気候変動影響評価等小委員会(第16回) 議事録

日時

平成29年3月7日(火)10:00~12:00

場所

霞山会館 霞山の間

議事次第

1.開会

2.議事

  1. (1) 気候変動影響評価等小委員会の中間取りまとめについて

    (2) その他

3.閉会

配付資料一覧

資料

  議事次第 [PDF 22KB]
資料1

気候変動影響評価等小委員会の中間取りまとめ(案) [PDF 328KB]

資料1

(別紙)参考資料集 [PDF 4.2MB]

参考資料

参考資料1 気候変動影響評価等小委員会委員名簿 [PDF 88KB]
参考資料2 気候変動影響評価等小委員会の中間取りまとめ骨子(案)に対する委員追加意見 [PDF 134KB]

議事録

午前10時 開会

竹本気候変動適応室長

定刻となりましたので、ただいまより第16回中央環境審議会地球環境部会気候変動影響評価等小委員会を開催いたします。

本日の会議ですが、現在、委員総数の過半数の委員にご出席いただいております。このため定足数に達しておりますことをご報告いたします。また、本日の審議は公開とさせていただきます。

初めに、配付資料の確認をさせていただきます。まず、お手元に議事次第がございます。それから、資料1、本小委員会の中間取りまとめの案でございます。この資料1には、パワーポイントの別紙がついております。それから、参考資料1、委員名簿、参考資料2がこの中間取りまとめ骨子案に対する委員の追加意見でございます。過不足等ございましたら申しつけください。

それでは、以降の議事進行は住委員長にお願いします。

住委員長

皆さん、おはようございます。年度末のお忙しい中お集まりをいただきまして、ありがとうございます。事務局のご努力により、我々の中間取りまとめの案が出ておりましたので、今日はその議論をして、一応本年度の仕事納めということにしたいと思います。適応事業そのものが次年度以降も展開をしていくということは不可欠であると思いますし、国際的な我々を取り巻く状況も、トランプ現象がどうなるかというのは見えていませんので、どうしていいかわからないところもあるのですが、それに関わらず着実に前を見てやっていくことが大事だろうと思います。

それでは、時間の限りがございますので、早速議事に移りたいと思います。本日の議題は1つのみで、気候変動影響評価等小委員会の中間取りまとめについてということになります。最初に、環境省よりご説明をお願いいたします。

小沼気候変動適応室室長補佐

前回の小委員会におきまして、中間取りまとめ案の骨子についてお示しさせていただいたところでございますけれども、多くの建設的なご意見をいただきまして、ありがとうございました。本日、前回のご意見を踏まえまして、中間取りまとめ案としてご用意させていただいております。

それでは、資料1の説明に先立ちまして、参考資料の2をご覧いただきたいと思います。こちらの参考資料2でございますが、前回お示しした中間取りまとめの骨子案に対しまして、委員の追加意見をいただいております。簡単で恐縮でございますけれども、ご紹介させていただきます。

まず、1枚めくっていただきまして、高薮委員でございますけれども、冒頭、省庁間連携が非常に重要であり、各省庁の実務担当者が主導してぜひ連携を進めていただきたいというご要望をいただいております。また、2点目としまして、マスコミ関係の記述が少なかったのではないかということ、マスコミの関係者も含めて普及啓発・教育等の議論を進めるのがよいのではないかというご意見をいただいております。

2つ目、野尻先生でございますけれども、野尻先生からは2ページにわたりまして、これからの社会を担う人たちへの正しく深い知識普及の重要性という形でご提言をいただいております。冒頭、気候政策を実現するにはあらゆるステークホルダーが気候変動の正しい知識と重要性の認識を持つことが必要であること。このため、IPCCの各自評価報告書、これを活用するのがよろしいのではないかというご提言をいただいております。先生のご経験もいろいろと書いていただいておりますので、ぜひお読みいただきたいと思いますけれども、気候変動に対する講演で、IPCCのSPMの全貌を理解してもらうのは講演だけだと不十分であろうということ。したがいまして、大学教育の中に気候変動、毎年1万人アウトリーチ計画という形で進めてはどうかという形で次のページに行っております。

次のページの中で先生のご経験として、弘前大学での気候変動と現代社会の15回にわたる講義の中で、IPCCについて多くの多様な学生に知識を深めていただいたということをご紹介いただいております。このため、環境省、文科省が協力し、講師陣を確保して全国100大学に派遣し、IPCC、SPMの和訳を通常15回の講義で解説すると、毎年1万人の学生に理解をしてもらえるというようなご提言をいただいておるところでございます。こういったご提言もいただきまして、今回の中間取りまとめ案では、教育についても少し触れさせていただきました。また、このご提言につきましては、施策の実施に当たって参考にさせていただきたいと考えております。

続きまして、古米委員でございますけれども、骨子案に対してさまざまな箇所にご意見をいただきました。抜粋しておりますけれども、まず、気候変動及びその影響の予測につきましては、DIASの活用について記載いただいたほうがよろしいのではないかというコメントをいただいております。続いて、気候リスク情報の基盤整備につきましては、プラットフォームのポータルサイトではキッズのページがあってもよろしいのではないかということと、先ほどと同様に小・中・高校生の教育についてもぜひ書いてもらったほうがよろしいのではないかということがございました。

次のページにわたりまして、国民への普及啓発の項目につきましては、国民に行動を起こしてもらうという観点から、環境行動という言葉を用いたほうがよろしいのではないかということをいただいております。また、活動団体へのインセンティブや単なる参加だけではなくて行動を促す参画という言葉を積極的に使うべきだというコメントをいただいております。

次のページにわたりますけど、民間事業者の取組の推進では、東京都におけるグリーンボンドのような取組を記載してもよろしいのではないかということと、また学協会との連携、さらに、アジア太平洋のプラットフォームでは、英語の表記ではなくてアジアのさまざまな国の言語で紹介してもよろしいのではないかというようなご提言をいただいています。

次のページになりますけれども、結びにつきましては、適応策の効果の評価というものが非常に重要であり、そういったキーワードをぜひ使うべきだというお話がございました。

最後に、増井先生でございますけれども、最初に、持続可能な地域づくりという観点からは、気候変動の緩和策についても触れておくべきだというご意見をいただいています。また、社会経済シナリオについて留意点を書いておりましたけれども、書きぶりとしまして、政策への活用においては各シナリオに記載されている内容を十分に検討する必要があることに留意が必要であるというような記載をしておくとよろしいのではないかと書いていただいております。

また、海外における気候変動が日本に及ぼす影響の評価について触れている章がございますけれども、逆に日本において生じる気候変動影響が海外に及ぼす影響もあるだろうと、そういったものを評価してはどうかというご指摘もいただいております。さらに、小学校での取組だとか、PDCAのサイクルの確立におきましては、中国や韓国などの他国の取組も参考にしてはどうかというようなコメントをいただきました。

以上、追加でご意見いただいておりますけれども、この追加のご意見や前回いただいたご意見等を反映させていただきまして、資料の1を作成しております。

それでは、資料の1を改めましてご覧いただきたいと思います。まず、タイトルでございますけれども、「気候変動適応策を推進するための科学的知見と気候リスク情報に関する取組の方針」という形で書かせていただきました。前回の小委員会におきましても、もうステージが変わっており、適応策を推進するということを明確にタイトルでも打ち出すべきだというコメントをいただいておりました。事務局において改めて精査をさせていただきまして、適応策を推進という言葉と、この中間取りまとめ全体が科学的知見と気候リスク情報を整備することによって、適応策をある意味では底上げしていくというような方向性をお示しいただいていることから、全体を整理した上でこのタイトルにさせていただいております。

ページをめくっていただきまして、まず目次がございます。大きく3部構成とさせていただきまして、冒頭に検討の背景と趣旨、第2部がメインになりますけれども、現状と課題及び取組の方向性という形で、大きく分けると10項目にわたって方向性をお示しいただいております。最後に結びという形で整理をさせていただいております。

それでは、めくっていただきまして、1ページ目からご説明させていただきます。今回の資料の整理でございますけれども、前回、骨子案の中でエッセンスについてはお示しをさせていただきましたが、前回の骨子案から追加、もしくは大きな修正があった部分を、編みかけの形で示させていただいております。本日は、その網かけ部分を中心に説明をさせていただきたいと思います。

まず、第1部の背景でございますけれども、ここは大きな変更等はございません。(1)として気候変動影響評価報告書と適応計画について説明させていただいた上で、検討の背景、さらに2ページにわたりますけれども、中間取りまとめの趣旨という形で整理をさせていただいております。冒頭申し上げたタイトルの部分のみが編みかけとしての修正をしております。

次のページ、3ページに行かせていただきます。第2部、現状と課題及び取組の方向性でございますが、まず第2パラグラフ、網かけにさせていただいております。ここにつきましては前回、ご意見として、適応策はさまざまな分野に及ぶということをまずきちんと書いておくべきだというご指摘がございましたので、適応計画におきましては農林水産業から水環境・水資源等の7つの分野にわたって分野別の基本的な方向性が示されているということをまず書かせていただきました。さらに今回、適応計画の基本戦略4つについて中心に議論させていただいておりますけれども、その前に、基本戦略としては「政府政策への適応の組み込み」というものがございますので、これについてはそれぞれの分野別に着実に進めていくことが重要であるということを、まず大前提として書かせていただいております。

さらに、この3ページの下のほうになりますけれども、ICTを含むテクノロジーのさらなる向上、また、これらに伴う社会の変化というものが想定されますと。こういったものにも適応策の推進に当たっては柔軟に対応していく必要があるということを、前回いただいたご指摘を踏まえて入れさせていただいております。

次のページ、4ページ目になります。まず1つ目の項目1-1、継続的な気候変動及びその影響の観測・監視でございますけれども、下から2つ目のパラグラフを少し修正させていただきました。こちらにつきましては、観測関係の予算について触れているところでございますけれども、前回、必ずしも単純な予算の縮小だけではなくて、いわゆるリモートセンシング等の新しい技術も出てきているのではないかというご指摘などもいただいておりました。したがいまして、より正確な記述として、従前より進めてきたいわゆる現地観測等の予算の縮小が指摘されているという形で修正をさせていただいております。

次のページでございます。5ページ目に取組の方向性として記載させていただいております。真ん中辺りに網かけの部分がございます。こちらにつきましては、前回の骨子におきましては、連携拠点のワーキンググループの中で議論をしていくということを中心に書かせていただいておりました。こちらにつきまして大きく変更させていただきましたのは、方向性としては関係府省庁や関係研究機関が連携をして観測・監視の実行計画等について具体的に検討を進めるということは前回と同様でございますけれども、ただし、こういった議論の結果につきましては、この小委員会の中でしっかりと議論を進めていくということを明確にさせていただいております。

次のページでございますけれども、1-2、気候変動及びその影響の予測に入らせていただきます。まず、現状と課題のところに少し修正点がございますけれども、これにつきましては、観測・監視については継続的に進めていくことが重要ということは記載をさせていただいていたところでございましたが、予測研究についても同様に継続的に進めていくことが重要だということは、委員の皆様にご同意いただいていることだというふうに考えております。このため、大前提として、その旨を記載させていただいております。

次のページでございます。7ページ目でございますけれども、幾つか上のほうに修正点がございます。一番上のパラグラフは、先ほどの観測・監視のところと同様でございますけれども、前回は連携拠点のワーキンググループの中で議論をしていくという書きぶりをさせていただいていたところでございますけれども、こちらも同様に、小委員会において議論を進めていくというような形にさせていただいております。ただ、その前段階としては、関係省庁や関係研究機関でしっかりと予測研究における条件設定や出力データの仕様等について、まずはしっかり整理をさせていただいて、その結果を小委員会で議論していくという形で整理をさせていただきました。

その下のパラグラフでございますけれども、いろいろ言葉遣いも含めて整理をさせていただいております。まず、ナショナルシナリオ、いわゆる共通利用する標準的な気候シナリオでございますけれども、こういったものを構築していくことが重要でございますが、これらは個々の研究目的やさまざまな分野や地域のニーズがあるということから、単一の気候シナリオだけで進めていくことが必ずしも適切ではないということをより整理をして記載をさせていただいております。また、前回いただいたご意見も踏まえまして、気候シナリオをつくる側の気象学者と、ユーザーとなる影響評価や社会科学の研究者が密にコミュニケーションをとりながら、連携・協働により進めていくことが望ましいという進め方につきましても追記させていただいております。さらにDIASについてもぜひ触れておいたほうがよいというご指摘をいただいておりまして、DIASについて3つ目のパラグラフで記載をさせていただきました。

次の8ページ目にわたりますけれども、社会経済シナリオの部分でございますが、社会経済シナリオにつきましては、IPCCのほうで議論されております共通社会経済経路、いわゆるSSPについて触れているところでございますけれども、SSPについて十分な解説がなかったことから、SSPとはこういうものだということを、冒頭、触れさせていただいております。例えば、持続可能な世界に向かうのか、分断された世界に向かうのかなど、5つの代表的なシナリオで構成されているということ、それぞれに叙述的シナリオと、それに対応する定量的なシナリオが用意されているということを記載させていただきました。

また、取組の方向性としても、こういった取組を進めていくための意義を整理させていただきまして、将来の社会経済状況の変化を踏まえた気候変動の影響予測を進めていくため、国内SSPの作成に向けた調査研究を進めることが適当であるということを書かせていただきました。また、この章の最後の部分でございますけれども、先ほどの増井先生の追加意見を反映させていただきまして、政策への活用においては、各シナリオに記載されている内容を十分に検討する必要があることに留意が必要であるという指摘を入れさせていただきました。

続きまして、1-3、気候変動の影響に関する調査研究でございますけれども、こちらの修正点は10ページ目まで行きますが、最後の部分に、増井委員のご意見を反映させていただきまして、日本において生じる気候変動の影響が海外に及ぼす影響につきましても、調査研究の一つの方向性として示させていただいたところでございます。

続きまして、1-4、海外における気候変動影響が日本に及ぼす影響の評価でございますけれども、こちらは前回、輸入感染症や、気候変動と安全保障の関係について、抜けている面があるのではないかというご指摘をいただきました。そのご指摘を踏まえまして、まず現状と課題につきましては、2014年に都内の公園で多数の人がデング熱に罹患する事例がございましたけれども、その事例を紹介させていただいて、輸入感染症の国内流行に対する懸念があるという形で記載をさせていただいております。

また、気候変動と安全保障の関係でございますが、次のページでございますけれども、例えば、アメリカの国家情報協議会におきましては気候変動がもたらす安全保障上の問題として、災害等による国の安定性への脅威、水源や土地をめぐる紛争による社会的・政治的緊張の高まり等について触れられているということ。イギリスにおきましても、2016年の第2次気候変動リスク評価のレポートにおきまして、気候変動に起因する国際的な移住によるリスク、紛争によるリスク等について触れられているということを書かせていただきました。

さらに取組の方向性でございますけれども、輸入感染症と気候変動との関係や我が国の安全保障に気候変動が与える影響についても調査研究を進めていくことが望まれるという形で記載をさせていただいております。

1-5、定期的な気候変動影響評価でございますけれども、こちらにつきましては、12ページですが、古米委員の追加のご意見を反映させていただきまして、学協会との協力も得つつということを一言加えさせていただいております。

さらに、13ページでございますけれども、重大性・緊急性・確信度による評価でございますが、こちらは評価軸という言葉を使ったほうが適切ではないかというご意見を前回いただいておりまして、評価軸という言葉で整理をさせていただいております。この重大性・緊急性・確信度については、十分な解説が前回抜けていたということで、この考え方について、例えば、重大性は社会、経済、環境の3つの観点から評価をしているなど、より丁寧に記載をさせていただきました。

さらに14ページでございますけれども、取組の方向性でございますが、前回書いていた方向と大きく変わったわけではないのですけれども、より詳しく説明をするという観点から修正が入っております。具体的には、今後も現在の評価軸を用いて分野別に評価することを基本としつつ、小委員会において分野横断的な観点も含め、より精緻な評価を行うことを検討するとしています。さらに、こういった重大性や緊急性の評価を行うに当たって、幅広いステークホルダーから意見を聴取するプロセスを確保していくことについても、検討するという形で整理をさせていただきました。

次のページにわたりますけれども、2-1、気候リスク情報の基盤整備でございます。15ページ目の真ん中辺りに、こちらも同様にDIASについて記載をさせていただきましたということと、15ページ目の下のほうでございますが、気候変動適応情報のプラットフォームの取組につきましては、単なるポータルサイトだけで終わっては不十分であろうと。多くの専門家の知恵を集結させて対応すべきだというご意見もいただいておりまして、その旨、記載をさせていただいたところでございます。

16ページ、国民の理解の促進でございますけれども、修正点は次の17ページ目の取組の方向性になります。まず、上のほうでございますけれども、国民が関心を持ちやすい身近な環境の変化や異常気象等の話題を紹介するなどの工夫を行いということを一言入れさせていただいております。また、このパラグラフの下のほうになりますけれども、多くの委員から学校教育やマスコミとの関係の重要性などについてもご指摘いただいたところでございます。このため、IPCCの評価報告書も紹介しつつ、こういったものも活用しながら学校教育に力を入れていくことで、国民の理解の促進につながるのではないかということを、記載させていただいたところでございます。

次に、2-3、民間事業者の取組の推進でございます。18ページ目の下のほうに修正点がございます。前回いただいたご意見の中で、民間事業者がより気候変動の影響、もしくは適応の問題に危機感を持ってしっかりと対応すべきだというご意見をいただきました。これを受けまして、関係府省庁と民間事業者が危機感を共有し、中長期的な視野を持って事前の備えを着実に進めていくことが望まれるというような形で方向性を追記させていただいております。

次に、19ページ目の3番、地域での適応の推進でございます。こちらにつきましては、この章、幾つか記載がございますけども、修正点につきましては21ページ目でございます。21ページ目の真ん中辺りに、地域において、地方創生、国土強靱化、持続可能な地域づくり等の優先課題に適応策を効果的に組み込むことが可能となるよう、具体的なツールや仕組みについても検討していくことが重要であるというような形で、より積極的に記載をさせていただいたところでございます。

4番、国際協力・貢献の推進でございますけれども、22ページ目に幾つか修正点がございます。1つは先進的な取組を進めている他の先進国との協力も必要であろうというご指摘を受けまして、その旨、記載をさせていただいています。また、23ページにわたりますけれども、途上国への支援という観点では、開発政策に気候変動対策を組み込んでいくという観点から、適応だけではなくて緩和策と一体的に進めるアプローチも重要であろうと、そういうご指摘を踏まえまして、その旨記載をさせていただきました。また、前回もインフラ輸出という観点も重要ではないかというご指摘をいただいておりまして、一言入れさせていただいております。

最後の3番の結びにつきましては、大きな修正等はございませんでした。

あとは報告書の構成でございますけれども、25ページ以降はこの委員会の名簿で、27ページにわたりまして委員会の設置要綱、さらには28ページ目にこの小委員会の昨年10月以降の開催の経緯、7回開催いただきましたけれども、その流れについても記載をさせていただいたところでございます。

説明は最後になりますけれども、このほか、資料1別紙という形で、参考資料集を用意させていただきました。詳細な説明は割愛させていただきますけれども、構成についてだけ紹介させていただきます。こちらの資料集は、これまで小委員会の中で環境省等からお示しさせていただいた資料をわかりやすく編集をさせていただきました。冒頭、この中間取りまとめの背景に該当するような部分でございますけれども、適応計画策定までの経緯からこの影響評価報告書の概要、適応計画の概要、さらにはこういった中間取りまとめを踏まえた第2次の気候変動影響評価に向けた今後の動きだとか、スライドの6辺りにおきましては、この中間取りまとめの全体像、さらにはこれを踏まえた対策として関係省庁一体となって進める気候変動適応情報プラットフォームや地域の取組についても紹介させていただいております。あとは個別の章ごとに、参考となるような資料集というような形で幾つかの情報を整理させていただきました。

以上、中間取りまとめ案と、その参考資料の説明でございました。今回、改めていただいたご意見を踏まえまして整理をした上で、この2つの資料をまとめて公開をしていくということを考えております。今日はよろしくお願いいたします。

住委員長

どうもありがとうございました。いろいろなご意見を取り込んで、それを修正されていると思います。

それでは、これらについてご意見をいただきたいと思うのですが、今日が最後でございますので、全体取りまとめに関してのご意見をいただければと思います。今回の場合は、各章ごとに順番に議論していきたいと思います。

まず、ローマ数字の1、全般的な、前文のところですが、ここは全体として、淡々と事実に至る経過を書いてあるところでございますが、いかがでしょうか。

中北委員

ありがとうございます。最初なので、全体の背景、それから趣旨のとこなんですけれども、少し質問とコメントをさせていただきます。

気候変動適応策という中で、3のとこで地域での適応の推進ということになっていますが、メインは地域、国民の適応の推進というのがこの趣旨になるのかという確認です。国に対する適応を進めるための何がしかのコメントがほとんどない。気候変動の研究や、観測をするということは国レベルでやるのですが、適応においても、地域レベルの話と、例えば防災絡みでいう、地域だけではできない適応があります。それに関してはほとんど触れられていないような印象があるので、その1番の趣旨のところの確認を一つさせていただきたいと。

それからもう1個、適応という意味では、気候変動の場合は、徐々か突然かはわからないですが、進行型でありますので、言葉としてやはり、「後悔しない」という言葉が大事だと思うのですが、それが一つも入っていない。あったほうがより効果的に切迫感が伝わるのではないかというコメントをさせていただきます。

前のほうは質問で、今からどんでん返しという意味の趣旨のコメントではなくて、ここでの考え方だけ説明していただいて、適応の推進という意味では、国レベルでは十分という趣旨の中で書かれているように見受けられるので、そこを少し配慮しておいたほうがいいのかなという気はするのですが、いかがでしょうか。

竹本気候変動適応室長

私から回答させていただきます。この中間取りまとめの趣旨でございますけれども、政府の適応計画に基づいて、さまざまな戦略的な対応、具体的な措置があるわけでございますが、そのうちの科学的知見と気候リスク情報に関する取組の方針をまとめたものでございます。

それでは誰が適応を進めるかということですが、まず、関係省庁との関わりについては、これはもともとこの小委員会は、関係省庁と調整をしながら進めているということで、ここに書かれたものについては基本的には関係省庁も同じポジションで対応するということです。むしろ、それを進めていくに当たってご協力をいただく研究者ですとか専門家、それから地方公共団体や事業者、国民の方々を、政府としてサポートしていくためにどういうふうにステークホルダーの方が役割を担うかという観点から書かれております。そういう趣旨で、逆にその政府そのものについては、あまり書かれてないような印象を持たれるかもしれませんが、全体として関係省庁もコミットしている取組というふうに認識をしております。あと、地域で何かの取組を進めていくときには、明示的に関係省庁と連携してという言葉を入れさせていただいておりますので、必ずしも地域だけを念頭に置いたものではないということでございます。

それから、2つ目の「後悔しない」という言葉については、適切な箇所に入れさせていただきたいと思います。

天野委員

非常に細かい点で恐縮ですけども、2ページの最後の段落ですけれども、最後、「期待する」という言葉で終わっているのですが、「期待する」の主語は恐らく小委員会だと思います。一方、この始まりが「環境省をはじめとする関係府省庁は」になっているので、どちらかというと「府省庁においては」とか、あるいは「小委員会は、環境省をはじめとする関係府省庁が」ということかと思いました。細かいことで恐縮です。

住委員長

国語的な問題は多々あろうかと思いますので、それは気がついたらまた別途対応させていただきます。前文の経緯と趣旨等々のところでございますが、よくまとまっていると僕は思いますけど、よろしいですか。

続きまして、次の2のほうに入りたいと思うのですが、ページでいきますと3ページからです。3ページのローマ数字の2の前文と、これから各章ごとにやっていきたいと思いますので、1-1、継続的な気候変動及びその影響の観測・監視の部分について、いかがですか。

秋元委員

これも非常に文章的なことですが。まず4ページ目の下から2段落目、「しかしながら」のところです。この文章はよく理解しにくい。おっしゃっていることは、厳しい財政状況のもとで長期にわたる観測・監視活動の必要性が厳しく問われている状況だと。それで、その中で予算が縮減、縮小されているという指摘があるということだと思うので、網かけの「従前より」というところがここに入っていますけれども、ここに入れるのではなくて、先に長期にわたる云々ということを書いた後で、従前より進めてきた云々というふうに書いたほうが恐らく文章の意味がわかりやすくなると思うので、そういう修正をしたほうがいいのではないかと思いました。

もう1点は、ちょっと戻って3ページ目の辺り、これは非常に細かいのですけども、何かここも網かけの部分で、テクノロジーのさらなる向上とありますが、ほかは科学技術とかそういう言葉が使われているので、ここも科学技術のほうが全体の整合性はすっきりするのではないかなという気がします。

高村委員

ありがとうございます。全体として、もう大変うまくまとめていただいているので、そういう意味では細かな点で恐縮ですけれども、3ページの冒頭の前段のところ、前書きといいましょうか、方向性のところですが、ここでは、国や地方公共団体を中心にした具体的な計画策定実施というところに貢献するというトーンで書かれています。一方、もう一つこの中間取りまとめ案の、18ページの辺りにあります事業者の気候リスク管理適応ビジネスの取組の促進という点についても、これが大事であるということを3ページの中に盛り込んでいただくのがいいのではないかというふうに思っております。ご存じのとおり、FSB、金融安定理事会の気候関連財務情報開示タスクフォースが、気候変動に関するシナリオ分析を導入してビジネスがそれぞれの、実際の影響リスクを同定して評価をするという方向を出しておりますし、ここにある今回行っていく気候変動予測と影響リスクの研究自身が国、自治体だけではなくて、そうした社会的な意味を持っているということをやはり強調する意味でも、3ページ冒頭のところに18ページ辺りの文言をうまく入れていただくといいのではないかと思っております。

平田委員

5ページの最後の段落で、いろいろな観測など具体的な取組についてのさまざまな指摘があったとあります。この指摘について検討していくのだけど、具体的な取組について、ポジティブな指摘があったのか、ネガティブな指摘があったのか、ちょっと漠とし過ぎていて、例えば取組の推進について何か指摘があったというのだったらわかるのですけど、取組について良い・悪いという意見があったのかどうなのか、そこら辺がちょっと曖昧なのですが、これは全て推進していく方向のものなのと思うので、推進という言葉を入れたほうがいいのかなと思います。

住委員長

ありがとうございます。そのほかよろしいですか。

今までのご意見は取り込んでいくということであろうと思います。環境省の回答はいかがですか。

小沼気候変動適応室室長補佐

ありがとうございます。いただいたご意見につきましては、ごもっともなところがほとんどでございましたので、文章もよく精査させていただいて反映させていただきたいと思います。

住委員長

それでは、よろしいですか。

次は1-2、気候変動及びその影響の予測の章についてご意見ございましたらお願いします。

江守委員

ありがとうございます。7ページですけれども、1段落目のところが、まずその省庁の連携・協力体制について述べられていると思いますが、ちょっと記憶をたどると、前回の議論でここは骨子案の段階で少し具体的なワーキンググループをつくるとか、そういうことが書いてあって、それはそんなことは決まってないだろうといって言われて、引っ込めてこういうふうになったのかなというふうに想像して拝見したのですけれども、ちょっと引っ込め過ぎなのかなというか、せっかくその具体的な連携に取り組んだらどうかということがこの場で議論の俎上に上がったので、もうちょっとここで検討したらよかったのかなという印象を持ちました。しかし、この文章の中に研究体制等の予測研究の進め方についても今後検討を進めるということが書いてあって、今後そういうふうにするのだろうと思いますので、それでもいいのかなと思います。ここは印象をコメントとして述べただけです。

それで、同じページの次の段落に気候シナリオのナショナルシナリオのことが書いてあるのですけれども、気候変動及びその影響の予測には云々で、さまざまなニーズがあることから単一の気候シナリオだけで進めていくことは必ずしも適切ではないというふうに書いてあるのですが、不確実性があるのでというところもここの文章に絡む話ではと思いますので、うまくそれにも触れられたらいいのかなと思いました。

ただ、その単一の気候シナリオのセットの中で不確実性の幅をカバーしているという場合もあるかと思いますので、どう書いたらいいかわからないのですけれども、それをちょっとコメントしておきたいと思います。

住委員長

連携拠点を引っ込めたのは、連携拠点の役割に予測について明確に書いていない中で検討を進めて良いかという手続的な問題だろうと思いますし、そういう点では現存するこの小委員会がございますので、そこに戻したということのように推測していますが、何かありますか。

小沼気候変動適応室室長補佐

ありがとうございます。引っ込め過ぎという印象を持たれたのかもしれませんが、決してそうではないと私ども考えておりまして、関係省庁や関係機関がしっかりと連携をして、このような課題について議論をしていくという方向性については整理をいただいたものと考えており、関係省庁等の協力の枠組みを活用しながら、ぜひ前向きに検討させていただきたいと思います。また、その検討の結果につきましては、この小委員会の中間取りまとめを受けた対応でございますので、これだけの専門家の皆様が集まっておりますこの小委員会の場でさらに議論を進めて、しっかりとした方向性を整理していただくという形で、ツーステップで進めていくことを整理させていただいたということでございます。

鬼頭委員

参考資料の2で委員から意見が出てきたので、ここでDIASという固有名詞が入れられていますが、固有名詞を入れるほどのことでもないのではという気がいたします。各府省庁のデータベースだけでいいのではないかなと。この小委員会がDIASというプロジェクトを認めたとかということではないので、ちょっと変かなという気がいたしました。

古米委員

私の意見は特段、DIASを記載することが必要だと言う趣旨でなくて、国として新しくできたデータベースであるので、例として記載してもよいのではとのコメントを申し上げました。DIASという言葉がこのとりまとめ案に必須ではないので、府省庁の共通データベースというだけで十分です。

住委員長

これは少しセンシティブなマターでございますので、環境省のほうで検討していただこうと思いますが、そのほかよろしいですか。

高薮委員

さっき江守さんのほうからもちょっと話がありましたが、ここで言っているナショナルシナリオというのは気候のモデラーが出しているプロダクトというシナリオという意味でよろしいのですか。これ、社会経済シナリオの中にもやはりナショナルシナリオというものは存在するような気もしますが、そのシナリオの定義がちょっと曖昧かなという気がします。その次の(2)の社会経済シナリオ以降またたくさんシナリオって出てくるのですけれども、そこにも社会、ナショナルシナリオというのは存在するような気がしますので、その辺、話の上で混乱を招かないかなとちょっと心配しました。コメントです。

小沼気候変動適応室室長補佐

ありがとうございます。ここで記載をしておりますのは、今、先生にご指摘いただいたとおり、標準的な気候シナリオのほうを想定して書いております。社会経済シナリオにつきましては、まだそこまで整理できるような形にはなっていないものと考えております。したがいまして、誤解を避けるためにも、ここの括弧書きの部分でございますけれども、「共通利用する標準的な気候シナリオ」という形で修正をさせていただければありがたいと思います。

住委員長

そのほかよろしいですか。

それでは1-3、気候変動の影響に関する調査研究です。

中静委員

10ページの一番上ですけれど、いろんな研究ニーズがあるということが書いてあるのですが、生態系の急激な変化というのは当たり前っていえば当たり前で、お話のときにもちょっと指摘させていただいたと思うのですが、いわゆるEbAっていいますか、エコシステム・ベースド・アダプテーションというのが国際的には結構大きな研究ニーズになっていますので、生態系を利用した適応策というような言葉も一緒に入れていただければと思います。

中北委員

ありがとうございます。9ページ目の一番上のほうですけれども、2行目、3行目の脆弱性、曝露、ハザードのところ、ここに書いてあることはもっともなのですけれども、脆弱性、曝露、ハザードのどれにあるかが示されておらず、とあります。この言い方だと、どれか1つみたいな感じがするので、もっといい言い方がないかなと思います。それがわからないから適応策を立案することできないというのも、何かジャンプしているような気がするので、もう少し言葉があったほうがいいかなと思います。

特に前半の言い方としては、例えば脆弱性、曝露、ハザードを融合したリスク評価が必ずしも十分に行われておらずとか、評価結果が示されておらずとかという言葉に少し変えられてはどうか。何か言い訳的なように聞こえる文章なので、間にワンステップ理由を入れたほうが説得力あるかなと思いまして。今、何がいいかはちょっと思いつかないですが。

秋元委員

どうもありがとうございます。

まず、9ページ目の最後の部分ですけども、小委員会においては云々、とあって、研究ニーズが示されたというふうに結ばれていると思いますが、その前の部分、GIS等の整備とか、小委員会はこの辺に関しても研究ニーズとして重要だと認識していると思いますので、例えば小委員会においては、の後に、上記に加え云々、と追加したほうが、その上についても重要だという認識を持っているということが明らかになると思うので、そうしてはどうかということです。

もう1点は、その同じ文章になるのですが、これまで私、欠席しがちで議論がちょっとわからないのですが、例えば、適応によって経済効果がどうなるのかというようなことに関しては、私は非常に重要な項目だと思っていまして、要は経済効果が非常に大きいために適応を自立的に推進していくとか、そういうインセンティブが生まれるような気がしているので、その経済効果の算定というような形の研究ニーズってものもぜひ入れていただければというふうに思います。

江守委員

ありがとうございます。10ページの一番下の気候変動と安全保障、11ページの頭にかけてですね、僕が申し上げて入れていただいたと思って、非常によかったと思うのですけれども、アメリカとイギリスの報告書の例を挙げていただいていて、書き出しが一部の先進国においてはで始まっているので、ちょっと非常に限定された事例があるというぐらいの認識に見えてしまうかなと思います。僕の認識ではG7で議論されて、G7の委託によるレポートというのも出ています。そこではクライメート・アンド・フラジリティーとかそういう言い方をしていたと思いますが、そういうものがありますので、もう少し広い範囲で検討されているということがわかるようにしたほうがいいのではないかと思いました。以上です。

野尻委員

9ページの一番上のところの3行目、先ほども意見が出た、脆弱性、曝露、ハザードのどれに当たるかという、その話ですが、これ文脈を読んでみると、IPCC第5次評価報告書はというふうに始まっていて、我が国における気候変動の予測研究においては、とあって、これが、脆弱性、曝露、ハザードをあまり分けてきちんと扱ってないというふうに読めてしまうのです。それはあまり正しくなくて、実は振り返ってみると、我々の前のまとめのときに重大性を評価しましたが、そのときに重大性は確かに点数をつけましたけど、脆弱性があるから重大なのか、曝露があるから重大なのかというふうにはやらなかったので、そういうふうに書きかえたほうがすんなりするというか、この小委員会の前の仕事がそういうところに不足があったというのが実は真相かなというふうに思いました。

それとあと、日本語の問題ですけれども、「その要因が脆弱性、曝露、ハザードのどれにあるのかが示されておらず」という日本語がちょっと変なので、脆弱性、曝露、ハザードのどれが要因であるのかが示されていないというふうにすると日本語がわかりやすいし、それと同じように2、4、6、7行目ですかね、「これらは脆弱性、曝露に大きく影響している。」というのも日本語が変なので、これらは脆弱性、曝露に大きく影響を及ぼすなり与えるなりというふうにするとわかりやすくなると思います。私としては、前回報告書のまとめのところがそういうところにフォーカスしてなかったというふうな意味だと捉えると、すんなりわかるようになるのですが、よろしいでしょうか。

小沼気候変動適応室室長補佐

ありがとうございました。多くのご意見をいただきました。

今ご指摘いただいた脆弱性、曝露の部分については、確かに文章的に十分整理されていなかったところがあったかと思います。野尻委員、中北委員のご意見を踏まえて、前回の報告書の整理と見比べながら表現を修正させていただきたいと思います。ありがとうございます。

また、江守委員、秋元委員、中静委員からもご指摘いただきまして、そのとおり修正をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

住委員長

では、1-4、海外影響です。

海外の影響をこのような国内向けの報告書に入れるというのは、初めてのような気がしているのですが、従来、常にこういうテーマは別にやるというような印象を持っております。そういう点では非常に新しいポイントだと思いますが、書くと言いたいことは山のように出てくると思います。よろしいですか。

それでは、何かあったらまた後で出してもらうとして、1-5、定期的な気候変動影響評価というところはどうでしょうか。

木本委員

これは質問ですけど、1-5、定期的な気候変動影響評価と書いてあって、次の影響評価やるときに、前回の影響評価に課題があったのでこのようにしなくてはいけないということが書いてあるように見えます。その前に、そもそも前回の委員会で定期的な評価を行うことが大事だということが言われていたでしょうか。最初の辺りに書いてあったような気がしますが、この1-5節に次のことばかり書いてあるというのが、ちょっと唐突な感じがしました。

竹本気候変動適応室長

もともと一昨年の3月にいただいた意見具申の中でも、今後しっかりと定期的に気候変動影響評価を行っていくという課題をいただいておりますので、それを受けて、昨年の10月にこのテーマを出させていただき、議論を深めていただいたと認識しております。

木本委員

読む人が、定期的に影響評価をやることが大事なことだとわかった上で、1-5を読むようになっているかということです。

竹本気候変動適応室長

趣旨は理解いたしましたので、その趣旨を1-5の冒頭に追加させていただきます。

住委員長

では、2-1、気候リスク情報の基盤整備について、お願いします。

原澤委員

ありがとうございます。1点確認ですが、14ページの下のほうで気候変動適応情報プラットフォームというのがここで出てきますが、前に比べると数が減って、非常にフォーカスされているということですけども、第5次科学技術基本計画の中には地球環境情報プラットフォームというのがありまして、よく聞かれるのがこの気候変動適応情報プラットフォームがそれかというような質問があったりすることが最近増えてきました。このプラットフォームはあくまでもその地球環境情報プラットフォームの1つであるという定義なのですか。僕は当初、この科学技術基本計画いうやつはDIASだと思っていたのですが、必ずしもそうではなくて、もっと幅広に捉えられているような感じがして、この気候変動適応情報プラットフォームもそういう意味では政府のやるそのプラットフォームづくりの一つではないか、というのが質問です。もしそうであるとすると、どこかにそれを書いてないとちょっと混乱する可能性もあったりするかなと思ったのですが、いかがでしょうか。

小沼気候変動適応室室長補佐

ありがとうございます。ご指摘のとおりでございまして、科学技術基本計画の中に地球環境情報プラットフォームについて記載されておりますけれども、これは、広い概念として整理をされているものだというふうに理解しております。このため、この気候変動適応情報プラットフォームのようなさまざまな情報や取組について整理をした枠組みや、DIASのような定量的なデータセットが格納されているデータベース、このようなさまざまなものを含めて、地球環境情報プラットフォームを構築しているものだというふうに認識しておりますので、この点が明確になるように追記をさせていただければというふうに思います。

高村委員

すみません、15ページのところ、それからさっき議論があった7ページのところのDIASですけれども、最終的には関係省庁とご相談いただきたいと思いますけれども、やはりこれは当然、気候変動、関連する分野の研究に携わっている研究者、つまり関係省庁だけでなく、そうした研究者、あるいは事業者、一般国民に対してできるだけ具体的にわかりやすいほうがいいと思いますので、特に大きな支障がなければ原形を残していただきたいと思っております。

住委員長

こういうデータベースはたくさんあって、それをどう整理するかというのは、予算的な制約もあると思うのですが、地球環境情報プラットフォーム自体がだんだんと知名度が出てきて、みんなが口にするようになってきた中、環境省の取組も、Society5.0の構造などに位置づけていくことが重要だと思います。一方で、何か全体に創造性が不足していて、プラットフォームやシステムだとか、似たような言葉をみんなが使い始めているというのが現在の状況のような気がしますが、その辺は適宜整理をしていただければと思います。

それでは、2-2、国民の理解の促進について、お願いします。

江守委員

ありがとうございます。まず、先ほど1-4のことを1-3のときに言ってしまって、失礼いたしました。

それで、今の2-2のところですけれども、17ページの2-2の一番最後に学校教育等のことが書いてあるのですが、ここに関して2つコメントをします。

1つはちょっと個人的な印象かもしれないですが、正しい知識という言い方が2カ所出てきまして、ちょっとすごく押しつけがましいというか、正しい知識を正しく伝えると、正しく子どもは育つみたいな、そういうモデルに基づいている気がしてしまって、どうも違和感があるので、どう書いていくかこれは難しいですが、「適切な知識」でも同じことかもしれませんけれども、正しいという言葉がちょっと気になったということが一つあります。

もう一つはですね、IPCCの報告書や国の報告書が有用な教材になるというのは、野尻さんがおっしゃったような大学生などにとってはそのとおりだと思いますが、小・中学校であるとか、一般国民といいますか、普通にちょっと興味を持った人に対してはかなりかみ砕いてもまだ非常に難しいということがあって、そこを工夫する必要があるということにもちょっと触れてもいいのかなと思いました。これに関しては、実際にはIPCCリポートコミュニケーター事業、今年度から温暖化防止コミュニケーター事業ということで、その中で小・中学校用の教材も小・中学校の先生や、あと小・中学校の授業の実績がある気象キャスターの方々の協力を得てつくられているものがありますので、それが実際問題としては活用されていくといいなというふうに思っております。

木村委員

今の問題について、国民が気候変動及びその影響について正しい知識を云々ということに関連して、自治体などで、例えば気候変動の将来予測を利用して適応策を立てるといった場合、その自治体の中にはいろんな人がいて、専門家でない人がほとんど大部分ですよね。そういう人たちも含めて、ある程度意見を集約して賛同しないと、自治体は実際には動けないと思います。

そうしたときに、仮に予測情報だとしても、例えばIPCCの予測情報というのは非常にブランド力があると。これは誰でも知っているわけですよね。そうすると、その自治体の中のあまり気候問題に詳しくない人についても、IPCCがこう言っているのだからこうしなきゃいけないという、そういう流れが多少できるわけですよね。それに対して適応策の場合だとローカルなので、問題はIPCCがブランドにならないということです。

だけれども、そのローカルな予測についても、例えばその気象庁の温暖化予測情報第9巻とか第10巻とかというのはIPCCには及ばないけども、やっぱり気象庁の情報だということである程度ブランド力があるみたいですね、自治体に行っていろいろお伺いすると。だからそういうふうに、その予測情報そのもの、あるいは適応策としてこうとらないといけないということに対して、その自治体の専門家でない人にも当然それについては従ったほうがいいかなと思ってもらえるような、ちょっとカリスマ性のあるようなブランド力といいますか、そういうことも必要ではないかなと思うのですけれども、いかがでしょう。今の文章を読んでそう感じました。

山田委員

質問と、今の先生のコメントと割と似たようなことを言いますと、地球温暖化あるいはそれに伴う気候変動ということを考慮していろいろ施策をやりなさいという法律は、どこにあるのでしょう。つまり、法律の担保があるのかどうかということです。

竹本気候変動適応室長

適応に関する法律はございませんが、政府として閣議決定をした計画があります。

山田委員

閣議決定だけですよね。これをどこで質問しようかと思って、ずっと悩んでいたのです。それで、例えば私、今、去年の北海道の大雨に関連して、北海道の治水計画を全部見直すということをやっています。そのときに地球温暖化、あるいは、それに伴う気候変動もちゃんと考慮しようという一文を入れるために、本当にそうなのか、どうなのかってもう大論争をやり続けなきゃいけないのです。今まではそんなこと一つも書いてないわけですから、気候変動に伴うその雨の降り方の変化も考慮しなさいと私は言いたいけども、それ言うと、いやそんなことを考えなさいとどこに書いてあるのと聞かれちゃうわけです。

そうすると、いろいろこんな報告書がある、こんな報告書がありますというようなことぐらいしかなくて、法律がないがゆえに、実際やりますけども、法律がないがゆえに発言しても後ろ盾になるものがないのです。そのことは今後、それは環境省の問題なのか、どこの問題なのか、私よくわかりませんけども、そういうことに関してはどうですか。適応策に関する法律をつくるというような方向性はどこでどう考えればいいのでしょうか。

竹本気候変動適応室長

先ほどご紹介しました適応計画でございますけれども、資料1の別紙の3ページをめくっていただきたいのですが、その下段に概要が示されております。法律ではございませんけれども、政府として閣議決定をしたもので、最高レベルの決定文書でございますので、政府の中での拘束力はあるものと認識しております。その中で、基本戦略、「政府施策への適応の組み込み」というのがございまして、いわゆるメインストリーミングの手法をとっていこうということです。これは、環境省のみならず、気候変動の影響に関わる行政を行っている全ての関係省庁が有している施策に気候変動のリスクを組み込んでいくということを宣言しております。ですので、例えば、治水に関しては、気候変動の将来のリスクについてもこれを組み込んでいくという方針が示されたということでございます。

ただ、委員のおっしゃるように、まだ実態がない、その効果がないというようなご意見もあるかもしれません。今後、適応計画の下で、関係府省庁が実施している施策のフォローアップを行うべく、関係省庁のほうで協議をして調整をしておりますので、計画の実施状況についてチェック、把握をする中で、課題の整理をしていきたいというふうに考えております。その際、山田委員のご意見も参考にさせていただきたいと思います。

中北委員

すみません、二言だけですが、僕が最初に質問させていただいた趣旨も全く同じ趣旨です。だから、ここでプッシュはしないのですねという趣旨で、ほかのとこでやる方法がありますという答えでよろしいですか。必ずしも国レベルでも今おっしゃったように認識が低くて、入れていかないというような、この適応に関して、温暖化というのが見えているので、それまでもプッシュはしないのですか、というのが今回の先ほどの私の質問でした。

竹本気候変動適応室長

ありがとうございました。資料1の最後に、この本委員会の趣旨を添付させていただいております。27ページの気候変動影響評価等小委員会の設置について、もう一度紹介したいと思いますが、この委員会は、2にございますように、適応計画を踏まえて既存の研究による気候変動予測や影響評価等について整理し、気候変動が日本に与える影響及びそのリスクの評価について審議をする、これがこの小委員会の役割でございます。

他方、いわゆる施策の実施、いわゆる適応策そのものに関しましては、関係省庁連絡会議の下で、施策についての取組を進めておりますので、この小委員会で整理した科学的知見、あるいは気候リスク情報に関する方針と、関係省庁連絡会議がペアになって当面は取組を進めていくものと理解しております。

木本委員

いつものように情緒的な意見ですが、2-2のとこなんですよね。これ今、皆さんがご意見をおっしゃっている間に読んだのですが、何か偉そうに見えるのですね。国民が気候変動のことを知らないので、国民がうまくできるかどうか心配だから、ちゃんとやらなくではいけないですよというように、そんなつもりはもちろん書いた人にはないと思うのですけど、そんな感じがいたします。

ですので、正しいという言葉も違和感があるかもしれないけど、皆さんにもよく認識していただいて、自分のこととしてやっていただくことがたいへん大事なので、我々のように多少知っている人もそのお手伝いを喜んでいたしますよという雰囲気が出てないと、頭ごなしに言われたみたいな感じに聞こえてしまうと思います。そうなると、せっかくのご協力が得られないと思いますので、それはとても大事だから、科学者か役所か知りませんが、そちら側も十分に理解が進むように配慮すべきであるみたいな、そういう言葉を入れるといいのではないかなと思いました。

野尻委員

私の参考資料のところで正しい知識って書いちゃったから、正しいがここに入ってしまったと思って、ちょっと反省しています。意図は、「間違っていない」という言葉でありまして、「間違っていない」は日本語にすると「正しい」かもしれないですが、確かに価値判断が入るので、「正しい」よりは、さっき江守さんは「適切な」と言いましたが、私、「適切な」より「的確な」がいいかという気もしますが、確かに間違っていないということを示したかったわけです。

ですので、ちょっとだけ経験を話させてもらうと、講義で15回ありますから、試験しますので、そうすると、じゃあ2度目標にするのにどれくらい2100年の排出量を減らしたらいいの、というのを三択で50%、0から20%、マイナス30%とかってやると、学生は正しい答えをほとんど全員が選びますし、今まで起こった気候変動は太陽活動の影響は受けてないか、受けているかといったら、受けてないよというほうをちゃんと選ぶようになるのです。それというのは、やっぱり15回の講義のすごい力でして、それを1時間の講演で聞いた人に印象づけるというのは非常に難しいです。やっぱり繰り返し、繰り返しというのをやるというのは非常に大事で、そうすると、非常にたくさんの数の人が間違っていない知識を身につけるので、ぜひそういうキャンペーンをやっていただけると、将来的には本当にゼロから20%まで減らさなきゃいけないというのが身にしみると思います。幾らウェブに上げたって、あの報告書を全部読んでくれる人はめったにいないですよね。それが講義をすれば100人の学生が全員読むわけですから、ものすごく効果は大きかったなというふうに思ったので、こういうことを書かせていただきました。したがって、間違っていないというニュアンスを出していただきたいなと思います。

松井委員

17ページの取組の方向性ですけれども、最初のパラで3行目に適応に対する国民の理解を促進するための取組を進めるって書いてあって、最後のパラでは気候変動に対する具体的な行動を促していくことが重要というので、全体の方向性は理解を促進したいということを言いたいのか、それとも結果的に行動までつなげたいのかというのが、最初と最後でどっちなのかなというのが読んだ印象としてありました。

最後のパラの具体的な行動を促していくというところだとすると、それはじゃあ適応策なのか何なのかというところもちょっと含め、具体的というのは何なのかなというのが思ったので、少しお考えをお聞かせください。

古米委員

2-2における記述についてです。若干2-3にも関わります。2章では気候リスク情報というのが重要な言葉として出てきています。2-1の気候リスク情報の基盤整備では、こういった情報が必要なので、皆さん共有しましょうねと、基盤をつくりますということに対して、2-2の国民の理解の促進の節の中では、気候リスク情報という言葉が1回も出てきていません。一般的に知識だとか、あるいは知見という用語になっています。要は気候変動に伴うリスクをリスク情報として、知識として備えてほしい、ということを明確に書かないといけないのかなと思います。

住委員長

国が出している文章ですから、上から目線であるという面はあると思います。そう思ってない人に下から目線で書けるはずがないと僕は思いますから、正しく上から目線で、謙虚に上から目線で書けばいいのではないかなという気がします。

小沼気候変動適応室室長補佐

ありがとうございます。この項目につきましては、かなり多くご意見をいただきました。今、松井委員のほうからご意見いただきましたところは、ご指摘のとおり、この章につきましては国民の理解の促進をしていこうというものでございます。理解を深めていった結果として、具体的な行動、特に国民の行動につきましては適応と緩和がある意味一体なのかもしれないのですけれども、そういった行動につなげていきたいという意図がございますので、そこはもう少し整理された形で修正していきたいと思っております。

そのほかの委員からもかなり多くのご指摘いただきました。気候リスク情報というのが本来核となっている部分でございますので、そことの関係が十分整理されてないというところもまさにご指摘のとおりだと思いますので、改めて整理をさせていただきたいと思います。また、木本委員からご指摘いただきましたとおり、今私も読み直して少し書きぶりがよくなかったなというふうに思いましたので、改めて謙虚な気持ちになって、整理し直したいと思います。

住委員長

それでは、次、2-3の民間事業者の取組について、お願いします。

この辺も従来の役所の文書では経験が少なく、非常に新しい分野だと思います。

秋元委員

どうもありがとうございます。まず、18ページ目の一番上のところですけども、適応ビジネスの拡大ということが書かれています。私、1回しか委員会に出られなかったのですけれども、前に出たときに、金融的な取組、要は損保的な取組だと思うのですが、そういう金融商品の開発、リスク回避のための金融商品の開発についても、一言この例の中に入れておいたほうがいいのではという気がしました。それが1点目です。

2点目は、これはむしろ3で申し上げればいいのかもしれませんけども、2-3の18ページ目、同じく網かけの部分、下から少しのところですけども、これはこのとおりだと思いますが、次の地域での適応の推進というところにおいても同じように、地域においてこういうことを強く認識して備えをとるということが重要だと思いますので、同じような文章を3の項目のところにも追加したほうがいいのではという気がしました。

高村委員

ありがとうございます。18ページのところで2点ほどですけれども、その前に、今、秋元委員がおっしゃった点、私も賛成で、それが1点目であります。

それから、これから申し上げるのは2点です。18ページ目の1行目の辺りかと思うのですが、先ほど申し上げたビジネスに対する気候変動リスクの情報開示の動きについて言及していただくのかよいのではないかと思っております。

それからもう一つは、その後の「しかしながら」のところのパラグラフですけれども、少し経済産業省さんと相談していただいたほうがいいかもしれませんが、経済産業省さんのところで適応ビジネスの取組は、幾つか例が既に挙がっていると思います。長期の戦略に関わるタスクフォースのところにも報告があったと理解をしております。そういう意味では、潜在的には多くの事例が見込まれるということを前提とした上で、適応ビジネスの展開についての機運がまだ十分に高まっていないというよりは、むしろ今後大きくなるというポジティブなニュアンスで書いていただくのが適切ではないかなというふうに思っております。

高薮委員

関係しているプログラムでもありますが、適応ビジネスの取組の促進というようなことがここに書かれていると、データをちゃんと公開していかなきゃいけないのですが、それについての2つの問題点がまだあると思います。我々、特に気象研究者は国研なので、国のガイドラインに引きずられていますので、民間利用はなかなか難しいところがあって、いろんな手続があると。

それからあともう一つは、データがだんだん膨大になってきます。そのデータをきちんと管理して民間事業者に配付するというシステムが本来はできていないと、言葉だけになってしまいます。さっきも何回かDIASという言葉が出てきましたけども、DIASで十分なその辺のサポートが可能なのかということについては考えておかないと、現場で混乱を招くのではないかなとちょっと心配です。

山田委員

ここの部分はですね、何となくビジネスという感じのとこがありますが、民間の方は、必ずしも適応ビジネスというだけではなくて、例えばNTTドコモさんは、携帯電話の中継局だけで気象庁と国土交通省が持っている雨量計よりも多く持っているわけです。ところが、それも使っていいよという仕組みにはなっていないですよね、一般的なリスク管理という意味で。

それで、さっきどこかに予算も減っているから継続的な観測がしにくいといった状況にあると出ていましたが、国が何かの情報を継続的に精度よく取っていても、リスク管理みたいなところはセンサーの数が多いほうが勝ちみたいな世界があって、1個1個の精度よりも数が多いほうがいいというようなことになると、民間のデータなどもどんどん使えるような仕組みがないといけないと思います。今のところ使っていいという仕組みがないものですから、使えないのですね。それでも少しずつ自治体の測っている水文気象情報が、ほんのわずかですけど、民間もお手伝いして、実際は全部民間がやっているというようなことになっているようです。それは決して派手なビジネスではなくて、自治体がやっているような部分を民間が肩代わりするというような仕組みです。そういうものもどこかにあってほしいと思いますが、ここに書くべきことなのか、そうではなくほかのところに入れるのか、よくわかりませんけど、ちょっとそこのとこはコメントさせてください。

住委員長

ありがとうございます。

民間事業者の問題はいろいろございますので、ここで全部網羅して書くというのは非常に難しいのだろうと思いますので、大きな方向性があればいいのではないかなという気がします。

次に、3、地域での適応の推進というところはどうでしょうか。

磯部委員

地域と、それから地方自治体の言葉の書き分けを明確にしないとわかりにくいかなと思いました。このレポートの中にも、最初、例えば取組の方向性というところに、地方公共団体における何とかで推進すると書いてあって、具体的にはというのを読むと、地域適応コンソーシアム事業というのがあって、これは後ろの付録でしたっけ、別添の資料の65ページを見ると、地域というのは北海道、東北とか関東とか中部とか、それをイメージされているのでいいのですよね。

そうすると、何か地域というのと地方自治体というのがかなり混在していてわかりにくいので、私としては、直接な言葉じゃないですが、地域というのを、仲介したりするのか、あるいは国から直接地方自治体に行くのか。それで最終的には地域というのは行政組織を持ってないわけですから、実際には何かやるというわけには恐らくいかなくて、何かやるのは地方自治体でしょうから、国から地域、それから地方自治体という経路なのか、あるいは国から地域がまさに自主的に独自にやるというのか、そういう地域を通じて地方公共団体における何とか何とかという言い方をするとか。そういう意味で、3段になっていますということを明確に読み取れるようにするのがいいのではないかと思いました。

それから、その地域をやるときの注意ですけれども、別添の65ページを見ると、その区分けでいうと、それぞれの地域というのに太平洋側も、日本海側もあって、瀬戸内海も持っているという、気候、まあ気象と気候は別だけど、気象は相当違うところを持っています。また私の専門である沿岸域についても相当性質が違うところが入っていますので、実は地域としてくくったというのがどういう意味でくくったかというのがちょっと見にくいですから、これをやっていくときには相当気をつけて、地域の中でも特性を明確にしながら議論をしていただきたいと思っています。

中北委員

全く同じ意見になるかもしれないですけど、やはり同じことを感じました。地域の定義というのが、あるときには少し大きいのであったり、あるときは小さいのであったり、今おっしゃった沿岸なんかどうかとか、そこがちょっと不安になりました。

あと、防災で自助・共助・公助ってありますけど、ここのイメージは共助と、それから公助のうちの地方版という、そんなイメージだとは思うのですけども、そこが今、お話にありました共助と公助の部分がやっぱりミックスした感じになって、曖昧模糊な感じにちょっとなっているような気はしました。

住委員長

確かに地域という言葉は、それぞれが勝手に使っている場合が結構ありますからね。このほかよろしいですか。

それでは、4の国際協力・貢献の推進というところですが、いかがでしょうか。

安岡委員

国際貢献、それから国際協力の出口って2つあると思っていまして、一つはそれぞれの地域に特化した協力というのはあると思いますけども、もう一つ一方で、国際標準化というのは必ずあるわけです。これまでの議論は、地域に特化した話に適応が来ていたのであまり気にならなかったのですが、この報告書のタイトルを変えたことと、それからここの網かけのところで先進国とか幾つか加えられた言葉を見たりすると、やっぱりもう一方の出口である標準化の部分はコメントしておいたほうがいいのかなという印象を持ちました。

基本的には標準化って別に国際協力の部分だけじゃなくて観測とかモデルの標準化というのももちろんあるわけですけど、そこは別としても、4.国際協力のところでは、国際標準化というキーワードは次のステップへのつなぎという意味でも入れておいたほうがいいのかなという印象を受けました。

住委員長

そのほかよろしいですか。

それでは、Ⅲの結びも含めまして、あと最初から見て、全体でいいですので、今まで検討してきた中で再度思いついたところがございましたら、ご意見いただければと思いますが。

秋葉委員

先ほどは言いそびれてしまいました。10ページの1-4の海外における気候変動影響が日本に及ぼす影響の評価のところで、書きぶりとして、タイの大洪水は非常に細かく書いてありますが、加筆したところの輸入感染症、そこのところが少しあっさりしていると思います。といいますのは、輸入感染症は非常に重要であると思っております。例えば、我が国では、観光立国の実現を目指しており、海外からの旅行者が右肩上がりで増えているというような状況であります。このことを踏まえて、タイの大洪水の箇所のようにもう少し具体的に記述したほうが良いのではないかと思います。

橋爪委員

同じく10ページの輸入感染症のところですけれども、ここは海外における気候変動影響が日本に及ぼす影響ということでして、この文章だけ見ますと、日本国内で媒介蚊の生息域が拡大しているとある。確かにそうですが、そこに旅行者が輸入感染症を持ち込むということです。この海外における気候変動影響が、この文からではちょっと読み取れないような気がします。私が前回申し上げたかったのは、気候変動によって海外、特に例えば東南アジアでデング熱の流行域が拡大するとか、あるいは患者数が増えることによって、輸入感染症の数自体が増えるリスクがあるということです。そこに先ほど秋葉委員がおっしゃったように、旅行者が今後、右肩上がりに増えてくるという、こういう二重のリスクといいますか、そういった複数のファクターが関与しているということです。

木本委員

ご専門の先生に逆らおうという意図は全くなくて、今の意図を酌んで文章を変えられればいいと思うのですが、そもそもこの文章は適応策を進めていく上の取組のあり方についてみたいなものですので、あまり細かいところまで書いてしまいますとバランスがとれなくなるおそれもあると思います。僕は最初からこの部分は妙に細かいなと思っていましたので、あまり一部細かく行き過ぎると、ほかとのバランスがとれなくなるという観点もあると思いますので、そこは事務局のほうでバランスをとっていただければと思います。

秋元委員

今の議論の中で10ページのところを改めて見て、ちょっと思ったので、戻って申し訳ございません。真ん中の辺りで、タイのチャオプラヤ川の氾濫の話を書いてありますが、その後に気候変動により大規模な災害の発生等が懸念されており云々とあります。これはタイの洪水というのは必ずしも気候変動だけのもので起こっているわけでもなくて、普通の自然災害の中で起こっていて、さらに気候変動によってこういうものが頻発する可能性があるということだと思いますので、そういう中で、企業活動を考えたときには、普通の自然災害の対応をしていかないといけない部分が多くあって、それに加えてこういう気候変動への適応も加わる可能性があって、そういう意識を持ちながら強化していくということが重要だと思うのですけれども、この文章だけを見ると、何か気候変動で新たに大規模な災害が出てくるかのように読めるので、ここは文章を丁寧に書いたほうが、誤解がないのではないかなと思いますので、よろしくお願いします。

平田委員

ちょっと安岡委員と似ている部分になるのかもしれませんが、1-2の予測研究の進め方、6ページを見てみると、IPCC等のスケジュールを見据えながら、何か中長期的な見通しを持って戦略的に進めていく必要があるとある割には、国際的な国際協力・国際貢献の、国際貢献の部分で、例えば我々ここでやっているのは推進するための科学的知見を出していくのに、IPCC等への受け渡しという、そういったところが一つ出口として書いておいてもいいのかなという気がしました。

天野委員

16ページの上から3行目ですかね、先ほどの気候変動適応情報プラットフォームの話で、利用者のニーズに応じて科学的知見と政策立案との橋渡しを行う機能を構築と書いてあるのですが、ここでの主体だとか利用者というのは必ずしも行政だけではないのではないかと思いまして、この政策立案というのが政策立案ではなくて適応の行動とかではないのだろうかと思いましたので、ちょっとそこだけ確認です。

住委員長

そのほかよろしいでしょうか、そろそろ時間が終わりになってきましたので。

それでは、環境省のほうからまとめて何か。

竹本気候変動適応室長

本日は大変貴重なご意見、多数いただきましてありがとうございました。

いただいたご意見、皆さん大変もっともなものでございます。一方、意見によって若干違う観点のご意見もございましたので、その辺調整をいたしまして、可能な限り取り入れていきたいというふうに考えております。

また、最終的な取りまとめにつきましては委員長にご相談をさせていただきたいと思っておりますが、よろしいでしょうか。

住委員長

どうもありがとうございます。

それぞれ皆さん見方がございまして、自分の部分がちゃんと書いてないとか、いろいろと全部そういうことをやりますと、こんなに文書が厚くなって、何が言いたいのかよくわからなくなることもございますので、その辺は配慮する必要があると思います。いろいろなご意見をいただきましたけども、最終的には国語の面を含めまして、委員長一任ということで、事務局とともに整理をし、最終的な案を皆さんにご覧いただくということでよろしいですか。それでお願いしたいと思います。

ここに書いてありますように、ほとんど具体的には今後検討するというか、そういうものになっています。この報告で、次こういう予算をとって、こうしていくということが出てこないのが日本のルールでありまして、じわじわと来年度も検討していくということですが、一応、検討の方向がここで示されてきたことは意味があるものと思います。特に、第2次の気候変動影響評価をする、また、重大性、緊急性、確信度についても、引き続き新しく検討していくとか、新しいことはここの中に書いてありますので、個別これからの段階で具体的に議論していくということが必要であろうかと思います。

それから、やっぱりどうしても政府の国民に対する関係は上から下という気がします。国民的な教育というのも大体上から目線の発想のような気がします。一方で、民間事業者の取組の促進など、いろいろなこともありますが、それはこれから考えていく必要があるだろうと思います。そういう点では、フューチャー・アースのコデザインのように、上下ではなくて横展開して、イコールパートナーシップでやろうということだと思いますので、何かそういうこともどこかにあっても良いと思います。

ビジネスに関しては、多くの人は本当に適応ビジネスで儲けているのかと思うのですが、欧米企業は本気でやっているので、何が違うのかと僕はずっと前から思っているのですが、多分それはマーケットの広さも大きいと思うのですね。その辺も含めて、もう少し具体的な情報提供などをやっていくのが非常に大事なことかと思います。

それでは、引き続き、具体的には観測や予測の体制づくりとか、具体的なテーマがございますので、この小委員会で議論をしていくことができればと思います。連携拠点は、事業でつくったので、観測連携拠点にしてしまったのですが、本当は地球温暖化連携拠点とか、広くしておけば、なぜここで議論をするのかという話はなかったと思います。ただ、つくるときは、なぜそんな大きなものをつくる必要があるのかという議論になるのです。日本の場合は、何が根拠かということが問われてくるので、あのときは事業があったので、観測というのでやったのです。これからも適応計画等が立法化されたら、そういう中で、例えば、国の施策として適応がもっと大事になるのであれば、そのための組織や実態をつくりましょうというように、議論が進んでいくのではないかと感じております。その辺は環境省さんに頑張っていただければと思います。

それでは、これで一応議論を終わりにして、環境省にお返ししたいと思います。

竹本気候変動適応室長

本日は活発なご議論をいただきまして、どうもありがとうございました。議事録につきましては、委員の皆様にご確認いただきました後、環境省のホームページに掲載をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

最後に、環境省の地球環境局長の鎌形より、一言お礼のご挨拶を申し上げます。

鎌形地球環境局長

地球環境局長の鎌形でございます。

今日も活発なご議論をありがとうございました。去年の10月から、7回にわたって密度の高い議論をいただきました。今日も多くのご意見を賜りましたので、委員長とも相談しながら、しっかりと取りまとめの作業を行っていきたいと思います。

この中間取りまとめですけども、大きな重要な方向性をたくさん出していただいたと思います。観測・監視、予測研究の長期的な実施、あるいは脆弱性・暴露の評価を進めていく、科学的知見の収集、整理、発信、これは継続的にやっていくべきだということ、気候リスク情報の整備を通じて民間事業者、地方公共団体の取組を推進していくという方向性です。きちんとした情報を提供して、それぞれのプレーヤーがしっかりと動けるような、そういう基盤をつくるのが私たち国の仕事だと、こういうふうに思っています。

今回の取りまとめを踏まえて、来年度も先生方のご指導をいただいていきたいと思いますが、政府の取組としては、関係府省庁との連携はこれまで以上に重要になります。その上で、ここでご指摘いただいた調査研究を具体化していくということ、また、当面のスケジュールとしては、2020年を目途に第2次気候変動影響評価が控えてございますので、これも踏まえて、しっかり取り組んでいきたいというふうに思います。

ここでご議論いただきました気候リスク情報の基盤整備、プラットフォームというものを私たち立ち上げておりますけども、今回の方向性を踏まえて整備していきたいと思います。また、適応ビジネスの話も出ましたが、お示しいただきましたとおり、ガイドラインを提供するということもあるのではないかと思います。そういう意味で、各プレーヤーがしっかりと動けるような基盤をつくるということ、地域の関係者による適応の推進体制の構築、アジア太平洋地域への展開、さまざまな課題がございますけども、着実に前に進めていきたいと思っております。

大変重要な方向性をおまとめいただきました。これに従って、進めてまいりたいと思いますが、しっかりと進んでいるかどうかについては、引き続き来年度以降も先生方にチェックをいただいて進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

どうもありがとうございました。

住委員長

それでは、これで終了いたします。

午前11時50分 閉会

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