中央環境審議会環境保健部会 化学物質評価専門委員会(第11回)議事録

1.日時

平成18年10月18日(水)10:00~12:00

2.場所

環境省第1会議室

3.出席委員

(委員長) 櫻井治彦
(臨時委員) 内山巌雄 岡田光正 中杉修身 若林明子
(専門委員) 井上 達 大前和幸 香山不二雄 武田明治
遠山千春 花里孝幸 松下秀鶴

4.議題

  1. 化学物質の環境リスク初期評価(第5次とりまとめ)について
  2. その他

5.配付資料

資料1 化学物質評価専門委員会委員名簿
資料2 環境リスク初期評価の推進状況
資料3 化学物質の環境リスク初期評価ガイドライン(平成18年10月版)
資料4 化学物質の環境リスク初期評価等(第5次とりまとめ)の結果の概要(案)
資料5 環境リスク初期評価結果(案)
参考資料 化学物質の環境リスク初期評価(第1次~第4次とりまとめ)の概要

6.議事

午前10時00分 開会

○事務局 定刻になりましたので、ただいまから中央環境審議会環境保健部会第11回化学物質評価専門委員会を開催いたします。
 本日は、委員の先生方におかれましてはお忙しいところご参集いただきまして、ありがとうございます。
 まず最初に、環境リスク評価室長の北窓より一言ご挨拶申し上げます。

○北窓室長 おはようございます。
 本来であれば上田環境保健部長から先生方に一言ご挨拶申し上げるところでございますが、あいにくと本日、公務が重なりまして、この場に参ることができません。部長からは、先生方にくれぐれとよろしくということでございました。
 さて、環境省におきましては、平成9年度より化学物質の環境リスク初期評価に着手いたしました。これまで4次にわたってそれらの結果を取りまとめてきたところでございますが、今年度も第5次の取りまとめの準備ができましたので、本日、先生方にご審議いただくことになりました。この5次の取りまとめでは、23の化学物質のリスク初期評価を具体的に先生方にご議論いただくことになります。本年度の23物質を合わせますと、これまで116物質の初期評価が達成されたことになります。この間、本日ご参集の委員の先生方を中心として各分科会でさまざまなご議論をいただきましたこと、この場をおかりしまして御礼申し上げます。
 本日は、限られた時間ではございますが、大所高所からいろいろなご意見をいただきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局 本日は委員の先生方12名にご出席をいただいておりますので、この委員会は成立しております。
 なお、池田臨時委員、佐藤臨時委員、森田臨時委員、篠原専門委員、関澤専門委員より、本日はご欠席との連絡を事前にいただいております。
 続いて、人事異動により事務局のメンバーが替わっておりますので、紹介させていただきます。
 本年9月に環境安全課長として青木が就任いたしましたので、青木課長より一言ご挨拶させていただきます。

○青木課長 環境安全課長の青木でございます。9月より上家課長の後任として参りましたので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

○事務局 また、本日の専門委員会の議題になっております化学物質の環境リスク評価の第5次取りまとめに当たりましては、独立行政法人国立環境研究所環境リスク研究センターにご協力をいただいております。本日は、その立場から、同センターの山崎主幹にもご出席いただいております。
 続いて、本日の配付資料について確認させていただきます。
 まず最初に、ダブルクリップで綴じてあります資料をご確認いただきたいと思います。
 クリップを外していただきまして、まず、表紙がございます。その後に資料1として委員名簿がございます。その後、資料2として「環境リスク初期評価の推進状況について」を準備しております。その後、資料3として「化学物質の環境リスク初期評価ガイドライン(平成18年10月版)」を準備してございます。その後、資料4として「化学物質の環境リスク初期評価(第5次とりまとめ)の結果の概要(案)」をお示ししております。その後、参考資料として、これまでの4次にわたる初期評価の結果の概要をお示ししております。
 資料5として今回の環境リスク初期評価の結果の冊子がございます。そのほか資料を3つほど準備しておりまして、まずは「小児の環境保健に関する懇談会報告書」、「化学物質排出把握管理促進法の施行の状況及び今後の課題について」という懇談会の報告書、それから「化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウム」のお知らせのチラシを配付してございます。
 これらの資料につきまして過不足等がございましたら、事務局にお知らせいただければと思います。
 それでは、早速ですが、議事に入らせていただきます。
 櫻井委員長、よろしくお願いいたします。

○櫻井委員長 それでは、議事進行を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 最初の議題に入ります。
 化学物質の環境リスク初期評価、いわゆるグレー本の第5次とりまとめについてです。
 まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。

○事務局 本議題につきまして、事務局からは、資料2から資料5を用いてまとめて説明させていただきます。
 また、参考資料として、これまでの第1次から第4次とりまとめまでの概要資料をお示ししておりますので、ご参考にしていただければと存じます。
 それでは、資料2について説明させていただきます。
 資料2は「環境リスク初期評価の推進状況について」ということでお示ししております。
 まず、1番の「環境リスク初期評価について」につきましては、先生方ご承知のとおりでございますので、説明は省略させていただきます。当省では、多数の化学物質の中から相対的に環境リスクが高そうな物質をスクリーニングするための初期評価として、健康リスク、生態リスクにわたる初期評価を実施しているところでございます。
 2番でございます。これまでの推進状況につきまして、これまで4次にわたりとりまとめておりまして、環境リスク初期評価として93物質、追加的に実施した生態リスク初期評価として110物質について公表しているところでございます。
 3番、今回の第5次とりまとめについてでございます。
 今般、とりまとめをいただく第5次とりまとめにおきましては、平成16年度に初期評価に着手した物質を対象といたしまして、環境リスク初期評価として23物質、追加的に実施した生態リスク初期評価として6物質について、評価結果を取りまとめております。この取りまとめに当たりましては、有識者で構成される環境リスク評価検討会の企画委員会、それからばく露評価、健康リスク評価、生態リスク評価に関する各分科会において、数次にわたり議論をいただいております。
 4ページをごらんいただきたいと思います。
 4ページには、今、ご説明しました環境リスク評価検討会の検討体制をお示ししております。
 まず、企画委員会として全体的な取りまとめを行う委員会がございます。そのほかばく露評価、健康リスク評価、生態リスク評価のそれぞれの課題に関して議論をいただくための分科会を設置しております。
 企画委員会及び健康リスク評価分科会の座長は内山委員にお願いしております。また、ばく露評価分科会の座長は中杉委員、生態リスク評価分科会の座長は若林委員にそれぞれお願いして、議論をいただいてきたところでございます。
 続いて、2ページを説明させていただきます。
 今回の第5次取りまとめに係る物質は、ここにお示ししている考え方に基づいて選定しております。
 [1]基本的な考え方としましては、人の健康又は生態系に対する有害性が高いと考えられる物質、環境からのばく露が多いと考えられる物質を選定しております。
 それをもとに、[2]基本的な考え方を踏まえ優先的に検討した物質として、AとBに分けておりまして、Aについては環境リスク評価の必要性が高いと考えられる物質、Bについては、環境リスク評価の早急な実施が求められる可能性がある物質、こういう考え方に基づいて選定しております。
 その結果、3ページに紹介しております表1、表2に係る物質をこのたび選定して、評価を実施してきたところでございます。
 なお、この表1、表2の右端に「過去の公表」という記載がございます。これにつきましては、過去に実施した環境リスク初期評価、あるいは追加的に実施した生態リスク初期評価について、このたび再評価が必要となったものを再度選定して、再評価を実施しているところでございます。
 なお、初期評価に着手する物質の選定方法につきましては、平成17年度より省内の関係部署、それから専門家から意見を聞きまして、環境リスク初期評価の行うニーズのある物質を聴取しまして、その中から優先度の高いものを選定するというニーズ方式に変更しているところでございます。
 これらのとりまとめ結果につきましては、来年公表を予定しているところでございます。
 5ページ以降は、これまでとりまとめた第1巻から第4巻の概要を紹介しております。説明は省略させていただきます。
 続いて、資料3について説明させていただきます。
 このたび第5次とりまとめを行うに当たりましては、ここにお示ししている初期評価のガイドラインに即しまして、実際の作業を実施しております。ここでは昨年のとりまとめでご説明したガイドラインから、主な変更点のみを簡潔に説明させていただきます。
 まず2ページ、ばく露評価のガイドラインでございますが、「ばく露」の表記につきまして、第3次環境基本計画における表記に合わせて「ばく露」の「ばく」を平仮名に修正しております。
 4ページをごらんいただきたいと思います。
 2.2ばく露評価の(2)媒体別分配割合の予測でございます。
 これは得られたデータをもとに大気、水、土壌などの各媒体に分配される割合を予測するものでございます。このうち[2]につきまして、2行目の最後のあたりからですけれども、多媒体モデルの内環境(予測対象地域)は、PRTR排出量が最も多い都道府県についてこれまでお示ししてきました。このたびより、「および」以降でございますが、各媒体への排出量が最も多い都道府県を設定して算出しております。その全体の排出量が最も多い都道府県のみでなく、各媒体への排出量が最大となる都道府県についても、その内環境として予測してお示しするということで変更したところでございます。
 ばく露評価のガイドラインの主な変更点は、以上でございます。
 続いて健康リスク評価のガイドラインでございますが、こちらは特に大きな変更点はございませんので、説明は省略させていただきます。
 続いて、生態リスク初期評価のガイドラインでございます。19ページ以降にガイドラインをお示ししております。
 今回の変更点につきましては、21ページをごらんいただきたいと思います。
 上の方の(イ)試験の信頼性および採用の可能性の検討というところで変更を加えております。これは得られた生態毒性に関する知見の検討方法について記載しているところでございまして、OECDのHPVプログラムにおける信頼性評価基準を参考として、今回、変更したところでございます。
 この記載にございますように、まず、試験の信頼性につきましては、ABCDの4段階に分類することとしております。昨年度までは3段階として分類しておりましたが、このたびより4段階と変更しております。
 それから、採用の可能性ということで、今回初めて追加したものでございます。これにつきましては、ばく露期間、エンドポイント、影響内容等を踏まえて、毒性値の採用の適否を検討しまして、3段階に分類して、あわせて記載することとさせていただいております。
 24ページをごらんいただきたいと思います。
 表4.1で、右の方にございます「試験の信頼性」、それから今回追加した「採用の可能性」を、それぞれ得られた毒性値の概要の中に記載する。この評価に当たりましては、生態リスク評価分科会の各先生方のコメントを踏まえまして、設定しているところでございます。
 ガイドラインの主な変更点は、以上でございます。
 続きまして、資料4に基づきまして、今回の第5次とりまとめの結果の概要をご紹介させていただきます。
 本日この委員会でご審議をいただいた上で、とりまとめをいただけますれば、同日に記者発表を行うことを予定しております。
 まず、1ページの1番、2番の(1)の初期評価の概要につきましては、先生方ご承知のとおりでございますので、説明は省略させていただきます。
 (2)評価対象物質につきましても、資料2でご説明しておりますので、省略させていただきます。
 続いて、2ページの(3)評価実施物質数でございます。
 このたび健康、それから生態にわたる環境リスク初期評価として23物質、追加的に実施した生態リスク初期評価として6物質を選定しております。
 (4)評価方法でございます。
 先ほど資料3でご説明したガイドラインを若干充実させて、今回、とりまとめているところでございます。
 (5)留意事項でございます。
 この初期評価はスクリーニングを目的として、限られた情報に基づきリスクの判定を行っております。詳細な評価を行う候補物質を抽出するものでございまして、この結果をもって直ちに環境リスクの低減対策等が必要であると判断するべきものではないことを付記してございます。
 続いて、3ページの環境リスク初期評価等の結果について、ご紹介いたします。
 (1)の表でございまして、23物質の評価結果の概要をお示ししております。Aランクの詳細な評価を行う候補として、健康リスク初期評価ではクロトンアルデヒド、ベンゾ[a]ピレンの2物質が選定されております。生態リスク初期評価では、p-クロロアニリン、ジフェニルアミン、ベンゾ[a]ピレンの3物質が選定されております。
 Bランクとして、健康リスク初期評価では0物質、生態リスク初期評価では2物質が評価されているところでございます。
 続いて(2)として、追加的に実施した生態リスク初期評価の結果を表でお示ししております。
 Aランクとされた物質はございませんでした。
 Bランクの関連情報の収集が必要な物質として、1物質が選定されております。
 続いて、4ページに移らせていただきます。今後の対応について説明させていただきます。
 まず、(1)評価結果の情報提供といたしまして、この評価結果につきましては、我々がこれまで公表しておりますものと同様に「化学物質の環境リスク評価」、いわゆるグレー本の第5巻としてとりまとめたいと考えております。あわせて物質ごとに評価文書の概要を要約したプロファイルを作成しまして、インターネットを活用して広く公表していきたいと考えております。
 (2)詳細評価等の実施について、ご説明させていただきます。
 今回の判定の結果は、Aランク、詳細な評価を行う候補とされた物質につきましては、省内の関係部局との連携と分担のもとで、詳細な評価の実施を含めた対応を図りたいと考えております。
 また、化管法の対象とされていない物質につきましては、現在、PRTR制度の見直しが進められております。その検討の一環で、排出量・移動量等を適切に把握できるように、対象物質として追加することを検討していきたいと考えております。
 [1]として、このたび健康リスク初期評価によりAランクとされた2物質について、今後の対応を具体的に記載しております。
 まず、クロトンアルデヒドにつきましては、室内空気の吸入ばく露によるリスクが高い可能性があるという判定結果となっております。これにつきましては、この結果を関係機関に連絡して、その対応を見守りたいと考えております。
 また、一般環境大気からの吸入ばく露につきましては、引き続き情報収集を進める必要があると考えておりまして、これにつきましては、関係部局との連携のもとで引き続き行っていきたいと考えております。
 続いて、ベンゾ[a]ピレンにつきましては一般環境大気からの吸入ばく露、それから地下水・食物からの経口ばく露についてAランクとされておりますが、一般環境大気からの吸入ばく露につきましては、この物質は大防法に基づく有害大気汚染物質で、かつ優先取り組み物質として位置づけられております。こういうことも踏まえまして、今後とも一般環境大気中におけるモニタリングを継続するとともに、今回得られた知見を、関係部局による有害大気汚染物質に係る取り組みの検討などに活用していきたいと考えております。また、地下水・食物からの経口ばく露につきましては、主に食物からのばく露によるリスクが考えられます。生物濃縮性が一定程度認められておりますので、食物からのばく露の可能性に関する情報を中心に、引き続き情報収集を行いたいと考えております。
 続いて[2]として、生態リスク初期評価により詳細な評価を行う候補とされた3物質について、ご説明いたします。
 これにつきましては、生態毒性、発生源等に関する知見を充実させつつ、生態リスクの詳細な評価を優先的に進めることを検討したいと考えております。
 具体的には、生態リスク初期評価により得られた知見を、関係部局による水生生物の保全のための水質目標の設定の必要性の検討に反映していきたいと考えております。
 また、p-クロロアニリン及びジフェニルアミンにつきましては、化審法の第三種監視化学物質として指定されております。これを踏まえまして、同法に基づく対応を図っていきたいと考えております。
 続いて、5ページでございます。
 (3)として、情報の収集について記載しております。
 今回の判定の結果、情報の収集が必要とされた物質あるいはリスクの判定ができなかった物質につきましては、関連情報を収集した上で、その情報に応じて今後必要な初期評価を行っていきたいと考えております。
 (4)として、環境リスク評価の計画的な実施と幅広い活用について記載しております。
 これについては、初期評価を計画的に実施していくこと、今回の作業の過程で収集・整理された幅広い化学的知見の活用について記載しているところでございます。
 (5)として、今後の課題について記載しております。
 引き続き物性情報の集積を進めるとともに、PRTRデータの活用などによるばく露評価の高度化を図ること、あるいは新たな知見を初期評価に速やかに反映させる、あるいは速やかに再評価を実施する、そういうことを記載しているところでございます。
 概要につきましては以上でございます。
 続いて6ページ以降、健康リスク初期評価、それから生態リスク初期評価の一覧表について、簡単にご説明したいと思います。
 それでは6ページ、健康リスク初期評価結果一覧表について説明させていただきます。
 こちらの一覧表ですが、左から有害性の知見、ばく露評価、リスク評価の結果、判定という順に並んでおります。
 上から順に説明させていただきます。
 番号1、2-アミノエタノールでございますが、経口につきましては判定できない、吸入につきましてはMOE(MARGIN OF EXPOSURE)190ということで、現時点では作業の必要はないという結果になっております。
 番号2から8につきましては、結果が同様となっておりますので、まとめて説明させていただきます。
 番号2、アントラセン、番号3、2,4-キシレノール、番号4、2,6-キシレノール、番号5、グルタルアルデヒド、番号6、o-クレゾール、番号7、m-クレゾール、番号8、p-クレゾールにつきましては、それぞれ経口につきましてはMOEが100以上であるということで、現時点では作業の必要なし、吸入については評価できなかったという結果になっております。
 続きまして、番号9、クロトンアルデヒドでございますが、経口につきましてはMOEが100を超えておりますので、作業の必要なし、という結果になっています。一方、吸入については、一般環境大気ではMOEが65、室内空気ではMOEが0.44となっておりますので、一般環境大気については情報収集に努める、一方、室内空気につきましては詳細評価が必要となってございます。
 続きまして番号10、p-クロロアニリンでございますが、経口につきましてはMOEが100を超えておりますので、現時点では作業の必要なし。吸入につきましては判定できないという結果になってございます。
 次に、番号11から16までジニトロトルエンが続いておりますが、番号12の2,4-ジニトロトルエンは、経口につきましては作業の必要なし、吸入につきましては判定できない、という結果になってございます。番号11、13、14、15、16につきましては、それぞれ評価判定をしないという結果になってございます。
 続きまして番号17、ジフェニルアミンでございますが、経口については作業の必要なし、吸入につきましては判定ができないという結果になってございます。
 番号18、1,1,2-トリクロロエタンですが、経口につきましては、現在、環境基準で対応しております。また、水道管理関係でも策定されておりますので、評価の対象外という扱いとなっております。吸入につきましては、リスクの判定ができないという結果になってございます。
 次に番号19、m-トルイジンでございますが、経口につきましては現時点では作業の必要なし、吸入につきましては判定できないという結果でございます。
 次に番号20、p-トルイジン、21番、ヒドロキノンにつきましては、経口については現時点では作業の必要なし、吸入についてはリスク判定できないという結果でございます。
 番号22、ベンゾ[a]ピレンでございますが、経口につきまして、地下水・食物ではMOEで見ますと1,100から1,500ということで100を超えておりますが、発がん性の方の指標であります過剰発生率が1.0×10-5から1.5×10-5となっておりますので、詳細評価が必要であるという結果になってございます。吸入につきまして、一般環境大気では詳細評価が必要となってございます。
 続きまして番号23、ポリ塩化ターフェニルでございますが、経口につきましては現在、作業の必要なし、吸入につきましてはリスク判定ができないという結果となっています。
 続きまして、8ページ、9ページの生態リスク初期評価結果の一覧を簡単にご紹介いたします。
 8ページが環境リスク初期評価の一環で行った生態リスク初期評価の結果でございます。9ページは、追加的に実施した6物質の初期評価の結果一覧でございます。
 まず8ページでございます。
 今回行った23物質ごとに、有害性評価、アセスメント係数、予測無影響濃度─PNECですね、それから予測環境中濃度─PEC、それからPEC/PNEC比、評価結果ということで一覧でお示ししております。
 有害性評価の欄につきましては、PNECの算出に当たりキーとなったデータ、すなわち信頼性、採用可能性が高かった毒性値のうち、基本的には最も毒性が高かったものを記載しております。
 アセスメント係数につきましては、有害性評価において安全サイドからの評価を行う観点から設定したものでございまして、信頼性のある毒性値が得られた生物群の数、あるいはそれが急性毒性値なのか慢性毒性値なのかに応じまして設定している数値でございます。
 予測無影響濃度─PNECは、有害性評価の毒性値、それからアセスメント係数を考慮して設定された数値でございます。
 予測環境中濃度につきましては、基本的には、公共用水域における水質の実測値のうち最大濃度を設定しております。
 PEC/PNEC比は、それぞれの数値の比をお示ししておりまして、評価結果は、そのPEC/PNEC比の数値に応じて評価してございます。その結果、■─Aランクとしては3物質、p-クロロアニリン、ジフェニルアミン、ベンゾ[a]ピレンが評価されております。▲─情報収集に努める必要があるBランクとしては、2-アミノエタノール、2,6-ジニトロトルエンが選定されております。
 続きまして、9ページでございます。
 こちらも表の構成は全く同じでございまして、PEC/PNEC比を算出した結果、3番のシス-1,2-ジクロロエチレンが情報収集に努める必要があると評価されております。
 続きまして、資料5の説明をさせていただきたいと思います。
 こちらは非常に大部になってございますので、簡潔に進めたいと思います。ここでは健康リスクあるいは生態リスクのいずれかでAランクとされた4物質につきまして、かいつまんでご紹介させていただきたいと思います。
 まず最初に、クロトンアルデヒドについてご説明したいと思います。
 資料の右下に通しページが打ってございますが、そのI-182ページをごらんいただきたいと思います。9番として、クロトンアルデヒドの初期評価結果をお示ししております。
 まず1番として、物質に関する基本的事項でございます。
 (1)として分子式・分子量などについて、(2)は物理化学的性状として、融点、沸点、水溶解度などをお示ししております。(3)は環境運命に関する基礎的事項として、生物分解性、化学分解性、生物濃縮性、土壌吸着性などをお示ししております。(4)として、次のページまで行っておりますが、製造輸入量及び用途をお示ししております。生産量・輸入量等につきましては、OECDに報告している本物質の生産量は、1,000tから1万t未満となっております。[2]用途としては、ブタノール、クロトン酸、ソルビン酸などの各種化学品及び医薬品原料とされているところでございます。
 I-184ページに移りますが、環境施策上の位置付けとしましては、この物質については特にないということになってございます。
 続いてI-185ページから、2番のばく露評価について説明させていただきます。
 (1)環境中への排出量でございますが、この物質は化管法に位置づけられておりませんので、排出量、移動量は得られませんでした。
 (2)として、媒体別分配割合の予測を行っております。これは大気、水域、土壌に等量ずつ排出された場合には、主に土壌、水域に排出されるという予測結果になっております。
 (3)として、各媒体中の存在状況については、基本的に、実測値をもとに整理しております。一般環境大気では、最大値として0.23μg/m、室内空気として最大値が33.6μg/mという数値が得られております。
 I-186ページにいきますが、公共用水域につきましては2μg/L未満、検出下限値以下という結果が得られております。
 続いて(4)として、人に対するばく露量の推定をお示ししております。
 表2.3として、先ほどの濃度をもとに一日ばく露量の推定を行っております。それをもとに、次のページの表2.4として、人の一日ばく露量をお示ししております。ここでは平均ばく露量、予測最大ばく露量を併記しておりますが、初期評価におきましては、基本的には最大のばく露量をもとに算出しているところでございます。
 次に、(5)水生生物に対するばく露量の推定として、ここでは水質に係る予測環境中濃度として、PECを設定しております。淡水、海水ともに2μg/L未満程度という結果が得られております。
 続きまして、I-188ページ、健康リスクの初期評価について報告させていただきます。
 まず(1)体内動態、代謝でございますが、本物質は吸入あるいは経皮的に体内に取り込まれており、クロトン酸を経て最終的に水とCO2に分解されております。
 次に、(2)一般毒性及び生殖・発生毒性についてですが、[1]急性毒性については、表の3.1のとおり報告されております。
 続きまして[2]中・長期毒性でございますが、吸入と経口につきまして、各種組織変化の知見が報告されております。
 続きまして、I-190ページ、[3]生殖・発生毒性についてでございますが、一定の知見が得られております。
 [4]ヒトへの影響についてでございますが、粘膜刺激、パッチテストの要請、掻痒性発疹等の知見が得られております。
 (3)発がん性についてでございますが、国際的な主要な機関の評価については、次のページの表3.2のとおりとなっております。WHOの報告では、3番「ヒトに対する発がん性については分類できない」という結果となっております。
 続きまして、I-192ページ、発がん性の知見についてでございますが、弱い遺伝性の障害性に関する知見が得られております。
 また、実験動物において、横紋筋肉腫以外の発がん性が認められていないという知見が得られております。
 続きまして、ヒトに関する発がん性の知見についてですが、十分なものが得られておりません。
 続きまして(4)の[2]健康リスクの初期評価結果でございますが、経口ばく露評価については、表3.3のとおり、公共用水域淡水を摂取すると仮定した場合、MOEについては250と100を超えております。したがって、本物質の経口ばく露による健康リスクについては、現時点では作業は必要ないという結論となっております。
 続きまして、I-194ページでございます。
 吸入ばく露でございますが、表3.4のとおり、一般環境大気中の濃度について見てみますと、MOEにつきましては65となっておりまして、100未満ということで情報収集が必要となっております。
 一方で、室内空気中の濃度につきましては、MOEは0.44ということで10未満となっておりますので、詳細評価が必要となってございます。
 続きまして、生態リスクの初期評価の結果でございます。
 I-195ページでございます。
 表4.1でございますが、水生生物に対する毒性値の概要としてお示ししております。
 これまでに収集・整理された知見につきまして、生物群ごと、藻類、甲殻類、魚類、その他ごとに概要を整理したものでございます。
 この表の右の方に、試験の信頼性あるいは採用の可能性としてA、B、Cなどの記載がございますが、一つ一つ専門家に判定をしていただきました。その結果をもとに、後ほど出てくるPNECの導出の根拠として、どの毒性値を採用するかを検討したところでございます。
 その結果として、甲殻類のオオミジンコの上の段で、「20」という数値に下線が引いてあるかと思います。これにつきましては、PNEC導出の根拠として採用した、キーとなるデータとして設定しております。
 そのほか、毒性値のところで幾つか太文字で記載している数値がございます。こちらも後ほど出てきますが、PNEC導出の際に参照した知見として、後ほど本文で言及しているところでございます。
 次に、I-196ページの一番下、PNECの設定について説明させていただきます。
 これは急性毒性、慢性毒性のそれぞれにつきまして、毒性値に応じてアセスメント係数を考慮してPNECを求めております。
 I-197ページになりますが、まず、その急性毒性値でございます。ここでは3つの生物群につきまして、信頼性のあるデータが得られております。それを踏まえて、アセスメント係数としては100を設定しております。その中で魚類の毒性値が一番低くなっておりますので、それにアセスメント係数を考慮して、PNEC値としては0.72μg/Lという数値が得られております。
 慢性毒性につきましては、2つの生物群について信頼のあるデータが得られておりまして、これを踏まえて、アセスメント係数は100となります。毒性値の小さい甲殻類の方にアセスメント係数を考慮して、慢性毒性値に基づくPNEC値としては0.20μg/Lという数値が得られております。
 そして急性、慢性のうちより厳しい方、すなわち甲殻類の慢性毒性から得られた0.20μg/Lを、ここではPNECとして設定しております。
 その下、表4.2におきまして、生態リスクの初期評価の結果をお示ししております。
 真ん中に最大濃度(PEC)とございます。こちらは先ほどのばく露評価のところでお示しした数値でございます。PNECは、先ほどご説明した0.20μg/Lという数値が入っております。その結果、PEC/PNEC比としましては、公共用水域の淡水、海水ともに10未満という数値が出ております。
 こういう結果になっておりますので、現時点では、リスクの判定を行うことはできないという結論になっております。
 ただ、ここでは、本物質のPNEC値は0.20μg/Lと比較的小さいため、生産・輸入量や環境中への排出に関する情報の把握に努めていくこととしております。また、魚類の慢性毒性試験の実施についても検討する必要があるだろうといった評価結果となっております。
 クロトンアルデヒドにつきましては、以上でございます。
 続きましてI-203ページ、10番、p-クロロアニリンについて、かいつまんでご説明いたします。
 この物質は、健康リスク初期評価ではリスクの判定ができず、生態リスク評価ではAランク、詳細な評価を行うということで結果が得られております。
 文書の構成につきましては、基本的にクロトンアルデヒドと同じでございます。
 かいつまんでご紹介いたしますと、(2)の物理化学的性状につきましては、融点として70℃前後、沸点として231~232℃という情報が得られております。logKowとしては1.8前後の数値、水溶解度としては3.9×103mg/Lという数値が得られております。
 続いて環境運命につきましては、化学分解性のOHラジカルとの反応性の欄で、次のページになりますが、半減期としては0.77から7.7時間、生物濃縮性としては、蓄積性がない、または低いと判断されております。
 推定製造輸入量等及び用途でございますが、製造輸入量は10から100t未満と区分されております。用途としては、合成原料とされております。
 続いて環境施策上の位置づけとしましては、化審法第二種監視化学物質、第三種監視化学物質、それから化管法の第一種指定化学物質に指定されております。また、クロロアニリン類として、水環境保全に向けた取組のための要調査項目に選定されております。
 続いて、I-205ページのばく露評価に移らせていただきます。
 (1)環境中への排出量につきましては、化管法に基づくデータが入手できておりまして、総排出量としては1,500kgとなっております。
 (2)として、媒体別分配割合の予測の結果が表2.2でございます。主に水域あるいは底質に分配されるという結果になっております。
 続いてI-206ページ、(3)各媒体中の存在量の概要でございます。
 一般環境大気あるいは地下水からは、検出下限値未満という数値が得られております。公共用水域、淡水では、最大としては0.06μg/Lという数値が得られております。
 それをもとに、人に対するばく露量の推定として表2.4をお示ししております。あわせて、表2.5として人の一日ばく露量をお示ししておりまして、予測最大ばく露量としては0.0008μg/kg/day未満という数値が得られております。
 (5)水生生物に対するばく露の推定でございますが、公共用水域濃度として、淡水で0.06μg/L程度という数値が得られております。
 続きまして、I-208ページ、健康リスクの評価に関してでございますが、簡単に触れさせていただきます。
 (1)体内動態、代謝についてですが、消化管、皮膚から速やかに吸収されるということでございます。
 続きまして(2)一般毒性及び生殖・発生毒性についてですが、[1]急性毒性については、表3.1のとおりでございます。
 [2]中・長期毒性については、赤血球関係を中心とした造血系の異常が幾つか報告されております。
 引き続きまして、I-211ページ、[3]生殖・発生毒性についてですが、知見は限定的となっております。
 [4]ヒトへの影響についてですが、チアノーゼ等が報告されております。
 続きまして、I-212ページ、発がん性でございますが、表3.2のようになっておりまして、2B、ヒトに対して恐らく発がん性があるとなってございます。
 続きまして、実験動物についてですが、発がん性の知見が幾つか報告されているところでございます。
 I-214ページにいきますが、ヒトに関する発がん性の知見に関しては、知見は得られておりません。
 (4)健康リスクの評価についてですが、[2]健康リスクの初期評価結果をごらんください。
 経口ばく露については、表3.3のとおりでございまして、動物実験、発がん性を考慮いたしまして、それぞれ10と5で除しておりますが、MOEは3,500ということで100以上となっておりますので、現時点では作業の必要なしとなってございます。
 吸入ばく露についてですが、表3.4のとおりになっておりまして、ばく露濃度が把握されていないため、健康リスクの判定はできなかったということですが、半減期が短いということでございますので、吸入ばく露の知見収集等を行う必要性は低いと考えております。
 続きまして、生態リスクの初期評価の結果でございます。
 I-216ページの表4.1をごらんいただきたいと思います。収集して得られた毒性値の概要の表でございます。
 この中で、甲殻類の一番上、オオミジンコのところで「3.2」に下線が引いてありますが、これをPNEC導出の根拠となるキーデータとして設定しております。
 続いてI-218ページにいきまして、(2)のPNECの設定でございます。
 急性毒性につきまして、今回は4つの生物群について信頼のあるデータが得られております。それを踏まえまして、急性毒性に基づくPNECとしては3.1μg/Lが得られております。
 続いてI-219ページでございますが、慢性毒性値に基づくPNECとしては、ここでは2つの生物群について信頼のあるデータが得られておりますので、それに基づいてアセスメント係数を考慮いたしますと、0.032μg/LというPNECが得られております。
 より厳しい甲殻類の慢性毒性から得られた0.032μg/Lを、ここでは採用しております。
 生態リスク初期評価の結果としては、表4.2でございます。
 PECとして、公共用水域の淡水では0.06μg/L程度となっております。そしてPNECが0.032μg/Lとなっておりまして、PEC/PNEC比として淡水の方では2という数値が得られております。
 この結果として、この物質について生態リスク初期評価の結果としては、詳細な評価を行う候補と判定されております。
 p-クロロアニリンにつきましては、以上でございます。
 続きまして、I-355ページをごらんいただきたいと思います。
 17番のジフェニルアミンでございます。この物質は、健康リスクとしてはC判定、生態リスクとしてはA判定が得られております。
 (2)物理化学的性状でございますが、融点としては53℃前後、沸点としては302℃、logKowとしては3.22から3.5の間、水溶解度としては、幅がありますが、40mg/Lから3000mg/Lという数値が得られております。
 続いて、環境運命に関する事項でございますが、OHラジカルとの反応性としては、半減期0.33から3.3時間という数値が得られております。
 続いてI-356ページにいきまして、生物濃縮性としましては、濃縮性がない、または低いと判断されております。
 続いて、(4)製造輸入量等及び用途でございます。平成7年から16年における生産量は、約2,500tと推定されております。
 続いて[2]用途でございますが、本物質は、有機ゴム製品、染料、火薬安定剤、塩素系溶剤の安定剤、医薬品などの用途がございます。
 (5)環境施策上の位置づけでございますが、この物質は化審法の第三種監視化学物質、化管法の第一種指定化学物質に指定されております。また、有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質、それから水環境保全に向けた取組のための要調査項目に選定されております。
 続いて、I-357ページのばく露評価でございます。
 (1)環境中への排出量として、化管法に基づくデータが得られておりまして、年間の総排出量は225kgとなっております。
 続いて、(2)媒体別分配割合の予測でございます。I-358ページの表2.2をごらんいただきたいと思います。主に大気への排出量が最大であった岡山県では土壌に分配される、公共用水域への排出が最大であった愛知県では水域に分配されるという結果が得られております。
 (3)各媒体中の存在量の概要でございます。一般環境大気、室内空気については、データが得られませんでした。食物あるいは地下水などについては検出下限値というデータが得られております。公共用水域の淡水では、0.55という最大値が得られております。
 このデータをもとに人に対するばく露量の推定を行っておりまして、I-359ページの表2.5で人の一日ばく露量が算出されております。予測最大ばく露量としては、2.0008μg/kg/day未満という数値が得られております。
 続いてI-360ページでございますが、水生生物に対するばく露の推定として、淡水として最大が0.55μg/Lという数値が得られております。
 続きまして、健康リスクの初期評価について簡単に説明させていただきます。
 体内動態については割愛させていただきます。
 I-362ページでございます。
 [1]急性毒性については、表3.1のとおりとなっております。
 [2]中・長期毒性については、貧血、腎障害等が報告されております。
 [3]生殖・発生毒性の知見についてですが、限定的なものとなっております。
 続きましてI-364ページ、[4]ヒトへの影響については、ア)からウ)のようになっております。
 (3)発がん性についてですが、主要機関の評価は表3.2のようになっております。
 また、動物、人への発がん性の知見についてですが、発がん性の有無については判断できないという結果になってございます。
 I-366ページ、(4)の[2]評価についてですが、経口ばく露については、動物実験結果から得られた知見であるため10で除しておりますが、MOEは380で、現時点で作業は必要なしとなっております。
 吸入ばく露についてですが、無毒性量等が設定できませんので、ばく露濃度も把握されていないということで、健康リスクの判定はできておりません。
 なお、本物質の総排出量は0.23t、大気中の半減期も短いということでございますので、吸入ばく露の知見収集等を行う必要性は低いと考えております。
 続きまして、生態リスクの初期評価の結果でございます。
 I-368ページをごらんいただきたいと思います。
 表4.1として、水生生物に対する毒性値の概要をお示ししております。
 その中で、藻類の一番上で「27.3」という数値に下線が引いてありまして、こちらをPNEC導出の際のキーとなるデータとして設定しております。
 I-369ページの(2)、PNECの設定についてご紹介いたします。
 まず、急性毒性につきましては、3生物群について信頼できるデータが得られておりまして、アセスメント係数が100となります。そのうち最も低い毒性値をもとにPNECを導出しますと、4.3μg/Lという数値が得られております。
 慢性毒性についても同様にアセスメント係数を設定しますと、0.27μg/Lという数値が得られております。
 より厳しい、藻類の慢性毒性から得た0.27μg/Lを、ここではPNECとして設定しております。
 表4.2が生態リスクの初期評価結果でございます。
 最大濃度(PEC)としては、淡水で0.55μg/L程度、PNECとしては0.27μg/Lが得られておりまして、PEC/PNEC比としては2という数値が得られております。その結果、この物質について生態リスク初期評価の結果としては、詳細な評価を行う候補と判定されております。
 ジフェニルアミンについては以上でございまして、次は、I-464ページをごらんいただきたいと思います。
 22番、ベンゾ[a]ピレンについてご説明させていただきます。
 この物質は、健康リスク初期評価では一般環境大気からの吸入ばく露、地下水・食物からの経口ばく露でA判定が出ております。生態リスク初期評価においてもA判定が出ております。
 I-464ページの(2)物理化学的性状でございますが、融点は180℃前後、沸点は310℃前後、logKowとしては6前後、水溶解度としては1.62×10-3mg/Lという数値が得られております。
 (3)環境運命に関する基礎的事項でございますが、化学分解性として、OHラジカルとの反応性としては半減期1.3から13時間、生物濃縮性としては、生物濃縮係数としてここにお示ししているような数値が得られております。
 続いて(4)製造輸入量及び用途でございます。本物質を含む多環芳香族炭化水素は非意図的に生成されるものでございます。この排出源は燃焼由来と非燃焼由来に分けられますが、燃焼由来が大部分を占めている。全体としては、大部分が固定発生源から出ているのではないかといったことを記載しております。
 用途としては、本物質は非意図的生成物のため、用途の情報はございません。
 (5)環境施策上の位置付けでございます。
 この物質は、大防法に基づく有害大気汚染物質優先取組物質に選定されております。それから、水生生物保全に係る水質目標を優先的に検討すべき物質にも選定されております。また、多環芳香族炭化水素類は全体として、水環境保全に向けた取組のための要調査項目に選定されております。
 続いて、I-466ページのばく露評価についてご説明いたします。
 まず、(1)環境中への排出量でございますが、化管法に位置づけられておりませんので、データは得られませんでした。
 (2)媒体別分配割合の予測でございます。大気に排出された場合は土壌に、水域に排出さた場合は底質に、大気、水域、土壌、それぞれ等量ずつ排出された場合には土壌に分配されるといった結果が得られております。
 続いて(3)各媒体中の存在量の概要でございます。表2.2として存在状況のデータをお示ししております。一般環境大気としては、最大として0.003μg/Lという数値が得られております。食物として0.000035μg/gという数値が得られております。次のページの公共用水域の淡水では、最大として0.02μg/Lという数値が得られているところでございます。
 これらの結果をもとに人に対するばく露量の推定を行っております。I-469ページの表2.4をごらんいただきたいと思います。予測最大ばく露量として、総ばく露量としては0.023+0.0006μg/kg/day未満という数値が得られております。
 続いて水生生物に対するばく露の推定でございますが、表2.5にございますように、淡水として0.02μg/L程度という数値が得られております。
 続きましてI-470ページ、健康リスクの初期評価でございますが、(1)体内動態については、割愛させていただきます。
 (2)一般毒性及び生殖・発生毒性についてですが、[1]急性毒性については、表3.1のとおりとなっております。
 [2]中・長期毒性についてですが、造血系等において各種臓器への影響が報告されております。
 続きましてI-472ページ、[3]生殖・発生毒性についてですが、ア)からオ)のとおり、生殖系への影響を中心といたしまして幾つかの知見が報告されております。
 続きましてI-474ページ、[4]ヒトへの影響でございますが、ア)からウ)のとおり、呼吸器系を中心として報告されております。
 (3)発がん性でございますが、主要機関の評価については表3.2のとおりでございまして、WHOにおいては2A、ヒトに対して恐らく発がん性があるという形の分類となっております。
 [2]発がん性の知見についてですが、動物実験で発がん性を示す知見が示されております。
 続きまして、I-479ページ、ヒトに関する発がん性の知見でございますが、こちらの方でも、呼吸器系の発がんを中心に幾つか報告がなされております。
 まとめでございますが、I-482ページ、(4)健康リスクの評価、[1]評価に用いる指標の設定でございますが、非発がん影響については一般毒性及び生殖・発生毒性等に関する知見が得られている。発がん性については、動物実験で発がん性を示す証拠があり、ヒトに対して恐らく発がん性があるとされております。
 [2]健康リスクの初期評価結果でございます。経口ばく露については、地下水・食物を摂取すると仮定した場合、動物実験と発がん性を考慮してそれぞれ10で除しておりますが、MOEについては1,100から1,500と100以上となっております。一方、発がん性についての予測最大ばく露量に対応する過剰発生率をスロープファクターから求めますと、1.0×10-5から1.5×10-5となっておりまして、こちらの結果から、発がん性の観点から詳細な評価を行う候補となっております。
 続きまして吸入ばく露の方でございますが、一般環境大気中の濃度を見ますと、動物実験により設定されたことと発がん性を考慮して、それぞれ10で割りますと、MOEは1.4となっております。また、過剰発生率についてですが、2.6×10-4となっております。TC05についてもEPIは1.9×10-6となっておりまして、非発がん影響及び発がんの観点からも詳細な評価を行う候補となっております。
 続きまして、生態リスクの初期評価の結果でございます。
 I-485ページの表4.1をごらんいただきたいと思います。水生生物に対する毒性値の概要でございます。
 このうち藻類の一番上、それから甲殻類の上から2段目で「5」という毒性値が得られておりますが、これらをPNEC導出の根拠のキーとして選定しております。
 続いてI-486ページにいきまして、予測無影響濃度の設定でございます。
 まず、急性毒性につきましては、2つの生物群について信頼あるデータが得られておりますので、アセスメント係数としては1,000を設定しております。その結果、急性毒性に基づくPNECとしては、0.005μg/Lが得られております。
 また、慢性毒性については信頼できる知見が得られませんでしたので、本物質のPNECとしては0.005μg/Lを採用するとしております。
 続いて、I-487ページの表4.2でございます。PECといたしましては、公共用水域の淡水において0.02μg/L程度という数値が得られております。また、PNECは0.005μg/Lが得られておりまして、PEC/PNEC比として淡水では4という結果が得られております。
 その結果、本物質について生態リスクの初期評価の結果としては、詳細な評価を行う候補と選定されております。
 ご説明の時間が長くなりましたが、以上でございます。

○櫻井委員長 ひととおりご説明いただきまして、ありがとうございました。
 先ほど資料2の説明の中で、今回のとりまとめに当たっては専門家から構成される分科会などで別途ご議論いただいたということでしたので、ここで皆様からいろいろご討議いただく前に、それぞれの分科会で座長を務められました中杉委員、内山委員、若林委員から、もし補足説明などありましたら一言ずつご発言をお願いしたいと思います。
 初めに、ばく露評価分科会の座長を務められた中杉委員、いかがでしょうか。

○中杉委員 今回の評価は、基本的には第4次までと同じスタイルで、余り変えておりません。ただ、ばく露評価について今、少し見直しを進めているところでございまして、実はPRTRの結果がまだ十分活用できていないところがありまして、それは、PRTRの結果を使って最大ばく露濃度は幾つぐらいかという判定をするんですね。それをもう少し活用した形で見直しを進めているんですが、若干その作業といいますか、どういうふうにやったらいいかということを検討中でございますので、今回の結果については、第4次と同じ形でやらせていただきました。

○櫻井委員長 続いて、健康リスク評価分科会の座長を務められた内山委員、お願いします。

○内山委員 今回の物質は、特に23物質ですけれども、だんだん信頼できる情報が少ないものが増えてまいりまして、非常に判断に迷うところもありましたけれども、現状で最新のものを集めていただきまして、各委員でレビューしたのが今回の結果でございますので、よろしくご審議いただきたいと思います。

○櫻井委員長 続きまして、生態リスク評価分科会の座長をお務めいただきました若林委員、お願いします。

○若林委員 環境省の行っている生態リスクの特徴は、すべて原論文にさかのぼってチェックしているというところにあると思います。ちょっとだけ我々の苦労をご紹介させていただきますと、まず事務局で、対象物質が決まりますと、収集可能な論文をすべて集めます。それで、先ほどご説明がありましたように、藻類、甲殻類、魚類、その他の生物の専門の先生方に原論文をチェックしていただいて、さらに、キーになりそうなものに関しては座長も含めて担当の先生と議論をして、その後に全体の委員で議論をする。さらに、とりまとめの前に大体のものについてはもう一度チェックするというような作業をしてきております。それでもやはり問題があるものも出てまいりますが。
 現在は最小値を使うというやり方をしておりますけれども、それでいいのかということも今後の課題だと思います。今、最小値を使っている理由としましては、1つは、もちろん初期評価だということで、安全側に立つと同時に、やはりほとんどのものに関して、95パーセンタイルをとるといった作業をするにはデータが少な過ぎるということがございます。
 あと、今まで単一物質的なものをやってきておりますけれども、今後、重金属等の評価に入りますので、各先生方、いろいろアドバイスをお願いいたします。

○櫻井委員長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの資料及び説明内容についてご質問、ご意見等がございましたら、ご自由にご発言ください。

○花里委員 資料4の結果の概要で、4ページの今後の対応の(2)に、健康リスク評価と生態リスク評価で詳細評価が必要になった物質について書いてあるんですけれども、[2]の生態リスク初期評価について、この書き方が大分簡単だなという印象があって、例えば「生態毒性、発生源等に関する知見を充実させつつ」ということではあるんですけれども、例えば生態毒性のデータがまだ不十分だとか、発生源に対しては、例えば「こういうことでなかなかデータを得ることが難しいという問題があるので」とか、何かもう少し具体的なことを書かれた方がいいのではないか。このままだとほとんど何もわからないという感じがしましたので、ちょっと検討していただければと思います。

○事務局 ここの書きぶりにつきましては、実は昨年度も同じような書き方にしてしまっているんですけれども、ここにつきましては関係部局とも若干相談をして、書きぶりについて修正の方向で検討したいと思います。

○花里委員 特にベンゾ[a]ピレンは、生態リスクの方にも入っているんですけれども、ここでは健康リスクのところには書いてあるんですが、これはあくまでも健康リスクに関しての記述であって、生態リスクの方にはベンゾ[a]ピレンの名前が出てきていないんですね。その辺は何か触れた方がいいと思います。

○櫻井委員長 それも含めて検討されますか。

○事務局 はい。

○中杉委員 記載内容は、今、先生からご指摘があった点を修正していただければあれなんですけれども、実際、具体的にどういうことをやっていくかという話で、健康リスクの方の話で、クロトンアルデヒドについては、実際には一般環境で濃度が高い所はかなり限られているのではないか。これは調べてみないとわかりませんけれども。そういう意味でいくと、発生源が何であるか。これは室外の場合には、ひょっとすると燃焼等の生成物である可能性があるだろうと思いますが、一般環境の方を見ると、ある特定の事業所から出てきているのではないかといったことが想像されるという意味で─これはあくまでも想像ですけれども、そちらの方を少ししっかり把握されると、例えば個別の事業者の方に対応していただくというようなことで、余り大したことをせずに環境濃度を低下させることもできるのかなと思います。
 そういう意味では、そういうばく露の分布みたいなところを見ながら対応していただければと思います。

○事務局 今の点につきましては、(2)の[1]の前の記載で少し触れておりまして、化管法の対象とされていない物質については、対象物質として追加することを検討したいと考えております。このクロトンアルデヒドにつきましては、まさにそういう物質でございますので、そういうことも含めて検討していきたいと考えております。

○岡田委員 大変な作業をしていただいた委員長、それから委員の先生方に、まず最初に敬意を表したいと思います。本当にお疲れさまでした。
 これはこれでいいと思うんですが、基本的に、非常に危ない、Aか何かとされた物質であろうと、現時点においては情報の収集……、まあまあよくわからないという物質であろうと、すべて最後の段落が「情報収集を行うこと」で終わっているわけですね。今さらそんなこと言うなと言われるかもしれませんが、やはり今まで1次から4次、5次まで来たわけですから、情報収集したことが具体的にどう生きているのか、今後、情報収集するとすれば、いつまでに何をするのかがよくわからない。
 例えば、情報収集と言ってもパッシブにするのかアクティブにするのか、出てきた文献をただ集めて、だんだんいい文献が集まったから、今までPNEC幾つだったものがもうちょっと低くなるといったようにやるのか、それとも環境省として、この物質についてはアクティブに情報を収集する、例えば国立環境研究所かよくわかりませんが、どこに幾らのお金を出していつまでにこういうデータをとってもらえば─例えばベンゾ[a]ピレンで、今、アセスメント係数1,000でやっているわけですね。もう少し種類がふえれば、これは100になるんでしょう、多分。
 すみません、こんなことを言うと叱られるかもしれませんが、よくわかっていないなと思われると困るんですが、多分、魚か何かやれば100になる。そうしたら途端にこの物資は、少なくとも生態リスクだったらOKになるわけですね。そういう努力を具体的にどうするかがよく見えない。
 今、第5次までやっているんですが、ほかの環境省の法律も、第何次、何次とやっていて、第何次までやるつもりなのか。第10次までやるのか─本当にジョークですみませんけれども、ある程度までいってオートマティックにできるような状態がサステイナブルな状態なのか、それとも専門家の先生を集めて延々とこれをやっていくのか、何かそういうことをそろそろ出して─もう出ているのかもしれません。出ていたらごめんなさい。その辺がちょっと見えないので、その辺をお聞きしたいんですが。

○事務局 大変難しいご質問をいただいたんですけれども、まず、情報収集につきましては、例えば健康リスクの人健康は、世界中のどこかで、例えば大きな事故とか大きなイベントがあって、何か健康リスク初期評価に活用できるような疫学データが加わるようなことがあれば、その新しいデータを活用いたしまして再評価する必要が出てこないとも限りませんので、そうした意味で、引き続き情報収集はやっていく必要が常にあると考えております。
 それから後段の、いつまでやるのかという点。これはなかなか悩ましい問題ではございますが、先ほども、だんだんと精度の高い情報発信ができるようになってきているというご発言をいただきました。実は環境省の中でも、今、横断的に議論を進めておりまして、昔からございましたプライオリティ・リストをつくるべきではないかというような議論も進めておりますので、本日、直ちには岡田先生にご納得いただけるようないいお答えができなくて残念ですけれども、宿題とさせていただきまして、環境省内の進捗状況を近いうちに何らかの形でご披露できればと考えております。

○中杉委員 関連して、私は答える立場ではないかもしれませんけれども、どういう情報を収集すべきかということに関しては、少なくともこの第5次については、そこら辺のところを入れてある。ばく露の方をやるべきか毒性の方をやるべきか。毒性といっても、人健康の知見というのはほとんど……、動物実験はなかなか難しいということになりますので、生態毒性試験をやれば安全係数を下げられるだろうというようなことはコメントとして入れてある。そういう意味では、それをやっていただくということになるんですけれども、実際には、ばく露については必要なものはエコ調査の方にお願いして、調査してもらうというようなことをやっています。そこら辺をもう少し精度を上げていかなければいけない。
 先ほど私、申し上げましたけれども、まだ全体として、毎回バージョンアップしているような状況であるので、残念ながら「では、これでルーティンでこうやったらいい」というところまでいっていないと私は認識しております。もう少しそこら辺のところを確立できれば─ただ、先ほど若林委員が言われたように、実際の個々のデータをどう見るかというところが単純な作業としてできるかというと、これは非常に難しい話だろうと思いますので、初期評価だから、そこはもう一つの割り切りの図式に乗ってやってしまうという考え方はあるんですけれども、実際にこういう数値を出すと、それ自体がそれなりに意味を持つように歩き出しますので、ある程度の信頼性を持たせたデータを出さなければいけないとなると、そこら辺の兼ね合いで、どう考えるかということになるんだろうと思います。

○遠山委員 本当に非常に大変な作業をなさって、事務局初め皆さんのご努力に敬意を表したいと思います。
 その上で、拝見して幾つか気がついたことを申し上げたいと思います。
 ここは親委員会なので、余り細かいことを言わない方がいいのかもしれませんが、まず、全体的な話としては、1つは、これは結果をインターネットなどで公表されるということですが、その際、できるだけ利用しやすいというか、そういう立場に立ったときに、検索の機能など使いやすいようにしていただきたい。これはお願いです。
 2つ目は、先ほど1次、2次、3次という話がありまして、今は第5次なわけです。資料4にも我が国には5万種ぐらいが流通しているとありますが、先ほどプライオリティ・リストという話も出ましたが、物質の数といいますか、どういう判断基準でどこまでやるかというような形で、対象とする物質の数なりを決めていただくような方向で議論したらいいのではないかと考えております。
 それから、これは各論にもなってきますが、まず非常にくだらない話で、これ「グレー本」と言っているんですが、これはどなたかの好みで……。要するに、黒と白か、黒と赤か、黒本・赤本の方がよかったような気もするんですが、「グレー」と言われるとちょっと、何か姿勢がグレーなのかなというような気もしないではないので、「グレー本」というのは余りいい表現ではないかなと、これは個人的な好みの問題もありますが、そのように思います。

○櫻井委員長 グレーではない方がいいという。

○遠山委員 ええ、グレー本と言わない方がいいのではないかなと、ちょっとお考えいただけたらと思います。
 それから、資料4の環境リスク初期評価の概要の[3]ですが、これは有害性評価とばく露評価を比較することによってリスクの程度を判定すると書いてあるんですが、有害性評価とばく露評価を横に2つ並べて比較するということではないと思うので、平たく言えば総合的に評価するということになるのかもしれませんが、ちょっと表現をお考えいただいた方がいいのではないかと思います。
 細かい話ですが、同じく資料4の1番、趣旨・目的のところで「世界で約10万種、我が国で約5万種流通している」と書いてあるんですが、流通というのは製造され、使用されているということでよろしいですか。これは質問です。

○事務局 非意図的生成物もございますので、必ずしも製造されているものではないと理解しています。

○遠山委員 あとは若干細かくなりますが、先ほどのグレーのところは、まさにこれから評価するからグレーだということならば、それはそれで構いませんので、そんなにこだわっているわけではございません。
 それから、資料5のI-187ページ、クロトンアルデヒドのところで、表2.4の注3)に、この括弧内の数値は「限られた地域における……」と書いてありまして、言葉尻をとらえるようで悪いんですが、すべて限られた所でやっているわけですから、ここだけ「限られた地域」と書かれた意味がわかりにくかったので、ほかも含めてですが、場合によっては今ここでお答えいただかなくてもいいんですが、あえてここで、この10と18と18を並べる必要があるのであれば、もう少し具体的に18を掲載する理由を書いていただいた方がわかりやすいかなと思いました。
 それから、これは細かいことですが、I-189ページ、中・長期毒性のところで「NOALE」のスペルが、これはLとEが逆になっています。
 それからI-208ページ、体内動態、代謝の2行目ですが、「肺からの吸収は経皮吸収よりも劣る」と書いてあるんですが、この辺の表現もちょっと考えていただいた方がいいかなと思います。
 それからI-213ページ、発がん性の知見の遺伝子障害性に関する知見で、これは私がちょっと理解できていなくて誤解しているというか、知らないことなのかもしれませんが、遺伝子突然変異と、酵母とかショウジョウバエでの体細胞組換えと、それから体細胞突然変異と、概念がいろいろ混じっているのですが、少しわかりにくくなっているので、これは専門の先生のご意見を伺っていただいて、少しわかりやすくしていただいた方がいいのではないかと思います。

○事務局 多数ご指摘いただきました。
 いわゆる評価結果の正式な本文には、ただいまのご指摘を踏まえて、修正できるところは修正して対応させていただきたいと思います。
 それから、グレー本についてでございますが、正式な文書で「グレー本」とうたってきたことはございませんで、この本に対する愛称としてグレー本と言っているわけでございまして、グレーに対してどのようなイメージを持つかは人さまざまでございますが、恐らくエコ調査に黒本と愛称をつけていたときに、表紙の色からグレー本と言ったものと考えられます。今年のファッションの流行色もグレーだそうで、必ずしもグレーというのは悪いイメージばかりではないのかなと思っている次第です。

○櫻井委員長 今、ご指摘のあった中で、結果の概要案の1ページの「流通」ということと、「両者の結果を比較する」ということとの2つについては、「流通」はそのままでいいのかという感じですが、「比較する」というところは今すぐにでも直してしまった方がいいような気もしますけれども、どうでしょう。「考慮する」とか「勘案する」とか、どうでしょう。

○事務局 では、「考慮」で。

○櫻井委員長 当面そうしておきましょうか。

○中杉委員 遠山先生からご質問があったクロトンアルデヒドのところの「限られた地域」という考え方ですけれども、これは全国調査─といっても全国の中の限られた地域でしかないんですけれども、対象地域が全国的なものは採用するということを前提にしています。ただ、情報がないときに、例えばある都道府県の調査といった限られた地域を対象としたデータのときに、それでも高いものは高いんだということで、こういうふうに「限られた地域であるけれども」という形で入れているわけです。
 そこら辺は、どこでちゃんと説明してありましたっけ。どこかでわかるようにしておいていただく必要があるかと思いますけれども、意味合いとしては、そういう意味合いです。

○事務局 資料3でガイドラインをお示ししておりますけれども、その6ページの下の方、(4)濃度・ばく露量の推定のところで、データの記載方法の[2]空間的な偏りとして、限られた地域のデータのみがある場合は「限られた地域で~」と記載するとしてありますように、統一的に記載してきているところでございまして、そういう扱いをしていることについて、ご理解いただけばと考えております。

○櫻井委員長 このように、割合はっきり書いてあるものを使っているということですので、いいのかなと思いますけれども。

○遠山委員 はい。

○大前委員 資料4の6ページ、7ページの表で、このベンゾ[a]ピレンの吸入の無毒性量等の単位がμg/mになっているんですが、ほかのところはみんなmg/mになっています。ここはmg/mに統一した方が誤解されにくいのではないか。0をたくさんつけるか、あるいはEのマイナス何乗にするかは別にして、そういうふうにされたらいかがでしょうか。
 ─すみません、わかりませんか。吸入の無毒性量等に0.42μg/mという数値がありますよね。ほかの物質は、吸入の無毒性量等はみんなmg/mになっています。これは統一しておかないと誤解される可能性があると思うんですが。

○事務局 なぜそういう単位を使ったか、説明できますか。

○事務局 資料5の方を見ていただきたいんですけれども、そちらの方で設定している値をそのまま使ったというのが実情でございます。ですから、ベンゾ[a]ピレンだけを単独で見ている場合にはおかしくないんでしょうけれども、こうやって一連のものを並べたときには、整合性についてもう少し気を配った方がよかったかもしれません。

○櫻井委員長 確かにそうですね。グルタルアルデヒドなども0.0016mg/mと書いてあるし、μg/mになっているのはこれだけですね。0.00042mg/mにしましょうか。

○事務局 統一して表記させていただきます。

○櫻井委員長 そうしてください。

○大前委員 もう一点、少し細かいことで申しわけないんですが、資料5のI-186ページ、クロトンアルデヒドの表2.2の欄外にa)からe)まで注記があります。このc)の放散サンプリング法というのは余り聞いたことがないんですね。これは多分、解析サンプラーで測ったものではないかと思うんですけれども、通常「放散」ではなく「拡散サンプリング」と言うと思うんですが。ほかの物質を見ていませんから、統一されているかどうかわかりませんけれども。

○櫻井委員長 なるほど、ディフューズサンプリングと言いますね。

○事務局 事実を確認いたしまして、最終的にグレー本として公表するときまでに修正したいと思います。

○櫻井委員長 先ほどの遠山委員からのご指摘にも修正すべき点があったような気がしますので、それも含めて。

○内山委員 用語の統一といいますか、日本語訳ですけれども、原著に当たっている関係で、その著者によって細かい、もとの言葉が微妙に違って、内容的には同じなのかなと思うものもあるんですけれども、原著の表現に忠実に訳そうとすると、このようにかえってわかりにくくなってしまうということもあって、毒性の専門家の先生方にも、これはどう訳したら一番日本語的に普及しているかということも大分お伺いしながらやっているんですけれども、まだ多少、今、ご指摘あったようなところも残っているかと思いますので、正式なときまでに、もう少し詳細に検討させていただきたいと思います。
 細かいところはもう原語を併記してしまった方が、余り日本語でいい訳がない場合ですとか、それから、日本語でもいろいろな言葉に訳されていて、多分同じ意味をあらわしているだろうと思うんですが原語では少しずつ違う言葉を著者が使っているので、そこのところは少し工夫したいと思います。

○櫻井委員長 既に随分修正されたものがここに出てきているんだと思いますけれども、100%ということはあり得ないけれども、ここで委員がご指摘になったことは多分、一番見る場所だろうと思いますので、ご指摘があったところは直していただくという感じですかね。

○若林委員 先ほど花里委員、岡田委員から指摘されたところに関連するんですけれども、資料4の4ページの詳細評価で、生態リスクの委員会のときも、詳細評価、何やるんですかとご質問させていただいたと思うんですけれども、あの段階では、関係部局に情報を流すと。リスク評価室としては当然それがメインの仕事だということは理解しているんですけれども、その後、調整された結果でここで出てこないと、やはりおかしいと思います。
 やはり抽象的過ぎると思いまして、例えば、先ほどあったように魚類の試験を追加するとか、そういうリスク評価をより詳細に行うレベルと、それから、水質基準の検討がありますよね。あの委員会に物質を上げるんだ、目標の委員会に上げるんだということで次のステップに行くのか、そのあたりが判然としませんし、それから、もう一度指摘されて見てみたんですけれども、ベンゾ[a]ピレンの最後のところに試験をやるとかやらないとか、そういう記載もないですよね。たしか委員会でそのあたりまで少し議論したような記憶があるんですけれども、魚の試験をやるのかやらないのか、そうではなくてばく露の方を充実させるのか、そういうあたりを可能な限り具体的に書いておきますと、国民とか事業者が、税金を使ってこういうふうに利用されるというのがわかると思いますので、今回可能だったら可能なところへ入れていただく、次回以降ということでしたら次回以降でも結構ですけれども、やはり具体的にしていくことが大事だなと思いました。

○事務局 先ほどの岡田先生のご発言とも関連するご指摘だったろうと思いますが、要は、環境リスク初期評価を環境省の中で、あるいは政府全体でどのようにその結果を活用していくかというところのご指摘であったろうと思います。
 今回も、実は関係部局とは表現ぶりについていろいろと相談、調整をしておりまして、残念ながら、今回についてはこれがぎりぎりの表現だというところで決着しております。ただし、私どももこれでいいとは思っておりませんで、環境リスク初期評価でいわゆる詳細リスク評価に進む必要があると判定されたものに対して、今後、何をしていくか具体的なものが書けるように、横断的に環境省の中で議論を進めていきたいと思います。
 今回については、これでご容赦いただけないかというのが事務局からの発言です。

○中杉委員 多分、今回までは1つリスク評価室ならリスク評価室の中での仕事という形で今、動いていますからあれなんですけれども、次回以降は、先ほどご説明があったように、それぞれ各部局からの要請によって出てくる。そして結果を返したときに、各部局でどう活用したのか、どう評価したかということを後、報告いただいてまとめて出していただかなければいけないという話が1つ。
 それから、これまでに1次から4次まで、詳細な情報を集めなさいということをやってきたわけですよね。それについて、詳細なリスク評価をしなさいというのはまた別ですけれども、情報を集めなさいと言われたものについては、またこれはリスク評価室の範囲の中で考えている話なので、それはどういうふうにやったのか。多分、それをやった結果、評価を得られたから評価を見直すというのが出てきて当然なわけですね。エコ調査なりして。だから一部、資料2の過去の経緯のところでも、前に調査をした結果を改めて評価したものがあると。そこら辺のところをきっちり整理していただく必要がある。
 それからもう一つ、そういう意味で考えますと、資料2の別紙2というのは、今まで評価した物質を単純に足し合わせているけれども、2回評価しているものがあるわけですよね。それは差し引いて一番新しい評価のもので、今まで初期評価した物質の一つ一つについて表をつくって、どういう結果であったか、それを再評価しろといって情報収集に努めると言ったときに、情報収集、何をしろと言われたか、情報収集どこまでできたのかといったことを整理していく必要があるだろう。別紙2がそうなっていないこと自体、まだまだそれが不十分であることをあらわしているのではないか。
 その評価し直したものをどんどん組み込んでいかなければいけないし、そういうことを、これから充実していかないといけないだろうと思います。

○事務局 今後の参考にさせていただきたいと思います。

○井上委員 事務局がさきほど回答されましたので、蛇足になりますけれども、詳細な調査を続けるという評価になってはいるものの、人健康リスク初期評価についての詳細な候補になっている中のベンゾ[a]ピレンなどは、これはもう本当に性質はかなりよくわかっているわけで、もう皆さんご承知のとおりなわけです。しかも非意図的なものですし、いかにしてリスクマネジメントを進めるのか、少なくともそっちの方向性で、何らかの方向性を出さないと、大事な物質でもありますので、信頼性にかかわるのではないかという気がいたしますね。
 それから、先ほどの遠山先生のご質問の中の変異原性の問題は、内山先生も答えておられましたけれども、なかなか難しい問題で、表現に苦労されたのではないかと思います。確かに、変異原性の専門の方のご意見を聞いてわかりやすくする必要はあるだろうと思うんですけれども、挙げられたテクニカルタームそのものが引き起こす変異原性の性質がかなり違いますのでね、そこのところ、差し当たっては原文に忠実にまとめられたのは仕方がないかなという感想を持ちました。

○中杉委員 今、井上委員からご指摘があったベンゾ[a]ピレンの話は、これはここまで書いていいのかどうか水・大気環境局に聞かなければいけないんですけれども、水・大気環境局の方で有害大気汚染物質の優先取組物質になっていて、環境モニタリングをやっている。このような物質については、順次そのシンチを策定して評価をする尺度をつくるという、順番を待っているといいますか、情報整備を待っている段階だと。それで、もちろん環境濃度と決めた指針値との具合で、場合によったら基準値にして、さらにその後は排出抑制みたいな話がスケジュールとしては先に入っているんだろうと私は理解をしているんですけれども、そこまで書いてしまうといけないのかもしれませんから、実際には、優先取組物質については順次そういうことをやっていくという話は一応スケジュールに入っていると思いますので、書けるのであれば、そこまで書いてしまってもいいのかなと。
 ちょっとこれで、今さらという、確かに一般世間的にはそういう印象を持たれる可能性があると思います。ただ、これについてはベンゾ[a]ピレンだけ取り上げてやるのか、あるいは総合的にほかのものも含めて、非常に難しいところもあるから、そうすぐにはいかないと思いますけれども、ただ、検討はしているんだ、であれば、それは着手しているということまで書いていいのではないかなと思いますけれども、これは水・大気環境局とよく話をして、表現ぶりを考えていただければと思います。

○松下委員 ベンゾ[a]ピレンは、おっしゃるとおり優先取組物質になっていて、いろいろなことをやっているんですけれども、存在が、少なくとも気中だと粒子状物質なんですね。だから粒子状物質対策がずっとやられてきておりまして、ベンゾ[a]ピレンの含量は昔から比べると恐ろしく減ってきて、今日もびっくりした数値なんですね。
 ですから、私はいろいろやっていることだと思います。だから、昔から比べるとかなり減ってきたということは、書いてもいいと思います。
 それから、今後の問題として、今、微小粒子がものすごくふえてきておりますから、体内への取り込み動態が変わってきているはずで、微小粒子の中におけるベンゾ[a]ピレンのパターンはどうなのかとか、そういうところをちょっと書いておいた方がいい。
 それから、実際の評価そのものというと、これは全国の平均で云々やっていますけれども、人口分布をかけていないですよね。だから、本当のばく露実態がどれぐらいかがよくわからなくて、都市部はもう少し高いはずだと思うんですけれども、そういうことを考えに入れたリスクは、将来、多分、水・大気環境局の方でなされるんだと思います。だから、初期評価としてはこれでいい。ただ、トレンドをちょっとお書きくださればそれでいいのではないかと思います。

○岡田委員 これはある種、お願いでございます。大学で研究担当の仕事をしている上で、変な形ですが、お願いしたいと思います。
 先ほど若林先生のお話の中にもございましたように、専門家が議論している中で、例えば今のベンゾ[a]ピレンですと、魚の調査が必要だということがわかっているわけですね。では、この資料5とか資料4を見て、専門家はわかるけれども、これから専門家になろうとしている若い研究者が簡単にわかるか。わかるべきかといえばそうかもしれませんが、必ずしもわからないかもしれない。しかも、この厚いのを見ていると、多分途中で嫌になって読まなくなるかもしれない。
 そういう若い研究者もしくは研究者の卵に、例えばベンゾ[a]ピレンを対象にするのであれば、魚を使って慢性か急性毒性試験をすることが非常に重要である、それが我が国の環境政策の役に立つということをもしどこかで、資料4か、資料4のアペンディックスでもいいですから、今後、必要とされる研究課題みたいなものを羅列していただくと非常にありがたい。
 特に、専門家の先生方はいっぱい問題点をご存じなんですね。ところが、自分で研究する時間は、失礼ながら多分ない。若い先生方、大学でなくても研究所でもそうですが、時間はあるけれども問題点を必ずしもよく理解していなくて、私の経験ですと、大して重要でない物質を一生懸命やっているわけですね。そんなものやったってしようがないじゃないかと言ったんだけれども、どこかの小さな論文を見たら重要だと書いてあるから、やっていると。3年くらいでやめてもらいましたけどね。そういう無駄が多い。
 そういうことを避けるためには、やはりこういう資料の最後に「こういう研究が必要である」ということを、例えば環境省として明示していただく。そうすると、今、実は科研費の申請のシーズンなんですね。最終が11月まで。そうすると、例えば環境省の資料に「これが重要である」と明記されていれば、「だから私はこれを研究します」と言えば、当たるかどうかわかりませんが、ないよりは非常に若い人にとって楽になりますし、環境省のお金は一銭も使わないで、文部科学省か学振のお金を使って、アクティブにデータを収集できるわけです。そうやって我が国の研究者のリソースをもっともっと有効に生かすようなことも考えて、報告書なり報告書のアペンディックスをつくっていただければ大変ありがたい。これがお願いでございます。

○事務局 大変いいご指摘をいただきました。本日、私どもで「やります」と申し上げるよりも、企画委員会がございますので、その企画委員会の方で、今後、どのような出し方をすれば有効にこの情報を活用していただけるかを検討していただくよう環境省の方からお願いしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○遠山委員 1つは、簡単なことなんですが、資料3の4ページ、先ほどご説明があったところだと思いますが、2.2、ばく露評価の(2)媒体別分配割合の予測の[2]に「外環境」と「内環境」と書いてあるんですが、ここに突然出てきていて何が何だかよくわからないので、ここだけちょっとわかりやすくしていただきたいというお願いです。
 2つ目は、いわゆるエコトキシコロジーに関係するところで、私も岡田委員にある部分賛成で、エコトキシコロジーのところをもっと発展させなくてはいけないという観点からですが、生物種とか、まず生物群とかさまざまな形で書いてあるんですが、例えばミジンコ1つで甲殻類でPNECというふうに出されてしまうとイメージとして非常に弱いと思うので、もう少し、何というんでしょうか、エコトキシコロジーの中で代表的な、要するに、毒性を評価する上での標準的な動物種というか、そういうものはこれこれしかじかだというようなことを研究することが今後、必要なのではないかと思うので、そういったことも先ほどの企画委員会などで議論していただけるとありがたいと思います。
 もう一つ、それに関係して細かいこととしては、例えば、資料5の10-14ページと資料4の8ページを比較していただくとわかるんですが、資料5では、生物群として藻類、甲殻類、魚類となっていて、それから生物名と生物分類となっているわけですが、資料4の方は生物種のところに甲殻類、魚類……となっているわけですね。一方、人の方に関しては、ラットといった形で具体的に生物名が特定されているわけです。そういう意味で、ちょっとわかりにくいところがあるので、多分、今から直すとすれば資料4の形で、生物種のところに、例えば甲殻類であれば「オオミジンコ」と書けばそれで済んでしまうし、あるいは必要ならば「オオミジンコ(甲殻類)」と併記しておけばいい話だと思うので、少なくともこの生態リスクのところに関して、資料5と資料4と言葉の面で統一していただければ。これもお願いです。

○若林委員 試験生物について若干ご説明しますと、欧米では1970年代後半から多くの研究がなされていまして、それに基づいてアメリカあるいはEUなどが試験生物などを提案して、そういう長い研究結果あるいは議論を踏まえてOECDでテストガイドラインというものをつくっております。そこで用いられている生物種を中心にこの委員会では用いておりますし、それから評価の体系も、そういう諸外国あるいはOECDの体系を十分検討した上で取り入れていますので、例えば今、ミジンコのお話が出ましたけれども、ミジンコを使うことについて特段問題はないと考えています。

○遠山委員 私はミジンコが悪いと言っているわけではなくて、例えば資料5の10-14ページで、魚類だったらそこにゼブラフィッシュがあったりニジマスがあったりメダカがあったり、ブルーギル、ファットヘッドミノーとかありますね。こういうふうに具体的に調べられるのはいいんですが、そのときに、淡水性の魚類を使っていて、一方で公共用水域の海水の安全性についても議論しているわけです。そういうことも含めて、全体として整理をしていただけるといいなと思います。

○若林委員 その辺は、何分データの数が少ないということに依存していますので、できる範囲で多くのデータを集めるなり、環境省さんが今、海水の試験もやっておられますので、海産生物の。そういうデータをつくっていただくということも含めて、なるたけリーズナブルになるような形でやっていきたいと思っております。─あ、事務局ではないんですけれども。

○櫻井委員長 今の具体的なご指摘としては、資料4の8ページ、9ページの有害性評価、実際に根拠として使ったものは「甲殻類」とか「魚類」と書かないで、はっきり書いた方がいいのではないかというご指摘だったんですけれども、これはどうしますか。このままの方が……。後で検討しますか。

○事務局 具体的に書いてもいいんでしょう。

○事務局 はい。

○櫻井委員長 括弧して書くとか。

○事務局 括弧して書いておきます。

○櫻井委員長 では、時間が大体尽きまして、随分いろいろといいご指摘が─困難なご指摘も─ございまして、それに沿って今後、進めていただきたいと思いますが、当面、今日は資料4、結果の概要(案)につきまして若干修正すべき点のご指摘がございました。
 例えば、4ページをもうちょっと具体的に書けないかといったご指摘もございましたけれども、どういたしましょうか。

○事務局 公表文書ですので、できればこの場で文章を確定するのが適当かと思いますが、少し関係部局と調整したいところが残っておりますので、そこを調整させていただいて、事務局といたしましては、櫻井委員長と調整させていただいた上で公表したいと考えておりますが、それでよろしゅうございましょうか。

○櫻井委員長 今日公表したいという気持ちが強いようでございます。それも大事なことだと思います。こういうものは、やったときに早く公表する。
 そういう意味で、今、事務局がおっしゃいましたように、今日ご指摘の点を考慮して修正案をつくる。私、預からせていただいてよろしゅうございますでしょうか。

(異議なし)

○櫻井委員長 そういうことで、公表に持っていくことにさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 あと、その他ということで、お手元に配付した資料がございます。環境省環境保健部における最近の主な公表資料のご紹介ということで、簡単にやっていただきましょうか。
 幾つかあるようですので、順次お願いします。

○事務局 私の方から2つの資料についてご説明を差し上げたいと思います。
 1つは、化学物質排出把握管理促進法に関する懇談会の報告書でございますが、大部でございますので、記者発表資料をただいまお配りしておるところであります。
 9月21日に公表した資料ですけれども、PRTR制度及びMSDS制度、化学物質自主管理という3つの内容より成ります化学物質排出把握管理促進法が、この法律上、施行7年後に、この施行の状況について検討を加えて、その結果に基づいて必要な措置を講ずるという、いわゆる見直し規定がございます。これが平成19年3月ということで、これを前にして懇談会という形で半年ぐらい検討したということであります。
 1枚紙にございますように、報告書の概要ということで、化管法の効果として、全物質の届出排出量が14%ぐらい減少した。さらに、データの活用はある程度進んでいる。もちろん、今後、このデータの活用でありますとか周知についてはさらに進めていく必要があるということで、(2)PRTR制度に関する課題ということで幾つか○がございます。一々読み上げる時間がございませんので、割愛させていただきますけれども、データのさらなる活用でありますとか対象事業者の見直し、対象物質の見直し、また地方公共団体の役割についてのさらなる検討といったものが課題として掲げられております。
 裏にまいりまして、(3)として、MSDS─化学物質安全性データシートにつきましても幾つか、こういった情報を国民が入手可能となるようにするといったような課題があると同時に、2番目の○にございますように、今後、こういう情報の提供につきましては、化学物質審査規制法─化審法との一体的な検討が必要であるという結論になっております。
 (4)として自主的な化学物質管理ということで、国、自治体や地域住民の関与が必要であるということ、また、物質の代替や他地域におけるリスク評価や事故、災害に伴う排出への対応といったものについても具体的な、国が化学物質管理指針を法律に基づいて定めておりますけれども、こういったものに盛り込むといったようなことが提言されております。
 これは懇談会の報告ですので、この秋に中央環境審議会に「今後の化学物質対策について」ということで諮問いたしまして、今後、検討を進めていただこうと考えているところです。まだ諮問手続等とっておりませんけれども、秋ごろから─もう既に秋になっておりますけれども、近日中にそういった環境保健部会における検討を開始したいと考えているところでございます。
 2つ目のカラーの資料でございますけれども、これは化学物質の環境リスクに関する国際シンポジウムのチラシでございます。これは化学物質の内分泌かく乱作用に関する国際シンポジウム、平成10年度からやっている事業でありますけれども、これの第9回と、小児等の環境保健に関するシンポジウム、これが第5回になりますが、これを合同でやろうということで、11月12日、日曜日に一般向けのセッション、13日、14日に専門家によるセッションということで、釧路市において開催する予定であります。
 内分泌かく乱作用に関する事項につきましては、裏にございますように、そのセッションが5つより成りまして、セッション1が作用影響評価、セッション3が基盤的研究、セッション4がリスクコミュニケーション、セッション5が野生生物の観察という、昨年「エクステンド2005」と申します環境省における内分泌かく乱作用に関する取り組み方針を公表いたしましたけれども、これに沿った内容についてご議論いただくということであります。
 セッション2につきましては、小児等の環境保健に関するシンポジウムの分でございます。
 非常に簡単でございますが、以上です。

○櫻井委員長 もう一つ、「小児の環境保健に関する懇談会報告書」。これは事務局にご説明いただけるということで、よろしくお願いします。

○事務局 お手元に、平成18年8月に出しました「小児の環境保健に関する懇談会報告書」をお届けしていると思いますが、その11ページをごらんください。
 昨年12月27日に第1回の懇談会を開催しまして、以降4回にわたりご検討を重ねていただいた結果を報告書にしたものでございます。
 10ページに委員の名簿が掲載されておりますが、本日ご出席の内山先生を初め、本日はご欠席ですが佐藤先生に座長をしていただいて、取りまとめていただきました。マイアミ宣言以降の各国の状況、諸外国の動向等を紹介した後、一番重要なのは6ページでございますが、今後の対応策と研究推進の方向についてのご提言をいただいております。
 6ページの5.でございますけれども、まず、(1)で、小児の環境保護の観点から、我が国の環境保健に関する諸施策を点検する。(2)は、研究基盤の整備に向けた取り組みでございました。
 先ほど岡田委員の発言に、競争的研究資金─科研費のお話がございましたけれども、環境保健の領域でも、競争的研究資金を導入して科研費を創設しようというものでございます。
 それに関連しまして、7ページの[2]研究拠点群の形成、国際的動向の把握、人材養成と続きまして、(3)重点プロジェクト研究の推進といたしまして[1]から[5]まで、8ページになりますけれども、重点研究課題を抱げております。
 9ページの(4)小児特有のばく露や脆弱性に着目した化学物質等の環境リスク評価の推進、(5)リスクコミュニケーションの推進、(6)として省庁間連携、国際協力の推進と続いております。
 この報告書をいただいた後、環境省内としましては、先ほどご紹介いただきましたように環境保健領域、小児環境保健とその関連領域に対して科研費の創設ということで鋭意準備を進めています。先日、総合科学技術会議のヒアリングを受けまして、総合科学技術会議からのヒアリング結果は今月末ですが、内部的にはいい評価をいただいているというようなご連絡もいただいておりますので、科研費創設の暁には先生方にもいろいろとご支援をいただき、よい研究を出していただくようにご協力いただければと考えております。

○櫻井委員長 何かご質問ございますでしょうか。
 それでは、予定していた議題は終了いたしましたので、事務局から連絡事項があればお願いします。

○事務局 本日の配付資料につきましては、そのまま机の上に置いておいていただければ、後日、事務局の方から送付させていただきますので、よろしくお願いいたします。

○櫻井委員長 これをもちまして第11回の当委員会を閉会といたします。
 どうもありがとうございました。

午後0時03分 閉会

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