水生生物保全環境基準類型指定専門委員会(第31回) 議事録

日時

平成28年8月10日(水)

開会

議題

 (1)前回指摘事項とその対応について
 (2)「水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第8次報告案)」について
 (3)その他

閉会

議事

午前9時59分 開会

○三宅係長 それでは、先生方もおそろいになりましたので、中央環境審議会水環境部会第31回水生生物保全環境基準類型指定専門委員会を開催いたします。
 委員の皆様には御多忙中にもかかわらず御参集賜りまして、まことにありがとうございます。
 本日は総委員数8名中5名の御出席が予定されておりまして、皆様御出席いただいておりますので、御報告いたします。
 本日はオブザーバーとして関係県の方々にも御臨席いただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、議事に先立ちまして、環境省水・大気環境局審議官の早水から御挨拶申し上げます。

○早水審議官 おはようございます。水・大気環境局担当審議官の早水でございます。本専門委員会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 きょうは大変暑い中お集まりいただきまして、本当にありがとうございました。
 この専門委員会でございますけれども、水生生物保全のための環境基準につきまして、国が担当する水域の類型指定を、順次、検討いただいてきているところでございます。
 おかげさまで残るのは4水域ということでございますけれども、前回第30回の専門委員会、3月に開催いたしまして、ちょっと私は所用で出席できませんでしたけれども、そのときに、この4水域のうち瀬戸内海の3水域につきまして、水生生物の保全に係る環境基準の類型指定を行うために必要な情報についての御説明をさせていただきまして、それにつきまして委員の皆様から多くの御指摘をいただいたというところかと思います。
 今回は、前回の御指摘を踏まえまして、考え方を整理いたしますとともに、類型指定案をお示しして御審議をいただきたいと思っております。できましたらパブリックコメント手続にかけます専門委員会報告案をおまとめいただければと考えております。
 また、有明海につきましても、これは最後の水域になりますけれども、若干の情報の御説明を最後にすることとしております。
 委員の皆様方におかれましては、専門的な見地から幅広い御意見をいただきますようお願いしまして、御挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○三宅係長 ありがとうございました。
 続きまして、前回から環境省側のメンバーがかわっておりますので、紹介させていただきます。
 渡邊水環境課長でございます。

○渡邊課長 よろしくお願いいたします。渡邊でございます。

○三宅係長 林課長補佐でございます。

○林課長補佐 林でございます。よろしくお願いします。

○三宅係長 よろしくお願いいたします。
 次に、お手元の配布資料について確認させていただきます。
 議事次第にございます資料になりますが、順番に、資料1が委員名簿でございます。資料2が、前回指摘事項とその対応案についてです。資料2には別紙が1から3までございまして、別紙の1、2、3、全てとじたものとなっております。資料3は、水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について(第8次報告案)で、その次にクリップどめしたものが資料3の別紙となっております。資料3の補足資料が、燧灘北西部、広島湾西部、響灘及び周防灘における類型指定についてです。
 その次に参考資料がございまして、参考資料1が、特別域をまとめる際の考え方。参考資料2が、前回専門委員会における類型指定案で、次に参考資料3が有明海の潮流についてで、参考資料4が有明海の浮泥についてでございます。
 資料のほうに不足等がございましたら、随時事務局までお申しつけください。
 それでは、これ以降の進行は須藤委員長にお願いいたします。

○須藤委員長 かしこまりました。皆さん、おはようございます。大変猛暑の中をお繰り合わせ、御出席いただきまして、どうもありがとうございます。
 先ほど早水審議官からお話がございましたように、当専門委員会は類型指定をやるということで、全国の47のうち既に43済んでいるんですかね。本日、残っている瀬戸内海の3水域を大体まとめ上げて、最後の有明海について予習をするというようなことでございます。類型指定の審議も大体大詰めに来たという段階でございますので、先生方の一層の御協力をお願いしたいと思います。
 委員の先生方と同時に、関係5県の皆さんと、それから多くの傍聴者の皆さんにも本日は御出席をいただきまして、どうもありがとうございます。厚く御礼を申し上げたいと思います。
 それでは、順番に議事に入りますが、前回指摘事項とその対応についてということで、議題1でございます。
 これについては、先ほどお話がございましたように、燧灘北西部、広島湾西部、響灘及び周防灘のこの前に引き続いての御説明と、最終案に近い形で時間の最後にはまとめていただけると、こういうふうに思っております。そのために関係の5県の皆さんにも、もし必要でございましたら御発言していただいて結構でございます。
 それでは事務局、中島専門官、御説明願います。

○中島専門官 それでは、資料2、前回指摘事項とその対応案についてを御覧ください。左が委員指摘事項ということで、前回の専門委員会において頂戴した御指摘、右がそれに対する対応案となっております。また、先ほど冒頭に説明がありましたとおり、別紙1から別紙3について、別に綴じたものがございます。
 前回、多くの御指摘を頂戴しております。まず1番目ですが、指摘事項の一番上に、p.13、p.73というふうに書かれておりますが、これは前回の資料3の13ページ及び73ページに対する指摘ということで、本日の資料ですと、それに相当するものが資料3別紙という分厚いものになりますが、この同じページに対する指摘ということになります。
 それでは、まず1番目の指摘、海域によって底質の凡例が違うという御指摘でしたが、対応案に記載のありますとおり、凡例の違いは出典の違いということで、早速ですが資料2の別紙1を御覧ください。
 1ページに記載のとおり、広島湾西部と響灘及び周防灘につきましては、「瀬戸内海における表層堆積物分布」をもとに、底質の分布状況図を作成しております。この分布状況図は、以前、工業技術院地質調査所が行った調査結果をもとに作成された表層堆積物区分図がもとになっておりますが、別紙1の2ページの図-1、それから3ページの図-3を御覧いただければわかりますように、燧灘北西部、図-3ですと、四国に今治と書かれているちょうど上のあたりには、実際に採泥した地点がないことから、空白域になっております。
 このため、燧灘北西部については別の出典、こちらはめくっていただいた5ページにございます「瀬戸内海における海砂利採取とその環境への影響(中間とりまとめ)」に載った図でございますが、この原図をもとに、燧灘北西部の分布状況図を作成しているということでございます。
 それから、資料2の指摘の2番ですが、燧灘北西部の東側境界線付近から東側、国が類型指定する水域からはちょっと東に外れるのですが、その底質について本当に泥質なのかという御指摘がありまして、これにつきましては今御覧いただいた別紙の5ページの下に(2)-2の参考として挙げてございますが、瀬戸内海環境保全協会が2001年から2004年に実施した現地調査の結果をもとに、めくっていただいた6ページに3分メッシュ、南北約5.6km、東西約4.5kmの図を作成してございます。
 調査地点のあるメッシュは凡例の区分に基づき分析結果を図示してございますが、調査地点のないメッシュは空白になっております。このように空白が多い状況ではありますが、燧灘北西部の東側、一点鎖線の境界線付近の水域のうち、島嶼部のすぐ東側については泥質ではない結果が一部得られているのですけれども、境界線より東側の調査地点についてはおおむね粘土質シルト、またはシルト質粘土ということで、泥質になってございます。
 それでは、資料2に戻っていただいて、3番目の指摘、藻場等の細かい部分が判読できないので図を工夫できないかという御指摘でした。これにつきましては、今回の資料3等におきまして、もともとの藻場や干潟の幅の違いが区別できるぎりぎりの太さまで、デフォルメをして幅を広げて図示しております。
 めくっていただいて、4番目の指摘です。環境基準点の数や密度について、何かイメージはあるのかという御指摘でした。これについては、具体的な数ですとか間隔について、国として都道府県に示した通知等はございませんが、常時監視における測定地点については、右の対応案に記載の通知の中で、「測定地点の選定に当たっては、水生生物の生育状況等を勘案し、水域内の既存の環境基準点・補助点等を活用しつつ、水域の状況を把握できる適切な地点を選定する」とされてございます。
 続いて、指摘の番号5、6、7ですが、それぞれ、特別域の飛び地、それから告示で特別域から除く漁港や港湾の存在状況、それから既存の環境基準点について、見やすく、または図示をすべき、という御指摘ですが、こちらにつきましては後ほど御覧いただく資料3、または資料3補足資料において、それぞれ見やすく、または図示させていただいております。
 次、8番目の指摘に対しては、関係県から頂戴した御意見を踏まえて、類型指定案を見直しております。また、本日の資料につきましても、関係県の皆様に事前確認をいただいております。
 続いて、9番目の指摘です。水生生物保全環境基準項目に、今後新たな項目が追加された場合についての御指摘でした。これにつきましては、仮に特A類型の水域において新たな水生生物保全環境基準項目が設定され、その基準の達成が困難と考えられる場合には、やはりその達成に向けて必要な施策を検討することになると考えております。
 続いて3ページ、10番目の指摘になります。都市部沿岸、例えば燧灘北西部の今治市沿岸が特A類型になっているが、本当に水生生物の生育にとって重要な場所なのか疑問。人間活動も考慮して、適切な範囲を指定できるように判断してはどうかというもの。それから、関連して11番目の指摘が、人工護岸の地先の考え方を整理して欲しいというものでした。それから12番、河口域の干潟は重要な場所で、その観点から自動的に特別域になると思うが、水質管理的には非常に難しい場所であり、人口密集地の近くでは基準達成も困難かと思うという御指摘でございました。
 いずれも、類型指定に当たっての沿岸の状況の考慮といった御指摘でしたので、まとめて対応案をお示ししております。
 まず、特別域の範囲についてですが、都市部の沿岸か否か、または人工護岸の地先であるか否か、人口密集地の近くか否かにかかわらず、これまでと同様に水生生物保全の観点から、藻場・干潟等の存在状況、魚卵調査の結果等を踏まえて、あくまでも産卵場・生育場として好適と考えられる水域を設定し、その上で水環境管理の観点等から細分化された飛び地等をまとめて指定することとしております。
 このため、東京湾の三番瀬のように、水際線が人工護岸である水域についても、過去の答申において特A類型に指定されております。また、本日御審議いただきます海域においても、例えば周防灘の曽根干潟は、干拓地の前面にあって水際線は人工護岸であるものの、干潟が存在するということから、やはり特別域とする報告案としてございます。
 なお、これまでの類型指定の考え方を踏まえまして、前回も御説明しましたが、漁港及び港湾の防波堤等の内側の水域については、特別域、特A類型から除くこととしてございます。
 なお、10番で田中委員から具体的に御指摘を頂戴しました、燧灘北西部の今治市沿岸についてですが、資料3補足資料、A3の混ざった資料になるかと思いますが、それを御覧いただきながら説明させていただきたいと思います。
 資料3の補足資料の2ページ、それから3ページの図を御覧ください。図のちょうど下側、対象水域のすぐ東側の沿岸、図の下に切れるぎりぎりのところになりますが、そこに図1.1ですと青く干潟が載っておりまして、めくっていただいた3ページの図1.2(1)ですと、この部分が特別域ということで濃い青色になってございます。
 また、愛媛県の対象水域であります、燧灘北西部の海域より東側の、真ん中あたりに浮かんでいる魚島、それから新居浜沖の大島に、ちょっと見にくいのですけれども、その沿岸藻場が存在することから、4ページにございますとおり、東側に隣接します愛媛県の指定水域との連続性を考慮して、図1.2(2)の下の三角形の部分、この部分については特別域にまとめる報告案というふうになっております。
 続いて、資料2に戻っていただきまして、めくっていただいた4ページの13番以降については各水域に対する御指摘ということになります。海域、特に瀬戸内海の類型指定におきましては、各水域における特別域をどのようにまとめるのかが非常に重要となりますので、ここで各水域の具体的な類型指定の確認に入る前に、特別域をまとめる際の考え方について、過去の事例を参考に再度整理を行いたいと思います。
 参考資料1、特別域をまとめる際の考え方を御覧ください。
 1ページに記載の1.基本的な考え方、それから2.瀬戸内海(大阪湾を除く)における考え方につきましては、前回の専門委員会で説明させていただきましたので、今回は割愛させていただきます。
 めくっていただいた2ページ、3ページに、具体的な類型指定の事例として、瀬戸内海の播磨灘北西部における特別域のまとめ方を載せてございますので、当時の審議内容を振り返りつつ御覧いただければと思います。
 まず、3.の(1)の産卵場・生育場として好適と考えられる水域、こちらの整理を行った結果が2ページの下の図1。次の(2)、この好適な水域を機械的に特別域に置きかえた図が右上の図2となります。非常に見づらい図で恐縮なんですけれども、御覧のように、藻場や干潟の関係で、例えば岡山県沿岸の島嶼部ですとか、岡山県、兵庫県沿岸の沿岸部に特別域がまばらに存在しているという状況でした。
 その次、(3)に記載のとおり、水質管理上、各水域が複雑な形状にならないよう、また、まとまった水域となることが望ましいことを考慮しまして、図3のとおり、それらをまとめて特別域にしております。図3の北側の沿岸部の斜線部分が、まとめたエリアということになります。
 それから、図の下のほう、ちょうど小豆島の先端に藤崎と書かれたあたりの沿岸なんですけれども、図2を御覧いただくと特別域、濃い青色と、そうではない薄い水色が複雑に入り組んでございます。ですので、図3の下の四角い黄色い吹き出しに記載のとおり、香川県側の指定水域との連続性を考慮して、この部分については特別域にまとめて設定するという整理をしていました。
 以上、今回と同じ瀬戸内海における事例として、前回第7次報告に盛り込まれた播磨灘北西部について紹介させていただきました。
 それでは、資料2に戻っていただきまして、4ページの指摘番号13番から15番が、燧灘北西部に係る御指摘でした。なお、御指摘の対象でありました前回の専門委員会の資料4、につきましては今回、参考資料2としてお手元に御用意させていただいております。
 瀬戸内海は非常に地形が複雑な海域であることから、水深線の再確認を行いましたところ、幾つか細かな修正がございましたので、報告案のベースとなります今回の資料3補足資料の図と、前回の資料4、つまり今回の参考資料2ですが、一部その線が異なっている部分がありますことを御承知いただければと思います。
 それでは、指摘事項に戻りまして、13番の指摘は、大三島の北側と南側にある特別域に囲まれた生物A類型、水色の飛び地ですね、について、特段の理由がなければ特別域にまとめてはどうかという御指摘。14番は、瀬戸内海は流動が大きいので、あまり小さい空間を水域として区分するのは、水質上あまり意味がないのではないかとの御指摘でした。15番は、関係県で管理上問題になることがなければ、海流が速く地形が非常に複雑で魚類にとって非常に重要なポイントなので、特別域として広く設定してはどうかとの御指摘でした。
 これにつきましては、先ほど御覧いただいた資料3の補足資料を見ながら御説明させていただきたいと思います。資料3補足資料を御覧ください。なお、この補足資料は専門委員会報告案である資料3における各海域の特別域の類型指定案について、その設定の背景を説明した資料となります。
 ここで、この資料について少し説明を加えさせていただきますと、燧灘北西部における特別域の類型指定についてと1ページにございまして、めくっていただいた2ページの図1.1が、先ほどの播磨灘北西部と同じようにこれまでの整理で主要魚介類の産卵場及び生育場として好適と考えられる水域を示しておりまして、そのうち藻場が緑色、干潟が青色となっております。
 これらの好適な水域を機械的に特別域に置きかえたものが3ページの図1.2(1)で、ここまでは前回と同じ整理をしてございます。ただし、先ほど申したとおり、等水深線の精査の結果、参考資料2と少し違っている部分もございますが、整理としては同じ作業を行っております。
 そして今回、関係県の意見も踏まえまして特別域をまとめたものが、その次の4ページの図1.2(2)です。斜線部が特別域にまとめた範囲で、燧灘北西部については大三島の南西部を除き、全て特別域とする類型指定案となってございます。
 特別域をまとめた理由については、赤い線で囲まれた水域ごとに、それぞれ黄色い四角の吹き出しの中に記載してございます。
 また、先ほど7番目の指摘に対する対応として説明させていただいたとおり、既存の環境基準点と補助点、これらについて追記をしてございます。
 また、港湾及び漁港の防波堤により囲まれた水域、こちらは特別域から最終的に除外することとしておりますが、これらのうち、ある程度面積がありまして、図示可能なものについては、A類型の水色に塗り替えて、港湾等の名称を記載してございます。
 今、御覧の燧灘北西部ですと、右上、尾道市と福山市の間のあたりに、尾道糸崎港の松永港区というのがございまして、ここはある程度の面積がありますので、特別域ではない生物A類型、水色に塗り替えて図示しています。それから、四国の今治市の沿岸に今治港と記載がありますが、ここの水色の部分、こちらも塗り替えたエリアに相当します。その他の細かな港湾や漁港については面積が小さくて、見やすく図示できませんので、その位置を黄色い四角で表しております。これらについては今後、告示文案を作成する際に具体的な位置図とともに、沿岸の関係県に確認の上、特別域から除く手続を行います。
 それでは、資料2の4ページの13番から15番の指摘に対する対応ですが、まず、大三島の北側の飛び地となっていたA類型の水域については、こちらは吹き出しに記載のとおり、実際の水質管理に当たって混乱が生じないよう、特別域にまとめました。それから、大三島の南側の水域については、大崎上島の南側の沿岸、それから岡村島というのが色が塗られていない西側の水域の東端になるのですけれども、この岡村島の沿岸に藻場が存在することから、広島県側及び愛媛県側の指定水域との連続性を考慮して、大下島という小さな島がございますが、その大下島の北側の水域については特別域にまとめ、大下島の南側の水域については特別域にまとめない報告案としてございます。
 あわせて、燧灘北西部におきましては、資料3補足資料の4ページの右側に、大きく赤線で囲った水域について、吹き出しに記載のとおり、主要魚介類であるマダイの0歳魚が田島─右上にある島ですけれども、田島の南側に広がる漁場に多く分布していること。それから、対象水域のさらに東側に存在します福山市の沿岸、それから走島、魚島等に藻場等が存在すること、広島県側及び愛媛県側の指定水域との連続性等を考慮しまして、斜線部分の水域を大きく特別域にまとめる報告案としてございます。
 なお、今の説明にありましたマダイの0歳魚の分布につきましては、参照する資料があちこち飛んで恐縮なのですが、資料2の別紙2、右上に「資料-2 別紙1」と記載のある資料の7ページ以降が資料2の別紙2、主要魚介類の産卵場・生育場についてという資料になります。この7ページに、その出典を載せてございます。
 下にあります図-1の横線で示した水域、八木灘、多火漁場、それから備後灘において、マダイの幼魚が捕獲されていることが確認できます。
 資料3の補足資料に戻っていただきまして、この他に、燧灘北西部の西側、大崎上島の北側、水域のちょうど左上の部分につきましても、広島県の御意見を踏まえて、特別域にまとめて整理をしております。
 それから、右下の三角形の今治市沿岸の水域については、先ほど10番の指摘に対する対応案で説明したとおりです。
 続いて、再び資料2の4ページに戻っていただきまして、次が広島湾西部です。16番から18番の御指摘を頂戴しております。いずれも広島湾西部の西岸に係る御指摘になっております。
 まず16番は、わずかに点在する特別域について、沿岸部に護岸のある部分まで無理に連続させる必要はないのではないかという御指摘でした。それから17番は、水塊の問題なのである程度まとめてはどうか。18番は、まとめる場合は10メートル以浅ではなく、もう少し沖合まで広げてはどうかとの御指摘でした。
 これらにつきましては、資料3補足資料の6ページから8ページの図に示すとおり、西岸部には、まばらに藻場や干潟が分布して、産卵場・生育場として好適と考えられる水域をこのまま特別域に置きかえますと飛び地となるため、先ほど参考資料1で紹介しました考え方に従って、水環境管理の観点等から、10メートル以浅の水域ということでまとめてございます。
 このほかにも広島湾西部については、資料3補足資料の8ページの図2.2(2)の右側に大きな吹き出しがありますが、そこに記載のとおり、こちらも主要魚介類であるマダイにつきまして、その幼稚魚が、柱島─右下あたりにある島ですが、この柱島周辺の島嶼部、それから、図の下に少し切れて載っております屋代島の沿岸の一部。それから、西岸の南側にあります柳井市の沿岸、こちらにマダイの幼稚魚が分布していること。それから、国が類型指定をする海域のさらに西側に存在します屋代島の西岸、柳井市の沿岸にも藻場、干潟が存在するということから、広島県及び山口県の指定水域との連続性を考慮して、島嶼部にまばらに存在する特別域をまとめて設定することで、結果としては御覧のとおり、一部を除いてかなり沖合域まで特別域を広げた報告案としております。
 なお、説明の中に出てまいりましたマダイの幼稚魚の分布につきましては、先ほどの資料2の別紙2、今度は9ページになるのですが、(2)広島湾西部ということで、その出典を載せております。9ページの下にあります図-2、この注釈、凡例の真ん中辺にあります内側に突起のついた線で囲った水域、これが既存文献とヒアリング調査から推定された幼稚魚の分布域でして、柱島周辺の島嶼部、それから屋代島の沿岸の一部、柳井市沿岸の一部に分布しています。また、めくっていただいた10ページの下の図4に示す試験操業の結果についても、おおむねこの分布域を支持する結果となっておりました。
 それでは、何度も行ったり来たりで恐縮ですが、資料2のほうに戻っていただきまして、5ページを御覧ください。こちら、19番から21番が、響灘及び周防灘、いずれも、そのうちの周防灘に関する御指摘を頂戴しております。
 まず、19番です。北九州空港周辺について、関西空港のように空港周辺が魚介類にとって非常に重要な住処となっているのであれば、北九州空港の周辺も特別域にしてはどうかとの御指摘です。
 これについては、資料2の別紙3、13ページ、14ページが別紙3になります。こちらを御覧ください。この資料2の別紙3に記載のとおりですが、北九州空港の福岡県沿岸側、西側の一部は、新門司沖土砂処分場として現在、浚渫土砂の受け入れを行っておりまして、同空港の沖側、東側についても浚渫土砂の処分場としての埋め立て計画がございます。環境影響評価の準備書に記載の事業計画によりますと、工事期間は20年以上とされております。このため、当面の間、周辺は魚介類の生育等にとって特に好適な水域とは考えにくいことから、特別域の設定に当たり特段の配慮は行わないこととしてございます。
 それから、資料2の5ページに戻っていただきまして、20番目の指摘、洞海湾の奥の色分け、こちらにつきましては確認の上、資料を修正してございます。
 それから、21番目の指摘、沿岸の大分県から頂戴した特別域の範囲に係る御指摘でした。大きな船で採水を行っていることから、既存の環境基準点はおおむね水深10メートル程度の地点にある。したがって、水深5メートルで特別域をまとめた場合はモニタリングが難しいという御意見でした。
 周防灘沿岸につきましては、関係県に意見照会を行ったところ、このほかにも、少し戻っていただきまして資料2の別紙2、ページで言いますと11ページ、12ページですが、主要魚介類であるイシガレイに関する過去の調査結果の提供がございました。11ページの図-5のとおり、周防灘の西岸で垂直曳による採取卵数が非常に多い結果が得られております。
 そこで、この新たな知見を踏まえまして、資料3の補足資料、こちらの12ページの図が最終的な類型指定(案)になるのですが、こちらに記載のとおり、西岸部につきましては主要魚介類であるイシガレイの採取卵数の高濃度域がおおむね10メートル以浅の水域であるとの既往調査結果があること等を踏まえまして、斜線で書いておりますとおり、水深10メートル以浅の水域を特別域にまとめて設定する案となってございます。その結果、御覧のとおり、既存の環境基準点を有効に活用できる報告案となってございます。
 続いて、資料2に戻りまして、6ページ目にまいります。22番の御指摘、これは有明海に限らず、これまで類型指定について御審議いただいた全ての水域において共通する整理になりますが、いわゆる最低海面を基準、つまり水深ゼロメートルと整理してございます。
 それから、23番と24番につきましては、有明海の潮流等について、それぞれ参考資料3及び参考資料4として整理を行いました。詳しくは後ほど紹介させていただきます。
 以上です。

○須藤委員長 どうも、大変よく調べていただきまして、ありがとうございました。御報告も大変的確だと思います。
 有明海については、また後ほど議論するから、それはそれでよろしいですね。
 今の瀬戸内の3水域について、詳しくそれぞれの資料に基づいて、どちらかというとまとめる方向で議論していただきまして、前回の先生方の御意見はほとんど取り入れられているような気がいたしますし、また、関係5県の御意見も取り入れていただいているので、おそらくそれほど大きな問題点は、さらに見つかるということはないだろうと思いますが、これからもう一回見ていただいて、討論と御質問をいただきたいと思います。
 どなたでも結構です。委員の皆さんからどうぞ。
 田中先生の御指摘が多かったかな。何か、意見ありますか、特に前の御指摘で。どちらかと言えば、まとめていただく方向にしていただいたと思います。
 じゃ、松田先生からいきましょうか。

○松田委員 どうも詳しい御説明をありがとうございます。
 この、ちょうど最後のほうに御説明がありました、資料3の補足資料の一番最後のA3の紙の案では、私ちょっと誤解しているかもしれませんが、北九州空港のこの埋立地といいますか、その周りが全体が、海域生物特Aというふうに案ではなっておりますが、先ほどの資料2の対応案の19番で、いろいろ埋め立て計画が20年あるので当面の間は好適な水域とは考えがたいという御説明がありましたが、それでよろしいんですか。

○中島専門官 すみません、ちょっと説明が適切でなくて申しわけありません。今、頂戴した御指摘につきましては、最終的に特別域にまとめてはいるのですけれども、関西空港のように、北九州空港の周辺だからということを考慮して特別域にしたわけではないということです。結果としては10メートル以浅まで特別域を広げましたので、周辺も特別域にはなっております。

○須藤委員長 空港周辺を抜き出したわけではないけれど、特別域をまとめる際に、全部含んじゃっているということですね。

○中島専門官 そうですね、おっしゃるとおりです。すみません、説明がわかりにくくて。

○松田委員 ありがとうございます。

○須藤委員長 前の関西空港のときは、そこだけちょっと抜き出した感じですよね。

○中島専門官 はい、そうなっています。

○須藤委員長 先生、御理解いただけて、多分、先生の御意見もそうだったと思います。
 ほかの先生いかがでしょうか。
 では、木幡先生。

○木幡委員 私も今のところ、気になったんですけれども、逆にそこは指定を外しておくということは必要ないんですかね。今後事業をやるときに、特Aというのがあるとちょっと困るんじゃないかと。

○須藤委員長 それもあるよね、確かに。20年と言わなかったですか、さっき。これから事業が続くと言ったよね。

○中島専門官 はい。20年ほどの工事計画があります。

○須藤委員長 さらに安定するためにもっと時間がかかるだろうから、それまでの間に特Aがそこに存在するというのはいかがなものかというのが、木幡先生の意見ですよね。
 ほかの先生、いかがですか、今の北九州空港の。関係県のほうがいいか。これは福岡県、いかがでございますか。今の木幡先生の御質問があったんだけれど、20年続くんだったら。

○福岡県 そうですね、埋め立てが空港の沖合のほうに現在計画されているところではございますけれども、当面の間ではございますが、そこだけは、確かに理論上は好適ではないとのことでございました。しかしながら、面積的なものを考慮いたしまして、また、水質常時監視の効率性から考えますと、まとめていただければ幸いかと考えているところでございます。

○須藤委員長 スポットとしてそこだけ抜くというのは、木幡先生、どうですかね。ここはそんなに大きくないものね。どうですか。やっぱり入れたほうがいいですか。

○木幡委員 そこに、だから基準点を設けて調査しなくちゃいけないんだと大変だけれども。

○須藤委員長 いやいや、だから、そこは福岡県で決めるから。

○木幡委員 多分そこだけ抜いてしまうと、基準点を設ける必要があるんじゃないかという御意見だと思うけれども、論理上、特Aのところでまた何か工事をするということは、何かちょっと違和感があるなと思ったので、抜いてはおくんだけれども、モニタリングは別に……

○須藤委員長 そこは、資料に書いてあるから、それは工事、ここで事業が20年間続くという宣言をされているんだから、それでよいのではないか。

○木幡委員 まあ、お任せしますけれど。

○須藤委員長 いいですか。

○木幡委員 ええ。

○須藤委員長 そこはちょっと、本日の予定では最後はまとめなくちゃいけないんだけれども、どうしようかな。
 福岡県としては、これからのモニタリングとかそういうことを含めたときには、そこだけパッと抜かせというのは、確かにぐあいが悪いよね。

○福岡県 そうですね。

○須藤委員長 ですよね。まあ、そうだよね。それはだから、県の判断にお任せしてもいいでしょう、そのモニタリングの地点を決めるときにね。それから、その工事のほうも県が管理しているんですよね。

○福岡県 工事はの実施主体は、たしか九州地方整備局さんじゃなかったかと思いますが。

○須藤委員長 工事はそうだけれども。工事の進捗だの、そのいろいろな、これはアセスをやった上で、いろいろやっているんですよね。アセスをやっておりますよね。

○福岡県 はい。アセスの手続きは県でやっております。

○須藤委員長 アセスの手続きで何かそういう御指摘が、海に対する、海の生物や地形やら水深に対する問題が出ているんですか。アセスで、もうこれは通っていますよね、当然やるんだから。

○中島専門官 土砂の受入れについては、現在受け入れしているエリアと、それから今、アセスの手続き中のエリアがありますので、そちらについては今後ということになります。

○須藤委員長 これからですね。評価書はこれからですよね。

○中島専門官 現在、手続き中です。それから、周辺水域の扱いについては、福岡県さんと相談をして最終的に詰めていきたいと思いますけれども、他にも、例えば沿岸部の港湾区域でも、随時工事等はされていると思います。したがって、どの程度細かいところまでを類型指定に反映させるのかということになりますと、やはり水環境管理の面から見れば、ある程度大きく括るべきではないのかなとは考えておりますが、また最終的に検討させていただければと思います。

○須藤委員長 ありがとうございます。前回までにいろいろ細かくし過ぎて、こんなに意見が多くて、これをまとめていただいたので、大変的確にやっていただいたと思うんですけれども、またさらに今のような部分が、工事の部分なんか出てくると、また元へ戻るようなことが起こるのもよろしくないので、ちょっとその辺は留保しておきましょうかね。
 いいですか。例えば県にお任せ、あるいは環境省にお任せの部分が若干ありますけれども。

○木幡委員 ええ。その辺を考慮していただきたいというだけで。

○須藤委員長 それは当然、そうですよね。
 ほかの委員の先生、どうですか。田中先生、ありますか。

○田中委員 うまくまとめていただいたと思うんですけれども、多分その今の議論と直接かかわらないのかもしれないのですが、幾つかの測定点が非常に集中して存在しているところがありますよね。
 例えばこの、今つくってもらった資料3の補足資料なんかの8ページ目の、岩国港の辺がありますよね。それから、大竹港とかね。これ、どうしてこういうふうに細かくとられているのか。
 それと、今後こういうモニタリングをするときに、全部のポイントをとることになるんですかね。
 同じようなことが、例えば12ページの山口県の沖合の宇部港付近も、港湾の中はわかるんですけれど、何か、かなりいっぱい測定点が、だあっとあるんですよね。多分もともと何かの理由があって測定をして、そのままの計画でずっと今回っているんだろうと思うんですけれど、現状で細かくここまでされているのか。それから、こういうものをもう一度統合化していく必要が何かあるのか。その本質的な今の指定とはかかわらないんですけれど、どういう仕組みができているのかというのが。

○須藤委員長 全体的に見て細か過ぎるという意見ですね。

○田中委員 ちょっとその辺が、気になったんですけれども。

○須藤委員長 じゃあ、ちょっと県の立場を聞きましょう。広島県と、それから山口県です。それぞれ、どうぞ。モニタリング地点ですね。

○広島県 実際にこういったところでの……まず8ページからで、実際にこの大竹港内等でのモニタリングはしていないので、また新たにその基準点を設ける必要になる場所になります。

○須藤委員長 ということになると、今はやっていないんでしょう、ここは。

○広島県 はい。

○中島専門官 今頂戴した御質問につきましては、例えば、、前回主に見ていただいたバックデータなのですが、資料3別紙の66ページ、67ページをお開きいただきますと、既存の環境基準の類型指定状況の図がございます。
 例えば、COD等につきましては、当初、昭和の時代に類型指定をしたのですけれども、大竹港、岩国港のあたりが……

○須藤委員長 汚染がひどかったんだよね。

○中島専門官 当時、B類型、C類型とした水域が、かなり細かく入り組んでございまして、ですので、やはりそこの水質、それぞれB類型、C類型の水質を確認するために、環境基準がこういったところは当初から細かく置かれていたのだろうと。周防灘の宇部港周辺についても同じような理由から、そのようになっていると思います。
 今、広島県さんからお話がありましたように、今回の水生生物保全の環境基準については、まだ線分けができておりませんので、類型指定が行われた後、適切な環境基準点を設定すると。

○須藤委員長 これを全部やるという意味ではないんですよね。

○中島専門官 ええ。

○須藤委員長 これはもともとのスタートの時の、公害の時代の設定ですね。

○田中委員 そうですよね、だから、それがまさにあらわれていて。

○中島専門官 はい。

○田中委員 今度、逆にそうであるとしたら、今言われたように、実際上もう、かなりきれいな一様な環境になっているのであれば、代表するポイントとしても今、実際に統合化されていると理解していいんですか。これ以外の。

○須藤委員長 いや、統合化……でも、週5でやっているんだよね、多分、基準点があるから。

○中島専門官 常時監視の測定計画の策定は、各都道府県さんが行うのですけれども、今お話に出てきたように、必ず全ての測定点を年12回ではなくて、頻度についてある程度効率化をしたりというようなことも…

○田中委員 だからそれも、こういうことで今の状況を見直しているとしたら、合理化できるところは合理化をしてもいいのではないかと。昔から測っているから、ずっと同じポイントだけでやる必要ないですよね、逆にね。

○須藤委員長 当然、それはそうだと思います。

○田中委員 有効なその管理方法をもうちょっと考え直しても、こういう機会にね、いいのではないか。まだまだこれからいろいろな項目を、測っていかないといけない項目がふえるので、プラスになる部分と、減らすべきところとを、ある程度バランス、こういう機会にやらないとなかなか見直せないんじゃないかなと思って、ちょっと発言したんですけれども。

○中島専門官 ありがとうございます。

○須藤委員長 ただ、私もいろんな県のこの基準点と関係して、これは別に水生生物の基準に限らず、これは各県の環境審議会の重要事項ですよね。項目と地点というのは全部、審議会の中で決めているんですよね。その時にそういう御意見が出ているので、多分、広島県も山口県もそれで決めているんですよね、最終的に。これ全部やっているんですか、仕様では。
 どうぞ。

○山口県 山口県の地点については、月1回、年12回、測定はしています。

○須藤委員長 それで、その全部やっているの。

○山口県 全地点、ここに載っている地点は全部やっています。

○須藤委員長 やっぱり、先生、そうなんだよ。

○田中委員 それはやっぱり、かなり空間的に差が出ているんですか。あるいは、その類型がやっぱり明らかに、これ幾つか違うんですか。

○須藤委員長 CとBがあるから。

○山口県 このA類型とかC類型とか、ちょっと細分化されているのは、コンビナート地区もあって、そういった関係もあって恐らく細分化されているのではないかなというように思うんですけれども。

○須藤委員長 スタートのときはね。それが継続して今に至っているんだよね。

○山口県 そうですね。

○須藤委員長 でも、これは本当は国が決めることなのか、県でそれぞれ独自でいいのか。多分、私は県でいいんだろうと思いますけれどね、その部分については。私も幾つかの県でこういう仕事をやっていますのでね。そこを省略しちゃったって、みんながいいと言えばいいんだろうと思いますよ。
 ただ、どこの範囲がA類型か、C類型かというのは、環境省が決めないといけないんですよ。そのポイントは、多分、審議会で決めていいんですよ。それが各県の審議会の重要事項なんですよ。どの地点を何回測るかなんていうのは、それは県に任せていいと思いますよ、私は。
 ただ、この線を書いちゃうのは、それはまずいんですね。環境省が書いてくれないと。
 いいですか、広島県も、それで。

○広島県 はい。

○須藤委員長 では、そういうことで。あとの先生、いいでしょうか。
 それでは、ここが非常に今日の重点事項でございまして、これがいいということになれば、いいというのは大きな問題点がないということになれば、次の議題にいって、水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定について、第8次の報告案というので、今のいろいろな問題点も含めて、この報告案の骨子をここで御紹介いただくということで、よろしいですか。
 それでは、どうぞ。

○早水審議官 今の点、少しまとめて。

○須藤委員長 どうぞ。

○早水審議官 いろいろ御指摘ありがとうございます。
 確かに、海域の類型指定は、大分前に行って、最近の状況で大分変わってきているかもしれません。特に瀬戸内海の環境は、大分改善されてきているというのもあるので、見直ししていく必要があるかもしれませんが、そのあたりは長期的な課題ということで受けとめさせていただければと思います。
 あと都道府県さんの担当する─今の監視計画なんかは都道府県さん担当になりますけれども、そのあたりをどうしていくかというのは少し、中でも検討したいなと思います。
 それから、先ほどのこれから工事を行うところをどうするかということですが、細かいところを全て考慮してやっていくというのは、今回の類型指定の考え方からいうとなかなか難しいかなと思いますので、少なくとも今の埋め立て計画については、まだアセスの途中ということでもありますので、先にそこを抜いておくというのも何かちょっと変な話でもありますね。
 この水域類型の考え方に従って、全体を大括りでなるべくやっていくという方針であれば、そちらのほうに従っていくのがいいかなと思います。中でもう少し検討したいと思いますけれど、一応今のところはそういうふうに考えているということです。

○須藤委員長 審議官、ありがとうございました。
 もともとの類型というのは、これは国で決めることですので、そちらでお決めいただかないと、各県が勝手にここの類型は幾つにしましょうという区分けではございませんので、その辺はどうぞ御留意いただきたいと思いますが、今、海の類型のこともあったのですが、河川についても、あるいは湖沼についても、昔と今では類型の考え方も違うし水質も変わっているので、長期的とさっきおっしゃったので、いずれの水域についても長期的には御検討いただいたほうが、海だけではなくて全水域についてやっていただきたいということを、こういう場でございますので申し上げておきたいと思います。
 それでは、次の議題、第8次報告案について御説明ください。

○中島専門官 それでは、資料3について説明させていただきます。表紙に、(第8次報告)(案)と記載のとおり、専門委員会の報告案となっております。
 めくっていただいて、目次にありますとおり、燧灘北西部、広島湾西部、響灘及び周防灘の3海域の類型指定に係る報告案となります。
 目次の一番下、別紙、何々の類型指定を行うために必要な情報の整理についてという部分については、製本された報告書としては審議経過の後ろに付くものでございますが、本日は適宜参照いただけるよう、「資料3別紙」と右上に記載し、クリップでとめてお配りしております。
 報告案の記載内容は、過去の報告案と同様の項目について、同じ順に、これまでの御審議を踏まえて記載させていただいております。
 まず1ページ目、「1.はじめに」ということで、水生生物保全環境基準の設定から類型指定に係る前回の第7次答申までの経過等について記載してございます。
 2ポツは、第8次報告における類型指定のあり方の検討についてということで、第1次答申から第7次答申に示された類型指定の基本的考え方を踏まえ、国が類型の当てはめをすべき水域のうち、燧灘北西部、広島湾西部、響灘及び周防灘の3海域について水域類型の指定を行ったということでございます。
 めくって、2ページから、燧灘北西部について記載してございます。
 まず、①は海域全般の水生生物の生息状況及び水域の類型指定状況について記載してございます。
 ②は特別域についてということで、まず保護水面等の状況については、水産資源保護法による保護水面として、生野島の西側に指定水域が存在しているということです。この指定水域については、法令等により産卵場または幼稚仔の生育場として保護が図られている場所であることから、第2次答申において記載されておりますとおり、特に保全が必要な水域として特別域に設定されています。
 続いて2番目のポツ以降、地形等の状況、水質の状況、産卵場等の状況ということで、それぞれ記載がございまして、これらの必要な情報をもとに、3ページの主要な産卵場・生育場として、こちらに好適な場所と考えられる水域について記載されております。
 なお、細かな内容につきましては、それぞれ資料3の別紙に記載されておりますが、前回御説明をしておりますので割愛させていただきます。
 その下の③、こちらが結論の部分になりますが、「燧灘北西部では、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられる。このうち「芸予諸島周辺の浅場」は主要な産卵場・生育場であり、特に保全が必要であることから、海域生物特A類型として指定することが適当である。また、その他の水域は海域生物A類型とすることが適当である。」としております。
 芸予諸島周辺の浅場というのは、めくっていただきました4ページ目の図1に矢印で示されております。先ほど説明しました資料3補足資料における、特別域をまとめて設定した類型指定案、3枚目の図に相当します。
 3ページに戻っていただきまして、③の下の段落です。続いて達成期間ですが、達成期間につきましては、水質の状況から判断するわけですけれども、燧灘北西部につきましては、下の段落に記載のとおり、「この場合において」─この場合においてというのは、つまり上の段落に記載のとおり水域類型の指定を行った場合においてということですが、当該各水域の全亜鉛の濃度については、燧灘北西部における近年の公共用水域水質測定結果では年平均値で環境基準値以下であること、また、ノニルフェノール及びLASの濃度については、平成26年度に実施した水質調査結果では当該海域で環境基準を超過している地点は無いことから、達成期間は‘直ちに達成’とすることが適当である。」としてございます。
 なお、全亜鉛につきましては、前回も説明しましたとおり、資料3別紙の10ページ、11ページに記載のとおり、近年の公共用水質測定結果のうち、今治港における測定点においては平成25年度のみ生物特A類型の基準値を超過しておりました。ただし、生物特A類型の基準値は超過しているものの、生物A類型の基準値未満ということで、報告案における類型指定ではこの今治港の水域は特A類型ではなくA類型となっておりますので、環境基準値以下であると記載させていただいております。
 めくっていただきまして、資料3の5ページ、広島湾西部についても同様に記載してございます。記載項目等は燧灘北西部と同様ですので、適宜割愛しながら説明させていただきます。
 ②の最初のポツに記載のとおり、南部の小柱島と柱島の間に水産資源保護法に基づく保護水面がございます。
 それから、地形等の状況、水質の状況、産卵場等の状況について、燧灘北西部と同様に必要な情報の整理をした結果、6ページの③にありますように、広島湾西部につきましては、「広島湾西部では全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられる。このうち、「広島湾西岸の浅場」及び「島しょ部周辺の浅場」は主要な産卵場(繁殖場)又は生育場であり、特に保全が必要であることから、海域生物特A類型として選定することが適当である。また、その他の水域は海域生物A類型とすることが適当である。」と整理してございます。
 達成期間につきましては、全亜鉛については、「広島湾西部における近年の公共用水域水質測定結果では年平均値で環境基準値以下であること。」また、ノニルフェノール及びLASの濃度については、「平成26年度に実施した水質調査結果では当該海域で環境基準を超過している地点は無いことから、達成期間は‘直ちに達成’とすることが適当である。」と記載させていただいております。
 同様に、8ページから響灘及び周防灘について記載してございます。
 こちらについては、8ページの②、保護水面の状況としましては、水産保護法に基づく保護水面と、大分県の漁業調整規則に基づく保護水面が指定されております。
 以下、同様の整理を行いまして、当該水域の類型指定については9ページの③に記載のとおり、「響灘及び周防灘では、全域が水生生物の生育する水域に相当すると考えられる。このうち、「沿岸部及び沖合の浅場」は主要な産卵場(繁殖場)又は生育場であり、特に保全が必要であることから、海域生物特A類型として選定することが適当である。また、その他の水域は海域生物A類型とすることが適当である。」としております。
 達成期間につきましては、全亜鉛については、こちらも資料3別紙のほうに詳しく載っておりますが、洞海湾水域の奥で平成24年度に生物特A類型の基準値を上回る値となっておりますが、こちらも報告案における類型指定では、洞海湾を含む北九州湾内の水域は特A類型ではなくA類型となっておりますので、響灘及び周防灘における近年の公共用水域水質測定結果では年平均値で環境基準値以下であると整理しております。また、ノニルフェノール及びLASの濃度については、「平成26年度に実施した水質調査結果では当該海域で環境基準を超過している地点は無いことから、達成期間は‘直ちに達成’とすることが適当である。」と記載させていただいております。
 続いて、11ページに委員名簿、12ページから13ページに審議経過を載せてございます。
 ここまでが報告案の本体の部分になります。
 説明は以上でございます。

○須藤委員長 それで、あと、先ほどいろいろ御説明したものを含めて、この資料3の別紙がつくわけですね。

○中島専門官 はい。13ページの後につきます。

○須藤委員長 ですから、これはもう御説明いただいたということと同じですから。
 では、これが一応、報告案だということで、第8次報告案として、私から水環境部会に報告するということで、よろしいでしょうか。
 もし何か御意見があれば、どうぞ、どなたでも結構です。大体今までのところでまとめられたと思いますが、さらにあったらどうぞ。後になって修正するのも大変ですので。
 大体、この前も一回議論していますので、まとめていただいたというところがかなり大きな違いだと思います。
 どうぞ御意見があったら。

○田中委員 ちょっと1点だけ。

○須藤委員長 どうぞ。

○田中委員 これについては、全く問題ありません。
 ちょっと気になるのが、やっぱりさっきの議論で、これまでの一般的な項目、それの類型の今の当てはめと、それから、今ここで議論した例えば特Aのエリアでの話とが、本当にそのすり合わせられているのか、現時点で。
 要するに、生物の視点から見て、当然かなりよくなっているわけですよね。それで、特Aになったりしているわけですよね。ところが、今のこの類型の指定状況を見ると、例えばCとかBとかというのが残っていて、確かにBはぎりぎりなんだけれど、Cだと仕様でぽっと上がるわけですよね。8ぐらいに上がるわけですよね。そういうところと、ここで言っているその重要だと言っているところのイメージが合わないんですよ。
 つまり、それは生物のほうから見て重要、もう大体重要だということだと思うんですけれど、人の生活環境から見て、当然それは場合によっては類型を、将来的にはそういうところをもう1段階下げるとか、そういう議論を当然やっていかないと、何となくギャップが見えるんですよね。
 だから、その辺が何か少し、違和感がちょっとあって、こちらのほうが、もう今提案されたほうが多分理想的な姿で、あるべき姿であって、今まで決めたものを何かの機会で、先ほどの話じゃないんですけれど、すぐにということじゃないにしても、こういう形で決め直していることとの整合がとれていないと言ったら問題があるのかもしれませんけれども、ちょっと違和感が何かあるので、その辺は常に見直しというのが、やっぱり必要になってくるんじゃないかなという気がちょっとしました。

○須藤委員長 それで、先ほど私、座長としてまとめていただいたのは、審議官のお言葉に対応して、要するに公害の時代にABCなんか決めているわけですよね。それと、これが合うはずはないんだよね。なので、長期的にはやってくださるというから、これ、すごい時間がかかると思うんですよ。それなので、多分、時間的には遅れがあると思うんだけれども、どちらを水環境として妥当と思うかといったら、こちらで見るほうが妥当なんだろうなというふうに私は考えるということで、あとは審議官にお譲りします。

○早水審議官 御指摘の点は、今回もそうなんでしょうけれど、先般、環境基準の新しい項目とした底層DOの基準を決めるときに、多分ある程度考慮しなくてはいけない。底層DOとCODというのはある意味裏腹の関係にありますので。亜鉛とか今回の水生生物の場合は視点が若干違いますので、CODの類型指定、あるいはNPの類型指定とはちょっと違うということも言えますけれども、DOのほうはかなり近い話になりますので、それをやるときには、従来のCODなりNPの環境基準との関係をどうするかというのは、ある程度はやっぱり考慮しないといけないかなとは思います。他方、ちょっと行政官として考えると、これを全てがらがらぽんにして全部一から見直すというのもなかなか大変だなという気もしております。
 ただ、そういった意味で、長期的にというふうにさっき申し上げましたけれども、時代が確かに変わってきて、その見直しをしなければいけないという点は、おっしゃるとおりだと思いますので、特にやはり今度の底層DOの類型指定を考えるときにそのあたりをどこまで考慮するかというのを多分、検討していくことになるんじゃないかなと思います。

○須藤委員長 田中先生は底層のDOのことも御関係されていると思うけれど、どちらを妥当と考えるかといったら、新しくできた環境基準のほうで水環境を総合的に評価していくほうが妥当で、その昔のCODの話で評価していくということは、見直すとおっしゃっているんだから、ちょっと時間を待たないと無理な点はありますでしょう。

○田中委員 まあ、そうですよね。それはわかるんですけれど、ただ、どうしてもその排水規制側から言うと、環境基準も、これまでの基準をある程度考慮して今まで決めていて、もう1段階理想的な姿に持っていくのに、どうしたらいいのかということにつながる話だと思うんですよね。
 例えば、先ほども洞海湾の話があったわけですよね。ここではもう、確かに得意ではないんだけれど、今のこの数字を見ると多分、窒素、リンなんか、一番低い数字で指定されているわけですよね。だけれど、実際にはもっとよくなっているはずなんですよね。
 そういう、もう一回その類型の指定状況の現状との、昔決めたものとの、もう一回見直しというのは、やっぱりある程度これから随時見直していかないと、ここで決めたからあっちはもう関係ないんだではなくて、実際上はそちらのCODとかTNTPで実際には排水は規制されている。だから、もう1段階本当に必要であるのであれば、それをプロモートするような働きかけが要るだろうし、もう既に達成できているのであれば、その類型そのものを、やっぱりそれに合うようにすべきのような気がするんですよね。ちょっとそれは個人的に……。

○須藤委員長 どうぞ、松田先生。

○松田委員 関連のコメントなんですが、今回の作業はこれで結構だと思うんですが、やはりその先ほどから出ている、少し長期的な課題としては、このシステムの作業を始めて、もう10年以上ですか。

○須藤委員長 10年です。ちょうど10年ぐらいかな。

○松田委員 ただ、まだ有明海が残っていますので、この1ラウンド目が済んでいなので、ちょっと気が早いかもしれませんが、やっぱり特に今回作業した、この3海域については、いわばその達成状況は直ちに達成というか、もう基準をほとんど、特別の場合、クリアしているわけですよね。
 そうすると、その言い方が少し難しいですが、この全亜鉛、ノニルフェノール、LASについては、余り積極的なこういう基準というかをしても、もちろんそれより悪くなったら困りますけれど、余り、少し従来とは役割が変わってきているということで、それで特に瀬戸内海については昨年の瀬戸内法の改正とか、国の基本計画の改定で、大ざっぱに言っちゃうと、その水質中心から、かなり、もう少し広い意味の生息環境のほうへシフトしていますので、そういうこともあわせて、先ほど田中先生のような、少し将来的にはやっぱり全体のあり方というんですかね。線引きを含めて、少し検討する必要があるのかなというふうには思います。

○須藤委員長 ありがとうございます。
 では、ほかの先生にも一通り伺いましょう。
 木幡先生、山室先生、今のようなことも含めていかがでございますか。今回の都合がこう変えるというわけにもいかないから、これでいいと思うんですけれど、どうぞ。

○木幡委員 昔から課題で、ぜひ着手していただきたいと思っているんですが、なかなか始まらないなという印象です。
 要するに、環境基準全体が少し制度疲労というか、大分古い考え方なので、45年、50年たつわけですからね。そろそろシステム全体を考え直す機会があってもいいかなとは思います。

ただ、大変だということもわかっています。

○須藤委員長 山室先生、どうぞ。

○山室委員 私、この委員会、ちょっと何度か出られなかったんですけれども、何回か前に出たときに、ハマグリについてちょっと御指摘させていただいて、今回のも全体で見たときに、ハマグリが選ばれたら、その周年定住種ということで選ばれているんですけれど、この報告書でばっと見たところ、その藻場にいたとか、そういう報告は一切、結果としてないんですよね。本当に周年定住しているのかしらとか、その漁獲量の図はあるんですけれども。なので、その周年定住種として選んだと書いておきながら、生育種とか産卵種のところで報告がないというのは、ちょっと科学的に整合性がとれないかもしれないので、次考えるときは、ハマグリってかなり問題が多いのかなという気はいたしました。つまり……

○須藤委員長 定住種として見るのはね。

○山室委員 ええ。それで例えば、だからそうやって、まいたもので、そこを類域としてやらなきゃいけないとなると、逆に余り厳しくしてほしくない人から見ると、それはおかしいんじゃないかという意見が出てくるおそれもあるのかなという気はいたします。

○須藤委員長 ありがとうございました。
 ほかの先生、よろしいですか。
 おそらく、これは水生生物にかかわる今の類型の指定のところだけに限ってみれば、そんなに大きな問題はないと思うんだけれども、他との関連と、他の項目との関連、それから、これから新しい基準項目が出てきたら、もっと複雑になっちゃってですね。また、変えなくちゃいけないんじゃないかという議論になるかもしれないんですけれども。
 ちょっと、それは別の議論にしていかないと、ここで拡散しちゃうと、まだ当委員会としては有明海もやらなくちゃいけないから、これはこれとしてまとめ上げてやらせていただきます。それ以後のことは、審議官もおられるので、今の将来の問題はどこの会へ行っても言われていると思いますので、もう一度環境基準関係の全面的見直しをどう……全面的というのは、全部がらがらぽんではなくて、重要な点をどうやって矛盾のないようにしていくかということを着手していただいたほうがよろしいのかなと思うので、再度お願いをしておきたいと思います。
 ということで、特にこの先ほどからもう議論していますので、この第8次報告案について、特段のさらに追加意見がなければ、これはこれとして、この専門委員会としてのまとめにさせていただきたいと思います。よろしいですね。
(「はい」の声あり)

○須藤委員長 では、ありがとうございました。
 それでは、その他としては、今度はもう一つ、有明海のことを少し説明するのですね。
 それじゃ、どうぞ。その他として。後の続きをやってください。

○中島専門官 すみません。そうしましたら、有明海の説明に入る前に、今後の進め方ということですが、この報告案について、パブリックコメント手続にかけるというようなことで、よろしいでしょうか。

○須藤委員長 はい。

○中島専門官 わかりました。そうしたら、本日も御指摘いただきましたので、細かな点については皆さんにもメール等差し上げますけれども、最終的に委員長に確認させていただき、報告案を取りまとめて、パブリックコメントの手続にかけさせていただきます。
 委員長から今、御発言ありましたとおり、パブリックコメントとして頂戴した御意見についての対応についても、こちらのほうで作成させていただくような形で、では、進めさせていただきたいと思います。

○須藤委員長 そうしてください。

○中島専門官 それでは……

○早水審議官 それで、専門委員会を改めて開くかどうかということについては、その結果を踏まえてということで……

○須藤委員長 その結果についてね、内容が極めて重要であればそれは判断で、独断で委員長がやるというようなことじゃなくて、もっと抜本的に考えなくちゃいけないとなれば、やっぱり委員の皆さんが必要だけれども、それでないということが判断できれば、それは省略していただいて、報告をそれぞれにしていただくということで、いかがでしょうか。

(「はい」の声あり)

○須藤委員長 それでよろしいですか。従来からそうやってきたので、私、勝手に発言してしまっていますが。では、そうさせてください。

○早水審議官 では、そういう形で、また結果を踏まえて御相談させていただくということで、お願いいたします。

○中島専門官 それでは、最後に「その他」ということで、先ほど委員長からもお話がありました、国が類型指定を行う水域として残っております有明海について、前回頂戴した御意見に対する対応ということで、有明海の流速、それから浮泥について、本日は情報提供をさせていただきたいと思います。
 まず、参考資料3を御覧ください。こちらは有明海の潮流についてまとめたものでございます。まず、潮流の状況ということで、1ページに全国各地の潮流の4分潮成分についてまとめてございます。
 御覧のとおり、下に地図がございますが、有明海湾口部の早崎瀬戸では、4つの分潮成分のうち、M2潮が4.27ノット。それから、次に主要なS2潮が1.36ノットとなっており、前回頂戴した御指摘のとおり、有明海には非常に早い潮流が存在しております。ただし、本日、御審議いただきました燧灘北西部にあります来島海峡、それから広島湾西部のちょうど西の端に当たります大畠瀬戸よりは、ややゆっくりとした潮流といった状況になってございます。
 次に、2ページに有明海における潮流の分布として、大潮の平均流速分布について載せてございます。図の下、先ほどの表にもありました湾口部の早崎瀬戸で、最大7ノットを超え、湾南部で2から3ノット、湾の中央部で1.5から2ノット、湾奥部と沿岸部でも1から1.5ノットに達し、湾奥の河口部では澪筋に速い流れが出現しているということでございます。
 それから、3ページ目につきましては、有明海の恒流につきまして、海上保安庁が作成した分布図をお示ししました。「有明海・八代海総合調査評価委員会報告書」において、「島原半島側の南下流が明瞭で、湾全体として反時計回りの恒流が推察される。」と記載されております。
 それでは、続いて参考資料4を御覧ください。こちらは有明海の浮泥についてまとめたものでございます。
 冒頭の1行目に記載のとおり、浮泥とは、通常、有機物を多く含み、保水能力が非常に高く、比重も小さく、海底に沈降するが密圧し難たい状態のものということで、前回この浮泥が有明海の水域を特徴づけるものであるという御指摘を頂戴しておりました。
 まず、1ページですが、一般的に浮泥量に関連があるとされておりますSS、それから透明度について、有明海における水質の変動傾向を見ますと、出典の「有明海・八代海総合調査評価委員会報告書」に赤い太枠を付けた部分になりますが、SSにつきましては、公共用水域の水質測定結果から、全測定点で有意に減少していると。一方の透明度については、公共用水域の水質測定結果、こちらは長崎県と熊本県のみの傾向ですが、その水質測定結果からは、一定の傾向は認められないものの、浅海定線調査を分析した文献等によりますと、下の図-1のように多くの海域で上昇傾向とのことでした。
 めくっていただいて、2ページ、3ページには、有明海における連続観測結果についてまとめてございます。
 2ページの図-3からは、大潮期を中心にSSの濃度が上昇しており、特に湾奥の、隣の図-2で位置がご覧になれますが、この湾奥部のSt.1及びSt.2においてその傾向が顕著であったと報告されております。
 3ページの図-4、こちらが同じく湾奥のSt.1とSt.2における大潮時の水位、流速、SS濃度、塩分の変化です。St.1についてはSSの底層の濃度、ちょっと見にくいのですが実線が底層のグラフになるんですけれども、この実線の濃度が流速に対応していることから、上げ潮と下げ潮の際の流速の増大による底泥の巻き上げが、SS濃度増大の主な要因であるとされております。その下の図-5にありますように、底層の流速がおおむね1秒間に20センチメートルを超えると、顕著な増大が見られるとされています。
 一方、St.2につきましては、そのSS濃度が鉛直的に一様化し、つまり、破線と実線の差が余りなく、その変化は流速よりも潮位に対応していることから、St.2につきましては、筑後川の高濁度水塊の移流の影響が想定されると報告されております。
 また、3ページの下に記載のとおり、有明海全体の潮流の状況と、それから底質の状況を比較しますと、おおむね相対的に潮流の遅い海域において底質の含泥率が高い傾向が見られるということで、次のページをめくっていただいて、図-6、図-7を見ますと、図-6の左側の図、ここに大潮期の平均流速があるのですが、これが1.0以下の水域が概ね図-7における中央粒径値、Mdφが4以上、つまり粒径ですと16分の1ミリ以上、これまでの類型指定で底質と分類されている堆積物になりますが、そのMdφ4以上の水域、図-7でいいますと、湾奥部と、それから熊本市の沿岸部あたりの横線の引かれた水域ですが、この水域とほぼ同じような範囲を占めているということが確認できます。
 5ページにつきましては、有明海の湾奥部になりますが、浮泥の堆積傾向に関する論文を参考に載せてございます。
 以上、今回は情報提供ということで、参考資料を2つお示ししましたが、今後、有明海の類型指定の検討に向けまして、これらの情報をどのように考慮できるのか、関係県や漁業関係者の意見も踏まえて整理してまいりたいと思います。
 委員の皆様からも、今回御助言等を賜れればと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○須藤委員長 どうもありがとうございました。
 私は有明海の、この最後に大変難しい地域のね、生物のことをやるから、そんなに難しいわけではないかもしれませんけれど、最後に難しい水域を残してしまったなと思っているので、何回かかるかわからないけれど、予定としてはこれも二、三回でやるんですよね。2回ぐらいでやるのね。

○中島専門官 はい。

○須藤委員長 できればそういうことですね、あとね。きょうはこれ、予習ですよね。

○中島専門官 はい。有明海につきましては、前回調査計画をお示ししまして、7月に今年度の夏の調査も全て終わっておりますので…

○須藤委員長 夏で終わり。

○中島専門官 はい。ですので、データの整理等が終わった段階で、次回になりますか、パブコメの結果によってはわかりませんけれども、資料が揃った段階で実質的な審議をお願いしたいと思っております。

○須藤委員長 後で、今日御説明いただいたこの2つの問題については先生方から御質問いただくし、それから、さらにどういうデータが欲しいかということも、先生方からお願いをいただきたいと思いますが、ちょっと私はこの有明海については当初から、先ほどの何とか評価委員会の委員長もしましたし、そのノリの問題の第三者委員会ですかね、その委員でもあったので、ずっと今まで有明海に関わってまいりましたので、有明海はすごい難しいというふうに思っております。今も裁判が7つぐらいあって、片方を立てれば片方が立たずという状況が続いているんですね。この専門委員会は環境基準を決めるだけでいいのですが、背景にはいろんな複雑な問題が絡んでいるので、いつも頭を痛めている問題がございます。
 この委員の中にも有明海に一緒にかかわってくださる先生もいらっしゃるので、これから議論していただきたいと思いますが、まず前提として、この有明海の類型指定については、有明海のみで、例えば橘湾とか八代海は含まないんですよね。守備範囲は、いわゆる有明海だけでいいんですね。

○中島専門官 はい、そうなります。

○須藤委員長 横にある橘湾も、それから続く八代海も含まないんですね。その区域は、それでよろしいんですね。

○中島専門官 はい、そうです。

○須藤委員長 わかりました。

○中島専門官 政令に定められた有明海の範囲というのは、今、委員長がおっしゃったとおりです。

○須藤委員長 とおりですか。

○中島専門官 はい。

○須藤委員長 それですから、それはここで、これから審議するということでよろしいですね。はい。
 それから、もう一つは、これも私が参加したと思うのですが、環境基準の、先ほどから田中先生がおっしゃっていたCODを決めるのは、これは八代海はすごく遅かったんです。環境省が決めるのが、公害の時代に決めていないんですよね。公害の時代に決めていないから、比較的新しいので、たしかそのときの報告書は割と残っていると思いますので、ノリの要するに色落ちの問題の直前ではないけれども、10年ぐらい前かな、CODを決めているんですよ。環境省がその報告書を持っていると思いますので、比較的新しい報告書だと僕は理解をしていますので、多分、私は委員長をやったような気がするんだけれども、それもちょっと資料として出しておいていただきたいと。
 これは昔のCODとちょっと違いますから。違いますというのは多分、環境基準を決めたのが、ほかの水域に比べてここが遅いんですよね。私が間違っているかもしれませんが、それはもし間違っていたら許してください。
 ということを前提に、先生方へのお願いと、今の有明海の浮泥と潮流の2つについて、松田先生、ここら辺もお詳しいし、先生はいっぱい委員をやっていただいているので、何かあったらどうぞ。

○松田委員 やっぱり、有明海はかなり、ほかの海に比べれば、先ほどの潮流が速いということもありますし、干潟といいますか非常に広くて、海と陸のちょうど……。

○須藤委員長 潮時差が7メートルだったっけ。

○松田委員 ええ。中間的な部分、空間的にも広いわけですよね。だから、普通のいわゆる完全な海と大分違うということを想定しながら、議論するほうがいいかもしれないですね。

○須藤委員長 本当は一度見ていただいたほうがいいぐらいだね、あれね。何か海という想定をしちゃうと何となく、あと山室先生もお詳しいから後で伺いますけれど、あれを海と言って、まぁ海なんですけれどね。豊饒の海と言っているんですが、魚がもう、うようよいて、手ですくえば出るほどと言われていたぐらいの海なんですけれども。

○松田委員 それから、先ほど流速と浮泥の巻き上がりのSSとかの……

○須藤委員長 これで質問ありますか。

○松田委員 いえ、ありません。結局それは、その底質と水って、こう概念的には、ウォーターカラムというか、水の部分、底質って普通こう、何となく分けて考えることが我々、普通多いと思いますけれど、有明海はその潮流の強さに応じて底質の一部が水の中に出てきたり、またそれが沈んだりと、非常にその陸と海の境目が曖昧というだけではなくて、今度、底質と水の境目も曖昧だから、非常にそういう意味ではこう、なかなか……

○須藤委員長 普通の東京湾とかと違って、理解がし難いですね。

○松田委員 ええ。ほかの海とは少し違うということはあると思いますね。

○須藤委員長 ありがとうございます。
 山室先生も一緒にやっていただいたと思いますので、何か御意見あれば。今日は議論は余りしませんので。

○山室委員 有明海の特徴の一つは、固有種が結構いることだと思うんですよね。こまでは漁獲対象種が主に出て、それがどういうところにいるかだったのですが、有明海でそれをやってしまって本当にいいのかなというのが、ちょっと気になっています。

○須藤委員長 そうですね。固有種ですね。これは別に漁獲種を守るというだけのことではありませんので、特にああいう貴重種とか希少種がいた場合は、それも守らなくちゃいけないんだろうと思いますよね。

○山室委員 希少種というと何か本当にスポット的にいるようなイメージがあるんですけれども、先ほど言われた広大な干潟には普通にいるというのが固有種だったりするので、そういう生物の扱いをどうするかというのは、ちょっと難しいところなんですけれども、全く議論なしに本州のほかのところでの漁獲対象種だけでやってしまうと、後で何か言われてしまう気がします。

○須藤委員長 という意味で、私も有明海というのは特殊な水域だという、特殊な生息の場だと思っていますので、そこを保全していくというね。水生生物の保全ですから、漁獲種を保全しようと言っているわけではありませんので、そのための基準づくりですから、その辺は十分考慮していかないと。さっき言ったように行政的、手法的にもめている水域だから。まあ、それは漁獲、漁業のことで揉めているんだと思いますけれども、やはりそういう背景には、生物の多様性の問題やら固有種の問題やら、そういうのがありますから、我々の議論がそういうところに正しく反映できるようにしていきたいなと思っていますので、ひとつよろしく御配慮いただきたいと思います。
 ほかはどうでしょうか。
 木幡先生、どうぞ。

○木幡委員 今、山室先生が御指摘のところが、一番大事かなと思います。前回、私が潮流だの浮泥だの申し上げたのも、ほかと全然環境が違うわけで、それを前提とした特別な生き物もたくさんいるだろうと。この委員会での考え方として、生き物に対してどうかということなので、そういったところの対象種をきちんと選んでいただきたいなと思います。
 また、前回ちょっと心配したのは、今までの議論だと、底泥が泥っぽかったら、そこは環境に適していないという感じだったのですが、今度の場合はそういうところを前提として生き物がいるというのも……

○須藤委員長 今度は適しているんですよ。泥干潟ですからね。

○木幡委員 ええ、というところですね。

○須藤委員長 田中先生、どうぞ。

○田中委員 私は数回ぐらいしか、余り行ったことがないんですけれど、ここがちょっとイメージ的にはほかの海と違って、濁質の問題もあると思うんですけれども、もう一つは、汽水環境がどの程度これは影響しているかというのが、特に先ほどのお話で筑後川が入ってくるわけですよね。干満がすごく大きくて、エリアによっては塩分の構成している割合がどれぐらいあって、それによって種がどの程度影響を受けているのかというファクターが、ほかの海域よりも大きいんじゃないかなという想定なんですよ。

○須藤委員長 大きいですね。要するに……。

○田中委員 これまで汽水環境というのは、もう今まで類型の中には入っていなかったんですけれども、ここは逆に、それを考える上でどの程度影響を受けているのか。なかなかデータはないのかもしれないですけれど、そういう物理環境の情報はもうちょっと集めてもらってもいいのかなという、ちょっと気がします。

○須藤委員長 東京湾でも、そこはたしか議論したんですよね、塩分の環境はね。それなので、筑後川なんかがどのぐらいまで上がっているか、データがあるならそういうところも見たほうがいいですよね。
 あと、どうでしょう。いいでしょうかね。事前の議論として、先生方で欲しいデータ、あるいは見たいデータ、先ほどの、先生だとどういうデータを見たいですかというのも変ですが、用意していただいたらいいですか。生物の多様性ではどうですか。
 漁獲量とか、そういうのはすぐ出てくるんですけれど、ノリの生産量とかというのは、漁業関係者のほうの資料というのは水産庁でやっている資料は出てくるんだけれど、水産庁以外の資料というのは余り出てこないんですよね。どうやってそれを集めるかというのは大事だと思いますよね。

○山室委員 アゲマキでしたっけ、あの固有種、この細長い。あれは漁業データあるかもしれませんので、あれはあそこ固有だったと思うので。

○須藤委員長 あります。そうですね。

○山室委員 そういう意味では一つ使えるかもしれません。

○須藤委員長 それはありますよね。あの貝、何と言ったっけ。

○木幡委員 タイラギですか。

○須藤委員長 タイラギか。

○木幡委員 最近、余りとれないから。

○須藤委員長 でも、少しとれるようになったんじゃなかったかな、最近のデータでは。ちょっとそれは調べておいてくださいね、タイラギね。

○木幡委員 前回も申し上げましたけれど、その辺は閉鎖性海域対策室の委員会で多分、データをお持ちだと思いますので。

○須藤委員長 そう、いっぱい持っているんだよね。それから下請の委員会も、松田先生と僕が一緒に入っているのでね。それは下請の委員会の資料も、こんなにありますよ、あそこへ行けばね。

○中島専門官 それでは、有明海につきましても、類型指定に必要な情報の整理がある程度整った段階で、またこちらから各委員に、必要に応じて御相談などさせていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○須藤委員長 ほかに特に御意見、いいですか。皆さん、みんなおっしゃっていただいたですか。
 そうしたら、一応、議論はまとまって、先ほどのような整理をさせていただいたので、有明海のことについてもさらに御意見があれば、中島専門官のほうにお寄せいただくということにさせていただきたいと思います。
 それでは、これから事務局のほうでいろいろ勉強していただいて、類型指定の資料もつくっていただきたいと思います。
 私の役割としては、この程度でよろしいかと思いますので、あとは事務局のほうにまとめをお願いしたいと思います。

○三宅係長 本日は熱心な御議論をありがとうございました。
 本日の議事録につきましては、事務局のほうで案を作成しまして、後日お送りいたします。御発言の内容について御確認いただいた後に公表してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 先ほどお話がありましたとおり、第8次の今回の報告案につきましては、次回専門委員会を開催するかどうかは現時点では未定ですが、いずれにせよ、また御連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○須藤委員長 どうも、委員の先生方、あるいは関係5県の皆さんには、御熱心な御討論をいただきまして、どうもありがとうございました。これをもって終了させていただきます。お疲れさまでございました。

午前11時40分 閉会

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