中央環境審議会水環境部会総量削減専門委員会(第2回) 議事録

議事録

午前10時00分 開会

【山田係長】 定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会水環境部会第2回総量削減専門委員会を開会いたします。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中ご出席いただきまして誠にありがとうございます。

 本日の出席状況でございますが、委員16名中11名のご出席をいただいております。

 それでは、議事に先立ちまして、早水大臣官房審議官よりご挨拶を申し上げます。

【早水大臣官房審議官】 おはようございます。大臣官房審議官の早水でございます。よろしくお願いいたします。

 第2回の総量削減専門委員会の開会に当たりまして一言ご挨拶を申し上げます。先生方には日ごろより環境行政の推進にご理解とご協力をいただき、また今日はお忙しいところお集まりいただきまして、大変ありがとうございます。

 この専門委員会でございますけれども、環境省からの諮問を受けまして、今月から第8次水質総量削減の在り方ということで、これにつきまして専門的なご議論をいただいているところでございます。本日は第2回ということで、水質総量削減制度に関わります各種の施策の実施状況についてご審議をお願いしたいと考えております。

 本日は農林水産省、それから国土交通省のご担当者の方々にもご出席をいただいて関係する施策についてご説明をいただく予定にしております。各省庁の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。なお環境省からも浄化槽関係の施策についてご説明をさせていただく予定でございます。

 委員の皆様におかれましてはどうか忌憚のないご意見を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

【山田係長】 本日は第2回の委員会となりますけれども、今回初めてご出席の委員の方がいらっしゃいますのでご紹介させていただきます。お手元にお配りしております議事次第の次に配席図がありまして、その次に委員名簿がございますのでご参照ください。

 足利由紀子委員でございます。

 河村清史委員でございます。

 細見正明委員でございます。

 ほかの委員の方々につきましては既にご紹介させていただいておりますので、委員名簿をもって委員のご紹介に代えさせていただきます。なお、本日長屋委員、長田委員、木幡委員、長﨑委員、平沢委員からはご欠席とのご連絡をいただいております。

 続きまして、今回の議題1でヒアリングを予定しております関係省庁の方々を発表順にご紹介いたします。

 国土交通省水管理・国土保全局下水道部流域管理官付の山縣課長補佐でございます。

 ちょっと遅れられておりますけれども、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課浄化槽推進室の水谷企画官がご出席されます。

 続きまして、農林水産省農村振興局農村整備官付の佐藤課長補佐でございます。

 続きまして、水産庁増殖推進部漁業資源課の小林課長補佐でございます。

 国土交通省港湾局海洋・環境課港湾環境政策室の久保専門官でございます。

 水谷企画官参られました。

 続きまして、お手元の資料を確認させていただきます。議事次第、配席図の次に資料1が委員名簿、資料2から6までがヒアリング資料となっておりまして、資料2が下水道関係、資料3が浄化槽関係、資料4が農業集落排水関係、資料5が水産関係、資料6が港湾関係となっております。そして別途資料7と資料8を準備させていただいております。それから参考資料といたしまして、総量削減委員会におけるヒアリングの予定の案をつけさせていただいております。また、議事次第には記載しておりませんけれども、前回専門委員会の議事録を皆様のお手元にはお配りしております。また、別途前回の専門委員会で配付いたしました中央環境審議会の設置に関する資料のうち参考資料の2から4につきましては前回お配りした資料が最新版ではありませんでしたので、再度最新版のものをお配りしております。この場を借りてお詫び申し上げます。不足がございましたら事務局にお申し付けください。よろしいでしょうか。

 なお、本日の会議は中央環境審議会の運営方針に基づきまして公開とさせていただいております。プレスの皆様方はこれ以降の写真撮影等はお控えいただきますようお願いいたします。

 それでは、この後の議事進行につきましては岡田委員長にお願いいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

【岡田委員長】 はい、かしこまりました。おはようございます。委員の皆様方におかれましては大変ご多用の折ご出席いただき、誠にありがとうございます。また関係省庁の皆様方、年末のお忙しいところをご出席いただきまして、本当にありがとうございます。本日は12時の終了ということで議事を進めさせていただきますので、ご協力のほどお願いいたします。

 早速ですが議事に入りたいと思います。最初の議題は、水質総量削減制度に係る取組の実施状況についてということになっています。まずは事務局から本日のヒアリングの進め方についてご説明をお願いいたします。

【石川室長補佐】 それでは、ヒアリングの進め方について簡単にご説明いたします。お配りの資料の資料8の後ろに参考資料、1枚ものですね、総量削減専門委員会におけるヒアリングの予定(案)というものがございます。こちらをご覧いただければと思います。

 本委員会では以下のとおりヒアリングを予定しております。第1回目として本日第2回委員会ということで関係省庁、そして第3回、来年の1月に予定しておりますけれども、その委員会では関係省庁、関係都県、こちらは東京湾と伊勢湾に関係する都県、それから2月に予定しておりますけれども、第4回の委員会では瀬戸内海の関係府県からヒアリングを予定しております。そして最後となりますけれども、3月に予定しております第5回委員会では産業界、それからNPO等からヒアリングを予定しております。

 本日はこちらの第2回委員会での関係省庁ということでこれから説明をしていただきたいと思っております。今回は主に汚濁負荷の発生源の生活系に関する取組として3件、それからその他系の取組、水産系ですけれども、水産の取組として1件、それから海域の環境改善の取組として1件、計5件のヒアリングを予定しております。各省庁の担当者からの発表時間は10分程度、各発表のあとにそれぞれ5分程度の質疑応答ということで進めていただければと思っております。岡田委員長、よろしくお願いいたします。

【岡田委員長】 はい。ということで10分、5分と大変短くて恐縮でございますけれども、ヒアリングをさせていただければと思います。この後1月、2月、3月と続きますが、進め方についてご質問ご意見等ございましたでしょうか。よろしいですか。

 それでは、この進め方に従ってヒアリングをさせていただければと思います。時間が限られておりますのでよろしくご協力のほどお願いいたします。

 最初に、まず資料2になります。国土交通省の山縣補佐よりご説明をお願いいたします。

【山縣課長補佐】 国土交通省下水道部の山縣と申します。平素は委員の先生の皆様方には下水道行政につきましてもご指導いただきまして、ありがとうございます。簡単ではございますが資料を説明させていただきます。座って説明させていただきます。

 資料2まず1ページ目ということで、下水道における汚濁負荷対策等の取組ということでございます。

 1枚めくっていただきまして2ページ目のほうに、まず汚水処理人口普及率及び下水処理人口普及率の推移が書いてございます。こちらは下水道といわゆる合併浄化槽や農業集落排水等の関係省庁一体となった汚水処理人口普及率につきましては平成25年度では89%まで達しておりまして、このうち下水道につきましても77%まで普及をしております。もちろん地域差はございますが、一定程度の普及が見られているところでございます。

 3ページ目のほうに汚水処理施設整備の基本的考え方というのがございますが、こちらにつきましては従来から各自治体のほうで下水道や浄化槽、集落排水等の各施設の特性や経済性等を勘案しまして、地域の実情に応じた最適な整備手法を都道府県構想ということで取りまとめた上で、その中でそれぞれの汚水処理施設の整備が進められてきたところでございます。考え方は右下にありますように、コスト比較で人口が密集した区域は主に集合処理、また低いところは個別処理というような考え方で従来から整備が進められてきたところでございます。

 こうした中で汚水処理人口普及率も約9割程度に達している中で、ただやはりまだ未普及の地域が多うございますので、そういったところにつきまして4ページ目にございますように今後早急にそういった未普及の解消を進めていこうということで、平成26年1月に三省が一緒になりまして都道府県構想の見直しにつきまして通知を出させていただいております。さらにそのマニュアルもつくらせていただいて、特に時間軸の観点から現在の汚水処理未普及の地域について早急に未普及を解消していこうということで国の方針が示されたところでございます。現在この方針に沿って各都道府県で都道府県構想の見直しが進められようとしているところでございます。

 次に5ページ目で下水道における高度処理の実施状況についてご説明させていただきます。6ページ目のほうに全国の高度処理実施率の推移が書いてございます。こちらは定義としては下に※にございますように高度処理を実施するべき処理場に係る区域内人口のうち高度処理が実施されている人口の割合をプロットしたものでございます。こちら国の社会資本整備重点計画の中では平成22年の31%から28年度までに43%にしようという目標を掲げておりまして、25年度現在で41%ということで比較的順調に伸びているところでございます。

 下の7ページ目のほうには高度処理による水質改善効果というものを示させていただいております。こちらにお示ししておりますのは諏訪湖の例でございますが、このように下水道の整備とともに水質の改善が進んでまいりまして、特に途中で高度処理の導入に伴いまして窒素やりんについても比較的低減で安定してきているところでございます。こういったことの取組によって、右側の写真にございますように従来のアオコの発生といった状況から現在では水泳もできるような改善が見られているところでございます。

 次に8ページ目をご覧ください。こうした中で下水の高度処理についても一定の進捗が見られた中さらに現在取り組んでおります内容としましては、さらに多様な水環境のニーズに対応させていただくということで、健全な水環境の創造に向けて取組を進めております。具体的にはまず豊かな海の再生促進ということで、もちろん放流先の閉鎖性水域等の富栄養化の解消はもちろん大前提でございますが、その範囲で放流先の利活用状況に応じて窒素やりんといった栄養塩を下水処理場において能動的に管理ということで、例えば水産資源のニーズ等を踏まえまして豊かな海を実現するために多少下水処理場をコントロールしていこうとこういった取組も進めております。

 また、高度処理の推進につきましてもこういう水環境の創造にために従来のようないわゆる施設の大規模な改造を伴うものだけはなくてできるところからということで、運転管理等でできる範囲のそういったノウハウを蓄積して低コストで早くできるような段階的高度処理と申しておりますけれども、こういった取組も進めているところでございます。

 さらには、流域全体でのエネルギー効率の最適化ということで、いわゆる高度処理を行いますとばっ気風量を増加したりですとか一定のエネルギー量の増加もございますけれども、それをなるべく少なく、エネルギー効率を最適化した上で高度処理をしていこうとこういう取組もこれから進めたいと思っております。

 まず、9ページ目のほうに段階的高度処理の推進について書いてございます。こちらは先ほど申し上げましたとおり窒素、りん等を除去する高度処理の導入につきまして、どうしても大規模な処理場などにつきましては大規模な全面的な改築が当面見込まれない場所もございます。そういったところにつきましては少しでも早く安くできるようにということで、段階的な高度処理というのを試行的に始めているところでございます。

 段階的高度処理のイメージ図としては左下のグラフにございますように、全面的な改築の場合は改築工事の時期を待って一気に水質レベルが上がるというものですが、これはまずは例えば運転状況を見直すことで少しずつ改善していくとか、あるいは凝集剤を添加してりんを少し落とすとかこういう取組を徐々に進めていって少しでもできるところから進めていく、こういったものを始めております。

 右側に取組事例ということで埼玉県の中川水循環センターのような取組も示しております。こちらは国も一緒になりまして埼玉県と一緒に勉強させていただきまして一定の成果が出ているというところでございます。

 次に、10ページ目のほうに季別運転の実施ということで書いてございます。こちらは水域の栄養塩類のバランスの影響等によって一部の水域で例えばノリの色落ちといった一部の水産関係の障害等も発生している海域も存在しているところでございます。こういったところにつきまして現在の下水道計画は水質環境基準の達成というのをもちろん大前提にしておりますけれども、その範囲で季節別に栄養塩類の下水処理場からの供給増を行うということも試行的に行われ始めているところでございます。

 現在季節別の運転管理を行っている処理場は、特に瀬戸内海沿岸の兵庫県ですとかそういったところ、あるいは佐賀県とかこういったところで放流先の要望も踏まえまして下水処理場のほうで窒素等の放流量を多少増やすような運転も行っております。

 具体的は右側にございますように季別運転の一例でございますが、こちらのように例えば冬場のほうにノリが成長する秋から冬にかけて栄養塩類、特に窒素を供給していこうというような取組でございます。運転方法としては右下にございますように通常ステップ流入で硝化脱窒を行っているものをステップ流入を停止しまして一部脱窒をしないでやるとか、窒素の量を多少環境基準を守る範囲で少し出して放流先に貢献すると、こういった取組も試行的に行われているところでございます。

 続きまして、11ページ目のほうに合流式下水道の改善対策についてご説明させていただきます。12ページ目でございますが、合流式下水道につきましては先生方はもうご承知のとおり、古くから大都市で整備された下水道は雨水や汚水を一つの管きょで排除するというシステムでございまして、その機能上大雨のときには汚水の一部が河川などの公共水域に出てしまうということが水質汚染として懸念されているところでございます。こういう問題に対しまして平成15年度に下水道法施行令を改正いたしまして、この中で合流式下水道について一定の改善をしていこうというものが法的に義務付けられたところでございます。

 下の13ページ目のほうに進捗状況ということでございますが、国のほうでは2段階の実施期限を設けておりまして、一定程度の規模の小さいような合流式下水道の区域については10年間ということで平成25年度末までに対策を完了すると。大都市のようなちょっと規模の大きいちょっと時間がかかるようなところについても平成35年度までに対策を完了すると、こういうような施行令上の期限を置きまして実施しておりまして、平成25年度までに期限がきた自治体については、1個震災の影響で事業が遅れております都市を除いては対応完了したところでございます。引き続き平成35年度までを目標としております特に大都市を中心にしたこの表にあるような都市についても現在概ね順調に整備を進めておりますので、引き続き国としても整備が完了するように支援をしていきたいと思っております。

 次、14ページ目のほうに改善効果というのがございますが、これも代表事例でございますが、例えば京都市の堀川といったところで合流式下水道の吐口を閉塞しまして、また導水も行うなどにもよって清流が復活したりとかそういった効果も見られております。また大牟田市の事例ということで、合流式下水道の改善を行うことで放流先の水質が改善して潮干狩の実施とこういったものもできるようになったというふうになっております。

 15ページ目のほうは国のほうの支援ということで省略させていただきます。

 次に、16ページ目のほうに流域別下水道整備総合計画についてというものを書いてございます。

 こちら17ページ目にございますように、流域別下水道整備総合計画というのは下水道法2条の2に定められた法的計画でございまして、いわゆる下水道整備のマスタープランのようなものでございます。水質環境基準が定められた地域についてはこの流域別下水道整備総合計画を都道府県が定めることになっておりまして、それを定めるに当たりましては水質環境基準の達成のためにどれくらい汚濁負荷量を削減することが必要かということをしっかり計算した上で、それで下水処理をとるべき値というのを決めているところでございます。この流域別下水道整備総合計画につきましても次の18ページ目にございますように現在指針の改定作業を進めているところでございます。

 ポイントとしましてはこの下の能動的機動的というように書いてございますが、やはり汚濁負荷の削減という大前提の中で多様なニーズに応えるということで、まずは能動的ということで、放流先のニーズに応じて栄養塩類の循環バランスを回復とかこういうことも踏まえた目標負荷量の設定がきるようにしようとか、あるいは機動的ということでこちらは段階的高度処理も関わってまいりますが、流総計画というのはいわゆる20年30年くらいのタームで計画しておりますが、やはりできるところからということで概ね10年くらいの中期整備事項というのを定めて段階的にやっていくと、こういった計画も現在指針の改定を進めているところでございます。

 19ページ目のほうにそういった流総改革の基本的な流れが書いてございます。

 以上で下水道の取組についてご説明させていただきました。

【岡田委員長】 はい、どうもありがとうございました。

 それではただいまのご説明に関してご質問ご意見等がございましたらお願いいたします。

【古米委員】 10ページ目のところで説明のあった、季節別運転管理というのは非常に重要な試行だと思うのですけれども、実際に季節別運転を導入するという判断をどのようなプロセスで決めていくのかだとか、それを導入した後ある程度年月がたったときに結果としてプラスに働いているとかあまり効果がないとかの評価が行われているかどうか、そこら辺はどうなっているのでしょうか。

【山縣課長補佐】 季節別運転管理につきましては現段階では主に試行的にやられているものが多うございまして、例えば放流先からのニーズに応えてですとかそういうものが現在は多うございます。現在流域別下水道整備総合計画の指針の改定の中、そういったものをそういったニーズを踏まえてある程度下水処理場のほうでそういったものも含めた目標設定ができるような計画をつくれるようにということは今検討しているところでございます。

 あと実施の効果につきましてはこれもまだ試行中ということで、ただ実際に定量的なところがなかなかやはり難しいところがございまして、現在もまだモニタリング等を各地で進めているところでございますが、一部のノリの業者さんとかから実際に色落ちが解消したとかそういうお喜びいただいているところはございますので、今後はしっかり定量的な効果もしっかり検討していければなと思っているところでございます。

【岡田委員長】 よろしいですか。私のほうから関連して。季節別運転をやって活性汚泥というか汚泥の性状が特に変わり目のときに不調になるとかそういう経験はどのくらいお持ちでしょうか。不調にならないだろうというふうにこれからは見えるのですが。

【山縣課長補佐】 おっしゃるとおり特に運転切り替えということで硝化運転をやめたりとかするときに従来からも運転管理が難しいというのが多うございまして、それは実際各下水処理場さんでやはり悩まれているところも多うございますので、そこについてはいろいろ今事例集という形でそういうノウハウを我々のほうでも蓄積させていただいているところでございますので。実際にやられているところは苦労しながらも何とか環境基準を守りながらやっているのですけれども、それが他のこれからやろうしている自治体さんでどういうふうにやったらいいか大分悩まれると思うので、その辺のノウハウも含めて国のほうで集積して事例集的なものをまた今後水平展開していければなと思っているところでございます。

【岡田委員長】 ということはノウハウを蓄積すれば多分うまくいくだろうと、こういうふうに考えていいですね。

【山縣課長補佐】 そこはまさに試行錯誤でございまして。

【岡田委員長】 もちろんわかっていますが、ありがとうございます。どうぞ。

【河村委員】 6ページ目にあります高度処理なのですけれども、いろいろな高度処理があるかと思いますけれども、例えばりんだけとか窒素だけとかあるいはSSだけとかそういうのも全部ひっくるめた率になるのでしょうか。

【山縣課長補佐】 そうですね。基本的には高度処理としてはあくまでもちろん窒素、りんございますし、もちろんBODとしても砂ろ過をすることで高度処理をしている場合もございますので、そういったものを含めた高度処理ということになります。

【河村委員】 ワンセットではなくてどれかやっても入るということですね。

【山縣課長補佐】 おっしゃるとおりです。

【河村委員】 わかりました。

【山縣課長補佐】 標準活性汚泥法よりもグレードがいいという意味で高度処理と言っております。

【岡田委員長】 ありがとうございました。では最後に松田先生どうぞ。

【松田委員】 ありがとうございました。4ページのところの三省統一の新しいマニュアルという点ですが、かなり新しい動きかなと思うのですけれども。ほかの課題でも汚水処理以外でもいろいろ省庁でかなり強く関係しているような施策もありますので、この三省統一マニュアルというのは非常に希望が持てるというかモデルになり得るかなと思うのですが、実際にはいろいろご苦労とかあったのでしょうか、あるいはどういう点が問題とかもしありましたら教えていただければ。

【山縣課長補佐】 まさに今、特に今回ポイントとしては時間軸を入れたというのが初めてのところでございますので、そういう意味では特にこれまで下水道については整備が進んでいなかったところではどうしてもそれは自治体のほうでできないなりの理由があったというか、財政力とか人数の問題とかそういうのもありました。そこを短い時間にやるというところについてがやはり一番どうやるかというところが難しい課題かと思っていまして。国土交通省でも今自治体さんと一緒に勉強しながら、例えば民間企業さんのご協力もいただきながら、どうやって早く進めるかというのは勉強を進めているところでございます。

【岡田委員長】 細見先生、最後短く、すみません。

【細見委員】12ページの合流式下水道のところで雨水吐のところで平均の暫定の水質がBODで40だと。これは恐らく今後総量削減という観点からするとBODのみならず窒素、りんも考慮されていく方向なのかどうか、この辺の合流式下水道が抱えている問題をさらに改善していく上でそういう方向で検討されるのかどうかお伺いしたいと思います。

【山縣課長補佐】 先生がおっしゃるとおりその辺はまさに今後の課題と考えておりまして、まずは優先的にBODで代表指標としてやっておりますので、まずそれが平成15年度から10年間の期限が終わってようやくそこが完了したということでございますので、今後はそういったところ窒素、りんも含めた効果も含めて、より次の施策を打っていく方向で今部内でも検討しているところでございます。

【岡田委員長】 ありがとうございました。まだあるかもしれませんが時間がちょっと押していますので、以上にさせていただきます。山縣さんどうもありがとうございました。

 それでは、続きまして資料3になります。環境省の水谷企画官よりご説明をお願いいたします。

【水谷企画官】 環境省浄化槽推進室で浄化槽企画官をしております水谷と申します。よろしくお願いいたします。

 それでは、資料3に基づきまして浄化槽の施設整備ということで状況についてご報告をさせていただきます。

 2ページ目になります、浄化槽の特徴でございますけれども、浄化槽は個別分散型の汚水処理施設ということでございまして、合併処理浄化槽についてはし尿と生活雑排水を併せて処理するものでございます。特徴といたしましては適正に維持管理をしっかりすればBOD20mg/L以下の処理性能を発揮できるということでございます。また、短時間で安く設置可能ということでございますし、後ほどご説明いたしますけれども、分散型の地域、人口が分散している地域で効率的に設置できるものだというふうに思っております。

 また処理水をその場で放流するということでございますので、地域の水循環ですとか、あるいは河川の流量確保というものにも貢献し得るものだと思っております。また、地震にも強いということと、それから被災しても早期復旧が可能ということでございます。東日本大震災後の調査でも全損は3.8%程度であったということでございますので、そういった特徴を生かしながら整備が進められているものと思っております。

 下のところになりますけれども、浄化槽を司っている浄化槽法というのがございまして、浄化槽の設置、保守点検、清掃、製造等に関わる規制ですとか清掃業だとか制度ですとか浄化槽の管理などの資格について定めているものでございます。昭和58年に議員立法で制定されたものでございます。

 ページをめくっていただきまして3ページ目になりますけれども、先ほど国土交通省さんからもご説明があったとおり、汚水処理施設の普及状況としては全体で89%程度ということでございます。グラフの紫のところですけれども、人口規模が小さくなると浄化槽の整備の割合というのが高うなっておりまして、そういった観点で今後そういったところは普及率も比較的低うございますので、浄化槽の整備というものが進められていく。我々もそのことをしっかりと認識を持って取り組んでいかなければならないと考えております。

 4ページ目でございますけれども、都道府県構想の見直しということで、これも先ほど国土交通省さんのほうからご説明があったので割愛させていただきますけれども、基本的には先ほどご説明あったとおり10年概成を目指すということと、その先のサステイナブルな運営というものを目指して汚水処理の整備を進めていくということかと思っております。

 5ページ目でございますけれども、そういった中で地域によっては人口減少等の状況などを踏まえながら、場合によっては集合処理から個別処理に見直されるといったようなことも出てくるのではないかというふうに思っておりまして、浄化槽がそういったところの受け皿としてしっかりとなっていかないといけないと思っております。

 それから6ページ目でございます。では、これまでの浄化槽の整備状況ということでございますけれども、昭和62年に国庫補助制度が始まりました。全体としては、比較的単独処理のほうが先行して進んでしまったと、水洗化のニーズということを踏まえて進んでしまったわけでございますけれども、生活雑排水の未処理の問題があるということで、平成12年の浄化槽法改正の際に単独処理浄化槽の新設禁止ということが盛り込まれたということでございます。その後、合併処理浄化槽の方が着実に増加して、単独処理浄化槽のほうが減少しているということでございますが、そうはいってもまだ単独処理浄化槽のほうが多いという状況がございます。私どもとしても単独から合併への転換というところは課題の一つだというふうに認識しております。

 めくっていただきまして、7ページ目でございます。先ほどと説明が重複いたしますけれども、平成12年の法律改正で単独の新設を原則禁止し、また、平成17年の改正のほうでは法の目的に明確に「公共用水域等の水質保全」というのを示しました。また、浄化槽の維持管理といいますか水質に関しての規定を強化してきているところでございます。

 8ページ目でございます、浄化槽の主な処理プロセスについて記しております。通常型のもの、それから窒素をターゲットにしているもの、それから窒素とりん両方をターゲットにしているもの、それから一番下でございますけれども、膜処理などを導入してBODを通常の20ではなく5mg/L以下にするといったようなもの、浄化槽メーカーのほうの開発も進んでいろいろなタイプのものが出てきており、地域によってはいろいろなものが導入されているという状況でございます。

 9ページ目でございます。合併処理浄化槽の設置・新設基数ということでございます。左側のグラフはいわゆる合併処理浄化槽の設置基数全数でございまして、全数で見るといわゆるBODだけをターゲットとしている通常型のものが大半を占めていると。少し窒素除去型のものが出てきているのかなということでございますけれども。右側の近年の新設の基数を見ていただきますと、平成24年に至りますとかなり窒素除去型のほうが通常型のものよりも数としては多く出ているという状況でございます。これはメーカーのほうでの開発も進んで値段のほうも安くなってきたというのもあろうと思いますし、また茨城県等都道府県によっては高度処理型のものについては通常型と高度処理型の差分について補助をするといったような形で普及のほうを後押ししているというようなこともあって、近年はそういった高度処理型のものの導入が進んできているという状況でございます。

 10ページ目でございますけれども、実際の浄化槽の処理水質ということでございますけれども、こちら全数ではなくていわゆる法定検査、浄化槽法の11条の検査を受けたものについてのBODの放流水の水質について示しているものでございます。大体8割を超えるものは大体BOD20以下というものをクリアできているということでございます。やはり維持管理が適正に行われていないもの、あるいは設置した浄化槽に対して過大な負荷がかかっているものについては、どうしても基準をクリアできていないということでございますので、適正な設置をしっかり進めるということと、維持管理を適正にするということが重要かと思っておりますが、適正に使われれば十分こういった能力を発揮するものだと思っております。

 それから11ページ目でございます。こちらBOD以外の窒素とりんも含めた処理水質ということで、なかなか古いものしか見当たらなかったものですから平成16年の調査結果ということで恐縮でございます。例えば窒素について申し上げると、窒素で真ん中のところで青いマーカーが塗ってあるところでございますけれども、窒素除去型のもので当時平均値としては16 mg/L程度であると。りんをターゲットにしているもの、一番表の右下になりますけれども、1.0 mg/Lということで、ターゲットとしている水質はクリアしていると。ただ、少し高いのではないかというような印象を持たれるかもしれません。この調査報告書を見ておりますと、やはり不適正な維持管理が行われているものが少し平均値の足を引っ張っているようなところがございまして、そういう意味では維持管理が適正に行われるということであれば窒素もりんも所定の性能というのは十分発揮できるものと思っております。この点、窒素とりんのところはもう少し調べないといけないなというふうに思っているところでございます。

 最後12ページでございますけれども、浄化槽の整備推進に向けた取組ということで、私どもとしても今後循環型社会形成推進交付金を活用して浄化槽の整備推進をしっかりと支援していくということをやっていきたいと思っておりますし、また先ほど三省の都道府県構想のマニュアルがまとまったということで、それに基づいて今後汚水処理の都道府県構想というのが各都道府県さんでまとめられますので、それに基づいて浄化槽の整備というものがしっかりと進められるように計画論的なところでもしっかりとマニュアルといったような形で支援していきたいと思っております。

 また、設置した浄化槽、適正に維持管理されないことには意味がございませんので、そういった基礎となる台帳のシステムをしっかりと整備をするとともに、それに基づいてしっかりと適正に法定検査を受けていただくとかそういったところがしっかり進むように環境省としても支援をしていきたいというふうに思っております。

 あと、参考資料を幾つかつけさせていただいておりますけれども、時間の関係上説明については省略をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

【岡田委員長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関しましてご質問ご意見がございましたらお願いいたします。どなたかございますか。

 では私のほうから。やはり単独浄化槽をいかに合併に変えていくかというのは懸念というか努力されていると思うんですが、今のところどういう見通しというかどんなことをされてますでしょうか。

【水谷企画官】 資料のほうで24ページ目になりますけれども、参考資料4ということで単独から合併への早急な転換の推進ということで、一つは国のほうで単独浄化槽を合併に転換する際にその撤去費用を助成をさせていただいております。通常撤去というものについて国から補助するというのはあまりないと思うんですけれども、単独から合併に転換することで公共用水域への水質保全というような効果があるというようなことで特例的に認めているものでございまして、撤去費用の3分の1について助成をさせていただいているということでございます。

 あと、委員長おっしゃったように、こういった助成制度があったり都道府県あるいは市町村のほうでも独自に支援等しておられるのですけれども、やはり単独をつけた世帯、場合によってはやはり高齢化の世帯が多いところもあって、自分たちはもうこれでいいんだというふうにおっしゃるような方も中にはいらっしゃるというようなことを自治体の方から聞いているところでございます。そこを何とか掘り起こしていくというのは重要な課題と思っております。

【岡田委員長】 ありがとうございました。よろしくお願いします。では細見先生、どうぞ。

【細見委員】 今の岡田先生の質問にも関連するのですが、例えば10ページのところを見ていただきますと、浄化槽の処理水の分布が書かれています。要は5mg/L以下の非常にきれいなというか清澄な水を出している浄化槽もある一方で60以上というのがあると。もしも、これは努力をした人が例えば維持管理の助成を積極的に受けられると、でも60以上だったら多少維持管理のためのペナルティが増えるというような少し弾力的な、要はより清澄な処理水を出した方に少し何かメリットというかその特典がいくような施策を導入することはいかがでしょうか。これだけ処理水質のばらつきが大きいというのを何とかより均一にもっていく、そうすることで例えば単独浄化槽の場合には例えば60ぐらいだったものをできるだけ10とか5にもっていけるような施策です。撤去費用のみならず何か日ごろの運転管理も含めて処理水質がこれだけ差があるというのは、できるだけ努力したした方が報われるようにしたほうがいいのではないかと、そういう意見、コメントでございます。

【水谷企画官】 ありがとうございます。維持管理について国のほうからは助成という制度はないのですけれども、自治体さんによっては助成をされているということでございます。ちょっと今日の資料ではお出ししていないのですけれども、浄化槽を設置された方、浄化槽管理者というのは年に1回法定検査というのを受けることになってございます。合併処理浄化槽に関していうと、ただ法定検査の受検率というのが大体5割ぐらいでございまして、そこ自治体さんも苦労しながらそこの向上というのに取り組んでおられるところでございます。そういったものを引き揚げるための一つのインセンティブとして先生おっしゃったご提案というのは十分考え得るのかなというふうに思っているところでございます。ありがとうございます。

【岡田委員長】 ありがとうございました。では、短く。

【河村委員】 ちょっと今のに関連するので。逆にBODの濃度が高いものについて下げるという手もあると思うんですけれども、そのときにこの11条検査でBODが高い場合とその理由と言いますか、例えば清掃をやってなかったとかあるいは負荷が大きいとか、そういうものとの関連づけというのはある程度やっておられますか。

【水谷企画官】 法定検査の結果については、適正、概ね適正、不適正ということで調べておりまして、不適正となっているものの理由ですね、負荷が大きいですとかブロアが故障していたとか、清掃を怠っていたとか、そういったことが原因であるとの分析はしております。

【岡田委員長】 ありがとうございました。まだあるかもしれませんが、時間ですので以上にさせていただきます。水谷さん、どうもありがとうございました。

 続きまして、今度は資料4です。農林水産省の佐藤補佐よりご説明をお願いいたします。

【佐藤課長補佐】 農林水産省農村振興局農村整備官付の佐藤でございます。農業集落排水を担当させていただいております。座って説明させていただきます。

 まず、資料の1ページ目でございます。農業集落排水事業の目的と書かせていただいておりますが、農業振興上の観点から農業振興地域を対象としまして、一つは水質汚濁による農業被害の解消を図るということで、この写真にもありますけれども、汚水が農業用水路などに流れ込んでいるという現状がございましたので、その農業用水の水質保全ですとか農業用排水施設の適正な維持管理のために農業被害の解消を図るということと併せて農村生活環境の改善を図り、さらに公共水域の水質保全に寄与するという目的で事業を展開しております。

 資料の2ページに移らせていただきます。農業集落排水事業では、農業集落におけるし尿や生活排水や汚水などを処理する施設、あと発生汚泥をコンポスト化、堆肥化するなどの施設も併せて整備できる事業内容となっておりまして、汚泥の農地還元や農業用水としての再利用を推進しているところでございます。

 3ページ目です。農業集落排水事業の特徴でございますが、一つは農業集落の形態に適した小規模分散型の汚水処理システムということで、左下に図がついておりますが、集落単位で汚水処理をすることで、その処理した水がまた農業用水路に流れ、下流域の農地でまた使われるというような形の循環をしております。また、そういう形の処理水の再利用、あと汚泥の農地還元を通した水資源、有機資源のリサイクルを推進しておりまして、処理水の再利用として、これ自体は処理水を直接農地にそのまま撒いているわけではなくて、農業用水路の水ですとか河川の水と混ざった形で使われている形なので、再利用可能な量という形になりますが、全体の79%がそういう形で再利用可能になっています。

 一方、汚泥のリサイクルでございます。先ほど言いました農業集落排水施設の中で汚泥のコンポスト化施設も整備できるのですが、実際にはその施設だけではなくて、そこから汚泥を実際運んでほかの処理施設、再資源化施設に持っていって処理していただいている場合もあるので、このグラフは最終的な仕向け地だと思っていただくといいと思うのですが、農地還元や建設資材等にリサイクルされている状況で、全体として69%がリサイクルされているという状況でございます。

 続きまして、汚水処理事業の比較ということで表をつけさせていただいておりますが、先ほど下水道、浄化槽の説明がありましたので、ここでは農業集落排水施設のことだけを説明させていただきますが。先ほど言いましたように農業振興地域内の農業集落を対象とする集合処理の施設整備でございまして、20戸以上を要件とさせていただいております。規模としては概ね1,000人以下の小規模な施設となっております。

 続きまして5ページ目でございます。先ほど浄化槽のほうの中でもグラフが出てきましたが、汚水処理の人口普及率の状況でございます。大都市と中小市町村で大きな格差がございまして、特に人口5万人未満の市町村の汚水処理人口普及率はまだ75.6%と、全体平均が88.9%というものに比べて立ち遅れているという状況にあって、まだ整備を引き続き進めていく必要があると認識しております。

 続きまして、農業集落排水施設における高度処理という部分に着目しましてこの資料をつくらせていただいております。6ページになります。農業集落排水施設におきましては平成18年3月に計画指針を改訂しておりまして、放流水質のさらなる向上を目指した努力目標値を追加しております。左側に数字が書いてありますが、放流水質目標としてはBOD20、SS50という形で、これは浄化槽法の規定等もございますので、その中で一つの目標値をつくっているのですが、これにつきまして可能な限りBOD15、SS30にもっていくような形での努力目標値を追加しております。

 農業集落排水では右側にいろいろな形式を書かせていただいておりますが、種々の汚水処理形式の中から地域の特性を踏まえて適切な処理方式を選定しております。ここで高度処理、今全国で5,100地区が供用されておりますが、通常の放流水質、ここで言いますとBOD20、SS50よりもちょっと厳しい値、さらにはこれに窒素ですとかりんですとかCODですとかこういう違う項目を付加して管理するというような形の高度処理を、ここでは高度処理と言っていますが、1,090地区ございます。これは平成19年度末段階では982地区、それが25年度末で1,090地区と100地区ほど増えてきていると認識していただければと思います。

 次に、高度処理の事例、ここからの事例が古く、前回の削減委員会でも出した資料になっていますので申し訳ないところがあるのですが。一つは有明海とか八代海を対象に高度処理促進事業というのを18年~22年にやっておりました。農業集落排水施設は施設に管理人が常駐するという形ではなくて、定期的に巡回はしているのですけれども、それをデータとして集約して遠隔で監視できるようなシステムを導入することにより、よりきめ細やかな管理をやっていくという事例でございます。

 続きまして、8ページ目でございます。高度処理の事例。処理方式の切替改築。農業集落排水施設にはこの資料の中にはちょっと記載しておりませんが、先ほどからございます都道府県の整備構想における整備対象人口に対しての農業集落排水の整備率というのは88%まできておりまして、施設の新規の整備というのも必要ですが、今後その更新整備と、あと補修整備という部分が非常に必要になってきます。そんな中、従来老朽化した施設の更新というのはコンクリートの腐食対策や機器の更新等が主だったのですが、この切替改築では、機械等の更新のときに同じ施設、コンクリート槽を使いながらも処理方式を生物膜法から浮遊生物法に変えて処理効率を挙げていくような取組がなされておりまして、これによって水質の改善が図られているような事例もございます。

 以上で、説明とさせていただきます。

【岡田委員長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいまのご説明に関しましてご意見ご質問ございましたらお願いいたします。

【西村委員】 ちょっとお伺いしたいのですが、農業集落排水処理も個別処理というわけではなくて地区の集合の処理になりますけれども、多分田舎のほうに設置してあるとそれこそ人口が少し減っただけでも維持管理をしていくあるいは経済的な問題が非常に大きくのしかかってくると思うのですが、そういう状況というのはいかがなのでしょうか。

【佐藤課長補佐】 実際に農業集落排水施設も集合処理、利用料金の形態とかは下水道と非常に似たところがあるのですが、やはり経費の回収率というのがかなり低いところがあります。その中で人口減少という話もありますので、今現在は先ほど言いましたように施設が老朽化し、そろそろ更新しなきゃいけないというときには、同じ市町村の中で複数地区がある場合それを統合しましょうですとか、あとは施設にもうちょっと省エネの機器を導入しましょうですとか、そういう取組を今実施しているところでございます。

【岡田委員長】 よろしいですか。ほかにございますか。

 ちょっと確認ですが、高度処理をされているところの窒素、りんの目標値というのは大体どんな感じですか。浄化槽とか下水道と類似かなと想像するのですが。

【佐藤課長補佐】 基本的には同じような状況になっていると思うんですが、その地域毎に市町村で条例などを設けて実際に窒素、りんを水質汚濁法の関係で一律に上乗せ基準などを設けられている場合はそれを基に管理するということにもなると思います。

【岡田委員長】 ありがとうございました。ほかによろしいですか。どうぞ。

【高澤委員】 素朴な疑問なのですけれども、そもそも水田とか畑も含めまして、肥料を大量に散布するわけですね。そのうち本当に生育に有効に吸収されている量というのはほんの少しだと思っているんですよ、私は。圧倒的に肥料、水耕は特に水溶性ですから、水に入るとすぐに溶ける、圧倒的に流水型ですからすぐに流れていくというのが現状だと思うんですよね。そういうところの窒素、りん、まあカリはいいとして、窒素、りんとかをきちっと管理が本当にできているんですかね。特に肥料を散布するタイミングはある時期集中しますよね。そこら辺はどんな感じなんでしょうか。

【佐藤課長補佐】 施肥管理という部分だと思います。圃場に対してどういうふうに肥料をまいていくかという話ですが。先ほどもお話させていただいたのですが、農業集落排水の処理水というのは直接農地には持っていっていない形になってます。実際には、河川とか農業用水路のもともとある水と合わさって大分希釈されて農地にまかれているという状況になっています。なので、個別でそこの施肥管理という形はとっていないというのが実態だと思います。

【石川室長補佐】 少しよろしいでしょうか。今ご指摘のあった環境にいわゆる配慮した農業については次回の委員会でまた農水省さんの別の部署のほうからヒアリングを予定しておりますので、その部分で詳しくご説明をさせていただければと思います。

【岡田委員長】 よろしいですか。では、次回お願いいたします。

 では、時間押してますので以上にさせていただきたいと思います。佐藤さん、どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして今度資料5になります。水産庁の小林補佐からご説明をお願いいたします。

【小林課長補佐】 水産庁の漁場資源課の小林でございます。よろしくお願いします。

 それでは、水産庁のほうからは資料5、養殖場からの負荷低減と漁場環境改善による水産資源の生産力の向上について説明させていただきます。

 まず、養殖場における負荷低減対策でございます。次のページでございますけれども、海面漁業の位置づけでございますけれども、我が国の海面養殖業の生産量というのは25年で100万t、生産額につきましてはまだちょっと25年の数値が出ていないので24年なのですが、大体4,000億円ということになっておりまして、海面漁業全体の生産に占める割合というのは量で21%、金額で30%という形になっておりまして、漁業の中でも重要な位置を占めているというものでございます。

 また、主要養殖種の総生産量に占める割合を見てみますと、ブリは56%が養殖、マダイは80%、またカキ、ノリなどではほぼ全量が養殖で生産されているというような位置づけになっております。

 また、指定水域における海面養殖業の生産状況でございますけれども、東京湾、伊勢湾につきましては給餌の必要のないノリ養殖業の生産で占められております。また、瀬戸内海におきましては播磨灘から広島湾海域においては給餌の必要のないノリを中心とした藻類、またカキなどの貝類養殖業が盛んということになっているところでございます。また、外海に面した西側の豊後水道域におきましては給餌を行ういわゆる魚類養殖というものが主体になっているというところでございます。

 次に、養殖に関する制度について整理してございます。平成13年に水産基本法というものが制定されまして、その中で環境等の調和に配慮しつつ水産動植物の増養殖が推進されなければならないという基本的な考え方を規定しておりまして、それに基づく基本計画の中で下にありますように具体的な施策の方向性を掲げて、それに基づいて施策を実施していくということとしております。また、隣に持続的養殖生産確保法という法律がございまして、これが具体的に養殖業の環境保全を進める法律になるわけですけれども、これについては農林水産大臣が基本方針というものを定めまして、持続的な養殖生産の確保を図るための基本方針というのを定めまして、養殖を行っております漁協等がこの方針に基づいて漁場改善計画というものを作成しまして、都道府県知事がその計画を妥当であれば認定するという形をとっております。

 この漁場改善計画のポイントにつきましては右下のほうに書いてございますけれども、例えば養殖漁場での水質の改善の目標を立てていくということだとか、魚を飼う密度を決めると。また、魚に与える餌の種類、例えば生餌をやるのではなくて配合飼料にするといったような餌の種類だとか、そういったものをここで記載していきまして、それで環境のモニタリングを実施していくといったような内容もここの中に含めていくということにしております。

 この都道府県知事につきましては養殖漁場の状態が著しく悪化しているというふうに認めるときは漁場改善計画の作成を勧告、それで従わない場合は公表等々書いてありますが、さらにこういった正当な理由なく勧告に従わないといったときには、漁業法に基づく強制的な制限をつけるといったような厳しい内容にしているところでございます。

 下側の海面養殖業の環境負荷低減対策のところでございますけれども、今申し上げた制度の中で現在336の漁場改善計画というものが作成されておりまして、また特に問題となります魚類養殖の計画のいわゆるカバー率を見てみますと、9割程度までカバーされているということとなっておりまして、大半の養殖の漁場がこのいわゆる制度に基づきまして漁場改善計画を作成して漁場改善に努めているというような状況にございます。

 前回の第1回専門委員会におきまして委員のほうから、例えば餌を結構まいているのではないかということで、まいた量とかそういうデータはありますかというようなご質問がございました。まいた量の餌の量とかそういうものについては水産庁のほうは入手はしていないのですけれども、今ご説明したように、少なくとも餌量たくさんまいて漁場環境の悪化を引き起こすといったような状況には至っていないのではないかというふうに考えているところでございます。

 続きまして、漁場環境保全の直接浄化対策でございます。これにつきましては水質浄化を通じました水産資源の増大対策の一つといたしまして、藻場、干潟の造成だとかあるいは耕うん、覆砂などの底質改善といったような手法がございます。これはいずれについても公共事業として今実施されておりまして、これらの事業につきましては漁港漁場整備長期計画というものに基づきまして計画的に推進するということとしております。長期計画の中に豊かな生態系を目指した水産環境整備の推進というところを重点課題の一つにすえまして、藻場だとか干潟等の事業を実施しているという状況でございます。

 次でございますが、漁場環境保全の改善を図るために行う主要な取組でございますけれども、先ほどの主な内容についてはここに書いてありますような干潟の造成、藻場造成、それから底質改善、こういった取組でございます。これらの取組を行う地方公共団体に水産庁が支援しているということでございます。取組事例につきましては下のほうに漁場保全の取組例ということがありますのでご参照いただければと思っております。

 それから次でございますけれども、藻場・干潟等の保全活動への支援というところでございます。先ほど申し上げた公共事業についてはハード事業でございまして、例えば漁業者ですとか地域住民ですとかあるいは学校だとかNPO等で構成いたしますいわゆるそういった活動組織が行います漁場のモニタリングですとかあるいはアマモの移植ですとか、そういったような藻場の保全だとか干潟の保全活動、こういったものに対して支援を行っているという事業でございます。水産多面的機能発揮対策ということで現在やっております。

 次に、最後に知っておいてもらいたいことということでございますけれども、これはノリの色落ちの関係でございます。先ほども国交省さんからもお話しいただいたところでございますが、ちょっとまた改めて状況だけご説明させていただきます。

 ノリの色落ちと言いますのはもうご承知のとおり、ノリに必要な窒素だとかりんだとかの栄養塩の濃度が少なくなるということで、ここに写真が載っておりますけれども、ノリの色が黄色く変色してしまうという現象でございまして、商品価値が失われてしまうというものでございます。御存じのようにノリは冬場に生産しますので、この時期色落ちが今頻繁に発生しているわけでございます。栄養塩不足の原因というのはいろいろ幾つか考えられているわけでございますけれども、瀬戸内海をはじめほかの海域においても色落ち被害が危惧されている状況にあるわけでございます。水産庁といたしましては左の下に書いておりますが、新たなノリ色落ち対策技術開発事業と赤潮・貧酸素水塊対策推進事業という2つの事業で、特に色落ち被害が非常に顕在化していると、深刻化しているという瀬戸内海東部海域におきまして関係県と連携しまして海域においてその栄養塩の供給過程あるいは供給手法というものを明らかにしまして、実際にその栄養塩を供給する手法を開発し、そして現在実際に供給する手法として例えばノリ漁場の下の海底耕うんですとか、あるいは先ほど国交省さんからもちょっとご紹介いただきました下水道の管理運転ということをご協力いただきまして、それでノリ漁場への波及効果というものを調査するというような取組を行っているところでございます。

 ここに赤潮・貧酸素水塊対策事業とございますけれども、これも第1回の専門委員会におきまして赤潮の発生とそれから海洋環境との関係につきまして解明していく必要があるのではないかといったようなご意見がございました。そのような調査研究につきましてもこの赤潮・貧酸素水塊対策事業で行っておりまして、鋭意そういった調査研究も進めているところでございます。この場をお借りしてご紹介だけさせていただきます。

 いずれにしましても、ノリ養殖場につきましては冬季に必要な栄養塩をいかに供給していくかということが課題となってございますが、こういった栄養塩の確保といった水質管理につきましてはやはりその地域だとか海域の実情に応じて関係者間でよりよい方策というのを見出していけるようにしていくといったようなところが課題だというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

【岡田委員長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ご質問ご意見等がございましたらお願いいたします。

【細見委員】 今のノリ養殖の件なのですけれども、栄養塩が低くなると色がよくないということは現実に起こっているのだと思うのですが、もう少しメカニズムとしてどんなことがわかっているのですか。例えば窒素、りんが少ないからノリの色素含有量と言うんでしょうかね、ノリの中の窒素、りんが少ないのか、あるいはどんな色素が変化したからこうなったと、その辺の感覚的な知見をちょっと教えていただければと思います。

【小林課長補佐】 一応そういった生理的な面から色落ちという現象が発生するということなのですが、ちょっと現在私そのメカニズムというのを今正確にお伝えするということができません。何かの機会でまたお知らせしたいというふうに思います。

【岡田委員長】 水産試験場等の方は多分御存じですよね。では、そのときにまたお願いいたします。

 ほかにございますでしょうか、どうぞ。

【足利委員】 ありがとうございました。私は瀬戸内海の周防灘の大分県の一番隅っこのところでいろいろな活動をしているのですけれども、やはりノリの色落ちの問題は大きくて。実は、先ほどの国土交通省さんの資料の大分県の下水処理場の窒素のコントロールをしているのは私がいる海域なのですけれども、実際のところ漁業者の方からとにかく窒素が足りないので出してくれと言われて下水処理場さんはかなり努力をして相当頑張って冬の間コントロールされているのですが。ただやはり本当に出したものが効果があるんですかというところを結構一般の方からも質問されて、なかなか自力ではその辺の関係がよくわからない。では漁場で漁業者の方に本当によかったんですかねと聞くと、ウ、ウーンという返事なのが現実で。ただトータルで見るといいのかなという感じはしているんですけれども。その辺のやはりもうちょっと下水処理場から窒素をコントロールしたときに本当に効果があるのかというところをぜひもうちょっと皆さんの省庁さんの連携で調べていただきたいなというのが一つと。

 もう一つ、最近あまり話題に出てこなくなったのですが、周防灘では特に窒素とりんが少なくてアサリもなかなか採れない状況がまだ続いています。ノリだけではなくてぜひアサリの話題も取り上げていただけるとありがたいなと思っています。

【岡田委員長】 小林さんのほうで何かあれば、今の件で。どうぞ。

【小林課長補佐】 下水道のほうの管理運転のことについては、先ほど国交省さんも試行的に行っていただいているということでございまして、その範囲の中でわかることについては今大分県ではないのですけれども、兵庫県のほうでそういった影響の調査をやっていますので、まだこの事業を続けていく予定ではあるので、そういう中で何らかのことが満たされればというふうに考えております。

 あと、アサリの話。

【根木室長】 アサリのことなどもこの専門委員会の場でご議論いただければありがたいというふうに思っております。

【岡田委員長】 それでは、今の件は国交省の最初の古米先生のご質問と多分同じことになるかと思いますので、協力して成果を出していただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、ちょっと時間が押してますので、以上にさせていただきます。小林さん、どうもありがとうございました。

 続きまして資料6になります。国土交通省の久保専門官よりご説明をお願いいたします。

【久保専門官】 国土交通省港湾局の久保です。国土交通省港湾局のほうからは海域環境の改善の取組の事例をご紹介したいと思います。よろしくお願いします。

 資料の1ページ目ですが、国土交通省港湾局では港湾における海域環境の改善の取組を行っております。海底にたまった汚泥の浚渫を始めとしまして、港湾整備で航路や泊地を浚渫する際に発生する良質な土砂を活用いたしまして干潟や浅場、藻場の造成を行っております。そのほかにもその土砂を活用しまして汚泥の上を覆砂するような事業、また青潮の発生原因と考えられております深堀跡の埋戻し、あと生物共生型の港湾構造物の整備などを通じまして、生物生息場の創出、良好な海域環境の再生・創出というものに取り組んでおります。1ページ目の下のほうに具体的にちょっとイメージがわくようなイラストや図のほうを載せております。具体的なお話は2ページ目以降でご説明したいと思います。

 2ページをご覧ください。まず、干潟・藻場の造成についてですが、港湾局のほうではデータが残っている昭和54年から昨年度末、25年度末までに全国の港湾の71カ所で干潟や藻場の整備を行ってきました。干潟の造成に関しましては先ほど冒頭で申し上げました港湾整備で発生する土砂を有効活用しております。具体的には2ページ目の下のほうに円グラフを載せているのですけれども、干潟の造成に用いた土砂の種類ということで、大体7割近くは浚渫土砂を活用させていただいております。具体的な実施箇所のほうは左側の日本地図のほうに載せておりまして、北海道はあまりないのですけれども、本州の地域で干潟・藻場の造成を行っております。

 3ページ目に具体的な事例といたしまして三河湾で整備いたしました干潟の事例を載せております。こちらは左の下のほうに図がありますが、中山水道航路という開発保全航路を港湾局のほうで整備をしております。そちらの航路を浚渫した際に発生した土砂を愛知県の水産課、あと愛知県の港湾課の関係者の方々に協力いただきまして、その土砂を活用して干潟を620ha造成した事業でございます。モニタリングも実施しておりまして、造成区域におきましては右側に図を載せておりますが、DO濃度が高くなる、あと水質が改善する、底質が改善するといった効果、右の下に図を載せておりますが、底生生物の種類の増加といった効果が実際に確認されております。

 続きまして4ページ目をご覧ください。浅場の造成の事例でございます。こちらも昭和54年から平成25年度までに全国で46カ所の港湾で実際に浅場の造成を行いました。浅場と覆砂いろいろあるのですけれども、実際にシルトとか粘土といった細かい粒子だったところの上に砂を載せまして、いい海底の状況にしているような状況でございます。

 こちらも具体的な事例としまして5ページ目に周防灘の事例をご紹介させてもらっております。こちらも国土交通省のほうでやっております関門航路という開発保全航路がございまして、そちらで発生した浚渫土砂を活用しまして周防灘の沖にあります汚泥に覆砂を実施しております。こちらもかなりの期間実際にモニタリングを行いまして、右のほうに図を載せておりますが、実際に覆砂をしたところはCODの濃度が低いといった効果ですとか、あと右の下に図を載せておりますが、魚介類のほうが覆砂をした区域では多く確認されているといった結果が見られております。

 続きまして6ページ目をご覧ください。こちらでは深堀跡の埋め戻しについてご説明させていただきます。東京湾や三河湾、瀬戸内海のほうでは高度経済成長期に埋立用材を確保するために海底から大量の土砂を掘削しておりまして、その掘削跡が今深堀跡として存在しているような状況です。具体的に数量を書いておりますが、東京湾ですと約1億2,000万立米程度あるということで、ちょっとデータは古いのですけれども、かなりの数深堀跡が存在しているような状況です。こちらの深堀跡なのですけれども、貧酸素水塊が発生しまして魚介類に悪影響を与えるということで、港湾局でもなるべくここを埋め戻していこうということで取組を行っております。実際に25年度末までに全国の7カ所で実施をしてまいりました。深堀容量と実施量を見ていただけるとわかると思うんですけれども、まだまだすべてを埋め尽くしてはいないような状況でして、今後ともこちらについては取組を進めていきたいと考えております。

 7ページ目には生物共生型の港湾構造物の整備について資料を載せております。こちらにつきましても昭和の時代から昨年度末までに全国で46カ所で整備を行ってまいりました。護岸で17カ所、防波堤では29カ所行っております。こちらのほうは実際に知見がいろいろと集まってきましたので、今年の7月にさらにこの取組を進めていきたいということでガイドラインを港湾局のほうから公表しているような状況です。

 8ページ目のほうにその生物共生型の港湾構造物に改良した際の効果をちょっと事例で載せております。関東地方整備局の事務所があるのですけれども、そちらに使われなくなった桟橋型の岸壁がございまして、そこを干潟・磯場に改築するという取組を実際行っております。こちらの干潟・磯場のほうは市民の環境学習の場としても活用されておりますし、あとNPOの方々などにご協力いただいて実際に耕うんをしていただいたりですとか、あとどれぐらい生物が生息しているかというところも確認してもらっております。

 9ページ目のほうには今年の7月に港湾局から発行しましたガイドラインの概要を載せております。こちらのガイドラインを発行した理由なのですけれども、上の四角のほうにちょっと書かせていただいておりますが、大都市圏の臨海部というのが水域の確保とかコストの面から結構直立型の岸壁・護岸というもので囲まれているような状況です。そういう直立型の護岸・岸壁ですと生物がなかなか付着しにくい構造となっておりますので、これから港湾施設老朽化してくる際に改築する際にうまくこういう風な生物共生型の機能を付加していっていただきたいなという思いもありまして、こちらのガイドラインを取りまとめました。ガイドラインの中にはその整備に必要な考え方ですとか、あとその効果なども記載しておりまして、ますますこのような取組が直轄、自治体さんも含め、民間の方たちも護岸を有している方たちもいらっしゃいますので、そういう方たちが整備をしていく際の参考になればと考えております。

 最後10ページ目になります。9ページ目までにご紹介した内容は、港湾局だったり港湾管理者である地方の自治体の方たちに取り組んでいただいている内容なのですけれども、今は港湾局のほうではNPOだったり市民の皆さんが参加していただいて海域環境を改善していくという取組にも力を入れております。その一つとしましてUMIプロジェクトという取組をご紹介させていただければと思います。こちらは横浜港のある地区で港湾管理者である横浜市さんが水域を開放いたしまして、その開放された水域に具体的に企業名が載っておりますが、セブンイレブン記念財団さん、あと株式会社高千穂さん、味の素株式会社さん、この3社がアマモを植え、育成するという取組を行っております。ちょうど昨年の今ごろから始まりまして1年間取組を進めてきているのですけれども、こういうふうな形で市民や企業の皆さんに参加していただいて一緒に海域環境の改善に取り組んでいくというのも非常に大事ですし、この活動を通しまして多くの皆さんに海をきれいにしていただこうという理解や関心を高めることにもつながっておりまして、引き続きこの取組、参加する企業さんどんどん増えていただければ横浜港だけではなく全国でも多く展開していけたらなと考えております。

 港湾局としましては今までご紹介いたしました取組を引き続き進めていき、海域環境の改善に取り組んでまいりたいと考えております。

 簡単ですが、説明は以上でございます。

【岡田委員長】 どうもありがとうございました。

 それでは、ご質問ご意見等がございましたらお願いいたします。

【松田委員】 どうもありがとうございました。9ページのところにあるこの生物共生型構造物のガイドラインについて教えていただきたいのですが。今ご説明ありましたように実際に事業をやる形としては国の直轄ですとか地方公共団体が行うとかあるいは民間とかであるというお話でしたけれども、内容的に非常にいいと思うのですけれども、これがどのような形でできるだけ推進される仕組みになっているかということをちょっとお伺いしたいのですが。例えばこうやることは望ましいけれども、全然やらなくても構わないということであるのか、あるいは少し強制力とは言わないけれども何かそういうものがあるのかとか。あるいは逆にこういうことをやった人には何かメリットがあるような形があるのかとか。これは今年の7月に公表されたということですのでご検討中のことが多いかと思いますが、今後の方針含めてお願いいたします。

【久保専門官】 ありがとうございます。今年の7月に出たばかりですので、今はまだ具体的に強制力とか何かこういうインセンティブがあるよというところは示せていないのですけれども。まず直轄、我々国のほうでやっていく場合にはこのような機能を付加することが標準となるような方針を出せないかなと局内のほうで考えております。民間の方たちに取り組んでいただくとなりますとやはりちょっと機能を付加する点でコストも若干上がってしまいますし、具体的に機能を付加したときに生物が増えるのはいいことだよねというのは皆さんわかると思うのですけれども、定量的にではどうなのかとか、貨幣価値化したらどうなのかとか、そういうところも示せていけたらなと考えてます。

 具体的に定量化とか価値化とかいうところは国交省の研究所がございますので、そちらのほうで今年から3年かけて定量化できないかという研究を始めておりますので、そちらの結果をもって対外的にこういう効果があるよというところを今後示せていけたらと考えております。

【岡田委員長】 ありがとうございました。ほかにございますか。古米先生、どうぞ。

【古米委員】 7ページ目のところでお話のあった生物共生型の港湾構造物が、昭和から平成25年で9.5kmだとか13.7kmということで着実に進めておられると思うんですけれども、一方で全国の港湾全体から見て、老朽化が進んで共生型の港湾構造物を置き換えられる護岸の延長距離、要はこういった共生型のものが入れられる港湾もあるし、そうじゃないところは全国にどれぐらいあって、今どれぐらいのペースで生物共生型の港湾構造物への置き換えを進めていこうという状況なのかがわかると非常に将来展望がわくのですけれども。そういった数値というのはわかってないのでしょうか。

【久保専門官】 全国の港湾でどれぐらい護岸が老朽化しているかというものとか実際の延長とかは、すみません、私は今数値を持ち合わせていないのですけれども、別途整理をしておりますので、そういうのがわかると確かに今後取組を進めていく際に参考になると思いますので。先ほどPRの話もありましたが、そういうのと併せてちょっと対外的に出せるように今後情報を整理していきたいと思います。

【岡田委員長】 ありがとうございました。ほかにございますか。

 私のほうから。深堀跡の埋め戻しを進めているようですが、今後これはどのくらいのペースで。もちろん主に浚渫土砂を使うとするとペースはそれで制限されちゃいますよね。そうするとほかのものを使うか使わないかいろいろ難しいとは思うんですが、これはどんなプランをお持ちでしょうか。

【久保専門官】 ご指摘のとおりでして、そこは非常に港湾局も頭を悩ませておりまして、浚渫土砂だけですと本当に何十年、もう100年ぐらいかかってしまうのではないかという話も出ております。実際に深堀跡の埋め戻しをする際にすべてが良質な土砂でなければいけないということはないとは思うのですけれども、例えば建設発生土ですとか、あとほかの再生材料みたいなものをうまく活用できないのかなという話は出てはいるのですけれども、まだちょっとそこまで実際に取組が、取組というか今後の方針も明確に打ち出せていないような状況ですので、そこはこれからの検討課題だと思っております。

【岡田委員長】 ありがとうございました。ついでに、許認可は誰がするんですか。どういう合意形成で深堀跡が埋められるか。

【久保専門官】 深堀跡の埋め戻しにつきましては、その海域におります漁業者の皆さん、水産関係者の皆さんと、あとは国も関係しますし、その周辺自治体の方たちと合意形成を行った上でやっていくということになっております。

【岡田委員長】 わかりました。大変そうですね。どうぞ。

【足利委員】 ありがとうございました。浚渫土砂を活用した海域環境改善について、全国で航路の浚渫土砂というのはかなり問題になっているのですけれども、これは国交省さんとしては何%くらいまでは頑張って再利用していくんだとかそういう何か目標とかはおありなのでしょうか。

【久保専門官】 具体的な数値は示してはいないのですけれども、なるべくいいものは有効活用していこうということになっておりまして。ただ、そのいいものであっても先ほどちょっとご説明をさせていただいたのですけれども、関係者の皆さんとの合意が図られないとうまく使えないということもあるので、なかなかその辺で頭を悩ませているところがあります。

【足利委員】 浚渫土砂がどうしてもいい粒径の砂とシルト分とが混じっているような状況で、なかなか海域でリサイクルをしていただきたくても漁業者の方と合意形成ができないというのが私たちもいつも抱えているのですけれども。分級を何とかする技術とか、それから先ほどの深堀跡の埋め戻しに使うとか、なるべく浚渫土砂を再利用して、海面埋立をしないような方向に何か少しずつでも目標値を高くしていっていただけるといいなと思っています。

【久保専門官】 ありがとうございます。今お話にありました分級のほうなのですけれども、実際にできないかどうかというところで、九州のほうで2カ所ぐらいで分級試験を行って、その砂を活用できないかといった実証事業的なことをやってます。ただ今コストの面で若干高くなってしまいますので、その辺を見ながら実際今後使っていけるかどうかというところを検討していきたいと思っています。

【岡田委員長】 ありがとうございました。時間になりましたので、以上にさせていただきます。久保さん、どうもありがとうございました。

 それでは、各省の個別発表については以上でございますが、本日のヒアリングを通じて、まだ皆さん残っていただいておりますので、何か聞き忘れたこと等がございましたら承りたいと思います。どうぞ。

【細見委員】 佐藤さんにお願いしますが。8ページに農村集落排水でも高度処理を目指そうということで一つの事例が載っていると思うんですけれども。8ページですね、よろしいでしょうか。これで以前は生物膜法で改築後が浮遊生物法に変えられて、かなり水質が改善しているというデータになっています。それから嫌気性がなくなった意味でも臭気は減ると思うんですけれども。これはやはり生物膜法に何か問題があったと考えるべきなのか、ちょっと技術的に興味があって質問させていただきました。

【佐藤課長補佐】 資料の6ページですか、主に集落排水施設での処理方式には、生物膜法と浮遊生物法とありまして、生物膜法でも大体このぐらいの基準では処理できますよというものと、浮遊生物法のほうはやはりばっ気撹拌の中とか、もう少し高度な処理、もう少し水質を上げる処理が可能であるということで、生物膜法が問題だったというよりは浮遊生物法でもう少し高度な処理ができるようになったという理解ではいるのですけれども。

【細見委員】 この図を見るとただばっ気槽を増やしただけなので、もうちょっと詳細がわかれば教えていただければと。これは本当に浮遊生物法だけが今のこのプロセスを見ると流量調整槽があってばっ気槽があってあと沈殿槽だけなので、さして新しいプロセスではないように思えるんですね。だけれども、水質が非常によくなったというのはちょっと理由が非常に興味あるという意味で教えていただければと思います。

【佐藤課長補佐】 ちょっと今ここにもう少し詳細なデータがないのでご説明、また今度ご説明させていただきます。

【岡田委員長】 では、これは別の機会ということで。ありがとうございました。

 ほかにございますか。どうぞ。

【鈴木委員】 浄化槽について教えていただきたいのですけれども。高度処理浄化槽は導入対象がどのような地域で、また導入促進のための施策というのはどのようなものがあるかというのをお教えください。

【水谷企画官】 ご質問ありがとうございます。まず資料3の18ページのほうを見ていただければと思います。まず環境省からの国庫助成、循環型社会形成推進交付金というものを通じて浄化槽の設置に対しては支援をさせていただいていますけれども、その中では窒素を除去するもの、あるいはりんを除去するものについても対象としているということでございます。

 浄化槽の事業2つ大きくございまして、一つは個人設置型というパターンと、それから市町村設置型というのと2つございまして、市町村が浄化槽を面的に整備するものは市町村整備型ということで、個人で設置するものに支援するものを個人設置型と呼んでいます。基本的にはですから市町村整備型であれば市町村なり、あるいは個人設置型であれば個人がどれを選ぶかということに委ねられるのですけれども、先ほど少し申し上げたとおり、国のそういった制度に加えまして、例えば茨城県さんであれば差額を負担しますよと、高度処理型のものをつける場合にはその差額を通常型よりは高くなるので負担しますよというような形で導入されているような都道府県さんが例えば茨城県さんであったり秋田県さんであったり長崎県さんであったりとか、そういった複数のところでそういったことを導入されていらっしゃいますので、例えば閉鎖性海域を抱えていらっしゃるとかそういう実情に応じて高度処理を導入されていらっしゃるというような状況でございます。

【岡田委員長】 よろしいですか。ありがとうございました。

 ほかにございますか。

 それでは、大体予定の時間になりましたので、以上で本日のヒアリングを終了させていただきます。関係省庁の皆様方、本当にありがとうございました。

 それでは、次の議題になります。水環境将来予測の基本的な考え方について、それから第1回委員会における指摘事項についてということで、事務局から資料7と8になりますかね、ご説明をお願いいたします。

【石川室長補佐】 それでは、資料7と資料8を用いて続けてご説明を差し上げます。

 まず資料7といたしまして、将来予測の基本的な考え方ということで概要を整理した紙を用意しております。まず将来予測の目的ですけれども、今回本専門委員会の中ではこの在り方というものを取りまとめていただくということになっておりますけれども、その検討過程において各指定水域の水環境改善の方策を検討していくに当たってこの将来予測というものは基礎資料の一つとなります。現在環境省のほうでは別途専門の方々にご議論いただきながら将来予測に関する検討を行っております。その検討した結果をこの専門委員会に提示することによって各指定水域の方向性ですとか各水域における水質の変化要因、そういったものを検討する際の参考資料として活用していただくということを目的としております。

 将来予測と言いますのはあくまでも計算でありますので、その結果のみをもって各水域の方向性を決めていくものではありませんので、あくまでも各種検討の際の参考として位置づけると、そのようにご認識いただけますと幸いでございます。

 2番目といたしまして対象範囲、図を示しております。東京湾、伊勢湾、瀬戸内海を対象として計算を行うこととしておりまして、その範囲はこの図に示した範囲でございます。いずれも900m×900mのメッシュサイズでこの図面に示した範囲を対象として計算を行うということにしております。

 次のページ、2ページ目の説明をいたします。こちらでは計算ケースとして2つ、現況再現と将来予測について整理をしております。まず現況再現でございますけれども、現況再現の年次は第7次水質総量削減の基準年度である平成21年度を対象としまして、そのときの気象条件ですとか流量、負荷量、そういったものを設定しまして、その当該年度、平成21年度ですけれども、平成21年度の広域総合水質調査の結果を再現性確認のための比較データとすることを予定しております。また、そのモデルの妥当性の検証については第7次の検討の際と同様に、東京湾を対象といたしまして複数年を選定して行いたいと考えております。

 次に将来予測でございますけれども、将来予測の年次は第7次総量削減の目標年度、それは今年度平成26年度でございますけれども、それから5年後の平成31年度というふうに設定したいと考えております。その将来予測の際の条件設定につきましては下の表1のほうに細かく設定しております。まず海岸線などの地形条件ですとか、先ほどご説明のありました海での環境改善施策の条件、そういったもの。この2つについては平成22年度以降実施された改変ですとか今後平成31年度までに見込まれる対策、そういったものを考慮しまして条件としてインプットしていきたいと考えております。それから、気象条件、境界条件、陸域からの流入水の条件につきましては平成21年度、現況年度と同じデータを使って計算をしたいと考えております。

 それから、一番下の陸域からの流入負荷量の条件ですけれども、これは平成31年度想定負荷量というふうに書いてございますけれども、こちらを算定する手法といたしましては第7次総量削減の際に同じような手法をとっております。推計の人口を使って、さらに下水道の各種計画の目標などを踏まえて設定するという手法ですけれども、そういった手法でこの31年度に想定される負荷量というものを設定していくということでございます。

 3ページ目にまいりましてモデルの概要を。このポンチ絵を見ていただきますと、上のほうが水質、下の緑のほうが底質というものです。水質と底質の相互作用を考慮しまして、この各構成要素間の物質輸送というものを炭素と窒素とりん、それから酸素を指標元素として算定する物質循環モデルを採用しております。この各構成要素と言いますのは、この図の中に四角で囲ってある植物プランクトンですとか動物プランクトンですとか溶存酸素とかそういったものが各構成要素、その間の物質輸送をみていくというようなモデルになっております。

 さらに干潟については、底生生物による有機物の除去機能そういったものを考慮したいと考えておりまして、具体的にはこの緑の図の左側にあります懸濁物食者、付着藻類、堆積物食者というふうにありますけれども、アサリとかカニとかゴカイとかそういったものの有機物の除去機能を考慮したり、それから藻場についてはこの図の右のほうに海藻・藻類というふうにありますけれども、光の量に応じた栄養塩の吸収ですとか、酸素の放出機能、そういったものを考慮するというモデルになってございます。

 こういったモデルでこれから現況再現ですとか将来予測を行いつつ、また別途そういう専門の先生方にもご意見を伺いながら取りまとめていった結果を本専門委員会でも提示をしまして、各水域の方向性の検討の際の参考としたいということで今回ご説明をさせていただきました。

 それから資料8ですけれども、こちらは前回第1回の委員会で指摘のあった事項について簡単に整理をしたものでございます。

 まず1ページ目から順にご説明したいと思います。こちらは古米先生からご指摘がありました。高度処理人口普及率、そういったもののデータを見ていくことも重要ではないかというようなご指摘でございまして、こちらでは平成16年度末と平成21年度末の高度処理人口普及率について各対象水域でのデータを整理しております。例えば東京湾では平成16年度の高度処理人口普及率が10%だったものに対して、平成21年度末では15.9%になっております。それから、いずれの水域も増加しておりまして、三海域計と一番下のほうに数値が出ておりますけれども、平成16年度末18.1%だったものが平成21年度末には25%になっていると。それから一番下に参考として全国値を掲載しておりますけれども、全国よりも高い水準で整備が進んでいるという現状でございます。

 続きまして2ページ目をご覧いただきたいと思います。こちらも古米委員と鈴木委員からご指摘がありました。そのとき即答できずに大変申し訳なかったのですけれども、まず、この赤い四角で囲ってあるものですね、畜産系についてその内訳を整理したものでございます。この畜産系の内訳としましては、まず大きく指定地域内の事業場と面源、その2つに分かれます。指定地域内事業場については畜舎というものと畜産系の下水処理場がこの中に含まれると。それから、面源としまして小規模畜舎が入っているということでございます。

 それから、青い四角のほうの合併処理浄化槽についても内訳のご質問をいただきましたので、こちらについても指定地域内事業場として合併処理浄化槽、さらに面源といたしまして小規模合併処理浄化槽というものが含まれているというふうに整理しております。

 それから、3ページ目につきましては高澤委員からご指摘がありました。特に三河湾のCODの推移に関するご指摘を踏まえて見直したものでございます。この伊勢湾の図の昭和57年ごろと最近の平成21年から24年度の平均値を見ていただくと、特に三河湾の湾奥の部分が赤色から黄色に水質がよくなっておりますので、そういった部分を加味いたしまして、この見え消しで表記しておりますけれども、伊勢湾では湾奥部の一部で汚濁域の減少が見られるというようなところを明記したということでございます。

 それから、4ページ目ですね。栄養塩類の経年変化ということで、こちらは長﨑委員からご指摘をいただきました。T-N、T-P以外にもDIN、DIPというものも見るべきではないかというようなご指摘をいただいたところでございます。各水域のT-N、T-Pも参考までに載せておりまして、それからDIN、DIPをグラフで示したものでございます。伊勢湾については三河湾とそれ以外を分けて、さらに瀬戸内海では大阪湾を含む12の湾灘ごとに整理をしております。

 まず東京湾でございますけれども、このグラフの見方としましてはちょっと小さくて恐縮なのですけれども、各グラフの左側にT-NとかT-PとかDIN、DIPと書いてございます。それを4つ並べたグラフでございます。東京湾を見ますと、T-N、T-P、上のほうのグラフでございますけれども、いずれも低下傾向にありまして、DIN、DIPもほぼ同様の傾向を示しているということでございます。

 1枚めくっていただきまして、伊勢湾につきましては上の4つのグループが伊勢湾、三河湾を除く伊勢湾、それから下のグループが三河湾でございます。このグラフを見ますと、伊勢湾、三河湾ともにT-N、T-Pはいずれもやや低下傾向にあると。DIN、DIPもそれぞれT-N、T-Pとほぼ同様の傾向を示しているということが見てとれるかと思います。

 次のページにまいりまして、瀬戸内海でございます。大阪湾を含めて12の湾灘ごとに整理をしております。この6ページから11ページまで続いております。まず一番上の大阪湾については、これは東京湾と同じような形でして、T-N、T-Pはいずれも低下傾向にあると。DIN、DIPもそれぞれT-N、T-Pとほぼ同様の傾向を示しているということでございます。

 それ以外の瀬戸内海につきましては、T-NとT-Pは前回の委員会でもご提示させていただきましたけれども、湾灘ごとに傾向の違いがございました。ほぼ横ばいですとか、やや上昇傾向、やや低下傾向、そういったものと同じくDIN、DIPもそれぞれ湾灘ごとに違いがありまして、ただそれぞれT-N、T-Pとほぼ同様の傾向を示しているということが見てとれました。それが11ページの豊後水道、響灘まで続きます。

 12ページですね、こちら東京湾と大阪湾の海域区分別の水質の濃度を整理したものでございます。こちらは松田委員と高澤委員からご指摘をいただいた部分でございます。東京湾、大阪湾についてもう少し細かく分けて水質を見たほうがよいのではないかというようなご意見でございました。

 東京湾についてこの12ページ、13ページで整理してございます。この整理に用いた区分といたしましては、13ページの下のほうに類型指定の状況、区分した図を載せております。これは環境基準の類型区分を参考として載せております。このまず左の図がCOD、右の図が全窒素、全りんでございます。CODはA類型からC類型まで、それから全りん、全窒素についてはⅡ類型からⅣ類型まで整理しております。いずれも、例えばCODについてはA類型が薄い部分でございまして、湾の外側ですね、湾口と呼んでおりますけれども、湾口部が大体A類型、そしてその陸側の湾央部、湾の中央部をB類型、それから少し色が濃くなっているところがC類型ということで、湾奥部ということで見てとれるかと思います。そして、全りん、全窒素についても湾の外側ですね、湾口部がⅡ類型、そして湾央部、中央部がⅢ類型、そして湾奥部がⅣ類型というふうになっております。

 このグラフを見ていきますと、CODについてはA類型ではやや低下傾向、B類型、C類型では低下傾向にあると。そして、T-NとT-PについてⅡ類型からⅣ類型のいずれも低下傾向にございまして、DIN、DIPもそれぞれT-N、T-Pとほぼ同様の傾向を示しております。このT-N、T-PについてはこのⅣ類型ですね、湾の奥のほうのⅣ類型とⅡ類型・Ⅲ類型の濃度には少し差が見てとれるかなということでございます。

 それから14ページには大阪湾の状況を示しております。こちらも次の15ページに同じような類型区分の状況の図を示しておりますけれども、これも東京湾と同じような形で、例えば全窒素、全りんであればⅡ類型が湾口部、外側ですね、そしてⅢ類型が湾の中央部、そしてⅣ類型が湾の奥、一番陸側ということで見てとれます。見ていきますと、CODについてはA類型ではほぼ横ばい、C類型では低下傾向にあると。T-N、T-PについてはⅡ類型、Ⅲ類型ではやや低下傾向、そしてⅣ類型では低下傾向にあるというのが見てとれます。DIN、DIPはそれぞれT-N、T-Pとほぼ同様の傾向を示しているということでございます。これも東京湾と同じく全窒素、全りんについてはⅣ類型とⅡ類型・Ⅲ類型との間に少し濃度の差が見られるといった状況でございます。

 それから最後ですね、17ページにつきましては干潟・藻場の現状についてということで、これも松田委員からご指摘があった部分でございます。例えば東京湾のグラフですね、時間軸がこの干潟と藻場で前回の資料では合ってませんで、そういったことで少し誤解を与えるような表記があったのですけれども、例えば東京湾の干潟については1945年からは減少していると。藻場についてはこの1945年というものを加味せずにほぼ横ばいというような、1,400で推移しているというような表現をしてしまったのですけれども、それが確かに誤解を与えるということでしたので、この時間の軸を各グラフでそろえて、さらにコメントについても例えば藻場の面積については1978年以降は大きな変化はなくというような限定的な書きぶりとしております。そういったものを例えば瀬戸内海についても記載を合わせたというものでございます。

 以上が資料7、資料8の説明となります。

【岡田委員長】 ありがとうございました。

 それでは、ご意見ご質問等がございましたらお願いいたします。どうぞ。

【西村委員】 モデルの件なのですが、このモデルの中には養殖する生物もこの中に組み込んでモデルを動かしていくと、そういうような考え方があるのですかね。

【石川室長補佐】 まず、発生負荷量として養殖系からの負荷量というのは見込んだ形でインプットして。

【西村委員】 この海藻とか藻類の中に、例えばノリを養殖したところではそういうものが入ってくるのかというようなことなのですが。

【石川室長補佐】 その部分では入ってこないというのが今の現状になっていまして。今回の一つのモデルケースとしては全体の影響を見るということを目的としております。さらに、これも別途検討しているところなのですけれども、例えばノリの生育にどのように影響するかとかそういったものも細かく計算ケースを区切って検討していくようなことも考えております。ただ、今回専門委員会の中で示していくモデルとしてはその細かい地域の実情というよりは全体的なものを対象として見ていきたいと考えております。

【岡田委員長】 どうぞ。

【河村委員】 同じところなのですけれども、第7次のときにもモデルで計算されましたよね。それと今回とを比べてどうかということで、第7次のものでは何か問題があってやるのか、あとどういうところが大きく変わるのか、その辺のところちょっと簡単で結構ですから教えてください。

【石川室長補佐】 ありがとうございます。第7次のときのモデルというのは中長期ビジョンというものを策定した際に使ったモデルでございまして、まずその中長期ビジョンでは対象が30年先を見越した将来予測としてのモデルとして取りまとめたものでございます。今回のモデルの特徴といたしましては、特に底生生物の影響、干潟の底生生物ですとか藻場とかそういった生物に着目をしたモデルでまず計算をしてみようということで今検討を始めているところでございます。それぞれのモデルの比較については今後もその計算結果を踏まえながら見ていきたいと考えております。

【岡田委員長】 ほかにございますか。

 特段なければ以上にしますが。全体を通じて何かご意見ご要望等ございますでしょうか。どうぞ。

【古米委員】 この水環境将来予測のモデル計算については別の検討部会があって、そちらのほうで計算をされて、その結果がこちらの委員会に成果として出てくると。そのときにどんな計算をするかどうかというのもすべてそちらのほうで検討されるということになるのか、こちらのほうからこんな条件でこういうような工夫をして計算結果を出していただくといいのではないかということが言えるかどうかというのは今後の展開では重要だと思うので、確認させてください。

【石川室長補佐】 ありがとうございます。別途検討会などでそういった条件も含めて設定する予定なのですけれども、おっしゃるとおりそういうご指摘もいただければと思いますので。ただ、専門委員会の中でというよりは個別に例えばお伺いをする中でこういった検討もしたほうがいいのではないか、こういったケースも設定したほうがいいのではないかというようなことはお聞きできればと思っております。

【岡田委員長】 よろしいですか。ありがとうございました。

【細見委員】 関連してですけれども。そういう意味では今回のこの計算の目的が、この辺岡田先生一番得意なところだと思いますが、湾の平均的な値を求めようというのを主にしているような感じなのですね。今西村先生言われたように、例えばノリの養殖のあたりが本当にどうなっているのかというふうに見ようと思うとこのモデルでは多分できない、900mメッシュでは恐らくできないと思うので。だから、この委員会として平均的なモデルを計算するということを了解しないと、後でこういう例えばノリの影響を計算しなさいと言っても多分このモデルではできないんですよね。恐らくできないと思います。

【岡田委員長】 いや、それは私が答えていいかどうかわかりませんが、先ほどの西村先生のご指摘もそうですし細見先生のご指摘もそうですが、ここでご意見が出たものはその委員会で検討はもちろんする可能性はあると思いますし、私はそう思ってるんですけれどもね。ただ、それが技術的にどこまで可能かというのはもちろん別ですが、精度のことなどいろいろありますから。ただ、いただいたご意見はそちらの委員会で検討すると、少なくとも前向きに検討するというふうに私は理解しています。いいですよね、事務局。はい。

【細見委員】 古米先生の意見と……

【岡田委員長】 同じことですので、はい。

【細見委員】 わかりました。

【岡田委員長】 ありがとうございました。ほかにございますか。

【中村委員】 本日は各関係省庁から個別の施策についてご発表いただいたわけですけれども、例えば今後個別の湾灘ということになってきますと、栄養塩管理のように個別の省庁の努力ということではなくて、省庁を超えた連携という視点が非常に重要になってくるのではないかというふうに思います。そこで、例えば第4回目の委員会で瀬戸内海関係府県というふうに書いてあるわけですけれども、例えばここでは水産のほうや国交省との連携のいろいろな取組もあるやに聞いておりますので、もう少し幅広にヒアリングをしていただけるとありがたいかなというふうに思いました。

【岡田委員長】 ありがとうございました。よろしいですね。もしあれば。ご指摘の点は重々ご理解されていると思います。では、ご検討ください。ありがとうございました。

 よろしければ、事務局から何か連絡事項ございますでしょうか。

【山田係長】 2点ございまして、本日の議事録についてですけれども、速記がまとまり次第皆様にお送りいたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。確認いただいたものを環境省のウェブサイトにて公開いたします。

 また、次回の日程についてですけれども、来年の1月20日の火曜日、15時から、環境省の第1会議室で予定をしております。次回は今回に引き続きまして関係省庁及び関係自治体からのヒアリングを行う予定でございます。よろしくお願いいたします。

【岡田委員長】 ありがとうございました。

 それでは、以上をもちまして第2回総量削減専門委員会を閉会とさせていただきます。

 本日はどうもありがとうございました。

午後0時5分 閉会

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