中央環境審議会水環境部会生活環境項目環境基準専門委員会(第3回) 議事録

平成26年6月25日
午前 9時58分 開会

○岡島係長 それでは、定刻となりましたので、第3回中央環境審議会水環境部会生活環境項目環境基準専門委員会を開会いたします。
 委員の皆様方には、ご多忙中にもかかわらず、ご出席賜り、誠にありがとうございます。
 本日は、委員総数11名中9名のご出席が予定されており、全員ご出席といただいておりますのでご報告いたします。
 それでは、議事に先立ちまして、環境省、平岡審議官から挨拶を申し上げます。

○平岡審議官 おはようございます。
 本日は、大変ご多忙のところ、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 生活環境項目環境基準専門委員会ということでございまして、この専門委員会につきましては、昨年8月に水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについてということで、環境大臣からの諮問を受けまして以降、これまで2回にわたりまして、専門委員会を開催させていただきまして、審議を進めていただいているところでございます。
 1回目は、この生活環境項目の環境基準についての基本的な考え方についてのご審議をお願いいたしまして、また第2回は関係者からのヒアリングということで、お招きしてお話を伺ったということでございます。
 それらを踏まえまして、今回はいろいろ事務局のほうで検討を進めまして、整理をしてきております事柄につきまして、少し全体的にご提示をさせていただいて、具体的な中身の審議をしていただくという段階に入ってきております。
 丁寧な議論をしていって、しっかりした環境基準の策定というものを進めていきたいと考えてございますので、本日も幅広いご意見をいただけますようにお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。よろしくお願いします。

○岡島係長 続きまして、お手元の配付資料についてご確認をいただきたいと思います。
 議事次第にございます資料1から8及び参考資料1をお配りしております。不足等がございましたら、随時、事務局までお申しつけください。
 なお、カメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきます。
 それでは、以下の進行は岡田委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○岡田委員長 おはようございます。朝からお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 早速、議事に入りたいと思います。
 その前に、お手元に資料2として、前回の議事録(案)が準備されているかと思います。
 この資料は、委員の先生方、関係者のヒアリングとしてご説明いただいた方、それぞれにご確認いただいた後に事務局で修正し、再度、各委員の先生方にお送りした資料でございます。
 よろしければ、この場で議事録としたいと思いますが、いかがでしょうか。

(異議なし)

○岡田委員長 よろしいですね。
 ありがとうございます。
 それでは、お手元の本議事録を前回議事録といたしますので、事務局におかれましては、公開の手続をお願いいたします。
 それでは、早速議事に入りたいと思います。
 議事の1、下層溶存酸素及び透明度の環境基準の検討について。
 まず、資料の3と4について、事務局からご説明をお願いして、質疑応答としたいと思います。

○根木課長補佐 水環境課の根木と申します。
 そうしましたら、資料3をご覧ください。
 この専門委員会は、これまで2回にわたりご議論をいただいてきております。
 前回は、主な関係者の方から考えを述べていただくヒアリングのほうを実施しているということでございます。
 本日は、新しい環境基準を検討するに当たりまして、主な要素につきまして、資料として用意させていただいたという次第であります。
 まず、資料3と4を初めにご説明をさせていただきます。
 資料3は、環境基準の名称変更についての提案でございます。
 これまで、本委員会におきまして、追加を検討すべき環境基準の名称につきまして、「下層溶存酸素(下層DO)」及び「透明度」という表現をしまして、これを検討いただいておりましたが、その名称を変更してはいかがかということでございます。
 1番目に、「下層溶存酸素」を「底層溶存酸素量」とすることでいかがかということであります。
 理由としましては、今回設定する溶存酸素量は、水域の底の直上から1m以内程度を評価の対象の基本とすることが考えられるかと思います。
 下層という表現ですと、公共用水域を断面に見た場合に、上層の下というような、かなり層が厚いようなイメージがあるかと思います。
 このため、今回検討する環境基準の名称は、「底層溶存酸素量」の方がより適した表現であるかなというふうなことでございます。
 二つ目に、「透明度」を「沿岸透明度」とすることではいかがかということであります。
理由についてですが、透明度の環境基準については、水生植物の保全、親水利用の観点から設定を検討しておりますが、まず水生植物の保全の観点については、基本的に沿岸にその植物が生育するということ。また、親水利用の観点につきましても、水浴または陸地からの眺望ということについても、沖合ではなく沿岸水域を対象とするものであると認識しております。
 このため、今回検討する環境基準の名称を、「沿岸透明度」の方がより適しているのではないかというふうに考えた次第であります。
 続きまして、資料4をご覧ください。
 生活環境項目としての環境基準の設定の検討についての案でございます。
この資料4の内容については、第1回の専門委員会におきまして、概ね一度説明させていただいている内容でございますが、その後、例えば前回の関係者のヒアリングにおけるご意見なども踏まえまして、加筆などをしておるということでございます。そのため、簡潔に要点のみ説明させていただきたいと思います。
 まず、底層溶存酸素量の低下による影響等についてでございますが、海域、特に閉鎖性海域においては、それ自体が水生生物の生息を困難にさせるということ。また、硫化水素を発生させて水生生物の大量へい死を引き起こすことがあるということ。また、例えば東京湾などでは、青潮の発生によりアサリなどの干潟生物の大量へい死も起きているということ。
 また、底層溶存酸素量の低下が、底質からの栄養塩の溶出をもたらしまして、富栄養化を促進させることがあると。このような栄養塩が、植物プランクトンの異常繁殖(赤潮)の発生リスクを高める可能性があるのではないかということで認識しております。
 湖沼においても、水生生物の生息を困難にさせると。また、その底質から溶出した栄養塩が内部負荷の増加に及ぼす影響が大きいと。これが、栄養源になって、アオコなどの異常発生のリスクが高まるのではないかということを記載しております。
 また、水道水の異臭や着色障害を引き起こす鉄、マンガンは、溶存酸素の欠乏によって酸化還元電位が低下することによりまして、底質から溶出する可能性があるということも記載させていただきました。
おめくりいただきまして、透明度の低下による影響等ということで記載しております。
 こちらについては、まず、海域、湖沼において、藻場や沈水植物は、幼稚魚の育成とか産卵場所の形成等の機能を有しているというところがございますが、その魚介類等の水生生物の成育・産卵場となる海藻草類や沈水植物を保全するためには、一定以上の水中光量の確保により光合成が行われることが必要であるということを記載しております。
 一方、生態系の健全な構造と機能を支える生物多様性が保全されている水域については、その水域に応じた一定の栄養塩や餌生物が存在して、これを前提として魚介類などの水生生物が存在することに留意する必要があると記載させていただきました。ですので、水域ごとの特性を踏まえ、適正な透明度を設定・確保することが豊かな水域を確保する観点から肝要であると記載しております。
 また、透明度は親水利用に大きく関わっており、水が濁ると、自然探勝や水浴などの親水機能が低下すると記載しております。
 これらの影響を踏まえまして、生活環境項目としての環境基準の設定の検討ということであります。
 公共水域の従来からの指標としましては、CODですとか、全窒素、全燐を主に用いてきたということであります。
 しかし、現行の指標の高低のみをもって、生物の生物環境が良好であるかどうかということを判断することは、必ずしも十分でないと。評価し切れないということ。また、国民が体感できる直感的で理解しやすい指標とは、従来の指標は言いがたいのではないかという指摘があるということであります。
 このため、良好な水環境の実現に向けた施策を効果的に推進していくためには、一つ目の観点としまして、魚介類等の水生生物の生息や藻場等の水生植物の生育に対して直接的な影響を判断できる指標。
 二つ目の観点として、国民が直感的に理解しやすい指標として、新しい環境基準を設定する必要があるのではないかということであります。
 その新しい環境基準として、一つ目が、底層溶存酸素量。水生生物の保全ひいては健全な水環境保全の観点から、環境基準を設定する必要があるというふうに考えております。底層溶存酸素量を確保することは、その水域の硫化水素、青潮、赤潮、アオコの発生抑制にも役立つというふうに考えております。
 二つ目の環境基準としまして、沿岸透明度。これについては、海藻草類、沈水植物の生育により、水生生物や健全な生態系環境を保全するためと、環境基準を設定する必要があるのではないかと。また、良好な親水利用空間を確保するためと、その二つの目的で設定する必要があるのではないかというふうに記載させていただきました。
 ただし、各水域に応じた生物生産性や生物多様性が確保された豊かな水域を目指すことが重要であると。そのためには、その水域に応じた適切な透明度を確保することが肝要であるということも記載させていただきました。
 資料4の説明は以上であります。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、以上の説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。
 はい、どうぞ。

○西村委員 文言についての意見ですけれども、2段落目の海域においては、底層溶存酸素量が一定レベル以下まで低下するというのに対して、4段落目の湖沼においても、底層溶存酸素量が一定レベル以上まで低下するということで、以下と以上になっているので。

○岡田委員長 すみません。先生、何ページ。

○西村委員 すみません。資料4の1ページです。
 なので、底層溶存酸素量が一定レベル以下まで低下するというふうに統一したらいかがでしょうか。

○岡田委員長 いいですね。

○根木課長補佐 ご指摘ありがとうございます。

○岡田委員長 じゃあ、そうしてください。
 ほかにございますか。どうぞ。

○田中委員 基本的には、こういう言葉に変えられるのはわかりやすいと思うのですが、ちょっとわかりにくいのが、平面的なところで、特に透明度のほうで、ぼあっといろんなところを測りますよね。特に琵琶湖の場合だと、南湖と北湖で合わせて30点ぐらいあって、そのときに湖心付近でも多分透明度的なものが水域によって指定されているので、測ると思うのですけれども、その名称はやっぱり沿岸透明度という名称になるんですか。
 つまり、沿岸というのは、ここに書かれているように、何かゾーンがあるイメージですよね。ということは、指定されている水域は、沿岸から何キロぐらいとかという、こういうゾーンになるイメージなんですか。

○根木課長補佐 ご質問いただいた点については、具体的な議論については、この環境基準の場というよりも、今後の類型指定の場になるのかなというふうには思っておりますが、考え方としましては、資料3の理由のところに書かせていただきました、例えば、親水利用の観点では、水浴や眺望などというところを念頭に置いて、そこについて環境基準を設定していくということかなというふうに思っています。
 例えば、眺望という観点では、湖の岸から見て、具体的に湖面が視認できると、具体的に認識できるというようなエリアを中心に考えるべきではないかなというふうに考えた次第でございます。
 また、具体的なところについては、ご意見などもいただけると幸いでございます。

○田中委員 そうすると、環境基準としての言葉は沿岸透明度とつけるけども、そこから外れたエリアのゾーンが出てきて測った場合、それは当然透明度という言葉は残るわけですよね。
ここの言葉の中でも透明度と残っているということは、先ほどの溶存酸素量と一緒で、透明度という言葉は当然残して、ただ環境基準が定められているエリアについての指標についてを沿岸透明度という名称に使うと。そういう理解でよろしいですか。

○根木課長補佐 そうですね。環境基準としての名称を、沿岸透明度としてはどうかということでございます。
 透明度という用語は、環境基準に関わらず、広く使われていると思いますので、それをどうこうということではなくて、環境基準としての基準の対象を、沿岸透明度という名称にしたらどうかというご提案でございます。

○岡田委員長 いいですか。
 ほかにございますか。
 大久保先生、どうぞ。

○大久保委員 すごく細かい話ですし、これは正式な資料ではないので、後で統一していただければいいと思うのですけれども、4-2のところの(3)のところの2段落目のところを見ると、「国民が体感できるなどの直感的で理解し易い」という言葉があって、その下の②は「直感的に理解しやすい」と平仮名になっており、その次の4-3にいきますと、今度は2の沿岸透明度のところの2行目が、「国民にわかりやすい指標」というふうになっているので、これはいずれかに統一されたほうがいいかなと思います。

○根木課長補佐 ご指摘ありがとうございます。

○岡田委員長 おっしゃるとおりだと思います。直しておいてください。
 ほかにございますか。
 じゃあ、今いただいたご指摘については適宜修正と、もう少し詳細な検討を今後していただくということでよろしくお願いします。
 よろしいですね。
 それでは、続いて資料5と6について、事務局からご説明をお願いいたします。

○根木課長補佐 資料5と資料6は、底層溶存酸素量の資料でございます。
 資料5が基本的な内容についてのもので、資料6については、特に基準値の導出について記載した内容になっております。
 少し行ったり来たりして説明させていただきますが、まずは資料5をご覧ください。
 基本的考え方でございますが、対象水域の底層、水面下の土壌等の面の直上から1m程度以内ということかなと思っています。これを、生息域とする魚介類や、その餌生物が生存できること。また、その再生産が適切に行われることから、底層を利用する魚介類等の水生生物の個体群を保全することを目標とするということでございます。
 また、夏季に極端に貧酸素化する場所では、低い溶存酸素量に耐性を有する小型多毛類も生息できないと。いわゆる無生物域になることがありまして、このような場を解消するための観点も含めることでいかがかということでございます。
 その導出につきましてでございますが、ここについては、第1回、第2回の専門委員会でも少し説明はさせていただいておりますが、かいつまんでご説明いたしますと、溶存酸素量による魚介類等の水生生物の影響につきまして、文献ですとか貧酸素耐性試験により、評価した値を活用するということではどうかと。評価値は、24時間の曝露時間における5%が致死する溶存酸素量(24hr-LC₅)というものを活用することではどうかということであります。
 なお、実際の溶存酸素量と生息分布の関係から、どの程度の溶存酸素量で生息するか、また、どの程度の溶存酸素量で逃避するのかということを示唆している現場観測文献の知見もございます。
 このような知見は、ある底層溶存酸素量においてある水生生物種が観測された旨のデータが存在することを示すものでありますが、これよりも低い溶存酸素量において生息・再生産ができないことを必ずしも示しているものではないということもございますが、実際に水生生物の生息の状況に関する情報でありまして、類型指定時に活用できるデータとして取り扱うことが適当であるというふうに書かせていただきました。
 具体的には、1ページから2ページにかけてですが、①ということで水生生物の生息の場の確保の観点。
 次のページになりますが、水生生物の再生産の場の確保の観点から、それぞれから環境基準値を導出することでいかがかということでございます。
 2ページの再生産のほうについてでありますが、再生産確保のための環境基準値は、魚類については、卵・仔魚の貧酸素耐性評価値を、甲殻類については、幼生・稚エビ・稚ガニの貧酸素耐性評価値をもとに設定することが考えられるということで記載しております。
 それで、具体的な導出につきまして、一度、資料6のほうをご覧いただけますでしょうか。
 資料6の内容も、第1回と第2回の専門委員会で概ね説明させていただいている内容が多いので、ポイントの
ところのみ説明をさせていただきます。基準値の導出に当たりまして、まず、文献の収集を行ったと。検討対象種を設定して、文献収集を行ったということであります。貧酸素耐性の評価値の導出を、その文献を用いて行ったということで、前回説明させていただいた内容ですので、具体の説明はまずは割愛させていただきます。
 次のページも、導出の方法について記載しておりますが、さまざまな文献がありますが、24時間のLC₅というものを導出したということで記載しております。
 6-2ページの表1については、表題について、表現を適切にすべきというご指摘を前回いただきましたので、そのように表題のほうを修正させていただいております。
 説明のほうを少し割愛させていただきまして、6-4ページをお開きいただければというふうに思います。 文献値もしくは文献値から算出しました24hr-LC₅の一覧を以下に示しております。このデータも、第2回の専門委員会で概ね一度お示ししておりますが、真ん中ぐらいに対象種という欄が、この表の左のほうにありますけれども、シロギス、ドジョウ、シロメバル、トラフグ、スズキ、ホシガレイと、この6種につきましては、第2回の専門委員会のときには、まだデータが得られていなかったというものでありまして、今回追加で掲載をしておるものでございます。
 ページをおめくりいただきまして、6-6ページからが6-4ページに掲載したものについて、少し具体的に引用した実験文献の概要を記載しておるものでございます。個別の説明は割愛をさせていただければというふうに思います。その引用が6-8ページまで続くというものでございます。
 6-9ページに、アサリの実験について1枚記載をしておるものがあります。アサリなど二枚貝については、先ほどの一覧表においても、まだデータが入っていないということでございます。アサリなど二枚貝は、浮遊幼生期に溶存酸素量が低い海水に遭遇すると、殻を閉じて沈降するといったような、殻を持っているとか、他の魚介類とは異なる生態上の特質があるというように認識しております。二枚貝については、環境基準の根拠となる貧酸素耐性の評価値を導出するためには、この点を留意して、さらなる調査検討を行うことが必要になるかというように考えている次第でございます。
 次に、6-10ページ。次のページをご覧ください。再生産段階の貧酸素耐性評価値につきまして、これも第2回の専門委員会の資料と基本的には同じ資料でございます。魚類については、再生段階の貧酸素耐性評価値はEPAのデータも踏まえまして、生息段階の貧酸素耐性評価値に1㎎/Lを加えた値として推定するということでいかがかということであります。説明のほうは、とりあえず割愛をさせていただきます。
 また、6-11ページについては、現場観測文献の位置づけということで、文献の収集ですとか、具体の得られた文献の一覧というものが、6-11ページから12ページのほうに記載をしておるということでございます。
 こちらも前回の専門委員会で説明した内容と基本的に同じでございますので、まずご説明は割愛させていただきます。
 これをまとめたものが、6-13ページでございます。
 (1)として、環境基準案に対応する実験文献値というようなことで、表の形で整理をさせていただきました。この表については、海域と湖沼の生息と再生産に分けまして、基準値の案として2㎎/L以上、3㎎/L、4㎎/L以上ということで、先ほどのご紹介した文献値をこの表の中に入れ込んでいるというようなものでございます。
 注として、少し小さい字なんですが、下に書いてありますのでご覧いただきますと、まず貧酸素耐性評価値は、一定の条件下における実験値でありまして、環境や個体の条件によって、貧酸素耐性が変わるものであることに留意する必要があるというふうに記載しています。
 2番目に、魚類の再生産の貧酸素耐性評価については、生息の値に1㎎/Lを加えて推定するものであると。しかしながら、当該水域の類型指定を行う水域において、底層溶存酸素量が低下する時期、夏場のイメージでございますが、この時期に再生産を行わない魚類、そういうことがわかっている魚類については、再生産の時期に底層溶存酸素量が回復するのであれば、当該水域の類型指定について1㎎/Lを加えて目標値を設定する必要はないということを記載しております。
 また、基準値2.0㎎/Lの設定の考え方について、海域と湖沼に分けて記載しておりますが、海域については、基本的に無生物域を解消する観点から設定する基準値であるが、低い溶存酸素量に耐性を有する水生生物を保全対象種として設定することもできるということで記載しました。
 湖沼については、表を見ても、2.0㎎/Lのところに当てはまってくるような、魚介種が少し多いかなという印象もありますが、湖沼については、低い溶存酸素量に耐性を有する水生生物を保全対象種とする場合に設定する基準値だと。括弧として、無生物域解消の観点から設定することも可能というようなことで、考え方をここに記載させていただきました。
 また、その下に現場観測文献について、先ほどのページで紹介しているものをまとめたものを記載しております。
 以上、データの話を説明させていただきましたが、資料5の5-2ページのほうにお戻りいただけますでしょうか。
 (3)の環境基準のところからご覧いただければというふうに思います。
 環境基準の案でございますが、まず、対象とする水域についてであります。
 対象とする水域については、植物プランクトンの著しい増殖ですとか、成層の形成が底層溶存酸素量の主な低下要因であることを踏まえまして、このような状況が発生しやすい閉鎖性水域(閉鎖性海域及び湖沼)とすることでいかがかということであります。
 環境基準値について、次のページの表とあわせて見ていただけるとよろしいかと思いますが、得られた貧酸素耐性の評価値を踏まえて、水生生物の生息の場の確保の観点及び水生生物の再生産の場の確保の観点それぞれにおいて、水生生物の溶存酸素量の耐性ごとに区分した類型を設けて、基準値を設定するということでいかがかというようなことで、海域と湖沼それぞれにおいて、このようなテーブルを基準値の案として記載をさせていただきました。
 2㎎/Lの基準値の考え方については、先ほど資料6のほうで説明した内容を、ここでも記載しております。
 また、一番低い溶存酸素量の耐性を有する水生生物と比較して、やや高い溶存酸素を必要とする水生生物が生息または再生産できる水域の基準値を3.0、高い溶存酸素を必要とする水生生物は生息または再生産できる水域の基準値を4.0とすることでいかがかということでございます。
 5-3ページの表の湖沼のところの下に、注というものを記載させていただきました。
 水生生物の生息の場の確保、再生産の場の確保それぞれの観点から基準値を設定するということが基本的な考え方であります。それは、先ほど説明しました資料6の13ページの表のとおりというふうに考えております。
 そういう考え方でございますが、類型については、生息段階と再生産段階で分ける必要がないため、基準の表としましては一つの表として整理しているというようなことを注として記載しております。
 次に、(4)の評価方法でございますが、底層溶存酸素量が低下して酸欠というような状態になりますと、酸欠は急性影響の観点、視点でありますので、短期間でも底層溶存酸素量が環境基準を下回った場合には、個体群の生息及び再生産に影響を与える可能性があるということで認識しております。このため、評価対象とする底層溶存酸素量の環境基準値は、日間平均値の年間最低値とすることでいかがかということであります。
 また、類型指定の方向性でございますが、この類型指定の話と次の対策等については、環境基準の話そのものではないのですが、方向性については、この場で議論させていただくのはいかがかということで記載しております。
 まず、類型指定のほうでございますけれども、水域ごとに保全すべき水生生物対象種の設定を行いまして、当該対象種の貧酸素耐性の評価値に応じた類型指定を行うと。この適用に当たっては、各地域の関係者の意見等を踏まえ設定するということで記載しております。
 おめくりいただきまして、なおということで、次の二つの水域には、必ずしも類型指定を行う必要はないこととするということで記載しています。
 指定することでもよいかと思うのですが、必ずしも必要はないということで、二つのものを挙げさせていただきました。
 一つ目が、局地的に深い窪地や成層等の自然的要因が明らかに底層の貧酸素化の原因と判断される水域ということであります。
 これはあくまでも、①のポイントは自然的要因が明らかに原因であるということでございまして、例えば、昔に埋立地をつくるために、湾の底の土を深堀りした。それで、今残ってしまっている跡。これは、人為的原因による深堀り跡でございますので、こちらは類型指定の対象にするということであると明記しております。
 2番目に、ダムの死水域に代表されるような人工的な構造物に由来する人為的要因により、底層が構造上貧酸素化しやすく、かつ水生生物の生息を期待しない水域というものについては、必ずしも類型指定を行う必要はないのではないかということで記載しております。
 次に、対策等の方向性でございます。
 今回は、より国民の実感に合ったわかりやすい環境基準により水域ごとに適切な環境基準に当てはめ実施すると。そして、評価を行うことを想定しております。最初から基準を達成している場合には、常時監視などによりそのことを確認していくことが重要でありますが、さらに底層溶存酸素量を高めることを求めるものではないという記載をいたしました。
 環境基準とは、環境基本法に基づいて、維持されることが望ましい基準を定めるものであって、水域ごとにその水域に応じた基準値の適用が行われるものであると。その結果、底層溶存酸素量の環境基準非達成となり、追加対策が必要と判断される水域については、関係各者が連携して、藻場・干潟の造成ですとか、環境配慮型構造物の整備、深堀り後の埋め戻し等の公共事業的な対策を初め、さまざまな対策を組み合わせて行っていくことを想定しているということで、方向性の案を記載させていただきました。
 説明は以上であります。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたらお願いいたします。
 では、どうぞ。鈴木先生。

○鈴木委員 資料5-4ページの一番上のほうで、類型指定を行う必要がないエリアの記述についてなんですが、ここでの記述は、いわゆるもともと地形等自然的要因で明らかに貧酸素化しているという場合は、これは対策の取りようがないということで、それについては必要ないと。
 括弧の中ですけれども、人為的要因による深堀り跡には適用するということで、今、ご説明があったんだが、土砂採取跡というのは、これは当然この中に入っているわけだが、例えば、航路ですね。主要内湾には大規模な航路があって、そこは極度に貧酸素化をして、青潮のもとになっているという事実もあるわけで、そういう航路とか付帯する泊地は当然、この環境基準適用対象とすると私は理解していますけれども、そうであれば、人為的要因による深堀り跡というふうに、深堀り跡だけに限定するのではなくて、作文上は深堀り跡等とか、エトセトラをつけたほうが私はいいと思います。
 それから、ちょっと1ページ戻って5-3なんですけれども、一番最後の類型指定の方向性で、この適用に当たっては、各地域の関係者の意見等を踏まえて設定すると、非常に抽象的なんだが、誰がどういう手続をもって、どういう形で意見を集約するのかという話というのは、これはいろんなケースがあると思うんです。ここでは、これ以上の記述はしないのか、それとももう少し具体的に書くべきなのかについては意見があろうかとも思いますけれども、私はもう少し表現をより具体的に表記したほうがいいのではないかと思うんです。
 じゃあ、どういう文章がいいんだと言われても、ちょっと私自身適切な答えを持ち合わせていませんが、この点について、今の段階での環境省さんのお考えは、どういうスタイルで類型指定をしていくのか。もし、ご説明していただければと思いますけれども。2点。

○根木課長補佐 まず、1点目のご質問につきましては、①、②ということで4ページでありますが、①のほうは、自然的要因で明らかにという中の、昔から深い窪地というのを書いたので、そことの対比で、深い窪地であっても人為的要因のものは違いますということを明確に書いたほうがいいのかなと考えた次第でありまして、今、鈴木委員がおっしゃられた航路の話は、どちらかというと②のほうの多分論点かなというふうには承知しています。
 ここではダムの死水域に代表されるようなと書きましたが、これは人為的要因で底層が構造上貧酸素化しやすいだけではなくて、水生生物の生息を期待しない水域、という二つの条件がかつでかかっているというふうな記載でございます。
 先生のご意見は、航路においては特に水生生物の生息を期待しない水域には当てはまらないのではないかというご意見ではないかというふうに承った次第でございます。
 ですので、①の深堀り跡の後に「等」をつけるのがどうかというのは少しあるかもしれませんが、いただいた意見を少し検討させていただければというふうに思います。

○岡田委員長 ちょっと待って。今、ちょっと意見が通じていないような感じなんですけれども。

○鈴木委員 私が申し上げたいのは、環境基準を適用する海面は本来は酸素がある環境なんだけど、何らかの人為的要因によって、そこが貧酸素化しているようなところはやはり改善すべきだと、こういう趣旨です。土砂採取跡というのは埋め戻しということができるんだが、例えば航路のように、実際にそこを大型船が通行して、一定の海域利用がされているような場合というのは埋め戻しができませんよね。
 しかしながら、そこが現実に周辺の浅場に非常に悪影響を及ぼしているというのは、現実にも大きな問題になっていて、そこの環境改善というのを漁業者なり周辺の浅場を利用している人たちは切望しておるわけで、港湾を管理する方々も、これは県であったり国であったりしますけども、やはりそこの環境改善は、今後の港湾整備上も必要だという認識に私は立っていると思います。
 したがって、そこは明確に書いたほうが、今後の改善策を具体的にきちっとやっていく中では必要だし、そのほうが私はいいと思うんですよね。
 だから、私は航路、泊地というのは、人為的要因によって深く海底を掘削するという意味では土砂採取跡と同じで、海面利用上の差異があるだけの話でありますから、私は「等」というふうにすべきだろうというふうに思います。
 例えば、具体的に土砂採取跡、航路、泊地等というふうに入れても、私は全く構わないのではないかというふうに思います。
 それから、2番目じゃないかというふうに、今、補佐は言われたんだけど、2番目ではないと思うんですよね。
 航路、泊地のある港湾区域内には静穏性を確保するための防波堤等の構築物もありますけれども、その周辺海域は貧酸素化しやすいのですが、漁業権があり船曳き網等の漁業が操業しているわけですので、水生生物の生息を期待する水域なわけです。現実に重要港湾を含むほとんどの港湾海域は多様な生物の重要なハビタットにもなっています。だから、私は②ではなしに①に書いたほうが、より明確なのではないかと思います。
 結論的に申し上げれば、この表現だけだと、今、非常に問題になっている青潮、苦潮の発生源である深く浚渫した海域の貧酸素化の改善が、土砂採取跡の埋め戻しだけに限定されてしまう可能性もないわけじゃないので、そこは明確にしていただきたいと、こういうことです。

○根木課長補佐 具体的に説明いただいてありがとうございます。
 検討をさせていただければというふうに思います。

○岡田委員長 じゃあ、さっきの続きのほうを。

○根木課長補佐 失礼しました。
 2点目の点につきましては、類型指定の方向性ということであります。
 ここでは、やはり方向性の話かなというふうには思っておりまして、あまりここで細かく書くことは少し現実的でないかなというふうには思いつつ、鈴木委員のご指摘の趣旨はよくわかりますので、こういったものを今後また審議を続けていただいて、この方向でまとまるのであれば、重要なことは環境省から、例えば、自治体にきちっとこういうような趣旨を伝えていくというようなことが重要ではないかなというふうに考えております。以上です。

○岡田委員長 よろしいですか。
 これは多分今までの経緯もありますので、ステークホルダーのご意見等も踏まえて、再度検討していただければと思います。
 よろしいでしょうか。
 ほかにございますか。

○田中委員 ちょっと2点教えてください。
 一つは、言葉の使い方なんですけども、資料5の一番最初の文章ですよね。対象水域の底層と書いてあって、その次なんですけども、水面下の土壌等という表現。これは恐らくたまっている堆積物も含めて使われていると思うのですが、こういう表現はこれまでよく使われているのか。
 例えば、底泥とか、ほか、アセスメントなんかだと泥土という言葉が使われていたと思うんですけど、特に何か今回イメージがあるのか。
 というのは、土壌と書くと、もともとの現地盤か何かあって、ここより上ということのイメージですよね。そうすると、上にたまっているもの。これも含めて1mとなると、これは大変問題が出てくる可能性があって、この中の等の中でみんな読んでいるのか。これは言葉の問題ですよね。これが1点。
 二つ目は、5-3のほうの評価方法のところで、一番最後のところで、評価するのは日間平均で一日通してですよということだろうと思うのですが、イメージとして、環境省はどれぐらいの頻度で、この日間平均というのを具体的に出そうとされているのか。まだこれから検討だろうと思うんですけども、その辺をちょっと教えてください。

○根木課長補佐 1点目の点については、ご指摘をいただきましたので、ここは表現を精査してみたいと思います。ご指摘ありがとうございます。
 2点目の点につきましては、委員がおっしゃったとおり、今後の検討かなというふうには思っておるのですが、例えば、CODとか、そういうような従来の環境基準のものについては、1日4回程度というのが日間、それの平均というのがイメージであります。
 年間というのが、どの程度かというのがありますが、従来の関係上は基本的に月1程度というようなことがあります。
 そこについては、どのぐらい測るといいのか。頻度で測るといいのかということと、あと、測るのが基本的には地方自治体になるかと思いますので、そこの負担がどうか。そこのところとの兼ね合いから、最適なところを今後詰めていくのかなというふうに思っております。

○田中委員 CODの場合は、今1日当たり4回がベースになっているという理解でいいんですね。じゃあ、そのタイミングは特に指定は何かあるんですか。この時間帯、この時間帯、この時間帯を測りなさいと。

○根木課長補佐 基本的には、1日の中で同じような時間で4回、間隔をあけてということです。
 ただ、これも絶対そうしてくださいというよりも、そういうところを指針として置いておると。これが義務というところまではなっていなくて、必ず4回できているかというと、という話もあるかと思いますが、1日4回というのは、ある一定の短期間にバランスよく間隔をあけてということであります。

○田中委員 そうすると、今後、その辺は、CODの変動のパターンとDOの変動のパターンは日間で大分違うはずなので、その辺はよく注意されて検討いただきたいと思います。

○岡田委員長 よろしいですね。
 委員のご指摘の趣旨は十分事務局もご承知だと思いますので、ご検討ください。
 大久保委員、どうぞ。

○大久保委員 5-4の(6)のところの文章の趣旨がちょっとわからないのですけれども、まず第1段落は、より国民の実感にあったわかりやすい環境基準によりというところから始まっています。今回は理解しやすい指標というほか、水生生物の生育等に対して直接的な影響を判断できる指標をつくるということが基本としてあるはずですが、ここには入っていません。
 また、実感にあったわかりやすい指標にしたことが、その次の文章とどうつながっているのかよくわからない。基準を達成している場合には確認していくことが重要であるが、さらなる対策を求めることではないという部分は何のために書いているのかというのが、まず1点目の質問です。
 基本的に、環境基準が達成されていない場合に対策が必要ですということを書けば、いいので、1段落目はそもそも要るのかなという気がします。
 それから2段落目は、今度は環境基準とはと、一般的な環境基準の話になっていますが、水域ごとに適用が行われると書いてあります。これは明らかに生活環境項目のことを言っていると思うので、こういう書き方をしてしまうと誤解を招くかなと思います。
 それで、その結果、環境基準が未達成となりと書いてあるのですが、これも基本的には、要するに環境基準が未達成の場合には、追加対策としてこういうものをとりますよということだけですよね。この(6)で言いたいのは。
 そうすると、2段落目の二つ目の文章以降だけが残るような感じなのかなという気がしますけれども、1段落目が必要な趣旨を明確にしていただければと思います。

○根木課長補佐 ご指摘の意見の趣旨は理解しましたので、少し検討させていただければというふうに思います。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 ほかには。どうぞ。福島先生のほうから。

○福島委員 大久保委員と同じ部分なんですけども、5-4の(6)、下から4行目に「追加対策」という文言がありますが、これは何かもともと主の対策があって、追加対策を必要とするというような読み方になってしまうので、追加という言葉が必要なのかどうか。
 それから、下から2番目に「公共事業的な対策」と、あえて公共事業の言葉を入れた趣旨がよくわからなくて、民間ボランティアの方々に協力していただくとか、いろんな方法があるので、あえてこういう言葉を使わなくてもいいのかなというふうに思いました。2点です。

○岡田委員長 じゃあ、これは先ほどと同じように、再検討していただくということになるかと思いますので。
 樽谷委員。

○樽谷委員 5-1の導出方法のところなんですが、水生生物の生息の場の確保についても、再生産の場の確保についても、記載が魚類と甲殻類に限定されているように思います。
 実際には、二枚貝とか多毛類のほうが移動の能力が小さいので、より影響が大きいと思われます。
 恐らくこれらの記載がないのは、文献値が少ないことかなというふうには思うんですが、今後、文献値等がそろえば、加筆されるというふうに理解してよろしいでしょうか。

○根木課長補佐 ご質問のとおりということでありまして、魚類、甲殻類に限定しているという、考え方として限定しているということはありませんでして、例えば、先ほどの資料6のところでも、アサリの話もさらなる検討が必要ということは触れさせていただきましたが、二枚貝も含め、今後、データの必要なものは追加していくということを念頭に置いております。

○岡田委員長 よろしいですか。
 念頭に置いているということがどこかでわかるように、本文に書いたほうがいいという趣旨かなと思っています。ちょっとそれを検討してください。今のままだと、全然欠落してしまうので。
 ありがとうございました。
 ほかにございますか。
 どうぞ。

○鈴村委員 3点ぐらい、数が多くなりますけど、6-13の表の各生物種の横に書いてある数字イコール24時間曝露時間における5%致死濃度という理解でまずよろしいか。
 6-1の最初のほうに書いてありますけども、6-13はそうなのかということを明確にしたほうがいいのかなと。
 いろんな文献値から来ているということなので、可能であればエラーバーといいますか、プラマイをちゃんとつけたほうがいいのではないでしょうか。
 それから、5のほうの、5-4にいきますけども、5-4の一番上の先ほどの深堀り跡のことも含めたことで、深堀り跡というのは、ある意味、水域の中の限られたある地点という感じで、非常に面積的に低いものなので、水域という言葉と深堀り跡、例えば、東京湾の湾奥部というのは水域としてわかりやすいんですけども、何番目の深堀り跡というのは水域として指定できないわけですよね。水域という面積の広がりをどういうふうに考えられて、この言葉を使われているのか、ちょっと伝わりにくいです。
 それから、一番最後の、先ほどの公共事業の話もありましたけれども、これの文章の最後は「想定している」ということで、あまり主語がはっきりしていない。誰がどう想定して、誰がどう進めるのかと。
 想定していると曖昧なままであれば、例えば公共事業やあるいはボランティア、そういった具体的なものを挙げるべきだと逆に思いますし、挙げないのであれば、この想定しているというところをもっと積極的に推進すべきであるとか、そういったような形にしたほうが対策を進める上では重要かと思います。

○根木課長補佐 1点目のご指摘につきましては、わかりやすい表記にという観点で、基本的に対応させていただきたいというふうに思います。
 2点目の、深堀り跡につきましては、先ほどの鈴木委員のご指摘と少しつながるところがあるのかなというふうに伺いました。
 今の書きぶりを修正するべきなのかどうか、少し検討させていただければというふうに思います。
 3点目のところにつきましては、この環境基準の狙いというところを、ここで書いたというつもりでございます。
 新しい環境基準の案が、まさに今問題となっているようなところの状態を直接的に捉えるというようなものでありまして、例えば、先ほど来話が出ています人為的な要因である深堀り跡というところの問題にも、スポットライトが当たるような基準ではないかというふうに考えている次第でございます。
 ですので、この基準の狙いとして、このような対策につながっていくのではないかという狙いのところを書かせていただいたので、その結び方も想定しているというような書き方をさせていただいたというようなことでございます。

○岡田委員長 よろしいですか。
 ほかにございますでしょうか。
 じゃあ、よろしければとりあえず次の議題に進めさせていただきます。
 それでは、資料の7、8について事務局からご説明をお願いいたします。

○根木課長補佐 資料の7と8です。これもまた先ほどと同様の資料構成でございます。今度は沿岸透明度についてでございます。少し行ったり来たりさせていただきますが、なるべく簡潔に説明させていただきます。
 まず、資料7の1ページをご覧ください。基本的な考え方でございますが、水生植物の生育に及ぼす影響については、例えば水中光量などの物理的要因、もしくは栄養塩濃度などの化学的要因、流れなどの動力学的要因などさまざまな要因がございますが、必要光量を確保することは水生植物の生育のために不可欠ということであります。このため海藻草類、沈水植物の分布下限水深に応じた必要光量を確保できる沿岸透明度の目標を設定すると。また、沿岸透明度は、親水利用に大きく関わっており、親水利用の目的ごとに望ましい沿岸透明度を設定するということで書かせていただきました。
 導出方法、まず、水生植物の保全の観点のほうからでございます。これは、海域と湖沼に少し分けられますが、海域については、文献から得られた海草藻類の生育に必要な必要光量を踏まえた透明度を設定するというこということはいかがと。湖沼については、沈水植物の分布下限水深とその近傍の透明度の関係が直接的に必要な透明度を導出するということであります。それで、そのまた導出の話になりますので、資料8-1ページをご覧いただけますでしょうか。
 この資料8も前半部分については、前回までの専門委員会資料で説明させていただいている内容が多いのでかいつまんで説明をさせていただきます。まずは、水生植物の保全の観点から沿岸透明度の関連するその文献を収集したと。検討対象種を設定しまして文献を収集して精査、抽出を行ったということを記載しております。
 (2)でまず海域の透明度の基準の設定方法についてでございますが、検討の対象種の生育に必要な最低光量について、日積算光量の年間平均値というようなことでデータを出しておるということでございます。具体的には現地の調査によって得られた実海域の分布下限水深の日積算光量の年間平均値について代表的なまた保全のニーズが高いアマモ、アラメ、カジメについて文献を収集しているというものでございます。それが2ページから3ページにかけて実際の収集した文献を記載しておるということで、こちらについては前回ご覧いただいたものでございます。少し表現のところについて前回専門委員会でご指摘いただいたところを修正しているところもございますが、基本的に前回見ていただいたものでございます。この文献の値でそれぞれの種に必要な光量というものがありますが、これについて幾つか文献がある場合もありますが、一番光が必要だというような最大値の文献をそれぞれの種について採用することでいかがかということであります。それが8-4ページでございますが、表4であります。アマモもついては、生育に必要な年平均光量としまして3.3mol/m2/日と。アラメについては2.5mol、カジメについては1.4molという数字をここでまとめております。
 次に、生育に必要な光量を確保する透明度の導出につきまして、既存の水中の光量の関係の知見、法則などを使って具体的にはその実海域の分布下限水深において必要な光量というものから、8-5の式4というものを導出すると。この導出方法については、第1回のときに基本的に説明させていただいておりますので、ここまでの説明は割愛させていただきますが、式4というものを導出しているということでございます。TRというのは透明度とZというのが分布下限水深と。その種ごとに得られたデータからこの係数というものが定まってくるというようなことでございます。これで導出をしたものがこの5ページの上の表になります。例えばアマモについては分布下限水深は1.08×透明度というような関係が導出されるということでございます。ここであまり小数点以下が長いものは基準値としてはふさわしくないのではないかというように考えまして、また、今は代表的な種、3種でございますが、今後必要に応じて新たな種の基準値の追加を行うこともあり得るということも想定しまして、係数はまず小数点以下第二位を四捨五入した上で、以下のとおり、切りのいい数字に切り捨てを行ったということでございます。それが8-5ページの下の表のとおりで、分布下限水深と透明度の関係がここで整理をしておるということでございます。
 次に、湖沼については、検討対象種の分布下限水深、並びに沈水植物調査が実施された湖沼の年平均透明度のデータを整理しているということでございます。これも前回までの資料説明を少しさせていただいておりますので、基本的には割愛させていただきますが、湖沼の沈水植物の場合は、アマモなどと異なりまして多くの場合で複数の種が混生して分布しているということもありまして、種ごとではなく沈水植物としてまとめて生育に必要な透明度を導出したということでございます。それが次の8-6ページをご覧いただければというふうに思います。年間平均透明度です。分布下限水深の関係をグラフ化、または、式として導出しているものでございます。ここで1点説明したいのが、前回の第2回の専門委員会資料におきましては、この式、グラフの中にありますね、Y=という1.4云々というのがありますが、前回の資料ではこの係数が1.5525という係数でございました。今回の資料で1.469というふうにさせていただいています。この理由でございますが、前回のデータは、特に、このバックデータとして幾つかしめておる琵琶湖の北湖について透明度のデータをその琵琶湖の北湖の複数地点で測っておりますが、その全地点の平均値というものでこの分布下限水深との関係をプロットしたということでございます。より実態のデータを得たいということから、今回のデータは琵琶湖の北湖につきまして、その透明度のデータをとるところを親水植物の調査地点の近傍の透明度のデータをピックアップして、それでプロットしたというようなことを精査した結果、このY=のところが1.469にいうふうに少し数字が変わったということでございます。この式から8-6の下の表で四角囲みのところでございますが、分布下限水深は透明度×1.5というような関係式を出しているということでございます。
 それで資料7のほうにお戻りいただきまして、(3)の環境基準の案でございますが、まずその対象とする水域は、湖沼及び海域ではいかがと。ここは閉鎖性というところにとどまらず海域全体でいかがということでございます。
 環境基準については、今資料8でご説明させていただいたところを次のページをおめくりいただきまして、ページ7-2のところに海域と湖沼の表という形でまとめたものがございます。まず、海域についてご覧いただきますと、水生植物の生息状況の適応性ということで、海草藻類Ⅰ種が生息する水域の透明度はこのZというのは、何メートルまでその水生植物を何メートルの深さまで保全したいかということなんですが、Z/1.0ということで記載しております。そのⅠ種、Ⅱ種、Ⅲ種というのは、表の下に注ということで、Ⅰ種はアマモとⅡ種はアラメとⅢ種はカジメ等ということで記載しておるということでございます。環境基準値はこの式から導出したもので、小数第一位を切り上げて整数の値を下回らないというのを環境基準値としてはどうかということでございます。例えば、Ⅰ種アマモで考えますと、アマモを水深5mまで保全、生育したいという場合には、Zのところに5を入れまして、5÷1.0ですので、透明度も5m必要ではないかという案でございます。Ⅲ種カジメでございますが、例えばそのカジメを5mまで保全生育したいという場合は、5÷1.5というようなことになります。その場合は3.3というぐらいの数字が出てきますが、小数第一を切り上げてその透明度の基準値としては4mを満たすべきではないかというような案になっております。湖沼についても同様の書き方でこの基準点の素案というものを整理しておりまして、Z÷1.5というようなことでいかがかということでございます。
 次に、親水利用の観点について説明をさせていただきます。続いて(4)でございますが、まず、その導出方法ということで思いますけれども、親水利用から見た沿岸透明度の環境基準については大きく二つに分類すべきじゃないかということでございます。
 一つ目が、自然探勝に利用される場所で、自然環境保全上高い透明度が求められる場所における親水利用と。国立公園などのイメージでございます。
 二つ目が、日常的な親水行為である水浴または眺望(以下、「日常的親水」という。)ふうに記載しておりますが、対象になる場所における親水利用という親水利用される二つに分類することでいかがということでございます。この②のほうについてでございますが、海域及び湖沼における親水利用として勘案すべき水浴は、水浴場における水浴に限らず、水辺空間とのふれあいの観点から日常生活の中で行われる行為として広く捉えることが適当ではないかということで記載しました。また、日常的親水利用としての眺望利用という観点では、眺望利用は水浴と同等程度の水質が確保されることが望ましいのではないかというふうに記載しております。このため、水浴と眺望併せて、日常的親水利用のため望ましい水質目標を定めるということで記載しております。
 改めて整理しますと、自然環境保全(自然探勝)でございますが、海域においては、自然公園法で指定された海域公園地区は、すぐれた海中及び海上の景観を維持する観点で指定された地区でございます。ですので、その基準値の設定については、海域公園地区の透明度を踏まえて設定するのがいかがということであります。また、湖沼については、我が国において透明度が十分に維持されている湖沼の水質を勘案して、透明度を設定するほうがいいかなということであります。
 ②の日常的親水につきましては、環境省で水浴場の水質判定基準というものを通知で定めております。これの中で、その一つのメルクマールとしまして透明度を定めておりまして、全透または1m以上と、この全透というのは、ビーチで例えば腰まで水に浸かって足の指先が見えるというようなことで判断するようなものでありますが、全透または1m以上のその水浴場の近傍の、近傍といってもそれなりに離れておりますが、自治体が今ほかの項目も含めてモニタリング、常時監視をしている環境基準点等の透明度のデータを踏まえて目標となる透明度を設定するということでいかがということであります。これは実際のその沿岸透明度の測定をどこで行うかというのが環境基準点等で行うことが想定されるということがありますので、このようなところで記載をさせていただいております。これについて行ったり来たりになりますが、その具体的な導出についてまた資料8に戻っていただきまして、具体には資料8-7ページをご覧ください。
 まず、親水利用の中で一つ目の自然環境保全の観点でございますが、それのまず海域からでございます。自然公園法の海域公園地区は、すぐれた海中及び海上の景観を維持するために指定された地区ということであります。この地区の透明度を自然探勝等の自然環境保全に対しての目標としてすることはいかがかということであります。海域において全窒素、全燐の環境基準については、同様の考え方です。過去に基準を設定しております。透明度の目安を10m程度ということをもとに全窒素、全燐の環境基準を導出しているというようなことでございます。この考え方に倣いまして、今回、基準値を導出したらどうかということでありまして、表の5というのがその全窒素、全燐の基準を設定したときのバックデータでございますが、当時少し名前が違って海中公園地区という名前でございますが、このデータを海中公園地区の透明度のデータを見ますと、この表のとおりでございますが、一番右の欄のとおり、83%、8割以上の海中公園地区の透明度は10m以上であったということでございます。それで、直近、データがとれるというところ、2010年から2012年度ということでございますが、直近の海域公園地区の透明度については表6で整理しておるところでございます。一番右の欄を見ますと、75%より若干割合下がっていると思います。基本的にはほぼ同様かなというようなことで大きな差は見られないのかなというふうに認識しております。以上のことから、自然環境保全の沿岸透明度の基準値については10m以上にすることでいかがということでございます。これは海域についてでございます。
 次ページは、湖沼についてでございます。湖沼についても全窒素、全燐の環境基準を設定する。そのⅠ類型というのが自然環境保全というものを利用目的とした環境基準ということになっておるわけでございますが、この際にこの全窒素、全燐の基準設定当時にクロロフィルaの濃度が1mg/m3というところの透明度ということで、当時透明度6から7mということで、この表の7のとおりでございますが、このような知見を整理して、ここから当時は窒素の環境基準を導出するということでございます。それで、近年の自然公園内に位置する湖沼のデータにより、クロロフィルa濃度と透明度の関係を確認してみますと、これは8-9、図2のとおりでございますが、このような関係が得られたということでございます。当時と湖沼についてはその自然公園内であっても必ずしも透明なものばかりではなくということでございますが、このような関係が得られたということでございます。このデータから当時と同じような考え方でクロロフィルa濃度が1mg/m3のところでとりますと、6.7mというような透明度が得られたと。これは当時のデータと比較して大きな差が見られなかったということでございます。このため湖沼における自然環境保全の沿岸透明度の基準値は、7m以上ということでいかがということでございます。
 次に、(2)の日常的親水でございます。8-10ページをご覧ください。基本的な考え方としましては、日常的親水で求める透明度につきまして、その全透、腰まで水に浸かって足の指先が見えるというレベルを水浴、そして眺望の観点で確保すべきじゃないかという考え方に基づきまして、この基準値の導出をしておるということでございます。まずは、透明度が全透または1m以上である水浴場のデータ、そしてその近傍の自治体などがやっております環境基準点との透明度のデータの突き合わせを行ったということでございます。環境省が水浴場の水質のデータについて毎年取りまとめて公表していますが、24年度のデータを使っております。水浴場789カ所のうち、全透または1m以上の判定基準を満たす水浴場が750カ所、多くの水浴場はこの指針を満たしているということでございますが、というのがまずデータとしてあると。その水浴場に対応する形で、この①から④を全て満たす近傍の環境基準点のデータを抽出したと。①が水浴場からの距離が2km以内。②が沿岸、岸からの距離が1km以内。③がその水浴場の類型とその近傍の常時監視の地点の類型が同じ類型である地点。④がその環境基準点等において透明度を測定していると、そして透明度の年間平均値が算出できる地点、こういうような①から④の条件全て満たすデータを抽出して、そして次から述べます整理を行ったということでございます。
 まず、海域についてでございますが、透明度が全透(又は1m以上)である海水浴場近傍の環境基準点における年間平均透明度、これデータは抽出できたのは全55データというようなことでございますが、これは全ての地点で2m以上、近傍のモニタリング地点の透明度は2m以上あった。3m以上まではいかなかった地点が4点あったと、55点のうち4点あったということであります。その4点の内訳を見ますと、3地点は3mにかなり近い値、2.7、2.8、2.9という、そういうようなデータであったと。残り1地点については、2mというやや3mと離れた値であったんですが、その2mの値を出した自然常時監視ポイントのその近くの同じ実際の常時監視ポイントを見ますと、そのポイントも水浴場との距離ほぼ同距離なんですが、その地点での透明度は6.5mあったというようなことであります。この2mという値になぜなっているのかというのは、その当該測定の地点の固有の透明度の低下要因があるものと推測され、この1点は例外的な要因であるものというふうに考えられるということで記載させていただきました。
 このことから水浴場を全透と、また1m以上というものは近傍の自治体が測ったモニタリングポイントでは、概ね3m相当ではないかということを考えた次第でございます。また、近傍のその環境基準点、データが4m以上という観点でいいますと、それに該当しない点は9点という地点数が出てきたということでございます。また、一方、透明度が1m未満である水浴場の近傍においての環境基準点における年間平均透明度の測定データを有するような環境基準のデータがなかったと。これについてはデータが得られなかったということを記載させていただきました。同じようなことを湖沼についても行っております。湖水浴場近傍の環境基準点における年間平均透明度全9データでございますが、これは全て5m以上というようなことでございました。一方、透明度が1m未満である水浴場の近傍では、環境基準点等において年間平均透明度が2m以上あったが3m未満であったというようなデータがあったということでございます。
 以上のことから、環境基準点等において年間平均透明度が少なくとも3m以上確保できれば水浴場においても全透または1m以上というものが確保できるのではないかということでございます。また、その眺望利用の観点でも水浴と同等程度の透明度が確保されるのが望ましいということで考えております。
 なお、でございますが、東京湾の赤潮の発生判定の目安として、透明度の値というのを目安にしている自治体がございます。具体的には表8のとおりでございます。千葉、東京、神奈川ということでありますが、透明度を見ると赤潮判定の目安として透明度1.5m、もしくは概ね1.5m以下というようなメルクマールを置いている自治体さんがあるということでございます。さらに、琵琶湖の淡水赤潮発生時の透明度の値というものについては、これは表9のとおりでございます。琵琶湖の淡水赤潮の発生の判定は、具体的には注で書いてあるとおり、植物プランクトンの群体で目安として判断しておりますが、そのときの同じ水の透明度を見ますと0.3mから2.5m、平均点3mと、これはその琵琶湖の通常のときの透明度が4mぐらいありますので、本当に透明度は低いということでありますが、そのようなこういうデータにも留意する必要があるのではないかということで記載しました。したがって日常的親水の沿岸透明度の基準値は3m以上でいかがかということでございます。
 それで資料7のほうにお戻りいただきまして、7-3ページ(5)から説明をさせていただきます。環境基準(親水利用の観点)でございますが、まず対象とする水域を湖沼及び海域とするということで記載しております。
 環境基準値については、次の7-4ページをご覧ください。その案につきまして海域の自然環境保全の観点では、沿岸透明度10m以上と。日常的親水の観点では、3m以上ということでいかがかということでございます。また、湖沼については、自然環境保全が7m以上、日常的親水が3m以上ということでいかがかということでございます。
 「なお」ということで少し、運用面のことを次に書いておりますが、水深が浅い水域もあるというふうに認識しておりまして、当該水域において基準値以上の水深である場所の常時監視が難しい場合に、適切な環境基準点における沿岸透明度が全透であることをもって基準値を満たしているものとするということでいかがかということでございます。
 次に(6)評価方法でございますが、水生植物保全の観点からは、そのデータを年間平均光量ということでとっておりまして、評価対象とする基準値の評価は年間平均値で評価することでいかがかということでございます。親水利用につきましても、水浴は夏季を中心に行われるということであると思いますが、他の時期にも行われることもあると。また、その眺望という観点が季節を問わないと、その他の施設では季節を問わないということで、親水利用の観点でも環境基準値は年間平均して評価するということでいかがということでございます。
 次に(7)類型指定の方向性でございますが、水生植物の保全の観点からの沿岸透明度については、水生植物の生育を保全すべき水域を設定しまして、その保全すべきその何メートルの水深まで保全・生育すべきかという分布下限水深において必要な基準値を適応するということで記載しております。この適応に当たっては、底層溶存酸素量と同様、各地域の関係者の意見等を踏まえて設定すると記載しております。「なお」ということで、水生植物を保全すべき区域がある場合に、類型して行うということも記載させていただきました。
 次に、親水利用の観点の類型指定の方向性についてですが、自然環境保全では、海域公園地区等において、自然探勝に利用される場所と、自然環境保全上高い透明度が求められる水域を想定しているということでございます。日常的親水では、沿岸海域や湖沼に広く類型して行うということでいかがということであります。「なお」ということで、本来的に存在する底泥の影響などの自然的要因が明らかに環境基準値超過の原因と判断される水域については、必ずしも類型指定を行う必要はないのではないかということも記載させていただきました。
 対策の方向性についても記載しています。こちらは、記載ぶりは基本的に先ほどの底層溶存酸素量の記載ぶりと同様ですので、説明のほうはまずは割愛させていただきます。以上です。

○岡田委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまのご説明に関しまして質問等がございましたらお願いいたします。最後のところは先ほどと同じように再度検討するということでよろしいですね。

○田中委員 出てきた数字3mぐらいで割と何となくわかりやすいかなという気はするんですが、ちょっとよくわからないのがその理由でいろいろ書かれているところで、特に海側のほうでしたかね。海側のほうでその3mに近い4地点が2mから3mの地点なんだけど、海水浴場そのものは透明度を満たしていたと。その中の2点が2.7から2.9mで非常に3mに近いのでというイメージが例えばこれからの判定として透明度が測られて、どこまで測るかこれから数字決まってくると思うんですけど、恐らく基準値が決まったら一桁下ぐらいまで測りますよね。透明度多分何十センチぐらいまで出てくると思うんですが、これの判定そのものは例えば2.8mとか2.7mぐらいであれば表記上は3mというようなイメージがあるのでこれでもいいでしょうというイメージなんですか。何かちょっと論理が何かわからなかったんですけど、ここの部分が。

○根木課長補佐 今のご質問は評価のところのことかと認識しました。そのどのように評価するかという具体的なところが今後の議論でもあるのかなというふうには思っております。ここで4点のうち3点は3mに近いということで、この年度においては少し2mを数十センチ割り込んでおりますが、ほかの年度だと3m超えているようなところもあるようなことでして、その水浴場における全透というときに、近傍の常時監視等地点において3mということがその関係は基本的に言えるのではないかということをここでは触れたかった次第でございます。

○田中委員 そうすると、今の説明だと、そのある年のデータじゃなくてほかの年のデータも含めて総合的に勘案してという根拠になるんですか。

○根木課長補佐 評価は単年度、単年度で評価することにはなろうかと思います。そういう意味で評価の云々というところを申し上げたことではないんですけども、基本的にほぼ3mに近いところと、水浴場の全透であれば、近傍のモニタリングでは3mという関係は、この点を含めても基本的に言えるのではないかということをここでは書いておるところでございます。

○田中委員 今、後半のほうの言われた話は、先ほどの説明の中の、7-4の評価の上の3行の話ですよね。要するに、3mという設定よりも浅い水域の場合は測りようがないので、それは、全透であればそれを全透であるということを置きかえてみましょうという話ですよね。その後半のほうで今ご説明された話は。私の質問は、8-10の根拠の中の、海域のほうの2番目のその根拠のところで3地点のうち3mに近い、3地点が3mに近いと、これ3m切っているんだけど、2.7から2.9でしたと。これなんだけども、3mその数字でも満たしているところがあるんだけども、3mとしますというのはその数字上の判定をそういう理解をするというところから来ているのではなくて、ほかの時期のデータも含めて見ようということで理由づけを今言われた。あるいはほかの先ほど言われた特に後半のほうは、浅いところなのでそういう適切なデータがないんだけど、透明度が3mを切っている場合でもこういう数字になっているのでという、そういう意味で言われたんですか。説明された内容がちょっとよくわからなかったんですけど。

○根木課長補佐 評価の具体的なところというのは、今後の議論になるかとは思っております。ここで基準値の導出として申し上げたかったのは、その3点については2.7から2.9という値であったんですが、概ね3mという値であったと。ですからその値を実際に出たときに、それが基準に適合、不適合になるかという話は別にさせていただいて、基準値の導出としては水浴場において全透というものは、その近傍のモニタリングポイントにおいて3mという関係は基本的に言えるのではないかということをここでは言いたかった次第でございます。

○田中委員 まだ、説明の仕方が理解できないところがあるので、ここのちょっと書きぶりとか、その根拠の部分を少し精査したほうがいいような気がするんですけど、ちょっとわかりにくいんですけど。というのは、今度は湖沼のほうでは、今度はだめのケースの2が出てきて、そこでは3m切るとだめですよという根拠になっているんですよね、ここでは。と同じような話今度上ではちょっとルールが今度変わるようなイメージを受けるんですけど。

○根木課長補佐 同じような考え方、海域と湖沼とデータは見てはおります。海域のところで1点、一番下の部分で一方で書かせていただいたのが、海域のほうでは、その水浴場で透明度は1m未満である近傍でそのモニタリングポイントにおける透明度、つまり、両方のデータがそろっているようなデータがなかったというようなことで、湖沼ではそういう例があったわけなんですが、海域ではそもそもそういう両方の条件をそろえるデータセットが得られなかったということを書いておるところでございます。

○岡田委員長 海域は要するに一番下のポツのようなデータがなかったので、湖沼と同じような論理はつくり得なかったということですね。残念ながら。

○根木課長補佐 そこのところの確認が、湖沼と同じような確認ができなかったということ。

○岡田委員長 じゃあ、これはもうちょっと書き方を工夫してください。
 ほかにございませんか。はい、どうぞ。

○福島委員 今のこととも関連するかもしれませんが、7-4のこの表のところで湖沼のほうなんですけども、水深が例えば7mとか3mないような湖沼も当然あって、そこに当てはめる場合もあるので、その下の「常時監視が難しい場合」で逃げるのではなくて、この表の中にこの水深よりも浅い湖沼の場合には全透とするとかいうような書き方のほうが適切かなと思うのですが、いかがでしょう。ご検討ください。もともと最大水深がこれより少ないような湖沼も当然対象となるのでそのときの書き方です。

○根木課長補佐 ご指摘の趣旨、理解しましたが、ここはその基準とその先の運用の話とどういうふうに整理するかというところもありますので、少し検討させていただければというふうに思います。

○福島委員 それが1点ともう一点ですが、今回3mということで資料の10とか8-11で親水の話を詰めていただいて、海域と湖沼とも3mという数字を出されたわけです。海域については妥当かなと私も思いますが、湖沼に関してこの3mという指定をしてしまった場合に、多くの平野部にある比較的浅くて底泥が泥質のような湖沼では、現在でも1mの透明度がないような湖沼が非常に多くて、実際努力をいろいろしてもせいぜい2mぐらいかなというような感覚の湖がかなりあるという気がいたしております。そういう場合には、この適応除外ということで、本来的に存在する底泥の影響という理由で適用しないというようなことで、そこを逃げるのか、どうか。そういう判断をするとなると、そういう湖沼ほど親水に対しての要求性が非常に強い湖沼が多いのではないかなと思うのですが、そこを切り捨ててしまって、そういう湖沼には水生植物のほうの基準で透明度を例えばもっと低い数字に当てはめればいいんだという感じで決められようとするのかどうか。実際のいろんな湖で実際にどの程度の透明度になっていて、本当に守れるのかどうかということをもうちょっと検討されて、この数字でいくのであれば、その辺の覚悟を決めてやったほうがいいかなと思います。この数字に関しては適用して問題がないのかどうかを見極めたほうがいいのかなというふうに思いますので、ご検討をお願いいたします。

○岡田委員長 いかがですか、事務局。

○根木課長補佐 ご指摘を受けましてもう少し検討してみたいと思います。

○岡田委員長 じゃあ、今おっしゃったようなデータは整理していただいたほうがいいかと思いますので。要するに平地の浅い湖で今どのくらいの年間平均透明度があって、例えば水生植物帯はもうほとんどないと思うんだけども、どのくらいが昔期待されたとか、どのぐらいデータあるかわかりませんがね。少し3という数字を当てはめたときに、どんなことが起こり得るかというのは想定できるようなデータを、ないですかね、あるはず。

○根木課長補佐 自治体の透明度の全国のデータというのは、それはあるというふうに認識しています。それと考え方と照らしてどのように整理するかということかなというふうに思っております。

○岡田委員長 じゃあ、よろしくお願いします。よろしいですね。
 ほかにございますか。どうぞ、じゃあ、鈴木委員のほうから。

○鈴木委員 確認なんですけど、資料7の4ページに類型指定の方向性のところの下から3行目に「各地域の関係者の意見等を踏まえて設定する。なお」の以下の文章ですけども、底層DOもそうだし、その後の7-5でも「なお」というのは、要はこう設定するんだけど、ここはこういう理由で必ずしも類型指定をする必要がないというふうな書きぶりになっているんだけど、ここだけはそうじゃないんですよね。ちょっと何か読んでいて違和感があるんですけども、これはどういう具体的意味なのか少し教えていただきたいということが一つ。それから7-2の海域の沿岸透明度の設定の仕方で、Z割るという、Zというのはその下の備考欄では目標分布下限水深なんですけども、もともとこの根拠文献からみると、例えばこの資料8-2の辺りの文献の読み取り結果等はデータムレベル、つまりDLでマイナス何mというふうに定義しているわけで、それからここでは1.3mとか2m足して水深に換算しているんですけども、海面利用上の水深というのは、利用者によってDLを使ったり、TP使ったりいろいろなので、そこはどこかで説明をしておいたほうがいいのではないのかなと思います。文献も分布下限水深の浅いアマモなんかの場合ですと、通常水深というのはDLで表しますし、多くの文献は大体DLで書いてあるんですけども、深いところに生育するものは通常水深というのはTPで表示したりしていると思いますが、そこら辺も加味して少しどこかでZの定義をしておいたほうがいいんじゃないかな。

○根木課長補佐 1点目のご指摘につきましては、この水生植物、アマモですとか、そういう保全について、これはほかの植物ももちろんあり得るわけですが、植物が何か入っていたらというよりも、やはりその保全すべきという区域がある場合に、そこに対して類型指定を行うということであるというふうに認識しておりまして、そのことを簡潔に書いたつもりでございます。記載の場所とかそういう観点のご意見ですか。

○鈴木委員 私が申し上げているのは、例えば港湾区域内でもアマモの生育場はあるわけなんだが、その昔はもっと広かったと。ところが先ほどの底層DOと同じように、そのさまざまな人為的影響によってその藻場が衰退していき、今はほとんどないというような海域で、そのアマモ場を復活させようという場合、現在はないんだけど過去はあったと、そういう場合は、この文章を読むと、「なお、水生植物保全すべき区域がある場合に、類型指定を行う」ということだから、ちょっと前までは生えていたが今はないというような海域は類型指定しないとも読めちゃうから、だからそこはどういう書きぶりにしたらいいのかということです。そういう意味でちょっとここだけ違和感を持つということなんですよ。

○根木課長補佐 今生えていないところには設定しないということではないです。そこはあくまでその類型指定の方向性については、保全すべき区域ということですので、今はないけど保全すべきところを設定するということはあり得るというふうに考えておりまして、それも関係者の意見等も踏まえて設定すると、そういうことかなと思っております。ここは、やはり類型指定の話ですので、方向性を記載するのかなと思っていまして、基本的な考え方をここで記載したつもりでございます。

○岡田委員長 ちょっとこれは、じゃあ、誤解を与えないようにもう少し一工夫お願いします。
 あと一つの件は。

○根木課長補佐 2点目の点については、ご指摘を踏まえて検討させていただきます。

○岡田委員長 鈴村委員、どうぞ。

○鈴村委員 2点ですけど、ちょっと私の勘違いかもしれません。7-4の先ほど福島先生のほうから指摘があったところなんですけど、「基準値以上の水深がある場所での常時監視が難しい」、「水深がある場所で難しい」というのはどういったことを想定されているのでしょうかという点と、もう一点は、8-10の一番最後になお書きで、東京湾とかの赤潮の話が急に出てきて、唐突に出てきて「したがって」という最後の文章に結ばれているのが全く「したがって」というふうになっていないので、ちょっとここは文章整理され直したほうがいいと思います。1点目のほうはちょっと質問なのでお願いいたします。

○根木課長補佐 1点目につきましては、基準値が例えば3mということで案でございますが、その水域においてもうその水域はどこを探しても2mの水深しかないと、例えばそういう場合にはということを記載しております。

○鈴村委員 それは、水深がない場合になるのではないですか。

○根木課長補佐 次から、その書きぶりがわかりやすいようにちょっと工夫してみます。趣旨としてはそういう意味です。

○岡田委員長 はい、それはお互いにわかっていると思いますので、ぱっと読むと違和感を感じるというのが鈴村先生のご指摘で趣旨は通じたと思いますので。

○根木課長補佐 はい、文言のほうを少し精査してみたいと思います。
 2点目については、資料8の10ページのところで、赤潮の目安とかデータについては、「なお」ということで記載させていただいたと。赤潮が発生しているというときの透明度というので、透明度の基準に設定していいのかという観点もあるのではないかということで「なお」ということで記載させていただいたということでございます。

○岡田委員長 いいですか。

○鈴村委員 「なお」の後にすぐに「したがって」とくるところが唐突過ぎるので、ここもちょっとつながりがいいほうが段落だらけになっていて、そのつながりがということです。

○岡田委員長 じゃあ、いいですね、これは検討してください。
 どうぞ、中村先生。

○中村委員 2点ありまして、一つは7-2の例えば海域の水生植物の生息状況の適応性というところで、海草藻類Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種と分類されておりまして、注のところを見ますと、それぞれ比較的高い透明度、それから一定の透明度等の表現があるんですが、これを見るとアマモが一番高い透明度を必要とするように見えるんですね。実際は光量は確かにアマモは光量で見ると高い光量が必要じゃないかと思いますけども、分布下限水深を見るとむしろアラメ、カジメのほうが深いところに生息できているということは、私は透明度で見るとアラメ、カジメのほうが高い透明度を必要とするのではないかと。具体的には多分整理をされたのは、資料8のほうで見ますと、資料8-2とか8-3で表の1、2、3を使ってそれぞれ分布下限水深を整理されておりますけども、アマモの場合には大体高くて5とか6mですよね。カジメになると分布下限水深20何メートルというデータもあるということは、透明度から見るとむしろ順番が逆なのではないかと。光量で見ると確かにアマモは高い光量必要なのではないかなというふうに思いますがいかがでしょうかというのが1点です。
 それからもう一点は、資料8の8-5のところで、ちょうど真ん中のところで、「今後必要に応じ、新たな種の基準値の追加を行うことを想定し」とあるんですが、これはやられた手順を示されているのでこのとおりなのかもしれませんけれども、そういう想定することと係数を丸めて小数点第二位を四捨五入したということがどういうふうに論理的につながるのかがちょっとよくわからなかったというのが2点目です。以上です。

○根木課長補佐 1点目のご指摘については、どのような表現がいいのか検討をしてみたいと思います。ご助言もまたいただければ幸いでございます。
 2点目の8-5ページについては、今特にニーズが高いと思われるアマモ、アラメ、カジメでございますが、それをまずその小数点第二位で四捨五入したということでございます。今後、仮に新たな種の基準値を追加していくというときに、0.1刻みというようなこの係数がということはあまり現実的じゃないのかなというようなことも勘案しまして、1.0、1.2、1.5とある程度切りのいい数字ということで整理すべきじゃないかなと、今後仮に追加していくときにあってもということで、そういったところをこのような一文で表現してみたということでございます。

○中村委員 そうすると、今後新たな種の基準値の追加を行うことを想定しての必ずしも要らないような気がいたしました。

○根木課長補佐 はい、ご指摘ありがとうございます。検討させていただきます。

○岡田委員長 ありがとうございました。 
 最後に先生、どうぞ。

○大久保委員 すみません。7-5のところの対策の方向性はまた今後検討されるということですが、先ほどはちょっと趣旨がよくわからなかったので、よく趣旨がわかりませんでしたという発言だけで終わってしまったのですが、今回の実態に合ったわかりやすい環境基準ということの特徴を踏まえた対策等の方向性を考えるという趣旨であれば、例えば、その下のほうに出てきている「関係各者が連携し」のところについて、関係各者が連携・協働し、藻場・干潟の造成を行うなどにより、国民が環境の改善、またはそれへの寄与を実感できるような対策をも含めて検討するといったような形にすると、わかりやすい環境基準というのと、そのための対策というのがつながってくるかなというふうに思いましたので、1案としてご検討いただければと思います。

○根木課長補佐 ありがとうございます。

○岡田委員長 ありがとうございました。 
 まだあるかもしれませんが、ぜひにと言われればまだ承ります。一応、所定の時間になりましたのでよろしいですか。

(はい)

○岡田委員長 それでは、まだ、今日文書いろいろお気づきの点が残っているかと思いますが、残っていたらご遠慮なく事務局にメールなり文書でご連絡いただければ大変ありがたいと思います。よろしくご協力のほどをお願いいたします。
 最後にその他、事務局から何かございましたらお願いいたします。

○根木課長補佐 次回の専門委員会については、現在開催日未定でございますが、日程調整をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。以上です。

○岡田委員長 それでは、以上をもちまして第3回の専門委員会を終了させていただきます。委員の皆様方にはご熱心にご討議いただき、ご協力いただいたことを深く感謝いたします。どうもありがとうございました。 

午後 0時02分 閉会

ページ先頭へ