2008年度産業構造審議会環境部会地球環境小委員会中央環境審議会地球環境部会自主行動計画フォローアップ専門委員会合同会議議事要旨

開催日時

平成20年6月19日(木)13時00分~15時00分

開催場所

砂防会館 淀・信濃会議室

出席委員

茅委員長、大塚委員長、碧海委員、秋元委員、石谷委員、潮田委員、角田委員、橘川委員、河野委員、
千葉委員、内藤委員、名尾委員、中上委員、西尾委員、米本委員、鈴木委員、藤江委員、増井委員、
森口委員、森嶌委員

概要

1.自主行動計画 評価・検証WGの今後の進め方について

 経済産業省から資料1について説明が行われ、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会の委員に諮った。(異議なし)

2.改定・京都議定書目標達成計画を踏まえた自主行動計画の評価・検証制度としての
 フォローアップの今後の方針について

 経済産業省から資料2について説明が行われた。

3.その他(報告事項)

 東レ(株)から資料3、グリーンIT推進協議会から資料4、経済産業省から参考資料について報告が行われた。

4.委員の発言及び質疑

  • 私たち生活をする者にとって、COの排出削減だけを考えるわけにはいかない部分がたくさんある。現実の消費者はいろいろな考えがあり、ライフサイクル全体でCOを削減するという考えが、理解できないのではという心配がある。
  • 日本は、エネルギーの生産・消費の両面で世界一の効率化が進んでおり、先進国が日本と同じレベルになるだけでも、大きなCO削減効果をもたらす実力がある。日本の基本戦略は、エネルギーの生産・消費の効率化をもって世界をリードすることであり、本日説明のあった自主行動計画・炭素繊維・グリーンITといった強みをどのように発揮していくかで物事が進んでいくべき。
  • 昨年9月のシドニーのAPEC会議では、2030年までに2005年比でエネルギー効率を25%改善する案が出てきたが、日本の強みであるボトムアップ方式で1つずつ技術を積み上げて目標に肉薄することができ、良い方向性だと思った一方、洞爺湖サミットを控えて、技術的な可能性を十分把握しないままで、数値目標だけを競っていると感じる。
  • 2050年までに2005年比でCO排出量を半減、あるいは先進国で60~80%減という目標に対して、IEAが達成するためには技術的問題がこれだけあると定量的に定義した詳細な論文を発表したが、今、こういった検討が政策レベルでどれだけ進んでいるのかが分からないままに、ヨーロッパ諸国の60~80%減という主張を日本がそのままなぞるだけの数値目標が示されていることが、やや心配である。
  • 中国では、1年ごとに東電全体に匹敵するぐらいの電力需要が増え、そのほとんどが石炭で賄われているので、IEAが発表しているように、年間34基の原子炉を新設しても、CO排出量の増加は到底抑え切れない。そのため世界的にCCSを採用しなければならず、プラグイン・ハイブリット化や燃料電池というようなかなり画期的な技術革新が必要になってくる。
  • IEAでは、CO1トン削減するために、200ドルから500ドルという大変大きなコストを確保しなければならないと発表しているが、日本政府としてそれをいかにして負担するのかまじめに議論して、その上で数値目標を出そうという動きになっていないと感じる。エネルギー効率、CO排出量をベストプラクティスで追求し、その結果として総量がコミットされるという手順を踏まないで、総量だけが政治的に歩き回ることは非常に問題である。
  • 排出量取引では、国内で試行的取引を行う動きになっているが、サブプライムローンではっきりしたように、実態を無視し、枠組みだけを独走させると、虚構の毒素が全体に回っていく。また、投機資金の影響をどうやって防ぐかというような問題も真剣に考えていかなければならない。
  • 自動車と電子・電機・産業機械のフォローアップを行っているが、LCAの話は当初から議論が出ていた。自動車や家電製品は新技術の導入で省エネ化が可能であるが、製造時にはCOが余計に排出される場合も出てくる。この省エネ製品の貢献分を製造側に反映できないか、少なくともそれを考えるべきだという議論は当初からずっとあったので、本日、LCAによる全体排出量を配慮するといった話題がでたのは非常にありがたい。フォローアップの数値に反映させることができれば、非常に励みになるし正しい方向に進むと考える。
  • ただ、問題は省エネ効果がダブルカウントになる可能性があること。製造者・消費者という全然違う主体を混ぜて総排出量を評価しなければならないが、消費者の排出量評価の枠組みがまだ全然できていないので、これからじっくりと検討して欲しい。
  • ライフサイクルでCO排出量をみて、それを各主体に割り振っていく考えは、大変結構な画期的なことだが、CO排出を一体だれの責任としているのかが今までと違う発想になっている。最終的には消費者が使用するためにCOを排出している。製造者が排出する部分は、消費者が排出削減できたところから回すこととすると、自主行動計画で製造者が排出しているCOは、一体何だったのかということになり、今までのやり方を根底から変えなくてはいけなくなる。よって、整理をまずしっかりして欲しい。
  • 京都議定書目標達成に向けて、一生懸命取組をしている業種がある一方で、目標未達成業種もあり、喜んでいいのか、もっと頑張れと厳しい声を上げたらいいのか悩んでいる。
  • LCAの取組が広がれば、もっと大きな輪が広がると思うが、もう一つ国民に向けての強いアピールが必要ではないか。例えば、ジュースや菓子、洗剤など商品にCO排出量の表示をするといった取組は、消費者側が前向きな取組をする動機になる。また、電気・ガス料金表にCO排出量を地道に書いていくことによって、国民を巻き込んでもっと輪が広がっていくのではと考える。
  • 今、3Rなどでも、いろいろな環境問題に取り組んでいる子供たちが全国に多い。環境大臣には世界に発信してもいいような、そういった事例を紹介して欲しい。
  • 7月の洞爺湖サミットでは、ポスト京都議定書の枠組みの話なので、福田ビジョンを中心に経団連・与野党から実に多様な意見が出ている。ポスト京都議定書の議論を行うのは結構だが、我々が議論しているのは第一約束期間に何をどこまで行うかということ。この約束期間での目的を達成しなければ、ポスト京都議定書の議論は通用しない。相当程度まじめに進捗を点検し、場合によってはかなり思い切った変更を加えるという作業をやらざるを得ない。
  • 排出量取引について、いろいろと議論があり、全然解決していないけれど福田総理は排出量取引に移行する側に軍配を上げた。問題はどのように排出量取引を導入するかということで、福田総理もさすがに第一約束期間中にこれを実行するとは言っていない。今年秋に実験的なことをやってみたいと言っている。ただしスケールは小さいし、効果をカウントできるようなレベルのものでは全くない。秋にタイミングが来れば、ここで意見を述べさせてくれれば良い。
  • 環境税について、政治的に一番大問題であって簡単に行く話ではない。茅委員長を中心にして合同部会で議論をしたときにも、賛否両論あり結論が出なかった。それについて、福田総理はいろいろな傾向を踏まえながら環境税に軍配を上げた。
  • 太陽光発電の拡大について、結局個人がこの問題について、どの程度積極的にコストの分担を受け持つかが最大テーマ。
  • 資料2の深掘りで、目標設定において状況の変化で原単位目標のほうが良かったとか、逆に総量目標を選んでおけば良かったということもあるのではと思う。また、原単位目標を設定している業種は総量が増えていて、総量目標を設定している業種は原単位が減っていないこともある。原単位目標のところは総量、総量目標のところは原単位も見なければいけないのではないか。
  • 省エネエアコンについて、結果的に買わずに我慢した消費者が一番マイレージをもらうべきということになるのではないか。要は消費者に対してどういう機能を提供すべきか、その機能に対してどれだけのエネルギーの消費が許されるのかということ。
  • CFRPによる軽量化やそれによる省エネ効果を伺ったが、どのように軽量化効果を全体のエネルギー消費から切り出しているのか、技術的なところを教えて欲しい。
  • LCAでのCO排出削減貢献分を、製造段階に含めるかどうかについて、かなり不確実な要素を含んでいると言わざるを得ない。メーカー側が製造段階で想定していない使用方法があったときに、製造者側・消費者側でどちらにカウントするのか問題があると思うので、きちんと定義づけをする必要があるのではないか。
  • 自主行動計画策定業種がかなりの数に上っているが、新規参入・逆に退出する業種が出てきたときに、自主行動計画の枠組みの中でどのようにカウントしていくのか。
  • ライフサイクルでの温室効果ガス排出量に関する研究をやっており、また、鉄鋼と非鉄・化学という素材系のワーキンググループを担当しているため、LCAのお話を非常に興味深く伺っていた。
  • これまで製造者側ばかりみていた傾向から、ライフサイクル全体で減らしていくという考え方は有効であり、全体として趣旨はよくわかるが、過不足なくカウントするのは難しい。ダブルカウントやリバウンドが起こりうる。
  • 例えば資料3の12頁で、実走行燃費がリッター9.8キロというモデルで計算されているが、ハイブリッド等、より燃費のいい車が出てくると、使用段階のCO排出量がこれから下がる傾向にあり、新素材を使うことの効果がその分減ってしまう。非効率であるところに適用すると効果が大きく見えるので、注意が必要。
  • 主体ごとの貢献を割り振るという考え方は魅力的ではあるが、使用段階で差額分だけを手柄としてカウントすると、たくさん使ったほうがたくさん減らしたことになってしまい、本末転倒になりかねない。よって、差額分だけをカウントするのはリスキー。
  • 社会全体で確実に下がることが担保されたケースは伸ばしていいと思うが、消費のリバウンドが大きくなる可能性もあり注意が必要。
  • カーボンフットプリントの表示について、消費者は恐らく、使用段階のエネルギー消費量・CO排出量がライフサイクル全体で見ればどのぐらいの割合を占めるのかが知りたいのではと思う。例えば、電球型蛍光灯や太陽電池は、製造段階での使用エネルギーが大きいという情報が流れることもあるので、ライフサイクルという観点で的確に情報を伝えないと消費者側に信頼してもらえないのではないか。ライフサイクル全体でCOを下げることを社会全体に伝えること自身は、非常に重要。

○ 大塚委員長

  • 参考資料19頁は、ダブルカウントになる可能性があるという疑問も感じたが、考え方自体、非常に魅力的。
  • 自主行動計画の中に、製品の使用時の排出量までを含めて入れていくかどうかを議論し、そこに削減効果を入れて考えていく。考え方としては、そういう順序になるのではないか。
  • 参考資料19頁の「消費者の環境貢献」3分の1や、「販売者の環境貢献」6分の1というのは、どういう根拠で出てきた数字なのか。

○ 住田商務情報政策局情報通信機器課長

  • 「消費者の環境貢献」3分の1や、「販売者の環境貢献」6分の1というのは、例えばというイメージであって、根拠というのはほとんどない。
  • リサイクルとの関係は、たくさん使ったほうがたくさんもらえるという議論になってしまうと困るので、買い換えた家電製品が基準に照らして、効率が良い部分を削減ポイントのようにしてはどうかという趣旨。また、古いものがリユースされてしまうと、同じだけCOを排出してしまうので、リサイクルで分解してもう一回プラスチックなどの素材を使うケースに限っていくことから始めた方が説得的と考えたため。
  • 自主行動計画の枠組みとどう関係づけるかは、ご指摘のとおりだが、自主行動計画の枠組みに直ちに置きかえるというよりは、ネット環境インパクトのような数字を色々な場面で、自主行動計画の中で追加的に示してもいいかもしれない。つまり、今まで一番手がつけられなかった民生部門の省エネについて、自主行動計画の中で見えるようにしていくと、よりそこにインセンティブがつくのではないかと考えた。当面は、両方が存在するような形から始めていって、より統合的なメカニズムを時間をかけながら作っていくということではないか。
  • LCAで不確実な要素がたくさんあるが、家電製品は現在でもトップランナー基準があり、それをどれだけ超過達成しているかという数字があるものから始めていけば、使い方によっては、ある程度の誤差はあるものの、かなり確実なものに近い形ができるのではと考えている。
  • 省エネ家電製品を買わなかった人についても、マイレージを与えるかどうかという指摘については、最初は買い換えのところから始めてみるのが一番わかりやすいと考えている。
  • 電球型蛍光灯を作るときにCOをたくさん排出するのではないかという指摘は、実際に使用段階のCO、製造段階のCOを全部合計したもので、従来の白熱灯と比較した数字をカーボンフットプリント的に表示する予定にしており、洞爺湖サミットでも展示するよう企業側で準備が行われていると聞いている。

○ 須賀東レ株式会社参事

  • 重量の軽減についての考え方であるが、炭素繊維協会として現在の機体の構造をベースに力学計算をして推定したもの、それから過去にボーイング777で従来のアルミのジュラルミンの尾翼を炭素繊維にしたときの重量の削減効果をあわせて推定した。
  • ボーイング767は現在、約60トンの重量だが、ボーイング787で適用された部位に同じような炭素繊維で作り上げると48トンになるという推定である。

○ 藤原環境経済室長

  • 自主行動計画の新規参入業種・退出業種の扱いについては、経済産業省所管業種は39業種であるが、1997年に26業種で始まり、経済情勢に応じて拡大してきた。新たな分野が登場すれば、巻き込んでいくことが今後とも必要である。その際に、例えばJRやNTTのように個社で自主行動計画を作り上げているタイプもあるので、業界団体に限らず、個別企業単位でも自主行動計画を作ってもらった際には、それをまた行政で評価していく仕組みが必要。
  • 退出業種は、1997年から参加していた日本写真機工業会が2002年、石炭エネルギーセンターが2003年に退出したという事実もある。今の39業種が再編・統合、あるいは退出する可能性もあるとは思うが、前例を踏まえながら対応していきたい。
  • 原単位や総量の目標指標については、自主行動計画の定義にかかわる問題だと考えているが、自主的に選ばれることが自主行動計画の「自主」の意味だと理解しているので、業界の判断を尊重したい。ただ、温暖化対策が非常に重要になっているご時世の中で、原単位で改善を図ること以上に、総量の削減が重要だという観点から、できる限り、総量の目標をもって欲しいと指導している。
  • 原単位目標とすべきか総量目標とすべきか、延々と議論してきたところだが、家庭部門を考えると、90年比で総量は増えているが、実は世帯数の増が圧倒的に大きい。世帯数を動かすのは政策的にはほとんど不可能。よって、総量だけで議論すると、手がつけられない。したがって、世帯当たりのエネルギー消費量を減らす以外なくなってしまう。世帯あたりの消費量を革命的に減らさないと、家庭部門に課せられた目標はとても達成できない。
  • 同じことが流通部門でも起こっている。基準年を1990年としているが、当時のコンビニは今の半分ぐらいしか店舗がない。そうすると現在の総量は基準年に比べて増えてしまう。したがって、総量では何を議論しているのか分からなくなるので、今のところ原単位にしてある。
  • 基準年が変わり、ある程度店舗数の増加が落ち着いてくれば、総量に置きかえることは比較的合意ができると思うが、1990年というのは、極めて微妙な時期の設定だったのではと思う。よって、総量か原単位かという議論は業界によって違うが、事情を十分に勘案しながら、まだまだ議論すべき。
  • 過去何度かは、流通部会内部でもっと時間をかけてじっくりと議論してきた経緯がある。ところが、この合同会議の場では、よそ行きの議論だけで終わってしまい、内実の突っ込んだ議論ができない。改めてそういう場を設定することになるが、参加する側にとってみれば2度手間、3度手間になるので、もう少し合理化して欲しい。
  • 酒屋などを営んでいた人がコンビニを開業するケースがあるが、コンビニ開業前のデータがほとんどない。よって、自主行動計画に参加している店舗のデータは議論できるが、旧業態の評価が全くできない。データベースをトータルできっちり押さえないと、議論しているのがどの場面で、どのような比重の中で議論しているかということすらみえない。
  • データを出して頂いた業界だけが叩かれてしまうというねじれた現象に関して、十分に配慮頂きたい。
  • 参考資料の中で、例としてA社とB社をどのように割り振るかと議論されているが、東レさんは新素材を開発して、省エネを実現できたわけなので、開発するところも評価して欲しいと言いたいのではないか。
  • 新しいものを作ろう、良い素材を生み出そう、省エネに役立とうと一生懸命やっているが、何かやった結果は、川下の方に行ってしまう。流れの中でLCA全体をどのように考えるかについて、みんなで共有できるようにしていただきたい。

○ 住田商務情報政策局情報通信機器課長

  • 先ほど、「製造者の環境貢献」のところに2分の1と書いたが、製造者にはその前段階があるので、最終製品との関係でみると2分の1がさらに細分化されていくが、わかりやすさだけを考えてB to Cの品物をここでは書いた。ご指摘のとおり、いろいろな段階のそれぞれの人の貢献をどうやってうまく割り振れるかが一番大事なポイントである。
  • この会議の目的は、厳格に検証して京都議定書の目標が達成できるかどうかということ。仮にできていない場合、実効性を高める方策をとらなければならないが、自主行動計画の中で、目標がまだ達成できていない業種も事実として存在する。その際、目標が高過ぎたためにできていない場合と、しっかりとやっていなかったために、未だ目標が達成できていない場合とがあると考える。
  • 今年、来年に評価・検証を行って、目標達成できていない場合に、どうするかというのでは遅すぎるので、目標達成していないところはなぜできないのか、どうすれば達成できるのかをそれぞれの業界でチェックしてもらい、達成できるための方策やできないとすれば何をすべきかを考えて頂いて提出してもらう。年末の点検をしたときに、きちっと目標を達成できるような方策を委員・役所・業界で考えておいたほうがいいのではないか。
  • 今後の進め方は、スケジュールだけではなくて、実際にやり方についても協力し、さらに目標達成している業種は、どうすればもっとできるのかという検討を、ワーキンググループで知恵を出し合い、検討すべきではないか。

○ 茅委員長

  • 地球環境小委員会の下に、ワーキンググループができるが、それぞれのワーキンググループで今後の評価の仕方、あるいは検証の方針を議論するのが最初となる。具体的な評価は、今の段階ではまだ早すぎるので恐らく年末になるだろうが、ワーキンググループで個別に少し作業していただいて、その結果を合同会合に出してもらうというプロセスになる。
  • 京都議定書の目標達成計画には、自主行動計画以外の分も当然あるので、別途、合同会合で審議を行うことを計画している。それを政府の地球温暖化対策本部で報告するプロセスを踏むことになる。このような形で、今後、京都議定書の目標達成計画に対する対応については、一通りの筋書きはできていると考えている。
  • ポスト京都議定書の問題について、中央環境審議会でも産業構造審議会でもほとんど審議がなされていない。一方、福田ビジョンといった形での将来についての考え方がどんどん出されている状況にある。これは、少し異常な状況であって、審議会が審議する形をきちんととるべきだと思っている。
  • ポスト京都議定書といっても、福田総理は排出量取引の試行に関しては、もう既にこの秋といった宣言までしているので、やはり何らかの形で審議会にそういう検討を委託すべきである。
  • 政策手法分科会の座長として、中央環境審議会委員、産業構造審議会委員、その他の委員も含めて集まっていただき、各方面の意見を入れてしっかりとした手続を踏んで日本の国としての意見を構成すべきとの意見をとりまとめた。
  • 茅委員長と同意見であり、中央環境審議会でもかねてからポスト京都議定書については、しっかりと議論すべきだと鈴木地球環境部会長にも申し上げている。産業構造審議会にしても中央環境審議会にしても意見を1本にまとめるのは難しいとは思うが、いろいろな意見を議論して、政府として集約していくのが審議会のあり方である。
  • 中央環境審議会のあり方等々について、示唆を頂き感謝している。今後のポスト京都議定書、環境税の問題は非常に大きな問題である。排出量取引はそれに比べれば施策試行的な考え方がまとめられている。
  • 国民の前で審議会が議論していくことは、全く反対でない。当然そうあるべきだと思う。
  • 洞爺湖サミットの直前で、外交上の問題を含めながら、ポスト京都議定書の話しはどこまで踏み込めるか分からないものの、官邸でもいろいろな動きがある。少し、二重構造的に政策決定がなされている面もあるが、審議会としては、ポスト京都議定書・COP14、さらにはその後を見据えたものをきっちりと動かしていくことが大事。
  • 合同部会も昨年から3月にかけて随分開催し、もう少し改善する余地もあるのではないかと思うが、地球環境小委員会と地球環境部会がいろいろな意味で連携をとることは必要である。建前的な議論をただ並べるだけの会議は、なるべく避けたいが、審議会が国民の前に果たすべき役割も承知しているので、是非進めさせて頂きたい。
  • 自主行動計画のワーキンググループでは、数字やいろいろな問題点のチェックで努力してもらうことになるが、同時に自主行動計画の考え方そのものが、果たしてどういう問題点を明らかにしてきたのか、業界ごとに捕捉率や設定の仕方は違うが、「自主」とはこれまで何を成し遂げてきて、どんな可能性を含んでいるのか、検討してもらえれば建設的な方向性を見いだすことができるのではないか。
  • ポスト京都議定書について、戦略的な議論を審議会でやるべきだという点は全く賛成。この審議会は、結果のレビュー機関であって、戦略の議論はほとんどやれないので、本来の審議会に戻っていただきたい。その場合、希望的観測ではなく、現実的な議論をするという意味で、環境とエネルギーを完全に一体化して議論をすべきである。
  • 最近、総理がおっしゃった2020年にCO排出量を2005年比14%減は、経済産業省が行った2030年のエネルギー需給見通しの中の最大努力ケースの数字だが、延長すると2050年には半減になる。したがって、60%ないし80%減という長期目標と、今回の議論とは一貫性がないことになるが、エネルギーとの関係でどこまで議論があったのか。環境、地球温暖化とエネルギーを本当に一体的に議論することによって、初めて現実的に推進できるので、この点についてぜひ議論を行って欲しい。
  • グリーンITについて、早く反映させていきたいと思うが、今後具体的にどこでどういう議論を、どういう形でここへ反映させていくのか。

○ 住田商務情報政策局情報通信機器課

  • グリーンIT推進協議会とともに、具体的なものを検討していきたい。
  • 委員長が提案された戦略的な検討がぜひとも必要だが、京都議定書で行った過ちをもう一回繰り返してはいけない。あのときは、十分な検討なしに国際会議で押し切られてしまったが、今回は国際的な議論にも十分耐え得るだけのしっかりとした戦略を、多くの知恵を集めて審議し、それをベースに国際化を進めることがぜひとも必要。

○ 大塚委員長

  • フォローアップの今後の方針については、今回と年末の点検を通じて、目標の深掘りや総量目標の設定、各業種を構成する企業間の責任分担の状況の透明化、算定・報告・公表制度を活用した事業所の排出量の開示、未達の幅を埋め合わせる対策内容の定量的・具体的な提示を進めていただき、自主行動計画の透明性・信頼性、目標達成の蓋然性を向上させていくことになる。今後、ワーキンググループにおいて、個別業種の課題が議論されることになるが、参加委員には積極的な議論をお願いしたい。
  • LCAについては、製品の使用時における排出量のところまで自主行動計画の中に入れることになると思うが、削減量だけを考えるようにも受け取れる議論もあったが、この考え方はとりにくいと思うので、全体的な見方をして欲しい。

○ 茅委員長

  • ポスト京都議定書の戦略についての議論と審議は、皆さんのご意見が一致していると思うので、経済産業省・環境省にはぜひ今後の問題として考えて欲しい。

○ 石田産業技術環境局長

  • 今日はお忙しい中、示唆に富んだ意見をいただき感謝。
  • ポスト京都議定書については、今日の意見を踏まえて今後の進め方を考えていきたい。当然、ポスト京都議定書における国内対策でどういうものを採用していくかについては、しかるべきタイミングをみながら、どういう場になるかは別にして審議をお願いしなければならない。
  • 国際戦略・国際交渉に直接かかわる部分については、事前に審議会にすべてお諮りするのはなかなか難しい性格もあるので、その辺も勘案しながら、関係省庁とも相談をしながら進めていきたい。

○ 藤原環境経済室長

  • 6月30日の週を中心にして7つのワーキンググループを開催する。各座長には細かい検討をお願いしたい。
  • 産業構造審議会、中央環境審議会の合同会合は、7月の上旬を予定している。この組み合わせでの委員会も、年末にかけて評価・検証のプロセスの中で集まって頂くが、引き続きお願いしたい。

(文責 事務局)