中央環境審議会 2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会(第6回) 議事録

日時

平成23年12月21日 15:00~18:11

場所

全国都市会館「第1会議室」

議事次第

1 開会
2 議題
(1)
関係者からのヒアリング
(2)
今後のスケジュール
(3)
その他
3 閉会

配布資料

資料1 公益財団法人地球環境産業技術研究機構 山地憲治理事 ヒアリング資料
資料2 東京都環境局都市地球環境部 千葉稔子地球温暖化対策推進係長 ヒアリング資料
資料3 今後のスケジュールについて
参考資料 需要側を取り込む新しいエネルギー・システムへの展望
(2011年12月19日リコー経済社会研究所)

議事

午後 3時00分 開会

地球温暖化対策課長
 それでは、定刻でございますので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会2013年以降の対策・施策に関する検討小委員会第6回会合を開催いたします。
本日、委員総数23名中、既に12名以上の過半数の委員にご出席いただいておりまして、定足数に達しております。また、本日の審議については公開とさせていただいております。では、以降、議事進行については、西岡委員長にお願いいたします。

西岡委員長
 皆様、ご参集ありがとうございます。議事を進めたいと思います。まず最初に、資料の確認をお願いします。

地球温暖化対策課長
 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。議事次第の下半分に「配付資料」とございますが、資料1が、公益財団法人地球環境産業技術研究機構からご提出いただいておりますヒアリング資料。それから資料2については、東京都様からいただいておりますヒアリング資料でございます。幾つか分割されておりますが。資料3については、今後スケジュールについて一枚紙。あと、参考資料として、「需要側を取り込む新しいエネルギー・システムへの展望」ということで用意させていただいておりますが、リコー様からいただいたこの緑色の冊子については、すみません、メーンテーブルのみの配付といたしております。申し訳ございません。資料の不足等ございましたら、事務局までお申しつけくださいますようお願いいたします。もしここでプレス等、カメラを撮っていらっしゃる方がいらっしゃいましたら、ここまででございますので、宜しくお願いいたします。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。資料の件、宜しゅうございますね。
それでは、議事に移りたいと思います。お手元に議事次第が行っておりますが、議題は、本日主として関係者からのヒアリングということで、今日はお二人のヒアリングを予定しております。お一人目は、公益財団法人地球環境産業技術研究機構、山地理事。お二人目が、東京都環境局都市地球環境部の千葉地球温暖化対策推進係長からお話をいただきたいと思います。それから、今後のスケジュール、その他という議題がございますけれども、この第1の議題を始めたいと思います。最初に、地球環境産業技術研究機構の山地理事からお願いいたしたいと思います。宜しくお願いします。

山地理事
 山地でございます。大分前に西岡委員長から話をしてくれないかと頼まれて、そのとき都合が悪くて、結局今日になったんですけども、今日6回目ということで、今までどういう議論をしてきたのか、私、実は全然存じ上げませんで、いろんなところでこういう議論をしていますから、重複が多いんじゃないかと思いますが、一応資料も用意しましたので、説明させていただきます。
先ほど聞いていると、資料1はRITEが用意したというような表現でしたけど、私はRITEに所属しており、研究所長も務めていますけど、今回する話はRITEの見解ということではございませんで、私の個人的な見解でございますので、ご了解いただきたい。
資料は一枚ものの裏表ですけど、正直言って、実はこれはほかのところでも使った資料なんですが、ここでは、2013年以降温暖化対策の中長期的な施策を検討するということでございますので、その趣旨に沿って話はまとめたつもりです。
「はじめに」という内容に入る前に、少し、今、ここへ来る前に考えたんですけど、恐らく今まであまり議論されていないのは、この温暖化対策について中長期的な目標、世界の目標もありますし、我が国の目標もあるわけですけど、やっぱりそこの見直しというのが私は必要じゃないかと個人的には思っているんです。
そもそも我が国の安倍元首相が提唱した「クールアース50」という、2050年までに世界の温室効果ガスを半減するという目標が言われて、それがG8で取り上げられて、COPの中でも、今度は産業革命以降というか、工業化して以来の地球全球平均気温の上昇を2℃以下にするという目標とか、そう言われているわけです。まずそういうことが政治的現実としてあることは私も十分理解していますけど、そういう目標について、議論の中でよく出てくるのは、例えば「IPCCが取りまとめた科学的知見に基づいて」というわけですけど、私はIPCCに第3次、第4次と関与してきましたけど、どこを見ても、その2℃以下にしろとか半減しろとかということは言っていないわけです。IPCCは、いろんな科学的知見をまとめただけでどのような目標が科学的に正しいということは言っていない。したがって、この中長期目標というのは、サイエンスと政治的決定との間のリンクとしては、私はあまり正常なものではないなと思っているんです。
この科学が、今抱えている不確実性を踏まえて、やっぱり今後も精査されるべきというふうに考えています。世界の目標から日本の目標が引き出されてきているというところですから、科学の不確実性を踏まえて、目標は今後変更もあり得ると、そこも精査すべしというスタンスをとる必要があるんじゃないかなと私は思っています。
これがここに書いてないことです。それ以外は大体これに沿って話をしようと思っております。
まず、資料1の1ページ目、表面の下のほうに図1というのがありますけど、これは福島の事故を受けて、今、エネルギー政策の見直しが始まっているわけですけど、どういうふうに考えていくかという、その見取り図みたいなものを私なりに描いたものです。
私は、百家争鳴と言われるようないろんな議論があるんだけども、議論はやっぱり、ここは低炭素社会という温暖化対策のところが中心ですけど、非常にエネルギー政策と密接不可分で、そのエネルギー政策で考えると、基本的な目標を確認して、それを達成する手段、それの時間的展開、そういうふうに考えていく必要があろうと思っています。
そういうふうに思うと、ここ、図1に描きましたけれども、よく、ずっと前から言われたその三つのEと言われている、エネルギー安全保障の確保、それから経済性、あるいは経済成長の実現、それと環境適合性。我が国の場合、環境適合性というと、在来型の環境問題というのはほぼ解決に向かっているわけですので、温暖化対策。ここで低炭素社会が出てくる。これをどうやって達成するか。その中で、その時間軸展開をしていくわけですけど、その矢印の後に、そのそれぞれの目標を達成するいろんな手段が書いてあるわけですが、多分色刷りで渡っていると思うんですけど、赤字で書いたところが、今回福島の事故を受けて、「毀損された」という表現をたしかここでは使いましたが、危うくなったポイントであると。これをどうカバーしていくかという受け止め方をしているわけです。
そうすると、やっぱり原子力というのはこの三つの目標のいずれも強力に支える柱であったわけで、今回の事故を受けてこれをカバーするのは非常に難しいなということが、見取り図的に理解できるかと思います。
なかんずく、ここでは低炭素社会ですから、環境適合性の矢印を見ると、「ゼロエミッション電源」と赤字で書きましたけど、皆さん、これもご存じのとおりだと思いますが、エネルギー基本計画を今見直し中ですけど、2030年にゼロエミッション、つまり運転中にCO2を出さない電源をキロワットアワーで7割強にすると。そのうちの5割強が原子力で、2割ちょっとが再生可能エネルギーと。ただ、その5割を達成するには、今後原子炉を14基新設ということだったわけですが、それは到底実現できない。この部分をどうするかということが低炭素社会構築という点では一番問題になろうかと思います。
なぜ、しかし、この原子力が頼れなくなるのか。原子力の依存度を低減させていく。まあ、低減させていかざるを得ないという理解を私はしていますけど、そこで出てくるのが、ここに書いてある「+S」というところで、安全性と、括弧して「(安心)」と書きましたけど、要するに原子力の安全性に対する国民の信頼が大きく損なわれていると。その点について、私は、ここに書いた放射能の問題、特に低線量被曝のリスクに対する受け止め方が根本にあろうというふうに思います。
したがって、原子力が今後どれぐらい今後の温暖化対策、あるいはエネルギー政策の中で使えるかというのは非常にキーになるわけですけど、この安心の問題というのに対処しないと、やはりちょっと見通しが立たない。いろんな議論が行われていますけど、本当にもうゼロに持っていくというのから、一定程度は保つということまであるんですけど、こういう場では、本当は定量的な結果をお見せするのが私のような研究者の役目だと思うのですけど、まだまだそんなことができないのは、ひとえに原子力がどれぐらい使えるかわからないというところが非常に大きな不確実要素になっているからということです。
したがって、「はじめに」に書いたところはここで深追いするつもりは全くないんですけれども、要するに低線量被曝の健康リスクというのは科学的にはわからない領域、特に、急性被曝でも100ミリシーベルト以下のところでは、遺伝とか発がんとか、そういういわゆる長期的な確率的影響を含めて、科学的にはよくわかっていない領域で、そこを抱えながらここで安心を築くということは非常に難しい。よく言うリスクコミュニケーションの問題だと思っていますが、それをやりながら、できるだけ信頼を回復して原子力を使っていくというのが私の個人的な意見です。
当然、安全対策もあるわけですけども、安全対策については、どっちかというと専門的領域ですので、これは今着々となされつつあるところだけども、まだそもそも事故プロセス自体の解明が十分ではないという理解をしております。
それで、そのぐらいにしておきまして、時間は30分ですから、あまり余計なことを言わないことにしましょう。
まず、じゃあ、その原子力が欠損することは明らかですから、それをどう補っていくかですけども、私はまず最初のプライオリティはやっぱり省エネルギーだと思っております。省エネルギーは、今までは我が国の高効率技術ですね、LED照明等に代表される。そういうもので追求してきたわけですけれども、これは今年の夏、要するにそれだけでは当然緊急対応できないわけで、工場の操業とか、学校の授業時間とか、あるいは家庭生活のライフスタイルとか、そういういわゆる人々の行動を調整することで節電、あるいはピークカットをやってきた。だから、ここが一つの今後の省エネのフロンティアになるだろう。つまり、高効率化というだけではなくて、人々の行動変化を促すと。
今年の夏は我慢をして省エネをやったわけですけれども、そこに情報を与えてもっと合理的永続的に行う。まあ、よく「見える化」と言いますけど、私は単に見える化の効果は限定されると思いますが、情報を与えて、それを、しかもソフト、エネルギーマネジメントのいろんなソフトがありますから、それを使って、ピークカットが必要ならピークカットを重点的に、節電というキロワットアワーを減らすことが必要ならそれを減らすという、より合理的な行動変化を促す省エネルギーが重要と考えています。つまり、情報通信技術を活用した省エネルギーが一番期待されることかと思います。
これを実現するのが需要家との情報連携、エネルギー・システムと需要家との情報の接点としてのスマートメーターであって、全体のシステムをスマートエネルギーネットワークとか、スマートグリッドとか、あるいはスマートコミュニティと言っているという理解をしております。これが、ほかの再生可能エネルギーの導入であるとかということに関しても、あるいは需要家が持っているコジェネとか、そういうものを活用するにおいても非常に役立つというふうに考えます。
それから、1ページ目の下のほうからは「化石燃料のクリーン利用技術の重要性」というところですけど、これはヘッディングがそうなっているだけで、まずは再生可能エネルギーのことから書き出しているわけで、当然ですが、ゼロエミッションの原子力とともに柱になるのは再生可能エネルギーでございますので、これを最大限に導入する必要があることは当然であります。
ただ、現行のエネルギー基本計画を見ますと、2030年目標になっていて、ここでちょっと横にそれて言うと、今回の見直しの中で、やっぱり温暖化対策とエネルギー政策とを整合的に見直す必要があろうと思います。というのは、現状は、温暖化対策は中期目標という2020年目標で、鳩山首相の時代に90年比25%減を言ったわけですけど、エネルギー基本計画は2030年目標で、エネルギーから出るCO2でございますが、90年比30%減にしていて、これはずれているわけですね。2020年に国内でどれぐらい削減するかという真水のところの議論が詰めることができなかったから、意図的にずらしたような点もあると思うんですが、今回は是非、その温暖化対策の目標とエネルギー計画の目標とを整合させる必要があると思います。
ちょっと横道にそれましたが、その2030年目標の現行のエネルギー基本計画でも、再生可能エネルギーというのは、当時考えた最大限の導入と思われる数値がある。発電分野で言えば、太陽電池が5300万キロワット入るということを考えているし、菅前首相が言った1000万軒の屋根の上に太陽電池を載っけるというのを2030年に実現するということも書かれている。
それから風力発電も1000万キロワットの導入というのを考えている。地熱はたしか165万キロワットと入っている。あとバイオマスもあると。それだけ努力しても、電源の中では21%ぐらい、これは水力も含めて、であるということです。
問題は、その大きなキロワットに対して、実はキロワットアワーがあまり出ないということです。これは、今後増設する再生可能エネルギーの柱になっている太陽電池と風力発電というのは、どうしても設備利用率が低いためです。太陽電池は、日本の日照条件からいって、12%を上回るのは極めて難しいですよね。やっぱりだから12%、設備利用率12%で考える。
風力も、陸上なら20%でしょうね。海上へ出れば30%というのを考えられる。しかし、そういう12%とか20%というのは自然条件で決まっているものですから、技術開発ではどうにもならないということを考えると、なかなかやっぱり原子力の穴を埋めるというのは大変だ。
例えば、福島第一原子力発電所というのは6基で470万キロワットですけど、470万キロワットの原子力の欠損を太陽電池で置きかえようとすると、原子力発電所の設備利用率の期待値は、まあ、日本の最近の実績は60%程度と格別低かったわけですが、本来80%から90%ぐらいで動くとすれば、設備利用率12%の太陽電池でカバーしようとすると、キロワットで7倍要るわけで、それだけで470万キロワットに対して3300万キロワット要る。風力も同じような意味で4倍ぐらい要りますから、470万キロワットだとすると、2000万キロワットぐらい要る。2030年までに不可能とは言わないけれども、これは現行の5300万キロワットの太陽電池に3300万キロワット足して8600万キロワットにしてやっと福島第一の穴が埋められるということを考えると、再生可能エネルギーを頑張ることは当然なんだけど、それだけで原子力の穴が埋められるとはやっぱり思えない、というのが私の見解です。
それと、日本は再生可能エネルギーの政策の中でも特に太陽電池に随分焦点が当たっている。もう少し、風力もそうですけど、例えば地熱とか小水力とかバイオマスのほうにしかるべき光を与えるべきだろう。今度の全量買取はそういうことができる法律にはなっていると思いますけれども、そういう調整が必要と思います。それに、全量買取の場合、買取費用というのは電力会社が負担するんじゃなくて需要家が負担する。電力多消費産業については税金で補てんですけども、税金も国民が出すことに変わりはないわけですから、その導入に必要な資金を国民が出すわけです。このように国民が負担して作るマーケットを、例えば太陽電池のマーケットで今から何千万キロワットというマーケットができるわけですけど、それを今の状況で見ると、非常に厳しい価格競争が行われていて、我が国産業がその太陽電池のマーケットをどれぐらいとれるかというのは、なかなか厳しいものがある。やっぱり成長産業に持っていくというところのエネルギー基本計画で2番目のEですね、そこのところとうまく整合性のあるような政策展開をしていかなきゃいけないとは思います。
それともう一つ、再生可能エネルギー、特に太陽電池と風力で問題なのは、出力が自然条件によって変動するということです。電力というのは、需要と供給が瞬時瞬時で一致しないといけないわけですね。だから勝手に出てくる電力というのは、実は価値は非常に低い。需要があるときに出力が出せる。普通の火力、原子力、あるいはダム式の水力はそうなっているわけですけれども、そういうものと比べて、同じキロワットアワーが出るからといって、勝手に出てくるものはやっぱり使い勝手が悪いわけですね。注文もしてないのにお寿司が届いてもおなか一杯だったら要らないというのと同じでして、やっぱり欲しいときに来るもんでないといけない。特に電気の場合は、それが瞬時瞬時で要求されるわけです。
そこで、いろいろ、もう既に検討されていて、太陽電池については2020年に2800万キロワットとか、2030年に5300万キロワットという数値が出ていたものですから、経済産業省の審議会では、そういう不安定性という、要するに出力が自然変動するものを電源に受け入れるときの電力系統の安定化のコストというのをいろいろはじいたわけです。出力があまりに過剰になるときはやっぱり切るとか、あるいは出力調整をする必要が出てきます。今でも需要の変動については、火力発電所とかダム式水力で、その需要変動に合わせて出力を調整しているんですけど、それで太陽電池の導入規模が数百万キロワットまではもつんですけど、1000万キロワットを超えてくると、やっぱり新たな変動対策が要る。そうすると、いろんな立地とか時間のリードタイムを考えると、バッテリーかなということになって、バッテリーの必要量を計算すると、2800万キロワットの太陽電池の場合で、例えば3億キロワットアワーぐらいのバッテリー容量が要るという話になるわけですね。バッテリーは、1キロワットアワー、安くなると考えても二、三万円しますから、3億キロワットアワーという話になると何兆円という話になってきて、非常に高いなということになる。だから、供給側の対応でバッテリーだけというのはとても高いから、一部自然変動する太陽電池とか風力の出力調整を行うことで、調整といったって下げることしかできないわけですけど、行うことで組み合わせると、まあ、1兆円とか2兆円とかのオーダーに、太陽電池2800万キロワットならそれぐらいだろうという評価になっています。
いずれにしても、設備利用率が低くて設備のキロワットがたくさん要るということに加えて、電力系統安定化のコストが要るというわけです。ただ、ここで問題になるのは、それは専用のバッテリーを電力系統側につけるとすればそういうことですが、ここで注目すべきは、さっきの需要家の行動変化で省エネをするといったときのその情報を、需要家とエネルギー供給のサプライサイドと両方にリンクしておけば、需要側の供給力変動の調整にも需要家が持っている資源を使うことができることです。需要家は太陽電池も持っているわけですけど、あわせて例えば電気自動車とかプラグインハイブリッドの蓄電池とか、あるいはヒートポンプ給湯器の貯湯槽とか、需要家はいろんなものを持っている。それからコジェネであるとか、業務用のコジェネとかは結構なキャパシティを持っていますし、産業用も含めると今でも1000万キロワット近いわけですから、そういう需要家が持っているリソースを、供給側の情報を提供することによって活用すると効率的な対応が出来るのではないか。情報システムでいうクラウドコンピューティングに当たるものですね。ネットワーク上のリソースを使っていく。やっぱりそういう話が一番合理的な解決じゃないかと個人的に思っていますし、スマートグリッドとか、スマートエネルギーネットワークの構想中でそういうコンセプトが出てきている。そこをやっぱり活用するのが基本的な課題であろうと思います。
もちろん、ネットワークを新たに形成することになるんで、時間はかかると思っています。それからバッテリーも高いわけですので、バッテリーだけじゃなくて、やっぱり現在、既にあるコジェネであるとか、そういうものの需要家側にあるリソースを供給側も活用できるようにするということが基本的に大事なことかと思います。
それから、その次がヘッディングにあった化石燃料の活用というところでありまして、再生可能エネルギーを最大限導入しても、さっき言ったように福島第一が失われたということを補うだけでも3300万キロワットの太陽電池が要るとかということを考えると、再生可能エネルギーだけで原子力の穴が埋められるとは私は思っていません。そうすると、やっぱり省エネをやるにしても化石燃料に頼らざるを得ないだろう。
化石燃料について言えば、最近、天然ガス火力は複合サイクル発電で効率が非常によくなっています。大体、LHVという低位発熱量ベースですと60%ぐらいにはなっていますし、それから石炭火力も相当よくなっていると。さらに天然ガスでいえば、ここに書きましたが、アメリカのシェールガスの開発というのは本当に革命的なものがあって、需給バランスが非常に劇的にアメリカの場合は改善していて、値段も今、日本の3分の1近くになっている。長期的にも、だからこの資源の大きさというのは、世界の需給バランスに影響するでしょうから、かなり、1番目のEであるエネルギーの安定供給、安全保障に関しても、天然ガス依存というのは行くだろうと思います。ですから、それが一つ。
もう一つは、やっぱり石炭についても、京都議定書ができて以来、世界、特に先進国は温暖化対策を一生懸命やったつもりなんですけど、世界の温室効果ガスというのはむしろ90年代の後半から逆に加速度をもって上昇しているんですね。それは、実は新興国、特に中国、インドにおける石炭火力の増設であって、石炭火力からのCO2抑制というのを無視することは到底できない。
その点からいえば、我が国は石炭火力に関しては非常に高効率な技術を持っている。IGCCもあるということですので、これは多分、国内ではもう既にかなり石炭火力新設部分がありまして、今後建てるところで望むというのはそれほど見込めないんですが、国際的な展開をすることによって、我が国技術でもってCO2削減の相当量を期待できるというふうに思います。
それから、その次にあるのがいわゆるCCS、CO2の回収・貯留でありまして、これは私が所長を務めているRITEが研究開発を進めているものでありますけれども、このCCSを使えば、化石燃料を使いつつもCO2を大気中には出さないで済む。もちろん90%ぐらいの削減とかいろいろありますけど、完全にゼロにしなくても相当緩和できる。
ただ、CCSの一番の問題点は経済性です。たしかに、太陽電池と比べれば、CO2削減単価は多分1けたぐらい低いところへ行ける。トンCO2削減当たりで1万円を切ることができると、現状技術でも思いますけれども、ただ、やっぱりコストがかかる。それから発電効率が低くなりますから、資源消費量が増えるということは確かなので、CCSを進めていくためには、やっぱり温暖化対策でCO2を制約するという目標がはっきりしないと多分推進できないでしょう。CO2制約が、本当にきちんと社会として導入されれば、つまりCO2削減に価値がつくことになれば、その価値との見合いで入ってくるものとしては、CCSは割と早いところにある。もちろん省エネとか、もっと手前にある対策が幾つかあるでしょうけど、再生可能エネルギーの一部よりは、もっと安い温暖化対策ということになり得ると思っています。したがって、この辺の技術開発は進めていくべきであるというふうに思います。
最後、この後半の4のところに書いたのは、むしろエネルギー政策絡みで温暖化対策、低炭素社会構築とは直に関係しないところ、特になお書き以下のところがそうなんですけど、この図2に描いたところですね。これが先ほど申し上げた、要するに情報とエネルギー・システムを統合することによる改革で、これで、つまり情報によってエネルギーの需要側と供給側を結んで、そうすることによって新しいエネルギー産業とか、あるいは防災とかというものにも対応するし、それから、ここによって自然変動電源であるゼロエミッション電源を不安定でも大量に導入して、低炭素社会構築にも貢献する。なおかつ、これを新しいシステムとして成長戦略に結びつけていくことができると、そういう、この図2の左側の流れはそうなわけですね。
それに対してやっぱり大きな課題になると思うのは、社会システムの情報化は今急速に進んでいるわけですけれども、インターネットが持っているセキュリティ上の問題がいろいろ今顕在化しているわけで、エネルギー供給、特に電力供給は、先ほど言った瞬時瞬時バランスのことかあり、かつ、アンバランスが生じると、その全系統崩壊という可能性があるので、社会システムの情報化が持つセキュリティ上の不安というのに対処しないと、この考えがうまく使っていけない可能性がある。そこに対する配慮というのが十分必要であろうということを、この図の右側のパートは述べているわけです。
あと、これと少し関わることですけれども、その4の需要側との情報連携の第1番目のパラグラフのところに、ちょっと書かなくてもいいと思ったのに発送電分離の話をちょっと書いたと思うんですが「なお」のほうに書いてあるんですね。これは、自然変動電源のような自然電源を系統に連携するときに、今のような垂直統合型の電力会社だとあまり受け入れてくれないという、まあ、私はこれは誤解だと思うんですけれども、そういうことがあって、これをアンバンドリングである発送電分離をして、その送電を担うところを、ここが公共性を持つことは確かなんですけど、その公共性の持つところを分離しておくと、地域独占の電力会社の意図とは別に、自然変動的な再生可能エネルギーもたくさん連携できると、そういう議論かと思うんです。確かにヨーロッパのように大きな電力系統であれば、自然変動電源の受け入れは容易になることは事実なので、日本の場合も、電力会社の間の系統の連携が弱いことによって、それぞれの電力会社の系統という小さい系統で自然変動で受け入れようとすると、やっぱり低いレベルで、電力需給安定化のために導入の上限がある。もう少し、だから大きいネットワークで受け入れる。これは正しいと思うんですね。
したがって、そういうことを行うためにはどうすればいいかというと、現在も発送電分離というのは、強弁すれば発送電分離になっていると思います。つまり、会計分離ができているというわけですね。会計分離ができている送電部門のところで、しかし電力会社間での広域運営というのを、今も電力会社間での広域運営というのはあるんだけれども、もう少し社会的な立場からの広域運営という系統の運用を積極的に行う必要がある。
日本の場合、どうしても、よく「くし型」とか言ったりするのもありますけど、50ヘルツと60ヘルツの間のボトルネックがあるとか、北海道の連系線とか、九州と中国地方の連系線の容量とか、その連系の弱さがありますから、この連系容量を増やしていくということが多分重要なんですね。その中で広域的な運営をすることによって、自然変動性の電源を受け入れる余地も出てくるだろう。その中には、広域運営を電力会社ごとに給電指令を出しているようなところを、もう少し電力会社をまたがった広域でのネットワーク運営というのが考えられるだろう。
だから、発送電分離に賛成か反対かという議論も、ちょっと程度の問題だと私は思って、所有権分離という乱暴なことをやると逆に不安定化を招くけれども、現状のもとでも、広域運営を充実させることによって、自然変動電源の物理的な受け入れ量を増やせるのではないかというふうに考えているということでございます。30分ぐらいと言われたので、大体これぐらいでございますが。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。それでは、今回ヒアリングずっとそうですけれども、議論を深めるという意味で、ディスカッサント、あるいはコメンテーターと言っていますけれども、そこから始めたいと思いますが、安井委員にお願いしておりますが。

安井委員
 どうも山地先生ありがとうございました。30分間のお話をいただきまして、それで幾つか確かに鍵となるといいますか、ご指摘をいただいていると思いまして、私もいろいろ考えていて、それで、おっしゃるとおりに、どのぐらいのスピードで原発が使えなくなっていくのかというのはやっぱり非常に大きくて、ここが今不確定だと本当にデザインもできないなという、そういう気がしないではないわけですよね。
省エネ、特にICTあたりと省エネあたりは、本当にまだこれからやることはいっぱいあるなということと、それから再生可能エネルギーを大量導入するということも、これもしようがないというのはそのとおりだと思うんですね。幾つかおっしゃっていただいたことにほぼあれなんですが、ちょっとわからない部分もありまして、少し伺いたいなと思っているんですけど、一つは、今の安定化に使えるかどうかわからないんですけど、例えば揚水発電というのは、設備容量としては結構な量がありますよね。ですから、発電量としては大したことない。水が足りないですから大したことないんですけど、あのあたりをうまくバッテリーという考え方だけでなくて、あの辺もうまく活用するとか、そのようなことは、今どのぐらい検討をされているのかなというのが一つでございます。
それからあと、バッテリーが、ここ、先ほど3億キロワットアワーぐらいを導入されるというようなお考えだったようでございますが、バッテリーって大体、もって10年ぐらいじゃないですか。寿命がどうしてもあるものなので、そのあたりをどのぐらい、何ていいますかね、未来を考えるときに考慮されて、皆さん、おられるのかなというのがちょっとわからないところで、自動車用に比べると、こういう電力用のバッテリーというのは、もっとずっともつと考えられるんですかね。そのあたりがちょっとよくわからないという点でございます。
あともう一つは、最近出てきたSOFCみたいな、ガスでの発電みたいな話というのは、どうも使えないこともなさそうだなと思っているんですけど、ああいう形でやっていけば、本当かどうかは別として、うまいオペレーションのコンディションで、しかもちゃんと熱まで回収できれば、理論効率80何%ですよね。ですから、そうなりますと、天然ガスをトリプルコジェネすれば、コンバインドをトリプルか何かにすれば、わかりませんけど、そのトリプルコンバインドでもひょっとしたら熱まで考えると効率高いかもしれないというようなものを入れることが、どのぐらい可能性があるのか。もっとも、私も、SOFCはセラミック製なものですから、ちょっと寿命が怖いなと思っているんですけど、どのくらい本当にあれがもつのかなという気はしてはおるんですけど、その辺も含めて、まだまだ技術的な進化もするのではないかと思っております。
あと、電力立塔も、広域化対応、連系運用ということは、これは大変重要な話なんですけど、多分技術的にはこれ直流幹線になるのかなと思っているんですけど、それで宜しいのかどうかというのもちょっと伺いたいなと思っていて、それでやっぱり風力を大量に入れるとすると、北海道とか東北あたりに、やはり地理的にポテンシャルが多いですから、あの辺で大量に起こした電気を本州まで運んでこなきゃいけないとなると、やっぱり直流かななんて思うんですけど、そのあたりをちょっと、そういう理解でよろしいのかどうか。
それからあと、これは直流送電網、幹線をしたときの話になってくるんですけど、現状の例えばグリッドというのは非常に大きくて、それで、例えば東電だと本当に、非常に広域を一つのグリッドとして管理していますけど、未来的にもそうなんですかね。それがちょっとよくわからなくて、むしろ先ほどおっしゃったように、不安定性が高まってくると、とにかく全体がダウンしちゃうということがあるんですけど、そのグリッドをうんと小さくしてしまうと、何とか耐えられる、要するに若干不安定になっても耐えられるというシステムというのはないものかなというような気もしないでもないんですね。
そういうところにどんな技術が考えられるのかなというあたりも、ちょっとお聞きしたいところでありまして、例えば2050年ぐらいだったら、そんなこともできるのかもしれないというふうに言えるのか、そうでないのかあたりが、ちょっと見通しとしてよくわからないなと。
そんなことで、質問ばかりで大変恐縮でございますけど、このあたりの話というのは、実を言いますと、情報があまりよく、幾ら探してもないので、一番多分日本中でよくご存じの山地先生にこの機会で伺ってしまおうと、こんなわけでございますけど、大体以上のようなところでございます。ポイントとして大変重要なことをご指摘いただいたと思っておりますが、もしよろしければ、質問をさせていただきましたことにお答えをいただければと思います。宜しくお願いします。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。それでは、山地さん。

山地理事
 ご質問をいろいろありがとうございます。おだてられても知識が出てくるわけじゃないんですね。答えられる範囲で答えますけど、委員を見ていますと、私よりよく知ってそうな人がいらっしゃいますから、必要なら後でご指名をいたしますので、補っていただければと思います。 揚水ですけど、当然ですけど、新たにバッテリーを入れるよりも揚水を活用すべきだ、私もそう思うんですけどね。例えば揚水だと、100万キロワット揚水なんていうのはごろごろとあるんですけど、揚水で100万キロワットで発電できる時間って5時間とか、多分8時間ぐらいなんで、キロワットアワーにすると意外に大きくないんですね。それと、揚水も、だから開発可能な地点というのはかなり開発されているというのが私の認識で、今から揚水増設という話になってくると、相当高いところ、あるいは場所が離れているところは送電線もあわせてつくらなきゃいけないので、相当高くなるかなと。バッテリーも高いんだけど、揚水も、そのキロワットアワー単価という感じで計算すると、決してそんなに安くない。送電線のことまで含めますとね。
それとあとはリードタイムの問題があるんですね。要するに、急速に太陽電池を入れようとしていますので、風力も。そういうことを考えると、揚水でという対応は、もうちょっと時間の余裕があると少し考えられるのかもしれないんだけど、やっぱりバッテリーのほうが現実的かなと私は思っていますけど、このあたりは電力会社の人とか荻本さんとか専門家がいますので、少し補っていただきたい。
バッテリーですけど、これは荻本先生の世界なんですね。さっき3億、3.5億キロワットアワーだったような気がするんですけど、それは2800万キロワット入ったというときの計算ですから、割ともう至近なんですよ。今のエネルギー基本計画でも2020年の数値を出してないんだけど、実は2020年が太陽電池2800万キロワットなんです。これを絶対前倒しすると、こう言っているわけですね。実現するかどうかはともかく、前倒しするという話になったら、その2800万キロワットなんていうのはもう数年のうちに来るかもしれないんですね。そのときでの全くピークカットを行わないと、ピークカットというのは、太陽電池の出力抑制を行わないと、その10何兆円もかかるという計算になったわけです。けれども、先生のご質問はそこじゃなくて、充放電寿命というのがあるんじゃありませんかという話ですよね。当然あるでしょうね。そのあたりの充放電の回数で制約するというところまでコスト計算したかどうかは、実は私はよく知らないんです。ここは、キロワットアワーでバッテリーの単価を設定して、二、三万円でしたよね、多分ね。きっと。で、その3億数千万キロワットアワーというバッテリー代が幾らかという設置コストだけだったわけですね。それが10年だとすると、10年後にまた要るかもしれないという話になってくる。あくまでも、だからキロワットアワー単価に直したんじゃなくて、バッテリー代と制御装置代ということで何兆円とかってかかりますよと、こう言ったわけで、それ以上のことは、もちろんバッテリー技術の話は、私より安井先生の方が多分よくご存じだし、そのあたりの運用の話は荻本先生の方がご存じなので、むしろ補っていただければと思います。
それからSOFC、あるいは一般にコジェネといってもいいんでしょうかね。そのコジェネをデマンド側に置いて、熱も使うと、理論効率80%というのは、私はこれは一番嫌いなタイプのやつですね。電気と熱をカロリーで足してしまうなんてむちゃくちゃな話ですので、それは当然電気と熱のエネルギーとしての質の違いというか、バリューの違いを考慮しなきゃいけないんで、そうすると、どういう熱が出るかによるんですね。やっぱり今の家庭用ぐらいのところだと、結局お湯ですよね。お湯という話になると、ヒートポンプがありますので、電気で高効率発電して、電気でヒートポンプを回したのとどちらがいいかというのは、これはお湯の需要がどれぐらいの、どんなタイミングであるかとか、そういう計算も要るんですけど、今ぐらいの天然ガス複合サイクル発電の高効率発電のレベルでも、なかなかコジェネが、より省エネになっているという主張が通りにくいんじゃないか。ケース・バイ・ケースだと思うんです。より高温の熱という話になってくると、また違うとは思います。だから、そこはちょっとケース・バイ・ケースとしか、私にはちょっと申し上げようがないですね。
あと、ここから先は私はあまり得意としないところでして、東北とか北海道に風力資源が多い、それを大量に導入するために全国ネットワークをつくるとしたら、直流で持ってくるんでしょうかねというご質問なんですが、直流で持ってきても、最終的にまた交流で皆さん使うわけですよね。交流のネットワークというのが既存分でどれぐらい、東北と東京電力の間であるかとか、そういうことを考えないといけないかと思うんです。
私が申し上げたのは、むしろ東北電力の管内の風力を東北電力の管内だけで受け止めようとすると、上限が割と低いところにあるんだけど、東電と東北と両方で受け止めようとすると、もう少し東北にたくさん入りますねと、そういう割と単純なことを申し上げました。ここは、だから直流で結ぶというところまで特に考えておりません。それを、だから連系容量を強くするときに直流がいいのか交流がいいのかという話になると、陸上であれば、私はむしろ交流のほうが楽なんじゃないかと思います。北海道は、海の中を通っていきますから、これは直流にならざるを得ないと思います。私が答えられるのはその程度でございます。この直流送電については。
あと、広域で運用するんじゃなくて、小さいグリッドで行けるんじゃないのかという話ですけど、自律・分散型の電力系統運用というのは研究対象になっているということは、これはもう何十年も前から研究対象になっていると思うんですけれども、しかしネットワークとしては大きいネットワークでやっぱり需給バランスをとるというのが、電力の場合は、事故時とかということを除けば、やっぱり効率的だと私は思っています。
ただ、何か一旦事故が起こったときに、それが広域に波及するのを止めようということであれば、必ずしも大きいのがいいこととは限らないという理解をしています。ただ、これはだからどういうタイプの異常が起こるかによって決まるんじゃないかと思うんですね。それから、どの程度に抑えるか。例えばごく短い停電も許さないと考えるのか、あるいは数時間ならいいとか。それが、そんな1週間にもならないようにすると考えるのか。どれぐらい緩和するかということにもよると思います。ただ、私、電気工学科の教員をしていましたけれども電力システム工学の専門家ではございませんので、これは荻本先生のほうですね、さらにお伺いしたいという気持ちでは。大体そんなところじゃなかったでしょうか。

西岡委員長
 そうですね。どうもありがとうございます。安井委員の方で、今の件。どうぞ、何かありましたら。

安井委員
 ありがとうございました。十分にお答えをいただいたように思いますが、荻本先生から、もし何か補充があればという気もいたしますけど。

西岡委員長
 それでは荻本委員、宜しくお願いします。

荻本委員
 全体の流れは、今、山地先生が答えられたとおりだと思います。若干補足をしますと、揚水もありますし、既設の火力発電所にも調整の力があると。ですから一つ、その変動を考えるときに、二つ要素があると。その絶対量が余るという状況と、どんどん火力を運転できる量が小さくなって、需給調整をする力が小さくなると。だから、それで捨てないといけないという、ちょっとわかりにくい現象がもう一つ起こるんですね。これを救う手として、現状ですと火力や水力が活躍している。そういう機能をもっと上げられないのかという視点があって、あとはその揚水も、既設がどこまで使えるのか、または新設もあり得るのかというふうに考えていく。
将来のバッテリーも、バッテリーにもろに充放電をさせるということでは必ずしもなくて、そういう時代も必ず来るんですけれども、その前には、バッテリーがいつでも立ち上がれるから、風が急に止まっても、すぽんと助けてくれますよと。そこでも結構救われると。
こういう、今ある手段から未来にある手段をなるべく現実的に並べていくというような検討を、今やらないといけないかなというようなことで、この小委員会の下のほうの作業会でも若干検討もしておりますんで、そういうものにつながっていくと思います。
それから、直流送電とか電力システムのことも、山地先生がおっしゃったとおりで、やはり今あるものを使い尽くすというのは極めて重要です。それは、今までは東北と東京の間、かなり事故時も含めて複雑な運用をしないといけないというもともとのミッションがありますから、離れたところ同士が一体に運用するということはなかなかできていません。今からそういうニーズがより高まるんであれば、東京と東北の系統を密接に関連づけて運用するということを、もしかすると、その設備対応も一部するかもしれませんし、人間もトレーニングするというようなことをやって、できるようになる可能性がございます。ですから、まずそこで、どこまでできるだろうかと、これも非常に魅力的なところでありまして、やっぱり手前でできそうなものをやるだけやって、その次に派手なものを考えないと、いきなり北海道から東北に直流送電で持ってきても、今度は、青森県から本当のロードセンターまでの送電線がないので、ここも必要になるんですね。
ですから、簡単に解こうとすると、ばんと引けばいいじゃないかというんですが、そうではなくて、東北の中につくれるだけつくって、東京も一緒に考えていく。北海道は一応つくれるだけつくると。で、全体、本当にあふれるくらい出てきたら次の手を考えると。そういう時間軸上で展開するということが今から重要になるのかなというふうに思います。
最後のその小さい、大きいなんですが、これも山地先生が言われたとおりで、例えば、今出たことそのものですが、風力は北海道や東北の北側に多いわけですから、小さいシステムに小分けして、それが使えるはずがないんですね。太陽光発電もお互いに変動していますから、孤立してしまってはどうしようもない。ですから、自立的に運用ができるということには別の価値がありますから、そこに可能性はあります。ただ、それは、恐らくお互いに平常時はつながっていて、いわゆる慣らし効果とか、その東北の資源を利用できるというものを定常的にはつくり上げるんだけれども、場合によっては、災害をミニマムにするために自立性を持っていると、そういう組み合わせになるのかなというふうに思います。以上です。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。それでは、ほかの委員の方々にもご質問、ご意見を。

山地理事
 私、コジェネについて割と制約的に言ったんで、冨田さんに是非。

西岡委員長
 よろしゅうございますか。いかがでしょうか。はい、どうぞ冨田委員。

冨田委員
 別にご指名というわけじゃないでしょうけれども。
最初、この資料を拝見したときには、電気のことが中心で、エネルギー・システム全体を考えるときには、やはり熱を忘れてはならないと思いましたけど、先生がお話の中でいろいろ補足されましたので、私自身としてはほとんど違和感がありませんでした。最後のコジェネについての省エネ性のところに関しては、ケース・バイ・ケースというのはまさにそのとおりで、どっちのケースが多いかという議論になりますので、ここでは深入りしないほうがいいかなと思います。
お聞きしたかったのは2点ありまして、最初の方で、省エネの観点で高効率化というところだけではなくて、個人の行動を制約するとか促すとか、そういう方向のことを考えていかなくてはいけないと。それがITでということがあったわけですけれども、おっしゃるとおりだと思うのですが、需給見通しの中にそういう要素をどのくらい織り込めるかがかなり難しいところだと思うんですね。だけど、それがないと供給側のことを考えてもあまり意味はないと。そこのところについて何かいいアイデアはないでしょうか。もしありましたら教えていただければと思います。
それからもう一つ、安井先生の質疑の中でもありました揚水。それから、先生のお話の中ではバッテリーというのがあり、主にはコストの話で議論がされていましたけれども、私は省エネの観点からしても、電気の出し入れ、揚水であれば水の揚げ降ろしを考えると、使わないで済むのなら使わないにこしたことはないと思います。先生のお話しの中にあります需要側に置かれている設備、コジェネも含めてですけれども、そういうもので調整できるのであれば、そちらのほうを優先するという考え方もとれるのではないかと思うのですけども、そこについて、ご意見をお聞かせいただければと思います。

西岡委員長 
 宜しくお願いします。

山地理事
 ありがとうございます。私が言い忘れたポイントのところです。今後、だから電力需給計画というか、供給計画なんですかね、その中で、デマンドサイドをどう扱うかというのは非常に大きな問題だと思っています。アメリカでビジネスになり始めましたけど、デマンドレスポンスということが考えられるわけですね。これはいろんなやり方があって、時間帯別料金で自主的にやるのもあれば、契約でやるのもあると思うんですけど、そのデマンドレスポンスでピークのときに需要をカットするなどの対応は重要な対策です。今でも電力会社さんは需給調整契約というのを持っているわけですけれども、そういうものをあらかじめ供給計画の中に入れてしまうと。今はどっちかというと予備率みたいな扱いなんですけれども、デマンドレスポンス自体を恒常的な対策で、電源を建てることに対する一つのオルタナティブとしてデマンド側をとらえると。
これは、だからデマンドレスポンスの中には、省エネ、省電力をするというのもありますでしょうし、デマンド側が持っている電源を動かして電力会社の需要を減らすというような代替というのもデマンドレスポンスの中には当然含まれるわけですので、そういう機能かなと。それは省エネにもなりますし、先ほど冨田さんが後半おっしゃった自然変動電源の安定化のための需給調整のところにも使えると。だけど、多分行動変化は、私、個人だけというつもりではなくて、企業を含めた、要するに需要家の行動変化全体を指したつもりなんですけども、そういうものをやっぱりアグリゲートする何かビジネスモデルが必要なんじゃないかと思います。
料金というのは一つの手ですね。これはアグリゲートしなくても、本当に個人、末端一人一人が対応できるんですけど、やっぱり料金対応だとどうしても不確実性が残るので、むしろ確実に需要をこのときに幾ら減らせるということを保証できるようなアグリゲーター、それはビジネスになり得るんじゃないかと。ここは非常に重要なポイントだと理解しています。

冨田委員
 バッテリーについては。

山地理事
 バッテリーのあれですか。バッテリーで充放電するとロスがあるから。そこのところは、私は、今申し上げたデマンドレスポンスが、要するに自然変動電源の変動性を受け止める中に、需要家が持っている電源を調整することによって系統の需要を調整できる。つまり、系統側が持っている周波数安定用の火力みたいなものが需要家側にあると。それはバッテリーである必要もなくて、発電機でもいいわけです。コジェネでもいいわけで。僕はそこで、だからどっちがいいかは、本当にもうコストと、それからCO2の問題もあるでしょう。評価の問題で、今一概にどっちがいいとは私は言えないと思います。

西岡委員長
 宜しゅうございますか。それではほかの方で。伴委員、お願いします。

伴委員
 ありがとうございました。2点ほどちょっとお聞きしたいのですけども、前半のほうで、目標というのが厳しいと、それを見直すべきだということをおっしゃったかと思うのですが、確かに角を矯めて牛を殺すという話もありますけど、目標を実現可能なほどに置いて、日本がこれから世界の中で低炭素社会を実現しようとするとき、日本の企業の競争力ってできるのでしょうかねと思っています。特に太陽光にしろ風力にしろ、部材としては日本の地位はあるかもしれませんが、製品としてはほとんど中国に負けている。
したがって、何らかの低炭素に向かう努力や成果がない限り、幾ら物を言っても、日本というのは生き残れないのではないか。そういう点からいくと、目標が、できる範囲の目標がいいのか、もう少し高めの目標がいいのかというのは、これから日本が生きていく上で、どちらがいいのだということを少し考えたらと思うのですが、山地先生のご意見をお伺いしたいと思っています。
それともう一つは、自然エネルギーですべてやれるなんて、私も全然思っていませんで、そういう方もいらっしゃるかもしれませんが、2050年までを考えとき、どの人もそうなんだけども、電力が今のレベルの半分ぐらいを想定している。だけど、生産量が半分になるような産業、これはまさに斜陽産業なのですが、そういう斜陽産業が電力システムの革新ができるのか。革新というか、イノベーションできるのか。やっぱりそういうことを考えると、本当に私なんか暗くなるわけでありまして、いろんなイノベーションとおっしゃっていますが、日本の企業がそれをやっていくことができるかどうか。電力会社も、あるいは一般の企業も。その辺はどう考えてらっしゃるか、ちょっとお聞きいただければありがたいと思います。

西岡委員長
 今の2点ですけれども、お答えいただければ。

山地理事
 2点とも私ちゃんと理解したかどうかが不安なんですが、まず目標のほうですけど、私が申し上げたのは、目標が厳しいから見直すという意味ではないんですね。目標が本当に科学的・合理的なものかどうかが、僕は決着してないと思うから、今後も精査すべきだということを申し上げたわけで、科学的知見の進展次第では、より厳しくなるケースもあり得ると思っていますけどね。
それと、日本の企業の競争力との関係が、私にはちょっと理解が十分できなかったんですけどね。企業の競争力と言っている中、太陽電池の例えばコスト、パネルの生産コストの競争だとすれば、我が国が低炭素目標を厳しくするとかということとは、私は直接関係がないなと思います。世界にマーケットがあれば、我が国企業は、それはそこを狙いますよ。むしろ太陽電池で中国にあんなに負けているのはちょっと、まあ、中国政府の補助があるからだとか、いろんな説もありますけどね。やっぱり基本的には人件費の格差であるとか、そもそも太陽電池の組み立て工程、部材は確かに封止材とかフィルムとかというのは日本のものを使っているわけですけれども、そうすると、どう言ったらいいかな、やっぱり人間の労働インテンシブなところの競争力が強い。中国も相対的にそんなに賃金がもの凄く安いという時代はもう終わっちゃったので、いつまで、もつかなという気はしますけどね。ちょっとそこは、その目標と日本の企業の競争力との関係というのは、私には実は質問の意味が理解できなかったんですね。
後者もよく似たようなところで、例えば電力需要が2050年に半分になるかどうかは、私はわからないと思うんですけれども、マーケットが縮小する中でシステム革新ができるかと、そういうとらえ方をすると確かに難しいですよね。やっぱり拡張していくときに新たなシステムに変えていく場合は易しいんだけど。でも、私が申し上げたシステム革新というのは、どっちかというと、デマンドサイドとの情報ネットワークをつくるというタイプのものですから、ここはどっちかというと未知の領域で、今からつくる領域だと思うんですよ。
ただ、これも、それは新たな地域開発をするときにやる方がずっとやり易いなという気はしますけどね。だけど、その情報システムを、電力が持っている情報システム、あるいはエネルギー供給会社が持っている情報システムを需要家のところにつなげていくということは、割と新しいところなので、これは出来るんじゃないかなと私は思っています。ちょっと、この程度でしか答えられない。

西岡委員長
 それでは、皆さん、札を立てていただいて。じゃあ、こちらの方から。渡邊委員から。

渡邊委員
 ありがとうございます。前からエネルギーの専門家を呼んでいただきたいと申し上げてきましたが、やっと本日、山地先生に来ていただいて、本当にありがとうございます。
大変おこがましいんですけど、2点コメントさせていただきたいと思っております。一つは、先生と共感することなんですが、私も色々な方とお話しする中で、一番よく分かっていただけないのは、キロワットとキロワットアワーの関係、これがやはり一般の方に理解されていないと思っております。例えば100万キロの太陽光発電設備を作りました。これは、原子力1基分と同じですということを平気でおっしゃる方がいます。やはり、これについては、正しく理解されてないということを常々痛感してしまいます。是非、先生には、色々なところで、正しく理解してもらえるようお話しいただきますようお願いしたいと思っております。
それからもう一つ、天然ガスのお話ですが、先生のお話にあったように、北米でシェールガス革命が起きて、天然ガスの価格が下がっている。聞いたところでは、ここ半年で3割位、北米ではガス価格が下がっております。
ただ、日本に目を向けると、原子力の穴埋めのために、今、石炭はベースロードで動かしていいていますし、石油は価格が高いということで、どうしても天然ガスに頼らざるを得ないため、新聞でも出ていますように、天然ガス(LNG)を大量に輸入しているという現状にあります。では価格はどうかというと、実は震災前から2割ぐらい上がっています。リーマンショックのときに大きく落ち込みましたが、現在では、そこから見て8割ぐらい上がっているという状況です。そういう意味からすると、北米で価格が下がっていても日本では上がっているという状況にあります。そういう意味でいくと、冨田委員の方がお詳しいかもしれませんが、天然ガスの市場が世界には、ヨーロッパと北米と日本を含むアジアの三つがあり、これらがリンクしておらず独立で動いているため、北米で価格が下がっても日本でそれを享受できないというのが現実です。これを何とか打破できるように、これはガス会社さんも入り、私どももやっているのですが、なかなか実現できていない状況です。
ということで、今現在、緊急避難的にLNGに頼らざるを得ないと思っているのですが、やはり一つの電源に頼るということは、セキュリティの面、色々な面で不都合が生じると思っています。そういう意味でいくと、これは先生がよくご存じかと思いますが、再生可能エネルギー、原子力、それから火力など、色々な電源も含めてベストミックスをつくり、そこに、セキュリティを加え、先生の言葉をかりると3E、+Sを実現していくのが大事と思っております。

西岡委員長
 特にございますか。

山地理事
 おっしゃるとおりだと思って聞いていました。キロワットとキロワットアワーの問題は確かにある。むしろ、もう一つあるのは、キロワット価値というのがなかなかわかってもらえないですね。太陽電池100万キロワットは設備能力として100万と期待できるかという問題です。例えば設備利用率でいうと、石油火力、今は何か頑張っていますけど、普段ですと設備利用率10数%だったりするわけですよね。だけど、同じ設備利用率12%の石油火力と、同じ設備利用率12%の太陽電池を比べて、キロワットとしての価値がどっちがあるかというと、やっぱり石油火力にあるわけです。需要が出たときにちゃんと発電できるかどうかという問題で。だから太陽電池が100万キロワットあれば石油火力が100万キロワット要らなくなるかというとそうではなくて、この太陽電池が持っているキロワット価値は、私はゼロだと思っていないんですけど、たくさん入ってくると、ある程度あると思うんだけど、それがどれ位かというのは、まだ研究課題ですね。ここのところも加えれば。
それから、天然ガスの価格。天然ガスだけに頼るのは、もちろんそんなことは言うつもりもなくて、当然、セキュリティの一つの眼目は分散、多様化することなんです。価格はいろいろですね。調べてみると、アメリカが一番天然ガス価格が高かったという時期がちょっとあったりするんですね。この21世紀に入ってから、もの凄く価格のボラティリティが多くて、日本が一番高いかと思うと、ヨーロッパやアメリカと同じぐらいか、ちょっとよかったりしたときも一時あるとかで、なかなか難しいんですけど、そこは需要家側の交渉力を発揮して、出来るだけ安定的に調達していただければと思います。

西岡委員長
 藤野委員、お願いします。

藤野委員
 どうもありがとうございました。思い返すと、去年の12月21日に、この前の委員会の中環審のロードマップ小委員会の第19回の委員会があって、1,500ページのレポートをつくって、それからどうしようかという話をしていたことを思い出しました。山地先生のご発表の最初に25%の目標値についてコメントがあり、世界の目標から日本の目標を見出すべきではないかというのは、確かにCO2なり温暖化という観点ではそうなのかもしれないですけれども、やっぱりヨーロッパだったりとかアメリカの目標値の設定とかを見ていると、それぞれの国のエネルギーセキュリティ、どこを目指そうかとか、再エネも含めてですけれども、あと住宅とか、交通だったりとか、それぞれの地域のシステムをどういうふうにするとか、産業競争力だったりとか、新しい仕事の形態だったりとか、そういったそれぞれの価値を組み合わせながら温暖化の目標というのもつくり上げていくというところもあると思いますし、あと、じゃあ科学的知見が出てから判断するというところが、特に温暖化問題のような後から起こる現象について間に合うのかというところで、いつまでたっても目標値が決められないのかということもあるんで、そこら辺が、上からトップダウンで与えるべき目標もあり得ますし、ボトムアップで積み重ねていくところもあるし、日本としての戦略を持った目標値づくりというのは必要なのかなと思ってお聞きしました。
それと、あと二つは、震災が起こって、エネルギー環境会議もできて、いろんな場でこの問題が議論されていると思います。その一環として、今日、配付資料として配られたリコー経済社会研究所の資料もあって、それはたまたま勉強会がリコーであったときにメンバーが揃ってしまって、やっぱりそういうのを客観的にやらないといけないよねというので懇談会的な形で、山地先生だったり、植田先生だったり、西岡先生だったり、私も入って議論に参加させていただきましたけれども、まあまあたくさん、新しく政権が変わって、こういう議論の場があるのかもしれないんですけれども、先生がいろいろ出られている中で、やっぱり足りない議論というか、こういうところをもうちょっと別なところで客観的にやらないといけないとか、重複が多いとか、わかりませんけれども、もうちょっと長い目で見て議論するためにどういうことが改めて必要なのか、今思ってらっしゃることがあったら教えていただきたいというのが2点目です。
最後は、もう冨田委員からも質問がありましたけれども、需要側のコントロールというか、基本的に売らないと儲からないと思うんですけれども、でも、特にキロワットアワーとか、売ったほうが儲かるんですけれども、資源制約がある中で、売らないでも儲ける仕組みをつくるのか、儲からなくても何とかする仕組みをつくるのか、ここら辺チャレンジに入ってきて、今まで技術というのは供給側のほうが強く打ち出されていますけれども、そこら辺、やっぱりルールをつくっていかないと、あとは価格を上げるというのもなかなか難しいというご指摘だと、そこを大胆にちょっと切り込んでいかないといけないというところで、私もまだ答えはないんですけれども、ちょっとここら辺の研究が足りないのかなというのが、私が思っているところです。以上です。

西岡委員長
 はい。3点あります。

山地理事
 なかなか反応しにくいコメントと質問ですね。私、省エネのところで行動変化と言いましたけどね。要するに、日本に特化して言うと、何か僕は日本の家庭って物があり過ぎだと思いますね。何の写真だったかな。何か家の中のものを全部庭に出して写真を撮っている、で各国を比較しているやつ、何かありましたよね。あれを見ると、とにかく日本人はむちゃくちゃ物を持っているんですよね。あれをちょっと、生活スタイルを変えるというのはあまりこの政策の中では言いにくいんですけどね。行動変化というのは、私が言ったのは、活動の時間帯をシフトするとかなんです。生活スタイルを変えることができれば、大分世の中は違ってくると思いますけど。すみません。オープンエンドなコメントだったんで、オープンエンドなレスポンスになりました。

西岡委員長
 それじゃあ、また続けて、どなたか。はい、藤井委員。

藤井委員
 すみません。もう1点だけお聞きしたいんですが、先ほどのお話の中で、蓄電、バッテリーを需要サイドに持っていくか、今のネットワークサイドで置くかということでお話がありましたが、非常に関心を持っておるわけですが、今現在のコストだけではなくて、当然2020年、2030年を見据えていきますと、当然コストが変わってくると思いまして、エネファームも、次世代になると、基本的にもう売電、要するに、家庭内のものを補ってあまりある形で売電型になっていくというふうにも聞いたりするんですが、そのコストの見通しとして、蓄電システムそのもののコストの比較と、それから需要サイドに持っていきますと、先ほど出ました全体のシステムの安心・安全対策の都合もいいのではないか。あるいはそれから、ご指摘のあった人の行動の部分ですね。自分が発電する側になると、恐らくその行動にまで影響してくるのではないか。もう一つ、今のシステムですと電力会社さんの設備投資のメインのところは、やっぱり送電システムですよね。ここが設備コストが一番かかっておられるところ。ここがどれぐらい安くなっていくのか。もちろん技術開発によって下がっていく部分もあると思うんですが、その辺の例えば2020年、35年を見通して、今のような要素を加味して、どのような展望を持っていけばいいのかということを、もしご意見がございましたら教えてください。

山地理事
 バッテリーの話は、バッテリーを供給側に置くか、需要側に置くかという問題ではないんですよ。私が言ったのは、需要家が別の意図でもって買ったバッテリーを使わせてもらうのがいいと、そういうことなんです。もし意図的にバッテリーを供給側に置くか、デマンドサイドに置くかというと、むしろサプライサイドに置いたほうがバッテリーの数が少なくて済むし、バッテリーの規模の経済も使えるんで、供給サイドのほうが、意図的にバッテリーを入れるんなら供給サイドに置くほうが安い。ただ、今から、特に電気自動車ですね、やっぱり。電気自動車の形で需要家が自らコストを負担して買うバッテリーがあるわけですね。それが自動車として使ってないときに、あるいは充電するときの充電制御だけでも相当なものができるんで、私はだから逆に放電までは言わなくても、充電制御だけでも相当効果があるということはシミュレーションでわかっているので、そちらを申し上げているんです。バッテリーの置く場所よりも、バッテリーを誰が持っているかのほうが大事で、需要家が持っているバッテリーを使うと、そういう意味です。当然、そのために情報ネットワークがあって、もちろん使い賃は払わなきゃいけない。そこにインセンティブシステムが要るということですね。
あとは、そういうことで、だから私は電力会社の情報ネットワークというものが需要家のメーターの手前だけまでだったものが、需要家の機器のところまで情報ネットワークが物理的にはつながることに期待している。所有権は多分メーターのところまでしか電力会社のものじゃないでしょうけどね。そういう形になってシステムの形態が変わっていって、そのことによって、需要家が持っているリソースを使うことによって、多分、供給側に設置しなきゃいけない設備を軽くできるだろう。そういう点では供給側のシステムの合理化ができるんじゃないかと思っています。あまり十分に精査したわけではありませんけど。
それと、電力会社が持っている資産の中で、流通システムと発電システム、流通も送電と配電と分けていますので、資産価値としてどこが一番大きいかは、調べればすぐわかることですけど、圧倒的に、例えば送電が大きいということはないはずです。相当に発電アセットも大きいと思いますので。

西岡委員長
 いかがですか。宜しゅうございますか。

藤井委員
 子細のところは送電が一番大きくて。

山地理事
 大きいですか。

藤井委員
 ええ。送配電で大体、発電よりも、どれぐらいですかね、倍以上かかっていると思いますね。まあ、これは電力会社さんに聞けばわかりますけど。

山地理事
 設備投資で見ると発電のほうが多くて、多分、寿命かな、じゃあ。もちろん供給力が伸びているときと、需要が伸びているときと、そうでないときと違いますので。それは結構です。すみません。

西岡委員長
 はい。それでは、ずっと行きまして、大塚委員。

大塚委員
 すみません。ちょっと遅れてきたので申し訳ありません。
遅れてきたんで、ちょっと後ろの方でおっしゃった話で恐縮ですが、CCSについてちょっとお伺いしたいんですけれども、割とCCSは有望だというふうにお話しいただいたんですが、RITEのほうでご研究なさっていると思いますけども、帯水層の部分はそれほど日本のパイは多くないとか、そもそもコストが高いとか、電力を使わないといけないとか、いろんな理由、問題があったり、油田がないとか、いろいろあると思いますけども、先ほどのお話だと、それでもかなり有望だという話だったので、その辺についてはどういうふうにお考えになるのかというのをちょっと教えていただきたいところでございます。
もう1点は、2ページの最後のところに出てくるこの情報セキュリティに関しては、法的な問題とかも出てくるかもしれませんが、何か検討されていることがあれば、少し教えていただければ。

山地理事
 ちょっとその法的な問題の前の、どこの法的な問題ですか。

大塚委員
 個人情報保護のところ。

山地理事
 それはもう先生の方がよく知っている。
CCSですけども、確かにヨーロッパ、アメリカ、中国と比べて、日本の中に、帯水層とか、あるいは枯渇ガス田とか、要するにCO2をためられる場所というのはそういうところなんですけど、日本が相対的に恵まれてないことは確かなんですけれども、じゃあ全然容量がないかということで言うとそうでもなくて、構造性という、その背斜構造を持っているところで大体300億トンぐらい。それ以外でなくても、要するにもう少しフラットなんですけども、CO2の移動が非常に遅いですので、背斜構造でなくてもためられる。実は世界ではそういうところにためているところがあるんですけど、それも入れると、1000億トンを超えることは確実だと。だから場所がないわけではない。ただ、もちろん外国に比べると、条件のいいところに比べると、確かに高いことは高い。
それと経済性ですけど、先ほど先生聞いておられたかどうか、私が比較したのは、太陽電池と比較すると、CO2削減という単独の目的で比較すると、太陽光発電よりは、現状でもCCSの方が安いと評価されるということを申し上げた。今の新設石炭火力に適用するとして、トンCO2削減当たり8,000円以下でできるだろうという評価をしています。今後の技術開発でもっとそれを下げていくという目標ですね。
それから、個人情報保護のところは、ちょっと全く、単にこういう問題があるよという指摘だけで、無知です、私は。

大塚委員
 CCSは、じゃあ、割と長い間使えるということですか。前、RITEの資料とか見せていただいたときに、何か日本の1年分のCO2排出量にも満たないような帯水層の部分しかなかったような数字が出ていたのを覚えているんですけども、じゃあ、それなりに長い間使っていける可能性は高いというふうに考えて宜しいですか。

山地理事
 そう考えていただいて結構です。日本の1年間というと、今12億トンぐらいですよね。12億トンは十分にある。海の底の地面というのもありますしね。

西岡委員長
 それでは赤井委員。今の件も何だったら含めて。

赤井委員
 最初に、じゃあ、CCSについては、山地先生がおっしゃったとおりだと私も認識しております。
それからもう一つは、やはり日本は、特にアメリカとか北海地域の国々と違って、そういう石油とか天然ガスの採掘に対する投資自体が少なかったんで、情報が決定的に欠如しているという面があるかと思います。ですから、必ず日本でCO2埋められるのという質問が出るんですけども、それに対する答えをきちんと、これはやっぱり事業者じゃなくて、国がある程度用意するということが必要なんじゃないかというふうに感じています。
それからRITEさんが今評価されているものが、確かオペレーションの容易さ等々を考えて、水深200メートル位までのところを全国網羅的に評価されていますけれども、実はいろんな漁業権との問題とか考えると、もう少し沖合に出て、例えば水深500メートルとか800メートルとか、そのあたりを使っても、今の現状の技術で、多少コストは割高になりますけれども、CO2を注入することは可能だということで、その辺になるとますますデータが不足していて、近場のデータから何となく推測できる範囲なんですけれども、そういったことも含めた検討が必要だなと思っています。
で、私の質問というか、コメントなんですけれども、CCSなんか議論するとまさに、特にそうなんですけれども、最初に山地先生がおっしゃった、目標設定との絡みが非常に大きい技術で、もしCO2削減が不要だと、あるいはほかのことで何とかなるレベルだったら、CCSは別に何のメリットももたらさない技術なんで、ポートフォリオに入れる必要はないと。
ただ、世界で考えると、そのCCSをやろうという国はたくさんありますので、そこに対する日本の技術的・産業的貢献、あるいは商売といったらいいかもしれませんけど、それが可能なレベル、それに対する裏づけとして、国内で、一つか二つきちんとしたことをやってみるということは必要だなというふうに思っています。
あと、先生の話の中で、ガスの話で、多分全体的なトーンは、私もほとんど同感するような話ばっかりだったんで、一部で誤解されるかもしれないかなと思って、あえて質問させていただくんですけども、天然ガスは確かにシェールガスの開発で、一種、私なんかちょっと皮肉を込めて「シェールガスバブル」と言っているんですけれども、前回の会議でのご紹介でも、そのガスシフトの重要性というのをかなり言われた方がいらっしゃったんですけれども、やはりポートフォリオ・アプローチというんですか、それが大事で、ガスに行けば片づくという問題じゃないと。これは、一つは、ガスの日本の輸入先のほとんどが、いろんな意味で不安定要素を抱えている地域だと。ある日突如バルブを閉めるような国も、日本には大して影響はないかもしれませんけど、バルブを閉めちゃうような国もあるわけですから、そういった意味で、多少なりとも話が、多少なりともというか、きちんと話ができる相手から輸入できるものということで、私は、石炭なんかも毛嫌いせずにポートフォリオの中に入れておくべきだと。これは、オーストラリアですと、石炭でもガスでも輸入できるわけですから、ガスだけは欲しいけど石炭は要らないよとかいう、そういった話じゃなくて、やっぱりそういった国とのつき合いという意味も含めて、石炭をもう少しきちんと考える必要があるかなと。
これは山地先生の話にもあったように、世界中でやっぱり石炭というのは使われていくわけですから、そこに対するビジネス展開ということを考えても、やはり国内できちんとしたことをやっていく必要があると思うんですけれども、いかがでしょうかということです。 それから、2点目が、先生の最後の図にあった、先ほど個人情報保護の話がありましたけれども、スマート化とか、スマートコミュニティとかいうことで、いろんなことを情報で、IT技術と電力技術とを用いて、その制御ということなんですけど、このときに、やはり効率とかコストミニマムとかいうことが、理想を言えば、比較的容易に推し進められるようなシステムになると思うんですけれども、あまりそう進んでしまったときに、リスクに対するロバストネスというのがどれぐらいなのか。ロバストネスが確保できるようなことも同時にやっぱり考えないといけないと思うんですけれども。例えば物の製品、プロダクツに関して言えば、例えば震災・津波で部品の供給があるところで止まってしまって、全体が立ち行かなくなるとか、タイの洪水で同じようなことが起こるとか、そういったことと同じようなことがこの電力システムで起こってしまう可能性に対して、どれぐらい備えをするべきか、そういう備えのシステムをどうすべきかとか、基本的な考え方についてどれぐらい議論をされているのか、もしご存じだったら教えていただきたいということです。
それから、表のページへ戻りまして、この図も非常におもしろいし、毀損された項目とか、いろいろおもしろい言葉が使われているんですけども、私がちょっと目についたのが、図のノーテーションのすぐ上にある、「分かり易い主張の陥穽」という、ここの青い部分が非常に私気に入って、それに三つの例をとって、「魅力」「魔力」「説得力」というタームがあるんですけども、私が最近使っているのが、講演とか頼まれて、英語でも日本語でもよく使っているのが、「新たなる神話の時代」というキーワードをよく使うんですけれども、それと同じような意味で、これ、非常におもしろいなと思っています。
フクシマ以降、私、非常に今感じているのは、一番問題だなと思っているのは、いろんなことに対する一般の方々の信頼感の欠如というのが、非常にいろんなことをやるときに難しいなと、バリアになるなという気がしております。例えば政治家とか官僚とか、そういう方が言ったことに対する信頼感の欠如とかですね。最大の問題だと思っているのは、ここにいらっしゃる方々とか、それから講義いただいた山地さんを含めて、科学者とか研究者に対する信頼感というのが非常に失われていると。これは特に低線量被曝に対する影響なんかで、いろんな方々、専門家と言われる方々がいろんなことを言うと、やっぱりどれを信じていいかわからないというようなことも、まさに原因になっていると思います。 さらにそれをあおるのがマスコミで、本来は、マスコミに対する信頼感をまず捨ててほしいなと私なんかは思うんですけれども、教育現場にいらっしゃったという経験も含めて、その辺の、先生の講演の中で「コミュニケーション」という言葉もありましたけれども、その辺に対してどんなことをお考えなのか、ちょっとお示しいただければありがたいです。

西岡委員長
 どうぞ。

山地理事
 何か終わりのほうになって難しい話になってきて、もう時間もないんですけども、前半の方はほとんど全く同意味です。CCSは目標設定がなければ意味のない技術で、いわゆるリグレット技術と言われるものですね。それから、天然ガスにしても石炭にしても、ポートフォリオをとると。これは当然ですけど重要だと。それから、スマートなシステムと言われているもののロバストネスとかリスク対応ということは、それは実は今回の例えば計画停電とか、そういうときには、これは非常に効果を発揮すると思うんですね。非常にセレクティブに切り離しができる。あるいは分散的に生き残れると、そういう価値があろうかと思います。
図1の青い部分は、もうあまり言う気はないです。ちょっとたまたまついてきちゃった。隠しておけばよかったと思います。 あと、リスクコミュニケーション、難しいですね。もう何とも私にもいい解決はありません。何か一番怖いことを言う人が信用されるというのは困ったものだなと思いますけど。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。

赤井委員
 先ほどのキロワット、キロワットアワー、キロワット価値ということもあって、やっぱりエネルギーについて非常に難しいんですね。ですから、エネルギー・リテラシーというんですかね、そういったものが今非常に求められているなという気がしていまして、やっぱり、山地先生はもうリタイアされましたけれども、教育現場で頑張っていただける方には頑張っていただきたいなと思っております。

西岡委員長
 荻本先生。

荻本委員
 先ほど1点だけコメントし忘れたものがあるので、足させてください。
使える手から順番に使っていくというふうに申し上げましたが、恐らく一番安いのが抑制です。それは、最初のうちは、ほんのちょっと抑制できると。本当はしなくても、いつでも抑制できるというだけで、非常に電力システムの運用は安くなります。山地先生も強調されたように、エネルギーはやっぱり経済性が成り立たないといけないということがございますので、エネルギーを捨てるなんてもったいないという見地はあるんですが、トータルでもったいなくないようにしないといけないということを、すみません、先ほど言い忘れました。つけ加えさせていただきます。

西岡委員長
 どうもありがとうございます。それでは、時間も参りましたので、これで山地先生に対するお話、それから討論を終わりにしたいと思っております。どうも、先生、ありがとうございました。
それでは、続きまして、千葉地球温暖化対策推進係長、東京都でございますけれども、お願いしたいと思います。宜しくお願いします。

千葉係長
 私、東京都環境局で地球温暖化対策推進係長をしております千葉と申します。本日は、東京都の施策につきましてご説明させていただける機会をいただきまして、ありがとうございました。
私の資料なんですけれども、非常にちょっと分厚いパワーポイント資料と、あと資料2-2、2-3、2-4と、今年の夏の節電対策の総括の調査を東京都の方で行ったものがございまして、そちらの方を参考までにつけさせていただいております。メイン資料としてはパワーポイントの資料を用いまして、かいつまんでご説明させていただければと思います。
本日、私の方からご案内させていただきますものは、2ページ目の目次にございます、大きく3点でございます。一つ目は東京都の気候変動対策。目標と主な対策の実施状況。そして、東京において今年の夏どのような節電・省エネ対策が行われたのかという調査結果。3点目で、東京で今後どのような環境政策のあり方を考えているかということと、国への要望ということをご説明させていただきたいと思います。
それでは、スライドの4ページまでお進みください。東京都の気候変動対策でございますが、私ども、2020年までに2000年比25%の温室効果ガスを削減するという目標を、2006年12月に設定をさせていただきました。この目標は、この震災以降も変わることはございません。今後も堅持してまいります。こちらの目標は、「10年後の東京」という、東京都全体のマスタープランにおきまして設定させていただいたものですが、この目標を達成するための主な施策というものを、2007年6月、「東京都気候変動対策方針」というものの中でご案内をさせていただきました。後で少しご説明をさせていただきますが、都内の大規模事業所様にお願いしておりますCO2の総量削減義務制度の導入提案も、この対策方針の中で提起させていただいたものでございます。
約1年の議論を踏まえまして、2008年6月には環境確保条例の改正を行い、様々な施策を順次開始しております。 では、スライド5ページにお進みください。私ども東京都が、どうして気候変動対策に取り組むのかというところの基本的な姿勢でございますけれども、まず背景としては3点。一つ目は、2007年6月当時も言われておりましたが、21世紀半ばまでに世界全体でCO2を半減以下にする必要がある。また、そのためにはエネルギーを供給する側の低炭素化だけではなくて、エネルギーを使う側、また製品を使う側、そういう需要側の取組が非常に不可欠であるという点。そういう意味では、最終的に巨大なエネルギーの需要者である大都市での低炭素型への移行というものが非常に重要であるという点でございます。
この3点を踏まえまして、東京のエネルギー消費量が北欧一国並みのエネルギー消費地であるということの責務、そして東京の経済や生活を支える基盤となるこのエネルギー利用のスマート化を図ることが、結果的に低炭素型の都市をつくることにつながり、結果的に東京の持続的な成長を可能にするという、東京自身のメリットにもつながるのだということで、このような気候変動対策をさせていただいているところでございます。
では、スライド6ページにお進みください。主な部門ごとの対策でございますが、まず東京のCO2排出量でございますけれども、約半分の45%が業務・産業部門からの排出となっております。そして3割が家庭部門、25%が運輸部門となっております。この約半分を占めます業務・産業部門の約4割のCO2が大規模事業所から排出されております。この大規模事業所、都内で約1,300ございますが、ここに総量削減義務を2010年4月から導入させていただいております。
また、中小規模事業所、家庭、自動車等々の施策も同時に進めておりますけれども、東京におきましては、建物が多うございますので、新しく建物を建てるときに省エネ対策に対応いただくよう、都市づくり制度の導入・強化も行っております。例えば新築建築物の環境性能を評価する、そして公表する、省エネ性能基準の義務づけ等々を行っております。
では、スライドの7ページにお進みください。東京におきます建物に関する主な取組について少し概略を申し上げます。まず建物の企画・基本設計、実施設計の段階で、地域におけるエネルギーの有効利用を図る仕組みであるとか、建物の省エネ性能を確保するための建築物環境計画書制度を施行させていただいております。そして、建物が建てられた後、既築対策として、大規模事業所に対してはCO2の削減義務制度、いわゆる、キャップ&トレード制度、中小規模事業所に対してはCO2排出量の報告計画制度というものをやっております。新築の建物の取組、そして既築の建物取組を総合的にやっておるところでございます。
では、スライドの8ページまでお進みください。大規模事業所に対する削減義務制度につきまして、かいつまんでご説明させていただきます。 対象範囲は、前年度の燃料、熱、電気の使用量が、原油換算で1,500キロリットル以上ということで、大体3万平米以上の建物はこれに該当してまいります。こちらに対しまして、一定の削減義務をお願いするというものでございます。
スライドの9ページまでお進みください。まず第一計画期間というものがございまして、2010年度から2014年度までの5年間、この5年間で6%もしくは8%の総量を削減してくださいという義務でございます。その義務の内容について少しブレークダウンをさせていただきますと、スライド10ページのほうに、どういう義務なのかということをご案内させていただいております。
例えば、基準となる排出量が1万トンのビルがあって、そこに適用される削減義務率が8%だったとします。そうしますと1万トン掛ける8%減で9,200トン、これの5年間分、4万6,000トンに、今後2010年から2014年度までの5年間の排出量をおさめていただくという制度でございます。この義務を履行するために、自らで削減する、または排出量取引を行うというものでございます。
スライドの次のページ、11ページには、その義務履行手段というものをご説明させていただいております。一つは、自らの事業所で省エネを行っていく。設備投資や、または運用対策の推進等を行っていくというもの。もう一つは、排出量取引として、同じく義務がかけられている対象事業者さん同士で義務以上に削減したものを取引する。または、義務がかかっていない中小規模事業所の省エネ対策によって得られる削減量というものを取引で買ってくるというような仕組み等々でございます。
このキャップ&トレードの実効性の確保は、スライドの12ページにご説明をさせていただいております。5年間の削減計画期間が終わりまして、翌年度、つまり2015年度に、整理期間ということで、対象事業所様では5年間の義務履行状況というものを、最終的に改めて確認をしていただきます。そして、2015年度が終わって2016年度になった段階で、私どもの方で削減義務が達成できているか、達成できていないかという判断をさせていただきます。この段階でもし義務が達成できていない場合には、義務不足量に1.3倍を掛けた量を削減してくださいという措置命令を出させていただき、その命令履行期限が来てもなお違反の場合に初めて、罰金、違反事実の公表、または知事が命令不足分をかわりにクレジットとしてほかから買ってきますので、その費用を請求するという仕組みをかけてございます。
スライドの13ページにお進みください。私どものこの削減義務制度の中で特徴的な対策として、一つ、テナントビルへの対応というものがございます。これは制度設計の段階で、ディベロッパーさん、ビルオーナーさん等々からご意見をお伺いしてつくったものでございますが、テナントビルのCO2削減におきましては、ビルオーナーだけではなくて、テナントさんの協力が不可欠でございます。このため、一定規模以上のテナントに対しては、特にオーナーの削減義務に協力する義務があるということで、自分たちでどのような削減対策を行うのかという計画を、ビルオーナーを経由して東京都に出していただくと。その計画内容を見て、東京都は必要に応じて指導等々を行ってまいります。この一定規模以上のテナント、特定テナントと我々申しますが、約800ございまして、現在、そうしたテナント事業者様から800の計画書を今いただいておるところでございます。
このテナントの仕組み、テナントビルのテナントさんとビルオーナーさんとの協力の仕組みが、今年の夏の節電対策のときに大きく貢献してくることがわかりました。後でまたご説明させていただきます。
スライド14にお進みください。もう一つ特徴的な仕組みとしては、トップレベル事業所認定という仕組みを導入しております。これまでの取組として、既に、高効率な設備を導入している、または、その高効率な設備を的確に運用しているという事業者様は、そうしたことをやっていない事業者様と比べて、削減がなかなか厳しいという状況がございます。このため、200または300の評価基準を用意いたしまして、例えば建物の性能、設備の性能に関するもの、その運用に関する事項というチェック項目を用意させていただき、それに合致して、80点以上というポイントがとれれば削減義務率が2分の1に削減される。そして70点以上ということになりましたら、削減義務率が4分の3に減ぜられるという仕組みでございます。2010年度からこの認定の申請を受けておりますけれども、現在までに、2010年度の結果としては52件の認定を行っております。トップレベルが18事業所、準トップが34事業所ということでございます。
では、今、削減義務の事業者様の状況がどのような状況かというところを、スライド15でご案内させていただきます。削減実績の状況でございますが、すみません、1点誤植がございます。「2010年5月暫定集計」と左上に書いておりますが、2011年5月の暫定集計でございます。申し訳ございません。修正をお願いできればと思います。(注・HP掲載資料では修正済)
この2011年の暫定集計でございますけれども、2010年度に2009年度のデータを出していただいたその集計でございます。ですので、キャップ&トレードがスタートした2010年度以降のデータではございませんけれども、2008年に条例改正を行い、条例施行が1年前という状況のデータというふうにご覧いただければと思います。そのデータをやや分析してみますと、2009年度の実績を見る限りでは、6割の事業所におきまして、第一計画期間の義務率以上に削減されているという実態がございます。もちろん、この期間、リーマンショックの影響等々、景気の影響もあると思いますけれども、いろいろ対策を打ってきていただいたものが、この削減実績にも貢献されているというふうに考えております。
また、今後の削減見込みですけれども、もしこのままの状況が継続しますと、5年後、削減義務を達成できる事業所は約7割というふうに我々は考えております。もちろん2010年度のデータ等々またいただきますので、それを見て、また状況を分析してまいりたいと思っております。
このように計画的に進めていただいております背景として、事業者様の方で積極的に対策をお取り組みいただいているということもございますが、都といたしましても、少しそれを支援する形で、様々なデータ提供を行っております。
スライドの16ページをご覧ください。「省エネカルテ」というものを、東京都のほうから個別に、事業者様のほうに送らせていただいております。これはCO2排出原単位のものですけれども、自分と同じ用途の事業所さんの平均値と比べて、自分がどういう状況にあるかと。ほかの事業所と比較して、自分がどういう状況にあるかということがわかるデータのフィードバックでございます。例えば、これはある事業者さんの事例でございますけれども、事務所ビルの平均の床面積当たりの原単位は98kgCO2/㎡であると。貴事業所、あなた様の事業所におきましては、124kgCO2/㎡でありますと。ですので、ちょっと、やや高い傾向にございますねと。中央値よりは高い傾向にございますねと。また、スライド16の右下、同じ用途のほかの事業所さんの月別の原単位と比較しても、夏冬だけではなくて中間期も含めて高い状況にありますので、もう少しいろいろと対策が打てることがあるか検討してみてくださいというような情報にしていただければと思っております。
また、スライド17にお進みいただきますと、CO2排出原単位だけではなくて、エネルギー消費原単位のご案内もさせていただいております。同じく、事務所ビルの平均的な原単位は2,369MJ/㎡でございますけれども、おたくの事業所はほかの事業所と比べてやや高い状況にあるとか、過去3カ年間の月別原単位を見ても、ほかと比べても高い状況にございますよというようなものをバックアップデータとして資料提供させていただいておるところでございます。
スライド18ページにおすすみください。先ほどご案内させていただきました排出量取引に用いることができるクレジットの事前申請状況でございますけれども、都内の中小クレジット、再生可能エネルギーの環境価値等々を含めまして、現在で約22万トンのクレジットを生み出すような申請を私どもの方で受けておるところでございます。これが既築ビル大規模事業所に対する対策の実施状況でございます。
それでは、スライド19の方にお進みください。少しわかりづらくて恐縮なんですけれども、スライド19からは、今度、新築建物に対する制度について少しご説明をさせていただきます。これは延べ床面積5,000平米を超える新築建物に対する制度でございまして、エネルギーの使用の合理化、資源の適正利用、自然環境、ヒートアイランド現象の緩和という四つの評価項目につきましてチェックをしていただき、評価をしていくという仕組みでございます。1万平米を超える建築物につきましては、平成22年1月以降、省エネ法の基準を上回る省エネルギー性能を達成するよう義務づけも行ってございます。
スライド20ページは、この制度の計画書の提出状況でございまして、2002年からこの制度をスタートしてございますが、全部で現在までに1,561件の計画を受け付けてございます。特に多いのが、5割が住宅でございます。マンションと言われるものでございます。次に多いのがオフィスビル、2割程度の事務所というところでございます。こうした都内の建物の状況がございます。
これに対して、スライド21ページにお進みいただきますと、環境配慮の取組の評価結果であるとかを東京都のホームページで、検索できるようにご案内をさせていただいたり、先ほど5割がマンション、住宅用途というふうに申し上げましたので、特にマンションに対しましては、販売広告のときに、このマンションが断熱性とか、みどり環境であるとか、どういうような状況であるのかというようなものを示す、ラベルの表示の義務づけを行っております。
さらに、スライド22ページへお進みいただきますと、これは2010年から開始しているものなんですけれども、不動産取引の際に建物のエネルギーのデータをいろいろとご活用いただけるよう、省エネルギー性能評価書の交付をしてもらう仕組みの義務づけをしております。建築主に対しまして、建築物の売却、賃貸の際に相手方への交付を義務づけております。右側にありますイメージが、その交付書のイメージでございます。
では、この新築建築物に対する計画書制度の実施状況について、スライド23からご案内をさせていただいております。まず、断熱性能を表すPAL、またエネルギー削減率を表すERRというものを都のほうで設定させていただいておりますが、この二つとも、2002年に制度を始めたとき以来、だんだん、劣っているものが優良なものになってきて、データが向上してきております。制度導入以降、改善傾向にございます。
また、マンション環境性能表示につきましては、スライド24の方をご覧いただきたいんですけれども、星の数、星が全部で最大で現在12個ぐらいあるんですけれども、その満点が12個なわけです。星が増えることによって、省エネ性能または断熱性能等々のレベルが高いというものなんですが、この星三つそれぞれとる割合というものがいろいろと拡大しております。例えば建物の断熱性でございますと、星三つというのは、品確法の省エネルギー対策等級4級相当になるわけなんですが、制度開始当時は、約1割しかとれていなかったのですが、いまは5割程度の建物でとれるようになった。また、設備の省エネ性につきましても、星三つというとれるものが、約3割から約8割以上に増加しているというところがございます。
さらに、スライド25に移っていただきますと、地域におけますエネルギー有効利用計画制度ということで、大規模開発におきまして、エネルギーの有効利用を図っていただくための計画書の提出、そしてスライド26は、地域冷暖房により供給する熱のエネルギー効率を高めるということで、熱のエネルギー効率を評価・公表し、その向上を促すという制度を行っているところでございます。
スライド27にお進みください。こうした新築建築物対策、既築対策を含めまして、この9月、村上先生にも多大なご協力をいただきまして、「東京の低炭素ビルTOP30」というものを公表させていただきました。本日、冊子の方でご案内をさせていただいておりますが、新築ビル、既築ビル全部で30のTOP30というビルを選定させていただいておりまして、これを日本語版、英語版、それぞれで作成させていただいております。特に英語版につきましては、海外からの関心も高く、もっと欲しいとか、PDFファイルを送ってくれとか、そういうニーズも非常に多うございます。 こうしたTOP30のビルの冊子をつくった後だったんですけれども、少し補足説明をさせていただきますと、今年の11月25日、香港のグリーンビルディング協会に呼ばれまして、東京都の建物対策を紹介してほしいという、東京都の建物対策だけのためのセミナーを、香港のグリーンビルディング協会が開いてくださいました。その中で、このTOP30のビルの紹介であるとか、都の制度の紹介であるとか、森ビルさんと一緒に説明をさせていただいたところでございます。
こうした取組の結果、スライド28でございますけれども、今月、ダーバンで行われましたCOP17の場面で、世界グリーンビルディング協会から、「ガバメントリーダーシップ賞」というものを受賞させていただきました。この意味は、東京の施策がどうこうということだけではなくて、東京の施策に注目が集まると、その施策に沿って運用されている建物に注目が集まるということで、都内の省エネ型建物を世界に紹介していくということで、非常によい機会だと思っております。そういう意味では、こうしたネームバリューを、今後も精一杯活用してまいりたいと思っております。
それでは、スライドの次のページから、今年の夏の対策につきまして、都内ではどんな対策が行われたかということをかいつまんでご案内させていただきます。
スライド30でございますけれども、こちらの方は、既にご案内のように、この夏の電力不足が問題になった5月の時点では、9時から夜8時までの11時間の節電要請ということでございまして、ピークカットだけではなかなか足りないと。ピークカットをずっとし続けていかなければいけないというような対策要請でございました。これは、やはり我々としても取り組んでいかなければならない問題でございましたので、これに対する都としての取組として、スライド31ページをご覧いただきますと、「東京都電力対策緊急プログラム」というものを5月末に策定させていただきました。これは、先ほど来ご説明させていただいております、「これまでの東京の気候変動対策の蓄積を活かした取組」ということで、都が有しております各種制度の枠組みを使って、事業者様、家庭の皆様に節電要請を行ってまいりました。
その状況がスライド32にご案内させていただいております。例えば大口需要家に対する対策といたしましては、都条例の削減義務制度、キャップ&トレード制度の運用を活かした取組として、約1,300の事業者様向けに、5月に緊急節電セミナーを行ったり、節電アドバイスに直接お伺いしたりということをやってまいりました。また、キーとなります小口需要家の皆様に対しましても、都条例の運用を活かして、例えば節電対策の計画化を出していただいたり、節電研修会を行ったり、また省エネ診断を行ったりということをさせていただきました。
さらに家庭に関しましては、私どもの方で「家庭の省エネ診断員制度」というものを、エネルギー団体さん、企業さんとともに運用しているものがございますので、この枠組みを活用し、直接、戸別訪問を行い節電対策を紹介するという節電アドバイザー事業というものをやりまして、夏の3カ月間で約33万件訪問するという取組をやってまいりました。更に、都施設でも対応を図ってまいりました。こうした取組は、この夏だけではなくて、例えば来夏以降もいろいろと経験を生かして継続できていけるところもあると思いますので、いろいろと今後も進めてまいりたいと思っております。
結果、どうだったかということについて、スライド35ページのほうをご覧いただけますでしょうか。これは皆様既にご案内のとおり、東京電力管内全体としては、最大電力(キロワット)も約18%削減された。そしてスライド36をご覧になっていただきましても、電力消費量(キロワットアワー)のデータも、昨年に比べて顕著な減少がなされたということがございます。
東京エリアの状況を見たデータがスライド37でございます。23区、多摩支店(多摩部)、この東京エリアだけのデータを見ましても、最大電力は昨年夏比16%削減という実績でございます。さらに、キロワットアワーの電力消費量を見ましても、38ページでございますけれども、大口、小口、家庭それぞれ18%または20%ぐらいの削減という結果でございます。この削減の結果が、スライド39をご覧いただきますとおわかりになりますように、実は秋以降も約10%程度の最大電力削減という効果で続いてまいっておるところがわかりました。このデータは東電さんが公表されておりますデータをもとに、東京都が分析したものでございますけれども、秋季というものは、夏に比べて冷房需要が少のうございますので、ほとんどが多分照明対策であるとか、空調以外の対策での効果が継続されているものと我々は推定いたしております。
では、こういう結果を生み出すために、一体都内の事業所様はどういう対策をされたのかというものを把握するため、我々、この秋に調査を実施いたしました。その調査結果の概要はスライド40にご案内させていただいておりまして、大規模事業所、中小規模事業所に対してはアンケート調査を、街頭アンケートとして家庭での取組や街中の節電対策に対する印象を聞いてございます。その詳細を資料2-2から2-5までご案内させていただいておりますが、調査結果概要について、スライド41をご覧いただければと思います。
この夏、一言で言うと、東京でこれまでの電気の使い方が大きく見直されたということが言えると思います。一つは、一番大きかったのは、照明照度の見直しがこれまでにない規模で実践されたということです。大規模事業所、中小規模事業所それぞれにつきましても、750ルクスぐらいは大体の中央値だったようですけれども、今は500ルクス程度以下になっているということが調査結果から改めてわかった点でございます。また、空調対策も多くの事業所さん、家庭で実践されております。また、特徴的だったのが、テナントビルでの対応が非常にうまく進んだということです。多くのテナントが、オーナーに対して節電対策を提案したという実態がよくわかってまいりました。また、市民の声としても、街中での対策、照明の明るさ等々について、今年の夏の取組はどうだったかということで、丸という支持の声があったということです。そしてさらに勇気づけられるものは、多くの事業所、家庭で、今後も継続して取り組んでいく意向があるということがわかったということです。
スライド42のほうにお進みください。ただ、やはりいいことばかりではなかったということも事実でございます。一部負担の大きかった状況も確かにあったということが調査でわかりました。例えば大規模事業所さんの工場からの調査結果でございますけれども、5割の事業所で生産量の調整が実施されている。5割の事業所では調整はしなかったということですが、5割の事業所で実際に生産量の調整が行われているということでございます。また、エスカレーターの使用停止は、今年の夏は非常に多かったんですけれども、来年の夏はちょっと、6割の事業所さんでは実施予定がないと。ちょっとやはり負荷がかかったんだなということがよくわかった点でございます。
また、中小規模事業所につきましても、サービス業系や工場では、空調28℃というものがなかなか作業環境確保の面から困難だったという声も出てまいりました。工場におけます夜間・早朝への操業シフトというものも、東京都内の場合は住宅地に工場があることが多うございますので、これはなかなか難しいと。周辺住民との関係で難しいという声も聞かれてまいりました。さらに、最大取引先の輪番操業に合わせて、休日の営業・平日休みに取り組まれたわけですけれども、逆にほかの取引先様との調整に苦労されたというような中小規模事業所さんの声もございました。
駅構内・ホームのエレベーター、エスカレーターの運転台数の削減ですが、今年の夏の取組に対しては、非常に市民からの支持は高いんですけれども、今後の取組継続への支持割合は下がる傾向にあるということもわかりました。特にまた、電車内での空調28℃というのも、今年の夏はよかったんだけど、来年の夏はどうするかということだと、やや支持は下がる傾向ということがわかりました。
都といたしましては、こうした負担のかかり過ぎた対策はこの夏限りとして、CO2削減の観点も踏まえて、合理的な省エネ対策をより一層推進していく必要があるというふうに考えております。
スライド43、44、45は、大規模事業所、中小規模事業所、そして家庭、街中での対策に関する総括を参考までにご案内させていただいております。
スライド46にお進みください。おこがましいことでございますけれども、やはりこの夏の東京、また日本におけますエネルギー危機、節電対策というものは、世界からも非常に大きい注目を集めているところであり、9月末のニューヨーク・タイムズの社説におきましても、日本はエネルギー危機に対処するために即座に何ができるのかということを示し、それはアメリカにとってもグッドレッスンであったと。エネルギーの消費はいつも上昇するだけとは限らない、というようなコラムも出ております。東京都のこういう施策に関しましては、例えばパリ市等々からも、どんな対策でこれをクリアしたのかという結果ではなく、どんな対策をやったのかという情報提供を求める声も非常に多くございます。
それでは、最後に、今後の東京都における環境政策のあり方と国への要望について、ご案内させていただきたいと思います。
スライド48をご覧ください。現在も検討をご審議いただいているところでございますが、この7月、東京都環境審議会の方に、「東日本大震災を踏まえた今後の環境政策のあり方」というものを諮問させていただきました。その柱は、環境エネルギー対策と、そして災害に伴う環境リスクからの都民を守る対策。例えば放射性物質によるリスク等々の話。そして東京の国際プレゼンスの向上という、大きい3本柱でやっておりますけれども、本日はこの環境エネルギー政策につきます部分について、ご案内させていただきたいと思います。
やはりこの夏経験いたしましたのが、災害時に系統電力が途絶えるという事態があるということ。その不安定化と、そうしたことによって社会経済活動が制限を受けるという事態。そして、今いろいろとご苦労いただいて電力供給をやっていただいているところなんですけれども、やはり老朽火力発電を動かしているということで、いつ止まるかわからないし、またそれをずっと続けていくとCO2排出量が増えていくという問題もある。この観点を踏まえまして、都といたしましては、低炭素で、かつ高度防災都市というものを実現できるような環境エネルギー政策をやってまいりたいと考えております。
柱は大きく3点ございます。一つ目の柱が、合理的な省エネルギーのさらなる推進ということで、例えばエネルギー消費の見える化を通じたエネルギーの電力需要家側によるエネルギー管理の促進であるとか、また、省エネルギー性能の高い建物が不動産市場でより高い評価を受けるような市場の形成の促進であるとかを、さらに進めてまいりたいと思っております。
2点目は、低炭素・分散型エネルギーの推進でございます。やはり自立・分散型エネルギーを確保するという必要性をこれほど認識したときはなかったなというふうに感じております。このため、病院、ライフライン施設、避難所等々におけます自立・分散型エネルギーの確保であったり、都のいろんな制度を活用したコジェネレーションシステムの導入利用の促進であったりを進めてまいりたいと思っております。
さらに、より低炭素な火力発電への転換ということで、より高効率で低炭素な電力を優先的に利用させる、優先的な利用を促していくといったような電気事業制度の改革というものを国に提案してまいりたいと思っております。天然ガス発電所の新規建築に向けました民間との連携も進めてまいりたいと思っております。
さらに需要家側からの取組といたしましては、都の制度を活用しまして、需要家側から低炭素な電源を選択していくという行動を促すということができないかというふうに考えております。
再生可能エネルギーという軸も非常に重要でございます。キャップ&トレード制度を活用した再生可能エネルギー利用の拡充であるとか、そういう仕組みもさらに図ってまいりたいと思っております。
三つ目の大きい柱は、都市づくりにおける対策ということで、省エネルギーと低炭素分散型エネルギーの有効利用を、より今後も一層図っていきたい。そのためには、スマートグリッド等によるエネルギーマネジメントを組み込んだ都市づくりの推進というものも重要であるというふうに考えております。
最後に、スライド49ページをご覧ください。国への要望として大きく2点挙げさせていただきました。やはり今、エネルギー危機の問題はあるんですけれども、温暖化の状況が進行していて、それに伴う気候危機が起こり始めているというところも非常に重要な問題でございますので、やはりCO2削減という軸を踏まえた施策というものを今後も推進していく必要があると考えております。
一つは、省エネルギー対策の一層の促進でございます。国内の省エネ・省CO2を確実にするために、削減義務制度の早期導入を図っていただきたいと思います。都のキャップ&トレード制度では、2009年度実績で6割が義務率以上を削減するという状況もございます。計画的に削減を進めていくため、それを担保するような義務的な制度の導入を早期にお願いしたいと思っております。
2番目は、この夏の経験を踏まえまして、「照明照度対策」をもう一歩進めていただきたいと考えております。例えば、設計段階から照明照度対策ができるように、建築設備設計基準に反映していただきたいと考えております。現在のこの建築設備設計基準の中では、照明器具の選定という項がございまして、例えば事務室の設計照度は750ルクスとなっております。それをもっと下げるということが必要ではないかと考えております。この夏のアンケート調査結果を見たときに、ディベロッパーさん、もしくはテナント事業者さんからも、500ルクスでも結構明るいんだねと。パソコンの作業をしているだけだったら300ルクスでも十分だというふうな声も結構ございました。そうした調査も踏まえて、改めてこの設計照度というものの見直しというものをお願いしたいと考えております。
省エネの3点目は、新築建築物対策でございます。今も国の方でもご検討をいただいておるところでございますが、省エネ基準の適合義務化の早期導入をお願いしたいと思っております。建築確認との連動というものが非常に重要だと考えております。
4点目は、省エネ性能の評価・表示制度と不動産取引を連動させる。つまり、不動産取引を行うときに、建物の省エネ性能がわかるようなラベリングの仕組みというものを、国の中でも強化していただければと考えております。
大きい2点目の軸は、電力制度改革などの実施でございます。ここには再生可能エネルギーの導入・促進を図るということも、またコジェネレーションの利用拡大を図るということも全部含んでございます。東京都から国への要望として11月に行っておりますが、例えば東京電力さんの発電所の増設・リプレイスを行うときには、民間事業者をより積極的に活用するであるとか、託送ルールの見直しであるとか、電力自由化の推進などを是非図っていただきたいと思います。さらに、東日本全体での安定的な系統電力を確保するために、連系線の強化というものも非常に重要だと思っております。
こうした国の方での規制のあり方のまた見直し、また新しい制度の導入ということにより、東京だけではなくて、日本全体の都市で低炭素、また高度防災都市というものの実現を図るすべとなると考えておりますので、是非お願いしたいと思っております。ご説明は以上でございます。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。大部な政策につきまして要領よく説明していただき、どうもありがとうございました。それでは、先ほど申し上げましたけれども、このヒアリングでは、ディスカッサントあるいはコメンテーターということで、まず松岡委員からご質問をお願いしたいと思います。

松岡委員
 非常に精緻であり、体系的な説明で、非常に勉強になりました。いろいろと温暖化対策の中では、どうしても対策がいろいろな形ではやられるんですが、それを引っ張っていくための制度的なアプローチという部分は、なかなか踏み込めない部分があって、その点は本当に東京都さんはかなり先駆的にやられて、その結果という部分は、どんなインパクトを与えていったのかという点、これを是非ともきめ細かく私どもに情報をいただければ、各地域も、今後の本当に対策とその制度とのつながりというか、そういったものが見えてきて参考になると思うんで、ひとつ是非ともお願いしたいと思います。
その中で、本当に一番ダイナミックなところがキャップ&トレードだと思ってございます。私どもも、こういった形の中でやれたらなという部分があるんですが、ただ、一方で、一つ地域の特性というものがございまして、例えば北九州でいいますと、直近で申し上げれば、CO2の排出量というものが産業部門で68%なんですね。業務部門とか、そういった部分とのその地域の特性が違っている部分がございます。業務の関係で、ビルの関係とかは非常に熱心に私どもの地域でもやっていただいてはくれているんですが、じゃあ、産業部門について、キャップをかぶせたり、いろいろな制限の部分の中でやっていくというと、正直申し上げれば躊躇しているというのが私どもの現状なんです。
というのも、やはり地域としての本当に産業がこのまちを支えているという中で、そこに国際的な枠組み、そして国の枠組み、そういったものの中でという部分であれば、私どもも非常にアプローチがしやすいわけなんですけども、独自にやってしまうと、現実には、その地域に対しては、産業はもう逃げてしまうというような、そこの地域間のバランスですよね。そこが非常に私どもの地方にとっては難題な部分なんですね。 そのあたりに関して、今回の東京都さんのキャップ&トレード、一つの本当に自治体のお手本としてはなると思うんですが、そこの地域バランスをどういうふうにとっていくのかという点について、1点見解をお聞かせいただければなというふうに思います。
それからもう一つは、こういった規制的な部分というものも本当に非常に重要なんですけども、しかし、一方で、評価するという部分ですね。建物なんかに関しては、今回凄く素晴らしい制度の中で評価制度を持っておられるわけなんですけども、例えば私どもで言えば、製造業であれば、いろんな本当に省エネなりに貢献するような、またそういった素材とか、今からの本当に低炭素技術に不可欠な、そういったものを生産する部分というのがあるんですね。そういった部分のプラスのポジティブな部分というものも、やはり評価する部分と相まって、そこらあたりのそのおっしゃっていたような地域としての持続的な発展というんですか、というものが達成できるんだろうと思うんですけども、そのあたりの、何ていうんですか、ポジティブな部分の評価制度、建物以外に何かそういった今検討されているような、そんなところがあれば教えていただければなと思ってございます。
あと、省エネカルテの部分なんですけども、やはり私どもも、実は省エネ診断なんかをやっていると、中小企業は凄く一生懸命やってくれているんですね。ただ、正直申し上げまして、限界があると思っているのは、省エネ診断をやったときに経済効果とかそういったものを見せると、凄くみんな飛びついて、あ、そうだったのかということでやられるんですが、じゃあ、経済的に成り立つ部分以上のところの中で、さて、どこまでやっていただけるのかどうかというところですね。そこの部分は、東京であれば、中央だから、いろいろな形の中でシンボルとしてやっているという部分はあるんだろうと思うんですけども、そこの、ただ、地域になってくると、やはりそれ以上の部分というのはなかなか難しいところがありまして、そこの部分のブレークスルーポイントみたいなところが何かあればなと。お教えいただければなと思います。
そして、たくさんでごめんなさい。すみません。それから節電なんですけども、先ほどの山地先生から、節電は我慢だったということで書かれていたんですが、今回、東京都さんとしてやられたのが、果たして我慢だったのか。それとも、今までが無駄だった部分というのもかなりあったと感じているのか、そのあたり、私どもは我慢だけではなくて、実際無駄があることに気づいた部分もかなりあったような気がするんですね。そのあたりの感想という部分を、ちょっとお教えいただければなと思ってございます。
それから、たくさんすみません。最後に、節電にも関係するんですけども、やはりエネルギーというものが、今から、震災を受けたときに、エネルギーの自立という部分があるんだと思うんですね。ここにも言われていましたけども。じゃあ、自立というものが本当に、東京都さんとして緊急対策の非常時の中での自立なのか、それとも、本当に今から一定のエネルギー源というものが、その地域に対しての安全保障として、地域としてそこに一定の責任を持っていこうとする部分での自立なのか、そのあたりを、考え方をお教えいただければなと思ってございます。というのも、私どものほうでも、エネルギーが不安定であるがゆえに、実はなかなか、地域の企業も海外に出ていこうとするような、もう実際に起こってございます。それから物流会社も、中には、実は我々にもまだまだ伝わってこないんですが、物流会社というのは海外移転とか、そういったところの中での相談が、もうもの凄く多くなっていると聞いているんですね。そういった面では本当に地域のやっぱり発展を持続的に確保していくという部分の中で、どこまでエネルギーに対して踏み込んでいくのか。とりわけ自治体としてどこまで踏み込んでいくのか。そのあたりについてお教えいただければなと思います。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。たくさんの項目が挙がっておるんですが、もうちょっとつけ加えて。

大聖委員
 具体的にお伺いしたいと思いますが、東京都の取組、私も都民の一人として大変敬服しております。そこで、節電ができたこと、いろんな取組ができたことで10数%減ったということなんですけども、CO2はどうだったかということを是非、今後の計算を待たなきゃいけないと思いますけど、是非発表して下さい。やはりCO2の排出原単位が原発の停止で上がっているわけですから、CO2としてどこまで下がったのかなというのを是非精査していただきたいと思っております。
それから、私なども節電に努力しまして、そんなにストレスなく節電が可能になりました。これを都民レベルで持続させるために、やはりある種の取組が必要だと思います。それがどの程度、いろんな取組の中でどの程度確保できるかということも、今後是非調査していただきたいと思っております。
それからもう一つは、東京都のCO2排出量中で25%ぐらい交通・運輸部門が占めておりますけども、これの対策をどういうふうに考えるか。これはご一緒に考えさせていただければと思っていますけども。以上です。

西岡委員長
 どうもありがとうございます。じゃあ、ちょっと、できたら後ろの質問のほうからお答え願いたい。

千葉係長
 はい。ご質問いただきましてありがとうございました。まず大聖先生のご質問の方から。 CO2排出量が一体どうだったのかというところは、我々も非常に計算したいところなんですけれども、今電力会社さんから原単位が出てこないんですね。多分、今年ですと、2年前の電力構成に基づく原単位は出てくるんですけれども、今年のこの状況でどうだったのかというところは、いろいろと問い合わせをさせていただいても、なかなか難しいところがあると思います。多分、緊急電源とかいろんなものを入れているので、電力会社さんサイドでもちょっと調整とか検討が難しいのかもしれないんですが、私どもも早くその原単位が欲しいなと考えているところでございます。
あと、先生からいただきました2点目、最初の松岡さんからのご質問にもあるんですけれども、大規模事業所さんにおきましては、さほど、すごく大きいストレスなく節電ができたのではないかというふうに考えております。というのは、これまでやはりいろんな省エネ対策をやってきた経験みたいのがあったというところが大きいというふうに考えております。ただ、家庭も中小規模事業所も含めて、これをどうやって次に継続的につなげていくかというところになりますと、やはりおっしゃるように、もう一工夫必要なのかなと思っております。
例えばなんですけれども、中小規模事業所さんのサービス業の方々とかは、お客様の声を非常に気にするわけですね。一つの声として、節電をして照明をちょっと落としたら、営業してないと思われてお客さんが入れなかったんじゃないかというふうに、それで売り上げが減った気がするというような意見もあったんです。ですので、少しやっぱりきめ細かい対応が必要かなとは思っておりますが、少なくとも今年やりました街頭アンケート調査を見ますと、街中での商業店舗も含めた照明対策に関しましては、非常に多くの人が支持をしておりますので、大丈夫ですよ、継続していっても大丈夫ですよ、ただ、あまりにも営業してないのではないかと思われるぐらいまで消さなくても大丈夫ですとかですね、店内の照明を少し工夫しましょうとか、そういうようなメッセージを出していくことも非常に重要だと思っておりますので、我々としては、冬の対策につきましても、ちょっとアンケートをかけて、分析をかけ、来夏以降の取組にまたつなげていきたいというふうに考えております。
最後、自動車部門のところでございますけども、確かに重要なので。

大聖委員
 私が申し上げたかったのは、都民レベルで電力の消費をちゃんと下げて努力していて、それがストレスになってないですよということを、それを持続させるための取組が必要ではないかなと。またそれでどれくらい節約したかをきっちり調査していただきたいと申し上げました。

千葉係長
 承知いたしました。申し訳ございません。

大聖委員
 今お答えいただかなくても結構です。

千葉係長
 はい。承知いたしました。

西岡委員長
 交通については、また。

千葉係長
 はい。是非宜しくお願いしたいと思います。

西岡委員長
 それじゃあ、松岡さんの方。

千葉係長
 はい。松岡さんの方から5点ほどご質問をいただきましたので、お答えさせていただきたいと思います。まずキャップ&トレード、義務制度をかけると地域バランスが崩れるのではないかと。産業が外に出ていってしまうのではないかと。その議論は、私ども、制度導入の段階でも非常に大きく出てまいりました。そこで我々がご案内させていただいた、また、説得させていただいた最も大きいものとしては、CO2削減の義務だけで工場を移転するということはちょっとあり得ないのではないかということです。なぜならば、やはり工場立地の選定にあたっての主要な要件というものについて、経産省さんが別途調査しているものがございまして、それはやはり本社との近接だとか、お得意先様との近接性だとか、いろんな要因があると。用地取得の確保だとかというところがございました。そちらの要因が大きい。
ただ、1点、多分北九州市さんと我々の方で大きく違うかなと思いますのが、多分北九州市さんのほうはエネルギー多消費型の産業が多いところかと思います。そうした非常にエネルギーに敏感なところと、それよりは少し、そんなに多消費型ではないというところではやはり違うと思います。
2年位前、環境省さんのほうでも、日本の削減義務制度、キャップ&トレード導入に向けた検討会というものを1年間やっていただいて、我々も参加させていただきましたが、そこでもやはりエネルギー多消費型産業に対しては、こうした義務をかける際に当たってはある程度の配慮は必要だということは、我々も認識しているところでございます。
2点目でございますけれども、建物以外に何かポジティブに行動を評価するものがないかということなんですけれども、そうですね、建物以外に、今ちょっとにわかに、何があったように思うのですが、思い出しますので、そうしたらまたご案内させていただきたいと思います。
3点目、中小企業さんに対して省エネなりを進めていくためのブレークポイントが何かあればということでございました。我々も、これ、長年にわたりましてすごく大きい悩みでございました。そのために何をやってきたかと。とりあえず省エネ診断をずっとやり続けて、提案をしていく。で、省エネをやることのメリットというものをわかっていただくというものを、事業者様だけではなくて、事業者様に出入りしてらっしゃるような中小企業診断士の方々ですとか、そういう方ともいろいろと意見交換をして、じわじわと認識を深めていくということをやってまいりました。
ただ、これはある意味不幸な出来事ではあったんですけども、この夏のこの電力不足をきっかけに、やはり何が節電できるのかということを非常に大きく考えていただいたということは、大きいきっかけでございます。これは不幸なことではあったんですけれども。それで例えば20%はできるけど25%は無理だよみたいな話とか、よく聞かせていただいたりとか、そういうところがございました。やはりこの夏の経験というものは、東京の中小企業、東京電力管内の中小企業の皆様にとっては非常に大きかったのではないか。それが、不幸なことですが、非常に大きなブレークポイントになっているということも事実であるというふうに考えております。
4点目、この夏の節電は我慢だけだったのかというところでございますけれども、私どもはそうは思っておりません。特に大規模事業所様におきましては、これまでの経験を踏まえて、もちろん我慢の部分もあったと思いますが、ただ、我慢だけではなかったということは確実に言えると思います。照明の見直しだけでも、あるディベロッパーはビルのエネルギーの10%は減ったというふうに言っておりまして、そこまで今まで踏み込んでこなかった。東京都も含めてですが、踏み込めなかった。踏み込もうとしなかったというところはあったかなというふうに思っております。ですので、特にこの照明対策というものは今後も継続させていただく必要があるかなというふうに考えております。
5点目、エネルギーの自立の意味ということでございました。我々東京都といたしましても、系統電力からすべて独立して、自立して電力を賄おうということはもちろん考えてございません。系統は確実に重要です。低炭素型の系統電力をまず安定化させるということがまず第一にありまして、その上で、仮に系統電力が止まったときにも、ライフラインであるとか、病院であるとか、生命に関わるところはしっかりと自立・分散型エネルギーで確保できるというところが非常に重要だと思っております。この間、今年の計画停電で非常にその重要性を感じたところでございますので、そういう意味での自立・分散型エネルギー、そして、そうしていく機会が増えるように、いろんな仕組みで自立・分散型電源の導入を図っていきたいと考えているところでございます。

西岡委員長
 よろしゅうございますか。

松岡委員
 とりわけエネルギー自立の部分ですね、自治体にとっては未知の分野だと思っています。情報もいろいろと本当に集めなきゃいけませんし、そこら辺の考え方、私どもはやっぱりエネルギー政策というのはかなり踏み込んで考えていかなきゃいけないと思ってございますので、是非とも共有していきながら、考え方を、議論を重ねていきながら、いいものをお互いにつくっていければと思っています。宜しくお願いします。

千葉係長
 是非宜しくお願いいたします。

西岡委員長
 どうもありがとうございました。せっかくいろいろなところで、いろいろな経験があるわけですから、皆さん、情報の共有を大いに図っていただきたいということです。
それでは、ほかの皆さんのご意見を。まずは、村上委員からお願いします。

村上委員
 大変詳しい説明をありがとうございました。常々東京都の環境政策、世界に引けをとらぬ先導的なものでございまして、私ども、国の行政をやっていて、随分東京都の刺激を受けて、恩恵をこうむっておりまして、ありがとうございます。

千葉係長
 とんでもないです。

村上委員
 一つだけ申し上げたいのは、全国にはいろんな自治体がございまして、東京都のように放っておいても人が入ってくるし企業も入ってくると、そういう自治体もあれば、先ほどちらっと松岡さんがおっしゃいましたけど、人口も減るし企業も出ていくという非常に辛い自治体もございまして、頑張ろうとしても、東京都のように同じにはできないという自治体が、数からいうと非常に多うございまして、私ども国の行政というのはその辺も、にらまなきゃいけないという、そういう辛さがございます。
それで、今日のこの大変素晴らしい資料の中の49番のスライドでございますね、国への要望というのが最後にございましたけども、これはいずれもごもっともでございますが、ぱっと見ると、これはJIS以外は、自治体がその気になれば相当出来るものだと思うんでございますね。この国への要望というのは、東京都は既にやっているから国はもっと頑張れということなのか、東京都でやろうとしても出来にくいから国のほうで頑張れというのか、どっちなんでございましょうか。

千葉係長
 我々だけでやろうとしても難しいところがございますので、是非国にもお願いしたいというところでございます。

村上委員
今まで国のほうがやらなくても東京都が随分頑張ってやっていただいたので、もう大変評価しているんでございますけど。

千葉係長
とんでもございません。やっぱり全国レベルで是非お願いできればと思っております。

村上委員
はい。ありがとうございました。

西岡委員長 宜しゅうございますか。

赤井委員
ちょっと幾つか教えていただけますか。聞き損じかもしれませんけれども、一つは、先ほど大聖先生もおっしゃったCO2排出量のところで重要な電力の原単位なんですけれども、それを含めて、このカウントの仕方が、何かどこかに公表されてないかなと。簡単に言えば、原単位が、例えば今後、多分今年、来年悪化すると思うんですよね。基準排出量というのは、これは2000年を想定されていますでしょうか。

千葉係長
2002年から2007年のいずれか3カ年連続ということで。

赤井委員
そうですか。

千葉係長
はい。

赤井委員
わかりました。そうすると、例えば省エネとか、努力したにもかかわらず原単位が増えているんで、自分たちのせいじゃなくてCO2排出量が増えてしまうというようなことも想定されるんですけども、その辺がルール的にどういうふうにされているのかなということで、一言でお答えにくいかもしれませんけれども、情報源等も含めて、教えていただければと思います。
それから、21ページのマンションのラベルの話ですけども、これは、後を見ると、かなりの建物がもう、かなり省エネ性能が上がったんで問題はなかったのかもしれないんですけども、こういうラベルが、購入者の、先ほどの言葉で言うと行動変化に与えた影響みたいな調査はされていますでしょうかという質問です。
それから、最後のほうに、より低炭素な火力発電への転換ということで、これも先ほど山地さんのときに、天然ガス火力、コンバインドの話があったんですけれども、これは目標との絡みなんですけれども、ちょっと山地さんのときに申し上げ忘れたんですけども、8割削減とかいうことを言い出したら、天然ガス火力であろうがほとんど使えないということにもなりかねないんで、この天然ガス火力への安易な期待というのは、やっぱり中期的には、例えば2030年、40年はいいかもしれませんけど、今から計画して建てたら2050年にはまだばりばりで動いていますんで、その辺もちょっと工夫が必要かなという気はします。
それから一番最後の文章の、ちょっとこれは私の知識不足だと思うんですけども、「発電所の増設・リプレイスにおける民間事業者の積極的な活用」というのはどういう意味なのか、ちょっと教えてください。
それから、電力自由化の推進と、これは何かキャッチフレーズみたいに割と言われるんですけども、これが本当にこういう環境やなんかにとっていいことなのかどうか、私いつも疑問に思っていますので、この辺についてもちょっとお心を教えていただければと思います。
それから最後はコメントなんですけども、この夏の節電は、私にとっては我慢でした。やっぱり不愉快な側面が、夏のこの会議なんていうのはもう出ていて非常に不快な思いをしましたし、いろんなところで不快な思いがあったんで、例年にも増して。それからもう一つ、我慢というほかに、行動の一つの、何ていうかな、モチベーションとして、この夏は、ちょっと申し訳ない言い方なんですけども、東京電力に対する怒りというのが凄く私の周りでは聞こえて、要するに、少しでも払う金額を少なくするために節電するという人もかなりいたと。ですから、そういったことが来年どうなるのかなという気も若干しています。これは余談ですけれど。

西岡委員長
はい。

千葉係長
ご質問いただきまして、どうもありがとうございます。まず1点目、キャップ&トレード制度におけますCO2排出量のカウント方法なんですけれども、まず我々は、先生が先ほどおっしゃったように、事業者さん側の努力を評価したいということで、係数は、計画期間中、固定をしております。今年、今の第一計画期間が2010年からの制度でございますので、その段階で得られた最新値、2006年、7年、8年だったと思いますけれども、その3カ年の平均の電力の排出係数で固定をしております。
ただ、先生がおっしゃいますように、多分全電源平均含めまして、今後、係数はきっと上がっていくと思われます。ですので、第二計画期間が2015年から始まるんですけれども、そのときにはやはり見直しは必要だろうというふうに考えております。ただ、その際にも事業者様側の今までやってきた努力というものが台なしにならないように、例えば基準排出量からの見直しをもう一回行うとか、幾つか工夫は仕掛けていくということを考えてございます。
2点目なんですけれども、マンションのラベリング制度に関して、都民の購入の意識に変化を何か与えたインパクトがあるかどうかの調査を行っているかということなんですが、申し訳ございません。多分そこまでの調査はちょっと行えておりませんので、不案内で申し訳ございません。影響を与えていると信じたいというふうに思っております。
あと、ただ、都の独自調査は行っていないんですが、例えば銀行さんが住宅ローンを組むときに、この星の数が多ければ何ポイントか金利を安くしますよというようなことも連動してやっていただいておりますので、確実に響いていると信じたいというふうに考えております。
3点目でございます。より低炭素な火力発電所に対して、いろいろとやっていくにしても工夫が必要ですねということは、全くおっしゃるとおりでございまして、やはり軸は省エネと低炭素な系統電力、そして自立・分散型エネルギーの確保という2本立てなんだと思うんですね。ですので、低炭素な火力があればそれで終わりというものでは確実にないと思いますし、先生がおっしゃっておりますように、また私どもの副知事も申し上げているように、建設まで今非常に時間がかかりますので、そういうタームも含めて、いろんなことを考えていかなければいけないのではないかというふうに思っております。
5点目でございます。スライド49で電力制度改革の実施というところで、国への要望ということで、「東京電力の発電所の増設・リプレイスにおける民間事業者の積極的な活用」とございます。これはもともと、東京電力さんの発電所というものは、あくまで東京電力さんの所有なわけですね。でも、それをリプレイスしていこうとなりますと、やはりある程度の財政が必要になってくる。今、東京電力さんはいろいろと経営の見直しとかをやってらっしゃるところですので、老朽化した火力、私が申し上げている老朽化は、例えば40年を超えているとかですけれども、そういうものをリプレイスしていくには、東電さんだけでおやりになるのではなくて、それを例えば民間事業者が買い取って行うとか、いろいろなやり方があるのではないかということで、こうした提案をさせていただいているところでございます。
さらに、電力自由化が進むと本当にいいんだろうかという話で、ここで言っている電力自由化は、私どもは、家庭に対しても自由化範囲を広げてほしいという意味なんですけれども、例えばこの夏、顕著だったな、おもしろい事例だったなと思っておりますが、今、自由化範囲って高圧ぐらいまでしかなっていないわけなんですけども、マンションの場合で高圧の一括受電をすると、そこは自由化範囲になるわけですね。そうすると、1件ごとに東電さんと契約するのではなくて、そのマンションを管理している会社が、この時間帯は料金を上げますよとか、この時間帯、節電を頑張ってもらったら少し料金を下げますよとか、少し価格インセンティブをつけることができると。それがもう少し家庭にいろいろと広がっていけば、料金体系というところで広がっていけば、省エネのインセンティブになるのではないかということで、電力自由化はいいのではないかと提案させていただいているところでございます。どうぞ宜しくお願いいたします。

西岡委員長
宜しゅうございますか。それでは次へ移ります。牛久保委員。

牛久保委員
はい。1点だけお願いします。48ページの、再生可能エネルギー普及拡大についてですけれども、地方との連携の観点からお尋ねします。キャップ&トレード制度等を当然導入のほかに、地方との関連から、この拡大導入に関して山地先生もおっしゃられているように、特にバイオマスについてはなかなか日が当てられないという点があります。例えば東京都で想定すると、廃棄物系のバイオマスは、ある面では排出量が推計できるわけですよね。そういうことから再生可能エネルギー源としての導入もあろうと思います。今のキャップ&トレード制度以外の再生可能エネルギー対策としては、どのようなことをお考えになられているか、それをちょっと教えていただければと思います。

西岡委員長
はい。どうぞ。

千葉係長
承知いたしました。ご質問ありがとうございます。キャップ&トレード以外のものとしては、やはり都内で再生可能エネルギーの設備をどう導入していけるかというところは、我々自治体としては考える必要があるところなのかなと。例えば太陽光発電等々の初期設置経費がどうにか軽減できるような仕組みがないんだろうかですとか、あとは、建物、住宅に対して、ヨーロッパの一部の都市でありますようなソーラーオブリゲーションみたいな仕組みがあるんですけれども、太陽熱も含めてですね、そうした仕組みというものも自治体として検討の余地はあるのではないかと考えております。
やはり大きいのは、先生ご指摘いただきましたキャップ&トレード制度のことでございまして、ここの再エネクレジットという仕組みを設けているんですけれども、この再エネクレジットの仕組みをもう少し要件緩和をして拡充させていくということも必要なのではないかと考えているところでございます。以上でございます。

西岡委員長
バイオマスの件について。

千葉係長
ちょっと、個別のエネルギー源に対しては、ちょっとなかなか文章にし辛いところはあるんですけれども、バイオマスについてもちょっと、いろいろとどういう可能性があるかは考えていきたいと思っております。

西岡委員長
それでは大野委員、お願いします。

大野委員
大変わかりやすいご説明で、本当に勉強になりました。本当にありがとうございます。東京都さんがよく考えておられるのもよくわかりました。
書かれていることはかなりわかったんで、書かれてないことをちょっと3点ほど質問させていただきたいんですが、1点目は、大聖委員と似ているんですけど、運輸部門のCO2が多いんですが、私どもは、外環道ができると100万トン規模でCO2が減るんじゃないかというふうに期待して見ているんですが、その辺いかがでしょうかというのが一つ。
2番目は、東京都さんの場合は、ヒートアイランド現象というのがありますね。あれは、CO2対策とかピーク電力対策をやると、そっちにもいいほうの影響が出ているかという、もし知見がおありでしたら教えていただけないか。
3点目は、ご感想でいいんですけども、先ほどの村上委員と似ているんですけど、いっぱいいろんな施策を出されていますが、お気持ちとして、国がやらないからしようがないからやっているんだというのと、国は国でやっぱり東京都は別に必要なんだというのと、どっちが多いんでしょうか。ちょっと教えてください。

西岡委員長
はい。

千葉係長
なかなかハードなご質問をいただきまして、恐縮でございます。それでは最初の1点目からの運輸部門対策ですけれども、私ども知事も外環道の建設を急ぐべきだということは、この12年間ずっと言っているところでございまして、100万トンの削減効果はたしか国交省さんが出されている試算だと思いますけれども、我々もそういう意味では効果があるのではないかというふうに考えているところです。
2点目、ヒート対策と省エネとの連動というのが、これはやっぱりあると思っておりまして、例えば屋根に高反射性塗料とかを塗ると、一部、上の階の空調負荷がやや減るというような実験とか実証データとかも持ったことがございますので、そのためだけにどれぐらい省エネがなっているかとか、そのためだけでどれぐらい省CO2になっているかという分析は持っておりませんが、確実に重なる対策というものはあると思いますので、それは相まって進めさせていただいているところでございます。
3点目が一番ハードなんですけれども、やはり国は国で全国レベルの施策を是非お願いをしたいと思っております。やはり国の役割は非常に重要だと思っておりますが、知事の言葉をかりるならば、国がやらないのであれば東京がということで、いろいろと進めさせていただいているところでございます。我々は首都でございますので、やはりやる必要がある対策というものは、一歩踏み出すというところに我々の存在意義があると思っておりますので、それは今の知事の意識のもとで、引き続きいろいろやってまいりたいと思っております。以上でございます。

西岡委員長
それでは、荻本委員。

荻本委員
私も事業側を何とかするというところが一番重要だというふうに感じておりまして、それに関して32ページあたりで、33万件訪問したということなんですが、これはどういう方が訪問したのかなと。つまり、やはり的確なことを、本当にたくさんの方を相手にやらないといけないということで、どういう人間をお使いになられたのかというのが第1点。
それから二つ目は、それで結局、家庭であれ、業務であれ、いろんなところで成功例がたくさん出てくると思うんですが、そういうものが少し類型化して情報化されると、東京に限らずというか、今でしたら60ヘルツ側でも非常に効果があると思うんですが、そういう類型化したような情報の提供というようなご予定があるか、もうやられているかというのが第2点。
第3点は、なかなか難しいというふうに聞いているんですが、太陽の熱を利用するというのは、私は極めて重要だと思うんですが、なかなか話題に上らなかったりして、東京都さんもいろいろご苦労されているというふうに思うんですけれども、具体的にどんなことをやられていて、うまくいくのか、いかないのか。いかないとすれば、どこに突破口がありそうかというあたりが第3点。
第4点は、これはお願いかコメントなんですが、48ページで、低炭素・高度防災云々の(2)番で低炭素・分散型エネルギーの推進ということは、先ほど聞いてよくわかりました。よくわかったというのは、絶対に落としてはいけない拠点のところをこういう形で守るんだということは、まさにそのとおりだと思うんですが、これだけ読むと、すべての家庭がこの世界に移行するように読めてしまうところがあって、仮にそうなってしまうと何が起こるかというと、恐らく天然ガス偏重型の供給パターンになって、天然ガスは備蓄ができませんので、何らかの理由で途絶すると全滅するんですね。だからいろんなものをやっぱり揃えていかないといけない。
でも、東京都の場合は、その拠点を押さえるんだったらこういうものなんだというプラスアルファの情報があると、より伝わるかなと。そんなところです。

千葉係長
ご質問ありがとうございます。まず1点目は節電アドバイザーの33万件なんですけれども、これは約2年前から、家庭の省エネ診断員制度というものを東京都でやっておりまして、その連携していただいている統括団体さんがいらっしゃいます。例えば東京ガスさん、東京電力さん、青梅ガスさんであるとか、そうしたエネルギー会社さん。また、パルシステムさんみたいなところですね。そういう方々と今連携させていただいているんですけれども、これをやるに当たって、まず我々のほうで、エネ庁さんがつくられましたこの夏のパンフレットなども参考にして、家庭向けにご案内する、細かい対策のご案内をしたパンフレットをつくりました。そのパンフレットをお持ちして、例えば東京ガスさん、ほかのガス会社さん等々の方々が個別にその営業エリアで訪問をしていただくということをやらせていただきました。
東京電力さんもご協力いただきまして、東京電力さんは、例えば町内会さんとか、そうしたところに個別にご説明に伺うという機会があったようでございまして、そこであわせてご案内をしていただくということをやっております。これは、この冬も継続して、冬バージョンで続けておりまして、そうしたことをさせていただいておりますが、その訪問をする前には、どうしてこういう節電、ピークカットとかピークシフト、または省エネとの違いであるとか、どういう対策が、どうしてそういう効果を得るのかというような研修を行い、そこで受けていただいた方に、東京都知事から東京都認定のアドバイザー証というものをお渡しして、そのアドバイザー証を持って回るということで、させていただいているものでございます。
2点目でございます。成功例の類型化をして提供をする用意はあるかということなんですけれども、是非やっていきたいなと思っているんですけども、ちょっと担当として悩んでいますのが、どんなレベルの情報が本当に求められているのかなというところが正直わからないというところです。本当に優秀な事例だけではなくて、やろうと思ったんだけど失敗したみたいな事例も本当は欲しいのかな、ご興味があるんじゃないかと。もしくは、そこは凄く素晴らしいんだけれども、そこに行くまでにどんなプロセスがあったのかみたいなところも本当は知りたいんじゃないか。本当に皆様が求めている情報というのはどういうものなのかというところが、ちょっとまだわかり切れてないというところがありますので、そうしたところもちょっと踏まえながらやっていく必要があるのではないかと。ただ、この夏、どういう対策を我々やってきたかというところは、いろんな自治体さんからもお問い合わせいただいていますけれども、ちゃんと丁寧に対応してまいりたいと考えております。
3点目、太陽熱でございます。昨年度までの2年間におきまして、家庭向けの太陽熱温水器の補助事業というものをやったんですけれども、やはりちょっと太陽熱に関する印象が悪いみたいで、大分前にあった押し売りみたいなイメージがまだあるらしく、あまり進まないなというところが正直なところでした。今やっておりますのが、個別の家庭に太陽熱の装置をつけるということも引き続き重要だと思っているんですけれども、ディベロッパーさんと組んで、住宅メーカーさんとかと組んで、建物、戸建て住宅またはマンションの標準装備として太陽熱が入らないかということで、そうしたところの検討、実証実験等々を、この数カ年でやっていきたいなというふうに思っているところでございます。
4点目の自立・分散型のところは、ちょっとすみません、言葉足らずで申し訳なかったんですけれども、自立・分散をしていかなければいけない確実なところと、自立・分散しなくてもいいかというと、そうでもないような気もするんですが、多分、荻本委員がおっしゃっているのは、住宅のところとかですかね。個別の、戸建ての住宅とかのことですかね。

荻本委員
全員がそっちに行くかどうかはちょっと違うかなと思って。

千葉係長
そうですね、それはそうだと思います。ただ一方で、住宅メーカーさんとか、最近エネルギー自立型住宅とか、いろんなフレーズが出てまいります。そこはもう市民の皆様の選択によっていくのかなというふうに思っておりますが、私どもで申し上げたいのは、系統電力の安定化は非常に重要でございますので、それはそれで確実にしていくべきものだというふうに考えております。以上でございます。

西岡委員長
それでは、冨田委員。

冨田委員
大変わかりやすいご説明をありがとうございました。2点コメントさせていただきたいと思います。
1点目は、15ページのところに削減実績の状況ということでご紹介があったわけですが、基準排出量に対して、09年度がこうだったと。まだキャップ&トレード制度が入る前の実績ということですけれども、こういうまとめは非常にわかりやすいのですが、基準排出量2002年から7年の間のところですので、例えば経済状況とか、そういうのが大分違うという事情があると思うんですね。今年の電力需給のひっ迫もありますし、それから景気というところもありますので、単に削減率がこうなりましたということだけではなくて、その要因的なところ、例えば工場でいえば、生産量がかなり減っているというようなことでこう来ているのか、そうじゃないのか。そういったところまで分析が必要だろうと思います。
それからもう1点は、第一計画期間と第二計画期間のことですが、第一計画期間が6から8%の削減と。第二はまだ確定していませんが、17%位ということが言われているかと思います。17%というと、設備の運用だけでは対応できないところが多くなってくると思うんですね。設備更新を伴うということだとすると、少し前から計画を立てないといけないので、第二計画期間のルールについては、早目にアナウンスする必要があるということをコメントさせていただきます。以上です。

千葉係長
ありがとうございます。1番目のことはおっしゃるとおりだと思いますので、私どもも、景気の影響もあると思いますという、ちょっとキーワードだけを書かせていただいたんですけれども、そうした分析も多分必要だと思いますので、留意してまいりたいと思います。
第二計画期間につきましてもおっしゃるとおりだと思いますので、なるべく早目のアナウンスはやっていきたいと思っておりますが、キャップ&トレードが始まる前の段階で第二計画期間は一応、目処は17%ぐらいというところのアナウンスをもとに、設備計画とかを進めていただいているところも少なからずあると思いますが、更にルールが早くご案内できるというのが最も重要だと思いますので、おっしゃるようなことを進めてまいりたいと思っております。

西岡委員長
それでは、伴委員。

伴委員
スライドの18ページに、オフセットクレジットの事前申請状況というのがあるんですが、これはクレジットの提供者ということでしょうか。

千葉係長
そうです。

伴委員
その場合にちょっと興味があったのは、中小のクレジットという形ですが、これは基本的には申請に基づいて行うというわけですね。

千葉係長
はい。

伴委員
わかりました。それに少し関連するのですけども、今の達成状況からすると、2002年から2007年でほとんど達成しているので、逆に言うと、これだけ供給があっても、ひょっとしたら価格がつかなくて、ただになってしまうかなというのが一つ懸念としてあります。もう一つは、新築のほうになるのですが、既築であればオフセットクレジットが利用可能だと思うのですが、新築の場合に関して何らかのインセンティブをつけるとしたら、この省エネ性能とか、そういうものしかないのかどうか。つまり、具体的には標準的な形で算出したものを出しておいて、それと比べて新設のものが低ければ、そこがカウントできないかどうか。そこら辺を考えてらっしゃるかどうかをお伺いしたい。
最後に、ニュースでしか知らないんですが、自前で送電網をつくる計画を聞いたことがあるのですが、どの程度の規模を考えてらっしゃるのか、ちょっと教えていただければと思います。以上です。

西岡委員長
はい、どうぞ。

千葉係長
ご質問ありがとうございます。まず1点目、スライド18のオフセットクレジットでございますけれども、確かに今年の夏の照明の見直しとかも含めて、かなり事業者さんでも、自らの事業所での削減がより進んだ状況もあると思いますので、最終的にこうしたクレジットが活用されない可能性も多分にあると思います。ただ、ご説明させていただければと思いますのが、都内中小クレジット、都外クレジット、それぞれの省エネ対策をやって減らした量ということですので、それぞれ各種ガイドラインがあって、細かいチェック項目はあるんですけれども、仮に売れなかったとしても、やっていただいている事業者様には貢献、メリットがあるものだと思っていますので、ちょっと痛し痒しのところはあるんですけれども、仮にそうだとしても、悪い仕組みにはなってないかなというふうに考えております。
2点目の新築建築物対策のところでございますけれども、これは、すみません、恐縮ですが、ちょっと私、詳細なところまでは不案内で申し訳ありませんが、国のほうにおきましても、ZEB化(ネットゼロエネルギービル)とか、ネットゼロのエネルギーの建物の対策とか、いろんなものがご検討されていると思いますので、そういうものも含めて、オフセットも含めたものだと理解しておりますが、都としてもどういうような、今後、対策の可能性があるのかというところは、検討していく必要があるのかなというふうに思っております。すみません。ちょっと薄い説明で大変恐縮でございます。
3点目、自前で送電網をつくるという報道を見たということですけれども、臨海地域の方でそういうことができないかということを少し考えてございます。ただ、新聞報道で凄く、全部東京がやる、東京がやるというふうになっているんですけれども、そこはどういうことができるか。民間事業者との連携も含めてですね。これからいろいろと具体化をしていくべきものだと思うんですが、エリアとしては臨海副都心の地域でそうしたものが出来ないかということを考えようという、内部での意思統一はあるというところでございます。説明は以上です。

西岡委員長
どうもありがとうございました。では、藤井委員。

藤井委員
都の確保条例のときのご議論には、少し私も参加させていただいたんですが、質問は一つ、先ほども伴委員がご質問されましたオフセットクレジットの評価なんですけれども、これは5年分、都内中小クレジット及び都外は5年分ですので、ざっくり計算すると、単年度では4トンちょっとですよね。じゃないですかね。この全体で22万トンということで、4万トンちょっとですね。

千葉係長
はい。

藤井委員
ではないかと思いますので、4万あるいは5万トンぐらい。結局その自前の削減で間に合わないところをこれでやるわけですから、そういう意味でいうと、その全体の排出量からすると、1%前後ぐらいのもので、こう言うと失礼なんですけど、第1フェーズはごく、グランドファザリングとは言わないけれども、削減の実際の効果というのは大体でき得る範囲内のことではないかなという、そういうふうにも読めるんですが、その評価、それがちょっと厳しいということなのか。
もう1点は、マンションの建築物の環境計画書の件ですけど、先ほどもご議論がありましたが、需要者の方だけじゃなくて業者の方ですね。あるいはオフィスも含めてなんですけれども、空き室率が減るとか、下がるとか、あるいはテナント料がアップするとか、あるいはマンションの場合ですと、即売、即日に売れるとか、そういった取引に及ぼす影響というのは、何か調べておられますかね。どうでしょうか。

岡委員長
はい。宜しく。

千葉係長
ご質問ありがとうございます。まずオフセットクレジットなんですけれども、大規模事業所さんがどの程度を自分で削減をして、どの程度を取引でカウントを考えてらっしゃるかというところにもよるとは思うんですが、我々、制度構築の段階で、制度設計の段階で、いろいろと意見交換させていただいたときには、都内の事業者様というのは、できれば取引というものではなくて、自分で減らしたいという意識が非常に多いところがございました。それは、自分自身のメリットにもなるところになってくるし、オフセットを買うとなると、ずっとずっと買い続けなければいけないみたいなイメージもあったのかもしれませんが、確かに、例えばもし仮に50%が取引で賄われるだろうと、義務履行が50%ぐらい、義務履行をするための5割はオフセットクレジットが必要だろうみたいな前提に立てば、このオフセットクレジットは足りないような状況に見えるかもしれませんけれども、そこはそうではないんではないかというふうに私たちは考えております。
ですので、先ほどご案内した2009年度の実績しか今ご案内できていませんけれども、引き続き経年の実績を見ていったときにどうなるかというところは、見定める必要があるところかなというふうに考えております。
あと、マンションの不動産取引でどういう影響があったのかというところですけれども、恐縮ですが、ちょっとそこまでの調査はまだできておりませんが、ある金融機関さんの研究所さんのところが、そうしたインパクトもあったんじゃないかというようなレポートを一部出されているのは拝見したんですけれども、ちょっと、もう少し見定めていかないといけないのかな。すみません。恐縮ですが、そういう調査はまだやっておりません。

西岡委員長
それでは、渡邊委員。

渡邊委員
ありがとうございます。省エネカルテとか建築への対応ということで、非常に種々な取組をされて、本当に敬服するに値すると思っております。キャップ&トレードについて、二つお伺いします。一つは、私は、キャップ&トレードを導入されるときに、その前に計画書提出制度があり、各事業者がきめ細かいデータをお持ちだったということもあって、キャップをかけられる時に、その業種業態とか、その個別の事業所にきめ細かくキャップをかけると思っていましたが、結局、今日お聞きすると、8、6、6%と、業種業態も関係なく一律でキャップをかけております。一部トップランナーへの配慮はあるにしても、キャップ&トレードの問題点の一つに書かれているとは思いますが、業種業態を超えた公平性を保つことは、非常に難しく、東京都さんのような優秀な方が考えても、やっぱり公平性って担保できないのだなということを思いました。 それからもう一つ、その効果のところで、先ほどの15ページのところが、これはキャップ&トレードの効果を見る表なのかなと思ったのですけが、先ほどのご説明で、2009年度の実績ということですから、導入される前の話ということですね。

千葉係長
そうです。

渡邊委員
先ほどの話にあったように、15ページは、2009年度の実績なので、基準年はその前のリーマンショックの前になるかと思います。個人的には、リーマンショックの影響が効果として表れているのではないかという気もします。
それでいくと、今後景気の影響、要は、この制度がよかったかどうかということを評価されると思いますが、その場合、景気の影響を、業種業態を超えて、分析することは非常に難しいことだと思っています。そのあたりについて、どうお考えかということとを伺いたいと思います。また、15ページの今後の見込みの中で、2009年度実績が継続すればほぼ達成できると表現されていますが、今回、リーマンショックの影響が大きいと思いますので、まだ、そのように判断されるのは早いのではないかなという感じを受けております。以上でございます。

西岡委員長
はい。いかがですか。

千葉係長
どうもありがとうございます。1点目、業種業態を超えた公平性というところなんですけれども、私どもはこの制度の中で一定程度担保しているというふうに確信しております。例えば、キャップのつくり方とか排出量の割り当ての方法のところによると思うんですが、我々はグランドファザリングというやり方で、過去の排出実績から、歴史的な排出実績から求めてというやり方をしているんですけれども、二つ配慮しておりまして、一つは、まず基準排出量のとり方なんですけれども、それぞれの事業者さんにおきまして一番大きかった排出量の3カ年平均でとると。そこを土台として、これまでに削減した分をふくめて、削減義務の達成にむけて取り組んでいただく、と。一方、過去からずっと取組を進められてきたところは、基準排出量そのものの値が低くなってしまうことも想定されます。そこに対してはトップレベルという認定の仕組みで義務率の減少などで対応していくというようなことを考えております。
もしここで、もちろん我々の中でも限界はあると思っておりますが、今すぐにこれを導入するのは難しいとは思いますが、オークション制度とか、そのほかのいろんなやり方もある、と。ただ、ここはいろいろと議論をしていかなければいけないところだとは思っています。
仮に一件一件見てキャップをかけるというふうになったとしたときに、例えばどういうルールでやっていくのかとか、あまりにも細かいルールをいろいろとつくり過ぎると、逆にそこで公平性が損なわれてしまうのではないかというところも懸念をいたしました。まず我々の中でこういうふうにやらせていただいて、いろいろと経験とか課題とかが見えたところは是非シェアをしてまいりたいというふうに考えております。
2点目でございますけれども、効果のところは、すみません、先ほどおっしゃっていただいたように、これは2010年条例施行前の状況でございます。一方で、2008年には条例改正をされておりまして、2007年、その前の1年前の段階で条例をこういうふうに改正したいですよとアナウンスをさせていただいているところの状況ととっていただければとございますけれども、確かにここはリーマンショックの影響があったところではありますけれども、ここの中ではちょっとご案内させていただいてないんですが、先ほどおっしゃっていただいた前制度ですね。計画書制度の中でもいろんな設備更新をやっていただいたりとかというところも確実にありますので、すべてが景気の影響だけではないだろうというふうに考えております。 景気の影響でどうだったのかというところを分析するのは、おっしゃっていただいたように非常に難しいかなというふうな、難しい点があると思います。例えばそれぞれの事業者さんに伺ったとしても、どれが景気の影響で、どれが設備投資による省エネ効果でと、分析をいろいろとシェアしていくのは非常に難しい状況ではあると思います。ですので、詳細な分析というものはなかなか難しいところがあると思いますが、ただ、多分この2009年度のデータというものが、ちょっとリーマンショックの影響は受けているのではないかというふうにお感じになるのはおっしゃるとおりだと思いますので、引き続き2010年、2011年とか、経年的にデータを見ていかなければ、なかなかこうした評価が難しいのは確かだと思っております。

西岡委員長
はい。そうですね、東京都の山本さんから。

山本委員
今の2009年のデータですけれども、確かに景気の影響があるんですが、前制度のほうでも同じ年の削減量の計画書というか、結果報告書を出していただいておりまして、その中で、全体では150万トンぐらいの削減量が出ているんですが、そのうち7割ぐらいが個別の対策が当たるような形になっているんですね。ですから、7割ぐらいについてはどういう対策で削減したかという裏づけが出ていますので、実際は省エネ対策ですので、それが実際にどれぐらい効いてくるか、推計値もありますので、確実に裏づけはできませんけれども、ほぼ6割から7割位については、対策が講じられて削減したということで、結果報告書、それぞれの事業所から出ておりますので、景気の影響もあり、対策もあって、これぐらい削減が進んでいるというふうに見ております。
それからあと、クレジットの件で少しお話が出ていたと思うんですけれども、ここでお示ししているのは、今年の9月の段階に申請が出てきたもので、一番最初です。第1番目の申請状況です。これからどんどん申請が出てきますので、この5年間のうちにクレジットの申請が出てきます。今は22万トンですけれども、どんどんもっと量が出てくると思います。
義務履行のためには、恐らく22万トンでは足りませんので、もっと出てこなきゃいけないのと、あと、ここで出ているクレジット以外に、義務対象の事業所が、義務以上に削減した超過削減量というものがまたクレジットで出てきます。これについては、先ほどの2009年のところにありますけれども、17%以上も削減している事業所がある程度ありますので、そういったところはかなりそのクレジットの供給事業所として期待ができますので、そこから今後クレジットが供給されて、削減ができないところに回っていくんじゃないかというふうに期待をしております。
それから、今のところの2009年の今後の見込みのところですけれども、これはこの先5年間の計画もきいているんですね。それと現在の2009年の実績を合わせてみると、7割ぐらいの事業所が削減が達成できるだろうという見込みなので、これは最終的にどうなるかわからないんですけども、現在の削減実績に対してまた対策を打っていくと、さらに削減が進んでいくんじゃないかなという見込みで、ここはちょっと書かせていただいております。ちょっとわかりにくくて恐縮です。
それからあと、自立・分散の拠点のお話がちょっとあったと思うんですが、自立・分散だとどうしてもコジェネレーションですので、熱の有効利用というのが大変重要になってまいります。ですから、熱がうまく使えないところで、その自立・分散型というのはなかなか難しいと思っておりますので、その観点も含めて、場所としてはある程度限定されていくのではないかなというふうに考えています。すみません。補足でございました。

西岡委員長
どうもありがとうございます。それでは大塚委員。

大塚委員
2点ほどちょっとお伺いしますが、簡単なことですけど、キャップ&トレードについて、13ページのこのビルオーナーとテナント事業者の協力体制はなかなか難しいことが多いと思いましたが、これは結構うまくいっているんでしょうかね。何か困ったこととかは出てきてないかというのを、ちょっと一つお伺いしたいところがございます。
それから二つ目の点は、クレジットについてですけども、頑張ってCDMは入れないように多分されていて、そのまま続けばいいと思いますけども、これは先ほどの話だと、超過達成のほうのクレジットを使って何とか頑張るという多分ご手段だと思うんですけども、その辺もちょっと確認をさせていただければと思います。
それから最後の要望のところですけど、東京都さんは非常に熱心にやっておられまして、キャップ&トレードも早くから入れておられますけども、国はちょっとはしごを外したような状況になっていますので、是非我々としては真剣に受け止めなければいけない。特にキャップ&トレードのところですけども、真剣に受け止めなければいけないのではないかと思っております。以上でございます。

西岡委員長
はい。2点、お願いします。

千葉係長
ご質問ありがとうございます。1点目、テナントとオーナーの関係、スライド13のところなんですけれども、やはり制度を始める段階としては、なかなかテナントさんはお客様ですので、どうやったらいいのかというところも、オーナーさん側にはあったと思います。でも、2年たっておりまして、この夏の節電対策のアンケート調査をやったときに、幾つか複数のビルオーナーさんから、このテナントビルへの対応の話で、ビルオーナーさんとテナントさんとの省エネ会議みたいな場をつくったわけですね。その場を使って対策の提案をやりましたとか、もしくは、その場じゃなくても、テナントさんのところに直接行ったときに、テナントさん側でこの対策はできるという、もうリストをつくってくださっていたとか、やはり最初の対話のルートができたということは、この夏にも凄く大きく貢献できたのではないかというふうに考えているところでございます。
また、オフセットクレジットでの海外クレジットを利用する可能性があるかというところでございますが、当面今のところは、我々はその想定をいたしておりません。
3番目のほうは、是非宜しくお願いしたいと思います。

西岡委員長
どうもありがとうございました。これでヒアリングを終わりたいと思います。千葉さん、どうも本当に詳細なデータをありがとうございました。
本日はエネルギーという話、それから今の東京都の極めて詳細な実例ということで、皆さんも活発にご意見をいただきまして、どうもありがとうございました。
それではヒアリングの部を終わりまして、次の議題ということで、今後のスケジュール。事務局よりお願いします。

低炭素社会推進室長
今後のスケジュールでございますが、本日の会合と同時間で、第5回のエネルギー環境会議が開催されておりまして、その中ではエネルギー政策、また温暖化の政策につきまして基本方針が議論され、決定されているというところでございます。その中身につきましては、スケジュールといたしましては、来年の春ぐらいにエネルギー、また温暖化の選択肢を提示し、国民的議論を経て、夏ぐらいに戦略を決定していくということになってございます。この議論の中につきましては、中央環境審議会の地球環境部会で、第4次の環境基本計画の温暖化部分として取りまとめいただきましたものもインプットをして議論をいただいております。
今後のスケジュールといたしましては、総合エネルギー調査会、また原子力委員会、温暖化につきまして中央環境審議会、こちらで議論をし、選択肢などを提示するようにということがこの基本方針で取りまとまるということでございますので、それを受けまして、年明けから具体的な中身について、小委員会、また地球環境部会のほうでご議論を深めていただきたいというふうに考えております。以上でございます。

西岡委員長
どうもありがとうございました。それでは、宜しゅうございますか、今の件につきまして。

地球温暖化対策課長
あと、またその他でございますけれども、ただいま今後のスケジュールで説明いたしましたように、次回日程につきましては、1月に開催を予定しております。詳細につきましては、追って事務局から連絡を差し上げたいと思っております。また、いつものごとく議事録につきましては、事務局で取りまとめまして、ご確認いただきました後にホームページで掲載をさせていただきますので、宜しくお願いいたします。

西岡委員長
どうもありがとうございました。参考資料はもう説明があったのですか。

低炭素社会推進室長
最後に、参考資料として配付させていただいております、則武委員から情報提供としてご提供をいただいておりますが、株式会社リコーの経済社会研究所が、12月19日にまとめ、公表されたものでございまして、さまざまエネルギーに関しての取りまとめをされているということで情報提供がございました。以上です。

西岡委員長
皆さんどうもありがとうございました。本日の会合はこれで終わりにしたいと思います。

午後 6時11分 閉会

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