中央環境審議会 土壌農薬部会 農薬小委員会(第35回) 議事録

日時

平成25年7月24日(水)13:30~15:38

場所

中央合同庁舎5号館 環境省第1会議室

出席委員

委員長
白石 寛明
委員
中杉 修身
臨時委員
上路 雅子
五箇 公一
染 英昭
田村 洋子
築地 邦晃
根岸 寛光
山本 廣基
吉田 緑
専門委員
浅野 哲
稲生 圭哉
内田又 左衞門
森田 昌敏

(欠席は、浅見臨時委員、細見専門委員)

委員以外の出席者

環境省農薬環境管理室
更田室長、渡邉室長補佐、林室長補佐、岡係長、黒岩主査
オブザーバー
農林水産省消費・安全局農産安全管理課農薬対策室
(独)国立環境研究所
(独)農林水産消費安全技術センター

議題

(1)
水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について
(2)
水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定について
(3)
その他

配付資料

資料1中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会(第34回)議事録(案)
資料2諮問書(写)及び付議書(写)
資料3水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)
資料4水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定に関する資料(案)
資料5水産動植物の被害防止及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定を不要とする農薬について(天敵農薬)(案)
参考資料1中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会(第34回)議事要旨
参考資料2農薬評価書 アメトクトラジン(食品安全委員会資料)
参考資料3農薬評価書 ジフェノコナゾール(食品安全委員会資料)
参考資料4農薬評価書 チフルザミド(食品安全委員会資料)
参考資料5農薬評価書 トリフルラリン(食品安全委員会資料)
参考資料6農薬評価書 ピリオフェノン(食品安全委員会資料)
参考資料7農薬評価書 ペンフルフェン(食品安全委員会資料)
参考資料8「農薬の登録申請に係る試験成績について」(平成12年11月24日付け12農産第8147号農林水産省農産園芸局長通知)の一部改正について
参考資料9「「農薬の登録申請に係る試験成績について」の運用について」(平成13年10月10日付け13生産第3968号農林水産省生産局生産資材課長通知)の一部改正について
参考資料10「「農薬の登録申請書等に添付する資料等について」の運用について」(平成14年1月10日付け13生産第3988号農林水産省生産局生産資材課長通知)の一部改正について

議事

【更田室長】 定刻になりましたので、ただいまから土壌農薬部会農薬小委員会第35回を開催させていただきます。
 本日の委員のご出席の状況について確認させていただきます。本日は浅見臨時委員、細見専門員よりご欠席とのご連絡をいただいております。
 委員、臨時委員総数11名のうち、10名のご出席をいただいていることから、小委員会の開催の要件、定足数6名を満たしておりますことを、まずご報告いたします。
 また、7月16日付で、事務局で人事異動がございました。伊澤室長補佐にかわりまして、渡邉室長補佐でございます。よろしくお願いします。

【渡邉室長補佐】 渡邉でございます。よろしくお願いいたします。

【林室長補佐】 それでは続きまして、本日の配付資料のご確認をお願いしたいと思います。
 お手元の議事次第の下に配付資料一覧がございますので、こちらと照らし合わせてご覧をいただきたいと思います。
まず、資料につきましては1から5まで、参考資料といたしましては、1から10までご用意をさせていただいております。なお、参考資料の2から7の食品安全委員会の農薬評価書につきましては、お手元のパソコン、電子媒体としてご用意をさせていただきました。また、ご希望の委員の方には紙で印刷したものを配付させていただいております。何かパソコンのトラブルなどがございましたら、審議の途中でも結構ですので、恐れ入りますがお手をお挙げいただいて、事務局までお申しつけいただければと思っております。
 なお、傍聴者及びオブザーバーの方々につきましては、資料のページが多数になった部分につきましては、配付をさせていただいておりません。具体的には資料1の前回の議事録、また参考資料2から7は、配付させていただいておりません。お近くの席にファイルにつづりましたものをご用意させていただいておりますので、そちらをご参照いただければと思います。
 また、委員の皆様方のお手元には、別途ピンク色のファイルにとじた資料が、置いてあるかと思います。こちらにつきましては、検討会におきます過去の審議で定めました考え方などをまとめたものでございます。過去の整理などを振り返るときに、ご参照いただければと考えております。
 なお、こちらの資料につきましては、毎回皆様方のお手元に配付をさせていただいておりますので、持って帰られずに、会議が終わりましたら、机の上にそのまま残しておいていただければと思います。

【更田室長】 それでは議事に入らせていただきます。白石委員長に議事進行をお願いいたします。

【白石委員長】 では、承りました。本日は皆様、ご多用のところをご出席いただきまして誠にありがとうございました。
 本日の農薬小委員会は、議事次第にございますように、主に三つの議題に関する審議が予定されています。慎重かつ活発なご審議をお願いいたします。
 まず、本日の審議の公開の扱いについてでございます。
 土壌農薬部会の運営方針では、審議中の答申、非公開を前提に収集したデータが記載されている資料など、公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料や、公開することにより特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、委員長の判断に基づき非公開とするとされております。
 今回の農薬小委員会では、申請者から提出された農薬の毒性試験報告書等、企業秘密に当たる資料を使用しないことから、非公開の理由に当たらないため、今回の農薬小委員会については公開とさせていただきます。
 さて、議事に先立ち、前回5月29日に開催した第33回小委員会の議事要旨及び議事録を確認いただきます。
 事務局よりご説明お願いいたします。

【林室長補佐】 まず参考資料1の議事要旨につきまして、ご説明させていただきます。
中央環境審議会土壌農薬部会の運営方針では、議事要旨につきましては、委員長にご了解をいただければ、公開できることとなっておりまして、この内容で既に環境省ホームページで公開をしておりますので、ご報告させていただきます。
 続きまして、議事録につきましてご説明させていただきます。資料1として配付をさせていただいておりますが、こちらは事前にメールで委員の方々にご確認をいただいたものでございます。
 説明は、以上でございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。特段ご意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、議事録についてご了解されたものとさせていただきます。なお、この議事録につきましても、土壌農薬部会の運営方針に基づき、公開するとされております。
 それでは、議事に入りますが、初めに、農薬小委員会の決議の取り扱いについてご説明させていただきます。
 中央環境審議会土壌農薬部会の小委員会の設置についての土壌農薬部会決定により、農薬小委員会の決議は、部会長の同意を得て、土壌農薬部会の決議とすることができることになっております。
 したがいまして、この農薬小委員会後には、農薬登録保留基準の設定のための土壌農薬部会は招集せず、土壌農薬部会の中杉部会長の了解をいただいて、部会としての結論としていただくことになります。
それでは、議事次第に沿って議事を進めたいと思います。
 「農薬取締法第3条第2項の規定に基づき環境大臣が定める基準の設定についての件」については、平成25年3月5日付及び平成25年7月3日付で、環境大臣から諮問があり、同日付で土壌農薬部会に付議されております。
 事務局から諮問書を紹介してください。

【岡係長】 それでは、資料2をご覧ください。
 諮問付議書ですが、2種類ございまして、まず平成25年3月5日付の諮問が1ページから3ページ目、その付議書が4ページ目となっております。
 もう1種類ですが、平成25年7月3日付の諮問が、5から7ページ、その付議書が8ページ目となっております。
 それでは、まず平成25年3月5日付の諮問につきましてですが、2ページ目がまずその別紙1となっておりまして、告示第3号の環境大臣が定める基準であります、水産動植物の被害防止に係る登録保留基準のご審議をしていただく農薬です。こちら別紙1に書かれている11農薬につきましては、全て5月29日の農薬小委員会で審議をしていただいております。
 続きまして、3ページ目が別紙2となっておりまして、告示第4号の環境大臣が定める基準であります、水質汚濁に係る農薬登録保留基準のご審議をいただく農薬です。こちら8農薬ございまして、そのうち7番目のトリフルラリンを本日ご審議していただく予定でございます。その他の農薬につきましては、5月29日の農薬小委員会でご審議していただいております。
 続きまして、平成25年7月3日付の諮問につきましてですが、6ページ目が別紙1となっておりまして、こちら水産基準のご審議をしていただく農薬でございます。こちら10農薬ございまして、こちら全て本日ご審議していただく予定でございます。
 7ページ目が、水質汚濁に係る登録保留基準のご審議をしていただく農薬で、5農薬ございます。こちらにつきましても本日5農薬全てご審議していただく予定でございます。
 最後に付議書ですが、それぞれ諮問日と同日付で、中央環境審議会会長から土壌農薬部会の部会長に付議されております。
 ということで、本日は水産基準につきましては、6ページ目の10農薬につきましてご審議をいただきます。水濁基準につきましては、3ページ目のトリフルラリンと7ページ目の5農薬の計6農薬についてご審議をしていただく予定でございます。
 以上でございます。

【白石委員長】 ありがとうございました。
 それでは、議事(1)の「水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準として環境大臣が定める基準の設定について」の審議に入りたいと思います。
 この件につきましては、農薬小委員会に先立ち、水産動植物登録保留基準設定検討会において、基準値の設定の根拠となる農薬登録申請者から提出された試験結果や公表文献情報について精査を行うとともに、これらのデータに適用する不確実係数等を設定し、基準値案を設定していただいております。
 まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。

【岡係長】 資料3をご覧ください。資料3は、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準値案に関する資料でございます。
 本資料は、水産動植物登録保留基準設定検討会におきまして、一度ご審議いただいているものでございまして、説明に当たりましては、作用機構等と総合評価を重点的にご説明させていただければと思っております。その後で検討会でどのような指摘、ご審議をしていただいたかを簡単にご説明させていただければと思います。
 それでは、1ページ目、アラクロールについてご説明させていただきます。
 まずアラクロールですが、アセトアニリド構造を持つ酸アミド系除草剤でございまして、その作用機構は超長鎖脂肪酸の合成阻害による細胞分裂の阻害と考えられております。本邦での初回登録は1970年でございます。
 製剤は粒剤、乳剤、マイクロカプセル剤が、適用作物は、雑穀、果樹、野菜、いも、豆、飼料作物、芝等がございます。
 原体の輸入量及び各種物性につきましては、記載のとおりとなってございます。
 続きまして、2ページ目以降の水産動植物への毒性でございます。
本剤につきましては、コイ、ファットヘッドミノー、オオミジンコ、藻類を用いた毒性試験が行われております。各試験の条件及び結果につきましては、2ページ目の表1から5ページ目の表4に記載しているとおりでございます。
 続きまして6ページ目、水産PECでございます。こちらの農薬につきましては、非水田で使われるものでございますので、こちらの表5の使用方法及びパラメーターを用いまして水産PECを算出いたしました。その結果ですが、水産PECとしまして、0.020μg/Lと算出されております。
それでは7ページ目、総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50でございますが、まず魚類につきましては、コイの急性毒性試験より96hL50が5,370μg/L、もう一つ魚類のファットヘッドミノーの急性毒性につきましては、96hL50が5,000μg/Lと算出されております。続きまして甲殻類ですが、オオミジンコの急性遊泳阻害試験より48hEC50が13,000μg/L、藻類につきましては、生長阻害試験より72hErC50が4.7μg/Lと算出されました。
 これらから、それぞれの急性影響濃度を算出いたしまして、最小となります藻類急性影響濃度から、登録保留基準値案としまして4.7μg/Lをご提案させていただきます。
リスク評価でございますが、水産PECが0.020μg/Lでございましたので、登録保留基準値案の4.7μg/Lを下回っていることを確認しております。
 こちらの農薬につきましては、2013年6月19日に開催しました平成25年度第1回水産検討会においてご審議していただきまして、その際、特段問題となる指摘等はございませんでした。
 説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ご審議は1剤ずつお願いしたいと思います。
まず、ただいまのアラクロールにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見等お願いいたします。検討会では特段問題なかったということでございますけれども。

(発言なし)

【白石委員長】 よろしいでしょうか。特段ご意見がないようでしたら、案のとおりさせていただきたいと思いますが、総合評価のところだけ確認してください。水産PECを0.020μg/Lであり、登録保留値4.7μg/Lを下回っているということでございます。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 では、このアラクロールにつきましては、案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次の剤をお願いいたします。

【林室長補佐】 続きまして、イミベンコナゾールにつきまして、8ページよりご説明させていただきたいと思います。
 物質概要につきましては、表に記載のとおりです。
作用機構等につきましては、イミベンコナゾールは、トリアゾール系殺菌剤でありまして、その作用機構は、菌類の細胞膜成分であるエルゴステロール生合成の阻害でございます。本邦での初回登録は1994年でございます。製剤は粉剤、水和剤、乳剤、エアゾル剤が、適用作物は果樹、野菜、豆、花き、樹木、芝等がございます。
原体の国内生産量及び各種物性につきましては、記載のとおりです。
 次、9ページでございます。水産動植物への毒性につきましては、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いて毒性試験が行われておりまして、各試験の条件及び結果は、9ページの表1から10ページの表3に記載のとおりでございます。
 続きまして、11ページの水産動植物被害予測濃度でございます。こちらの剤は、非水田使用農薬でございますので、表4に記載の使用方法及びパラメーターを用いて算出いたしましたところ、非水田PECTire1ということで、0.017μg/Lと算出されてございます。これより水産PECを0.017μg/Lとさせていただきたいと思います。
 続きまして12ページ、総合評価でございます。魚類につきましては、コイの急性毒性試験より96hL50が470μg/L、甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が183μg/L、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が5,450μg/L超と算出されております。
 これらから、急性影響濃度を算出いたしまして、最小の甲殻類急性影響濃度を用いまして、登録保留基準値案として18μg/Lを提案させていただきます。
 リスク評価でございます。水産PEC0.017μg/Lでございますので、登録保留基準値案18μg/Lを下回っていることを確認いたしております。
 こちらは、6月19日の水産検討会第1回でご審議を賜りまして、その際、ミジンコ類急性遊泳阻害試験の、24時間後と48時間後の遊泳阻害数につきまして、48時間後のほうが小さいというデータになってございました。この状況につきまして、どのような評価をすべきかということでご議論を賜りまして、ガイドラインのとおり、48時間後の値を用いることで、案のとおり了承されたところでございます。
 ご説明は以上です。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのイミベンコナゾールにつきまして、ご質問、基準値案についてご意見等お願いいたします。よろしいでしょうか。

【中杉委員】 24時間後のほうが低いというお話だったけれども、その24時間後のEC50というのは、どのぐらいの値だったのですか。

【岡係長】 すみません、確認させていただきます。

【白石委員長】 五箇さん、何か補足ございますか。

【五箇臨時委員】 具体的な数字が記憶にないのですが、けいれんを起こしているのが遊泳阻害に当たるだろうということで24時間後にカウントされています。それがまた回復して、48時間後には正常に泳いでいるということですので、この薬は一時的に麻痺を起こすのですが、48時間たつと回復してしまうと。
議論になったのは、生態学的には一時的にも麻痺すれば食べられてしまうではないかということで、いろいろ議論もしたのですが、結果的にはこの登録保留基準というガイドラインに基づいて評価すべきであろうということで、ここでは48時間後のデータをとりました。ただ、こういった事例もありますから、記録しておきまして、今後知見が蓄積されるようであれば、またいずれ評価の方法も議論していこうということで、今回に関しましてはあくまでもガイドラインに沿ってということで、48時間後で評価しております。

【岡係長】 よろしいですか。

【白石委員長】 お願いします。

【岡係長】 24hEC50ですが、162μg/Lです。

【白石委員長】 よろしいでしょうか。それでは案のとおりということで、他ご意見ございますか。

(発言なし)

【白石委員長】 ご意見がないようでしたら、案のとおりとさせていただきます。最終的な総合評価はご確認ください。水産PECが0.017μg/Lであり、登録保留基準値案の18μg/Lを下回っているということでございます。
 では、この案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次をお願いいたします。

【岡係長】 それでは13ページ目のデスメディファムについてご説明させていただきます。
 まず物質概要ですが、記載のとおりでございます。
作用機構等ですが、デスメディファムは、カーバメート系の非ホルモン型、吸収移行性の除草剤でございまして、その作用機構は光合成の阻害でございます。本邦での初回登録は1998年でございます。製剤は乳剤が、適用作物はてんさいがございます。
 原体の輸入量及び各種物性につきましては、記載のとおりでございます。
 それでは、14ページ目から、水産動植物への毒性についてでございますが、本剤につきましては、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた試験がされておりまして、試験条件及び試験結果につきましては、14ページ目の表1から15ページ目の表3に記載のとおりでございます。
 それでは16ページ目、水産PECでございますが、本剤は非水田で使われる農薬でございまして、表4に記載の使用方法及びパラメーターを用いて、水産PECについて算出いたしましたところ、水産PECとしまして0.00047μg/Lと算出されました。
 続きまして17ページ目、総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50ですが、魚類につきましては、コイの急性毒性試験より96hL50が5,380μg/L、甲殻類につきましては、オオミジンコの急性遊泳阻害試験より48hEC50が340μg/L、藻類につきましては、緑藻の生長阻害試験より72hErC50が54.8μg/Lと算出されました。
 これらの結果から、急性影響濃度を算出いたしまして、最小の甲殻類急性影響濃度から登録保留基準値案といたしまして、34μg/Lとご提案をさせていただきます。
 リスク評価でございますが、水産PECが0.00047μg/Lでございましたので、登録保留基準値案の34μg/Lを下回っております。こちらを参考としまして、申請中の使用方法につきましても水産PECを算出しまして、その結果、申請中のものにつきましては、0.0011μg/Lでございまして、こちらにつきましても登録保留基準値案を下回っていることを確認しております。
本剤につきましては、2013年6月19日の平成25年度第1回水産検討会においてご審議いただきまして、水中での分解が速いということで、実測濃度がかなり小さくなっていることにつきまして、議論していただきました。その際、加水分解された親化合物の濃度で見ているので、より安全サイドに立っているということから、親化合物の濃度でそれぞれLC50、EC50を算出するということで、ご了承いただいております。
 本剤についての説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。デスメディファムにつきまして、ご質問、基準値案についてご意見がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。お願いします。

【染臨時委員】 16ページのPECの算出の適用作物で「果樹以外」という表現になっているのですが、これは何かこういうルールがあるのですか。

【岡係長】 すみません、こちらてんさいにしか適用がないもので、ここを「果樹以外」と書けるか、例えば「野菜」とかと書いたほうがより適切か…

【染臨時委員】 てんさいだけですか。

【岡係長】 てんさいだけです。てんさいしかなくて、登録の分類上、野菜には入りませんので、書き方として「果樹以外」としか書けない形でございます。

【染臨時委員】 そういう分類の仕方があって、該当するのは「果樹以外」という表現しかないという意味ですね。

【岡係長】 そうです。

【白石委員長】 よろしいでしょうか。てんさいだけしか登録がないということで。お願いします。

【内田専門委員】 申請中というお話があったのですが、それはどの作物でしょうか。申請中でPECを試算されていますので。

【岡係長】 作物もてんさいでございます。

【内田専門委員】 使用方法が違うようにおもいますが・・。。

【岡係長】 使用方法が違うだけです。

【白石委員長】 分類上そうなっているということで、仕方がないということでご理解ください。他にいかがでしょうか。非常に分解しやすい農薬で、物性のところを見ていただくとわかるように、pHが上がってくると時間単位で分解してしまうというものですが、親化合物で評価するということで。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見がないようですので、基準値案を認めていただいたとさせていただきます。最後の総合評価をご確認ください。リスク評価、水産PECは0.0047μg/Lであり、登録保留基準値34μg/Lを下回っているということで。

(異議なし)

【白石委員長】 それでは、この案とさせていただきます。
 では、次、お願いいたします。

【岡係長】 それでは、18ページ目、ピフルブミドについて説明させていただきます。
 まず、物質概要ですが、記載のとおりでございます。作用機構等ですが、ピフルブミドは、カルボキサニリド構造をもつ殺ダニ剤でございまして、その作用機構はミトコンドリア呼吸鎖におけるコハク酸脱水素酵素(複合体II)の阻害でございます。本邦では未登録でございます。
 製剤は水和剤が、適用作物は、果樹、野菜、豆、花き等として登録申請されてございます。各種物性につきましては、記載のとおりでございます。
 それでは19ページ目からの水産動植物への毒性についてでございます。
本剤につきましては、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた毒性試験がされておりまして、その結果としまして、19ページ目の表1から20ページ目の表3に記載されているとおりでございます。
 それでは21ページ目、水産PECでございますが、本剤は非水田で使用される農薬でございますので、表4に記載されております使用方法及びパラメーターを用いまして水産PECを算出しましたところ、水産PECとしまして0.011μg/Lと算出されました。
 続きまして22ページ目、総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50ですが、魚類につきましては、コイの急性毒性試験より96hL50が610μg/Lとなってございます。続きまして甲殻類ですが、オオミジンコの急性遊泳阻害試験より48hEC50が160μg/Lでございます。続きまして藻類ですが、緑藻を用いた生長阻害試験の結果より72hErC50が650μg/L超でございました。
 これらの結果から、各種の急性影響濃度を算出いたしまして、最小となってございます甲殻類急性影響濃度より、登録保留基準値案を16μg/Lとご提案させていただきます。
 リスク評価ですが、水産PECが0.011μg/Lでございましたので、登録保留基準値案の16μg/Lを下回っていることを確認しております。
 こちらの農薬につきましても、2013年6月19日の平成25年度の第1回水産検討会でご審議いただきまして、水溶解度が小さいので、設定濃度と実測濃度が離れており、特にミジンコ類の急性遊泳阻害試験において、低い濃度区では設定濃度と実測濃度は本来であれば近くなると考えられるところも離れておるという点をご審議していただきました。考えられることとしまして、吸着係数が5.34とかなり高いので、その影響を受けてこのような結果になっているのではないかという意見が出されまして、この案で水産検討会でご了承いただいております。
 説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのピフルブミドにつきまして、ご審議をお願いいたします。
先ほどの5.34というのは、吸着係数ではなくて、オクタノール/水分配係数ですね。低濃度のほうで吸着が進んでいたというような解釈でございました。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見がございませんようでしたら、基準値案のとおりとさせていただきます。最後、ご確認ください。総合評価、リスク評価でPECが0.011μg/Lであり、登録保留基準値16を下回っているところでございます。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 よろしければ、案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では次の剤、お願いいたします。

【林室長補佐】 それでは23ページから、フルフェナセットにつきましてご説明させていただきます。
 物質概要につきましては、表に記載のとおりです。
 作用機構等につきまして、フルフェナセットは、酸アミド系除草剤であり、その作用機構は長鎖脂肪酸の合成の阻害による細胞分裂阻害でございます。本邦では未登録でございます。
 製剤は水和剤が、適用作物は麦として登録申請されてございます。
各種物性は表に記載のとおりでございます。
 続きまして25ページ、水産動植物への毒性でございますが、本剤はコイ、オオミジンコ、緑藻を用いて試験が行われておりまして、各試験の条件及び結果は、25ページの表1から26ページの表3に記載のとおりでございます。
 続きまして、27ページの水産動植物被害予測濃度でございます。本剤は非水田使用農薬でございますので、表4の使用方法及びパラメーターを用いて算出いたしましたところ、非水田PECTire1ということで、0.0011μg/Lと算出されてございます。この結果より水産PECを0.0011μg/Lとさせていただきます。
 続きまして28ページの総合評価でございます。まず登録保留基準値案でございます。各生物種のLC50、EC50は、こちらのとおりでございまして、魚類につきましては、コイ急性毒性試験より96hL50が11,400μg/L超、また甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が30,300μg/L、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が134μg/Lと算出されておりまして、これらから急性影響濃度を算出いたしまして、最小の藻類急性影響濃度を用いまして、登録保留基準値案として130μg/Lをご提案させていただきます。
 リスク評価でございます。水産PEC0.0011μg/Lに対しまして、登録保留基準値案130μg/Lを下回っていることを確認いたしております。
 こちらの剤も、6月19日に開催されました水産検討会第1回でご審議を賜りまして、魚類急性毒性試験で高濃度区の実測濃度が小さくなっており、その評価についてご議論を賜ったところですが、LC50の算出には影響しないということで、案のとおり了承されております。また、藻類生長阻害試験につきまして、EC50の算出方法につきましてご議論をいただきまして、結論としましてはガイドラインにのっとった形でということで、案のとおり了承されております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。では、ただいまのフルフェナセットにつきまして、ご意見、ご質問等お願いいたします。

【中杉委員】 ご説明あった魚類の高濃度区での実測濃度の低下というのは、何か理由があるのですか。水溶解度より十分に下なので、何でこんなに下がってしまうのだろうか。

【林室長補佐】 ご審議の中では申請者からは被験物質が溶解しているというような考察をされていたわけなのですけれども、それで飽和濃度となったというような記載がされているのですけれども、それが実際証明されているわけではないというようなお話が一つございました。また、なぜ100,000まで試験されたのかというようなご質問もあったのですけれども、これは試験の上限濃度なので、ここまで試験したのだろうというようなお話がございました。

【中杉委員】 23ページの水溶解度を見ると、この条件がpHいくつでやったのか、pHで随分溶解度が違うみたいなのですけれども、pH7だと50,000までやるわけですね。50,000までやりながら、その10分の1しか溶けないというのは、どういう理由によるのかなと。

【林室長補佐】 すみません。ご審議をいただいたのですけれども、中杉先生がただいまご指摘いただいたようなご指摘もございまして、ご議論いただいたところですが、原因については、やはりよくわからないというような話になりました。

【白石委員長】 五箇委員お願いします。

【五箇臨時委員】 確かにご指摘のとおり、水溶解度以下のところでの溶けなさぶりということもあって、なかなか議論も呼んだところでもあるのですが、多分溶かし方が悪かったのだろうという結論でして、一応実測濃度に基づき、毒性値を算出するということにしておりますので、あと特に急性影響濃度としてこの魚類の濃度そのものは大きくは登録保留基準値には関与しないということもありましたので、ここではガイドラインに沿って試験されているということで、この基準値案を採用するということで、検討会のほうでは合意をしたところです。
確かにここについては、なぜ溶けないのかというのがすごく疑問が残ったところではあるのですが、ちょっと物質の特性だけからでは、類推ができないということで、疑問のままであります。ただ毒性値としては、特に魚類そのものは非常にLC50が大きいということもありますので、ここは数字が出ているということで、この基準値案を採用いたしております。

【白石委員長】 実測濃度の最大値を取って、死亡数ゼロなものですから、影響が出ておらず、基準値そのものには関わってこないということで、とりあえず認めたということでございます。

【中杉委員】 実際に関係ないので結構だと思うのですけれども、こういう試験で検討会を通るというのは、少しまずいのかなと。こういう矛盾がないように試験をやっていただく必要があるのかなと思ったものですから、コメントさせていただきました。

【五箇臨時委員】 ご指摘のとおりで、特に先ほどからもちらちらと、溶ける、溶けない、分解する、分解しないというのが、特に本日の審議の対象化合物にたくさんありまして、そういった意味では溶かし方というか、溶解させるという部分の実測濃度の扱い、そういった部分についての検討課題というのは少し残るところかなというところで、一応宿題ということにしてありますので、そのようにご理解いただければと思います。

【白石委員長】 これは申請者側に少し考察をお願いしてみたらいかがですかね。ご指摘もあったことですし。よろしくお願いいたします。
これはお認めいただくということで、よろしいでしょうか。

【中杉委員】 はい。

【白石委員長】 他にご意見等ございますでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、これは案のとおりというふうにさせていただきたいと思います。総合評価をご覧ください。リスク評価ですが、水産PECが0.0011μg/Lであり、登録保留基準案130μg/Lを下回っているところで、ご了承いただいたとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次の農薬、お願いいたします。

【林室長補佐】 続きまして、29ページのフロニカミドでございます。
物質概要は表に記載のとおりです。
作用機構等につきまして、フロニカミドは、ピリジンカルボキシアミド構造を有する殺虫剤でございまして、その作用機構は、吸汁害虫に対する吸汁行動阻害であり、選択的に高い効果を示すものとされております。本邦での初回登録は2006年です。
 製剤は粒剤、水和剤、くん煙剤が、適用作物は果樹、野菜、いも、豆、花き等がございます。
 原体の輸入量及び各種物性につきましては、記載のとおりです。
 続きまして30ページ、水産動植物への毒性でございます。コイ、オオミジンコ、緑藻を用いて試験が実施されておりまして、各試験の条件及び結果は、30ページの表1から31ページの表3の記載のとおりでございます。
 続きまして、32ページでございます。水産動植物被害予測濃度ですけれども、こちらは水田使用と非水田使用、両方ございますので、それぞれ表に記載の使用方法及びパラメーターを用いて算出いたしました。まず水田PECTire1につきましては、4.5μg/Lと算出されております。33ページの(2)では、非水田使用時のPECということで、表5の使用方法及びパラメーターを用いまして算出いたしましたところ、非水田PECTire1ということで、0.011μg/Lが算出されてございます。これらより大きいほうの水田使用のPECを取りまして、水産PECとしまして4.5μg/Lとさせていただきたいと思います。
 続きまして34ページ、総合評価でございます。登録保留基準値案ですけれども、各生物種のLC50、EC50につきまして、まず魚類でございますが、コイ急性毒性試験によりまして、96hL50が98,700μg/L超、甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が98,700μg/L超、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が、これも同様で98,700μg/L超と算出されております。
 これらから、急性影響濃度を計算いたしまして、最小の魚類、あるいは甲殻類の急性影響濃度より登録保留基準値案を9,800μg/Lと提案させていただきます。
 リスク評価でございますけれども、水産PECが4.5μg/Lでして、登録保留基準値案9,800μg/Lを下回っていることを確認いたしてございます。
 こちらの剤も、6月19日の水産検討会第1回でご議論いただきまして、その中でご指摘いただきましたのが、こちらの剤は非水田使用のみではないかというご質問があったのですけれども、レンコンにつきましては水田使用でございますとご説明をしまして、案のとおり了承されているところでございます。
 以上です。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。フロニカミドにつきまして、ご質問、ご意見等をお願いいたします。全く急性毒性は出ないというもの。溶解度が非常に大きい。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見ないようですので、基準値は案のとおりとさせていただきます。
34ページリスク評価をご覧ください。水産PECが4.5μg/Lであり、登録保留基準値案の9,800μg/Lを下回っているということでございます。

(異議なし)

【白石委員長】 では案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次の農薬をお願いいたします。

【林室長補佐】 続きまして35ページ、ホスチアゼートでございます。
 物質概要につきましては、表に記載のとおりです。
 作用機構等でございます。ホスチアゼートは、有機リン系殺虫剤でございまして、その作用機構は中枢神経系のアセチルコリンエステラーゼ活性阻害でございます。本邦での初回登録は1992年でございます。
 製剤は粒剤、液剤が、適用作物は果樹、野菜、いも、豆、花き、樹木等がございます。
 原体の国内生産量と各種物性は、記載のとおりでございます。
 続きまして37ページ、水産動植物への毒性でございます。
 本剤は、コイ、ニジマス、ブルーギル、オオミジンコ、緑藻を用いた試験が実施されておりまして、各試験の条件及び結果は、37ページ表2から40ページ表7に記載のとおりでございます。
 続きまして、41ページの水産動植物被害予測濃度でございます。本剤は非水田使用農薬でございますので、表8の使用方法及びパラメーターを用いまして、非水田PECTire1を算出いたしましたところ、0.021μg/Lと算出されております。この結果より水産PECを0.021μg/Lとさせていただきます。
 続いて42ページでございます。総合評価でございます。まず登録保留基準値案ですけれども、各生物種のLC50、EC50ですが、魚類につきましては、コイ急性毒性試験より96hL50が137,000μg/L、またニジマス急性毒性試験より96hL50が16,100μg/L、また別のニジマス急性毒性試験より96hL50が6,640μg/L、ブルーギル急性毒性試験より96hL50が5,420μg/L、甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が230μg/L、また別のオオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が470μg/L、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が80,100μg/L超と算出されております。
 これらより急性影響濃度を算出いたしまして、最小の甲殻類を用いまして登録保留基準値案として23μg/Lを提案させていただきます。
 リスク評価でございます。水産PECが0.021μg/Lでございまして、登録保留基準値案23μg/Lを下回っていることを確認させていただいております。
 こちらも、6月19日の水産検討会第1回でご審議を賜りまして、まず各種試験の信頼性についてご議論いただいたのですけれども、公表データにつきましては信頼性ランクを判断するのですけれども、もともと申請者データにつきましては同等に扱うという整理であることをご確認いただきまして、この基準値案のとおりご了承いただいたところでございます。
 以上でございます。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ではただいまのホスチアゼートにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見等をお願いいたします。
 これも、よく溶ける有機リン系の農薬ということになりますけれども。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見がないようでしたらば、基準値案はこの案のとおりとさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 それでは、案のとおりとさせていただきます。リスク評価をご確認ください。PECが0.021μg/Lであり、登録保留基準値の23μg/Lを下回っているということでございます。ありがとうございました。
 では、次のマンネブについてお願いいたします。

【岡係長】 それでは、43ページ目、マンネブについて、ご説明させていただきます。
 まず物質概要ですが、記載のとおりでございます。
 続きまして作用機構ですが、マンネブは、ジチオカーバメート系殺菌剤でございまして、その作用機構は、分解物によるSH酵素阻害と考えられております。
 本邦での初回登録は1956年でございます。
 製剤としまして水和剤が、適用作物としては、果樹、いも、花き、樹木等がございます。
 原体の国内生産量及び原体の輸入量、各種物性につきましては、記載のとおりでございます。
 それでは、45ページ目からの水産動植物への毒性についてでございます。
 本剤につきましては、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた試験が実施されておりまして、試験結果及びその試験条件につきましては、45ページ目の表1から46ページ目の表3に記載されているとおりでございます。
 それでは、47ページ目、水産PECでございますが、本剤は非水田で用いられる農薬でございまして、表4に記載されております使用方法及びパラメーターを用いまして水産PECを算出いたしましたところ、水産PECとしまして、0.21μg/Lと算出されました。
 続きまして48ページ目、総合評価でございますが、各生物種のLC50、EC50につきましては、まず魚類につきましては、コイの急性毒性試験の結果から、96hL50が441μg/Lと算出されました。続きまして甲殻類ですが、オオミジンコの急性遊泳阻害試験より48hEC50が189μg/Lと算出されました。続きまして藻類ですが、緑藻を用いての生長阻害試験より72hErC50が33μg/Lでございました。
 これらの結果から、各急性影響濃度を算出いたしまして、最小の甲殻類急性影響濃度より登録保留基準値案を18μg/Lとご提案させていただきます。
 リスク評価でございますが、水産PECが0.21μg/Lでございましたので、登録保留基準値案の18μg/Lを下回っていることを確認しております。
 こちらの農薬につきましても、2013年6月19日に開催しました平成25年度の第1回水産検討会においてご審議いただきました。その際に、各試験のLC50、EC50につきまして、親化合物の暴露開始時の試験溶液の濃度をもとにした値と、親化合物の時間加重平均値をもとに算出された値が算出されておりまして、どちらを採用するかというところをご審議いただきまして、本剤の分解物の供試生物に対する影響につきまして、影響しているという説について、なかなか推測の域を出なかったということと、もう一つ分解物の濃度も測定されていなかったということから、今回この剤につきましては親化合物の時間加重平均値をもとに算出した値で、各試験のLC50、EC50を算出するということで、ご了解をいただいております。
 本剤につきましては、説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。じゃあマンネブにつきまして、ご質問、ご意見等をお願いいたします。
 作用機構のところで、その作用機構は分解物によるSH酵素阻害と考えられているというところがあると思いますけれども、分析は親化合物のみ行われておると。よろしいでしょうか。分解物も多分イソチオシアネートだと思うのですが、それも測られていないということで、親から中間として出てくるのではないかという仮説をもとに、評価したらよろしいのではないかということでございました。
五箇さん、他に補足がありましたら。

【五箇臨時委員】 今ご指摘いただきましたとおり、作用機構そのものが分解物によるとは書いてありますが、あくまで菌の生理作用に対する活性本体としての分解物ということで、実際の生体影響として魚類及びミジンコ、藻類に対して影響があるかないかというデータはありません。したがいまして、代謝物そのものが生物活性を持つ可能性はあるという推測はありますけれども、現状そういったデータがないということから、また同時に代謝物の濃度も測定されていないということから、減少した親化合物の濃度、時間加重平均をもとにした毒性値を採用するということで、安全サイドに立つという判断のもとに、この毒性値を採用しているということになります。

【中杉委員】 これと同種のマンネブも、マンガンと硫黄の化合物であるので、それがどのぐらいの値になるのかということを見比べることによって、今議論されているようなところがわかるかもしれない。わからない可能性が高いと思うのですけれども、それも一つの参考になるかと思いますけど。

【五箇臨時委員】 実際、こういった分解物そのものが出るであろうと予測されるものについては、今後も代謝物そのものについての毒性データというものを得られるものがあれば、可能な限り得ていくという方向で、今後検討していくということにしております。

【白石委員長】 今回は親化合物で判断するということで、できる限り代謝物があればそういったデータも集めていきたいと思っております。
よろしいでしょうか。他にご意見等ございませんでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、マンネブにつきましても、案のとおりとさせていただきます。リスク評価は水産PECが0.21μg/Lであり、登録保留基準値18μg/Lを下回っているという結論でございます。ありがとうございました。
 では、次の農薬をお願いいたします。

【岡係長】 それでは49ページ目、メソミルについてご説明させていただきます。
 まず物質概要ですが、記載のとおりでございます。
作用機構ですが、メソミルは、カーバメート系の殺虫剤でございまして、その作用機構は、昆虫の中枢神経系に存在するコリンエステラーゼ活性の阻害でありまして、神経伝達を阻害することにより殺虫効果を有するものでございます。本邦での初回登録は1970年でございます。
製剤としましては粒剤、粉粒剤、水和剤が、適用作物は野菜、いも、豆、芝等がございます。
 原体の輸入量及び各種物性につきましては、記載のとおりでございます。
 それでは、51ページ目からの水産動植物への毒性について、ご説明させていただきます。
本剤につきましては、コイ、ファットヘッドミノー、オオミジンコ、緑藻を用いた毒性試験が実施されておりまして、各試験の条件及び結果につきましては、51ページ目の表1から53ページ目の表4に記載されているとおりでございます。
 それでは、54ページ目、水産PECでございますが、本剤は非水田で使われる農薬ということで、表5に記載されております使用方法及びパラメーターを用いまして、水産PECを算出いたしましたところ、0.0071μg/Lと算出されました。
 続きまして、55ページ目総合評価でございます。各生物種のLC50、EC50ですが、魚類につきまして、コイを用いての急性毒性試験より96hL50が3,580μg/L、もう一つ魚類のファットヘッドミノーを用いての急性毒性試験より96hL50が2,110μg/L、甲殻類につきましてはオオミジンコの急性遊泳阻害試験より48hEC50が15μg/L、藻類につきましては緑藻を用いての生長阻害試験より72hErC50が94,000μg/L超と算出されました。
 これらの結果から、急性影響濃度を算出いたしまして、最小となっております甲殻類急性影響濃度より登録保留基準値案としまして1.5μg/Lをご提案させていただきます。
 リスク評価でございますが、水産PECが0.0071μg/Lでございましたので、登録保留基準値案の1.5μg/Lを下回っていることを確認しております。
 またこちら、参考としまして、チオジカルブ、アラニカルブという農薬からも、メソミルが分解物として出来るということが一般的に知られておりますので、チオジカルブとアラニカルブのそれぞれの適用から最大となる水産PECを算出いたしまして、ワーストケースとして水産PECを算出しまして、その値につきましても比較しております。合算した水産PECでございますが、0.10μg/Lでございましたので、こちらにつきましても登録保留基準値案の1.5μg/Lを下回っていることを確認しております。
 本剤につきましても、2013年6月19日の平成25年度の第1回水産検討会でご審議いただきまして、評価書の誤字等を修正することで、ご了解いただいております。
 本剤につきまして、説明は以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのメソミルにつきまして、ご審議をお願いいたします。PECにつきましては、他の農薬からメソミルが生成するのですが、全て100%メソミルに変わったとしても、合算して0.1μg/Lとなるという試算をすると。お願いします。

【内田専門委員】 49ページ、作用機構ですけれども、昆虫の中枢神経系に存在する「アセチル」が要るのではないですか。

【岡係長】 ご指摘ありがとうございます。修正いたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。それではそのように修正をお願いいたします。他はございませんでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたら、今の修正を加えることで案を認めていただいたということにさせていただきたいと思います。メソミルにつきましては、総合評価、リスク評価ですが、これはメソミルそのものですけれども、水産PECが0.0071μg/Lであり、登録保留基準値1.5μg/Lを下回っているということでございます。ではこの案とさせていただきます。ありがとうございました。
 では、次の農薬をお願いいたします。

【林室長補佐】 56ページよりレナシルにつきまして、ご説明させていただきます。物質概要につきましては、記載のとおりです。
作用機構等につきまして、レナシルは、ウラシル構造をもつ非ホルモン型移行性のダイアジン系除草剤であり、その作用機構は光合成過程のヒル反応を阻害するものでございます。
本邦での初回登録は1966年でございます。
 製剤は水和剤が、適用作物は、野菜、いも、芝等がございます。
輸入量また各種物性につきましては、記載のとおりです。
 57ページ、水産動植物への毒性でございますが、本剤は、コイ、オオミジンコ、緑藻を用いた試験が実施されておりまして、各試験の条件及び結果は、57ページの表1から58ページの表3に記載されているとおりでございます。
 続きまして59ページ、水産動植物被害予測濃度でございます。本剤は非水田使用農薬でございますので、表4に記載の使用方法及びパラメーターを用いて算出いたしましたところ、非水田PECTire1として0.0079μg/Lと算出されてございます。したがいまして、水産PECを0.0079μg/Lとさせていただきます。
 続きまして60ページ、総合評価でございます。登録保留基準値案ですが、各生物種のLC50、EC50でございますが、まず魚類につきましては、コイ急性毒性試験より96hL50が3,620μg/L超、甲殻類につきましては、オオミジンコ急性遊泳阻害試験より48hEC50が4,400μg/L超、藻類につきましては、緑藻生長阻害試験より72hErC50が15.6μg/Lと算出されております。これらから急性影響濃度を計算いたしまして、最小の藻類急性影響濃度を用いまして、登録保留基準値案を15μg/Lとご提案させていただきます。
 リスク評価でございますが、水産PECが0.0079μg/Lでありまして、登録保留基準値案15μg/Lを下回っていることを確認してございます。
 こちらの剤も6月19日に開催されました水産検討会第1回でご審議を賜りまして、藻類生長阻害試験において、設定濃度と暴露開始時の濃度が大きく異なっているのはなぜかということで、その評価につきまして、ご議論をいただいたところでございますけれども、理由の一つとして考えられますのは、塩が含まれているので溶解度が下がったということが挙げられるのではないかといったようなご指摘もいただきましたが、はっきりと原因はわからないのですけれども、基準値案のとおりとすることでご了承いただいたところでございます。
 以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。藻類については実測濃度を使っているので、これを採用しましょうということで、原因はよくわからなかったということかと思いますが、ご意見等をお願いいたします。よろしいでしょうか。この事業者に考察を求めてもよろしいのですけれども、また少し。
五箇委員何かございますか。原因を調べてもわからなかったという。

【五箇臨時委員】 特に藻類のところが、極端に濃度の乖離が激しいということで、これについても、やっぱり提出されているデータだけからでは、その原因は特定できないということで、こちらも低くなっているほうの実測濃度というところで、基準値案を設定しているということで、安全サイドに立つであろうという判断のもと、今回の毒性値を採用したという検討会の結論になっております。

【白石委員長】 よろしいでしょうか。
(発言なし)

【白石委員長】 特にご意見ないようでしたら、基準値案は案のとおりとさせていただきます。リスク評価ですが、水産PECが0.0079μg/Lであり、登録保留基準値15μg/Lを下回っているということでございます。
 議事(1)につきましては、これで終了と思いますが、どうしましょうか、続けて…

【山本臨時委員】 先ほど染委員から「果樹以外」という、「てんさい」と書くのではないかと、私も染委員の書き方だと思うのです。果樹か果樹以外かというのは、ドリフトテーブルのどこを見るかという話でありまして、ここでは今この使用方法で一番高くなるものを、この散布量とかそういったもの含めて書くわけですから、ここはやっぱり「てんさい」と書くのではないでしょうかと思います。
 それで、そのてんさいにこういう条件でまいたときに、ドリフトテーブルから果樹以外のところを見ると、こういうことだと思う。他も茶とか芝とか麦とか、他の作物のところはそういう表現で書いていますよね。そこをどうですか。

【白石委員長】 事務局側から、そこを回答お願いします。

【岡係長】 事務局で一度検討させていただければと思います。

【山本臨時委員】 ああそうですか。

【更田室長】 他のところは麦もお茶も種の名前でして、だから芝も西洋芝とか高麗芝とか個別の作物名があるのですけど、そういったところにこれまで個別の作物名は書いていなかったのです。そこは検討させていただきます。

【山本臨時委員】 そういうこと。

【白石委員長】 ちょっとわかりにくい。事務局でご検討いただいて、もしも直すところがあれば直していただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 続けて、次の議事に移りたいと思います。議事2番目、水質汚濁に係る農薬保留基準として。

【更田室長】 先生、休憩はよろしいですか。

【白石委員長】 休憩、いかがいたしましょう。5分くらい取りますか。では議事が皆さんご協力のもとで進んでおりますが、ここで5分ほど休憩を取らせてください。では45分から再開ということにさせていただきます。
(休憩)

【白石委員長】 では、皆様お戻りになられたようですので、議事を再開したいと思います。よろしいでしょうか。
 議事の2番目で、水質汚濁に係る農薬登録保留基準として環境大臣の定める基準の設定についての審議に入ります。
 事務局から資料のご説明をお願いいたします。

【林室長補佐】 すみません。その前に先ほどの水産基準の関係で、資料に間違いが見つかりましたので、大変申し訳ないのですが、修正をお願いできればと思います。
資料3の31ページでございますが、フロニカミドの藻類生長阻害試験の表3でございます。ここの設定濃度のところ、「有効成分換算値」と書かせていただいていましたが、これは有効成分換算してございませんので、この括弧を消しておいていただければと思います。申し訳ございません。

【白石委員長】 わかりました。よろしいでしょうか。
 では、議事(2)のほうの資料をお願いいたします。

【黒岩主査】 それでは資料4をご覧ください。資料4は水質汚濁に係る農薬登録保留基準値案に関する資料でございます。作用機構等と総合評価を重点的にご説明させていただきます。
 まず、資料の1ページをご覧ください。アメトクトラジンについて、ご説明させていただきます。
 この剤の物質概要は、1ページの表のとおりです。
 アメトクトラジンは、ピリミジラミン構造を有する殺菌剤でございまして、その作用機構は、病原菌の細胞内にあるミトコンドリア内の電子伝達系のタンパク質複合体IIIを強く阻害することであると考えられております。本邦では未登録剤でございます。
 製剤は水和剤が、そして適用作物は果樹、野菜及びいもとして登録申請されております。
 各種の物性につきましては、2ページの表のとおりでございます。
 続きまして、2ページの安全性評価ですが、食品安全委員会は、平成25年1月7日付で、本剤のADIを2.7mg/kg体重/日と厚生労働省に通知いたしております。この値はイヌを用いた1年間慢性毒性試験における無毒性量273mg/kg体重/日を、安全係数100で除して設定されたものでございます。この食品安全委員会の農薬評価書につきましては、参考資料2としてパソコン上にありますので、ご確認ください。
 続きまして、3ページの水質汚濁予測濃度です。本剤は非水田に使用される農薬でございますので、3ページの表に示します使用方法及びパラメーターを用いまして水濁PECを算出いたしましたところ、0.000067mg/Lと算定されております。
 続きまして、4ページの総合評価でございます。ADIが2.7mg/kg体重/日でありますので、表にございます算出式により登録保留基準値を算出いたしまして、7.1mg/Lを登録保留基準値として提案させていただきます。
 本剤につきましては、水質に関する既存の基準値等はございません。
 リスク評価でございますが、水濁PECは0.000067mg/Lでございますので、登録保留基準値案7.1mg/Lを超えないことを確認しております。
 また、参考として、食品経由の農薬理論最大摂取量でございますが、農薬理論最大摂取量は5.0mg/人/日で、対ADI比で3.5%でございまして、8割を超えないことを確認しております。
 本剤につきましては以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。ではただいまのアメトクトラジンにつきまして、ご質問、基準値案についてのご意見等お願いいたします。では、何か補足ございましたらお願いいたします。

【浅野専門委員】 アメトクトラジンの毒性試験の経過なのですが、本剤は非常に毒性が出にくい化合物になっています。急性毒性試験でラットでも経口投与で2,000mg/kg、2g投与しても症状も何も現れていないという、そういう化合物です。さらに反復投与毒性試験におきましても、ほとんどの試験で最高用量まで異常が認められておりませんでしたが、イヌを用いた1年間慢性毒性試験、これで最高用量で体重増加抑制の傾向が認められました。これを毒性ととってNOAEL、最大無毒性量というのが273mg/㎏体重/日、これを根拠に100で除して2.7mg/㎏体重/日をADIと設定しております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのご説明に加えて、何かご意見等ありましたら、お願いいたします。

(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたらば、案のとおりといたします。ではよろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、次の農薬の説明をお願いいたします。

【黒岩主査】 続きまして、資料の5ページをご覧ください。ジフェノコナゾールについてご説明させていただきます。
 この剤の物質概要は、5ページの表のとおりです。
 ジフェノコナゾールは、トリアゾール系の浸透性殺菌剤でありまして、その作用機構は、糸状菌細胞膜のエルゴステロールの生合成阻害によるものと考えられております。本剤の初回登録は1993年でございます。
 製剤は水和剤、水溶剤、乳剤、液剤が、適用作物は果樹、野菜、花き、樹木、芝等がございます。
 原体の輸入量につきましては、記載のとおりでございます。
 各種物性等につきましては、6ページの表のとおりです。
 続きまして、6ページの安全性評価ですが、食品安全委員会は、平成24年10月15日付で、本剤のADIを0.0096mg/kg体重/日と厚生労働省に通知いたしております。この値はラットを用いた2年間慢性毒性/発がん性併合試験における無毒性量0.96mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。この食品安全委員会の農薬評価書につきましては、参考資料3としてパソコンに添付しておりますので、ご確認ください。
 続きまして7ページ、水質汚濁予測濃度です。本剤は非水田に使用される農薬でございますので、7ページの表に示します使用方法及びパラメーターを用いまして、水濁PECを算出いたしましたところ、0.000054mg/Lと算定されております。
 続きまして、8ページの総合評価でございます。ADIが0.0096mg/kg体重/日でありますので、表にございます算出式により、登録保留基準値を算出いたしまして、0.025mg/Lを登録保留基準値として提案させていただきます。
 本剤につきまして、水質に関する既存の基準値等は、ゴルフ場暫定指導指針の0.3mg/Lでございます。
 リスク評価でございますが、水濁PECは0.000054mg/Lでございますので、登録保留基準値案0.025mg/Lを超えないことを確認しております。
 また、参考として、食品経由の農薬推定一日摂取量でございますが、農薬推定一日摂取量は0.15mg/人/日で、対ADI比で29%でございまして、8割を超えないことを確認しております。
 本剤につきましては以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのジフェノコナゾールにつきまして、毒性等についてご説明がございましたらお願いいたします。

【吉田臨時委員】 生体の毒性についてご説明いたします。
 本剤は、トリアゾールに特徴的な毒性が認められております。特にげっ歯類において肝臓への毒性、さらにマウスのみですが、18カ月の発がん性試験において、肝細胞の腫瘍の増加が認められております。一方、イヌではこういった毒性は認められず、高用量に毒性が認められております。繁殖及び催奇形性に対する毒性は認められておりません。また、ラットのみで神経毒性が軽度ですけれども、認められております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。今のご説明に加えまして、ご質問等ございましたら、お願いいたします。あるいはご意見、お願いいたします。

(発言なし)

【白石委員長】 ございませんでしたらば、ジフェノコナゾールにつきましても、案のとおりとさせていただきます。

(異議なし)

【白石委員長】 ありがとうございました。
 では、次の農薬をお願いいたします。

【黒岩主査】 それでは、資料の9ページをご覧ください。チフルザミドについてご説明させていただきます。
 この剤の物質概要は9ページの表のとおりです。
 チフルザミドは、アニリド骨格を有する酸アミド系殺菌剤でございまして、その作用機構は、ミトコンドリア内のコハク酸脱水素酵素の働きの阻害でございます。本剤の初回登録は1997年でございます。
 製剤は粒剤及び水和剤が、適用作物は稲及び芝がございます。
 原体の国内生産量と輸入量につきましては、記載のとおりでございます。
 そして各種物性につきましては、10ページの表のとおりでございます。
 続きまして、10ページの安全性評価ですが、食品安全委員会は、平成24年10月1日付で、本剤のADIを0.014mg/kg体重/日と厚生労働省に通知いたしております。この値は、ラットを用いた2年間慢性毒性/発がん性併合試験における無毒性量1.40mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。この食品安全委員会の農薬評価書につきましては、参考資料4としてパソコン上に添付しておりますので、ご確認ください。
 続きまして、11ページの水質汚濁予測濃度でございます。本剤は水田、非水田ともに使用される農薬でございますので、11ページの表に示します使用方法及びパラメーターを用いまして、水濁PECを算出いたしましたところ、0.0080mg/Lと算定されております。
 続きまして13ページ、総合評価でございます。ADIが0.014mg/kg体重/日でありますので、表にございます算出式により、登録保留基準値を算出いたしまして、0.037mg/Lを登録保留基準値として提案させていただきます。
 本剤につきまして、水質に関する既存の基準値等は、まず旧水濁基準値が0.5mg/L、そして水質管理目標設定項目が0.04mg/L、そしてゴルフ場暫定指導指針の値が0.5mg/Lでございます。
 リスク評価でございますが、水濁PECは0.0080mg/Lでございますので、登録保留基準値案0.037mg/Lを超えないことを確認しております。
 また、参考として、食品経由の農薬理論最大摂取量でございますが、農薬理論最大摂取量は0.29mg/人/日で、対ADI比で39%でございまして、8割を超えないことを確認しております。
 本剤につきましては以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。毒性について、何か補足がございましたら、お願いいたします。

【浅野専門委員】 本剤は、主に毒性が認められた部分としましては、ラットで肝臓の肝細胞の空胞化等が認められています。また、イヌでは副腎の重量増加と副腎の皮質の空胞化、それから尿細管の拡張、それから神経系のミエリンの崩壊等、認められております。繁殖能に対する影響ですとか、催奇形性及び遺伝毒性はありません。このラットの肝細胞空胞化につきましては、詳細なメカニズム検討が加えられておりまして、本剤はチフルザミド投与によって脂質を含んだ肝細胞の空胞化それから生化学的変化、こういったものが認められております。空胞形成に関しましては、肝コハク酸デヒドロゲナーゼの阻害を含んだ脂質の生合成を攪乱された結果、肝臓からトリグリセライドの移行が阻害されることに起因した変化と考えられております。
 それで、最終的にはADIの設定に関しましては、無毒性量、これの最小値がラットを用いた2年間慢性毒性/発がん性併合試験の1.4mgですので、これを100で除した値が用いられています。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。その他、ご意見等がございましたらお願いいたします。
 よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にございませんようでしたら、案のとおりとさせていただきます。
 では、次の剤をお願いいたします。

【黒岩主査】 それでは、資料の14ページをご覧ください。トリフルラリンにつきまして、5月の小委員会でも審議されたのですが、ペンディングとなりましたので、再度ご説明させていただきます。
 この剤の物質概要は14ページの表のとおりでございます。
 トリフルラリンはジニトロアニリン系の除草剤でございまして、その作用機構は、細胞分裂時の紡錘体の機能を阻害し、有糸分裂中期で隔膜の生成を停止させ、細胞分裂を抑制することによるものでございます。本邦での初回登録は1966年でございます。
 製剤は粒剤、粉粒剤、乳剤が、適用作物は稲、麦、果樹、野菜、いも、豆、花き、樹木、芝等がございます。
 原体の輸入量は、記載のとおりでございます。
 各種物性につきましては、15ページの表のとおりでございます。
 続きまして、15ページの安全性評価ですが、食品安全委員会は、平成24年1月26日付で、本剤のADIを0.024mg/kg体重/日と厚生労働省に通知いたしております。この値は、イヌを用いた1年間慢性毒性試験における無毒性量2.4mg/kg体重/日を安全係数100で除して設定されたものでございます。この食品安全委員会の農薬評価書につきましては、参考資料5としてパソコンに添付しておりますので、ご確認ください。
 続きまして、16ページの水質汚濁予測濃度です。
 本剤は、非水田に使用される農薬でございますので、16ページの表に示します使用方法及びパラメーターを用いまして、水濁PECを算出いたしましたところ、0.00014mg/Lと算定されております。
 続きまして17ページ、総合評価でございます。ADIが0.024mg/kg体重/日でありますので、表にございます算出式により登録保留基準値を算出いたしまして、0.063mg/Lを登録保留基準値として提案させていただきます。
 本剤につきまして、水質に関する既存の基準値等は、水質管理目標設定項目値として0.06mg/L、そしてWHO飲料水水質ガイドラインにつきまして0.02mg/Lがございます。
 前回、5月の小委員会の際に、浅見委員よりトリフルラリンにおける水質管理目標設定項目の値と、WHOの飲料水の水質ガイドラインの0.06と0.02の違いについてご質問がありまして、事務局で確認しましたので、ご説明いたします。
 まず、水質管理目標設定項目の値の設定には、先ほど15ページで紹介しましたように、食品安全委員会で設定したADIを使用しました。一方で、WHOの飲料水の水質ガイドラインは、より無毒性量の低かった別の試験をもとにTDIを設定して、それを使用して値をつくりました。つまり設定根拠として用いた試験の違いによって、その二つの値が生じました。ただWHOのほうで設定根拠としてつかった試験についても、食安委で検討はしているのですが、資料が足りないということで、そのデータを参考扱いとして、ADIの設定には使用しなかったということでございます。
 浅見先生は、本日ご欠席なのですが、今ご説明いたしました内容につきましては、事前に了承をいただいております。前回の宿題事項の説明は、以上です。
 それでは資料戻りまして、リスク評価でございますが、水濁PECは0.00014mg/Lでございますので、登録保留基準値案0.024mg/Lを超えないことを確認しております。
 また、参考として、食品経由の農薬理論最大摂取量でございますが、農薬理論最大摂取量は0.17mg/人/日で、対ADI比で14%であり、8割を超えないことを確認しております。
 本剤につきましては以上です。ご審議をよろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。ではただいま説明の毒性に関して補足がございましたら、お願いします。

【吉田臨時委員】 申し上げます。本剤は急性毒性は非常に低いのですが、ジニトロアニリン系ということで、毒性といたしましては貧血が出てまいります。特にイヌにおきましてメトヘモグロビンというようなものが出てくるということです。その他の毒性としては、腎臓及び肝臓にげっ歯類を中心として毒性が認められました。繁殖能に対する影響や催奇形性あるいは遺伝毒性はございません。
本剤につきましては、非常にデータセットが古いものが多かったです。食品安全委員会では農薬抄録の他、米国EPA及びEU・豪州の評価の内容をもとに評価をいたしました。しかし、EU及び豪州のデータはほとんどデータがないことから、主にEPAのデータと農薬抄録をもとに評価をいたしました。その結果、最もNOAELが低いものといたしまして、イヌの1年間の毒性試験で認められた変化をもとに、無毒性量をこのように設定したというような記載になっております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございます。よろしいでしょうか。前回宿題になって……。

【中杉委員】 前回宿題の部分ではないのですが、この剤、生物濃縮係数が非常に高いので、少し計算をしてみないと、多分食品経由農薬理論最大摂取量と対ADI比というのはこのとおりにはならない。むしろ飲料水を飲むよりは、そのままにすると食品経由、魚介類経由のほうが高くなる可能性があると思うのですが。それを計算しておられる。

【黒岩主査】 魚介類の暴露量も計算したところ、まず魚介類の残留基準値が0.5ppmでございまして、理論最大摂取量、それを計算すると魚介類の摂取量が1日当たりの値が0.047mg/㎏体重/日で、対ADI比で3.7%ということなので、恐らく問題ないかと思われます。

【中杉委員】 食品安全委員会でも、魚介類の最大推計残留値というのを計算してみています。食品安全委員会のは水産PECを使っているのです。水産PECを使ってやっているのが正しいのか、水濁PECを使ってやるのが正しいのか、そこら辺のところは少し問題がありそうな感じがするのです。
これも水濁PECを使ってやって、それで水の環境基準と対比で考えられると非常に怖いのです。その濃度に水の濃度を設定して5,000という数字を掛けてやると、多分、魚の濃度はべらぼうに高くなってしまって、それをどれだけ食べるかということを考えると、多分100%を超えてしまう可能性があるのだろう。そこら辺の考え方を少し整理をしておかないといけないと思うのです。
これは他の以前に審査した農薬の中にもひょっとするとそういうふうになってくるところがあると思うのです。そこら辺の考え方、登録保留基準というのの考え方みたいな、どういう意味を持っているのか。大体は水道か非常に基準等と合うか合わないか、前回の浅見先生のご質問もあったように、合うか合わないかという比較をするのですが、水道の基準の場合には飲料水を飲むという、今の考え方でぴったり合うのです。大体合うので、少し合わなかったからどうだというのが浅見先生の前回のご議論だと思うのですけれども、水産の場合は全くそれとは中身が違ってくるので、ここの扱いをどうするかというのを少し考えなきゃいけない。
このトリフルラリンの5,000を超えるというのは、化審法というかPOPs条約判定基準で言えば、生物濃縮性の高いPOPsなのです。そういう意味でいくと、そういうものを扱うときに、どういうふうに考えていくか。登録保留基準というのはどういう意味合いを持っているのかということを、きっちり説明していかないと、大きな誤解を受ける可能性があると思います。ちょっと注意が必要だろうと思います。

【更田室長】 了解いたしました。ちなみに水産PECのほうではTier1の値が0.000014になっていまして、水濁のほうは0.00014ですので、1桁水濁のほうが大きいものですから、確かにそこら辺の点について確認をさせていただきたいと思います。

【白石委員長】 よろしいですか。濃縮係数を含めての議論を。

【中杉委員】 基本的には今までのルール上、このようにやっているので、今回はこれでだめだという理由にはならない。ただ、この農薬登録保留基準というものの数字の意味合いを、どういうふうに理解をしてもらったらいいのかというところを、誤解のないように説明をしていく必要があるだろうと思いますので、そこら辺のところを少し検討していただけないかということです。

【白石委員長】 では、事務局のほうでよろしくお願いいたします。これは5,000倍増えてしまったらとんでもない数字になるということですね。その辺の説明の仕方をよく考えていただきたいということだというふうに思います。

【中杉委員】 この農薬登録保留基準のところまで、漂流水の濃度が高くなっていいというふうに理解をされると、これはとんでもないことになるということです。

【白石委員長】 入り口の登録をするか、しないかという段階で、その先のことを今、言及はしないということだと思うのですが、魚介類の基準もあるわけですね、この部分に関しては。そういうことで、水中の濃度としてこれがどのような位置づけなのかというのを考える必要があるだろうというご指摘だと思います。宿題のほうはよろしいでしょうか。食安委の。

【稲生専門委員】 PECの算出のところで前回指摘しましたが、直播水稲に適用があるのですが、入水15日までの使用なので、非水田で計算したということで、これはルールとしてそれはそれでということはあるのですが、この妥当性を確認してほしいということでお願いしていたと思うのですが、そちらのほうはいかがでしょうか。

【黒岩主査】 すみません。そこら辺の境界線についてはまだ検討中なのですが、念のために稲を水田に使うとして、水濁のTier1と水位のTier1で計算したところ、値が水濁PECが0.018mg/Lになりまして、それで基準値案を超えていないということを確認は一応しております。

【白石委員長】 よろしいですか。中途半端な回答で。

【稲生専門委員】 ルールですので、これはこれでということはあるのでしょうが、この前もコメントさせていただきましたように、分解性があまりないとか、吸着しにくいというものに関しては、そのまま入水時に残っている可能性もあるのです。そういったことで事前に確認していただけると安心できる部分もありますので、参考までにこういった剤の場合には、もっとワーストケースでやった場合はこうですが、それでも基準値は超えませんので大丈夫ですと言っていただけると、安心できるかなということでお願いをさせていただいたということがあります。今回の場合も水田PECTire1で計算した値が超えなかったということで、大丈夫だろうということで担保できると思いますので、今後ともそういう観点で確認していただければありがたいと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。では、事務局のほう、よろしく対応お願いいたします。基準値案に関してよろしいですか。浅見委員もご了解いただいているということですが、食安委の出されたADIを使うということですが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

【白石委員長】 特段ご意見がないようでしたらば、基準値案を採用させていただきたいと思います。ありがとうございました。
 では、次の農薬をお願いいたします。

【林室長補佐】 それでは、18ページからピリオフェノンにつきまして、ご説明させていただきます。
 物質概要につきましては、表に記載のとおりです。
作用機構等につきましては、ピリオフェノンは、ベンゾイルピリジン構造を有する殺菌剤でございまして、その作用機構は、病原菌の吸器及び分生子の形成阻害、並びに二次付着器、菌糸の形態異常の誘起による病原菌の感染阻害と考えられております。本邦では未登録でございます。
製剤は水和剤が、適用作物は、麦及び野菜として登録申請されているところでございます。
19ページでございますが、各種物性等につきましては、表に記載のとおりです。
安全性評価でございますが、食品安全委員会は、平成24年11月26日付で、この剤のADIを0.091mg/kg体重/日と厚生労働省に通知をいたしております。この値は、ラットを用いた2年間発がん性試験における無毒性量9.13を、安全係数100で除して設定されたものでございます。
この食品安全委員会の農薬評価書につきましては、参考資料6として添付しておりますので、適宜ご参照いただきたいと思います。
20ページでございます。水質汚濁予測濃度ですが、本剤は、非水田使用の農薬でございますので、表に記載の使用方法及びパラメーターを用いて算出したところ、水濁PECとしまして0.000012mg/Lと算出されています。
続きまして21ページ、総合評価でございます。ADIが0.091mg/kg体重/日でございますので、この表の算出式により、登録保留基準値を算出いたしましたところ、0.24mg/Lとなりまして、これを登録保留基準値案としてご提案させていただきます。
水質に関する既存の基準値等につきましては、ございません。
リスク評価でございます。水濁PECが0.000012mg/Lでございまして、登録保留基準値案0.24mg/Lを超えないことを確認してございます。
参考でございますが、食品経由の理論最大摂取量ですけれども、農薬理論最大摂取量が0.14mg/人/日でございまして、対ADI比2.8%ということで、8割を超えないことを確認しております。
ご説明は以上です。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。では、ピリオフェノンにつきまして、毒性の観点から何か注意すべき点があれば、ご指摘ください。

【浅野専門委員】 ピリオフェノンの投与による影響というのは、主として肝臓と腎臓に現れます。肝臓は肝細胞の肥大、それから肝細胞の壊死等が認められております。腎臓では慢性腎症の増加等が長期間の投与試験で認められております。その他繁殖能に対する影響は催奇形性、それから神経毒性、免疫毒性、遺伝毒性は認められておりません。この肝細胞の肥大に関しましては、詳細なメカニズムの試験が行われておりまして、これは薬物代謝酵素、これを誘導することによる肝細胞の肥大が認められております。そしてこれに伴って肝細胞腫瘍の発生頻度の増加というのが、発がん性試験で認められているのですが、これは雄だけです。遺伝毒性、それから先ほどのメカニズム試験の結果から腫瘍の発生機序、これは遺伝毒性と考えずに評価に当たってADI設定は可能であるという判断を下しております。そしてADIに関しましては、2年間の発がん性試験、この無毒性量9.13mg/㎏、これを根拠として設定しております。
以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのご説明も加えまして、ご意見等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にないようでしたら、この案のとおりとさせていただきます。ありがとうございました。
 では次の農薬をお願いいたします。

【林室長補佐】 続きまして22ページ、ペンフルフェンでございます。
 物質概要は、表に記載のとおりです。
作用機構等ですが、ペンフルフェンは、アルキルアミド構造を有する殺菌剤でございまして、その作用機構は、病原菌のミトコンドリア呼吸鎖におけるコハク酸脱水素酵素の阻害であると考えられております。本邦では未登録でございます。
製剤は粒剤及び水和剤が、適用作物は、稲、いも及び芝として登録申請されてございます。
23ページです。各種物性等は、表に記載のとおりです。
安全性評価でございますが、食品安全委員会は、平成25年4月22日付で、この剤のADIを0.02mg/kg体重/日と設定する旨を厚生労働省に通知したところでございます。この値は、ラットを用いた2年間慢性毒性/発がん性併合試験における最小毒性量の4.0を、安全係数200で除して設定されたものでございます。
続いて、24ページの水質汚濁予測濃度でございます。本剤は水田使用と非水田使用がございますので、それぞれ表に記載の使用方法及びパラメーターを用いて算出いたしましたところ、25ページの表の下のところですけれども、0.0027mg/Lと算出されてございます。
続いて26ページですが、総合評価でございます。ADIが0.02mg/kg体重/日でございますので、算出式によりまして、登録保留基準値を算出いたしましたところ、0.053mg/Lを登録保留基準値案としてご提案させていただきます。
水質に関する既存の基準値等は、特にございません。
リスク評価でございます。水濁PEC、0.0027mg/Lでございまして、登録保留基準値案の0.053mg/Lを超えないことを確認しております。
参考でございますが、食品経由の農薬理論最大摂取量でございますが、農薬理論最大摂取量としまして0.030mg/人/日でございまして、これは対ADI比が2.8%ということで、8割を超えないことを確認してございます。
以上です。ご審議よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございました。ではただいまのペンフルフェンに関しまして、毒性等でご指摘ございましたらお願いいたします。

【吉田臨時委員】 申し上げます。本剤は急性毒性が非常に低いものです。主な標的といたしましては、種を超えて肝臓あるいは体重増加抑制に認められます。発がん性、繁殖能、催奇形性、免疫抑制及び遺伝毒性は認められておりません。
 本剤は、肝臓に影響がありまして、先ほど浅野先生からもご説明があったように、げっ歯類の肝臓への影響といたしましては、やはり薬物代謝酵素の誘導であることがメカニズム試験から確認されております。また、今回はメカニズム試験の一つとして、人の肝細胞を使って試験がされているのですけれども、人の肝細胞を用いた場合には増殖活性はなく、これは恐らくげっ歯類特有のものであろうというように考えられます。しかし、無毒性量が今回は求められませんでした。最も最小毒性量が低かったものが、ラットを用いた2年間の慢性毒性/発がん性試験の併合試験でした。その最終の指標は肝細胞の肥大というものが認められたものですから、これを日本では毒性ととって、毒性量は認められないという判断を下しました。
 それでは安全係数をどうするかということになったのですが、非常に毒性が軽微であるということから、最低の2という安全係数をとりまして、種差10、個体差10にさらに2を掛けて、200で除してこの値になったというように記載されております。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。ただいまのご指摘も加えまして、ご意見等ございましたらお願いいたします。どうぞ。

【内田専門委員】 今のご説明で、有効桁数は引き継ぐのですか。4.0から書いていないが、2桁というのは有効桁数でいいのでしょうか。

【吉田臨時委員】 有効桁数につきましては、実際はラットの桁数は0.4ですから、その半量で0.2で、それをさらに4.0なので、それを割ってということなので、0.02でそのままだと思います。

【白石委員長】 では4.0なのですね。4.0mg/㎏体重/日がもともとの有効数字と。事務局よろしいですか。

【黒岩主査】 有効数字のとり方なのですが、基本ADIの有効数字に合わせるのと、あと食安委で決められたときは、お尻がゼロの場合は省かれるときがあるので、その場合は最小毒性量あるいは無毒性量の有効数字を優先して2桁にします。

【白石委員長】 他にご意見等ございますでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 ございませんようでしたら、案をお認めいただいたというふうにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 以上で、水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定についての審議を終了いたします。
 事務局より今後の予定について、ご説明をお願いいたします。

【黒岩主査】 本日ご了解いただきました農薬の登録保留基準については、行政手続法の規定に基づき、今後パブリックコメントを1月ほど実施いたします。その結果、もし何か修正等を求める意見が寄せられた場合につきましては、委員長に再度農薬小委員会で審議を行うかどうかご相談して、ご判断いただくことにしたいと思います。再審議の必要がない場合には、部会長の同意を得て部会報告となり、さらに中央環境審議会長の同意が得られれば答申となります。そして答申後、告示として基準値を公布させていただきます。
 以上です。

【白石委員長】 ありがとうございました。では続きまして、議事のその他といたしまして、1案件ございます。
 最初に水産動植物の被害防止及び水質汚濁に係る農薬登録保留基準の設定を不要とする農薬について(天敵農薬)(案)について、事務局から説明をお願いいたします。

【岡係長】 それでは、資料5をご覧ください。ご説明させていただきます。
 こちら、天敵農薬についてご審議していただくものですが、説明の前にまず天敵農薬についてご説明させていただければと思います。
天敵農薬につきましては、平成24年5月11日の水産検討会で、その後の平成24年6月15日の農薬小委員会でご審議していただきまして、当時登録のありました18農薬につきまして、水産基準、水濁基準を設定不要とご判断いただいております。今回登録申請のありましたキイカブリダニという農薬につきましても、同様のご判断をいただきたいというものが、この資料5ということになっております。
 それでは1ページめくっていただきまして、2ページ目の別紙1にキイカブリダニの詳細がございますので、ご説明させていただきます。
 まずキイカブリダニですが、ダニ目に分類されるいわゆるダニでございまして、捕食性のダニでございます。用途としましては殺虫剤で、適用作物としては、なすの施設栽培に使うということで申請されております。水田適用はございません。
 それでは1ページ目に戻っていただきまして、別紙1の天敵農薬につきましては、陸生の捕食性天敵のダニということでございまして、その生物学的性質及び生態から水中で生存できないため、水系に流出する可能性が極めて低いということと、また、ガイドラインで規定されております、いわゆる水系に流出するおそれがないということに該当するということで、環境中予測濃度の試験成績の提出が免除されておりますので、このキイカブリダニにつきましても、水産基準及び水濁基準につきまして登録保留基準の設定を不要ということで、ご審議していただきたいと思います。
 説明は以上です。よろしくお願いいたします。

【白石委員長】 ありがとうございます。キイカブリダニにつきまして、登録を不要とする農薬にしたいという。ご意見等お願いいたします。よろしいでしょうか。

(発言なし)

【白石委員長】 特にないようですので、案をお認めいただいたというふうにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、本日の審議、一通り終了しましたので、その他本日の審議全体につきまして、何かご意見、ご質問等ございましたらお願いいたします。どうぞ。

【森田専門委員】 一つだけ。今日の議論の中で、特に水産動植物の基準のところ、一応全部処理が終わったわけですけれども、やっぱり分析にあまり注意を払っていないのではないかと思われるようなデータが少しありまして、それは水からの回収率とか、あるいは半減期とか、その辺りが少しばらばらになっているケースがあって、それについてはとりあえず実測値をベースにして基準を考えましょうとしており、それが安全サイドに立っているというロジック上にはあるのですが、しかし、あまりいいかげんなデータをもとに議論するのはちょっとつらいので、今後の課題にはなりますけれども、試験機関においてやっぱり実測濃度をきちんとするような分析の信頼性を確保してくださいというのを、できるだけ申し入れておいていただくとありがたいかなと思います。

【白石委員長】 ありがとうございます。分析の精度管理ですね。いろいろ新しい分析法がどんどんつくられているのですが、その精度管理について今のところやられており、一部回収率とか、検量線の具合とか調べられていますけれども、それはばらばらなところもありますので、ご指導いただいたほうがいいかもしれないというのは、私も気がしております。分析で上路委員から何かありますか。

【上路臨時委員】 それにつきまして、水産動植物のほうの検討のとき、先ほど指摘がありましたように、データが設定濃度と実測濃度とが乖離、あるいは設定濃度がすごく高くなったときに逆転するというような、このデータの扱いというのは非常にみんな苦慮しました。どうしようかということなのですが、五箇委員からも言われたとおり、データの信頼性、分析の信頼性というのですか、そこら辺に疑問を呈しながらという、格好づけをみんなして、今日の提案になったのだと思います。
 ですから、先生のご指摘のように、もう少し分析のデータの信頼性を提案していただく方々には要求していってもいいのではないかというふうに思います。

【白石委員長】 ありがとうございました。もしも事務局で可能な範囲で分析のほうの精度管理あるいは信頼区間みたいなものを出していただくような方向性を考えていただけたらいいというふうに思います。
 他、いかがでしょうか。
(発言なし)

【白石委員長】 ないようでしたらば、最後に事務局より報告事項がございますので、事務局に議事の進行をお返しいたします。よろしくお願いします。

【更田室長】 どうもありがとうございました。それでは事務局より報告事項が1点ございます。「農薬テストガイドラインの改定」について、説明をさせていただきます。

【岡係長】 それでは、農薬のテストガイドラインの改定について、ご報告させていただきます。参考資料8、9、10をご覧ください。5月31日付で農林水産省より改正した旨の通知がありましたものでございます。それでは、まず改正の内容についてご説明させていただきます。
 今回の改正につきまして、大きく分けますと3点ございます。まず1点目としまして、OECDのテストガイドラインの235というもので、ユスリカの幼虫を用いました急性遊泳阻害試験が策定されたことに伴いまして、日本でもテストガイドラインを改正したというものがございます。こちらにつきましては、参考資料8の4ページ目を見ていただきたいのですが、右に書かれているのが現行のもので、今回改正したものが左になっております。これまでは、ユスリカの幼虫の急性毒性ということで、ユスリカの幼虫の死亡をもとに毒性値を算出しておったのですけれども、今回の改正に伴いまして、ユスリカ幼虫もミジンコ等と同じような形で、遊泳阻害について毒性値を算出するという形で改正されております。
 続きまして、大きな改正の2点目なのですが、藻類生長阻害試験についてでございます。こちらは参考資料9の8ページ目を見ていただきたいのですが、こちらは改正というよりかは、これまで水産検討会や、今回のような農薬小委員会でご判断いただいた内容を、よりわかりやすく記載したということがございます。
 もう1点、9ページ目のところ、7の回復試験というところを、これまで藻類の毒性評価であまり活用できないということがございましたので、今回の改正から削除したということになっております。
 続きまして、改正の大きな3点目ですが、水産動植物の試験についての提出除外について、修正をさせていただいたということがございます。こちらは同じく参考資料9の3ページ目を見ていただきたいのですが、これまで水産動植物の毒性試験に関しましては、原体及び製剤を使った形で、項目立てて提出除外について記載はされておらなかったのですけれども、今回の改正にあわせまして、原体を用いて試験する場合と、製剤を用いて試験する場合について項目を立てまして、それぞれについて提出除外の条件を記載させていただいたということがございます。
 またもう一つ、水系へ流出するおそれがないと認められる場合ということで、前々回の農薬小委員会でご審議していただきましたビニールハウスの関係等につきましても、今回ビニールハウスで使われるものに関しては、水系へ流出するおそれがないという形で追加させていただいております。
 また、この提出除外の記載にあわせまして、参考資料10のほうに、水産PECと水濁PECの計算の試験成績についても記載があるのですけれども、そこも同様の形で提出除外の記載をあわせていただいたということがわかります。
 ご報告は以上です。

【更田室長】 ただいまの説明に対しまして、ご質問、ご意見等ございますでしょうか。
(発言なし)

【更田室長】 特によろしゅうございましょうか。それでは以上で報告を終わらせていただきます。
 では、以上をもちまして、土壌農薬部会農薬小委員会(第35回)を終了させていただきます。
 次回の第36回の農薬小委員会は、9月25日の水曜日に予定しておりますので、出席のほうをよろしくお願いします。
 では委員の皆様、本日は熱心なご審議、大変ありがとうございました。以上をもって終わりとします。

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