中央環境審議会水環境部会 水生生物保全排水規制等専門委員会(第1回) 議事録

日時

平成17年2月3日開催

場所

環境省環境管理局水環境部水環境管理課

議事次第

1.開会
2.環境省水環境部長あいさつ
3.出席者の紹介
4.議題

(1) 水生生物の保全に係る排水規制等の在り方に関する諮問について
(2) 排出実態等について
(3) その他

5.閉会



配布資料一覧

資料 1  中央環境審議会水環境部会水生生物保全排水規制等専門委員会委員名簿
資料 2  水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について(諮問・付議)
資料 3  中央環境審議会水環境部会の専門委員会の設置について
資料 4  中央環境審議会水環境部会及び専門委員会の運営方針について
資料 5  水生生物の保全に係る環境基準に関する施策の重要事項について
資料 6  水質汚濁の状況について
資料 7  水質汚濁の原因について
資料 8  亜鉛の用途について
資料 9  亜鉛の排出について
  ・水質汚濁物質排出量総合調査
  ・PRTRデータ
  ・自治体立入調査
  ・生活排水における亜鉛濃度
資料 10  水質汚濁防止法に基づく排水基準について 
資料 11  水生生物保全排水規制等専門委員会における検討事項について(案) 


議事録

午前10時00分 開会

○村山水環境管理課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから第1回水生生物保全排水規制等専門委員会を開催いたします。
 私、水環境管理課の補佐の村山と申します。よろしくお願いいたします。
 本日は、委員11名のうち9名の皆様方にご出席していただいておりますので、既に専門委員会開催の定数を満たしております。
 それでは、議事に先立ちまして、環境省水環境部水環境管理課長の太田よりご挨拶を申し上げます。

○太田水環境管理課長 おはようございます。水環境管理課長の太田でございます。
 本来ですと、水環境部長の甲村が来てご挨拶する予定だったのですが、急遽別件の仕事が入りまして、欠席させていただきます。代わりまして、私の方からご挨拶をさせていただきたいと思います。
 本日はご多用の中、本専門委員会にご出席いただきまして誠にありがとうございます。水生生物の保全に係る水質環境基準につきましては、平成15年9月の中央環境審議会の答申を踏まえまして、同年11月に全亜鉛につきまして環境基準の設定がなされたところでございます。この答申におきまして、環境基準の設定に伴い、今後推進されるべき施策を効果的なものにするため、引き続き同部会に小委員会を設け、環境基準の運用、環境管理等水生生物保全に係る施策の重要事項について審議することとされました。それを受けましてその後、昨年8月に部会の中に小委員会を設けまして審議を行いまして、審議結果が取りまとめられたところでございます。それが水生生物の保全に係る環境基準に関する施策の重要事項ということで、昨年8月に決定されたところでございます。
 この重要事項におきまして、水生生物の保全のための環境管理施策のあり方といたしまして、全亜鉛に係る環境管理施策については、水質汚濁防止法に基づく排水基準の設定等の施策を講ずることが適当であるということとされておりまして、またあわせてその検討に際しましてのいろいろな考え方でありますとか留意点等につきましてもご指摘をいただいているところでございます。後ほどご説明をさせていただきたいと思います。
 これらの状況を踏まえまして、環境省では8月27日付で「水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について」ということにつきまして、中央環境審議会に諮問をさせていただいたところでございます。委員の先生方におかれましては、今般設定されました亜鉛の環境基準の維持・達成を図るためにより効果的な環境管理施策のあり方につきましてご審議いただきますようよろしくお願いを申し上げるところでございます。
 これから審議をいただくわけですが、闊達な意見交換をしていただければ幸いと存じております。
 簡単ではございますけれども、私の挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○村山水環境管理課長補佐 本日は第1回目の委員会でございますので、ここで委員の皆様方をご紹介させていただきます。
 資料-1といたしまして、水生生物保全排水規制等専門委員会の名簿がございますので、この順にご紹介いたします。
 まず、東洋大学学長の松尾委員でございます。
 早稲田大学法学部教授の大塚委員におかれましては、本日、欠席でございます。
 次に、北海道大学大学院特任教授の眞柄委員でございます。
 独立行政法人国立環境研究所統括研究官の森田委員におかれましては、本日、欠席でございます。
 続きまして、国土技術政策総合研究所下水道研究部長の高橋委員でございます。
 前東京都環境局環境科学研究所長の土屋委員でございます。
 独立行政法人産業技術総合研究所化学物質リスク管理研究センター水圏環境評価研究チーム長の東海委員でございます。
 立命館大学理工学部環境システム工学科教授の中島委員でございます。
 東京大学大学院工学系研究科教授の花木委員でございます。
 早稲田大学理工学術院応用化学専攻教授の平沢委員でございます。
 株式会社荏原総合研究所生物研究室長の宮委員でございます。
 以上が委員の皆様方です。
 それでは、議事に入ります前に資料の確認をさせていただきたいと思います。
 資料といたしましては、資料-1から11までご用意させていただいております。資料の不足等はございませんでしょうか。
 無いようでしたら、議事に入らせていただきます。
 この専門委員会の委員長に関しましては、中央環境審議会運営規則第9条に基づきまして、中央環境審議会水環境部会長が指名することとなっております。部会長のご指名によりまして、松尾委員に委員長をお願いしたいと思います。
 それでは、松尾委員長に今後の議事進行をお願いいたします。

○松尾委員長 松尾でございます。委員長をやれというご下命でありますので、皆様方のご協力を得ながら進めさせていただきたいと思いますので、よろしくご協力をいただきたいと思います。
 今回のこの委員会は、水生生物保全という観点から従来ある生活環境保全に関する環境基準に項目が加わった。その項目に関する排水規制や排水基準の検討をしろと、こういう趣旨でできていると思っていますが、その辺はかなり新しい概念といいますか、新しい状況に対する基準値の設定ということで、従来とはまた違ういろいろな考え方が必要になってくるのかなというふうに思いますので、委員の先生方それぞれの専門を生かしてぜひご議論いただきたいと思うところであります。よろしくお願いします。
 それでは早速ですが、議題1にまいりたいと思います。水生生物保全に係る排水規制等の在り方に関する諮問についてということで、初めに事務局から諮問の中身についてご説明いただきたいと思います。

○村山水環境管理課長補佐 それでは、資料2から説明いたします。
 昨年8月に環境大臣が中央環境審議会の会長あてに水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について諮問したことを受けまして、水環境部会においてそれらの在り方を審議するに当たって専門委員会を設置することが決定されましたので、このことについて説明をさせていただきます。
 まず、資料2でございますが、これは環境大臣から中央環境審議会会長への諮問文でございます。ここは本文を読ませていただきます。
 水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について(諮問)。
 環境基本法(平成5年法律第91号)第41条第2項第2号の規定に基づき、水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について、貴審議会の意見を求める。
 諮問理由。
 水質汚濁に係る環境基準のうち、生活環境の保全に関する環境基準については、平成15年11月5日付けで、水生生物保全の観点からの環境基準を新たに追加設定したところである。
 環境基準は、人の健康を保護し、生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準であり、環境の保全に関する施策を総合的かつ有効適切に講ずることにより、環境基準が確保されるように努める必要がある。
 本諮問は、このような状況を踏まえ、水生生物の保全に係る排水規制等の在り方について、貴審議会の意見を求めるものである。
 これが諮問文でございます。
 諮問文の裏のページになりますが、これは中央環境審議会会長から水環境部会の部会長にあてた文書です。この諮問に関しましては、水環境部会に付議を行って、水環境部会で取り扱うこととなりました。そこで水環境部会が8月27日に開催されまして、この諮問について説明したところでございます。
 なお、次のページに水生生物保全に係る亜鉛の環境基準を参考に添付しております。
 この中で基準値が書いてございますが、項目としては全亜鉛。まず、水域として、河川及び湖沼におきましては、基準値が0.03mg/l以下。海域におきましては、基準値が0.02mg/l以下、または0.01mg/l以下。
 なお、この基準値は年間平均値となっております。
 次に、資料-3をご覧いただきたいと思いますが、この水環境部会に水生生物保全排水規制等専門委員会を設置することが決定されました。資料-3の右側に平成16年8月27日改正となっておりますが、この改正で1.の(5)に水生生物保全排水規制等専門委員会が追加されております。
 また、6.も追加しておりまして、この専門委員会では水生生物の保全に係る排水規制等の在り方に関する専門的事項を調査することとなっております。
 続きまして、資料-4を説明いたします。この専門委員会の運営方針に関する資料でございます。
 水環境部会と水環境部会に属する専門委員会の運営方針は1ページ目でございます。これにつきましては、水環境部会長決定として既に決定されております。
 本日は第1回目でございますので、これについても簡単にご説明いたします。
 I.部会の運営方針についての1.会議の公開に関することでございます。
 会議を非公開とするときは、部会長はその理由を明らかにするものとするとなってございます。
 それから2.会議録等については、(1)として会議録の調製にあたっては、当該会議に出席した委員、臨時委員及び専門委員から明示の了承を得ることとし、その後、原則として次回の会議において公開するものとする。
 (2)といたしまして、会議録を公開する場合には、発言者の名前を記載するものとする。
 (3)ですが、公開した会議録以外の会議録は審議会の委員等以外の者は閲覧できないものとする。
 (4)として、議事要旨は事務局において作成し、部会長の了承を得て公開するものとする。
 また、3.の資料の公開についてですが、審議中の答申または意見具申の案文、非公開を前提に収集したデータが記載されている資料、関係者と調整中の資料、その他の公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料または特定の者に不当に利益を与えもしくは不利益を及ぼすおそれがある資料については、部会長は委員限りである旨明記した上で非公開とすることができる。それ以外の配付資料は部会終了後、公開とするとなってございます。
 これらの決定事項につきましては、本ページの一番下、II.専門委員会の運営方針についてとございますが、ここで専門委員会でも準ずることとされてございますので、よろしくお願いいたします。
 同じくIIで言及されております中央環境審議会議事運営規則等、総会決定1及び2につきましては、関係するものを後ろにつけてございますので、後ほど参考にしていただければと思います。
 説明は以上でございます。

○松尾委員長 それでは、ここで一度ちょっと切らせていただきますが、特に今日は第1回目だということで、運営方針に係るところを改めて確認させていただければありがたいと思います。
 会議録の公開については名前が出るということと、それから発表する前には(1)「明示の了承を得ることとし」ということでそれぞれの委員に一応確認をするということになります。その後、公開されることになるようであります。その手続を経てから公開されるということでありますが、原則、会議録は公開されると、こういう趣旨であります。よろしいでしょうか。
 それでは、そういう運営方針に従って今後の議事は進めさせていただきたいと思います。
 それから、この専門委員会のミッションについては最初の資料2について示されたところでありますので、そこはご理解いただいていると思います。
 それでは、資料-5に係る説明をしていただけますか。

○村山水環境管理課長補佐 資料-5でございます。水生生物の保全に係る環境基準に関する施策の重要事項についてということで、先ほどの中でもありました8月27日、水環境部会決定の内容でございます。
 この中で何ページかにわたって書いてあるところでございますが、今回の専門委員会に深く関わると思われます4ページの4、水生生物保全のための環境管理施策の在り方、ここについてご説明いたします。
 まず、最初の段落には答申のことが書いてございます。この中で水質汚濁防止法に基づく排水基準の設定等、汚染要因や対象項目の特性に応じた様々な環境基準の維持・達成に必要な環境管理施策を適切に講じることを基本とすべきということになっています。
 2段落目に、自然的原因によると考えられる超過事例も存在しますが、人為的原因と考えられる超過事例が見られ、排出源の業種も多岐にわたっているということでございます。
 次の段落に全亜鉛に係る環境管理施策については、水質汚濁防止法に基づく排水基準の設定等の施策を講じることが適当である。
 次の段落に全公共用水域・全特定事業場を対象とする一律排水基準として設定することが適当である。
 次の段落に移りまして、一律排水基準は最低限の許容濃度を設定するという従来の基本的な考え方、いわゆるシビルミニマムに基づくべきである。
 次の段落では、現在はいわゆる最大濃度値で規制しているわけでございますが、生活環境項目でも実績がある平均値規制の導入、また必要に応じた暫定排水基準の設定等も検討すべきである。
 最後に「今後の具体的な検討に当たっては」ということで幾つか項目がございまして、排出源とその寄与率を可能な限り明らかにする。あと排水濃度実態、排水処理技術水準、排水規制による効果等の検討を行う。あと、諸外国における排水規制の動向も参考とすべきである、このようになってございます。
 この資料につきましては、以上でございます。

○松尾委員長 この資料で何かご質問、ご意見ございますか。よろしいですか。
 ちょっと確認ですが、これは排水基準をこの委員会が決めるというよりは、もう少し幅広く排水規制の在り方を考えるというようなことにまで少し拡大して考えていいわけですね。

○村山水環境管理課長補佐 この専門委員会の名称自体も排水規制等専門委員会となってございますので、いわゆる水質汚濁防止法に基づきます排水規制以外のことについても幅広く議論をしていただければと思っております。

○松尾委員長 わかりました。
 そういう意味では、数値を決めるというよりもう少し幅広くこういう問題の排水規制をどう考えるかというところまで言及していただいてもいいと思います。最終的にはどういうふうにまとめていくか、またこれは議論の経過で考えさせていただければいいと思いますが。

○村山水環境管理課長補佐 今、資料-5の中で一番最後の説明がちょっと抜けておりましたので説明します。
 8月27日の水環境部会での意見として大きく2つございましたが、1点目が平均値規制の導入に関してございまして、平均値規制という考え方とそこにすんでいる生物の生息条件というのはなじまないのではないかというようなご意見を水環境部会の委員の先生からいただいております。
 また、シビルミニマムに関しまして、シビルミニマムをどのように理解すればという点についても検討してほしいというような大きく2つの意見が出てございます。

○松尾委員長 わかりました。そういう意味ではだんだん問題が大きくなっているというか、課題が大きくなっているということでもありますので、どうかよろしくご審議いただきたいと思います。
 では、この件はよろしいでしょうか。
 それでは、議題2に進みたいと思います。
 議題2では排出実態等についてということで、事務局が資料を用意してくれていますので、現在までのところの排出実態についての様子をご説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○村山水環境管理課長補佐 それでは、資料-6から説明いたします。
 まず、水質汚濁の状況についてということで、公共用水域で測定した亜鉛に関する水質調査の結果をまとめてございます。データといたしましては、10年間のデータを用いております。この中で、まずデータを一部抽出しておりまして、10年間のうちに2年以上、10年間に10データあった場合に2回以上、それを複数年ということにしておりますが、複数年環境基準値を上回る測定値が検出された地点をまず整理しております。
 そういたしますと下の表を見ていただきますと、まず陸域につきましては全体で3,024地点ございますが、この10年間に2回以上、複数年超過あったものが446地点ございまして、割合にしては15%。同じく海域につきましては683地点のうち54地点ということで、割合といたしましては8%。複数年超過した地点の10年間の平均値を出しておりまして、それが表のところに0.1mg/l超過、それから0.03から0.1、0.02から0.03、0.02以下ということで、表のような地点数となってございます。
 このように抽出したデータの平均値、それぞれ地点ごとにあるわけでございますが、次の2ページ目に行っていただきますと、このように全国的に分布しているような状況でございます。特に三大都市圏を中心に超過している事例が見受けられます。
 あと、必ずしも都市部ということではございませんで、例えば東北地方を縦断する山形県あたりでしょうか、その地点でも超過している事例がございますので、必ずしも都市部というわけでもございません。
 同じく3ページ目は、都道府県別にどうなっているかというのを示しております。これを見ていただきますと、都道府県によって大小はございますが、全国的に超過事例が見受けられる様子がございます。
 また、特にこれを見た感じでは超過が多いと感じられるのは、例えば北海道ですとか群馬とか石川とか愛知県、大阪府とかがちょっと目立っているような感じでございます。
 ここのグラフの見方でございますが、何らかの色がついているところが先ほど申しました環境基準値を複数年超過しているということでございます。
 逆にいいますと、白い部分が複数年は超過していないということでございます。複数年超過していないというのは、全く超過していない場合と10年間に1度だけは超過しているものとのいずれかでございます。
 続きまして4ページ目、これは海域の状況でございます。海域につきましては、三大都市圏とか、あと北海道の一部でもこのように超過しているような状況も見受けられます。
 続きまして、資料-7に移ります。
 先ほど資料-6の方で環境基準の超過の状況を見てみたわけでございますが、その原因となるものということで、大きくは人為的な原因と自然的な原因ということを前にご説明いたしましたが、これは水質汚濁物質排出量総合調査のデータを用いて、凡例は濃度分布でございます。1mg/l超過からこのように区分しております。これは先ほどの環境基準のところの凡例の10倍の値ということでこのように区分しております。
 これを見ていただきますと、先ほど環境基準の超過が都市部で多かったわけでございますが、資料7の濃度分布を見てもやはり三大都市圏を中心とした都市部で超過が多いということで、先ほどの資料-6の2ページ目と資料-7の1ページ目を照らし合わせていただきますと、ある程度関係があるということがわかると思います。
 続きまして、資料-7の2ページ目でございますが、先ほど環境基準の超過のところで東北を縦断する部分とか、ほかにもございますが、そういうところでも超過があるという話をしましたが、それは何かということで検討したところ、やはり休廃止鉱山等が分布しているところとの関係が強いということがわかってございます。
 この超過地点の大部分はグリーンタフ等の分布地帯上に存在しておりまして、亜鉛に係るバックグラウンド濃度も比較的高い傾向にございます。
 このような鉱山地域では、河川の中下流部における環境基準の超過が少なく、上流部で超過する傾向があります。これは、鉱山は一般的に上流の山岳地域に分布する傾向にございまして、流下に伴い当然流量もふえますが、希釈とか沈殿、吸着等のさまざまな効果が働くことによるものと考えられます。
 それで下に表をつけておりまして、日本における亜鉛鉱床のタイプということで3タイプ、代表的な鉱山名とかをここに記載しおります。
 ところで、先ほどの資料の1ページ目と2ページ目を合わせると環境基準の超過のあたりはおよそでございますけれども、大きな見方ではこのような原因が一つであるということが言えると考えております。
 3ページ目に移りますと、これはいわゆる人為的な原因ということで、工場・事業場があった場合の河川の水質がどのように変化するかということで事例を載せております。黒い楕円形のところが亜鉛の濃度が、一つの指標として1mg/l超過する事業場が幾つかあるエリアを楕円のところで示しております。星のマークが河川の亜鉛の濃度でございまして、凡例のように星が大きくなって色が濃くなるほど亜鉛の濃度が高くなっているというところでございまして、真ん中のちょっと上のさらに右ぐらいを見ていただきますと、支川の上流部分では環境基準の複数年超過がないのでございますけれども、ある程度工場・事業場が集まったりしますと、ちょうど支川が合流するぐらいに大きな星マークがあると思いますが、環境水の亜鉛の濃度が上がると、このような事例でございます。
 4ページ目も、これも同じように支川の方では複数年超過がございませんが、ある程度事業場系が集まりますと環境水中の亜鉛濃度が上がるというような事例でございます。
 5ページ目の方は、いわゆる休廃止鉱山由来といいますかそちらの事例でございまして、同じく楕円形で書いてあるところが休廃止鉱山もしくは鉱脈をあらわしております。この中にも事業場とかもあるわけでございますが、ここの事例でいいますとこの事業場はこういう休廃止鉱山の水を処理するような施設がある事業場でございます。このように休廃止鉱山がある場合に環境水中の亜鉛濃度が高くなってございます。
 同じく休廃止鉱山の影響と考える、6ページでございますが、ここにつきましても楕円形の休廃止鉱山がかなり広い分野ございますけれども、上流の方の支川の方では複数年超過していないのに対してこういう休廃止鉱山もしくは鉱脈のそこらの一帯を経由いたしますと、亜鉛の濃度が上がるようなことがございます。
 最後に7ページ目でございますけれども、最初、資料-6の方で複数年超過した地点を抽出いたしましたが、陸域で3,024地点のうち446地点、それで海域では683地点のうち54地点でございますが、それぞれの地点について汚濁源と考えられるものはどういうものかというのを地図上で一つずつ確認いたしました。このやり方といたしましては、まず対象地点を持つ河川、海域におきまして流域等の工場・事業場ですとか下水処理場、あるいは休廃止鉱山の状況とかを地図でまず確認いたしまして、さらに先ほどの排出量総合調査とか、PRTRデータをもとに工場・事業場の亜鉛の排出状況を確認しております。
 また、必要に応じて環境水中の亜鉛濃度が高いところについては都道府県にヒアリングをしてみまして、このような整理をいたしましてまとめてございます。そういたしますと、汚濁源といたしましては、工場・事業場系が7割をちょっと超す程度と、あと休廃止鉱山は2割切る程度。あと、いろいろ図面で確認しても排出源がよくわからないようなところが1割程度ございました。同じく海域についても、このような状況になってございます。
 続きまして、資料-8でございます。
 ここでは亜鉛の用途についてということでまとめてございます。
 まず、上の表はいわゆる亜鉛のマテリアルフローといたしましてこのようになっております。
 まず、我が国の亜鉛の消費量は1年間で80万トン弱程度となっておりまして、主要な用途は大きくここで5つに分かれてございますが、亜鉛めっき、伸銅品、ダイカスト、無機薬品等となっております。
 この中で亜鉛めっきは亜鉛めっき鋼板等のことでございまして、消費全体の6割ほどを占めております。主に建材、自動車部品、家電機器部品等に使われております。あと、伸銅品等亜鉛ダイカストで約2割程度を占めております。あと無機薬品用、これは主にタイヤの加硫剤等でございますが、消費の1割以下となっております。
 続きまして、2ページに亜鉛及びその主な化合物の用途ということで表を載せてございます。
 先ほどのマテリアルフローで主要用途となってございました亜鉛鋼板ですとか伸銅品ですとかダイカストは、ここの表では亜鉛の用途に分類されております。また、無機薬品の主なものであるタイヤの加硫促進助剤とかは、酸化亜鉛の用途に分類されております。この中で亜鉛の水溶性化合物の代表といたしましては、塩化亜鉛とか硫酸亜鉛が挙げられます。
 そこで、今水溶性亜鉛という話が出ましたので、3ページ目で資料をつけてございます。これはPRTRの化学物質ファクトシートでございます。
 水溶性化合物といたしましては、主に塩化亜鉛と硫酸亜鉛が挙げられるということでございましたが、塩化亜鉛はマンガン乾電池の電解液に使われるほか、活性炭や染料、農薬を製造する際などに使用されております。また、この塩化亜鉛の水溶液は金属酸化物を溶かすためにめっきとかの工程の中でも使われてございます。
 あと硫酸亜鉛の方でございますが、レーヨンの製造工程で液体のレーヨンを凝固させるための溶液として使用されております。あとは目薬の添加剤に使われたり、粉ミルクの中にはミネラル分を強化する目的で添加されたり、あるいは殺菌剤のボルドー液などの農薬には農作物への薬害を防止するために混合されたりしております。
 続きまして、資料-9に移ります。
 先ほど水質汚濁物質排出量総合調査のデータを用いて全国的濃度の状況を見たわけでございますが、この排出量総合調査のデータといいますのは、排水濃度のほかに排水量も記載されておりまして、要はその2つを用いて負荷量を出すことができます。その負荷量をこのような凡例の部分でプロットしてみました。左上の方に亜鉛排出事業場件数となってございますが、合計で7,136件のデータがございます。
 2ページ目に移りまして、それでは負荷量の方で業種別にどの業種が負荷量として多いかということでまとめてございます。
 一番多いのは水道業ということで、具体的に下水道、さらに言えば下水道の終末処理施設になりますが、このように断トツに負荷量としては多い形になっております。続いて2番目に金属製品製造業、化学工業、パルプ等々となってございます。
 それで亜鉛の排出の業種というのは多岐にわたっているのは事実でございますが、負荷量を90%超過とか95%超過とかやっていきますと、ある程度負荷量が多いところというのは業種が限定されるような状況でございます。この95%超過の業界の中には12業種が入ってございます。というわけで、12業種で累計で95%になってしまうということでございます。
 3ページ目は代表業種における特定施設の内訳ということで、さらに業種の中でどういう特定施設から出るのかということで、簡単に表にまとめてございます。工場には特定施設を幾つか持っている場合がございますが、排出量総合調査の中では業種の中で代表的な特定施設一つがわかるような形になってございまして、そういう条件のもとのデータをこのように単純に計算したものでございます。
 先ほど水道業が負荷量としては多いという話がございましたが、特定施設を見ていただきますと、下水道終末処理施設がほとんどということでございまして、金属製品製造業などを見ますと電気めっき施設とか、酸又はアルカリによる表面処理施設、化学工業におきましては化学繊維製造業ですとか合成樹脂の製造業、パルプもこのようになっておりまして、続いて4ページの方にいきますと、鉱業、鉄鋼業と続いておりまして、輸送用機械器具製造業とかになりますと、酸又はアルカリによる表面処理施設、あとは繊維工業などではいわゆる染色整理業といいますかそのような分野で多くなっておりますし、非鉄金属の場合も酸・アルカリによる表面処理施設等、このようになってございます。
 そこで5ページ目に移りますと、今申しました特定施設でこのような当該特定施設を主とする事業場からの排出水からの負荷量を出してございます。そうすると下水道終末処理施設が負荷量としては一番多い形になっておりまして、あと電気めっき施設ですとかパルプ、鉱業、化学繊維等々となっておりまして、これも亜鉛の排出は多岐にわたるのも事実でございますが、負荷量をこのように類型で並べていきますとある程度幾つかの特定施設を主とするもので95%となっております。ちなみに、95%までで15施設となっております。
 続きまして、それでは具体的にこの排出量総合調査の濃度の分布がどうなっているかということでいっぱいこれつけてございますが、まず業種別ということで数枚つけております。業種につきましては先ほど95%超過までの幾つかの業種があったわけでございますが、その業種について分布を示しております。
 まず、水道業。これは負荷量が多かったわけでございますが、濃度の分布を見てみますとかなり低濃度で排出しています。平均値でも0.06ぐらいということで、平均しますとかなり低濃度で出しています。
 次に、金属製品製造業におきましては、左の棒グラフを見るとかなり排出する濃度にばらつきがございます。右側のプロットを見ていただきますと、横軸が亜鉛濃度で縦軸が処理水量でございますが、このようにばらつきがございまして、処理水量の大小によって濃度の傾向が出るかという観点で見ますと、これを見た限りではそのような傾向はちょっと見受けられないような状況もございます。
 同じく化学工業。これは低濃度で分布しておりますし、パルプ。次の8ページにいきますと鉱業、若干ばらつきがございます。鉄鋼業。あと輸送用機械器具製造業、これもばらつきが若干ございます。あと協同組合、次の10ページでは繊維工業、非鉄金属製造業、電子部品・デバイス製造業、あと石油製品・石炭製品製造業。
 ここまでが代表業種ということで濃度分布を示しまして、次のページからはまた同じようなグラフがありますが、今度は当該特定施設を主とする事業場ということで、主にどういう特定施設があるとその工場からの排出水の濃度がどうなるかということで、12ページでは下水道終末処理施設。これは先ほどの水道業とほぼ同じでございますが、平均値がやはり0.06程度で、負荷量は多いんですけれども、濃度は低濃度で出しております。
 次に、電気めっき施設におきましては、ばらつきがちょっと見受けられます。パルプが次になっておりまして、鉱業、若干のばらつきがございます。化学繊維製造業、あと特定事業場から排出される水の処理施設。15ページの酸又はアルカリによる表面処理施設、これは数も多いですし、濃度の分布もこのように幅広くちょっとばらつきが見受けられるような状況でございます。
 次に鉄鋼業、次に金属製品製造業又は機械器具製造業、次が紡績業、合成樹脂製造業、し尿処理施設、非鉄金属製造業。あとは無機化学工業製品製造業の一部、最後が石油化学工業の一部の特定施設。排出量総合調査で濃度の傾向はこのような形になってございます。
 続きまして20ページに移りますと、これがPRTRデータ。こちらの方は排水濃度はわかりません、負荷量の方がわかるデータとなってございます。先ほどこれに似たような図が出てきたと思いますが、20ページの図はPRTRデータを用いたものでございまして、同じくこの資料の1ページ目が排出量総合調査で求めたものでございまして、ちょっと1ページと20ページを比較していただきますと、排出量総合調査の方がといいますか、中小規模の工場・事業場も排出量総合調査がとらえていまして、件数自体も1ページ目の方は7,136件ございますが、PRTRの方、20ページは2,866件でございまして、同様な傾向を示していますというのが結論でございますけれども、特にPRTRの方は最初2年間は年間取り扱い量が5トン以上で、3年目からは年間取り扱い量は1トン以上ということでいろいろデータが広がる状況になってございまして、PRTRデータは下水道終末処理施設ですとか廃棄物処理施設を設置している事業者につきましては全部が対象になってございます。
 同じくPRTRデータを用いて業種別の負荷量がどうなっているかというのが21ページでございます。上の表が業種別でございまして、中分類にしますと水道業という表現になりますが、水道業がこのように負荷量としては多い形になってございます。あとは化学工業ですとか繊維ですとか金属製品製造業等々が、このようになっております。
 あと下の表で1事業所当たりということで出しておりまして、繊維工業がかなり突出しているようでございまして、ただちょっと内訳を調べてみましたら、要は大規模なレーヨンの工場がこの分類に入ってございましたので、いわゆる染色整理業とかいうイメージの業種があるために1事業所当たりがこのように大きくなっているというわけではないということは、確認した結果でわかっております。あと石油製品、石炭製品製造業も1事業所当たりで大きいんですが、そもそも件数自体が少ない関係もあり、これも大規模な工場ということでございます。
 続きまして、今度は自治体の立入調査の結果ということで示しております。これは地方自治体の方が毎年立入検査をやっているわけでございますが、そのデータを平成12年から14年、3年間集めまして、業種ごとにどうなっているかということでグラフにしました。データの中には一つまず定量限界値未満のいわゆるNDが含まれておりまして、グラフの中で白くなっている部分はNDでございます。棒グラフが黒くなっているところがNDではなくてある濃度が検出されたところでございますが、そのNDを除いた平均値を○で示しております。そういう条件で濃度を見ますと、金属製品製造業が2を超過しておりまして2.5ぐらいになってございまして、あとの業種は自治体の立入調査からみますと、これは平均的に見た話でございますが、おおむね1を下回っている状況で、たまに大分高い位置に○がプロットされているところがございますが、さらに内訳をうちの方で確認しましたところ、まず件数自体も少ないですし、かなりデータの内訳の中に、これは立入検査でございますので異常値、下手をすると100に近くなるようなデータとか含まれていることが原因で真ん中のあたりですとか、ちょっと高いプロットがありますが、理由はそのような状況でございました。
 同じく平成13年度が23ページ目でございますけれども、同じような傾向になってございまして、同じく24ページが平成14年度となってございます。
 25ページ目は、いわゆる生活排水における亜鉛濃度ということでまとめました。これは表の方に載せておりますが、このデータは中規模の合併処理浄化槽、中規模として処理対象人員が201人以上ということにしておりまして、その浄化槽から排出される生活排水の亜鉛の濃度について、平成15年度に調べております。全国の5つの都道府県でそれぞれ3つの浄化槽を対象に調査をしました。
 流入水質という欄にBODと亜鉛の濃度が示してございますが、これがいわば浄化槽に入る前の未処理の生活排水です。流入水質の亜鉛の濃度は平均値でいいますと114.7と書いてございますが、これは単位がμg/lでございますので、それをmg/lに直すと0.1mg/l程度となってございます。この中で例えば施設No.15とかで699.6とかいう高い値が出ていますが、これは測定自体は適正な方法でやってございまして、たまにこういう値も出るのは事実みたいでございますが、ほかのデータを見ると大体70前後の値でなっておりまして、この699.6を入れて計算してもmg/lに直すと0.1程度となっております。
 ちなみに水道水がどの程度か同じこのところではかったところ、一番右でございますが、30μg/l未満となってございまして、このような数字になってございます。
 最後、ちょっと説明が長引きましたが、資料-10の方に移ります。
 資料-10では水質汚濁防止法に基づく排水基準ということで、現在の状況を簡単にまとめたものでございます。
 これで(1)で健康項目、(2)で生活環境項目とございますが、(1)の健康項目についてはいわゆる環境基準値の原則として10倍の濃度レベルで排水基準値が決まっております。これは排水口から一定の距離を経た公共用水域においては、通常少なくとも約10倍程度には希釈されるであろうという想定のもとの結果でございます。
 (2)の生活環境項目に係る排水基準ということで、例えばBODとかでは一般の生活から多く排出されるものでありますので、一般家庭排水を簡易な沈殿法によって確保し得るレベルとしてBODは定められております。亜鉛に関しては、現在5mg/lの基準値が設定されておりまして、その基準値は当時の水道への影響、漁業及び農作物被害の防止についての見地からの知見に基づいて設定されております。
 (3)ではいわゆる上乗せ排水基準。これは国の方で一律排水基準を決めますが、都道府県の方でより厳しい上乗せ排水基準を設定することもできることとなってございます。
 それで亜鉛に関する上乗せ排水基準の設定状況を2ページ目と3ページ目に載せてございます。これを見ますと、0.5とか1とか1.5とか2とか2.5、3、4、3ページの方に移ると排水量自体をいわゆる裾下げといいまして、一律排水基準では1日当たり50立方メートル以上が規制の対象になってございますが、3ページにありますように排水量をもっと下げてそれを超える事業場に対して規制をかけている県がございます。
 この上乗せ排水基準の設定の根拠とかをいろいろ調べたのですが、例えば2ページを見ていただきますと、北海道の一番上0.5というのは実は昔1件対象があったらしいのですが、現在は規制対象の事業所がございませんが、伊達海域におけるホタテ等の養殖をここでやっていたということで、そういう背景でこのようにしておりますし、北海道を言いましたので同じく1.5の北海道(余市川)となってございますが、ここについては漁業とか水道とか農業、こういう観点を考慮して。あと2.5のところに北海道(支笏湖)とございますが、ここについてはヒメマスの養殖とかやっているような背景があるということでこういう値。あとは、4.0の北海道(堀株川)とございますが、これにつきましては掘株川流域に広大な水田がございまして、そのような農業用水の観点から、このようなイメージ。
 最後に4ページ目に参考として亜鉛に関する各種基準ということで、実は今申しました上乗せ基準の設定根拠の中でも水道水質基準とか農業用水基準を参考にしている、あとは水産用水基準。ただ、水産用水基準につきましては、当初40年のときは値が0.1でございましたが、今の2000年版のものですとかなり厳しい値となってございます。
 また、水道水質基準1.0以下。これはこれ以上の濃度の亜鉛が水に含まれますとお湯が白濁し、お茶の味を損なうことがありますとかいうことで味覚及び色の観点から設定されております。
 農業用水基準の0.5というのは、昭和45年の農水省さんの方の公害研究会というところで出されたようですが、水稲を対象としまして被害が発生しないための許容限度濃度として設定されてございます。このような基準を参考にして自治体の方は上乗せ基準を設定し、さらにその水域の自然的な条件等を考慮して決めているということがわかってございます。
 ちょっと長くなりましたが、資料については以上でございます。

○松尾委員長 どうもありがとうございました。膨大な資料、よく集められたと思うし、なかなか解析も大分進んでいるように思いましたが。
 それでは、委員の皆さんに改めてこういうような状況にあるということと、それから当初からある委員会のミッション等絡めて、まだ時間がちょっとあるので、今日は第1回目ということもありますので少し感想的なことも含めてそれぞれご発言いただきたいと思います。
 それでは眞柄先生、よろしくお願いします。

○眞柄委員 まず確認ですが、今定められている水濁法の排水基準で規定している亜鉛と、それから今回の環境基準で設定された亜鉛の測定法は同じで、それがいわゆるすべての水の中にある亜鉛を規制しているものか、あるいはキ酸で溶解するものなのか、あるいは溶解性のものなのか、どういう亜鉛を規制しているかということをまずきちっと定義をしてください。

○村山水環境管理課長補佐 まず、亜鉛に関しては全亜鉛ということでございまして、その中には溶存体の亜鉛と懸濁体の亜鉛がございますが、それぞれの値があった場合、それを足したものを全亜鉛の濃度として、まず値としてはそのようになってございます。

○眞柄委員 全亜鉛も、要するに強酸なり何なりを使って完全に溶解した状態で測定する亜鉛なのか、それとも薄い酸で溶解して出てくる亜鉛を測定しているのかどちらかということです。

○村山水環境管理課長補佐 ちょっと今の件につきましては、はっきり調べましてお答えいたしたいと思います。

○眞柄委員 それともう一つ関係して。立入検査でNDとありますね。今、排出基準5ですから、検出限界0.5ですよね、多分。NDと出てくるのは0.5でしょう。

○村山水環境管理課長補佐 都道府県によっていろいろND自体が変わってございます。

○眞柄委員 そうすると、今10倍原則でいくと、環境基準は海域で0.1、河川では0.3というのが最初のゴールとして見えてくるわけですが、NDの中にはその数値がたくさん入っているんじゃないですか。それを調べていただかないと、後ろの方で提示していただいたデータの活用が非常に難しくなる。だからそこをきちっとそれぞれの県が違うんだったら、この県は0.3だ、ここは0.1なんだ、0.05だとかね。今、最初に想定するゴールの数値が含まれている数値で見せていただかないと、我々分布のことは何も言えないので、それを次回出してもらいたいと思います。
 それから、河川の方は水生昆虫を対象にして決めた数値ですよね、影響から。そのときにアメリカやカナダは硬度を考慮していますね。日本の平均的な硬度を考慮してこの数値が出てきたんだと僕は記憶しているんですが、先ほどの分布を見てみると、河川の上流部が多いというお話になると、硬度が想定したよりも低くて、水生生物のことを考慮するともう少し厳しい、10倍原則なんて言っていられない水域もあるんじゃないかなという気がする。一方、都市部では硬度が高くなっているからそれほど深刻に考えなくてもいいということもあるので、できれば硬度のデータも一緒に出してもらいたい。
 それからもう一個。亜鉛はカドミと共存していますよね。農業用水のときにはカドミの被害の問題と、その裏腹で亜鉛の基準が設定されたと僕は記憶しています。そういう意味では、亜鉛とカドミと、場合によれば砒素も共存していることが多いので、そのデータとあわせて、では亜鉛をどうするか、今日本の水域で亜鉛がどういう状況にあるかということを見せてもらいたいというのが2点目。
 それからもう一個。ご説明があったように亜鉛はいろいろな用途で使われていますよね。そうすると、ノンポイント無視できないですよ。いわゆるノンポイントをどれぐらい見込むかということをやらないと、水生生物だから、今やろうとしているのは。先ほど松尾委員長が言われたように新しい環境基準を念頭に置いた排水基準を設定しようと言っているのだから、湖沼の方もノンポイント頑張ろうと言っているので、そういう意味ではこれについてもやはりノンポイントがどれぐらいあるかというデータをやはりちょっと出してもらわないと、亜鉛というのはいろいろな分野で使われているし、利害関係者がたくさんいらっしゃるので、できるだけ丁寧に資料を出してもらいたいなと思います。
 もう1点欲言うと、それは東海先生からお話を聞いた方がいいのかもしれませんが、今亜鉛はすずの代替で使われているんですよ。その前段はアンチモンだったんです。アンチモン、すず、亜鉛と来ているわけ。だんだん、いわゆるヘルスリスクが下がってきている。そういう下がってきている状況にあって、いわゆる水生生物の影響を少なくするために環境管理をやろうと踏み込んだわけだから、ですから逆にそういう今まで代替になってきたものと今亜鉛の規制をしようというときと考えると、もうちょっと丁寧な資料を出してもらえないかというのが実感です。
 それから先ほどいろいろなデータを見せてもらったのですが、自然由来のことが部会の答申で出ていますよね。そうすると自然由来と、先ほどの濃度分布、事例で幾つか出ていたのですが、さっきのノンポイントと同じで自然由来がどれぐらいあって、水濁法の具体的に規制の対象になる事業所と、どこか特定のところでもいいです、事例的に。どれぐらいの割合になっているかというのを見せてもらいたいなというふうに思います。
 それからもう一個、関係の方々とヒアリングするという話だったのですが、先ほどのデータを見ると、今の排水基準の5ppmを超えるか超えないかというふらふらしているところは排水量が大体100立米ぐらいなんです。1カ所か2カ所、1,000立米ぐらいのやつがあるわけです。そうすると、それを今排水基準を超えている事業場に対して、都道府県はどういうご指導をされているか。それは今後、排水基準値が決まったときに、それが工学的に実行可能性があるかどうかということも重要なポイントですので、今現に超えている5ppmも守られていないような、あるいは5ppm程度出している事業場に対して都道府県はどういうご指導をされているかというようなのもぜひ出していただきたいと思います。
 私はそれだけです。

○松尾委員長 ありがとうございます。
 いろいろな意味で宿題がたくさん出ておりますが、ざっと皆さんに意見を聞いてしまってから1つまとめて答えてもらった方がいいかな。順番はあえて言いませんが、せっかくの機会ですからあと30分ぐらいはフリーに時間を使わせてもらいたいと思うので。
 それでは、平沢委員。

○平沢委員 早稲田の平沢でございます。どうもご丁寧な資料、ありがとうございました。
 幾つか、在り方ということなので、やはり単に規制を決めるだけではなくて、水生生物を対象とした新しい考え方を21世紀においてどう対応していくのかというところまで踏み込んで議論いただいた方がいいのではないかと思うんですけれども、関連して幾つかまた資料を見たいなと、教えていただきたいと思う点がございます。
 初めの資料-6の水質汚濁の状況ということで、10年間の平均値ということなんですけれども、本当は長いスパンでもっとどうなっているのか、データが無いこともあるかもしれませんが、長い年月を経て減っているのか増えているのか、その辺の多少ばらつき、スポットのデータなのでばらばらしていると思いますけれども、1年の中でもどういうふうに分布していて、あるいは、ほとんど低くてときどき超えているのかとか、ちょっと膨大なデータになって申しわけないんですが、そういうものを見ていろいろ考えたいと思いますので、できれば10年間の平均というよりはスポットの値でずっと、多分データはあるから平均しているんだと思うので、経年変化、あと最大、最小みたいなものが見れるような形で見せていただけたらというのが1点でございます。
 それから、ほかにもいろいろあるんですけれども、後で出たらメールで私意見をやるかもしれませんが、ちょっと気がついたのは、一番最後の生活排水亜鉛濃度、あと下水ですね。いろいろな意味で工場排水が入っているから下水なのか、あるいは人間がそもそも排出しているのかですね。結構僕は出しているのではないか、食品なんか結構入っていますので、入り出、人にこのくらい入ってこのくらい出てとか、あるいは先ほど下水処理場の流入水質でしたけれども、出口はどうなっているのか。多分、活性汚泥に結構吸着されるところはあるような気がするんです。そういうのはどう考えるのか、出口です。そういうデータ、これは流入だけだったので要するに亜鉛のこの濃度が人なのか、産業なのかというところがいろいろ考えるときに結構キーではないかな。それとあわせまして、水道水の数値を見ると0.03mg/l以下とおっしゃっていましたけれども、私は結構高いなという感触でして、もちろん高い濃度に対しては希釈されるというイメージがあるんですが、前の10倍則なんてゼロで希釈するようなイメージだったですよね。でも今CODなんかもそうですけれども、外洋の濃度が逆に結構上がっていまして、希釈効果というのが微妙なところ、本当に10倍に希釈されていないんですよね。この水道水で見たって、結構環境基準にきわどい数値があるわけですよね、ある意味。0.03mg/lとか、海域だったら超えていますよね、水道水でいいんですよね。0.01mg/lとか0.02mg/lですものね。0.026mg/lとか0.024mg/lなど、意外に超えている濃度があったら、環境基準を超えた水を飲んでいたら、水道水も規制されるのかななんて微妙なことを思ってしまうので極端な話ですけれども、その辺のあり方も含めて、その辺のデータがすごく気になりましたので、参考意見として述べさせていただきます。

○花木委員 環境基準が設定されたときの議論をほとんど存じ上げないので、それもあってそもそものあり方についてちょっと意見を述べさせていただきたいと思います。
 今回出していただいた資料で亜鉛の発生量と濃度と両方の観点から出していただいているわけですけれども、発生量について見ていくという立場がどれぐらい有効なのか、あるいは必要なのか、それによって後の対策は随分違ってくると思うんです。特に先ほど眞柄先生がおっしゃったノンポイントソース、これは水量としては多いかもしれないけれども、濃度は低いか高いか現時点ではわからない。発生量を中心に見るのであれば、下水道も非常に大きいけれども、ノンポイントも非常に大きい可能性があります。そうすると例えば湾のような閉鎖性水域を考えたときに、そういったいわば総量規制的なものまで考えていくんであれば、ノンポイントと下水道に対してターゲットを絞るべきだし、あるいはあくまでも一定のしきい値があって、それ以下の濃度にキープしなさいということであれば濃度が高いところを攻めていくというのが早道だろうと思うんですね。そのあたり、基本的に発生量というのをどういうふうに考えていくかというあたりの議論が必要かなと思っています。
 それからもう一つは、これは我々の委員会の範囲を超えているわけですけれども、もっとマテリアルフローの上流側の製品だとか食品、そこで使われる亜鉛を規制していくというような方針があるのかどうか、この辺はちょっと現状を教えていただければありがたいかと思います。
 以上。

○松尾委員長 だんだん増えてしまうと答えにくくなるんだったら、今のうちに少し答えますか。今のマテリアルフローのどこまでというのは結構難しいかもしれませんけれども、何か感想ありますか、事務局の方で。基本的には下で絞って上でそれぞれ考えてください、こういうことかもしれませんけど。

○太田水環境管理課長 まず、マテリアルフローに関して、上流の規制というのは現在我が国ではそういう規制方法というのはあまりとられていないんですが、例えば電気製品なんかヨーロッパの方で新しい規制でそういうのが入っております。ただ、その中に亜鉛はまだ入っていなかったと思いますので、そういう意味で今言われている鉛とかああいう有毒物質についてはそういう方向に世の中動いておりますが、まだ亜鉛まではいっていないというふうに認識はしております。

○花木委員 恐らく一般に出回っている、さっきの話にもありました食品だとかそのあたりの問題かなと思うんですけどね、工業製品というよりは。

○眞柄委員 亜鉛は最後の資料にありましたように必須エレメント、必須元素なんですよ。特にミルクヘッドの赤ちゃんとか、あるいは成人でもそうですけれども、サプリメントとして亜鉛がたくさん使われて、それ自体が健康維持のために必要な金属ですから、それを絞るということは絶対ないだろうと思います。

○松尾委員長 わざと飲んでいる人がいるんですから、これはなかなか難しいところかもしれません。

○眞柄委員 ただ、今決めようとしたのは水生生物だから、ヒトの話じゃないんでね。ですから先ほど平沢先生の言われた水道水こんな高いかというのは、今はもう使っていませんけれども、亜鉛めっきした水道管、鋼管を水道管に使っていますので、亜鉛めっき使っている水道管につながっている蛇口の水は亜鉛1ppm出ますので。ですからそれはもう承知の上で議論をしていただきたいと思います。

○松尾委員長 それでは、それぞれ随分いろいろ宿題が出ますが、どうですか。
 東海さん。

○東海委員 資料-7に関しまして教えていただきたいと思います。資料-7の7ページ目のところで排出源の状況ということで、超過地点に関しまして1カ所ずつ確認をされて、最終的に排出源とその寄与率というのを求められておられますけれども、ここのところは恐らく技術的には個々の場所ごとにその地域の個性といいますか、バックグラウンド濃度をどう設定したとか、あるいは本川の流量に対して排出事業所の排出量、本川の濃度に対してそこの事業所からの排水による濃度が入ることによって確かに上がったといった、そのあたりの定義を少し明確にされないと、寄与率というところで工場・事業場から7割ですか、7割5分ですという説明がわかりづらいと感じました。
 2点目は、先ほど眞柄先生も既にご指摘のとおりのことなんですけれども、この用途毎のマテリアルフローを見ますと、要するに年間のフラックスとして77万トンが1年間に回っているわけですよね。そういうのがありながら、用途を見ますとかなり細分化された多種な用途に亜鉛は使われていて、ある意味で環境中に蓄積・散在したようなフラックスが水域中の濃度に寄与している部分は、寄与しうるのかどうか、少し丁寧に押さえないと、ある特定の排出源からの寄与率75%というふうに言い切るにはちょっと難しいという印象を受けました。
 以上です。

○松尾委員長 では、中島さん。

○中島委員 単純な質問からですけれども、資料-6で公共水域のデータがございますけれども、中に記載されていない都道府県があるかと思いますが、それはデータがないということなのかという質問です。
 それから関連しまして、資料-7につきましてはすべての都道府県が入っていると解釈してよろしいのか。それは単純な質問です。
 それから1点は、やはり排水の規制となりました事業場の方で必ず何らかの対応をとるということで、既に亜鉛は基準がございまして、工場がそれなりの対応をとっている、あるいは同時にいろいろな有害な金属を出している工場が多いかと思いますので、凝集沈殿のような処理、さらにプラスしてろ過をしているようなそういった処理をしているところがあるかと思います。そういった意味で少し排水処理技術という意味では、やはり現状に使っている凝集沈殿のような処理でどこら辺まで果たして落とせるのか、そういったデータがかなり有効ではないかと思います。
 それから、こういった分布を出していただいて、見てわかりますように対数正規といいますか、濃度の低いところが高いような分布をしておりますので、その対数正規分布している業種全体として平均値が高いか低いか。平均値は本当言いますと対数ですので幾何平均の方がよろしいかと思いますが、その平均値が高いか低いか。
 それから、全体の中で見てみますと、右がグラフの濃度が高いところでぽこっと高いような事業場があるかと思います。私ども前に規制していたときには、やはり業種全体で対応するようなものは平均値が高いもの、それから右の方にぽこっと立っておりますのは高いものがあるところは業種といえば事業場対策、そういった観点でございます。そういった意味では幾つかの業種で右側に高いようなところがございますので、そういった業種ではどういった理由でそういった高いものが出ているか、そういった観点で見るとよろしいのではないか。そういう意味では、恐らく既に既存の凝集沈殿等の方法があるかと思いますので、そこの維持管理であるとか、あるいは工程内の対策とか、そういったものが有効に働く可能性もあるのではないかと思います。
 ちょっとあまり理念的でなくて現実的で申しわけございません。

○松尾委員長 一番最初の質問はどうですか、件数、全部がはかっているのか……

○中島委員 公共水域が全部でないような感じ。

○村山水環境管理課長補佐 公共用水域に関しましては、全部のデータを解析していったということで、要はデータ自体、環境基準が設定された後はこれからどこでもはかれるとは思われますけれども、過去10年間のデータでございますので、データをすべて集めましたが、そのデータ全体を確保していくと、このような形ということでございます。

○中島委員 愛媛とか滋賀とか沖縄とかちょっとないような気がしたんですが、愛媛ありますから徳島ですか、ちょっと。そういった理由ならばわかりました。
 場合によっては、データ出ていないところで高いところがあればということでお聞きしました。

○村山水環境管理課長補佐 もう一回一応確認しておきます。10年間の公共用水域の常時監視データ及びもう一つ、地方公共団体が独自に行っている測定データという独自で調査のデータというのがございまして、その2つを合わせたトータルのデータが全体のデータとなってございます。

○土屋委員 眞柄委員から大変多くの資料請求があったので資料請求はやめまして、質問をさせていただきます。
 まず、資料-9で例えば12ページをご覧いただきたいんですけれども、ここで特定施設を有する事業場について、これは排水濃度ですよね。だからかなりいろいろはかっておられます。私はそういう意味では、よく資料がまとまっているなと思ったんです。これはそういう特定事業場についても自治体の立入調査検査をまとめたものなんですか。

○村山水環境管理課長補佐 これはまずデータ自体が水質汚濁物質排出量総合調査ということで、各事業場全体で4万9,000くらいの事業場にアンケート形式で様式を送付いたしまして、そこに自主的な測定の結果というのを記載してもらったデータでございまして、そのデータをまず確保しています。
 あと特定施設の部分の濃度ですが、これは一つ誤解がないようにということで申し上げますと、特定施設から出る濃度という意味ではございませんで、当該特定施設を主な特定施設とする工場・事業場全体から排出される水の濃度とちょっとややこしいのでございますけれども、そういうことでございます。

○土屋委員 私端的に12ページと言ったのは、下水道終末処理施設がありますね。これは特定事業場ですよね。そこから出る排水の濃度なのか、そういう意味です。

○村山水環境管理課長補佐 この場合はそういう。

○土屋委員 それともう1点は、これも多分業種別というふうに書いて、今特定事業場だから排水とリンクしていると思うんですけれども、業種別といった場合にこれはやはり特定事業場と同じような意味でアンケートか何かで調査されたんですか。
 なぜそんなことを聞くのかというと、例えば亜鉛の用途からいうと亜鉛めっきというのは物すごく多いでしょう。そうすると、その辺のところの業種からの排水は多いと思うんだけれども、特定事業場として見ると下水に入ってしまっていて表に出てこないのがあるかな。だからこの特定施設を主とする事業場の資料で見ればその辺は分けられるんだけれども、業種別といったときにダブルカウントはしていないのかなというのがちょっと質問だったんです。

○村山水環境管理課長補佐 まず、大きく工場・事業場から河川等の公共用水域に入るものと下水道に入るものがあると思いますが、まず下水道管に入るのはこのデータには入ってございません。ということで、下水関連は終末処理場から河川に出るデータがこの中に入っていますということです。

○土屋委員 もう一つは資料-6なんですけれども、小さい話なんですが、公共用水域における亜鉛の検出状況で、環境基準を複数年超過で陸域で0.02以下というのはカウントされているけれども、どう理解したら良いのですか。

○松尾委員長 平均値だから。そこに示したのは平均値であって、0.02を超えた数を数えているわけじゃないんだよね。ですから、複数回数えられたというのは、0.03を超えた値が複数回あるけれども、その流域については平均してしまうと0.02までいくと。ですから、平均値の問題と超過した回数というのは必ずしも対応していないと私は理解しましたけれども。それでいいですね。

○高橋委員 2つあるのですけれども、1つは先ほど平沢先生がおっしゃったように生活由来の亜鉛の内訳についてですけれども、食べ物とかそれから水道管由来以外、家庭用品でかなり亜鉛を含んでいるものがあるんじゃないかと思うので、もしもわかればそれも調べていただきたいということと、あともう一つ質問なんですけれども、資料10の一番後ろに水産用水が非常に厳しい値で決められているということでございますけれども、これは具体的にどのような運用になっているかというのを後ほどでも結構ですので教えていただければ。

○松尾委員長 それはどうですか。水産用水の多くの場合、実態とあれとが、基準値と望ましい水質性と実際のそこの水がどうなっているかというのは違う可能性がありますけどね。

○村山水環境管理課長補佐 実態の方は今時点わからないんでございますけれども、基準値自体は法的なものではございませんで、実態については今時点の情報ではお答えはちょっと無理でございます。

○松尾委員長 そういうのは公共用水域の水質測定データの方が今現状であるということですよね。そこで本当に漁業被害が出ているかどうか、これはまたちょっと別な話になって、亜鉛だけで出ているとも言えないとか、亜鉛だけ取り出したときにではどれだけというのは、これはなかなか因果関係が難しいだろうと想像しますけどね。

○宮委員 先ほどから話題になっている平均値と超過の関係ですけれども、やはり生物の中のある時期に超過したところで暴露されると非常に影響が大きいというようなことが多分あると思うんです。ですから、この辺がやはり中央環境審議会の水環境部会の方でも平均値規制というのがなじまないんじゃないかというご意見が出たバックグラウンドにあると思うんですが、環境基準値を決めるときに考慮されたようなことがあるのかどうか、データがあるのかとか、その辺がわかれば教えていただきたい。

○松田企画課長補佐 企画課の松田と申します。
 環境基準の年平均値というふうにされましたのは、対象としている影響というのも慢性影響ということで、その観点でいろいろな試験、実験データを見て決められたということになっております。

○松尾委員長 ですから特定の卵から何かかえるときに問題だとか、そういうことを特定してピンポイントでやっているわけではないんですね。もう少し幅広い感じで。どういうふうになっているんですか、それ。

○眞柄委員 場合によれば、次回のときに答申のときの資料を出していただいた方がいいかもしれないです。河川の方は水生昆虫で、海域の方はたしか授精だったと思います。ですから、根拠となったものはどういうことかというと、それはそれとして出していただいた方がいいだろう。
 ただ、環境基準は決まっているわけですから、環境基準の値と環境基準を本当にというか、的確に担保するための排水基準はどうあるべきかという形で議論していただきたいということで先ほど幾つかの資料を出してという話をしました。
 それから、先ほどの高橋さんのご意見で、土屋先生のもそうですけれども、業種ですよね。たしか総量規制かNPか何かを細分類でやっていませんでしたっけ。そうですよね。ですから、一律基準は一律基準なんですが、やはり細分類で見ていかないと、先ほどどういう業種が今の排水基準の5ppmが守られないのはどこかというのを出してくれとお話ししたけれども、実は案外細分類で見ると、やはり環境管理のための政策を定めて、それを実行していかなければならないというところが見えてくる可能性もあると思うんです。ですから今、大分類でやっているんだけれども、細分類でちょっとチェックをしていただくと、ここの業種はどこにあるか、ここにあるかというのが見えてくるんじゃないかなと思うので、どうですか、その辺は。

○村山水環境管理課長補佐 それに関しましては、排出量総合調査の中では、細分類までわかるようになってございますので、今回中分類ということで傾向をお見せいたしましたが、それは可能でございますので。

○松尾委員長 それでは、今幾つか宿題みたいにあったけれども、とりあえず答えられるところで何か感想、事務局側の感想はありますか。

○村山水環境管理課長補佐 いろいろいただいた宿題はこれから検討させていただきます。
 それと、1つ東海先生のご質問に対してお答えしていない形になっておりますので。排出源の状況というのが円グラフでございますが、これは要は厳密な意味で定量的に出したというよりは、大きな図面に事業場はどこにあるかなというのをまず押さえたり、あと休廃止鉱山がどういう位置にあるかなとかいう排出源の情報をいろいろ大きな図面に落としまして、その中で考えられるのはこういう原因ではないかと、そういうようなレベルでございます。それに対してさらによく現場を知っている都道府県にもヒアリングをかけて、そういう条件で出すとこのような形になるということでございまして、いわゆる厳密な意味で出したようなイメージの図ではございません。

○松尾委員長 ありがとうございました。
 いろいろ非常に基本的なところからの測定法の問題から最初指摘されて、これは非常に場合によってはデータ自体の問題にもかかわってきますから結構重要な指摘だろうと私は思いましたけれども、それも水道ではかっているはかり方、下水道ではかったり、それぞれ場合によっては分野でもって違っている可能性がありますよね。それはちょっとよく調整していただく必要があるかもしれません。
 それからもう一つ基本的なところで、花木先生の言われた濃度規制でいいのか総量規制か。要するになぜ総量規制が必要かといえば、非常に生物濃縮みたいのがかかって、濃度を幾ら下げても最終的には蓄積していって被害が起きるんだという構造のものなのか、ある濃度であれば生物濃縮があっても、逆に言えばカキなんていうのはどんどん、亜鉛が高いからというので今好まれて食べられているようなところもありますよね。ですからそういう意味で生物濃縮があってもいいんだとか、生物の寿命があるので私は基本的に無限に希釈されているのはだめだとは言わないつもりですけれども、そういう意味で放射能とも違うし、大分違う性質を持った金属だと思うので、その辺で私はやはり考え方としては濃度でいいんではないかと今は思っていますけれども、その辺の問題を含めてどういう構造の物質なのか、どういう影響を与えそうな物質なのかというのは、議論の過程で少しみんなで整理していったらいいんじゃないかというふうに思います。
 それからもう一つ一般的な話をすれば、同じ業者でも非常に濃度の低い排出量を出している特定の事業場もあるし、2ppm超えですか、そういうところに出てくる分野がありますよね。そうすると、同じ業種としても、中でも努力している人とあまり努力していないというか、それは技術的に難しいということもあるかもしれないけれども、努力している人のレベルにはみんながやはりそろえてもらうということも必要だというふうに私は考えるんですけれども。ですからその辺の実際の処理法の技術がだんだんこれから中身を議論していくと思うんですけれども、やはり眞柄さんも言われたけれども、環境基準を決めて、それを何とか守ろうという一般的な努力の方向は定まっているわけですから、それを実際にどうやっていくか、非常に難しい、難しいと非常に分散的な発生源だからといって、ではやらないのでいいのかというと、そうはならないところがこの委員会のミッションであるということも皆さんどうかご理解いただいて、何とかなるべく、コストとかいろいろな意味で考えるべきところはありますけれども、環境基準を守る方向に規制をかけなければいけないレベルはあるだろう。それに対してどうやったらいいかということをご審議いただければ、今後の方向としてはいいんじゃないかと思います。
 いろいろなご意見をいただくのは非常に貴重だと思っていますが、そういう方向はそういうことでご理解いただければと思います。

○土屋委員 今の松尾委員長と先ほど中島委員から凝集沈殿でやったときにどうなのかというような資料をそろえてほしいということを言われたものですから、そのときに今松尾委員長が言われたように努力をしているところとそうでないところで、いわゆるBAT的な考え方なんですけれども、何か違いがあるのかどうかということを併せて調べていただけるといいと思います。

○松尾委員長 いろいろな状況が多分あるだろうと思うので、そういう意味で最初のときにやった公開のレベルとか、ある種の制限的な形でのデータとかいろいろあろうかと思いますが、それは適切に判断してやらせていただかなくちゃいけませんけれども、全体をなるべくわかりやすくした上で議論が進むといいというふうに思います。
 事務局、何か感想があればつけ加えてもらって、あとその他の議題に移っていきたいと思います。

○太田水環境管理課長 とりあえず総論としまして、委員の先生方からいろいろご指摘いただきましてありがとうございました。極めて重要なご指摘をいただいたと思っております。
 私、事務局としてちょっと多いのとデータとして存在するかどうかちょっとわからない部分があるので、少しすべて的確にお答えできるかどうかわかりませんが、最大限努力をさせていただきたいと思います。
 あと時間的にも順次出すような形になるかと思いますけれども、その辺ご了解いただきたいと思っております。

○松尾委員長 次のその他の議題で、資料-11ですか。

○村山水環境管理課長補佐 それでは資料-11をご説明いたします。
 この専門委員会における検討事項について(案)ということで記載してございます。
 本日、第1回目は諮問の関係、排出実態等について、その他ということでございまして、2回目以降の検討事項につきましては、ここでいきなり処理技術となってございますが、本日いろいろな貴重なご意見をいただきましたのでそれに対すること、いわゆる本日の排出実態等に関しましてまだいろいろこちらの事務局の方で整える資料があると考えております。そういうのを踏まえて処理技術、あと諸外国の排水規制の動向、さらには亜鉛の汚濁負荷削減対策、規制等の在り方、最後に報告書という形でございまして、下に書いてございますが、必要であればその都度関係団体からのヒアリングも今後実施したいと考えているところでございます。
 資料-11は以上でございます。

○松尾委員長 いろいろな意味でまだご質問ありますか、時間がもうちょっとありますけれども、よろしいですか。
 それでは、今後の予定は今おおよその検討事項についてはありましたが、具体的な日程の問題についてはいいですか。

○村山水環境管理課長補佐 委員の先生方に調整させていただきまして、3月下旬ということで予定しております。

○松尾委員長 ちょっと具体的に。

○村山水環境管理課長補佐 具体的に、3月31日木曜日の今日と同じく10時から12時までということで第2回目の開催を予定しております。
 なお、当委員会の運営方針で、議事録を作成いたしまして公表することとなっております。後日、事務局から議事録(案)を作成いたしまして各委員の先生方にお送りいたしますので、その発言内容についてご確認いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

○松尾委員長 では、そういうことで進めさせていただきたいと思いますので、3月31日、最後の日までお仕事をしていただくことになりますけれども、よろしくお願いします。
 それでは、議事録についてはあと送られてきますので修正の上、ご返送ください。
 それでは、皆さんどうも本当に熱心なご議論をいただきましてありがとうございました。今後はひとつこういうような調子でやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 どうもありがとうございました。

午前11時56分 閉会

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