中央環境審議会土壌農薬部会(第21回)議事録

1.日時

平成19年3月30日(金)10:00~12:00

2.場所

三田共用会議所E会議室

3.出席委員

部会長 松本 聰 臨時委員 白石 寛明
部会長代理 佐藤 洋 鈴木 英夫
委員 浅野 直人 高橋 滋
委員 大塚 直 中杉 修身
委員 藤井 絢子 中野 璋代
委員 和気 洋子 細見 正明
臨時委員 石原 一郎 眞柄 泰基
岡崎 正規 元杉 昭男
亀若 誠 森田 昌敏
佐藤 泉 山本 廣基
佐藤 雄也 渡部 徳子
佐藤 福男 若林 明子

(欠席は、稲垣臨時委員、上路臨時委員、河内臨時委員、岸井臨時委員、黒川臨時委員、五箇 臨時委員、関澤臨時委員)

4.委員以外の出席者

環境省

寺田水環境担当審議官、坂川土壌環境課長、鈴木農薬環境管理室長、高澤土壌環境課長補佐、中山土壌環境課長補佐、佐藤土壌環境課長補佐、小出農薬環境管理室長補佐、木村農薬環境管理室長補佐

5.議題

(1)
土壌農薬部会の所掌等について
(2)
小委員会及び専門委員会について
(3)
その他

6.配付資料

資料1中央環境審議会土壌農薬部会委員名簿
資料2農薬小委員会の構成について
資料3土壌制度小委員会及び土壌汚染技術基準等専門委員会の廃止について
資料4土壌汚染対策法の施行状況及び今後の課題について
資料5射撃場に係る鉛汚染調査・対策ガイドラインについて
資料6農用地の土壌の汚染防止等に関する法律について
資料7ダイオキシン類対策特別措置法第29条第1項の規定に基づいて指定されたダイオキシン類土壌汚染対策地域一覧
資料8最近の農薬環境行政について
参考資料1中央環境審議会関係法令等
〈以下、委員のみ配布〉
参考資料2平成16年度土壌汚染対策法の施行状況及び土壌汚染調査・対策事例等に関する調査結果(平成18年11月)
参考資料3平成17年度農用地土壌汚染防止法の施行状況(平成18年12月)
参考資料4射撃場に係る鉛汚染調査・対策ガイドライン(平成19年3月)

7.議事

(坂川土壌環境課長)
 おはようございます。定刻となりましたので、ただいまから第21回中央環境審議会土壌農薬部会を開催させていただきます。
 本日は、委員総数31名中25名の御出席が予定されておりますが、現在22名の御出席をいただいておりますので、既に部会開催の要件を満たしております。御報告させていただきます。
 それでは、議事に先立ちまして、水環境担当審議官の寺田よりご挨拶申し上げます。

(寺田水環境担当審議官)
 おはようございます。水環境担当審議官の寺田でございます。
 本日は、年度末もぎりぎりに押し迫ったところ、御多用中のところ御参加いただきまして、ありがとうございます。
 さて、土壌農薬部会でございますけれども、この部会で御審議いただきました土壌汚染対策法、いよいよ成立から丸4年を経過いたしまして、5年目に入るという状況になってございます。おかげさまで調査の事例、対策の事例も大分ふえてまいりました。技術も進歩してまいりましたし、いわゆる土壌汚染ビジネスというものも大分育ってきたように思っております。また、一般の認識も非常に高まってまいりました。今や、さまざまな土地取引等の場面でも土壌汚染というものが大分認識され、資産・評価の問題にもなってきておりまして、環境問題としてだけではなくて、経済問題としても非常に重要なものというふうに認識をしております。
 しかし、こうして土壌汚染問題が一般に広く認識されたことに伴いまして、実は土壌汚染対策法、我が国で初めての市街地土壌汚染の対策スキームとして4年前にできたわけでございますけれども、そういった初めてのスキームということもありまして、その点でなお検討を要すべき事項というものがさまざまございました。また、この間、実は私どもが法律を提出した際に余り想定していなかったような問題も出てきております。法施行以降4年たったこの機会に、しっかりと現状を把握いたしまして課題を抽出していく、そのような作業が必要になってきたのかなというような思いもいたしております。詳細につきましては後ほど御報告させていただきますけれども、これから環境省として新しい気持ちでしっかりと取り組んでいくというべき時期であろうかというふうに考えておるところでございます。
 また一方、最近の農薬環境行政について一言申し上げますと、生態系保全という観点から改正をいたしました水産動植物の被害防止に係る新たな登録保留基準、これにつきましては、初めての基準を昨年の12月に告示させていただきました。引き続き、農薬小委員会の先生方の御協力をいただきながら、適切な基準値の設定に努めてまいりたいというふうに考えております。また近年、公園等の市街地における農薬の散布につきましてのリスク削減の問題というものにも取り組んでまいっておるところでございます。
 さて、本日の部会でございますが、本年1月、新しい中環審がスタートを切りましてから初めての部会でございます。まずはこの部会の小委員会及び専門委員会について、議題として上げさせていただいております。その後、先ほど若干申し上げましたけれども、土壌汚染対策法の問題その他あるいは農薬取締法の施行状況等々につきまして御報告をさせていただき、土壌農薬行政全般につきまして、いろいろな御指導を賜れればと考えております。委員の皆様におかれましては、引き続き御指導賜りたく存じますので、よろしくお願いいたします。

(坂川土壌環境課長)
 本審議会はことしが改選の年に当たっておりまして、この2月までにすべての委員、また臨時委員の再任または新任が決定いたしました。改選後の本部会の委員等は、本日の資料1に名簿がございますので、このとおりなのですけれども、改めてご紹介をさせていただきたいと思います。
 資料1をごらんいただきたいと思います。所属等に関しましては、こちらをご参照いただきたいと思います。
 まず、本部会の部会長でございます松本委員です。
 浅野委員です。
 大塚委員。
 佐藤委員。
 藤井委員。
 和気委員。
 石原臨時委員。
 次の稲垣臨時委員と上路臨時委員は、本日ご欠席との連絡をいただいております。
 岡崎臨時委員。
 亀若臨時委員。
 河内臨時委員それから岸井臨時委員、黒川臨時委員につきましても、ご欠席との連絡をいただいております。
 また、五箇臨時委員に関しましては出席との連絡をいただいておりますので、おくれて到着するものと思われます。
 佐藤泉臨時委員。
 佐藤雄也臨時委員。
 佐藤福男臨時委員。
 白石臨時委員。
 鈴木臨時委員。
 関澤臨時委員に関しましては、ご欠席との連絡をいただいております。
 髙橋臨時委員。
 中杉臨時委員。
 中野臨時委員。
 細見臨時委員。
 眞柄臨時委員。
 元杉臨時委員。
 森田臨時委員。
 山本臨時委員。
 若林臨時委員。
 渡部臨時委員。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
 続きまして、事務局の紹介をさせていただきます。
 先ほどごあいさつ申し上げました、寺田水環境担当審議官でございます。
 その隣でございますけれども、農薬環境管理室長の鈴木です。
 農薬環境管理室長補佐の小出です。
 同じく室長補佐の木村です。
 それから、土壌環境課課長補佐の高澤です。
 同じく課長補佐の中山です。
 同じく課長補佐の佐藤です。
 申しおくれましたが、私は土壌環境課長の坂川でございます。よろしくお願いいたします。
 次に資料の確認をさせていただきたいと思います。
 本日の資料は、まず議事次第という1枚の紙がございまして、この議事次第の下の方に配付資料の一覧がありますので、こちらをごらんいただきたいと思いますが、資料1がただいまの名簿でございます。その後、資料2から資料8まで、資料の右上に番号が振っておりますので、それでご確認をいただきたいと思います。
 それから、参考資料1というものがございます。また、参考資料2、3、4というところまでありますけれども、参考資料の2から4に関しましては委員のみの配布でございまして、傍聴の方々には配布しておりませんが、これらに関しましては環境省のホームページからダウンロードできますので、もし必要があれば、また後ほどごらんいただきたいと思っております。
 もし足りないものがございましたら、お申しつけくださるようお願いいたします。
 それから、本日はテーブルの上にマイクがお二人に一つということで設置されておりますので、ご発言の際には、マイクの下のボタンを押していただきますと、この部分が赤くなりますので、それをご確認の上、ご自分の方に少し向けていただいて、それで発言をお願いします。また、ご発言が終わりましたら同じボタンを押して切っていただくように、よろしくお願いいたします。
 それでは、ここからは松本部会長に議事進行をお願いします。よろしくお願いします。

(松本部会長)
 皆様、おはようございます。本日は、年度末のところ、また足元の悪いところをご参集いただきまして、まことにありがとうございました。
 まず、議題に入ります前に、中央環境審議会令第4条第3項及び第6条第6項によりますと、部会長に事故があるときは、部会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理するということとされております。これに従いまして部会長代理を指名させていただきますが、ご異存がなければ、佐藤洋委員にお願いしたいと考えておりますが、いかがでございましょうか。

(異議なし)

(松本部会長)
 ありがとうございます。それでは、佐藤(洋)委員、よろしくお願いします。
 それでは、早速でございますが、議事に入りたいと思います。
 本日は、改選後初の部会でございますので、議題(1)にございますように、土壌農薬部会の所掌等について事務局から御説明をお願いいたします。

(坂川土壌環境課長)
 それでは、参考資料1をごらんいただきたいと思います。これは、この審議会の設置の根拠であります環境基本法の抜粋を初めといたしまして、中央環境審議会令、議事運営規則、運営方針、そういったものをまとめたものでございます。ごく簡単にご説明させていただきたいと思います。
 まず、この部会の所掌でございますけれども、6ページをごらんいただきたいと思います。これは議事運営規則の別表でございますが、ここに各部会の所掌事務が整理されております。本部会、この土壌部会に関しましては、真ん中より少し下の方にございますけれども、二つの所掌事務がございます。最初が土壌環境の保全に係る重要な事項に関すること、二つ目が農薬による環境汚染の防止に係る重要な事項に関することと、この二つが所掌事務となっております。
 また、運営方針に関しましてポイントだけご説明させていただきますが、その次のページ、7ページをごらんいただきたいと思います。これは中央環境審議会の運営方針でございまして、この審議会の総会で決定されたものでございます。まず、この1の(1)にありますように、この会議については、総会については原則として公開する。それから、その他の部会については、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合、または特定な者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある場合には非公開とするものとすると、こう書かれております。本日は公開で開催させていただいております。
 また、8ページの方をごらんいただきますと、2番に会議録、いわゆる議事録に関する規定がございます。まず、(1)の[1]のところでありますが、会議録は発言内容を精確に記載するものとする。また、会議録の調製に当たっては当該会議出席委員の了承を得るものとする、と。このような決まりになっているところでございます。
 また、10ページをごらんいただきたいと思いますけれども、この土壌農薬部会の運営方針に関しましては、以前、土壌農薬部会長の決定がございますので、現在、これに基づいて行われております。まず1番のところ、会議及び資料の公開についてでございますが、まず、会議を非公開とするときは、その理由を明らかにする。それから(2)には、この資料について非公開とすることができる場合を定めております。それ以外の配布資料については、部会終了後公開ということになっております。また、2番のところは会議録についてでございますが、会議録を公開する場合には、発言者の氏名を記載するものとする。この場合の会議録の調製に当たっては、当該会議に出席した委員、臨時委員及び専門委員から明示の了承を得るものとする、と。そのようなことが定まっているところでございますので、今後このような定めに従いまして、土壌農薬部会の運営をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、議題(2)小委員会及び専門委員会について審議に入りたいと思います。
 まず、平成17年3月31日の土壌農薬部会決定により、農薬小委員会を土壌農薬部会に置くこととされておりまして、中央環境審議会議事運営規則第8条第2項に基づきまして、小委員会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は、部会長が指名するとされております。
 そこで、資料2をごらんいただきたいと思います。資料2のとおり、当部会の委員から新たに佐藤洋委員に加わっていただくことにいたしまして、また、臨時委員として、上路委員、亀若委員、五箇委員、白石委員、中杉委員、中野委員、細見委員、眞柄委員、森田委員、山本委員、若林委員、渡部委員の12名に小委員会に所属していただこうと思っております。また、専門委員として、これまでも所属していただきました安藤委員、井上委員、中村委員、花井委員の4名に加えまして、新たに井上委員、根岸委員にも所属いただきまして、合計19名の委員により構成することといたします。
 以上の点について、何かご意見、ご質問ございませんでしょうか。

(なし)

(松本部会長)
 それでは、ご異議ございませんね。

(異議なし)

松本部会長)
 ありがとうございます。
 異議がございませんので、農薬小委員会に所属いただく委員の方々には、大変に御苦労でございますが、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、中央環境審議会議事運営規則第8条第3項では、小委員会に委員長を置き、部会長の指名によりこれを定めるとされておりますので、これに従いまして、農薬小委員会の委員長を指名させていただきますが、ご異存がございませんならば、本部会の臨時委員であり、また、これまでの農薬小委員会でも精力的にご審議に努めていただきました森田委員にお願いしたいと考えておりますが、いかがでございましょうか。よろしいですか。

(異議なし)

(松本部会長)
 それでは、森田委員、よろしくお願いいたします。
 森田委員にご挨拶をお願いいたします。

(森田臨時委員)
 御指名にあずかりました森田でございます。
 昨年度までと言った方がいいかもしれませんが、須藤先生のもとでこの委員会の委員として働かせていただきましたけれど、農薬問題がエコへの影響を含めて扱う内容が広がっているということがございます。徐々にいろいろな難しい問題も扱わなければいけないという時期にあるかと思いますが、一緒に働かせていただく先生方とともに審議を尽くしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(松本部会長)
 引き続きまして、土壌制度小委員会及び土壌汚染技術基準等専門委員会の廃止(案)について、事務局から説明をお願いいたします。

(坂川土壌環境課長)
 資料3をごらんいただきたいと思います。
 この土壌農薬部会には、土壌制度小委員会と、それから土壌汚染技術基準等専門委員会が設置されておりました。これらに関しましては、土壌汚染対策法を5年前に国会で御審議いただいたころに、その法案の内容でありますとか、また、法律に基づく政省令など、技術的事項に関しまして御審議いただくために設置をしていたものでございますが、とりあえず所期の目的を達したということでございますので、ここで一たん廃止させていただきたいと思っております。また、今後、同様の問題について、この審議会でご審議いただく、そういう必要性が生じた場合には、その時点でのご審議いただく内容にふさわしい小委員会または専門委員会の名称または構成について、改めてご相談をさせていただきたいと思っておりますが、とりあえず今回は一たんこれを廃止させていただくと、こういう内容でございます。よろしくお願いします。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまご説明がありました土壌制度小委員会及び土壌汚染技術基準等専門委員会の廃止について、何かご意見、ご質問がございましたら、お願いいたします。

(なし)

(松本部会長)
 それでは、特段のご意見がございませんので、そのように決定させていただきます。
 次でございます。次は、その他として、環境省から最近の土壌環境行政等について説明があるとのことでございますので、順次説明をお願いいたします。

(坂川土壌環境課長)
 それでは、資料4をごらんいだきたいと思います。これは土壌汚染対策法の施行状況及び今後の課題についてということでございまして、この法律が平成14年に成立をいたしまして、平成15年2月から施行されております。ですから、ちょうど4年たったところでございまして、現在、施行から5年目という状況にありますので、現在までの施行状況と、それから、今後検討が必要な課題などにつきましてご説明させていただきます。
 まず、1ページ目の下に土壌汚染対策法の概要が書かれておりますけれども、まず、調査という欄がございます。有害物質使用特定施設の使用の廃止時に、土壌汚染の調査をしなければならないと、こういう規定がございます。また、これに加えまして、土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県等が認めるときには、都道府県が調査を命ずることができる、と。このような規定もございます。これらの調査の結果、指定基準に適合しない場合、そういう場合には、その区域が指定区域として指定されるということになるわけでございます。そして、この指定区域になりますと、土地の形質の変更に関しまして一定の制限がかかります。形質変更しようとする人は、都道府県等に事前に届け出をする。また、その内容が適切でない場合には、都道府県等が計画の変更を命令する、と。こういう仕組みでございます。また、土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると認めるとき、例えばそこに一般の人が立ち入るような場合ですとか、または地下水の飲用をしているような場合、そのような場合には都道府県等が汚染の除去等の措置を命ずることができる、と。このように仕組みになっております。また、汚染の除去が行われた場合には、指定区域の指定を解除する、と。このような制度でございます。
 それでは、施行状況でございますけれども、その裏のページ、2ページをごらんいただきたいと思います。
 まず、有害物質使用特定施設の廃止時に土壌汚染の調査をしなければならないと、このような規定になっておりますけれども、この4年間にどの程度調査が行われたのかというものでございます。まず、有害物質使用特定施設の使用の廃止がなされた件数、これが左側のところでございますが、この4年間で合計3,102件あったということです。このうち3条の調査を実施したものが、実施済みが618件、また2月時点で実施中というものが48件あったということでございます。また、この調査に関しましては、例えば事業場として引き続きそこの場所を使用する場合には、都道府県の確認を得て調査が猶予されると、こういう規定もございます。この調査の猶予がなされたものというものが2,379件、また、それについて確認中というものが100件ということになっております。そのほか、調査を実施するか確認の手続を行うか検討中のものなど、これが61件と、このような状況でございます。
 また、その下の図でございますけれども、土壌汚染状況調査622件と、こうなっておりますが、これは上の法3条調査の実施済み618件に加えまして、法律第4条に基づいて都道府県が調査を命じたもの4件ございますので、これを足し合わせたものが622件と、こうなるわけでございます。このうち、基準を超えて指定区域に指定されたものが172件、指定区域に指定されなかった件数が450件と、こうなっております。そして、これらにつきまして汚染の除去等の措置を要するもの、これが51件。すなわち、これらに関しましては、一般の人が立ち入ったり、または周辺で地下水の飲用があるというような場合でございますが、これは51件あるわけなんですけれども、このうちの既に措置をしたというものが23件、また、措置を実施中・検討中が28件という状況でございます。また、その下121件に関しましては、土壌汚染対策法上は汚染除去の措置というのは必ずしも要しないというものでありますが、しかし、法律上必要ではなくても措置を実施したという場合もかなり多いわけでございまして、そのような場合で措置済みのもの、これが68件、また、措置実施中・検討中が41件、未措置が12件と、このような状況でございます。また、指定区域のこの172件のうち、汚染の除去等の措置が講じられまして指定区域が解除されたものが81件と、このような状況になっております。
 それから、次に3ページをごらんいただきたいと思います。
 この3ページのグラフは、土壌汚染対策法が適用されているもの、それから適用されていないもの、両方を含んでいるわけなんでございますが、都道府県等が土壌汚染の調査の事例として把握しているものを挙げたものでございます。これを見ますと、平成16年度には1年間で838件の調査が実施されたと。それらについて都道府県が把握していると、こういうものでございます。838件のうち454件が基準を超過していたという結果になっています。また、ごらんのように、年々この調査の件数がふえている、増加の傾向にあるということがおわかりいただけると思います。
 また、その下の図でございますけれども、これは超過事例のうちどのような措置が実施されたかということでございまして、これについても、法律適用以外のものも含んでいる数字でございます。土壌汚染の対策としていろんな種類があるわけでございますけれども、これを見ますと、左から2番目の掘削除去、その現場から汚染された土壌を掘削して別の場所に持っていくと。そういう掘削除去が296件と、非常に多いという結果になっています。
 それから、その次、4ページでございますが、土壌汚染状況調査に関しましては、環境大臣が指定する調査機関が行わなければならないと。法律に基づく場合には、そのようになっているわけでございます。この指定調査機関は、平成18年度現在で1,655件が指定されております。また、これら指定調査機関による調査の実施件数に関しましては、そこにグラフがありますが、15年度、16年度、17年度とふえてきておりまして、16年度は1万9,876件の調査が行われたということでございます。しかし、法律に基づく調査ということに限定しますと、このうちの一部でございまして、その下の表にありますように、17年度で見ますと、法に基づく調査の件数は260件と、このような調査結果になっております。
 ここまでが法律の施行状況でございます。次に課題の幾つかについて御紹介をしたいと思います。
 まず課題1でございますが、土壌汚染の調査、対策の大半が法律の対象外ということでございまして、そこに円グラフがございます。これは社団法人土壌環境センターが調べたものでございまして、同センターの会員企業が約180社ございますけれども、その会員企業にアンケート調査をしたもの、その結果を取りまとめたものでございます。例えば調査の件数でまいりますと、法律に基づく調査は、件数で言いますと全体の3%であると。また、地方公共団体の条例または要綱に基づくものが16%、これらに基づかない自主的なものが81%ということでございます。近年、特に法律の定めがなくても、土地を売買するときなどに土壌汚染があるかないかを確認した上で売ったり買ったりすると、そういうようなことが非常に多くなってきておりますので、そのような実態を反映しているものというふうに考えております。また、右側の円グラフ、対策の件数に関しましても、ほぼ同様の傾向となっております。このように自主的に行われている、そういう例が非常に多いというような実態がございます。
 それから、次に5ページをごらんいただきたいと思いますけれども、先ほど対策の例としては掘削除去が非常に多いということを御説明いたしましたけれども、その掘削除去された汚染された土壌がどこでどのように処理されているのかというところが少し気になるところでございまして、特に法律に基づかないようなところに関しましては、この汚染土の処理方法について、今現在、特段のこれを規制する法律がない、法制度がないというような状況にございます。そこで、私どももこの汚染土がどのように処理されているのか、今、実態を把握しようということで作業を進めておりますけれども、そういった中で、一部不適切な処理の事例というものが見つかりましたので、その例をここでは挙げているわけでございます。まず、左側が東京都日の出町の残土置き場に環境基準を超える六価クロムを含む土壌があったというものでございまして、ちょっと小さな写真で見づらいのでありますが、汚染土壌が約1万5,000立米ほどございまして、草が生えているような状況であったということでございます。行政の対策要請もあったようですが、1年以上放置されているという、そういう事案でございます。また、真ん中の例でございますが、これは埼玉県の体温計製造工場の敷地に土壌汚染がございまして、水銀による汚染であったわけでございます。計画では、不溶化処理後に管理型の処分場に運搬されるということになっていたわけなんですけれども、計画とは異なる場所で見つかったというものでございます。その後、行政側の指導によりまして、もとの場所に戻され、その後適正に処理されたというものです。一番右側は、千葉県の残土の一時堆積場所に、県外のマンション建設現場から持ち込まれた土砂に関しまして、これについて環境基準を超える砒素が検出されたと、このような事例でございます。このように、幾つか必ずしも適切とは言えないような、そういう事例が見つかっておりますので、私どももこれについてはさらに実態を把握していきたいと思っております。
 それから、その下の図でございますが、ブラウンフィールド問題というふうに私ども呼んでおりますけれども、この意味は、その下のかぎ括弧で書かれておりますが、「土壌汚染の存在、あるいはその懸念から、本来、その土地が有する潜在的な価値よりも著しく低い用途あるいは未利用となった土地」と、こういうものを「ブラウンフィールド」と呼んでおります。もともとはアメリカでこういう言葉で呼ばれていたものでございまして、アメリカの方で、こういう土壌汚染が起きて、その結果、土地が有効に活用されないと、そういうことで大変大きな問題になったようでございます。同じような問題が我が国においてもあるのではないかというふうに考えております。一部事例としてはいろいろ情報を得ているところでございますけれども、これに関しては、今後、非常に大きな問題となる可能性があるというふうに考えております。例えば、左下の四角に書いておりますが、経済社会における土壌汚染の取扱いによって今後こういった問題が深刻化する可能性がございます。例えば不動産の鑑定評価でありますとか金融担保評価の際に、以前は土壌汚染があるかないかということは余り関係なかったわけなんですけれども、近年では、そういったことも加味して、もし土壌汚染があれば、本来持っていた土地の価値から対策費用を差し引いて、それで判定をする。また、そういった土壌汚染がある場所は、一般の人に余りよく思われないと。嫌悪感があるということでございまして、スティグマという言葉もあるようでございますけれども、そういうような意味でも、さらに価値が差し引かれる。そういうような鑑定評価が行われるようになってきておりまして、そういう経済社会における土壌汚染の取扱い、その動向によりましては、このブラウンフィールド問題というのがさらに大きくなる、そういった可能性はあるんじゃないかと思っております。このような問題が今後深刻化いたしますと、その右の四角でございますけれども、いろいろな問題が起こる可能性がございまして、環境問題のみならず、都市の再開発がうまくいかない、また地域の活力が喪失する、そういう問題にも広がるおそれがあるというふうに考えております。
 次のページでございますが、そのほかの諸課題ということで幾つか挙げております。まず、現在、土壌汚染対策法は人の健康の保護を目的としておりますけれども、それ以外の生活環境保全の問題、例えば、油による汚染というようなものを今後どう取り扱っていけばよいかという課題もございます。また、サイトごとの汚染状況に応じた合理的かつ適切な調査、対策の促進方策についてと、こう書いておりますけれども、これは土壌汚染対策法上はいろいろな対策の方法を示しておりますけれども、場合によっては、必ずしもそこの現場から汚染された土壌を掘削除去する必要はなくて、例えば上にきれいな土で覆土をして、しっかり管理をしていくと。そういうような方法も法律上は認められているわけでございますが、しかし、一般的には、なかなかそれでそういう対策をとるというよりは、掘削除去ということで、完全に除去をするという方法がとられる場合が多いわけなんでございますけれども、果たしてどのような対策レベルというのが最も適切であるのかといったことについて、必ず掘削除去しなければいけないものなのかどうかというようなことも含めて、そこは引き続き検討していく必要があるだろうというふうに考えております。また、土壌汚染に関する情報の集積・引継ぎについてということも課題でございます。法律に基づく指定区域になりますと、台帳が整備されて、そこは引継ぎもしっかりなされていくということになるんですが、それ以外のものについての情報についてどうするかという課題でございます。また、指定調査機関も非常にたくさん存在しておりますので、これらに関して信頼性を確保していく必要がございます。また最後、土壌汚染対策基金でございますが、これは、現在の法律上の仕組みでは、対策を講じなければいけない人は土地の所有者または原因者と、こうなっております。一方で、汚染の原因者がいない場合、存在しない場合には、土地の所有者が対策を講じなければならないと。こういう仕組みになっているんですけれども、原因者じゃない土地の所有者にすべて責任を負っていただくというのは、なかなかそこは一定の限界もあるでしょうし、支援も必要ではないかということで、基金が現在法律に基づいて存在しているわけでございます。この基金については、今現在、まだ活用事例がないという状況でございまして、1件、この基金の活用が検討されているという事例がようやく出てまいりましたけれども、この基金のあり方などについても今後の検討課題になるというふうに考えております。
 これらを踏まえまして、今後の対応でありますが、法律の施行後5年目を迎えたということで、この施行を通して浮かび上がってきた課題、また、法制定時に指摘されていた課題もございます。こういったことに関して、整理・検討が必要な時期になっていると考えております。また、ブラウンフィールド問題のところでご説明しましたように、土地の資産価値にも影響しますので、経済社会の各方面の実態をよく把握していくことも重要でございます。そのため、この現状を把握いたしまして、対策のあり方の検討を開始していきたいというふうに考えておりますので、平成19年度、もう来週から19年度でございますが、なるべく早く、この懇談会を設置いたしまして検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、何か先ほどの説明にご質問はありませんか。どうぞ、浅野委員。

(浅野委員)
 何点かご質問及びご意見を申し上げます。まず、この土壌汚染対策法制定当初の意図が、時間を経過するごとに、だんだん意識されなくなっていることが今の報告で述べられているさまざまな問題を起こしているとも思われるわけで、立法の意図をもう一度確認をしておかなければいけないのではないかと思います。土壌汚染対策法の大きなポイントは、一つは所有者に責任を負わせる所有者主義の考え方をとることとしていること、もう一つはリスクマネジメントの観点でこの法律をつくったということ、この2点が極めて重要であったと思うわけです。後者のリスクマネジメントという観点からすれば、報告で指摘された、どこまでクリーンアップをしなければいけないかという問題に関しては、国民の健康上のリスクの防止という観点から、必要最小限のことをやればいいんだというのがこの法律の考え方であるわけです。ですから、その趣旨がどうも徹底してないということが、例えばブラウンフィールド問題発生のおそれのようなところにつながっているような気がする。だから、ブラウンフィールド問題があるからそれを防ぐために法律を見直す、といったように、そちらから議論を始めると、法をつくったときの意図とは逆になってしまうのではないか。むろん、ブラウンフィールド問題のおそれがあること自体は別に否定はしませんし、それをななとかしなければいけないこともそのとおりなのですが、一方では、リスクマネジメントという観点から、これで十分リスクが防止できるんだという立法の意図が国民に十分に理解されていないことが余計な議論を引き起こす原因になっているという点がより根本的には問題ではないのかと考えられます。ですからむしろ、この点について、環境省としての責任が重く存在するのだと思います。もっともリスク管理についての国民の認識を変えるということは大変な課題であり、立法趣旨を徹底した、というそれくらいで、なおかつどうにもならない部分が残ることはわかってはいるんですけども、それにしても意図が全然伝わっていないということが問題です。こんなに自発的に調査してくださる件数が多いことは一向に構わないわけですけども、もともとこの法律をつくったときには、最初から社会経済問題に首を突っ込んだら絶対に法律はできないと考えたので、地価には一切関係なしに法律をつくりましたと、言ってみれば、言い張って法律をつくった面があるわけですね。そのスタンスを崩してしまうと、結局、法律をつくったときの厄介な議論がまたまた蒸し返しになってしまうということになりそうなので、全体を見直すときには、もちろん全体を見直していいのですけども、もともとこういう意図であって、その意図がちゃんと伝わっていないというところが問題だという点を意識しなくてはいけないということを強く感じました。
 私は、2002年の土壌汚染対策法の制定と2003年の化学物質の製造及び輸入の審査及び規制等に関する法律改正と、この二つは我が国の環境リスク管理の政策についてのかなり大きなターニングポイントであったと思うわけで、従来とはかなり違う考え方が政策体系の中に入り込んだ重要な法律だと思っておりますので、それを失わせてしまうようないじり方というのはぜひ避けてほしいと思います。
 それから、所有者主義の問題に関しても、いろいろ議論があったあげく所有者主義にしたわけですが、現に自分の持っている財産が、要するに周辺環境あるいは一般公共の健康に対してリスクを与えるのであれば、それはやはり、自分が責任を持つのは当たり前だということが大前提ではないのかと思うわけです。それを自分がやったわけではないのだから責任がないと言って、クリーンアップは全部公費でやってもらって、土地の値段が上がりました、ありがとうございましたと、不当利得じゃないですか。立法当時を振り返ると、大塚委員は私とではこの点で若干意見が異なっていたのですが、最終的には、土地所有権というものは放棄してしまえば国有財産になると私は考えていまして、どうしてもかなわないと思ったら所有権を放棄して、その上で公費を投入すればいいわけで、公費を投入してもらって、価値をあげてもらって、ありがとうございましたと、それで済むものかというのがもともと所有者主義の考え方の背景にある一つの価値判断であったと考えます。自分がやったわけではないということは、それはそうかもしれないけども、だったら一切合財全部他人の費用で対策をやってもらえるのか。管理責任はないのか。おかしいわけです。土壌汚染対策法とは違う別の場面ですが、所有者のお連れ合いが実は汚染原因者らしかったのですが、所有者は全く別の人間だといって、公費を投入させてクリーンアップをしてもらった土地をその後またまた別の人に貸して汚染地にしているというような例もあるわけで、そういう実態も世の中にはあるわけですから、所有者にやらせるのはけしからんというような発想を変えなきゃいけないと法律をつくったときに申し上げたんですが、いまだにその問題は残るのではないかと思っております。
 それから、今後の課題として挙げられました土壌汚染対策基金については、一つの政策的な配慮でこのようなものをつくったわけですし、これ自体の重要性はもちろんあるわけですが、求償権についてわざわざ時効を延ばしたということがあるわけですから、そこら辺のところがもっとPRされていないといけないというふうに思うわけで、何もむちゃくちゃな立法をしたつもりはない。命令が出されたときから20年間は求償できるという制度にしたわけです。ただ、現実には除去の措置を要しないような場合でも、なおかつ措置が行われておる。こういう場合については、法律の規定による求償ということになりにくい面がありますから、この辺は、自発的におやりになることについて知りません、一般民法で行為時から20年の時効ですよというのもかわいそうですから、ここはやっぱり、何かちょっと考えてあげてもいいのかなという気はしますのでそういう場合の見直しはあるかもしれない。場合によっては、例えば土地収用法で、任意に話し合いで公共事業のために土地を提供する場合でも、ともかく認定だけしておいて税法上の優遇措置を与えるなんていうのがあるわけですから、あれと同じような並びで、任意にやる場合でも、この法律による求償の優遇だけを与えるというような、そういう扱いは十分あり得るのではないかと思います。
 それから、生活環境保全の支障の防止に関しては、既にガイドラインを示してはいるわけですが、油汚染などについては、やはりしかるべく法的な考え方を取り入れていく必要があるだろうと思いますから、それはご指摘のとおりぜひやるべきではないかと思います。
 最後に、立法時に考えていなかったことがその後わかってきたこととして一つ例を出しますと、海面埋め立ての場合の投入土砂についての基準というのがあるわけですが、その基準と土壌汚染対策法の基準に整合性がないということに全く気がついていなかったために、公有水面埋め立ての方では適法に埋め立てられた土地が、竣工後、基準から言うと土壌汚染対策法の基準を超えてしまつて、問題になるというような例が出てきているわけです。これは埋めるという行為に関してだけ言うと、海洋投入のときには海に溶け出すことを考えて基準をつくっていますから、まあ、それはそれでよかったのでしょうが、いずれにせよ、埋めてしまった後そこに土地ができるということを土壌汚染対策法の観点からきちんと押さえていなかったものですから、後発のこちらの法律の方が若干そこら辺に気配りが足りなかったのではないか。現実に問題が起こってしまっているということでありますが、そのあたりのところで少し調整をしておかなきゃいけないでしょうし、法の目的が違うということは事実ですから、その法の目的の違いをどう整合性を合わせるかということが課題になるのではないかと、このように考えられるところです。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 非常に明快な御意見が出たわけですけども、これに対して事務局、何か。

(寺田水環境担当審議官)
 これから検討を始めようという予定でございますので、今、ここで浅野先生の多端な御指摘に対しましては御意見としてありがたく承っておきたいと思いますけれども、1点申し上げますと、やはり確かに土壌汚染対策法というのは、当初の意図として非常にリスクマネジメントの点などはしっかりした構成を持っているとは思います。いるとは思いますけれども、実際に現状起こっていることというのは、いわば市場メカニズムというか市場原理の中で、法律の全く及ばないところで、先ほど御報告しましたけれども、法律のカバー率が3%、4%のところで、他の土地取引その他において、市場関係の中でいわばデファクトスタンダードみたいな社会ができてしまっているということでありまして、ですから、それは土壌汚染対策法の考え方はそれなりに透徹しているとは思いますけれども、その外の部分でいろいろなことが起っている、そこには問題が、土壌汚染対策法のカバー率がやはり低過ぎるのではないかということもあれば、もう一方で、土壌汚染対策法自身が、考え方は考え方として、法律、政令、規則、さまざまな体系の中で必ずしも一般人にわからない、透徹しにくいような面がひょっとしたらあるのではないかと。こんなこともあろうかというふうに思いますので、その辺のところもいろいろと考えてまいりたいと。
 また、同時に課題、三つほど申し上げましたけれども、例えば汚染土の問題から言えば、これは規制がまだ十分ではない状況でありまして、こういうことを果たして野放しにしておいてよろしいのかというようなことは、やはり土壌汚染対策法の完全に枠外の問題として何とか考えなければならないというふうに思っているところでございます。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、では、藤井委員、お願いします。

(藤井委員)
 今の浅野委員のように体系的な意見の後に大変言いにくいのですが、この土壌汚染の施行の後の、きょうの資料の中にも予算経緯が出ていないので、本当はこういうときに予算案がどういう変化をしていったかというのを知りたかったです。3ページの特に件数が大変ふえている中で、予算案が対応してどういうふうになっているかというのが一つ。
 それから、同じ3ページの、平成16年の時点で言いますと掘削除去が断トツに多いようになっていますが、これはその以降も、17、18年度もそうなのかということを知りたいです。例えば、滋賀県の栗東市は、これは新幹線問題だけではなくて、RDエンジニアリングという、非常に長年の、琵琶湖の地下水汚染の問題を抱えています。嘉田知事誕生の前にこの会社がつぶれたこともあって、行政に買い取れ、買い取れないという話がもう大変動いている中で、そこの中で一度も掘削除去という話が出ていない。今、来年度予算を滋賀県は1億組みましたが、ボーリング調査をするだけで、基本的には地中壁と、それから覆土ということを言っているわけで、そこの中で今住民と住民サイドの研究者、それと行政との闘いになっているんですね。その検討委員会、多分、去年までに8回ぐらい行われているんですが、では、そこに環境省関係はどういう方が出ているんですかと伺いましたら、土壌汚染にほとんど――まあ、素人と言ってはいけませんが、近畿事務所からオブザーバーが2人いらしただけで発言もないしということで、琵琶湖につながる話なので、もう少し腰を入れて見ていただきたいなという思いがあります。
 ここのRDエンジニアリングのところは、かつてガス化溶融炉をつくるということで、橋脚を立てていて、その橋脚を立てるときに、地下水の帯水層に入っているというのが住民及び住民側研究者の意見なんですが、いや、そこまでいってないと、ドラム缶なんかないと言っていたんですが、住民が言ったとおり大量のドラム缶が見えたと。それでも、管理を含めていろんな問題が起きていますので、何とかそこのところはいい方向にいかないかなという、こういう個別事例が全国にたくさん、この法律ができてから出ているのではないかと思うのですが、何が適切かという先ほどの課長の最後のお話の中に、必ずしも掘削除去ではなくてほかの手法もあるのではないかというお話がありましたが、逆に、滋賀の琵琶湖の周辺にいると、もっときっちりと掘削除去もテーマに入れてほしいなという、そんな印象がありましたので、ちょっとご意見を申し上げました。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、どうぞ。

(坂川土壌環境課長)
 今のRDエンジニアリングの関係でございますが、これはもともと産業廃棄物の最終処分場だったところでございまして、そこで周辺の環境に影響があるのではないかということで、今、滋賀県の方でいろいろ調査をされているというふうに私は聞いております。
 産業廃棄物の不適正処分の事例に関しましては、これまた土壌汚染対策法とは別の仕組みがございまして、そちらの中で今検討をされているんだろうというふうに思っております。これに関しては、あちらの方の特別措置法の体系に乗ってくれば、環境省として関与して、これは県がつくった計画に同意して、またそういうスキームもございますので、そういった中で関係していくことになるだろうというふうに思っております。
 また、本日、予算についてご説明できなくて大変申しわけなかったのですが、環境省が持っております予算は、主としてこの土壌汚染対策法を運用していくに当たりましていろいろな基準を定めなければいけないというようなことから、今現在の基準を常に見直していくという、そういう必要がございますので、そういった技術的検討をするための予算というものもございますし、また一方、来年度、平成19年度の新たな予算といたしましては、この課題の2のところで汚染土の不適正処理というところをご紹介いたしましたけれども、こういった汚染土を今後適切に管理していく手法としてどういうものがあるのか、例えば廃棄物の世界ではマニフェスト、管理票というものがございますけれども、そういったものを汚染土にも適用していくということを考えた場合に、どういう方法がいいかとか、または汚染土の処理方法もいろんな処理方法がありますけれども、そういった処理をした際に、きれいにしてもう一回埋め戻すというような際に、汚染されているか、もうきれいになったかを、どのようにしてそこを判断・評価すればいいのか、そういうところも含めた技術的な検討を来年度新たに開始したいと思っております。
 以上です。

(松本部会長)
 それでは、大塚委員、どうぞ。

(大塚委員)
 大塚でございます。
 一般的なことで恐縮ですけども、先ほど来お話があることですが、2ページの上の方の法3条の調査の猶予というのが、やはり3条調査の実施に比べてかなり数が多いので、これは先ほど来おっしゃっていただいているように、法律のカバー率が低いということとも関係しているんですけど、これは一つの論理に基づいてやっていることは重々承知していますが、多分、余り好ましいことではないという気がします。
 それから、5ページの課題2に書いてあることも、これは法律制定後時間がたたないうちから問題になると言われてきたことですので、私もぜひ検討していただきたいと思っています。
 それから、あと2点。浅野先生に先ほどお名前も出していただきましたので、一言だけコメントさせていただきます。建設的な議論をしたいと思っていますので。
 先生と実はそんなに今のところあまり結論は違っていないと思っています。当初は違っていましたけど。所有者責任の最大の目的というのは、制度に穴をあけないことです。原因者というと、どうしても原因者がわからないこととか、既に倒産とかして、いらっしゃらなくなっていることがあるものですから、そこが所有者責任の最大の理由だと私は思っていますが、諸外国の例を見ると、最近、善意の購入者とかあるいは新しく所有者になる人について責任を免除しようという動きがかなり出ていますので、それとの関係をどうするか。ただ、そのような動きを取り入れるにしても、制度に穴をあけないということが非常に重要になるということではないかと思います。
 それからもう一点ですけども、ブラウンフィールド問題も、先生がおっしゃったように、まさに、むしろリスクの問題なんだということを国民に認識してもらう側面もかなり大事だと思っておりますが、そして、環境省も法律制定後そのように努力されてきていると認識していますけども、ただ、実際には、世の中では、不動産業界では掘削除去をしないと土地が売れないということになってしまっていまして、恐らくこれはもう、なかなか変えられないことになっているので、どうしたらいいかという問題を考えざるを得ないのではないという状況だと思います。
 以上でございます。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 佐藤泉委員、どうぞ。

(佐藤(泉)臨時委員)
 土壌汚染対策法については自治体の関与が非常に重要でございまして、特に、現在、法律と条例がかなり乖離している場所があると。それによって、国内でリスク管理の程度の差がかなり出ているということが問題ではないかと思います。
 それから、自治体がいろいろな先進的取り組みをしていますが、その中で非常に重要な点はリスクコミュニケーションです。地域の住民たちにどのような情報を提供し、協力をしながらリスクを回避していくかということについての主体的な役割が期待されているわけです。この点については、自治体向けのガイドラインの案を環境省で一度おつくりになりましたが、まだその案が確定されていないようです。自治体の職員は4月にかなり大幅に人事異動がありますので、そういう意味では、新しい方々への研修体制などのためにも、環境省が中心となってきちんとリスク管理ができるという体制を構築することに努力していただきたいと思います。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 まだ御意見をお持ちの方いらっしゃると思いますけれども、まだ後に議題を控えてございますので、この辺でご意見をいただくのはやめまして、いずれにしましても、ただいま貴重な御意見が次々出されたわけでございますので、次年度に向かっての検討会でご意見を反映させていただきたいと、よろしくお願いをしたいと思います。
 それでは、次に資料5から7につきまして説明をお願いしたいと思いますが、資料5の射撃場に係る鉛汚染調査・対策ガイドラインは、射撃場に鉛汚染対策検討会での検討の結果を環境省が取りまとめたものでございます。本検討会の座長は、土壌農薬部会の臨時委員であり、東京農工大学大学院教授でいらっしゃる細見正明先生がその座長を務められましたので、事務局からの説明に先立ちまして、細見委員から一言いただきたいと思います。よろしくお願いします。

(細見臨時委員)
 ただいま紹介ありましたように、射撃場に係る鉛汚染対策検討会、これは平成17年度から始まったものでありますが、その座長を務めさせていただきました。
 この検討会の構成ですが、学識経験者、それから射撃関係団体、地方公共団体及び中央省庁の関係者から構成されるものでございます。平成17年度から平成18年度のこの2カ年におきまして、合計7回の検討会をさせていただきました。その中で、射撃場の設置者あるいはその管理者が行う調査・対策について取りまとめたものでございます。
 我が国におきましては、民営・公営を合わせておよそ700弱の射撃場がございます。この国内の射撃場で使われている弾丸と申しますのは、鉛を主成分としたものでございます。ただ、我が国におきましては、射撃場における鉛汚染対策について統一された考え方というのは今まで示されていなかったこともありまして、各射撃場の独自の判断でさまざまな調査・対策が実施されてまいりました。そこで、この検討会では、まず基本的な考え方としてまとめました。
 射撃場と申しますのは、鉛弾を使用する施設である、一般の人が容易に立ち入らない施設であるということで、場内に鉛弾、あるいは鉛から起因するような、鉛を含む土壌が存在すること自体は、それは問題ではないと。問題なのは、そうした鉛あるいは鉛を含むような土壌が、射撃場周辺の土壌あるいは公共水域、地下水といった水域に汚染を生じさせるということが問題で、そういうことがないように、どのように調査・対策を行ったらいいのかということについて、そこが肝要なところであるという基本的な考え方に基づきまして、これまで国内の射撃場でさまざまに取り組まれてまいりました調査あるいは対策についてレビューをさせていただいて、さらには米国、ドイツなど先進事例の調査も行いまして、最終的に射撃場の設置者あるいは管理者が行う調査・対策について取りまとめたものでございます。
 ガイドラインの内容につきましては、担当の方から後ほど御説明していただきたいと思いますが、私が座長を務めさせていただきまして、多くの関係者の御協力を得て、今回ガイドラインを取りまとめさせていただきました。
 それでは、担当の方から、具体的にガイドラインの内容についてご説明をよろしくお願いしたいと思います。

(松本部会長)
 それでは、よろしくお願いします。

(坂川土壌環境課長)
 それでは、資料5をごらんいただきたいと思います。
 ガイドライン策定の経緯は、その1ページの下に書かれているわけでございますが、今、細見先生から御説明があったとおりでございまして、現在、我が国には射撃場が700弱ほどございます。都道府県の公安委員会に指定されている指定射撃場が449カ所、それ以外に自衛隊、海上保安庁、警察等が管理しているものが228カ所と、このような状況でございまして、そこで使用されるものは、弾丸のほとんどは鉛が主成分であるということでございます。
 2ページをごらんいただきますと、弾薬の例として図がありますけれども、左側がいわゆる散弾と呼ばれているものでございまして、1発の中に非常に小さな鉛の弾、散弾がたくさん入っている。この鉛の大きさはいろんな種類があるようでございますが、1発の中に百数十個の鉛の弾が入っているというのが多いようでございます。また、右側がライフル弾でございますけれども、この上の方の弾丸のところは、中は鉛なのですが、表面については銅で覆っているというものもあるようでございます。
 また射撃場も、これもいろんな種類がございますけれども、例えばクレー射撃が行われるようなところに関しましては、2ページの下にあるようなスキート射撃、この赤い星印がありますけれども、ここに立って、右側のローハウスまた左側のハイハウスから出てくるクレーを撃つと、こういうものでございます。
 また、3ページにまいりますと、トラップ射撃の図がございますが、右側から左側に向けて撃つんですけれども、このクレーが発射される場所というのが、クレーハウスというところがございますけれど、ここから左側に、人から遠ざかっていく方向にクレーが飛んでいきまして、それを撃つと、こういう競技でございます。
 また、ライフル射撃に関しましては、3ページの下の図にあるような、こういう形で行われておりまして、これも距離は競技によっていろいろ異なるようでございますが、最も長いもので300メートル離れたところのものを撃つということであります。
 そこで4ページをごらんいただきたいと思いますけれども、このような鉛を使うところに関しまして、この汚染をどのように考えていけばいいか、統一された考え方が存在していなかったということで、今回、ガイドラインを取りまとめることにしたわけでございます。
 この検討会の構成員は4ページの下にあるとおりでございまして、細見先生に座長をお務めいただきました。
 また、5ページにまいりますけれども、3月16日にこのガイドラインを取りまとめまして、環境省のホームページでも公表をしたところでございます。また、公表に合わせまして、地方公共団体を通じて射撃場の設置者等に周知を図っていると、こういう状況にございます。
 また、ガイドラインの概要でございますが、6ページをお開きいただきたいと思います。
 基本的考え方に関しましては、場内に鉛弾や鉛を含む土壌が存在すること自体は問題としないわけでございますが、この周辺の土壌の汚染や公共用水域での水質汚濁、それから地下水の汚染といった、鉛による環境保全上の問題を生じさせないようにするという目的でございます。
 そこで、この検討をする際の流れが下にフローチャートで書かれております。まず、環境問題が起きているかいないか、その調査をすることが必要だろうということでございまして、射撃場から公共用水域に排出される表流水、また場内周辺の飲用井戸等、こういうところでその水質を調査するということになっております。判断基準としては、表流水に関しましては環境基準値の10倍値と。これは水質汚濁防止法での排出基準の考え方と同様でございます。また、飲用井戸については地下水の基準を超えているかいないかということでございます。この結果、問題が生じていると判断された場合には、その問題を解消するために必要な対策を検討するということになりますし、また、問題が生じていないという場合であっても、鉛汚染問題を未然防止する対策を検討すると、このような流れになっております。そして対策を実施して、その後、対策効果を確認するためのモニタリングを実施するということになっています。
 また、7ページでございますが、鉛汚染問題が生じていると判断された場合には、いろいろ情報を収集しつつ対策計画を策定して、対策を実施していただくわけであります。この対策の種類が7ページの下の表に書かれてございますけれども、このガイドラインでは、最も重要な対策として、鉛弾の回収ということを挙げております。定期的に鉛弾を回収することによって、鉛汚染を防止するという考え方でございます。そのほか、着弾範囲を整地したり舗装したり、モルタル吹きつけをしたり、さまざまな対策が書かれておりまして、この中からそれぞれの射撃場の実態に合わせて必要なものを実施していただくと。こういうような仕組みになっているところでございます。
 また、8ページ、最後のページでございますが、その他留意点といたしまして、この対策を行うことによりまして、処分が必要な廃棄物または土壌が生じる場合というものもございますが、これらに関しては関係法令に従って適切に処理するということと、また、鉛弾等は適切に分別しリサイクルすることが望ましいということにしております。また、射撃場としての運営を中止して他の用途に転用する場合には、土壌汚染対策法でありますとか、または自治体の条例等、これに基づく調査・対策を講ずることが必要となる場合がございますので、その点についても注意書きを書いているところでございます。
 このような形でガイドラインをまとめまして、現在、全国の射撃場に周知を図っていると、そういう状況にございます。
 以上です。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、次に資料6から7についてご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

(中山土壌環境課長補佐)
 まず、資料6につきましてご説明いたします。農用地の土壌の汚染防止等に関する法律の執行状況について、ご報告いたします。
 1ページ目の上の方ですが、農用地土壌汚染防止法の体系について簡単にまとめてございます。この法律は昭和46年に施行されておりまして、農用地の汚染のおそれのある地域につきまして、都道府県の調査等に基づいて指定要件――下にカドミウム、砒素、銅と3項目ございますが、これ以上の汚染があるということがわかれば、都道府県知事が地域指定を行って対策計画を策定し、対策事業を行って、汚染がなくなったということが確認されれば指定を解除するという仕組みになってございます。
 下の方で、この進捗状況でございますが、法の施行以後、数年間に全国で盛んに調査が行われて、昭和60年ぐらいまでに現在の対策地域のほとんどで指定が行われております。また、対策事業はほぼ一定のペースで進捗してきておりまして、平成15年度には、ほぼ地域指定の面積に追いついているという状況でございます。
 それから裏側に、2ページの方でございますが、対策地域の分布ということで、これまでどのような地域で指定されてきたかということが星印で示してございます。ほぼ全国に散らばっているという状況がございます。
 それから、下の方でカドミウムに関する指定要件について現在の状況をご報告いたしますが、国際的にはFAO/WHOの合同食品規格委員会、コーデックス委員会で検討がされてきたところですが、昨年の夏に、精米については1キログラム当たり0.4ミリグラムという基準値が決定されまして、その他の作物についても、昨年までに基準値が設定されたということがございます。それから、国内におきましては、食品安全委員会において、食品からのカドミウム摂取についてリスク評価が行われております。厚生労働省に評価結果が返されますので、それに基づきまして、食品の規格基準を改正することについて厚生労働省の審議会で審議が行われるというふうに見ております。現在は1ミリグラムという基準になってございますが、この規格が改正されるかもしれないということでございます。
 ちょっと前の方に戻りまして、指定要件のカドミウム、米1キログラム当たり1ミリグラム以上という農用地土壌汚染防止法の指定要件は、食品衛生法の規格基準と連動した値をとっておりますので、食品衛生法の規格基準の改正の動きに合わせて、農用地土壌汚染防止法の指定要件を改正するための検討が必要になってくるということが今後見込まれております。
 それから、引き続き資料の7につきまして、ダイオキシン類対策特別措置法に基づきましてダイオキシン類土壌汚染対策地域の指定がございましたので、御報告いたします。
 これまでに5件の指定が行われておりまして、一番下の第5号、福島県大熊町大字小入野で、ことしの1月に地域指定が行われております。
 それから、第1号から第3号までは、もう既に対策が行われて、地域指定は解除されております。現在、地域指定がありますのが、第4号東京都北区とそれから第5号の福島県の2件でございます。この福島県につきましては、本年の1月に地域指定が行われまして、法に基づいて対策計画が来年度の早い時期に福島県において作成されて、環境大臣等の協議を経て、来年度から対策が行われる見込みとなっております。
 地域の概要につきましては資料にございますので、説明は省略させていただきます。

(松本部会長)
 以上でよろしいですか。
 それでは、資料5の射撃場に係る鉛汚染調査・対策ガイドラインについて、資料6の農用地の土壌の汚染防止等に関する法律について、及び資料7のダイオキシン類対策特別措置法第29条第1項の規定に基づいて指定されたダイオキシン類土壌汚染対策地域一覧、これについてのご質問、ご意見をちょうだいしたいと思います。
 髙橋委員、どうぞ。

(髙橋臨時委員)
 髙橋でございます。
 資料5について、まずちょっと御教示いただきたいんですが、対策の内容を見ますと金銭的な負担も伴いそうなものだと思います。多分パブコメ等もやられたと思うんですが、事業者の方からどういうふうな反応があったのかということについて、少しお教えいただきたいと思います。よろしくお願いします。

(松本部会長)
 どうぞ。

(坂川土壌環境課長)
 このガイドラインをまとめるに当たりましては、先ほど検討会の構成を資料の中に入れておりましたけれども、射撃場に関係する団体の方にも入っていただいております。そういった中で、どの程度の対策が可能であるのかということも、実施可能性というところも踏まえながら検討を進めてまいりまして、いろいろご意見をお聞きしながら、この内容を取りまとめました。そういったこと等もあると思いますけれども、パブコメの中では、余りそういう実施が難しいという意見は余りなくて、むしろもっとこういう面も注意した方がいいんじゃないかとか、そういうような積極的なご意見が多かったということでございます。

(髙橋臨時委員)
 どうもありがとうございました。

(松本部会長)
 そのほか、どうぞ。亀若委員。

(亀若臨時委員)
 この射撃場という場に限ってはこういうことなのかもしれないんですけれども、この議論の中で、3番の鉛というものから鉄にかえるというような技術的な面というのは、一体どういう議論になっていたのかなということでちょっとお伺いしたいんですが。というのは、これは私、別の鳥獣の関係の小委員会に入っていたんですが、この関係外へ出て、まさに山野に撃ち放されるんですね。そのときにも、やはり鉄弾にかえた方がいいんじゃないかという議論、それから、林業関係の立場から見ると、鉄の場合には、今度は外れた弾が、いわゆる帯のこですね、木をひく時にこれに傷がつくというような議論もありまして、これは、そういう面では非常に大きな議論になるのではないかなと思っているんですが。ともかく、ここで議論されたときに、なぜ鉄ではだめなのか。国際基準だとかいろんなことがあるのかもしれませんが、少なくともレジャーだとかそういうところで使われているものが、何でこれだけのお金をかけて、それでこういう形でなければならないのか、そこがちょっとよくわからないんですが、もし議論があったのであれば、ご紹介いただきたいと思います。

(松本部会長)
 それでは、よろしくお願いします。

(坂川土壌環境課長)
 そもそも、鉛を使わなければこういう問題は起きないということですので、検討会でも、当初、そういったことについては議論は多少あったわけでございますが、そのときの議論といたしましては、やはり今すべての銃が鉄に対応できていないというようなこともございまして、もちろん鉄にかえることが可能な場合というのもあるんですが、すべて切りかえるわけには現時点ではなかなか難しいということと、それからあと、クレー射撃の場合には国際ルールが鉛を使うということになっているということでございまして、とりあえず、このガイドラインでは、まず、鉛を使う場合にはこういう対策を講じましょうと、そういうスタンスでまずつくりましょうということになっています。もちろん、鉛をほかのものにかえていくというのは、それはそういう方法ができれば最もよいわけですから、それは今後の課題だというふうに考えております。

(松本部会長)
 よろしゅうございますか。

(亀若臨時委員)
 はい。

(松本部会長)
 それでは、浅野委員、どうぞ。

(浅野委員)
 農用地土壌汚染防止法の指定要件の見直しの必要が出てきそうだというご報告だったわけですが、その場合、既に指定解除されているところについて再指定というような事態があり得るのかどうかです。その辺はどうなのでしょうか。もし、あり得るとすると、かなり厄介な話だなと思って聞いていたのですが。

(松本部会長)
 いかがでしょうか。

(坂川土壌環境課長)
 今度基準が厳しくなりますと、以前は1ミリグラムという基準で指定をして対策を講じて、1は下回りましたと。ただ、0.4になってしまうと、0.4を超えてしまうので、新たに指定をして対策を講ずるというのは、可能性としてはあり得ます。あり得ますけれども、今までいろいろ調べた範囲では、対策を講じたところは大体0.4も下回っているというのがほとんどではないかというふうに考えておりまして、出てきたとしても非常に少ないというふうには予想しております。

(浅野委員)
 安心はしましたが、経過措置とか費用負担問題について、そういう事態が起こる場合を想定して、少し今から研究しておいていただく必要があると思われます。

(松本部会長)
 では、よろしく。
 では、渡部委員、どうぞ。

(渡部臨時委員)
 リサイクルのことがちょっと最後に書かれているんですけれども、現状ではどのくらいリサイクルされているんでしょうか。おわかりでしたら、教えてください。鉛の弾。最後のところですね。

(坂川土壌環境課長)
 実態は必ずしも正確に把握はできていないんですけれども、ただ、今現在、鉛についてはかなり値段が高いというような状況にございまして、きちんと分別すれば確実に売れると、こういう状況でございます。ですから、各射撃場では、今現在、既に鉛の回収をしているところもあるわけなんですね。これは自主的に定期的にやっているというところもよくお聞きしますので、そういうところでは売れているというふうに聞いています。しかし、一方で、今までは余り回収していないというところもありまして、そういうところについては、今後このガイドラインを参考にぜひ回収していただきたいと。回収すればリサイクルできるというふうに考えております。

(松本部会長)
 よろしゅうございますか。

(渡部臨時委員)
 ありがとうございました。

(松本部会長)
 そのほか、どうぞ。中杉委員。

(中杉臨時委員)
 今、坂川課長からお話があったのですけど、つい先日、長野県の射撃場の対策のところへ行って、鉛の弾を集めているんですけども、収集や分別に要するコストを考慮すると、鉛弾を売ったとしても収支が合わない状況にある。やはり、鉛がほかの金属と同じぐらいに上がってくれるといいなという話をしたのですけど。そこら辺のところが一つの問題として残っているのかなというふうに思いました。それで、ちょっとそれはそういう情報で、長野県の特殊例かもしれませんけども。
 ご質問をさせていただきたいのは、問題を生じている、問題の有無というのをまず最初に考えましょうと。これは表流水とか地下水の汚染が生じているかどうかということがポイントになるんですが、実際に幾つかの事例を集められて、全体でどのぐらいが問題を生じているんだろうかと。かなり特殊な例ではないかなと。私も幾つかのところを存じ上げていますけども、余りなくて、後で不溶化剤といいますか溶け出さないようにということで、黒ボク土が推奨されていますけども、むしろそういう問題が生じる土壌というのは比較的特殊なんじゃないだろうか。例えば、砂質土みたいなところでは簡単に動いてしまうというようなことがありますので。そういう意味で、実態的に幾つかの事例をここで調べられたと思うんですが、全体としてどのぐらいの割合、大ざっぱな方で、正確な率的には出ないと思いますけれども、教えていただければと思いますが。

(松本部会長)
 では、細見委員。

(細見臨時委員)
 先ほどの、長野県の鉛散弾についてですが、恐らく土壌と鉛弾をちゃんと分別していただければ、今の猟用資材工業会だとか指定射撃場協会等では販売をされているようですので、多分、検討会の中ではそういう議論が進んでおりました。
 それから、実際に問題があるかどうかということに関しましては、国内の射撃場で幾つかこの検討会の中でデータを調べさせていただいていたところ、この表流水では環境基準値の10倍値ということでいくと、ほとんどの場合クリアしています。ただ、中杉委員がおっしゃられたように特別な土壌、例えば砂質よりもどちらかというと有機質が非常に多い、ちょっと特殊な事例がございましたけれども、そういう場合だったら超える可能性もあるかもしれないというような、ぎりぎりのところであったと思います。ほとんどの、多くの、特に公営の射撃場だとか黒ボク土が存在しているような射撃場では判断基準値を下回っていたと。ただし、環境基準値とぎりぎりのところはあったという、そういうレベルでございました。

(松本部会長)
 よろしゅうございますか。
 どうぞ。

(中杉臨時委員)
 一つ、ここでこういう土を入れなさいということを言われているんですけども、多くのところはそのままの土でいいんではないかなと。むしろ、こういう場合のところは注意をしなさいということを書いていただく方が適切かなというふうに思いましたので。例えば、黒ボク土でないから黒ボク土をわざわざ入れるというようなことが起こり得るのではないだろうかというふうに、ちょっとそういうふうに懸念をしましたので。

(松本部会長)
 はい。
 そのほか、どうぞ。

(眞柄臨時委員)
 ちょっとよろしいですか。この射撃場は、民間の、つまり指定射撃場にガイドラインが適用されるんですか。それ以外のベースの関係あたりはどうなるんですか。これは土壌汚染対策法の審議のときにも基地関係はどうなっているかということをお伺いして、大塚先生も基地関係のことを随分心配されていらっしゃったんですが、昨今の様子を伺うと、例えば米軍基地の関係で、現に日本側に通報された例が非常に少ないというような新聞の記事も出ているわけですが、今度、射撃場ということになって、民間の指定射撃場だけなのか、あるいは警察や自衛隊の射撃場はどうなっているのか、その辺のところはこのガイドラインの適用の範囲になるかどうか、教えてください。

(松本部会長)
 それでは、よろしく。

(坂川土壌環境課長)
 1ページ目に指定射撃場が449カ所と、それから自衛隊、海上保安庁、警察等が管理しているところが228カ所とありますけれども、基本的にはこのガイドラインはこの両方を対象として考えているということでございまして、なおかつこのガイドラインを作成する際には、防衛省の方また警察庁の方も入っていただいて、そういう中で検討をしておりまして、関係省庁にもこのガイドラインの周知をお願いしている。そういう状況でございますので、日本にあるこの指定射撃場、これも民間と公営、両方ありますけれども、それも両方、かつ、自衛隊等の射撃場もすべて対象にしていると。そういうものでございます。

(眞柄臨時委員)
 くどいようですけど、先ほど亀若先生がおっしゃられたように、いわゆる施設としての射撃場は対象になっていて、例えば自衛隊の訓練基地の中で演習をやっているんですが、そういう演習場は対象外なんですね。

(坂川土壌環境課長)
 例えば、自衛隊は富士山麓などに射撃場――演習場とも呼ばれますが、広い射撃場を持っておりまして、実はそういうところもこのガイドラインは対象にしていると、そういう考え方でございます。富士山麓の射撃場も、私はちょっと見に行ったんですけれども、いろいろお話を聞くと、射撃場は非常に広いんですけれども、鉛の弾を使うところはある程度その中で限定をしていて、どこでも使っているわけではありません、と。限定して使いつつ、そこについては定期的に回収、拾っていると。そういうようなこともお聞きしておりまして、そういう場所もこのガイドラインは対象にしております。

(松本部会長)
 よろしゅうございますか。

(眞柄臨時委員)
 はい。

(松本部会長)
 そのほか、どうぞ。

(なし)

(松本部会長)
 まだご意見あるかもしれませんけれども、次のご説明に移りたいと思います。
 最近の農薬環境行政について、資料8によりご説明をお願いします。

(小出農薬環境管理室長補佐)
 それでは、最近の農薬環境行政について、ご説明させていただきます。
 1番目に、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定に向けた取組ということでございます。まず、水産動植物の被害防止に係る新たな農薬登録保留基準、これが平成17年の4月に施行されました。1枚めくっていただきまして、改正の概要でございます。
 従前は対象生物はコイだけを見ておりまして、コイの半数致死濃度だけを見ていた、さらには毒性のみを見ていたということでございまして、課題としては、生態系保全の視点が不十分だろうと。例えば、毒性評価のみではリスク評価として不十分じゃないか、畑地でのリスク管理が不十分じゃないかと、こういった課題がございました。それで、改正をいたしまして、対象生物として、魚類、藻類、甲殻類、これらを評価の対象とすることにしました。それから、環境中予測濃度を取り入れ、曝露評価、これの成分に対する影響、これを比較するということにより、リスクを評価することにしました。さらに、対象農用地として水田、畑地等も含めるということで改正いたしまして、こういうことで農薬による環境リスクというものを低減したいとしております。
 表紙に戻りまして、では、新しい農薬登録保留基準はどのようなところで基準にするかといいますと、平成18年度には中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会を2回、4月と12月ですけれども開催いたしました。個別農薬ごとの基準値などご審議いただきました。現在までに、1農薬について基準を設定しております。その告示の写しを別添2ということで、3枚目に添付しております。現在は、1農薬ですけれども、ご審議いただいた6農薬、これを間もなく追加したいと考えておりまして、別のものにつきましても、順次、農薬小委員会でご審議いただくということを予定しております。
 続きまして、水質汚濁に係る農薬登録保留基準設定に向けた取組でございます。この水質汚濁につきましても、新たな農薬登録保留基準というものを作成いたしまして、これが平成18年8月3日に施行されまして、同日以降に申請された農薬から適用がなされることになります。これは資料の4ページ、別添3をごらんください。旧基準ですと、対象として水田使用農薬のみが対象でございました。また、飲料水経由の農薬摂取、これのみを評価しておりまして、この二つを比較するということでございましたので、課題といたしまして、まず、畑地等で使用される農薬が入っていないことがあります。さらに、飲料水経由の影響のみを評価しておりまして、生物濃縮性の観点がございませんでした。こういう点でもリスク評価として不十分だということで、改正をいたしまして、新基準といたしましては、水田用農薬それから畑地用の、この両方を対象とすることにしました。それから、飲料水は当然、評価の対象にするわけですけれども、さらに、これに加えまして、生物濃縮係数が5000を超える、このような濃縮係数の大きなものにつきましては、魚介類からの摂取も考慮していくということでございます。水質汚濁に係る基準値それから公共用水域での予測濃度、これは水濁PECと称しておりますが、これを比較することで、新しい登録保留基準としております。これに基づきまして、人の健康保護を図っていこうと、こういうふうに考えております。今後、農薬小委員会で、新たな基準に基づく個別農薬ごとの基準値案、これをご審議いただくことを予定しております。
 さて、3番といたしまして、その他の取り組みでございます。まず、農薬使用に係るリスク削減に向けての取組でございますが、平成17年に自治体における街路樹、公園緑地等での防除実態調査を行いました。その結果、一部の自治体において、ちょっと問題があるというような事例、例えば病害虫の発生状況にかかわらず定期的に農薬を散布するというような事例が見受けられているところでございます。この実態調査の概要を、5枚目ですけれども、別添4ということで、添付しております。これの一番最後のページ、下にページが振ってありますが、その9ページでございますけれども、そこの下半分、III.今後の対応というところをごらんください。この1の2行目の後半部分からですけれども、一部の地方公共団体において、病害虫の発生状況にかかわらず定期的に農薬を散布している事例、農薬の散布対象範囲を最小限の区域に留めていない事例。さらに、これまでに知見のない農薬の現地混用を実施した事例、このような事例が見受けられました。これは、やはり、適切な方法による防除の徹底を図る必要があるだろうということで、次のページ、別添5になりますけれども、環境省水・大気環境局長及び農林水産省消費安全局長の連名による指導通知、これを1月31日付けで発出いたしました。これにより、適切な農薬の使用を推進していこうということで、対応を図っております。
 さて、すみません、一番最初にまた戻っていただきまして、(1)のリスク削減に向けた取組の丸の三つ目、今後、農薬の曝露実態等を把握した上で、適切なリスク評価・管理手法の開発を行う予定というところでございますが、これは別添6をちょっとごらんください。一番最後から3枚目の資料になります。これを、ここでは新規予算といたしまして、農薬吸入毒性評価手法確立調査ということで記載しております。これは平成19年度からスタートする事業でございますけれども、別添6の裏をちょっとごらんください。先ほどの、自治体等における農薬の実態調査、つまり、農薬の曝露実態ですね、これに関する調査をこの資料の右側、農薬飛散リスク評価手法確立調査として、この中で実施しております。この中で、農薬の散布実態把握、先ほどのアンケートのようなものですけれども、それから実際に農薬を散布した際にどの程度周囲に農薬が飛散するかというモニタリング調査、それから、よりリスクを低減するための剤型や使用方法の探索ということで、平成17年から21年にかけて事業を実施しております。これと連携いたしまして、農薬吸入毒性評価手法確立調査、左側の平成19年から21年の事業でございますけれども、これは平成19年度からスタートしようということでつけております。ここでは何をするかといいますと、個別農薬の吸入、実際、吸入した場合にどの程度毒性があるか、それを調べようということを考えております。なぜかといいますと、最終的な目的といたしましては、農薬の飛散リスク、それに係るリスク管理を行っていこうということですけれども、それはリスク管理を適切に行うためには、曝露量、それから毒性評価、この二つが必要だということでございまして、その毒性評価の部分を今度吸入毒性の評価事業の中で行っていこうと、そのように考えております。
 特に連携ポイントといたしましては、飛散リスク評価手法等の確立調査の中で、モニタリング調査、農薬を実際に散布した場合どの程度飛散するかということなど、つまり、残留実態等ですね、これが非常に影響いたしますので、この成果を活用いたしまして、吸入毒性試験を実施いたしまして、吸入毒性指針値を設定していこうというふうに考えております。そして、最終的な目的ですけれども、この二つの事業、曝露量それから毒性指針値、この二つから何をつくっていくかということですが、農薬散布によるリスク削減のためのマニュアル、これを策定していこうと考えております。公園や街路樹の管理者等がこのマニュアルを参考にしながら農薬を散布することで、農薬飛散リスクに関する飛散リスク、これを削減していきたいというふうに考えております。
 さて、また、表紙に戻っていただきまして、(2)ゴルフ場の暫定指導指針対象農薬に係る平成17年度水質調査結果についてということでございます。この結果につきましては、平成18年11月2日に公表いたしました。公表したときの資料を別添7ということで、資料の最後の2枚ですけれども、そこにつけております。
 ここにありますとおり、平成17年度につきましては、833カ所のゴルフ場を対象にいたしまして、延べ3万5,687検体について調査をいたしました。その結果、指針値を超えた事例はないということで、別添7の1枚目の一番下のところの表ということで、調査した結果、超過した検体がゼロということで記載してあります。
 それから、表紙に戻っていただきまして、最後になりますが、陸域生態影響評価手法の開発に向けた取組を記載しております。これは平成15年度より、「農薬による陸域生態影響評価技術開発調査」といたしまして、欧米諸国での規制状況、それからリスク評価手法、試験圃場での農薬散布による生物相の変化、このような調査に取り組んでおるところでございます。
 簡単ですけれども、以上です。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの資料8についての説明に対しまして、質問をお願いします。
 眞柄委員、どうぞ。

(眞柄臨時委員)
 ちょっと、吸入毒性評価手法の確立調査は非常に大事な仕事ですので進めていただきたいんですが、17年度から行われている農薬飛散リスク評価手法というのは、いわゆる水田農薬の空中散布時の飛散リスク評価が対象でなかったかなという気もしたんですが、いかがですか。

(鈴木農薬環境管理室長)
 この事業では、農用地にターゲットを絞ったものではなくて、公園とか街路樹とか、そういう、住宅地周辺での使われる農薬の曝露実態を、特に子供の――そういうところですと特に子供ですとか、あるいは妊婦ですとか、不特定多数の者が特に入りやすいということなので、そちらの方、この事業ではそっちをターゲットにしております。それで、吸入毒性で作成した指針値みたいなものは、当然、その農薬全般に使えることになります。あと、眞柄委員のおっしゃられたような、農用地での、例えば空中散布のようなものは、この事業とは別の事業で、私ども無人ヘリですとか有人ヘリとかの、気中の濃度測定というのは、別途、知見の蓄積には努めております。

(眞柄臨時委員)
 ありがとうございました。

(松本部会長)
 そのほか、どうぞ。
 佐藤泉委員、どうぞ。

(佐藤(泉)臨時委員)
 農薬の、資料8についてですが、9ページで、多くの自治体では適切に使用されている実態が明らかとなるというふうにまとめられています。しかし、ちょっと私としては、これを見て怖いなと思いました。まず、その前の8ページの現地混用について、頻繁が10%、たまにあるが11%と、かなりの混用がございまして、これがきちんとしたルールがあってできているのかということが心配だということ。それから、次の9ページの上の周辺への安全対策について、特段何もしていないというものと、口頭で注意というのがほとんどなんですね。これが安全であるというふうにまとめられるのは、ちょっといかがなものかというふうに思います。

(松本部会長)
 どうぞ。

(鈴木農薬環境管理室長)
 そういう、確かにまとめとしては、基本的に多くの自治体ではというふうに書いてございます。これは定期的な散布をしていないという自治体の方が例えば多いとか、そういうことも踏まえてなんですけれども、今、委員がおっしゃられたとおり、例えば現地混用なんかで、特に例えば有機りん同士の現地混用というのが、我々としては、一部ではあるけれどもやっぱり見られたというのは、これはやはり極めて適切ではないということで、次の別添5の中で、これまでは農水省だけの通知だったんですけれども、特に農林水産省の農業分野への指導ということでは、農林水産省さんの方にある程度お任せしていてもいいのかもしれませんけれども、こういう住宅地の周辺、公園とか街路樹とかでの使用に対する指導ということになりますと、ちょっと、まあ、これ、今まで環境省が怠けていたということもないと思うんですけども、もうちょっと、これまで以上に、やっぱり我々としても積極的に指導をしていく必要があるのではないかと。そういう意思表示も含めまして、連名通知にさせていただきましたし、その連名通知の中でも、知見のないような農薬の混用、現地混用、イコール、アウトではないんですけれども、要するに知見のないような組み合わせはやっぱりよろしくないですよということは、これまでも指導をしてきております、農水省の方で。それを踏まえまして、我々一体となりまして、引き続き農業分野以外でもやっぱり農薬を使われる部分もありますので、そこは適切に指導をしてまいりたいと思っておりますし、周知徹底にも努めてまいりたいと思っております。その一つのステップとして、今、当面目指しているのは、やっぱりマニュアルというふうな形でまとめて、それを自治体等の管理者向けにまず指導を、要するに、まずこういうノウハウがあるんですよ、絶対に農薬を使わなければいけないというものでもないんですよというふうなことから、いろいろと専門家の先生のご意見をちょうだいしながらやってまいりたいと思っております。

(松本部会長)
 よろしいですか。
 どうぞ、そのほか。若林委員、どうぞ。

(若林臨時委員)
 ゴルフ場農薬についてお伺いしたいんですけど、指針値を超過した検体がないということは大変結構なことなんですけど、これはゴルフ場で使っているすべての農薬をはかっていると言っていいんでしょうか。これ以外のものは使わせていないということになるんでしょうかというのが1点。
 それからもう一つ、これは健康影響で基準値が定められて、我々の生体影響からするととんでもない数値というのが出ていますけど、今後、最初に御報告があったように、生体影響を考慮していくというようなことが全体的に入れられつつある中で、改正をするおつもりはあるんでしょうか。

(松本部会長)
 では、以上2点について。

(鈴木農薬環境管理室長)
 これは指針値のある農薬だけの結果を取りまとめておりますので、これ以外のものは――分析したもの以外の結果というのは入っていませんで、例えばこれ以外の農薬を使ってはいけないとか、そんなことには決してなっておりません。ただ、我々の気持ちとして、水質汚濁に係る登録保留基準というのも今後つくっていくことになりますので、この際には、当然、芝用の剤なんかもこの水質汚濁に係る基準値をつくっていくことになります。それの10倍というのが、公共用水域で希釈される前の濃度となりますので、結局、結果的にはゴルフ場に適用する基準値をつくっていく形になりますので、今後、このご説明した水質汚濁に係る登録保留基準というのをつくっていけば、まず、ヒト健康の方では対処できることになります。
 それから、あと先生の二つ目の水産動植物の被害防止の観点は、これはまさに我々としては、これも芝専用剤なんかも含めて我々はつくっていきますので、そうすると公共用水域での基準値というのができてきます。その中で、要するに我々の気持ちとして、まず1番、水産の基準値をとにかくいっぱいつくっていく、粛々とつくること、それから、水質汚濁に係る基準値を粛々とつくることと。これが結果的にはヒト健康なり水産動植物への被害防止なりに向けた取組としてまず重要なのではないかと思っております。

(松本部会長)
 よろしいですか。

(若林臨時委員)
 はい。急いでください。

(松本部会長)
 急いでください。

(鈴木農薬環境管理室長)
 若林先生の御協力も、ぜひよろしくお願いします。

(松本部会長)
 どうぞ、そのほか。

(中野臨時委員)
 すみません、水田の除草剤のことなんですけれども、6月、ちょうど田植え時期になりますと、水田の除草剤を全体的にやられます。そのときに水田の除草剤のにおいが地域全体にするんですけれども、それは薬が散布されているのを知ることは、そのにおいがあることはいいんですけれども、そのにおいと大気との関係を1回調べていただきたいなと。大人では、案外物すごくにおいするんですけれども、それが子供たちにどういう影響があるかということ。その地域地域によって、例えばコシヒカリの時分になりますと、その辺のコシヒカリをやっておられるところが水田の一番初めの除草剤をやられると、全体に、その周りがにおいがするんですよ。それを毎年同じ除草剤をやっていて、それで体とか大気とかにどのような影響があるか、その一つ一つは別に害がないということで農薬を決められるんですけれども、それが大体何年かをした場合でも、どのような影響があるかということ。
 そしてまた、今、例えば農家の方では人手不足になりまして、畦の方にも農薬をずっとやられるところが多いんです。それで、毎年、1年に何回か、その畦のところに農薬をやられる場合、それが何回か何回か重なっていても、その農薬の影響がいいのかどうかということも、やはり長い目で調べていただけたらうれしいなと思います。

(松本部会長)
 ただいまのご意見に対して。

(鈴木農薬環境管理室長)
 今、ご指摘の除草剤ということになると、どこまでできるのかというのは直ぐにはお答えしずらいのですけども、我々も別添6につけました農薬吸入毒性評価手法確立調査ということで、当面のターゲットとしては、街路樹とか公園等で使用実績が多い農薬なんかをモデルにして吸入毒性試験をとにかくやってみることにしております。農薬は、基本的には、もう農薬を登録する際に慢性毒性をすべて見て、繁殖毒性とか発がん性も全部見た上で、チェックはした上で登録されておりますけれども、若干これまで不十分だったかも知れないというのは、やはり吸入に関する毒性は、これまでを見ても若干不十分だった面があるかなということもあり、そういうテストガイドラインを改正する上でも、まず環境省みずからがデータをとらなきゃいけないということで、この事業も始めさせていただこうと思っておりますので、この事業の成果を使いながら、そういう除草剤の方とかも、そういう方面につきましての安全性についても、データ要求とかそういう方で充実を図ってまいりたいなと、そういうふうになればいいなというふうに思って、積極的に取り組もうと考えております。

(松本部会長)
 よろしいですか。
 どうぞ、そのほか。森田委員、どうぞ。

(森田臨時委員)
 今の除草剤の議論というのは、多分、農薬の非農用目的の利用の一つの形態が環境にどういう影響を及ぼすかという、そういう観点だろうと思います。例えば、畦にというのはもちろんありますし、それは畦に雑草が生えるとよくないというので、かなり高濃度のものをまかれるケースが少なくないということはありますし、それから、似たようなケースですが、休耕田というか放棄された田んぼが雑草でいっぱいになるということがあって、そこにも除草剤をまかれる。農業目的でない形で使われる。そこは必ずしも農水省だけで対応できないことかもしれませんので、何かこういう環境のサイドからどう考えるか。特に、生態系への影響になりますが、それがやっぱり重要かなという感じが個人的にはしております。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 どうぞ、そのほか。どうぞ。

(佐藤(洋)部会長代理)
 ゴルフ場の調査結果について伺いたいんですけれども、ゴルフ場のどれくらいをカバーしているのか。最初の方のページを見ると、以前は1,000以上あったのに17年度は800カ所ぐらいですよね。これはゴルフ場が減ってしまったからこうなったのかというのと、それからもう一つは、それから見ると検体数が大体700とか1,000とかぐらいですから、恐らく1ゴルフ場1年に1回ぐらいしかとっていないんじゃないかという感じがするんですけれども、農薬の使用の仕方というのは、恐らくかなり季節変動やなんかあるんだと思うんだけど、それで十分なのかなという、この2点があるのですけれども。

(鈴木農薬環境管理室長)
 はい。ゴルフ場が減ったから、調査数が減ったわけではございません。この結果は、あくまでも都道府県の任意、県でやっていただいた結果を我々が取りまとめて、それにあと地方環境事務所、これはそこに書いてある14道県で14カ所ということは、1県1カ所だけ地方環境事務所も、これは要するに環境省みずからの組織でございますけれども、ここでも測っていただいていますが、それのデータをオンをしてやっているということでございまして、ゴルフ場がみずから任意でやっているようなデータとかは全然入っておりませんし、あくまでも地方自治体とかが主としてやっている部分と、あとは地方環境事務所がちょっとやっている部分が報告に出たのを私どもの方で取りまとめたということでございます。
 減っているのは、実は三位一体改革の関係で、私ども昔は補助金を自治体に出していたんですけれども、これが廃止になりまして、県のまさにこのゴルフ場に対する調査というのは任意の、もう都道府県みずからの御判断でやっていただくというふうなスキームになって、これは別に法律に基づく調査でも何でもございませんので、県の御判断としか今言いようがございませんので、そういうこともあり、引き続きやっている県もあると思いますけれども、やっぱり財政的な問題もあって、若干減っているところもあるということでございます。
 我々としては、引き続きこういう調査をやって、問題がないというのを出すということが大事なことなんだろうとは思っておるんですけれども、環境省としての財政的なものもございますし、あと、県の方の財政的なものもございますので、充実させるというのもなかなか難しいところがありますが、ご理解いただきながら引き続きやっていくことが大事なのかなと思っております。

(松本部会長)
 よろしいですか。

(佐藤(洋)部会長代理)
 はい。財政的な問題でサンプル数が減少していることはわかりました。

(浅野委員)
 余りよくないと……。

(松本部会長)
 余りよくないですね。
 浅野委員、どうぞ。

(浅野委員)
 状況がそうであるということはよくわかるわけですが、審議会としては、ああそうですか、しょうがありませんね、と言って終わるわけにはいきませんね。
 ゴルフ場に関しては、法的に見てもゴルフ場何とか法とかがあって、許認可制があるとかというわけじゃないという問題があるわけです。これは寺田審議官とアセス法をやったとき以来の懸案で、ゴルフ場は法律上何の縛りもないから、ゴルフ場には国の法律ではアセスを入れることができなかったという事実があるぐらいです。そのことを今、ふっと思い出したわけですけども、要するに何か手を打たないでおいていいのかということですね。それは、ここで直ちに答えが出てくるわけじゃありませんし、いきなりゴルフ場法をつくれというわけにもいかんのでしょうけども、現行法の中でどこまで迫れるのかとか、あるいは三位一体改革に関連して、環境汚染の調査体制が崩れてしまうのではないか、とかねてから心配されていたのですが、こういうような状態で、手抜き状態がはっきり起こってきているようです。従来に比べて、監視の目が行き届かなければ、事業者は当然これまでのようにまじめにやらないということが起こり得るわけでしょう。きちっとパトロールが来るということによって、何とかぎりぎりでやられていたものが、ルーズになっていくということにならないようにしなくてはいけない。これはやはり、研究課題として真剣に考えてみる必要があるのではないでしょうか。場合によっては、法的な措置を講じるとか、あるいは公共用水域に接する部分であれば、今の水質汚濁防止法の調査なんかとひっかけて何か手を打てないのかとかですね。だけど、運用だけでは必ずしもそううまくいかないでしょうから、どういう方法でゴルフ場について実態が把握できるのだろう、問題があると思います。
 きょうは、問題があるということがよくわかりましたから、今後、我々も考えさせていただきます。

(松本部会長)
 ありがとうございました。
 そのほか、どうぞ。ございませんか。

(なし)

(松本部会長)
 それでは、先ほどのご指摘を踏まえて、再度やはり御検討をお願いします。
 どうも、長時間にわたりまして熱心な御意見をいただきまして、ありがとうございました。
 ほかに事務局で用意されております事項はございませんか。

(坂川土壌環境課長)
 特にございません。

(松本部会長)
 それでは、最後に私の方から、本日の資料の取り扱いについて説明しておきたいと思います。
 土壌農薬部会の運営方針では、審議中の答申または意見具申の案文、非公開を前提に収集したデータが記載されている資料など、公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料や、公開することにより特定の者に不当な利益もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、部会長は非公開とすることとされております。本日の配布した資料は、いずれもこれに該当しないことから公開といたします。また、今回の議事録につきましては、事務局で調製いただきました後、発言委員等への確認等、よろしくお願いをしたいと思います。
 全体を通しまして再度お伺いしますが、何かございませんか。

(なし)

(松本部会長)
 ございませんでしたら、進行を事務局にお返ししたいと思います。

(坂川土壌環境課長)
 以上をもちまして、本日の土壌農薬部会を閉会とさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

(松本部会長)
 ありがとうございました。

(了)

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