中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会(第49回)議事録

日時   

平成28年1月15日(金)13:30~15:10

場所   

厚生労働省 共用第6会議室

出席委員   

委員  

白石 寛明(委員長)

臨時委員  

浅見 真理     

天野 昭子

染  英昭     

築地 邦晃     

細見 正明     

山本 廣基

専門委員  

浅野  哲     

稲生 圭哉

内田又左衞門    

山本 裕史

 (欠席は、佐藤臨時委員、田村臨時委員、根岸臨時委員、林臨時委員、五箇専門委員)

委員以外の出席者

 環境省

  小笠原室長、渡邉室長補佐、岡野室長補佐、松田主査、大竹係員

 オブザーバー

  独立行政法人農林水産消費安全技術センター

  国立研究開発法人国立環境研究所

議題

(1)水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について

(2)水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について

(3)その他

配付資料

資料1 中央環境審議会 土壌農薬部会農薬小委員会委員名簿

資料1 中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会(第48回)議事録(案)

資料2 諮問書(写)及び付議書(写)

資料3 水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)

資料4 水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)

参考資料1 中央環境審議会 土壌農薬部会農薬小委員会(第48回)議事要旨

参考資料2 農薬評価書ピコキシストロビン(食品安全委員会資料)

参考資料3 農薬評価書フェンメディファム(食品安全委員会資料)

参考資料4 農薬評価書メトコナゾール(第2版)(食品安全委員会資料)

参考資料5 農薬評価書メトコナゾール(第5版)(食品安全委員会資料)

議事

【小笠原室長】 それでは、定刻より若干早いのですけども、皆様おそろいですので、ただいまから第49回土壌農薬部会農薬小委員会を開催させていただきます。

 私は、12月1日付で川名室長の後任で参りました小笠原と申します。よろしくお願いします。

 それでは、委員のご出席状況をご報告させていただきます。

 本日は、五箇委員、佐藤委員、田村委員、根岸委員、林委員よりご欠席とのご連絡をいただいております。が、小委員会開催定足数を満たしておりますので、進めさせていただきます。

 続きまして、本日の配付資料のほうを確認させていただきます。

【大竹係員】 それでは、資料のご確認をお願いいたします。お手元に議事次第と配付資料一覧がございますので、ご覧いただければと思います。

 資料は1~4まで、参考資料は1~5となっております。

 資料は大部となりましたため、資料1の前回の農薬小委員会の議事録、参考資料2~5の食品安全委員会の評価書は、お手元のパソコンに電子媒体としてご用意させていただきました。

 資料の過不足、パソコンのトラブル等がございましたら、審議の途中でも結構でございますので、事務局までお申しつけください。

 なお、オブザーバー及び傍聴者の方々につきましては、お近くの席にファイルにつづったものをご用意しておりますので、そちらをご参照いただければと思います。

 また、委員の皆様方のお手元には、ピンク色のファイルにとじた資料が置いてあります。こちらは、検討会におきます過去の審議で整理いたしました考え方等をまとめたものです。適宜ご参照いただきたいと考えております。

 なお、こちらは随時差しかえを行っておりますので、会議が終わりましたら机の上に残しておいていただきますよう、お願いいたします。

 説明は、以上です。

【小笠原室長】 それでは、早速議事に入らせていただきます。

 白石委員長に、議事の進行をお願いいたします。

【白石委員長】 では、議事を進めさせていただきます。

 本日は、皆様ご多用のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。

 本日の農薬小委員会は、議事次第にございますように三つの議題に関する審議が予定されております。慎重かつ活発なご審議をお願いいたします。

 さて、それでは本日の議事、会議の資料の公開の扱いについて、ご説明いたします。

 本日の農薬小委員会は、土壌農薬部会の運営方針の非公開とする理由には当たらないことから、公開とさせていただきます。

 資料につきましても、公開とさせていただきます。

 さて、議事に先立ち、前回11月12日に開催した第48回農薬小委員会の議事要旨及び議事録を確認いただきたいと思います。

 事務局より説明をお願いします。

【大竹係員】 まず、参考資料1をご覧ください。

 議事要旨についてですが、土壌農薬部会の運営方針では、委員長にご了解をいただければ公開できることとなっております。

 既にこの内容で委員長にご了解いただき、環境省HPで公開してありますので、ご報告いたします。

 続きまして、資料1の議事録についてです。こちらは事前にメールで各委員にご確認いただき、ご指摘いただいた内容を反映したものです。

 説明は、以上です。

【白石委員長】 いかがでしょうか。特段ご意見がないようですね。

(発言なし)

【白石委員長】 では、議事録について、ご了解されたものとさせていただきます。

 なお、議事録につきましても、土壌農薬部会の運営方針に基づき、公開とさせていただきます。

 それでは、議事に入りますが、初めに農薬小委員会の決議の取り扱いについて、ご説明させていただきます。

 小委員会の設置についての土壌農薬部会決定では、農薬小委員会の決議は部会長の同意を得て土壌農薬部会の決議とすることができるとなっております。

 したがいまして、この農薬小委員会で決定いただきましたら、土壌農薬部会の岡田部会長の同意をいただいた上で、部会の決定としていくことになります。

 それでは、議事次第に沿って議事を進めたいと思います。

 まず、事務局から諮問書をご紹介してください。

【大竹係員】 それでは資料2をご覧ください。

 お手元に資料2をご用意していただけたと思います。諮問書と付議書となってございます。

 本日ご審議いただきますのは、平成27年8月20日、平成27年10月22日及び平成28年1月7日付で、環境大臣から中央環境審議会長宛てに諮問がなされた剤でございます。

 告示第3号の水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定につきましては、資料3の2ページ目の別紙1の7剤でございます。

 一方、告示第4号の水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定につきましては、3ページ目の別紙2のピコキシストロビン、7ページの別紙2のメトコナゾール、及び11ページの別紙2のフェンメディファムについてご審議をいただきたいと思います。

 なお、こちらの諮問につきましては、それぞれ4ページ目、8ページ目、12ページ目に付議書をつけております。日付は28年1月7日、27年8月20日、27年10月23日付で土壌農薬部会に付議がなされております。

 説明につきましては、以上となります。

【白石委員長】 ありがとうございました。よろしいでしょうか。

 それでは、議事(1)、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。

 この件につきましては、農薬小委員会に先立ち、水産動植物登録保留基準設定検討会において、基準値設定の根拠となる農薬登録申請者から提出された試験結果や、公表文献情報について精査を行うとともに、これらのデータに適用する不確実係数等を設定し、基準値案を作成していただいております。

 事務局から説明をお願いいたします。

【大竹係員】 それでは、資料3をご覧ください。水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値案に関する資料でございます。

 本資料は、水産動植物登録保留基準設定検討会において一度ご審議いただいておりますので、今回の説明では作用機構等と総合評価を重点的に説明させていただき、その後、検討会でどのような指摘・審議が行われたかを簡単にご紹介させていただきたいと思います。

 それでは資料3をめくっていただき、1ページ目のアラニカルブから説明させていただきたいと思います。

 アラニカルブについてですが、物質概要は1ページ目の表に記載のとおりで、作用機構等は、アラニカルブは、植物体内への浸透移行性を有するカーバメート系の殺虫剤であり、その作用機構は神経伝達系のアセチルコリンエステラーゼの活性阻害であります。接触または植物組織・汁液の摂食・吸汁を通じ虫体内に入り、殺虫活性を発現するものでございます。

 本邦での初回登録は1993年で、製剤は水和剤及び乳剤があり、適用農作物等は果樹、野菜、いも、樹木、花き等でございます。

 原体の国内生産量については、記載のとおりでございます。

 2ページ目に移りまして、各種物性でございます。

 各種物性は、2ページ目の表に記載のとおりです。

 3ページから4ページ目に移りまして、水産動植物への毒性についてです。

 3ページから4ページ目の表1から表3に、各試験の概要を記載してあります。

 まず、魚類の急性毒性試験ですが、コイを用いた試験が実施されており、96時間LC50は219 μg/Lでありました。

 ミジンコ類の急性遊泳阻害試験については、オオミジンコを用いて試験が実施されており、48時間EC50は18.5 μg/L。

 4ページ目に移りまして、藻類を用いた試験では、緑藻を用いた生長阻害試験が実施されており、72時間ErC50は、19,900 μg/L超でありました。

 5ページ目に移りまして、水産PECの説明をさせていただきます。

 本農薬は、適用農作物が果樹、野菜、いも、樹木、花き等であることから、非水田使用時のPECを算出いたしました。算出に用いた使用方法及びパラメータは、表4に記載のとおりで、これらを用いて計算した結果、水産PECは0.044 μg/Lでありました。

 水産PECは以上です。

 6ページ目に移りまして、総合評価でございます。

 各生物種におけるLC50及びEC50は記載のとおりで、これらを不確実係数で除した値を算出し、急性影響濃度としており、これら急性影響濃度の最小のものは、甲殻類の急性影響濃度であり、それを根拠に登録保留基準値案1.8 μg/Lを提案させていただきたいと思います。

 リスク評価についてですが、水産PEC、0.044 μg/Lが、提案している登録保留基準値1.8 μg/Lを超えていないことを確認しております。

 本農薬については、平成27年12月4日、平成27年度水産動植物登録保留基準設定検討会第4回において、ご審議いただいております。

 資料の説明は以上です。

【白石委員長】 ありがとうございます。

 では、アラニカルブにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見等、お願いいたします。いかがでしょうか。

 N-メチルカーバメート系の農薬ですけども、殺虫剤です。

【浅見臨時委員】 こちらの物質が一番、EC50等でなかなか低目の結果だと思うので、ちょっとお伺いさせていただきたいのですが。

 土壌吸着係数のところで、被験物質が不安定であるため測定不可というのと、あと、沸点が732℃で分解のため測定不能というふうにあるのですけれども、加水分解性等で拝見いたしますと10日ぐらいはもつようでありますし、その辺を測られているということが、計測自体はできるということなのかなと思うのですけれども、この土壌吸着係数等が不安定で測定不可というのは、どの辺のご事情によるものかというのがわかれば教えていただきたいのですが。

【岡野室長補佐】 すみません。調べますのでお待ちください。

 あと、手順が前後して申し訳なかったのですが、水産検討会でのご説明といいますか、ご議論の内容もご紹介したいと思いまして、今よろしいでしょうか。

【白石委員長】 はい。

【岡野室長補佐】 水産検討会では、特に藻類の試験について議論がありました。

 4ページをご覧ください。

 72時間ErC50が19,900ということになっておりますが、実測濃度の欄をご覧いただきたいのですが、設定濃度が1,070のところですと、実測濃度は991となっていまして、幾何平均値をとりますと、暴露開始時が1,150で、暴露終了72時間後に854となっておりまして、その幾何平均値で出しております。

 分解性でありますとか、藻類への吸着性とかを鑑みまして、初期濃度をとるべきではないかとか、平均をするにしてもどういう値をとるべきかということは議論になりまして、ただ、過去の例でも同じような剤においては、暴露開始時と72時間後暴露終了時の幾何平均値をとっておりましたので、その例に倣いまして、今回も幾何平均値で設定させていただこうということでございます。

 あともう1点ございまして、アラニカルブという物質からは、実は、メソミルというものが分解生成物として生成いたします。メソミルにつきましても、別の農薬として農薬登録保留基準値が設定されております。

 もう一つありまして、チオジカルブという別の農薬がありまして、そちらからもメソミルが分解して生成するということが知られておりますので、このアラニカルブでありましたり、チオジカルブ、それと、もともとのメソミルというものが同時に使用されたというふうなときも大丈夫なのかということで、この資料には詳しくはおつけしていないのですが、水産検討会の中では、それぞれの重量が単純に全てメソミルに変換してしまうという非常に保守的な仮定を置きまして計算しましたところ、それでもまだ余裕があるということでしたので、今回の設定についてはアラニカルブというもので基準値を設定いたしますが、メソミルになっても大丈夫ですというような結論を出していただいております。

 あと、今、浅見委員からいただきましたご質問なのですが、土壌中において速やかにメソミルに代謝されるという特性がありますので、水中ではなく土に入れると、より分解が進むということで、被験物質が不安定ということで申請者から出されております。

【白石委員長】 よろしいですか。

 土壌と接触すると分解が進むということで。

【浅見臨時委員】 ありがとうございます。

 今ご説明がありましたように、分解をするとメソミル等になるというお話でございますので、土壌の還元作用のような形でなられるのかもしれないなと推測してお伺いしたのですけれども、できれば、そういう分解して別の農薬の形態になるようなものは、何らかわかるように情報として残していただけるとありがたいなと思うのですけれども。

【岡野室長補佐】 では、メソミルに分解するでありますとか、そういうことにつきまして、資料のほうをどの程度書き込めるかということで、こちらで検討させていただくということで、よろしいでしょうか。資料として。

【白石委員長】 資料として、これを。そうですね。今まで書いてはないのですけど。

【浅見臨時委員】 今まで書いていないですか。

【白石委員長】 議事録には残る。

【岡野室長補佐】 資料の中には。

【白石委員長】 ここの中の資料で。

【浅見臨時委員】 今まで、されていないということであれば、仕方ないかなと思うのですけれども、水道等で計測しますときは、分解になってしまったものが水中に検出されたりとか、特に塩素処理でできてしまうものとかというのは非常に気になるのですけれども、そこまでというのは難しいかなと思うのですが、環境中で分解が進んで、特に他の、まだ作用のある農薬になるというような場合は、何らか今後でもしようがないかなと思うのですけども、そういうことがわかるようにしていただけると大変ありがたいと思いますので。

 コメントということで、よろしくお願いします。

【白石委員長】 じゃあ、ご検討いただく、ぐらいでよろしいですか。どうぞ。

【細見臨時委員】 記載しても、今まではなかったということですけど、記載しておいたほうがいろんな意味で、こういう考慮も検討したということになるのではないかと思いますが。

【白石委員長】 今回については、チオジカルブとメソミルは、もう既に水産基準はできているのですよね。

【岡野室長補佐】 はい、そうです。

【白石委員長】 できていないものもある場合もあるので、今回は、既にそろっているという意味であれば、そのことに言及してもいいのかなという気もしますけども、いかがでしょう。

【岡野室長補佐】 今回はアラニカルブについての審査ということで、メソミルに分解するという事実を、どこかに記載しておくということでしょうか。

【白石委員長】 いかがですか。

【細見臨時委員】 それでいいです。

【白石委員長】 そういう意見であれば。

 どうぞ。

【山本(廣)臨時委員】 わかりやすくていいと思うのですけども、これは、ほとんどさっと行っちゃうわけですよね。他にも幾つかそういう剤があるのですけども。

 大体20%、30%ぐらいがこういうものに分解していくような、分解のスピードというか、分解物にどの程度でなるかということについて、それじゃあ、すぐになるものだけ書くのかとか、その辺の判断が、なかなか事務局判断では難しいのじゃないか。

 もちろん水産検討会の中では、今言ったような情報も含めて、じゃあPECの計算のときに、それも全部足し込んだ形で大丈夫かと、メソミルの毒性含めて。

 そういったことの検討は、もちろんしているのですけども、だから、どこまで分解物のことについてここに書き込むのか、なかなか判断基準というのは難しいかなという気もちょっとする。これは、もちろん検討していただいたらいいと思うのですけど。

【白石委員長】 今まで、分解物の扱いがまだ宿題になっていて、この場合には、特別、農薬に行くものですから、メソミルについて言及してもいいのかなという気がしますが、切りがなくなるので、今回は検討していただいて、それを見ていただいて、これでよいということであれば全ていただけたと思うのです。

【岡野室長補佐】 はい、ありがとうございます。

【白石委員長】 検討の修正があるならば少し回していただいて、それからまた公開という形にしてもいいかなと。それでよろしいでしょうか。

【岡野室長補佐】 はい。

【白石委員長】 他に、いかがでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいようでしたらば、水産PECのほうがメソミルに変換したとしても大丈夫であると。

【稲生専門委員】 一言だけ。水産検討会でも代謝物をどう取り扱うのかということは、かなり議論されたところなのですけれども、結局、今回の場合も、基本的には評価は親化合物でやるというのが今のところ原則なので、代謝物に関して、気になるものに関しては、

親化合物が仮に100%全部変わった場合、PECがどうなるかということで、かなり安全側を見越した形でのPECも見ているということです。ただ、全部合わさってメソミルになってしまい、積み重ねていくと、もしかしたら個別の基準値と比べると近接してくる場合もあるので、そういった場合は、やっぱりモニタリングもしていかないといけないのではないかということだったのですけど、今回の場合、三つの農薬からメソミルができるとなっても、PEC基準値の10分の1以下であったということなので、モニタリングも喫緊のうちには必要はないだろうというような判断がされたということをコメントさせていただきました。

【白石委員長】 ありがとうございます。

 他に。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 じゃあ、ここの評価書の書きぶりについては、少し検討いただく。もしも修正があるようでしたらば、一旦見させていただくということにしたいと思います。

 6ページの総合評価をご確認いただきたいと思いますが、いいですか。

 甲殻類がキーデータとなりまして、登録保留基準値を1.8 μg/Lとするということです。

 水産PECは、これを超えていないということを確認したということにさせていただきます。

 では、ご検討の上、修正があれば、それをもって回覧した上で確定する。基準値はこのままというふうにしたいと思います。

(異議なし)

【白石委員長】 では、次のウニコナゾールPをお願いします。

【大竹係員】 それでは、資料は7ページでございます。

 ウニコナゾールPについて説明させていただきます。

 物質概要は記載のとおりで、作用機構等についてですが、ウニコナゾールPは、トリアゾール骨格を有する植物成長調整剤であり、植物の伸長生長を促進する植物ホルモン、ジベレリンの生合成阻害により伸長抑制効果を示します。一部の植物においては花芽分化を促進し、花数を増加させる効果を示します。

 本邦での初回登録は1991年です。

 製剤は粒剤、液剤、複合肥料があり、適用農作物等は稲、野菜、樹木、花き等でございます。

 原体の国内生産量は、記載のとおりです。

 各種物性は、7ページから8ページにかけての表のとおりでございます。

 1ページめくっていただきまして、8ページの水産動植物への毒性について説明させていただきます。

 8ページから9ページ、表1から表3に試験の概要を記載してございます。

 魚類の急性毒性試験についてはコイを用いた試験が実施されており、96時間LC50は5,650 μg/Lであり、9ページに移りまして、ミジンコ類急性遊泳阻害試験ではオオミジンコを用いた試験が提出されており、48時間EC50は7,750 μg/L超、藻類については緑藻を用いた試験が実施されており、72時間ErC50は4,370 μg/Lでございました。

 10ページに移りまして、水産PECについて説明させていただきます。

 適用農作物は稲、野菜、樹木、花き等でありましたので、水田使用時のPECと非水田使用時のPECをそれぞれ計算してあります。

 水田使用時のPECについては表4の使用方法及びパラメータを用いて計算し、その結果、水産PECは0.18 μg/Lでございました。

 非水田使用時のPECについては11ページに記載のとおりで、表5の使用方法及びパラメータを用いて計算した結果、0.000099 μg/Lでございました。

 このうち、大きいほうの水田使用時のPECから、水産PECは0.18 μg/Lとなっております。

 12ページに移りまして、総合評価でございます。

 各種試験生物のLC50、EC50は記載のとおりで、これらの値を不確実係数で除して、急性影響濃度を算出しております。これらの急性影響濃度のうち、最小のものは魚の急性影響濃度であり、その値を根拠にして登録保留基準値案を560 μg/Lと提案させていただきます。

 2.リスク評価についてですが、水産PEC0.18 μg/Lが登録保留基準値案560 μg/Lを超えていないことを確認しております。こちらの農薬の検討経緯ですが、平成27年12月4日の平成27年度の水産検討会第4回でご審議いただきました。

 資料については以上で、それでは検討会の審議概要を説明させていただきます。

【岡野室長補佐】 水産検討会の中では、8ページのコイの試験について少し議論がございました。といいますのは、この実測濃度をご覧いただけますでしょうか。

 通常の剤であれば、設定濃度が設定されているところ全てに実測濃度も数値が入っているのですが、今回の剤は設定濃度560と1,800という二つの濃度区についてしか実測濃度が出ていないということで、ここがどうなのだろうというようなことが議論されました。

 結果としては、この560と1,800のところで、かなり設定濃度と実測濃度が近い値が出ているということでありましたり、流水式で実施しています試験になりますので、分解性や吸着性があるとしても、親物質がそのまま暴露するということで、影響が出にくいであろうということ。そういったことと、あと、死亡が認められる濃度区、6,500から上の濃度区で、そこでも死亡率と濃度に相関性があるということから、ここは問題ないのではないかということで結論をいただきました。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 では、ご意見、ご質問等お願いいたします。よろしいですか。

 どうぞ。

【内田専門委員】 藻類生長阻害試験の助剤で、DMSOと硬化ヒマシ油と書いてあるけど、多分、DMFでなかったかなと記憶しているのですが。

【岡野室長補佐】 すみません。今お調べいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。

 よろしいですか。コイのところは実測データはないけども、ドーズレスポンスその他、実測データを勘案してよろしいだろうというご判断ですけど。

【天野臨時委員】 すみません、大変細かい点で恐縮なのですが、PECを算出するときに、0.04%粒剤で計算をしています。

 恐らく、湛水散布ですので、これが田面水の濃度に一番寄与してくるのかなというふうに感じてはおるのですが、一方で、この剤は、製品としては、肥料との複合で売られている商品がありまして、これは、代かき時ですとか、あるいは田植えのときの側条施肥といったような使い方の中で、成分量としては多分同じ量を投入されていると思うのですが、今回のこの評価結果を見ますと、基準値も高いですし、実際の水産PECとの数字の開きも大きいので、特に気にすることもないかとは思いますが、やはり栽培管理上の水の動きを考えますと、肥料との複合で入れたときのほうが、水の動きが時期的に大きいと思われるので、実際の分子量というのは、これ例えば計算の中にそういうのが反映されるのかどうかという点が、一つ教えていただきたいこと。

 それから評価をしたコイですとか、ミジンコですとか、そういうことには直接影響がないかもしれませんが、実際に使用された場面で、水路等に出てくる量が、ひょっとすると計算よりも高くなるおそれが、場所によってはあるのかもしれないというような、そんな懸念を抱きましたので、教えていただきたいと思います。

【白石委員長】 いかがですか。この資料には載っていないですね。

 どうぞ。

【稲生専門委員】 本来は事務局が答える話だと思うのですが、これは水田PECのTier1ですので、散布されたものの一定量が外に、どういう使い方をするにしろ、最大限出ていくという仮定に基づいてやっております。考慮したかというと、ちょっとグレーゾーンなのですけども、仮に考慮したとしても、それも包括するだろうと、それぐらい、Tier1というのはワーストケースで計算されているので、これがTier2になってくれば、その辺の水管理の状況に応じて、ちょっと過小評価していないかとか、そういうところを考えなきゃいけないと思うのですけど、今回の場合はTier1ですので、その辺の懸念はないだろうというふうに私自身は考えております。

 後は、事務局さんがどうかということですけれども。

【白石委員長】 お願いします。どうぞ。

【岡野室長補佐】 まき方による農薬流出係数でありますとか、そういう設定のところでご指摘いただいた二つは区別できているかというと、なかなかそういうことはないと思うのですが、最大限に流出して、しかも、全て溶けて出るというふうな仮定を置いておりますので、そこは問題ないのではないかと思っております。

【白石委員長】 使用量が少ないのですか。ちゃんと書いてあったらいいのですけど。

【岡野室長補佐】 施用量が一番多くなって、他のファクターを考慮して、一番、計算式として計算した結果として大きくなるものをここに表示しております。

【白石委員長】 混合肥料でも多い。

【岡野室長補佐】 はい。

【白石委員長】 わかりました。

 よろしいでしょうか。他にいかがでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたらば、12ページの総合評価をご確認いただきたいと思います。

 キーデータはコイの急性毒性になりまして、魚類急性影響濃度をもとに登録保留基準値を560μg/Lとするということであります。

 今、議論がございましたけども、水産PECは0.18で、これはご異議ないですね。

 よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、これにつきましては事務局案どおりとさせていただきます。

 では、続きましてシロマジンの説明をお願いいたします。

【岡野室長補佐】 委員長、すみません。

 先ほどのウニコナゾールPのところで、内田先生からご指摘いただいたところだったのですが、「DMSO」というふうに書いてあったのですが、「DMF、硬化ヒマシ油」の誤りということで、訂正させていただきます。

【白石委員長】 他のところも大丈夫ですか。

【岡野室長補佐】 はい。そこは、もう一度確認いたしまして、修正をするようにいたします。

【白石委員長】 失礼しました。

 9ページ目の一部修正ということで、お願いいたします。

 では、次をお願いします。

【大竹係員】 では、資料は13ページ目で、シロマジンについて説明させていただきます。

 物質概要は記載のとおりで、作用機構等についてですが、シロマジンは、トリアジン骨格を有する昆虫成長制御剤(殺虫剤)であり、その作用機構は不明でありますが、その作用は、主に幼虫に対する脱皮阻害と前蛹及び蛹に対する変態阻害として現れます。

 本邦での初回登録は1996年。製剤は液剤があり、適用農作物等は野菜及び花きであります。

 原体の国内生産及び輸入等については、記載のとおりでございます。

 各種物性は、13ページから14ページにかけての表のとおりでございます。

 14ページ目に移りまして、水産動植物への毒性について説明させていただきます。

 14ページから15ページの、表1から表3に試験の概要を記載してございます。

 魚類については、コイを用いた試験が実施されており、96時間LC50は97,500 μg/L超。

 甲殻類については、オオミジンコを用いた試験が実施されており、48時間EC50は97,500 μg/L超。

 藻類については、緑藻を用いた試験が実施されており、72時間ErC50は120,000 μg/L超でございました。

 16ページに移りまして、水産動植物被害予測濃度(水産PEC)について、説明させていただきます。

 本農薬の適用農作物等は野菜及び花きであることから、非水田使用時のPECを算出いたしました。PECの算出に用いた使用方法及びパラメータは表4に記載のとおりで、計算の結果、非水田PECは0.0010 μg/Lでございました。

 17ページに移りまして、総合評価でございます。

 各種生物のLC50、EC50は記載のとおりで、これらの値を不確実係数で除して、それぞれ急性影響濃度を算出いたしました。これらの急性影響濃度のうち、最小のものは魚及び甲殻類のものであり、それらを根拠にして、登録保留基準値として9,700 μg/Lを提案させていただきます。

 2.リスク評価についてですが、水産PEC0.001 μg/Lが提案している登録保留基準値9,700μg/Lを超えていないことを確認しております。

 こちらの農薬につきましても、検討の経緯ですが、平成27年12月4日の第4回水産検討会でご審議いただきました。

【岡野室長補佐】 では、水産検討会の中での議論について、ご紹介させていただきます。

 シロマジンということで、脱皮であったり変態阻害剤ということですので、通常行われている、例えばオオミジンコの48時間の暴露期間では影響が出ないのではないかということが予想されまして、実際に、魚類、甲殻類、藻類とも超値の毒性値ということになっております。ここに関しましては、水産検討会の中では甲殻類の繁殖毒性試験のデータについても、一応精査しております。

 その中で議論が行われまして、繁殖毒性試験ですと暴露期間が長かったりいたしますので、オオミジンコの、今回お出ししている急性毒性よりも、一定濃度で影響が出てきたりといったことが見られました。ただ、そこから示唆されるような濃度のオーダーで、もしも毒性値を設定したとしても、PECと比べて十分に余裕があるということはありましたので、ここは通常どおりの手法に基づいて設定するということでよろしいのではないかということで、結論をいただいております。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 では、ご質問、ご意見等お願いいたします。

 脱皮阻害剤ということで、毒性値は全て超ということになっておりますけども、繁殖毒性は見ていただいたようですけども、それは特段問題になるレベルではなかった。

 よろしいですか。水に比較的よく溶けます。超値ですが全て水溶解度以下です。

【浅見臨時委員】 繁殖阻害のデータは出ているのですか。

【白石委員長】 そのデータは、今ここでは、公開の場で出ていないですけども、一応、水産検討会のほうでご検討いただいたということです。

 それで、こういった剤については、まだ宿題になっていて、どのような評価方法があるのかといったことについては事務局でも検討中だと思います。

【岡野室長補佐】 来年度の予算の中でも、慢性毒性については、より長期の毒性についても見る必要があるということで、予算の措置等をしているところでございますので、また今後の検討課題として取り組んでまいりたいと思っております。

【白石委員長】 水産は急性毒性だけ出ておりますけど、検討中ということなのですけれども、こういった特別な作用を持つ物質については、皆さん全て「超」になってしまうので、その点について、一応検討いただいているということ。

 いかがでしょうか。毒性のほうはよろしいですか。

 PECのほうもよろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、17ページ目の総合評価をご確認ください。

 全て超値ですけども、よりコイのデータが一番小さいということで、登録保留基準値を9,700μg/Lとするということです。水産PECは、これを超えていません。

(異議なし)

【白石委員長】 よろしいようでしたら、これは事務局案どおりということにさせていただきます。

 では、続きましてチフェンスルフロンメチルについて、お願いいたします。

【大竹係員】 それでは、資料は18ページ目をご覧ください。

 チフェンスルフロンメチルについて説明させていただきます。

 物質概要は記載のとおりで、作用機構等についてですが、チフェンスルフロンメチルは、スルホニルウレア系の除草剤であり、その作用機構は植物の細胞分裂に必要な分枝アミノ酸(バリン、イソロイシン)の生合成に関与するアセトラクテート合成酵素の活性阻害でございます。主として雑草の茎葉から吸収され、雑草の細胞分裂を阻害することにより、生育を停止させ、枯死に至らしめます。

 本邦での初回登録は1992年でございます。

 製剤は粉粒剤及び水和剤。適用農作物等は麦、飼料作物及びいぐさ。こちらなのですが、いぐさという作物名にはなっておりますが、落水状態で処理して、処理後15日間は入水しないということから、いわゆる非水田での扱いとしております。

 原体の国内生産及び輸入量は記載のとおりでございます。

 19ページに移りまして、各種物性についてですが、これらは記載のとおりでございます。

 1ページめくっていただきまして、20ページからの水産動植物への毒性についてですが、表1から表3、表3は21ページですが、そこに試験の概要を記載してございます。

 まず、魚類の急性毒性試験についてですが、コイを用いた試験が実施されており、96時間LC50は98,400 μg/L超でありました。

 ミジンコ類急性遊泳阻害試験については、オオミジンコを用いた試験が実施されており、48時間EC50は473,000 μg/Lでございました。

 藻類については、緑藻を用いた生長阻害試験が実施されており、72時間ErC50は6,400 μg/Lでありました。

 22ページに移りまして、水産PECについて説明させていただきます。

 こちらの作物は麦、飼料作物等から、非水田使用時のPECを算出いたしました。PEC算出に用いた使用方法及びパラメータは表4に記載のとおりで、これらを用いて計算した結果、PECは0.0003 μg/Lでありました。

 23ページ目に移りまして、総合評価でございます。

 各生物種のLC50、EC50は記載のとおりで、これらを不確実係数で除した急性影響濃度をそれぞれについて求め、最小のものを確認したところ、藻類の急性影響濃度であったことから、この値を根拠にして登録保留基準値案として6,400 μg/Lを提案させていただきます。

 2.リスク評価についてですが、水産PEC0.0003 μg/Lが登録保留基準値案6,400 μg/Lを超えていないことを確認しております。

【岡野室長補佐】 水産検討会の議論をご報告させていただきます。

 本剤につきましては、スルホニルウレア系ということで、アルカリ性に溶液がなればなるほど溶解度が高くなるということが傾向として知られております。

 そこと関連して、20ページのオオミジンコの試験のところをご覧いただきたいのですが、助剤というところで、NaOHをpH9となるように調整しているということで、pH9であれば溶解度が高くなるということで、この設定濃度が1,000,000ということに対して実測濃度1,000,000のオーダーで溶けておりますが、こんなに溶けるということは、そういった説明でしょうということがわかりまして、当初、pHの低いところでの溶解度しか書いていなかったのですが、いろいろなpHを変えた場合の溶解度についても記載を加えております。

 もう1点ございますが、藻類の21ページの試験のところで、生長阻害率で50%が出るところで、6,400ということで値を与えておりますが、細胞の膨張というのも若干見られたというところがありまして、それについて、どういうふうに評価をするのかということが議論がありました。

 ただ、生物数だけの評価で通常やっているとおりで問題ないでしょうということになりまして、通常どおりの評価をやっております。

 以上になります。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 では、ただいまのチフェンスルフロンメチルにつきまして、ご質問、ご意見等をお願いいたします。

 どうぞ。

【内田専門委員】 18ページの作用機構とか生産量・出荷量のところを読んでいて、少し読みとりづらかったのは、「申請者からの聞き取りによると、原体は国内生産も輸入も行っておらず」だけど、これは、あくまで平成23年から25年の間という意味ですよね。それを入れておいたほうがいいと思うのです。

 入れておかないと、その後の製剤の国内生産用の原体はどこから来たのだとか、いろいろ疑問がわいてくるので。

【岡野室長補佐】 では、記載については検討いたします。

【内田専門委員】 それと、申請者提出資料にもそう書いてあったのですけど、作用機構は分枝アミノ酸の生合成阻害なのですが、それらは、細胞分裂に必要なのは必要ですけど、必ずしも細胞分裂だけじゃないのではないかと思うのですけど。

 その辺も、別に要らない記述なら、消していたほうが誤解がないように思います。

【白石委員長】 いかがですか。

 どうぞ。

【岡野室長補佐】 では、「植物の細胞分裂に必要な」の部分を削除いたしまして、単に、「分枝アミノ酸」ということで記載をいたすようにします。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 他に、いかがでしょうか。

【山本(裕)専門委員】 少しだけ気になったのですけども。

 先ほど、事務局からのご説明もあったのですが、助剤のところで、1NのNaOHを使って原液を作成されてpH9にして水溶解度を上げて、この物質の溶解度を上げた状態で、かなり高い濃度の溶液を作成しているということなのですが、助剤のところに1N-NaOHと書かれると、pH9になるように調整と書かれると、私も今のご説明を聞いて何とか理解できて、抄録を見るとpHが8.1~8.5になっているのだなとわかったのですが、原液というのが一体どれのことなのかというのと、他のところの場合は助剤の濃度まで書かれているので、このもので溶かしたのかなと思ってしまったので、この書きぶりはご検討いただいたらいいかなと思いました。

 よろしくお願いします。

【岡野室長補佐】 この原液といいますのは、一番濃い濃度のものをまずつくって、水にそれを加えたか、すみません、記憶は定かではありませんが、薄めていって、それぞれの濃度区をつくっているということで、一番濃いものをつくるときにpH9まで上げたというふうに記載がありまして、濃度につきましては特段言及されておりませんでしたもので、このような書き方が最大限かなということで、こういったものを書いております。

【山本(裕)専門委員】 すみません。これはコメントとして、「1N-NaOH」と書かれないほうがいいのではないのですか。「1N」がないほうがいいのではないのですかということなのですけれども。

 この書き方だと、1N-NaOHで溶かしていることになるので。

【岡野室長補佐】 そのとおりですので、1Nを削除いたします。

【白石委員長】 そうですね、1N-NaOHまで削除して、括弧だけ残す。括弧はつけておいていいですか、助剤ではないので。pH調整したということですね。

 いかがでしょうか。よろしいですか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、PECのほうはよろしいですか。

(発言なし)

【白石委員長】 他にいかがでしょうか。どうですか。

 少し修正がありましたが、総合評価をご確認ください。

 藻類の毒性値をとりまして、登録保留基準値を6,400 μg/Lとするということでございます。

 水産PECは登録保留基準を超えていないということです。

 これにつきましては、先ほどの18ページの修正と、助剤の20ページの修正していただいて、あとは事務局案どおりとさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、進めさせていただきたいと思います。

 続きまして、テブチウロンについてお願いいたします。

【大竹係員】 それでは、資料では24ページをご覧ください。

 テブチウロンについて説明させていただきます。

 物質概要は24ページに記載のとおりで、作用機構等についてですが、テブチウロンは非ホルモン型の吸収移行性の尿素系の除草剤であり、その作用機構は光合成の阻害です。主として、根部から吸収され、茎葉部に移行し、殺草効果を発現いたします。

 本邦での初回登録は1987年で、製剤は粒剤及び水和剤が、適用農作物等は樹木等でございます。

 原体の輸入量については、記載のとおりでございます。

 25ページに移りまして、各種物性ですが、こちらは表に記載のとおりでございます。

 水産動植物への毒性についてですが、25ページから26ページの、表1から3に概要を記載してあります。

 魚類についてですが、コイを用いた急性毒性試験が実施されており、96時間LC50は100,000 μg/L超となっております。

 26ページに移りまして、甲殻類等の影響ですが、オオミジンコを用いた急性遊泳阻害試験が実施されており、48時間EC50は100,000 μg/L超でありました。

 藻類については、緑藻を用いた試験が実施されており、72時間ErC50で100 μg/L超でありました。

 27ページに移りまして、水産PECについて説明させていただきます。

 こちらの農薬の適用は樹木等であることから、非水田使用時のPECを算出いたしました。PEC算出に用いた使用方法及びパラメータは表4に記載のとおりで、計算の結果、水産PECは0.04μg/Lでありました。

 28ページに移りまして、総合評価でございます。

 各生物種のLC50、EC50は、こちらに記載のとおりで、これらの値を不確実係数で除して急性影響濃度を算出したところ、最小のものは、藻類のものであったことから、藻類の急性影響濃度を根拠として、登録保留基準値案として100 μg/Lを提案させていただきます。

 2.リスク評価ですが、水産PEC0.04 μg/Lが登録保留基準値案100 μg/Lを超えていないことを確認しております。

 こちらの農薬の検討経緯ですが、平成27年12月4日の水産検討会第4回で、ご審議いただきました。

【岡野室長補佐】 では、水産検討会の議論をご報告させていただきます。

 まず、魚類のコイの試験のところで、25ページになりますが、一部の濃度区におきまして溶存酸素飽和度が60%という、農薬取締法のテストガイドラインの記載に合わない条件でやられていたというのがあるのですが、魚類につきましては影響も出ていないし、ここの部分は問題ないでしょうということで結論をされております。

 もう一つは藻類の試験でして、26ページになります。

 この藻類の試験のところで設定濃度が0~100まで行われているのですが、0から72時間生長阻害率の欄をご覧いただきますと、100まで行ってもまだ50しか阻害されていないということで、ぴったり50であるということで、本来であれば、これより上の濃度区についてもやれば、うまくドーズレスポンスのカーブが描けたかもしれないのですが、ちょうどここで止まっておりますもので、このErC50の値を単に不等号の100としていいのか、またはここの下にイコールをつけるべきかとか、イコールだけにするべきじゃないかといったような議論はございました。ただ上の濃度区で行われていないということから、通常の扱いどおり不等号の100でよろしいのではないかということで結論されております。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 では、ただいまの説明にご質問、基準値案についてご意見をお願いいたします。

 よろしいですか。

【山本(裕)専門委員】 今ご説明いただいたのですけれども、ちょっと気になったのが、先ほどのご説明でもあったのですが、藻類生長阻害試験のところの最高濃度のところで、これが50になっているということなのですけれども、これはErC50を計算するとこの四つのデータ、一番上から4濃度区が生長阻害が出ていて、これを計算すると100よりもかなり高い濃度になって、外挿になっているから100超になっていて、100のところはちょうど50になっているけれども、というような話があったという理解でよろしいのですか。

【岡野室長補佐】 はい、そのとおりです。

【山本(裕)専門委員】 わかりました。ありがとうございます。

【白石委員長】 よろしいでしょうか。

 尿素系の除草剤ということで、藻類によく効くのです。濃度設定を少し間違えたのか、予備試験ではうまくいっていたのだと思いますけども、こういった結果になったということで、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、PECについては、特段問題ないということでいいですか。

 では、総合評価、28ページをご確認ください。

 今議論になりました藻類のデータ100をとりまして、登録保留基準値を100 μg/Lとすることにしてございます。水産PECはこれを超えていないということです。

(異議なし)

【白石委員長】 よろしいようでしたら、これは事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。

 では次、トリホリンをお願いします。

【大竹係員】 資料の29ページをご覧ください。

 トリホリンについて説明させていただきます。

 物質概要は29ページに記載のとおりで、作用機構等ですが、トリホリンはピペラジン系の殺菌剤であり、その作用機構は、菌の原形質膜の成分であるエルゴステロールの生合成を阻害するものと考えられております。

 本邦での初回登録は1977年。製剤は乳剤及びエアゾル剤。適用農作物等は果樹、野菜、花き、樹木及び芝であります。

 原体の輸入量は、記載のとおりでございます。

 各種物性は、29ページから30ページの表に記載してあるとおりです。

 1ページめくっていただいて、30ページの水産動植物への毒性について説明させていただきます。

 水産動植物への影響については30ページから32ページ、表で言うと1から4に概要を記載してあります。

 まず、30ページの魚類の試験についてですが、コイを用いた急性毒性試験が実施されており、その結果は96時間LC50が9,180 μg/L超でございました。

 31ページに移りまして、魚類でニジマスを用いた試験も実施されており、96時間LC50が11,000 μg/L超でありました。

 甲殻類等についてですが、こちらはオオミジンコを用いた試験が実施されており、48時間EC50は15,100 μg/L超でありました。

 32ページに移りまして、藻類については緑藻を用いた試験が実施されており、72時間ErC50は6,800 μg/L超でありました。

 33ページに移りまして、水産PECについてでございます。

 こちらの農薬の適用は果樹、野菜、花き、樹木及び芝であったことから、非水田使用時のPECを算出いたしました。PEC算出に用いた使用方法及びパラメータは表5に記載のとおりで、計算の結果、水産PECは0.071 μg/Lでありました。

 34ページに移りまして、総合評価でございます。

 各生物種のLC50及びEC50はこちらに記載のとおりです。これらの値を不確実係数で除して急性影響濃度を求め、最小のものを確認したところ、魚類の急性影響濃度であったことから、こちらの値を根拠として、登録保留基準値案としては910 μg/Lを提案させていただきます。

 2.リスク評価についてですが、水産PEC、0.071 μg/Lは登録保留基準値案910 μg/Lを超えていないことを確認しております。

 本農薬の検討経緯ですが、平成27年12月4日の第4回水産検討会においてご審議いただいております。

【岡野室長補佐】 水産検討会の中でも、特段この農薬につきましては、よく溶けているということと、分解性も高くないということもありますし、吸着もあまりしないということで、非常によい試験が行われておりまして、特段の議論はございませんでした。若干記載ぶりとか、そういったところで修正はありましたが、その辺も全て反映させております。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 ただいまのご説明にご質問、基準値案についてのご意見をお願いいたします。

 ピペラジン系の殺菌剤です。毒性影響は見られていないということでございます。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見はないようですので、34ページの総合評価をご確認いただきたいと思います。

 毒性値は得られておりませんが、その中で一番小さい910 μg/L、これをもって登録保留基準値とするということでございます。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、これにつきましても、事務局案どおりということでお認めいただいたということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 では、続きまして、フルエンスルホンにつきまして、お願いします。

【大竹係員】 では、資料は35ページをご覧ください。

 フルエンスルホンについて説明させていただきます。

 物質概要は記載のとおりで、作用機構等についてですが、フルエンスルホンは、フルオロアルキルチオエーテル基を有する殺虫剤であり、その作用機構は不明でありますが、ネコブセンチュウに直接接触することにより殺虫効果を示すと考えられております。

 本邦では未登録で、製剤は粒剤。適用農作物等としては野菜及びいもとして登録申請されております。

 各種物性についてですが、35ページから36ページにかけての表に記載のとおりでございます。

 36ページに移りまして、水産動植物への毒性について説明させていただきます。

 36ページから38ページ、表でいいますと表1から表4にかけて提出された試験の概要を記載しております。

 まず、魚類急性毒性試験についてですが、コイを用いた試験が実施されており、96時間LC50は41,000 μg/Lでありました。

 37ページに移りまして、魚類の中のニジマスを用いた試験ですが、こちらは96時間LC50が38,000 μg/L。

 甲殻類等についてですが、オオミジンコを用いた急性遊泳阻害試験が実施されており、48時間EC50は29,000 μg/Lで、38ページに移りまして、藻類の試験についてですが、こちらでは緑藻を用いた試験が実施されており、72時間ErC50が43.4 μg/Lでありました。

 39ページに移りまして、水産PECについてご説明させていただきます。

 水産PECですが、本農薬の適用農作物は野菜及びいもですので、非水田使用時のPECを算出しております。算出に用いた使用方法及びパラメータは表5に記載のとおりで、計算の結果、水産PECは0.0024 μg/Lでありました。

 40ページに移りまして、総合評価です。

 試験に用いた各生物種のLC50、EC50は記載のとおりです。これらの値を不確実係数で除して急性影響濃度を算出し、最小の急性影響濃度を確認したところ、藻類のものが一番小さく、それを根拠として登録保留基準値案を43μg/Lと提案させていただきます。

 リスク評価についてですが、水産PEC0.0024 μg/Lが、登録保留基準値案43 μg/Lを超えていないことを確認しております。

 本農薬の検討経緯ですが、こちらも平成27年12月4日、第4回水産検討会においてご審議いただきました。

【岡野室長補佐】 水産検討会の中では、38ページにありますが、藻類試験について少し議論がありました。藻類試験の中で通常、濃度の測定の前に遠心分離で藻類を取り除くという行程が入るのですが、それを行っていないということで、試験成績に与える問題というのは大丈夫なのかということで議論されました。

 ただ、今回の試験につきましては、試験溶液の状態も無色透明で、析出等が見られなかったということと、あと、実測濃度がそもそも100に対して97ということで、溶けているということで問題ないのではないかというふうな判断をされております。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 では、ただいまの説明にご質問、基準値案についてのご意見等お願いいたします。いかがでしょうか。

【内田専門委員】 適用農作物いもでしたか、それは甘藷ですか。

【岡野室長補佐】 甘藷ということで、いもと登録申請をされております。

【内田専門委員】 そうですか。

【白石委員長】 いもでよろしいですか。甘藷と直しますか。

【岡野室長補佐】 甘藷で。

【白石委員長】 甘藷。

【岡野室長補佐】 サツマイモです。

【白石委員長】 他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 藻類試験のところで議論があったようですけども、それでよろしいでしょうか。溶解度の高い、相当溶けますし、実測値と合っているということで。

 どうぞ。

【染臨時委員】 今のは「甘藷」と書くのですか。そうすると、5ページにも「いも」と書いてあるのがありますけど。

【白石委員長】 ここも書けばよろしいのですよね。

【山本(廣)臨時委員】 全般にはグループの名前を書いている。

【染臨時委員】 「いも類」という、いもではない。

【山本(廣)臨時委員】 「いも類」ですよね。

【大竹係員】 記載の統一ということで、個別の作物を書いていくと煩雑になるということから、農水が書いている通知の中の作物分類の類登録を書くということになっておりまして。

【山本(廣)臨時委員】 それじゃあ、「いも類」でいいですね。

【大竹係員】 そうですね。

 ですが、こちらの評価書の記載の統一から、「類」を抜いて「いも」とかというふうに書いているところですので、統一させていただければ助かります、ということです。

【白石委員長】 よろしいですか。

 統一するときの書きぶりというのもあるもので、「類」を省くということでやっているということです。

 では、そういうことで、ここは修正なしでいきたいと思います。

 他は、いかがでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特段ご意見はないようですので、40ページの総合評価をご確認ください。

 特に藻類に対して毒性を示すということで、これをもとに登録保留基準値を43 μg/Lとするということでございます。水産PECは、これを超えていない。

 よろしいようでしたら、そういうことで事務局案どおりということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 以上で、水産基準の設定についての審議を終了します。

 次に、議事の(2)水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。

 事務局から資料の説明をお願いします。

【松田主査】 それではお手元の資料4をご覧いただければと思います。

 こちらが、水質汚濁に係る農薬登録保留基準案に関する資料でございます。

 本日ご審議いただきたいのが3剤ございまして、そのうちの上の2剤、ピコキシストロビンとフェンメディファム、こちらが新しく登録保留基準を設定するもの。三つ目のメトコナゾールにつきましては、既に基準値設定をしているのですけれども、ADIの引き下げに伴いまして基準値を改正したいというふうに考えているものでございます。

 こちらにつきまして、順番に1剤ずつ作用機構等と総合評価を重点的にご説明をさせていただきたいと思います。

 それではまず1剤目なのですけれども、1ページ目開いていただきまして、ピコキシストロビンでございます。

 こちら物質概要につきましては、記載のとおりでございます。

 2.作用機構等のところですけれども、ピコキシストロビンは、メトキシアクリル酸エステル構造を共通に有するストロビルリン系の殺菌剤でありまして、その作用機構は、病原の糸状菌細胞のミトコンドリア電子伝達の複合体ⅢのQ0部分における阻害というふうに考えられております。

 本邦では未登録です。

 製剤は水和剤が、適用農作物等は果樹及び野菜として、登録申請されております。

 作用機構等の次の各種物性等につきましては、2ページに記載のとおりでございます。

 本剤の安全性評価でございますけれども、食品安全委員会は、平成27年6月9日付でピコキシストロビンのADIを0.046 mg/㎏体重/日と設定する食品健康影響評価の結果を厚生労働省宛てに通知しております。なおこのADIの値につきましては、イヌを用いた1年間慢性毒性試験における無毒性量4.6mg/㎏体重/日を安全係数100で除して設定されたものであります。

 続きまして3ページ目、水濁PECでございます。

 こちらのほう、申請者のほうより提出された農薬抄録によりますと、適用農作物等が果樹及び野菜ということですので、非水田使用時の水濁PECを第1段階で算出しております。算出に当たりまして用いた使用方法及び各パラメータの値につきましては、こちらに記載のとおりであります。このパラメータを用いまして、水濁PECを算出いたしましたところ、0.000040 mg/Lというふうに算出がなされました。

 4ページ目、総合評価のところでございます。

 ADIの値が0.046ということですので、こちらに記載の算出式のほうに代入いたしまして、登録保留基準値を求めたところ、0.12 mg/Lというふうに算出されました。なお参考のところ、水質に関する各種基準値等は特段ございません。

 2.リスク評価のところ。水濁PECが0.000040 mg/Lでありまして、登録保留基準値0.12 mg/Lを超えないことを確認いたしております。

 なお、参考のところ、食品経由の農薬理論最大一日摂取量と対ADI比のところですけれども、摂取量が0.3501 mg/人/日ということで、対ADI比で13.8%と、80%を超えないことを確認しております。

 説明につきましては、以上となります。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 ピコキシストロビンにつきまして、ご意見等ございますか。

 毒性で何かコメントございましたら、お願いします。

【浅野専門委員】 ピコキシストロビン、本剤の特徴としては、まず急性毒性LD50では5,000 mg/㎏以上と、非常に高い数字になっておりますので、比較的安全な化合物です。そして反復投与で出てくる毒性としては、種を超えて体重の増加抑制、これが現れています。あとマウスだけなのですけれども、肝細胞の肥大と十二指腸の粘膜過形成、これが認められています。神経毒性とか繁殖能に対する影響、催奇形性、免疫毒性、あと遺伝毒性は認められておりません。

 ラットの発がん性試験で精巣幹細胞腫、これが、発現頻度が高くなっておりましたけども、閾値が取れる設定ということで、最終的にはイヌを用いて1年間慢性毒性試験の無毒性量4.6 mg/㎏を基準といたしまして、ADIはあこれを100で割って0.046という数字になっております。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 他に、ご質問、基準値案についてご意見があればお願いいたします。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいようですので、4ページ目の総合評価をご確認ください。

 一日摂取許容量0.046 mg/㎏体重/日ということで、登録保留基準値、下の計算式で0.12 mg/Lとするということでございます。よろしいでしょうか。

 水濁PECは、これを超えていないということですね。

(発言なし)

【白石委員長】 特段ご意見がないようですので、事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。

 では、続きましてフェンメディファムについてお願いいたします。

【岡野室長補佐】 では、5ページをご覧ください。

 このフェンメディファムという農薬なのですが、27年7月17日の農薬小委員会で水産基準値についてはご意見をいただいております。

 そのときと全く同じ記載ではありますが、まず一つの原体で製造された製剤が既に農薬登録をされております。また同一の化合物なのですが、別の原体で製造された製剤というのが別途登録申請されているという状況になっておりまして、今回水濁基準の設定に当たっては、これら二つの原体について一つの基準値を設定しようとするということで、昨年の夏に行いました水産と同じ前置きでございます。

 評価対象農薬の概要として1のところに書かせていただいておりますが、このようになっておりまして、作用機構としてはカーバメート系除草剤であり、光合成の部分反応であるヒル反応の阻害であるというふうに考えられております。

 本邦での初回登録、1969年ということで、製剤は水和剤と乳剤、適用農作物等はてんさいがございます。

 原体輸入量はこのような数字になっております。

 おめくりいただきまして、各種物性等として、水産のときと同じ物性の表でございますが、このような数値になっております。

 7ページで安全性評価でございます。

 一日摂取許容量ADIが0.046 mg/㎏体重/日ということで設定されておりまして、食品安全委員会が平成27年3月24日付で、この値として食品健康影響評価の結果を厚生労働省に通知しております。なお、この値は、ラットを用いた2年間慢性毒性、発がん性併合試験における無毒性量、4.60 mg/㎏体重/日を安全係数100で除して、設定されております。

 8ページをおめくりいただきまして、水濁PECになります。

 水和剤と粒剤で、てんさいがございますが、非水田使用時でPECが最も高くなるものとして、このてんさいに対する施用方法がありますので、ここに右欄にあります各パラメータの値を用いまして、計算をしております。

 その結果、9ページになりますが、水田使用時は適合なしで、非水田について0.00004425 mg/Lの水濁PECということで計算をしております。

 10ページにいっていただきまして、総合評価になりますが、登録保留基準値の案としては0.1 mg/Lでして、ADIの0.046に対して人の体重、それと飲料水としての10%の配分と、一日2L飲用するということで計算をしまして、この数字を出しております。

 参考として水質の基準値等は、特にございません。

 2.リスク評価になりますが、水濁PECが0.000044 mg/Lに対して、登録保留基準値0.12ということで、超えないということを確認しております。食品経由の農薬理論最大一日摂取量と対ADI比につきましても、0.0097という農薬理論最大一日摂取量で示されておりまして、ADIの規定でいいますと0.4%ということで、80%を超えないということを確認しております。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 では、フェンメディファムについてご意見を伺いたいと思いますけども、毒性についてございましたら、お願いいたします。

【浅野専門委員】 本剤も、単回投与でLD50で5,000 mg以上、5,000 mg単回投与しても死亡例がないという、そういう製剤です。

 それで反復投与しますと、認められる毒性影響としては、体重の増加抑制と、あと血液、肝臓、腎臓、脾臓に毒性所見が認められます。血液では主に溶血性の貧血ですね、それからメトヘモグロビン血症等が認められまして、肝臓、腎臓、脾臓につきましては、それに付随する色素沈着等の変化が認められております。主に貧血という症状で所見がとられております。

 発がん性と繁殖能に対する影響、それから催奇形性、さらには遺伝毒性は認められておりません。各種試験のうち最少用量というのが、ラットを用いた長期、2年間の慢性発がん性併合毒性試験で4.60 mg/L、これが無毒性量になっています。これを設定根拠としまして、これを100で除した0.046 mg/㎏体重、これがADIになっています。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。あとご意見等お願いいたします。分解するとアニリンというか、アミンが出てくるか、そういうことですか。

【浅野専門委員】 そうですね。それで。

【白石委員長】 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 事務局案にご意見ないようですが、よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいようでしたら、10ページ目の総合評価をご確認ください。

 登録保留基準値を0.12 mg/Lとするということです。PECは超えていないということです。

(異議なし)

【白石委員長】 よろしいようですので、事務局案どおりとさせていただきます。ありがとうございました。

 では、続きましてメトコナゾールについて、説明をお願いいたします。

【松田主査】 そうしましたら、資料4の11ページ目からメトコナゾールでございます。

 冒頭のところに、今回の再審議の概略を書かせていただいております。

 本剤につきましては、食品安全委員会の食品健康影響評価の結果に基づきまして、第31回農薬小委員会、平成24年9月7日に開催しておりますが、こちらの審議を経まして、平成25年2月6日付で水質汚濁に係る登録保留基準値を0.1 mg/Lというふうに設定をしておりました。

 しかしながら、その後、本剤に係る食品安全委員会での食品健康影響評価が見直されまして、ADIの値がそれまでの1/2の値に引き下げられたことから、今般、水濁基準値の見直しを行いたいというふうに考えておるものでございます。

 この評価書のほうで薄い色の見え消しになっている部分、下線がついている部分につきましては、前回の評価書から修正をかけている部分でございます。

 それでは説明に移らせていただきますが、一番目の物質概要につきましては、記載のとおりでございまして、前回から特段修正はしてございません。

 12ページ目、作用機構等のところです。

 メトコナゾールにつきましては、トリアゾール系殺菌剤であり、その作用機構は菌類のエルゴステロール生合成阻害による殺菌活性でございます。

 本邦での初回登録は2006年です。

 製剤は粉剤、水和剤及び乳剤が。適用農作物は麦、果樹、野菜及び芝がございます。

 前回、野菜のほうは適用がございませんでしたが、今現在野菜のほうが適用拡大になっているものでございます。

 原体の国内生産量につきましては、こちらに記載のとおりでございます。

 13ページ目の3.各種物性等につきまして、一部見え消し等で修正かけているところはありますけれども、新しい知見が出たというわけではなく、体裁のほうを最新の様式に直しているというだけでございます。

 続きまして、14ページ目、安全性評価のところでございます。

 食品安全委員会は平成26年11月18日付で、メトコナゾールのADIを0.02 mg/㎏体重/日と設定する食品健康影響評価の結果を厚生労働省宛てに通知をしております。この値につきましては、ウサギを用いた発生毒性試験における無毒性量2 mg/㎏体重/日を安全係数100で除して設定されております。

 こちらについて簡単に説明させていただきます。

 以前、水濁基準値を設定したときは、ADIが0.04 mg/㎏体重/日というふうになっておりました。こちらのADIにつきましても、ウサギを用いた発生毒性試験における無毒性量を用いて算出されておるものでございます。

 今般、このようにADIが下がった経緯でございますけれども、新しい知見が出たというものでは特段ございません。平成19年のときに評価も行われていたのですが、ウサギの発生毒性試験は複数本出ておりまして、平成19年のときにはその各試験を個別に見て、一番、無毒性量が低いものということで、10 mg/㎏体重/日で水頭症の増加が見られたということで、それよりも低い4 mg/㎏体重/日を無毒性量、そしてそれを安全係数100で除してADIを0.04というふうに置いていたものでございます。

 今般、ADIが下がったというところなのですけれども、ウサギの発生毒性試験が複数本同じく出ておりまして、ほぼ同じものになるのですけれども、こちらについて複合評価を行っているものでございます。その複合評価を行った結果、そのうちの1本の試験で4 mg/㎏体重/日で水頭症が1例見られているのですけれども、こちらの同じ試験では10 mgのほうで水頭症が出ていないということで、平成19年のときにはこちら毒性所見というふうにはとってはいなかったのですが、複数の試験を一度に見たときに、10 mg/㎏体重/日で水頭症が複数例確認されているということで、この4 mg/㎏体重/日の所見についても、検体投与の影響は否定できないのではないかということで毒性所見と取りまして、さらにその低い値、2mg/㎏体重/日を最小の無毒性量というふうにとって、ADIが0.02というふうになったところでございます。

 ですので、繰り返しになりますけれども、新しい所見が出たということではなく、平成19年のときには複数の試験を個別に見て、一番低い値を置いていたところなのですけれども、平成26年に新たに評価書を出した際には、複数の試験について総合評価を行って、一番低いものについてADIを設定したというところになってございます。

 続きまして、15ページのほう、水質汚濁予想濃度でございます。

 見え消しが非常に多く入っておるところでございますけれども、こちらは様式を修正しただけでございます。

 野菜について適用拡大がなされているところですけれども、PECが最大になる使用方法については適用農作物が芝であったということで、前回のときから水濁PECの値は変わりなく、16ページに記載をされておりますけれども、0.000055 mg/Lとなっております。

 17ページのところ、総合評価に移らせていただきます。

 登録保留基準値につきましては、ADIの値が1/2減少しているところから、前回0.1 mg/Lであったところ、0.05 mg/Lというふうに算出されてございます。参考のところ水質に関する各種基準値等は特にございません。

 2.リスク評価のところ。水濁PECは0.000055 mg/Lであり、登録保留基準0.05 mg/Lを超えないことを確認しております。

 参考のところ、食品経由の農薬理論最大一日摂取量と対ADI比でありますけれども、摂取量のほうが0.1088 mg/人/日ということで、前回よりも多少摂取量が増加をしている。ただ、対ADI比が9.9%ということで、80%を超えていないということを確認しております。

 説明については、以上になります。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 ADIが1/2になったということに伴って、登録保留基準値も変えたいということであります。いかがでしょうか。

 総合評価については浅野先生、コメントありましたら。

【浅野専門委員】 今事務局からお話があったとおりなのですけど、わかりやすく見るためにはお手元のメトコナゾール第5版の42/70というところ、ページ数は41ページなのですが、42/70はまとめた表が出ています。それをご覧になっていただきますと、わかりやすくなると思います。

 表35にになります。この表を見ますと、試験番号1から5番まであって、横並びに各試験ごとの用量で、問題になったのは水頭症の発現なのですけれども、これが認められたというところで確認をしていたのですけれども、先ほどご説明がありましたように、10 mg/㎏体重のところでは、これは複数の試験で押しなべて水頭症が発現している。かなり頻度が少ないので、20~25羽ぐらいのウサギを使ってやっているのですけども、④の試験を見ますと、対照群でも1例出るのです。ですから非常にこれは判断難しいところなのですけれども、10mgでは、少なくともほとんどの試験で出ている。最初の①をやったときに10mg/kg群で出ていないので、用量相関性がないということで、多分4というのも、これは無毒性量として取れたという経緯があると思います。

 これを、その後、急性参照用量という、今、農薬のほうの毒性では決めているのですけれども、それで見直した際にもう一回議論になりまして、もともと、このトリアゾール系の化合物というのはレチノイン酸の動態にCYP26という薬物代謝酵素を阻害することによって影響してきます。ですから、肺の培養細胞を使って、このレチノイン酸とトリアゾール化合物の関係を調べた結果、やっぱりこれがCYPを阻害して奇形が出る、肺の成長に影響を及ぼすとか、そういう背景があるものですから、より慎重に検討した結果、この表の中で2 mgという用量、これが全ての3試験で設定していますけれども、これで一切水頭症がないということで、改めてこの2 mgというのを設定し直したという経緯があります。

 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。

 いかがでしょうか。ADIを変更したことに伴って変更されていますが、まだ書式の変更ですね、あと主なところは。いかがでしょうか。

 どうぞ。

【浅見臨時委員】 17ページの参考のところなのですが、農薬理論最大一日摂取量の計算が再度されているのですけれども、これは保留基準値で最大摂取をしたとすると、どうなるかという計算をされてADI等の比をされていらっしゃるということでよろしいでしょうか。

【松田主査】 こちらですけれども、厚生労働省のほうで定めておりまして、作物に残留基準値を設けるものですけれども、その基準値と一日の最大摂取量、それを掛けていって、全部足し合わせた値では0.1088ということで、厚生労働省のほうでは、それが対ADI比の80%を超えないかどうかというのを確認しているというところになっております。

【浅見臨時委員】 すみません。今のご説明で、毒性の評価値が下がったので、摂取量としては理論最大が減るのかなと思ったのですけども、これだと増えているので、何か別の理由があるのでしょうか。私の勘違いですか。

【白石委員長】 対ADI比。

【松田主査】 一日摂取量のほうはADIとは関係がなくて、どちらかというと、こちらの対ADI比のほうがそれは関わってくるのですけど、最大一日摂取量というのは、メーカーさんが作物にこれだけ残留基準値を設けてほしいという基準値を出してきておりまして、それに対して一日どれだけ食べるかというような、一日摂取量を掛けて足し合わせたものが理論最大一日摂取量になっています。

 それを対ADIと比較したものが、対ADI比の値になっていまして、なのでADIの値が下がると、どちらかというと対ADI比の値が上がるということになります。

【浅見臨時委員】 そっちはわかるのですけども、基準値として算定されるものが下がって、摂取量が増えるのが、ちょっとわからなかったのです。

【内田専門委員】 残留基準値は同じだから、基準値が同じなら、

理論最大摂取量は変わらないはずです。2倍以上になっているのは作物は多分適用拡大になった、あるいは食品摂取量の改定があって、摂取量が増えたかでしょうね。

【浅見臨時委員】 作物の適用拡大等が増えたので、摂取量が増えたということでよろしいですか。すみません。

【白石委員長】 それが、こちらの10%は入っていないのですよね。要は厚労省の食品衛生審議会の資料を、これは引いているものですよね。

【松田主査】 そうです。

【白石委員長】 こちら側の水質汚濁は、これで10%をとっているということに。

 よろしいでしょうか。どうぞ。

【染臨時委員】 11ページの表現ですけど、これは厚生労働省はADIの値をこれまでの1/2に引き下げたという、この「1/2」という表現を使っているのですが、先ほどのご説明だと、40が24とおっしゃったように聞こえたのですが。それをもって1/2と言っているのですか。

【岡野室長補佐】 資料が見え消しになっていて、見にくいところがあるのですが、14ページのところがありまして、0.04だったものが0.02になったということで、この4がもう消えているということで。資料が見にくくて申し訳ございません。

【染臨時委員】 そういう意味ですか。わかりました。失礼しました。

【白石委員長】 1/2は要らないかもしれないですね。変更になったからと書いてよろしいのではないでしょうか。

【岡野室長補佐】 わかりました。そのように修正いたします。

【白石委員長】 よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 では、今の部分の修正をしていただいて、ここも事務局案どおりとさせていただきます。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 ありがとうございました。

 以上で、水質汚濁に係る農薬登録保留基準値の設定についての審議を終了したいと思います。

 事務局より、今後の予定について、ご説明をお願いします。

【大竹係員】 では、今後の予定について説明させていただきます。

 評価書の修正等が必要というふうになったものについては、適宜対応していきたいと思います。なお、本日ご了解いただきました農薬の登録保留基準については、行政手続法の規定に基づき、今後パブリックコメントを1カ月ほど実施いたします。

 その結果、もし何か修正等を求める意見が寄せられた場合につきましては、委員長に再度農薬小委員会で審議を行うかどうかご相談の上、ご判断いただくことにしたいと思っております。

 再審議の必要がない場合には、部会長の同意を得て中央環境審議会長に部会決定として報告を行い、さらに会長の同意を得られれば、中央環境審議会決定として環境大臣に答申いただくことにしております。そして答申後、基準値を告示させていただきます。

【白石委員長】 ありがとうございました。お願いします。

【築地臨時委員】 細かいところなのですけれども、最後の農薬の12ページの記載で、作用機構のところ、「その作用機構は菌類のエルゴステロール生合成阻害による殺菌活性である」とありますけれども、書きぶりからすると、「生合成阻害である」ではないでしょうか。

【白石委員長】 そうですね。

【築地臨時委員】 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございます。じゃあ、そのように修正をお願いします。

 いかがですか。

(発言なし)

【白石委員長】 審議は一通り終了しました。

 その他、本日の審議全体につきまして、ご意見、ご質問があればお願いします。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいでしょうか。

 ご協力をもちまして、スムーズに進みましたけれども、よろしいでしょうか。

 特段ご意見がなければ、事務局にお返ししたいと思います。

 では、お返しします。

【小笠原室長】 それでは、白石委員長、ありがとうございました。

 以上をもちまして、第49回農薬小委員会を終了させていただきます。委員の皆様方にはご審議ありがとうございました。

 次回の第50回農薬小委員会ですが、3月3日の午後に予定しております。また近くになりましたらご案内を差し上げますので、ご出席をよろしくお願いいたします。

 本日は、ありがとうございました。

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