中央環境審議会土壌農薬部会(第11回)議事録

日時

平成14年9月20日(金)14:00 ~15:30

場所

環境省第一会議室

出席委員

部会長
部会長代理
委員

臨時委員
 松本 聰   
 須藤 隆一        
 桝井 成夫        
 村岡 浩爾
 大塚 直
 岡田 齊夫
 亀若 誠
 河内 哲
 櫻井 治彦
臨時委員 嶌田 道夫
 谷山 重孝
 福島 徹二
 中杉 修身
 西尾 道徳
 森田 昌敏
 米澤 敏夫
 渡部 徳子

(欠席は、浅野委員、藤井委員、岸井委員、黒川委員、鈴木委員、高橋委員、中野委員、眞柄委員、山口委員)

委員以外の出席者

環境省: 環境管理局長、水環境部長、水環境部企画課長、土壌環境課長、地下水・地盤環境室長、事務局
オブザーバー:関係省庁等
その他:一般傍聴者(公募による)

議 題

(1)土壌汚染対策法に係る技術的事項について
(2)その他

配布資料

資料1 中央環境審議会土壌農薬部会委員名簿(平成14年9月20日現在)
資料2 中央環境審議会土壌農薬部会土壌汚染技術基準等専門委員会「土壌汚染対策法に係る技術的事項について(報告)」
資料3 中央環境審議会土壌農薬部会土壌汚染技術基準等専門委員会「土壌汚染対策法に係る技術的事項についての考え方の取りまとめ案」に関する国民の皆様からの意見募集結果について

議事

(土壌環境課長)
本日は、委員の皆様方におかれては、大変お忙しい中お集まりいただき感謝申し上げる。定刻になったので、ただ今から土壌農薬部会を開催させていただく。
本日は、委員総数26名中、17名御出席予定のところであるが、現在のところ15名ということである。そのようなことで、既に部会開催の要件の定足数を満たしておることをまず御報告をさせていただく。

(事務局)
議事に入る前にお手元の本日の配付資料について御確認をいただきたいと思う。

(配付資料の確認)
それでは、議事進行について、部会長、よろしくお願いする。

(松本部会長)
それでは、議事次第に従い議事を進めたいと思う。議題の1についてである。「土壌汚染対策に係る技術的事項について」ということで、この件は6月18日付で諮問されて、同日付で当部会に付議されたものである。「土壌汚染対策に係る技術的事項について」は、7月2日の部会において設置した土壌汚染技術基準等専門委員会の方で審議をしていたが、このたびその報告が専門委員会において取りまとめられたので、御報告をお願いしたいと思う。
それでは、村岡委員長、お願いする。

(村岡委員)
それでは、土壌汚染技術基準等専門委員会における、これまでの審議経過について報告させていただく。
去る7月2日の第9回土壌農薬部会においてこの委員会が設置されたわけであるが、その後、7月5日金曜日の第1回専門委員会開催以来、委員各位の御協力のもとで精力的に審議が進み、8月6日、これが第3回になるが、その日の専門委員会において、それまでの議論をもとに土壌汚染対策法に係る技術的事項についての考え方の取りまとめ案を作成した。
この取りまとめ案については、翌日の8月6日から9月3日までの約1カ月間、国民の皆様から御意見をいただくというパブリックコメントの手続を行って、その結果、国民の皆様方から多くの意見をいただいた。その結果については、産業界、大学、地方公共団体、市民など、131の関係団体から、延べ556件もの意見をいただいた。
次いで、9月11日の第4回になるが、その専門委員会において、いただいた募集結果を反映させ、あるいはそれまで委員からいただいていたいろいろな意見をもう一度再調整して、それを審議して、専門委員会報告として最終的な合意を得たわけである。それが本日の専門委員会報告として資料2に添付されているわけである。
この専門委員会の報告の具体的な内容については、後ほど事務局から説明していただくということにして、この専門委員会においては今年5月に成立・公布された土壌汚染対策法の施行に向けて、技術的な事項についての審議をこの委員会で行ったということであるが、その骨子になる点を私からかいつまんで御説明しておく。
まず、特定有害物質の設定ということで、この法律で対象となるべき物質として、直接摂取のリスクに係わる物質及び地下水等を経由してそれを摂取することによるリスクに係わる物質、その2種類に分けて一応対象物質を設定した。
それから、土壌汚染状況の調査法の策定ということについて論議したが、これは何かというと、調査をやることは法律で決められているが、それでは調査をするときに土地の範囲をどうするかとか、調査試料の採取地点をどこにとるかとか、地点が決まったらそこでどういう深度まで試料をとるかというようなことである。そういった具体的な技術的事項について論議をし、まとめた。
また、指定区域の指定方法ということで、これは非常に大事なことであるが、いわゆる指定基準について、特に汚染土壌の直接摂取によるリスクに係る基準として土壌含有基準を設定したわけである。この直接摂取によるリスクというのがこの法律の非常に特徴的なところかと思うが、これについていろいろと論議して決めさせていただいた。
また、汚染の除去等の措置の実施に関する技術的基準を策定した。これは何かというと、今の直接摂取のリスクと、それから地下水経由で摂取するようなリスク、そういった観点から見た必要な措置とはどういうものかである。どういうものがあって、具体的にどういう技術になるかというようなことをいろいろ論議していただいて、まとめた。
それで、その措置を命令するのにどのような発出の方法があるかということについても議論して取りまとめた。その他、多くの技術的事項について論議をいただいて、その結果、さまざまな立場の関係者、あるいは専門の方々にも納得していただけるような内容が取りまとめられたのではないかと、このように考えている。
以上、簡単であるけれども、審議の概要ということで私から報告させていただいた。

(松本部会長)
それでは、具体的な内容について資料2に基づいて事務局から説明をお願いする。

(事務局)

(資料2に基づき説明、資料3の簡単な紹介)

(松本部会長)
それでは、ただいま御説明いただいた土壌汚染技術基準等専門委員会報告「土壌汚染対策法に係る技術的事項について」、これから質疑応答の時間に入りたいと思う。それでは質問等よろしくお願いする。

(谷山委員)
調査試料の採取地点のことなのであるが、原則100平方メートルに1地点の割合で選定するということになっていて、この100平方メートルの中の10メートルの格子状に1点採取されるということになっている。これは何で100平方メートルかというと、先ほどの説明では別紙2-3の採取地点の密度というのがあって、これと関連づけて100平方メートルと決めたと、こういう説明があったのだが、別紙の2-3についてはこれは汚染の広がりの話なのではないか。これとの関連づけがよくわからない。つまり、土壌をとるときは1点とるだけだから、その100平方メートルが均等に汚染されているわけではないので、別紙2-3の図と関連づけて100平方メートルに決めたというのが、わからないのだけれど。

(松本部会長)
100平方メートルの理由づけをお願いする。

(事務局)
ここは今、私どもが手元にある情報を基に解析をして、12ページであるけれども別紙2-3というのを整理をさせていただいた。今御指摘のところであるけれども、別紙2-3の下の表にあるように、いろいろな敷地の面積のところについて調査をした。結果としてどのぐらいの汚染面積であったかというのを整理したのがこの表である。なので、例えば10から100平米というところにも幾つか数字があるが、これは結果として汚染の面積がこのぐらい小さかったということである。情報としてはこれだけの情報が我々としては入手できており、これをどのように解釈しながら先ほど言った100平米に1点というのを考えていったかということで、逆に、今御指摘があったように確かに100平米に1点ポイントをとるわけであるが、少なくともこれが例えば1,000とか5,000であれば、恐らくここにあるように小さな汚染面積の部分というのは拾えない可能性が高くなるのではないかと。むしろ我々がまずある情報というのは、とにかく汚染の面積って一体どのぐらいの広さのものがこれまで得られているのかと。少なくとも小さなところが結構あるんだとすると、やはりそれなりに小さくメッシュをとっておかないと空振りする可能性があるのではないかと。ただ、一方で、土壌というのはどこまで細かくやっても、しょせん100点満点、すなわち完全に汚染をとらえることができるということにはならないだろうということで、80点ぐらいの可能性でとれれば何とか御了解いただけるのではないかというところの線として、この100平米というのを拾ってきた。だから、正確に整合しているかというと御指摘のとおりなのであるが、大体のイメージとしてどのぐらいの汚染規模が実際にあるのか。小さくすればするほど金がかかるという状況の中で汚染をなるべく拾うためにはどのぐらいのレベルがよいのか。そういうところから、どこら辺に妥協ができるのだろうかということで、80%というのが1つあるのかなということである。これはいろいろと専門の先生方にも御議論いただいた。だから、むしろ今日御出席の委員の方からも少し追加の御発言をいただけるとありがたい。専門委員会ではこれをお示しした上で100平米に1点というのを御了解をいただいたというふうに私どもは理解をしている。

(松本部会長)
この点について専門委員会の先生方。どうぞ。

(中杉委員)
谷山委員が御指摘のように、全面的に同じ濃度で汚染しているわけではない。土壌汚染の場合、特に平面的な汚染のパターンというか、ばらつきが大きくなる。そういう意味では、実際にしっかり汚染を把握しようとすると、今事務局からもお話があったように、どれだけ細かくとっても切りがない。
これは基本的には100平米より大きくしてしまうと、少なくともそれより狭い汚染は見つからないという判断でこの図を見ながら100平米というふうに決めた。今、実際のコストがどのぐらいかかりそうかということも考え合わせるとこのぐらいであろうということである。もちろん、これで拾えない部分は当然幾らかあるだろう。それが80%であるかどうかというのはよく分からないが、そういう意味での割り切りの世界であるというふうに考えている。

(谷山委員)
実際、非常に点から点に相当なばらつきがあるだろう。だから、本当にこれで代表できるのかというのはなかなか難しい。だけど、さりとて細かくやったら切りがないというのはわかる。これは、100平方メートルに1地点なのだが、例えばコンポジットにはできないのか、100平方メートルの間で何点かとって。大変微量なものを調査されるわけだから、仮に5地点のコンポジットとしても、5倍の濃度があれば検出されてくるのではないか。

(中杉委員)
その方法を考えるとすると、その5地点をマクロ的に5分の1の検出下限のところに持ってくるという意味で、スクリーニング的なことはできないことはない。だけれども、それがどういう意味を持っているかということも含めて、実際には現在の土壌の指針が1,000平米に1カ所で5地点混合法であり、それでは幾ら何でも広過ぎるだろうということで、今回の調査結果を見ながら少し狭めたという話になる。
今、私が申し上げたような方法で行えば、より高い密度で調査することも可能となるが、そのためには検出下限をどんどん下げていくことが必要となる。一応今回はこういう方法で、確かにそこもどこまでやればいいのかという話がもう一つあるので、割り切りとしてはこういうことに決めさせていただいた。

(松本部会長)
いかがであるか。

(谷山委員)
私は研究者ではないものだから、研究者の先生がそういわれるのならそれで構わない。だから、現地で、やはり、そこはよく注意しながら採取地点を決めて、採取されるべきではないかというふうに考えるけれども。

(松本部会長)
その他御意見をいただきたいと思うが。西尾委員。

(西尾委員)
今の点なのだが、基本的にここが危ないという場合に中心点から外した採取法をしたような場合は怖い。だから、900平米の場合と同様に5地点の均等混合法で100平米から採取したほうがよいのではないか。そうすると、非常に高いところよりは低い平均の値になるかもしれないが、汚染があるかないかということを検出する確率は高くなるのではないかなという気がするのだが。

(松本部会長)
ただいまの御指摘、いかがであるか。

(中杉委員)
確かに5地点でも10地点でも混合すれば1回の分析で済むのだけれども採取するのもやはりそれなりに手間とコストがかかる話なので、例えば土地がどういう状況になっているか、どういうところを調べるかという話になる。そうすると、場合によっては非常に細かくなる。そこら辺のところで分けられるかという話に、表面の状況でこういう場合はこうだということもなかなか言えないものだから、一応こういうふうな整理をしている。
この土壌汚染の調査法は、実はこれだけではなくて、揮発性有機化合物の下の汚染についても、では汚染をどれだけ見つけられるかという話は大きな問題として残っている。そういう意味で、これが、この調査をやったからそこの土地は汚染がない土地だということを証明することには、私はならないと判断している。

(松本部会長)
事務局からどうぞ。

(事務局)
今、委員の御指摘があった部分は特に5ページに書いてあって、私どもも当初5地点混合法がいいのか1地点がいいのか、いろいろな提案をさせていただいた。実際にコアをとるコストも相当かかるという話もいろいろとお聞きした。その結果として、5ページの真ん中やや上にあるように、中央というのを原則とするということではなくて、各区画内における採取地については有害物質使用特定施設及び関連する配管、地下ピット、排水枡等々ということで、汚染のありそうなところについてはそこでやりなさいとした。これはどこまで書けるか、施行通知なのか、もう少しその先なのか、とにかくここをきちっと書いていって、そこはそこでやりなさいとした。そういう情報がない場合には中央でやりなさいというふうにさせていただいて、そこは専門の先生方にもいろいろと御意見をいただいた。その結果として、ある種の割り切りも入っているが、やはりあるならそこをきちっとやろうということをまず最初に書いた上で、なければ中央と、こういう形の整理をおまとめいただいたというふうに理解しており、そういう形で恐らく少しは懸念はなくなるのかなと思っている。

(松本部会長)
わかった。西尾委員。

(西尾委員)
そういうことだとすると、その工場がまだあるうちはわかりやすいのだが、工場がなくなってしまった後に、もとの工場ではその土地がそれぞれどんなふうに使われていたかがよくわからないわけである。そうすると、そのときのために工場のもとの配置図だとか、その工場がどのような該当する毒物を使用していたかという数量などのデータを添付してもらった上で、ボーリングなどの参考にする。だから、そうしたデータ提供を義務づけるということが欲しいのではないか。

(松本部会長)
事務局、今の点いかがであるか。

(事務局)
実は今のような御指摘もあって、ここでは4ページの最初の2-1に書いてあるように、逆に先ほど3つに分けて、100平米で調査をする、900平米で調査をする、しなくてもいいと。ただ、これはすべて都道府県知事が確認をするというふうにしている。逆に言うと、できるだけ地点を減らすためには、事業者と所有者が一生懸命資料等調査をして、ここはなかったんだという証明をすれば確認できる。だから、そういうインセンティブを働かすために今のような形で分けて、できるだけ情報を持っていってほしいとした。むしろ、これはこれから私どもがいろいろな場面でまた事業者さんにもお話をしていくことになるのだろうと思うので、そういう情報があった方がメリットがあるのだという形でもって、今御指摘のような情報をきちっと残してもらうということをやっていきたいと考える。だから、逆に言うとそういうものがないと、ない方がいいのではないかというようなことがあるので、できるだけメリットがあるような形で、なおかつ情報を残していただくように何とか周知できないだろうかということで、そういった工夫も少し入れたつもりである。

(松本部会長)
よろしいか。
それでは、その他の御意見をちょうだいしたいと思う。須藤委員。

(須藤部会長代理)
この技術的事項については異議がないが、パブリックコメントの方で556件というのは、こういう種類のは大変たくさんいただけるというのは了解はしておるが、先ほどこうであったということだけであったのだが、原案に対してパブリックコメントを取り入れた部分というのだけ本当に簡潔で結構なのでお教えいただけるか。

(松本部会長)
それでは、事務局から御回答をお願いする。

(事務局)
全てをきちっと拾えるかどうかわからないが、報告の方でもって少し関連部分を幾つか御紹介をさせていただきたい。まず、2の土壌汚染状況調査の方法の中で幾つか取り入れた部分がある。例えば6ページであるが、6ページで実は揮発性の有機化合物については今回いろいろな御議論をいただいて、土壌ガス調査法というのを採用している。土壌ガス法で調査をして、この場合はさらに検出された場合にはボーリングをするというふうになる。ボーリングは相当お金がかかる部分なのだが、最初は土壌ガス調査をやって、特に小規模な土地がイメージできるのだが、相対的に高いところが1点しかないといった場合でも、パブリックコメントを求めるときには2点やりなさいとしていた。1点だけではなくて、もう一点念のためにボーリングをとりなさいということとしていたのだが、1点は相対的に高い部分があるのだけれども、例えば2点目をとるというのは、結構コストがかかるだけではなくて技術的にも難しいのではないかというようなこともあって、ここは1点でいいという形で、むしろそれを取り入れたような形で整理をした。
また、5ページに戻っていただいて、5ページの真ん中から上ほどに、このメッシュの切り方として起点を決めて東西南北10メートル四方に格子を切るところであるが、最初はこれだけであった。しかしながら、例えば少し斜めになって長い土地があって、それをまともに東西南北で切ったら区画が増えるので、できればメッシュを斜めにして長い辺にあわせられないかという御意見があった。それを何とかルールとして明確にできないかということで工夫をさせてもらったのが、その下にある格子の線を回転させるということで区画の部分を減らすという部分であって、これによって区画がかなり減るのであれば、相当プラスになるのであろうと考えている。これも実は御意見を踏まえて入れさせていただいた。これもかなり大きく変わっている部分だろうと思っている。
それから、調査の方法では、土壌ガス調査の中での、ここはむしろ御意見をというか、明確にさせてもらったのが、先ほど土壌ガスがとれなかった場合に地下水を採取するということだったのだが、その際の判断基準について明確にしていく必要があるだろうということで、最終的には浄化基準を超過した場合ということで整理をした。
それから、指定区域の指定に係る基準の土壌含有基準のところであるが、これについても実は測定方法についてかなりいろいろな御意見をいただいた。つまり先ほどの抽出するということについても、全量分析はしないけれども、酸の強さによっては相当測定結果が変わりうる部分であって、ここではできるだけ体の中で溶出するものを再現できるような方向に行ってほしいという意見があった。ただ、一方でそれ自体方法論としては非常に難しい部分もあって、またその数字を決める際に一定の安全率も見込むということが一方で入ってくる。その辺でいろいろと御議論をいただいた結果として、1規定の塩酸というもので方向をお出しいただいた。ここもいろいろ議論があった中で、その辺の意見の中でちょうど真ん中あたりに落ちているのかなということも今回反映をさせていただいたところだと思う。
あと、大きく変わったのが93ページである。これは調査の命令の発動要件、これも非常に影響のある部分であって、ここの最初の4行のうちの後半2行を先ほど読まさせていただいた。パブリックコメントをかける前は、「土壌汚染又は地下水汚染が判明している場合には、暴露の可能性の如何にかかわらず調査命令をかける」という形にしていたが、ここはいろいろな意見があった。例えば、ただ汚染があることがわかっているだけで命令の要件に該当してしまうと自主的な調査の妨げになるのではないかと。暴露の可能性がないのにやるというのはどうだろうかと。いろいろな意見があった。最終的には、専門委員会で御議論をいただいた上、判明している場合も蓋然性が高い場合も、少なくとも暴露の可能性は勘案しようではないかとなった。ただ、そこの暴露の可能性についての濃淡については少し工夫をさせてもらうということで御説明をして、最終的には暴露の可能性がある場合ということで、やはり汚染が判明している場合であっても、そういったものを条件としてつけた方がいいのではないかということで、ここはある意味では大きく変わったところだろうと思っている。そんなあたりが大きなところを変更のあった部分である。
あとは、幾つか御意見を踏まえてむしろ中身についてわかりにくいところを整理させていただいた。

(松本部会長)
それでは、河内委員。

(河内委員)
今の資料3の関係のパブコメの内容に関して、確かに対応をこの中に取り入れたものもある。例えば、資料3の9ページの項目12の「土壌汚染対策法が施行される以前に調査をし、対策を講じている場合は、もう一度同法調査方法に基づいた調査は必要あるのか。……」というようなことに対して、明確に回答をされている。こういったものは、今後いろいろな形でもう少し詳細なものをつくるということをどこかに書いておられるが、このような項目はできるだけきちっとした形で明文化していただきたいと思う。

(松本部会長)
事務局。

(事務局)
実は、このパブリックコメントをいただいた中にも幾つかあるのだが、政省令には書き切れない部分については、通常その法律ができた場合、施行通知を作成して地方公共団体の方々に周知することとしている。そのような通知において可能な限り書ける分を書こうと考えている。よって、今御指摘のものも含めて施行通知の中に反映をしていきたいというふうに思っている。

(河内委員)
わかった。

(松本部会長)
それでは、その他。西尾委員、どうぞ。

(西尾委員)
後ろの方にポンチ絵があって、具体的な対策の図解があるが、それを見ると傾斜地の場合の事例がないのである。もう、全く平地のケースばかりで、傾斜地の場合には土壌侵食によって汚染された土壌が、表面だけをきちんとしても、その横ののり面のところで崩れたら何の意味もないわけであって、ぜひそのあたりもわかるようにしてほしい。

(松本部会長)
傾斜地部分ということか。

(西尾委員)
そういう傾斜地の方の事例も入れてほしいなという意味である。

(松本部会長)
今の件に関して事務局どうか。

(事務局)
ここはある意味では一般的なものを書かさせていただいているが、恐らく将来的には何かもう少しわかりやすいような解説書の中では、そういったところについてはどうするのかという事例も整理をしてみたいと思う。ここは1点だけ、86ページにその他の覆いの措置ということで、傾斜地の中での覆いの方法としては少し工夫をすべきだという御指摘を多少は入れているが、やはりまだ御指摘のようなところまで入れ切っていないので、そういった、もう少し細かな解説書の中で、できれば反映してみたいと思う。

(松本部会長)
ぜひお願いする。
その他。もう一つ。どうぞ。

(西尾委員)
今のような解説書のレベルになるかもしれないが、バイオ・レメディエーションは、これはもうまかりならんということになるのか。

(事務局)
実は、この浄化措置については、当初はいろいろな種類を紹介してあった。ここでは原位置浄化の一例であると書かさせていただいていた上で一部技術事例を削除している。それはなぜかというと、一般的に汎用している技術だけをここに書いてあるのだが、いろいろな技術が、各社さん得意な技術というのがどうもあるようであって、何かを載せるとうちのはどうかというようないろいろな意見が、実はこれはパブリックコメントでもあって、今回一般に広く普及している代表例だけをのせている。だから、私どもしては浄化はいろいろな技術があるだろうと思っているし、今後もいろいろな形でそれは紹介していこうと思っているので、全く排除するという意味ではなくて、ここは逆の考慮をさせていただいて代表例だけをのせている。

(松本部会長)
そういう御理解でお願いする。谷山委員。

(谷山委員)
措置命令の中で、直接摂取と地下水が汚染されている場合と2つに分けて対策を考えられているのだが、私の言いたいことは、覆土・舗装とか遮水というのは大変難しいということをお話ししたい。例えば89ページの[9][16]遮断工封じ込め措置のこの図面を見ると、周りに遮水材がある、水密性鉄筋コンクリートとなっている。現実には完全な水密性のコンクリートを造るのは大変難しいことだと思うし、それから上面に雨水などの浸透防止のための覆いというのは何でやられるのかよくわからないのだけれど、例えば周りの水密性鉄筋コンクリートが極めて水密性であって、かつ、上面の部分が水密性がそれほど高くないということになれば、当然、中に水が徐々に溜まっていくわけであって、その場合は注意しなければならないだろう。もともと浸透防止のための覆いとか、それから舗装というのが大体信頼性がうすいので、注意して施工される必要があるのではないかなと思う。

(松本部会長)
なるほど。

(谷山委員)
人間が直接摂取するのを防ぐ場合は、簡単な覆土なり舗装で結構かも知れない。だけれど、地下水に対して影響があると考えられる場合は、雨に対しては極めて神経質になって覆いをするなり、覆土をしていただくという、そういうことを私は申し上げたい。

(松本部会長)
見えない部分の中には非常に注意を要するということだろう。その点、十分に気をつけてこれからお願いしたいと思うが。
その他、御意見ないか。西尾委員、どうぞ。

(西尾委員)
ちょっと気になるのは、82ページで、覆土あるいは盛土をして、都市公園の場合にはいいのであろうけれど、戸建て住宅利用の場合、後で入居した人が庭いじりをして50センチ覆土や盛土をしてあっても、それを以上掘り返すだとかということがあると、何の意味もなくなってしまうわけである。それで、その後の土地利用についての規制というのはないのだろうか。

(松本部会長)
それでは回答をお願いする。

(事務局)
先ほど措置の中でも御説明したように、これはすべて指定区域にされた後の措置命令であって、この指定区域が解除されるのはあくまでも浄化のみである。だから、逆に言うと、今御指摘のような盛土なりがされている場合であっても、そこは指定区域である。だから、指定区域という状態で土地を購入されて、例えば家を建てられるのであれば、今度はその土地所有者等がそれを管理していくという、ある意味の義務が生じてくるわけで、その中でやられるということで、逆に言うとある種の制約がかかっている。だから、そういう意味ではそこに何か名札として指定区域という台帳に載っている土地だということは明確にわかった上で土地の取引をしていただくことになるので、そこは大丈夫だろうと思う。だから、そこがきちっとわかるように、もちろん土地が動いてしまってわからなくなることがないように、台帳というものをきちっと整備した上で閲覧できるようにというのが大事だと思っている。そういう制限がかかっている土地なので、土地の形質の変更があれば届出が必要になってくる。指定区域はそういった制限がかかっている土地である。

(松本部会長)
そういうことである。その他ないか。
この件に関しては、村岡委員長を初め、専門委員会の委員の皆様方には御多忙のところ、密度の濃い御審議をいただき、報告をまとめていただいた。このことに対して、深甚なる御苦労の意を、私の方から御礼として申し上げたいと思う。本当に感謝申し上げる。
それでは、本日いただいた専門委員会報告を本年6月18日に付議された諮問「土壌汚染対策法に係る技術的事項について」に対する土壌農薬部会としての報告とさせていただきたいと思う。よろしいか。

(異議なし)

(松本部会長)
それでは議題2のその他である。何か議事はあるか。

(なし)

(土壌環境課長)
そうしたら、今後の予定について御報告させていただく。
本日の御報告については、本日付で中央環境審議会会長に報告されて、会長より環境大臣に対して答申がなされる予定である。
なお、部会の次回の開催の予定であるが、次回は12月5日木曜日の午前中、農薬についての審議となる。先生方においては、御多忙中とは存じるがよろしくお願いを申し上げる。
最後に、水環境部長の石原から御挨拶を申し上げる。

(水環境部長)
答申案を取りまとめていただいて、大変感謝申し上げる。本年1月25日の土壌汚染対策についての御答申をいただいてから、法律、それから、その際に今後の検討課題としての技術的事項を含めて大変御熱心な御議論をいただき、本日技術的事項の答申案をおまとめくださったことに大変感謝申し上げる次第である。
今後は、この答申案に沿って、来年1月を目途としている土壌汚染対策法の施行に向けて、政省令、あるいは先ほどお話があったように施行通知等諸手続、諸作業に邁進してまいりたいというふうに考えている。今後ともよろしく御指導、御鞭撻をいただければありがたいと思う。

(松本部会長)
本日の議題はこれで終了するが、その他事務局から何かあるか。

(土壌環境課長)
特にない。

(松本部会長)
それでは、最後に私の方から本日の資料の取り扱いについて御説明しておきたいと思う。
土壌農薬部会の運営方針においては、審議中の答申、非公開を前提に収集したデータが記載されている資料などを公開することによって、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料、あるいは公開することにより特定のものに不当な利益、もしくは不利益をもたらすおそれがある資料などは、部会長の判断に基づいて非公開とすることとされている。本日配付した資料については、いずれもこれに該当しないので、公開とする。
また、今回の会議録については、事務局で再度調製した後に、出席委員の明示の了承を得て公開となることもつけ加えさせていただく。事務局案ができたら、確認等、先生方よろしくお願いをする。
それでは、本日の議事をこれにて終了する。

ページ先頭へ