中央環境審議会水環境部会 水生生物保全環境基準類型指定専門委員会(第24回) 議事録

日時

平成24年9月12日

場所

環境省 水・大気環境局

午後2時00分 開会

○松浦専門官 それでは、委員の方々、皆さんおそろいになりましたので、中央環境審議会水環境部会第24回水生生物保全環境基準類型指定専門委員会を開催いたします。
 本日は委員の皆様にはお忙しい中ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は委員総数10名中8名のご出席予定、かつ現時点で出席いただいているということで、専門委員会の開催の定足数の6名を満たしておりますことをご報告いたします。
 それでは、議事に先立ちまして、環境省の水環境課長の北村のほうからご挨拶申し上げます。よろしくお願いします。

○北村課長 水環境課長の北村でございます。水生生物保全環境基準類型指定専門委員会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は委員の皆様には大変ご多忙にもかかわらずご参集を賜りまして、誠にありがとうございます。
 水生生物の保全に係ります環境基準につきましては、平成15年11月に全亜鉛を環境基準に設定する告示を行いまして、その後、先生方にご尽力を賜りまして、基本的な類型指定の考え方を整理していただき、また、個別の水域につきまして類型指定をご審議をいただいているところでございます。
 昨年度は、東京湾の特別域の追加、伊勢湾の類型指定について取りまとめをいただきまして、3月に第5次答申をいただいているというところでございますが、やや事務的手続が遅れておりまして、類型指定の告示につきましては現在引き続き準備を進めているところでございます。
 今回は、国が類型指定を行う水域で残る海域8水域のうち、大阪湾についての類型指定に係る検討を行ってまいりたいというふうに考えております。委員の皆様には専門的な見地から幅広いご意見をいただきますようお願いをいたしまして、簡単ではございますが、私からのご挨拶とさせていただきます。
 よろしくお願いいたします。

○松浦専門官 ありがとうございました。
 それでは、前回から環境省側のメンバーがかわっておりますので、簡単にご紹介させていただきます。
 ただいまご挨拶申し上げました北村水環境課長でございます。
 そして、私、水環境課の専門官の松浦でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、引き続き配付資料についてご確認させていただきます。
 まず議事次第が最初にありまして、その次に座席表。資料1から6まであります。資料4の次には資料4の補足資料というものがあります。資料6が終わったら、次に参考資料が1、2、3というふうについてございます。
 後でも構いませんので、不足等ありましたら事務局のほうへお願いいたします。
 この中の資料2につきましては、委員限りのものになっております。前回の議事録(案)ということです。また、机の上に水色のファイルがありますが、これは委員の先生方の閲覧用として、これまでの審議内容をとじたものでございます。
 よろしいでしょうか。
 それでは、これ以後の進行について須藤委員長にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○須藤委員長 かしこまりました。それでは、委員の先生方、大変お暑い中をお繰り合わせご出席いただきまして、どうもありがとうございます。また、本日も大変多くの皆さんに傍聴においでいただきまして、本当にお礼を申し上げたいと思います。
 この委員会、先ほどからお話がございますように、24回ということで、専門委員会として24回目というのは、そう多くはないと思うんですが、まだこれが終わりのほうではございません。47やらなくちゃいけないので、あと残り8水域ですが、海が瀬戸内海と有明と八代ですか、大きなそういう水域を抱えているわけですので、それをやり上げないと、この当方の類型指定の専門委員会の役目は終了しないということでございます。今後ともよろしくご指導いただきたいと思っております。
 それでは、ご挨拶はこの程度にいたしまして、議事に入る前に、前回の議事録の確認をしたいと思います。
 本資料は委員の先生方にご確認をいただいた後、事務局で修正し、再度、各委員の先生方に送付されている資料でございますので、先生方の皆さんの目を全部通っていると確認しておりますので、ここで前回議事録としたいと思いますが、いかがでございましょうか。よろしゅうございましょうか。
 それでは、これも事務的に進めなくちゃいけませんので、特にご異議がないということでございますので、事務局のほうで公開の手続をとってください。よろしくお願いをいたします。
 それでは、本日の議題は、先ほど北村課長からお話がございましたように、大阪湾について主として審議をするわけでございますが、その前に前回の指摘事項がございます。前回の指摘事項とそれから大阪湾の水生生物の保全に係る水質環境基準の類型指定というのが本日の議題でございますので、最初の議題1として、前回の指摘事項とその対応について事務局から説明を願います。
 それでは、どうぞ、松浦専門官。

○松浦専門官 了解しました。
 資料3のほうをご覧ください。こちら、前回、大阪湾の類型指定に関する資料、概要をご説明した際にいただいた指摘事項ということで、4つございます。
 1つ目、亜鉛の排出源について確認し、対策を立てるときの参考とすべきである。これは、亜鉛の水質調査データの中で基準値を満たさない部分が、河口域なんですが、ややあったということがございまして、それを受けての指摘です。対応案としまして、PRTRデータを用いて、届出事業所について整理しておりまして、次ページの別紙1に、亜鉛の排出事業所の一覧と公共用水域への排出量ということで、データについてはこのように把握しております。これをもって今のところ何をするというわけではありませんが、このようなデータをもって確認は可能ということでございます。
 引き続きまして、2つ目、大阪湾の大和川等の河口干潟について、海の類型指定が可能ではないかということで、これは別紙2ということで、資料3、4ページからですね。これは、大和川の河口付近に干潟があるということがありまして、そういった取り扱いについてはどうするのかというご質問です。実際、河口部の管理境界というものを確認しましたところ、ちょっと図上に示してありますけれども、干潟を含む部分までは河川区域として国交省の河川管理者のほうで管理している河川区域となっております。今回、海域の類型指定については、河川区域については行わないということで考えております。
 引き続いて、3番目、マコガレイ等は冬産卵型のため、冬季に干潟を利用し、夏季は沖合いへ移動することが一般に知られている。季節的に利用形態が変化する水域の考え方をどうするかということで、これは、夏場低酸素域についても、冬場になれば酸素が回復して、そういったところを産卵場として用いる魚種がいる場合の対応ということになります。対応案としまして、現行の環境基準の枠組みでは年間を通しての環境基準を定めることとしているということで、冬季だけを指定するということは行わないということで考えております。また、東京湾、伊勢湾の特別域の設定についても、夏季に底層DO濃度が低くなる水域については、特別域から除いております。以上のことから、大阪湾についても同様に、夏季にDO濃度が低くなる水域については特別域から外すというふうに考えております。
 そして、4つ目、大阪湾の関西空港周辺は、漁場として非常に豊かになっていることが考えられる。また、護岸などにおいて環境に配慮した工事を実施している可能性がある。確認して、特別域に含めるかどうか検討すべきであるということで、別紙3を見ていただきまして、5ページ目ですね。調べたところ、空港島の周りには緩傾斜石積護岸ということで緩やかな護岸をしておりまして、そこには藻場があります。かつ、大阪府によって漁業調整規則の水産動植物の採捕禁止区域というものに設定されております。さらに、この空港の会社も産卵の魚卵調査等をしておりまして、そういうことを総合的に考えまして、今回、特別域に含めることとしたいと考えております。
 以上となります。

○須藤委員長 どうもご説明ありがとうございました。
 資料3について、前回の指摘事項とその対応案についてご説明をいただきました。委員の先生方からどうぞ何かご質問なりご意見ございますでしょうか。
 それじゃ、木幡先生、どうぞ。

○木幡委員 非常に細かいことで恐縮なんですけれども、4番目のところで1行目の「漁場として非常に豊か」というと、何かちょっと変なような気がするので、「生物生息域」。要するに、ここでは漁をしてはいけないわけなので、ちょっと矛盾があるかなと思うんですけれども。そんなふうな言葉で少しお願いできませんか。

○須藤委員長 これは先生が質問されたのですか。

○木幡委員 かもしれないです。

○須藤委員長 そうですよね。だけれども、言葉としてはそっちを使ったほうが。これは先生が質問されたね、たしか。

○松浦専門官 わかりました。ここはそのように修正させていただきます。

○須藤委員長 ありがとうございます。
 ほかの先生はよろしいですか。
 河口域の問題やら、そういう季節的な消長の問題やら、いろいろ残っておりますが、河口域は従来からこのような取り扱いをしたということ、今後また河口域は河口域の検討があるかもしれませんが、とりあえずは従来どおりの考え方ということでいいですよね。それから、季節的消長は年間の平均的なところを見るということで、冬場だけで評価をするわけではないということで。その辺のところは割と重要なことかと思いますので、これでよければこのように決めていきたいと思います。よろしゅうございましょうか。決めていきたいというか、質問があったことについてこのように対応していきたいと思います。
 ありがとうございました。
 それでは、次が本日のメーンの議題でございますが、大阪湾における水生生物の保全に係る環境基準の類型指定についてということで、ここだけ、後でご説明あると思いますが、これは今日ではもちろんございませんが、第何回目かの報告案に、第6次ですかね、近々というか、次回にはしなければならない問題でございますので、実質上の審議は今日を中心にお願いしたいと思いますが、どうぞご説明ください。

○松浦専門官 それでは、資料4のほうのご説明をさせていただきます。
 「各水域における類型指定を行うために必要な情報の整理について」ということで、これは前回、大阪湾のご議論をいただいたときに、図だけで概要を説明させていただいたと思いますが、図の説明を細かく書いたというところでございまして、これは東京湾、伊勢湾と同様な流れに沿った形で整理しているというものです。
 最初から説明させていただきますと、最初、1の(1)は大阪湾の水域の概況を書いております。
 (2)は、魚介類の生息状況ということで、日本の有用魚生息状況、続いて大阪湾における魚介類の生息状況。ここでは、大阪湾を含む瀬戸内海における魚種ということで書いております。
 続きまして、(3)の水質、これは類型指定の状況で、こちらから図が用意されております。7ページ目ですね。図1にCODの類型状況があります。合計11水域あります。
 続いて、8ページ目が全窒素、全燐の指定状況ということで、これは大阪湾イ、ロ、ハと分かれております。3水域ございます。
 続いて、9ページ目が近年の水質の状況ということで、COD値を記載しております。これは、大阪湾1の水域というのは一番奥側というか、淀川等のある側になりますが、基準値としては8mg/Lで、すべて75%値を満たしております。大阪湾2の水域については、基準値3mg/Lをやや超過しているところが多いという状況になっております。大阪湾3、4、5の水域も基準値が2mg/Lということで、満たしているところが少ないというような状況です。
 11ページ、12ページは、全窒素、全燐の水質状況ということで記載しています。これも河口側が高くて、外洋側に近いほうが低いというのが、大ざっぱに言えばそういうことになっております。
 13ページには全亜鉛の濃度分布ということで書いております。これは年平均値で、色づけしてありますけれども、青が生物特Aの基準値0.01mg/Lを超えているところ、赤が生物Aの基準値0.02 mg/Lを超えているところということで色づけしております。
 14ページは、それが表になっています。
 ここまでが大阪湾についての水質等の状況です。
 大阪湾の水生生物保全に係る水質環境基準の水域類型指定については、まず、港を除いた全水域は少なくとも水生生物の生息する水域ということで一般域に指定され、そこから、今から申します産卵・産仔場及び幼稚仔魚の水域の状況を見て、特別域を設定するということになります。
 まず、そのやり方としましては、一般的に環境条件、幼稚仔魚の産卵・生息に適したところ、また、実際に大阪湾における魚介類の稚仔魚、産卵場としての魚卵の状況、そういったものを重ね合わせて特別域を当てはめていくという流れになります。これは東京湾、伊勢湾と同じになっております。
 という前提で、1つ目の環境のファクターとしまして底質というものがあります。15ページがその底質の分布状況ということで書いてあります。
 東京湾、伊勢湾とも、産卵・稚仔魚の生育条件に適しているところというのは、砂質系の地質ということで進めてまいりましたので、大阪湾についても後ほど説明いたします主要魚種の生態特性を踏まえて、同様に考えまして、今回、この粘土質シルトという真ん中に茶色の部分がありますが、ここは特別域には適さないということで考えております。
 次、16ページは主な干潟の分布状況、17ページは主な藻場の分布状況です。ちなみに、今回は、前回と同じ図面を使っておりますが、見直したところ、兵庫県のデータが入っていなかったことがわかりました。申し訳ございませんでした。実際のデータとしては、次ページの表にあるとおり、兵庫県のデータも今整理しておりますですので、次回にはこの藻場と干潟を兵庫県側にも追記することになります。基本的に、藻場・干潟は産卵と生育場になるという整理をしております。
 引き続きまして、浅場の分布状況ということで20ページに図6を示しております。前提として、魚類の過半の種が水深30メートル以浅の水深帯を産卵場として利用しているということで、30メートル以浅の海域を浅場ということで整理しております。ということで、図6は水深30メートルのラインを引いておりまして、これより浅いところについて特別域の可能性があるということです。
 引き続きまして、水質の状況として、底層DOの分布状況を図7に示しております。これは、平成19年から21年の夏季の底層DOのうち、3mg/L以下のエリアが最も大きくなったときの図、これは平成21年となっております。これまでの整理から、底層DOが3mg以下になると、低酸素水域ということで、干潟等を除きまして、魚介類の産卵や生育に適する水域とは考えにくいということで、ここでいう黄色から赤にかけての部分については特別域には適さないという整理で考えております。
 続きまして、22ページですが、前回、関西国際空港の藻場のご指摘がございまして、調べたところ、府県の規則に基づく水産動植物の採捕禁止区域ということで、関空の周りがこういうふうに指定されているということでございます。
 といったところが一般的環境条件ということで整理したところでございます。
 続きまして、大阪湾における魚介類の生息状況ということで、23ページ以降、説明いたします。
 まず、大阪湾における主要な魚介類の選定ということで、前回もご説明しておりますが、23ページの表6にあるとおりで、まず、主な漁獲対象種が61種類あるわけですけれども、その中で周年定住種、そこにずっといるような種であり、なおかつ大阪湾における漁獲量上位50位の種、かつ、産卵・生育場が藻場・干潟等の地域に該当するという種、これらすべて満たす種について特別域の選定種ということで決定しております。それが上から、マコガレイ、イシガレイ、ヒラメ、マダイ、スズキとガザミ、クルマエビの7種となっております。
 次が、24ページからは、今選定された7種類の生態特性ということで、産卵場の水深や底質の状況、卵、仔魚期、稚魚期の分布状況等を整理しております。
 それらを整理したものを図に示したのが26ページからになります。各7魚種について、今整理した内容を図に示しております。ここ、2枚図がありますが、横並びに見て左のほうは、生態特性と地質等の状況を踏まえ地図上に水域を示したもので、右のほうは低酸素水域の範囲を示しておりまして、その水域を除いたものです。
 続きまして、表8のほうですね。表8は33ページですね。これは漁場分布から見た干潟・藻場の利用状況ということで、34ページからの図に示してありますけれども、これは平成11年の漁場環境評価メッシュ図を根拠に漁獲量からメッシュを色分けしております。それから見て、産卵場等として利用されていると考えられるような場所、干潟・藻場等をスズキからクルマエビまで、例えば湾北西部の浅場湾は、産卵場等に利用されていそうだという整理をしております。基本的には、漁獲が多い水域近くの干潟・藻場等は産卵場等に利用されているという整理をしております。
 続きまして、魚卵、稚仔魚の分布等から見た干潟・藻場の利用状況ということで、表9が43ページで、44ページからは図で示したものです。これは、環境省が平成21年度及び23、24年度に実施した大阪湾沿岸域における魚卵及び稚仔魚の調査結果を整理したものです。これは夏季と冬季に実施しております。なお、成ケ島という左下にある地点と尾崎という右にある地点については、現在夏季調査中で、次の10月31日までにはここのデータをそろえる予定にしております。ということで、これまで藻場と干潟等の産卵・生育場として整理した水域に、このように魚卵または稚仔魚がいるということが確認されております。
 また、表9においては、漁業者及び水産研究機関へのヒアリング等も踏まえたことで、書き方を整理しております。
 以上が資料4になります。
 ちょっと補足資料を後回しにしまして、資料5をご覧ください。
 今までご説明さし上げました特別域の設定の考え方についてまとめたものというところです。これまで見てきた設定の考えから、湾北西部の浅場、湾南東部から南部にかけての浅場、淡路島北東岸の浅場、淡路島南東岸の浅場、関西空港周辺の藻場ということで、この辺りが特別域として適当であるというふうに考えられまして、図でいいますと、めくっていただいた図13ということになります。
 3ページ目については、そこを生物A類型と生物特A類型に色分けして書いたもので、このような図に最終的にはなるというところでございます。
 ちなみに、関西国際空港周辺の藻場の部分と湾南東部から南部にかけての浅場の部分で、ちょっと間にすき間の部分ができてしまうエリアがあります。ただ、ここだけ空けておいても意味がないというのと、管理上煩わしいというのもありまして、ここは間は埋めておくことが適当だというふうに考えております。最終の図はこういう案を考えているというところです。
 ちょっと話は若干変わりますけれども、先ほどの補足資料4というところのほうをご覧ください。
 実はといいますか、この8月に今の水生生物保全に係る基準の項目が1つ追加されております。ノニルフェノールが追加されております。ということで、今亜鉛のデータしかございませんでしたけれども、実際にはこれが類型指定で一般域と特別域と分けたときにも、このノニルフェノールの基準値が亜鉛と同様に適用されるということになります。
 今回、ですので、この類型指定が告示された暁にはそうなるんですけれども、ここで1つ決めておかなければいけないことがあり、1枚めくっていただきますと、これが告示のイメージになりますが、一番下に丸で類型指定の告示の記載例というのがありまして、達成期間ということが書いてあります。これは何かというと、今の水質の状況を見て、すぐに達成できるかどうかなど達成期間を決めるということなんですけれども、現時点では亜鉛については水質調査結果が多数ありますが、ノニルフェノールについては少ない状況です。仮にノニルフェノールについて水質調査結果が全くない場合は、これは全亜鉛の水質調査結果を用いて達成期間を設定するしかないだろうということで、そうしたいと思っております。ただし、今後、ノニルフェノールのデータがそろってきますので、そういった調査結果が収集された時点で見直しを行うということで考えております。
 ただ、今回、大阪湾、あと、これまで検討した東京湾、伊勢湾も告示がまだですので、こういった海域についてどうするかということで、この海域については、実は環境省も含めて、平成17年から21年度で東京湾、伊勢湾、大阪湾を含む公共用水域の海域におけるノニルフェノールの調査を行っているということがございます。ということで見てみますと、図がちょっとわかりづらいですけれども、要するに、基準値を超える地点はなかったという状況でございました。ということから、この東京湾、伊勢湾、大阪湾については、直ちに達成ということで考えたいと思っております。今後、類型指定した後にはノニルフェノールの測定も行いますので、そういった調査結果の蓄積が進み、水質状況が十分に把握された後に、必要に応じて達成期間の見直しを行うというふうに考えたいと思っております。
 ということで、資料4、資料5については以上となります。

○須藤委員長 よろしいですか、これ。どうもご説明ありがとうございました。
 これで大阪湾の類型指定についてのご説明をいただきまして、特に、ここはAとかBとかは海ですからありませんので、要するに、幼稚仔の産卵とか稚魚の生育の場ということになりますので、その絵図についての取り扱いを十分にご検討いただきたいと思います。現在は5地域をこうしたいと、こういうことのご提案でございます。
 いろいろな資料については、前回、先生方にご説明いただいて、文章はあんまりなかったんですが、図面については変わっていることはないんですよね。新しい図面……

○松浦専門官 関西空港……

○須藤委員長 そうですね。関西空港のところに印つけているわけですね。

○松浦専門官 はい。

○須藤委員長 関西空港のところが質問があって、それを十分検討したら、幼稚仔の産卵・生育の場であるということでここを加えたということになるわけですね。

○松浦専門官 あと、淡路島南東岸の浅場ということで1つ増やしてあります。

○須藤委員長 ということですと、2つ増えたわけですか。

○松浦専門官 はい。

○須藤委員長 ということが前回と違うところでございますので、そこもあわせてご覧になっていただいて、バランスとしてこれでよろしいかどうか。資料5にそれが整理されているわけですよね。
 ということで、ご質問なりご意見がありましたら、どうぞお願いいたします。
 はいどうぞ、先生から。松田先生からどうぞ。

○松田委員 私は広島大学、松田と申します。昨年度からこの専門委員会のメンバーに加えていただいたんですが、先ほど議事録確認があった昨年8月の委員会にちょっと日程調整を失敗しまして出席できなかったので、実際に今回が初めてですので、議論に遅れておりますが、よろしくお願いします。
 ちょっと細かい点ですが、23ページの表6というものの性質を必ずしも十分理解していないんですが、真ん中に④の保護水面対象種とあって、「保護水面なし」と書いてありますが、先ほどから指摘事項での対応や、あるいは22ページの上の図にもありますように、関空の周辺が保護水面になっているので、ここのところは実際にはこの保護水面設定の対象種があれば、その種が書かれるということになるんじゃないかと思います。いかがですか。

○松浦専門官 実際には、水産資源法に基づく保護水面はありません。関空の周りは大阪府の漁業調整規則によって保護はされていますが、その対象は水産動植物ということになっておりまして、特定したものの保護はないという状況です。

○松田委員 そうすると─ちょっと、すみません、細かくて。22ページの上の図の説明では「水産資源法に基づく保護水面及び」と書いていますが、それはよろしいんですかね。

○松浦専門官 書き方については、紛らわしいかと思いますので、この辺はちょっと考えさせていただきます。

○松田委員 よろしくお願いいたします。失礼いたしました。

○須藤委員長 ここを、先生が、府県規則に基づくに入るんでしょう、今の趣旨は。

○松浦専門官 はい。

○須藤委員長 ですよね。そういうことのようです。

○松浦専門官 わかりやすくさせていただきたいと思います。

○須藤委員長 ほかの先生はいかがでございましょうか。
 じゃ、どうぞ、田中先生。

○田中委員 前回出ていなかったので、ちょっとすみません、教えてください。
 まず1点が、ちょっと細かい点なんですけれども、干潟の件なんですけれども。例えば、イメージ的には、あんまり指定に関係ないと思うんですけれども、淀川の河口付近、これ結構干潟的なところがあったような気がするんですが、先ほどの定義で100メーターぐらいのという定義に合わないのでこれが外れているのかというのがちょっと1点細かい点。
 それからもう一点が、26ページ以降に特Aの検討を除きのスズキとかそれからマコガレイとかヒラメとかイシガレイの生息の場と、それから先ほどご説明いただいた溶存酸素のところの重なり合いを考えていますよね。ちょっと気になっているのが、大津川でしたっけ、高石の付近ですよね、それから堺市との境目ぐらいのところ、ここは結構いい生息の場にこのデータからいってなっていて、溶存酸素が3以下なのでここでカットされているんですが、これはよく見ると、生物が最初に産卵あるいはハッチングをするという時期が必ずしも真夏じゃないですよね。そのときに、やはり原則として先ほど言われたような夏場をベースにしたDOだからこれは外すんだという考え方は、果たして適切なのか。ここら辺の議論はどうだったのか、その辺をちょっと教えていただけますか。

○須藤委員長 そこは、その辺は議論、先生方からその意見は出ていなかったんだけれども。どうぞ、事務局のほうから。

○松浦専門官 まず、干潟のほうですけれども……

○須藤委員長 2つあったよね。

○松浦専門官 淀川のほうは、多分ですけれども、川のもうちょっと上流側だと思われます。

○田中委員 河口堰である鳥飼大堰がありますよね。あの下流側、あそこのところはかなり汽水でよい湿地環境があるのではなかったですか?

○須藤委員長 十三じゃない。

○田中委員 うん。十三の。あの辺の干潟が結構、最近よくなってきているんですよね。

○松浦専門官 十三の辺りは河川区域と思います。

○須藤委員長 河川区域でしたっけ。

○田中委員 河川区域です。

○須藤委員長 河川区域なんですか。

○田中委員 ここの中でも、ただ、大和川の部分、先ほどのところは塗ってありますよね。あれと同じような扱いのイメージかなと思っていたんですけれども、それは……。

○松浦専門官 大和川も河川区域に干潟があります。

○田中委員 ありますよね。

○松浦専門官 ございますので。

○須藤委員長 それは、だから河川のほうに。

○田中委員 河川区域なんですけれども、この図面の中の絵なんですけれども、絵では塗ってありますよね。塗っていませんでしたっけ。例えば28ページの絵とか、ごちょごちょと塗ってありますよね。意識としては環境省はここは干潟だという意識があるんだけれども、じゃあ同じような環境のところは、指定には余り大きな影響を受けないんだけれども、淀川の十三からのあの付近の干潟というのは、かなり今みんな注目が始まっているんですよね。そういう意味では、そういうところ、同じような扱いとしての漏れはないのかなというのをちょっと気になるんですけれども。

○須藤委員長 どうぞ。

○松浦専門官 整理としては今しゃべったようなことなんですけれども、この図の中でのちょっと整理がまだされていない状況です。ですので、特別域に含めるべき干潟についてを着色という方向でこの図は作成しています。

○田中委員 それはわかるんですけれども、特に16ページなんかは、大和川河口ってわざわざ書いてあって、ここのところを塗っていますよね。それと同じような扱いをほかの淀川とか、抜けているところはないですかという質問というか、チェックというのはちょっと要らないですかということなんですけれども。

○松浦専門官 出典が環境省の過去にやった自然環境保全基礎調査というものになっておるんですけれども、これ以外にないかと、そういった意味合いでよろしいですか。

○田中委員 ここでの定義は、確かに100メーター幅以上と書いてあるので、それに当たらないから漏れているのか、その辺がちょっと気になったんですけれどもね。淀川の河口部分って、結構いい、だんだんよくなってきた干潟なので。

○松浦専門官 資料を持ち合わせていないので、今後調べさせていただきます。

○須藤委員長 そこはちょっと1回検討していただいて、小さいからやめるのか、そうじゃなくて、さっきの基本的な考え方でやめるのか。その場その場でまちまちだとまずいですから、原則論にしましょう。

○松浦専門官 はい。統一した考えでいけるように整理します。

○須藤委員長 ということで、先生、ちょっとそこは調べてもらいます、次回までに。

○田中委員 はい。

○須藤委員長 ほかに、先生、まだ委員の中で。

○田中委員 2点目のほうの大津川の河口ですよね。

○松浦専門官 基本的には、これまでの東京湾、伊勢湾の考えと同様に単純に線を引いたというものです。

○田中委員 そのときにこういうケースはありましたっけ。生息の場があって、溶存酸素が低いから外したという例はあんまりよく覚えていないんですけれども。多くの場合は、ほとんどDOがないところはひっかかっていないケースが多くて、ここの場合、生息しているという情報とか、あるいは後ろのほうで漁獲があるとかっていう情報があって、その情報とこのDOの情報、これ、どれぐらい正確にはかられているかとか、それから最近、やっぱりあの付近というのは、大和川もそうなんですけれども、水質がよくなってきて、それも1つ反映している可能性があって、ここの特に幾つか書かれている種によっては、冬の生息が、産卵するとか、その時期なんですよ。そうすると、そういう時期をベースにした議論で外しますということになると、せっかく戻ってきた生物が逆に保護されないんではないかと。そうすると、もともとの考え方からいったら、それはおかしいんではないかと言われたときに、どう考えられているのかなというのがちょっとよくわからないんですけれども。

○須藤委員長 西村係長、いいですよ、ご発言されて。あなたがその辺の作業をやったんだと思いますので。どうぞ。

○西村係長 底層のDOが低くなる水域の件なんですけれども、東京湾、伊勢湾のときには、水深の浅い沿岸域については底層のDOはあまり問題にならないということで、5メートルあるいは10メートルの水深のところで底質が砂質になっている水域は、浅場として特別域に設定している状況がございます。今回、今おっしゃっていただいた大津川の河口の干潟部分というのは、河川管理区域ということで切ってしまったもので、河川から出た海の部分の情報は収集が今はできておりませんので。浅場としての可能性は、もう一度底質等を含めて確認して、次回に出させていただければと。

○田中委員 恐らく、もし、今のこの左側のほうの情報がやや怪しいのであれば、そこを直しておかないといけないし、左側のほうが出ているから、ここは生息の産卵の場とか書いてあるので、だからちょっと今言ったような点を確認お願いします。どっちのほうが精度が正しいのかということだろうと思うんですよね。

○須藤委員長 そういうことですね。生育の場として精度が正しければ、それは生育の場にしたほうがよさそうな気もするし。そういうことですね、先生。

○田中委員 そうです。

○須藤委員長 そういうことですね。ということなので、再度確認というか……

○松浦専門官 その辺の生育の話と浅場の扱いのDOの扱いについて、もうちょっと詰めます。

○須藤委員長 もうちょっとそこは。DOは、それであれでしょう、さっきからお話しているように夏のDOでしょう。

○松浦専門官 はい。

○須藤委員長 だけれども、生育は、一応季節の全体を通してとは言うんだけれども、今のような現地の観察等の結果も出ているとするならば、そこはもう一回見ないといけないんじゃないでしょうかというのが先生のご意見だと思いますので、再度。これは今日、結論を出さなくてもいいので、次回までにそこをどっちにするかということを、DOのほうが精度が高い観察結果であれば、そっちをとるし、生物のほうが正しいというか正確であれば、そっちをとるというようなことでお決めいただいたらどうでしょうか。

○松浦専門官 はい。

○須藤委員長 どうぞ、谷田先生。

○谷田委員 どうも私も前回出られていないので、ちょっと教えてください。この資料4の例えば主要魚種の漁場分布図というのがあって、38ページにガザミがありますよね。それから、39ページにクルマエビがあって、41ページにガザミとクルマエビを合わせた図がありますよね。これはどういうことになっていますか。

○須藤委員長 どういうふうに読むんですかということですか。

○谷田委員 はいそうです。ちょっとガザミについては後でもう一つ聞きたいことがあるのですけれども。

○須藤委員長 どうぞ。

○西村係長 図としましては、個別の漁場分布図があり、40ページのものは魚類を1枚にまとめたものと、41ページはガザミとクルマエビを合わせたものです。

○須藤委員長 ただ合わせただけ?

○西村係長 合わせているだけです。

○谷田委員 単に。ああそう。ただこのガザミが38ページにありますよね。その38ページと39ページのクルマエビを合わせて41になるのでしょうね。何となくガザミの主要漁場がここの沿岸帯というのがよく判らないのですが。

○須藤委員長 ああそうですか。

○渡辺委員 凡例の中は単位がちょっと違ってくるから、違うように思うだけですから。

○谷田委員 それでいいのです。ああそうか。重さの単位が違うから、それでいいのですね。

○渡辺委員 ええ。これは別に問題ではないと思います。

○谷田委員 それから、ガザミのもう一つの質問。たしか大阪湾はガザミ、3種でしたよね。タイワン、ジャノメとガザミと3種だと思うのですが、こういうときには分けるんですか分けないんですか。例えば、先ほどのカレイ類として、これはイシガレイとマコガレイでちゃんと分けているんですよね。ところが、ガザミも厳密には3種いるのだけれども、統計として上がってないからしかたないんかな。だから、厳密に言えばガザミ類です。これは水産の方が詳しいでしょう。

○須藤委員長 藤井先生はどうですか、今のこと。

○藤井委員 ちょっとこの大もとがよくわからないので、多分そこで分けてないのでひっくくっていると思うんですけれども。それと、今、谷田先生のほうからご指摘がありましたように、41ページの"ガザミ"プラス"クルマエビ"が2,000以上というところが余りにも広過ぎるんじゃないかというふうに思うんですね。クルマエビの1,000以下とガザミの1,000以下とを足して、どうしてこんな2,000以上になるのかというのが、これはちょっとおかしいですね。

○須藤委員長 作図はそちらでされているんでしょう。

○藤井委員 1,000以下と1,000以下を足して2,000以上になるわけがないので。

○須藤委員長 1,000以下と1,000以下、そりゃそうだね。

○松浦専門官 図のほうをもう一度精査します。

○須藤委員長 足し算であるならば、それの足し算が合ってないといけないよね。
 ほかの先生はいかが。やはり今、皆さんが大変お忙しい中でやっていただいているんです。どうぞ、藤井先生がまだご意見があったですね。

○藤井委員 意見じゃなくて質問なんですが、16、17、18、19ページの中で、第4回自然環境保全基礎調査あるいは第5回自然環境保全基礎調査。特に藻場なんかはかなり年によってというか、年変動等もありますし、大きな流れとしては減っていく方向もあり、空港周辺みたいに藻場の造成みたいなことをやって、今まで藻場でなかったところが藻場になっているところもありますので、この出典、調査自体はいつやられたのかというのをちょっと教えてほしいんですが。

○須藤委員長 どうぞ。

○松浦専門官 第4回で、藻場がいつ調査しているかというのははっきり調べていませんが、第4回が昭和63年から平成4年の調査、第5回というのが平成5年から平成10年の間の調査ということで、これ以降のデータがないので、これを使っております。

○須藤委員長 相当前になるわけだね。

○松浦専門官 前です。

○須藤委員長 ということなんです、先生。随分前の話ですね、これは調査結果は。

○藤井委員 それに空港周辺を加えたものということですね。

○松浦専門官 そうです。

○藤井委員 空港はそのときに既にあったんですね。

○松浦専門官 空港周辺を加えました。空港周辺はいろいろ情報がありましたので、それを加えました。

○須藤委員長 空港は、だから全然時代の違いがあるんですね。後ですね。

○松浦専門官 そうです。

○須藤委員長 すぐ最近でしょう、この値は。

○松浦専門官 それは書かなきゃいけない。

○須藤委員長 そこを書いておかないと。

○松浦専門官 それ書いてないですね。

○須藤委員長 だって、こういうものというのは同時期と考えちゃうから。それは同時期じゃないんだったら、ここだけは最近の何年ごろの調査とか書かないと。

○松浦専門官 これは抜けておりましたので、追加します。

○谷田委員 もう一ついいですか。

○須藤委員長 はいどうぞ。谷田先生、どうぞ。

○谷田委員 私も大阪湾は近くにありながらあんまり勉強していないですけれども、まだ成功しているかどうかわからないけれども、アマモ場の造成のプロジェクトが確かあったような気がします。アマモ場を再生しようとして植えたりしているのが。うまくいっているのかどうかわからないのですが、念のために調べておいていただいて、もしある程度の面積があるならば、これに取り込まなきゃいけないと思います。

○松浦専門官 わかりました。

○須藤委員長 大阪湾でやっている。

○谷田委員 大阪湾です。

○須藤委員長 大阪府の調査ね。先生、ご存じ?

○高橋委員 関係していないですけれども、聞いております。

○須藤委員長 聞いておられる。じゃ、それはちょっと大阪府にでも聞いてください。
 ほかの先生はいいですか。高橋先生は何か全体でよろしい?
 渡辺先生は全体を通して何かあれば。

○渡辺委員 長く欠席していたので……

○須藤委員長 いや、いいですよ。

○渡辺委員 全くわからないんですけれども、1つだけちょっと不思議だと思うのは、生育場というのは、これは稚魚の生育場という意味なんですかね。

○松浦専門官 はいそうです。

○渡辺委員 稚魚の生育場ということなんですか。稚魚の?

○松浦専門官 稚仔魚。

○渡辺委員 1つ気になるのは、放流の影響というのは、これは全然この中には入っていないんですかねというのが1つと、それから……

○須藤委員長 放流の影響は入っていますかというような質問です。

○渡辺委員 要するに、保護しようとしているいろんな魚種というものの中に、マダイのような……

○須藤委員長 放流が、マダイとかね。

○渡辺委員 カレイもやっていないんですかね。

○須藤委員長 これは藤井先生に伺ったほうがいいかな。こういうところで放流というふうなことをおっしゃっているんですけれども。どうぞ。

○藤井委員 私もちょっと存じ上げません。

○須藤委員長 大阪府がやっているんですか。そうですか。

○渡辺委員 要するに、産卵場とそれから生育場というのが非常に限定されたものとして地域が決められているのに対して、いわゆる漁場としてかなり大阪湾全体で漁獲があると。しかも、DOの3mg/L以下というくくりを切っているところで、かなり高い漁場としての価値があるということと特別区を設けるということとの間に何か少しギャップがあるなというのが。

○須藤委員長 なるほど。

○渡辺委員 長い間欠席をしたからこそわかるのかもわからないですけれども。

○須藤委員長 ええ、そうかもしれないです。いやいや。そういう質問は大切なんですよ、やっぱり。

○渡辺委員 ところなので、ちょっとどういうふうに考えたらいいんでしょうかねというのが第1点ですね。

○須藤委員長 それじゃ、これは……

○渡辺委員 2点で、放流の影響というのとそれから……

○須藤委員長 放流の影響と。これは放流は藤井先生もその辺の情報はお持ち合わせはないというから、今の大阪府に。放流がなければ、全然そのことは無視してもいいんでしょうね。それから、今の……

○渡辺委員 これはあくまでもひとつの興味として、産卵場とか生育場というのを保全するということが、全体の放流による影響というのがかなりでかいのではないかというふうに思っていて、保全することによってどれぐらいそれが好転してくるんだろうかというのがそもそもの興味であって、やっぱり幾ら保全しても、放流を続けないと生物生産というか漁場保全が維持できないようなシステムになっているというふうに我々は理解した上で、しかし、この産卵場、生育場というのをしっかり保全していくんだというのと、漁場の保全というもう一個はちょっと違った観点での考え方があって、その辺をどう、利用という点から考えたときに、何を我々としては保全をすべきなのかということが恐らく次には問われるんではないかと、そういうことを考えたものですから。

○須藤委員長 もともと、先生、この考え方は、多分、再生産をその場所で……

○渡辺委員 ええ。もちろんそれはそうなんだけれども、しかし、再生産の問題を考えるというのであればなおさら、大阪湾で完全に自立・独立的に再生産ができるような海に持っていこうというのが究極の姿なんだろうとは思うんですけれども、しかし、現実としてそれがなかなか難しいという場合に、どのようにして漁場保全とそれから再生産による再生というものを並列させて維持していくかという、政策上のある意味では戦略というのをやはりある程度見越しておかないと、単に線を引っ張って、これでいきましょうという議論にはちょっと戦略性がなさ過ぎるのではないかと。

○須藤委員長 そのとおりですね。

○渡辺委員 基本的に、積極的に予算を投入すべきものがあるんだとすれば、それはむしろ積極的に投入していって生産性を上げるという方向に行かないと、線を引きましたので、これでオーケーですねというのには、ちょっとネガティブなイメージで、もう少し積極性があってもいいんじゃないかというのが1点ですね。

○須藤委員長 今お答えできるのであれば、どうぞ、いいですよ、どっちでも、今のお話は。
 今までの情報だと、どれだけ放流しているかという話はわからないわけだからね。

○松浦専門官 はい。全くそれは考えていませんでした。

○須藤委員長 それはちょっと調べてもらわないと、今の結論というかコメントはできにくいかもしれないですね。

○松浦専門官 わかりました。

○須藤委員長 今はとにかく放流がないとして考えたらって考えていたんだよね、これね、多分。

○松浦専門官 放流云々というよりは、その場所が再生産の場としていいところかどうかという、そういう観点。

○須藤委員長 と考えたらこうだったという。

○松浦専門官 単純にですね。

○須藤委員長 そういうことですよね。漁場としてさらに積極的にどうしていこうというところまで考えて、これをつくったわけじゃないよね。多分、そういうことだったと思います。
 それから、2番目の問題は、先生がおっしゃったのは……。そこは。どうぞ。

○松浦専門官 すみません。もう一度よろしいですか。申し訳ないです。

○須藤委員長 2番目は、今のは再生産の放流の影響ですよね。それから、もう一つは先生、何。DOが3か。

○渡辺委員 基本的には同じことを聞いているんだと思いますけれども、生育場として設定をされている場所と、それからもう一つは漁場分布という形で見たときに、余りにも大阪湾全体で、DOが3mg/L以下の部分も含めて、いろんなところで魚が育っているという姿と、ほとんどの生育場って同じ場所にあるだけなので、そこだけ保全すれば再生産ができるということに結果的になるのかどうかというのはちょっと見えなかったので。

○須藤委員長 その限られた部分のところでできるのかという、そういう意味ですね。どうぞ。

○渡辺委員 ここを特別区にして、何か具体的な政策方向に移すわけですか、それとも単にここが区域が特別区域ですよと言って……

○須藤委員長 ここがそういう場所ですよということを……

○渡辺委員 言うだけで、別にそこをどうするわけでもないんですよね。

○須藤委員長 今はね。今はというか、そうなんですよ。

○渡辺委員 ですよね。

○須藤委員長 なので、先生がそこだけで生育とか産卵……漁場は大阪湾全体としての漁場として考えていたんですよね。

○渡辺委員 そこの地域を結局どうするという話になるんですかね、これ。ここは例えば埋め立ててはいけないとか、それから、積極的にどう管理するというような話がこれに続くんですかね。

○藤井委員 基準が違うから、厳しい基準をかけるということですよね。

○渡辺委員 水質規制をかけるということ。

○須藤委員長 そういうことです。

○渡辺委員 ああ、水質規制をかけるということですか。

○須藤委員長 例えばノニルフェノールにしても亜鉛にしても、値が小さいと。さっきのノニルフェノールの値を見ていただくとわかるけれども。ですから、環境省も、この仕事はすみかをどうするというよりは、化学物質としての濃度を……

○渡辺委員 ああそういうことですか。

○須藤委員長 それは施策としてはそこに来るわけね。だから、直ちに達成と言ったんだけれども、直ちに達成できなきゃ次に5年以内に達成しようということで、例えば排水管理を厳しくするとか、それから大阪市なり大阪府が条例で上乗せつくるなり、そういうことにつながるわけですね。

○渡辺委員 ああそういうことですか。

○須藤委員長 はい。

○渡辺委員 でも、これは公的には水域ということで設定している条件としては、例えば砂とか何か、そういう地理的な条件で決めているんじゃないんでしょうか。

○松浦専門官 つまりは水生生物の産卵と生育に適した場所を決めています。

○渡辺委員 産卵、生育に好適な条件だけですよね。したがって、結果的には水質を保全することがそれにつながるんだろうとは思うんですが、そういう底質が維持できるための何か政策が必要だと。こういうことで、水質を制御すればそれが維持できると、こういう前提で。

○須藤委員長 その底質のところにそれが作用するかどうかはともかくとして、環境省の今のこの水生生物の保全の基準というのは、とりあえずは水生生物の毒性評価に基づいて生きてほしいと、こういうことなんですね。ですから、あとはほかの水産庁なり何なりがその成果に基づいて、底質の改善を図るなり下水処理場の排水を制御するなり、日本政府としてはほかの政策につながるんだけれども、環境省の今のこれに直接つながるのは水質規制ということになるわけです。

○渡辺委員 わかりました。

○藤井委員 1つよろしいですか。

○須藤委員長 じゃ、どうぞ、藤井先生。

○藤井委員 大阪湾の実態を私は把握していないんですが、一般論としては、さっき放流の話がありましたが、生物ごとに生育に適した場所とそうでない場所というのは、種ごとに大体決まってくると思うんですね。ですから、そういうところの適さないところに放流すれば、放流効果が下がるということで、適した場所というのは、放流した生物だけがいるわけでは多分ないと思うんですね。ですから、放流があろうがなかろうが、稚仔魚の生育の場というのは大体種によって限られてくるというふうに私は思います。

○須藤委員長 ちょっとここに出てくる生物の幾つかについては、せっかく調べるんだから、大阪府なり、該当している、水産庁になるのかわかりませんけれども、大阪府なり水産部に聞いてみてください。

○松浦専門官 わかりました。

○高橋委員 同じことになりますけれども。

○須藤委員長 はいどうぞ、先生。

○高橋委員 同じことの繰り返しになりますけれども、先ほどアマモ場の造成のことを伺って私も思ったんですが、ここでやっている取組をエンカレッジするというか、連携したような設定がもしできればいいなと思いますね。前に、川などの……

○須藤委員長 ときにありましたね。

○高橋委員 ときには、そこのところで産卵場を造成するとか、そういう……

○須藤委員長 エンカレッジするんですね。

○高橋委員 やっておりますよね。ここではそういうことが行われているのか。先ほどの稚魚生産とかそれから産卵場、生育場の何か保護とか、海底の保護みたいなことをして何かやっているかとか、そういう情報収集とかヒアリングとかいうのがちょっとこの大阪湾については少ないような気は確かにしましたので、その辺をもう少し調べていただけたらと思います。

○松浦専門官 わかりました。

○須藤委員長 それは、それこそ恐らく水産庁なりに伺えば。
 それで、確かにいろいろコメントの中にそういうことを書き込むことも、ただ類型しましたというよりは、特に特別地域についてはかくかくしかじかというようなことも、もちろん今まで何か川のことをちょっと書いたような……ちょっと前のを見てください。何かそういう保護区のあれについてどうするとかああするとか、あっていると思いますので、類似のことをもし記載できるんだったら、そうしていただいてもいいかなというふうに思います。

○松浦専門官 その辺も見ながら検討させていただきます。

○谷田委員 多少関連するのですけれども。

○須藤委員長 はいどうぞ。

○谷田委員 本来目的のほうは、水産物だけじゃなくて水生生物の保全ですよね。その面でいいますと、私も残念ながら行ったことないのですけれども、実は大阪湾内で非常に有名な場所というのが、湾の入り口にある成ヶ島地区です。48ページにここの1カ所だけ成ヶ島と出ているのです。ここの干潟が多分、大阪湾に残った唯一の天然の干潟で、海域の干潟です。

○須藤委員長 ああそうなんですか。

○谷田委員 はい。だから、これがもう少し保全に乗ってくるような文章が入れば、個人的にはとてもうれしいです。今のところ稚仔魚のこの表にしか成ヶ島というのは出てこないのですね。ちょっと調べていただいていいでしょうか。

○須藤委員長 これが唯一の記載なんですね。

○谷田委員 はい。最後の、本当にホットスポットですね。

○須藤委員長 そうですか。そういう記載が……

○松浦専門官 重要性なり……

○須藤委員長 それはちょっともしかしたら……

○松浦専門官 ちょっと調べさせていただきます。

○須藤委員長 触れたほうがいいかもしれませんね。天然干潟の最後なんですね。それは知りませんでした。ありがとうございます。
 ほかの先生からどうぞ。松田先生、どうぞ。

○松田委員 ちょっと確認というか教えていただきたいんですが、33ページの表8と43ページの表9は、内容的にはかなり重複してくる部分があると思うんですが、それぞれの意味合いとか役割分担の違いをちょっと教えていただけますか。

○松浦専門官 33ページは、漁場分布から見たということで、、成魚の漁獲が多いところから、産卵場として利用されている確率が高い水域ではないかというふうに推測したもので、43ページのほうは、実際に魚卵調査と稚仔魚調査しまして、確認状況を書いています。

○松田委員 ありがとうございます。
 それで、それぞれの地域というのかな、エリアを表す言葉が、ちょっと先走りするんですが、先ほど紹介があった資料5のほうでは、この案に出てくるところでは、例えば関西国際空港周辺の藻場とか湾南東部から南部にかけての藻場とか、こういう名前がついていますよね。それに対してこの表8や9はまたそれとは違う呼び名で言っているので、例えば極端なことを言うと、表8や表9を見て、関空周辺の藻場に意味があるのかないのかということは読み取れないんです。関空周辺という言葉は全然出ていないし。ただ、メッシュ図では関空のところにいろんな分布がかぶさっていますよね。それで、いろんな状況というか、私が聞いた話では、関空周辺の藻場がいろんな稚仔魚を増やしたり、それで、そこだけじゃなくて、それがまた外へ出ていくとかいう話も聞いています。関西国際空港周辺の藻場を一応今の案では特Aに入れるということなので、関空周辺の藻場がどういう役割をやっているかがやっぱりどこかで何か出てこないと、少しつながらないのかなと思うんですけれども、その表現のところを含めていかがでしょうか。

○須藤委員長 この中に関空の今藻場ということになると、これは入れられるでしょう。みんな入っちゃうから。どうぞ。

○松浦専門官 もともとのこの決めた経緯も含めて、ちょっと調べ直しまして、入れる方向で考えたいと思います。

○須藤委員長 非常に重要な場になっているんだよね、今は。じゃ、そこは、先生。
 はいどうぞ、渡辺先生。

○渡辺委員 線の切り方なんですけれども、先ほど田中委員のほうからもご指摘のあった大津川河口というのはちょっともう少し検討したほうがいいのではないかという意見であります。底質の分布からいくとこれは砂質シルトに入っているので、藻場・干潟、それから生育場、産卵場として好適であるという範囲に入っていると。しかし、利用だけからいくとそこでちょっと切れちゃう……

○須藤委員長 はいそうです。

○渡辺委員 ということで、少し産卵の時期も含めてこの辺はちょっと微妙かなという感じがするのが1点と、それからもう一つは、そこに比較的な大きな干潟があって、それは最初の前回の指摘事項との関連でいうと、河川区域に位置しているからここは入ってこないという答弁になるのかどうかという点が少し気になるところでありました。この場では、ここの干潟で産卵があるのかないのかというようなことが問題なのであって、河川行政とのすみ分けというのは議論すべきではないというふうに私は思いますけれども。

○須藤委員長 もちろんそうですね。しているわけではないんですよね。

○渡辺委員 ええ。したがって、河川区域に位置するものについては海域の類型指定は行わないという答弁は少し違和感があって、むしろここは産卵場として干潟が使われているのかどうかということがポイントなのではないかというふうには思いますけれども。意見です。

○須藤委員長 いいんです。

○渡辺委員 したがって、そこのことを含めて、この線の切り方がもう少し何とかならないかなという、そういうところなんです。

○藤井委員 すみません。

○須藤委員長 どうぞ。

○藤井委員 単一の都道府県が管理する河川は、都道府県が指定するんじゃなかったですか。

○須藤委員長 これはね。この指定はね。さっきの2つのどっちかにするのは、河川は、大津川は……

○渡辺委員 大阪府側がやると。

○須藤委員長 大阪府がやるんですよ。

○渡辺委員 なるほど。

○須藤委員長 ええ。ですから、大阪府がどう考えるかというふうなことで、環境省がこうしろということは言えなくはないけれども。前どこかでありましたね、三河湾かなんかのときに。そうだよね、愛知県の。そういうのはあることはあるんですけれども、一応向こうの自主性に任せないと、やっぱり類型指定は国がやるところとそれからあれがやるところと分けてあるんですよね、地方自治体がやるところと。国がやるところというのが、今の河口域の……河口域になるのか、そこの部分は、あっちがやるんですよ。

○渡辺委員 そうすると、大阪がこれをどう規定しているかというのを確認しないといけないんですね。

○須藤委員長 まずはこれからするだろうと思います。してあるかもしれません。ちょっと大阪の委員の方がこの中にはいらっしゃらないのでわかりませんけれども、これからだと思います。ただ、普通、こういう重なっている部分は、環境省のを見てからやるのが多いんですよね。

○渡辺委員 ですよね。

○須藤委員長 そうしないと、後がやりにくいから。

○渡辺委員 そうですよね。

○高橋委員 それだったら、河口のこのところを特別域にしたほうが、大阪府、決めやすい。

○谷田委員 私のほうは少し違う意見があります

○須藤委員長 先生、委員ですか、大阪のほう。

○谷田委員 違います。幸いにして違うのですが。

○須藤委員長 違うんですか。

○谷田委員 渡辺先生のおっしゃったことは非常にもっともだと思うのですね。そうすると、やっぱりここの委員会でできることは、例えば今のような考え方を議事録にはっきり残しておいて、それが大阪府に読んでもらえるようにするというのがいいと思います

○須藤委員長 そうですね。

○谷田委員 唯一の方法じゃないかもしれませんが

○渡辺委員 お互いに議論して、打ち合わせ……

○須藤委員長 打ち合わせは一緒にできないからね。

○渡辺委員 ええ。

○谷田委員 大阪湾、特に、淀川も大和川も最近は水質がよくなって、実は重要な水産動物であるアユが行ったり来たりしているわけですね。そういう意味では、やっぱり川と海と一体であるべきだとは私も思います。

○須藤委員長 それと、渡辺先生ね、河口域というのは今のような海からの影響もあるし、それから上流からの影響もあって、そこだけは特別な、さっきの川とか海とか水域を、河口域というところでそれこそまた特別域をつくったり基準値つくったり、そういうことも必要じゃないかというのはずっと指摘受けてきたんですが、そういう資料をつくれるほどまだ実力がないんです、当委員会も含めて。なので、ぜひ先生、これからもこの河口域の問題のところは恐らくすみかとしても水質としても重要なので、これはただ後にします後にしますと言ってきましたので、その辺で後でまたこれから取り組む必要もあろうかなと思いますので、またご指導のほどをどうぞよろしくお願いしたいと思います。今の問題は1回大阪府とコンタクトすることと、今の谷田先生がおっしゃったように、この部分は多分大阪府のお仕事になると思いますので、議事録で残しておくとか、そういうことにしておきたいととりあえず思います。
 ほかの先生はいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、大分議論をさせていただいて、今日は前回より指摘事項も大変多いので、事務局のほうはもう少しお仕事が増えたかもしれませんが、次回の専門委員会にはこの辺を少し整理して、わからないことはわからないで、それから従来どおりというのも、これはしようがないです、約束事ですから。従来どおりで決めていかないと、新しいことを、例えば河口域の問題をまた新しく取り上げちゃうと、前のことが否定されることにもなりますので、それはわからないところはわからないでいいんですが、次の専門委員会には案として報告案を作成をしていただきたいと。そうしないと次が控えていますので、やっていただきたいと思います。
 そのほか事務局として何かございますか。どうぞ。

○松浦専門官 長時間にわたりまして熱心なご議論をありがとうございました。
次回の日程につきましては、既に皆様にお願いしておりますけれども、10月31日の午後2時から4時ということで、場所はここということでセットさせていただいております。
 そして、今日の議論でいろいろご指摘いただいた点については、それを踏まえまして調査なり検討なりいたしまして、修正をして、ぜひ6次の報告案としてまとめまして提示できるように頑張ってまいりたいと思いますので、それが終わった後もまた瀬戸内海等ありますので、引き続きお願いしたいと思います。
 あと、今日の資料についてはお持ち帰りいただいても結構ですけれども、机の上の封筒にお名前を書いていただければ、また後日郵送もさせていただきます。
 以上です。

○須藤委員長 どうも、その他の議題としては次回のことで、10月の31日。

○松浦専門官 31です。

○須藤委員長 10月31日午後2時から4時ということで、場所はまた別途にセットするんですか。

○松浦専門官 ここになります。

○須藤委員長 ここですか。もう決まっているんですか。

○松浦専門官 はい。

○須藤委員長 じゃ、その次のときにはまた。瀬戸内海はこれからも続きますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 それじゃ、これをもって議事を終了したいと思います。先生方には大変ご熱心なご討論をいただき、どうもありがとうございました。
 本日はこれをもって終了させていただきます。お疲れさまでございました。

午後3時21分 閉会

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