中央環境審議会環境保健部会  化学物質評価専門委員会(第20回)議事録

1.日時

平成26年12月24日(水)15:00~17:00

2.議事

午後 2時59分 開会

○針田リスク評価室長 本日出席予定の委員の皆様方、皆さんお集まりいただきましたので、定刻よりちょっと早いのですけれども、ただいまから中央環境審議会環境保健部会、第20回化学物質評価専門委員会を開催させていただきたいと思います。

 先生方におかれましては、年末のこのお忙しいところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、内山委員、菅野委員、武林委員、遠山委員、西川委員よりあらかじめご欠席という連絡をいただいておるところでございます。現時点で12名の委員の先生方がご出席いただいております。

 それでは、開会に当たりまして、環境保健部長の北島より一言ご挨拶申し上げます。

○北島環境保健部長 皆様、こんにちは。環境保健部長の北島でございます。本日は年末で大変お忙しい中をご参集いただきまして、まことにありがとうございます。中央環境審議会化学物質評価専門委員会の開会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げたいと思います。

 環境省では、化学物質が環境を経由して、人の健康や生態系に有害な影響を及ぼす可能性を環境リスクとして捉え、その科学的な評価とリスク低減のための取り組みを実施しており、また、そのための基盤的な事業として、この専門委員会でご助言をいただきながら、化学物質環境実態調査や化学物質の環境リスク初期評価を実施しているところでございます。委員の皆様にはこれまでのご指導に対して、改めて厚く御礼を申し上げます。

 今年も引き続きまして、これら2つの事項について、委員の皆様から評価をいただくべく準備を進めてまいりました。本日は限られた時間ではございますが、環境リスクの低減に向けて、委員の皆様から忌憚のないご意見をいただくことをお願い申し上げ、簡単ではございますけれども、挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

○針田リスク評価室長 ありがとうございました。

 続きまして、事務局のメンバーが人事異動により交代しておりますので、紹介させていただきたいと思います。

 環境安全課長に森下が就任しております。

○森下環境安全課長 よろしくお願いいたします。

○針田リスク評価室長 また、私、針田が環境リスク評価室長を拝命しております。よろしくお願いいたします。

 続いて、本日の配付資料について確認をさせていただきたいと思います。量が多くて申しわけありません。

 次第がありまして、次に資料1として、委員名簿、1枚紙、資料2といたしまして、平成25年度化学物質環境実態調査結果(概要)から始まりまして、資料2-2がその報告書(案)、分厚いやつでございます。2-3が進捗状況、2-4が実施方針(案)、2-5が活用状況という形で、A4ホチキス止めのやつが3つほどあります。資料の2は2-5までとなっております。続きまして、資料3ですけれども、資料3-1といたしまして、環境リスク初期評価の進捗状況、3-2が13次とりまとめの案、次の3-3、分厚いのがありまして、白い冊子になっております。続いて参考資料が2つ、A4でつけておりまして、残留性有機汚染物質検討委員会の結果についてのお知らせ、1枚紙、参考資料2が東日本大震災の被災地の関係のものになっております。資料1が1枚紙で、資料2が、2-5まであります。資料3は3-3まで、それ以外に参考資料1と2がございます。不備等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。なお、本日の会議ですけれども、公開とさせていただいておりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入らせていただきたいと思います。

 櫻井委員長、よろしくお願いいたします。

○櫻井委員長 それでは、議事進行を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

 最初の議題に入ります。化学物質環境実態調査の結果、進捗状況等についてということで、平成25年度の化学物質環境実態調査、いわゆるエコ調査の25年度の結果と、それから、26年度調査の進捗状況等につきまして、報告があるということでございます。資料2-1から5までに基づいて、事務局から資料の説明をお願いいたします。

○事務局(環境安全課) 環境安全課でございます。

 それでは、資料2が化学物質環境実態調査関係になりますので、こちらについて説明させていただきます。

 まず資料2-2、こちらは厚い資料となっておりますが、こちらが平成26年度版「化学物質と環境」、いわゆる黒本として公表を行います現段階の案でございます。実際に公表する際には、こちらに調査結果の概要やこれまでに調査を行った化学物質の調査結果一覧なども加えますので、これよりもう少しページ数がふえたものになります。

 戻っていただいて、資料2-1、平成25年度化学物質環境実態調査結果の概要ですが、こちらが先ほどの資料2-2をまとめたものになっておりますので、こちらを用いまして説明させていただきたいと思います。

 まず本調査の経緯が1.に書いてございます。発端といたしましては、昭和49年の化審法制定時の附帯決議を踏まえまして、一般環境中における化学物質の残留状況の把握を目的として始められており、これまで約40年間にわたって行われてきた歴史ある調査となっております。現在では、環境省内の化学物質関連施策を所管する部署から、要望があった物質を中心に調査を進めているところでございます。

 調査の進め方が2.にございますが、平成25年度の調査対象物質の選定につきましては、一昨年、平成24年度の本委員会を経て選ばれたものとなっております。

 調査内容ですが、本調査、目的に応じて「初期環境調査」、「詳細環境調査」、「モニタリング調査」と3つの体系で実施しております。まず、アの「初期環境調査」でございますが、本調査は主に化管法の指定化学物質の指定やその他化学物質による環境リスクに係る施策についての基礎資料とすることを目的とした調査になっております。平成25年度は、14物質群について調査を行っております。

 1枚めくっていただいて、イの「詳細環境調査」ですが、こちらは主に化審法の優先評価化学物質のリスク評価を行うための基礎資料とすることを目的とした調査で、平成25年度は7物質について調査を行っております。

 次に「モニタリング調査」ですけれども、こちらはPOPs条約の対象物質や化審法の特定化学物質など、残留状況の経年変化を把握する目的の調査で、平成25年度はPOPs条約対象物質のうち8物質群にペルフルオロオクタン酸、それからヘキサクロロブタ-1,3-ジエンを加えた10物質群を調査対象としております。

 3.で結果について、お示ししております。まず「初期環境調査」ですが、水質と大気の2媒体において調査を実施しております。物質ごとの結果につきましては、資料の5ページ、6ページ、別表1をごらんいただければと思います。

 表には、今回の結果とあわせて、過去に調査を行ったことがある物質については、そのときの結果も記載してあります。過去に調査を行ったことがある物質のうち、同一地点で調査をした結果があり、今回の調査結果と比較して、増減の傾向が見られるものについては、資料2-2の本文中に比較に関する記載を加えております。

 また、調査物質名の名称の後ろに、アスタリスクがついている物質につきましては、調査地点に排出に関する情報を考慮した地点も含まれていることをあらわしているものでございます。

 それでは、媒体別にご説明したいと思います。まず水質、こちらにつきましては、物質調査番号3番、9番、10番以外の11物質群について調査を行っており、そのうち6物質について検出が認められております。検出があった物質は、1番の酢酸クロルマジノン、2番のジクロロアニリン類、5番のN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミン、6番のN,N-ジメチルドデシルアミン、7番のTCMTB、11番のナトリウム=1,1’-ビフェニル-2-オラートで、そのうち過去に調査を行ったことがあるのは、2番のジクロロアニリン類のみであります。このジクロロアニリン類のうち、過去に同一地点で調査した結果があり、増減の傾向が見られたのは、調査番号が2-2、2-3、2-5、この3つで、今回、過去に調査したときの検出下限値未満で検出された地点がありましたので、その旨、本文中に記載をしております。

 次に大気でございます。3番、9番、10番の3物質について調査を行っており、いずれも今回が初めての調査となっております。結果といたしましては、3物質のうち、3番、1,1-ジクロロエチレンと9番、トリエチルアミンで検出が認められております。

 以上が「初期環境調査」の結果でございます。

 次に「詳細環境調査」の結果ですが、7ページの別表2をごらんください。「詳細環境調査」では、7物質中、4番の1,3-ブタジエン以外の6物質について、検出が認められております。物質ごとに見ていきますと、1番シクロドデカ-1,5,9-トリエンにつきましては、底質と生物から、2番の2,4-ジ-ターシャリーペンチルフェノールは、底質から検出が認められております。3番チオ尿素につきましては、水質で調査を行い、2地点で検出されております。本物質、過去に調査したときには不検出で、今回が初めての検出という結果でしたが、今回、検出限界値を下げたことや、排出に関する情報を考慮した地点による調査であるということも関係しているのではないかと考えております。5番、6番については、今回が初めての調査ですが、両物質とも検出が認められております。7番、2-メチルプロパン-2-オールですが、水質で調査を行い、全地点で検出となっております。本物質、過去に同一地点で調査した結果があり、比較した結果、増減の傾向が見られましたので、本文中に比較に関する記載をしております。資料2-2、分厚い資料になりますけれども、それの97ページをごらんください。

 97ページ、一番下に過去に同一地点で行われた調査の結果を示した表がございます。その中の②番、荒川河口と③番、隅田川河口において、今回、平成7年度に調査した際の検出下限値以上の検出があったため、ページの中ほど「調査内容及び結果」の項の2パラ目の一番最後になりますけれども、そこに「平成7年度からの増加傾向が示唆された」というふうに記載をしております。

 続きまして、資料2-1の3ページに戻っていただきまして、モニタリング調査の結果でございます。「モニタリング調査」は継続的に調査を実施している物質と、その他の物質という形に分けて整理しております。まず①といたしまして、継続的に調査を実施している物質ですが、今回、対象としたのはPCB類、ヘキサクロロベンゼン、DDT類、クロルデン類、ヘプタクロル類、ヘキサクロロシクロヘキサン類、この6物質群となります。

 結果については、調査を行った全媒体で検出が認められております。平成25年度の結果を媒体別に見ていきますと、水質及び底質につきましては、例年どおり人間活動の影響を受けやすい地域で、相対的に高い傾向を示すものが、比較的多く見られております。

 生物につきましては、総PCB類などが人口密集地帯近傍の沿岸域の魚で高めの傾向を示しております。

 大気につきましては、温暖期と寒冷期の2回測定しておりますが、これも例年どおり、温暖期のほうが全国的に濃度が高いといった傾向となっております。

 続きまして、②その他の物質についてですが、今回、対象としたのは、条約対象物質のPFOSとペンタクロロベンゼン、それから、条約対象外ですが、PFOAとヘキサクロロブタ-1,3-ジエンの4物質になります。

 調査結果としては、調査を行いました全媒体で検出が認められております。検出状況の詳細につきましては、8ページの別表3-1に水質と底質の結果を、9から10ページの別表3-2に生物と大気の結果について記載しております。

 ①の継続的に調査を実施している物質は、表3-1、3-2、ともに一番左側の物質番号の1、2、6、7、8、11番、この6物質群が該当いたします。②番のその他の物質につきましては、それ以外の15、16、17、20番、この4物質となっております。この物質番号ですが、条約対象物質ごとに固定させていただいており、今回、調査を行っていない物質は省略しておりますので、このように飛んだ形となっております。

 また、継続的に調査をしている6物質群につきましては、統計学的な手法による経年変化の解析結果を11から12ページの別表3-3から3-5に記載しておりますので、そちらをごらんいただければと思います。

 3-3が水質、3-4が底質、そして3-5が生物と大気の経年変化となっております。平成14年から25年度の経年分析結果につきましては、いずれの媒体におきましても、総じて横ばい、または漸減傾向にあるというふうに考えております。

 経年分析につきましては、昨年と同様の解析手法を用いて行っており、詳細な手法につきましては、資料2-2の380から383ページに参考資料2として添付しております。

 再び資料2-1の4ページに戻っていただければと思います。今回の調査結果につきましては、「化学物質と環境」、いわゆる黒本に最終的にとりまとめて公表するとともに、要望部署に調査結果をお返しし、各種化学物質関連施策に活用されることとなります。要望部署での活用状況につきましては、この後、資料2-5で別途ご説明させていただきます。

 なお、本調査の結果のとりまとめにつきましては、調査結果の精査、そして解析など、資料2-1の13ページから14ページに記載しております検討会において、専門家による事前の検討を行っていただいた上で、資料2-2としてとりまとめさせていただいているところでございます。

 平成25年度、化学物質環境実態調査の結果に関する説明は以上となります。

 続きまして、資料2-3をごらんください。本年度の調査の進捗状況について説明させていただきます。本年度においても、「初期」、「詳細」、「モニタリング」と3つの体系の調査で実施をしております。

 1ページ目の2.の「分析に係る精度管理」についてですが、初期・詳細調査につきましては、ご協力いただく地方環境研究所など複数の分析機関が調査対象の分析を行うため、分析機関ごとの差異だとかばらつきが生じるおそれがあります。それを事前に把握して、対策を行うため、実際の分析を行う前に、共通の標準物質などを配付し、ラウンドロビンテストを実施して、精度管理を担保しております。

 また、「モニタリング調査」につきましては、分析機関が年ごとに変わる可能性がありますので、継続性を担保するためにも、国立環境研究所にご協力をいただきまして、分析機関に対して有識者と一緒に立ち入り検査を行うなどして、精度管理の確認に努めているところでございます。

 今年度の調査対象物質、調査媒体につきましては、2ページ目以降、表の1に「初期環境調査」、表の2に「詳細環境調査」、表の3に「モニタリング調査」を記載しております。

 初期及び詳細環境調査の対象物質については、平成25年度に分析法開発が終了した物質、表3モニタリング調査対象物質については、平成21年度に作成した「環境実態調査のあり方について」に基づいて選定しております。それぞれ本年度、サンプリングを行っているものになります。これらの分析結果につきましては、来年度の本委員会でご報告させていただく予定としております。

 続きまして、資料の2-4、平成27年度化学物質環境実態調査の実施方針(案)をごらんください。来年度の調査につきましても、今年度同様、「初期」、「詳細」、「モニタリング」と3形態で実施したいと考えております。

 1枚めくっていただいて、別添1に現在分析法開発を行っている42物質について記載をしております。これらのうち、本年度中に分析法が確立したものについて、来年度、調査を実施いたします。

 めくっていただいて、4ページの別添2ですが、これは本年度調査要望があった物質のうち、既存の分析法があるものについて、まとめたものになります。これらの物質につきまして、来年度調査を実施する予定としております。

 次に5ページ、別添3ですが、これは本年度調査要望があった物質のうち、分析法の開発が必要な物質について、まとめたものになります。この物質選定につきましては、前回の本委員会でご報告させていただいたとおり、「環境実態調査のあり方について」に準拠した上で、分析法開発の可能性や各施策における優先順位などを考慮し、分析法開発に携わっている地方環境研究所などが参加している分析法開発検討会において、専門家の意見をいただきながら、絞り込んだものになります。今後、このリストをもとに地方環境研究所などと調整を行い、調整がついたものについて、来年度、分析法を開発する予定としております。

 また、「モニタリング調査」につきましては、「調査のあり方について」にのっとりまして、調査対象物質を選定し、調査をする予定としております。

 以上、差し支えなければ、この実施方針で進めさせていただきたいと考えております。

 続きまして、資料2-5をごらんください。こちらは昨年の本委員会でご確認いただいた平成24年度の調査結果が要望部署において、どのように活用されたかをとりまとめたものになります。めくっていただいて、別表1が「初期環境調査」、それから5ページからの別表2が「詳細環境調査」についてまとめたものになります。右から2番目のカラムに要望部署と要望理由、一番右側のカラムに「調査結果の活用状況」という形で結果がどのように活用されたかを記載しております。基本的に環境部署において、この調査で出た結果をしっかりと活用していただいているというふうに考えております。

 大変長くなりましたけれども、資料2、化学物質環境実態調査についての説明は以上でございます。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 結果のとりまとめに当たっては、この専門家から構成される検討会議で別途精査、解析等をしていただいたということでございます。本委員会において評価等に入ります前に、それぞれの実務者会議で座長をお務めいただいた白石委員、中杉委員、柴田委員から補足説明などございましたら、一言ずつ発言をお願いしたいと考えております。

 まず初めに化学物質環境実態調査結果精査等検討会、それともう一つ、モニタリング調査の結果に関する解析検討会の座長を務められた白石委員よりご発言をお願いしたいと思います。

 よろしくお願いします。

○白石委員 化学物質実態調査精査検討委員会は3回ほど開かせていただきまして、丸一日、地方の環境研の委員等を含めて、精査いたしました。ことしは割とデータの集まるのが早くて、順調に精査することができたと思います。中で1点、欠測としたものが幾つかございまして、サンプルの保存状態が悪いと。長期に保管しているメというのがまだ見られまして、それを欠測にしたということがありますし、もう一つは回収率です。分析法自体が割と微妙なところで難しいところであったんですけれども、回収率が精度管理の基準を満たさないというものがございまして、ただ、そこでも検出されているという実態がございまして、それについては、精度管理上、欠測とするけれども、要望部署あるいはデータベース中には残しておくという処置をとっております。

 あと、そういったことで、分析法に対して何らかのコメントが出ることがあるんですけれども、それも公開、反映するような形にさせていただいているというところであります。

 あと「モニタリング調査」ですけれども、継続的に調査している地点について、これはモニタリング検討会のほうから精査していただいたデータをもとに統計解析をするということで、これは例年どおりでございます。特に変わったところはございませんけれども、今、ご説明のあった11ページ、12ページにあるような結果で、前年と若干変わっているところもございますけれども、統計解析としては妥当であろうということでございます。

 以上でございます。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 続きまして、「初期環境調査」及び「詳細環境調査」の結果に関する解析検討会の座長を務められた中杉委員からご発言をお願いいたします。

○中杉委員 白石先生の検討会で確定をしていただいたデータをもとに見てみました。例年どおりの方法でやっております。特筆すべきことは特段ございませんけれども、幾つかの要望箇所の要望に対して、どうかということになるんですが、化審法、EXTEND、大気のほうについてはそれぞれのところでデータ評価に使っていただけるようなデータを出せたんだろうというふうに考えてございます。

 ただ、化管法については、仮に今の基準に照らすとどうかということで、内々に検討をしてみた、これは化管法の検討会のほうで、また対象物質の選定のほうで議論をいずれされることになるんだと思うんですが、大体、おおむねは今の評価を変えなくていいだろうということです。けれども、今の評価のままにしますと、1物質だけは環境中から検出されたということでございます。現状では化管法の第2種指定化学物質ということになっていますけれども、第1種にするのが適当だろうという判断をできるものがございました。これは化管法の対象物質の選定の検討の中でやっていただくという話であります。

 それから、もう一つ、先ほど事務局から説明がありました、ターシャリーブチルアルコールについて、過去よりも濃度が高くなっているということが、ちょっと懸念になるんですけれども、実はこの物質、ほかの2物質とともに、後で説明がある環境リスク初期評価のほうでオーバーランして、曝露評価として活用させていただいています。この委員会で承認がされないと、それがほごになってしまうのですが、できるだけ早くということで活用させていただいていて、このターシャリーブチルアルコールについては、人健康、生態とも今のところ問題ないだろうということでございますので、現状では特段問題ないだろうということで、あえて細かいところは精査をしておりませんけれども、生産量、公表されているというよりは、これは民間の辞典みたいなものに載っている数字でございますけれども、余り変わりはない。どうして増えているのかというのは、余りはっきりしていませんけれども、それ以上は調べていないというところでございます。

 それからもう一点、詳細調査の5番のヘキサメチレン=ジイソシアネートでございますけれども、これは非常に水に分解しやすいもので、水中に入れば、たちどころにアミンになってしまうものでございますけれども、大気中ではどうなのか、最初の予想では、大気中でも検出をされないのではないだろうかということで考えていたんですけれども、実は検出をされた。大気中の水分と反応するけれども、やはり周辺で出てくるだろうということが想定をされます。ただ、これは先ほど事務局からご説明がありました、排出源を考慮したということで、排出源の近くで測るということをやりました。それでも検出されたということでございますが、それだから検出されたという見方もできるんですけれども、残念ながら、排出源の近くといいましても、いまだに数百メートル以上離れたところで調査をしていますので、本当に排出源の近くだと、もう少し高い可能性があるだろうと。そこら辺のところを今後どうしていくかというところが一つの課題ではあると思いますけれども、非常に難しい問題ではあろうと思います。

 以上でございます。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 それでは続きまして、POPsモニタリング検討会の座長を務められた柴田委員からご発言をお願いいたします。

○柴田委員 POPsモニタリング検討会のほうでは、どちらかというと、精度管理ですとか、分析法の技術的なところを中心として検討を行ってきております。ことしも関係する4つの機関の視察を行いまして、大きな問題はないということを確認しております。また、昨年ちょっとご報告しておりますけれども、大気の捕集に関して、POPsの捕集に関して、一部の装置のPCB汚染の可能性が問題になったということで、それについては回収前後の比較と、それから別の会社のメーカーの装置との比較を行いまして、やはり汚染が起きていたと。それが一応回収によって、その汚染に関しては基本的に除去されたということの確認ができております。もう一度ことしの夏に行った調査の結果を踏まえて、最終的にどこまでデータが生かせるか、あるいは削除せざるを得ないかという判断をさせていただきたいというふうに思っております。それがまず1点。

 それから、分析法に関しましては、モニタリング調査のほうは、基本的にはストックホルム条約に関係するところでのモニタリングになっていますけれども、条約の対象物質が2004年の成立時点で12物質であったのが、現在23物質、それからまた、POPsレビューコミッティのほうでさらに3物質の追加を提案するということになりまして、多分、来年の5月の次の締約国会議でそれが認められますと、26にふえるという状況で、かなり速いスピードで対象物質がふえていて、ちょっと正直なところ、かなり今、POPsのモニタリングについては、継ぎ足し、継ぎ足しで厳しい状況になってきているのかなという印象を持っています。そのあたりも含めて、少し分析法の検討、再検討が必要ではないだろうかと。それからまた、現在、POPsレビューコミッティのほうで今ペンディングになっています、炭素の塩素化パラフィンがもし入ってくるとすると、それに対する手法の整備というものを急いで進めなければいけないという大きな問題もございます。そういったことを含めて、少し見直しも必要ではないだろうかということを、今、ちょっと検討いたしました。

 それから、もう一つ検討課題に上りましたのが、ジクロロメタンについて、胆管がんとの関係で、特定化学物質としての指定が行われるということで、これを機会に少しその分析法から排除すべきではないかという議論も少し多くなりましたけれども、簡単ではないだろうということで、少し基礎的な検討が必要ではないだろうかというところで、議論がとどまっております。

 以上です。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 ただいま各委員から補足説明もございました。それらも含めて、資料及び説明内容に関しまして、ご質問、ご意見等がございましたら、どうぞご発言をお願いいたします。

○白石委員 すみません、少し言い忘れました。POPsモニタリング、モニタリング調査のほうですけれども、少し黒本の資料2-2の104ページをごらんいただきたいんですけれども、PCBのところの書きぶりを若干変えさせていただきました。これは体裁を整えるという意味もありまして、PCBは、個別の物質の解析、そこまでしていないので、報告値がトータルのPCBということになっていますので、とりあえず総PCBという形でまとめさせていただきました。検出下限も含めて全部、体裁を変えております。

 以上です。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 何かご質問、ご意見等ございましたら、どうぞ。

○小山委員 資料2-1の「モニタリング調査」の結果についての書きぶりのところなんですが、よく読めば、確かに横ばいないしは漸減傾向にあるということでありますけれども、文章の一番最後が大体高い傾向を示すとかいうことで終わっておりまして、読んだ感覚としては、何かリスクが存在するようなふうに読む人によっては受け取られるような表現があると思いますので、少しそこを明確にしていただければ非常にありがたいと思います。

 以上です。

○櫻井委員長 これは黒本の案の中で、全く同じような表現になっておりますでしょうか。これはまとめで、ここでは確かにこう書いてございますが。

○事務局(環境安全課) 事務局でございます。

 ここの書きぶりについては、これまで同じような書きぶりになっているんですけれども、もう一回ちょっと言葉の使い方を検討させていただいて、修正していきたいと思います。ありがとうございます。

○櫻井委員長 そういうことでよろしゅうございますか。

○小山委員 現実にはリスクが存在するようなレベルではないということなんでしょうか。

○事務局(環境安全課) リスクが存在するような高い濃度での検出というのは見られてございません。

○小山委員 もし可能であれば、そういうところを明確に書いていただけると、読んでいるほうとしては明確になると思いますので、よろしくお願いいたします。

○事務局(環境安全課) 了解いたしました。

○櫻井委員長 それも念頭に置いて、表現を考えたということでよろしゅうございますでしょうか。

 そのほか何かございますでしょうか。

 どうぞ。

○鈴木委員 資料2-1の11ページの別表3-3、3-4、3-5、この経年変化の解析について、眺めていたんですけれども、解析結果は多分、中身はトレースできておりませんが、統計的解析であるということで、特別な問題があるとは思いませんけれども、ただ、物質によって、底質で減少傾向があるけれども、底質には減少傾向がないとなっているものとか、それから、3-5のほうに行きますと、大気の温暖期と寒冷期で傾向がやはり違うというものがありまして、これは意味があるのかもしれませんが、統計が間違っているとか、こちらは特段問題にしてはおりませんけれども、もしかすると、これについて今後、この物質の動態として、そういうことが何を意味しているかということを少し解析、考察をしてみてもいいのかなと思いましたので、一応コメント申し上げます。

○櫻井委員長 どうぞ。

○関澤委員 先ほどの委員さんのご指摘と類似ですが、表の下のほうで、排出に関する情報を考慮した地点による調査物質というので、アスタリスクに対する説明がついています。それで、この説明だけですと、何を考慮されたのか、それから、どういうことからその考慮をすることになったかというようなことが、若干補足されると理解しやすいのではないかなと思われるので、もし、これまでこういう書き方をされているかもしれませんが、できればお加えいただければと思います。

○櫻井委員長 いかがでしょうか。

 今までも似たような書き方で。

○事務局(環境安全課) 事務局でございます。

 先生がおっしゃるとおり、初めて読んだ場合にちょっとわかりにくいところもありますので、PRTRデータを参考に選んでいますよというようなことがわかるような書き方で直したいと思います。ありがとうございます。

○櫻井委員長 そのほか何かございますでしょうか。

 先ほど中杉委員からヘキサメチレンジイソシアネードのことで、ちょっと懸念を表明しておられました。これは労働環境でも、非常に低い曝露限界値になっておりまして、ACGIHによると0.005ppm(34μg/m3)です。これと類似のトルレンジイソシアネードも0.005ppmでしたが、最近5分の1に減って、0.001ppmになっています。ヘキサメチレンジイソシアネートも同じような物質ですから、それをフォローして5分の1になると思います。そうすると結構、7μg/m3ぐらいです。この数字に比べると、0.41ng/m3という測定値は1万分の1以下ですから、この場所では問題ないと思いますけれども、発生源に近い一般環境だったらどうだろうという懸念がありますね。

○中杉委員 今、大気のほうで優先取組物質にする場合に、A類物質から優先取組物質に移動しようかと、B類物質に移動するかという議論をしているんですが、分解を考えずに、製造量で毒性と比較していくと、イソシアネード類はずっと上位に上がってきます。

○櫻井委員長 上がってきますね。感作性は強いものですから。

○中杉委員 それをどうするかというのが非常に問題で、大気環境のほうから要望が出てきて、調査をしたと。分解して、ほとんど出ないのではないだろうかと、職業環境だと当然高くても、一般環境だと問題ないのではないかということで考えていたんですが、実際には検出されてしまったということで、少し考えなければいけない。そうなると、通常、発生源の近くが高いだろうと、拡散が薄まるということから考えて高いだろうと考えられるのに、もう一つ、これは分解がかなり起こるのではないだろうかと。そういうことを少し考えると、別な見方をしていかなければいけないのかなと。これはなかなかエコ調査の中で、こういうものをまず押さえるが非常に難しいと思うんですけれども、一つそこら辺は懸念の材料であるということは、申し上げました。

○櫻井委員長 今後の検討課題ですね。

○中杉委員 はい。

○櫻井委員長 その他、何かございますでしょうか。

 それでは、その他、いろいろあるかもしれません。時間の点もございますので、ここでは次に進めさせていただきたいと思います。次の議題でございます。化学物質の環境リスク初期評価、いわゆるグレー本の第13次とりまとめについてでございます。

 事務局から資料の説明をお願いいたします。

○事務局(環境リスク評価室) 環境リスク評価室でございます。

 資料3-1以降に基づいて、ご説明させていただきます。

 まず分厚い資料で資料3-3というのがございますが、これが各物質の個別の情報を載せたものでございまして、こちらはまた少し精査いたしまして、最終的に年度内に公表するということになりますが、本日は資料3-1と3-2を中心にご説明させていただきます。

 まず資料3-1をごらんください。こちらが環境リスク初期評価の進捗状況、これまでの経緯等々のおさらいになっております。1.でございますが、化学物質の環境リスク初期評価についてということでございまして、人の健康及び生態系に関する有害性を特定するという、①番ということで、有害性の評価ということと、あと②番ということで、環境経由の曝露量を見積もる曝露評価といった、有害性と曝露の両方の情報を集めまして、両者の結果を比較することによって、リスクの程度を判定するといった方法で、これまでリスク評価をやってきておるものでございまして、当然、規定や基準のための詳細な評価というものには非常に時間を要するものでございますが、初期評価では、多くある化学物質の中から、相対的にリスクが高いものを、まず最初にスクリーニングをするための評価といった形で実施してございます。

 大きく、人の健康に対する評価ということで、健康リスク初期評価、それから、生態系、水生生物に対する評価ということで、生態リスク初期評価の2種類を各物質について行っておるものでございます。

 2.で、これまでの進捗状況でございますが、平成9年度から初期評価に着手をしてございまして、平成14年1月に公表しましたのを最初に、これまでに12回にわたって冊子の形でとりまとめてございます。これまでに環境リスク初期評価としまして、223物質、それから生態リスク初期評価のみを行った物質が93物質ということでございまして、合計316物質について、評価を公表しておるところでございます。

 評価結果につきましては、化学物質の環境リスク評価ということで、通称グレー本ということでございまして、先ほどの資料3-3に少し周辺資料をつけ加えた形のもので、グレーの表紙で冊子をつくりまして、公表させていただいているものでございます。

 3.で今年度、今回議論いただきますとりまとめ物質でございます。通常、大体物質を選定してから、2カ年ほどかけて評価をしておりますので、今回とりまとめいたしましたのは、主に平成24年度に選定をして、評価に着手した物質といったものを中心に対象としてございまして、環境リスク初期評価として14物質、それから、生態リスク初期評価を4物質ということでございまして、1枚おめくりいただきまして、3-1の2ページのところで、(2)としまして、物質選定の考え方を書いてございます。物質選定の考え方でございますけれども、まず基本的には環境省内の関係部署、水ですとか大気ですとか、そういった部署からの依頼があった物質、そのほか、専門家のご意見をお聞きいたしまして、例えば環境調査で検出率が高かった物質ですとか、そういったものから優先度の高いものを選択するといった形でやっておりまして、実際、今回とりまとめになりましたのが、その次のページの表2の物質でございます。上の表が健康リスク評価と生態リスク評価、両方行った物質でございまして、14物質ございます。それから、下の表の3のほうは、生態リスク評価のみを行った物質でございまして、こちらが4物質ということで、今回、計18物質について評価結果をとりまとめました。物質名の横、右側に選定理由ということで書いてございます。例えば、上から1番目、2番目、3番目の物質であれば、新たに先ほどのエコ調査等々で、新しいデータが得られたといったもので、再評価といったものでございまして、3番、6番、11番も、再評価という文字がちょっと落ちてございますが、こちらも再評価でございまして、今回は過去に一度評価をして、情報収集が必要とされた物質の中で、大分いろいろな測定データがそろってきたということもございまして、再評価になった物質が全体の半分程度ございます。そのほか、4番のクロロプロピオン酸ですとか、10番の銅につきましては、大気環境課からの要望でございますし、5番の3,4-ジクロロアニリンですとか、12番のニトロメタンにつきましては、非意図的に環境中で生成するということで、なかなかほかの規制等ではとらまえづらいということでございまして、初期評価を行っておる物質、それから7番、9番、あと13番、14番といったところでございますと、化管法による排出量が多い物質ということで、いわゆるPRTRとして公表されている排出量データで、非常に多い排出があるのではないかといった物質から選んだものというものが今回、中心に行われてございます。生態リスクのほうも、同じように検出されている物質ですとか、化管法の排出量が多い物質といったものから選定をさせていただいております。こちらもまた、後ほど資料3-2のほうで結果を説明させていただきます。

 1枚おめくりいただきまして、とりまとめの体制でございます。図2ということでございまして、本日いらっしゃっている委員の方にもご参画いただいておりますが、環境リスク評価の企画委員会、その他、曝露、健康リスク、生態リスクということで、分科会をつくっておりまして、本日ご欠席ではございますが、内山先生に企画委員会の委員長を務めていただきまして、全体をとりまとめていただいております。全体の事務局としましては、国立環境研究所の環境リスク評価センターのほうに全体のとりまとめ、協力をいただいておりますし、健康リスクのほうにつきましては、日本エヌ・ユー・エスさんのほうに事務局を分担していただいているといったような体制で今回議論をさせていただいているところでございます。

 次ページ以降は、これまでの概要でございますので、割愛をさせていただきまして、資料3-2について、今回の概要について、ご説明させていただきます。

 3-1と重複する部分がございますので、少し省略しながらご説明させていただきますが、最初のページは概要でございますので、飛ばさせていただきまして、1枚おめくりいただきまして、2ページ目の部分につきましても、有害性、曝露評価を行うという方法、対象物質の考え方でございまして、(5)番で評価の方法ということがございます。曝露情報と有害性情報を比較いたしまして、こちらに例えば健康リスクの場合はということで、(5)の参考1というところで判定の仕方ということで、ルールを示してございますが、健康リスクであれば、無毒性量等を予測最大曝露量のほうで割り算をしたMargin of Exposureを求めて判定をするということでございまして、数字が大きければ大きいほど、まだまだ余裕があるし、少なければ少ないほど、ちょっとリスクが高いというものでございますので、10未満であれば、詳細な評価を行う候補等々ということで、やっております。また、ここに記載はございませんけれども、例えば短期の毒性データであれば、長期の毒性データに換算をして、10分の1で換算をするとか、あとはMOEを求めるときに動物のデータであれば、人のデータに換算するということで、安全係数、また10分の1で割り算をするというような形で、安全側の評価を行ってございます。

 また、生態リスクも同じような考え方でございまして、予測される環境中濃度と予測される無影響濃度を比較いたしまして、こちらが高ければ高いほど、リスクが高いということになりますけれども、こういった評価を一応数値である程度切るという形でございまして、生態リスクも健康リスクも4段階ございまして、一番比較的リスクの高いと思われるものにつきましては、詳細な評価を行う候補と考えられると。その次につきましては、情報収集に努める必要性がある。その下につきましては、現段階では作業は必要ない。あと場合によりましては、データが不足でリスクの判定ができないといったような4段階の評価を行っておるところでございます。

 その次のページでございますが、3-2の3ページでございます。参考2というところでございますが、基本的には、実測値等によりますリスクの判定結果で、先ほどのようなふるい分けをするということでございますが、その他、化学物質の製造量ですとか、用途、物性、それから先ほどもありましたPRTR排出量を用いました濃度の推計等々も活用しておりまして、そういったもので、最終的には検討会でご議論いただきまして、総合的な判断ということで、評価をつけさせていただいております。

 その下で、なお書きがございます。こちらは初期評価ということで情報が不足しているような物質もやっておりますので、ただ、リスクが高い物質を見逃すことのないようにということで、安全側の評価を行っております。有害性評価であれば、より感受性が高い種のデータを利用するですとか、曝露の評価であれば、原則として最大濃度を利用するといった形の評価を行っておるということを注記してございます。

 1枚おめくりいただきまして、次が今回の評価の結果になる表でございます。(2)①ということで、健康リスクと生態リスクの双方を対象としたものの評価結果が下の表にまとめられてございます。A、B、Cということで、上のほうが比較的リスクが高いと判定された物質でございます。今回は、今年はA評価のものが比較的多く出てございまして、健康リスク初期評価のほうでは、詳細な評価を行う候補として、3物質、エチルベンゼン、それからクロトンアルデヒド、それからスチレンが挙げられてございまして、こちらはいずれも室内で高濃度が検出されているというようなことで、今回、このような評価になってございます。

 また、生態リスク初期評価のほうでは、2物質、3,4-ジクロロアニリン、それからチオ尿素がA評価ということになってございます。

 また、その次のページでございますが、生態リスク評価のみを行った4物質でございますが、こちらにつきましても、2物質、o-アミノフェノール、それからメチル=ベンゾイミダゾール-2-イルカルバマートということで、いわゆるカルベンダジムと言われている物質でございますが、この2物質が詳細な評価を行う候補ということで挙がってございます。

 1ページ前の表に戻っていただきまして、ちなみにB評価、B1評価の中で、例えば健康リスクであれば、チオ尿素のところにアスタリスクがついてございますし、生態リスク初期評価のところにエチルベンゼンもアスタリスクがついてございますが、こちらにつきましては、下のほうに注もございますが、実測値等からは、C評価になるのでございますが、その他いろいろなデータから判断をして、少し評価を引き上げて、B評価のほうになったといったものでございます。各物質のもう少し詳細な情報につきまして、次ページ以降の表を用いてご説明させていただきます。

 おめくりいただきまして、A3の横長の表が入っておるかと思います。3-2の7ページのほうに、健康リスク初期評価の結果一覧ということで、14物質分が2ページにわたって記載されてございます。表のほう、各物質、経口の曝露、吸入の曝露ということで、左の方には有害性の知見、それから中央右側のほうには曝露の知見、最終的に右側のほうにリスクの判定ということで、リスクの判定の部分は数値的な評価で行ったものでございまして、総合的な判定のところで、最終的にご議論をいただいたものを載せてございます。

 判定、次のページにございますが、黒の四角で書いてございますのが、A評価の詳細な評価を行う候補、それから▲につきましては、情報収集が必要と。それから、○がついているものは現時点では作業の必要はないというものでございまして、×は評価ができなかったものでございます。

 まず先に、もう一枚おめくりいただきまして、もう一枚、A3の表が入ってございます。資料の3-2の9ページでございます。こちらは一度過去に評価を行った物質につきまして、再評価を行った物質につきましては、新旧の結果ということで、左側に前回の評価結果、右側に今回の評価結果ということで、比較した表でございます。

 健康リスク初期評価で今回、A判定になった物質は全て再評価でございますので、こちらの表を用いて状況を簡単にご説明させていただきます。

 まず2番目のエチルベンゼンでございます。こちらは主にスチレンの原料となるほか、塗料ですとか接着剤ですとか、いろいろな溶剤として広く用いられている物質でございまして、混合キシレンの中にも含まれたり、また、ガソリンや灯油にも含まれているということで、比較的ポピュラーな物質でございます。

 表のほうで吸入曝露のほうを見ていただければと思うのですが、前回評価した際には、有害性の知見が120mg/m3ということでございましたが、今回の評価では、また新たな毒性の論文がありまして、毒性値が半分程度に、より毒性値が高いといったような文献情報が見つかってございます。

 また、左側のほうで、曝露評価のところで、室内空気のところでございますが、710μg/m3ということで、室内でかなり高い濃度のものが出ていると。こちらは厚労科研費の調査というふうに聞いておりますが、ほかにも100μgを超えるような測定値もぽつぽつ出ているというようなことでございまして、MOEを求めますと、10を切って2になるということでございまして、今回、詳細な調査が必要な候補物質というような評価になってございます。

 それから、その次、3番のクロトンアルデヒドでございます。こちらの物質につきましては、いろいろな化学品ですとか、医薬品の原料として用いられている物質でございます。また、物が燃えるときですとか、喫煙をしたときにも発生をするというような物質でございますけれども、こちらの物質につきましては、今回、有毒性につきましては、新たな知見はございませんでして、さらに室内の濃度につきましても、前回が34μg/m3だったのが、今回、18ということで、大体半分ぐらいの濃度になっておりますので、そういう意味では、前回の評価実施時よりも状況としては改善をしておるということでございます。この物質自体はどちらかというと、水質のほうでデータが得られたので、再評価をしたということでございまして、大気のほうにつきましては、若干、状況は前回よりも改善しておるのでございますが、依然としてリスク判定の数値としましては、A判定といったようなことでございます。

 それから続きまして、8番、スチレンでございます。スチレンはご存じのとおり、樹脂等々の原材料として使われておりますし、合成ゴム等々、いろいろな原料として使われておるというようなことでございますが、こちらは吸入のほうがやはりA判定でございまして、毒性のデータは前回とそれほど大きく変わるものではないんですが、やはり室内で130μgとありますけれども、高い濃度の検出例があるといったことを踏まえまして、今回、A評価といった評価になってございます。

 詳細な評価が必要となったものにつきましては、以上でございますが、前のページの表に戻っていただきまして、情報収集が必要なものについても簡単にご説明させていただきますと、3-2の7ページでございますけれども、チオ尿素につきましては、実測濃度ではぎりぎりMOEが100ということでございましたが、PRTRでも高排出量が見られるということも加味しまして、▲ということで、情報収集が必要という評価にしてございます。

 また、その下の11番、1,2,3-トリクロロプロパンにつきましても、こちらは毒性情報と排出量、排出データ等々、環境中の濃度を評価しまして、一般大気環境につきまして情報収集が必要と、また、経口曝露につきましても情報収集が必要といったようなことになってございます。

 また、その裏でございますが、一番上のニトロメタンにつきまして、こちらは室内空気でございますけれども、こちらも情報収集が必要といったような評価になってございます。

 以上が健康リスクのほうでございまして、また、何枚かおめくりいただきまして、次に生態リスクの初期評価の結果についてご説明させていただきます。3-2の10ページ目に表がございます。まず3-2の10ページのほうは、健康、生態、両方行った14物質でございまして、5番の3,4-ジクロロアニリンですとか、9番のチオ尿素につきまして、詳細な評価が必要といったことでございます。こちらも再評価の物質でございますので、また後ほど別の表でご説明をさせていただきます。

 その裏のページでございますが、生態リスク初期評価のみを行った4物質でございまして、2物質が詳細な評価を行う候補となってございます。

 1番のほうのアミノフェノールでございますけれども、オルトのほうでございます。オルトのアミノフェノールでございます。主に染料、アゾ系染料等の中間体として用いられている物質でございますけれども、こちらにつきましては、藻類のほうで非常に低い濃度で影響が出るといったような知見がございました関係で、今回、A判定と、詳細な評価が必要な物質の候補ということで挙げられてございます。

 また、その下、4番目でございますが、カルベンダジムでございますけれども、こちらにつきましては、魚類、アメリカナマズのほうでございますけれども、こちらで非常に低い濃度で効くようなデータがございましたと。こちらを加味しまして、今回、評価が高まっておるものでございます。こちらはちなみに、以前、農薬登録されていた物質でございますが、平成11年にもう既に失効しておるといったような物質でございますが、それはそれとして、現在も使われている農薬であるベノミルとか、チオファネートメチルといった物質が、環境中で加水分解することで、このカルベンダジムになるといったような知見もございますので、農薬として使われているわけではないけれども、別のルートから出てきている可能性があるのかなと。その他、いろいろ木材の防カビ剤とか、そういったところでも使われておるというふうな知見があるようでございますので、いろいろなところからちょっと出ている可能性があるという物質でございます。

 その次のページでございます。こちらは生態リスク評価のほうで再評価の物質の新旧の比較でございます。2物質がA判定ということでございますが、環境5番と、真ん中の下あたりにあります、3,4-ジクロロアニリンでございます。こちらも染料等で使われておりますし、また、農薬の原料にもなっているというような物質でございます。

 実はこちらの3,4-ジクロロアニリンにつきましては、前回は生態リスク評価のみを行っておりまして、今回、健康リスク評価を新たに行ったという観点で、今回、こちらに載ってございますが、曝露のほうにつきましても、有害性につきましても、前回評価時と知見は変わってございませんで、前回と同様でA評価ということでなってございます。

 裏に行っていただきまして、一番上にございます。チオ尿素でございます。こちらは先ほどご説明がありましたエコ調査のほうでも、平成25年度に測定をいただいた物質でございまして、樹脂の原料ですとか、薬品ですとか、界面活性剤ですとか、いろいろなところで使われているような物質と聞いております。昔は農薬だったということですが、昭和46年に失効している物質ではございます。今回、有害性の知見につきましては、いろいろとデータが出てきて、むしろ前よりも緩くなっておるんですが、環境中で310μg/Lということで、非常に高い検出があると。また、PRTRのほうでも非常に排出があるといったようなこともございまして、今回、そういったところを重く見まして、詳細な評価が必要な候補物質という評価にさせていただいてございます。

 すみません、1ページ戻っていただきまして、縦長のA4の表のほうで、ほかに情報収集が必要な物質について、簡単にご説明させていただきます。3-2の10ページでございます。一番上にございます、エチルベンゼン、先ほど健康のほうでA評価でございましたが、生態のほうでもPRTRで高排出があるということで、情報収集が必要といったようなことでございます。この2番のエチルベンゼンと8番のスチレンにつきましては、実測データでは○なんですけれども、PRTRの排出量から曝露状況をモデル推計しますと、結構高くなるところもあるといったことで、▲に評価を引き上げてございます。

 また、2番目のクロトンアルデビドにつきましても、▲評価をしてございます。それから、おめくりいただきまして、次のページでございますが、上から3番目のトリエチレンテトラミンでございます。こちらが▲ということで、こちらもデータがちょっと不足している部分もあったのですが、PRTRによる推計データを活用しまして、情報収集が必要なレベルであろうといったような評価をさせていただいております。健康、生態の各物質の状況は以上でございまして、また資料の本文にお戻りください。3-2の5ページ目にお戻りいただければと思います。

 真ん中あたりに(3)留意事項ということでございます。先ほども少しありましたが、今回、限られたデータから、安全側にスクリーニングを行った評価でございますので、この結果でA評価になったからといって、直ちに何かリスクの抑制が必要であるというような危険な物質だといった判断ではないということを注釈をつけさせていただいております。

 4ポツでございます。今後の対応でございますが、例年どおりでございますが、結果の公表につきましては、本委員会でご了承いただけましたらば、この3-2番の資料につきまして、結果の概要ということで、明日にでもインターネットのほうで公表させていただきたいと考えております。

 また、分厚い資料のほうにつきましては、少し誤字、脱字等の修正もございますので、直しました後、年度末をめどに公表ということで、こちらもホームページのほうで公表することを考えてございます。

 また、2つ目の○で、一般の方ですとか、企業の方がより簡単に活用できることができるようにということで、結果を要約したプロファイルといったものも、あわせてインターネット上で公表するといったことを行っております。

 (2)番でございまして、関係部局等の取り組みの誘導ということでございます。今回の評価結果、特に詳細な評価を行う候補とされた物質につきましては、関係部局ですとか、すぐに情報提供を行わせていただきまして、さらにその先のステップの取り組みというものを誘導を図るといったことでございますし、また関連情報の収集が必要とされた物質につきましては、例えば実測が必要ということであれば、先ほどのまたエコ調査のほうでの測定を要望させていただいたり、または有害性に係る知見の充実を図るといったことを今後やっていくということでございます。

 おめくりいただきまして、関係部局のことでございますが、特に健康リスクのほうでは今回、室内の空気の関係の物質であったということでございますので、具体的には厚生労働省さんの担当の部局のほうに、こちらの情報をお伝えいたしまして、今後の施策に反映していただくようにお願いをするということでございます。また生態リスクのほうにつきましても、水環境課等に情報提供させていただきまして、今後のいろいろな詳細な評価を進めている中で、優先的に進めていただきたいということで情報活用していただくということで、お願いをしておるところでございます。

 (3)番でございます。情報収集が必要な物質につきましては、新たな情報がそろいましたら、また再評価を行うということでございます。

 (4)番でございます。例年と同じようなところが多いですが、初期評価ガイドラインということで、評価の仕方はある程度ガイドラインにまとめておりまして、分厚い本の最初のほうにガイドラインを載せてございますが、実は資料3-3の、すみません、少しおめくりいただきまして、1ページのところで、リスク初期評価ガイドラインというのが、平成26年12月版というふうになってございますけれども、若干、評価の積み重ねに応じまして、修正を加えながらやっていきたいというふうに考えてございます。

 また、今後の対応、3つ目の○のところでQSAR、いわゆる定量的構造活相関ということで、化学構造から毒性を推定するという方法でございますけれども、こちらにつきましては、昨年も既にご報告しておりまして、今後、生態リスク初期評価の中で活用を進めていきたいといったことでございまして、なかなかまだどれぐらいの信頼性があるかというようなところの議論はあるのですが、非常に情報が不足するような物質の場合に、こういったQSARの予測、毒性予測値といったものも見ながら、当面はそれによって、専門家判断によって、少し総合的な評価を変える、変えないといった検討事例を積み重ねていって、その重ねた上で、また場合によってはガイドラインのほうに反映するですとか、そういったことを考えていきたいと思っております。

 また、下のほうに書いてございますが、最初のほうにもご説明しましたが、リスク初期評価を行う物質の母集団ということで、関係部署からニーズのある物質といったことがございますけれども、その他、非意図的に生成する物質ですとか、天然にも存在する物質といったことで、他のリスク管理施策でなかなか捉えられないような物質といったものに、少しずつ軸足を置きながら評価をしていければいいかなというふうに思ってございます。

 雑駁になりましたが、初期評価の結果につきまして、以上でございます。

○櫻井委員長 ありがとうございました。先ほど資料3-1の説明の中で、今回のとりまとめに当たって、専門家から構成される分科会などで、別途ご議論いただいたということでございます。本委員会で審議に入ります前に、それぞれの分科会などで座長を務められた中杉委員、楠井委員、青木委員から補足説明などがございましたら、一言ずつご発言をお願いしたいと思います。

 初めに曝露評価分科会の座長を務められた、中杉委員から発言をお願いいたします。

○中杉委員 曝露評価委員会で、例年どおりですけれども、モニタリングデータ、モニタリングデータというのは基本的には環境省がやったものを中心にということで、先ほど説明がありました黒本の調査結果、それから水部局でやっています要調査項目調査、それと大気のほうで、優先取組物質に絡んでやっています未規制物質の調査を中心に10年以内のデータをとりあえず評価の対象にしようということでやっております。ただ、10年以前のデータにつきまして、あるいは国以外のデータについても、こういうデータがあるよということは、参考データとして記載をしてございます。

 それからもう一つは、モニタリングデータが十分高濃度の部分、先ほど排出源の考慮というのがエコ調査のほうでありましたけれども、従前のデータというのは余り考慮されていない場合が多いので、PRTRデータからの推定に基づいて、モデルを使ってどのぐらいの濃度になるかということを推定しております。それも参考にしてということで、参考値として、生態、健康のリスク評価のときに判断材料としていただこうということで、提供してございます。

 モニタリングデータの中で、今回は1つだけ、ターシャリーブチルフェノールという14番の物質でございますけれども、この物質については、要調査項目調査だと思いますけれども、かなり高い濃度が出てまいりました。このデータを実際に精査してみると、その場所というのはごみの不法投棄場所で、ごみの不法投棄されていたものから溶け出しているものが、まさにこのターシャリーブチルフェノールであったということで、通常のケースではないということで、このデータを外して、次のデータを評価の対象とするということをやっております。

 それから、モデルとの比較でございますけれども、先ほどエチルベンゼン、スチレン等がモデルで引っかかってくるということの話がありましたけれども、水のモデルというのは、揮散を一切考慮していない、単に希釈だけであるということもあります。大気のほうも同様にして、一般に安全側を見るというような形でやっていますので、モデルのほうのデータが高い傾向があります。たまたま発生源の近くのモデルでやったのと、モニタリングでやったのと、両方あったケースが1ケースだけあるんですけれども、それを比較して見ると、大体モデルのほうが10倍ぐらい高いのかなと。これも1ケースだけですから、何とも言えないんですけれども、そんなようなオーダーかなというふうに見えていると思います。

 しかしながら、実際にはモデルの結果と測定結果を比較すると、測定結果が高いものがたくさんあります。これはなぜかというと、恐らくはPRTRの届出対象外のところから出るもの、例えば自動車から出てくるものだとか、それから、環境中で生成するものもございますので、そういうものがあるだろうと。そんなものを含めてということで、なかなか判定が難しいんですけれども、そんなことで評価をして、一応生態リスク、健康リスクの評価をしていただく分科会のほうに情報提供をしたということでございます。

○櫻井座長 ありがとうございました。

 続きまして、生態リスク評価分科会の座長を務められた楠井委員からお願いいたします。

○楠井委員 今回の結果につきましては、先ほど事務局からご報告があったとおりですが、まず1つは、先ほどちょっと触れられたガイドラインの改訂にもありましたように、用いる毒性の根拠になるデータというのも、今まで原典に当たってみるという信頼性評価をするという形だったのですが、欧州の化学庁、ECHAとか、そういったところで、一応信頼性が評価されているのですけれども、原文がなかなか入らないというデータについても、今回から専門家の判断で採用できるか、信頼性評価を行って使うということで、そういう意味で、使えるデータを少し増やしながら、作業を進めたということがございます。そういったので採用されているデータもございます。

 それから、もう一点はちょっと先ほどございました、QSARについても一応利用の検討を開始しております。これは急性毒性のデータがない場合に、アセスメント係数などをそれで下げられないかということで始めている途中ですが、今回の報告書の中には出ておりません。ただ、今までやった結果ですと、なかなかまだまだ信頼性というのがまだ十分なのかなというところで、我々も初めて行っている作業ですので、それを判断するような感覚を今養いながらやっておるというところです。今回の生態リスク初期評価の中の追加物質でも、例えば、ほんの少し構造が違うだけで、毒性がかなり違う、オルトとメタとか、こういったものもQSARではなかなかまだ表現できていないですし、そういったことも見ながら、今後活用できる場面がないかというふうに進めていきたいかと思っております。

 大体、以上です。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 続きまして、健康リスク評価分科会の座長をお務めいただいた、青木委員からお願いします。

○青木委員 青木でございます。今回の健康リスク評価のポイントは、まず事務局のほうからご報告いただいたとおり、このとおり評価案を作成させていただきました。それで、今回のポイントは、再評価です。2番のエチルベンゼン、それから、8番のスチレンがそれぞれいわゆる白判定から詳細な評価を行う候補になったというところがポイントだと思います。

 その理由としては、まず挙げなければいけないのが、有害性の知見でありまして、エチルベンゼンに関しては、これは吸入曝露の影響のほうでございますが、58mg/m3というマウスの知見が無毒性量として得られたのですが、これは2年間の長期曝露の結果でありまして、よりこのリスク評価の考え方に適合した知見が新たに得られてきたためだと思います。

 それからあと、スチレンに関しては、これは余り下がっていませんが、ヒトで新たな知見が出たということでございます。それから、このMOEが小さくなったという原因は、室内空気で新たな測定値が出てきたことでございまして、これは先ほど事務局からご報告がございましたとおり、厚生科研費のほうでの調査の結果で、室内空気として高いデータが得られたということが大きく反映しております。ただし、非常に特殊な住宅ではなかったかというところが当然、懸念されるところではございますので、一応担当者のほうに問い合わせをいたしましたが、特段、例えば新築の家だったとか、それから、特定のものを使っている住宅だったとか、そういうことはないそうでありますので、やはりこれは外すべきではなく、今後まさにこのとおり詳細な評価を行う候補物質として、室内環境でありますが、考えていくべき物質ではないかということで、今回、このような判定とさせていただいた次第でございます。

 以上でございます。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 それでは、各委員からの今の補足説明も踏まえた上で、ご質問、ご意見等がございましたらどうぞご発言をお願いいたします。

○中杉委員 先ほど黒本調査のほうの前の議題でも申し上げましたけれども、やはり発生源との関係をどう考えていくかというのが一つの課題で、この調査結果、エコ調査の結果で、モデルを使っていますけれども、モデルを使っているのは、大体1キロぐらい離れたところの濃度ということでやっています。それから、水の場合も環境基準点でやるということで、排水口のすぐ直下というのは少し厳し過ぎるだろうということで、そういう整理をしています。そこら辺の考え方が今後どういうふうに変わってくるだろうかと。どう考えていくのかというのが、一つの課題として、これは化学物質リスク管理の全般の新たな課題だろうと思います。

 それからもう一つは、今、慢性毒性でやっていますけれども、急性毒性のものが低い濃度で出ることが、慢性よりも低い濃度で出るものがないわけではないと。そういうときに、何で評価をするんだろうかと、これは非常に難しい課題だろうというふうに思います。

 今すぐどうこうということはできないので、将来に向けて、何か考えていかなければいけない課題だというふうに認識しておくべきだろうというふうに思います。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 ほかに何かございますでしょうか。

○鈴木委員 特に具体的でもないのですが、話は初期リスク評価だけに関してではないんですが、一番最後のほうに今後の対応ということで、改正化審法でリスク評価やスクリーニングをやっているし、今後の母集団としてはこういうふうに考えているというご説明がございました。それは極めてごもっともだと思いますが、非常に一般論ではありますけれども、化学物質の影響というのは、とにかく影響が非常に多岐にわたって、いろいろな生物にさまざまに発現するというのが、私、本質だと思っていますので、その意味においては、評価というのは常に多角的、いろいろな角度からやることが重要でありまして、化審法でやっているから、これは物質について、母集団は違うものを扱うというのは、もちろん一つの必要な行政施策だと思いますけれども、同時に初期リスク評価も非常に多くの成果を上げてきたものでありますので、環境省の施策の中で多角的な評価が必要であるという点を考えたときに、うまくこの初期リスク評価を今後も使っていただければということを私としては希望しております。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 そのほか何かございますでしょうか。

 特にないようでしたら、先ほどもちょっととりまとめの問題、飛ばしてしまいましたので、後ほど公表についての皆様のご了解を得る必要があるわけですが、この環境リスク初期評価につきましても、第13次とりまとめとして、公表するわけでございますが、これにつきましては、公表の方法がインターネット上で明日にでも公表するということかと思いますが、ただいまのご説明の内容等に沿った公表ということで、ご了承いただけますでしょうか。特段問題ございませんでしょうか。

 では、そのようにさせていただきます。

 それから、先ほどの前のほうの実態調査についての公表の点でございますが、これはいつも少し修正点が出てまいりまして、きょうも幾つかご指摘があったので、それをどのように、いつ修正するかということがございますが、公表それ自体はやはり明日とか、割合早く公表したいわけですね。

○事務局(環境安全課) 明日、公表予定としております。

○櫻井委員長 そうしますと、先ほど小山委員がご指摘くださいました、高い傾向を示すものが比較的多く見られるというようなことが幾つか重なっていることについて、事実上、リスクの懸念が少ないけれどもとか、そういうような表現がどこかに入れられるかどうかというのが一つございますが、どういたしましょうか。

 これは、今まではこういう表現で来ているわけですけれども、丁寧に表現する、余分な懸念は持たないでもらうことも大事だとは思うんですけれども、今日中に何か変更しますか。

○事務局(環境安全課) リスクに関しての書きぶりについては、座長と相談させていただいて、まとめていきたいと思います。

○櫻井委員長 この場でとか、あるいはこのすぐ後でというわけにもちょっといきませんようですので、では事務局と私とで相談してまとめさせていただきます。それでよろしゅうございますでしょうか。

 ありがとうございます。ではそうさせていただきます。

 例えばこの環境リスク初期評価のほうでは、留意事項というような形で書いてあるのも参考になるかなと実は思いまして、1行入っておりますね。そんな書き方もあるかもしれませんが、その他、何か。

 どうぞ。

○中杉委員 先般、化審法の検討会で、クロロエチレンのリスク評価とほかのリスク評価もあったのですが、そのところでモニタリング結果を使った評価、基本的には製造量等から中心の評価ということなんですが、モニタリング結果を使って、エキスパート・ジャッジメントをするという作業をやりました。そのときに、産業界から出てくる委員の方から、この調査のモニタリングデータは、どこから出てきているデータなのか、どうもよくわからないという指摘がありました。実際には黒本の調査を何らかの形でやっておられると思うのですが、それが余りよく流布をしていないというような感じが持たれます。そこら辺のところは少し留意をしていただくというのと、もう一つ、この委員会の資料というのは、大部にわたるためか、ホームページの委員会の資料の中で搭載されていない、例年そうなっているんですけれども、そこら辺を出していただければ、当然この中にモニタリング地点がどこか、モニタリングをどうやってやったかというのを全部資料として出てきますので、できればそういうふうな報告で、事務局のほうで検討していただけると、ほかの委員会で議論するときも問題なく進むかと思いますので、ご検討をよろしくお願いいたします。

○櫻井委員長 非常に貴重な情報ですけれども、大部にわたるものですから、つい全部このホームページというわけにはいかない状況なので、何らかのサマリーを、もうちょっと情報の多いサマリーというご指摘だと思いますが、ご検討いただくようにお願いしたい。

○事務局(環境安全課) 事務局でございます。リスク室と掲載方法を相談いたしまして、掲載する方向で調整したいと思います。

○櫻井委員長 はい。よろしくお願いします。

 その他、何かございますか。

○青木委員 やはり同じようなことが、初期リスクの評価のほうも、これはいわゆる専門家の間では随分参照されているようですが、情報源として、元のグレー本にたどらなくてはいけないということで、正直申しまして、オリジナルに、元の報告書に行かないと見にくいよね、ということは何回か言われたことがございます。ただ幾つかの刊行物で、リスク評価結果だけは収載しているものもあるようですので、実際、私もむしろそっちのほうを参照して、いろいろお話の原稿とかをつくることもございます。せっかくこれだけ、13次になってまいりましたので、やはり、やってきた重みというのがございますので、ぜひ広く皆さんに知っていただけるような形でいろいろ考えていただけること、実際に評価に携わっている人間も考えますので、ぜひ、いろいろ考えていただけたらうれしい次第でございます。

○櫻井委員長 どうぞ。

○香山委員 香山でございますが、この審議会の守備範囲では直接ないのですが、関連領域といたしまして、経口曝露というところに関しまして、環境省は陰膳による化学物質の曝露評価をして、毎年やっておりますが、それと厚生労働省及び食品安全委員会でも行われておりますが、非常にうまくハーモナイズしていただいて、より連結しやすいような形で、各省庁間で打ち合わせをしていかれているんだろうと思うんですけれども、さらにそれを進めていただきたいなというふうに感じております。よろしくお願いします。

○櫻井委員長 そういったところも念頭に置いていただければ幸いでございます。

○香山委員 次回のJECFAでnon dioxin-like PCBの評価が行われていますので、そういうデータも活用できれば一番いいなというふうに思っております。

○櫻井委員長 はい。

○小山委員 モニタリングの結果で水、大気はあって、またさらに底質があるんですが、リスク評価で唯一行われていない、底質についてのリスク評価が十分に行われていないんですね。これは生態リスクのほうで、底質のほうのハザードの評価がなかなか難しいということがあるんですが、これは将来の課題として、ぜひ底質のハザードの評価です。底生動物によるハザードの評価を環境省として進めいただければ幸いです。

 以上です。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 その他、どうぞ。

○関澤委員 資料3-3の67ページで、エチルベンゼンの評価に引用された影響が出ているんですけれども、これはちょっと青木先生に確かめたいんですけれども、67ページで、B6C3Fマウスでの結果が書いてあって。

○青木委員 クですか。

○関澤委員 クです。

○櫻井委員長 何ページですか、すみません。

○関澤委員 67ページです。カタカナのクのところの、肝細胞の合胞体変性とあるんですけれども、これは小胞体変性ではなく、合胞でいいんですか。

○青木委員 これでいいとは思っているんですが、一応、こちらのほうは後から刊行でございますので、確認はもちろんするようにいたします。

○関澤委員 これは最後のところまで、ずっとこのままで来ております。

○青木委員 わかりました。それは確認いたします。

○事務局(環境リスク評価室) 事務局のほうでも確認させていただきます。

○櫻井委員長 その他、何かございますでしょうか。

○柴田委員 すみません、これはちょっと森下さんに聞かないといけないかもしれません。東アジアPOPsの話を少ししてもよろしいですか。東アジアPOPsのほうのデータの話を構いませんか、ここで。ちょっとこの範囲と少しずれてしまいますけれども、同じ環境安全課のほうでされています、大気のPOPsモニタリングのデータのほうで、いわゆる条約に対応する形で、今、東アジアのバックグラウンドのPOPsモニタリングを定量的に行うという事業の中で、今、沖縄県の辺戸のほうで1カ月に一遍、大気のモニタリングをしていただいているんですけれども、ちょうど今、条約の有効性評価のための情報をとりまとめるという作業をしている過程でそのデータを眺めましたところ、最近の4年間の間に、DDTが結構下がってきているという、かなりきれいな結果が出ているという状況がわかってまいりました。我々もちょっと実は予想していなかったので、最初、データをとりまとめるまで気がつかなかったというところもあるのですけれども、ちょっとこのあたりの大気中のDDTの発生量に関しては、恐らく一番大きな生産国が中国だろうと思うので、そこが何かの変化をしている可能性があるのではないかという感じがいたします。そういうデータがやっぱり出てくる可能性があるものですから、モニタリングってやっぱり非常に大事だなということを、今、感じておるとともに、ぜひそういうところをうまく活用していただいて、公表等で、モニタリングの重要性のアピールもしていただければと思います。

 それからもう一点、ちょっと別の話で恐縮ですが、既に評価をされている話で、先ほどちょっと食事の話もあったので、ちょっとあわせてということで、ご紹介だけさせていただきたいのですが、ストックホルム条約の対象物質の中で、今、PFOSが入っていますけれども、PFOSに関する、これまで暫定的な基準が、アメリカが飲料水の基準をつくってきていたのですが、今、ちょうどその見直しをしていて、飲料水の基準ではなくて、1日の摂取量という形での基準、生涯基準というものに、今、つくり直しているという話を聞きました。今、それはもうパブコメの最中で、それで認められれば、そちらに全部置きかえるということを今、アメリカは言っているそうで、そうなると、水だけではなくて、食品等を経由した全ての摂取量を考えた上での基準というものを一応考えていくという形になるかと思います。

 それから、もう一つ、EUのほうで、今、ウォーター・ダイレクティブというのが動き始めて、河川水等のいろいろな基準をつくっていますけれども、そういった中で、PFOSについてもやはり新しい、ある種の目標値のようなものを定めて、そちらは魚が摂取したものを、さらに人が食べるということを想定した基準として形をつくっているのですが、結果的に0.65pptという、とんでもなく低い数字が今出されておりまして、これはちょっと実は、ヨーロッパとかアメリカで出ている測定値のほとんどが、これを超えてしまうというぐらい低い数字なんですけれども、そういう形で今、食品経由摂取というものをかなり想定した形での今、見直しが進められているようです。それからフッ素系のものについては、さらにPFOSとPFOA以外に特にカルボキシル基の仲間で炭素数の長いものをやはり毒性換算係数のようなものを割り振った形で、総量として規制をしていくというふうに、今、アメリカは考えているという話を先日、聞きました。そんな形でちょっとかなり、まだ動いている状況があるようですが、そのあたりを、例えば今後こういうリスク評価のところに何か取り込んでいくような、もし考え方があればと思うのですけれども。

○櫻井委員長 貴重な情報でございましたが。

 どうぞ。

○篠原委員 今度、PFOAについて調査されるということなんですが、今、私の熊本のほうで、下水処理水の発泡現象があって、それを調査した結果、炭素数が8個ではなくて、それより小さい6とか7とか、そういったものが代替品として使われているようで、この発泡現象が熊本だけではなくて、あちこちで起こっているというのは聞いています。こういう法規制を逃れたような代替品が使われているということを情報として提供しておきます。

○櫻井委員長 ありがとうございました。

 やるべき課題はいっぱいあるようで、今後。

 どうぞ。

○森下環境安全課長 ありがとうございます。いろいろご指摘いただきまして、また情報提供もいただきまして、大変参考になります。諸外国での取り組み状況とか、しっかり把握をして、この環境省での取り組みに生かせるように、また頑張っていきたいと思いますが、評価の仕方も含めて、例えば複合的な影響をどうするのかとか、いろいろ大きな課題がまだまだ残ってございます。いろいろ調査をして、知見も蓄えていきたいというふうに思っております。また、DDTの話もございました。中国も含めて外国がどういった取り組みを進めているかというのは非常に参考になる、モニタリングデータを解析する上では参考になる情報だと思います。中国自身、結構一生懸命、PCBとか、そういった環境、化学物質問題に取り組んでいるのではないかという印象を私はかなり最近受けておりまして、そういったところも、具体的な実証的なデータとか取り組みとか、そういった状況の情報が入ってくれば、また参考にしたいというふうに考えております。

○櫻井委員長 どうぞよろしくそのようにお進めください。

 あと、ちょうど時間があったものですから、いろいろとコメントをいただけてよかったと思っておりますが、次年度、取り上げる物質については、要するにここで、先ほどご提案があったものを皆で了承をするというステップも必要だったかなと思って、今ここでお聞きしようと思っておりますが、先ほどご提案がございました、これは環境実態調査の物質についてでありますが、資料2-4でしたね。これは4ページにあるのは、もう既に分析法があるから、これを調べるということと、それから、2ページと3ページのところは、たくさんあるものの中で、26年度中に分析法開発ができたものを取り入れるといいますか、対象とするというご提案だったと思いますが。

 2ページと3ページの中で、幾つそれができるようになるのかがちょっとわからないけれども、その物質が相当多くても、全部やるということでございましょうか。それを聞き損ねてしまったものですから。

○事務局(環境安全課) 事務局でございます。今、42物質、分析法開発を行っているんですけれども、どれだけできるかというのは、ちょっと今の時点では。

○櫻井委員長 わからないんですね。

○事務局(環境安全課) 不明確なところがありまして、恐らく全部、今年度中にできるということはないと思いますので、できたものについては、行っていくというように考えております。

○櫻井委員長 それプラス、4ページの10物質というご方針というふうに承りました。それでよろしゅうございますか。特にご異存がないので、よろしくお願いいたします。

 それでは、まだあと最後の議題として、「その他」でございます。多分2件でございましたでしょうか、事務局から報告事項があるかと思います。どうぞよろしくお願いします。

○事務局(環境安全課) 事務局でございます。

 ことし報道発表を行いました2件について、参考資料としてつけさせていただいております。まず参考資料1ですが、ストックホルム条約による規制対象物質について検討を行う残留性有機汚染物質検討委員会(POPRC)の第10回会合が本年10月に開催されたので、その結果について報道発表を行ったものになります。

 本会合では、ペンタクロロフェノールとその塩及びエステル類について、条約上の廃絶対象に追加すること、来年5月開催予定の締約国会議に勧告することが決定されております。

 また、デカブロモジフェニルエーテル及びジコホルにつきましては、条約対象物質への追加に向けて、次のステップへ進めることが決定されております。

 続きまして参考資料2でございます。こちらは平成23年度から25年度まで、3年間実施してきました被災地における化学物質環境実態追加調査の結果をとりまとめて、本年3月に報道発表を行ったものです。一番最後の4ページに結果の総括を記載しております。そちらをごらんいただければと思います。

 結果としては、何カ所か既往調査結果の濃度範囲を超えたものもありましたが、いずれも既往調査結果の濃度範囲の上限を大幅に超えるものではありませんでした。また、調査した物質のリスク評価も行っておりますが、特段リスクが高いと評価される物質はなかったという結果でございます。

 簡単ですが、参考資料については以上でございます。

○櫻井委員長 何かコメント、ご質問ございますか。

 特にないようでございます。

 それではこれで予定した議題は終了になります。事務局から連絡事項があれば、どうぞお願いいたします。

○針田リスク評価室長 事務局です。本日はいろいろなご意見、ありがとうございました。

 本日ご指摘いただいた内容につきましては、必要な修正を行った後、近日中に公表していきたいというふうに考えております。平成25年度化学物質環境実態調査結果報告書、いわゆる黒本及び第13巻環境リスク初期評価結果、いわゆるグレー本の本体のほうにつきましては、今後、内容を精査した後、年度内の公表を目指していきたいというふうに考えております。

 なお、本日お配りさせていただいた配付資料につきましては、そのまま机の上に置いていっていただければ、後日、事務局より送付させていただきたいというふうに思っております。また、次回の委員会につきましては、今年度と同じくらいの時期、来年度の同じくらいの時期に開催をさせていただきたいというふうに今、考えているところでございます。

 事務局からは以上でございます。

○櫻井委員長 以上で第20回化学物質評価専門委員会の閉会といたします。

 どうもありがとうございました。

午後 4時40分 閉会

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