長期低炭素ビジョン小委員会(第21回)議事録

日時

平成30年2月20日(火)13時00分~

場所

三田共用会議所 1階講堂
東京都港区三田2-1-8

議事録

午後1時00分 開会

木野低炭素社会推進室長

 それでは、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会長期低炭素ビジョン小委員会の第21回会合を開始いたします。

 本日は、委員総数18名中、遅れてくる委員も含めまして11名の委員にご出席いただく予定であり、定足数に達しております。

 なお、既に地球環境部会長決定とされております本委員会の運営方針におきまして、原則として会議は公開とされていることから、本日の審議は公開としております。

 では、以降の議事進行については、浅野委員長、お願いいたします。

浅野委員長

 それでは今日もどうぞよろしくお願いいたします。

 まず本日は中川大臣にお越しいただいておりますので、一言ご挨拶をいただきます。よろしくお願いいたします。

中川大臣

 環境大臣の中川でございます。本日はお忙しいところ、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。一言ご挨拶を申し上げます。

 本委員会においては、昨年3月に長期低炭素ビジョンを取りまとめていただくとともに、今年度は長期大幅削減に向けた道筋についてのご議論をお願いしてまいりました。これまで世界的なエネルギー情勢、電力系統やCCS、また英国の戦略の検討状況についてヒアリングを行っていただき、前回は各国の長期戦略から得られる示唆についてご議論いただきました。今回はこれらの知見も踏まえつつ、長期低炭素ビジョンの絵姿実現に向けた機会と課題について、事務局(案)をお示しいたします。

 主なメッセージとして、幾つかございます。まず、将来の不確実性に対し、立ちすくむことなく長期大幅削減という確かな方向性と、我が国の多様な技術の強みを持っておくことが強靭性の確保に重要であり、国際競争力の源泉となり、脱炭素市場の獲得につながるということでございます。また、大幅削減を実現する道筋においては、大きなビジネスチャンス、すなわち機会と立ち向かうべきチャレンジ、すなわち課題が存在し、この一端も、今回具体的なイメージとあわせてお示しいたします。

 さらにこうしたチャンスを物にするためには、技術のイノベーションと技術を普及させる経済社会システムのイノベーションが重要でございまして、これを創出するための民間活力を最大限に生かす施策が重要と考えております。

 そのためには詳細は後ほど事務局からご説明いたしますが、遅くとも2050年より十分前に脱炭素、低炭素な製品、サービスの需給が確立した社会を構築する必要があり、イノベーションを創出する施策を今から講じておくことが不可欠というメッセージを込めてございます。

 政府全体での長期戦略の策定に向けて、今後私としてもイニシアチブを発揮するよう、本日のメッセージに対する委員の皆様のご意見を踏まえ、3月には長期大幅削減に向けた基本的な考え方を発信したいと考えております。委員の皆様方には今回の事務局(案)に関しまして、活発なご議論をいただくよう、どうぞよろしくお願いをいたします。

浅野委員長

 どうも大臣、ありがとうございました。

 それでは続きまして、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

木野低炭素社会推進室長

 大臣につきましては、次の公務があるため、中座させていただきます。

(中川大臣 退室)

木野低炭素社会推進室長

 それでは、お手元の資料、ご確認ください。

 議事次第の下に配付資料一覧とございます。今日は資料1、加えて参考資料1としての名簿、参考資料2としての国際協力ビジョンの骨子(案)という3点ございます。もし過不足等がございましたら、事務局にお申しつけください。なお、カメラについてはここまでとさせていただきます。

浅野委員長

 それでは、議事に入りたいと思います。

 本日の議事は一つでございますが、まず議事に関して事務局から報告をいただきます。

木野低炭素社会推進室長

 それではお手元の資料1、すみません、資料番号ありませんが、2050年80%削減に向けた機会と課題(案)という資料をご確認いただきたいと思います。

 趣旨は、先ほど大臣からもございましたけれども、1ページ目のスライドで再度、今回の検討の位置づけについて、ご説明させていただきたいと思います。

 昨年3月に本小委員会におきまして、長期低炭素ビジョンを取りまとめていただきました。ここで経済成長あるいは地域活性等を含めた社会的課題、これを「同時解決」していくという視点を含めた基本的考え方ですとか、2050年80%削減を目指すための絵姿、どのような絵姿が記載されるかといったポイント、あるいはカーボンプライシング導入に含めまして施策の方向性、こういったことをおまとめいただきました。我々としてはこのビジョンが、今後の政府の長期戦略の議論の土台の一つになっていくというふうに認識しているところでございます。

 今般は、おまとめいただいたビジョンの絵姿、長期大幅削減の実現過程において、どのようにそれを実現するのか。例えば大幅削減に向けてどのようなビジネスチャンスがあるか、つまり機会、あるいはその機会をつかむためにどのような立ち向かうべきチャレンジがあるのか、つまり課題、このイメージを具体化することで、気候変動を通した成長戦略、こうした方向にしっかりと肉づけしていきたいと思っております。加えまして、そうした課題を解決していく「同時解決」に向けたイノベーションを創出するために、どのような施策の方向性があるのかと、そういったことも整理してございます。

 次のページ、ご覧ください。2ページになります。2050年に向けた「機会・課題」の主要メッセージということで、エッセンスについては先ほど大臣のご挨拶にもありました。主に4点ございます。

 一つ目です。長期大幅削減という「確かな方向性」これをしっかり持つこと。その方向に向けて我が国の「多様な技術の強み」を持っておくこと。これが将来の不確実性に対する「強靭性」の確保につながる。このことが国際競争力の源泉となり、脱炭素市場の獲得につながる。こうした姿勢をしっかり持って、これから気候変動を軸にした経済成長、そういうところに結びつけていきたいと思います。

 それに当たりまして、繰り返しですが、大きなビジネスチャンス、つまり機会ということ。あるいは立ち向かうべきチャレンジ、課題、これをどういったものがあるのかといったことをしっかり認識する。その上でそれらのチャンスをしっかり物にするために、「技術」のイノベーション、あるいは技術を普及させるための「経済社会システム」のイノベーション、こうしたことを日本でつくり出していくこと。これが重要だと考えてございます。

 そうしたイノベーションを創出していくためには、市場の成り行きだけでは困難でありますので、民間活力を最大限に活かす施策、これを政府としてしっかり進めていく。これが必要かと考えております。

 4点目です。こうした実現に向けてはインフラの低炭素化ということも当然必要ですけれども、低炭素・脱炭素に向けた技術、あるいはサービスの普及に要する時間を考慮いたしますと、2050年より十分前に、そうした製品・サービスの需給が確立した社会を構築することが必要でございます。そのためにイノベーションを創出する施策については「今」から講じていくことが不可欠である。このポイントが主要メッセージとしてまず整理してございます。

 次のページ、おめくりください。

 昨年のビジョンにおきましても、長期大幅削減の鍵はイノベーションということでメッセージいただいております。

 この大幅削減の実現に向けてどのように取り組んでいくのか、左下に三色の箱を準備させていただいておりますけれども、この三つの取組を進めていくことが必要と考えております。一つは現在あります地球温暖化対策計画、ここにおいて見込んでいる取組、これを継続していく。つまり現行取組の延長。

 さらに現行の技術を普及させる経済社会システムのイノベーション。

 三つ目といたしまして、抜本的削減を可能とする革新的技術のイノベーション、こうしたことが大事だと思ってございます。

 ただ現行取組の延長におきましては、一定程度の削減効果は期待されますが、温対計画でも従来の取組の延長では、大幅削減実現は困難だと整理しているところでございます。そのために現在導入実績がある対策技術、これを最大限普及させることで、さらなる大幅削減が期待される、ここが重要なポイントだと考えてございます。そのために経済社会システムのイノベーション、これをしっかり実現させていく必要があると思ってございます。

 さらに革新的技術の開発、あるいはその社会実装、そうしたところも大事ですので、こういったところをしっかり組み合わせて80%削減、さらにその先の脱炭素社会の構築につなげていくというイメージでございます。

 そのために必要な施策として右側に赤いボックス、書いてございますけれども、こうした施策の方向性を持ちながらやっていくことが、今後の戦略の検討において大事と考えております。

 一番下の赤い四角ですけれども、こうしていく中で、日本の技術力で世界の削減にしっかり貢献していく、世界の脱炭素化をけん引していくということの実現につながると思いますし、さらに国際連携、例えば水素のサプライチェーンを国際的につくっていくということによって、さらに対策の可能性も拡大すると思っております。また国際的なルールづくりに貢献しつつ、2030年以降も国際的な排出削減クレジットを活用すると、そうしたこともこの削減の中で可能性があると考えてございます。

 次のスライドです。気候変動対策における経済との同時解決ということです。上のポンチ絵ですけれども、今後、50年に向けまして、再エネの最大限の導入、あるいは再エネの主力電源化というところを実現することによりまして、化石燃料の輸入減、これを大幅に達成することができると考えてございます。そうしますと、国富流出を大幅に減少させることで、脱炭素社会への移行、投資事業、これに係る資金について、国内投資にその分が回せる。つまり国内で経済の好循環、これを実現させることができるというイメージでございます。

 あと左下でございますけれども、地方活性化にも資するということで、こうした再生エネルギー、これをしっかり導入していくことで、地域資源のポテンシャル、これを活かした再エネ導入によりまして、市町村のエネルギー収支を改善していく。特に小さな自然に恵まれている市町村ほど、エネルギー収支を見れば黒字になると。こうしたことで地域の収入あるいは雇用の確保、こうしたことにもすると考えてございます。

 あと右下は、OECDのレポートになります。昨年のG20サミットにおきましてまとめられたものですけれども、国際的にも温暖化対策をしっかりすることでGDPを押し上げる効果があるというレポートもございますので、こうした観点でしっかりと取り組んでいきたいと思ってございます。

 5ページ目になります。これまでは総論的なお話でしたけれども、ここ以降、くらしあるいは地域と都市、またビジネス、エネルギー、そうした各部門におきましてそれぞれのポイント、さらにどのような機会、あるいは課題があるのかということを整理させていただいております。

 最初にくらしの課題、機会という視点でございます。

 一番上に絵姿として書いてございますけれども、ライフスタイルのイノベーションにより脱炭素化と豊かな日常を実現する、こうしたことがまず実現すべき絵姿となっております。

 左上、すまい、オフィスの脱炭素化というところですけれども、まず背景として考えていくポイント三つございます。一つはエネルギーの消費者から自家消費・供給者へとございますけれども、太陽光発電等の普及によりまして、家庭あるいはオフィスが電力を消費するだけではなくて、供給側にも回る、いわゆるプロシューマー化していくという時代に移っていくというのが一つ目。

 あと二つ目ですけれども、さまざまな市場の自由化ですとか、ICT技術の進展で産業もさらにフラット化していく。さらに市場の需要が物などを所有するというところから、機能を買う、そうしたシフトもあるのではないかと。そういう背景のもとで機会でございますけれども、機能を使用するような安定サービス、そうしたところに価値がシフトする可能性、あるいは技術的課題としてはヒートポンプ等の機器の電化の導入、あるいはさらに高効率にする高度化というところが課題としてあると思います。さらにICT技術、これが社会に実装されていく、そうしたことも課題として認識してございます。

 その下、移動の低炭素化でございますけれども、例えば乗用車ですけれども、電気自動車の電動化になってまいりますと、移動という機能に加えまして、例えば蓄エネ機能ですとか、自動運転につながるような、そうした付加価値が出てくる、それもビジネスチャンスにつながっていく視点です。さらに日本は自動車の技術につきましても多種の技術を持っております。そうした多様な強みを持っていくことで、世界的にも競争力をしっかり確保していくという視点がございます。

 右がくらしの脱炭素化のイメージですけれども、家庭での創エネ、蓄エネ、省エネ、さらにそれらをエネルギーマネージメントシステムで管理することで、低炭素・脱炭素化していく。さらにメリットとしては快適性、健康の増進、あるいは災害時にも強い、そうしたコベネフィットが同時に達成できると、そういうイメージを書かせていただいております。

 次のページです。地域と都市の課題と機会のポイントとございます。上で地域支援の活用ですとか都市交通における機会、課題等を整理させていただいております。さらにその下で地域・都市のつながりということで、さまざまな機会のイメージ、ここで出してございます。例えば一番左ですけれども、地域で豊富な再エネポテンシャル、これを活用していく。そうしますと電力の供給は当然ございますけれども、後で出てくるような変動性に対応する、あるいは再エネの供給がないときの予備電源として、貯蔵に適したエネルギーを製造していく、そうしたことも重要になってまいります。

 さらにその下ですけれども、まちについては公共交通機関周辺に機能、にぎわいを集約していく。いわゆるコンパクトカーの方向性ですとか、都市部でも太陽光、地中熱、熱の融通、そうしたことを通じて地域のエネルギーとして最大限に活用する、そういったことも機会として出てまいります。

 さらに上ですけれども、例えば地域のエネルギー会社など、エネルギーの供給というのみでなくて、例えばバランシングサービス、そうしたことも含めて地域資源のトータルマネジメント、そういうものを価値として提供する、そういう主体になる可能性があるかと考えております。

 さらに右下ですけれども、農業分野での温室効果ガスの排出、我が国はそれほどポーションは大きくないですけれども、世界的に見れば4分の1という割合ございますので、例えばこの分野でもバイオ燃料ですとか、家畜排せつ物を使ったエネルギー利用、こうした技術が国際的にも、しっかりとビジネスとして成り立つ機会があるという整理をさせていただいてございます。

 7ページになります。今の2枚のスライドで挙げたことについて、左側に例示を出しながら、例えば電化の促進の観点で言えば、くらしの電化、ヒートポンプ等の普及、そうした項目を書かせていただいて、横軸には2030年度まで、2040年度まで、あるいは2050年度までに、どうしたことを実現していく必要があるのかという 整理をさせていただいたスライドになります。

 例えばヒートポンプ等ですけれども、2050年というところを考えますと、保有ベースで普及が加速化している。そういうことを実現する必要がございます。そうしますと、機器の需要年数、入れかえ年数とか考えますと、2040年というところで販売ベースでの普及がしっかり加速化している、そうした姿になるよう、あるいはそうした施策を打っていく必要がある。そうした観点でまとめてございます。

 あるいは一番下ですけれども、地域やライフスタイルに応じた取組の中で、都市・交通のスマート化ということを書かせていただいていますけれども、こうしたインフラ系につきましては、2040、50年をまたずに、2030年というところから人口減少化のもとで、あるいは都市構造の変化にあわせて、効果的・効率的に早期に取り組むことが重要であるということで、あえて時間軸については区切らず整理させていただいております。

 その下ですけれども、こうした普及を含めたイノベーションを支える施策の方向性ということで、代表的なものを整理させていただいております。例えば一番上では、温室効果ガス削減費用の内部化ということも含めた、価格シグナルによる市場の活力を最大化していく。こうしたことを実現する施策というのが大事かと考えてございます。あるいはその下です。消費者の低炭素な選択を促すような情報提供の仕組み、こうしたことに代表されるような、消費者が低炭素、あるいは脱炭素の製品、サービス、こうした需要をしっかり捉える市場をつくっていただく、そうしたことも大事かと考えております。さらに地域資源の活用、対策技術の海外展開など、新たな挑戦を後押ししていく、こうした視点も当然大事になってございまして、例えば地域ということで考えれば、市民の出資ですとか、それを支援する地元の金融、そうした民間機関をしっかり活用していく、あるいは担い手を育成していく、そうしたことも施策には含まれていくと存じております。

 続きまして次のスライドをご確認ください。ビジネスの課題と機会のポイントということで書かせていただいております。

 一番上、絵姿といたしましては、脱炭素投資・低炭素型製品・サービスによる国内外の市場獲得ということを紹介しております。

 その下、左がロラダクト・サービスの低炭素化という視点でまず書いてございます。背景として二つあります。一つは持続可能性、つまりSDGsに向けた、この取組への認識、これが国際的に非常に広まってございます。あるいはそういったことに適応するビジネスに企業がポートフォリオを移行しつつあるということが、まず世界的にございます。さらに長期にわたって、世界全体での素材の需要が堅調の見込みというのが、国際的な相場感でありまして、例えば鉄とかセメントなどは今後堅調に需要があるだろう。そうしますと、日本でもそうした物づくりをしっかりしながら、さらに低炭素化を両立するという視点が必要になってまいります。

 そういうことに関する機会といたしましては、世界のニーズを先取りした、つまりそうしたニーズは国内だけではありませんので、世界のニーズを先取りしつつ、製造において炭素循環型あるいは資源循環型製品、こうしたことを確立していて、付加価値をつけていく、あるいは用途を拡大していく、こうすることで国内外、競争力を強化するという視点があるかと思っております。またSociety5.0に代表されるような超スマート社会、これの実現によって必要な物・サービスが最適化される、あるいは効率化されるといったこと、これもビジネスチャンスとして大きなものと考えてございます。さらにそうしたことを実現するための課題といたしまして、性能ですとかコスト、工期、安全性、こうしたことの市場ニーズを満たすような循環製品を普及、開発していくという視点も大事になってございます。

 右側です。プロセスの脱炭素化ということで整理させていただいております。産業部門ですけれども、やはりどうしても構造的に将来的にもCO2の排出削減が難しい部門、プロセスは残ると考えてございまして、それは日本、世界共通です。

 背景一つ目ですけれども、抜本的な削減技術、例えばCCSのようなグローバル市場、これは既に存在していきますけど、さらに今後伸びていくと考えてございます。さらに分散型の時代ということを見据えたプロセスの転換というところも将来必要になってございます。そうした背景のもとで機会として整理しておりますのは、プロセスの転換というところも必要ですし、どうしてもCO2を除かなければいけないという部分につきましてはCCSですとか、CCU、こうしたことにいち早く取り組むことによって、分離・回収技術等をしっかり磨く、コスト競争力としても向上していく、こうしたことが国内外でのビジネスチャンスにつながっていくと考えてございます。さらに電化など利用エネルギーを転換していく、それについてコスト削減ですとか、制御性の向上、そうしたトータルでの技術を磨いていく、こうした視点も大事かと考えてございます。

 課題につきましては、CCSにつきましては、実証・実装、これをしっかりと取り組んでいかなければいけません。

 さらに、スマートな産業に向けた基盤の整備という箱を用意しておりますけれども、例えば金融ですとか投資、こうしたことが上のようなビジネスの流れ、これをしっかりサポートするような社会、仕組みをつくっていく、そうしたことが低炭素化をさらに促進するために必要だというふうに捉えてございます。

 次のページで、ビジネスのイノベーションに向けたポイントということで整理してございます。先ほどと同じように30年まで、40年まで、50年までにという年限を切ってございます。例えば一番上です。リサイクル素材普及というところが循環型製品を活用していくということで大事になってまいりますけれども、やはり2050年の姿としてはこうしたビジネスや国内外の削減にしっかり貢献していくといったことが必要になってくると考えてございます。そうしますと、2040年というところではリサイクル素材の活用が加速している、あるいは循環技術の国際的な普及が進んでいる、そうしたことを実現していくことが大切だとしております。

 CCS/CCUにつきましては、2050年までに、世界で大きな使用が見込まれますので、世界をリードする取組、あるいは回収等の日本の技術で削減に貢献していくと。そうしますと40年というところでは世界水準で日本でも普及している、あるいは回収したCO2、これを商用利用するような、こうした視点も出てきているといったことが大事かと考えてございます。

 一番下、こうしたことを実現するための、こうしたイノベーションを支える施策の方向性として、4点整理しております。一番目は先ほどと同じ、価格シグナルによる市場の活力最大化、二つ目は例えばサプライチェーンの最適化ですとか、優先調達、そうしたことを含めた炭素・資源循環市場の拡大、これに向けた施策です。三つ目はCCS/CCU、この社会実装に向けた制度整備、国際連携ということで、これは特に国の役割は大きいと思っておりますが、需要分担あるいは費用分担の整理、あるいは新たな必要になる制度、環境の整備、あるいは国際連携、こうしたことがトータルに必要となってくると考えてございます。その下、電化等の設備投資、新事業、そうしたことの新たな挑戦の後押しする、あるいはそれを環境金融の拡大という面でも支える、こうした方向での施策も大事かと考えてございます。

 最後、エネルギーの課題と機会のポイントということで、10ページになります。

 絵姿としては、再エネの主力電源化、またそれを支えるシステムの高度化ということで書いてございます。左側が柔軟性の高いエネルギーシステムということで、再エネの主力電源化に向けて、柔軟性あるシステムの構築、これが重要になってございます。そうした背景のもとで機会の例としては、アグリゲーションビジネスと言われるような地域での低圧取引、あるいは最適運用サービスをビジネスとして展開していく。あるいは今後再エネが主力電源化していきますと、その変動分を補う、あるいは非稼働時に供給力を補う容量価値、そうした価値が出てまいりますので、産業が持っているような電力施設等がそういうビジネスとなる可能性もあると考えてございます。あと技術としてはさまざまな需給両面でのシステムの最適化、デジタル技術、必要なインフラの整備、エネルギー貯蔵技術の向上、こうしたことがトータルに解決していくものとして見込まれます。

 右側です。熱の低炭素化ということで、電力につきましては再エネの主流化という方向で進んでいくと思われますけれども、熱供給のニーズも残ります。そうしたことから、熱供給あるいは燃料の低炭素化ということも不可欠になってまいります。機会といたしましては、例えばカーボンフリー水素などありますけれども、輸入ということだけでなくて、国内で再エネから水素を製造する、そうしたことでエネルギー安全性に資するような視点も大事かと思っておりますので、例えば低炭素燃料サービス提供事業者と書いてありますが、電気・ガスの事業者が再エネを大量導入することでこうした低炭素燃料の製造供給にも活躍すると、そうしたことも一つの機会として考えてございます。あるいはバイオマス燃料についても、液体燃料を使わざるを得ない需要に対しての備えという意味で大事と考えてございます。あと技術的課題として、例えば既存のガス管など、既存インフラを活用できるような、そうした方向での商品化といったことも大事かと考えてございます。

 おめくりいただきまして11ページになります。エネルギーのイノベーションに向けたポイントということで、同じように整理させていただいております。

 一番上ですけれども、柔軟なエネルギーシステムの実現、これは再エネの主力電源化には欠かせないことですので、2030、40、50年というところの枠を取り払って、これに向けたシステムの実現が早く実現するものとして整理させていただいております。

 あるいは再生可能エネルギーの大量導入、太陽光発電、陸上風力発電など期待されますけれども、2050年、再エネの主力電源化ということを実現する必要があると考えてございます。そのために例えば2040年という視点で見ますと、最も安価な電源として、つまり化石燃料に由来する発電よりも価格競争力を持つものとして加速度的な普及、これを見込む必要があると考えてございます。

 一番下、そうしたイノベーションを支える施策の方向性ですけれども、地域資源をしっかり活用していくという点では、担い手を育成する、あるいは環境金融を拡大するということも含めて、戦略的に取組を進めていく必要がありますし、再エネを主力電源化するための基盤整備といたしまして、分散型に適したネットワーク運用などの制度整理、その他ここに書いてあるようなことがしっかりと実現していく、そうした施策が大事かと考えてございます。

 一番最後のページですけれども、実質排出ゼロに向けてということで、例示的に、こうした技術の追求も必要だということで整理させていただきました。50年80%に向けての削減というのは重要ですけれども、さらに今世紀後半には実質排出ゼロというところを目指していくという必要がございます。

 左側ですけれども、何度か触れましたけれども、再エネを主力電源化していくという中で、どうしても変動に対する調整力、あるいはバックアップの機能を持たせるといったところが必要で、火力発電というところがそうした機能を担うということはありますけれども、さらに脱炭素化を深めていくためには、その燃料として、例えば再エネ由来の水素など、カーボンフリーなエネルギーでの発電といったことを目指していくという方向性は重要かと考えております。

 右側です。さまざまな取組を進めましても、やはり部門、プロセスによっては温室効果ガスの排出は残るということは、どうしても避けられないと考えてございます。そうした中で大気中のCO2を除去する、いわゆるネガティブエミッション技術、こうしたことを持っていくということも大事かと考えております。そのプロセスに使うという意味で、CO2を原料としてさまざまな化学原料、あるいは燃料、そうしたものをつくっていくというCO2の資源化プロセスを確立する、リサイクルループを確立する、そうしたことも大事かと考えておりまして、こうしたことの技術の開発ということも視点を持ちまして、今後検討を進めていきたいと考えてございます。

 資料の説明は以上ですけれども、、3月に向けてということで予定を紹介させていただきます。

 冒頭、大臣からもございましたが、環境省として3月に向けまして長期大幅削減に向けた基本的な考え方というものを取りまとめていきたいと考えてございます。その要素に今回ご議論いただきます、機会と課題の考え方ですとか、あるいは本日後半で中間報告させていただきますけれども、国際協力をどうあるべきか、そうしたところの主要メッセージも反映させていきながら、3月に向けて環境省で取りまとめていきたいと思ってございます。

 本日、ご議論どうぞよろしくお願いいたします。

浅野委員長

 それではただいまご説明をいただきました。この件に関してご発言ご希望の方は、多分ほとんど全員だろうと思いますが、名札をお立ていただけますか。

 それでは前回は増井委員からご発言いただきましたので、今日は大塚委員からご発言いただくことになりますが、谷口委員が中途退出をというお申し出をいただきましたので、先にご発言ください。先に谷口委員にご発言いただいて、その後、大塚委員に戻ります。

谷口委員

 すみません、谷口でございます。

 わかりやすくまとめてくださったと思うんですけれども、自分の専門とする都市計画・交通計画の分野で、若干コメントさせていただければと思います。

 該当するのは6ページの下の部分と、7ページ、くらし、地域・都市のイノベーションの部分なんですが、例えば7ページのところの都市・交通のスマート化というのが一番下にあるんですけれども、2030年から2050年まで、ずっと同じ、「早期に取り組むことが重要」となっていて、何となく最近の感じから言うと、あまり取組がメーンに行われてきていない感じがしているというのが正直なところなんです。

 ちょっと関連して、もともとリーマンショックまでは都市のコンパクト化をしますという自治体さんは、低炭素化のためにやりますというのが一番多かったんですが、リーマンショック以降は地域活性化のために都市のコンパクト化をやりますというところが増えてきて、逆転されちゃっているというふうなことがあるんです。そういう意味で例えば2030年までには、これ他省庁さんの話になるかもわからないんですけれども、低炭素化のための立地的成果計画を全体の市町村の例えば7割とか8割以上が作成すべきであるとか、何かもうちょっと具体的に2030年から2050年、それぞれに応じてできることを書いていただいたほうがいいんではないかなというふうに思うというのが1点です。

 あともう1点、戻って6ページのところの、自動車の自動運転等とか都市の関係なんですが、これかなり予定調和的なことが書かれていて、IPCCの報告でもかなり自動運転とかシェアリングが入ってくると、交通の環境問題は解決するというふうな、割と安易なことが引かれているものが多いんですが、これは入ってくる手順のプロセスによって、全然出てくる世界が実は違っていて、例えば日本の場合だと公共交通がまず死滅してしまって、自動運転、公共交通に入れようとしても入らないで、プライベートな交通に全部入ってくるということになると、結局CO2が増えるとかというふうな形になりますので、何年に何をするかということよりも、むしろ自動運転とかシェアリングに関してはいつの段階で何を行うのか。それに対して民間にただ任せるだけじゃなくて、公共の側のいろんな規制が関係しておりますので、そこのコントロールをどうするのかというところが非常に肝要になってくるかと思います。その辺りがポイントになるかと思いますので、ここにどれだけ書き込めるかということはあろうかと思いますが、ぜひご一考いただければと思います。

 以上でございます。

浅野委員長

 自動車が電気に変わるということと、自動運転とのコンビネーションというのはかなり強調されているような事務局の案なのですが、この辺りについてはいかがお考えですか。

谷口委員

 電力自体とコンビネーションがされるという点は全然問題ないと思っていて、あとそれと水素も絡んでくると思いますので、その辺りです。あとまちとの連動で、オフグリッドがどれだけ実現できるかというふうなことも、地域によって違うと思いますので、本当はその辺りまでミクロな議論をしていただければありがたいと思います。ここにはちょっと書き込めないと思いますけど。すみません。

浅野委員長

 ありがとうございました。それでは大塚委員、どうぞ。

大塚委員

 ありがとうございます。簡単に5点申し上げたいと思いますけども、まず10ページのところの右のほうに低炭素燃料サービス提供事業者が非常に重要だという話が出てきていますが、その1行上のところで「輸入に加え」というのがあって、これはオーストラリアからの輸入とか考えていらっしゃるんだと思うんですけども、やはり輸入の場合には輸送のところでCO2が出ますので、あまり望ましくないということがあると思うので、輸入を少なくとも第一義的に出すというのは、ちょっといかがなものかという感じがしますので、意見として申し上げておきたいと思います。

 それから二つ目ですけども、3月におまとめいただくというですが、2050年の80%削減の目標を達成するために、2040年辺りにどういうふうに定量的な目標を立てるかということが結構重要になってくると思いますので、今日のご報告、割と定性的なものが多かったんですけれども、その辺も、もしできれば入れていただけるとありがたいということを2点目に申し上げておきます。

 それからあと、やや細かい話ですけども、CCSに関しては結構前向きに捉えておられて、2030年辺りからも始めるような議論が書かれていて、大変よろしいかと思いますけども、CCSに関しては国のほうも適地を探していただくとか、制度整備をしていただくとか、ルール設計をしていただくということが必要になってくると思います。これをみんな民間に全面的に任せておいては多分、民間のほうもリスクをとるのはちょっと難しいと思うので、国のほうがある程度汗をかいていただく必要が、ルール設計とか。原因者負担原則はもちろん大事なんですけども、ルール設計とか制度整備とか適地の探索とかで、汗をかいていただく必要があると思いますので、国のほうもぜひその対応をしていただきたいということと、法制化を充実させるということも大事だろうということを申し上げておきたいと思います。

 第4点ですけれども、カーボンプライシングのような話もあちこちに出てきていて、非常に重要だと思います。産業界を中心に自主的取組をしてきていただいていて、非常に頑張ってきていただいていると思いますが、他方で前にも問題になったように、炭素生産性は諸外国に比べてむしろ劣ってきてしまっているような、残念な状況が出ております。これは一生懸命やってくださっているんだけども、必ずしも低炭素化に直結することだけではなかったということになってしまうのかなというところも、残念ながらあるかと思っておりまして、そういう意味でもカーボンプライシングは今後、非常に検討に値するものだということを申し上げておきたいと思います。

 それから再生可能エネルギーに関しても、かなり出ていましたけれども、これは環境省の担当ではないと思いますけども、現在再生可能エネルギーの発電事業者が新しく発電をするときに、送電網に関しての費用負担について原因者負担ということで、再生可能エネルギーの発電事業者が負っているのが当然だという考え方が従来とられてきていて、それが現在もとられているわけですけども、再生可能エネルギーを普及させていくためには、その方式が果たして当然かどうかということをゼロベースから考える必要がぜひあると思いますので、意見として申し上げておきたいと思います。

 以上でございます。

浅野委員長

 大塚委員、CCSの法制化についても検討しておられるようですが、何か特にタイムスケジュールとして急ぐことはどんなことかということで、何かつけ加えることがありますか。

大塚委員

 2030年に商業化することを考えたら、今から早くつくっていただいて、一刻も早くつくっていただいて、皆さんに知らしめることが必要だというふうには考えております。すぐにできるものではないので、どうやっていきますかという方向性を示すというのが、非常に早いうちに示すということが重要ではないかということを考えております。

浅野委員長

 ありがとうございました。荻本委員、どうぞ。

荻本委員

 最初に横断的な話をして、あと個別の話をさせていただきます。

 内容についてキーワードというのは、非常によくそろっているなというような気がしております。この段階で横断的に一番気になるのは、お互いの時間関係が、ちょっと合っていないかなと。つまり2030年、2040年、2050年と書いてある下に、いろんな項目が書いてあるんですけれども、果たしてそれが合っているのかというところは、大分疑問なところがございます。なので、2050年はどんな姿なのか、2040年はどんな姿なのかということを見て、ぜひそこを再チェックをしていただきたいかなというのが第1点です。

 それから「機会と課題」というふうに書いてあるんですが、実際にはまさに課題のほうなんですが、技術だけでは入らないと。例えば典型的な例はCCSという技術があっても、それだけではCCSは入らない。余りにも当たり前なので、これはよく議論されます。なんですけども、この中に入っているいろんな、特に話がややこしい電力のところのいろんなサービス、調整力というやつです。これを入れていくためには膨大な制度整備が要る。これはEVにも言えますし、いろんなものに言える。

 課題の中に制度がもうかなり影響するんだと。これは環境省さんのレポートでまとめられているように、2050年に向かう技術は、ほぼあるんだということが本当だとすると、何でそれは入らないのという部分の半分ぐらいが制度が足りないからであると。だからそこを何とか今から足元から整備していくのが、非常に大きな課題なんだということを、もう少し掘り下げていただけないかなというのが横断的な2点目です。

 ここから個別ですけれども、4ページ、その前、国富の流出とか、そんな話が出ていました。今フィットの賦課金が年間2兆円を超えるということで、これが国内で回っていればいいんですが、実は相当量が外に出ているという事実があります。なので、これ全体のトーンとして再エネを入れさえすれば、または低炭素化すればもうかるというように読めるんですが、実はそうではない。正しく導入した時に限ってそうだというところをどこかに書いておかないと、何かみんなで低炭素化に殺到すれば何かもうかるというように読めるところが危ないかなと思います。

 その一つの例が4ページの左下に、地方活性化ということがございます。エネルギーに関して言うと、太陽は等しくいろんなところに照るので、一見よさそうなんですけれども、当然送電線や配電線が十分あるのかというようなことを考えると、どう見ても山の上に置くわけにはいかないとか、やはり再生可能エネルギーには非常に大きな地域特性が影響します。なので、等しくどの自治体も再生可能エネルギーを同じように入れて、幸せになりましょうというのは大分違うかなというふうに思うわけです。これは全国の自治体がみんなイチゴとキャベツとメロンを同じだけ作れといっているような話ですから、これは明らかにおかしい。なぜ再生可能エネルギーだとこう言ってしまうのかということは、ぜひ再チェックをしていただきたいというふうに思うわけです。

 それからどこということはないんですが、7ページのビジネスの辺りを見ますと、どうしても物が並んでいます。物が並ぶこと自体はまずいわけではないんですけれども、例えばEVをエネルギーの分野に使おうとすると、EV自体も要るんですけれども、EVをアグリゲーションするプラットホームが要ると。ここは今アメリカのカリフォルニアも非常に速いスピードで話が進んでいます。なので、もしかするともう5年後ぐらいには充電システムの勝負がつこうかという状況です。しかし、後のほうを見ると、そういうプラットホームの話は出てこないし、デマンドレスポンスというのが普及するのは随分後のように書いてあります。

 ということで、時間の話もあるんですけれども、ぜひ物ばかりではなくて物をつなげていく、ITと表現すればいいんですが、実はITじゃないんです。ITは単に情報を送るだけで、コンテンツの話はしていません。なので、そのコンテンツを含むようなプラットホームが重要なんだということを、ぜひ多くの人に知らせられるような内容にできないかなというふうに思うわけです。

 それから、8ページの炭素循環型・資源循環型、全然悪くないんですけれども、余りにもcoverageが大きいので、後でこれは全てここに当てはまるんだといって、何でも取り込もうとすると、ちょっと危ないと思います。そこで、実際何のことなんだということを、明らかにしていくというプロセスが必要だと思います。その例として、10ページのところに電力という中に、「洋上風力」という言葉があります。これは別のところでもお願いしているんですが、洋上着床と洋上浮体では(キーとなる技術、経済性などの)条件が全く違います。ぜひ分けた議論をするようにしていただきたい。

 それから先ほども出ましたけれども、水素です。もう言わないといけないかなということで申し上げますが、水素はすぐには来ません。あり得ません。なぜかというと、一つは輸入は難しかろうというのが先ほどの一つの話。もう一つは再エネから水素がつくれるのは、別のページにございますように、2040年ぐらいだと、このレポートに書いてあるんですね。

 書いてあるんですが、こういうところを見ると、なぜか再エネが随分もしかしたら5年後ぐらいに作っているのではないかということを期待する人がいるような気がして、私はそれはかなり間違いだというふうに思っています。やはりこれは時間軸の問題ですが、整理をしていただきたいと思います。

 あとはそんなところですかね。とてもいいレポートだというのが私の基本的な理解の上で、幾つかのところをぜひブラッシュアップしていただきたいというふうに思っています。

 以上です。

浅野委員長

 ありがとうございました。

荻本委員

 ごめんなさい。ちょっとすみません。それで若干コマーシャルなんですが、IAEAが後で事務局にお伝えしますけれども、この1月に「System integration of renewables」というレポートを出しました。これは過去3冊出たレポートを我々がというと、ちょっと偉そうですけども、いろいろ言って、3冊もあると読みにくくてしょうがないんで、1冊にまとめてもらった貴重なレポートでございます。

 これはヨーロッパが再生可能エネルギーを入れてきた。いろいろ失敗した。失敗に基づいて彼らが何をしないといけないかということを縷々書き連ねて、これはインサイドシリーズ2018といって、IAEAの中では教科書みたいな位置づけです。そういうところに書いてある情報が、残念ながら日本の議論の中ではキャッチアップされていないというふうに思います。私の手元でも今翻訳していますけど、とりあえず事務局には英語版をお送りしますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

浅野委員長

 ありがとうございました。加藤委員、どうぞ。

加藤委員

 まず資料は非常にご提言の内容、まとまっていて、非常に感銘をいたしました。ありがとうございます。

 ビジネスという観点で、特に国際市場の中で、国際経済の中で日本経済のことを考えたときのお話として、まず2ページ目ですけれども、最初の主要メッセージの1番というところに、国際競争力の源泉と、そのとおりだと思います。ただそれをもうちょっと補強するということでは、やはり世界の脱炭素化の今、大きな動き、合意事項、それに今追いついていない日本が、こういった大きな確かな方向性を持つことで、追いつき、追い越すという、そういった絵空というんですか、その必要があるんじゃないかなと。さもなければ日本経済、あるいは日本の企業が世界のバリューチェーンからはみ出してしまうというような危機感も、あわせてここに強調されるべきではないのかなというふうに思いました。

 それに倣って、それの流れなんですけども、例えば10ページで、エネルギーの問題が書いてあります。ここでは火力ですとか化石燃料電源も保持というようなことを書いてありますけれども、諸外国の戦略というところにもありますが、火力発電のフェードアウトというのが言われ、世界でも、もう石炭火力からの撤退連盟みたいなものができたり、大きく世界は脱炭素、本当の意味でエネルギーの脱炭素もどんどん進んでいるという中で、先ほど申し上げたようにサプライチェーン、バリューチェーンの世界のルール、ゲームチェンジ、ルールチェンジという中で、日本がどう存在するかというところを、ぜひ考えていただいたほうがいいのではないのかなと。

 まさによく話題に出るAppleさんとか、ああいうところが再生可能エネルギーが、もう事業を一緒にやっていく上での必要最低条件というような状況にもなってきていますので、その辺の考察があるべきかなと。やはり段階的な廃止というような大きな流れの中で、どうやって日本の社会全体がそういう課題に取り組むかというほうがいいのではないのかな。それで最後の12ページのカーボンフリーないろいろな技術の革新というものにつながっていくんではないのかなというふうに思いました。

 それからもう1点、ビジネスの点で意見なんですけども、5ページのところで、ライフスタイルとか、6ページの地域の経済というところでも、今まさに荻本委員のほうからも多少ありましたけども、機会とか技術的なところで、ICTとかIOT、AIというのが結構簡単に書かれているんですが、これさえあればいいというものではなくて、それをうまく回していくプラットホームですとか、エコシステム全体の絵を、もうちょっとはっきりある程度具体的に明示したほうがいいのではないのかなと。

 それから資源をさらに循環型に変えていくという面も含めて、やはりいろんなものが物から事という表現もありましたけれども、あとはオンデマンド化ということ、必要なものを必要なだけという経済というのが、今世界の潮流になっていますので、そういったオンデマンド化によるエネルギーの効率化とか、あるいは資源の無駄の排除みたいなことでの脱炭素への貢献というのも、ぜひ考えていただければいいのではないかなというふうに思いました。

 以上でございます。

浅野委員長

 ありがとうございました。崎田委員、どうぞ。

崎田委員

 ありがとうございます。今回のを拝見して、非常に細かく考えていただいているというふうに全体を見て思いました。それで幾つか発言させていただきたいことがあり、今のところ5点ほどコメントさせていただきたいというふうに思っています。

 まず3ページなんですけれども、大幅削減のために、まず今あるいろいろな技術とか物もしっかり取り組むのが大事という現行取組の延長と、社会システムのイノベーションと革新的技術のイノベーションという、この三つの段階で書いていただいたのは、非常に社会にとってわかりやすいんじゃないかというふうに思います。2050年になると、もう何か全部変わんなきゃいけないというようなイメージもありますが、今あるものもしっかりやっていく、そして変革と両方でやり遂げるんだということは、とても大事なことだというふうに思っています。

 実は今地域で、地域事業者さんの省エネ診断というのをやって、どのぐらいLEDを進めたりして変わるかというのを、いろいろかなり初めて省エネをやるというような地域事業者さんに参加いただいて実験をやっております。先日そのデータをじっくり見たんですが、2、3階建てのオフィスビルでLEDに全部変えるというだけで、電気の使用量が大体6割ぐらいが減っているという、そういうデータも本当に出てきておりまして、やはりまずはその入り口からしっかりやるというのも大事だというふうに痛切に感じております。

 次に4ページなんですが、地方活性化のイメージというところがあって、地域の資源をしっかり活用しながら、エネルギーを生かしていくというのが、これからの温暖化にも関わる地域づくりとして大事だと思いますが、単にエネルギーとして、これを地域資源でみんな活用しましょうといっても、なかなか少しコストが高いエネルギーを買うというふうに、消費者がならないというケースも伺っています。そういう意味では、やはり地域づくりとかそういうものと連携して、こういう視点をしっかり広めていくことが大事なんではないかというふうに思っています。

 その関連なんですが、6ページのほうにも、地域と都市の課題と機会のポイントってあります。今環境基本計画や循環基本計画で、地域循環共生圏という、そういうような視点で新しい地域の特性に応じた地域づくりという話が広まっていますが、そういうこととも連携させて、いろいろなタイプを描いていただくといいんではないかというふうに思いました。

 なお、この6ページの左側の絵に、海辺に水素のステーションがありますけれども、今太陽光をしっかりPower to Gasで蓄電するような実験を始める山間部の地域とか、いろいろ増えていますので、少し多様な可能性を考えてこういうところの例をつくっていただければありがたいなというふうに思います。

 次に7ページなんですけれども、この下にピンクのところが引いてあって、イノベーションを支える施策の方向性、やはり新しい取組をしっかりと広めるためにどうするかというところは、大変重要だと思っています。先ほど自治体の計画づくりなどを支援するということも必要なんではないかというご発言がありました。自治体の計画づくりとか、そういう面的な広がりをどういうふうにしっかりと支えるかという、その辺の施策も一つ入れていただくのは大事なことだというふうに思っております。

 最後なんですけれども、ビジネスのところにやはり水素のことなどが大変強く出てきております。今後のことを考えると、今水素を活用するための規制改革が30から40項目が出ていて、それを見て驚いたんですが、水素スタンドに入れにきた方の名前を全部書いて書類をつくってとか、やはりかなりこれまでのいろいろな安全対策のことで仕組みができているものが多くて、本格的に活用する時代の規制ではないような印象を強く持っていますので、1回全部の規制を考えた上で、どうやって国とか自治体が役割分担するのかとか、本格的に話してもいい時期に来ているんではないかというふうな印象を持っております。よろしくお願いいたします。

浅野委員長

 ありがとうございました。それでは下間委員、どうぞ。

下間委員

 京都市の下間でございます。自治体の職員といたしまして、今回の事務局のまとめ、わくわく読ませていただきました。

 実は京都市では地球温暖化対策計画、ちょうど1年前に改定したんですが、サブタイトルに「ゼロへの道」というのを大胆にも書かせていただいています。2050年80%削減というのが夢物語ではなくて、国がこうすればできるというビジョンを示されるということは、本当に重要だということを改めて感じているところでございます。

 そこで、5点ほど申し上げたいと思います。

 一つは3ページにもございますように、国のビジョンにおいて目標を実現するために、現在の取組でどれだけできる、その普及でここまでできる、さらに革新的技術のイノベーションでやはりこれだけ必要だ、こういった道筋をしっかりと、できるだけ根拠をもってといいますか、わかりやすく説得力のあるデータも含めて、あれば非常にいいなというふうに思った次第でございます。

 2点目ですが、全体として同時解決というのが大きなテーマだと思うんですけれども、今後の日本社会の大変大きな問題として、人口減少問題、あるいは少子高齢化、社会の担い手自体が減っていく、こういった問題について、もう少し記述があればいいのかなと思いました。

 3点目ですが、世代の問題といいますか、2050年より十分早い段階からこの計画を普及させていくということになりますと、そのころ行動し、選択する世代というのは、今でいったら小学生とか中学生、さらにはそれよりもっと下の世代も視野に入れて考えなければいけない。まだ見ぬイノベーションを生み出していただくのも、そういった若い世代であるわけであります。そういう意味では、未来のあるべき低炭素なくらしとか、あるいは都市、地方の姿をわかりやすく示して、それを学ぶ仕組みも必要ではないかと思っています。

 4点目でございます。施策の整合性に関してですけれども、さまざまな社会問題の同時解決のためには一層の分野間の連携というのが必要になってくるかと思います。

 今後ビジョンに記載をしていく絵姿とか、あるいは数値目標、こういったものも国の各種ビジョン等の整合性のとれたものに、当然のことながらしていかないといけないと思います。特にそういった数値については、自治体が削減目標を算定する、こういった際の根拠にもなることが多いわけですから、しっかりと共有し、また情報公開をお願いしたいと思っています。

 5点目ですが、先ほども少しございましたが、国と自治体との役割という部分で、今地球温暖化対策というのは国と自治体、それぞれ独自の対策を行って、独自に評価している、こういった状況だと思います。よく言えば独自にですが、ややもするとばらばらになりがちというところもあるかと思います。自治体では地球温暖化対策というのは任意行政という色合いが非常に強いわけでございまして、それがいいところでもあるんですけれども、温室効果ガス80%削減という大きな目標達成のためには、全国各地でPDCAサイクルを回しながら、計画的に削減していくということが必要かと思います。

 そういう意味で、国が自治体に期待する役割とか、あるいは求める取組、こういったことを明確にしていくという視点も、このビジョンの実現のためには必要かと考えております。これは自治体の側にとっても役割が明確にされることで、施策の進捗管理とか、あるいは予算の確保とか、こういったところでもメリットが大きいものと考えております。

 以上でございます。

浅野委員長

 ありがとうございました。それでは続いて根本委員、どうぞ。

根本委員

 遅れてまいりまして申し訳ございませんでした。6点ほど申し上げたいと思います。

 1点目、長期目標自体の考え方について、私どもは一定の方向性を示すものだということを、繰り返しこれまでも申し上げてきました。その意味では諸外国はさまざまな不確実性を考慮して、複数の削減パスを示していると考えております。今回の資料は、全体を通して、単一シナリオになり過ぎていないかと懸念します。さまざまな技術動向や経済動向など、バラエティに富んでいることを踏まえ、それらに応じて柔軟性を確保していくことを、全体を通してお願いをしたいと思っております。

 2点目、3ページにある「2050年80%減」の記述に関連して、国際貢献の部分が、さらなる可能性という段階で触れられるにとどまっております。日本の国情を考えると、むしろこの部分にハイライトすべき事項が多いのではないかと思います。国内に拘泥し過ぎることによるデメリットはかなり大きいと考えております。

 3点目、4ページに化石燃料の輸入の減少が国富流出の抑制に寄与するということが書かれております。確かに、そういう側面はあるのかもしれませんが、その結果として産業構造がどうなるのか、あるいは代替エネルギーの導入コストがどうなるのかといった分析がないままに、この部分だけで判断するのは極めて危険ではないでしょうか。

 4点目、10ページ目に、再エネの主力電源化と書かれておりますが、これはフォーカスされているのが非化石電源、あるいはゼロエミッション電源だからという部分が大きいと思います。それでは、もう一方の原子力の位置づけについてどのように考えるべきなのか。これは長期を考える場合には、当然記載すべき話になると考えております。日本としては、原子力は当然に必要だというのが私の考え方です。

 5点目、これまで、エネルギーについては、制度全体としてS+3Eの実現を目指してずっとやってきており、これは2050年に向けても変わらないと考えております。その中では当然、化石燃料の利活用、熱の利用を含め、そういったところについても配慮すべきと考えます。

 6点目、価格シグナルによる市場の活力最大化ということを、9ページ等々で書かれております。こちらの部分が、これまでにも申し上げてきたところですが、明示的なカーボンプライシングを指すのであれば、この部分については絶対に反対です。むしろこの国のイノベーションを阻害するというのが、私どもの考え方です。理由についてはこれまで申し上げてきたので、ここでは繰り返しません。

 7点目、資料全般について、先ほど技術の社会導入について言及がありました。そこでは、制度の変更が必要だというご指摘がありましたが、制度とともに、コスト問題が非常に大きな要素としてあります。コスト問題を解決しないと、社会でイノベーションは起きないので、その部分への配慮をぜひしていただきたく思います。そういう意味で、この機会と課題の議論に対してコスト構造、benefit構造、産業構造、経済社会構造といったところを、目に見える形、numericalな形で分析していかないと、道を誤ることになりかねません。ぜひそういうところについて、目に見える形での議論をさせていただければと思います。

 私からは以上です。

浅野委員長

 ありがとうございました。それでは廣江委員、どうぞ。

廣江委員

 ありがとうございます。2点申し上げます。

 まず1点目ですけど、2050年を念頭に置いて大幅なCO2の削減をする。80%の是非はともかくとしまして、大幅なCO2の削減をするときに、再生可能エネルギーが大きな役割を果たすというのはそういうことだろうというふうに思っています。

 ただ、やはりエネルギー供給といいますのは、相当の部分を一つの型枠に依存することは大変危険だというふうにも感じます。これについては島国である日本の場合には、やはりいろいろ議論がありますが、石炭も含めたバランスのよいエネルギー構成ということを目指すということが大事だと考えています。

 その意味で申しますと、例えば再生可能エネルギーの中でも現在はあまりシェアの高くない地熱であったり、国産のバイオマスも大事だと思いますが、何といいましても今、根本委員からもご意見のございました原子力発電の有用性、有効性というもの、これは真摯に向き合って議論することが必要であるというふうに考えます。これが1点目であります。

 それから2点目でございます。これは再生可能エネルギーのコストについてであります。ご承知のように現在の日本のフィットの買い取り価格は欧米に比べて非常に高い、これは事実であります。もちろん2050年になれば、これは相当程度下るだろうというのは、大いに期待をしているところでありますが、太陽光あるいは風力といった自然変動電源の場合には、残念ながら火力のバックアップであったり、蓄電池、バッテリーのサポートがなければやっていけないので、このコストも当然考えないといけないということになります。

 例えば火力をとりますと、単に古い設備をずっと持っていればいいというだけではなく、当然適切な補修はしていかなければなりません。またあるいは本日ご指摘になっていますような水素発電をするんであれば、新たな設備をつくらなければならない。当然発電所には人を張りつけておかなければならないといったコストも考えないといけないというわけであります。したがいまして、もし自然変動電源が相当増えていくということをするならば、こういったコストも相当程度織り込まなければならない。いずれにいたしましてもエネルギー選択の議論をする場合には、以上のような点も十分に目配りをして、幅広い議論をお願いしたいというふうに思う次第であります。

 なお1点、先ほど再生可能エネルギーの接続について少しご指摘がありましたので、現状を少しご説明させていただきたいと思います。

 現在、さまざまな電源は私どものネットワークに接続をいただく場合には、電源線といいまして、その電源から最初の変電所までは、これはそれぞれの事業者が負担をし、そこから先の上位の系統と言われる部分につきましては、一部を一般負担にし、一部は事業者に負担いただくというシステムになっています。これは私ども旧一般電気事業者も新電力さんも、再生可能エネルギー事業者さんも皆同じ扱いということに、原則はなっています。そしてこういった考え方といいますのは、一部例外の国もありますが、基本的には諸外国、同じような考え方がとられているということであります。

 もちろん自然再生可能エネルギー業者さんゼロにしたらいいじゃないかという議論も、決して否定するわけではありませんが、もし仮にそうするとするならば、その費用はいずれかの方に回ってくるわけでありまして、一般的に考えられるのはフィットの買い取り事業に乗せるかという話になります。現在既にご承知のようにフィットの賦課金だけで2兆円、電力料金の10%になっていますが、これを引き上げるという議論にもなりかねないわけでありまして、もし議論をするなら、こういった点も踏まえて議論しなければならないということだというふうに考えております。

 以上でございます。

浅野委員長

 ありがとうございました。それでは増井委員、どうぞお願いします。

増井委員

 ありがとうございました。全部で3点ほどございます。

 まず1点目がこの報告書、機会と課題ということなんですけれども、この報告書自体の位置づけというのがどういうふうなものになっているのかというところ、確認させていただければと思います。

 冒頭、3月に基本的な考え方を示すということではあったんですけれども、基本的な考え方とここに書かれている内容というのが、どういう関係にあるのか。恐らく日本全体としてこういうふうな方向に行かないといけないという、そこの指針という意味ではわかるんですけれども、重要なのはそれぞれの主体が置かれている立場が環境というふうなものに踏まえて、やっぱりボトムアップで考えるというようなことも必要になってくるかと思います。そういった中で、このレポートの位置づけというようなものがどういうところにあるのかというところ、確認させていただければと思います。

 2点目なんですけれども、目標として2050年8割削減というのは非常によくわかりますし、それが大目標なんですけれども、それに対してどういう社会、あるいはどういう生活をしているのかというところというのが、少しちょっと弱いのかなというふうに思っております。先ほどどなたかの委員もご発言ありましたけれども、恐らくその社会像によって実際排出される温室効果ガスの量は変わってくる可能性がありますし、そういう社会の状況によってとり得る対策というのも変わってくるでしょう。またそのためにはどういうふうなことをそれぞれしないといけないのかということが、いろいろ変わってくる可能性がありますので、そういう意味でどういう社会を目指しているのか、どういう社会を前提としているのかといったところの記述も必要になっていくのではないかなと思います。

 2ページのところに「市場の成り行きだけでは困難であり」ということで、文書としては成り行きではこういう8割減というのは無理だよというメッセージは明確に書かれてはいるんですけれども、じゃあそのためにはどういうふうなことをしないといけないのかということも、やっぱり明確にしておかないといけないのかなというふうに思っております。

 3点目は、最後に発言したところとも関係するんですが、決して8割減というのは絵そらごとではないんだよということが、明確に書かれているというところは非常に重要かなと思っています。

 特に3ページのところに書かれております現行取組の延長、社会経済システムのイノベーション、革新的技術のイノベーションという、こういう三つの異なるステージのものを組み合わせることで、8割減というのが実現できますよという、つまりそういうメッセージは非常に重要だというふうに思っております。

 そういう意味で、今回ほかのそれに続くページでロードマップのようなものが書かれておりますけれども、それぞれの中にも例えば取組延長としてはどういうふうなものがあるのか、社会システムのイノベーションとしてはどういうふうなものが必要になってくるのか、技術革新というのがどういうふうなものが必要になってくるのかといったところも明示されておくと、非常にわかりやすくなるのではないかなと思いますので、サマリーということではあまりたくさん書けないかもしれませんけれども、この3ページのこの三つの削減のイメージというのは、非常に重要なメッセージかと思いますので、ぜひ取り込んでいただければと思います。

 以上です。

浅野委員長

 では安井委員、どうぞお願いいたします。

安井委員

 ありがとうございます。遅刻をしてまいりまして申し訳ございませんでした。ご説明の最後しか伺えませんでした。

 全体的な方向性として、感想としてちょっとほんわりし過ぎているかなという気がしますが、こういう文書を公開する意図もわからないではなくて、あまり大変だと言うばかりじゃどうしようもないんで、それはそうなんですけど、でも一面日本人が根本的に考え方を変えないと、これはできないなというものでもあるということは、またやっぱり別途言っておかなきゃいけないかなという気がいたしております。下手をしますと、先ほどもご指摘既にあったんですけれども、今回のパリ協定に取り組んでいるスピードが余りにも日本だけはといいませんが、遅い。世界の潮流に完全に2週遅れぐらいになっちゃっておりまして、このままだと、それこそ先ほどご指摘のとおり、サプライチェーンからはじき出されちゃうかもしれないというような状況もあるかと思います。

 例えば3ページでございますが、イノベーションというものは確かに重要なんですけど、世界的に再生可能エネルギー云々だと、もうコスト重視というところに、今はほとんど集中しておりまして、昨年の暮れぐらいに、砂漠につくらないとこんなコストにならないんですけど、1.79セント/kWhという、とんでもないお値段が、今はもっと安いのが出たかもしれませんが、1kWh2円です。このぐらいで今もう世界的にはできてしまうというような状況になっているんですけど、日本は本当に高いんです。

 こういう高いものをどれぐらいやるのか。とにかく日本にこういうものを真面目にやろうとしたら、例えば太陽電池の効率を2%上げるということを頑張ってもだめで、今まで見たこともないものをつくるんだ、ぐらいのつもりのイノベーションをやらないと、本当はできないんだということを、多分こちらの方はご存じなんで、むしろ傍聴の方に申し上げたいというふうに思います。そのぐらい大変なことなんだと思います。

 それでは次に参りまして、次は7ページでございますが、地域イノベーション、地域イノベーション大変重要でございまして、地域がどうやって生きていくかというのは大変重要なんですけれども、地域に今、こういう自然エネルギーというものを導入していこう、これ大変重要なんですけど、やはりいろいろと話を聞いてみますと、なかなか大変です。例えば中小水力を大量導入しようなんて思いまして、いろんなところに入れようということ、これはやらなきゃいけないんですけど、そうなりますと、既得権があるんです。誰も漁業はやっていない河川なのに、漁業権が設定される。そういうときに日本ってみんなそうなんでしょうね。そういうことになりますと、非常に余分なコストがかかってきて、それで中小水力の値段も高くなってくる。ですからある意味で社会制度の改革までやらないとこれだめなのかもしれないです。そのぐらいの覚悟を持って進めないと、多分これは動かないなという気がいたします。

 一番最後のページ辺りでございますが、先ほどご指摘もありましたけれども、「再エネ由来の水素」という言葉がありましたけど、残念ながら日本というところは面積が足りないのと、それからあと気候の問題があって、やはり台風が2個同時に来るという可能性もないわけではないので、多分自然エネルギーだけでやれるという国じゃないんです。したがって、再エネ、確かにいっぱい要るんですけど、どこまで入れるのかなかなか難しいところで、余った再エネでもって水素をつくるというシナリオは、どのぐらい本当にfeasibleなのか、私も想像ができない、そんな状況であります。

 それじゃあ水素どうするんだ。これどこかから買ってくるしか多分ないんでありますが、例えばサウジアラビア辺りから水素を買ってくる、石油を水素とCO2に分解して、CO2はCCSで頑張って、URでやって頑張ってもらう。多分かなりコストは安くなりますから、それはないわけじゃないと思いますが、その辺りまでは本当に戦略を今から考えておかないといけないという気がします。

 したがって国際関係どうやってつくるんだみたいな、そんな感じ。サウジアラビアは多分やってくれるんじゃないかという気がしますけど、それだけではなくて、例えば本当に電力をどこから輸入するんだということも考えなくちゃいけないし、電力も一番近いのはサハリンかな、宗谷海峡って44kmしかないですから。ですからもうあそこに海底直流送電をやるのは簡単にできますから、それはどうやって、後は政治の問題ですよね。そういうようなことまで考えていかなきゃ、多分いけないだろうなという気がします。EUはさすがにまさに本当にいろいろ検討していて、アフリカ辺りに直流送電網を引いて、それでアフリカの砂漠で起こした太陽電池による電気を買ってくるという戦略ですよね。そのぐらいの戦略を持たないと、日本もあまり偉そうなことは言えないかななんて、そんな気がします。

 最後、このページでよろしいとは思うんですけど、どうしてもゼロカーボンができない産業というものとして、鉄鋼とセメントとあと非常に例えばガラスをどうやって輸入するかみたいなところもあるように思うんです。そういうところに配慮した記述がないと、これを見た瞬間にこれはできないよと、もう全面否定をされてしまいかねないという気もちょっと懸念としてはございます。

 以上です。

浅野委員長

 ありがとうございました。多くの意見をいただきました。かなりのものはコメントだったというふうに思います。参考になるご意見をたくさんいただきましたので、これをもとにもう一度、次回のために事務局で準備をいただきたいわけですが、ご質問らしきものが2、3点あったと思います。特に増井委員からの位置づけがどうなっているのかというご質問が、多分ご質問だったと思います。それ以外にも事務局がもし今お答えできるということがあれば、どうぞお答えください。

木野低炭素社会推進室長

 ありがとうございます。まず委員長からもありましたけれども、さまざまな視点で今後我々がさらに考慮すべき点、ご助言いただきましてありがとうございました。地域の視点ですとか、各施策を横ぐし的に見ながら、あるいは時系列を考えながらというところ、詰められるところは詰めていきたいと思います。

 また、特に3ページでお示しいたしました今後の取組のイメージにつきましては、わかりやすいというコメントをいただきつつ、できればより定量化、根拠を持ってということもありましたし、ほかにも、コストも具体化できないかとか、そういったところも含めて、我々がしっかり取り組むべき課題として捉えたいと思います。

 あと増井委員からございました、この資料の位置づけです。この資料の1ページ目を再度ご確認いただきたいんですけれども、3月に向けまして環境省としての今後長期戦略に向けて、大幅削減を目指して取り組む基本的な考え方といったところを取りまとめていきたいと思ってございます。中心になっていくのは長期低炭素ビジョンでお示ししていただいたような基本的考え方ですとか、絵姿、こうしたことを中心に捉えていくつもりですけれども、この大幅削減を実現する絵姿に向けた過程を、どのような機会、課題を捉えつつ検討していくのかといったところを今回整理させていただきました。ですので、この資料のエッセンスについて、この絵姿を実現するための対策ですとか、施策の方向性、そうした内容はぜひ生かしていきたいと考えております。

 あと根本委員から、原子力の考え方が、この資料にないと、たしかご指摘があったと思います。これにつきましては長期低炭素ビジョンをおまとめいただいたときに、今後2050年80%削減を目指す絵姿の中で、低炭素電源を9割、この低炭素電源という中の一つに原子力ということを位置づけていただいております。環境省としても、基本的にはそういう認識のもとで、環境省の立場で、ここで具体的にそれをどう実現していくかという点では触れていませんけれども、政府全体の議論の中で、原子力については議論されていくものと認識しております。

 事務局からは以上です。

浅野委員長

 これまで低炭素ビジョンのまとめ、その背景として現在持っている技術で何ができるのか、あるいは将来どのような技術を開発できるかということについて、かなり細かく議論をすることができていまして、それを実際にじゃあどう生かしていくのかという、その辺りのところが大きな課題であったと思うのですが、今回のペーパーでとりわけ何人の委員からもご指摘がありましたが、制度的なイノベーションというものの重要性ということが、かなりいろいろ言われました。この辺はやっぱり誰かが発信していかないとなかなか動かない部分だと思いますので、ぜひ次のペーパーでは指摘されたその辺りをしっかり生かせるように書いていただきたいと思います。

 それから大前提として、安井委員がしばしば言っておられる日本の持っている事情のようなものを、まずきっちり踏まえて議論しているのだということを、当然前提になっているのですけども、そこはしっかりメッセージとして伝わるようにしておかないと、何か外国のことを丸写ししたのではないかという余計な批判を受けたくないので、その辺りもぜひしっかりと受け止めていただきたいと思います。

 それでは今日はいろいろとご意見をいただきましたので、次回またこのペーパーの改定されたものともとに意見交換を続けていきたいと思います。

 本日はもう一つ、気候緩和策に関する国際協力ビジョン(仮称)(骨子案)が、できつつありますので、これについては事務局からご説明をいただきたいと思います。

小川国際地球温暖化対策担当参事官

 国際地球温暖化対策担当参事官の小川です。よろしくお願いいたします。

 このビジョンでございますが、そこのクレジットもございますように、気候変動緩和策に関する国際協力のあり方検討会というものを、環境省の委託先ですが、設置をしております。目的としましては、パリ協定の目標達成のために途上国も含めて、世界全体での大幅な削減が必要となっておりまして、我が国としてどのような国際協力をしていくか、いろんなご意見をいただいて論点を整理し、考え方をまとめていくということを進めております。

 また、このビジョンがまとまりまして、今後策定される我が国の長期的な温室効果ガスの低排出型の発展のための戦略という、長期戦略の議論に資するということを期待しておりまして、そういう形で今回、先週骨子について議論をいただきましたので、今回ご報告をさせていただきたいと思っております。

 メンバーですが、この小委員会の高村先生に座長をいただきまして、学識者、民間の方、金融界の方、あとは公的ファイナンス、あるいは外務省、経産省という方で、お二人にはオブザーバーに入っていただきまして、さまざまな意見をいただいて今骨子としてまとめたものです。昨年から検討を始めておりまして、1回目で論点の整理、2回目で日本鉄鋼連盟様とNEC様、あと横浜市のご担当の方から来ていただきまして、ヒアリングをして、先週骨子案について検討いただいております。今回は骨子についてご報告をさせていただきます。

 構成でございますが、まずは2050年における世界規模での脱炭素社会構築ということで、50年においてどういう世界があって、そこに対してどういう日本の貢献があるべきだろうかということについて、まずは一つございます。これに向けて中間的には2030年まで、SDGも一つの目標年とされておりますので、まずは2030年までどういうようなことに取り組むかというような、二つ大きなセクションとしてまとめていただいております。

 要旨、ですが、まずは2050年ということで、パリ協定の目標として世界全体の平均気温の上昇を産業革命前から2℃高い水準により十分下回るようにということで、これの目標に対して、地球規模で脱炭素社会の実現を求められていて、2050年には現在の新興国を含む途上国を含め、全ての国が一律的に気候変動の緩和対策を進めているだろう。排出実質ゼロを目指すようなプロセスにあるということが不可欠ではないか。この達成に向けて日本として、国内での大幅な排出削減を目指すとともに、世界の脱炭素を牽引するような国際的リーダーシップを発揮したい。またこれまで築いてきたいろんな政策対応等しておりましたので、信頼関係を基礎として、パートナー国、途上国を含めたこういう国とのパートナー国との協働に基づく協力を拡大する。日本の強みである技術をもって世界の経済成長と脱炭素化をリードしていきたいということの、まずはあり方を提示いただいております。

 これに向けて、イノベーションについてはずっと議論いただきましたけれども、やはり国際協力の中では、双方に影響するCo-innovationというものが必要ではないかと。かつ協働して日本と当該国、途上国やパートナー国という言い方をしておりますけれども、そこと協働して、そのようなイノベーションを起こしていくのが必要ではないかということをいただいております。

 3ページ目でございますけれども、そこをイノベーション可能とするのにいろんな環境リスクあるいは基盤の整備が必要であろうということで、これに向けて3ページの下のほうにありますけれども、取組の大きな枠組みとしまして4点挙げていただいております。これについてはページを少しめくっていただいてご説明を差し上げたいと思います。

 6ページに、この2について、2030年までの基盤について議論をしておりまして、具体的には7ページから四つ掲げております。

 まず一つ目が、多様な関係者とのパートナーシップの強化と協働の促進ということで、もちろん国同士、都市同士、あるいは企業の間でいろんな協力を進められておりますけれども、そこを踏まえつつ、かつ分野あるいはセクターを超えたいろんな連携も拡充していく必要があるのではないかということで、そのうち挙げておりますのは、都市を中心にしたステークホルダーということで、これはヒアリングで横浜市の事例をご紹介いただきましたけれども、その都市が一つは、これ今後途上国において非常に都市人口が増えるということで、そこからの温室効果ガスが、もう非常に増えるということも念頭にありますけれども、そこの都市の連携も踏まえて、これをハブとして機能するような形で進めていって、都市だけではなく、そこに民間あるいはいろんな金融も参加するような形で進めてはどうかということでいただいております。

 (2)ですが、これは制度、必然的に環境の整備ということでいいますと、制度並びに人材育成ということは必要になってまいりますけど、あわせてパリ協定の中でも非常に重要なコンポーネントとして透明性というのがございます。排出削減の達成をきちんと明らかにして、それをverifyする、確定するということでございますので、透明性の向上についても特に取り込んでいく必要があるということで、この向上によって対策のポテンシャル、ニーズあるいは1枚、9ページにございますように、日本から、もちろんいろんな方に協力をいただくわけですけれども、貢献をきちんと定量化して見える化をしていきたいということがございます。これに必要な制度、あるいは人材育成、あるいはパートナーシップということで、複数の国でいろんな取組を展開していきたいというふうに考えております。こういうことを提案をいただいているところです。

 その次にサプライチェーンございましたけれども、ここはやはり今、大きな形で国際的なイニシアチブも拡大しておりますので、途上国等も含めてサプライチェーンの全体の排出把握、あるいは削減についての取組も進展していきたいということがございます。

 10ページですが、標準化・技術協力の取組ということで、これは日本鉄鋼連盟のヒアリングでいただいた取組として、それを参考に書かせていただいておりますけれども、国際的に統一された方法で排出量の見える化、あるいは削減効果の見える化をしていくと、これを踏まえつつ、かつ技術協力を進めていって、こういう形でセクター別に、何かしらのセクター別の取組があったかと思いますけれども、ここを拡大・発展されておりますので、こういうのも参考にさせていただきながら、実施していくという方向があるのではないかと提案いただいております。

 3点目、これは資金です。資金を大きく公的資金、民間資金でございますけれども、公的資金は、これの効果を最大化していく。また気候変動分野だけではなくて、その他の分野での主流化ということも重要な視点かというふうにいただいております。

 次、民間資金ですけれども、一つは公的資金を効果的にleverageとして活用していくことが1点、かつ11ページのほうですけれども、気候変動対策について投資の拡大、ESG投資ということで近年、非常に取組が進んでおりますけれども、そういう形で公的資金も活用しつつ、かつ民間の投資についてもそういう形で気候変動対策に資するようなものというのを促進をしていきたいというのがございます。特に再生可能エネルギーについては、分野として非常に重要ですので、そこに対する投資の拡大については1項立てられております。

 最後、「成功モデル」の創出とスケールアップですけれども、これは今まで特に環境省の場合はJCMプロジェクトという形で協力を進めておりますけれども、そこから今までの例えば実施例で、2ポツにございますように現地の基準へのスペックイン、あるいはプロジェクトを契機とした新しい市場の開拓ということで、そういう実績も踏まえつつ、12ページの1ポツの丸のところですけれども、一つはパイロットプロジェクトから大型プロジェクトへのスケールアップ、2ポツ目として効果的なプロジェクトの横展開、三つ目としてインフラプロジェクトへの低炭素・脱炭素技術のビルトインというような、こういうような三つの軸で展開していってはどうかということで、今大きく四つの取組として議論をいただいているところであります。

 予定としましては、これ骨子でございまして、3月の中旬に最終の検討会を開いて、一応ビジョンとしてまとめたいというふうに考えております。

 以上でございます。

浅野委員長

 それではただいまのご説明につきまして、ご質問ございましたらお聞きしたいと思いますが、ご質問ご希望の方いらっしゃいますか。それでは根本委員、どうぞ。

根本委員

 ありがとうございます。質問とコメントを申し上げます。

 1点目、全体として見える化への言及をしていただきありがとうございます。具体的な見える化作業を、どういう形で進めるのでしょうか。民間としてもそういう見える化作業をやりたいと思って、幾つかの業界で取り組んでいるのですが、なかなか高い壁があるところです。

 2点目、9ページ等々でTCFDやRE100について言及があります。任意の取組であるうちはよいのですが、得てして規制につながるケースがございます。あくまでも民間の発意に基づく自主性に任せる活動として、政策の体系としていただきたく思います。

 3点目、お願いと質問と両方として、先ほど議論になりました資料1と、ただいまご説明いただいた部分、私は国際部分が非常に重要だということを資料1のところで申し上げましたが、この関連性、ジョイントを環境省の中で、どういう形で全体像としてつくり上げていかれるのか、ぜひお伺いをしたいと思います。 

 4点目、特に先ほどの資料1のところでは、石炭については全体的にフェードアウトということが諸外国の動向として書かれていましたが、IEAの最新の見通しでは、全世界に2040年に向けて、石炭の設備も容量も大きくなることにくわえ、発電容量も大きくなるという見通しが出されていると認識しております。日本の技術が貢献できる分野は、現状の中でもかなり大きな部分があり、そういうところをどのように取り込んでいくのか、あわせて教えていただければと思います。

浅野委員長

 ありがとうございました。崎田委員、どうぞ。

崎田委員

 既に似たようなご質問、出たかなという気がするんですが、今のパリ協定後の世界の国際的な取組の標準化とか定量化に関しての議論に対して、こういうような検討がどういうふうにそういうものの流れに対して対応していこうとされているのか。あるいは世界のそういう意見交換に日本がどう貢献しようとしているのか、その辺教えていただければありがたいというふうに思います。

浅野委員長

 ほかにご質問が、ございますか。大塚委員、どうぞ。

大塚委員

 印象みたいな話で二つぐらいしかなくてすみませんが、一つはJCMプロジェクトに関しての11ページに出てくるんですけど、ちょっと全体の中では非常に限定的な感じがするので、もちろん考えなくちゃいけないことはたくさんあるので、こういうことになったんだろうと思いますが、省庁間でJCMに関しての熱心さって大分違っているような気もしますけども、今後ともJCMはどんどんおやりになっていくつもりだと思いますので、もう少し内容についても書いていただいたほうがいいんじゃないかなというふうに思いました。

 それからもう一つですが、石炭火力に関しては、さっきのようなご意見もございますし、他方でやはり日本が国際協力ということを含めて石炭火力をやっていくことに関しては、かなり強い反発もあると思うので、そこはもう少し書き込んでいただく必要があるんじゃないかなというのが二つ目でございます。

 あとこのパートナー国というのは、一般的なパートナー国というふうに考えていいんですか。それは質問としてお伺いします。

浅野委員長

 ほかにございますか。

(なし)

浅野委員長

 それでは今ご質問がありました。私のほうからも昨日でしたか今日でしたか、外務省の気候変動に関する有識者会合が提言をしています。この提言というものとまるっきり違うようなことを環境省が言うのは、あまり私は感心しないので、タイミングとしてはこれが先に出ちゃいましたが、しっかり読んでいただく必要があるし、批判すべき点があれば批判するということでもいいのでしょうけれども。

 では、ただ今のご質問についてお答えいただけますか。

小川国際地球温暖化対策担当参事官

 コメントもあとご質問もどうもありがとうございます。

 まず見える化については、去年のCOPでパートナーシップ立ち上げまして、サイドイベントもして、特にそのときはインドネシアが非常に興味があるということで、今どのような活動をするかということで議論を進めております。また、特にまずはアジアからと考えておりますけれども、どのような、特にパートナーシップでやりたいと考えておりますのは、基本的に今、確かに透明性に関するプロジェクトをいろいろな国が支援をしておりまして、その中で日本として何がadded valueとしてできるかということで、一つはまさしく民間の見える化、民間企業がどういうふうに見える化に取り組んでいけるかということを支援したいというふうに考えておりまして、日本の民間企業の方々ともいろんな意見交換をして進めたいというふうに考えております。

 また、石炭についていろいろご意見ありがとうございます。今回いただいた意見、検討会、高村先生、あるいはこの検討会のところでの委員の方々とも共有をしながら、どのようにこのビジョンの中で位置づけるかということについて、検討させていただきたいと思います。

 崎田先生のご質問がきちんとご回答できるかわかりませんが、基本的にはパリ協定を踏まえて各国が取組を進めていくということがあって、そこを加速できる、あるいは日本の技術として、日本の協力として加速できることがあるのではないかとと思っているのですけれども、具体的にどう取り組むかということについてはまとめてもらっているところであると理解しています。

 あと外務省の提言でございますけれども、これについてはまずは設置された有識者の方々がおまとめになったものということで、それをどう政府として受けるか、あるいは政府の政策としてどう生かすかということについては、まず外務省についてご検討されると思います。もちろん環境省としても外務省からいろんなご検討があって、そこにいろいろ協力をしていくということでれあれば、ぜひ一緒にやっていきたいというふうに考えております。

 以上です。

浅野委員長

 それでは、どうぞ。

大塚委員

 パートナー国というのは、これはJCMを日本と締結している17の国のことなのか、それ以外のことも含むのかというのを教えてください。

小川国際地球温暖化対策担当参事官

 JCMについては、実はこの国際協力ビジョンの2030年までの取り組みのなかで記載しており、、JCMについて2030年にはどうなるということは、あまり書いていないというような状況にはなっています。ただ、一番最後のところで三つの展開、スケールアップ、横展開、ビルトインがありますが、JCMの今の実績を踏まえてやっていきたいということは考えております。

浅野委員長

 よろしいですか。

小川国際地球温暖化対策担当参事官

 また、パートナー国はJCMの協力をしている国には限らない整理でございます。

木野低炭素社会推進室長

 委員長すみません、よろしいでしょうか。

浅野委員長、

 どうぞ。

木野低炭素社会推進室長

 先ほど根本委員からご指摘があった資料1の関係と、今の国際貢献の関係ですけれども、昨年の低炭素ビジョンでいただいた主要メッセージは、国内で大幅な排出削減をまず目指すとまた世界全体での削減にも貢献していくと、そういう方向性をいただいておりました。ですので、資料1については、国内という観点で何が特に必要かということ、今の資料については世界全体の削減に貢献していくという観点ですので、両面を今後環境省としての考え方でまとめていきたいと考えております。

浅野委員長

 先ほど、初めにもお話がありましたが、両方まとめた形で次回、環境省としての考え方を示すということでございましたので、また次回、議論をさせていただきたいと思います。

 それ以外に何か特に本日ご発言のご希望がございますでしょうか。

(なし)

浅野委員長

 よろしゅうございますか。予定の時間より少し早いのですが、それでは、森下局長からご挨拶をいただきます。

森下地球環境局長

 本日は活発なご議論、本当にありがとうございました。来月3月での環境省の考え方の取りまとめに向けて、今日いただいたご意見をしっかり踏まえながら、また検討を深めてまいりたいと思います。

 国会が開会をしておりますけれども、今年の1月22日の総理の施政方針演説の中で、幾つか低炭素化・脱炭素化、そしてパリ協定について触れられているところがございます。パリ協定における2050年の目標に向けた戦略策定に取り組みますということを力強くおっしゃっていただいておりまして、今回のご議論は来年度以降の政府全体の枠組みの中での長期戦略、この策定のベースになっていくものというふうに考えてございます。しっかり取り組んでまいりたいと思います。

 ご案内のように、パリ協定の中でLong term law carbon development strategy、長期低炭素発展戦略というのをつくって、国連のUNFCCC枠組条約事務局に提出せよと、これ2020年までということでCOP21決定になっておりますが、伊勢志摩サミットでそれに十分先立ってWell ahead of 2020という形になっておりますので、私どもも政府全体一丸となってしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 また、施政方針演説の中で、総理は世界の脱炭素化を牽引するという強い意志も表明されてございます。またさらに先ほどちょっと話題になりました河野大臣の外交演説の中でも、このパリ協定の重要性あるいは温暖化対策、気候変動対策の取り組む重要性についても触れられております。これらについてもしっかり受け止めて、私どもも取り組んでまいりたいと思います。

 1点、ご報告がございます。本日気候変動適応法案が閣議決定をされました。本日国会に提出されるという予定になってございます。これまで緩和につきましては温暖化対策推進法に基づいて取組が進められておりましたが、適用についてはまだ閣議決定、これちょうどCOP21が開催される直前に国の計画として適用計画が策定されておりますけれども、これまではまだ法的な裏づけ、ベースがなかったということでございますが、この法案が成立すれば、その法的なバックボーンができて、そして政府以外にも、例えば地方公共団体の皆様、自治体の皆様、そして事業者の皆様、そして国民の皆様がそれぞれ役割、認識をしながら、連携をしながら、しっかりとこの問題にも取り組んでいく。気候変動における被害をできるだけ少なくするとともに、できればそうしてそれをまたピンチをチャンスに変えていくような取組も含めて、中長期の日本の発展に資するような、そんな取組をしていくことができるようになるというふうに考えてございます。こちらについても、また改めましてご報告させていただければというふうに考えてございます。

 以上でございます。ありがとうございました。

浅野委員長

 どうもありがとうございました。

木野低炭素社会推進室長

 あと日程ですけれども、まず本日は活発なご議論いただきまして、ありがとうございました。次回3月を予定しておりますけれども、議題・日程につきましては追って事務局より連絡を差し上げますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 事務局からは以上です。

浅野委員長

 それでは本日はこれで閉会いたします。どうもありがとうございました。

午後 2時53分 閉会

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