中長期ロードマップ小委員会(第18回) 議事録

日時

平成22年11月25日 9:04~12:33

場所

東海大学校友会館 望星の間

議事内容

  1. 1.開会
  2. 2.議題
    1. (1)中長期ロードマップ小委員会のとりまとめに向けた議論について
    2. (2)その他
  3. 3.閉会

配付資料

資料 これまでの議論のとりまとめに向けて(案)
参考資料 中長期ロードマップ小委員会におけるこれまでの議論のとりまとめに向けて

午前9時04分 開会

○地球温暖化対策課長 おはようございます。お待たせいたしました。若干遅れていらっしゃる委員がおられますけれども、定刻を過ぎましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会中長期ロードマップ小委員会の第18回目の会合を開始させていただきます。
 今回は、前回もご議論いただきましたけれども、この小委員会におけるこれまでの議論のとりまとめということに向けまして、前回のご意見も踏まえまして事務局のほうで資料の案を作成いたしました。それについてご説明をし、ご質問、ご意見をいただきたいと思っております。
 なお、本日、笹之内委員がご欠席でございますけれども、説明員としてトヨタ自動車株式会社環境部担当部長の大野様にご出席をいただいております。
 では、今後の進行につきましては、西岡委員長にお願い申し上げます。

○西岡委員長 おはようございます。18回の委員会でございます。
 まず最初に配布資料の確認をお願いいたします。

○地球温暖化対策課長 お手元の資料でございますけれども、議事次第、座席表に加えまして、今日は資料は1つでございますので、番号はついておりませんが、これまでの議論のとりまとめに向けて(案)というものでございます。それから、参考資料といたしまして、横長の資料がございますが、これは前回ご議論いただきましたものに、ご意見を踏まえて加筆修正をしたというものでございます。
 以上、ご確認をいただければと思います。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。まとめということで資料が非常に簡素になってきて、非常に助かっております。
 本日は、この中長期ロードマップ小委員会取りまとめに向けた議論ということでお願いしたいと思います。
 全体の本日の構成といたしまして、まず皆さんから先回の小委員会でご意見いただきました分につきまして、それを取り入れた形でのとりまとめの案というのが出ておりますので、それについて説明していただき、その後、2部に分けますけれども、まず簡単な質問だけということで前半ご意見をお伺いしまして、そしてご意見につきましては、小休止を入れた後かと思いますが、入らないかもしれませんけれども、その後じっくりとお伺いしたいという具合に考えております。
 また、今日のご意見、すぐには組み入れたものがなかなかできにくいかと思いますけれども、次の私どもの小委員会は、12月21日に後ほど話があるかと思いますけれども、予定しております。時間がございますので、その間に皆さんのご意見を十分取り入れたものにしていきたいという具合に考えております。
 そういうわけで、今日はフルに皆さんのご意見を引き出したいということで、議事を進行していきたいという具合に考えております。
 それでは、まず最初でございますけれども、土居室長のほうから、資料及び参考資料に従いまして、説明を願いたいと思います。よろしくお願いします。

○低炭素社会推進室長 それでは、資料に基づきましてご説明を申し上げます。
 まず、参考資料のほうで、前回ご議論いただきまして追加、修正したものがございますので、該当部分についてご説明をいたします。
 おめくりいただきまして8ページ目でございます。こちらにつきましては、温室効果ガスの排出量の推移とコペンハーゲンアコードの削減目標との関係を各国で比較したものでございまして、主要国としてアメリカ、日本、EU、イギリス、ドイツというところを並べておりまして1990年を100とした場合の2008年現状と2020年、2050年の目標、それぞれ宣言されたものをとりまとめてございます。
 続きまして、11ページ目でございますが、世界全体でのエネルギーの状況について、今後の見通しがどのようになっているのかというご指摘がございましたので、国際エネルギー機関が出しております「世界エネルギー見通し2010推計」こちらをグラフ化しものを掲示してございます。赤色が現状施策シナリオということでございますけれども、2020年には2008年比で21%増、2035年には45%増というものでございますけれども、450ppmシナリオにした場合には、2020年で9%、2035年については▲26%ということが求められるというものをグラフ化してございます。
 次の12ページ目は、改善の遅れに伴う将来投資の増加という形で、こちらもIEAの推計を載せてございます。右の図でございますけれども、対策が遅れることによりまして、2010年から30年の投資に差が出てくるというところで、特に民生分野につきましては、6000億ドル分、産業分野につきましては、3300億ドル分、追加投資が必要になるという推計が出ております。
 あと、今後の原油価格の見通しというものが13ページ目に載っておりまして、現状施策シナリオでいきますと135ドル、450ppmシナリオでいきますと90ドルということに推計がされております。
 続く14ページ目につきましては、2050年でのエネルギー技術の見通しというものでございまして、こちらもIEAのものでございますけれども、エネルギー供給側、需要側でそれぞれ対策が必要になるということで、左のグラフにおきましては、ベースラインでいきますと、2050年に570億トンに達しますが、これを世界半減シナリオにいたしますと、140億トン削減するということで、430億トン分の削減が必要になってくるということであります。
 主なものが緑色の囲みで書いてありますが、CCSから始まりまして、最終消費分野での効率改善というものまで見込まれておりますが、それぞれどれぐらいの比率であるかというのが円グラフで示されておりまして、円グラフの内側のオレンジのところが需要側の対策、約60%、エネルギー供給側のものが約40%期待されるということが示されてございます。
 続きまして、15ページ目でございますけれども、2050年段階で一次エネルギーの供給見通しがどうなっているのかというもので、特に化石燃料がどれぐらい役割を占めるのかというものも別途切り出してございます。ベースラインでいきますと、2050年、右から2つ目の棒グラフでございますが、2007年から比べまして84%、トータルとして増えるということでございますが、450ppmシナリオになりますと、化石燃料部分を約60%削減するというシナリオになってございます。ただ、化石燃料がかなり小さくなる、0になるというわけではありませんで、全体でも約半分ぐらいを担っているということで、重要な役割を果たし続けるというのは変わらないというのがこのグラフから見てとれるかと思います。
 あと若干飛びまして、45ページ目でございます。45、46、47ページにエネルギー強度の変化率、炭素強度の改善率、そして、CO2の排出量の改善率がグラフになってございます。こちらのグラフにつきましては、5年平均で記載されてございまして、主要各国の動向が記載されております。また、グラフの中ほどにピンク色、オレンジ色、緑色の横に線が描いてございますが、こちらは日本の2020年目標を実現する場合の改善率というものが、上から25%削減、20%削減、15%削減を達成した場合の変化率、改善率のところに目安として線を引いてございます。
 まず、45ページ目のエネルギー強度変化率でございますけれども、赤線が日本の変化でございまして、1996年にかけましてかなり変化率が悪化してきているというところでございます。底を打ちまして、近年ではそれが改善されつつあるというところでございます。
 46ページ目のものが炭素強度ということで、一次エネルギー当たりのCO2の排出量ということでございますけれども、こちらも赤線が日本でございますが、2003年にかけまして悪化をしていると。こちらにつきましては、原子力発電の利用率の低下であるとか、石炭火力発電の増加に伴って悪化をしてきたというところでございます。近年は改善はされておりますけれども、25%、あと15%削減というラインにはまだ差があるということでございます。
 あと、この図の一番右のところに白抜きの赤丸がついておりますが、こちらは、2008年段階で原子力発電施設が長期停止しているということの影響がありますが、その影響がなかった場合どれぐらいの炭素強度になるかというのを試算しまして、グラフの中に書いておりまして、ちょうど20%削減と15%削減の間ほどに該当するということかと思います。
 続く46ページ目がCO2の排出改善率ということで、同じく5年平均で書いてございます。近年でいきますと、この赤線のとおりでございますが、先ほどと同じように、一番右のところに原子力発電が長期停止しなかった場合の試算をしておりまして、こちらも日本の20%削減、15%削減の間ほどに位置するということになってこようかと思います。
 続きまして少しまた飛びますけれども、81ページ目でございましてこちらは修正のポイントでありますが、この図の右肩に「修正」と書いておりますが、これは間違いでありまして、修正はないので、この緑色のところを消していただければと思います。
 あと、88ページ目でございますけれども、こちらは2020年25%、2050年80%削減に向けまして、どのような技術が必要なのかということを概念図として描いてございまして、2020年につきましては、現在ある技術、省エネ技術等を積極的に購入又は投資をいただくということによって削減するという図でございますし、2050年に向けましては、人材育成であるとか、低炭素型のインフラを構築していくことに着手するであるとか、革新的な技術の開発であるとかその実証が重要であるという概念図をつけてございます。
 また次のページでございますけれども、89ページ目には、前回、投資を促進する手段として[1]から[4]まで示してございましたが、この図でいきますと、左側のところに幾つか加筆をしてございまして上の部分では需要を創出していくという施策、また、企業の技術開発への支援を行うことであるとか、低炭素技術を世界に普及していくという施策によりまして、初期投資を低減していくことも重要だということを位置づけております。
 あと、91ページ目でございますが、こちらは経済影響への検討の経緯というところでございまして、前回お示ししたものであります。中ほどにある[3]の下に※として注意書きをつけておりますが、タスクフォースの検討時点からの技術の進展であるとか社会情勢の変化、こういったものを見込んで大臣試案であるとか、中長期ロードマップにおけるこの小委員会での分析に反映しているということで、幾つか前提のところが最新のものに変わっているということを注意書きで書いてございます。
 あとまた飛びまして、109ページ目でございますがこちらは前回増井委員のほうからご指摘いただきましたが、税収を温暖化対策に積極的に回すことによって経済成長の鈍化を緩和しうるというお話がございまして、そのことについて資料をつけ加えてございます。左下のところに、税収を家計に一括還流する場合と温暖化対策に積極的に利用する場合のGDPの影響の差をつけておりますが、温暖化対策に積極的に利用した場合のほうがよい値になっているというところが見受けられるかと思います。
 また若干飛びますが、118ページ目以降でございますがこちらにつきましては、各分野のワーキンググループにおきましてとりまとめていただきましたロードマップをそれぞれ記載してございます。
 118ページ目から、住宅・建築分野からスタートしておりますけれども、それぞれ様式は統一しておりますが、図の一番上のところには導入目標をそれぞれ主なものを書いてございます。下の工程表というところで、横の赤い帯については大きな柱立てを書きまして、その中に具体的な施策が盛り込まれているという構造になってございます。これが118ページから各分野、建築物、自動車、鉄道・航空分野、都市、ものづくりと続きまして、再生可能エネルギー、エネルギー供給インフラ、化石燃料・原子力、あと、コンパクトシティの実現、低炭素街区の整備、こういったものが並んでございます。
 以上が追加修正した図表でございまして、それが参考資料としてついてございます。
 もう一つの資料の本体のほうでございますが、この参考資料につけましたものを前回ご議論いただきまして、それをもとに文章化したものが、「これまでの議論のとりまとめに向けて(案)」ということで本日資料としてお示ししてございます。
 1枚めくっていただきまして、スタートとしまして「はじめ」から入ってございます。こちらにつきましては、気候変動問題の重要性であるとか国際的な動向についてまとめてございます。一番最初のパラグラフには、気候変動問題、こちらが国境を越えて人類の安全保障を脅かす喫緊の課題である、国際社会の一致団結した取組が急務になっているということがありまして、そういった背景としましては、2パラグラフ目のIPCCの第4次評価報告書統合、こういったものの抜粋が書いてあります。また、3パラグラフ目には、今年の夏の日本の平均気温の状況なども参考として書いてございます。
 こういった課題でありますけれども、4パラグラフ目で、安定的な気候を享受していくというためには、全世界で排出量を可能な限り早期にピークアウトさせるということと、削減の方向に向かわせるということに貢献することが、すべての国に課せられた共通の責務であるということでございます。
 そして、5パラグラフ目には、コペンハーゲン合意に基づいて、条約事務局のほうに通報した内容が書いてありまして、IPCCが科学的な知見として示したものに基づきつつ、国際的なリーダーシップを発揮するために、2020年25%削減というものを通報しているということでございまして、これによりまして、すべての主要国による公平かつ実効性のある国際的枠組みの構築と、意欲的な目標の合意を引き出すという考えであることをまとめてございます。
 あと1ページ目一番下には、2050年の目標が日米共同メッセージとして支持されたことがとりまとめられておりますし、1ページめくっていただきますと、今年の6月のG8サミット宣言においてもそのことが確認されたということが書いてございます。
 中段、2パラグラフ目につきましては、我が国の状況などを概括しておりまして、エネルギー自給が非常に少ないということ、また、今後、人口の減少、高齢化がさらに進んでいくということを踏まえておりますが、世界全体に占める排出量は4%弱であるということもありまして、日本自らの削減努力のみではなくて、他の主要国による意欲的な取組を引き出すということが極めて重要だということを記載してございます。
 2ページ最後のところにつきましては、全体的に炭素制約の中で活動していかざるを得ないという世界になっていくわけですが、そういった世界の中におきまして、日本はエネルギー資源には恵まれないということでありますが、先進的な技術を有し現在の社会的地位、経済的な地位を築いてきたということは、そういった炭素制約のある中でも国際競争上優位に立つ条件であろうということ。
 そして、一番最後から3ページ目にかけてでありますが、我が国が世界に先駆けて経済と環境の両立を図り低炭素社会の構築をしていくということは、世界の社会経済の在り方を先取りするということで、この実現によって得られる先行利益というのは非常に大きいということを書いてございます。
 あと、3ページ目、2パラグラフ目でございますが、こういった人口の減少、経済の長期低迷という中で、さらに新興市場が非常に台頭しているということで、国際競争も厳しいということでありますけれども、こういった状況の中で低炭素社会を構築していくにあたりましては、経済成長、国際競争力の強化、雇用と、こういったものを考えていく必要もありますし、エネルギー安全保障を確保しつつ取り組まなければいけないということが留意点として書いております。その反面といたしまして、世界トップクラスの環境エネルギー技術を持っているという日本は、この分野でまず内需を拡大し、競争力をつけた上で外需を獲得するチャンスでもあるということが書いてございます。
 その内容につきましては、新成長戦略の中でも、「グリーン・イノベーション」という形で、トップレベルの環境技術を普及・促進していくことによって、『環境・エネルギー大国』を目指していくという方向性としても位置づけられておりますし、4パラグラフ目のエネルギー基本計画におきましても、同じような方向性がきちんと示されておりまして、省エネ、低炭素技術の開発・普及を進めるということと、それの海外展開を促すことが重要であるということが、計画のほうにも記載されております。
 こういった状況の中で中長期目標を達成していく際の重要な観点が、3ページ目の下から2つ目のパラグラフに書いております。国際競争力をつけていく戦略をきちんと持った上で、環境政策を実行していくことで経済の成長を牽引して、新たな産業を創出していくとことが重要な視点として記載されております。
 こういった考え方は国内の枠組みをつくります地球温暖化対策基本法案の中にも明記されてございまして、4ページ目になりますが、法案の中の基本原則であるとか、税、全量固定価格買取制度といったものをはじめとする諸施策をきちんと規定していることでもございますし、社会構造の転換を図りつつ脱化石燃料化ということもこの法案の中で書かれております。
 こういった中で中長期目標をどのように達成していくのかという道筋を検討するために、本小委員会が今年の4月に設置されたという検討経緯が書いてあるとともに、目的としましては、どのような手立てが目標達成に向けてありうるのか、また、自分自身、私たち自身がどのように変わっていかなければいけないのかということを具体的な形にして、地球環境部会のほうに報告するというのがミッションであることが書いてございます。
 このとりまとめの位置づけが3つ目のパラグラフにありますけれども、これまでこの小委員会でご議論いただきました内容に基づきまして、現時点でのロードマップの検討状況をとりまとめ、報告していくというためのものでございまして、中間的なものであるということが書いてあります。
 4ページ目以降はこれまでの検討の経緯が書いてございまして、様々な団体からのヒアリングを行ったことなどが4ページ目から5ページ目にかけて記載してございます。
 おめくりいただきまして、6ページ目には、検討にあたっての基本的な考え方ということでとりまとめておりますが、6ページ目の下からは、中長期目標の達成は現状の延長線上にある社会ではなく思い切った社会経済の変革を促していく必要があるということで、そのために必要な努力、留意点というのも今回明らかにしているということと、考えていくにあたりましての基本的な考え方を4つにまとめてございます。
 1つ目が、長期的な国内外の低炭素化につながって、国内外の確実な温室効果ガスの排出削減を実現できるものであることかどうかということ。2つ目が、国内における温室効果ガスの排出削減の実践に加え、世界市場への我が国トップレベルの環境技術の普及・促進に貢献できるものであること。3つ目が、中長期目標の実現可能性を十分に検証した上で、我が国の経済成長、国際競争力の確保、雇用の促進、エネルギーの安定供給、地域活性化を実現するとともに、経済活動や国民生活の在り方の転換、技術革新、低炭素消費の促進など、持続可能な発展に資するものであるということ。4つ目が、経済活動、国民生活に及ぼす影響・効果をわかりやすく示すとともに、国民各界各層の理解を得ることという視点をまとめてございます。
 7ページ目以降が、3.としまして温室効果ガスの排出についての現状分析ということで、8ページ目が世界全体の排出の状況、9ページ目にはそれの国別のものであるとか、1人当たりの排出量の国際比較の図表を記載しておりますし、10ページ目にはそれをGDP当たりに直したものなどを示して、世界全体での状況を示してございます。
 11ページ目、図表5、12ページ目、図表6につきましては、我が国の温室効果ガスの状況を部門別に記載したものでございます。
 13ページ目が、エネルギー起源CO2以外のガスについての状況でございまして、特に代替フロンのうちHFCが増えているという状況を図表として示してございます。
 これらの状況を頭に入れながら、2050年、2020年の姿を検討していくというのが14ページ目以降でございまして、まず4.としまして、2050年の姿を示してございます。点線の囲みの中に概況を書いてございますが、2050年までに80%削減するためには、温室効果ガスの排出の少ないエネルギーの利用を推進していくとともに、省エネといった取組、この両面が必要ですし、その導入の規模とスピードにつきましては、現在の延長線上にないかなりの努力が必要であるということで、需給両方の取組が相まって達成できる社会であるということを示しております。
 14ページ中ほどからは、この10月にお示しいたしました国立環境研究所AIMチームでの分析の概要を書いてありまして、需要部門につきましては、家庭であるとかオフィスはほぼゼロエミッションになっているという姿、また、乗用車につきましては次世代自動車になっている。あと、化石燃料につきましては、一部の特定の産業における限定的な消費になっていくという姿。これらによりまして、エネルギー消費全体としましては、現状より4割程度削減されるという姿が必要であるということであります。
 また、代替フロンにつきましては、代替物質への転換が進んで、排出量はゼロというのが必要になってくるというものでありますし、供給部門につきましては、原子力、再生可能エネルギーが一次エネルギー供給の7割以上を占めるようになるということと、火力発電所につきましても、CCSを活用することによりまして、電力全体としてカーボンフリー電源になることが必要であるというとりまとめになっております。
 15ページ目に、需要サイド、供給サイドそれぞれでどのような対策が必要になってくるかというのが表の中に書いてございます。
 16ページ目には、その続きでありますけれども、先ほど申し上げたように、需給両面での対策、そして、現在の延長線上にない規模とスピードが必要であるということで、過去との比較が図表10に記載されておりますが、エネルギー強度につきましては、オイルショックから1990年までの間に見られた改善と同等の対策を進めなければいけないということですし、炭素強度につきましては、オイルショック時から1990年までの改善率の4倍近い改善率が必要になってくるということかと思います。
 17ページ目には、このような対策を進めまして2050年の姿にもっていくわけですけれども、必ずしも温暖化対策、CO2削減というものだけではなくて、健康面からの快適性であるとか、ほかのベネフィットもいろいろあるということで、ご議論の中ではノン・エナジー・ベネフィットにつきましても、できる限り定量化をしていただいていったということを書いてございます。
 また、2050年の世界、社会像というのを様々検討いただきましたけれども、幾つかのパターンに分けていただきまして、経済成長志向型であるとか、自立性志向型、余裕志向型といったものに分類してご議論いただいてきたところでございますが、どの社会像におきましても、エネルギーの海外依存からの脱却であるとか、徹底した省エネの推進、たゆみない技術革新、資源生産性の向上、自然との共生、あと、「おもてなし」や「もったいない」といった日本の価値観といったものを発信していく必要があるということですし、こういったものを実現していくためにも、2050年の姿を実現するためのブレイクスルー技術が求められておりまして、そういった技術の開発をすることを社会全体で共通認識にしていく必要があるということで、ここで技術が出てくればウイッシュリストになろうかと思います。
 以上が2050年についてでございますが、2020年の姿というのが17ページ目以降に、5.として記載されております。まず、導入すべき対策技術を検討する手法、どのようなステップを踏んで検討してきたのかということをとりまとめておりますが、技術的に対応可能な技術を積み上げるとともに、関係者のヒアリングを繰り返しまして、その意見を十分に踏まえるということと、あと政府の他の計画との整合をとりながら、実現可能性についての検証を行ってきたというものでございます。
 具体的には、18ページ目以降に書いておりますけれども、まず検討にあたりまして、2020年25%削減ということでありますので、少なくとも25%のうち半分以上を国内での排出削減により達成することによりまして、海外での国際貢献分によるものが補完的なものになるということを考えました。それに応じまして、国内削減15%ケースから始まりまして、国内20%、国内25%という3ケースを設定をして、検討を行っていただいております。
 このほかに吸収源というものが本来あるわけですけれども、こちらにつきましては、非常に重要な分野ではございますが、現在その算定方法などにつきまして国際交渉中で、まだ確定したものがないということがあるものですので、今回の検討の見積りの中にはそれは含めずに、国内での削減と国際貢献分の2つという検討になってございます。
 あとプロセスにつきましては、大きく分けまして3つございまして18ページのクロポツでありますが、産業分野につきましてはどれぐらいの省エネ対策が進むのか、また、今後どのような導入見通しがあるのかということにつきましては、各事業者の方々のほうが精通しているということでありますので、関連業界団体などへのヒアリングに基づきまして、2020年までにどれぐらいの設備更新があり、その際に最高効率の技術に置き換えることがどれぐらい可能なのかということを情報を得まして、それに基づいて検討を進めてきたということであります。
 2つ目に、日々の暮らし、家庭、業務といったものでございますけれども、こちらにつきましては、すでに現在市場にある高効率の機器、断熱住宅、自動車、こういったものの性能を把握した上で、世帯数であるとか年間の自動車販売数こういったものも踏まえまして、2020年までに市場に投入され、需要家によって購入が見込まれる量について推計を行ってまいりました。
 3つ目としましては、エネルギー分野でありますけれども、そのうち原子力につきましては、政府の既存の計画であるとか、関連業界団体の見通し、こういったものに基づきまして、新設の原発の数、稼働率につきまして設定をいたしました。また、再生可能エネルギーにつきましては、閣議決定されました既存の計画であるとか、基本法案に規定されております2020年までに一次エネルギー供給の10%を再生可能エネルギーにするという目標、これが達成できることを前提としつつ、現在導入が見込まれている地点の見積りを行いました上で、太陽光発電、風力発電こういった導入量につきましては、全量固定価格買取制度によってどれぐらい引き上げられるのかということも見込んでの推計を行ってございます。
 19ページに、それぞれ具体例を幾つか挙げております。まず産業部門でございますが、例えば鉄鋼につきましては、現時点では次世代コークス炉が1基導入されておりますが、2020年までに更新が見込まれるコークス炉で順次、次世代コークス炉が更新されていくということで、2020年段階では次世代コークス炉6基という想定になっております。
 また、日々の暮らし(住宅部門)でいきますと、高効率給湯器について例示をしておりますが、国内削減15%ケースにおきましては、今現在これら給湯器の導入が進んでいます単身世帯以外の世帯について、新築時と給湯器の買換時に高効率なものが選択されることが標準になるということを想定して、2900万台の設置を見込んでおります。一方、25%ケースにつきましては、単身世帯以外の世帯におきましては、高効率なものが原則義務化ということに加えまして、単身世帯におきましても、建築主とか賃貸オーナーに高効率給湯器の設置を促していくという施策も加えまして、3800万台の設置を見込むということで、ケースに応じて求められる施策の強さが違うという設定になってございます。
 あとエネルギー分野につきましては、再生可能エネルギーで例示しておりますが、こちらは、環境省が行いました「再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」の結果から、技術的に導入可能と考えられるものをエネルギー種別に推計しております。その後にFeed-in Tariffの買取価格によって導入量が増加すると見込まれています、太陽光発電、中小水力発電、地熱につきましては導入量の増加を見込んでおります。
 一方、物理的な制約であるとか社会的な制約によって一定以上は増加しないと見込まれます風力発電、バイオマスにつきましては、関連業界団体からのヒアリング結果に基づきまして導入量を見込んでおります。例としまして風力発電が書いてございますが、3ケースともに風力発電協会の算定に基づきまして、1131万kwという導入量を見込んでございます。
 このようなプロセスを踏みまして積み上げを行ってきておりまして、20ページ目には、その結果といたしまして、部門別に排出削減の規模を記載してございます。点線の四角囲みにその概要が書いてございますが、家庭、業務、運輸部門こちらにつきましては、今後10年で年率1.5%から2.5%程度削減が必要であるということでありますが、産業部門につきましては、技術対応性なども考慮いたしまして、年率1.1%程度という削減になってございます。それをグラフにしたものが20ページ目に書いてございまして、こちらでは2007年、リーマンショックが起きる前を発射台に、どれぐらいの削減が必要なのかというのを幅でそれぞれ示してございます。
 また、それぞれの部門でどれぐらいの削減になるのかというのが21ページ目以降に記載してございます。21ページ下が家庭、業務分野でございまして、全体の排出量に占める割合が家庭部門で13%、業務部門で18%でございますが、排出量の増減で見ますと、1990年から継続して排出量が増加していると、このためトレンドを大きく変える必要がある分野であるということでありまして、具体的な中身としましては、家電製品、OA機器を高効率にする、給湯も高効率にするこういった対策が必要になってくるということで、具体的な対策が22ページ目の図の中にそれぞれ住宅断熱性能の向上など列記するとともに、どれぐらいの導入量が必要なのかというのが削減対策という形で記載してございます。
 23ページ目が運輸部門でありまして、全体に占める割合は18%の排出量でございまして、近年でいきますと、排出量としましては減少傾向にあるというものでございます。こちらにつきましては、燃費の改善であるとか交通流対策、こういったものによりまして、今後10年で年率2%から2.5%の削減が技術的に見込まれるというものでありまして、具体的な内容につきましては23ページ目の図の中に燃費改善、バイオ燃料の転換など、項目とその導入見込み量が記載されてございます。
 続く24ページ目が産業部門でありまして、排出量に占める割合は33%ということでありますが、近年、排出量としましては減少傾向にあるというものでございます。削減可能性につきましては、対策の積み上げと、さらに関係業界団体へのヒアリングの結果を反映いたしまして、素材4業種における対策、また、分野全体を横断的に高性能ボイラーの導入であるとか、燃料の天然ガスへの転換、こういったものを見込んでおりまして、年率にしますと約1%程度の削減が技術的に可能と見込まれたということで、具体的な内容については24ページ目の図の中にそれぞれ書いてございます。
 25ページ目が、非エネルギー分野ということで、フロンなどの対策を書いておりまして特に代替フロンなど3ガスにつきまして、重点的な対策を行うことによって、2007年度から7%程度の増加ということを1%程度の減少にするということが技術的に可能であると見込んでございます。
 あと26ページ目が、エネルギー転換部門ということで、先ほど申し上げましたように、原子力発電所につきましては、既存の計画などに位置づけられたものとして新設9基及び稼働率85%への上昇するということ、あと、再生エネルギーにつきましては一次エネルギーに占める割合を10%以上にするという目標を達成するということで考えまして、2007年比にしますと約4割から5割の削減が求められるということでございます。
 具体的なそれぞれの導入量につきましては、27ページ目の図の中に太陽光であるとか風力の導入量が書いてございます。このように分野別に検討を行ってきておりますが、具体的にどのような対策技術が必要なのかというのが、27ページ目の下から事例を書いておりまして、5-3.でございます。
 具体的な数字につきましては、28ページ目以降から、各分野ごとに主な対策の項目と、2020年、3ケースごとにどれぐらいの導入量が見込まれるのかということが表として記載されておりまして、それが31ページ目までとりまとめをしております。
 こういった対策を導入することの費用について、32ページ目からとりまとめをしておりまして、5-4.としてまず必要な投資額が記載されております。この削減目標を達成するために必要となります初期投資費用と追加投資額、これは、低炭素型の技術と従来型の技術の初期投資の差、これに対策の導入量を掛け合わせたものでありますけれども、今後10年間でそれぞれのケースの結果としまして、58兆円から96兆円という幅で試算されております。
 この投資額の考え方といたしましては、温暖化による社会経済への影響をこれを緩和するための対価であるというのがまず始めにありますし、これらの技術を広げていくということによって国内の需要を喚起するとともに、外需の獲得、そして最終的にはグリーン・イノベーションにつながっていく投資であるというふうに考えるべきであるというものがあります。また、エネルギー使用量が削減できますので、日本全体としましては、長期的にはこの費用は回収されうるというものも試算もしております。
 初期投資の全体額としては、32ページ目に図表21として書いておりますが、15%ケース、20%ケース、25%ケースということで、それぞれ導入量が多く見込まれるものを書いておりまして、合計のところに58兆、78兆、96兆というものを試算としてまとめてございます。
 33ページ目には、これらの追加投資についてどのように考えるべきかというものをまとめておりますが、「第一に」といたしまして、これらの温暖化対策への投資につきましては、温室効果ガスの排出を引き起こす気候変動が社会に与える影響を緩和するために必要な投資であるということでありますし、投資を行わない場合には気候変動による影響を被るわけですけれども、長期にわたって将来世代の負担を軽減していくという観点も必要であるということであります。どれぐらいの影響があるのかということでありますけれども、ここに例示としまして、英国で出されましたスターン・レビューの話、こちらの被害額想定としては、1人当たりに直しますと、5%から20%程度の消費額の減少になるということでありまして、これらを防いでいくための投資であるという考え方であります。
 第二の考え方として、33ページ目下にありますが、グリーン・イノベーションを実現するための投資であるということで、成長戦略にも位置づけられた方向性を実現するための投資であるということを考えております。
 34ページ目には、太陽光パネルの例としてありますが、まず内需がありまして、それによって国内で販売であるとかアフターサービスを含めたノウハウが確立されると、これらのシステム全体として信頼性を高めることによってその結果として外需の獲得にもつながりうるということをまとめております。
 あと、2パラグラフ目につきましては、エネルギー費用の削減、節約ができることによって、投資が長期的には回収できるということでありますけれども、ただ、個々の家庭であるとか企業によっては、回収可能な金額というのは条件によって変わりうるわけですので、初期投資費用の低減、こういった施策が必要になるということが書いてございます。
 あと、35ページ目でございますけれども、これらの対策技術を導入していく、これを後押しする施策の検討ということでございまして、点線枠囲みにありますが、まずは一番大きいのが民間投資を喚起していくということが一番の鍵になってくるということで、まず消費行動の変容を促すことによって低炭素型商品の購入を促進していくということが重要であると。それに加えまして、投資リスクを軽減して低炭素製品に係る設備投資、これを促して国内市場を創出していく、こういったものが重要であるということがございます。これらの取組を進めることによりまして競争力をつけて、外需獲得にもつなげていく、こういった視点が重要であるというのがまとめとして書いてございます。
 35ページ目中ほどにありますが、民間投資の喚起が鍵となると。現時点でいきますと、日本の財政状況というのは非常に厳しいということがありますので、民間投資を喚起するという観点から、政府はメリハリのある施策を効率的に実施していく工夫が必要であるということが求められますし、いかに投資先として低炭素技術が選択されるようになるのかという仕組みを考えていく必要があるということであります。
 2つ目といたしまして、施策の導入に優先順位をつけていく必要があるということで、まず2020年につきましては、施策効果が大きく、即効性の高いものが優先順位ではあるということではありますが、加えまして、低炭素社会を構築するための基盤をつくっていくこういった施策も早いうちからスタートする必要があるということであります。また、2050年80%削減を見据えた場合につきましては、低炭素社会構築の基盤となる人づくりとか、研究開発、インフラ整備、長期的な土地利用に係る計画策定、こういったものを長期的、継続的に力を注いでいく必要があるということでありまして、具体的な内容は、ワーキンググループから報告いただきましたものを、36ページ目以降にまとめてございます。
 まず、36ページ目が日々の暮らし分野ということで、家庭、業務、運輸、こういったものの施策をとりまとめております。36ページの表24につきましては、住宅分野に必要な施策ということで、環境性能基準の義務づけであるとか、表示の義務づけ、トップランナー基準の継続的な見直し、こういったものが必要になってくる。あと、見える化など、国民の行動を変容させていく施策も重要であるという報告をいただいております。
 37ページ目上が建築物分野で、こちらは住宅と同じような施策が必要であるということがまとめられております。37ページ目下は自動車分野でありまして、次世代自動車の普及、従来車の燃費改善というのが重要でありまして、これらを進めるためには、中ほどにありますが、環境性能との対応をよりきめ細かく考慮した税制・補助制度、こういったものにしていくことが求められる。また、使い方の部分につきましては、エコドライブ、カーシェアリングこういったものを押し進めるために、ハード・ソフト両面からの支援策が必要であるというとりまとめになっております。
 これらを進めていくために、38ページ目でございますけれども、コミュニケーション・マーケティングも非常に重要な分野でございまして、いかに低炭素機器を普及させていくかということでありまして、38ページ目下でありますが、第一弾としましては、打てば響く層これを対象に情報提供をして、初期需要を喚起することによって、量産効果による価格低下を実現していくという施策であるとか、環境コンシェルジュによるアドバイス、情報提供といったものも重要であるというのが報告としてございました。
 40ページ目がものづくりでございまして、国内で低炭素技術の市場を創出していくということ。そして、その技術をもって海外市場の獲得につなげていくという視点が重要であるということがございます。今後、エネルギー価格が上昇するということが見込まれる中で、低炭素であることが高付加価値製品としての魅力の一つになるということがありますので、それらをサポートするための戦略的な支援が必要であるということ。
 具体的には、図28にございますが、人の育成と場の創出から始まりまして、海外市場を獲得していく観点からの低炭素経営、環境、金融の浸透、これを押し進めるための施策、あと、低炭素技術を国際的に展開するための国際基準であるとかルールづくりこういったものが求められるということが報告されてございます。
 エネルギー分野につきましては、42ページ目でございますが、まず火力発電につきましては、高効率発電技術を導入していき、化石エネルギーの利用に伴うCO2を低減していくということ、あと、原子力発電の利用拡大、こういったものが重要ですし、Feed-in Tariffなどを使った再生可能エネルギーの普及基盤の確立、あと、それをさらに押し進めるために地方公共団体による率先導入こういったものも重要になってまいりますし、次世代送配電ネットワークの検討であるとか、スマートグリッドの確立・展開こういったものも報告されております。
 また、固定価格買取制度につきましては、最大限の普及を進めていくという観点から、どのような姿が望まれるのかという検討もいただいておりまして、その結果が図表29としてとりまとめになっております。
 横断的な分野としましては、地域づくりということで、43ページ目にございますが、これまで特に都市におけるCO2の排出増加、これが、自動車の移動を前提としたまちづくり、こういったものに起因してくるということもございますので、自動車における個別技術の導入を促進するということも重要でありますけれども、地域・市街地・地区・街区とこういった単位にきめ細かく分け、体系的に対策を展開する必要があるということで、具体的な方策としましては、図表30にございますが、公共交通機関の整備であるとか、あと地域の未利用エネルギーの利用を促進するための支援の枠組みづくり、こういったものであるとか、地域づくりを推進する担い手の育成、こういった施策が求められるということを検討いただいております。
 あと、農山村サブワーキングでは、43ページ目の一番下にありますけれども、特に森林による吸収源についてもご議論いただいておりますが、先ほど申し上げましたように、国際交渉の今状況では、今現在決まっておりませんので、ここではまだ明記しておりませんけれども、森林の対策と合わせた吸収源管理も継続的に行っていく必要があるということをまとめております。
 44ページ目が、分野横断的施策といたしまして、基本法にも位置づけられておりますいわゆる3施策の概要を書いておりまして、どのような内容かというのをそれぞれ記載しております。これらの施策を実施していくにあたりましては、44ページ中ほどでございますが、低炭素製品が選択されたり、民間投資を促していくという制度設計が重要であるということであります。
 こういったことによりまして、45ページ目にありますが、全体といたしましては、消費者の行動を変容させていき、需要を喚起していくということ、市場を創出していくという切り口で様々な施策を整理したというものでありまして、それが46ページ目、7ページ目に書いてございます。
 各分野ごとに分けた上で、施策の目的、効果を、消費行動の変容に向けた施策と、投資リスクの低減という観点の施策、市場の創出に向けた施策というマトリックスにしまして、これまで申し上げてきたような施策をあてはめて、どのような位置づけにあるのかというのを俯瞰したものでございます。
 49ページ目には、今お話いたしました2020年と2050年それがどのような関係にあるのかという確認をしていただいておりまして、これらがどのように結びつけられるのかということであります。温暖化対策に要する総費用を最小化する道筋を計算するバックキャストモデルによって分析を行った結果が図表32に記載されておりますけれども、2050年80%と現状を結ぶ経路を想定いたしまして、2020年段階でどれぐらいの削減になっているのかということでありますけれども、この計算によりますと、16%から21%削減という部分を通ってまいりますので、2050年、この長期目標を達成するという観点からいきますと、概ね2020年15%、25%というのは達成しておくべき削減量であろうという確認でございます。
 50ページ目以降が、これらの対策をとった場合にどれぐらい経済影響などがあるのかということの分析結果でございます。四角囲みにございますが、技術進歩を十分考慮せず、単純にCO2排出制約を課した場合につきましては、現状から追加的な温暖化対策を実施しないBAUケースこれとの比較として、GDPとか国民所得の伸びが鈍化するという結果が示されております。一方で、将来を見据えた投資行動であるとか技術革新を促すという効果を見ますと、経済にプラスの影響も及ぼし得るということも示唆されてございます。
 具体的な内容としましては、50ページ目、本文にありますが、まず経済モデルの分析結果を提示する上で留意点をご議論いただきまして、中ほどにありますが、これら4つの留意点が非常に重要だというものもお示しいただいております。
 51ページ目には、これまで昨年来タスクフォースと、今年の初めの大臣試案、この小委員会で検討いただきましたモデルの主なポイントと分析結果が示されております。
 中身につきましては、52ページ目でございますが、まずGDPの部分でございますが、ここから指し示しておりますグラフにつきましては、BAUからの乖離率という形で示してございます。ですので、乖離率がマイナスになるという話でいきますと、BAU自体はGDPであるとか国民所得はプラスの成長になっておりますが、そこからの伸びが鈍化するという意味になろうかと思います。
 あと、それぞれタスクフォース、大臣試案、本小委員会でご議論いただきましたモデルそれぞれをグラフにしておりますが、[1]と囲みました……。

○藤野委員 すみません、説明時間はどれぐらいなんですか。

○西岡委員長 あと10分ぐらいで終わると思います。予定しておりますので。

○藤野委員 そうですか、わかりました。

○低炭素社会推進室長 [1]というのが、先ほど申し上げました技術進歩を考慮せずにCO2排出の制約だけを課した場合にどれぐらいになるのかということで、モデル間の相違が見られる部分であろうかと思います。また、[2]につきましては、将来を見据えた投資行動であるとか技術進歩を促進させる施策の効果を見る部分かと思われます。こういったものが図表35、36、37に記載されてございます。
 54ページ目でございますけれども、国内産業への影響という形でいきますと、化石燃料を多用する産業に対する影響も考えられる一方で、低炭素機器、省エネ住宅こういった関連産業につきましては、製品の増加によるプラスの影響、こういったものも見られるということで、それぞれ適切な配慮が施策をとるときには必要になってくるということであります。
 54ページ目半ばからは、先ほど申し上げました税などの三施策について、どれぐらいの効果、影響があるのかということで、ここでは一定の仮定、55ページ目にある前提条件をインプットした場合の影響ということでありますが、CO2削減効果といたしましては、54ページ目半ばにありますが、エネルギー起源CO2を7%から9%削減できる効果であると。一方、GDPに対する影響につきましては、BAUケースから-0.1%から+1%程度の乖離になるということになってございます。
 56ページ目には、投資回収年数の考え方について記載されておりまして、投資を行うかどうかの判断の一つとして投資回収年数が使われているわけですが、これを長くとるということを促す施策の重要性、また、短い投資回収年数で判断するという場合であっても、いかに初期投資の負担を軽減していくのかということが重要で、57ページ目に施策の具体例を記載してございます。
 あと、57ページ目の中ごろからは、国際的な公平性、国際競争力についての議論でございますが、前回もお示ししましたように、様々な指標が提示されておりまして、短期的にどれか一つに収斂するという動きでは今のところないわけですので、この指標のみを使って削減目標というのが結論づけられるのは今のところ困難であるということで、具体的にどのような指標が提示されているかというのが58ページ目に書いてございます。
 国際競争力の重要性につきましては、59ページ目に書いておりまして、日本全体として、経済成長と温室効果ガスの排出のデカップリングを進めることが競争力の源泉になりうるということを書いております。
 61ページ目からがロードマップの示し方についてでありますが、この内容を国民と共有して議論し、さらに不断の点検、見直しをしていく必要があるということを、61ページ目に記載してございます。
 現時点でいろいろご議論いただきましたものをとりまとめたのが、62ページ目から64ページ目にかけて部門別に書いてございますけれども、イメージとしてはこのようなものでとりまとめられるのかなと思っております。
 あと、25%のうち国内削減分をどれぐらい見込むのかということで、今のところ3つのケースを規定しておりますが、その考え方については65ページ目から記載しております。どれぐらいにするのかについては、それぞれ利点、リスクがあるということと、国民的な議論が必要であるということが記載されております。
 また、66ページ目のところでございますけれども、上から3つ目のパラグラフにありますが、「当然のことながら」という形で15%よりは20%、20%よりは25%のほうが、導入しなければいけない対策技術は大きくなるということですし、それを促していく誘導措置、施策の度合いも強くなるということで、よりチャレンジングなものになるというのは当然のことではございます。
 例示として、断熱改修を進めるための診断というものも一つ大きな施策でございますが、こちらにつきましては、15%ケースでいきますと、受診を奨励するという施策が見込まれておりますが、20%ケースの場合は受診のインセンティブを準備していくという施策に強化されますし、25%の場合は受診を基本的には義務化するという施策が必要になると考えられますので、それぞれのケースに応じて施策の強度が変わってくるということであります。
 また、これまでどのような省エネなどの改善ができていたのかということを、過去のトレンドも踏まえまして、改善の余地もきちんと見ていく必要があるということですし、先ほどご覧いただきましたように、2050年までの通過点であるということを頭に入れた場合の評価も必要になってくるということで、今後ここの議論をさらに深めていく必要があるということでございます。
 あと、67ページ目に「おわりに」とございますが、これらご議論いただいてとりまとめていただきますロードマップにつきましては、国民的議論のたたき台を提供するという意味合いが非常に大きいというものでございます。今後といたしましては、温暖化対策基本法案が成立した後には、基本計画や実施計画こういったものが政府で策定されるわけですけれども、こういった法定の計画がきちんとできて、それに従って幅広い方々が努力をしていくということが非常に重要でありますので、そういった議論の中でもこのロードマップが議論のたたき台になっていくということの位置づけかと思っております。
 最後に、68ページ目でありますけれども、国際貢献分につきましては、日本の低炭素技術が世界の排出抑制に果たしている役割、これが正当に評価されるような方策をきちんと具体化する必要もありますし、また、先ほど来留意点として申し上げているように、吸収源につきましても、国際的な動向も踏まえてきちんと位置づけていく必要があるということでございます。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 先回、私、欠席しておりまして、安井さんにとりまとめをお願いしたんですけれども、参考資料という、先ほど説明のありました資料がお手元に幾つかございますが、これに対してもう少しこういうデータを追加したらどうかというようなご意見が多くございました。それに対しまして、最初に説明がありましたように、重要と思われる資料について追加し、その説明がございました。
 それから、今、「これまでの議論のとりまとめに向けて(案)」というのが出ております。これにつきましては、今後、このロードマップ、皆さんのやっていただいたのが非常に綿密で大部なものでございますので、これまでの議論をとりまとめて、我々は一体何を議論してきたんだというのをきちんととりまとめて、わかりやすい形で国民の各層にお示ししようということでこのとりまとめができております。と言いましても、まだ相当な大部でございますけれども、この中身が非常に重要ということもございまして、1時間かけまして、事務局のほうから説明していただきました。
 まず、今日の議事でございますけれども、まず最初にこの資料の修正の問題、それから、この議論のとりまとめも含めまして、質問に限って、この修正に伴ったものとか、ここはどういう意味なのかといったことだけにつきまして、短い時間で皆さんからのご質問をいただき、そして一度ブレイクを行いまして、その後やっていただきますのは、「これまでの議論のとりまとめについて」、この内容はどうなんだろうと、それが1つ。それから、今後、これでも大変な話だと思いますので、一体我々が国民に向けて言いたいことはどういうことがあるんだろうかということを、短いバージョンでまとめる必要があるかなと考えております。そういうことで、我々の議論のファインディングは何だろうか、どういうことを認識し、そして我々はどういうことを国民に訴えなければといったことについて、これから皆さんのご意見をいただきたいという手順でまいりたいと思います。
 まず最初に、このご質問ということで、この資料及び内容につきまして、とりまとめにつきましてございましょうか。
 はい、どうぞ。

○藤野委員 とりまとめ、どうもありがとうございました。礼儀として言っておきます。
 傍聴席の皆さんにご質問したいんですけれども、このロードマップを読んで、「ああもうこれで環境省に任せたら大丈夫だ」と思った方がいらっしゃったら手を挙げてください。
 誰もいないんですか。

○西岡委員長 いや、そのことについては私のほうの議事に任せてください。
 はい、どうぞお願いします。

○藤野委員 環境省の方でこれをやれば25%絶対できると思ってやっている方はどれぐらいいらっしゃるんですか、手を挙げてください。

○西岡委員長 そのことについても、今日の議事とはちょっと違いますので、ご質問のほうをお願いいたします。

○藤野委員 いや、本当にくやしいです、こんなとりまとめされて。すみません。

○西岡委員長 ご意見をどうぞ。ご質問ですけれども。

○藤野委員 ご質問ですね。本気でやっているんですか。

○西岡委員長 まずそのご意見につきましては、後ほどにお願いいたします。この資料につきましての質問があったらまずお伺いします。短い時間でやりたいので簡潔にお願いします。

○藤野委員 いつまでに完成させるんですか。

○地球温暖化対策課長 今後につきましては、今日のご議論をいただき、先ほど先生からもありましたように、次回は12月21日に小委員会を予定していますので、それまでの間、皆様のご意見をできるだけいただいて、私どもとしては鈴木部会長からの指示もございますので、これで終りということではありませんけれども、今年内の今の時点でのロードマップの議論の到達点ということで、この小委員会でとりまとめいただき、部会に報告をしたいということを考えております。あくまでも今年の現時点のまとめということをさせていただきたいというふうに思っております。

○藤野委員 まだ時間があるということですね。

○地球温暖化対策課長 そうです、次回21日までさらにご意見を個別にもいただきたいと思っております。

○藤野委員 わかりました。ありがとうございました。

○西岡委員長 ほかにご質問ございましょうか。
 はい、荻本委員、どうぞ。

○荻本委員 15、20、25という3ケースが設定してあって、それぞれにいろんな対策が盛り込まれていると。最後のところに25とは決めていない記述があるんですが、何となく25がいいと書いてあって。それで、参考資料のロードマップを見ますと25の数字が書いてあるんですね、ここの構造なんですけれども、3ケースいろいろ事情がある中で設定されていて、望ましいことは25が達成できればいいということがあるんですが、ロードマップのところで代表数字が25になっていると、もしかしてそれがロードマップの数字なのかと、オンリーの数字なのかということが不明確であります。代表的な数字が出してあると、ここの関係はどういうことになっているかというところです。

○西岡委員長 ちょっと待ってくださいね。安井委員、お願いします。

○安井委員 最近発表された「ワールド・エナジー・アウトルック2010」のデータが幾つか入っているんですけれども、これは明らかに時系列的に最近出たばかりですよね。もしこれを掲げるのであれば、これまでの解析との整合性を全部説明しないと難しくなってしまって。おそらくどうなんだろう、私はどのぐらい整合しているかもよくわかっていないんだけれども、その辺りの記述なしにこれだけ載せると、このデータにのっとって計算したかのような誤解を与えてしまうのではないかという懸念があることについてどうお考えかというのを伺いたいなと思います。
 少なくとも事実関係だけ申し上げておくと、この「2010」で出てきた60ページの図表42というやつですけれども、対策を変えるとエネルギー価格に影響するという絵ですよね。日本は4%国家だからあまり関係ないとも言えるけれども、日本がどのぐらい減らすことによってどれにいくかというのは結局わからないわけですよね。これで日本が世界に影響を与えてしまうと、全体的に世界モデルを書かないと結局はわからないという結論になりはしないかなという気がしてしまうんです、これを出してしまうと。その辺りをどのようにお考えかと。

○西岡委員長 増井委員、お願いします。

○増井委員 ありがとうございます。非常に大部な資料なんですけれども、参考資料のほうで経済モデルの方について幾つか載せていただいておりますけれども、98、101、104辺りにAIMの経済モデルの中でGDPのロスが生じるという点について説明が書かれているんですけれども、記述として「貯蓄率が一定であるため」というところが正確ではないということで、このAIMの経済モデルでは、あらかじめ想定されている経済成長を達成するために投資額全体を決定して、その一部として省エネ投資というものを行っていると。ですから、省エネ投資額が増えてくると、どうしてもその生産に向けられる投資が減ってくるといった辺りが正確な記述になりますので、その辺りは訂正をお願いしたいと思います。
 それとあと、同じ資料で105ページの雇用のところについて、この辺りは伴先生ともいろいろ議論しているところではあるんですけれども、右のほうにある注釈の2つ目で、ワークシェアのことについて書かれているんですけれども、これは何もAIMのほうだけではなくて、恐らく伴委員のほうのモデルにも関わってくることだと思いますので、これはもう一つ注と言いますか、項目として示していただいたほうがより正確ではないかなと思います。
 それとあと、「これまでの議論のとりまとめに向けて」というところなんですけれども、1ページ目のところに地球温暖化の影響というものが現れているということが記載されておりまして、この中長期ロードマップでも、どちらかと言いますと、その緩和策の記述が中心となっているんですけれども、実際その影響が現れて、その影響を少しでも押さえる、そういう適応策といったことについても非常に重要であるということが認識されております。そういう適応策あるいはその影響といったところにつきましても、なんらかの記述、もう少し記述があってもいいのかなという気がいたしますので、その辺りはぜひとも追記していただければと思います。
 あと、7ページ目のところで、「基本的な考え方に基づいて」ということで4つほど挙げられております。その前のページ、4ページのところの2段落目に「私たち自身がどのように変わっていかなくてはいけないのか」といった記述もあります。その辺り、どのように変わっていかないといけないのか、もちろん3ポツ目のところに「生活の在り方の転換に資するもの」というふうな記述もあるんですけれども、もう少し我々の生活そのものがどう変わっていかないといけないのか、その指針になるようなものをこの資料「とりまとめに向けて」というところが提示しているといったところを強調してもいいのかなという気がいたしております。
 最後なんですけれども、最後でもないか、35ページのところに、括弧書きの中で民間投資の喚起ということが全体的に最初書かれているんですけれども、この民間投資の喚起というのは、おそらく、その後を読みますと、最終消費でありますとか、あるいは設備投資、両方ですので、ここは「民間需要」としたほうがより適切なのではないかなというふうに思います。これまでどちらかと言いますと、「追加投資」という書き方がされておりますので、このあたり、「投資」という言葉をこれまでもずっと使われてはいるんですけれども、「民間需要」と言ったほうがより正確ではないかなと思います。
 それと最後、長くなって申し訳ありません。52ページ、53ページの図表のところでそれぞれ項目が、このグラフは一体何を示しているのかという項目が抜けておりますので、その辺りきちんと追記していただければと思います。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 ご意見にわたる部分につきましては、また後ほどということで、ご質問ということで。
 則武委員、お願いします。

○則武委員 見直していただきたいなと思う点は多々あるんですけれども、質問だけということで。5ページの3行目に「国立環境研究所のAIMチームにより」というところで、ヒアリングを踏まえた技術積み上げモデルによる試算の議論という形だったんですけれども、このヒアリングの後、各ワーキンググループがいろいろまとめられて報告されたものを反映するという予定はないのでしょうかという点が一点、質問です。
 それから、もう一点は、29ページにも、自動車のところで下に「上記の数字については今後の自動車ワーキングの中でさらに検討していく予定」とかいうのが残っていますが、こういったものは検討していって変える予定なのでしょうか。
 質問は2点だけです。

○西岡委員長 はい。影山委員、お願いします。

○影山委員 今初めて見せられて、質問や意見といってもなかなか難しいので、後ほど意見等を出させていただきたいと思いますが、今見せていただいた中で質問、意見させていただきます。
 最初に実現可能性について、こういうことが必要であるという記述が多いので、実現可能性というよりは、これまで何回か聞きましたけれども、15%なり25%削減するためにこれだけが必要であるという数値が書かれているという認識でよいのかどうか。これがまず一つ目の質問です。
 それから、費用負担については、マクロの数値が出されていますけれども、我々の家計への影響、産業部門への影響などがどうなるのかということを是非出してください、というお願いをしました。今それを行っている最中ですという話でしたが、今回は取り込まずに終りにしてしまうのか、あと一月の間にそれも取り込むような努力をしていただけるのか、についてお尋ねしたいと思います。
 また、経済モデルの分析の限界、あるいは、どのように経済モデルを使っていくのかという話がありまして、50ページにこのような考え方で経済モデルを使っていくということが4点書かれていますが、このような観点で見たときに、こういった分析が本当にできるのかどうか、このモデルを使う使い方を踏まえた分析をきちんとしたのかどうか、についてお聞きしたいと思います。
 さらに、57ページに国際競争力や国際的衡平性の記述がございますが、国際競争力は重要であることが書かれているだけで、これについてほとんど検討していないと考えられますが、そういう認識でよいのかどうか。
 以上、お願いいたします。

○西岡委員長 それでは、屋井委員、どうぞ。

○屋井委員 簡単な質問を二点だけです。
 一点はこのタイトルなんですけれども、ミッションに対応するということで適切なタイトルに変えるのか、このタイトルのままで議論をして中身を決めていくということなのか、これを一つお伺いしたいのと、もう一つは、47ページに、先ほどワーキングの議論もありましたけれども、これも恐らくワーキングの関係のとりまとめの図表ではないかと推察するんですけれども、「地域づくり」という言葉があって、平仄というか、フォーマットがあまり合っていないのはなぜかということと、つまるところ、この表にワーキングの検討の結果を集約しようという意図があるのかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
 以上です。

○西岡委員長 それでは、事務局のほうで返答をお願いいたします。

○低炭素社会推進室長 まず、25%に絞り込んでいるように見えるというお話がありましたが、すみません、そういう意図はございませんで、もしロードマップの示し方の中でそういった限定するような書きぶりがあれば、意図とは違いますので、そこは直していきたいなと思っております。
 あとは、「ワールド・エナジー・アウトルック2010」よりも以前のデータにつきましても、ご指摘いただきましたので、どのような見え方があるのか、事務局のほうで一度資料につきましても精査をしていきたいなというふうに思っております。
 それから、増井委員からいただきましたモデルに関する部分の表記につきましては、正しいものに修文していきたいと思っておりますので、書きぶりにつきましては、ご指摘いただければと思っております。
 適用策の記述につきましては、今、目出し程度で書いておりますが、書ける部分、補強していきたいと考えております。
 あと、7ページ目の国民生活の在り方について、どのような方向性がありうるのかという、指針となる姿の提示ということでご指摘いただきましたので、そこは工夫をしていきたいというふうに思います。
 あと、35ページ目の「民間投資」という表現ぶりでございますが、事務局で書いたときの考え方といたしましては、消費者がより低炭素製品を志向していくという、いわゆる需要を喚起するという部分、需要をつくることによって企業としてもその分野について設備投資を進めていきたいという二段構えかと思っておりますので、ここはそういった意図がきちんと伝わるように表現を工夫していきたいと思います。
 あと、則武委員からいただきましたヒアリングの結果を反映していく作業、また、自動車ワーキングのところにつきましては、「まだ進行中」という表現になっておりますけれども、このとりまとめにつきましても、現段階で議論いただいたところを整理したということでありますので、ワーキンググループにつきまして同時並行的に動いておりますので、その内容を最新のものに反映していくべく連携をとっていきたいというふうに思います。
 あと、影山委員から、「必要である」という表現であるとか、「見込まれる」など、表現が幾つかありますので、そこをきちんと書き分けて、例えば産業部門に関しましては、技術の積み上げで確認するとともに、関係業界団体へのヒアリングでいただきましたデータも反映しているという部分も多くございますので、そこの進度がきちんとわかるように表現を今一度見直していきたいと思ってございます。
 あと、「家計への影響」であるとかという形でブレイクダウンできないかというお話でありますけれども、経済モデルのところの制約、あと、表現ぶりのところでもございますが、わかりやすさを追求するということは非常に重要なんだけれども、一方で誤解を生む可能性もあるということでございまして、今どこまでこういった表現が可能なのかというのを考えておりますので、次回までにまたどこまでできるのかというお話をお示ししたいというふうに考えております。
 あと、経済モデルの使い方につきましては、50ページなどに書いておりますが、ご議論いただきました資料については、資料の段階ではもう少し書いてございましたので、誤解が生じないように表現をきちんと整えていきたいというふうに考えてございます。
 あとは、国際競争力のところは確かにご議論いただいた部分が時間的にも少なかったというものもございますので、ここは次回に向けて議論をさらに深めていきたいと思いますし、また必要な資料がございましたら、ご指摘いただければと思います。
 あと、タイトルにつきましても、逆にご議論賜ればと思いますし、事務局のほうでもこれで必ずいきたいという話ではございませんが、この小委員会でご議論いただいたことを部会のほうに報告する現段階でのとりまとめだということを表したいと思った案でございますが、これでなければいけないということではないということでございます。
 あと、47ページ目の表でございますが、こちらにつきましては、各ワーキンググループでご議論いただいたものを、施策の目的を大きく3つに分けまして整理したらばどうなるかという、一整理の仕方ということでありますので、これですべてワーキンググループのとりまとめを表現するという意図ではございません。仮にこういう整理をしたらどうなるのかという見え方でございます。
 あと、地域づくりにつきましては、なかなか3つに分けました施策の目的にあてはめにくい部分がございましたので、どうしても横長に横断的になってしまっておりますが、今一度事務局のほうでも整理をし直したいと思います。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 先ほど話がございました影山委員の方からのご質問でございますが「このロードマップは必要なことを並べただけなのか」という話がございましたけれども、基本的に先ほどの藤野委員の質問にもございましたけれども、25%になるか低炭素社会に向けて何パーセントになるか、中間目標がどうなるかわかりませんけれども、一体全体技術的に可能なんだろうかと、自転車で2時間のうちに京都まで行けなんていう話をしているんだろうかという話になると、それは違うだろうと。いろんな手順がありますよと、お金もかかりますよと、そういったことを、まず技術があるか、そして、それを推進していくにはどういう手順と政策がいるんだろうかということを明快にするのが私どもの仕事であるかと思います。現在の状況ですと、技術はあるし、やればできるし、いかにそいつをプッシュするかと、そのための手段としてはこういうことがあるということを、我々は今、論議したのではないかなと、私はそう思っているわけでございます。
 あと是非、この結果につきましては、国民各層でよく大セッションしてもらわなければいけないものですから、是非魅力的な題名をつけてもらうということ。
 それから、先ほど一番最後にご説明がありました、それぞれのステークホルダーに分けた表があって、そこにまとめるという形にしておりますけれども、これは漠然とこんなものがありますよではなくて、皆さん一人ひとりが多層にわたるステークホルダーをどうしなければいけないかという観点で一度まとめてみたということです。
 地域づくりにつきましては、個々のこういう様々な研究集会がございますけれども、そういう中でも、特に都市というまとまりというのが非常に横断的にこの問題を実現する先兵となりうるというようなことで、横断的に書かれているのではないかということでございます。
 ご質問につきましては、もしこれでよければ……。
 はい、どうぞ。

○影山委員 今、西岡委員長がおっしゃったまさにその点をお聞きしたかったのですが、検討されていないと思います。技術はあるけれども、技術がどのぐらい普及するかという検討や、施策をどう入れればどのぐらい普及するのかという検討はされていないと思います。その検討が大事ではないかと思いますが、ほとんどされていないのではないかと思います。

○西岡委員長 それはいかがですか、分科会のそれぞれではいかがでしょうか。どこまでいったんでしょうか。事務局はどう把握しておりますか。

○低炭素社会推進室長 各ワーキンググループにおきまして、分野ごとに精査をしていただいておりますので、先ほど申し上げたように、例えば産業分野でいきますと、関係する業界団体のヒアリングを基に実現可能性を深めるということをやっております。ですので、分野ごとにすべて統一した進度になっているかというと、そうではないと思いますけれども、分野ごとに可能な限り進めているということではあると思います。

○西岡委員長 大聖委員、何か。

○大聖委員 そういうことだと思います。私どものケースでは対策をこれ以上追加的に行わないとした場合のベースと、それから、-25、その下の20、15という中間的なものに対して、例えばこれまでのエコカー減税ですとか補助、そういったようなものによる効果も見ながら予想したということであります。いろいろな対策のメニューを総動員しなくてはいけないという点はワーキンググループの中でも考慮されたと思っております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 どうぞ。

○影山委員 産業部門は確かにヒアリングしていただいた、あるいは、公表している数値を入れているものもあると思いますが、全部が全部産業界のヒアリング結果を入れていただいているかどうかは、私が聞いている数値と違うものがありますので、もう少し精査しなければいけないと思います。産業界については、ヒアリングしていただいて、その部分を反映しているということはあるかと思います。
 ただ、例えば家電にしても、給湯器がどのくらい普及するという数値について、どういう施策をしたらそれだけ普及するのか、という検討はされていないと思います。どうしてそれだけの台数が普及するのか、という実現可能性をもう少し精査して、例えば、今、枝廣委員が検討している、どのくらいの方が導入していただけるのかというようなアンケートをとるなど、そのような努力で、どうしたらどのくらいの普及率となるのか、というような議論はされていないのではないかと思います。実現可能性の議論は、甘いというか、私からみるとほとんどされていないに等しいという気がします。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは……。はい、どうぞ。

○低炭素社会推進室長 個別、個別にそういうご議論がまだ残っている部分、合意できている部分というのは残っているかと思いますけれども、例えば19ページ目でもお話申し上げましたけれども、高効率の給湯器につきましては、住宅分野のワーキンググループにおきまして、各15%ケースから25%ケースでこれを促進していくためにどのような施策が必要なのかということを詳細にご議論いただきまして、それぞれのケースにおきましてどれぐらいの具体的な施策が必要になるのかということを議論いただいておりますので、議論していないということではないと思います。あとは、例えばヒアリングの状況が足りないとかいう話であれば、今後ともこの中身は詰めていくということでありますので、引き続き情報なりをいただくということだと思いますが、議論していないということではないと思います。

○影山委員 今おっしゃったのは必要量だと思います。これだけ入るかどうかという議論はされていないと思います。

○低炭素社会推進室長 ここにつきましては、これを導入するための施策としてどれぐらいの強度のものが必要なのかということも議論しておりますので、必要な量というのもありますし、それを裏づけるための施策というのも議論はしているということでございます。あとは、ご指摘いただきましたように、実際には個々の国民なりの需要をいかに引き出していくかということも重要でありますので、ご議論いただいていますマーケティングのところの精査はさらに必要だというふうには思いますけれども、議論はしていると思っております。

○西岡委員長 以上で終わりたいと思います。
 それでは、10分間休憩いたしまして、1時間半残っておりますので、皆さんの自由なご意見をお伺いしたいと思っております。
 11時ちょうどにご参集ください。
 午前10時53分 休憩
 午前11時02分 再開

○西岡委員長 それでは、議論を再開したいと思います。
 今日の予定は12時半までとってあるかと思いますが、もし早めに退席なさる方がいらっしゃったら、言ってくだされば、早めにお願いしたいと思いますが。
 安井委員ですね。わかりました。
 予定といたしましては、これから約90分ございますけれども、事務局のほうの対応もあるかと思いますので、1人に割り当てると4分少々です。それから、ご意見は、また足りないところにつきましては書面でいただきたいと。先ほど申し上げましたように、次のこの小委員会は12月21日を予定しております。カンクン等々ございまして、そういうスケジュールになってございますので、それまでになるべく多くのご意見をこのとりまとめというところに入れていきたいという具合に考えております。
 では、内容はどういうことなんだろうかと。もちろん皆さんからのこれをベースにしたご提案的なところもいただきたいと思いますし、また、我々がやってきたことの中で、共通認識というのはどういうところにあるんだろうかということについてもご意見をいただければという具合に考えている次第です。
 それでは始めますが、安井委員のほうから。

○安井委員 先ほどご質問したことへの回答が十分でなかった点もあって、もう一遍それに関することになってしまうんですけれども、この報告書のスタンスというのは、一応これまでの議論のとりまとめというスタンスでよろしいんですよね。もしそうであれば、先ほど申し上げた「ワールド・エナジー・アウトルック2010」関係の時間的なことを考えて、ここに入れることは適切でないと思います、一度も議論していない。したがいまして、いろんなところから全部抜いていただくことと、59ページのところで最終的な記述があるのでございますけれども、このページも全部削除すべきではないかという気がいたしますね。ここの文章、それから、次の60ページ。60ページの下の図、記憶が定かでないんですけれども、これも多分あまり議論したことがないような気がいたします。ですから、しっかり議論した中身をまとめるというスタンスであるのなら、こういうところは削除すべきではないか。
 先ほど質問いたしまして、事務局からの回答ではなかったんですが、増井委員に確認をとりましたところ、これまでの、例えば投資の回収、エネルギー消費量が下がることによるメリットは、60ページの国際エネルギー機関、IEAの赤い現状施策シナリオというところにのっとっての大体の想定だったようでございます。そういう意味では改良していないわけではないんですけれども、先ほど申しましたように、この一番上、それから、2番目の新施策というのがございますけれども、これは、実を言いますと、私もちゃんと読み込んでいないので正しくないかもしれませんけれども、途上国が行っているサブシディーですね、要するにエネルギー価格を補助するということだけでここまで落ちるという線なんですよね。それから技術を入れたりいろんなことをして、さらに下がるというのがあれで。したがって、先ほど申しましたように、日本が15%やると10%は海外で、それをやると恐らく海外のエネルギー価格は下がる。25を国内でゴリゴリやっていると、ひょっとするとあまり下がらないとか、そういう不安定さがあって、結局、15、25というのは国内だけ見ていてもわからないということをむしろ書くべきではないかという気がいたします。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 では、こちらのほうから。大野説明員のほうから。

○大野説明員 二点ございます。一点目は、先ほどのご質問に関連しますが、例えば車関係で必要な施策が何をすればどのくらい入るかとかいう議論はされているかという話がありましたけれども、確かにそういう議論はされてきたと思います。ただし、議論はされていますが、例えば何千億円のインセンティブをいただければ次世代車が何パーセント普及すると、そういう定量的な結論までは達していないと思っていますので、全然議論されていないわけではないですけれども、これからもそういうことを詰めていかないと、これで十分だとはとても思えないと思います。
 それから、2番目に、これも影山委員のご質問と関連するんですが、きちっと確認したいんですが、この「まとめに向けて(案)」という資料の6ページ目を拝見しますと、2の「検討にあたっての基本的考え方」というのがありますね、これを見ると「80%削減を実現するためには何々が必要であるかを」と書いてありますが、これは明らかにバックキャスティングのレポートだと思っています。そういうつもりで読んでみますと、いろんなページに、何が必要である、何が期待される、何が求められる、何々すべきであると、必要条件がいろんなところに書かれているわけですね。ただ、これは必要条件であって、十分条件とはなっていないわけですから、必要条件だけ書いても十分かどうかはわからない。
 十分条件になるためにはそれなりの保証がなければいけないんですが、そこが留意点という形でぽろぽろ書かれているので、全然書かれていないわけではないと思っているんですけれども、留意点というのは課題に近いので、ぽろぽろと書かれているんですが、国民に見えるようにバシッと課題として書いていただけていないので、その辺の実現性が私から見てもよくわかりません。先回もこういう発言をさせていただきましたけれども、15%減と-25%とどのぐらい違うのかとか、これを見ても全然ぴんとこないので、課題というのをもっときちっと目に見えるように、はっきりと明記しないといけないのではないかという気がいたします。
 一つその点を例として申し上げますと、17ページの真ん中辺に「2050年の姿を実現するためのブレイクスルー技術が求められている」と書いてあるんですね。ですから、2050年はこの報告書はブレイクスルーがないと実現できないと見ているわけです。ところが、2020年はどうかというと、2050年はブレイクスルーが要ると書いてあるんですが、52ページ、2020年のほうを見ると……、すみません、52ページというのは技術の話ではないんですけれども、ほかのページを見ると2020年は実用段階の技術を積み上げたと。だから、「技術的には十分可能な範囲で2020年を見積もっている」と書かれているんですけれども、この技術的に可能と言っているのは本当でしょうかというのがちょっと疑問でして、2020年の積み上げも難しいと考えている委員の方が多いのではないかと思います。
 例えば、さっきの53ページを見ますと、「図表35から37により、対策導入量の増加に伴う価格低減効果といった技術進歩の効果を」と書いてあるんですが、価格がどのくらい下がるかというのが非常に大きなファクターになっているわけで、この文章を見ると、これも技術進歩のうちに含めているわけですね。そうすると、「技術進歩」という言葉の中に価格がどのぐらい下がるかというのが含まれているとすると、必ずしもこの2020年の積み上げというのが十分達成できると、可能なものだけ積み上げましたというふうには見られないと思います。先ほどの補助金の例もありましたから。ですから、そういうところの煮詰めはまだ足りていない。一つの課題というかリスクとして残っているわけですね。自動車ワーキングの報告書を見ると、そこはきちっとうたっているような気がするんですけれども、この報告書を見るとあまりはっきり課題としてはうたわれていないというのが一つの例だと思いますので、必要条件を十分条件にするためには、この辺が課題としてのこっていますよということは、是非、国民にわかるようにうたっていただきたいなというのが私の意見です。
 以上です。

○西岡委員長 では、屋井委員、お願いします。

○屋井委員 地域づくりワーキングという面もありますので、それも踏まえてになるんですけれども、特に地域づくりワーキングという点から言うと、必要性か、あるいは、実現可能性か、十分条件か、いろいろ議論がありますけれども、やはり将来の目標を定めたときには、それに向けてこれぐらいは投入しないと全然話にもならないと、そういうメッセージを出すというところから始まっていますので。逆にいうと、十分条件というものについて検討するところまではいっていないし、いく必要もないというふうに考えていました。それは、今現在の価値観というのか、考え方をそのままでモデル化して計算するのであればなかなか難しいところがありますけれども、2050年という超長期までを考えたときに、世の中も変わるし考えも変わるだろうぐらいのことはおおらかに考えながら、しかしその目標を定めたのであれば、それに向けて進むという方向性をきっちりと示そうということがまずスタートにありました。
 そういう点で、今回この全体の小委員会の報告書が、あるミッションに基づいて方向をきっちりと出すことを期待しているわけですけれども、それに応じて、どちらかというと下支えをするような役割の地域づくりをそこにうまく位置づけて、適切に記載すべきだなと考えていますので、今日の地域づくりワーキングの記載部分についてはまだとてもとても十分ではないんですけれども、是非、全体と合わせながらつくっていきたいと思います。そういうことも踏まえて幾つか意見を申し上げたいと思います。
 14ページ辺りに、2050年の姿というのが出てまいるわけでありますけれども、2050年というわからないと言われればわからないわけですけれども、環境面あるいはエネルギー面というところに着目した書き方で、これは結構なんですけれども、地域とかそこでの生活という面に触れてもう少し書いていただくということが必要ではないかなと考えています。
 次に、23ページ辺りに交通の運輸面で出てきて、何度か議論をしたところでありますけれども、交通流対策、利用の適正化、こういうところもこの小委員会での議論と、ワーキングでの議論と両方オーバーラップしていたりしますので、そこら辺の整理も必要なんですけれども、一定程度のというか、かなりの投資というのか、取組をしないと実現できないというのが、地域づくりワーキングのスタンスでありますし、今までの取組については一定程度評価ができるし、かなり頑張って効率化を進めてきたということはありますけれども、これからさらに進めていくのであれば、これは当然必要になってくるということでありまして、それが無条件に書かれるようなことになると、これは困ったものだなというのが課題ですので、そこについては是非、注意をしていただきたいと思っています。
 それと関連するのが、これも過去にも議論になっているんですけれども、32ページに必要な投資額というのがありましてね。この投資額についても、その他ということで[1]から[5]以外は全部くくられているわけですけれども、この部分にはかなりの部分、2050年に向けて長期的に進めていくということであればさらになんですけれども、投資額というもの中が何に向けて投資するのかということが多少は触れられて、その中に、先ほどの例えば運輸について、これだけ減らすのであればこのぐらいのことはやらなかったら無理だということが、国民にも利用者にもわかるように書いていただく必要性があるだろうなというふうに思います。
 それから、そういうためにも、何でその分野、恐らく物流だけではなくて人流も含めて一定の、あるいは、その地域をより魅力的に、あるいは、活力があり、持続力があるような地域にしていくということが一方で大変重要だということになりますので、その辺りの記述がこれよりももうちょっと前のほうに書かれている必要がありますので、「はじめに」に若干その手のことを触れていますけれども、あるいは、2050年の姿辺りに、先ほど申し上げたような点でも、その辺りをよりよく書き込んでいただくということが必要ではないかなと思っています。
 それから、35ページまで飛びますけれども、そういうことで、35ページになると、これを対策技術の導入を促進する施策だということでより具体的に展開されてきて、地域づくりについてもこの部分にあてはまってくるわけでありますけれども、一見すると、35ページは省エネの製品をいかに多く購入してもらうかと、こういう点にちょっと偏っているような印象を持ちまして。環境省という立場からいうと、環境に配慮した地域なり社会というものですから、社会とは何かということをもう少しかみ砕いていただきたいなと思います。35ページの一番下に「2050年80%を見据えた施策に云々」ということで書いていただいているんですけれども、ここはちょっと2020年の話をしているところだと思いましたので、ここにこれだけ書いてあると不十分かなという感じをいたしました。
 もう少しだけあるんですけれども。49ページは、これはこれで結構なんですけれど、やはり2020と2050とを結ぶという観点からいうと、排出削減の経路という見方、あるいは、モデルからの見方ということもありますけれども、継続的な取組やその連続性、そういうものを担保するためにいかなる社会的な枠組みや仕組みや、あるいは、取組というものがあるか、その辺りに踏み込んで書いていただくほうがより説得力というのか、説明力があるのではないかと思いますので、それは是非お願いしたいと思います。
 それから、最後にもう一点だけ。61ページでこのロードマップの国民との共有と。これも国の立場で国の例えば基本計画を国民と共有したいというそういう立場はもちろんおありだと思いますし、それはそれで悪くはないんですけれども、やはりその間にあるコミュニティや地域、都市、地方自治体といってもいいですよね、そういう様々なレベルでの協力が最も重要だというところもありましてね、その辺りをここで受けてないというのは大変残念で、是非その辺りをきっちり書き込んでいくということも重要だと思います。3ページの「はじめに」には、ちらっと地方自治体が出てくるんですけれどもね、その後がまだ十分受け切れてないということもありますので、そういうことを是非書いていただきたいと思います。
 ちょっと長くなりましたけれども、以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 増井委員、お願いします。

○増井委員 三点ございます。1つ目は、こういう今まで経験したことのない大幅な削減というのを前向きに検討するということで、社会がこれを機に元気になるというそういう視点が必要になってくるかと思いますので、生活なりの発展と言いますか、豊かさというものを維持しつつこういう25%削減というものが実現する、そのためにはどういうふうなことをしていかないといけないのかと、前向きに書いていただくというのは非常に重要ではないかなと思います。
 2点目は、そういった上でメッセージとしては一体何なんのかということで、これまでの検討を見ていますと、産業界のこれまでの取組等からなかなかそこは厳しいでしょうというのがこれまでのヒアリング等での結果で、むしろ民生部門あるいは運輸といったところでまだまだこれから削減できるのではないか、余地があるのではないかということが、これまでの検討モデル等の結果から言えることだと思うんですけれども、そういう民生部門、家庭、日々の生活での取組というのは非常に重要であるといったことですとか、それに関連して、今はCO2のコストなり価格としてほとんど評価されていませんけれども、そういうふうなことを見える化していく、ソフト面・ハード面両面で対策というものに取り組んでいくという、どういうふうなことをしていかなければいけないのかというメッセージをもっと強調されたほうが、よりわかりやすくなるのではないかなというふうに思います。
 3点目ですけれども、この資料の中で施策というふうなことが議論されています。通常、一般的に考えますと、施策というのは基本的に行政側がとるべきものだと思うんですけれども、そういう形で書かれているかと思うんですけれども、記述を見ますと、何々と考えられるとかいうことで、どちらかというと他人行儀的なところがあるというのが幾つか見受けられます。もちろん、政府内部での議論、調整というのがまだでしょうから、そういうところも配慮してこういうふうな書きぶりになっているということも理解はできるんですけれども、環境省として強い意思、こういう25%削減を達成していくためには本当にこういう施策を実現していくんだという強い意思というものをもっと強調されてもいいのかなというふうに感じました。
 以上です。

○西岡委員長 藤野委員、お願いします。

○藤野委員 もう一度発言の機会をいただきありがとうございます。
 先ほどの質問は、本当に覚悟があるのか、この仕事は本当に大変な仕事だと僕自身は思っています。この国をどうするのか、どんな国にしたいのかにつながる、僕にとっては大事なものなんですけれども、皆さんが本当にそういう思いでやられているのかどうかお聞きしたくてあんな発言になって、管理職の方が「まあまあ、落ちついて落ちついて」と言いましたけれども、影山さんが後で「おれも言いたかったよ」と言っていただいて救われました。
 昨日、広島市の環境審議会で温暖化対策をやられていて、担当の女性はエライ困りながらいろいろ資料をまとめていましたけれども、こんな中途半端なものをつくると地方の方が本当に迷惑すると思います。正しくわかったこと、わからないことを伝えていかないと、彼らはまたそれを調べ直して、また同じ質問を外から受けます。国はどうだ、国はちょっとまた表現がよくわからない、するとまた彼女たちも調べないといけない。また無駄な時間を過ごしていく。そうすると、肝心の中身であるどうやって実現するかというところを話す時間がなくなっちゃう。本当に罪なことだと僕は思います。ちゃんとわかったことはしっかりと表現する。わからないことはわからない、でも、こうしたらできるかもしれないということを、我々各ワーキンググループで結構真剣に議論してきたと思うんですけれども、すごいきれいな言葉ばかりこれに書いてあって、何となくできそうな感じはするけど、誰も読んでいる人はできると思ってくれないし、一体これは何のためにつくっているんだろうか。
 僕は、昨日、広島に行って原爆ドームを見て、平和祈念公園に行って、低炭素社会づくりは平和のためにやっていると思いました。広島で低炭素なまちができれば、それでみんながちゃんと飯食えて、仕事できれば。昨日、そこにフィリピンの人がいて、福岡で用事があって、それで仕事あって。彼も電気工学科で、びっくりして、僕はうれしかったので、一緒に写真を撮ったんですけれども、彼はここはとても大事な場所だから、福岡から東京に行く間、2時間だけ寄ってきたと言ってくれたんですね。そういうところで平和だけ言っていても仕方がない。やっぱりどうやって平和で楽しく、そこそこ苦しいんですけど、やれる姿を描いて、実現していくか、示すぐらいの覚悟がそちらにおありかどうか。というか、これは小委員会の資料なので、うちらに覚悟があるかどうかなんですけれども、前のめりで、皆さん死ねとは言いませんけれども。
 また、その広島の審議会のときに田中純子先生という広島大学の疫学をやられている方で、彼女は結構、途上国の奥地に行ってよくやられていて、それもさらに政策展開するというおもしろい人だったんですが、彼女は終わった後に「いやいや、平和だけじゃない、健康も大事だ。平和と健康のために」と。つまり、社会の健康が、平和ですね、マクロな目で見た。ミクロで見た人々の健康、これもとても大事ですね。今、特に高齢化社会ですから、みんな健康でありたい、ぴんぴんころりでいきたい、私もそういきたい。だけれども、そのためにはとても大事な社会インフラは必要だし、まちも、正直言って、クルマの対策というけれども、クルマがないほうが僕は幸せなのではないかと思います。
 ほかの省が書いているような文章になってしまって、どこにフィロソフィーがあるんだろうか、この本体の中には。負担とか絶対かかるんです、当然かかります。本当に大変なことです、これは。でも、気づいた人がやらないと、ノーブル・オブリゲーションだと僕は思いますけれども、気づいたならば、やはり大変だけど、今のままでいくともっと大変なことが起こる、もっといいところにいくためには、今大変だけどみんなで頑張ってデザインして、プロジェクト・マネジメントして、リソース・マネジメントして、サイエンスに基づいた、せっかく100人以上もの専門家が今回集ってやったんですよ。この報告書は最後どういうストラクチャーでやるか、とても僕は大事だと思っていて、せっかくワーキンググループの意見が一杯ありますから、ぜひ生かしていただきたい。
 最後、ここ2日間、滋賀県で持続可能ビジョンというのをつくっている方々にインタビュー調査してきました。持続可能な社会づくりです。2006年の段階で前の国松知事が2030年50%削減を宣言し、今、条例がほぼ通りそうですが、彼らもロードマップをつくっています。当時、環境部長としてそれを中心的にまとめた山仲さんという、今、野洲市長をやられていますけれども、彼にインタビューして聞いたんですけれども、彼が言ったのは、サイエンスに基づいたポリシー・メイキングはとても大事だと。常に誤魔化さない、透明である。せっかくその土壌に乗ってきたと僕は思って、それでいろんな先生にもお願いしながら、また産業界の方も一緒に苦労されながら、多分それぞれの本社に戻れば、何であんなのやっているんだと怒られているのかもしれないですけれども、ちょっとその思いは是非大事にしていただきたいですし、中途半端なものをつくるぐらいならやめたほうがいいと僕は思いました。
 以上です。

○西岡委員長 則武委員、お願いします。

○則武委員 強く語られた後でちょっと引っ張られないようにしないといけないかと思うんですが、意見を申し上げます。
 まず最初に、このタイトルからやっぱり私も気になっていて、例えば4ページの真ん中辺りに、ロードマップという具体的な形にして、中央環境審議会地球環境部会に報告するというものであるということが書いてありますが、今回の報告はそれにあたるのかあたらないのか。あたるのであれば、具体的なロードマップというタイトルにすべきだと思いますし、6ページの下のほうにも「以上の議論を踏まえ、国民各界各層に現時点で中長期ロードマップを提示するものであるという」と書かれていますので、基本的には中長期ロードマップを提示しないといけないと思いますので、タイトルはやっぱりロードマップであるべきだと思います。
 その中で、25%を国の目標とするかどうかは別としても、ロードマップの目的としては、25%を達成するためには何をする必要があるのかを記載すべきだと思います。基本的には何をすべきかという点で記載していただく必要があると思います。やはり私もワーキングでいろいろ議論していただいた中身が少し中途半端な形で入っているように思います。
 方向性として気になる点として申し上げますと、27ページまで飛びますけれども、27ページに5-3.で導入すべき対策技術というところの点線の箱で囲われた部分ですが、この点線で囲われた部分というのは、それぞれその後何を意味するのかがちょっとわからない。まず、ここに書いてあるのは、例として書かれているとはいうものの、高効率給湯器、太陽光発電装置、省エネ基準を満たした住宅などということで、これも家庭部門のことしか書いていません。対策技術に家庭部門だけを例として挙げること自身もおかしいんではないかなと思います。
 そういう部分が、例えば32ページ、これはAIMの資料ですけれども、これも見直すべきだと、図表21、見直すべきだと私自身は思います。基本的にはワーキンググループでそれぞれ議論されている中身が反映されていないと思っております。ここで書かれているのは、ほとんど家庭部門に対しての投資しか今のところ具体的には載っていない。さらに、[4]に高効率給湯器が家庭及び業務となっていますけれども、ワーキンググループの業務部門のところでは、高効率給湯器というのはほとんど記載もなかったと思いますし、もっと必要なものが書かれていましたので、そういったものを反映されるべきだと思います。
 さらには、35ページの対策技術の導入を促進する施策の検討という形で、箱で囲われている部分ですが、ここも国民の部分しか書かれていなくて、国民が買うというふうなことしか書かれてないように思います。同じようなことがほかにもあり、消費者向けの部分だけがなぜかピックアップされて、箱で囲われているところはどこもそうなっているのではないかと思います。そういった意味で、ワーキンググループの議論の中身は、ワーキンググループから出されている提案については記載すべきだと思います。特に業務部門については、以前から申し上げておりますが、削減をしないといけないというところでもありますので、その部分を考えた形で書かないといけないのではないかと思います。
 それから、44ページ、分野横断的施策という形で書かれている部分の真ん中辺りに、「地球温暖化対策のための税は、二酸化炭素を排出するものすべてに広く負担を求めることにより、課税による削減効果を狙いとする」ということが書かれておりますが、その点からいけば、今回の経済評価のところで行われた仮定は余りにもかけ離れたものであると思います。やはり仮定として、経済評価を行うなら、これもやっぱりワーキンググループで示されたものを含めて効果があるようなもので仮定として計算し直すべきではないかと思います。例えば54ページの下から2つ目の段落の「税及び国内排出量取引制度は、制度設計を工夫することにより」というふうに書かれておりますので、制度設計は工夫したものでなければならないと思います。
 それから、先ほどと同様に消費者に偏っているなという部分は、56ページの投資回収年数に対する記載の部分も、下の段落のところに「政策に与える示唆は、投資者がより長い投資回収年数で判断をするよう促したり」ということを書かれておりますが、実際には次のページに書いてあるのは、企業の投資という部分に対してはあまり大きな効果のないものが書かれていて、消費者向けの部分でしかないのではないかと思います。企業が投資回収年数が長くても、企業が投資をするというための施策が必要ではないかと思います。その点ではキャップ・アンド・トレードや、もっと効果的な税とかいうものがなければ、企業の投資回収というのは早まらず、実際に投資に向かわないのではないかと思います。
 それから、細かい点はまた別途意見を出ささせていただきたいと思いますが、最後の67ページのところも、やはり「おわりに」の前のところに「市場に予見可能性を与え、低炭素技術への投資リスクを低下させる観点から」という形で書かれていて、最後に「国内削減の見通しを示すことが期待される」となっておりますが、見通しを示すのはこのロードマップの結果であるのではないかと思います。さらに、見通しという場合には、どんな政策が必要かということが記載されないと、見通しを示せないのではないかと思いますので、ロードマップとしては不確実な部分はあるかと思いますけれども、不確実だという部分は、そういう留意点なりをきちんと示した上で、そこまで踏み込んだロードマップのまとめにならないといけないのではないかと思います。
 以上です。

○西岡委員長 冨田委員、お願いします。

○冨田委員 ありがとうございます。できるだけダブらないようにしたいと思います。
 まず、このロードマップの小委員会での議論は、後ろにも書いてございますように、国民的議論のたたき台にしようと、どういう道筋で中長期目標を達成するのか、それが現実的かどうかというところを、議論の素材にしようということだと思うんですね。この厳しい目標達成には国民のコンセンサスが必要だということを考えれば当然のことですが、それにしては言葉の使い方がどうかなというところが多々あります。幾つか例を挙げますと、61ページのところに「骨太の中長期目標の見通し」というのがあったと思いますが。政治用語だと思いますけれども、何なんだろうかと。以前も聞いたことがありますけれども、非常にわけのわからない言葉かなと思います。
 それから、これは影山さんが最初のほうで質問されことと関係しますが、65ページ、ほかにも出てきますけれども、「技術的には達成可能」「技術的には導入可能」、こういったような言葉があちこちに出てくるわけですけれども、これはどういう意味なんだろうかと。必要性ということと、技術的に達成可能。技術ではできるかもしれないけれども、それが幾らかかるかわからないところをもって、技術的な達成可能かというところの区別、すなわち実現可能性を意味したのかどうかというところが、この言葉でははっきりわからないと思います。
 それから、52ページのモデルのところで「将来を見据えた投資行動」という言葉がありますけれども、これはどういう行動をイメージするんだろうかと。本当に自分たちができるような行動を指しているのかどうかと、もう少し丁寧な説明が必要ではないかなと思います。
 それから、かなり本質的なところになるかと思いますけれども、32ページに投資についての説明のところがありますが、そこで「社会経済への影響を緩和するための対価」だというふうに書かれていますけれども、私はこの言葉はかなりミスリーディングになりかねないというふうに懸念をしております。すなわち、今、私たちが投資をしてもその対価は返ってくるかどうかわからないという地球温暖化問題の難しさがあるわけで、世界で取り組まなくてはいけないということもさることながら、時間的なギャップもありますので、普通の投資に対する対価というと、自分たちが享受できる効果を受け取るというのが対価だと思うんですね。そこのところも少し丁寧な説明が必要ではないかなというふうに思います。
 それから、真水以外の部分に関して「国際貢献」という言葉を使われていらっしゃいますけれども、この言葉でイメージするのはCDMのことをイメージするわけです。貢献という限りは、ビジネスベースでやるものは貢献と言えないのではないかと。追加性の問題が発生する可能性があると。今、二国間クレジットでやろうというふうに取り組んでいることは、決して補完的なものではなくて、日本の国としてやるべき経済発展との両立というような観点を含めてやるべきことであろうというふうに思いますので、もし、国際貢献というくくりで二国間クレジットが考えられるとすれば、それはちょっと違うのではないかなというふうに思います。
 それから、50ページのところに感度分析について書かれています。これは前からこういう書き方がされていて、ここは私も非常に大事だとこの小委員会でも何度も発言させていただいておりますけれども、政策の有無に伴う経済の効果とか影響を把握しようと、それが今回のモデルの一つの経済分析の目的ということでしたけれども、3施策のそれぞれについて、それがある場合、ない場合というような分析というのは、結果的には行われなかったということだと思うんですね。それはモデルの限界というところがあるかもしれませんけれども、これはできなかったところと、本来だったらやるべき、それをすることによって国民のコンセンサスとういうようなことも得られたかもしれないけれども、そういうことはまだできないというようなことも、もしやらないのであれば、そういうことを書くべきだろうというふうに思います。
 以上です。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 大聖委員。

○大聖委員 一つは、具体的に言いますと、AIMの説明がもう少し要ると思います。これを単独で読む方にとっては、どういう因子を考慮して、どんな仮定を置いて、どういうモデリングをやっているのかという、概略で結構ですから、多くの場所で引用されていますので、是非、簡単な解説で結構ですから、お願いしたいと思います。
 それから、もう一つは、今、国際貢献という冨田委員からのお話がありましたけれども、私は、必ずしもそういう売り買いとによる技術供与だけの話ではなくて、我が国のいろんな取り組んできた有効な政策とか行政的な手法がありますので、これをやっぱり使ってもらうというようなそれぐらいの意気込みで貢献をすべきではないかなと、情報とかそれも含めた貢献を是非お願いしたいと思います。
 それから、経済モデルの件ですけれども、これは非常に多くの仮定が含まれていますし、前回も申し上げましたが、やっぱり新興国の経済成長や市場の拡大、技術的な発展、それから、「ワールドエナジーアウトルック」の予測にもありますような今後のグローバルなエネルギー需要、そういう視点を取り入れないとかなり危うい議論になってしまうので、それをきっちりやはり断っておくべきではないかなと思います。
 それから、もう一つ、私どもの立場で申しますと、人材の育成というのは非常に重要であり、この温暖化対策の中で技術でカバーできる部分は確かに大きな割合あると思いますけれども、結局それを支えるのは2050年に向けてやはり人材なのです。ですから、私はそういう育成に日本の将来の浮沈がかかっているのではないかなと思っています。特に環境エネルギー分野の革新的な技術を開発するようなそういう有能な人材の育成と、それから国際的なリーダーシップが発揮できるような人材、これをやはり育てていくことがきわめて重要ではないかと思っています。
 それから、さらにもう一つ、地域づくりの件では、先ほど屋井委員のご発言にもありましたが、私は、社会資本をどの程度投入して、どういう効果があるのかというようなところへいきそうな気がします。ある地域で確かモデルとしてやってハッピーだったかもしれないけれども、オールジャパンではどうなのかというときに、やはり、社会資本全体としてどれぐらいかかるのかというような議論がどこかでいつか必要になるのではないかなという気がしておりまして、その辺も今後の課題だと思います。
 それから、最後になりますけれども、環境省の大きな役割の一つに生活者の行動を誘導するような政策というのが、ほかの省では絶対できない重要な役割だと私は思っていまして、ハード・ソフト両方ありますけれども、特にソフト的な取組、これにどういうふうに環境省としての意気込みをもって取り組まれるのかという、その辺の気迫を感じるような内容を是非盛り込んでいただきたいと期待しております。

○西岡委員長 杉山委員、お願いします。

○杉山委員 重なるところもあるかと思いますので、重ならないように気をつけて発言したいと思います。
 最初に、先ほど西岡先生のほうから時間も限られているので文書でというご発言もいただきましたので、この中身に対しての詳細な意見につきましては別途出させていただきたいと思っています。また後ほどで結構ですけれども、文書を出すそのタイミングと、今後の扱い、その辺を一旦整理していただければと思います。今回全部言わなければいけないのか、また次回以降もあるのかというところにも絡んできますので、是非そこはお願いしたいと思います。その上で、内容について若干コメントをさせていただきたいと思います。先ほど来どなたかからも出ていますし、藤野さんが熱く語っていましたが、この国をどうするのか大きな課題だと、私も基本的にそういうことだと思っています。この環境問題については、経済的な制約、暮らしの中での制約というものもある意味受けていかなければいけない代物だろうと。そうしたときに、中長期かつ国家戦略として非常に重要な位置づけであるという書き方をしていかないといけないというふうに思っています。前回のときにご意見申し上げまして、今回、「はじめに」等々とお終いのところに書き込んでいただいた国際的な調和、バランス、国際的な枠組みとの関係、そして、二国間クレジット等の活用、そういったものと国内施策との関係、それらを、20年、50年とやっていく間にそこは非常にバランスが変わっていくものですから、そこをどう調整し、国として経済と社会、雇用を増やしながら舵取りをしていくのかと、そういう意味で非常に重要なとりまとめになると考えていますので、是非そういう視点の書き方を強調した上で、国民にこの中身を問うべきではないのかと思います。
 細かいところはまた文章で提出させていただきますが、国際的な枠組み等々の関係の書き方についても、閣議決定された法案も出ておりますし、ああいった中で書かれた文言をやはり忠実に引用した書き方のほうがいいと思います。趣旨は変わらないとしても、要らない予断を入れないような書き方をすることが必要ではないのかと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 あと、先ほど民生の話も出されていました。今回、中身を見させていただいて、これまでの議論を踏まえて初期投資の軽減とか、エコポイントという単語も中には出てきています。ただ、この間、ワーキング等々でいろいろな施策も検討されてきて、報告も聞いてまいりましたけれども、民生の取組はいろんなところに横断的に絡んでくるわけです。その上で、実際に民生部門として具体的に何をやるのかという議論は実はまだあまり深まっていないのではないかとの感想をもっています。したがいまして、このロードマップの中にどのようにして書き込んでいくのかというところは、まだ少し検討の余地があるのではないのかと思っています。
 先ほど環境省として国民運動といいますか、行動のところはメインストリームだという発言もあったかと思いますけれども、私も全くそのとおりだと思っています。やはり国民運動、消費者行動、環境に関する意識啓発、そして、その総枠としての民生対策の振興、そここそ環境省として中心となってやっていかなければいけないところだろうというふうに思っています。そういう観点で見ると、このとりまとめの中では若干そういうところの記載が薄いのではないかと感じています。項目としてちらちらと挙がってはいますけれども、それを具体的にどうしていくのかと、そして、そのことを経済の発展とか、新産業の育成、そういったところと具体的に結びつけた絵をやっぱり示していくことが、このロードマップには実に求められている一番大事なところだろうと思っていますので、是非そういった観点での記載をお願いしたいと思います。
 最後に、3ページの下のほうに「国民・事業者・地方公共団体との一層緊密な連携」という項目があります。これは非常に重要なことだと思っていますし、今後このロードマップに対して信を問うため、国民各層の意見を聞いていくということになるかと思います。法案の中の第33条だったと思いますが、国民各層の意見を政策に反映していくことが既に閣議決定されているわけです。そこの仕組みをどう具体的に、この中期ロードマップを運用していくところに織り込んでいくのかという視点は欠かしてはいけないのではないでしょうか。
 通常の施策、方策のようにパブリック・コメントをやりましたとか、何らかの委員会で意見を聞きましたという形に留まるのではなく、法案の中に書いた趣旨を具体的に表すということはどういうことなのかということをもう少し掘り下げて、きちんと議論できる形に明記したほうがいいというふうに思っています。私が期待するのはそういう民生部門の対策とそうした国民各層の意見をしっかりと集約できる、対話ができる、そして合意が形成できる仕組み、それらをセットとして構築することが、世界に向けて日本モデルを発信するときの大きなインフラとなってくるのではないかなというふうにも考えています。是非そういった視点もお願いしたいと思います。
 後ほど文章で出すので簡単にと言った割にはちょっとしゃべりすぎたかもしれませんが、以上の点を特に強調して申し上げておきたいと思います。

○西岡委員長 影山委員、お願いします。

○影山委員 藤野委員をはじめ皆さんのご意見とほぼかぶりますので、簡単に申し上げます。
 このロードマップのとりまとめでは、2050年もそうですが、2020年に向けて一体これだけ大きな削減率をどうすれば達成できるのか、そのためには我々は何をしなければいけないのか、どのようなものが降りかかってくるのか、ということをできるだけわかりやすく書くことが求められていると思います。
 ここでは、正確かどうかは別にしまして、これだけの積み上げをすれば、15~25%が達成できます、そのためにはこれぐらいお金がかかります、ということが書かれています。ただ、それに対して、これだけの莫大な削減量をどうすれば実現できるのか、についてはまだ書き込まれていないと思いますので、どうしたら実現できるのかという方策について、しっかりと書いていただければと思います。そうすると、国民には一体どのようなことが降りかかってくるのか、という国民への影響についてもしっかり書き込んでいただきたいと思います。それについては、もちろん良いこともあるでしょうが、かなり大きな負担の可能性もあり、悪影響もあると思いますので、その幅でも結構ですから、良いこと、悪いこと、こういうことが降りかかってくる可能性があることもしっかり書いていただければと思います。
 先ほど実現可能性について議論していないというのは、少し失礼な言い方だったかもしれませんし、もちろんそれについては反論がおありだと思いますが、ここにはこれだけの大きな量を入れるだけの実現可能な対策というのは書かれていないと思いますし、そこまで議論もしていないと思いますので、それをしっかりと、はっきりと書いていただければと思います。
 以上です。

○西岡委員長 では、荻本委員。

○荻本委員 まず、先ほど3ケースの出し方ということを申し上げましたが、ちょっと例で申し上げますと、参考資料の118、119のスライドを見ますと、ここには太陽光発電の導入量というのが数字で1個だけ上と下に業務と家庭で出てくると。逆に、再生可能エネルギーのスライドを見ると、125ページの辺りだと思うんですが、導入目標というのに数字が出てこない。私は出せとか出すなというところまでは申し上げませんが、全体のトーンを合わせることと、先ほどからご意見あったように、これがどういう性格の数字なのかと。幅があるものは幅で、そうでないものはそうでないもの、また、議論のあるものがあるんだったら何か印をつけるというようなことで、整理されたどうかということが意見です。
 それから、本文の50ページに「感度分析で効果・影響を大まかに把握することが重要である」と書いてあるんですが、大まかということではなくて、これが一番重要だと。大まかに感じるぐらいが上の段で、どういう手を打ったらどのくらいのインパクトがあるか、これが大まかだったら、先ほどからの議論に出ている効果があるのかとか、そういうものは出てこなくなってしまうので、ここは論理的におかしいので注意したほうがいいかなと。
 それから、経済分析のところでフォワード・ルッキングという考え方を出されているんですけれども、感覚的にはわかります。感覚的にわかるんですが、多くの人間が「うん、そうだね」ということになるのかどうか、もう一押し何らかチェックされたほうがいいかなと。
 それから、46ページの表の中で「コンシェルジェ」という言葉が出てくるんですけれども、コンシェルジェさえ育てれば何とかなりそうだなというイメージがあるんですけれども、その人をどういう内容に育てていいかというところから始めて、全くわからないはずなんですね。これは人育てということのおそらく氷山の一角だと思いますから、先ほど出たようにその人間をどう育てていくのかという大きな視点から組み直したほうがいいかなと思いました。
 それから、技術を議論しているところで、今までの技術の効率を上げるというような記述は一杯出てくるんですが、とられる業界にとってはつらいことはあるかもしれないけれども、あるエネルギーの使い方から違うエネルギーの使い方にするとか、プロセスが変わるとか、そういうところが重要ですから、単体で効率を上げるばかりではないと。住宅の外側が変われば内側の機器も変わると、産業でも同じことが起こるはずなので、そういうところもコメントいただければいいかなと思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 牛久保委員。

○牛久保委員 まず一点は、最後のところにありますように、地球温暖化対策基本法成立の件、前回もそれについて言及がございました。これが成立した後に小委員会の議論を踏まえた結果であるこの中長期ロードマップが各省庁との連携の上で十分に反映されるかどうかということです。ここで議論したものが各省庁とのすり合わせ等によって、種々の思惑や立場によってどのように位置づけられるかということ。これが早期に成立していれば、ここでの議論もそれなりの意味があったのかもしれません。
 先ほどからもありますように、この中長期ロードマップに環境省としてのスタンスを強調すべきだと思います。それから、もう一つは地域づくりの座長のほうからもお話がありましたし、ほかの委員からもありましたが、ワーキンググループの書き上げたものについて反映していただきたい。私どものところのように、例えば二酸化炭素の吸収媒体としての話がありますけれども、こういうものについてはなかなかその数字が出ていない。更に、農山漁村地域や農山漁業については、専門の省もあるなかでなかなかそこいらの辺のすり合わせが行われておらず苦慮しているところです。ワーキンググループの意見、報告書をなるべく反映していただきたく、お願いできればと思います。
 以上です。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 では、枝廣委員、お願いします。

○枝廣委員 はい。ありがとうございます。
 ロードマップというのはやはりあるべき姿だと思うんですね。それに対して実現可能性を探っていくのと、その折り合いをどうつけていくかということが、ここの小委員会の大きな任務だと思います。言うまでもないことですが、実現可能性は施策によって変わってくるわけで、それはここに挙げられているそれぞれの分野ごとの施策だけではなくて、もう少し国家全体として検討されている主要三施策含めての施策で実現可能性が変わってきます。実現可能性と施策の組合せは、あらかじめすべてを予言することはできなくて、効き方というのはやってみて初めてわかるところもありますから、やりながらその実現可能性と、それだけでは十分ではないということであれば、追加の施策をどうするかということをやっていく。ロードマップというのは、フォアキャスティングだと行きたいところへ行けませんので、バックキャスティングであるべき姿を出しながら、施策の組合せとその有効性で実現可能性の調整をしていくということだと理解しています。
 今回の報告書は、部会への報告だと理解していますが、もう一つの目的として国民に伝えるということが繰り返しお話に出ているので、ちょっとこれまでの議論と違う話をしようと思っています。国民の視点でこのロードマップの報告が出たときに、私たちは何をここに読みたいかということを、私の考えですが少しお話します。大体の市民、生活者は大きな削減が必要だということはわかっています。先ほど影山委員からも話がありましたが、では大きな削減はどうやったらいいのか、どうやったら実現できるのか、それを一番、市民は求めています。ですから、それに対する答えがこのロードマップの小委員会からのレポートで明らかになればいいと思っています。
 そのためには、現状の延長線上ではなくて、大きな削減に向けてどういった施策が必要かということを、ものづくりや自動車、建築、地域など、様々な分野でワーキンググループをつくって、専門家が英知を結集してそれぞれのロードマップをつくっている。そのための施策というのもできる限り、今出しつつある。ただ、もちろんまだわからないところもあるし、大野さんから最初にお話がありましたが、課題や障壁も当然残っている。それもきちんと出すべきだと思います。あと、市民のほうでも、経済への影響や自分たちの負担というのは非常に気にしますので、ロードマップではそういったこともちゃんと考えていますと出した方がいいですよね。影響の出ない施策を求めているのではなくて、影響があることがわかった上で、それをどのように軽減するなり、いい方向に向けるかと、そのやり方を求めているので、影響がないことを求めているのではないと私は思っています。なぜなら大きな削減が必要だということはわかっているわけですから。
 そういう視点に立ったときに、この報告書のとりまとめで、もしかしたらこれまでの議論に入っていないこともあるかもしれませんが、必要なことを幾つか挙げてみました。一つは、日本の全体としてどうなんだということを出す必要があると思います。CO2に特化した形で話がいっていますが、例えば今日の資料で非常に気になったのが、HFCが増えているということです。例えば、家庭部門の省エネエアコンを非常に増やした結果、もしHFCが増えているのだったら、本当にそれが温暖化対策としていいのかどうか、その辺りのトレードオフをやはりきちっと計算するなり提示しないといけません。こういった情報があったら、省エネエアコンを買うのが本当にいいんだろうかと思うのではないか。
 それから、家庭部門のCO2が増えているというのは繰り返し指摘されていますが、90年から07年まで40%確かに増えています。ただ、同期間に世帯数が1.25倍になり、エネルギー原単位が1.09倍になっている。世帯当たりのエネルギー消費量は同期間に1.02倍です。ですから、家庭がたくさん使ったためにCO2が増えてしまってけしからんというのではなくて、世帯数がこれからも増えていくことを考えたときにどういった手当てが必要かということを考えていかないと、家庭、家庭、家庭というだけではきちっと削減ができないのではないかと思っています。
 それから、多くの生活者にとって、温暖化対策は主たる目的ではなくて、それよりも大切な生活なり暮らしがあります。そういった点から考えると、例えば、経済・雇用への影響という意味で、経済影響の分析という細かい話よりも、例えば「太陽光発電をこれだけ入れます」と言っているけれども、「このままだとどうも輸入品がたくさん入ってくるのではないか」、「内需を振興して国内の業界を盛り立てようということに本当につながるんだろうか」と、そういった辺りの手当てなどを気にする人はたくさんいるのではないかと思っています。
 あと、どういった未来のオプションがあるかということを、もう少し広い意味で出していただきたいと思います。それは経済影響の分析という意味ではなくて、例えば「何もしない」、もしくは「少ししかしない」「大きく削減する」、そのパターンでそのプラスとマイナスを出していただきたいと思います。負担については常に話が出るんですが、今大きな削減をしなかったら将来的にどういう負担が出るのかという、コスト・オブ・インアクションについてもきちんと出さないといけません。例えば脱炭素化が進まなかったら、原油価格が高騰する、将来的に光熱費も上がるとか、エネルギーセキュリティ上、危なくなるとか、いろいろな点があると思います。大体の場合は一般の生活者、NGOなどは特にそうですが、政府や業界よりも長い時間軸を持っていますので、長い時間軸でやったときのコスト、やらなかったときの姿を出していただきたいと思います。
 さらに、こういった施策を元気よく進めていくことが大事だと先ほどお話もありましたが、私もそう思います。そのためにもう既に進んでいること、例えば運輸が大きく減らしているというのも大きなアチーブメントだと思いますし、それらをきちんと、これまでの成功要因を含めて伝えていくことも大事です。それから、今ここに出現しつつある未来の姿を見せるというのも非常に重要で、小さな取組かもしれませんが、もう既にあちこちで私たちが必要としている施策を実現しているところが出つつあります。そういったところを出せば、全くゼロから始めるのではなくて、あちこちに事例があってそれを展開していけばいいと、そういったところで人々がどんなに元気になっているかということを含めて伝えていけるのではないかと思います。
 最後に、皆さんもご指摘のとおり、「今回のとりまとめが完璧なわけではありません、特に施策のところはまだ不十分で、これからも詰めていきます、是非そこで皆さんも一緒に議論していきましょう」という形でお誘いするのがいいのではないかと思います。私が担当しているワーキンググループでは、主に家庭部門について障壁を見つけて、見つけた障壁は乗り越えるための施策をつくっていく。これは続けていくわけですし、きっとほかのワーキンググループも同じだと思っています。
 最後に、どう伝えるかという話も何度か出てきたので、その点で一つお伝えしておしまいにしようと思います。どう伝えるかというのは、しっかりした土台ができれば、その後の作業になります。私は翻訳の仕事をしていますが、どういう対象にどういうふうな言葉遣いで、何を見せて伝えるかというのは翻訳のスキルで、それは後ほど必要になりますが、翻訳のスキルをもってしても現象を変えることはできません。ですから、しっかりした土台さえここでつくっていただければ、それをどういう対象に、たとえば子供向きなのか、生活者なのか、それを翻訳するお手伝いはコミュニケーションの名のついているワーキンググループの私たちでもお手伝いができると思っています。ですので、どう伝えるかという話の前に、一番最初に西岡先生がおっしゃった、何がキーメッセージで、何がキーのラーニングなのか、それをここでしっかり固めていただければと思っています。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、飯田委員。

○飯田委員 まとまったコメントはまたメモでお出ししたいと思うんですが、二点だけ。
 先ほど実現可能性の議論があった点については、枝廣さんと一緒で、これからやるべきことをしっかりフィードバックをしながらやっていくという話だと思うんですが、むしろ実現可能性というこれからのことではなくて、蓋然可能性をちゃんと見ておくということを、むしろリスクと言ったほうがいいかもしれませんが、これまでもPDCAとか、ここでも61ページですか、計画の点検、実施というふうに書いてはあるものの、あまり実際に政府の政策でそれがちゃんとやられたことはなくて。
 何が申し上げたいかというと、先ほどの家庭の話が出ましたが、実際に目達計画、あれだけ、2年かけて以前、京都議定書目達計画からのずれを直接排出で見ると、90%以上は電力部門なわけですね。それの最大の原因は石炭火力とそれから原子力発電のいわゆる未達です。過去を遡れば、98年の2010年までに原発20基つくるといって結局3基しかできていないんですね。稼働率が85%というのも結局低迷していると。それに対して、64ページの施策は、排出量取引制度と研究開発と。今回、我々もこの検討はしていませんが、かといって担当省庁のレポートなり、これから原子力委員会で始まる長計策定会議の中の今後行われる議論を見ても、これが本当に上がるような施策のところまでそう軽々にいけるとは思えない。これは過去に起きたことなので、そこは現実のリスク、つまり蓋然可能性の高いリスクとしてちゃんと見ておく必要があるというふうに思うんですね。
 そういう意味でいうと、ここにある、前々から私申し上げていますが、経済のところでいわゆる幾つかの感度分析の中で15、20、25とか、モデルの違いという、こういうちょっと申し上げると言い方は悪いんですが、数字の遊び的なパラメータは、これはこれでいいんですけれども、やはり根幹であるところのたぶん原子力の稼働率が達成できなかったときに、どれだけ蓋然性リスクがあるのかということがこの大きな報告書の中できちんと出しておかないと、そのあとのバックアップ政策のとりようがないのではないかということ、これは私、目達計画のときからずっと申し上げていることなので、これはちゃんと国民も理解をしてもらうということが必要だというふうに思います。
 2点目は、先ほど牛久保委員がおっしゃった点、もうちょっと歴史を遡ると、歴史というほどでもないんですが、もともと、先ほど杉山委員もおっしゃった閣議決定された云々というのは、温暖化関係閣僚委員会の下でタスクフォースがあって、本来そこでこういったものがそれを支える議論が行われるものが、環境省のほうに中長期ロードマップでシフトをしてきた。一方で、経済産業省のほうではエネルギー基本計画とか、ほかの委員会がドライブされてきたので、これがしっかりと法案を支えるシナリオになるんだという道筋を、温暖化関係閣僚委員会の事務局長である環境大臣が是非つけていただきたい。これは質問とよりも要望というか要請ですけれども、そういう形でお願いしたいと思います。
 以上です。

○西岡委員長 赤井委員、お願いします。

○赤井委員 最後になると多分しゃべることが少なくなってラッキーだなと思っています。
 一つは、参考資料の91ページ、これは加筆ということで経済影響の検討経緯というのが書いてあるんですけれども、これちょっと是非、誤解かもしれないんですけれども、一番下に[1]、[2]、[3]という過去からのタスクフォースから始まって分析の経緯が書いてあるんですけれども、ここで細かい話ですけれども、松橋さんの名前が入っているんですけれども、確か前の検討会でプレゼンされて、この委員会でも出てきていろいろお話されたんですけれども、そのときにここでこの委員会のために検討したというふうに参照されるのは不本意だというようなことをおっしゃっていたように私は記憶しているんですけれども、ここにお名前を挙げてしまっていいのでしょうかという、質問というか確認をさせていただきたいということです。
 それから、まず細かい点、幾つか気づいたところを、ほかの方とダブらないところで指摘させていただきたいと思います。本文の資料の15ページ、図表に80%の姿の検討ということで二つの8と9がありますけれども、ここにいきなりシナリオAの需要サイドとシナリオAの供給サイドとあるんですけれども、幾つかのシナリオで検討されているはずなので、シナリオAとは何ぞやということが多分どこにも書いていなくて、いきなりこの絵が出てきていると。これは一つの絵姿にすぎないので、ちょっとその辺りはきちんとした但し書きなり何なりが必要かなと思います。
 それから、細かい点で、26、27ページ、エネルギー転換部門の話をされていますけれども、例えば図表の19、27ページは、そこはエネルギー転換部門ではなくて、エネルギー供給部門になっている。こういったタームの齟齬というのが結構あちこちにありそうなので、少しじっくりチェックをしていただければと思います。
 それから、32ページ、何度かご指摘があった図表21なんですけれども、例えばどれでもいいんですけれども、一番左の上でいくと、太陽光発電が追加投資11兆円で、削減量2200万トン、これはいつからいつまでの投資で、削減量がいつからいつまでなのか。11兆円で2200万トンしか削減できないという意味ではないと思うんですけれども、この数字をそのまま外部の人が見ると、11兆円かけて2200万トンということにとられると思うんですけれども、ちょっとここは意味合いが違うと、前提とかが違うものが並んでいるような気がします。例えば追加投資は初期費用だけを考えているんですけれども、初期費用だけでいいものと、それからメンテナンス費用が必要なものが同時に並んでいますけれども、それを追加投資だけで片づけていると。そして、削減量はそれぞれ、これは多分年間の削減量だと思うんですけれども、片や10年間の投資で、片や年間の削減量といったものが並んでいる。この辺りの整合性をきちんととられたほうがいいかなと思います。
 それから、ここの数字と、後ろのほうの62ページ、63ページ、ここに部門別の主要対策ということで、家庭部門から各部門についてCO2削減の値が個別に並んでいますけれども、これの値が先ほどの32ページの値と整合しているのかどうか、ぱっと見ちょっと、私はわからなかったもので、整合しているんだったらいいんですけれども、してない場合はチェックを是非お願いいたします。
 それから、先ほど飯田さんもおっしゃったんですけれども、リスクの問題。これは、原子力もそうなんですけれども、最近は少しは、ましになっているんですけれども、過去何十年かリニューアブルも目標を立てては全く達成できないというのがずっと続いてきていたので、いろんなものにリスクがあるということは当然あるので、そういったことをきちんとリスクヘッジ、要するにリスクに陥ったとしても目標を達成したいんだったら、達成できる方策があるというロバストなシナリオなり、政策、施策のパッケージが必要かなと思います。
 例えば参考資料の46ページ、47ページで、炭素強度とCO2排出量の改善率の図がありまして、先ほど原子力発電所が停止しなくて利用率も高かったと仮定した場合という、赤丸がぽこんと15%とか20%のところに打ってありますけれども、"たられば"の話みたいなんですけれども、これができれば少なくとも15とか20という目標に沿った値にいけるんですよというメッセージになってしまうんですけれども、こういう1つだけのものをここに載せるのはちょっと唐突な感じがしております。
 前回欠席したのでその辺の議論が少し頭に入ってないゆえのコメントかもしれませんけれども、そういった個別の疑問と、それから、全体感でいうと、特にこの文章、本文の構成が、先ほどあった「ワールド・エナジー・アウトルック2010」という、2週間ぐらいに発行されたものが唐突に入ってきたりとか。あれもうまい構成をすればはまりどころはあるかと思うんですけれども、全体構成があっちいったりこっちいったり、それから、シャープさとか、そういった面でまだもう少しブラッシュアップされて、藤野さんの思いも多少は汲んであげてブラッシュアップされたらどうかなというふうに思います。
 それから、個人的には2050年のほうが気になるんですけれども、ああいった社会になったとき、この場でも何回か申し上げましたけれども、我々は積分値とか平均値で生きているのではなくて、モデルではしょせん積分値、平均値しか出てこないんですけれども、実際の時間的な変化としてどういうことが起こりうるのかといったことをきちんと考えた傍証も必要だと思うので、そういう作業はこれからになるかと思いますけれども、今後是非やっていただければと思います。積分値、平均値の議論に合わせたければ、無限に安い、無限に高性能のエネルギー貯蔵装置があれば、積分値、平均値には合うんでしょうけれども、それはあり得ないので、実際のいろんな部門のアクティビティが時系列に沿って行われるわけですから、そこのミクロのところから見て、提示されているシナリオの実現性に問題がないのかどうかといったような検討も今後必要になってくると思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 一通り皆さんのご意見をお伺いいたしました。事務局のほうで答えられるところをお願いします。

○地球温暖化対策課長 細かい説明の前に一言だけ。今回非常に時間も限られておりましたけれども、特にワーキングの成果を十分反映できてなかった部分を含めて、不十分な点がたくさんあったことをお詫びいたします。いずれにしても今日のご意見も含め今月中に、今日ご欠席の方も含めて追加のコメントを書面でいただきたいと思います。それを踏まえて作業いたしまして、21日、次回までにまた個別に各委員にもまたご相談をしながら、21日の資料を作成したいと思いますので、何とぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
 ちょっと個別の話について。

○低炭素社会推進室長 まず全体的に申しまして、各ワーキンググループにおきまして詳細なご検討をやっていただいていたわけですけれども、その内容につきまして、十分にこちらの資料に反映できていない部分がございまして、特に様々な課題、留意点があるものこれの明確化もやっていただいておりますけれども、それが必ずしも反映できていない部分がございます。
 また、実現可能性につきましても、各ワーキンググループにおきまして検討をやっていただいておりますが、それが必ずしもここにすべて明らかになっていない部分がございますので、全体を見直しまして、このワーキンググループの議論をこの報告の中に取り込むよう、作業を全体的に進めていきたいというふうに思っております。
 もう一つが、民生業務部門につきましては、排出量も伸び、また、削減する余地がまだあるということから、重要な部分であるということは本小委員会でも重ねてご議論いただいておりまして、その思いが、例えば例示のところで民生のところに偏っているという表現につながっていく部分が事務局としてもあったと思いますので、重要であることは間違いないんですけれども、例示がきちんと幅広くなされているかにつきましても、改めて確認をさせていただきまして、漏れなく表記をしていきたいというふうに考えてございます。
 あと、数字の表記の仕方、例えば幅を持っているものなども表記している部分もあれば、そうでない部分もありますので、全体を通しての表記の仕方について統一をきちんととるということもさせていただきたいと思っております。
 また、「国際貢献」という表現もかなりあいまいな部分があるというお話もいただきましたので、それらを含めまして全体的にどのような定義で言葉を用いるのかということを改めまして、チェックをいたしまして、統一させていただきたいと考えてございます。
 様々ご議論いただきましたけれども、反映してまいりたいと思っておりますが、もう一つ、「ワールド・エナジー・アウトルック2010」の資料を提示させていただいた件でございますけれども、前回、グローバルな視点でのエネルギーの状況、また、天然ガスであるとか石油ガスといったものが世界全体でどのような位置づけになるのかというご議論がありまして、その際には参考資料という形で図表が抜けておりましたので、今回最新の値ということで提示させていただきましたが。
 一方、これまで議論されていない新しいものを唐突に持ってくるのはどうかというご指摘もございましたので、これまでの議論の裏づけという使い方ができるのであれば、使いたいと思っておりますが、そこの確認も今一度させていただければというふうに思います。いずれにいたしましても、今日いただいた議論、また、書面でいただいた議論につきまして、事務局のほうで検討させていただきまして、次回に向けて早めに修正したものをご説明をさせていただき、次回の議論に備えていきたいと考えております。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 今説明がございましたスケジュールについてよろしゅうございますか。皆さんまたさらなるご意見をいただきたいと思っております。どうもありがとうございました。
 次に、地球部会のほうに私、報告することになるんですけれども、8月の夏に私のほうから中央環境審議会地球部会のほうに三点申し上げたことがございます。
 一つは、我々のロードマップにつきましては、各界からのご意見を十分入れて全体に、「複眼的な見方」というのは、そのことを言ったらしいんですが、見方できちんとしたものをつくり上げていきたいということを申し上げたんですが、これにつきましては、先ほどもございましたヒアリングを十分踏まえて、その情報を取り入れてつくっていったと。まだ不十分なところはあるかと思いますけれども、そういうことになっているかと思います。
 また、いわゆる真水問題ですね。これを何パーセントにするかということで、どうするんだという話がございましたけれども、様々な国内削減、あるいは、クレジットを購入してバランスといったものを検討していきたいということを述べておりますが、なかなかこの交渉事がございまして、どういう具合にクレジットと言いましょうか、外から購入分を考えるかということについてまだ明快なものはないように思います。私どもの分析のほうも一通りのことは考えたわけでございますけれども、まだ十分にはできていないかもしれません。
 それから、三つ目に、いち早く日本が削減に取り組むというのがいいのか早いのがいいのか、あるいは、革新技術に期待して後で削減したほうがいいのかといった分かれにもあるということにつきましても、小委員会のほうで検討したいというお話を申し上げましたが、これにつきましては、バックキャスティングというモデルを使いまして、現在の25%、15%の削減というのがやや後ろのほうになって、どれだけ強くするか、ゆっくりでいいかという問題はあるかと思いますけれども、長期的に80%の方向にも、大体向いているという結論が出ているのではないかなと思っています。
 今日のお話でございますけれども、まず大勢の方が帰ってしまわれましたけれども、ワーキンググループのほうで非常に細かい、精力的な検討をしていただいたことに、まずお礼を申し上げたいということが一つ。それから、二つ目ですけれども、今日、皆さんから様々なご意見をいただきました。私自身、非常にこの楽観的な性格でございまして、今日のお話というのは非常に大きな激励を受けたのではないかなと勝手に思っております。足りないところもたくさんございます。それから、もっと強く明快な方針を打ち出したらどうかという話もございましたし、産業を育成するためにも、そういう方向が要るのではないかという話もあったかと思います。
 一つは、このロードマップが何をするかという話で、既にここに書かれたことにつきまして、則武委員のほうからもご指摘あったと思いますけれども、何をしていいのかわからないというのが一番困るので、ある程度そういう方向が決まれば、あとはどんどんやっていけばいいということになりまして、それを今の知見を十分導入してきちんとしたものにしていこうというのが我々の仕事だったかと思います。我々のロードマップ小委員会に与えられましたマンデートと言いますのは、25%という旗は掲げられたけれども、果たしてそれがどういう条件の下だと実現できるんだろうかということについて検討してくれという話だったと思います。
 実際問題、先ほど幾つものご指摘ありましたように、まだ不確実なところはたくさんありまして、リスク分析をしながらやっていかなければいけないところもあります。また、政策の方向としては、いつもやりっ放しでという話がありましたけれども、本当にこれは長い話でございますので、いわゆるPDCAサイクルをきちんと回していくような、リジットな固いものではなく、状況に応じてどんどん変えていくようなものであるとは思っております。しかし、今の時点でまず最初のものができたのではないかなと私は考えております。
 多くのロードマップの検討の中で共通の認識の幾つかもあったかと思いますが、それはきちんと書いていきたいと思っております。例えば、これまでの技術進歩、すなわちGDP当たりのエネルギーの強度といった面ではオイルショックと同じぐらいの努力をしなければいけないんだとか、それから、低炭素に向けて4%という従来の何倍もの努力をしなければいけないといった、例えばファインディング、こういうものをきちんと国民に示していかなければならない。
 それから、多くの方々がおっしゃったのは、激励も含めまして、環境省がしっかりとした政治的な意思を、我々政治的な意思を示すのではなくてそれを裏打ちするわけなんですが、そういったものをきちんと出していかないと、企業のほうも動きにくいよという話もございました。
 それから、大切なことは、負担は負担で明快にしてくれと。そして、その負担というのにはどういった意味があるのか、すなわち短期にはそれは大きな負担かもしれないけれども、長期にはそれは必ず元をとれるものであるということもきちんと説明しなさいといったことが、一つの明快には言われなかったんですけれども、我々がやらなければいけない仕事ではないかなと思っております。
 それから、皆さんメッセージと言いましょうか、方向ということですね。こういうことは非常に重要にしなければいけないということ。私もロードマップに書かれたのを見て、必ず初めのほうには「人を育成する」とかそういう言葉が出てきます。新しい時代に向けて新しい考え方の人を育成していかないと長期にはどうも耐えられないと、例えばそういうようなメッセージ。あるいは、社会資本の投入が非常に大きくなっていくんだということも、範囲内かどうかは知らないけれども、明快にしたほうがいいかもしれない。それから、この問題は、単にロードマップを書いて、トップダウンでやっていけば物事進むなんていう話では全くないということも共通の認識だったと思います。生活者の行動をどう誘導していくかということにもう少し環境省として力を入れてはいいのではないかといったご意見もあったかと思います。
 以上のように、これは私がメモにあるものを幾つかピックアップしたわけでございますが、このロードマップの作業をしていって、一体どういうものが共通認識として得られたかということをもう一度見ていただきまして、是非こういうことは大切だということを国民に伝えると、その伝え方も問題なんですけれども、ということをあと数週間で、すみませんけれども、お願いいたしまして、21日の論議に反映させていきたいという具合に考えております。ひとつ再度のご激励のほどをお願いしたいと思っております。
 本日の議事はこれで終わりますけれども、事務局のほうで何かありますか。

○地球温暖化対策課長 本日も長時間にわたりましてありがとうございました。今しがたの西岡座長のとりまとめを含めて今後作業してまいりたいと思います。また、書面のコメント等もよろしくお願い申し上げます。
 次回でございますけれども、12月21日、火曜日、13時から16時の開催を予定しております。場所については、決まり次第追ってご連絡を差し上げます。引き続きよろしくお願い申し上げます。

○西岡委員長 それでは、以上をもちまして、本日の議事を終了したいと思います。どうもありがとうございました。

午後12時03分 閉会

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