中長期ロードマップ小委員会(第6回) 議事録

日時

平成22年6月11日 9:00~12:00

場所

東海大学校友会館 望星の間

議事内容

  1. 1.開会
  2. 2.議題
    1.  (1) 関係業界・団体からのヒアリングについて
    2.  (2) その他
  3. 3.閉会

配付資料

午前9時02分 開会

○地球温暖化対策課長 おはようございます。若干遅れていらっしゃる先生がおられますけれども、定刻となりましたので、ただいまから中央環境審議会地球環境部会中長期ロードマップ小委員会の第6回会合を始めさせていただきます。
 今日もこれまでと同様、企業、団体、あるいは自治体の方からのヒアリングをさせていただきます。そのスケジュールについては議事次第の裏にある6つの企業、団体、自治体の皆様でございます。これまで同様、初めに前半3団体の方に15分ずつプレゼンをいただきまして、その後45分目途で質疑応答をしていただく。後半の3団体についても同様にさせていただきたいと思っております。
 また、これもこれまでと同様でございますけれども、時間を管理するということで、ご発表に当たりましては残り3分と残り1分のときに2回ほどベルを鳴らさせていただきます。恐縮でございますけれども、そのベルで、プレゼンテーションのまとめをしていただければと思っております。
 本日は委員の皆様方、過半数の方のご出席をいただいておりますので、定足数に達してございます。また、これまでどおり審議は公開ということにさせていただきたいと思います。
 では、今後の進行につきましては、西岡先生にお願い申し上げます。

○西岡委員長 皆さん、おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。
 まず資料の確認ということ、いつもどおりお願いします。

○地球温暖化対策課長 お手元の資料でございますけれども、議事次第の後に、資料1として、これはいつもと同じ論点のペーパーでございます。それから資料の2-1から2-6まで、今日の6つの団体の皆様の資料を配付しております。その後、資料3として1枚でございますけれども、生活者へのヒアリングと中長期ロードマップ小委員会への報告について(依頼)という西岡先生のお名前の文書がございます。それから、番号はございませんけれども、港区さんのほうからいただいた資料につきまして、傍聴の方も含めてお配りをさせていただいております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。よろしゅうございますか。
 それでは議事に入りたいと思いますが、本日ちょうど議事次第の裏に、6者の方からヒアリングを受けたいと思っております。先ほどの話にございましたように、いつも時間が延びて皆さんにご迷惑をかけておりますので、そのあたりはよく管理していきたいと思っております。
 まず、最初の3題、続けてヒアリングをお願いしたいと思いますが、まず最初に東レ株式会社物流部長の橘さんからお願いいたします。

○東レ株式会社 おはようございます。本日の会議にご参加の機会をいただきまして、大変ありがたく思います。時間の関係で一部端折りますけれども、当社の物流部門での環境対策、輸送効率化による二酸化炭素の削減という取組について、ご報告を申し上げたいと思います。一私企業の物流改革、環境物流の推進ですので、どこまで皆様にお役に立てるかはわかりませんけれども、今まで取り組んできた3年の内容を簡単に触れさせていただきたいと思います。
 次のページでございますが、私どもの会社は大正15年に創立いたしまして、資本金が969億、関係会社内外135社、従業員3万7000人規模の化学繊維会社でございます。
 次のページ見ていただきますと、私どもは昔は東洋レーヨンと申しまして、レーヨン事業から事業をスタートし、高分子化学技術を主体に、合成繊維、樹脂・フィルム、そして高機能材料、最近では炭素繊維、水処理膜、医薬、エレクトロニクス等々に多角化を進め、あわせて韓国、中国、欧米にグローバルに展開をいたしておる会社でございます。
 次のページでございますけれども、これは私が入社する前、1970年からの私どもの売上高と営業利益の推移のグラフでございます。1970年当時、連結で4000億の会社が、2007年、リーマン・ショックの前でございますが、1兆6500億まで拡大をしてまいりました。その間、ニクソンショック、オイルショック、バブル崩壊等、幾多の困難を乗り越えながら、現在に至っております。
 次でございます。これは、よく見る資料でございますけれども、これが私どもの直近の10年間の営業利益の推移でございます。ITショック等々の2002年、大変苦しい状況から改革を進めながら、2007年、2008年度、リーマン・ショック前、1034億の営業利益という形で推移してきたわけでございますが、ご存じのとおりリーマン・ショック以降、大変厳しい状況に置かれる中、全社的に物流改革等々、いろんな改革を進めて、現在、次の飛躍を目指して一丸となって頑張っております。
 次の資料ですが、これは1990年からの日本の各部門での二酸化炭素の推移の表でございます。
 2006年4月、ちょうど私がアメリカから戻りまして、東レの物流部長になったその日に改正省エネ法が施行されまして、当社はその改正省エネ法を真剣に受け止め、この4年間、物流部門で改革を進めてまいりました。
 その結果が、ページ7でございます。当時、2006年度、これ東レ単体の二酸化炭素でございます。特に運輸部門だけでございます。工場排出量、事務所の排出は入っておりません。運輸部門だけで当時4万3000トン、原単位が7.76という状況にありました。2009年の速報値でございますけれども、全体の数量が2万9000トン、原単位が6.43、まさに3年間で改正省エネ法、年率1%以上という数字に対して、約15年分をやってしまったわけでございます。一企業でも、いろんな形で改革を進めると、これだけの大きな成果が取れると。キーワードは物流の仕組みの変更です。それと、営業・生産との連携です。それからイノベーション、物流でのイノベーションなんてあり得るのかということだったんですけれども、イノベーション。それと、連邦物流、関係会社135社を巻き込んだ改革ということを、現在進めております。
 次の表ですが、これは当社の連結での物流費用構造でございます。残念ながらパーセンテージで表示しておりますけれども、私が進めている現在の東レ単体の物流、東レ35%が全体の物流費でございます。東レの国内関係会社主要25社で約40%の物流費を出しております。海外が25%。これを見て一目瞭然ですが、日本だけの改革ではだめで、やはり国内関係会社、あわせて海外も含めた環境対策を進める必要があると、こういう視点で改革を進めてきております。
 次の9ページでございますが、これは東レ単体の2004年度からの売上高の推移でございます。2004年当時4700億強、リーマン・ショック前の2007年、5900億弱と、順調に拡大をしてまいりましたけれども、2008年、2009年、リーマン・ショック以降、2割以上の売り上げの落ち込みの状況であります。
 次の表がそれに対応した物流費、東レ単体の物流費でございます。先ほどのグラフのように、売り上げが24%伸びる中、私どもの物流費は全く伸びておりません、2007年までは。2008年、2009年は、売り上げが減った分落ちておりますけれども、売上高物流比率が当時2.1%から、現在1.8%ゾーンに来ております。
 次のページ、ご存じのとおり物流を取り巻く環境が大きく変わってきております。1つは、私が物流部長になったときは、軽油は60円でございました。一昨年は140円まで上がり、現在、100円ゾーンで推移しております。もう一つ、アジアの主要港の勢力図が大きく変わってきていること、省エネ法が導入された等々、いろんな変化の中で、物流政策を進めてきております。
 次のページ、12ページですが、これが1995年当時と2006年の10年間の大きな変化でございます。ここが改革の1つの原点になりました。黄色の部分が1995年当時の各港のコンテナの取扱量でございます。2006年、上海、そして釜山が大きく伸びてまいっております。このアジア港の成長をいかにうまく使うかということが1つのキーワードになりました。
 じゃ、なぜこういう改革ができたのかと。アジアの主要港の環境変化、改正省エネ法の導入等に機敏に対応することと、従来の発想を変えて物流の仕組みを変えようという新たな視点での改革を進めてまいったわけでございます。その代表事例について、簡単に触れさせていただきます。
 次のページになります。14ページですね。まず第1弾、輸入港の全面見直し、これによるコスト削減とCO2の削減でございます。先ほどの、釜山港をうまく使った釜山からのフィーダー船を使って、輸入品を消費地に上げていくということをやりました。これによって、国内輸送を大幅に短縮するということにより、CO2を下げることと同時に、コストが下がりました。運輸費の削減、2年間で、輸入港の見直しだけで1.3億円の削減、CO2が約500トン、当社で言うと4万トンですから、1年分がこれだけで下がってしまったということになります。
 次が輸出港の全面見直しでございます。私ども工場、12工場全国にございますけれども、従来は神戸港、東京港、名古屋港を主体に運営しておりましたけれども、工場最寄港を徹底的に使うと。松山、清水、金沢、千葉、名古屋と、国内輸送の徹底短縮によって、2年間で約9000万、400トンのCO2の削減ができたわけでございます。
 次の資料が、これはお客様を説得する資料です。物流部がつくって、営業に渡して、営業にお願いをしてルートを変えた松山港の事例です。従来松山からですと、740kg/40ftコンテナのCO2を出しています。松山港へ持ってきますと20キロ、こういうPRが非常に重要な改革の原点になったわけです。
 次のページが、ご存じのとおり、フィーダー船の航路でございます。これは2007年当時でございますが、39航路、釜山から入っております。これをいかに使うか、このインフラをいかに使うか、これが改革のポイントです。
 次のページです。これは、運送・倉庫コストの比較でございます。運送コストは、これは名古屋から東京を輸送したケースです。仮に1トンを輸送するとキロ27円、10トンにして運送すると8円、19円のコスト差があると。このコスト差をうまく使う。倉庫コストが右側でございます。大阪、東京港の倉庫は高いです。約6,600円/坪。地方は3,000円以下ぐらいのコストです。
 このコスト差を利用したのが次の事例でございます。従来、都市部の倉庫に置いていたものを、例えば九州地区に門前倉庫、九州の自動車市場に門前倉庫を掲げ、そこにまとめて、国内の生産品をクライドをかける。海外からの物を直接九州に上げるということによって、大幅にコストとCO2が下がった事例でございます。2年間で約1.9憶円、CO2で840トンと、大きな成果が出ました。
 次の表でございます。これは営業を説得する資料でございます。トラック、船、鉄道。同じ距離を運んだときにこれだけCO2が違うんだということを、営業にも知らしめ、お客様の購買にもお願いし、JR化をした事例が次のページでございます。
 私ども愛媛工場、松山から東京地区には従来は青い線のトラックで輸送しております。これを、鉄道に変えることによって、この1件だけで3000万、これ、ごめんなさい、いろんな会社とやりました。このJR輸送を入れることによって、この2年間で約3000万、CO2が400トン下がった事例でございます。JR輸送はわかっているんですが、なかなかうまくいかない。なぜかというと、納期が1日遅れます。トラックですと翌日配送、JRにすると翌々日配送。これがお客さんをいかに説得できるかと。
 ところが、これが説得できるわけです。それが次の資料でございます。茨城のA社さんにはこの資料を持っていきました。青い線でいくと86トン/年のCO2ですと。これをJRにすると26トンになりますと。ぜひやらせてくれと。改正省エネ法の普及に伴い、買う側も意識してJR化を進めていただいているケースです。やはり環境省さん、国交省さん、皆様が進めている改正省エネ法を含めて、大分お客様サイドにも環境物流というのが理解され始めているということだと思います。
 次が我々の、これはユーザーとの共同輸送、同じような視点で進めている内容です。時間の関係で飛ばします。
 それから、トラックの積載率を大幅に変えようというような工場の積み出し側の努力。次が、関係会社との循環物流。時間の関係で端折らせていただきます。
 いずれにせよ、簡単な事例でございますけれども、既成概念、固定観念、思い込み、これを捨て去るのが一番難しかった。我々の物流改革は、物流部の私の部下と、営業の一人一人の営業マンの意識改革が物流改革の原点であるというふうに思っております。
 その次のページ、時間の関係で端折らせていただきます。
 先ほど説明した我々の4万2000トン、4万3000トンの、改正省エネ法の件ですけれども、東レ連結では実は二酸化炭素の排出量全部、運輸部門でつかめておりません。つかめているのは改正省エネ法の対象会社、4社だけでございます。したがいまして、未把握の部分をいかに把握して、全体の数字を把握した上で、2015年近傍、20%以上下げようということで、現在、連結のCO2削減に取組を開始した次第でございます。
 次に29ページになりますが、運輸部門のターゲットについて若干ご説明を申し上げたい。
 日本全体、昨年12.8億トン、運輸部門が2.6億トン、2020年度の目標、1990年当時2.2億トンに対して25%仮に削減しようとしますと、1.65トンまで下げなければならない。2008年度の実績が2.35億トンでございますので、約7000万トン、30%近くの削減が必要になる。
 これが、今進められている改正省エネ法のみで、我々の企業努力だけでは限界に来ていると。もしこれを厳しくやりますと、海外店、それに伴う雇用縮小等の問題が入ってくると。我々、運送会社とともにやっていますが、やはり現在少しずつ進められている次世代の環境対策車の導入支援、補助金、切替支援等をぜひ強化いただきたい。
 もう一つは、やはり道路交通法の積載量の緩和。現在、最大積載28トン。コンテナですと30トン強でございます。そこを例えばもうちょっと緩和していただくと、そこだけで1回の運ぶ量が増えます。仮に10%緩和されれば、10%下がります。
 もう一つ、先ほど申し上げたようにJR輸送、納期が2日、3日かかります。新幹線の深夜便を使えないか。本当にこれをやっていただけるのであれば、もっともっと活用の領域が広がるのではないか。非常に難しいとは聞いておりますけれども、そういう視点も2030年に向けて必要なのではないか。
 それから、内航船です。現在は、韓国にどんどん荷物が流れていっています。なぜかというと、松山から内航船で神戸へ出すよりも、松山から韓国へ出したほうが安いんです。経済原則から言って、我々はそれをチョイスせざるを得ないということで、韓国へ持っていっております。
 次のページ、30ページですが、これからやはり先ほど私がご説明したグループ内の共同輸送とかお客様との共同輸送だけでなく、同一業界での共同輸送の推進、例えば建設業界、住宅設備業界、建設資材業界、この辺が共同で輸送できますと、大分効率化ができるんじゃないか。
 現在、私どもは当社グループ内でやっておりますけれども、異業種、その他のグループ会社との共同輸送の拡大等々を進めるのも1つの手だろうと。
 それからもう一つ、ネット販売、生協等の小口販売が大分増えてきています。我々は企業物流と同時に、この辺もいかに効率化するかというのもぜひ見ていただきたいと思います。
 最後になりますが、輸送の二酸化炭素の削減、これは物流コストに直結します。コストはかかりません、物流の領域では。知恵を絞ったらば、先ほどご説明したように、二酸化炭素とコストが両立できるということであります。ぜひ環境対策車の開発促進、燃料電池開発、インフラ整備等々を進めていただきたい。そうすることによって、我々の運送会社が、将来、ハイブリッドのトラック等々を使える時代が来るだろう。それから、軽量化技術でございます。私どもの炭素繊維、ボーイングの787にも採用され、エアバスにも採用されております。こういう軽量化素材に対しても、ぜひ開発支援をいただけないかと思います。と同時に、新産業の拡大等々も、我々は期待しているわけでございます。
 最後になりますけれども、日本の世界への貢献という面で、我々物流から見ますと、環境対策車・環境対策船の開発等々の普及、それからやはりJR輸送、鉄道技術の輸出。環境技術、特に改正省エネ法のアジア版。日本だけでございます、物流についてこれだけきちっとやっているのは。マレーシア、タイ、中国、何もしていません。この辺、日本の改正省エネ法のアジア版をぜひ普及させていただきたい。
 それから、排出量の大きな国、今後増大する国への環境対策支援というのが非常に重要なんじゃないかというふうに思います。
 時間の関係で端折りましたけれども、以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 続きまして、港区役所の環境課地球温暖化対策担当係長の早藤さんにお願いいたします。

○港区 おはようございます。港区環境課の早藤と申します。うちのほうは現在策定中の、みなとモデル二酸化炭素固定認証制度について、ご報告申し上げたいと思います。
 一言で言うと、都心区における国産材の活用を促進することにより、木材の持っている炭素の固定、貯留に着目して、使用しただけの認定証書を発行しようというふうなことを考えた制度でございます。ご案内のとおり、港区には森はございませんけれども、平成17年度からあきる野市と交流を深めまして、里山の横沢入等で、環境学習を開始しております。
 それに引き続きまして、平成19年度からは、あきる野市さんの私有林20ヘクタールを借りて、港区民の森を整備いたしました。整備する過程で間伐したスギ・ヒノキにつきましては、港区立のエコプラザの建設、それから小中学校の内装材等に完全に利用してございます。
 そういった過程で、林野庁さんの指導もいただきながら、日本の森の現状、非常に間伐が進まず、林業がなかなか衰えている状態というふうなことを知りまして、都心区と、それから山を持つ、森を持つ自治体との交流を通じて、新しいビジネススキームをつくることができないかというふうなことを考えたのが発端でございます。
 めくっていただきまして、次のページに、制度設計における基本方針というのが書いてございます。一番上に、港区内の建物等において利用される、伐採木材製品による炭素固定量の定量評価手法及び認証制度を開発することにより、木材消費地である都市部と木材供給地である山間部の自治体の連携を促進し、我が国の低炭素社会の実現に貢献するということを基本方針としてございます。
 目的でございますけれども、その下に、都市部・山間部の両面における低炭素社会への貢献と書いてあります。まず、事業者の国産材活用拡大によるCO2貯留の促進、もう一つは、国内の森林整備の促進による、森林によるCO2吸収量、森林吸収源の吸収量の拡大に寄与したいという2つの目的で、制度設計を進めております。
 次のページに作業内容で書かれています。この制度につきましては、平成21年、22年、この2年間で何とか完成させたいというふうに考えておりまして、平成21年度につきましては、大体の制度のスキーム、そこに書いてありますような定量評価手法の構築及び認証制度手法の検討、それから2番目の認証制度手法枠組みの検討が大体終了してございます。22年度、関連文書の作成や要綱の策定等に入っているわけですけれども、下の4に書いてあるクレジットの発行につきましては、制度設計委員会の先生方のいろいろなご議論をいただきまして、その制度設計委員会には環境省さん、それから林野庁さんにも入っていただいているわけですけれども、一気にクレジット化するのはなかなか難しいであろうというふうなことになりまして、当面は証書の発行ということになってございます。その理由といたしましては、クレジットの発行ということになりますと厳密な第三者評価が必要になるということと、そのクレジットが流通をする排出権取引制度について、そういった制度が自治体・国を通じて見当たらない中で、実際にそのクレジットが取引をされるのかというふうなことについては疑問な点が多いということで、当面は見送ることにいたしました。
 その次のページに制度の全体像が書いてございます。左側の、いわゆる山側の自治体と区のほうで協定を結ぶというふうなことを考えてございます。そういった港区と協定を結んだ山側の自治体から材を供給してもらいます。
 協定を結ぶ理由につきましては、後でまた出てきますけれども、特に未栽地問題、持続可能な森林経営というふうに言っていますけれども、再植林が行われない例が非常に目立ってきておりますので、何らかの形で港区と協定を結ぶことによって、材について伐採・搬出する場合には、再植林について保証してもらおうというふうな協定を考えてございます。そこで伐採して製品化した木材製品を、港区でビルを建設する事業者の方たちに使っていただくというふうな形で考えてございまして、その使った量に見合った、固定した量に見合った格付けラベルを発行しようというふうなものでございます。
 先ほども申しました山側の自治体との合法性・持続可能性の協定の問題、それから、施工事業者、デベロッパーの方たちにどのように若干割高になる国産材を使ってもらうか、どのようなインセンティブが付与できるのかという、この2つの点が、今の段階で非常に大きな問題として残されてございます。
 その次のページは、類似した制度があるかどうかということでいろいろ調べまして、高知県のCO2木づかい固定量認証制度というのがございます。高知以外にも大阪等でも同様の制度がございまして、主には県産材の活用ということを主眼に置いていて、県産材の使用量、高知県でしたら高知県産材の使用量に応じて家を建てた場合に、CO2固定量の認証を行うという制度がございます。ただ、港区が考えた制度は、県産材というふうなことではなくて、日本全国の自治体と都市部が交流するということを前提にしていますので、そういう意味では、日本ではあまり例を見ない、初めての取組ではないかというふうに考えてございます。
 それから次のページが、世界でも同様の手法をとっている制度がないかということで調べていただきました。1つだけございまして、LLWPのクレジット計上方法というのが書いてございますけれども、アメリカのCCX、シカゴ気候取引所で、木材の炭素固定に着目したクレジットが流通しているということがわかりました。そこでは、木材を伐採して一次製品から最終製品に至って、アメリカの場合には最終的にはサーマルリサイクルではなくて、埋め立てに利用される場合が多いようですけれども、その最終製品並びに埋立地に、100年後に製品なり埋立地に残存する固定量につきまして、デフォルト値を使って計算をして、残存量に対するクレジットが発行されて取引をされているようでございます。
 ただ、これ非常におもしろいのは、そこに書いてありますけれども、このクレジットの所有権は土地の所有者、つまり森林の所有者に帰属するというふうな考え方のようでございます。
 同様な方法ということでいろいろ考えたんですけれども、100年後というのがどのような意味があるのかとか、デフォルト値が果たしてつくれるのかということで、ちょっと参考にはいたしましたけれども、同様の方法はかなり困難というふうなことでございます。
 その次のページに、じゃ、炭素固定量はどうやって計算するのかということですけれども、これは京都議定書第3条の3及び4のLULUCFのデフォルト値がございますので、使用量さえわかれば簡単に計算することができます。LULUCFのデフォルト値で、スギですと容積密度が0.314、炭素含有量が0.5ということになってございますから、下のCO2固定量の計算例で、例えば港区立エコプラザに60立米のスギ材が使われていますけれども、どれくらい炭素が固定されているか、CO2が固定されているかということについては、60立米に0.314を掛けて、さらに0.5を掛けて、44分の12の分子量をかけることによって、34.54トンということで、固定量が簡単に把握されます。
 ただし、認証制度を実施するに当たって、使用量をどうやってチェックをしていくのかということも大きな問題になります。これも今、細目を詰めていますけれども、納品書並びに実施設計図書類で確認をするという方法が一番妥当ではないかというふうに考えてございます。
 次のページで、本制度が対象とする建物、施設等の範囲ということで、四角で囲われた一番上に書いてありますけれども、本制度が対象とする建物・施設等は、港区内において事業者が新たに建築するすべての建物・施設等とするということで、民間公共問わず、対象としようというふうなことで設計中でございます。ただ、一定程度の床面積以上のものというのにするのが一番現実的ではないかというふうに考えてございまして、候補としては延べ床面積が3,000平米以上もしくは5,000平米以上というふうなことを検討してございます。
 その次のページに、港区内における建築物の申請の件数の動向がございます。平成20年度の建物の着工件数が490件、港区内でございまして、3,000平米以上の建物については50件、5,000平米以上のものについては35件、1万平米、相当大きな開発についても19件ございます。
 引き続き港区は、ご案内のとおり開発についての意欲が非常にアクティビティの高いところでございますから、多くの建築物の着工が見込まれておりますので、何らかの形でこの木材、国産材の活用を内装材等で図っていただければ、一定の量の固定が港区内で進んでいくのでないかというふうに考えてございます。
 その次のページが、主要課題ということで、合法性と持続可能の証明、先ほどございました港区のこの制度、都心区の木材活用が地方の山の荒廃を招くという事態になることだけは避けたいというのが根本にございますので、協定を結んだ自治体に何らかの証明、保証をしていただく。2つの方法を、今、考えてございまして、これは環境省さんのつくられているJ-VERと同じでございまして、1つは森林認証制度、FSC認証なり、SGECなりの森林認証制度の認証を受けているところから切り出したものということを証明していただく。もう一つは、森林施業計画をきちっと市町村に届け出て認証を受けているかどうかと、認定を受けているかどうかというふうなことで証明をしていただく方法、この2つを条件にしたいと考えています。
 ただ、この2つであればほぼ包含できるのかなと思ったんですけれども、全国的に見ると、森林施業計画が進んでいない自治体というのも現実にあるようでして、この2つのハードルでも高過ぎるというふうな声が、実は港区と関係する15の自治体からも上がってございます。
 その次のページに、木材供給自治体の範囲と参加メリットというのがございます。これが先ほど言った港区と、今、関係のある山側の自治体でございまして、皆さんのお手元にパンフレットがございます。港区が考えているこのような都市部における木材活用と低炭素化社会の推進、港区なり都心区が木材を活用することによって地方の林業を盛り立てていこうというふうなことについてご賛同いただいた、港区も含めて15自治体が今のところ参加していただいております。ホームページを見て問い合わせも非常に多くて、どんどん増えていくというふうに考えていますけれども、先ほど言ったような協定を結ぶことによって、材の供給の持続可能性・合法性を確保したいというふうに考えてございます。
 その次のページにもネットワーク会議と書いてあります。それは今パンフレットでご説明したとおりでございます。
 それで、最後にちょっと問題提起といいますか、この事業をやっていて感じたことを最後に2つほどお話しさせていただきたいと思うんですけれども、二酸化炭素の森林吸収源対策につきましては、環境省さんのロードマップでも毎年55万ヘクタールの間伐が必要というふうなことで記載をされています。2020年の対策の項目に入ってございます。林野庁さんでも。2007年から2012年の6年間で330万ヘクタール、大体四国2つ分の面積ですけれども、間伐が必要とされてございます。3.8%の京都議定書第1約束期間の目標達成には、そのくらいの間伐をしなければなりません。
 ただし、これをすべて補助金で賄おうとすれば、莫大な税金がここに投入されるというふうなことになると思います。ですから、何らかの形で地方の山側と都心を結ぶビジネススキームが必要なのではないかというふうに考えております。
 特に日本の林業の低迷につきましては、いろいろな論文なりを読ませていただきますと、ヨーロッパに比べて路網の整備が非常に遅れているなり、不在地主が多くて境界画定が困難だということや、森林組合が公共事業の補助金に頼り過ぎているというふうなことで、いろいろな問題点が指摘されていますけれども、これらの問題点を一挙に解決しようとすれば、先ほど言いましたように、莫大な税金と長い長い年月がかかるということになりますので、こういったことを是正するというのはもちろん重要なことなんですけれども、同時並行的に何らかの形でのビジネススキームを考えていくということが1つ重要なのではないかというように考えております。
 もう一つは、昨年12月のコペンハーゲンのCOP15ではあまり成果が得られませんでしたけれども、現在論議されているポスト京都議定書第2約束期間、2013年から2017年の扱いについてですけれども、いわゆる以前からあったHWPの議論、伐採木材製品、ハーベスティッド・ウッド・プロダクトという議論がございまして、この炭素固定量を国際的に削減量として認めようというふうな話がずっと続いていると聞いております。第2約束期間の中で、認められる可能性もかなり出てきているというふうに聞いてございますので、ぜひ国でも木材の炭素固定に着目した制度をつくって、同時に港区が考えているような固定証書だけではなくて、それがクレジット化されて、いわゆる木材の運用がビジネスとして成り立っていくような制度を考えていただければというふうに思っております。
 以上、提言と発表をさせていただきました。ありがとうございます。

○西村委員長 どうもありがとうございました。
 続きまして、主婦連合会環境部副部長の柿本さんにお願いいたします。

○主婦連合会 おはようございます。主婦連合会環境部の柿本でございます。
 ロードマップにおける温暖化対策を進めるための施策についての意見を述べさせていただきます。資料はA41枚ペラでございます。
 変換ミスがございまして、2ページの潜熱回収型給湯器の「線」という字が間違っておりますので、ご訂正お願いいたします。
 それでは、述べさせていただきます。
 まず、主婦連の団体概要でございますが、1948年、今から62年前に設立されました消費者団体でございます。設立趣旨といたしまして、消費者の権利を確立し、消費生活の向上を図る。行政、政府、企業に消費者の意見を反映させるとともに、消費者への啓蒙活動も展開し、暮らしやすい社会を築くという趣旨のもとで活動をしております。会員数は96団体でございまして、個人会員も200名ほどおります。機関紙といたしまして、毎月15日に「主婦連たより」というものを発行しております。現在、発行部数は1万5000部を数えております。購読者は会員のほか、一般消費者、行政、企業、海外在住の方などとなっております。活動の重点分野でございますが、衣料部、住宅部、食料部、社会部、環境部の5つの部に分かれて活動しております。
 私の所属しております環境部では、日本で販売されている玩具の化学物質の調査というのに取り組んでおりまして、今年度で4年目となっております。
 次に、主婦連での低炭素化社会構築のための主な取組について、述べさせていただきます。
 パブリックコメントへの意見の提出。機関紙「主婦連たより」にての情報発信。省エネ家電についての店頭での実態調査、「環境に配慮したくらし」「エコライフのヒント」などの講座を開講し、講師として活動。それから、他団体とのネットワークなどがございます。
 そちらのほうに書いてございます省エネ家電につきましては、実態調査を店頭でしておりまして、消費者が賢い選択をするためにどのようになっているかということを実際に調査しております。そして、その上でラベルの周知などを積極的に行ってきております。また、環境部では、製品の環境性能や企業の環境姿勢を中心にCSR報告書を読ませていただいて、それぞれの評価も行わせていただいております。
 本年3月には、神奈川県の消費者のつどいに西岡先生をお呼びいたしまして、消費者が取り組むべきことということで、学習会なども他団体とのネットワーク上で開催しております。
 次に、消費者の権利と責務について関連した国、地方公共団体、企業に望むことということでございますが、まず日々の暮らしの中で、私たち消費者が住宅ですとか、家電、自動車などの適切な選択と普及を促すためには、企業の環境に対する姿勢ですとか、その製品に関しての理解しやすい、信頼できる情報の開示を求めます。
 次に、新しい技術の省エネや使用方法は、購入時点でわかりやすくしていただきたいということでございます。例えば、家庭でのCO2排出削減のための具体的な行動を考えるときに、東京電力が2009年11月に実施したアンケートでは、2012年に白熱電球が製造中止になるというのは70%の方が知らなかったというアンケート結果もございます、電球から蛍光灯への買い替えをなさっている家庭は53%だそうですが、LEDになると5%という結果が出ているということです。
 省エネ家電の買い替えの優先順位というのも私たちにはなかなか判断が出来ません、CO2排出の多い家電とはどれかとかということもなかなかわからないのが現状です。一番先に私たち消費者が取り組まなければいけないことなどの情報がまだまだだと思われます。
 太陽熱温水器、電気ヒートポンプ給湯器、潜熱回収型給湯器の違いはと聞かれても、私などはにわかに答えられないという感じで、情報がまだまだ私たち消費者のところにわかりやすく伝わっていないように感じております。
 買い取り制度などについてでございますが、こちらのほうは集合住宅や事業所は全量電力買い取りが有効ではないかと思われます、一方、戸建住宅に関しましては、余剰電力を買い取りということで、温暖化防止の努力というインセンティブが働くのではないかというふうに考えております。
 身近な低炭素な日々の暮らしのイメージについてでございますが、トータルなまちづくり、地域づくりにつきましては、歩道ですとか自転車の走行空間の整備ということが挙げられておりますけれども、諸外国、コペンハーゲンやドイツでは専用車線にたくさんの自転車が走っていることを目の当たりにいたしまして、ぜひしっかり実現していけたらなと思っております。また、暗渠に隠れた河川の再整備など、韓国のソウルではもう既にどんどんやられているということも見学いたしましたので、こういうところ、トータルなまちづくりができていくといいなとも思っております。
 また、賃貸オーナーへの支援制度などの創設ということで書かせていただいておりますけれども、エアコンなどはもう既に賃貸のアパートには既設されております。入居者自身が省エネ性能で選択することがもうできませんので、環境に配慮したアパートなどを、ランニングコストを考えますと、光熱費などを考えると得でありますよというセールスポイントとして支援制度などを創設していただきたいなと思っております。これは、ドイツなどでも既に取り入れられているかと思います。
 最後に、温暖化に対する費用についてですが、私たち団体は昨年5月、地球温暖化対策の中期目標に対する意見というところで、意見を出しております。これは、地球温暖化を防止するために必要な削減目標のもと、国が無駄な財政支出を減らす努力と、税金の再分配の検討を行った上で、私たちも未来のための一定レベルの負担は必要だと考えております。この間、炭素税などの必要性についても話し合ってまいりましたけれども、税制のあり方、現在の経済状況などから、負担が増えるということが私たちのほうには前面に出てしまって、納得されておりません。しかし、子どもたちに温暖化で起きた悪影響と対処のための莫大なコストという2つの負の遺産を残さないために、現在を生きる私たち大人は責任の実行と、そして未来への投資を急ぎ実行すべきと考えております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。それでは、3人の方からのご意見どうもありがとうございました。
 質問のほうに移りたいと思いますので、いつものように発言をしたいという方につきましては、ネームプレートを上げていただければと思います。また後でも追加はできますけれども、一通りいきたいと思います。
 それでは、こちらのほうが早かったので、安井さんのほうからお願いいたします。

○安井委員 ありがとうございました。
 まず、東レさんに伺いたい件でございますけれども、現在、国際物流になりますと、結局、どこの国もCO2の排出をするのはしようがない格好になっていますよね。したがいまして、例えば韓国というところを使えば、そこへの便はCO2出しても誰も知らんという、そういうシステムに今のところはなっているわけなんですけれども、今、東レさんあたりはそのあたりに関してはどういうご見解でございましょうか。要するに、国内で出してもやっぱり国際で出しても、実は地球温暖化的には同じなんですけれども、枠組みとしては違う。
 それから、あともう一つ、これは難しいお話かとは思うのでありますが、松山から釜山へ行くのと、神戸に行くので費用が違う。これは何が原因なんですか。本当のところの原因、私もちょっとわからなくて、ひょっとすると人件費の差かなと思うんですけれども、そういうようなことなのかどうかということをもしご存じでございましたら、伺いたい。
 みなとモデルに関しましては、非常に意欲的であろうと思いますが、ちょっとコメントは抜かしていただきまして、最後に主婦連の環境部のご発表でございますけれども、私も主婦連の方といろいろとお話を伺っても、要するに省エネというのはどうも消費者運動に根本的になじまないのではないかということをおっしゃる方がおられる。やはり何かそんな気もしないわけではないのでありますが、そのあたり、何か根源的な問題があるのかないのか。それから、あと、おっしゃっていただきました、例えば買い替えの優先順位とか、ヒートポンプどれがいいのかとか、この辺の話というのは実を言うと、私もいろいろご説明申し上げたいんですけれども、本当に難しいですね。それで、なかなかどの辺がどうわかるのがいいのかあたりもよくわからないところがあって、ただ、最近ぶつぶつ言っております、いよいよエアコンの使用時期になりましたけれども、温度が十分に高くないときに、エアコン、冷房を入れるまでもないけれども除湿をしよう、そのほうが省エネだからとお考えでやると、多分、6割7割のエアコンですと除湿のほうが消費電力3倍だという事実があって、そのあたりもどうも確かにメーカー側からの情報開示も十分じゃない。ですから、その辺を本当に、もう少し何が知りたいかをしっかり言っていただけるとありがたいという気がいたしました。
 以上でございます。

○西岡委員長 はい、それでは村上委員お願いします。

○村上委員 時間が足りなくなるでしょうから、絞って質問させていただきます。
 港区さん、大変ありがとうございました。2つございます。
 1つは、木材利用、大変結構でございます。ただ、木材の建築利用のLCCO2を考えますと、実はどういう乾燥をさせるかというのが圧倒的に大きなウエートを占めています。だから、化石燃料を使って乾燥させるか、バイオ燃料を使うかで、そうしますと国産材料よりもノルウェーのほうがいいとかございますから、ぜひこの運動と連動させて、バイオ燃料を使った乾燥ということを普及させる運動をやっていただけると、大変ありがたいです。
 それからもう一つ、当然、この廃棄ということがあって、そのトレースも必要かと思います。それについてどうお考えか、お聞かせください。
 それから主婦連さん、ありがとうございました。今度、建築で申しますと、2020年に向かって省エネの義務化を行います。ただ、これはやっぱり義務化を行いましても、いい建物をいくらつくっても、中でじゃぶじゃぶユーザーがエネルギーを使ったら省エネ効果は上がらないわけで、ぜひ、私どもも連携して進めたいと思いますけれども、コンシューマーズ・ビヘイビアと申しますけれども、ユーザーの省エネのライフスタイルを低炭素社会に向かわせると。そういうことで連携させていただければありがたいと思っております。
 以上です。

○西岡委員長 続いて、三村委員、お願いします。

○三村委員 質問する前に、ちょっと寒いので、こういう話題だし、ここまでちょっと下げなくてもいいかなと。それは別のコメントでございますが。
 東レの橘部長さんに質問させていただきます。モーダルシフトをここまで具体的にやられたというのは初めて伺って、非常に強い印象を受けたんですけれども、地方港を活用したモーダルシフトとか、そういうものについて、他産業を含めてさらに拡大する可能性がどれぐらいあるというふうに、今お考えになっているか、それを教えていただきたいんです。というのは、日本には小港が1,000港くらいありまして、国土の海岸線の長さが3万5000キロですから、35キロに1つずつ港があるということですから、それが活用できればかなり違う。ただ、そのときにいつも問題になるのは、港湾と陸上輸送との連結の部分で、一生懸命持ってきても、そこから先がつながっていないとか、そういうような話もあるので、ご経験の中から、ほかの産業なども含めて、そういうものをどんどん広げていく可能性がかなりあるかどうかというようなことですね。
 それから、もう一つ同じく港なんですが、政府では、今のような釜山とか上海にハブ機能を奪われたということで、逆に日本の中に2つくらいのスーパーハブ港湾をつくろうということで、今ここで提案されていることとは少し違う方向の議論があるわけですよね。そういうものに対してどういうふうにお考えかというのも教えていただければと思います。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 増井委員、お願いします。

○増井委員 ありがとうございます。
 港区のほうにご質問なんですけれども、2点ございまして、このご提案をされている制度の認知度がどの程度なのかということと、それとあと、この制度で一緒にやっていらっしゃる地方の自治体の場で、バイオマス資源との取り合いというのがどういうふうな状況になっているのか、もしご存じであれば教えていただきたいなというふうに思います。
 主婦連さんの方に、これは質問ではなくてコメントというかなんですけれども、特にご意見の中で、負担が増えるということが前面に出て納得されませんというご意見もありました。我々もよく負担というのではなくて、アクセルを緩めるに過ぎないと、温暖化対策というのは決して負担ではないというふうに、負担は一部あるんですけれどもアクセルを緩めるに過ぎないというふうに申し上げておりますので、ぜひそのあたり聞いていただければなと思います。我々も積極的にご支援していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

○西岡委員長 藤野委員、お願いします。

○藤野委員 ありがとうございます。
 まず、東レさんのほうにご質問あります。三村先生のご質問にも絡むんですけれども、なぜ共同輸送が進まないのか。どうも改正省エネ法で対象になったというのが非常に大きな転機で、それでご努力されたということなんですが、荷主のほうでどれぐらいの割合、改正省エネ法の対象になっているのか。またそれを広める必要があるとお考えなのかどうかが1点目です。
 それから、トラックから鉄道への転換のときに、発注者の方がご理解いただけて、それでできるようになったということで、東レさんはグループなので、場合によっては物流と発注が同時になると、そういう場合はやりやすいと思うんですけれども、やっぱり違うふうになってしまうと、お客様のご理解がないとできないということなんですけれども、逆にそういうふうになると、その発注者側のほうにも義務なり責任というか、カーボンフットプリントを見るというようなところもあれば、物流のほうももっと大胆な提案ができるのかもしれないんですけれども、その点についてご提案なりありましたら、教えていただければと思います。
 あと、主婦連さんの柿本さんのほうに。主婦の中にも、我々もそうなんですけれども、コンシューマービヘイビアと村上先生がおっしゃったんですが、意識の高い人から低い人から、いろんな層がいると思うんですが、そういった方にどういうふうにコミュニケーションして情報をお伝えするとか、そういう作戦というか戦略というか、もしおありだったら教えていただければと思います。
 以上です。

○西岡委員長 則武委員、お願いします。

○則武委員 重なりもあるので、港区さんだけお聞きしたいのですが、森林の供給者のほうは木材商品を買ってもらえるというメリットがあるかと思うんですが、活用する側の建物の所有者が、この動機づけというのは、これは規制でされようとしているのか、何らかのメリットがあってできるようになるのかお聞きしたいと思います。
 それと、ちょっと幾つかこのパンフレットを見させていただいて、関東の場合、スギ、ヒノキというものばかりのように見えたんですけれども、現実にスギを活用されているんですが、間伐じゃなくて、生態系に合わせた森林に変えていくというような考えはないんでしょうか。2点お願いいたします。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 冨田委員、お願いします。

○冨田委員 私も重なっているところがありますので、主婦連合会の柿本さんにお聞きしたいと思います。
 1つは質問ではなくて、コメントですが、わかりやすい情報提供ということで、全くそのとおりだなというふうに思います。エネルギー供給事業者としても、日ごろからそういう観点からやっているつもりではありますけれども、先ほど安井委員のほうからもお話がありましたように、共通的にもうこれですよという言い方というのはなかなかできなくて、ライフスタイルだとか、あるいは生活パターンだとか、そういったものによって考え方が違ってくるという面もあるのかなと。したがって、私自身も生活者の一人ではありますけれども、例えばパソコンを買うだとか、あるいは携帯電話を買うといったようなときにも、自分の生活に合わせてどれがいいのだろうかということをかなり悩みながら買うということもありますので、ちょっと矛盾しているんですけれども、わかりやすく情報提供はしたいと思いつつも、使う方、買われる方のほうもいろいろ勉強していく必要もあるのかなと、そんなふうに思いました。これはコメントです。
 それから質問ですけれども、温暖化に対する費用というところで、未来のための一定レベルの負担は必要だろうと思いますというふうに書かれていらっしゃいますけれども、どの程度の負担が必要レベルというふうにお考えなのかというところを、ちょっとお聞かせいただければと思います。

○西岡委員長 杉山委員、お願いします。

○杉山委員 ありがとうございました。
 まず、今の冨田さんの質問と私も重なるんですが、主婦連さんから出ている温暖化に対する費用の文章を出させていただいて、ご説明も聞いて、これを見ると、納得されませんが実行すべきと考えていますと読めてしまうので、もう少しわかりやすく言うとどうしたいのかというのをはっきりと言っていただけると理解が深まるので、ぜひお願いしたいと思います。
 もう一つ、港区さんのほうから、これはとても興味深い取組だというふうに思っていまして、我々連合もここの部分については非常に注目して、これまで活動もしてきているわけですけれども、1つ、各森林もしくは国内木材の供給源ですね。これは各自治体さんとの連携という形で言っていますけれども、実際には所有の問題ですとか、いろいろな問題があるんじゃないかなというふうに思っていまして、ただこれだけ森林資源がある我が国ですから、これをうまく使っていかない手はないという意味では、この自治体との連携というところをもう少し一歩進めて、例えば国レベルで何らかの措置なり方向観を示すような、そういったものに対して要望的な、もしくは物の考え方があれば、ぜひご紹介いただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

○西岡委員長 影山委員、お願いします。

○影山委員 主婦連の柿本副部長にお伺いいたします。先ほど冨田委員からもありましたけれども、いろいろな省エネ機器の見える化について、電力会社もパンフレットやホームページ等で取り組んでいるのですが、よく分からないというご意見を多くいただきます。一生懸命やっているつもりでも、なかなか消費者の方に届かないというジレンマがあるので、こんなことをやったらいい、というアイデアがあれば、ぜひ教えていただきたいと思います。
 それから、資料2-3の裏面の(3)の[2]賃貸オーナーへの支援制度などの創設について、アパートでよく聞くのは、やはり省エネ機器を入れると賃料が高くなるということです。ランニングコストは下がるのですが、賃料が高くなるのが嫌で、省エネ機器を入れたアパートになかなか入りにくいという話を聞きます。セールスポイントになると思っても、実態として、そうなっていない場合があるので、その点について主婦をくすぐる良いキーワードはないものでしょうか。この点は大変大事で、結局、得をするのに入ってもらえないという非常に大きな問題なので、一緒に考えさせていただければありがたいと思います。
 それから、太陽光を設置すると、今の補助金制度と固定買取制度で10年か15年以内には回収できると思いますが、これもやはり初期投資が重荷になって、なかなか踏み切れない家庭が多いと聞きます。この点についても、PR方法として、どんなことをすれば多くの方にメリットを分かっていただけるのか、一緒に考えさせていただければと思います。

○西岡委員長 枝廣委員、お願いします。

○枝廣委員 ありがとうございます。重なっているところは省いて、港区さんにお伺いしたいのですが、今のところクレジット化にはいかないというお話でしたが、ゆくゆくそのクレジット化に向けて、きっと議論を進めていかれると思うんですね。そのときに、アメリカの例、シカゴの例がありましたけれども、その所有権をどういうふうに考えていくのかなと。例えば、ビルを建てる人のインセンティブという話もありましたが、例えばビルを建てる人もクレジットの一部をもらえて、東京都の排出量取引に充当できるとか、そうなるとすごく広がると思うんですよね。なので、港区さんのお考えでもいいし、もしかしたら林野庁とか国のレベルでクレジット、森林の固定に関するクレジットの所有権を、今どのような議論があるか、もしご存じでしたらぜひ教えてください。
 それから、主婦連の柿本さんに教えていただきたいのは、例えば環境とか省エネとか、いろいろな低炭素社会にまつわる情報を柿本さんとか周りの方はどういったところから取っていらっしゃるのか。その情報でこれは信用できるとか、これはちょっととか、いろいろ信用度のランクづけがあると思うんですが、少しそのあたりを教えていただけるとうれしいです。

○西岡委員長 牛久保委員、お願いします。

○牛久保委員 どうもありがとうございます。
 港区さんですけれども、ほかの委員の方と一緒かもしれませんけれども、クレジット発行の問題等もあるように、山間部の自治体とその交流を確立するために一番制限因子になっていることは何なのか。そういうのは解決するためにはどのようなバックアップが必要かということを。それから、先ほどありましたけれども、廃棄に関する件についても教えていただきたければと思います。
 それから、主婦連合会さんですけれども、日常生活、我々は食べずにはいられないわけでして、食生活に関することというのがなかなかちょっと表に出ていないということでありますので、今、食生活が例えば惣菜だとか、お茶を入れなくなってペットでというようなことで、日常生活の中でCO2がどのような変化をしているのかとか、そういうことというのは、導入するいろんな機器との関連もありますし、食文化の変化もあります。そういうようなデータ的なことがもしおありであれば、そういうものもご披露していただければというふうに思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは一巡しましたので、また最初に東レさんのほうからお答え願いたいと思います。概ね順調にいっておりますので、10分以内にお願いいたします。

○東レ株式会社 まず、安井委員様のほうから出ています、連結でのCO2、当然、私ども東レは考えて、物流部分について私は責任を持っていますので、物流の部分だけお話ししますけれども、先ほどご説明したように、東レ単体はきちっとつかめた。改正省エネ法対象会社の子会社も全部つかめていると。今年、システムも含めて導入いたしまして、国内の関係会社のCO2、輸送部門のCO2はほぼ単月で把握できるような形に持っていこうと。
 それから海外。ただ、海外については、なかなか難しい部分がありまして、現在、私、国土交通省の政策研究所のアドバイザーをやっておりまして、今、国土交通省の政策研究所のところで輸出の船に関わるCO2を含めて、いろんな指針の検討に入っております。その辺が出てきますと、やはり我々のようなグローバル企業、日本だけのCO2じゃなくて、全体の、グローバルオペレーションの中でのCO2の把握というのはある程度していかなければならない時代が来るということで、私どもは体制を着実に整えつつあるという形です。
 もう一つ、韓国とのコスト差でございますが、これは実は私どもの物流改革、まず改正省エネ法がスタートしたときに、なぜ松山から神戸へ運ぶんだろうと。このトラック輸送のCO2を一番減らせるのは、実は松山から釜山へ持っていってしまったほうが早いと。釜山にあれだけ大きな港になったことで、本船が日本よりも集まっておりますので、もう釜山の品質も大分よくなったということで、全然問題なく実は進んでしまったと。その後、気がついてみて計算してみると、明らかにコストも、実は松山から神戸の内航船のほうが高くて、そうするとコストは高いし、CO2も出てしまうということになると、もうコストが安くてCO2が出ない韓国を選ぶと。これは私どもだけじゃなくて、当然、九州・関西系のほうの会社で、結構、釜山を活用し始めていることはたくさんの事例があります。
 もう一つ、韓国がなぜ安くできるんだろうと、ここはちょっとわからないんですが、韓国の船社の売り込みを見ますと、とにかく韓国は上海に荷物を取られるなと、釜山に集めろと、とにかく釜山に一生懸命集めろと。日本に入るもの、日本から出ていくものを釜山に集めろというようなどうも動きで一生懸命売り込んで、しかも39ルート、これからもっと増えると思いますけれども、ルートをどんどん地方港に出していると。
 飛行場もそうなってきました。秋田空港から仁川に行ってしまうと。羽田に来るよりも成田に来るよりも、仁川に行ってしまう。まさに飛行機でも起こり始めているんですけれども、もう既に韓国のフィーダー船のインフラは40港近くへ来ていると。ここはやはり我々は使わざるを得ない。使うことによって国内のCO2が大きく下がるということで、私は化繊協会の物流委員もやっているんですけれども、我々の仲間であります東洋紡さんですとか帝人さんとか旭さんも、同じように地方港をうまく使ってCO2を下げているということで、大分普及してきていると思います。
 それから、三村様のご質問ですけれども、地方港の他産業への拡大、今お話し申し上げたとおり、我々、改正省エネ法が導入されたことによって何が一番違うかと。荷主が物流の効率化をするんだと。物流会社がやるんじゃないんだと。荷主が真剣に考えろというのが改正省エネ法だったわけです。化繊協会の我々のメンバーもそうですけれども、私どもの取引先も含めて、相当、輸送部門の二酸化炭素の効率化という視点が、2006年の改正省エネ法が導入されてから、ここ4年間、大分荷主の意識は出てきていると思います。各社が地方港を使い、各社がJR輸送を使い、いろんな効率化をしてきております。
 その中で、先ほど1,000港ということなんですけれども、実際は私どもが使っている港というのは限られております。上位、これはコンテナ及び取り扱いできる外航コンテナの貨物が扱える港しか、我々はなかなか使えないということで、現在67港それがあるんですけれども、それの中の私どもは十二、三港を使っております。今までは、海外から入るものは大阪、東京と。ではなくて、新潟、金沢、仙台、清水、千葉、四日市、八戸、岩国、松山、高松といろんな港を使っている。どうしてもやはりこの外航コンテナの取り扱いができるところしか使えないということで、小さな地方港はなかなか我々企業としては使えないということになります。
 これから、現在国交省がスーパー港湾の中から2港選ぶと。いろんなことを動いておるかと思います。我々も先ほど申し上げた67港、コンテナ外航があるんですけれども、やはり1つの県に4つも5つもあって、そこが2万TUぐらいのどんぐりの背比べをしていると。やはり地方で核になるところを集中投資していくのが、我々にとってみると使いやすいのかなというイメージがあります。
 藤野様の、共同輸送がなぜ進まないのかと。改正省エネ法が導入されてから、私は少しずつですけれども、進んできていると思います。例えばアサヒビールさんとキリンビールさんが北海道で共同配送をするとか、ペイント業界でも関西ペイントさんと日本ペイントさんが共同配送を一部するとか、昔はそういうことはほとんど考えられなかったんですが、やはり環境意識の高まりと改正省エネ法の導入で、じわりじわり文化ができつつあると。
 ただ、一方、私ども例えば繊維業界ですと、西岡さんの旭化成さんもそうなんですが、やはり物流ではやろうと思っても市場では実は戦っておりまして、営業が。総論賛成、各論は、まあ出荷先はみんなばれちゃうしなあ、数量もばれちゃうからなというようなことで、もう一歩なんですが、そろそろそういう文化が私どもの企業並びに業界でも出始めてきているんじゃないかなというふうに思います。
 それからJR化、ユーザーへの理解、ユーザーへの縛りと。改正省エネ法の対象会社、今、約890社くらいだと思います。これで大体日本の65%から70%がCO2を把握できているということなんですけれども、そういうことで、私どもが取引している先は、その対象会社ですと、自分たちの製品を運ぶためにCO2を削減しようという努力をされている会社でございますので、納入側がこういう資料を持っていきますと、理解しやすい文化に、今なりつつあると。昔は、冗談じゃないよ、2日遅れるんだったらだめだよと。これが少しずつ溶けて、やはり環境を意識して1日前に早くオーダーを出すとか、そういうふうなカルチャーに徐々に業界がなってきているし、日本全体がなってきているような感じがします。
 私がこれ一番苦労したのは、やはり当社の営業を説得するのが一番苦労しました。そんなの無理だよと。お客さんに言ったって無理だよ、2日も遅れるんだったら無理だ無理だと。ところが、無理じゃないということでございます。こういう活動が徐々に一人一人の意識が変わり出しているなというふうに、実は思っております。
 今後、その改正省エネ法の対象会社が、今、870社ですけれども、これをどこまで広めるかと。先ほど私のほうの資料でも、私どもは4社しか把握していません。そうすると、当社の物流で出しているのが、恐らく7割ぐらいが把握できていて、残りの会社の排出量は把握できていません。この辺を少しずつ進めていくのかどうか、これはポスト改正省エネ法を含めて、議論が必要なところだと思います。
 現在、国土交通省の政策研究所では少しずつ拡大して、連結対象会社に持っていこうかという動きもあるというふうに聞いております。いずれにせよ、ポスト改正省エネ法の動向を見守って、それに対応できるような体制をつくっていきたいと、こういうふうに考えております。
 私のほうからは以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、早藤さんのほうからお願いいたします。

○港区 まず最初に、LCCO2、ライフサイクルCO2の問題がございます。ご案内のとおり、伐採、それから運搬、乾燥という過程で、当然CO2を発生するというふうなことを全体で見るべきだという議論は制度設計委員会でございまして、ただ今回はクレジット化しないという前提で、努力目標にしようということで各協定の自治体に努力していただくということにいたしました。
 というのは、船を使える場合はCO2の排出は少ないのですが、内陸部になった場合に、どうしてもトラック輸送ということになると、LCAの観点から言うと、遠いところほど東京に持って来られないのでなかなか難しいというふうな話もありまして、その辺については当面は努力目標にしようということにいたしました。
 それから、中には北海道の下川町さんのように、乾燥の過程で発生するCO2についてはJ-VERでオフセットしますというふうな取組を始めているところもございます。
 それから、廃棄の分についてですけれども、これもクレジット化する段階では当然廃棄を考慮に入れる必要が出てきます。先ほど言いましたアメリカのロングライフドプロダクツの件では、いわゆるデフォルト値が整備をされていまして、100年後の残存率というのが出ていますので、日本ではまだそういうものがまだできていないということを考えると、今後、クレジット化する場合には、そういったデフォルト値をどうやって扱っていくかというのが大きな課題になるというふうに考えております。
 それから制度の認知度なんですけれども、一応、22年度に制度の基本設計から応用設計に入っていって、23年度、23年4月からの実施を目指しております。課題がちょっと大きくて、そこから開始できるのかどうかわかりませんけれども、事業者の方々等への事前説明など十分にやっていきたいというふうに考えています。
 それから、バイオマス資源の取り合いというふうなことがございました。現実問題、ほかの委員の先生からのご質問もありましたけれども、圧倒的にスギ、ヒノキが多いんですけれども、意外と都心の中で使ってもらおうとすると、フローリング、特にアリーナとか体育館系はやはり広葉樹なんですね、硬度の問題からいって。広葉樹を国内で賄おうとすると、北海道くらいしかなかなか広葉樹が手に入らないというふうなことから、そこで国内産の広葉樹だけで果たして賄えるのかという問題が出てきています。ご案内のとおり、スギ、ヒノキでも圧密加工であるとかいろんな加工方法が出てきて、フローリングでも十分使えるというふうな売り込みなり技術の宣伝はあるんですけれども、まだまだ実績がないので怖くて使えないというふうなところがありますので、今後、バイオマス資源の偏在といいますか、扱いについて、いろいろな問題が出てくるなというふうなことでございます。
 それから、実際にデベロッパーの方がビルをつくるときに一体メリットがあるのかどうか、国産材を使うことについて、規制でやるのかということでございますけれども、一自治体である港区が罰則を設けるところまで踏み込めませんから、あくまで規制というよりは、ポジティブな意味でのインセンティブを与えていくというふうなことを考えてございます。
 その1つの方法に、これは都心区で一時期地上げが非常に盛んになりまして、平成3年ごろからですけれども、人口がどんどん減ったということで、住宅の併設を誘導するということをやってきました。今は人口がどんどん回復してきていますから、住宅の付置を地球温暖化対策に変えられないかということなどを、今、検討してございます。
 それから、圧倒的に人工林、スギ、ヒノキ林が多いので、生態系に合わせて変えていくべきということなんですけれども、やはり林業の観点から言いますと、私が林業の話ばかりするのもおかしな話で、林野庁さんの専門なんですけれども、やっぱり次の持続可能な森林経営ということになると、どうしてもスギ、ヒノキということになるんだろうと。再植林ということになるんだろうと思います。
 ただ、いわゆる針広混交林といって、広葉樹と針葉樹が混じっている森のほうが生態系が豊かなことは確かなので、そういった環境の森を自治体で率先してつくっていって、そちらのほうはむしろ環境学習に使うとか、山側の自治体さんのほうでもいろいろ考えていただければいいなというふうに思っております。
 それから、こういった制度を自治体の連携でもっと広げることはどうかというふうなお話がございました。もともと港区が独自にこれをやって、ほかに波及しないような制度になっては全く意味がないので、例えば23区全体に広げていく、東京都にも広げていく、それから林野庁さんとの連携で、国の制度にまでうまく広げられるということになれば、日本全体で都心部と山側の自治体の木材を起爆剤とした交流が起こるわけで、そのことによって地方の側の疲弊といいますか、そういうものがある程度整備をされていく。都会からある程度そういったお金といいますか、そういう価値が、やっぱり山側のほうに流れ出していくというふうな方策は、やはり全体で考えていく必要があるのではないかというふうに考えております。
 それから、クレジット化の所有権につきましては、これは当初、クレジット化しようと思ったときに、アメリカの制度は森林の所有者に帰属していますけれども、もちろん我々が考えたのは、ビルを建てるオーナーにそのクレジットが所属をして、割高な木材を使ってもらった分をそのクレジットの価値で相殺をしてもらうということを考えました。
 東京都のほうのいわゆる排出権取引制度につきましては、森林系のものが一切入ってございませんので、そういった森林系のクレジットが認められるというのは当面考えられないんですけれども、やはり自治体でこれからも埼玉県とかそういうところに排出権取引制度が広がっていくときに、これは1つの考え方だと思うんですけれども、やはり真水の省エネのクレジットなり、新エネのクレジットだけにするのか、森林も入れるのか検討すべきだと思います。京都議定書の議論でもあったと思うんですけれども、真水でできないから森林に逃げるんだという議論からいくと、やっぱり森林系は排除しようということになると思うんですけれども、そういうふうなことでいいのかどうかというのはやっぱり全体的な制度設計の中で考えていただけると、一挙にこの制度が広がるのではないかということで、東京都さんへの働きかけも今後行っていかなければいけないなというふうに思っております。
 それから、最後の廃棄については先ほどお話をいたしました。今後クレジット化するに当たって、そのデフォルト値等について考えていきたいと思います。
 それから、交流を制限しているものはということで、いろいろな壁に当たっている、突き当たっていることはないかということなんですけれども、やはり1つは流通部門ですね。日本の木材の流通、木材が利用されないことの理由に、やっぱり流通経路が複雑であることがあげられると思います。
 港区の制度が、うまく転がっていくとすると、言ってみれば産直みたいな制度になってしまうわけで、それが果たして現在の流通に対してどういう結果を招くのかというふうなことについても、いろんな団体とこれから話し合いも必要になってくるのかなというふうに思っています。
 あとは、都会で使う場合は、やはり広葉樹の使用例はあるんですけれども、スギ、ヒノキをビルに使った例というのはあまり聞かないよというのが圧倒的なんですね。木材会館さんとか幾つか例はあるんですけれども、あまり都会のビルの中で例を見ないというふうなときに、今後そのモデル的なものをどうやって紹介していくのかというのも課題になるというふうに思います。
 それから、意外だったのが、森林施業計画をとっていないという自治体もあって、そういった日本全体で林業政策、これは林野庁さんが考えていただくことなんですけれども、いわゆる未栽地問題、再植林しないというふうなことをどうやってなくしていくのかということについても、今後、制度を運用する中で考えていかなければならないのではないかと思っております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、柿本さん、お願いします。

○主婦連合会 それでは、順番に答えさせていただきます。具体的な数字を本日持ち合わせていなかったりしますので、そこのところはご容赦ください。
 まず、安井先生から、省エネは消費者運動に根本的になじまないのではないかというご質問をいただきましたが、そんなことは全くないと思っております。ただ、後から後から事件や事故が起こっておりまして、こんにゃくゼリーですとかエレベーターですとかパロマですとか、追われていますうちに優先順位が下がってしまうということはあるかもしれませんが、消費者団体としては、環境問題はやはり未来の子どもたちに残す大事なことでございますので、なじまないということはないと思います。
 それから、何が知りたいのか具体的に言ってほしいということで、私も去年ですか、除湿は3倍も電気を使っているということをはじめて知りまして、非常に驚いた記憶があります。
 そのように、ほかの資料では一般の人が消費実態で感じる、冷房や暖房の消費電力が多いのではないかしらという認識があったりするんですけれども、実は給湯でたくさん使っていたり、照明も実は大きかったりとかということがあるようなんですが、そういうところからしてよくわからないのが実情だと思います。
 例えば、自分の家で何かリフォームをしようとしたときに、相見積を取って比べて何かをするという行動がなかなかできません。契約したリフォームメーカーが提案してくれたものに乗っかってしまうことが多いかなというふうに、私などは感じております。後から気がついたときには、もう10年くらいはそのままいくしかないという状況になっているのかなと、私個人の経験ではそのように感じておりますので、やはり学習、それから知ること、正しい情報を得ることということが重要だなと、日々感じております。
 これは、枝廣さんの情報の取り方はというところでつながってくるかと思われますが、私どもはやはり勉強会、それから講演会を、行政や研究者の方や企業の方においでいただきまして、たくさんやってございます。それからもちろん、ネットから情報をとる、というのも多ですが、これはやっぱり出典のはっきりしたものでないと、数字もどうも信用性が欠けるかなというふうに感じております。もちろん、枝廣さんのブログも読ませていただいております。
 消費者が情報を得るなかで、大きな比重を占めるものは、マスコミの報道があるのではないかと思います。日々流れてくる大量のマスコミ報道に私たちはさらされているわけでして、その中で、どれが正しくて、そこからどれを私たちは選択をしていかなくてはいけないのかということがなかなか瞬時に判断し切れないですね。先ほども言いましたけれども、我が家では、、ぱちぱち消さないところの電球をやっと蛍光灯に替えたのですが、LEDが出てきてしまったので、私などは立ちすくんでいます。このまま蛍光灯をやめて、LEDに切り替えなくてはいけないのかしら、電球と蛍光灯とLEDが混在していてもよいのかしら?というところで、もう既に混乱をしております。ですので、何がわからないのかもわからない渦中にいるように感じております。
 もちろん、先ほどどなたかがおっしゃいましたけれども、消費者はすごく千差万別です。生活に追われている者にも届くような情報が必要かなというふうに感じております。
 もちろんたくさんの方たちと連携を図って行動していきたいというふうに切に願っております。
 具体的なコミュニケーションの作成についてご質問があったと思うんですけれども、2008年にこれは終了しておりますが、省エネ伝道師というような活動をしておりまして、これはグリーンコンシューマーズ東京ネットという団体などと主婦連が一緒になりまして、大学生を省エネ伝道師という位置づけで勉強していただきまして、市民の間に入っていって、省エネを広めるというような活動をしておりました。そんなところでコミュニケーションを図るような活動をしております。
 見える化というところで、ホームページやパンフレットというお話がございましたけれども、パンフレットを見てもよくわからない。何がわからないのかと言われると難しいですが、買い替えを決めた1年前から勉強を始めるというわけではなく、壊れてしまったり、何か事情が起こったときに選択をせまられるというふうに始まるかと思います。
 そのときに、電気店の店頭に行って、やはり表現の仕方で、一番先に目に入るようになっているのは値段です。私たちは実態調査もしておりますが、星のマークですとか、いろいろな表示はなかなか目に飛び込んでこないように感じております。ですので、電気店の店員の方も最近は勉強は進んでいるとは思いますが、なかなか聞いたことに的確な返事をいただけないように感じることも多々ございますので、やはりつくる、それから使う、それから間に立って流通で売っていらっしゃる方のそれぞれの連携というものが非常に重要に思います。
 賃料が高くなるということについて、どういうふうにということですけれども、具体的に、例えばアパートで1Kだったり狭いアパートですと、エアコンは1台だったりもするかなと思うんですけれども、具体的に賃料がどのぐらいアップするのかとかということが私にはちょっとわからないので、複合的ないろいろな要因があるかなというふうに考えております。そのために何か支援制度というのは、事業用のアパート、10部屋分のクーラーを入れた場合とかという、そういうことが考えられるかなと思います。これは私の考えでございますので、主婦連としてということではございません。
 それから、太陽光発電のための初期投資ということですけれども、まず、市民としてはなかなかない袖は振れないということが非常に大きいです。いろいろな税金の無駄遣いなどをきちんと精査しまして、そういうところに分配されるように考えていければなというふうに思っております。
 それから、牛久保先生の食生活、それから食文化ということについてでございますが、具体的なデータはちょっと持ち合わせておりませんが、主婦連としましては、やはり伝統的な日本の食文化を守るというところでずっと活動をしております。それから、容器包装に関しても、やはり無駄を省く。環境にやさしい暮らし方をしましょうということで、もう長いこと活動しておりますので、ここのところはより活動を強めていきたいというふうに考えております。
 あと、具体的な数字で一定のレベルの負担というところでございますが、主婦連として、まだ具体的に幾らまでならどうだということは出し切れておりません。ただ、言えることは、例えばアパートでひとり暮らしの方は使う電気ももしかしたら少ない。そうかもしれない一方で、そうではない消費者もおりますので、そこに一律に何かをということではなく、きめ細かくそれぞれの生活実態に合わせた負担ということができればいいのではないかということで、主婦連では考えております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、これで前半のプレゼンテーションと質問を終わりたいと思います。
 どうも橘様、早藤様、それから柿本様、どうもありがとうございました。
 それでは、後半に移ります。

(ヒアリング団体入れ替え)

○西岡委員長 それでは、後半のほうに移りたいと思います。後半は鉄鋼連盟、日本セメント協会、及び製紙連合会の方々にお願いしております。
 最初に、社団法人日本鉄鋼連盟地球環境委員会の委員長でいらっしゃいます山田健司様からお願いいたします。

○日本鉄鋼連盟 鉄鋼連盟山田でございます。では資料に基づきまして、ご説明させていただきます。
 1枚めくっていただきたいと思います。3ページをご覧ください。日本鉄鋼業の目指すべき方向について記述しております。
 まず、現在から中期につきましては、製造プロセスで世界最高水準のエネルギー効率のさらなる向上を目指す。エコプロセスというふうに言っております。第2点目ですが、低炭素社会の構築に不可欠な高機能鋼材の供給によりまして、最終段階においてCO2の削減に貢献するエコプロダクト。第3点目ですが、我々の省エネ技術を途上国を中心に移転・普及するというエコソリューション。この3つのエコを進めるということでございます。
 そのうち、エコプロセスにつきましては、2020年の目標といたしまして、総合資源エネルギー調査会で答申された内容、粗鋼生産1.2億トンを前提として最先端技術を最大限導入した場合の削減量約500万トンを目指すということにしております。このロードマップの中では、この数字に相当する数字がたしか470万トンというふうになっていたと記憶しております。さらに、中長期的には、革新的な製鉄プロセスの開発をするということでございます。
 1枚めくってください。まず、最初にエコプロセスについてご説明いたします。
 日本鉄鋼業では、主な省エネ技術・設備はほぼすべて装備を終えております。
 左下のグラフをお願いいたします。横軸は主要な省エネ技術を表しております。設備の連続化、あるいはガスの回収、あるいは排熱等の有効利用という順番で記しております。縦軸の棒グラフが普及率であります。一番左が日本、韓国、EU、米国、中国、インドという順番に並んでおります。日本はどの設備につきましてもほぼ100%入れております。続きますのが韓国であります。EU、米国等は、排熱回収等は必ずしも進んでいないという実態にあります。
 右上をご覧いただきたいと思います。鉄1トンつくるときのエネルギー効率を表しております。日本を100にした場合に、左から3番目ですが、独、仏、英、120程度。右から3番目、4番目、中、印で大体130程度と、そのぐらいの格差があるということであります。
 さらに、その下のグラフをお願いいたします。このグラフはIEAが出したものですが、まず折れ線グラフが、鉄を1トンつくるときに今後の削減余地、削減ポテンシャルがどの程度あるかというのを表しています。日本は0.07トンと、世界最小ということで、削減ポテンシャルは小さいということがわかります。
 次に5ページをご覧いただきたいと思います。エコプロダクトによる、使用段階における削減効果について表しております。我々、主要ユーザーあるいは日本エネルギー経済研究所のご協力を得て、定量的な把握をしている5品種約800万トンですが、その5品種についてLCAの観点ではどの程度の効果があるのかというのを定量的に把握をしております。
 高機能鋼材をつくる場合には、製造段階ではCO2の排出が増えますけれども、自動車等ユーザーで使われる断面において、軽量化、長寿命化等でCO2が減ると。そのトータルがどのぐらいの効果になるのかというのを表したものであります。2008年断面で約1500万トンの削減効果があるということがわかっております。
 次のページをお願いいたします。具体的な事例を3つ表しております。ハイブリッドカー、電気自動車用の高張力鋼板、あるいは電磁鋼板、あるいは石炭火力、超々臨界圧に耐え得るボイラー用の鋼管、あるいは原子力発電用の圧力容器用の鍛鋼部材等であります。この6ページに示している削減効果は、我々の鉄の効果ではなくて、最終製品の効果を表しております。例えば一番上の、これはトヨタのホームページからとったものですけれども、ハイブリッドカーが出ることによって900万トン、これは鉄の効果ではありません。自動車の効果です。前のページは鉄の軽量化等による効果分のみを表しております。
 さらに、7ページですが、これもトヨタ自動車からのホームページで出させていただきましたけれども、どういうことが起きているかというのを左の下でお示しします。プリウスと同クラスのガソリン車を見たときに、一番左側の素材製造段階では、プリウス向けの鋼材その他のほうが排出が多くなる。ところが、走行段階まで合わせたトータルで見たときには、ハイブリッドカーのほうが43%も低いということを表しております。
 従いまして、個々の素材等の製造段階だけで見てしまいますと、こういったトータルの効果がわかりにくいということで、産業連携による取組み、全体を評価することが極めて重要だというふうに思っております。
 次のページをお願いします。エコソリューションであります。日本鉄鋼業がこれまで開発してきた省エネ技術、これらを海外に移転してまいりました。その実績が約3300万トンあります。これは実績であります。今後の削減ポテンシャルとして、同じく先ほどご説明しましたIEAのデータですが、我々の技術を世界に普及しますと鉄鋼業だけで3億4000万トン、ちょうど日本の排出量の25%に相当するものが削減可能であるということが示されております。
 9ページですが、以上ご説明しましたように、我々産業界の貢献というのは単に製造段階だけではなくて、エコプロダクト、エコソリューション、それぞれ貢献しているということであります。量的には必ずしもプロセスの削減効果が多いわけではなくて、ここで定量的に捕捉しているところではエコプロダクト、エコソリューションも同等、あるいはそれ以上ということになっております。
 さらに次のページお願いいたします。今後の話として2点申し上げたいと思います。
 まず、2020年に向けた目標といたしまして、先ほど申し上げた総合資源エネルギー調査会で答申された実用段階にある最先端の技術を最大限導入していくということを、我々は目指そうというふうに思っています。その場合の削減ポテンシャルが約500万トン、設備投資としては約1兆円かかるということが言われています。
 これらの技術については、その導入に当たって、当然、経済的、制度的、いろんな課題があるというふうに思っておりますけれども、最大ポテンシャルとしてこれらの実現を目指したいというふうに考えております。
 さらに、11ページをお願いいたします。日本鉄鋼業では、既存技術による削減ポテンシャルが小さいということは先ほど申し上げたとおりですが、従いまして、並行的に革新的な技術開発をやっていくということが不可欠だというふうに思っております。特に鉄鉱石の還元プロセスでは、石炭を使用しますので、CO2の排出は不可避であります。
 我々、ナショナルプロジェクトとして今取組んでおりますのが2つございまして、1つは水素による鉄鉱石の還元ということ、もう一つは高炉ガスからのCO2分離回収ということであります。これらの技術を2030年までに確立し、高炉の更新タイミング、大体、高炉の寿命が20年ありますので、その更新タイミングで実機化していくということを考えております。
 よろしければ、次のページをお願いいたします。中長期ロードマップについての意見を申し上げたいと思います。
 まず第1点は、それぞれの産業の実態を踏まえた検討が必要だということであります。日本鉄鋼業のエネルギー効率は世界最高水準にあります。既存技術による削減余地は少ないことから、今後の削減のためには最先端技術の最大限導入ということと、革新的な技術開発を行う必要があるというふうに考えております。一方、鉄鋼業は炭素集約型産業であります。いろんな、今想定されている諸施策による負担は極めて大きく、国内での事業継続が危ぶまれるという状況にあります。こうしたことにもしなれば、高機能鋼材を共同開発している多くの需要家産業の競争力あるいは雇用にも大きな影響を与えるのみばかりか、炭素リーケージにより地球温暖化対策に逆行するというふうに考えます。
 そこに定量的な数字を置いておりますけれども、90年以降の高炉・電炉における粗鋼1トン当たりに経常利益が平均で4,500円であります。これに対しまして、仮に排出量取引制度が入ったとして、増産するためにはオフセットのために排出権を購入しなければいけないということになりますと、排出権コストが3,500円から7,000円程度かかります。これは、上記の経常利益の80から160%ということになりますので、事実上もう生産ができないというふうに考えられます。
 また、今、検討されております地球温暖化対策税、あるいは再生可能エネルギー全量買取制度による負担額は幅がございますけれども、500円から1,200円程度であります。これも上記経常利益の10から30%という極めて大きな負担であります。
 したがいまして、今後ロードマップあるいは施策の検討に当たっては、3つのエコあるいは革新的な技術開発で貢献していくという鉄鋼業の実態を踏まえ、国際競争力が損なわれないような措置が必要だというふうに考えます。
 次のページをお願いいたします。14ページは、今ご説明しました参考資料でございます。オフセットの負担が極めて大きいという例であります。
 まず、下の棒グラフは2006年と2009年の世界での2000万トン以上生産している鉄鋼会社をリストアップしております。赤のところが京都議定書のもとでCO2の排出に制約がないところ、緑が制約があるところであります。2009年で見ていただきますと、事実上、今はEUと日本しか制約がありません。ただし、EUに拠点のあるアルセロール・ミッタルにつきましては、EU以外での生産ができますので、事実上制約があるのが日本の鉄鋼業のみであるということ。それと、上のアスタリスクのところに書いておりますけれども、先ほど言いましたように、経常利益に対するオフセットのための負担コストが極めて大きいということであります。
 それと下、15ページをお願いいたします。こちらは税あるいは再生可能エネルギーの全量買取制度による影響であります。この2つの鉄鋼業全体の負担額は650億から1670億というレベルであります。これを経常利益で考えますと、高炉・電炉を合わせて大体10%から30%、このうち電炉業界においては30%から80%という極めて大きなインパクトがございます。現在、法人税等の引き下げの議論がされておりますが、法人税お引き下げを上回るインパクトがあるというふうにご理解いただければと思います。
 16ページをお願いいたします。中長期ロードマップの検討のあり方について申し上げたいと思います。
 地球温暖化対策は、将来にわたり経済、雇用に大きな影響を及ぼすという問題であります。とりわけロードマップは、国際公約としての中期目標あるいは国内での諸施策の検討のベースになるものであります。環境省のみならず、関係省庁を含めた政府全体として、エネルギー基本計画あるいは新成長戦略と整合するものを国民や産業界に提示して議論していただきたいというように思います。
 第2点目ですが、省エネの進んだ日本においては、これをさらに推進するためには国民各層あるいは各業界の理解、納得とやる気が不可欠であります。しかしながら、今回示されたロードマップにおいては、実現可能性あるいは国民負担レベルの妥当性、国際的な公平性について十分な説明がありません。従って、的確に評価することは出来ないというのが現在の状況であります。
 また、経済や雇用への影響に関する分析につきましても、他の研究機関や諸外国の分析と大きく異なるもの、あるいは産業の実態を反映していないものがございます。タスクフォースに参加されたメンバーからもいろいろ問題指摘があるところであります。日本の英知を結集して、モデルの前提あるいは諸条件についての情報公開の上、科学的・専門的な見地からの検証が早急に行われることを望みます。
 その下に書いておりますが、ロードマップの中にも記されておりますけれども、雇用・経済等のマイナス効果は含んでいないというようにされていますので、これでは議論ができないというように思います。
 17ページは、限界削減費用とGDPの関係であります。伴先生のモデルだけが違うということについて、我々は良く理解できません。
 さらに、18ページですが、これは鉄鋼業のモデルを、これは伴先生との議論の場で出していただいた数字ですが、伴先生のモデルによりますと、燃料等の価格が上がると、それに対応するために高効率の設備を投資するのだと。その結果、この伴先生のモデルによりますと、20年に35.7%の排出削減が出来るということを言われています。先ほど申し上げたように、削減ポテンシャルはそんなにありませんので、こういったことは本当に現実的なのかどうかということ。さらには就業者数の数も増えるということは言われておりまして、本当にそんなことがあるのかなということにつきまして、専門家の議論を待つところであります。
 19ページ以降は、これは後ほど多分、質問があると思いますので、先週、東京製鐵の方が来られてスクラップと高炉の問題について話されたというふうに聞いております。こちらは、それらに対する資料でございますので、後ほど質問の中でお答えしたいというふうに思います。以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、次に、セメント協会のほうから、社団法人セメント協会生産・環境幹事会幹事長代行の照沼様にお願いいたします。

○社団法人セメント協会 それでは、セメント協会のほうから「持続可能社会に向けたセメント産業の取組み」と題しまして、これまでの実績・取組、それから今後の見込み、この辺のところを報告したいと思います。
 まず、セメント産業の概要についてご説明申し上げます。3ページですけれども、私どものセメント協会のほうは加盟が合計18社加盟しております。これは国内のセメント製造会社すべてが加盟しているという業界団体であります。
 次のページ、4ページにまいりまして、セメント産業の現状なんですけれども、このグラフにありますように、近年のセメント産業の需要につきましては、公共投資削減の影響、それから改正建築基準法の影響、それから何といいましてもあのリーマン・ショックによる世界不況ですね。これによって非常に国内需要、生産量ともに大きく落ち込んでおります。直近、2009年の国内需要は約4300万トンということで、これは約43年前の需要のレベルまで落ち込んでおります。ですから、私どもの業界は非常に厳しい経営環境に、今、直面しているというのが現状でございます。
 次、5ページにまいりまして、これはセメント製造工場の分布ですけれども、工場数は32工場あります。クリンカというのは中間製品なんですけれども、これでセメント工場の大体能力を表すんですが、これが平均して198万トン、工場によって生産能力が少しずつ違いますけれども、これはその立地条件、その付近のマーケットですとか、輸送の条件ですとか、そういうことで違っております。
 先ほど申しましたように、非常に厳しい経営環境を反映しまして、今年中に本年上期にも生産を中止するという工場が何工場かございます。この工場の分布というのは、日本で唯一の豊富な鉱物資源であります石灰石の分布と大体合っているかなというふうに考えております。ですから、石灰石そのものは、資源は日本全国に広く分布していると。優良な石灰石資源が分布しているということでございます。
 次に、ここからは、これまでのセメント産業の取組についてご報告いたします。
 まず、7ページですけれども、持続可能な社会とはどういうものかと。これは環境基本計画では、我々が目指すべき社会を持続可能社会と定められているんですが、これは1つは低炭素社会、それから循環型社会、それから自然共生社会と、この3つの要素がバランスよくミックスされた社会、これが持続可能な社会と言えると思います。セメント産業は、この3つの要素それぞれに対して大きく貢献していると自負しております。
 では、次のページをお願いします。8ページですけれども、それぞれの貢献についてご説明する前に、まずセメントの製造フローについてちょっと簡単にご説明いたします。セメントの製造フローですけれども、工程が大きく分けて3つに分かれております。まず、原料工程、これは成分を調合して粉砕して粉をつくる工程です。このできました粉を次の焼成工程、ここで大きな回転炉で、ロータリーキルンで焼成して、クリンカという半製品を製造いたします。ここが焼成工程です。それで、でき上がりました中間製品のクリンカを、次の仕上げ工程で石膏とともに粉砕して粉にします。この粉になったものがセメントと、こういうことになっております。
 ですから、最初の原料工程と仕上げ工程は、粉砕に主に電力エネルギーを利用いたします。真ん中の焼成工程は主に熱エネルギーを利用します。ここに、SP、NSP焼成方式といってちょっとフォーカスしておりますけれども、これは焼成方式の一番最先端の方式であります。いわゆるベスト・アベイラブル・テクノロジーの焼成方式であります。ちなみにこのNSP方式というのは日本で開発された方式であります。
 次のページにいきまして、9ページですけれども、低炭素社会への貢献ということで、まず今申し上げましたキルンの焼成の様式別の熱エネルギー原単位なんですけれども、このSP、NSPというのは、ほかの方式に比べまして格段にエネルギー消費量の少ない、すぐれた方式であります。この丸囲いしてあるところですけれども、この方式は、もう日本では90年代にすべて、100%この方式に切りかわっております。ほかの国ではこの左側にあります湿式、DB、竪窯というようなものがまだ、依然として残っております。
 次のページをお願いします。10ページですけれども、これはこれまでの省エネルギーの取組の結果を熱エネルギーについて示したものですけれども、ご覧になっておわかりになると思いますけれども、もう70年代、オイルショックのころから、エネルギーコストは非常にセメント製造に占めるコストとしては大きいものがありますから、この努力は不断の努力を重ねておりまして、既に90年代になってもう下げしろがだんだんなくなるぐらいまで省エネルギーを進めてきたというのが、私どもの実績であります。
 次に11ページですけれども、だんだんもう90年代にかけて大きく省エネを進めてまいりましたので、なかなか投資して下げしろというのはだんだんなくなっておりますが、それでも2008年度を例にとりますと、ここにございますように、省エネ設備の普及促進、それからエネルギー代替の廃棄物の使用拡大、その他廃棄物の使用拡大、混合セメントの生産比率拡大ということで、2008年度に限って言えば150億円超の省エネ投資を行っております。
 次、お願いします。12ページですけれども、次に循環型社会への貢献ということで、セメント協会では、非常に多種多様で多量の廃棄物をリサイクルしております。2008年度の実績、これ、ここ数年あまり変わらないんですけれども、年間約3000万トンの廃棄物、副産物をリサイクルして原料化、あるいは熱エネルギーとしてリサイクルしております。
 これは生産量は減っておりますけれども、廃棄物の利用は拡大しているということで、廃棄物の原単位としては非常に高くなっております。1トンのセメントをつくるのに大体450キロ程度の廃棄物を活用しているということになります。ですから、非常に今、経営的に苦しいんですけれども、このセメント製造を止めるということになると非常に廃棄物のリサイクルに問題を来すのではないかというふうに懸念しております。
 もう一つ、循環型社会貢献の一例として、下水汚泥なんですけれども、13ページですが、グラフにありますように、下水汚泥の発生量というのは非常に年々増えております。これは下水道の普及とリンクしていると思うんですけれども、以前はこの下水汚泥の処理はほとんど埋め立て処分だったんですけれども、グラフをご覧になっておわかりになるとおり、現在ではセメントの原料としてリサイクルしていると。これが最も大きな部分を占めるということになっております。
 右のグラフにありますように、もしセメントリサイクルというのがなければ、下水汚泥のリサイクル率というのは40%程度にとどまるんですが、これを下水汚泥をリサイクルしていることによって、セメントリサイクルしていることによって、トータルのリサイクル率は70%を超えるというところまで、今、来ております。
 次のページをお願いします。14ページですが、またもう一つの自然共生社会への貢献ということで、もちろんセメントというのは土木建築に使われる、コンクリートとして使われるものですから、防災のために利用されていると。近年では、緑化も同時にできるような製品開発というのも行っております。
 次に15ページ以降、16ページをお願いします。これまで、これからの省エネルギー対策、先ほど申しましたようになかなかもう削減しろがなくなっているんですが、セメント産業における省エネ対策としては、1つはセメント製造設備、これに省エネ設備を導入するということが1つ。それから、クリンカ製造の代替廃棄物、廃プラ等、主に熱エネルギー代替物等の利用、この2つが省エネルギーのメインと考えております。
 17ページに中長期ロードマップの政府試算ということで、セメント生産量がどのように想定されているかということですけれども、まず2020年は6699万トンの生産量ということを想定しています。そして、2030年には6580万トンという、こういう想定になっております。
 18ページにいっていただいて、これは先ほどもあった図ですけれども、主な省エネの設備としましては、原料工程では効率のよい竪型原料ミル、それから焼成設備ではSP・NSP方式、これはもう100%ですけれども、ほかに石炭ミル、エアービーム方式クリンカクーラー、排熱発電等があります。仕上げ工程では、セパレーターの高効率化、予備粉砕機、竪型スラグ粉砕と。このうち幾つかはやはり日本で開発されたものが含まれております。
 19ページはちょっと飛ばしまして、20ページ、今申し上げました設備を導入いたしますと、2020年までの省エネ量は5.2万キロリッター、原油換算で5.2万キロリッターの省エネルギー、これを計画しております。
 それから、21ページですけれども、廃プラ等の代替物、廃棄物の利用技術ですけれども、これによって6.2万キロリッターの省エネを計画しております。
 次に、22ページですけれども、これは世界のセメント需要の見通しですけれども、日本はここの真ん中辺の薄っぺらいオレンジ色の部分ですけれども、ほとんど変わらないような状況です。これに対して多くを占めるのが中国、インド、それからその他の国々ということになります。ですから、私どもは地球温暖化に対する貢献としましては、この大きな部分、国際的な貢献をして大きな部分を下げていかなければならないというふうに思っております。
 そういうことで、23ページですけれども、APPあるいはWBCSD、それからIEAなどと連携しまして、協力の可能性を探っているところであります。
 最後になりますけれども、24ページ、私どもは生産量6699万トン、これが前提ですけれども、ここで11.4万キロリッターの省エネルギー、これをやる計画になります。目標としています。
 最後、中長期ロードマップについてですけれども、25ページ、持続可能な社会というのは温暖化対策だけではないと思っております。我々はそれ以外の循環型社会とかにも大きな役割を果たしておりますので、その辺もよく考慮していただきたいということがあります。
 それから、低炭素社会に関わらないと、低炭素社会ばかりではないよと申しましたけれども、この中で地球温暖化対策税とか国内排出量取引、それから再生可能エネルギー全量買い取り制度、こういうのは非常に私どもにとってインパクトがありますので、この辺は慎重に議論していただきたいと思っています。
 それから、最後ですけれども、26ページですけれども、そのほか全体的な政策への要望としまして、次期枠組みに向けた要望としましては、削減しろのあまりない、日本のセメント産業は非常に国際的に大きな不利にならないように考えていただきたいということ。それから革新的な技術開発については、これは大きな目標を持っていますけれども、なかなか非常にお金もかかりますし、この辺の支援をしていただきたいということ。さらに、省エネ技術・装置の導入についても、こういうものを支援というのはぜひお願いしたい。混合セメントの利用拡大につきましては、これはユーザーサイドの問題なんですけれども、ユーザーがその使用を拡大できるような政策的な支援というものが必要であろうというふうに考えております。
 鉄連さんのほうからもありましたけれども、中長期ロードマップ、それから新成長戦略、それからエネルギー基本計画、これらの政策の整合性をぜひとっていただきたいということでございます。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 続きまして、日本製紙連合会地球温暖化対策特別委員会ワーキンググループの副座長、古屋様にお願いいたします。

○日本製紙連合会 ご紹介いただきました古屋でございます。それでは、紙パルプ産業の状況と、それから意見について述べさせていただきます。
 ページをめくっていただきまして、ページの2をよろしくお願いします。紙パルプ産業、ここにございますように、エネルギーですとか森林、あるいは古紙といったような観点から、資源の有効利用に積極的に取り組んでおります。まず、これをご理解いただいて、次に少し詳しくご説明させていただきます。
 次の3ページをよろしくお願いいたします。紙パルプ産業は、ここにございますように左側の森のリサイクル、それから右側の紙のリサイクルということを中心といたしました資源循環型のリサイクル産業でございます。原料であります木材は、左側にありますように、持続可能な森林経営によって育成されました資源をこの製紙用のチップとして使用してございます。また、その上にございますように、住宅用の建材、これは丸太からつくられておりますが、そのときに発生いたします背板ですとか、間伐材ですとか、こういうものも製紙原料として使ってございます。当然、伐採されました後は、植林などで持続されますので、また立派な木に成長いたしまして、この森のリサイクル、これが維持されてございます。
 右側に下のほうにまいりますと、紙のリサイクルということで、使い終わりました紙は約6割が製紙原料として再生されております。また真ん中辺に書いてございますように、エネルギーの利用においても、再生可能エネルギーや廃棄物エネルギーを使うことによりまして、化石エネルギーを約半分くらいまで減少させているというのが現状でございます。
 次のシートをお願いいたします。それでは、当業界、どのように地球温暖化対策自主行動計画で進めてきたかということでございますが、1997年に制定いたしましたが、その後、2004年、それから2007年にも、これまでに2度の目標改定を行いまして、厳しい目標を制定いたしました。最近でございますが、一番右側でございますけれども、製品当たりの化石エネルギー原単位を、2008年から12年の5年平均で90年比20%削減する。あるいは同様に化石エネルギー由来のCO2も16%削減する。また、国内外の植林面積を70万ヘクタールまで増やすという目標に設定をしてございます。
 次のページ5をよろしくお願いします。それでは、このような中でどのように取り組んできたかということでございますが、地道な省エネルギーの推進、これは当然基本としてございます。エネルギー消費が大きい機械パルプを古紙に代替してきたり、また化学パルプにおいて高効率なエネルギー回収が行えます高温・高圧の回収ボイラーを導入してまいりました。近年では、再生可能エネルギーや廃棄物エネルギーを利用するために、新たなボイラーを導入するというような積極的な取組を行いまして、ほぼ自主行動計画目標を前倒しで達成しているのが現状でございます。また、植林面積におきましても、厳しくしました目標をほぼ達成に近い状態まで現在進めてございます。
 少し詳しくご説明いたしますと、次のシート6でございます。化石エネルギー原単位、それから化石エネルギー由来のCO2、この推移を見ていただきますと、2003年くらいから急激に下降してございます。向上しているということでございますが、ここで線としては下に目標数値がございますけれども、2007年実績以降、ほぼ達成しているという状況に来てございます。
 次のシートをお願いいたします。7でございます。これを達成するために、どのような内容が行われてきたかということでございますけれども、化石エネルギー原単位の向上は、このグラフに示しますような大きな設備投資を行ってきた結果であるというふうに理解してございます。棒グラフの上の赤い部分、これが再生可能エネルギーや廃棄物エネルギーへの燃料転換投資でございます。近年は、今までありました青色の省エネルギー投資に上積みされる形で投資が続いているということがおわかりいただけるかと思います。2000年から2008年までの累積ですと、約3000億円の投資を進めてございました。
 次のシート8をよろしくお願いします。これらの取組によりまして、エネルギー構成はこのグラフに示しますように、化石エネルギーが減少し、再生可能エネルギーや廃棄物エネルギーが増加してございます。色で言いますと、グラフの中ほど、購入電力から下が化石エネルギーでございますが、明らかに右肩下がりで下がっているというのが見ていただけるかと思います。それから、水色から緑色までの部分は再生可能エネルギーでございますので、これも明らかに増加しているということでございます。一番上部にございます部分が廃棄物エネルギーでございます。これも明らかに増加しているということでございますが、紙パルプ産業としての消費エネルギー約半分近くが再生可能エネルギーで賄っているというのが現状でございます。
 次のシートをお願いいたします。9でございます。今後の地球温暖化対策でございますけれども、今まで推進してまいりました化石エネルギー削減のために、再生可能エネルギーですとか廃棄物エネルギーを利用するということを推進しておりましたものを、さらに継続してまいります。ただ、その基本にございますのは、地道な省エネルギーとエネルギー効率向上ということがベースにございませんと成り立ちませんので、その部分は堅持したいと。ただ、先ほどもセメント業界さん、鉄鋼連盟さんからもお話ございましたように、IEAが報告しました紙パルプ産業の省エネルギーポテンシャルというのはどういう位置かというと、世界の中ではほとんどないという評価を受けているところでございます。ですから、その世界最高水準であるということに甘んずることなく、さらなる省エネルギーと効率向上は必要不可欠でございますが、そのポテンシャルはあまりないということはご理解いただきたいと思っております。
 次のシート、10でございます。紙パルプ産業は、ここの図に示しましたように、全国に工場が立地してございます。先ほどお話ししましたバイオマス燃料を利用できるボイラーというのが星印でマークしてございまして、これも全国に分布してございます。
 ただ、ここで一言申し上げておきたいことがございます。それは国内森林の未利用資源の間伐材などの有効活用についてです。紙パルプ産業は、未利用のバイオマス資源は、まず製紙原料としてマテリアル利用を第一に優先して考えてございます。次に燃料として利用することが合理的であろうというふうに考えます。製紙工場、これはここにございますように、全国くまなく分布してございますので、運搬の効率ですとか、既に受け入れ設備などもございますので、これを最大限使って、最も効率いい未利用のバイオマス資源を有効利用できる産業であるというふうに考えてございます。
 次のシートをお願いいたします。1つ、これはPR的でございますが、私どもの紙パルプ産業というのは蒸気を使用してございます。紙を乾燥させるために蒸気を使用する。ただ、この蒸気を使用するときに、電力もあわせて発電させるという、コージェネレーションを発達させておりますので、その絵にございます、ちょっと細かくて申し訳ないんですが、右に吹き出しだけ出させていただきました。エネルギーの転換ロス、この転換ロス率が、日本の平均の約6割に対しまして、紙パルプ産業は3割程度ということで、このロス率が少ないというのが1つのポイントであろうかと思っております。
 ですから、先ほど全国への立地、そしてこのエネルギー転換の面からも、紙・パルプ産業がマテリアル利用のみならず、燃料利用にも優位性があるというふうにご理解いただけるかと思います。
 次のシートをお願いいたします。先ほど自主行動計画の中でお話ししました植林面積でございます。紙・パルプ産業が国内外で所有・管理しております植林面積、ここにございますように右肩上がりで急激に増やしてございます。海外における荒廃地ですとか、そういうものへの植林、あるいは国内における健全な森林管理というのを自ら行ってきたという姿でございますが、この面積、一番右側の08年度の姿でございますけれども、面積的には約65万ヘクタールございます。ちょっと感じがつかめないかと思いますが、東京都と埼玉県全域で約59万ヘクタールでございますので、東京、埼玉を超えたぐらいの面積を世界で持っているというふうにご理解いただければと思います。
 これらの森林によって吸収固定するCO2の量、これはまだオフィシャルな形では出ておりませんけれども、年間数百万トン。それから蓄積されておりますCO2のカーボン量からいきますと、1億4,000万トンぐらいを蓄積しているというふうに理解してございます。これは試算でございますので、オフィシャル数字ではございません。
 このように、CO2の吸収ですとか固定に関する評価、これにつきまして、先ほども港区様からお話があったように、どのように制度設計の中で評価していくかというのはぜひお考えいただきたい事項の一つでございます。
 次のシートをお願いいたします。13でございます。それでは、ロードマップに対してでございますけれども、まず、国内森林資源の有効活用のためのシステム構築です。先ほど少しお話しさせていただきましたけれども、紙パルプ業界は既にマテリアルとサーマルのカスケード利用を推進してまいりました。さらなる活用で森林によるCO2の吸収、固定、これらの増加、当然、化石エネルギー代替によるCO2の削減というのが可能でございます。
 ただし、この課題といたしましては、そこにございますように、このシステム、なぜシステムかといいますと、その下に課題というところで書いてございますように、このバイオマスの資源をいかに引っ張り出すか、そしてその位置をどのように持ってきて使うかというところがございますが、使うという立場でいけば、私どもの業界は形としては整っておりますけれども、そこまでのアクセス、それからそれに対するシステムの構築というのがぜひ必要であろうというふうに考えております。
 次のシートをお願いいたします。それからもう一つございますのが、紙・パルプの中で廃棄物処理のための有効利用先の拡大ということでございます。先ほどセメント業界さんからもお話がございましたけれども、やはりただそのまま埋めてしまっていいものではございません。紙・パルプ産業は、この化石エネルギーから木質バイオマスや廃棄物エネルギーへの燃料転換を進めております。先ほどご説明しましたとおり、立地や転換効率面からも優位性がございますので、化石エネルギーの削減によるCO2の削減効果というのは大きいものというふうに考えております。
 ただ、これをさらに進めるために、これらの燃料を使いますと、燃焼に伴いまして発生する灰の増加、これを生みます。この燃焼灰、これらを廃棄物として処理するのではなくて、公共材ですとか、これらに再生資源として優先的に使用するような、義務化まではいくかどうかはわかりませんが、そういうことも考えていただいて有効利用先を確保する、受け皿を整備して、私ども含めて関係業界が力を合わせることが必要ではないかというふうに考えております。
 次のシートをお願いいたします。先ほどセメント業界さんからもお話があったと思いますが、私どもが世界最先端の効率を有しているとはいいましても、これからまだ進めなければいけない。ただ、先ほどの投資額、2000年から2008年までに約3000億円を投資しているということでございますけれども、これからそれをさらに進めるために新たな設備投資を助長するような制度、要するにCO2削減につながる付帯設備更新や大型投資、こういうものが促進できるような制度の創設をお願いしたいと思っております。
 最後のシートでございます。ロードマップにおける経済分析でございます。やはり、先ほどからもお話がございますように、ロードマップの試算が内閣のタスクフォースで試算された負担と異なっていたり、この経済分析のタスクフォースの専門家を含めた検証がぜひ議論されるべきであろうというふうに考えます。
 それから、ロードマップの策定においては、少なくとも関係省庁の間で、政府全体としての整合性をとった施策に詰めていく必要があろうかと思っています。また、ものづくり分野においても同様に、細部の議論がまだ必要ではないかというふうに思っております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。非常に重要な3つの分野についてのヒアリングでございます。これから委員のほうからの質問も受けたいと思いますが、時間の問題もございますので、簡潔にご質問いただきたいと思っております。
 それでは、いつものようにたくさんの方がいらっしゃるのではないかと思っておりますが、それでは、こちらからいきましょう。

○赤井委員 限られた時間で中身の濃いプレゼンテーション、皆さんありがとうございました。
 簡単にということで、では1点だけ。セメント業界さんのほうでその革新的技術開発支援に関する要望というのが最後にありますけれども、どういった技術を考えておられるのかということをいただければと思います。
 それから、これはコメントなんですけれども、皆さん、今までのモデル分析あるいは経済分析について検証が必要だということをおっしゃっているんですけれども、先ほどのコミュニケーションのあり方にも関わるんですけれども、この種の分析は自分でやっていても、何も考えないでやっても、やる人によって結果は違いますし、まして意図が入ると全く違う結果が出てしまうので、そのあたりを、あまりサイエンスだと考えないで議論を深めていくことのほうが重要かなというふうに思っております。これはコメントです。

○西岡委員長 飯田委員、お願いします。

○飯田委員 まず3業界さん共通にお伺いしたいんですが、それぞれ業界とすれば日本の産業界は世界のトップランナー的な、非常にすぐれているというプレゼンでしたし、私もそう思うんですが、ただ個別の事業所ごとに見ると、まだ相当にばらつきはあると思うんですね。私ももともと神戸製鋼の加古川におりましたのであれなんですが、神戸と加古川ではまるで違っておりますので。それで、今のそれぞれの業界の中のトップランナー事業所にすべての事業所をあわせると、どのぐらいの削減ポテンシャルがあるか教えてほしいのがまず1点。
 それから、もう一つは、それぞれの3業種さん、先ほど特に製紙連合会さんには非常に、いわゆる燃料転換の中身をいろいろ見せていただいて、非常にすばらしいと思うんですが、まだまだ各、すべての産業界さん、石炭がかなり多いですね。自家発電。これを例えば天然ガスに燃料転換、全量した場合に、どの程度のCO2削減ポテンシャルがあるのか、お伺いしたい。
 それで、個別に鉄鋼さんに、例えば5ページ目のことをちょっとお伺いしたいんですが、エコプロダクト使用段階で削減効果が非常にあると。こういう評価ができれば非常にすばらしいと思うんですが、これは本当にこれでこういう評価がいけるのかというと、確かにすべてがプリウスに使われるのであればベースラインに対して減るのかもしれませんが、一方で例えばSUVなんかもかなり高級鋼を使っていると思いますので、そのすべてで見て、本当にこれは鉄の高級鋼が、例えばボイラーでもそうですね、原子力に使われているのも確かに減らすかもしれませんが、石炭火力はどこをベースラインにとるかによって増えるかもしれないと。そのあたりの全体として見たときに、この評価はどういうふうに見たらいいのか、もう少し教えていただければと。
 あともう1点は、利益に対して非常に炭素価格が厳しいんだというお話があって、確かにそうなのかもしれませんが、そうはいっても、社会的費用という考え方があると思うんですね。つまり、地球温暖化に対して、やはり経済に対して、ちゃんとコストを乗せるんだと。もう炭素税を、20年前から北欧から入り始めていますし、キャップアンドトレードも既にEUで入っていると。その社会的費用というものを経済をされている、経済の主体としての、どういうふうに受け止めておられるのか、それをお聞かせください。

○西岡委員長 牛久保委員、お願いします。

○牛久保委員 それでは、セメント協会さんにお願いしたいと思いますけれども、廃棄物のリサイクルに積極的に取り組んでいらっしゃるということで、下水汚泥のリサイクル率を高めていただいているのは、セメント業界さんは非常に貢献度が高いということがわかりますけれども、そのほかに、例えば12ページにさらに廃棄物と言及されていますが、どのような廃棄物をセメント業界としては積極的に取り組んでいらっしゃるか、具体的事例があったら教えていただければということと、セメントを使いますと、当然、廃コンクリートが出てきますけれども、その処分について、現状についてちょっとお話しいただければと思います。
 それから日本製紙連合会さんには、植林面積拡大のために植林をされているということですけれども、主だった樹種ですね。どのような樹種を積極的に取り入れているのか、そこら辺のところと、12ページにありますが、植林をしていらっしゃるそのグラフがありますけれども、一般的にコマーシャルや何かとか、ほかの民間会社でやられているのが、海外での植林の比率が非常に高いんですけれども、当然足元である日本で植林を積極的にすべきだという考えはあろうかと思うんですが、そういうことが海外でということであって、日本で積極的にできないような要因というんですか、そういうようなものがあったら、それをちょっとご披露いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○西岡委員長 枝廣委員、お願いします。

○枝廣委員 共通でお伺いしたいと思います。それぞれの業界で世界的に見たときに、そのCO2の原単位にしても、非常に技術が進んでいるというお話をいただきました。実際に、そのAPPなどを通じて、海外へそういった技術を移転されていると思うんですね。今、その技術移転とはどういう形で行われているのか。例えば全くのボランティアというか、無償協力なのか、それとも何らかの提供する側にもメリットがあるような形で行われているのか。それから、さらに海外の、特に途上国への技術移転を進めるためには何が必要なのか。つまり悪貨は良貨を駆逐するではなくて、逆に良貨が悪貨を駆逐するためには何があればいいのか。そのあたりをそれぞれお考えをいただければと、教えていただければと思います。

○西岡委員長 荻本委員、お願いします。

○荻本委員 まず3つの分野共通して、どのくらい需要がありそうかというものが2020年、2030年、いろんな想定があると思うんですけれども、どのあたりを見ればいいのかというのを業界の目から教えていただけないかなというのがまず第1点です。
 それから需要量について、国内と国外、分けて書かれていたりします。恐らく鉄というのは、国際的に非常に競争が激しい。それで、セメントはセメントなりにあると思うんですが、海外の需要というのに非常に密接に関わって国内のCO2の発生量が出るというものがあれば、その分もちょっと教えていただきたい。
 最後、鉄だけにちょっとスペシャルにお伺いするんですが、4ページにベスト・アベイラブル・テクノロジーで削減ポテンシャルがこれだけしかないというふうに書いてあるんですけれども、いわゆる還元をするためにどうしても必要な石炭の量を引いて、ベスト・アベイラブルじゃないんだけれども、とにかく還元の上に乗っかっている発生量はどのくらいあって、アベイラブルでないテクノロジーで削減できるかもしれない量がどのくらいあるかとか、そのあたりちょっとご説明いただけないでしょうか。
 ちょっとよくわからないんですね。アベイラブルなもので下げられるのはこれしかないという書き方なんですが。ちょっとそこをもう少しご解説いただきたい。

○日本鉄鋼連盟 質問の意味がわからないです。

○荻本委員 ベスト・アベイラブル・テクノロジーに入らないテクノロジー、要するに還元の上に乗っかって、還元は絶対いると。では還元の上に、アベイラブル・テクノロジーで下げられる分はお示しいただいているんだけれども、理想的な技術があったら、もっとその還元のところまで肉薄できる部分がどのくらいあるか。

○西岡委員長 次、お願いします。杉山委員。

○杉山委員 ありがとうございました。
 私は、コメント1つと質問1つさせていただきたいと思います。三者さん共通ではありますけれども、日本の技術を使って国際貢献していくということで、この観点というのは非常に重要な観点だというふうにとらえておりまして、先ほど枝廣さんのほうからも質問という形で技術移転の関係の質問がありました。特に今の途上国辺りの中では、日本の技術はこれまでの排出量、排出してきた経緯もあるのだから、例えばただでよこせだとか、いろんな意見があるというのも承知をしています。そんな意味では、今後、この日本の技術を使って世界全体、どう減らしていくべきかという中で、非常に貴重な指摘がされたのではないかなというふうに受け止めさせていただきまして、今後のこの小委員会の中の議論で深めていきたいということをコメントで挙げておきたいと思います。
 もう一つは、日本製紙連合会の方からの説明がございました。これはオオクボ先生とも絡むかもしれませんが、植林面積の推移、この関係で、国内の面積がやはりあまり伸びがないというのがどうしても目につきまして、ここの根本たる理由というんですか、そこの部分がわかれば教えていただきたいということと、あと焼却灰の有効利用先、これ先ほどご説明があったんですが、少しちょっとよく聞こえなかったところがありまして、具体的な有効利用先、例えばというところであれば、ぜひご紹介をいただきたいと思います。
 以上でございます。

○西岡委員長 それでは則武委員、お願いします。

○則武委員 まず1点、鉄鋼連盟さんにお伺いしたいんですが、4ページの図の中で、日本と、比較的韓国も、いろんな技術を導入しているというのに対して、ほかが導入しない理由として大きなものはなぜかを確認のためにお聞かせいただきたいと思います。技術的にできないのか、コストがかかるからできないのか、初期投資ができない何らかの理由があるのか、大きなものを教えていただければと思います。
 それから、製紙連合会さんのほうには、今、古紙利用率が目標が62%ということで、それからいくと、使用された紙のうち、燃焼に回るのは残りの38%ぐらいと考えていいんでしょうか。もちろん、燃焼してCO2が新たに排出するということではなくて、もともと吸収されたものであるのは間違いないと思うんですけれども、量としてそれぐらいかなというのをちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○西岡委員長 藤野委員、お願いします。

○藤野委員 ありがとうございます。各団体さんが非常に努力されているということがよくわかりました。飯田委員のほうからも質問がありましたけれども、そういった日本の技術を普及させるために、やはりでも日本の中の事業所にばらつきがあるということがもし本当であるならば、そういったデータというのはすべて開示されているのかどうか。当然、すべて開示して、国内でもあまりよくないところもあるから、そこにも努力をして、それでほかの中国、インドもついてこいというようなストーリー展開をされているのかどうかを、1つ確認したいと思います。
 それと、鉄鋼連盟さんのほうにご質問なんですけれども、高機能鋼材によってより付加価値を生み出すというところがあるんですが、そもそも今、鉄鋼連盟というか、鉄鋼業自体が日本で生み出している付加価値ですね、それがGDPに対してどれくらいの規模があって、または雇用者数、直接雇用されている人数がどれぐらいいらっしゃるかという基礎情報を1ついただければというのと、あと、そういう高機能鋼材まで関わった波及効果でいくとGDPがどれくらいで、雇用者数どれくらいまで波及し得るかという情報を教えていただければと思います。
 あと、セメント協会さんのほうで、廃棄物処理ですね。環境省も直接絡んでいるところもあると思いますけれども、どうやって褒めることができたら、数字というか、より活動につながっていくか。例えば、もし廃棄物を処理していなかったら、それによってエネルギーをまた投入して処理しないといけませんから、そこの部分は省エネに非常になっているんだとか、どういうふうに示していったら評価できるんだろうかというヒントをいただければ。
 あと、製紙連合会さんのほうでは3000億円ですか、追加投資が必要ということで、ただそれを国がそのまま、じゃ3000億円をぽんと上げますというふうにやると、もうただでさえ借金づけなので、もうこれ以上そういうのは無理だと思うんですけれども、そのときにどういうふうなインセンティブがあると3000億円投資しやすくなるかですね。会計上の優遇というか。投資回収年数を長く見られるような政策があったりとか、またはちょっと途中で工場が立ち行かなくなったときには政府が保証するというのがあり得るのかわかりませんけれども、どうやったら投資しやすくなるかということについて、教えていただければと思います。
 以上です。

○西岡委員長 増井委員、お願いします。

○増井委員 1点コメントで、2点質問がございます。繰り返しになるところもございますけれども、ご了承ください。
 各業界団体ともに、さらなる対策をやっていらっしゃるということで、その辺はこの中長期ロードマップにおいても真摯に受け止めたいというふうに思っておりますけれども、各団体のほうからその経済モデルに対するコメント、ご意見いただきました。もちろん、我々もその検証は必要だというふうに思っておりますけれども、先ほど赤井委員のほうからもお話がありましたように、かなりいろんな情報というのが入ってくるということと、仮に前提が違っていて、その前提の違いがその答えも違ってくるということであれば、むしろそういう前提をどう実際実現させていくのか、そのあたりを真剣に議論していく必要があるのかなというふうに個人的には思っております。
 質問なんですけれども、2点ございまして、1点目は枝廣委員とも関わってくるんですけれども、繰り返しになるんですけれども、各団体とも海外に、特に途上国にいろんな技術なりを進出させるという、そういうふうなことを実際考えていらっしゃるようなんですけれども、そういう際の課題ですとか、実際そういう日本で導入されている技術がそのまま海外でも実現できるのかどうかという、そのあたりについて課題等、実際把握されていましたら教えていただきたいというのが1点目です。
 2点目なんですけれども、こちらは先ほどの荻本委員の質問と重なるんですけれども、各業界とも生産量の推定をされております。ちょうどセメント協会様の17ページのスライドに示されているんですけれども、実はこの数字というのは2008年の長期エネルギー需給見通しですとか、昨年行っておりました中長期のロードマップ、あるいは中期目標検討会の数字と同じであります。ただ、その前提としているGDPですね。その値は、たしか長期エネルギー需給見通しの場合には2005年から2020年にかけてほぼ2%程度あったのに対して、中期目標検討会の場合にはその数字が少し下がっているということで、実際、こういう活動量を推定されている場合にどういう推定をされているのか。モデルを使って推定されている、あるいはエキスパートジャッジというふうなもの、いろいろあるかと思いますけれども、具体的にどういうふうに推定されているのかというところを、もし可能であれば教えていただきたいということと、あと国内の需要と輸出需要、それをどう判断されているのかというあたり、もし可能であれば教えていただきたいというふうに思っています。
 以上です。

○西岡委員長 村上委員。

○村上委員 3業界さんの大変丁寧な説明、ありがとうございました。最初に鉄鋼連盟さんにお聞きしたいのでございますけれども、スライドの3枚目に1.2億トンをベースにいろいろ検討されているわけでございますけれども、これは仮の話でございますけれども、もしもこれが例えば1億トンとか9000万トンになると、排出権の負担コストとかそういうシナリオがガラッと変わるのか、単純に比例させておけばいいのか、その辺の見通しを教えてください。
 それから、セメント協会さんに教えてほしいのでございますけれども、セメントのLCCO2で、例えば普通ポルトランドセメントを高炉セメントなんかに変えるとガクッとLCCO2量が減るというようなことを聞いておりますけれども、そういう問題は今日の資料の中ではどこを見ればよろしいのか、教えてください。

○西岡委員長 安井委員、お願いします。

○安井委員 既に枝廣委員、増井委員からの質問がございますけれども、技術移転で1つだけ伺いたいんですけれども、途上国への技術移転で、それで次のポスト京都の枠組みあたり、2020か2030かわかりませんが、そのあたりでカーボンクレジットをその技術移転によって獲得する方法、どういうことが起これば望ましいとお考えかを伺いたいと思います。

○西岡委員長 ありがとうございました。
 それでは、10分以内でそれぞれのプレゼンテーションをしていただいた方からお返事をいただきたいと思います。

○日本鉄鋼連盟 まず最初に、飯田委員から、各製鉄所ごとの格差があるのではないかというご質問であります。
 今日ご説明したように、主要省エネ技術は各製鉄所ごとに既に導入しております。製鉄所ごとの単純な例えば原単位を見ますと、これは製鉄所ごとのCO2の排出量が出ていますから、温対法で出ていますので、それを見ていただければいいんですが、当然違います。なぜ違うかというと、造っているものが違う。造っているものが違えば、当然生産規模も違う。あるいは製鉄所の場合には高炉、先ほど20年と言いましたけれども、コークス炉などは50年寿命があります。当然、そういったタイミングで違います。したがって、省エネ設備を幾ら入れても、造っているもの等によって違いがありますので、問題は、造っているものに応じた最適な設備を装備しているかどうかということだと思います。
 それと、プロダクトについては、どういうことで計算しているのかという話でしたが、私が説明したとおり、2つのことを申し上げたと思うんですが、まず5ページ目は、これは鉄の軽量化等の効果が自動車の燃費にどう影響するかという話です。だから、ある一定の標準グレードを決めまして、それ以上のハイテンションな鋼板を出すことによって軽量化が進んで、燃料がどれだけ下がるかということを、ユーザーの皆さんとエネ研の皆さんと一緒になってこれは算出したものであります。したがって、ここは鉄の効果ですね。次のページは、これはそういった鋼材が組み込まれたプリウスをガソリン車と比べた効果なので、鉄の効果ではありません。そういった違いがあります。
 それと、税金が社会的費用じゃないかという話につきましては、当然そうだと思っています。問題は、今回の例えば再生可能エネルギーの利用なり地球温暖化対策税、これは、再生可能エネルギーはちょっと意味合いが違いますけれども、税については、これはCO2の削減を推進するための税なわけです。少なくとも鉄鋼業については、こういった税が入ったから削減が進むということではなくて、我々としては技術等の努力で削減するしかありませんので、税が入ったらその分だけその負担が増えるというふうに考えております。したがって、そういったものが妥当かどうかという話をしているということであります。
 それと、枝廣委員の技術移転について何が重要かということであります。私は大きく3つあると思っています。中国との関係をずっとやっておりまして、これを見てみますと、まず国の政策、省エネをちゃんとやっていくんだという政策ですね。たしか第10次計画において新規製鉄所にCDQ、TRTを義務付ける等、それが明確に出されました。第2点は、やっぱり初めての設備を導入する場合には、特に省エネ設備というのは能力増ではありませんので、メリットがはっきりしない限り無駄な投資になります。したがって、技術が安定的なものであるかどうか。これについてはNEDOの省エネモデル、第1期は日本のお金でつけたと、そういったことが非常に意味があったと思います。
 それと第3点目は、やはり安くていいものが入ってくるかどうか。これが入りませんとやっぱり入れられません。新日鉄が具体的な例であるのですが、CDQという鉄で一番効果的な省エネ設備ですけれども、それについては中国とのジョイベン会社を作って入れることによって、中国の競争相手もどんどん増えましたけれども、一気に普及が広がりました。そういったことが重要であろうというふうに思っています。
 今では、今ではというか我々、ただで何かやっているわけではなくて、APPの活動はこれはボランティアですけれども、我々の技術ハンドブックを無料で公開して、あるいはサイトビジットをして専門家が指導する、そういうことはやっています。ただ設備等、実際に技術そのものの移転については当然、有価で購入していただいています。
 荻本委員の質問ですけれども、需要量は幾らかと。2020年の需要量、これは先ほど申し上げた数字は我々が推定したわけではなくて、長期エネルギー見通しで総合資源エネルギー調査会が試算した数字を言っています。ただ、1億2000万トンというのは2007年の数字であります。2007年で1億2000万トンであったので、世界の鉄鋼需要が伸びる中でそれ以下になることはないだろうとの考え方で、あの数字も妥当かなというふうに思っています。
 今日は説明する時間がございませんでしたが、ちょっと21ページをご覧いただきたいと思います。21ページの真ん中の左のグラフですね。世界の鉄鋼需要がどうなっているのかということであります。70年代から2000年ぐらいまで、世界の需要量というのは年率1%程度しか増えておりませんでした。それが2000年以降、BRICs諸国の勃興によりまして急速に増えて、2009年は、一旦リーマン・ショックで足元減りましたけれども、今年の見通しはリーマン・ショック前の数字に戻る生産見通しになっております。
 右のグラフを見ていただきますと、これは1人当たりの見掛消費を日本と中国と韓国で見たものであります。日本と韓国は、緑とブルーの線で、これは同じようにずっと伸びてきて、足元600万トン前後になっております。中国はその途中にあります。今後、インド、ブラジル等がこういった線に乗ってきますので、IEA等の見通しでは、2050年の粗鋼は現状の2倍くらいになるだろうと言われています。従いまして、そういった中で特に高級鋼材に強い日本の需要が減るということは考えにくいというふうに思っています。
 国内と海外については、国内については当然、公共投資の減少、人口も減少していますが、ポイントは、日本の製造業の競争力だと思っています。今、国内向け、製造業向けで半分国内、半分は間接輸出ですね。自動車、船等の間接輸出で外に行っています。それを国内で造ることによって、連携していろんな開発をし、外に出しているわけですけれども、これが彼らの競争力が例えばなくなると、あるいは全部海外に行ってしまうということになりますと、その辺の量は変わってくるというように思います。したがって、国内の製造業、あるいはそれと連携した我々素材の競争力がどうあるのかということが極めて重要だというふうに思います。
 それと、則武委員のは何だっけ。

○則武委員 中国とか、日本、韓国以外が導入していない理由……

○日本鉄鋼連盟 わかりました。失礼しました。ヨーロッパ等につきましては、まず古い既存の製鉄所に新規の設備を入れるというのは相当なリスクがあります。例えばCDQ等は数十億、あるいは高いものであれば100億ぐらいしますので、そういったところを今から入れるかという問題が1つあろうと思います。
 もう一つは、ヨーロッパ、アメリカもそうですけれども、産業用の電力等につきましては、安いわけです。日本より安い。我々、排熱を回収して電力に変えることが主体ですので、電力料金が安いと、回収して生かすインセンティブが少なくなるということだと思います。
 それともう一つ、EU-ETSは直接排出です。したがって、鉄鋼サイドで電力の需要を下げても、EU-ETS上はメリットとして特にありませんので、そういったことも影響しているのかもしれません。そういった問題だと思います。
 それと、藤野委員は雇用者数。雇用者数は約20万人です。直接はですね。売り上げは、ちょっと正確な数字は知りません。
 波及効果等は、私は当然、今、手持ちはありませんので、これはご関係の方で出していただければというふうに思います。
 それと、村上委員からは、1.2億トンを前提に生産減になった場合にどうするのかということであります。これは、各企業なり団体の目標の持ち方の問題だと思います。日本全体が総量で考える、これは当然だと思いますけれども、各業界企業も総量で考えるのかということについては、これは良く議論が必要ではないかと。仮に生産量が下がったから、CO2が減りましたということを、我々言うつもりもありませんし、逆に生産量が増えたからだめだと言われても困るわけです。問題は、どういった技術で下げるということを、約束するかどうかはあれですけれども、目指しているわけですので、生産量が下がった、下がったなりのところからどれだけちゃんと下げているのかということを我々は考える。それが我々の役割だというふうに思っています。従って、生産量が下がったからいいということでもありませんし、生産量が増えたからだめだと言われても、ちょっと困るなというふうに思います。
 それと、安井委員は、海外の技術協力からカーボンクレジットをどのように獲得するのかという趣旨だと思いますが、我々は、政府がどういうことをされるかはちょっとわかりませんが、我々は自分たちが技術協力して下げた貢献分を、クレジットとして我々が必要だと、あるいは欲しいということを我々は言うつもりは特にありません。それは設備移転等については当然ビジネスとしてやるわけですし、そういったことはビジネスとやっていけばいいので、それをクレジットとしてどう獲得するかということが問題ではなくて、日本の持っている技術を海外に移転した、あるいは協力したとすれば、それをどう評価するのかという問題であって、個別にクレジットとして買うかどうかということはまた別の問題だと思います。

○西岡委員長 もしありましたら、簡潔にお願いします。

○日本鉄鋼連盟 1点、還元とかベストアベイラブル・テクノロジーのところでご質問ありましたので、若干、改めてご説明します。
 この4ページの図を見ていただいてわかるかと思いますけれども、ちょっと重複しますが、中国、ウクライナ、ロシア、この辺りが非常に原単位が悪いですけれども、これはやっぱり共産主義時代に古い設備で鉄を造っておって、それがそのまま残っているというのが原因です。これは、技術が遮断されておったからです。特に中国は改革が進みまして、今、どんどん技術に対しては勉強しようということになっていますので、どんどん今、技術が入っている。特に、その左にありますように、コークス乾式消火設備(CDQ)、その隣のTRT、この2つは、新しく製鉄所を作るときにはこの2つは付けなくてはいけないというところまでいっております、法律で。ですから、技術そのものが良くて、それがきちっとメリットを生む場合は、どんどん、放っておいてもつくということになります。
 一方、問題は先ほどありましたように、古く残っているやつでして、これは今ある古いやつにこの省エネ設備をつけるというのはこれは非常に大変で、まず1つは設計が難しいということとか、回収も悪いので、彼らもお金を持っていたらどっちかというと増産のほうにお金をやっぱり使いたいわけですね。なかなか省エネのほうに向かないということで、古いのが残っているということは問題です。これは中国もそのまま指摘を、そういうふうに言っております。ウクライナ、ロシアなどについては、これはまだそういう気になっていません。
 それから、もう一つ、還元材でエネルギーを使って、それでどこまでいけるのかという話でしたけれども、実は還元材ということで石炭から造ったコークスを使っていますが、これは欧州と日本が鉄鋼業では非常に頑張ってやっているんですけれども、非常にこの十数年、二十年くらいはあまり良くなっておりません。もう限界に近くなっております。従って、鉄鉱石から鉄をつくるという、そういう大もとのところはもう大体行きつくところまで行っていまして、今、いろいろな省エネをやっておりますのはそれ以外のところ、その周辺でやっております。この4ページの左にありますような、いわゆる省エネというのは、今は排熱がどうしても出ますので、それをどれだけ回収するかという技術を今、一生懸命やっていると、こういう状況でございます。
 その中で、この右に上がっているベスト・アベイラブル・テクノロジーとして挙がっているものは、その中の大きなものを挙げております。これが主なものでございます。もちろん、先ほども申されましたように、これ以外に小さいものは幾つもありますが、1桁あるいは2桁少ないレベルの効果のものです。日本ではそれを一生懸命やっておりますが、こういう国際比較をする場合に考えるのはこれだけの設備が主なもので、しかもできるすべてのものであるというふうにお考えいただいたらいいかと思います。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、次へいきたいと思います。よろしくお願いします。

○社団法人セメント協会 まず、赤井委員のほうからの革新的技術にはどういうものがあるかというお話でしたけれども、これについては、現在、低温焼成技術と、非常にセメント焼成炉というのは1,450度まで上がる高温の炉なんですけれども、この温度を下げることによってエネルギー消費を下げると。ただ、これはプロセスそのものも変える必要もあるかもしれませんし、できてくるセメントの仕様というか設計、品質設計も変える必要もあるかもしれませんので、まだ実現には少し時間がかかるなというふうに思いますが、これについては着手しようとしているところ、業界を挙げてやろうとしているところです。
 それから、飯田委員のほうから個別事業所で差があるんじゃないのということで、トップランナーにしたらポテンシャルがあるのではないかというお話でしたが、実際のところ、現在、そういうことがあるかと思います。というのは、今非常に、先ほどご報告したように、ものすごく需要が落ち込んでいますので、稼働率が大きく下がっている工場があります。やはり、我々も経済原理で動いていますので、コストの安い工場に集中的に生産するというようなことをしますので、そのコストがちょっと高い工場ですね、これはエネルギー原単位が高いという意味では、イコールではないんですけれども、そこの生産を落とすということになると、やっぱりそこのエネルギー効率というか原単位としてのエネルギー効率は悪くなっているだろうと思います。ただ、これが稼働率がみんな同じくらいまで上がってくれば、需要がこの後も増えて上がってくれば、先ほど申しましたようにSP、NSPと、これ100%工場入っていますから、どのような工場でも全部100%ですから、そういう状況になればほとんど変わりはないんじゃないかなというふうに考えております。
 それから、社会的費用がどうかというのは非常に大きな問題で、非常に難しいんですけれども、ここは私どもの、さっき報告しましたのは主に製造の部分でのエネルギーの問題についてお話ししましたけれども、これを製品のほうまでLCA的なあれで見ていただければ、これまで含めると、社会的コストとしても下げることが可能だろうというふうに思います。というのは、今、セメント業界ではコンクリート舗装を普及させたいということで取り組んでいるんですけれども、今、日本はほとんどアスファルト舗装で、コンクリート舗装の割合というのは欧米先進国に比べて非常に低いんですね。これはいろんな要因があるんだと思うんですが、コンクリート舗装にしますと数%、燃費効率が上がるというふうな研究が幾つかあります。これをすれば、社会的に非常に大きなエネルギーの削減になるんじゃないかなというふうに考えています。耐久性もいいですから、例えば大型の車両の、今10トンしか運べないものを20トン運べば、トラックの行き交う、単純に言えば2分の1になるというようなことになるので、そういうこともあるのではないかなというふうに思っております。
 それから、牛久保委員のほうからの廃棄物はどんなものをやっていますかという話ですが、先ほどの下水汚泥、それから廃プラスチックというようなものを挙げていますけれども、そのほかに、石炭灰、火力発電所から発生する石炭灰ですね。これを大量に使用しております。従来は天然の粘土というものを使っていたんですけれども、これはもうほとんど石炭灰に置きかわって、その点に関しては天然資源は使わなくなっています、その部分に関しては。
 それから、例えば土壌汚染があった場合の、その汚染された土壌なんかも処理しております。不法投棄された場所の汚染された土壌とか、そういうものも原料として処理しています。
 そのほかに、廃自動車タイヤ、それから一時話題になりました肉骨粉ですね。これも燃料として処理しております。セメント業界のほうのホームページとかご覧いただけると、実にさまざまなものを処理している、リサイクルしているというのがおわかりいただけるかなと思います。
 それから、廃コンクリートのリサイクルはどうなのということなんですが、これについては、砕いて路盤材にするというのが一番ポピュラーで簡単なリサイクルなんですが、そのほかにも、コンクリートから骨材、砂利をもう1回取り出して、リサイクルして、もう1回フレッシュなコンクリートに返すという技術も開発しております。
 次に、枝廣委員からの共通のご質問ですけれども、技術移転についてですけれども、実態としては、今までは政府の途上国の支援のスキームに乗って、各セメント工場の省エネの診断とか、それからあとは自分たちで海外に出ていって、我々の持っている最新鋭のプラントをつくって、そこで物をつくるというようなことですね。
 これからうまく進めるためにはどうしたらいいかという、我々も商売ですので、向こうの国も得するし、こちらも得するというようなものでないと、なかなか難しいかなと思います。CDMなんていうプログラムがありますけれども、実態は全然活用されていないというのが実態だというふうに聞いております。セメントではほとんどないですね。ゼロに等しいです。
 ですから、その辺のところをうまく我々も、例えば中国なりどこかの工場に資本参加して、そこの古い設備を最新鋭の設備に持っていって、そこを運営するというようなときに、何か背中を押してくれる、政策的になり資金的に押してくれるものがあればいいかなと思いますけれども。
 荻本委員の、需要の見込みが、これはどういうことですか。

○荻本委員 国内と国外での差です。

○社団法人セメント協会 今、国内はもう成熟してしまっているんですが、国外は、先ほどちょっとグラフを示しましたけれども、国外はまだ成長産業ではあるんですね。ですから、インフラの需要もありますから、国外に出ていくというのには先立つものさえあれば出ていきたいというのはありますね。
 今、実際、国内が落ちていることもありまして、生産量は今、5000万トンぐらいになっているんですけれども、1000万トン程度は輸出を今しております。国内需要は4300万トン程度まで落ちていますけれども、輸出もしております。それから、国外に出ている会社もありますので、そちらでも生産しておりますし、そういうことで、全く国外で今までノータッチだったということではないんですね。
 ですから、国外に出ている輸出も、言ってみれば、手前みそですけれども、輸出も最高のエネルギー効率でつくったセメントを、まだ低い効率でつくられたセメントマーケットに送っているということですから、それを考慮してくれるととてもありがたいですけれども。そういうことになると思います。
 それから、藤野委員の廃棄物量のエネルギーをどう評価したらいいかということなんですけれども、これは、もし今の廃棄物を代替エネルギーとして評価していただけるならば、そういうことを、今、それを全く使わなかったらどういうエネルギー原単位でやっていたかというようなことは、これは計算で出ると思うんですけれども、ちょっと今、ここに数字は持っていないんですけれども。
 それから、増井委員のほうから、これは枝廣委員から話があったのと同じことですけれども、ウイン・ウインの仕組みがやはり一番必要かなというふうに思っております。
 それから、村上委員のほうからの混合セメントの効果なんですけれども、例えば混合セメントの場合、これはユーザー側の、実はユーザー側が使っていただかないと我々はちょっとどうしようもないところがあって、でも我々はつくる、もちろん技術はあるし、製品にラインアップされていますので、これを出すことはできます。どれだけエネルギーとして混合セメントとして少なくなるかと言いますと、そのクリンカ、焼いてつくったものを別のただ混ぜもので補うということになりますので、そのエネルギー差分だけ少ない製品になるということになるかと思います。ですから、例えば30%、焼いてつくったものじゃなくて、ただもうあとは捨てるだけだというふうな石炭灰とか、高炉スラグとか、こういうものを30%混ぜれば、30%減とか、単純に言えばですね、、本当にそんなに単純ではないんですけれども、そういうことになるかなと思います。
 それから、安井先生のちょっとどういうあれでしたか、すみません。

○安井委員 先ほどのお答えで大体わかりました。

○社団法人セメント協会 そうですか、申し訳ありません。

○西岡委員長 よろしゅうございますか。どうもありがとうございました。
 それでは、あとは古屋さんのほう、お願いします。

○日本製紙連合会 順不同でまとめてご説明したいと思います。
 まず、ポテンシャルという議論がございました。どのくらい削減できるかということでございますが、これは当然、紙、いろいろなものがございます。ですから、単純にトップランナーという形でそろえられないというのが現状でございます。ただ各社は各社の中で、当然ながら各工場の比較をとって、その中で一番いいところにそろえていくということをとっておりますけれども、やはりどういうロケーションにあるか、あるいはどういうエネルギーを使っているか、これによっても変わっておりますので、おのおのを正確に比較しないとトップランナーという表現にはなかなか難しいかと思います。
 それから石炭を使っておりますけれども、それはどのくらいガス化したときにポテンシャルがあるかと。先ほどのスライドの8で、これエネルギーで全部評価してございますので、単純にいきますと、そのエネルギーを等価で対価していただければ、CO2がこのくらいになりますというのは単純に計算できますので、申し訳ございません。
 それから、植林に関してのご質問、幾つかございました。まず1つは海外でできて、国内でできない理由は何だろうかというお話がございました。1つは、先ほども幾つかご説明をされたり、あるいは港区様からのお話もあったと思うんですが、非常に細かい地権者のかたまりであるということ。ですから、私どもの社有林でも、割とこの近くで大きく持っております三保の山林でもせいぜい300ヘクタールとか、そういうオーダーでございます。海外に行きますと、ロットが大きくなりまして、1つの事業所体で数万ヘクタールというレベルに達します。ですから、1つは生産性という部分が大きく影響します。
 それからもう一つが、これが大きいんですが、成長性でございます。国内の林地でございますと、せいぜいどうでしょうか、ヘクタール当たり、これ木がどのくらい育つかということなんですが、3立方ですとか5立方ですとか、そういうのが年間育つ量でございます。海外ですと、15あるいは25近くまで立方が年間伸びるということで、やはり海外のほうに、そういう意味での資源の確保という動き方をしているのが現状でございます。
 それから、材でございますが、これは正確な数字を、私、理解していないところがありますが、大きくはユーカリですとかアカシアというのが海外林地に植えられている材と理解しております。
 それから、もう一つは、古紙の利用の中でちょっとお話がございましたが、60ぐらいしかいっていないけれども、残りは燃えているんじゃないかというお話でしたが、皆様もお使いになっていただいていると思いますが、トイレットロールですとかティッシュペーパー等は古紙として再生してございませんので、これは最初に流れてしまうと。それからもう一つ、回収されたものの一部は中国へ輸出されてございますので、国内で私どもの利用した部分は国内消費の部分もカウントしてございますので、回収イコール利用という形になっていないというのも事実でございます。ちょっと数字、正確ではないと思いますが、燃やされているのはたしか1割程度だったような記憶をしてございます。
 それから、先ほど2000億円、ちょっとひとり歩きして申し訳ないんですが、これは過去使いましたのが3000億円使いましたというお話をさせていただきまして、これから3000億円ちょうだいと言っていることではなくて、やはりそういうものを使うことに何かのインセンティブを与えないと、どんどん増えていくという形にはならないだろうというお話をさせていただきました。
 それから、活動量の推定でございますが、これは推定方法は何かと言われて、もしご存じでしたら逆に教えていただきたい。私どももどんどん生産が上がったり下がったりしますので、それが推定できれば一番ありがたい。ただ、今現在どのくらいで推定しているかといいますと、これは私どもの連合会の加盟の会社でございますけれども、1990年で2500万トンぐらいの生産でございました。最近で高いと、2005年では2800万トン弱まで増やしました。08年の実績ですと2600万トンを切ったという姿で、これからの形としてはやはり2700万トンぐらい、それほど大きくは伸びないという世界で推定してございます。ただ、業界カバー率90%ぐらいでございますので、全国で見ればやはり3000万トンぐらい、2020年というのがイメージかと思っております。
 それと、先ほどの中で、灰の有効利用というのに何か具体的なということでございましたが、実はお隣に座っていただいているセメント業界さんにかなり使っていただいております。これが、もしセメント業界さんが使えないよと言われたときの、私ども紙パルプ業界がどれほど苦労するかというのをご理解いただければと思います。やはり、使い方としては路盤材ですとか、そういう形を主に考えなければいけませんが、やはり骨材ですとか建材ですとか、そういうものにこういうリサイクルしたものを使うという形をきちっと担保していただけないと、当然、ちょうど後ろの扉を閉められて、それでいて低炭素に生きてくれと言われてもなかなかきついというのが現状でございますので、ご理解いただきたいと思います。
 大体、ご質問されたものはカバーできたと思います。以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 今日、非常にヒアリングに来られなかった委員の先生方もいらっしゃる。それから、いろんな追加質問等々があるかと思いますけれども、これにつきましてはまた後日文書で回答いただきまして、それをまた環境省のホームページにも掲載させていただくといったことになるかと思います。
 山田様、それから照沼様、それから古屋様、どうもありがとうございました。

○日本鉄鋼連盟 委員長。大変恐縮なんですけれども、もし3分いただければ、前回、高炉と電炉の話があって、事実関係が明確でない中で議論されていたような気がしますので、もし今日、時間がいただけないのであればまた別途の機会、呼んでいただくということでもいいですけれども、3分いただければ簡単にご説明させていただきたいんですが。

○西岡委員長 3分でお願いします。

○日本鉄鋼連盟 すみません、恐縮でございます。資料の20ページをちょっとご覧いただきたいと思います。
 鉄鋼の循環システムというものをこれは表しております。上のほうから、鉄鉱石、原料炭、これが入ってきまして、銑鉄をつくるということであります。だから、鉄の最初は鉄鋼石になります。それがずっと下がってきて、真ん中辺にブルーで国内鉄スクラップというのがありますけれども、スクラップが市中から発生する。それらをあわせて鉄を高炉法、高炉・転炉によるやり方と電炉のやり方でつくっていくということであります。これらの製品が右のほうに回って、今、国内の鉄の蓄積は約13億トンありますけれども、短いものは例えばスチール缶でも1年以内に返ってくると。長いものは四、五十年で建設用の鋼材が返ってくる。この循環をやっているわけですね。ということが1つです。
 それともう一つは、先ほど言いましたように、世界の鉄鋼需要はどんどん伸びていますということで、22ページをちょっと飛んでいただきたいのですが、ここに高炉法と電炉法の比率を書いています。結局、需要が伸びるときには、これまでに生産されたスクラップの発生量では足りないので、鉄鉱石から鉄をつくる量が増えますので、転炉の比率がどんどん増えている。世界ではこういう流れになっています。
 従って、今後とも、世界の製鉄所が増える中では、鉄鋼生産は高炉によるものが主流になっていく、あるいは増えていくということになります。
 それで、日本は、23ページですけれども、上のポチのところに書いてありますけれども、スクラップの問題は、スクラップにはどうしても市中から返ってきますので不純物が入ってくるということで、製造される鋼材の品種が制約されます。いわゆる我々が、日本の高炉が得意としている高級鋼材等はスクラップによる再生生産では限界があります。
 その中で、日本の生産がどうなっているかというと、左のグラフがちょっとわかりにくくて恐縮ですが、一番下のところがいわゆる純粋内需。真ん中のブルーのところが間接輸出。上の緑のところは直接輸出。この20年を見ても、製造業の力がついてきて、あるいは我々の高級鋼材が評価されて、間接輸出、直接輸出という形で世界に出ていっているということであります。
 それで24ページをお願いいたします。それで、よくアメリカがスクラップあるいは電炉による比率が高いということを言われます。日本が7:3、高炉が7、電炉が約3に対して、米国は高炉が4、電炉は6となっています。この違いは、米国はほぼ内需向けです。間接輸出がどの程度あるのかというのはデータ上とれませんでしたので、そこはわからない部分がありますが、直接輸出というよりも輸入が多いですから、輸入超過になっておりますので、ほぼ内需と考えていいと思います。一方、日本においては高炉を中心とした国際競争力のある、高級鋼材が間接輸出、純輸出の形で約半分出ています。結局ここの違いですね。ここは圧倒的に違うということであります。
 最後のページですが、25ページを見ていただいて、大手電炉メーカーがこういう動きをしているという情報です。高級鋼分野に出るために、左が現代製鉄、これは韓国最大の電炉メーカーであります。その電炉メーカーは、現有能力を超えるような高炉建設に既に入っています。それと、右側は世界最大の電炉メーカーであるニューコアであります。彼らも高炉の建設を発表していますということであります。
 総論として言えますのは、やっぱりスクラップ、我々も有効利用したいわけですけれども、不純物がありますので、どうしても製造可能な品種が限られる。そうすると、問題はスクラップが幾ら発生したかということよりも、どういう品質の鋼材需要があるのか、日本ではどういう鋼材を造るのか、あるいはどういうニーズがあるのかということが中心になります。先ほども言いましたように、日本で競争力のある製造業向けを中心とした高級鋼材をつくる場合には、電炉のスクラップの使用にはどうしても限界があるということであります。
 それともう一つ、我々としてしなければいけないのは、やっぱり不純物をどうやって除去するか、この技術開発はしなきゃいけないというふうに思っています。ただ、すぐにこの目鼻がついているわけではありません。
 以上です。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 今の件で何か質問ございますか。よろしゅうございますか。
 私のほうで1つ、簡単な質問は、21ページに1人当たりの鉄鋼需要推移というのがございます。この鉄鋼需要といいますのは、この鋼材輸出も含めてということですか。

○日本鉄鋼連盟 いや、これは内需です。国民1人当たりが使う、国の中で使うものです。

○西岡委員長 鉄鋼、鋼材輸出分は入っていないということですね。

○日本鉄鋼連盟 入っていません。消費です。国内での消費です。1人当たりの。生産ではありません。

○西岡委員長 わかりました。そうすると、大体500キロか600キロ、1.2を掛けて、それだけが内需だということですか。

○日本鉄鋼連盟 純粋内需は、先ほど例えば鉄が1億2000万トン生産があるとして、8000から9000ぐらいが内需です。約8000万ですね、内需は。これは間接輸出も含めますけれども。

○西岡委員長 間接輸出が入っているわけね。

○日本鉄鋼連盟 入っています。

○西岡委員長 わかりました。
 それではどうもありがとうございました。本日のヒアリングは、非常に重要な話がたくさんございました。日本の産業構造をどうやっていくか、技術をどこまで残していくかというような大きな問題がありました。
 それから、私が見ましたところ、非常におもしろいのは、材料等の結合といいましょうか、これも単なる炭素といった、あるいはエネルギーといった問題でなくて、そういうことまで考えていく循環型社会との、何といいましょうか、消費していくということについても皆さんのお話がたくさんあったと思います。それから林業との関係等々、非常におもしろい話がありました。全般に非常に産業界の方々の努力が進んでいるということも明快になってきたと思われます。
 しかしながら、また1つだけ残っているのは、今日、特に多くの話がございますライフスタイルの話でして、果たして本当にそういう構造あるいはシステムに消費者、生活者の方々が対応していただけるかという話につきまして、相当の議論がありました。それを踏まえてということではございませんけれども、ヒアリングに関しまして、第1回の小委員会のときでも枝廣委員のほうから生活者へのヒアリングが絶対必要だというお話がございました。私より、資料3にありますけれども、枝廣委員のほうに、生活者へのヒアリングを実施していただきたいと、この小委員会でそれをご報告いただくということにしたいと思っていますので、皆様にお話をしておきたいと思います。
 以上でございます。
 それでは事務局のほうから。
 枝廣委員のほうで何か。簡単に。

○枝廣委員 前半の主婦連の方からのお話でも、何がわからないかもわからないという声がありましたが、第1回のときにぜひ生活者からも話を聞きましょうということで、言いだしっぺということでヒアリングを、井戸端会議的にやろうということを考えています。
 6月30日に皆様にご報告できるように、今、考えているのは、意識の高い層と意識のそれほど高くない層と5人ずつ、2回のラウンドをやろうと思っています。日常生活での環境意識や環境配慮行動、それから環境情報をどういったルートでとって、どういった活用をしているかという全般的な話から始めて、この委員会でも繰り返し出てきていますが、やはり大きなハードルである既築住宅の省エネリフォームをどう進めるか。それを生活者の観点から、実態とそれから導入のハードルは何なのか。あわせて高効率給湯器とかエコカーとか太陽光発電とか省エネ家電、照明、このあたりの導入の実態と普及のハードル、それを聞いていこうと思っています。
 あと、委員の皆様に環境省から聞いていただいて、皆さんがお聞きになりたいことがあればということで、影山委員からいただいたのが、これは自分もぜひ聞きたいと思っていた、「コストと負担に関する生活者の意識」です。「幾らだったら負担できますか」という質問では何と比べていいかわからないため、とても答えにくいと思うので、今、聞き方を工夫しているところです。少なくともそれを考えるためにどういう材料や情報が必要なのか、そこは聞けると思います。そのような形で2回開催して取りまとめた結果を30日に皆様にお返ししようと思っています。よろしくお願いします。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは事務局。

○地球温暖化対策課長 本日も貴重なご意見ありがとうございました。
 次回でございますけれども、6月17日木曜日13時から16時ということで、場所は航空会館の大ホールになりますけれども、引き続きヒアリングをさせていただきたいと思います。恐らくこれで一連のヒアリングについては、次回でまずワンサイクルということになるかと思います。
 それから、最後にちょっと一言お詫びでございます。三村委員からこの会場の温度について、ご指摘ございました。実はこの会場のこの部屋自体の温度設定は適切に行われているんですけれども、館内全体が低く設定されていまして、換気によって部屋の外の空気が入ってきてしまいまして、必ずしも十分温度設定ができませんで、申し訳ありません。以後引き続き適切な温度設定については努力したいと思っております。
 以上でございます。

○西岡委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、本日はこれにて散会いたします。

午後12時27分 閉会

ページ先頭へ