法律の要求するような措置が十分講じられているということを、はっきりと認めてあげるような仕組みというのがあってもいいのだろう、その方が多分むだなことはしなくても済むということになる。
 ただし、完全にきれいにしていない限りは、次の用途変更のときに若干制約がかかることはやむを得ないし、その用途制限がかかるということについての公示性が全くないというのは非常に困るわけで、そこをどう調整するかが課題ですね。
 だから、今、佐藤委員がおっしゃったように、指定地域にされちゃ困るというところが、多少つらいところで、それはちょうど化審法の改正のときにも、第何とか、何種何種というので少しランク分けをして、怖くない指定物質と怖い指定物質を分けたのと同じようなテクニックというのはあるだろうから、それはそういう工夫はしてもいいだろうし、それから、何よりも、ここまでやっていれば通常の使用では何の問題もありませんということを、ちゃんと事業者みずからが幾ら説明しても説得力がないものを、行政なり、そういうようなところがきちっと担保してあげるという仕組みは、これはお互いにとってハッピーなのだろうと思うわけです。なまじそれがないばっかりに、過剰な対策も行われているということはありそうだし、はじめにも申し上げたように、もともと法律をつくったときに、過剰な対策をみんながやらないように済むように法律をつくりましょうというのが、つくったときの一つの目的でもあったんですが、それは残念ながら、さっき申し上げたように、ほとんど全うされていないという現実がありますからね、だから、ここは自主的な調査だろうと法的な調査だろうと出口は同じなんですが、特に自主的な調査については、その辺のところに少し意識を向けてメリハリのあるようなやり方があっていい。
 それから、私がさっき言ったように、白の場合にはもう堂々と法的に調査したのと同じだというふうにしてもらう方が、事業者にとってはありがたいのでしょうから、それでいいんでしょうけれども、じゃあ、それを並びで、グレーじゃありませんよと、白に近い、若干汚れているけれども問題がありませんというようなそういうクラスというのがあって、その上で本当に危ないところはやっぱり危ないんだから危ない、自主的であれ何であろうとちゃんと対策はしなきゃいけませんという世界に入り込むのだろうと思うのです。そこは、だから二分法じゃないやり方というのを上手に工夫していくことが一つの解決法かもしれないということです。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 どうぞ、そのほかお願いします。
 はい、河内委員どうぞ。

(河内臨時委員)
 今の関係で、先ほどの議論と少し関係しているんですけれどもね、結局、そういうリスクアセスメントということが、やはり行政に我々は最後は頼るところは大きいんですよね。そうすると、3条か4条かというときに、どっちにどういう負担をということになると、私は4条できちっとした担保をとってほしいなという感じがしています。4条の体制を、やはり行政として国の予算もつけながら、充実していくというのが必要じゃないかなという感じはしますけれども。

(松本委員長)
 それでは、細見委員どうぞ。

(細見臨時委員)
 少し自主的な調査と対策ということで、連動して考えないといけないかなと思います。単に調査をしてオープンにする、情報を開示するだけではなくて、その対策が適切にとられるということが必要かと思います。
 特に指定区域に指定された場合には、その汚染土壌が今後どのように処理されていくかということについては、追いかけることはできる。都道府県が関与しながらもチェックできます。
 しかし、自主的な調査、特に対策ですけれども、それについてもおおむね多くの事業者は都道府県と相談されながらやっていると思われるんですけれども、最後の汚染した土壌を仮に掘削されて、それはどこにどれだけ行って、どうなっているのかというような流れということに関しては、十分把握されていないんじゃないかというふうに思います。
 確かに調査と、それから対策と、それから、それを補うようなシステムとしては、その浄化施設、土壌浄化施設もあるんですけれども、特に指定区域からの汚染土壌については、セメントの方には現実にはいっていないと思います。そういう問題もありますので、対策と調査と連動させて議論すべきかと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 稲垣委員どうぞ。

(稲垣臨時委員)
 今の私ども、実態としては、調査、自主調査であろうと何だろうと、具体的に有害物質が出てくれば、これについては、どういう処理をしているかというのはきちっと計画をいただいて、どこでどういう対策、どういう、例えば浄化施設へ持っていってやっているのか、先ほど来議論になっておるようにセメント工場へ行っているのか。あるいは、もっとひどいのは廃棄物としてきちっと管理型処分場で、管理型あるいは安定型物だったら安定型物で処理してというのが実態であって、どっかへ行っちゃっているということは決してないというふうに理解をしておりますけれどもね。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、髙橋委員どうぞ。

(髙橋臨時委員)
 まず、愛知県の例についてお聞きしたいのです。愛知県の場合には、公表は条例で定めていると理解しているんです、それでよろしいでしょうか。
 そうであるとするならば、愛知県の場合に条例で法的担保されている点はほかの都道府県と違う点なので、そこは制度設計上考えなければならないと思います。もし愛知県の制度が参考となり、このシステムを法に取り入れるのならば、公表の法制化という形で法制度化するということが、必要ではないかというのが、まず第1点、お伺いしたかったことです。
 それから第2点目ですが、これは河内委員の方のご指摘についてですが、私は一般行政法を専門にしておりまして、ほかの分野の行政調査などの実例も知っておりますが、やはり土壌の汚染の場合は、一般的な契機を端緒にして調査に入ることは、ほかの制度よりかなり難しいと思います。土壌の中の問題ですし、また、健康リスクも急性のものはなかなかないわけですから、4条調査に過度な期待をかけることについては、一般行政法の制度設計としてはなかなか難しく限界がある、と思っております。
 その上で、自主調査を活用するという話です。今回の議論で有益だったなと思うのは、きちっと自主調査をされるような企業であれば、これを公表し、きちんと処理をされていることが当然だということであれば、制度化できるのではないか。例えば汚染があった場合について、届け出をしていただくという設計もありえるでしょう。そして、届出があった汚染については行政はリスク評価して、住民に対して行政の立場から説明していく、このようなシステムは制度設計としてあり得るというところが、今日の一つの到達点かなと思いました。
 ただ、そういう自信がある方というのが本当にすべてかというと、必ずしもそういうことではないと思います。そういう意味では、3条調査を活用するというのは重要なことで、ただその場合、石原委員がおっしゃいましたが、法をつくるときには有害物質の施設ですね、水濁法上の施設で十分かなと思ったわけですが、きょうの調査結果を見ますと必ずしも十分ではなかったようです。定型的には把握できていない部分が多かったということが明らかになったと思います。
 そうすると、石原委員おっしゃったように、物質を増やすかという話になりますが、これには限界があると思いますし、法できちんと把握していない施設まで取り込むというのは難しいと思います。そうすると、元に戻って、ほかの視点から契機を広げるということが重要だということになりまして3条調査については、一定規模の土地の改変ということが、拡散防止の点から重要かなと思います。もっとも、この点は私の個人的な意見でございます。以上です。

(松本委員長)
 はい。中小企業の立場として、市川委員、何かご意見ございませんか。

(市川専門委員)
 中小企業の場合には、措置をとるということについては、大変経済的な負担が大きくなるということでございますので、一定規模以上の場合に調査というようなお話もございましたが、そういう形で中小企業に対する配慮を、ぜひお願いをしたいというふうに思います。

(松本委員長)
 わかりました。
 それでは、大塚委員どうぞ。

(大塚委員)
 いろんな議論が出てきてしまいましたので、どこから申し上げたらいいか迷いますが、一つは、今、髙橋委員が言われたことは私もそう思いますけれども、ここに今日の資料に出てきているように、現在、有害物質の取り扱い施設に限らず、対象になっていないものも何とか法律で取り込む方法がないかということを検討していただきたいと思います。
 これはどこまで広がっていくかというのは、限定しないといけないと思うので、条例では広げているところもあると思いますので、それなどを参考しながら、広げた方がいいのではないかと思います。
 それから、細見委員がおっしゃったように、調査と対策を連動する必要があるというのは、私もそのとおりだと思っていまして、この話は今日の範囲を越えてしまう可能性がありますが、自主的な調査をして、その先、対策まで自主的にやるということがかなりあると思いますけれども、その場合であっても、第三者機関を使っていただくという、指定調査機関を使ってもらうというようなことをしていただくとありがたいと思います。
 稲垣委員がおっしゃったように、現在、その愛知県の方では対策について計画を出してもらっているわけですが、そういう制度を法律の方でも入れるということが、おそらく考えられるのではないかと思います。この場合に、第三者機関だけでいいのか、行政にも何らかの最後の対策のところの確認をしてもらうようなことを考えるのかというあたりは、ぜひご検討いただきたいところでして、この話は先ほどの浅野委員のお話に絡んできますけれども、自主的調査であっても、法律に基づく調査であっても、最終的に対策をしたことについての結果を確認するような制度を入れることによって、余り過剰な浄化をしなくてもいいという状況をつくり出すということが、ぜひ必要ではないかと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 岸井委員どうぞ。

(岸井臨時委員)
 毎度同じようなお話をして恐縮なんですが、今おそらく宅建業法の中でも重要事項説明で、当然そういうことを説明しなきゃならないと、みんな思っているだろうと思うし、売買がある場合には必ずと言っていいほどチェックされていると思うんですね。
 問題は、そういうケースでない場合ですよね、だから、自分の土地はどうしようもないと大分みんな理解してきたので、きれいにすれば証明してあげるということだけでは、おそらく動かない。もうちょっと積極的にやっぱりきれいにする仕掛けを、サポートを何らかの形でつくらなければ、前回と同じだけれども、3分の1の土地が汚れていると言っているのに、その土地の所有者に全部きれいにしたら証明してあげると言っても、多分動かないままでむしろ潜在化するだけだと思う。ぜひ新しくサポートするシステムを、国を挙げてつくらなきゃいけない。それがない限りは、おそらくますます潜在化していくだけだと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 今の岸井委員のご発言、関連してどうぞ。佐藤泉委員どうぞ。

(佐藤泉臨時委員)
 関連してなんですが、調査範囲を、3条調査を広げると、それから、自主的な調査についても報告をするということになると、相当程度、範囲が広がってくるというふうに思います。
 その中で、ちょっと愛知県の例を伺いたいんですが、埋立地の場合には、埋立地というだけで、おそらく埋め立て由来での環境基準値を超えているという土地があると思うんですね。埋立地全般がそういう状況にあるというような場合には、一体どのように対応されているんでしょうか。

(稲垣臨時委員)
 その埋立地というのは、旧廃掃法が施行される前の処分場という理解でいいですか。

(佐藤泉臨時委員)
 海面埋め立てで。

(稲垣臨時委員)
 ああ、海面埋め立ては、公有水面埋めたところで許可とっておれば、それでもって処理しているというのが実態ですね。
 ですから、埋め立てを掘り起こしたりする場合ですか、また。埋立地をつくりますね、ほとんどが浚渫土砂で埋立地をつくりますね。それを数年たって掘り起こした場合っていう理解ですか。

(松本委員長)
 干拓地かどうか。

(佐藤泉臨時委員)
 そうですね、工場団地をつくるときに、埋め立てをして工場団地をつくっている例というのは、愛知県ではないでしょうか。

(稲垣臨時委員)
 いえ、ありますよ。そればっかりですから。

(佐藤泉臨時委員)
 その場合には、調査すると、例えば工場を売るとかいう場合には、かなり汚染が発見されるというふうに聞いているんですけれども、それはいかがなんでしょうかね。

(稲垣臨時委員)
 多分、公有水面を埋め立てをした後、数年たって、Aという工場からBという工場へ売買するときの、そうですね、それがどうなってるか、私調べてみます。わかりません。はい。

(松本委員長)
 よろしゅうございますか。
 それでは、浅野委員どうぞ。

(浅野委員)
 私の経験した例では、自然由来で汚染された土を持ってきて埋めちまったものだから、埋め立ての段階では海洋汚染防止法には引っかからなかったから、それでオーケーになってやっていたものが、竣工した後に土対法に引っかかったという例があるのです。ものすごく困りました。
 しようがないので、自然由来であるということを一生懸命説明して、それで、もうそのためにわざわざ委員会まで開いて、報告書をつくったりして、大した量じゃないのです。ほんのちょっと基準を超えているだけですが、そもそもその埋め立てに反対というようなお話とごちゃごちゃになってしまうものですからややこしいわけです。
 結局、それはそういうことで自然由来でありますからといって、騒ぎは終わっているのですが、本当言うと、自然由来であってもわずかながら数字としては土対法の基準を超えていることは事実ですから、これをどうしてくれるという問題は本当は残るわけです。
 だけど、汚染がかなりひどくて、人の健康を考えたら、何らかの対策をしなきゃいけないような場合であれば、それはそうでしょうけれども、もともと海面埋め立てに使う土砂として使っていいかどうかということに関して一定の基準があって、それを遵守してやっているはずです。ですから、少なくとも海面の埋め立ての場合には、ものすごく汚れた土を持ってきて埋めることはできないわけですから、だから、そこで両方の法律の整合性がないところに問題があるのだろうと、私は正直思っている。

(稲垣臨時委員)
 水濁法が施行された以降の埋め立てだったらいいんですけれども、その前の……。

(浅野委員)
 まだまだひどく問題があるんですかね。
 でも、結局は汚染されているということだけで、だからどうかしなきゃいけないという話じゃないわけで、それが本当に健康リスクにつながるようなものであるならば何かしなきゃいけない、だけど、そのときでも表面被覆で済むならそれでいいというような場合があるだろうし、海面埋立地のような場合で、地下水利用に直ちにつながるようなものはどのぐらいあるのかという問題ありますから、その辺のところをきちっと説明していって、どういう対応をすればリスクがコントロールできているのだということが理解されるという雰囲気にしなきゃいけないのでしょうね。何となく基準だけが一人歩きをしているというところに、すごく問題があるのだと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 河内委員どうぞ。

(河内臨時委員)
 先ほどからの自主的な調査の結果を公表すべきということは、これは実態としては、確かに企業はそれなりにオープンにしていますけれども、全面的にすべて公表することは絶対にできないと思います。自主的な努力を阻害する、意欲を阻害するということ、ちょっと非常に微妙な話をしておるんですけれどもね、それはできないと思います。
 ただ、そういうことをインセンティブを与えて、先ほど繰り返しなんですけれども、それを将来の法の検査に代替できるというようなことに道筋をつけて、それを公表するということの余地は残すというのは制度設計としては非常にいいかなというように思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 どうぞ、もうございませんか。ありがとうございました。
 それでは、ちょうど時間もあれですので、3番目、その他ということでございますけれども、本日の論点全体を通してご意見をいただいても結構でございますので、どうぞお願いいたします。
 はい、藤井委員どうぞ。

(藤井委員)
 きょうの一連の専門的なやりとりを伺うにつけ、企業と行政との間のかなりのやりとりはあるように見えますが、一体、これがそこに住んでいる住民の安心・安全につながるような納得の説明会なり、そういう形を、どの時点でどういうプロセスでどんな形でやったのかを、具体的な形で例えば愛知県で、この土対法の対象になったところで、こういう事例がありますと、そこについてこの一連の住民が、なるほど私たちの健康リスクにつながらないんだと、安心なんだという、それから地下水汚染にも、これだったら大丈夫というような、そういう大丈夫までいかないまでも、そういうやりとりの事例が伺えたら大変ありがたいです。
 企業、行政のやりとりは今日大分見えたのですが、そこの住んでいる住民、そこについてのもっともっと細かいリスクコミュニケーションをやらないと、最終はそこの人たちが健康被害が起きてからでは大変もうアウトになってしまいますので、そこでもし事例がありましたら、ちょっと教えていただきたいと思います。

(松本委員長)
 稲垣委員。

(稲垣臨時委員)
 いろいろな事例ございますので、次回までにちょっと整理して、また提出させていただきますけれども、現実に本当、地下水汚染が起きたところについては、周辺住民に説明会等をやって、そういうときには、1回目、2回目のときもお話ししたかもしれませんけれども、行政と例えば企業だけではなかなか納得していただけなければ、それなりの専門の先生方にも入ってもらって説明するとか、そういうやりとりはあったと思いますので、また、数例を提出させていただきたいと思います。

(松本委員長)
 では、眞柄委員どうぞ。

(眞柄臨時委員)
 今のことと関係するんですが、土対法の議論の根っこには、地下水汚染の修復というか、回復がなかなか進まないと。で、そういうこともあって、土対法で考えなきゃいけないと。それは、そのいずれ土地の所有者が変わったときに、処理にかかる費用をどう負担するかということもあって、土対法ができたわけですが、私が伺いたいのは、環境省の方で、地下水汚染が見つかった、その原因者を調べていったときに、現にその有害物質を使っている工場等が操業中の場合が多いのか、あるいは、操業終わってから、ああ、あそこが原因だったということが多いのか、どちらなのかと。
 現に操業中のところが多いんであれば、土地の改変、あるいは所有者がかわったということ以外に、その事業者が、自分のところが汚染している原因者である可能性が高いから自主調査をするということを、あってもいいはずだし現にやっておられる。で、その結果を、更地でなくても、いわゆる環境サイドで、その自主調査の結果を、どう評価するかというところを考えておくべきではないだろうかというふうに私は思っています。

(松本委員長)
 どうぞ、お願いします。
 佐藤雄也委員。

(佐藤雄也臨時委員)
 3条調査を範囲を広げるかどうか、4条調査との関係でいろいろご意見あったわけですけれども、浅野先生から冒頭いろいろ土壌法の性格についてご説明ありましたように、環境リスクのマネジメントだというふうな法律の精神から言えば、被害が起きていないんじゃないか、だから3条調査の範囲を狭めたままでよいというのは、リスクマネジメントからいうとまずいんじゃないかなと思います。
 実際に被害が起きてないのはどういうことかというと、例えば、土壌汚染により地下水が汚染された場合には地下水の使用を禁止しているんですね、そういう事例が発見された場合に。地下水の使用を禁止しているから被害が起きていないという実態がおると思うんですね。ですから、禁止しなければ当然、土壌汚染の被害が起きているわけです。そういう意味では、3条調査の範囲を狭めたまま、今のままでいいじゃないかということにはならないんじゃないかと思います。
 それから、もう一つ、環境リスクマネジメントの考え方を、もっと国民にわかりやすく説明するというのが非常に重要であって、掘削除去しなくちゃいけないから、過大な負担がかかるというふうに、事業者とか土地所有者はどうしても思ってしまいますので、むしろ、リスクマネジメントってどういうことを言っているのかと。つまり、ハザードがあれば即いけないと言っているんではなくて、ハザードをどういうふうに管理するか、体に入ってこないようにするのがリスク管理であって、そのための対策というのは実際こうすればいいんだよというようなことを、もう少しわかりやすく説明する必要があります。これはリスクコミュニケーションをやればいいとよく言われるんですけれども、今、指定区域が事務局の説明だと百数十件でしたっけ、あるとかいうお話ありましたけれども、じゃあ、その周辺でみんな住民が心配になっているかというと、そうでもないんですね。もし、そうであれば新聞にあちこち載っているはずですから。むしろ関心のある住民は、情報にアクセスできるにもかかわらず、アクセスしていないということもありえます。ですから、3条調査の範囲をこれから広げていったとしても、開示される情報を余り利用しないようでは困るなと思います。
 むしろ、情報を開示することによって、もう一度調査しろというふうな声がなくなるという意味で、コストを縮減するという意味からも、情報開示というのは非常に重要なことであって、情報を利用するということを、もう少し国民に訴えていく方が私はいいと思うんですね。情報が不必要な人に行ってしまうのも大変だという実態よりは、むしろ、情報が利用されていない実態の方が多いんじゃないかという気がいたします。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 課長、どうぞ。

(笠井土壌環境課長)
 すみません、ちょっとタイミングを失してしまいましたけれども、藤井委員の方からご指摘があった地元というか、住んでいる住民へのコミュニケーションはどうなったかという事例、稲垣委員の愛知県だけじゃなくて、ほかの県も含めて、追加で調べられるところは調べてみたいと思います。
 もう1点、眞柄先生の方からご指摘のありました、地下水汚染を調べたときに操業中が多いのか、その後が多いのかというところも、ちょっとデータを見ないとわからないので、次回までにそろえておきたいと思います。

(松本委員長)
 はい。
 それでは、鈴木委員どうぞ。

(鈴木臨時委員)
 この問題は企業サイドから申し上げますと、企業の活動が真っ当にというか、正当に評価されて、しかし、やるべきところはちゃんとやりますということが担保されればいいんだろうと思います。
 さっきの情報の公開の問題にいたしましても、何か起こりますと、地域の方々と十分お話し合いをするようにしておりますが、しかし、幾ら企業が言ってもだめだっていうこともあるんですね。それはやっぱり行政サイドである程度の評価をして、正当な評価をつけて公表していただくとか、そういうお助けをいただかないと、無条件に全部情報公開賛成でございますということにはなりにくいのかも知れません。
 それから、さっき、これはまたちょっと申し上げにくいことなんですが、指定調査機関のお話がありましたが、これも今1,500社ぐらいあるんですかね。現場の話だと、やはり実力の差というか、それが相当あって、ただ調査機関を使えばいいということにならないのが現状ですから、したがって、そういうことももろもろ含めまして、やった行為が合理的正当に評価されるような、あるいは、それを阻害するようなシステムができることは、ぜひさけるようにお願いしたいということでございます。

(松本委員長)
 はい、ありがとうございました。
 はい、それでは、浅野委員どうぞ。

(浅野委員)
 前回、前々回、多分議論があったのだと思いますが、これ現行法では、確か、指定の要件と措置命令を出す要件との二段構えになっていて、非常にわかりにくいですね。
 で、現実に本当にリスクがあって何とかしてもらわなきゃいけないレベルの話と、とにかくちょっと要注意ですよというレベルがあるという、そこのところも全くあいまいな制度になっているように思われてしまっている。だから、やっぱりそこももう一遍きちっとしなくてはいけないだろうという気がしますし、それから、何よりも行政が間に入って説明をしてあげれば、住民は納得するのかというと、おそらく現実にはなかなかそうはまいらない。下手をすると行政が事業者とぐるになっているみたいな言い方されて、叩かれてしまう。では、マスコミはというと、ここにいらっしゃるかもしれませんけれども、危ないときは書きますけれども、安全だというのは書かないのですね。どんなに役所で安全だということをプレスリリースしても、めったに書いてくれないという現実がありますから、悪い、危ないという印象だけが残ってしまって、なかなかうまくいかない。
 だから、やっぱりそれは本当に情報の出し方の問題、あるいは情報をどう理解してもらえるようにするのかという問題、これは化学物質のリスク管理と全く同じ次元の問題ですけれども、そこはやっぱり環境省としてはもっと真剣に考えなきゃいけないだろう。多分、水・大気局だけじゃなくて、保健部と一緒の問題が根っこにあるのだということを認識しておかなきゃいけませんし、ともかく、例えば慢性毒性があるものと急性毒性があるものの違いすらわかってもらえないことが多いわけですから、これは急性毒性ありませんよと、長期健康摂取のようなことをやった場合には危ないのですというような、そういうシンプルな事実すらなかなか伝わっていかないという現実がありますね。ここのところの工夫は法改正するかしないかとは別問題で、ちゃんとやらなきゃいけないと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 では、中野委員。

(中野臨時委員)
 先ほど藤井委員がおっしゃいましたように、県民といたしましては、その土壌の処理の最後の行く末というのが一番知りたいんです。そういうこともちゃんと教えていただけたらうれしいなと思うのと、その土壌が汚染されるということは、結局は地下水の汚染にもつながっていくと思いますので、地下水の汚染は、生活に欠かせないことですので、先ほどの愛知県のよい事例、そして、また今、環境省がほかの都道府県のよい例をおっしゃってくださいましたので、次回までにまたよろしくお願いいたしたいと思います。ありがとうございました。

(松本委員長)
 はい、どうぞ。
 それでは、大塚委員どうぞ。

(大塚委員)
 指定調査機関についても、今ご指摘ありましたように問題が確かにあるんですけれども、これは現行法をつくるときに、たくさん指定し過ぎるようなことになってしまったものですから、問題があるんですが、例えば更新制を入れるとかですね、指定要件を見直すというようなことをして、もう少し技術的な能力が高いところだけが指定されるように、ぜひ改正すべきだと思いますし、その辺はあり方懇でも検討されたところだと思います。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 それでは、髙橋委員どうぞ。

(髙橋臨時委員)
 本日の議論で私は公開という点を強調いたしましたが、何も裸の事実を生で出せという話をしているわけではありません。要するに、いただいた情報について行政でリスクコミュニケーションができる立場から、どういう形で出していくのかということについて、制度設計をするというのは当然考え得るものと思います。そこは、今後、議論していけばいいのではないかと思います。

(松本委員長)
 はい、佐藤雄也委員どうぞ。

(佐藤雄也臨時委員)
 私は、むしろその情報の統一化といいますか、といいますのは、ある程度統一がとれていないと、一つ抜けているためにもう一度調査しなくちゃいけないとかですね、そういうようなことが将来起きてくるかもしれませんので、私はなるべく自主調査にしろ、もちろん3条調査になれば、当然、定められることになりますが、情報の扱い方ですけれども、なるべく統一のとれた情報にしておいた方が……。

(松本委員長)
 先ほど、ルール化っておっしゃいましたね。

(佐藤雄也臨時委員)
 はい。ルール化しておいた方が、フォーマットと言いますかね、そういうものをつくっておいた方が、私はよろしいんじゃないかと考えております。

(松本委員長)
 ありがとうございました。
 はい、浅野委員どうぞ。

(浅野委員)
 現行法は、知事が命令を出すときでも、どの物質について調査せよということを言うようになっていますね。これは履歴がわかっているという前提ででき上がっていて、過去に何やったか全然わからないところには、実はこれはほとんど機能しないわけですね。その点にも留意しておかなきゃいけないだろうと思います。要するに、際限なく何もかも全部調べなさいと言われても困るわけですが、実際、自主的調査というときはどのようにやっておられるんですか。

(稲垣臨時委員)
 きょうはそれを少し最後にお話ししようと思っておったんですけれども、実態は法律上、今、先生が言われたとおりに、例えば有害物質使用特定施設については、その有害物質だけをやればいいんですけれども、実態はそうじゃない、ほとんどが25物質みんな安全性を見るためにやってしまっているのが実態です。
 そうすると、本来、目的で測るべきものは出なかったけれども、他のものが出ているというのが実態としてあるんです。
 それで一番私ども、今苦労しておるのが、その土地が過去違う土地の土砂を持ってきて造成した土地だったという場合があるんですね。それが自然由来の汚染土壌を持ってきた場合があるんです。そうすると、それが本当に自然由来、こんなの使ってへんから自然由来だよと。15年2月の環境省さんの通知で10倍ですかね、そういう基準までやったら自然由来だっていうのはありますけれども、なかなかそれを言っても理解できないもので、そうしたら除去するかとか阻止するかというのが実態としてあるんです。その辺はきちっと整理しないと、今、浅野先生言われたような、本当に企業の方々に過重な負担をかけて、また、私どもとしても処分場が全部が全部、それだけやりだしたら、もう処分場もパンクしているというのが実態でございますので、そういうのが難しい問題がありますので、ここは法律上整理するときは、きちっと整理しないといかんのじゃないかなという気がしております。

(松本委員長)
 ありがとうございます。
 非常に重大な課題を今指摘されたわけでございます。ありがとうございました。
 どうぞ、そのほかございませんか。
 それでは、ございませんでしたら、課長どうぞ。

(笠井土壌環境課長)
 先ほど説明のときに若干触れたんですけれども、自主的にやられた結果、こうなりましたということを報告してお墨つきをというようなお話もあったんですけれども、何か最終的にどういう状態になったかというようなことも、確認とかはどんなふうにやられているんですかね。

(松本委員長)
 稲垣委員、よろしくお願いします。

(稲垣臨時委員)
 地下水汚染なんかは定期的にモニタリングをやって、それで出なくなるまで、有害物質が確認されていないかどうかというのはやっています。
 それ以外に、飛散するものっていうのは、これはもう取り除いてしまえば問題ないということなんですけれども、地下水汚染が一番問題で、それは事後モニタリングというのはきちっとやっているということですね。

(松本委員長)
 よろしゅうございますか。
 そのほかございませんか。
 それでは、次の議題(2)でございます。その他でございます。
 前回の小委員会で示されました今後のスケジュールによりますと、次回は各論検討の第3回目としまして、搬出汚染土壌の適正処理を確保するための制度の充実について、あるいは、その他という議題になっておりますが、これについてご議論をいただくことになっております。
 事務局から、次回の会議の開催日程等について説明をお願いいたします。

(笠井土壌環境課長)
 次回は、既に連絡をさせていただいておりますが、8月28日木曜日の13時30分から開催いたします。場所は、中央合同庁舎第4号館、内閣府ですね、財務省の裏のビルの共用108会議室、1階になります。ご多忙のところ恐縮ですが、ご出席のほどをよろしくお願いいたします。
 午後1時半から4時まで、今日と同じです。

(松本委員長)
 次回は会場がここではありません。合同庁舎第4号館でございますので、後で委員の先生方には、場所の指定をよろしくお願いいたします。
 それでは最後に、本日の資料の取り扱いについて説明しておきたいと思います。土壌農薬部会の運営方針では、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料や、公開することにより特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、小委員長の判断に基づきまして非公開とすることとされております。本日配付いたしました資料は、いずれもこれに該当しないということから、公開といたします。また、今回の議事録につきましては、事務局で調製いたしました後に、発言委員に再度確認をお願いすることになっておりますので、その節はよろしくお願いいたします。
 それでは、その他、本日の審議全体を通しまして、何かご意見がございましたら、この際承りたいと思います。ございませんか。

(な  し)

(松本委員長)
 それでは、特にないようでございますので、進行を事務局にお返しいたします。

(笠井土壌環境課長)
 それでは、大変熱心なご議論をいただき、ありがとうございました。8月に2回やって、9月、10月も割と過密なスケジュールでお願いすることになると思いますので、年内の答申取りまとめるということでよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

(了)


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