中央環境審議会水環境部会 陸域環境基準専門委員会(第4回)議事録

日時

平成14年11月22日

議事次第

 
  1. 開会  
  2.  
  3. 議事
    (1) 阿武隈川中流(1)等6水域に係る環境基準水域類型の告示について
    (2) 人工湖沼の水域類型指定の見直しについて
    (3) 検討対象河川水域の水質及び汚濁負荷量等について
    (4) その他
  4. 閉会

     

議事録

 午前10時32分開会

[開会]

[資料確認]

[議題1]

○松尾委員長 皆さんおはようございます。朝早くから、しかも定刻どおり始められるということでご協力いただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いします。
 予定として12時までということで1時間半ぐらいでありますが、濃密なご議論をいただければありがたいと思っております。よろしくご協力いただきたいと思います。
 それでは早速ですが、今日は主として3件議題が出ていまして、その他ということになっているようであります。
 最初の議題が、阿武隈川の中流(1)とありますけれども、これは以前にこの委員会等でご審議いただいた後、告示がされたということのようであります。ひとつその経過等について事務局からご報告をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

事務局資料2説明

○松尾委員長 ありがとうございました。
 それでは、よろしいでしょうか。
 

[議題2]

○松尾委員長 次の議題に移らせていただきたいと思います。
 これからはフリーな部分も含めてご議論いただければありがたいと思いますが、最初の案件が、人工湖沼の水域類型指定の見直しについてということであります。
 今年の2月の委員会の結果が今の告示につながるところをご審議いただいたわけですが、そのころから積み残されていたものとして、人工湖沼というのは、ダムができた、川が流れていたのがダムができて、現在は川の類型指定になっているけれども、それを湖の類型指定に変えるということで、そのときに応じてランクをどうするか、こういうのが懸案であって、あのときも幾つか議論があったのであって、ちょっと思い出しながらというか、これから報告を聞いていただくのがいいと思うのでありますが、今日はそれを聞いていただいた後、少しもとへ戻る議論があっても結構だと思いますので少し自由なご討論をいただければありがたいと思っています。
 それでは、事務局から今回の検討すべき中身というのを少しご紹介ください。

事務局資料3説明

○松尾委員長 それでは、今のご説明について表を見ていただきながら、最初のページのところに論点といいましょうか、課題等ということでご説明いただいているわけですが、これなどを参考にしながらこういうような中でどう考えたらいいかというのはかなり基本的な問題提起であるわけですが、いかがでございましょうか。
 どういうふうにして議論するのかいいのかが必ずしもはっきりしないのですが、まず課題等というところで、この順で少し見ていっていただいたらいいと思うのですけれども。
 最初は滞留時間の問題で、一覧表を見てみると結構短いのがあって、特に天竜川水系は非常に短いですよね。5日未満の月が 100%、ほとんどが5日未満。こういうようなのまで湖沼と呼ぶのかどうかという課題だと思いますが、この辺のことはどう考えていったらいいのでしょうか。何かご意見をいただけますか。  

○藤原臨時委員 今委員長が言われたことの意見かどうかわからないのですけれども、この課題の整理していただいている中に上水道、利水とかというものがありますが、上水道の観点から原水の目標を考えると、こういう有機性汚濁の程度というのもあるのですが、アンモニア性窒素がどうだとか、それから臭気物質、2-MIBだとかジオスミンだとかトリハロメタンの生成能、こういうものの方が実は関心が高いのですけれども、そういう観点からすると河川であろうが、湖沼であろうが、そういうものがどういうレベルかというのが非常に今関心が高いのです。BODにした方がいいとか、CODにした方がいいとかというよりも、そういう方が重要ではないかなと思うのです。
 ただ、またそういう話をすると、毎回発言しておる問題に戻ってしまうのですが、そこまでまた議論を戻すつもりはないのですが、一般論として言うと、今まで歴史的には水道の基準がベースになって河川とか湖沼の環境基準もそこから引っ張られて、特に健康項目と言われるものはほとんど一致しています。そういうことからすると、やはり水道の基準というのは非常に影響力があるのではないかなと。
 今厚生労働省に聞いてみると、水道の基準というのも例えば過マンガン酸カリウム消費量というのが設けられています。これはここでいうCODに非常に近いわけですけれども、若干ちょっと測定法が違うということがあるにしても近いわけですが、これについても見直そうという方向で、TOCにするのかどうか知りませんけれども、それも含めて見直そうという方向があるので、環境省の方の環境基準についても長い目ではやはりそういうのを視野に置いて考えてもらいたいということは思います。
 もう一つ、もっと短期的にもうここで変えたいのだということでその観点で意見を言わせていただきますと、やはり湖沼にするとN、Pとかこういうふうなものの基準が追加されますので、そういう意味からすればある意味では水道にとっては大変結構なことかなとは思うのですけれども、非常に概括的な意見として。  

○松尾委員長 水質指標の問題はおっしゃるとおりで、前回の河川のときもBODだけでいいのかというのが何度か議論になって、大腸菌は大丈夫なのかとかそういうので幾つか指標がある中で常にBODとCODだけで議論しがちであるということに対して反省は随分、議論はあるんですけれども、なかなか先へ進まない部分が実はあったりしていたんですが、また今のはもう少し別な形の、水道だったら違う指標が必要なんだ、こういうお話だと思うんですが、ちょっとそれは余りにも話が大きくなり過ぎるけれども、根底にはその辺が多分あって、恐らくこの表を見てもCODだけでなくてpHの問題とかSS、DO、大腸菌群数というのが一応入っているわけだし、その辺がこのほか他の資料については見ないでいいんですかというのは多分また最後の方で議論が出てきそうな感じはするのですけれども。
 いわゆる川か湖沼かという最初の今の問題で、川の基準のままでいいのか、総量としては 1,000万立方メートル以上のものは一応湖沼とすると、こういうのがあるわけですね。だけれども、実際は滞留時間が非常に短くて川と同じような状況だというときに、では川のままでいいのか、やはり湖沼としてBODではなくてCODで見るべきなのかとか、その辺がここ一番の最初のテーマの論点だと思うのですが、この辺は川のご専門の増島さん、どうぞ。

○増島専門委員 要するに、湖沼性と河川性の違いというのは生態系の違いだと思うのですね。河川性であれば分解者優先の生態系であるし、湖沼性というのは生産者優先の生態系だと思うのですね。だから藤原先生がおっしゃるような物質の変化も生態系に従って違いが出てくる。
 ただ、その滞留時間がそれでは20日で分けられるのか、5日で分けられるのか、この辺はやはり湖沼の立地とか特性とかそういうものによって違ってきますから、多分一概には言えないだろう。恐らくこの辺は沖野先生がご専門だと思いますので。

○松尾委員長 河川の専門家としてはどうですか。

○池田臨時委員 恐らく池田ダムなのかは明らかに水位を上げるためですよね、ほとんどためるというよりも、水位を上げて川、用水とかそういうところに分配をするためのダムで。ですから有効貯水量という面から見ると非常にどれも小さいですよね。船明ダムとか秋葉ダム、それから池田ダムも非常に小さくて、ある面では水位を上げているだけだという傾向があるのではないかと思うのですね。そういう面からすると、いわゆる一般的な湖沼の概念から少し外れてくるのかなという気がしますけれども。
 だけとど、もう少しちゃんと見ようとすると、夏季に成層ができるかとか、そういう観点からも判断をする必要があるのではないかと思っております。

○松尾委員長 それは生態系そのものに加わってくるのかしら。
 沖野先生、どうですか。

○沖野専門委員 ダムの水質を維持する目的によると思うのですけれども、ダムそのものの水質を維持するのか、それとも下流の河川の水質を維持するためにダムの水質を決めるのかというところでちょっとどうなのだろうという気がするのですが、滞留時間からいうと一般的には7日で倍加速度ですけれども、プランクトンの倍になるのが7日ぐらいと昔から言われて、余りはっきりしたデータはないと思うのですけれども、そうすると10倍ぐらいを目安にすれば20日というあたりが出てくるわけですよね。大体8倍から10倍ぐらいということで、それ以下のところはどちらかというとそんなに大きくふえないで下流へいってしまうからということで、限界としての20日というのはいい線かなという気はするのですけれども、その水が下流に流れていったときにその河川とBODを維持できるかどうかという話になると、増えたプランクトンの呼吸量がBODに入ってくる可能性がありますよね。その辺のところでどちらを目標にするかによって、基準のとり方が変わってくるのかなという気がするのですけれども。
 逆に、ダムの場合は上から来るCODは結構高い値の数字が入ってくるのですね。そのCODも含めてダムのCODを測ってしまうことになるので、いわゆる湖沼の場合とちょっと違うような気もしないでもない。これは河川がBODですからBODが出ていますが、それは大体1前後ぐらいでみんな来ていますよね。CODをはか測ると2~3というあたりになるので、そのベースで入ってそれにプランクトンの上積みというふうになると、ちょっと一概に基準がとりにくいという気が。

○松尾委員長 BOD、CODの比が湖沼によって随分違うというのはこの一覧表でも見えてきているわけで、その辺はおっしゃるとおりですね。特に上流に人工的な発生源がなくても結構CODは高いというような数値が出ているわけですよね。

○沖野専門委員 処理水が入っていれば当然CODが高くなる。BODは低いわけですよね。

○松尾委員長 これは湖沼だけれども、河川の環境基準を適用するということもあり得るわけですか。滞留時間が短いからとか、今のようないろいろな状況で。

○森田補佐 実際の環境基準の告示自体には特にそういうことは書いてございませんので。ただ、この表を見ていただきますと、環境基準の立て方としてまず海域と河川に分けているのですね。そして河川が河川と湖沼に分かれています。その中に人工湖沼を含むと書かれておりまして、実態として今の指定の状況から見ると、人工湖沼は河川の一部みたいな形で残されておる状況です。ですから厳密に申し上げますと、もし人工湖沼であっても河川的なのだということであれば、やはり明らかにしておくべきだと思うのです。

○松尾委員長 そうすると、例えば年平均滞留時間が何日以内ならば河川とみなすと、こういうような、何か出すわけですね。

○森田補佐 それが理想的です。

○牧専門委員 川がダムでせき止められればどんなきれいな川でも必ず水質は悪化する都考えていい。ただし、この場合の水質の悪化は横ばいだと思います。基準を決めても一定以上にきれいにならないのでではないだろうか。ダムに湖沼の水質基準を当てはめる問題と、ダムで停滞した水の場合、オーバーフローの水は水量にもうよりますが、浄化が非常に早いですね。このような現象から下流の水質は,ダムで水質がオーバーであっても、下流で上水を取水する時には基準が合格している場合もあるわけです。このためダムを湖沼の水質基準にするのがいいのか、河川にするのがいいかは、先ほど沖野先生が発言されましたが、20日前後で区切るぐらいが一番いいのかなという気がしますね。

○宮崎専門委員 今の船明ダムと特に秋葉ダムに限って申します。詳しいことはよくわかりませんが、滞留時間が 0.2日ということは、言ってみれば数時間ですよね。しかもここは水深を見てみますとかなり浅いように思います。2メートルとかそのあたりかなという感じなのですが、ほかのところは全部見たわけではありません、かなり深い水深を持っている。浅いということで余計滞留時間も少なくなるんだろうと思うのですが。
 そういうことともう一つ、河川と考えたときでも今の状態ではかなり合っていると、今の類型に一応適合しているというようなところがあって、そういうようなことを考えると、船明ダム、秋葉ダムも含めて一律にこの人工湖で 1,000万立方メートル以上のものは湖沼とするというのはちょっと何か無理があるような気がします。

○沖野専門委員 今、牧さんのおっしゃったことで気がつ付いたのですが、環境基準を決めるとしますね。そうすると達成できなければ何か対策をしなくてはいけない。ところが、ダムの場合にそういう対策がダム自身だけでとれるでしょうか。むしろ河川の水質を維持することでダムの方の数字が決まってくるわけですから、その辺が何となく矛盾するような気がするのですけれども。

○松尾委員長 それはちょっと先へ。また議論をしてしまうと、利水目的に当てはめというようなところで、例えば自然環境保全というので非常にクリーンなやつをあれしているのだけれども、案外もうそういう意味では自然汚染自体で結構これは守れない、特にCODでいうとだめだというケースが出てきそうですよね。ですからそうなると対策も立てようがないけれども、何となくランクが低いものになってしまうというところが、そういうものは実態がそうなんだということでいいとは思うのですけれども、ちょっと最上流で水源の湖沼にもかかわらずランクが低くていいんですかなんて、こういうことになりそうな部分が、相対的には気になる部分がありますけれども。

○池田臨時委員 私もそれが前から気になっていて、実際にこういう最上流に位置するダムで、例えば矢木沢ダムなのかそうですね。そういうダムでいわゆる湖沼としてA類型に相当するダムというのは存在するのでしょうか。ほとんどないんじゃないかと思うのですけれども。自然負荷であるにもかかわらずA類型というのはないんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。

○森田補佐 全国すべてというわけではございませんけれども、ここに書いておりますように国指定の人工湖沼として19データがありますが、これまで審議いただいたものを含めて例えばAAあるいはIというものを達成している湖沼というのはないと思います。

○松尾委員長 自然の湖沼はあるのです。

○森田補佐 天然湖沼でしたらAAのIを達成している湖沼もございますけれども、人工湖の場合はどうしてもよくてもCODが1コンマ幾らというぐらい。

○松尾委員長 やはり下流側にどうしてもできるということですよね、ダムですから。本当の天然の湖はもっと上流にあり得るわけですから。天然の湖沼、幾つぐらいあるのですか、湖沼と言われるものというのは。環境基準の対象になっている湖沼というのは幾つぐらいあるのですか。

○森田補佐 設定している湖沼は、ちょっと古い記録なのですけれども、合計 160ぐらい全国でございまして、そのうちの3分の1か4分の1ぐらいが人工湖沼です。これは県指定も入れての話ですけれども。ただ、それ以外に天然湖沼の場合はとくに制限を求めておりませんから無数といいますか、そういう形でそういった水域は存在します。

○松尾委員長 ちょっと拡散しがちではありますが、どうしますか。まず湖沼か湖沼ではないかという部分はやはり目的にもよるということになると、随分いろいろな決め方をしなくちゃいけないということになるんですかね。

○土屋臨時委員 やはり湖沼にするかどうかというのは二次汚濁をコントロールするかどうかということになると思うのですね。だから余り停滞しないようなところというのは内部生産が余りないのでそういうことが余りないので、むしろ湖沼にしても意味がないんじゃないかという気がするのですけれども。さっきの天竜川なのかですね。

○松尾委員長 そうすると、何となく大勢は必ずしも全部を 1,000万立方メートル以上の貯水量だからといって湖沼にしなくてもいいんではないかという意見が多いというか、そういうのが感じであると。何日というのでどの辺で切るかというのはもう少しテクニカルにというか、詰める必要があるということですよね。その中で内部生産がどれだけ起きそうかということが問題で、沖野先生の話だと20日というのが一つの目安かもしれない。それは10倍になるというようなところですか。

○沖野専門委員 もしなるとすればですね。

○松尾委員長 でも20日だと、随分これ長過ぎる感じが。湖沼がなくなってきてしまうような感じ。

○沖野専門委員 天然湖沼の場合だと動物プランクトンもいるから、植物がふえていってもそれを抑制する効果があるので7日で倍という感じなのです。もしそういう動物プランクトンがいないと3日ぐらいで倍になっていくことはあり得るのですね。

○松尾委員長 魚がいないとということですか。魚とは限らず。

○沖野専門委員 魚がい過ぎても……。でも20日ぐらいというのが妥当なところかなという気がしますけれども、余り根拠はありません。

○松尾委員長 それは短ければ……どっちが安全側というか、湖沼として考えたときのあれになるのですか。

○沖野専門委員 短くしておいた方がいろいろな安全側。

○松尾委員長 内部生産が進まない。ちょっと長ければ進んで水質が悪くなるから何かコントロールしなければいけないという話になるのですね。コントロールのしようのないところもあるというのが一方で後から出てくる問題なのですね。それではちょっと具体的な数字はあれして、必ずしも全部を大きさだけで決めるのはどうも若干問題がありそうだという問題提起というか、一応それに対する検討……。

○尾川総括 ありがとうございます。お詫びを申し上げなければいけないなと思っておりますのは、私とも事務局で用意した資料が、こうありたいということをはっきり書いておればもっとご意見をいただけるかなと思うのですが、作業をしていて悩んでしまったというのが正直なところでございます。
 本日ご意見をいただいてご提案をいただいておりますけれども、内部生産性ですとか幾つかのキーワードをちょうだいしておりますので、それを受けましてまたもう少しご判断いただけるような資料を整理をしていくと。次回、どうしましょうかということをきちっと事務局からの提案としてお示ししたいのですけれども、そのときの資料として、本日いただいたご意見をもちろん考えながら次回まで作業をしてまいりたいと思っております。

○松尾委員長 きょうはかなりフリーに話させてもらうということでいいと思いますから。さっきの成層するかしないかというのもこれも非常に重要なところで、水深の問題というのは絶対値としてもあるのかもしれませんね。

○池田臨時委員 多分生物の生産とも逆に関係してきますし、栄養が溶出してきますよね、成層化しますと。ですから結局生物にも当然それは反映されてくるわけですけれども、恐らく私はきくんではないかと思います。

○松尾委員長 さっき、イワナを上で養殖していてというのもだんだん聞き捨てならない、と言うといかにもあれだけれども、イワナがいるからといって、魚種から言えばあれだけれども、養殖していると何か餌を投与をしているとすれば餌が汚濁源という。ちょっと養殖という言葉自体がきつ過ぎるかもしれないけれども。

○森田補佐 養殖ではございませんで、放流なのですけれども、こういった河川の大半の最上流部というのは天然のイワナが生息していることも多いと思います。ただそれでは遊漁する場合どうしても数が足りないということで多量の放流がなされて、幾つかのエリアが釣り場として指定されてそこで遊魚券を販売して遊魚を行うと。そのうちの、場合によっては幾つかが湖沼のところに行くものもございますし、例えば天竜川の船明ダムというところは天竜川下流の内水面漁業協同組合が漁業権を持っておりまして、天竜川の下流全体でイワナを含めて渓流魚があるのですけれども、実態として船明ダムにいるのはコイとフナというようなことらしいです。

○松尾委員長 そういうことで問題があるわけでありますが、次の利水目的の当てはめということで、先ほど藤原さんから水道水にとっての重要な指標というのは、少なくともこごこに出てきているような指標ではないんじゃないかという最も根源的な指摘もあったのでありますが、一方で随分下流で取水している場合の考え方ですけれども、湖の利用目的というのが下流側で取水されているときにどう考えたらいいかという、直接湖沼の水が使われていない。下流も下流で随分下流だと。こういう場合にさっきの湖の水は結構自浄作用を受けて下流ではきれいになっているのだという話が出てくるとすると、またそれを利用目的にして上流側のダムの水質を決めていいのかというそういう問題にも若干はね返ってくるところがあると思うのですが、何かお考えはありましょうか。

○藤原臨時委員 下流で水道を取っているときにもやはりアンモニア性窒素なのか非常に大きなファクターなのですね。窒素なんていうのは、高い場合には非常にそれを出しているところは対策をやってもらいたいというのは非常に強い希望があります。河川で窒素というのは基準はないからこれは上流の湖沼で規制するのですかね、今のシステムでは。

○松尾委員長 でもアンモニア等が残るということはあるのですか、湖沼。

○沖野専門委員 取水するというか、どこの水が流れているかによるでしょうね。表層の方であればほとんどないと思いますけれども、底層に近いところだと当然出てくると思います。

○松尾委員長 取水するあれがどこについているかですか。

○沖野専門委員 放流する位置。

○藤原臨時委員 ちょっと今のは直接関係ないかもしれませんけれども、例えば水道の施設があって下水道の施設がある場合、上流に下水道の施設があって出す場合が結構ありますね、現実として。松尾先生なのかも下水道の方の大家でおられるけれども……。そういう場合に、下水道の方で放流の基準、どのぐらいにして出すか。BOD20ppm とかという目標でやっているわけですけれども、アンモニア性窒素はどこまでしたらいいかというのは全然目標にないですね。ないということは幾ら出してもいいということなのですよね。水道の施設があって、上流に下水道の施設をつく造るときに何か工夫をしてもらわなければ困る。本当は逆の方がいいわけですけれども、水道が上になって下水道が下になる方がいいんだけれども……

○松尾委員長 そうするとまた流域下水道批判があるからなかなか最近はできないですよね。

○藤原臨時委員 無い場合にしても、何か一応この程度の目標でというのがあった方がいいと思うのだけれども。今、無いのが非常に残念だなと。

○松尾委員長 本当は流総計画とかそういうレベルでもう少し流域全体の水質管理という話にそれはつながることですよね。硝酸性窒素は環境基準の排出基準もあるのだけれども、だから硝化しない方がいいというのでアンモニアで出してしまうという形の方が残ってしまうのです。それも非常にまずいので、アンモニアの何倍を硝酸性窒素の規制に加えたのですかね。

○仁井水環境管理課長  0.4です。

○松尾委員長  0.4は見ているのだけれども、よくなってしまっている部分があって、その辺ちょっとここのテーマではなくなりそうなのであれですが。

○藤原臨時委員 もうそれ以上言いません。

○松尾委員長 でも本来は厚生省の水環境部の恐らく今後の大きなテーマであろうとは思いますけれども。
 時間があと30分ぐらいなのですが、この辺は何度か幾つかの点では既に触れられてきていると思うのですが、特に自然環境保全というようなところで対策が非常にとりにくいところでの類型の決め方とか、これも議論が残るというか、考えなければいけないところなのだろうというふうには思います。
 それから、非常に下流でとるときにその利用目的を湖沼に当てはめていくべきなのかどうかということもまた問題。そうなってくると、今の藤原さんのご指摘がまた意味が出てきてしまうということにもなるかもしれません。
 ちょっととりとめもない議論ではあるのですが、何か感想はございますか。

○牧専門委員 一番の問題は測定方法の表示方法をどうするか。CODにするのか、BODのどちらかにるかでもう明らかに環境基準が守られるか守られないか最初から分かる気がします。管理者というか環境省にしてみれば水質基準が合格するような項目を選択したと思うのではないでしょうか。おそらく、CODにしたら先ずAAには無理と思っていいですね。一つの考え方ですけれども、水質基準達成という大義名分がある以上、ダムを湖沼ににするか河川にするかの問題から考えていいですね。

○松尾委員長 それだけだとちょっとあれなので。やはり 1,000万立方メートル以上というのは一応湖沼という……

○牧専門委員 極端な話しで申し訳ないが水質浄化目標を任されている者には、毎年達成率が何%と発表されると厳しい基準を示した場合困ってしまいます、ダムをCODにするとAA基準は永久に達成無理のような気がします。

○松尾委員長 ですからそれはAAにしないでも済ますという、現実に多分そういう判断をどこかでせざるを得ないのだと思うのですね。ですから最上流だからといって常にAAかというと、それは先ほどからも議論をやっている、難しい。それが最後の自然環境保全という目的を設定したときに、でもAでいいのかというこの辺がまたあれですよね、この一覧表の中での矛盾点になってくるのかもしれませんね。ですから自然環境保全だと自然探勝等の環境保全というとAAに全部ランク分けになるわけですよね。だけれども、実際の水はできない。ですからこの目的のためのAAを設定すると大体不合格になってしまう、こういう形ですよね。そういう矛盾点が出てくる可能性がある。

○沖野専門委員 1ついいですか。さっき20日と言いましたけれども、この表を見ると相模川関係は結構問題になっているわけです。滞留日数からいくと20日以下ですね。ただ、これは下を見ると、りん・窒素負荷が大きいという条件があります。だからりん・窒素負荷の大きいところと滞留日数とバランスみたいなものを何か基準に入れておかないと、必ずしも一律に20日以下だからとかとも言えないのかもしれません。

○松尾委員長 それはやはり上流の汚染源ですよね。相模川はもう確実に人工汚染源があると思うのです。ですからそこはおっしゃるとおりで。

○沖野専門委員 利水の目的もありますし。

○松尾委員長 ですから非常に総合的な判断にならざるを得ないけれども、だから幾つかの指標をやはり横並びで見ていくということをやるということですよね、きっと。

○土屋臨時委員 その辺、事務局も悩んだんだろうと思うのですが、私もそこの20日というのはちょっと長いんじゃないかなという印象を持っているのですよね。だからどこかでやはりもう少し短いところでやっておかないと、内部生産の問題が残ってしまいます。

○松尾委員長 10日とかそのぐらいですか。
 発生源があるかないかで、発生源があるところは逆にそういう対策をとれば少なくなるということはできるのですよね。相模川なんてアオコが出てきてしまったり、エアレーションをやったりいろいろなことをやって今抑えているわけですから、既にもう対策済みなのだけれども、なかなかうまくいかないという部分があるわけですね。
 ではちょっと中途半端ですが、今のいろいろなご意見をそれなりにご理解いただいて、次回までにある種の方針を少し考えていただくということでよろしいでしょうか。
 それでは、そういうことで2の議題は終わりにさせていただいて、次が河川の方の問題であります。
 

[議題3]

○松尾委員長 資料4についてご説明ください。
 

事務局資料4説明
 

○松尾委員長 どうもありがとうございました。急いでお願いしましたが、いかがでしょうか。
 長期的に負荷量がいずれのところでも減る推計ですよね。これはどういう根拠になるのですか。主として対策がとられるとすると。

○森田補佐 基本的にトレンド的にやっているのですが、例えば10ページをお開きいただきたいのですけれども、ここでは神流川の場合ですが、10ページの表がございます。
 ここでは神流川流域の社会指標の過去の実績を書いていますが、見ていただいたらわかるように合併浄化槽への移行がこの地域は一番の対策になっているようでして、こういった傾向を、県の方でも浄化槽の整備目標値というのを持っておりますので、それを縛りにしてトレンドへ伸ばしていったら負荷量が下がっていたということです。
 大阪の方につきましては、当該流域への流入負荷については生活系はほぼ全量下水道への移行とかそういった府県の計画を入れております。その結果、負荷量が下げられております。

○松尾委員長 人口は変わらないけれども、負荷量は減っていくと。神流川のところなのかそうですね。

○森田補佐 そうです。

○松尾委員長 それはさっきトレンドでというのは、浄化槽がふえていくのをトレンドとしてやって。

○森田補佐 ただ、県等の下水道の計画とかそういったものもございますので、こういった場合は合併浄化槽の普及の目標ということになりますけれども、それを縛りに置いております。

○松尾委員長 わかりました。
 いかがでしょうか、何かご質問。

○増島専門委員 綾瀬川なのですけれども、ちょっと私は残念だなという気がしておりまして、最近かなり水質がよくなってきているのですね。私は埼玉なものですから時々上から見ているだけなんですけれども、明らかによくなってきておりまして、この数字も見てもそうなんですが。それで当面はE類型のままということになると、地元ではもうこれでいいのかなというような印象を与えると困るということ。だからこのままでしようがないとしても、綾瀬川についても資料4のようなデータをいただきたかったなという感じがします。

○藤原臨時委員 63ページの淀川下流、一番下、75%の将来予測結果が 2.9というのと、56ページの平成12年度の75%値、 4.2というので大分将来予測ではよくなっているというのはどういう要素でよくなるのですか。主なよくなる要素というのは。現状が 4.2ですよね、56ページを見ると。将来は 2.9になりますね。

○松尾委員長 負荷量が減っていくと、こういう予測……。

○森田補佐 53ページに図でBODの経年変化を載せておりますけれども、年々では大分変動のあるところです。ですから大体最近は4前後で推移しており、先ほど申し上げましたような下水道の普及等の影響によってそれが3ぐらいまで計算上は下がるのではないかなと考えております。
 ただ、平成7年、8年は3ちょっとぐらいの水準でございますので、そう非現実的な数字ではなくて、このぐらいまでは何とかいけるのではないかということです。

○藤原臨時委員 主として、やはり下水道の普及ということですか。

○松尾委員長 淀川の下流の2については特に下水道の努力、こういうことですか、負荷量の減る最大の原因は。

○森田補佐 はい。

○松尾委員長 1つあるとすれば、感潮域のところの水質の予測というのが結構難しいというのが今まで幾つか経験してきているわけですが、それはBODで見るとこうなるけれどもというような部分がまた出てくる可能性があるのかしら。この間、相模川、どこでしたか、内部生産の問題で。

○森田補佐 この前の場合は長良川下流ということで、あそこを堰どめされている上流のお話ですけれども、淀川の下流の(2)といいますのはその上の方に大川の堰がございまして、その堰の下流側なのです。ですから感潮域の影響は違った意味で受けているということです。前の場合は感潮域の影響はなくなったのだけれども、堰あげされたという。

○松尾委員長 53ページの水質の図だけ見ていると、右上がりに上がっている感じがあって、確かに5以下ではあるけれども、何か長期的な予測がもっと下がるのだと、こういうふうなのが。普通は大体右下がりになってきているからそういうあれで大丈夫でしょうという感じだけれども、この図だけは何となくそういう説得力がちょっと弱い感じがしますけれども、大丈夫ですか。

○尾川総括 トレンドではそういうことでございますけれども、先ほどから委員長がご説明いただいていますが、非常に見にくくて恐縮なのですが、54ページと59ページのフレームの表を見ていただけると概観おわかりかと思います。
 54ページは平成11年度のフレームでございまして、59ページは平成22年度の将来予測値でございます。上の生活系をごらんいただきますと、いずれも約 290万人という人口がございますが、平成11年度の単独浄化槽分あるいはし尿処理場分が平成22年度には下水処理場へ動いていくと。これを見込んだ結果、将来はよくなるのではないかと。

○松尾委員長 し尿処理場は、僕は水質的にはきれい、負荷量としては……

○尾川総括 生活雑排水があるということでございまして。

○松尾委員長 きれいになって、下水を入れた方がもしかしたら負荷量が上がる可能性、実態として。し尿処理場はお金をかけているから。

○宮崎専門委員 1つよろしいでしょうか。きちんと全部を詳しく見ていないのですが、淀川のところで合併浄化槽がどういうふうになっていくか、例えば平成3年から12年までどういうふうに推移していったか。
 淀川のところだと今フレームのお話はありましたけれども、平成11年のフレームと22年のフレームを直接比べていらっしゃるのですが、今までの実態がどうだったかというのがちょっとよくわからない。先ほどの53ページのグラフですか、右肩上がりとも言えないこともないというようなことを考えると、もうちょっと淀川については慎重に考えた方がいいかなというのが私の意見です。

○松尾委員長 これは何かさっき、フレームの出し方が違うと言っているから……

○森田補佐 淀川につきましては海域のりん・窒素対策との関係がございまして、流域全体で現況フレーム、将来フレームの設定の作業がございましたので、それを基本にして現況と将来を予測したということでございまして、残りの河川につきましてはそういうものがございませんので、過去に遡ったデータを整理して県等の計画を考慮してトレンド予測したというのが実態です。
 それとデータからみますと、53ページのグラフからすると確かに少しそういう傾向も見られるのですけれども、負荷量から見て大阪府の計画でもいけるということになっておりますので、5は大丈夫ではないかなと判断したのですけれども。

○土屋臨時委員 ここはD類型をC類型にする話ですよね。ですから5にするわけですから、トレンドからいっても5にはなっているのではないですか。

○松尾委員長 過去の実績からいって、1年抜けば……何でここがDであったのかというのが逆にあれですね、最初に設定するときになぜDだったのか。

○土屋臨時委員 例えば多摩川だってDだったわけですから。一挙にBまでいったんですからね。そういうのは、過去においてやはり産業系が多かったと思うのですよ。多摩川なんかDを全く達成していなかったですから。そういう意味で、過去、作ったときはDでも苦しかったと思うのですね。

○松尾委員長 もうちょっとこの見直しを早くにすべきであったということですね。
 綾瀬川について、ちょっとこれでほっぽってしまうと、今一生懸命やろうとしている地元のいろいろなやつに水を差すのではないかと、こういうご心配がありますが、どうですか、その辺は。今後の計画にかかわると思うのですけれども。

○森田補佐 ちょっと今回時間がございませんでして、ご用意できなかったのですけれども、負荷量の関係や水質をもう少し細かく、あるいはいろいろな対策をされておりますのでその状況についてはまとめて次回ご説明させていただけると思います。
 それから、地元のことについては何もこのままほったらかしにするというのはございませんで、こういった目標値について地元の方々と話をしますと2つに分かれて、1つはそんな実行不可能な値を設定してもらったら、せっかくやる気になっているところをみんなガクっとくる。毎年毎年10が達成するかどうかでやっているときにいきなりそれが5になるというのかというご意見もあれば、先生がおっしゃいましたような形のご意見もありまして、そういうのを含めてちょっとしばらく様子を見ながら調整したいという趣旨でございます。

○松尾委員長 ワースト1が3か5になれば大分、内部努力としては地元の人たちの努力はそういう格好では報われているというか、評価していくでしょうけれども。
 よろしいでしょうか。
 では、もう少しその辺の状況をご説明いただきたいと思います。
 資料4に係るのは今のような議論でよろしいでしょうか。そうすると、一応ここで具体的に上がってきた淀川下流と信濃川と神流川についてはワンランク上げる方向の作業をもう少し詰めていただいていいのではないか。相模川についてはもう少し調整していただいて、可能性があればということですか。今度のときに出てくる可能性もあるわけですか。

○森田補佐 湖沼の方とセットで考えさせていただきたいということですので、先ほど来ありました湖沼の方のご審議を踏まえて次回までに方針を整理させていただいてと考えております。ただ、相模湖、津久井湖は結論的にはまだしばらく時間がかかると思います。やはり具体的な対策というのは相当詰めないといけませんし、またいろいろなデータがございますのでその辺をしっかり整理しないとできませんので。そういう意味で今回、今年は無理だというふうに考えております。

○松尾委員長 またこれ部会の方で説明するときに必ず大腸菌だとかどうだとかと話も出てきそうなので、ランクを上げる、BODで上げると、いろいろ今後も検討しますと常に言ってきてなかなか検討結果ができないようなところもあるのですが、しようがないと言えばしようがない部分があるのですけれども、ちょっと複合指標的なものとか藤原委員がさっきから言っておられるいろいろな目での指標の見直しみたいな問題もぜひ検討していただけたらありがたいと思いますけれども。
 他にはいかがでしょうか。
 それでは事務局、その他の議題は何かありますか。
 

[議題4]

○森田補佐 次回の予定ですが、今ございましたようにこの3河川については結論を出したいということと、湖沼を整理させていただいた上で、できるものについては早速に次回にも具体的な内容をご提示します。おおむね2月の中旬頃を目処に次回を開かせていただきまして、そこで結論をできるだけ出していきたいと考えております。それで水環境部会の方に報告を上げるという形で本年度は進めさせていただきたいと思います。
 そういうことで、次回は2月の中旬頃というぐらいでスケジュールを組ませていただきたいと思いますので、また日程の方、調整させていただきますのでよろしくお願いいたします。
 以上です。

○松尾委員長 そういう予定で、また皆さん方に調整させていただくということですけれども、幾らかでもランクが上がっていくのが増えてくるのはいいと思うけれども、私はせっかくこのランクを上げたのをもう少し外に対して是非、この前の部会で申し上げたのだけれども、環境白書なんかできちっとランクが上がっているのが幾つあったのだというか、そういう努力がされているというのを私はぜひ明示的に示されるべきではないかと思うのですね。
 それでないといつも、湖沼は非常に難しいかもしれませんけれども、四十何%でずっと横ばいですと、何の努力もされていないのかというとそうでもないんじゃないかと思うのですよね。ですから、その辺のずっと今までの歴史の中でどういうようなことがされてきたのかということで、結果として全体としてよくなっているというのがもうちょっと見える見せ方というのがあるのではないかとは思うのですけれども。
 今のはちょっと余計かもしれませんが、是非お考えいただけたらありがたいと思います。よろしいでしょうか。
 それでは、ちょっと過ぎましたが、ご協力をいただきましてありがとうございました。では、次は2月中旬ということで。
 どうもありがとうございました。
 

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