中央環境審議会 地球環境部会 気候変動影響評価等小委員会(第6回) 議事録

日時

平成26年8月27日 15:30~17:13

場所

TKPガーデンシティ永田町 ホール3A

議事次第

1.開会

2.議事

  1. (1) 日本における気候変動の影響の現状及び将来予測に関する今後の作業の進め方について
  2. (2) その他

3.閉会

配付資料一覧

資料

  • 中央環境審議会地球環境部会気候変動影響評価等小委員会 委員名簿 
  • 資料1-1 日本における気候変動の影響の現状及び将来予測に関する今後の作業の進め方について(案)
  • 資料1-2 日本における気候変動の影響のとりまとめに向けた手法等について(案)
  • 資料2   気候変動予測計算結果の取りまとめに向けた今後の方針について
  • 資料3   今後のスケジュールについて(案)

【参考資料】

  • 参考資料1 今後のスケジュールについて(案)
  • 参考資料2 中央環境審議会地球環境部会気候変動影響評価等小委員会(第5回)議事録
  • 参考資料3 気候変動影響評価等小委員会の趣旨等について(中央環境審議会地球環境部会(第114回) 資料1-2)

午後 3時30分 開会

研究調査室長
ただいまより、第6回中央環境審議会地球環境部会気候変動影響評価等小委員会を開催いたします。
私は、事務局の環境省研究調査室長の竹本と申します。7月11日付で着任いたしました。よろしくお願いいたします。
現在、委員総数の過半数の委員にご出席いただいており、定足数に達しておりますこと、ご報告いたします。
また、本日の審議は公開とさせていただきます。
なお、本日は浅野地球環境部会長にもご出席いただいております。
最初に、委員に交代がありましたので、ご報告いたします。
森永様が辞任され、独立行政法人水産総合研究センター日本海区水産研究所資源管理部の木所資源管理グループ長が新たに就任されております。

木所委員
この回から参加させていただきます水産研の木所です。よろしくお願いします。

研究調査室長
ありがとうございます。
続きまして、前回会合の際に、環境省幹部の交代についてご報告させていただきましたが、欠席でございました幹部と新たに着任いたしました幹部について、この場をおかりしてあらためてご紹介させていただきます。
地球環境局長の梶原です。

地球環境局長
梶原でございます。よろしくお願いします。

研究調査室長
それから、ほかの幹部、当省、総務課長の廣木は後で参る予定でございます。
それから、現在、まだ到着されていない委員の方が何名かおられますけれども、高村委員が後ほど参加されるというご連絡をいただいております。また、倉根委員につきましては急遽ご欠席というご連絡をいただいております。
それでは、地球環境局長の梶原よりあらためてご挨拶をさせていただきます。

地球環境局長
先ほどからご紹介をいただいております、地球環境局長の梶原でございます。ちょうど前回の会合のときに辞令をいただいたわけでございますが、所用で参れなかったことを深くお詫びを申し上げたいと思います。本委員会でご議論をしていただいている地球温暖化の影響と、適応については、本年3月にIPCCの第5次評価報告書の第2ワーキンググループのレポートが出たところでございます。片方で、緩和ということで温室効果ガスの削減を世界中で努力をしている中ではございますけれども、我が国だけでなく他の先進国も含めて、一定程度の温暖化の影響は避けられないということでございます。今年夏ごろを目途といたしました政府の適応計画の策定に向けまして、この委員会におきまして、気候変動の影響とリスクの評価に関して議論を進めていただいているところでございます。先生方の議論の結果は、私どもの適応計画の基礎となる部分でございますけれども、あわせて、今、気候変動の影響、異常気象の影響について深い懸念を国民が有しております。そういった国民の方々にも共有していただくべき貴重な知見だと考えておるところでございます。私どもといたしましては、適応計画をつくりながら、また、先生方にご審議していただいた知見はしっかりと国民と共有するという姿勢で進めてまいりたいと思っております。
これから、さらに、本日ご議論していただくようにワーキンググループ等をつくりまして、議論の詳細化に入ってまいりたいと思っております。引き続きご議論を賜りますようにお願いを申し上げてご挨拶とさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

研究調査室長
それでは、配付資料の確認をさせていただきます。まず、お手元に議事次第がございます。続きまして委員の名簿です。その次に資料1-1「日本における気候変動の影響の現状及び将来予測に関する今後の作業の進め方について(案)」。続きまして、資料1-2「日本における気候変動の影響のとりまとめに向けた手法等について(案)」。資料2「気候変動予測計算結果の取りまとめに向けた今後の方針について」。資料3、横の紙です、「今後のスケジュールについて(案)」。
参考資料1「前回(第5回)会合でいただいた主なご意見について」。参考資料2「中央環境審議会地球環境部会気候変動影響評価等小委員会(第5回)議事録」です。参考資料3として「気候変動影響評価等小委員会の趣旨等について」を配付させていただいております。
過不足等ございましたら、お願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、以降の議事進行は住委員長にお願いいたします。

住委員長
それでは、時間もありませんので議事に入りたいと思います。
本日の議題は、議事次第にありますように、「1.日本における気候変動の影響の現状及び将来予測に関する今後の作業の進め方」、及び「2.その他」になっております。まず、議題1の日本における気候変動の影響の現状及び将来予測に関する今後の作業の進め方について、資料1-1及び資料1-2を事務局より説明いただき、その後、質疑応答に入りたいと思います。
それでは、事務局、お願いいたします。

研究調査室長補佐
資料1-1、資料1-2に従いましてご説明をさせていただきます。あわせて、参考資料1が前回の第5回会合でご議論いただいた内容をまとめておりますので、適宜ご覧になっていただければと思います。
まず、資料1-1につきまして、ご説明いたします。
こちらは、今後の作業の進め方の案ということでございますけれども、気候変動影響評価等小委員会の議論を加速するという意味で、環境省の請負業務として、分野別の検討会を開催していきたいと思っておりまして、それに関するご紹介でございます。
まず、1ポツの検討体制ですけれども、分野別のワーキングとしまして、「農業・林業・水産業」、また「水環境・水資源、自然災害・沿岸域」、また「自然生態系」、さらに「健康」、最後に「産業・経済活動、国民生活・都市生活」の五つのワーキンググループを立ち上げていきたいと考えております。
2番目の検討項目としましては、主に四つございまして、まず一つ目ですけれども、収集した気候変動の影響に関する各情報の精査、二つ目ですけれども、気候変動の影響の現状の整理、三つ目としまして、将来予測の整理を行いまして、さらに四つ目ですけれども、整理された将来予測の重大性・緊急性・確信度の評価を取りまとめていければと考えております。
3ポツの検討のスケジュールでございますけれども、来月、9月ですけれども、1回目の分野別ワーキンググループをそれぞれ開催いたしまして、その中では、分野別ワーキンググループの趣旨ですとか、あと、現状の影響についてのご議論、また、将来予測に関して議論をしていただくという形で考えております。また、10月に2回目の分野別ワーキンググループを開催いたしまして、1回目のワーキンググループのご議論を踏まえて、さらに議論を深めていくと。また、11月に小委員会をまた開催いたしまして、ここでそれぞれの分野別ワーキンググループで検討した内容を1回ご報告いただきたいと思っております。それらの内容に関して、分野横断的な観点で見ていかないといけない事項ですとか課題などに関して、総合的な観点でご議論いただきたいと考えています。また、12月に第3回目の分野別ワーキンググループを開催いたしまして、前回の2回目の議論を踏まえたものと、あと、小委員会でのご議論を踏まえまして、最終的なそれぞれの分野での取りまとめ案をご議論いただければ思っております。来年の1月に第8回の小委員会を開催いたしまして、分野別のワーキングの検討結果を踏まえて取りまとめ案を作成できればと思っております。
裏のページに参りまして、分野別ワーキンググループの構成について記載させていただいております。それぞれ、ここで委員と書かせていただいていますが、今回の小委員会のメンバーの先生を書いております。それに追加して、作業を加速するという意味で、臨時委員ということで何名かの先生にも入っていただきまして、それぞれの分野で検討していきたいと思っております。特に「水環境・水資源、自然災害・沿岸域」のワーキンググループが人数が多くなってございますけれども、この辺りはレビューしていく研究も多いということと、また、もともと水環境・水資源と自然災害・沿岸域という二つの分野に関して、両方を統合的に扱っていくということもございますので、人数が多くなってございます。
続いて、資料の1-2につきましてご説明したいと思います。
こちらのほうでは、先ほどの検討のスケジュールに従って、どういう形でワーキンググループでの議論を行っていくかという内容を記載しております。
1ポツのところですけれども、将来予測される影響の記載案とりまとめ手法ということで、(1)ですけれども、3月の末に1回、こちらの小委員会で中間報告を取りまとめていただきましたけれども、そのときに、一旦そのレビューをしている研究のリストを作成しておりましたので、それをさらにリバイスして、新たに得られた論文なども追加して整理をしていきたいと思っております。次に、(2)番の影響評価の記載案のとりまとめですけれども、こちらも中間報告のときに、将来予測される気候変動による影響について、下の枠囲みの点線で書いておりますけれども、影響の発現時期ですとか、書き方に関して案を記載しておりましたので、それを踏まえて、小項目ごとに影響の発生条件、例えば、前提とする気温上昇などですとか、あと、発現時期、発現場所、影響の内容、影響の程度、影響の発生可能性を可能な限り明記した上で、あと、その使用した文献の確信度なども付記していければと思っております。詳細は後ほど、次のページ以降でご説明します。
2目ページ目のところですけれども、2ポツの将来影響の重大性・緊急性・確信度の評価手法というところですけれども、ここは、その一旦得られたそれぞれの研究結果など影響評価に関する情報を、どういう観点でまとめていくかというのを記載しておりまして、(1)の目的のところにも記載しておりますけれども、政府全体の適応計画策定に向けて、我が国として重要な影響を抽出することを目的としております。(2)のところで、その評価の手法ですけれども、IPCCの第5次評価報告書の主要なリスクの特定の考え方、また諸外国の事例ということで、英国の気候変動リスク評価の報告書がございますけれども、そこでリスク評価の考え方などがありますので、それらを参考にして記載しております。ⅰ)の基本的な考え方ですけれども、「重大性」「緊急性」「確信度」の三つにつきまして、各分野の小項目ごとに評価を行っていくと。各分野の、もちろんいろいろな内容がございますので、一旦ここでは評価の基準の目安というような形で示させていただきまして、最終的には、先生方のご議論を踏まえて、それを記載していければと思っております。また、各ワーキンググループでの議論を踏まえて、その結果というのは小委員会に報告していただきまして、議論を行うと。続いてⅱ)の評価の視点ですけれども、重大性に関しては、社会、経済、環境の三つの観点で評価を行いたいと思っています。緊急性に関しては、影響の発現時期、適応の着手・重要な意思決定の発生の時期の二つの観点で評価をしていきたいと思っています。あと、確信度に関しては、IPCCの第5次評価報告書の確信度の考え方に基づいて評価していきたいと思っております。詳細は、これらは、また追ってご説明いたします。最後の成果物のところですけれども、これらの三つの軸を一まとめにして、わかりやすいような形で示していければと思っています。
続いて、3ページのところで、気候変動の影響が予測される分野の現状の整理手法について記載しています。現状の影響についても、これまでの研究などをもとに一覧を作成いたしまして、それらを踏まえて、各分野ごとにどういう現状が気候変動として表れているかというのをまとめていきたいと思っています。
次の4ページ目ですけれども、こちらが、先ほどから言っていました小項目というのがここに記載しているものでございまして、これは中間報告のときに一度おまとめいただきました。例えば、食料の分野に関して、大項目として農業がございまして、小項目としてコメですとか、穀物、野菜、果樹といったものがございます。こういう食料の分野に関しては、農業・林業・水産業のワーキングでご議論いただきたいと思っております。続いて、2ポツの水環境・水資源の分野ですけれども、ここに関しては、水環境・水資源、自然災害・沿岸域のワーキングでご議論いただきたいと思っています。3ポツ目のところで、自然生態系のところですけれども、ここは、基本的に生態系のワーキングでご議論いただくとともに、特に、林業とかそういったところの関係は、農業・林業・水産業ワーキングでも扱っていければと思っております。以下、ここに記載しているような形で、それぞれのワーキングで議論を加速していくというふうに考えています。
続いて5ページ目のところが、それぞれの小項目に対して、どういう情報を整理していくかということで、これも3月の中間報告のときに一度まとめたものと全く同じでございますけれども、予測時期ですとか予測地域、また、気候予測の手法ですとか影響予測の手法などについてまとめていければと思っています。
次の6ページ目ですけれども、重大性の評価の考え方を記載しておりまして、ここでは、先ほど申し上げましたとおりIPCCの第5次評価報告書の主要なリスクの特定の方法を使いたいと思っております。IPCCのその主要なリスクの特定の基準というのが、この真ん中のポツのところに六つほど書いておりますけれども、影響の程度、可能性、不可逆性、影響のタイミング、持続的な脆弱性または暴露、適応あるいは緩和を通じたリスク低減の可能性という項目がございます。これらの切り口で見ていこうと思っているのですけれども、影響のタイミングに関しては、この後、ご紹介する緊急性のところで扱おうと思っていますので、重大性の項目からは、ここは見ていかないと。もう1点、適応あるいは緩和を通じたリスク低減の可能性につきましては、適応策の実施とも深く関係しておりますので、一旦ここでは外して、重大性を議論していければと思っております。
これらの4点を切り口といたしまして、観点としては、下の表にございます社会、経済、環境という観点で見ていければと思っていまして、具体的に社会というのは、人命の損失ですとか健康面の負荷、あと、地域社会やコミュニティへの影響、文化的資産やコミュニティサービスへの影響の程度。続いて経済ですけれども、経済的な損失、資産・インフラの損失、雇用機会の損失などがございます。また、環境の観点というのは、環境・生態系機能の損失ですとか、あと、水とか大気などの影響というのも含めて考えていければと思っています。
続いて7ページ、緊急性の評価の考え方ですけれども、こちらのほうは、先ほどご紹介したその影響の発現時期にあわせて、英国の気候変動のリスク評価報告書の中では適応の着手、重要な意思決定が必要な時期という項目もあわせて着目しております。これは何かと申しますと、例えばインフラの更新時期ですとか、長期間その整備に時間がかかるものを行うタイミングでございまして、真ん中の表にございますけれども、例えば、まず影響の発現時期に関しては、緊急性が高いと考えるのは、例えば既に影響が現れているもので、2030年までに影響が生じる可能性が高いものというのは緊急性が中程度、2030年より先に影響が現れる可能性が高いものというのは緊急性が低いというふうに、まず、影響の発現時期に関しては整理をしたいと思っています。また、2ポツの、先ほどご紹介したその意思決定が必要な時期ですけれども、これも、既に、もう意思決定が必要なタイミングであれば緊急性は高いと、2030年より前に意思決定が必要であれば中程度、それ以降であれば低いということで、これらを加味して、緊急性が高いほうというのも、我が国全体の緊急性の評価として考えていければと思っています。
続いて8ページ、確信度の評価ですけれども、ここも、そのIPCCの第5次評価報告書の考え方に従っておりまして、IPCCのほうでは、証拠の種類、量、質、整合性という観点と、見解の一致度という二つの軸で評価をしています。真ん中の表にございますけれども、このようなマトリックスで評価しておりまして、色が濃くなるほど確信度の尺度が高くなると、IPCCでは5段階で評価がされておりまして、「非常に高い」「高い」「中程度」「低い」「非常に低い」という段階で評価されています。
この考え方を用いて、9ページ目のところにございますけれども、日本国内に今回は限定しているということもありまして、文献数がそれほど得られないということもありますので、3段階で評価を行いまして、IPCCの確信度の「高い」以上に相当するようなものというのを確信度は高いというふうに評価して、IPCCの確信度の「中程度」に相当するものを、ここでも確信度が中程度と評価しまして、あと、IPCCの確信度の「低い」以下に相当するものを、ここでも低いというふうに考えたいと思っております。
最後に10ページ目、最後に取りまとめのイメージということで、重大性・緊急性・確信度を含めた一覧表を示しております。これら、それぞれの影響の小項目ごとに、影響の概要というのを記載したいと思っておりまして、記載内容としては、先ほどご紹介した影響の発生条件、発現時期、発現場所、影響の内容、影響の程度、影響の発生可能性を可能な限り明記した上で、確信度を付記していくと。なお、ここで影響と言っていますのは、悪い影響だけではなくて、いい影響も含めて記載したいと思っております。続いて重大性ですけれども、特に重大性が大きいというものは色をつけて、わかるようにしていきたいと思っていまして、それをつけたものに関しては、その観点を記載したいと思っていまして、社会ですとか経済、環境、どういう観点で影響が特に大きいかというのを記載できればと考えています。続いて、緊急性、確信度に関しては、先ほどの3段階評価に従いまして、色で表していきたいと思っています。色は少し見にくいところもございますので、少し変更することもあり得るかとは思っています。最後、備考欄ですけれども、ここには重大性、緊急性、確信度に関する判断根拠を可能な限り記述するほか、先ほど、重大性の評価のところで適応の可能性というところを除外しましたけれども、可能な範囲で、そこに関しても備考欄で、どういう適応ができそうか、もしくは、そもそも適応ができない分野なのかと、そういう情報もあわせて書ければいいかと思っております。ほかにも、そのほかの分野との関係性ですとか、それらに関しても記述できればと考えています。
最後、11ページ、現状の影響の取りまとめのイメージですけれども、こちらもそれぞれの項目ごとに生じている影響、あと発生地域、ほかの項目、ほかの分野との関係ですとか、そういったものを整理したいと思っています。
説明は以上になります。

住委員長
どうもありがとうございました。
ここに参加されている方は、皆さん、いずれかのワーキンググループに属しているわけで、これから作業をしていただくのですが、一言申し上げたいのは、これは何か決まったものがあって、それに従って淡々とやるというレベルではなくて、ほとんど手探りだということをまずご理解いただきたいと。事務局が頭出ししていただいていますけど、非常に努力されていると思いますが、必ずしもこれはファイナルではないし、やってみたらいろいろ違ったり、いろいろあるということはご了解いただきたいということと、それから取りまとめのところも、これはむしろ一遍、皆さんが作業をしてみて、どういう結果が出てくるかというところがあって、その上で、全体的に見ると。それぞれの分野でやっていると、うちは大変だ、大事だ、大事だとバババッと並んでインフレーションになるので、全体を広く見てやらなければいけないのですが、例えば、それはこの場所でやるべきではなくて、もっと上の部会だとかいろんなところで考えることにはなろうかと思うんですが、少なくともここで強調しておきたいのは、いろんなことを話すときに、これは文献ベースなんですが、きちんとそこに戻れるような整理をして、いろんなことを言いましょうと。そうでないと、勝手に自分の好きなところだけ言って、ああだ、こうだということにならないようにしようという意図だと僕は思いますので、そういう試みとして、これを僕は進めていきたいということと、それから、ここに書いていないのですが、懸案事項として、影響評価の場合に、気候がダイレクトに日本の産業とか何かに影響する場合と、どこか外にあって、そのトレードだとか物流のシステムを通して影響する場合があって、ある部分に関して非常にそれは大事だと言われたと思います。それは、多分そうだと思いますので、そういうことが議論されている文献があったら、これは外の影響を言っているからだめだとはしないで、それはきちんと上げていただければいいかなと思っております。
とにかく、文献をまずきれいにきちっと整理をして、いろんなものを集めていきましょうというのが趣旨で、それから中のほうに、その確信度とかいろいろ書いてありますが、それは非常に大事な情報なのですが、皆さんの専門家としての判断をしていただきたいという試みに最終的にはなろうかと思いますので、客観的にどれが大事だと言えるような枠組みは、僕はまだないと思いますが、そういうことのように思います。
というわけで、非常に手探りというか、非常に努力していただかないといけない状態ですので、何もこれが決まったから微動だにしないものであるというわけではありませんので、もしこうしたほうがいいということがあれば十分検討したいと思いますので、ご質問・ご意見等を受け付けたいと思います。
札を立ててください。それから、発言し終わった人は札をおろして。ずっと置いてあるとわからなくなりますので、そうしてください。
よろしいですか。そうしたら木所先生。

木所委員
水産総合研究センターの木所です。私も、今回初めて参加ということで、既に議論があったら申し訳ないのですけれども、確かに、これは分野ごとに手探りということだと思うのですけれども、私が参加します食料関連ワーキンググループは農・林・水のワーキンググループとなりますけれども、これは「食料」というと多分二つの視点があって、どっちのほうからやったらいいのかなと、私も悩んでいるところなのですけれども。例えば食料となりますと、食べる私たちのほうを中心に見た影響評価を見るのか、それとも農林水産業、いわゆるつくる側というか提供する側のほうを中心に見るのか、その辺、私のほうでも今のところよく見えていないなというところがあります。とりあえず適応策ということなので、農林水産業、産業的なほうを中心に検討していくのかなと考えています。
何でそういうことを気にしているかというと、前回の参考資料、前回会合でいただいた主な意見について、これはパブリックコメント及びアンケートの結果についてですか、この②で、海外への食料依存度が高い影響はどうのこうのとあって、こういうのは、どちらかといったら我が国の国内生産の適応というよりは、また別の視点なのかなと思うわけで、こういうのも含めて議論すると、農・林・水というか、食料のほうではかなり発散するような印象もあって、その辺、環境省側としてはどう考えているのか、その辺は、こちらに全部お任せなのかとか、その辺も何か指針なり考え等を教えていただければ助かるかなと思っていますけれども、よろしいでしょうか。

住委員長
では、木本委員。

木本委員
単純に質問でございますが、ワーキンググループの責任者はどなたなのでしょうか。おのおのの座長とか、あるいは司会とか、あるいは議論のもとになる資料とかを用意する責任者がいないと、出たり出なかったりする委員が多いと思いますので、私はうまくいくかどうか、とても心配なのです。

住委員長
それに関しては、環境省側に腹案があるのですが、今、建てつけとしては、ワーキンググループが集まった段階で互選にしたいのだろうと思って、ここでぱっとやると、いかにも上から押しつけたみたいで嫌だろうということで、これには書いてないと思うのですが、腹案はあるように聞いております。もし、環境省が選んでいておもしろくないねと思われなければ、言っていただいたほうが、皆さん、イメージはつかみやすいとは思いますが。

木本委員
名前は言わなくても、そういうシステム、考えがあるのだったら、それでいいと思います。

住委員長
やはり、集まった場所で、互選で、なりたい人はありませんかとか、そういうプロトコルが日本には一応美学としてあると思いますので、それに従って粛々とするということで。
はい、高橋君。

高橋(潔)委員
ありがとうございます。2点質問がございます。
1点目ですけれども、資料の1-2の4ページです。表1の中で、将来影響一覧の分野・項目の分類体系となっていますけれども、これは作業を進める中で項目を増やしたり減らしたりして進んでいくのだと思うのですが、その際にワーキンググループをまたいでの調整が必要なものについては、どういうタイミングで、そのような議論が行われるのかということについて、もしある程度方針があれば教えてください、というのが1点目です。具体的なところでは、先ほど木所委員から話のあった食料関連で言いますと、食料不足に伴う栄養不足の形で最終的に評価されることもありえます。日本国内だと栄養不足まで至るリスクは小さいかもしれないですが、国際的にはそのようなリスクは重要になります。一方で栄養不足は健康分野で扱う方が適切という考え方もできます。ほかにも見ていくと、二つの分野が絡むケースがあろうかと予想します。そういうものの調整について、どのようなタイミングで行うかについてお伺いしたいと思います。
二つ目ですが、同じ資料のページ10について、先ほど、住委員長からも、その重大性の色のつけ方や緊急性、確信度の評価の仕方について指摘がありました。例えばここで、コメにしろ、野菜にしろ、項目が挙がっていますが、その各々について、重大とまではいかないが早い時期にいくらかの影響が生じるために対応の緊急性は高いという評価と、生じるのが2100年ごろになるために緊急性は低いが重大性は大きいという評価の、どちらの評価も与えうる、というケースが出てくるかと思います。そのような場合には、一つの影響指標について時間スケール別に二つの評価を行って記載することが求められるのか、というのが疑問です。この表6のまとめ方のイメージは、どの程度の詳細さをもってまとめていきたいと皆さんはお考えなのかということについてお伺いしたいと思いました。
以上、2点の質問になります。

中北委員
京大防災研の中北です。2点です。一つはワーキングの構成と、もう1個は少し中身のことでお伺いします。
ワーキングの構成ですが、今おっしゃいました、非常に大きなグループになっている水環境・水資源と自然災害・沿岸域ですけれども、これは大きい気がするので、運営をどううまくするかということを考えていただいたほうがいいかもしれないなと思いました。融合でやるということの大事さは重々わかった上での意見なのですけれども。あと、イメージとすれば、極端な方より扱う部分と、それから、普段のじわじわの怖さを扱う部分と二つ、どっちかというと水資源は後者のほうかもしれないし、自然災害は前者かもしれないとか、何か色としての違いも感じます。それが一つです。
同時に、臨時委員って、後日追加の可能性は、大きいといいながら、こんなことを質問しているのですけど、それは可能ですか。
それから、もう一つですが、7ページのところ、重大性とか緊急性を書いていただいているところで質問させていただきます。影響の発現時期だけでなくて、適応のための意思決定の必要な時期というのが入っているのが、すごくよくていいと思いました。その中で、中程度とか、高い、低いの区別のところで、例えば2030年という数字はまたいじられるとは思うんですけれども、1番と2番で同じ数字が入っているのが少し怖い。怖いというか、そういう気がします。というのは、影響が出るのがこの時期だとわかっていたら、適応するのは意思決定しないといけない。前になりますよね。そういう意味では、2番の意思決定や境目の年限というのは少し前のほうに、およそファジーな前の長さになるかもしれませんけれども、前にしておかないと論理上ちょっとおかしな感じになるのかなと思いました。
以上です。

住委員長
「より前」と書いてある。

中北委員
すみません、では、取り消します。

住委員長
一つでいいの。

中北委員
わかりました。僕の読解力不足で申し訳ありませんでした。

八木委員
ありがとうございます。ワーキンググループの進め方について、2点ほど意見を申し上げたいと思います。
委員長からお話がありましたように、ほとんど手探りの作業だということで、各ワーキンググループでここに示されたことを、それぞれ検討していくのだと思うのですが、それでも全体で、ある程度の意見交換、目安のようなものを決めておいたほうがいい項目が幾つかあるように思います。まず、その一つは対象となる文献、それとその収集方法をどうするかということです。文献であれば、今まで集まった文献、あるいは各ワーキンググループの委員から提供した、あるいは外部から提供されたもの、それを全て対象として、その使用の可否はワーキンググループでの判断に任せるのかどうか、その辺りは、例えば査読論文を重視すべきであるとか、少し基準があったほうがやりやすいように思います。
2点目は、緊急性・確信度は、ある程度ワーキンググループの専門家判断でできるように思うのですが、重大性はどこまで色づけできるのかなというのが非常に難しいと思います。ここでは赤か白かということで、赤が特に大きいということですね。それにしても、どれぐらい大きいと考えるのか、ある程度意見交換をしておいたほうがやりやすいかと思います。ここの重大性の色分けができるのかどうか、少し不安に思っております。
もう一つ、最後は確認なのですけれども、10ページ目の表6、これが最終的なアウトプットと想定される表ですね。この小項目側に一つずつ列で、重大性、緊急性、確信度等の例になっておりますけれども、例えば、一番上にコメがありますが、コメにしても、現在出ている影響はこうであると、30年後にはこういう予測がされている、現在の影響は確信度が高いけれども、将来のほうは少し色が薄くなるとか、そういったこともあると思いますので、ここは複数の列が入ってもよろしいということですね。それはワーキンググループで検討することなのか、ご確認をお願いします。
以上です。

住委員長
では、秋元委員。

秋元委員
どうもありがとうございます。前回欠席したので、もしかしたら前回もう議論されているのかもしれないのですけれども、私の懸念というか、問題意識は、私は産業・経済活動関係のワーキンググループということでご指名いただいているので、確認というか、議論をしておいたほうがいいかなと思う点なのですけれども、非常に、この分野というのは裏表のようなところが結構多いと思うのですね。例えば、資料1-2の6ページ、表3の重大性というところで、経済のところの経済的損失に、雇用機会の損失という項目があったりするわけですね。ただ、例えば災害があってインフラが損失すると、今度はインフラを直すために雇用が創出されるわけです、短期的には。
もしくは表1の医療のところに括弧して、産業としての観点からというような形で書かれて、これもどういう意図で書かれたのかわかりませんけれども、非常に大変な状況になると、今度は医療関係者が必要になって、医療の雇用が増えるという部分があるわけです。そうすると、裏表があって、いろいろそういうリンクがどのようになっていて、どこをどう評価して、どこまでをバウンダリにして評価していったらいいのかというところを少しクリアにしておかないと、何か被害があって、インフラが損失すれば我々の社会にとっては損なので、これはいいことではないわけですけれども、ただ、短期的には、それを直さないといけないから短期的な雇用が発生する等々、いろいろ発生してくるわけです。そうすると、誤解がないような形でバウンダリを考えたり、この注釈をどう入れるのかとか、そういうことをしっかり定義しておかないと、出てきたものを全部並べると、あまり影響がなくて、むしろ雇用が大きくなるなどという話も出かねないので、そこを少し定義をしっかりしておいたほうがいいのではないかなというのが一つのコメントです。難しい課題だと思うのですけれども、コメントです。

住委員長
では、江守委員。

江守委員
何人かの方からコメントがあったのですが、八木さんから、重大性のところでコメントがありましたけれども、本当にその色が分かれるのかということはありますが、僕もそう思いますけれども、結果的に全てが重大だということに仮になったとしても、その判断の基準をどこかにきちんと書いておくことが大事ではないかなと思いました。ここで、社会、経済、環境、どの観点から重大と判断したかというのはもちろん書くことになっていますけれども、6ページのその表にありますような、社会で重大だといっても、その中で特にどういう観点だったのかというのをどこかに書きとめておくというか、10ページの表の手前の、単純化する前のもう少し複雑な表というのが恐らくあって、そこにはもう少し細かく書いてあると。住委員長からもありましたけれども、どういう根拠をもとに、どう判断したかというのがトレースバックできるということが大事だろうと思います。
同様に、その緊急性につきましては、影響の発現時期と適応の意思決定が必要な時期と二つの観点から、最終的には1個の色を、10ページの表6ではつけるようになっていますけれども、その一段階手前として、1、2のそれぞれについて、どのように緊急性を判断したかという情報をきちんと控えておくのがいいと思います。
あともう一つ、ちょっと別のことですけれども、11ページの表7で現状影響の項目というのがありますけれども、これに加えて、もし、現状で既に適応がなされているということが文献にあれば、それも書いておくほうがいいなと思いました。実際に品種改良しているとか、あるいは熱波の警報をしているとか、そういうことはあるのではないかと思いますので、それを項目としてつけ加えたらどうかと思います。
以上です。

住委員長
では、高橋委員。

高橋(正)委員
森林総研の高橋です。
私も水のほうに入っているのですけれども、先ほどお話があったようにちょっとメンバーが多いので、この中でまとまって議論というよりは、さらに中でのグルーピングがどうしても出てきてしまうのかなという感じはします。そういうことを考えますと、結局、それを統括する大きな固まりがあってというイメージなのかもしれないですが、先ほどほかの関連のところで、自然生態系で林業は扱うということがありまして、どなたかもご発言されていましたように、では、その別なグループとの意見交換みたいな場というのは、この3回の中で、中間辺りでぜひ必要なのかなという感じがしています。
あと、その公的な影響みたいな部分は、ある意味、ある観点からは公的な影響かもしれませんけれども、ほかの観点からは、先ほどもお話があったように別な評価もあろうかと思います。その重大性とか、公的とかというところの判断というのは結構難しいので、1回、中間的に、ほかのグループでどういう議論をされているかということを情報交換できる場があるといいのではないかなと思っております。
以上です。

住委員長
よろしいですか。恐らく、旅費ぐらいはふんだんにあると思いますので、集まってする分には、どうぞご勝手にやっていただければ、財政的サポートぐらいは環境省としては全然こたえなくしてくれると思いますので、要は働いてくれるかどうかが問題だとは思いますが。だから、あくまでも自分たちでやることであって、環境省に何かガイドラインがあって、ガチガチに型にはめているようなものではありませんので、どうぞご勝手にと言いたいのだろうと思いますけれども、僕も言っておきますが。そこのところは必要に応じて変幻自在にやっていただければいいかなと思います。
いろいろとご質問が出ましたので、事務局のほうから、まず回答をお願いしたいと思います。

研究調査室長補佐
いろいろとご意見をいただきましてありがとうございました。現時点でお答えできる範囲で、一旦私のほうからお答えさせていただきます。
まず、木所先生、あと高橋先生からもちょっとご意見いただきましたけれども、食料に関して、例えば海外からの影響ですとか、そういったところをどうするのかというところですけれども、ここも最終的には、そのワーキンググループでのご議論だとは思っておりますれども、かなり一般の国民の方からも、これまでにシンポジウムなどのアンケートを通じてもご関心が高かったことから、何らかの形で取り上げられるといいのかなと、事務局としては考えております。
続きまして、木本先生から、ワーキングの責任者というお話がございましたけれども、ワーキングの取りまとめは、先ほど住先生からもございましたけれども、ワーキングの中で決めていきたいとは思っておりますけれども、資料の作成ですとか事務的なところは事務局で責任を持って対応していきたいと考えております。
続いて高橋先生から、影響の出るタイミングと重大性が関係してくるのではないかというところもご意見いただきまして、おっしゃるとおりだと思っております。取りまとめの方法とかも、その辺りは先生方のご意見も踏まえて、どういう形で書くのが一番、誤解を与えないような形で情報発信ができるのかというところでご意見いただきながら、まとめていければと思っています。
中北先生から、ワーキングの構成で少し、水環境・水資源、自然災害・沿岸域が大き過ぎるのではないかというところもございまして、確かにすごく大きな分野でございまして、運営の方法などは、一旦この五つのワーキングで進めていきたいと思っておりますけれども、行ってみて、改善できるようなところがございましたら、そこは適宜検討をしていきたいと思っています。
あと、臨時委員が追加できるかどうかという点ですけれども、そこはまた個別にご相談していきたいと思っています。
八木先生から、どこまでの文献を拾っていくのかというところはございましたけれども、ここも最終的には、その分野、分野に応じて論文の数とかも変わってくるとは思いますので、状況に応じてだとは思っております。確かに査読付き論文などに関しては、明確にレビューも受けておりますので、確信度は比較的高いとか、そういうこともできるのではないかとは思いますけれども、一方で、例えば、そうではないけれども、調査報告書があるとか、そういったものはそれぞれの確信度に応じて、そこは評価していければいいのかなと思っています。
あと、重大性の評価をどういうふうにやっていくのかというご意見をいただきましたけれども、ここも、ある種、先生方にご議論をいただきたいと思っていまして、すみません、事務局のほうでもそこは非常に難しくて、特に重大性が高い場合という形で色づけをさせていただいていますけれども、この辺りの、どういうものから色づけするかというところは先生方のご議論を踏まえて、事務局のほうでも検討していきたいとは思っています。
続いて、小項目で、一つずつの影響の概要を書くのかというところですけれども、これも必要に応じて、例えば、コメの影響に関しても複数の影響というのが並んでいてもいいとは思っておりますので、それも議論次第だと考えています。
あと、秋元先生から、産業・経済活動などで、どこまでのバウンダリを見ていくのかですとか、そういったところがございましたけれども、非常に難しいご指摘でして、おっしゃるとおりだと思いました。その辺りは、また考えながら、先生方のお知恵もいただきながら検討したいと思っています。
あと、江守先生から、その判断基準を明確に書くことが重要というご指摘がございまして、おっしゃるとおりだと思いますので、そこはしっかりとまとめて書いていきたいと、書ける範囲で書いていきたいと思っております。
あと、表10でまとめる前に情報が抜け落ちるところがございますので、それらの情報もきちんと何らかの形でとっておけるように、資料というのは準備していきたいと考えています。
あと、高橋先生から、1回取りまとめを行って、分野ごとに意見交換するような場というのがあったほうがいいという、分野間で意見交換する場があったほうがいいというご意見をいただいておりますれども、ご指摘のとおりでして、今度11月に小委員会を開催して、それぞれの分野の進捗ですとか、ほかの分野に影響とかというのもあるかと思いますので、意見交換をして、適宜進めていきたいと思っております。

研究調査室長
1点補足いたします。
各グループ間のフォーマッティング、評価の仕方の調整につきましては、恐らく第1回のワーキンググループを一度こなすと、種々の課題がまず出てくるかと思いますので、ただ、1回目と2回目、ワーキンググループの1回目と2回目の間に、皆さんを全員集める機会というのはなかなか難しいかと思いますので、その際には、事務局で、そういった課題をしっかり整理をして、各ワーキンググループと共有する、そういうような努力はさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

住委員長
今の説明を聞いて、さらに何か言いたいことがある人。

浅野地球環境部会長
大変、皆様方にはご努力をいただくことになると思いますが、実は、緩和について、2012年6月に、中央環境審議会の地球環境部会で、「2013年以降の対策・政策に関する報告」をまとめたことがあります。この報告は、どちらかというと、政府として目標の数字をどうするのかという当面の課題についての資料提供が主な目的でありましたので、折角の報告書も何となく政権交代の波の中で人の目から消えてしまったような感じもあって、やや寂しいのですけれども、しかし、バックグラウンドである各ワーキンググループがつくったデータは非常に貴重なもので、膨大な資料が残っていますし、これらを全部その後のデータで補正していくと今でもしっかりと基礎データとして使えることがわかります。こういうきちんとしたベースのデータがあるということは、いろいろな意味で、環境省にとっても環境政策にとっても極めて大きいのです。目立ちませんけれども、これを今、次々にブラッシュアップしながら、次に何か言わなければいけないときに、ここはできると、これはできないというような物の言い方ができると思っていまして、適応のほうでも、少し欲張ったことですけど、これと同じようなことを考えてみたいということです。
ただ、こちらのほうは、緩和の場合ほどに細かく数字の積み上げでどうだ、こうだということができる世界ではないことはわかっていますので、どちらかというと、わかりやすく表現すれば、原著論文を書くわけではなく、総説をまとめる、それもわかりやすく。環境省の環境研究に加わってくださっている先生方はおわかりだと思いますが、最近、政策立案者向けのサマリーをつけていただきたい、ということが言われておりまして、あれは多分、つくられた先生方にとっては、かなり気持ちが悪いものだろうと拝察するわけです。詳細は書けないし、この程度でいいかなと思って書いておられるのでないだろうかと思いますけれども、でも、政策をやる側からいうと、それでも細か過ぎてよくわからんというのがあるぐらいです。ある意味では、粗っぽいお話というのが意外と政策形成には役に立つことがあります。細かいことは必要な場合にどこかを見ればわかるということにしておけばいいわけでして、この紙は、どちらかというと粗っぽいほうがありがたいなとそういう感じです。
ですから、確かにその重大性なんかについては、私も心配していまして、議論していると、全部もう赤になってしまったらだめかもしれませんけど、しかし、本当にそうであるなら、それはそれで一つのメッセージであるわけだろうと思いますし、ロー・スクールで学生の評価をするときに相対評価を要求されますが、しかしここでは各項目ごとに何%を何にしろという話でもないと思うわけです。そこは、やっぱりやってみなければわからないという、住委員長のおっしゃるとおりで、1回目、2回目をやってみて、もう1回小委員会を開いて、そこで調整をしてみて、事務局もノートを持ち回りながら、第3回目に少し使えるものにしていくと、こんなことだろうと思っておりますので、どうぞよろしくご協力をお願いいたします。

住委員長
はい、では安岡さん。

安岡委員
これは、取りまとめに向けた手法ということで資料をつくっていただいていまして、一番初めに住委員長からもお話がありましたように、やっぱり手探りだと思うのですね。各分科会で議論が出てくると思います。それの中で、いろんな問題点をまとめるという作業は、最後に報告書にまとめるということもそうなのですが、どんな矛盾した意見があるのか、矛盾した意見ではないが、いろんな問題点が出てきたことをピックアップして、事務局というのですか、書記役みたいな人がいて、その問題点をまとめるようにぜひお願いしたいと思います。最後に報告書に出てくることは非常に重要で、それも各分科会からきれいに調整されたようなものが出てくるかどうか、わからないと思いますが、それぞれの分科会でいろんな意見が出て、難しいポイントが指摘されると思うので、そこの部分をためておくことが非常に重要ではないかなと思います。次に向けてということで、各分科会はそういう書記の方というのはいらっしゃるのですかね。

住委員長
それは、きちんとICレコーダーがあって、ダーッと起こせば。

安岡委員
いや、それはレコーダーで議事録を起こすのと違うのですよ。ポイントをピックアップしなければいけないので、結構大変な作業になるのではないかなという気がいたしますけれども、もし可能であれば、ぜひお願いいたします。

研究調査室長補佐
ご指摘の点に関しては、ポイントをまとめて問題点をピックアップしていきたいと思っております。

住委員長
よろしいですか、では沖君。

沖委員
ありがとうございます。重大性のところについて議論をいただきたいと言いながら、あまり議論してないのではと思って発言いたしますが、まず、全部赤にすると、これはもう何もやってないのと同じなので、情報量を一番多くするためには、例えば半分は赤で、半分は白というのが一番情報量が多いわけですね。それよりは、多分、10分の1ぐらいのところに赤がついているというのがメッセージとしては強いとか、そういうガイドラインがあったほうが意味がある結果になるのではないかと個人的には思います。が、そもそもを考えますと、IPCCのAR5のワーキンググループ2では、そのリスクの重大性だとか優先度については、価値観、国や地域、その社会の階層でどういうところにいるかによって変わると、明らかにSPMに書いてあるわけですね。ということは、大体都会に住んでいて、似たような職業をしていてというメンバーで話し合って、これが大事だとか重大といっても、それは非常に偏った結果になるのは目に見えているので、それをやることにどのぐらい意味があるのかというのは疑問を持たざるを得ないと私は思いますので、ここは別に、日本を代表して、日本国民の気持ちを酌んで、重大性を決めるような専門家では我々はないわけなので、一国民のふりをしてやるのは構わないですが、恐らく、かなりバイアスがかかった結果になるのではないかということをあらかじめわかった上でやるべきで、本来は、まさにこここそパブリックコメントでやるとか、そういうことを検討したほうがいいのではないかというふうに思います。
以上です。

木所委員
水産総合研究センターの木所です。
いろいろコメントをありがとうございます。私も、ワーキンググループで求められていることと違う結果を出したら、どうしようかなとちょっと心配もあったのですけど、かなり手探りで、各ワーキンググループの自由度がかなり高いということを聞いて、一つ安心したところなのですけれども。あともう一つ、先ほどの重大性とか、いろいろな立場によっても確かに違うというのがあったと思うんですけれども、その辺、例えば、先ほど言ったように食料ですと、生産者の立場とか、食べるほうの立場とか、そういったようにいろいろな立場に分けながら、重大性なんかも、できる範囲でやればいいと理解してもよろしかったでしょうか。

住委員長
そのほか、よろしいでしょうか。
一言言っておきますけれども、表6は、うまくいったらこういう形でできたらいいなという話でありますので、本当のところは、表6の前の、サマリー・フォー・ポリシー・メーカーみたいな、各アイテムに関してもうちょっと書かないと、全然真意は伝わりませんので。ワーッと議論して、これで赤、ピンク、何とか、それはきちんとした、まともに書いた報告書があって、それをみんなで眺めて、いや、これは赤だねとか、まあまあできればそうしたいなということですので、その前の備考欄とか、いろいろ書く欄がいっぱいありますから、きちんと文章で、冗長に書かないで、要領を得て、きちんと書くというのは基本ですからね。何か話したら、最後に色をどうしようかと議論したらだめですから、必ず全部言葉で、緊急性でも、こういう理由でこうだと、全部そういうふうに書くというのが基本になっていますから。この表6は、最後にできたらいいな的なイメージだと思ってください。
それから重大性も、適応に関して言うと、必ず出てくるのはばらまきだと、みんな俺のところが大事だと言うに決まっていますので、真っ赤になるのですよ。やって悪いことはないのですよ。どんなものだって、適応に対してお金を使えば、無駄なことがあっても、無駄でもそれは意味があるのだといえば全部になりますので、そういう点で非難が来るのですね。そこのところは非常に難しいなと僕も思っておりまして、それをどうするかは、ここの議論か、部会の議論かは知りませんけど、例えば、財務的な立場からいうと、コストパフォーマンスでそんなものという話になるし、田舎に住んでいる人からすれば、人の命を何と思っているかとか、立場が違えばいろいろ変わりますからね、そこはよく考えながら、むしろ観点とか、そういうところが非常に大事で、どういう観点で考えるとこういうことが考えられるとか、そういうことを大事に考えていったらいいなと思います。
それから、やはり基本的には、先ほどから出ていますように、都合のいい情報だけを集めてしゃべるのではなくて、客観的にいろんな情報をきちんと集めて、それを国民の人が全部リファーできるような形にまとめた議論をやりましょうというのが、まず立ち位置だと思いますので、そういう方向で努力をしていければなと思います。
それから、例えば食料問題なんかは、立場によってはえらい違いがありますし、産業だって立場によってはえらい違いがあって、古い産業は潰れればいいという人だっていっぱいいますし、いや、だめだ、人の幸せを何とかと、ああだ、こうだと言い始めれば、いろんな立場が出てきますので、そこは単一の価値観でこれを進めるというわけではありませんので、そのことは、書くとすれば、こういう立場に立てばこうこう、これはこうだとかと、そこをはっきりさせて書くというのが基本だろうと思います。
あとは、とりあえず1回目のワーキンググループをやってみなければわからないところがありますので、11月に全体のこの会議がもう一回予定されておりますので、そのときに向けて、少し問題を整理しておけばいいのではないかなというふうに思います。
言いたいことは皆さん言いましたか。もう少し言いたいことがある人がありましたら。よろしいですか。それでは、皆さんの健闘を期待したいと思います。
それでは、次に進めていきたいと思います。資料2について、気候変動予測計算結果の取りまとめに向けた今後の方針について、事務局から説明をお願いします。

研究調査室長補佐
資料2に基づきましてご説明したいと思います。
こちら、気候変動の予測計算結果の取りまとめに向けた今後の方針についてというものでございますけれども、参考資料の1もあわせてご覧になっていただければと思います。こちらの3ページ以降になりますけれども、3ポツで気候変動予測計算結果についてということで、前回の5回目の小委員会のときに、気候変動の予測計算の結果について公表したことをご報告させていただいたところ、計算の諸条件ですとか、その辺りの情報をしっかり条件を示すべきですとか、3ページ目の、例えば⑦番のところにもございますけれども、素人が使うときのガイダンスをぜひ記載すべきですとか、そういった、きちんと情報を出してやるべきというご意見をいただきました。それを踏まえて資料2に対応案をまとめました。
資料2に戻りまして、表側の下の2と、2枚目のところですけれども、取りまとめに向けた作業実施方針というところで三つ記載しておりまして、一つは、まず解析ですけれども、気象庁さんと、あと気象研究所さんと連携を行って対応したいと思っておりまして、幾つかのシナリオで計算を行いましたので、それらをもとに、どういう形で、その不確実性も表現していくのかというところを示していきたいと考えております。二つ目ですけれども、詳細な報告書の作成ということで、モデルの概要ですとか、海面水温の予測計算の諸条件について記載いたしまして、それらの報告書も公表していきたいと思っております。また、本調査に関する科学的な報告物の作成ということで、きちんとバックボーンとなるような研究が必要だというご指摘をいただきましたので、それに対しては、気象研究所さんが技術報告というのを取りまとめておりますけれども、その中でしっかり、この計算結果についても取り上げていただくとともに、査読付きの論文というのも気象研究所さんで作成していただきたいと考えております。
裏のページに行きまして、作業の流れですけれども、前回ご報告したときは、まだ計算途中のものもございましたけれども、7月の末に21ケース全部の計算を一応終えております。気象庁さん、気象研究所さんも含めて、今、解析を開始している状況です。気象庁さん、気象研究所さんのほうで、不確実性の表現方法に関する検討を今行っておりまして、それらをまとめて、10月から11月ころには、環境省・気象庁の連名で報告書を作成して、11月の小委員会で報告したいと考えております。並行して、気象研究所さんの技術レポートというのも今年度末に出てきますので、途中段階でも成果というのは得られるそうですので、いただけるものはどんどんいただいて、報告書にも反映していきたいと考えております。
下の報告書の骨子(案)ですれども、ここでも、例えば2ポツですとか、気候変動の予測計算の諸条件ということで、条件についても明確にしていくと。また、4ポツのところで解析の方法とございますけれども、ここも、どういう解析を行ったかというところを明確に示していきたいと考えております。あと、6番、データの活用方法というところで、ここで計算したデータというのはどういうものに使えるかというところをお示ししていきたいと考えています。
作業方針の説明ですけれども、以上になります。

住委員長
気象研究所はいいですか、何かつけ加えて。
では、一応このここでの意見が反映された形になっていると思いますが、これについて何かコメント等、ご意見等、さらに何かございましたら。では河宮さん。

河宮委員
ここで得られる結果が、ワーキンググループの議論にどう入ってくるのかという質問を前回しました。たしかそのときには、議事録を見たら書いてありますが、アウトソーシングでも何でもして、とりあえず、できるだけの影響評価はするような回答をいただいた記憶がありますけれども、このスケジュールだと、どうでしょうか、報告書を取りまとめる1月ごろまでには、気象予測のデータしか出ていないような印象がありますけれども、前回と同じ質問をしてしまうのですけれども、ここでの結果というのは、ワーキンググループでの議論にどう入ってくるのでしょうか。

研究調査室長補佐
ご質問ありがとうございます。ワーキングというか、各分野の影響評価というのは、今、並行して進めておりまして、そこへのインプットというのも、ここで求められた気候変動の予測結果というのは、そういう影響評価側にも渡して、可能な範囲で反映していきたいと思っております。確かにご指摘のとおり、全てを反映するのは、もしかしたら難しいかもしれませんけれども、可能な範囲で対応して、少しでも反映できるようにしていきたいと考えています。

中北委員
中北です。今の影響評価のほうは、影響評価をされる部隊の方がここにいらっしゃって、それをワーキングに出していくと、そういうイメージでよろしいでしょうか。

研究調査室長補佐
はい、そのとおりです。実は資料3にも若干書いているのですけれども、ちょっと先に、そちらをご紹介いたしますと、資料3の右側に影響評価の動きというのがございまして、横の資料になっています。こちらのほうで、これらの予測計算の結果をもとにしまして、例えば農業ですとか、防災分野も一部あったかと思いますけれども、それぞれの分野で、今回の気候変動の予測計算を用いて影響評価の計算を行っています。今回、その気候変動の予測計算で、データの示し方ですとか、確信度の、不確実性の出し方ですとか、ご意見をいただきましたので、それが間に合う範囲で、この影響評価にも活かしまして、なので、影響評価も並行して行っていますので、ワーキングにインプットするのは、かなり最後のタイミングになってしまうかと思いますけれども、ワーキングでも、持ち込める範囲で持ち込んでご議論いただければと思っております。

中北委員
ちょっと関連でお聞きしますが、影響評価のほうでは、文部科学省の創生とか、RECCAも含めてですけれども、進めている大部隊みたいなものがいるのですが、多分そこでの内容がここに間に合うとか、そういうものではないとは思っているのですけれども、逆のほうの質問として、レポートを出された後、そちらのほうでも、ここで、環境省の方で気象研究所さんに委託されて出した計算、アンサンブルの計算情報を使って、さらに影響評価を進めさせていただくというところは、描かせていただくということはできると考えていてよろしいでしょうか。ぜひお願いしたいという意味で。

住委員長
このデータの提供のところはどうなっているのだっけ、計算結果の。

研究調査室長補佐
計算結果のデータは、随時、影響評価の先生方とはやりとりをしておりまして、この影響評価というのが、基本的にはS8のほうで計算をしたのですけれども、S8のほうがRCPシナリオを用いて、今回、計算が幾つか出ていますので、それに基づいてのS8の結果というのを出したいと思っていました。今ご指摘いただいた点というのは、1回、影響評価の報告書というのが1月か2月にまとまっていくのですが、その後ということですか。

住委員長
S8に出すのは環境省の委託でもいいのだけど、委託業務が終わった段階で、計算結果が残るわけでしょう。それは、もうそのままごみ箱に捨てるというのもあるし、みんなに使ってもらえるようにしようとか、いろんなオプションがあるので、それを今、中北君が聞いている。S8に入ってない人もいっぱいいるわけだから、そういうのがあれば、使いたい人もいるわけだから、そこに対する環境省のポリシーがどうかということ。

研究調査室長補佐
そこはデータを出していきたいと思っておりまして、DIASに気候変動の予測計算ですとかそういうのはアップをさせていただいておりますので、影響評価のほうも、可能な範囲で対応していきたいと思っております。

中北委員
ありがとうございます。予測結果自身のいろんなアンサンブルの量として、創生だけでは一部になっていて、環境省のものも全体を入れると非常にアンサンブルとしてワイドになるということで、私たちも非常に大事な検討が進められたと思っていますので、ぜひその方向でさせていただければありがたいと思います。

住委員長
創生に関しては、高藪君たちも入っているので、それはそれでギャランティされているとは、現実的にはそう思いますけれども、理念的には、DIASで一応公開という原則というのが建前の話で。

中北委員
今日は理念としてお伺いをしていますという形です。

住委員長
理念としてはそうだと思います。

中北委員
ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

安岡委員
確認です。計算結果が出たのを、そのワーキングなり、この委員会に出していただくのは構わないのですが、その計算結果を、例えば表1の、ここにあるコメとか何かというところに落とし込むのには、ワンステップ、ツーステップ余計に要るのですよね。それはワーキングでやるのですか。

住委員長
それはやらない。

安岡委員
それはやらないですよね。

住委員長
うん、やらない。

安岡委員
ワーキングで検討するのは、既に出ている論文とか報告書をベースにやるというのが原則ですよね。計算結果をそこにインプットするということが、最後に出る報告書に意味を持つようにするという、その関係は明確にしておいたほうがいいと思います。計算結果は、我々はもちろん参考にはさせていただきますが、最後に赤にするかとか何かとかいうのは別ということで。

住委員長
だから、来年の1月ぐらいには姿を見せているだろうというのが希望的観測なのではないの。

研究調査室長補佐
影響評価のところは、計算を行っていて、確かに論文の形には到底、難しいのではないかとは思っているのですけれども、計算結果としては出てきますので、それに関してワーキングでご報告させていただいて、それをどう扱うかというのは、ワーキングの中でご判断いただくというような形で行うのがいいのかなと思っているのですけれども。

安岡委員
例えば、ここの表1にあるようなコメとか、こういう具体的なレベルでその影響を出すというのは、これは至難のわざ、この短期間ではとでもできない話ですから、そこは明確にしておいたほうがいいですね。

住委員長
それはS8のグループがやっているのではないのですか。どうなの。コメというところまでというのは。

研究調査室長補佐
そうですね、S8のほうでは既に幾つか、中間報告という工程で、今年の3月にまとめたものもございますので、それらのデータは使えると。プラスアルファで、今回RCPで複数の場合を計算しておりますので、同じ手法で基本的にやっておりますので、使える範囲で、その結果も使ってもらえたらなとは思っています。

住委員長
では、鬼頭君。

鬼頭委員
今の件に関連して、どういった情報がワーキンググループへ、いつの段階で入るかということを、各ワーキンググループへ初めの段階で教えていただきたいと思います。

研究調査室長補佐
はい、わかりました

住委員長
はい、河宮君。

河宮委員
ありがとうございます。河宮です。
今のパワーポイントの資料の2ページ目の最後のほうに査読付き論文の作成とありまして、これは前の委員会から出ていた意見に対する対応かと思いますが、影響評価の作業がかなり遅れそうで、それに基づいた論文というのはちょっと期待できないという印象を持ちましたが、とすると、例えば、めくって4ページの報告書の骨子に基づいた論文を書こうというと、この内容で査読付き論文は苦しいと。あまりに作業的で、研究としては受け入れられないのではないかなと思ってしまうのですが、この査読付き論文の、作成というより執筆といったほうがいいとは思いますが、それの方針みたいなものがあればお聞きしたいなと思ったのですけれども。

住委員長
それは気象研の担当者の腹一つではないの。研究なのだからさ。

佐々木委員
なかなか、これを使って、影響評価の皆様が使えるような形の論文に持っていけるかどうかというのは難しいと思うのですね。私たちのメンバー、それほどたくさんいるわけではないのですけれども、持っている興味というのが各人で違っていて、例えば個別の現象、梅雨をやりたいという人もいるし、ほかのこういう現象を研究したいという人もいるだろうし、だから、それを統計的に日本全部に全て当てはめて、それをできるような形で論文になるかというのは甚だ疑問なのですけれども、ただ、ここのデータはオープンになっていますので、これは我々だけが使って論文を書くというわけではなくて、誰がこのデータを使って論文を書いていただいても全然問題ないわけですね。だから、そういうような興味がある方は、それで論文をぜひ書いていただきたいとは思っています。

河宮委員
つまりは、このデータベースそのもので論文を書くということではなくて、データベースを出した後に、それに基づいた解析というのをした上で論文を出す方針だということですね。

佐々木委員
そうですね。影響評価の方が、どういうような興味を持っているかというのは時折聞いているのですけれども、必ずしもそのニーズに合ったような形になるかどうかというのは、幅広い形で書くときはレポートみたいな形になって、レポートで書くようなときには、一般的な話になると思っていただきたいと思います。
それから、研究技術報告というのは、これのために計画を立てたものではなくて、実は昨年の段階で、これが出る前に計画は立てられていて、大体概要ができてしまっているのですね。そのできている何章かあるうちの、最後の1章部分に、改めてこの分を追加しようというような計画で考えているところです。そこの技術報告では、モデルの詳しい説明だとかを、ちょっと専門的なことになってしまって、影響評価の方が読んでも、あまり面白くないような形になってしまうとは思うのですけれども、そういうようなことを網羅するような形で報告、これまでの研究結果のまとめということですね。その中の一部という形で含めて出したいと。

江守委員
佐々木さんに伺いたいのですけれども、この技術報告は何らかの査読が入るものですか。

佐々木委員
査読は、簡単な査読しか入らないと思います。

江守委員
今の議論を伺っていて、僕の理解では、アカデミックペーパー、査読付きの論文になったほうがいいという意味は、もちろんその計算結果を使って何かアカデミックな仕事をして、査読付きの論文が出るというのは出たらすごくいいと思いますけれども、それとは別の問題として、このデータセットの、例えば不確実性評価の方法であるとか、あるいは気候再現性の、例えばスキームごとの図が並んだときに、これはいいとか、悪いとか、ディスクライブするかとか、そういうものが、ほかのいろんな専門家から見て妥当かどうかという、そこの部分のレビューが行われるということが、多分このデータを広く使うというか、日本のその政策に直接生かすような気候予測データになる上で重要だと思うのですよね。なので、査読付き論文にするというところの意味をもう一回確認しなくてはいけないとは思ったのですけれども、今言ったような不確実性評価の部分について、複数の専門家から評価を受けるということが、査読付き論文になるかどうかを別として、きちんとプロセスとして考えられないといけないと思いました。

住委員長
佐々木君、いいですか、今の。

佐々木委員
わかりました。レビューがつくような形のレポート、幅広いレポートが要求されているということですね。多分、第8巻みたいな形のレポートということになりますか。

住委員長
木本さん。

木本委員
第8巻は知っていますけど、もう少し厳しい査読のほうがいいですね。それはそれで、今のディスカッションは、それに対応してうまく対処していただければいいと思うのですが、僕がこれを立てていたのは、今のディスカッションに関連して、ちょっと情緒的な意見で申し訳ないのですけど、今のこの試みは、この気候変動予測のデータセットをつくって、いずれ組織化された影響評価のプロダクトを出して、今回は一部しか間に合わないかもしれないけど、次のフェーズの影響評価のレポートに反映させるというのは、新しいというか、当然やっておらなくてはいけなかったのだけれども、大変いい試みで、これはぜひともしっかりした形で続けていただきたいと思うのですけれども。その作業は今回1回やったら終わりとか、佐々木さんが、「よし、おれがやってやろう」と言ったらやってくれるというものであっては本来いけなくて、やっぱり、きちんとそれを体制化しないと意味がない。例えば、佐々木さんのグループが何人ぐらいいるか知っていますけれども、物すごく小さなグループで、本当はあの研究とこの研究で今年はブリブリ言わせようかと思っていたのに、このデューティ仕事が入ってきてしまっているわけですよ。あるいはS8の皆さんも、そろそろS8の計算も終わったから、次のプロジェクトを取りにいこうと思って、いろんなことをやろうとしていたかもしれないのに、このデューティが入るわけです。
要するに、この仕事は非常に大事なのだけれども、すぐれた論文を書いて、それで仕事を評価してもらう研究者の皆様の普段の仕事とはちょっと違う、現業要素のある仕事になっていて、それが環境省からおりてくるような仕事になっていますので、佐々木さんは上手に、多分、原著論文をお書きになって、研究室の業績にされるとは思いますが、何回も言いましたけれども、国民の皆さんの知りたがっていることと、論文が書きやすいテーマ、サブジェクトというのは微妙にずれておりますので、これをきちんと続けようと思ったら、これを仕事にする人たちを確保しておかないと僕はうまくいかないのではないかということを、もう一回繰り返しになりますが、情緒的な言い方ですが話させていただきました。

住委員長
はい。そのほか。野尻委員。

野尻委員
今のことの関連にもなるのですけれども、私、前回委員会等で、この予測計算の結果を見せていただいて、高解像度で地域ごとの違いを出すと、これは当然、どんどんサイエンスは進みますから、これからも続けてやっていって、影響評価に結びつけたいわけですが、現段階で、恐らくそういうリージョナルな結果を出したものを評価に使えるワーキンググループと使えないワーキンググループがあるだろうと想像していまして、例えば、農業生産など精密に出してほしいという要求があったら、そういう地域ごとというのを使うのかなと漠と考えていたのですが、私が振られているのは幸い生態系なので、この予測計算をいただいても、使うことは多分ないなと。それを細かく見ていっても、こちら側の生態系の方を予測するための情報が非常に曖昧ですので、あまり関係ないと。こちらは、多分、2度上昇なのか4度上昇なのかでいいのではないかと。
例えば、2100年予測はシナリオ依存だということが、これでようやく皆さんの常識にもなってきたし、2030、2050予測にはあまりシナリオ依存性はないということなので、結局、こういう表6をつくっていくに当たって、近未来はシナリオ非依存で、2100年はシナリオ依存だから、ハイCOZの場合とローCO2、ハイ・テンぺラチャー、ロー・テンぺラチャーの場合と、それぐらいに分けて書かないといかんのかなと想像していたのですが、今日出てきたイメージだと、将来が高いCO2排出、例えばRCP8.5なのか、将来4.5なのかで区別して書いてくれというところが見えてはいないので、これはやっぱり区別して書くというのが無理かなで捨てているのか、それとも、我々生態系のところでも、8.5だったらこうで、4.5だったらこうでというのが書ける分野は結構あるのですよ、恐らく。
8.5と4.5だったら、ぐさっと4度と2度ですから、それだとかなり影響が出ます、出るでしょうというのと、影響は軽微に済むかもしれないね、あるいは中ぐらいみたいな書き方ができるのはかなりあるので、私のイメージは、気象研究所さんには申し訳ないのだけど、このリージョナルなものはほとんど生態系評価には、多分この段階ではまだ使えるだけの材料が我々側にないから使わないのだけど、ハイ・シナリオケースとロー・シナリオケースに関しては、今持っている情報で分けて、このレポートのレビューをしなければいけないのかなと。幸いなことに、エキスパート・ジャッジメントしてよいと言われたから、エキスパート・ジャッジメントだったら、ハイのケースとローのケースだったら何か書けるかなと、そういうイメージでいたのですけれども、どうも今日いただいた資料では、将来が高いケースと低いケースを分けて評価してくださいというところは何もなかったので、そこはどうなのかなというところが今一番聞きたいところです。

研究調査室長
冒頭にもございましたように、環境省でフォーマットを厳密に決めているわけではございませんので、二つのシナリオ間で影響に差異が出るということであれば、ぜひ、その二つのケースについて書き分けていただければと思います。

住委員長
よろしいですか。この計算は、はっきり言いまして、環境省の委託事業で、よくもできたとも言うべきものでありまして、なぜできたかというと、お金が余ったのかどうか知りませんけれども、突如できたのだと思います。そういう点では、本来は、もう少しきちんとした研究プログラムとして立ち位置を立てて、本来できればもっとよかったわけで、実際にS8とかいろんなことは動いているわけですから、本来そうすべきことはすべきことだったのですが、そうやっていてやらないよりは、とりあえず何でもいいからやったほうが、僕はいいなと思っていまして、これを活かして、木本が言ったみたいに、気象研究所はやりたくもないのに降ってきたとは言ってないけれども、そういう感情を持ったりいろいろするところがあるので、これを活かして、次はもう少しきちんとプランした、いわゆるリサーチプロジェクトにしてやるとか、そのことは今後に活かしていったほうがいいと思います。
それから、影響評価に関しては、やはりリソースを食うんですね。全く関係ない人から見れば、所詮、どれだけ計算したって4度か2度か、そのようなものはやらなくてもわかるという人もこちら側にいますので、お金を使ってもったいないと言う人もあれば、いや、そなことはないよ、きちんとやれば出るのだという分野もある。それは分野によって違うと思うのですね。だから、全部一律に、同じようにできるというわけではありませんので、ただ、分野、分野でできるところは確実にそういう情報を出していくことと、やはり、非常にレイバー・インテンシブな部分が出てきています。こういう意味で、それを担う体制づくりもやらないと、全部研究者に負ぶさってやるというのは、なかなかしんどいなということと、気象研究所の弁護をすれば、欧米は、例えば、気象研究所の研究報告自体がパブリッシュで、英語で書くと研究者の報告自体がバーッと流れていくわけですよ、世界中に。それで十分パブリシティがあるのですが、日本の場合は、どうしても英語にしないと流れていかないという、泣き言を言うようですが、そういうことがあるのは事実であります。それを何とかこれからも、できる限り打ち破っていくようにしたほうがいいなと思います。
データが公開になっているということですので、中北君のところなんかでも非常に使いやすいデータですので、最後は論文ができればいいのですよ、どうであれ。と僕は思います。とにかく、そういうふうにしておいていただければと思います。
そのほか。

鬼頭委員
データが公開になっているということで、国内だけではなくて、諸外国に対しても全くオープンであるということでよろしいでしょうか。確認です。

研究調査室長補佐
データはもちろんウェブに出していますので、国外の人もアクセスできるようになっておりますので、そこはもちろん海外でも使ってもらえたらと思っています、ただ、英語版のサイトがあるかどうかというのは、今把握はできておりませんけれども、その辺りは、また相談しながら対応したいと思います。

住委員長
よろしいですか、何か言い残したことがある人は。はい、江守委員。

江守委員
先ほど申し上げた、この不確実性ですとか再現性に関するそのレビューは、何らかの形でしてほしいと思うのですけれども、それをどうするのかというのを、どなたかに検討しますという約束をしておいていただきたい。

住委員長
でも、報告書の骨子(案)の中に解析方法というのがあって、アンサンブルの不確実性表示のための方法論と書いてあるから、ここでそういう議論はするのでしょう。

江守委員
これを誰がレビューするかということですよ。どういう体制でレビューするか。

住委員長
文句がある人が文句を言うのではないの。

江守委員
そこをご検討いただきたいと思います。

研究調査室長補佐
ご意見を踏まえて、対応を検討していきたいと思います。

住委員長
議論の仕方としては、この報告書は公開するので、それについて文句がある人は個別論文を書いて、意見を言うというのが普通の手段なのだとは思いますが、よろしいですか。
それでは、次の資料3に移りたいと思います。では説明をしてください。

研究調査室長補佐
資料3ですけれども、今後のスケジュールの案ということで、先ほど簡単に影響評価のところでご紹介しましたけれども、中央環境審議会の動きとしましては、今回、三つ目の丸でございますけれども、8月27日、今日、小委員会を行いましたので、この後にワーキングを順次開催いたしまして、小委員会としては11月に1回行って中間報告をいただくと。小委員会としては、来年の1月ころに第8回の小委員会を開催いたしまして、各ワーキングでの検討状況をご報告いただくとともに、取りまとめの案をまとめていくというような形で行っていきまして、最終的には、平成27年度の夏をめどに、適応計画というのを閣議決定していきたいと思っていまして、この間におきましては、各省での適応策の検討を踏まえて、適応計画全体の調整を進めていきたいと考えております。
以上になります。

住委員長
スケジュールはよろしいでしょうか。3月が空いているということは、よくご理解いただければと思います。きちんと1カ月ぐらいのスペーサーが入っているというふうにご理解いただければ。総体的に前倒しのプラン二ングになっている。だから、このとおりにいくかどうかはわからない。しかし、年度末というのは一応あるよというメッセージだと思います。よろしいですか。
それでは、ワーキンググループをとりあえずやってみてください。うまくいくところもあれば、うまくいかないところもあれば、いろんなことがあると思いますが、それはやりながら考えていくことにしたいと思います。
本当にありがとうございました。今まであまり適応に関してやっていないのですが、やはりこれはやっていかざるを得ないと思います。それで、地球環境部会でもそうですけれども、民間の人からは必ずコストパフォーマンスをきちんと考えてくれとか、おまえらはすぐばらまきだろうと、そういうのがこの辺からいっぱい来るのですよ、民間出身議員がワーワー言ってくるというところがありまして、僕らは税金を使って何が悪いとは言いませんけれども、そういうことが非常に大きな観点として問われてきます。今度のところで、あまりコストというか、そういうことはあまり入っていません。それは、コストのことを言ったりすると、途端に物事の収拾がつかなくなりますので、そこはある意味で外して、問題が重要だとかそういうところにとめてありますので、具体的に適応計画に行った場合は、当然、コストパフォーマンスみたいな概念が入ってきますので、事の重大性と何とかだけではないということはご理解いただければと思いますし、適応計画に向けて、素直に来年度、1学期のところがうまくいくかどうか知りませんけれども、請うご期待という形だろうと思います。
それでは、浅野先生から一言、印象のほうをお願いします。

浅野地球環境部会長
先ほど申し上げましたので、同じことの繰り返しはしようがないと思いますが、次の2月に中央環境審議会のメンバーが変わりますので、そういう事情もありまして、2月と書いてあるという意味もございます。3月には、うけとって論議させていただく側ですっかり顔ぶれが変わってしまうのでということもございますのでその点もご理解いただきたいと思います。
いずれにしましても、さっき申しましたように、ここでは議論のベースになる事実をしっかり押さえておいていただくことが大事です。いずれ適応計画、具体的に政府の中で議論を始めれば、さっき何人かの方もおっしゃったように、それぞれの役所が自分のところが一番大事だとおっしゃることが予想できます。それら
をどこかできちっと調整をするときに何かがないと何も物が言えなくなるだろうということになります。さりとてこの作業は、どこかの役所がやる仕事、それは無駄だからやめろということを言うためにやるという気はさらさらないわけで、ただ、全体としての優先順位とか組み合わせをどうしたらいいのかというのを考えるためにも、ぜひともこういうベースをしっかり握っておく必要があると考えているわけですので、地球環境部会長といたしましても、皆様方に重ねてよろしくご協力くださいますように、とお願いいたします。

住委員長
どうもありがとうございました。
では竹本室長。

研究調査室長
本日は活発なご議論をいただきまして、どうもありがとうございました。議事録につきましては、事務局で取りまとめを行いまして、委員の皆様にご確認いただきました後、ホームページに掲載をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

住委員長
それでは、天候不順の中、いよいよ温暖化影響そのものみたいな季節になってきましたが、そういう点で世間は非常に騒がしいことと思いますが、皆さんもくれぐれもお体に気をつけて、この季節を乗り切っていただければと思います。本当に今日はどうもありがとうございました。では、これで終わりにします。

午後 5時13分 閉会

ページ先頭へ